JP6901350B2 - 発酵乳飲料の製造方法 - Google Patents

発酵乳飲料の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6901350B2
JP6901350B2 JP2017163051A JP2017163051A JP6901350B2 JP 6901350 B2 JP6901350 B2 JP 6901350B2 JP 2017163051 A JP2017163051 A JP 2017163051A JP 2017163051 A JP2017163051 A JP 2017163051A JP 6901350 B2 JP6901350 B2 JP 6901350B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pectin
milk
fermented
producing
beverage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017163051A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019037188A (ja
Inventor
桃子 浅野
桃子 浅野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
UNITEC FOODS CO Ltd
Original Assignee
UNITEC FOODS CO Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by UNITEC FOODS CO Ltd filed Critical UNITEC FOODS CO Ltd
Priority to JP2017163051A priority Critical patent/JP6901350B2/ja
Publication of JP2019037188A publication Critical patent/JP2019037188A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6901350B2 publication Critical patent/JP6901350B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Dairy Products (AREA)

Description

本発明は発酵乳飲料の製造方法に関する。さらに詳しくは長期間保存しても安定性が高く、なめらかでのどごしが良く、軽い飲み口を有する発酵乳飲料の製造方法に関する。
従来、発酵乳飲料は乳等の原料を殺菌および発酵させた後に高メトキシルペクチン(HMペクチン)等の安定剤を添加することにより製造されてきた。これは事前にHMペクチン等の安定剤を添加して乳等を殺菌すると、加熱による枯渇凝集を起こして安定性が著しく低下するためであった。しかし、この製造方法では安定剤を別タンクで溶解する等の工程が必要になるため手間やエネルギーがかかり、適切な設備を準備する必要があった。
近年、HMペクチンではなく低メトキシル(LMペクチン)を安定剤とすると、殺菌や発酵工程の前に乳等に添加しても枯渇凝集が起こりにくいことが見出され、LMペクチンを添加する発酵乳食品の製造方法が開示されてきた(例えば、特許文献1〜6参照)。
しかし、これらの製造方法はジェランガム等のその他の成分を含むことを必須とするものや、発酵乳食品の中でも特に発酵乳飲料の製造を目的とするものではなく、果肉やゼリー等の固形食品を含むハードヨーグルトや起泡性クリーム等の製造を目的とするものであった。また、LMペクチンを安定剤としてドリンクヨーグルト等の発酵乳飲料に配合した場合には、重い飲み口で濃厚感を有する発酵乳飲料となる傾向があり、なめらかでのどごしが良く、軽い飲み口でさらりとした食感を有するドリンクヨーグルトを作製するのには不適であった。
発酵乳食品に使用されるその他の安定剤等として、例えば、大豆多等類が知られている。
大豆多糖類は大豆から抽出・精製された水溶性多糖類であり、酸性条件下での乳タンパク質の安定化機能を有する。そして、カルシウムとの反応性が非常に低いことから、発酵乳を調整する前に添加してもカード形成が阻害されず、他の安定剤を使用する場合に比べて、製造工程を簡略化できる等の利点があることも知られている(例えば、非特許文献1参照)。このような大豆多糖類は、HMペクチン等と一定の割合で組み合わせて発酵乳食品の製造に使用されている(例えば、特許文献7〜9、参照)。
しかし、ドリンクヨーグルト等の発酵乳飲料は、発酵乳を含み無脂乳固形分が高いため、大豆多糖類を安定化剤として用いた場合でも、乳タンパク質の安定化機能において十分な効果を発揮しないという問題があった。
本発明者らは、このような従来の問題を踏まえて、新たな食感を示す発酵乳飲料として、長期間保存しても安定性が高く、なめらかでのどごしが良く、軽い飲み口を有する発酵乳飲料の製造方法の開発を試みた。
特開2003-47400号公報 特開2001-95482号公報 特許第2815363号 特開2008-167683号公報 特表2015-512265号公報 特許第4568281号 国際公開第2014/199876号パンフレット 特表開2005-13212号公報 特開平5-7458号公報
「オカラ由来の大豆多糖類の開発と食品機能剤としての利用」日本食品科学工学会誌 第58 巻 第 11 号
本発明は、長期間保存しても安定性が高く、なめらかでのどごしが良く、軽い飲み口を有する発酵乳飲料の製造方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、以上の状況を鑑み、LMペクチンおよび大豆多糖類が配合された発酵乳飲料として、次の(A)および(B)の工程を含む製造方法を行うことにより、長期間保存しても安定性が高く、なめらかでのどごしが良く、軽い飲み口を有する発酵乳飲料が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
(A)乳または乳由来のタンパク質を含む材料およびLMペクチンを混合する工程
(B)上記(A)の工程にて得られた混合物を熱処理したものに、乳酸菌を加えて発酵する工程
即ち、上記の課題を解決するための本発明は、次の(1)〜(7)に示される発酵乳飲料の製造方法である。
(1)次の(A)および(B)の工程を含むLMペクチンおよび大豆多糖類が配合された発酵乳飲料の製造方法。
(A)乳または乳由来のタンパク質を含む材料およびLMペクチンを混合する工程
(B)上記(A)の工程にて得られた混合物を熱処理したものに、乳酸菌を加えて発酵する工程
(2)さらに、次の(C)の工程を含む上記(1)に記載のLMペクチンおよび大豆多糖類が配合された発酵乳飲料の製造方法。
(C)上記(B)の工程にて得られた発酵物と大豆多糖類を混合する工程
(3)次の(D)および(E)の工程を含むLMペクチンおよび大豆多糖類が配合された発酵乳飲料の製造方法。
(D)乳または乳由来のタンパク質を含む材料、LMペクチンおよび大豆多糖類を混合する工程
(E)上記(D)の工程にて得られた混合物を熱処理したものに、乳酸菌を加えて発酵する工程
(4)次の(F)および(G)の工程を含むLMペクチンおよび大豆多糖類が配合された発酵乳飲料の製造方法。
(F)乳または乳由来のタンパク質を含む材料、LMペクチン、大豆多糖類およびHMペクチンを混合する工程
(G)上記(F)の工程にて得られた混合物を熱処理したものに、乳酸菌を加えて発酵する工程
(5)さらに、上記(B)の工程、(E)の工程あるいは(G)の工程にて得られた発酵物、または上記(C)の工程にて得られた混合物にHMペクチンを混合する工程を含む上記(1)〜(4)のいずれかに記載のLMペクチンおよび大豆多糖類が配合された発酵乳飲料の製造方法。
(6)乳または乳由来のタンパク質を含む材料が脱脂粉乳である上記(1)〜(5)のいずれかに記載の発酵乳飲料の製造方法。
(7)LMペクチンが35%以下のエステル化度を有するペクチンである上記(1)〜(6)のいずれかに記載の発酵乳飲料の製造方法。
本発明の製造方法により、長期間保存しても安定性が高く、なめらかでのどごしが良く、軽い飲み口を有する発酵乳飲料の提供が可能となる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明において製造する「発酵乳飲料」は、LMペクチンおよび大豆多糖類が配合された発酵乳飲料であって、長期間保存しても安定性が高く、なめらかでのどごしが良く、軽い飲み口を有する発酵乳飲料のことをいう。
このような本発明の「発酵乳飲料」は、本発明の製造方法によって調製される発酵物に糖類や水等の水分を加えて、ドリンクヨーグルトとしたもののことを指すが、さらに、イチゴ、バナナ、ミカン、ブルーベリー等の果物をそのままあるいはカットフルーツとして加えたもの、これらの果物の果汁、フルーツソース、ジャム、フルーツプレパレーション等を加えたものも本発明の発酵乳飲料に含まれる。その他、ココア、コーヒー、紅茶等で味を加えたドリンクヨーグルトや、バニラビーンズ、香料等によって香付けされたドリンクヨーグルトも含まれる。本発明の発酵乳飲料には必要に応じてクエン酸等の酸味料を加えたものも含まれる。
このような発酵乳飲料を製造するための、本発明の「発酵乳飲料の製造方法」は、少なくとも「乳または乳由来のタンパク質を含む材料」と「LMペクチン」を混合する工程を含み、さらに、この「混合物」を熱処理したものに「乳酸菌を加えて発酵」する工程を含む方法のことをいう。
本発明の製造方法はさらに、これらの工程によって得られた発酵物と「大豆多糖類」を混合する工程を含む方法であってもよく、これらの工程以外に発酵乳飲料を製造するのに有用なその他の工程を含むものであってもよい。
このような本発明の製造方法には、「乳または乳由来のタンパク質を含む材料」と「LMペクチンおよび大豆多糖類」を混合する工程を含み、さらに、この「混合物」を熱処理したものに「乳酸菌を加えて発酵」する工程を含む方法も該当する。
そして、さらに得られた「発酵物」に「HMペクチンを混合する工程」を含む製造方法であってもよい。
また、本発明の製造方法には、「乳または乳由来のタンパク質を含む材料」と「LMペクチン、大豆多糖類およびHMペクチン」を混合する工程を含み、さらに、この「混合物」を熱処理したものに「乳酸菌を加えて発酵」する工程を含む方法も該当する。
そして、得られた「発酵物」にさらに「HMペクチンを混合する工程」を含む製造方法であってもよい。
本発明における「乳または乳由来のタンパク質を含む材料」は、ラクダ乳、羊乳、牛乳またはヤギ乳等の哺乳類の乳または乳由来のタンパク質を含むものであればよく、脱脂粉乳、脱脂粉乳にバター脂を加えたもの、脱脂粉乳にクリームを加えたもの、生乳、生乳にクリームを加えたもの、全脂濃縮乳、脱脂濃縮乳、脱脂濃縮乳にバター脂を加えたもの、脱脂濃縮乳にクリームを加えたもの、または全脂粉乳等が挙げられる。さらに、バターミルク、バター、クリーム、ホエイタンパク質、ホエイタンパク質濃縮物(WPC)、ホエイタンパク質単離物(WPI)、α―ラクトグロブリン、β―ラクトグロブリンなどが含まれていてもよい。あらかじめ温めたゼラチンなどを適宜添加してもよく、乳糖分解酵素を添加して乳糖を適宜分解してもよい。
本発明の「発酵乳飲料」の製造にあたり「乳または乳由来のタンパク質を含む材料」として、これらのいずれか一つ以上を使用すればよく、これらを二つ以上複数混合して使用してもよい。
本発明における「LMペクチン」は、35%以下のエステル化度を有するペクチンのことを言い、食品製造に使用し得るいずれのLMペクチンも本発明において用いることができる。このようなペクチンとして、例えば、UTLP-100 (ユニテックフーズ株式会社製)、GENU (登録商標) LM-5CSJ (CPKelco社製)等が挙げられる。また、複数のペクチンを混合し、「35%以下のエステル化度を有するペクチン」として調製したものを使用することもできる。
このような「LMペクチン」は、特に3%以上35%以下のエステル化度を有するペクチンであることが好ましい。また、HMペクチンとの混合物であっても、35%以下のエステル化度を示すものであれば、本発明のLMペクチンに該当する。本発明のLMペクチンはアミド基を含むものであっても、アミド基を含まないものであってもいずれのものでもよい。
本発明における「大豆多糖類」は、食品製造に使用し得るいずれの大豆多糖類であってもよく、例えば、SM-1200 (三栄源エフ・エフ・アイ株式会社製)等が挙げられる。
本発明における「HMペクチン」は、50%以上のエステル化度を有するペクチンのことを言い、食品製造に使用し得るいずれのHMペクチンも本発明において用いることができる。また、複数のペクチンを混合し、「50%以上のエステル化度を有するペクチン」として調製したものを使用することもできる。
このようなHMペクチンとして、例えば、UTHP-510(エステル化度:68)またはUTHP-310(エステル化度:70)(いずれもユニテックフーズ株式会社製)等が挙げられる。また、これらやこれら以外の公知のHMペクチンを混合して「50%以上のエステル化度を有するペクチン」として調製したもの等も含まれる。
このような「50%以上のエステル化度を有するペクチン」は、特に68%以上のエステル化度を有するペクチンであることが好ましい。
本発明の発酵乳飲料の製造にあたり使用し得る菌は、発酵乳飲料の製造において従来知られているいずれの菌も使用することができる。本発明において好ましくは原料乳にスターターを混合して発酵する。
スターターとしては公知のスターターを適宜用いることができ、特に限定されないが、好ましいスターターとして乳酸菌スターターが挙げられ、例えば、ラクトバチルス・カゼイ、ラクトバチルス・マリ、ラクトバチルス・アシドフィルス、ラクトバチルス・デルブルッキィ・サブスピーシーズ.ブルガリカス、ラクトバチルス・ヘルベティカス、ラクトバチルス・ガセリ等のラクトバチルス属細菌、ストレプトコッカス・サーモフィルス等のストレプトコッカス属細菌、ラクトコッカス・ラクチス サブスピーシーズ.ラクチス、ラクトコッカス・ラクチス サブスピーシーズ.クレモリス等のラクトコッカス属細菌、エンテロコッカス・フェカーリス等のエンテロコッカス属細菌等を挙げることができ、発酵乳の製造に通常用いられている乳酸菌スターターであれば特に制限されることはない。また、ビフィドバクテリウム・ブレーベ、ビフィドバクテリウム・ビフィダム、ビフィドバクテリウム・ロンガム等のビフィドバクテリウム属細菌、バチルス属、アセトバクター属、グルコノバクター属等の細菌類、サッカロミセス属、キャンディダ属等の酵母類等も挙げることができる。これらの微生物はいずれも好適に使用することができ、単独で用いても2種以上を併用してもよい。上記微生物の中でも特に、ラクトバチルス・カゼイ、ラクトバチルス・アシドフィルス、ラクトバチルス・デルブルッキィ・サブスピーシーズ・ブルガリカスおよびストレプトコッカス・サーモフィルスから選ばれる1種以上を使用するとより風味が良好となるため好ましい。
本発明の発酵乳飲料の製造方法において「乳または乳由来のタンパク質を含む材料」に「LMペクチン」を混合する場合は、混合する「LMペクチン」の量が製造する発酵乳飲料の全量に対して0.01w/w%〜0.20w/w%であることが好ましく、特に0.1w/w%〜0.2w/w%であることが好ましい。
さらにこれらの発酵物に「大豆多糖類」を混合する場合は、混合する「大豆多糖類」の量が製造する発酵乳飲料の全量に対して0.01w/w%〜1.00w/w%であることが好ましく、特に0.3w/w%〜0.5w/w%であることが好ましい。
本発明の発酵乳飲料の製造方法において「乳または乳由来のタンパク質を含む材料」に「LMペクチン」および「大豆多糖類」を混合する場合は、混合する「LMペクチン」の量が製造する発酵乳飲料の全量に対して0.01w/w%〜0.20w/w%であることが好ましく、特に0.1w/w%〜0.2w/w%であることが好ましい。また混合する「大豆多糖類」の量が製造する発酵乳飲料の全量に対して0.01w/w%〜1.0w/w%であることが好ましく、特に0.3w/w%〜0.5w/w%であることが好ましい。
本発明の発酵乳飲料の製造方法が、発酵物にさらに「HMペクチン」を混合する工程を含む発酵乳飲料の製造方法の場合は、混合する「HMペクチン」の量が製造する発酵乳飲料の全量に対して0.01w/w%〜0.40w/w%であることが好ましく、特に0.1w/w%〜0.2w/w%であることが好ましい。
以下に本発明の実施例、試験例等を示すが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
1.試料
1)乳または乳由来のタンパク質を含む材料として、脱脂粉乳を用いた。
2)大豆多糖類は、SM-1200 (三栄源エフ・エフ・アイ株式会社製)を用いた。
3)LMペクチンはUTLP-100(DE値:7%)(ユニテックフーズ社製)、UTLP-30(DE値:21%)(ユニテックフーズ社製)、UTLP-44(DE値:29%)(ユニテックフーズ社製)UTLP-84(DE値:33%)(ユニテックフーズ社製)を用いた。
4)HMペクチンはUTHP-510(DE値:68%)(ユニテックフーズ社製)を用いた。
5)市販の発酵乳飲料
明治ブルガリアのむヨーグルトプレーンLB81 (株式会社明治製)またはガセリ菌SP株ヨーグルトドリンクタイプ(雪印メグミルク株式会社製)を用いた。
[実施例1]
発酵乳飲料の製造方法(1)
1)80gの脱脂粉乳、1-2gのLMペクチンを混合して予備混合物を得た。
2)上記1)の予備混合物を高速ミキサー(3000rpm±200rpm)を使用し、60℃±5℃の水に混ぜ合わせることで混合物を得た。
3)上記2)の混合物を水槽内に置き、約90℃にて10分間熱した(水槽温度95℃)。
4)上記3)混合物を攪拌しながら45℃まで冷却した。
5)上記4)の混合物に対して3w/w%となるように市販の発酵乳飲料をスターターとして添加し、その後620gとなるよう重量調整をおこなった。
6)上記5)の混合物を43℃に設定した発酵装置内に置き、pH4.35±0.05に至るまで発酵させた。
7)上記6)の発酵により得られたカードに380gの糖と大豆多糖類(3g〜5g)を加えた後、高速ミキサー(3000rpm±200rpm)を使用して10分間攪拌することでドリンクヨーグルトを得た。
8)上記7)で得られたドリンクヨーグルトは約150バールにて約40℃で均質化した。
9)上記8)にて均質化した後、ドリンクヨーグルトを容器に入れ、10℃まで冷却し、保管した。
[実施例2]
発酵乳飲料の製造方法(2)
1)80gの脱脂粉乳、1-2gのLMペクチンを混合して予備混合物を得た。
2)上記1)の予備混合物を高速ミキサー(3000rpm±200rpm)を使用し、60℃±5℃の水に混ぜ合わせることで混合物を得た。
3)上記2)の混合物を水槽内に置き、約90℃にて10分間熱した(水槽温度95℃)。
4)上記3)混合物を攪拌しながら45℃まで冷却した。
5)上記4)の混合物に対して3w/w%となるように市販の発酵乳飲料をスターターとして添加し、その後620gとなるよう重量調整をおこなった。
6)上記5)の混合物を43℃に設定した発酵装置内に置き、pH4.35±0.05に至るまで発酵させた。
7)上記6)の発酵により得られたカードに380gの糖、大豆多糖類(3g〜5g)およびHMペクチン (0.1g〜1.0g)を加えた後、高速ミキサー(3000rpm±200rpm)を使用して10分間攪拌することでドリンクヨーグルトを得た。
8)上記7)で得られたドリンクヨーグルトは約150バールにて約40℃で均質化した。
9)上記8)にて均質化した後、ドリンクヨーグルトを容器に入れ、10℃まで冷却し、保管した。
[実施例3]
発酵乳飲料の製造方法(3)
1)80gの脱脂粉乳および3g〜5gの大豆多糖類および1-2gのLMペクチンを混合して予備混合物を得た。
2)上記1)の予備混合物を高速ミキサー(T.K. HOMOMIXER MARKII (プライミクス株式会社製)、3000rpm±200rpm)を使用し、60℃±5℃の水に混ぜ合わせることで混合物を得た。
3)上記2)の混合物を水槽内に置き、約90℃にて10分間熱した(水槽温度95℃)。
4)上記3)の混合物を攪拌しながら45℃まで冷却した。
5)上記4)の混合物に対して3w/w%となるように市販の発酵乳飲料をスターターとして添加し、その後620gとなるよう重量調整をおこなった。
6)上記5)の混合物を43℃に設定した発酵装置内に置き、pH4.35±0.05に至るまで発酵させた。
7)上記6)の発酵により得られたカードに380gの糖液を加えた後、高速ミキサー(3000rpm±200rpm)を使用して10分間攪拌することでドリンクヨーグルトを得た。
8)上記7)にて得られたドリンクヨーグルトは約150バールにて約40℃で均質化した。
9)上記8)にて均質化した後、ドリンクヨーグルトを容器に入れ、10℃まで冷却し、保管した。
[実施例4]
発酵乳飲料の製造方法(4)
1)80gの脱脂粉乳および3g〜5gの大豆多糖類および1-2gのLMペクチンを混合して予備混合物を得た。
2)上記1)の予備混合物を高速ミキサー(3000rpm±200rpm)を使用し、60℃±5℃の水に混ぜ合わせることで混合物を得た。
3)上記2)の混合物を水槽内に置き、約90℃にて10分間熱した(水槽温度95℃)。
4)上記3)の混合物を攪拌しながら45℃まで冷却した。
5)上記4)の混合物に対して3w/w%となるように市販の発酵乳飲料をスターターとして添加し、その後620gとなるよう重量調整をおこなった。
6)上記5)の混合物を43℃に設定した発酵装置内に置き、pH4.35±0.05に至るまで発酵させた。
7)上記6)の発酵により得られたカードに380gの糖とHMペクチン (0.1g〜1.0g)を加えた後、高速ミキサー(3000rpm±200rpm)を使用して10分間攪拌することでドリンクヨーグルトを得た。
8)上記7)で得られたドリンクヨーグルトは約150バールにて約40℃で均質化した。
9)上記8)にて均質化した後、ドリンクヨーグルトを容器に入れ、10℃まで冷却し、保管した。
[実施例5]
発酵乳飲料の製造方法(5)
1)80gの脱脂粉乳および3g〜5gの大豆多糖類、1-2gのLMペクチンおよび0.1-1gのHMペクチンを混合して予備混合物を得た。
2)上記1)の予備混合物を高速ミキサー(3000rpm±200rpm)を使用し、60℃±5℃の水に混ぜ合わせることで混合物を得た。
3)上記2)の混合物を水槽内に置き、約90℃にて10分間熱した(水槽温度95℃)。
4)上記3)の混合物を攪拌しながら45℃まで冷却した。
5)上記4)の混合物に対して3w/w%となるように市販の発酵乳飲料をスターターとして添加し、その後620gとなるよう重量調整をおこなった。
6)上記5)の混合物を43℃に設定した発酵装置内に置き、pH4.35±0.05に至るまで発酵させた。
7)上記6)の発酵により得られたカードに380gの糖を加えた後、高速ミキサー(3000rpm±200rpm)を使用して10分間攪拌することでドリンクヨーグルトを得た。
8)上記7)で得られたドリンクヨーグルトは約150バールにて約40℃で均質化した。
9)上記8)にて均質化した後、ドリンクヨーグルトを容器に入れ、10℃まで冷却し、保管した。
上記発酵乳飲料の製造方法(1)〜(5)によって製造され得る発酵乳飲料の配合表の一例を表1に示した。
Figure 0006901350
[試験例]
実施例に記載の試料を用い、各製造方法に従って製造した発酵乳飲料について、安定性や官能評価を行った。
発酵乳飲料の評価方法
1.安定性評価
調製した発酵乳飲料を50mlの遠沈管に45g分注した。その後、10℃にて保管し、1日、7日および14日経過後にノギスを使用してホエイオフの高さを測定した。ホエイオフの高さを離漿の量として評価した。その結果、製造後14日を経過した段階でホエイオフが40.8mm未満であれば発酵乳飲料として安定していると評価した。
この「ホエイオフが40.8mm未満」とは、大豆多糖類のみを1.0w/w%配合して発酵することにより製造した発酵乳飲料の製造後14日を経過した段階でのホエイオフの高さを基準としたものである。
2)官能評価
調製後、10℃にて7日保管した発酵乳飲料を、5名の官能パネラーが摂食することによってなめらかさ、およびさっぱり感を評価した。
この評価ではなめらかさだと感じられる程5点に近く、低く感じられる程1点に近いとした。また、さっぱり感が強いと感じられる程5点に近く、弱い感じられる程1点に近いとした。そして、5名のパネラーの評価結果の平均点を各指標の評価結果とした。なめらかさ、さっぱり感のいずれについても、平均点が3点以上であれば本発明の発酵乳飲料として好ましいものとした。
[試験例1]
製造方法の検討
大豆多糖類およびLMペクチン(DE:7%)の配合量が発酵乳飲料の全量に対して表2に示す量となるように調製し、上記の発酵乳飲料の製造方法(1)にて発酵乳飲料を製造した。なお、スターターとして明治ブルガリアのむヨーグルトプレーンLB81 (株式会社明治製)を用いた。
その結果、表2に示すように、LMペクチンを加えて発酵した後、大豆多糖類を添加する本発明の発酵乳飲料の製造方法により、LMペクチンを加えて発酵して得られる濃厚な発酵乳飲料とは異なり、後から大豆多糖類を配合することにより、滑らかさとさっぱり感のある発酵乳飲料が製造できることが確認できた。
Figure 0006901350
[試験例2]
添加量の検討
大豆多糖類および/またはLMペクチン(DE:7%)の配合量が発酵乳飲料の全量に対して表3に示す量となるように調製し、上記の発酵乳飲料の製造方法(3)にて発酵乳飲料を製造した。なお、スターターとして明治ブルガリアのむヨーグルトプレーンLB81 (株式会社明治製)を用いた。
その結果、表3に示すように、大豆多糖類とLMペクチンを加えて発酵する本発明の発酵乳飲料の製造方法により、ぱさつきが減り、なめらかさが向上した発酵乳飲料が製造できることが確認できた。
Figure 0006901350
[試験例3]
製造方法の検討
大豆多糖類、LMペクチン(DE:7%)およびHMペクチン(DE:70%)の配合量が発酵乳飲料の全量に対して表4に示す量となるように調製し、上記の発酵乳飲料の製造方法(4)にて発酵乳飲料を製造した。なお、スターターとして明治ブルガリアのむヨーグルトプレーンLB81 (株式会社明治製)を用いた。
その結果、表4に示すように、大豆多糖類とLMペクチンを加えて発酵した後、HMペクチンを加える本発明の発酵乳飲料の製造方法により、HMペクチンをさらに配合することにより、なめらかさとさっぱり感を維持しつつ、ホエイオフが抑制され、安定性の向上した発酵乳飲料が製造できることが確認できた。
Figure 0006901350
[試験例4]
LMペクチンの種類の検討
大豆多糖類、LMペクチンおよびHMペクチンの配合量が発酵乳飲料の全量に対して表5もに示す量となるように調製し、上記の発酵乳飲料の製造方法(3)にて発酵乳飲料を製造した。なお、スターターとしてガセリ菌SP株ヨーグルトドリンクタイプ(雪印メグミルク株式会社製)を用いた。
その結果、表5に示すように、本発明の発酵乳飲料の製造方法(3)において、DEが20-35%のLMペクチンを用いた場合でも、DE15%以下のLMペクチンを用いた場合と同様に、滑らかさとさっぱり感のある発酵乳飲料が製造できることが確認できた。
Figure 0006901350
[試験例5]
製造方法の検討
大豆多糖類、LMペクチンおよびHMペクチンの配合量が発酵乳飲料の全量に対して表6に示す量となるように調製し、上記の発酵乳飲料の製造方法(5)にて発酵乳飲料を製造した。なお、スターターとして明治ブルガリアのむヨーグルトプレーンLB81 (株式会社明治製)を用いた。
その結果、表6に示すように、大豆多糖類とLMペクチンのみならず、さらにHMペクチンを加えて発酵する本発明の発酵乳飲料の製造方法により、なめらかさとさっぱり感を維持しつつ、ホエイオフが抑制され、安定性の向上した発酵乳飲料が製造できることが確認できた。
Figure 0006901350
試験例1〜5の結果より、本願発明の発酵乳飲料の製造方法により、長期間保存しても安定性が高く、なめらかでのどごしが良く、軽い飲み口を有する発酵乳飲料が製造できることが確認された。
本発明の製造方法により、長期間保存しても安定性が高く、なめらかでのどごしが良く、軽い飲み口を有する発酵乳飲料の提供が可能となる。

Claims (7)

  1. 次の(A)および(B)の工程を含むLMペクチンおよび大豆多糖類が配合された発酵乳飲料の製造方法。
    (A)乳または乳由来のタンパク質を含む材料およびLMペクチンを混合する工程
    (B)上記(A)の工程にて得られた混合物を熱処理したものに、乳酸菌を加えて発酵する工程
  2. さらに、次の(C)の工程を含む請求項1に記載のLMペクチンおよび大豆多糖類が配合された発酵乳飲料の製造方法。
    (C)上記(B)の工程にて得られた発酵物と大豆多糖類を混合する工程
  3. 次の(D)および(E)の工程を含むLMペクチンおよび大豆多糖類が配合された発酵乳飲料の製造方法。
    (D)乳または乳由来のタンパク質を含む材料、LMペクチンおよび大豆多糖類を混合する工程
    (E)上記(D)の工程にて得られた混合物を熱処理したものに、乳酸菌を加えて発酵する工程
  4. 次の(F)および(G)の工程を含むLMペクチンおよび大豆多糖類が配合された発酵乳飲料の製造方法。
    (F)乳または乳由来のタンパク質を含む材料、LMペクチン、大豆多糖類およびHMペクチンを混合する工程
    (G)上記(F)の工程にて得られた混合物を熱処理したものに、乳酸菌を加えて発酵する工程
  5. さらに、上記(B)の工程、(E)の工程あるいは(G)の工程にて得られた発酵物、または上記(C)の工程にて得られた混合物にHMペクチンを混合する工程を含む請求項1〜4のいずれかに記載のLMペクチンおよび大豆多糖類が配合された発酵乳飲料の製造方法。
  6. 乳または乳由来のタンパク質を含む材料が脱脂粉乳である請求項1〜5のいずれかに記載の発酵乳飲料の製造方法。
  7. LMペクチンが35%以下のエステル化度を有するペクチンである請求項1〜6のいずれかに記載の発酵乳飲料の製造方法。
JP2017163051A 2017-08-28 2017-08-28 発酵乳飲料の製造方法 Active JP6901350B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017163051A JP6901350B2 (ja) 2017-08-28 2017-08-28 発酵乳飲料の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017163051A JP6901350B2 (ja) 2017-08-28 2017-08-28 発酵乳飲料の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019037188A JP2019037188A (ja) 2019-03-14
JP6901350B2 true JP6901350B2 (ja) 2021-07-14

Family

ID=65724626

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017163051A Active JP6901350B2 (ja) 2017-08-28 2017-08-28 発酵乳飲料の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6901350B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113558103A (zh) * 2021-08-09 2021-10-29 河南花花牛乳业集团股份有限公司 一种含植物多糖的发酵乳
CN116195633B (zh) * 2021-11-30 2024-03-08 内蒙古伊利实业集团股份有限公司 一种充气发酵乳及其制备方法

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6424161B2 (ja) * 2013-06-14 2018-11-14 アサヒ飲料株式会社 発酵乳含有飲料
JP6719383B2 (ja) * 2014-10-30 2020-07-08 株式会社明治 液状発酵乳及びその製造方法
SG11201703408XA (en) * 2014-10-30 2017-05-30 Meiji Co Ltd Acidic milk beverage and production method for the same

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019037188A (ja) 2019-03-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7358099B2 (ja) ヨーグルト及びヨーグルトの製造方法
US11470851B2 (en) Sweetened dairy products with steviol glycosides and lactase enzyme
JP7358098B2 (ja) ヨーグルト及びヨーグルトの製造方法
WO2014192905A1 (ja) 酸度上昇が抑制された発酵乳およびその製造方法
CN102573502A (zh) 基于酸乳清的可饮用酸化乳制品及其制作方法
WO2015068790A1 (ja) 酸度上昇が抑制された発酵乳およびその製造方法
BR112020010907A2 (pt) composição láctea fermentada, processos para a preparação de uma composição láctea fermentada, inóculo e mistura
US20190357556A1 (en) Production method for low-acid fermented milk
JP6901350B2 (ja) 発酵乳飲料の製造方法
JP5719741B2 (ja) 低糖発酵乳の製造方法
BR112019009719A2 (pt) composições, método para a preparação de um produto lácteo fermentado e uso das composições
US20160066590A1 (en) Fermented dairy products suitable for fruit taste enhancement
JP2008061518A (ja) ペプチド類含有酸性乳飲料の製造方法
JP7398202B2 (ja) 乳飲食品及びその苦味低減方法
JP7249737B2 (ja) 発酵乳の製造方法
JP2018050493A (ja) 低温殺菌した原料ミックスを用いた発酵乳の製造方法
JP4248993B2 (ja) 糸引き粘性を有する殺菌発酵乳の製造方法
JP6817075B2 (ja) 優れた焼成適性を有するクリームチーズおよびその製造方法
JP7486293B2 (ja) 乳飲食品及びその製造方法
WO2014173983A1 (en) Fruit flavor enhancement in fermented dairy products
JP6800036B2 (ja) 発酵乳飲料の製造方法
Champagne Development of fermented milk products containing probiotics
JP2018170981A (ja) 低温発酵による発酵乳の製造方法および該方法により製造された発酵乳
EP3174400A1 (en) Pressurized spray device containing a low fat fermented dairy product
EA041084B1 (ru) Термофильные стрептококки для применения в приготовлении ферментированных продуктов

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200629

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210422

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210602

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210617

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6901350

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150