JP6901350B2 - 発酵乳飲料の製造方法 - Google Patents
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しかし、これらの製造方法はジェランガム等のその他の成分を含むことを必須とするものや、発酵乳食品の中でも特に発酵乳飲料の製造を目的とするものではなく、果肉やゼリー等の固形食品を含むハードヨーグルトや起泡性クリーム等の製造を目的とするものであった。また、LMペクチンを安定剤としてドリンクヨーグルト等の発酵乳飲料に配合した場合には、重い飲み口で濃厚感を有する発酵乳飲料となる傾向があり、なめらかでのどごしが良く、軽い飲み口でさらりとした食感を有するドリンクヨーグルトを作製するのには不適であった。
大豆多糖類は大豆から抽出・精製された水溶性多糖類であり、酸性条件下での乳タンパク質の安定化機能を有する。そして、カルシウムとの反応性が非常に低いことから、発酵乳を調整する前に添加してもカード形成が阻害されず、他の安定剤を使用する場合に比べて、製造工程を簡略化できる等の利点があることも知られている(例えば、非特許文献1参照)。このような大豆多糖類は、HMペクチン等と一定の割合で組み合わせて発酵乳食品の製造に使用されている(例えば、特許文献7〜9、参照)。
しかし、ドリンクヨーグルト等の発酵乳飲料は、発酵乳を含み無脂乳固形分が高いため、大豆多糖類を安定化剤として用いた場合でも、乳タンパク質の安定化機能において十分な効果を発揮しないという問題があった。
(A)乳または乳由来のタンパク質を含む材料およびLMペクチンを混合する工程
(B)上記(A)の工程にて得られた混合物を熱処理したものに、乳酸菌を加えて発酵する工程
(1)次の(A)および(B)の工程を含むLMペクチンおよび大豆多糖類が配合された発酵乳飲料の製造方法。
(A)乳または乳由来のタンパク質を含む材料およびLMペクチンを混合する工程
(B)上記(A)の工程にて得られた混合物を熱処理したものに、乳酸菌を加えて発酵する工程
(2)さらに、次の(C)の工程を含む上記(1)に記載のLMペクチンおよび大豆多糖類が配合された発酵乳飲料の製造方法。
(C)上記(B)の工程にて得られた発酵物と大豆多糖類を混合する工程
(3)次の(D)および(E)の工程を含むLMペクチンおよび大豆多糖類が配合された発酵乳飲料の製造方法。
(D)乳または乳由来のタンパク質を含む材料、LMペクチンおよび大豆多糖類を混合する工程
(E)上記(D)の工程にて得られた混合物を熱処理したものに、乳酸菌を加えて発酵する工程
(4)次の(F)および(G)の工程を含むLMペクチンおよび大豆多糖類が配合された発酵乳飲料の製造方法。
(F)乳または乳由来のタンパク質を含む材料、LMペクチン、大豆多糖類およびHMペクチンを混合する工程
(G)上記(F)の工程にて得られた混合物を熱処理したものに、乳酸菌を加えて発酵する工程
(5)さらに、上記(B)の工程、(E)の工程あるいは(G)の工程にて得られた発酵物、または上記(C)の工程にて得られた混合物にHMペクチンを混合する工程を含む上記(1)〜(4)のいずれかに記載のLMペクチンおよび大豆多糖類が配合された発酵乳飲料の製造方法。
(6)乳または乳由来のタンパク質を含む材料が脱脂粉乳である上記(1)〜(5)のいずれかに記載の発酵乳飲料の製造方法。
(7)LMペクチンが35%以下のエステル化度を有するペクチンである上記(1)〜(6)のいずれかに記載の発酵乳飲料の製造方法。
本発明において製造する「発酵乳飲料」は、LMペクチンおよび大豆多糖類が配合された発酵乳飲料であって、長期間保存しても安定性が高く、なめらかでのどごしが良く、軽い飲み口を有する発酵乳飲料のことをいう。
このような本発明の「発酵乳飲料」は、本発明の製造方法によって調製される発酵物に糖類や水等の水分を加えて、ドリンクヨーグルトとしたもののことを指すが、さらに、イチゴ、バナナ、ミカン、ブルーベリー等の果物をそのままあるいはカットフルーツとして加えたもの、これらの果物の果汁、フルーツソース、ジャム、フルーツプレパレーション等を加えたものも本発明の発酵乳飲料に含まれる。その他、ココア、コーヒー、紅茶等で味を加えたドリンクヨーグルトや、バニラビーンズ、香料等によって香付けされたドリンクヨーグルトも含まれる。本発明の発酵乳飲料には必要に応じてクエン酸等の酸味料を加えたものも含まれる。
本発明の製造方法はさらに、これらの工程によって得られた発酵物と「大豆多糖類」を混合する工程を含む方法であってもよく、これらの工程以外に発酵乳飲料を製造するのに有用なその他の工程を含むものであってもよい。
そして、さらに得られた「発酵物」に「HMペクチンを混合する工程」を含む製造方法であってもよい。
そして、得られた「発酵物」にさらに「HMペクチンを混合する工程」を含む製造方法であってもよい。
本発明の「発酵乳飲料」の製造にあたり「乳または乳由来のタンパク質を含む材料」として、これらのいずれか一つ以上を使用すればよく、これらを二つ以上複数混合して使用してもよい。
このような「LMペクチン」は、特に3%以上35%以下のエステル化度を有するペクチンであることが好ましい。また、HMペクチンとの混合物であっても、35%以下のエステル化度を示すものであれば、本発明のLMペクチンに該当する。本発明のLMペクチンはアミド基を含むものであっても、アミド基を含まないものであってもいずれのものでもよい。
このようなHMペクチンとして、例えば、UTHP-510(エステル化度:68)またはUTHP-310(エステル化度:70)(いずれもユニテックフーズ株式会社製)等が挙げられる。また、これらやこれら以外の公知のHMペクチンを混合して「50%以上のエステル化度を有するペクチン」として調製したもの等も含まれる。
このような「50%以上のエステル化度を有するペクチン」は、特に68%以上のエステル化度を有するペクチンであることが好ましい。
スターターとしては公知のスターターを適宜用いることができ、特に限定されないが、好ましいスターターとして乳酸菌スターターが挙げられ、例えば、ラクトバチルス・カゼイ、ラクトバチルス・マリ、ラクトバチルス・アシドフィルス、ラクトバチルス・デルブルッキィ・サブスピーシーズ.ブルガリカス、ラクトバチルス・ヘルベティカス、ラクトバチルス・ガセリ等のラクトバチルス属細菌、ストレプトコッカス・サーモフィルス等のストレプトコッカス属細菌、ラクトコッカス・ラクチス サブスピーシーズ.ラクチス、ラクトコッカス・ラクチス サブスピーシーズ.クレモリス等のラクトコッカス属細菌、エンテロコッカス・フェカーリス等のエンテロコッカス属細菌等を挙げることができ、発酵乳の製造に通常用いられている乳酸菌スターターであれば特に制限されることはない。また、ビフィドバクテリウム・ブレーベ、ビフィドバクテリウム・ビフィダム、ビフィドバクテリウム・ロンガム等のビフィドバクテリウム属細菌、バチルス属、アセトバクター属、グルコノバクター属等の細菌類、サッカロミセス属、キャンディダ属等の酵母類等も挙げることができる。これらの微生物はいずれも好適に使用することができ、単独で用いても2種以上を併用してもよい。上記微生物の中でも特に、ラクトバチルス・カゼイ、ラクトバチルス・アシドフィルス、ラクトバチルス・デルブルッキィ・サブスピーシーズ・ブルガリカスおよびストレプトコッカス・サーモフィルスから選ばれる1種以上を使用するとより風味が良好となるため好ましい。
さらにこれらの発酵物に「大豆多糖類」を混合する場合は、混合する「大豆多糖類」の量が製造する発酵乳飲料の全量に対して0.01w/w%〜1.00w/w%であることが好ましく、特に0.3w/w%〜0.5w/w%であることが好ましい。
1)乳または乳由来のタンパク質を含む材料として、脱脂粉乳を用いた。
2)大豆多糖類は、SM-1200 (三栄源エフ・エフ・アイ株式会社製)を用いた。
3)LMペクチンはUTLP-100(DE値:7%)(ユニテックフーズ社製)、UTLP-30(DE値:21%)(ユニテックフーズ社製)、UTLP-44(DE値:29%)(ユニテックフーズ社製)UTLP-84(DE値:33%)(ユニテックフーズ社製)を用いた。
4)HMペクチンはUTHP-510(DE値:68%)(ユニテックフーズ社製)を用いた。
5)市販の発酵乳飲料
明治ブルガリアのむヨーグルトプレーンLB81 (株式会社明治製)またはガセリ菌SP株ヨーグルトドリンクタイプ(雪印メグミルク株式会社製)を用いた。
発酵乳飲料の製造方法(1)
1)80gの脱脂粉乳、1-2gのLMペクチンを混合して予備混合物を得た。
2)上記1)の予備混合物を高速ミキサー(3000rpm±200rpm)を使用し、60℃±5℃の水に混ぜ合わせることで混合物を得た。
3)上記2)の混合物を水槽内に置き、約90℃にて10分間熱した(水槽温度95℃)。
4)上記3)混合物を攪拌しながら45℃まで冷却した。
5)上記4)の混合物に対して3w/w%となるように市販の発酵乳飲料をスターターとして添加し、その後620gとなるよう重量調整をおこなった。
6)上記5)の混合物を43℃に設定した発酵装置内に置き、pH4.35±0.05に至るまで発酵させた。
7)上記6)の発酵により得られたカードに380gの糖と大豆多糖類(3g〜5g)を加えた後、高速ミキサー(3000rpm±200rpm)を使用して10分間攪拌することでドリンクヨーグルトを得た。
8)上記7)で得られたドリンクヨーグルトは約150バールにて約40℃で均質化した。
9)上記8)にて均質化した後、ドリンクヨーグルトを容器に入れ、10℃まで冷却し、保管した。
発酵乳飲料の製造方法(2)
1)80gの脱脂粉乳、1-2gのLMペクチンを混合して予備混合物を得た。
2)上記1)の予備混合物を高速ミキサー(3000rpm±200rpm)を使用し、60℃±5℃の水に混ぜ合わせることで混合物を得た。
3)上記2)の混合物を水槽内に置き、約90℃にて10分間熱した(水槽温度95℃)。
4)上記3)混合物を攪拌しながら45℃まで冷却した。
5)上記4)の混合物に対して3w/w%となるように市販の発酵乳飲料をスターターとして添加し、その後620gとなるよう重量調整をおこなった。
6)上記5)の混合物を43℃に設定した発酵装置内に置き、pH4.35±0.05に至るまで発酵させた。
7)上記6)の発酵により得られたカードに380gの糖、大豆多糖類(3g〜5g)およびHMペクチン (0.1g〜1.0g)を加えた後、高速ミキサー(3000rpm±200rpm)を使用して10分間攪拌することでドリンクヨーグルトを得た。
8)上記7)で得られたドリンクヨーグルトは約150バールにて約40℃で均質化した。
9)上記8)にて均質化した後、ドリンクヨーグルトを容器に入れ、10℃まで冷却し、保管した。
発酵乳飲料の製造方法(3)
1)80gの脱脂粉乳および3g〜5gの大豆多糖類および1-2gのLMペクチンを混合して予備混合物を得た。
2)上記1)の予備混合物を高速ミキサー(T.K. HOMOMIXER MARKII (プライミクス株式会社製)、3000rpm±200rpm)を使用し、60℃±5℃の水に混ぜ合わせることで混合物を得た。
3)上記2)の混合物を水槽内に置き、約90℃にて10分間熱した(水槽温度95℃)。
4)上記3)の混合物を攪拌しながら45℃まで冷却した。
5)上記4)の混合物に対して3w/w%となるように市販の発酵乳飲料をスターターとして添加し、その後620gとなるよう重量調整をおこなった。
6)上記5)の混合物を43℃に設定した発酵装置内に置き、pH4.35±0.05に至るまで発酵させた。
7)上記6)の発酵により得られたカードに380gの糖液を加えた後、高速ミキサー(3000rpm±200rpm)を使用して10分間攪拌することでドリンクヨーグルトを得た。
8)上記7)にて得られたドリンクヨーグルトは約150バールにて約40℃で均質化した。
9)上記8)にて均質化した後、ドリンクヨーグルトを容器に入れ、10℃まで冷却し、保管した。
発酵乳飲料の製造方法(4)
1)80gの脱脂粉乳および3g〜5gの大豆多糖類および1-2gのLMペクチンを混合して予備混合物を得た。
2)上記1)の予備混合物を高速ミキサー(3000rpm±200rpm)を使用し、60℃±5℃の水に混ぜ合わせることで混合物を得た。
3)上記2)の混合物を水槽内に置き、約90℃にて10分間熱した(水槽温度95℃)。
4)上記3)の混合物を攪拌しながら45℃まで冷却した。
5)上記4)の混合物に対して3w/w%となるように市販の発酵乳飲料をスターターとして添加し、その後620gとなるよう重量調整をおこなった。
6)上記5)の混合物を43℃に設定した発酵装置内に置き、pH4.35±0.05に至るまで発酵させた。
7)上記6)の発酵により得られたカードに380gの糖とHMペクチン (0.1g〜1.0g)を加えた後、高速ミキサー(3000rpm±200rpm)を使用して10分間攪拌することでドリンクヨーグルトを得た。
8)上記7)で得られたドリンクヨーグルトは約150バールにて約40℃で均質化した。
9)上記8)にて均質化した後、ドリンクヨーグルトを容器に入れ、10℃まで冷却し、保管した。
発酵乳飲料の製造方法(5)
1)80gの脱脂粉乳および3g〜5gの大豆多糖類、1-2gのLMペクチンおよび0.1-1gのHMペクチンを混合して予備混合物を得た。
2)上記1)の予備混合物を高速ミキサー(3000rpm±200rpm)を使用し、60℃±5℃の水に混ぜ合わせることで混合物を得た。
3)上記2)の混合物を水槽内に置き、約90℃にて10分間熱した(水槽温度95℃)。
4)上記3)の混合物を攪拌しながら45℃まで冷却した。
5)上記4)の混合物に対して3w/w%となるように市販の発酵乳飲料をスターターとして添加し、その後620gとなるよう重量調整をおこなった。
6)上記5)の混合物を43℃に設定した発酵装置内に置き、pH4.35±0.05に至るまで発酵させた。
7)上記6)の発酵により得られたカードに380gの糖を加えた後、高速ミキサー(3000rpm±200rpm)を使用して10分間攪拌することでドリンクヨーグルトを得た。
8)上記7)で得られたドリンクヨーグルトは約150バールにて約40℃で均質化した。
9)上記8)にて均質化した後、ドリンクヨーグルトを容器に入れ、10℃まで冷却し、保管した。
実施例に記載の試料を用い、各製造方法に従って製造した発酵乳飲料について、安定性や官能評価を行った。
1.安定性評価
調製した発酵乳飲料を50mlの遠沈管に45g分注した。その後、10℃にて保管し、1日、7日および14日経過後にノギスを使用してホエイオフの高さを測定した。ホエイオフの高さを離漿の量として評価した。その結果、製造後14日を経過した段階でホエイオフが40.8mm未満であれば発酵乳飲料として安定していると評価した。
この「ホエイオフが40.8mm未満」とは、大豆多糖類のみを1.0w/w%配合して発酵することにより製造した発酵乳飲料の製造後14日を経過した段階でのホエイオフの高さを基準としたものである。
調製後、10℃にて7日保管した発酵乳飲料を、5名の官能パネラーが摂食することによってなめらかさ、およびさっぱり感を評価した。
この評価ではなめらかさだと感じられる程5点に近く、低く感じられる程1点に近いとした。また、さっぱり感が強いと感じられる程5点に近く、弱い感じられる程1点に近いとした。そして、5名のパネラーの評価結果の平均点を各指標の評価結果とした。なめらかさ、さっぱり感のいずれについても、平均点が3点以上であれば本発明の発酵乳飲料として好ましいものとした。
製造方法の検討
大豆多糖類およびLMペクチン(DE:7%)の配合量が発酵乳飲料の全量に対して表2に示す量となるように調製し、上記の発酵乳飲料の製造方法(1)にて発酵乳飲料を製造した。なお、スターターとして明治ブルガリアのむヨーグルトプレーンLB81 (株式会社明治製)を用いた。
その結果、表2に示すように、LMペクチンを加えて発酵した後、大豆多糖類を添加する本発明の発酵乳飲料の製造方法により、LMペクチンを加えて発酵して得られる濃厚な発酵乳飲料とは異なり、後から大豆多糖類を配合することにより、滑らかさとさっぱり感のある発酵乳飲料が製造できることが確認できた。
添加量の検討
大豆多糖類および/またはLMペクチン(DE:7%)の配合量が発酵乳飲料の全量に対して表3に示す量となるように調製し、上記の発酵乳飲料の製造方法(3)にて発酵乳飲料を製造した。なお、スターターとして明治ブルガリアのむヨーグルトプレーンLB81 (株式会社明治製)を用いた。
その結果、表3に示すように、大豆多糖類とLMペクチンを加えて発酵する本発明の発酵乳飲料の製造方法により、ぱさつきが減り、なめらかさが向上した発酵乳飲料が製造できることが確認できた。
製造方法の検討
大豆多糖類、LMペクチン(DE:7%)およびHMペクチン(DE:70%)の配合量が発酵乳飲料の全量に対して表4に示す量となるように調製し、上記の発酵乳飲料の製造方法(4)にて発酵乳飲料を製造した。なお、スターターとして明治ブルガリアのむヨーグルトプレーンLB81 (株式会社明治製)を用いた。
その結果、表4に示すように、大豆多糖類とLMペクチンを加えて発酵した後、HMペクチンを加える本発明の発酵乳飲料の製造方法により、HMペクチンをさらに配合することにより、なめらかさとさっぱり感を維持しつつ、ホエイオフが抑制され、安定性の向上した発酵乳飲料が製造できることが確認できた。
LMペクチンの種類の検討
大豆多糖類、LMペクチンおよびHMペクチンの配合量が発酵乳飲料の全量に対して表5もに示す量となるように調製し、上記の発酵乳飲料の製造方法(3)にて発酵乳飲料を製造した。なお、スターターとしてガセリ菌SP株ヨーグルトドリンクタイプ(雪印メグミルク株式会社製)を用いた。
その結果、表5に示すように、本発明の発酵乳飲料の製造方法(3)において、DEが20-35%のLMペクチンを用いた場合でも、DE15%以下のLMペクチンを用いた場合と同様に、滑らかさとさっぱり感のある発酵乳飲料が製造できることが確認できた。
製造方法の検討
大豆多糖類、LMペクチンおよびHMペクチンの配合量が発酵乳飲料の全量に対して表6に示す量となるように調製し、上記の発酵乳飲料の製造方法(5)にて発酵乳飲料を製造した。なお、スターターとして明治ブルガリアのむヨーグルトプレーンLB81 (株式会社明治製)を用いた。
その結果、表6に示すように、大豆多糖類とLMペクチンのみならず、さらにHMペクチンを加えて発酵する本発明の発酵乳飲料の製造方法により、なめらかさとさっぱり感を維持しつつ、ホエイオフが抑制され、安定性の向上した発酵乳飲料が製造できることが確認できた。
Claims (7)
- 次の(A)および(B)の工程を含むLMペクチンおよび大豆多糖類が配合された発酵乳飲料の製造方法。
(A)乳または乳由来のタンパク質を含む材料およびLMペクチンを混合する工程
(B)上記(A)の工程にて得られた混合物を熱処理したものに、乳酸菌を加えて発酵する工程 - さらに、次の(C)の工程を含む請求項1に記載のLMペクチンおよび大豆多糖類が配合された発酵乳飲料の製造方法。
(C)上記(B)の工程にて得られた発酵物と大豆多糖類を混合する工程 - 次の(D)および(E)の工程を含むLMペクチンおよび大豆多糖類が配合された発酵乳飲料の製造方法。
(D)乳または乳由来のタンパク質を含む材料、LMペクチンおよび大豆多糖類を混合する工程
(E)上記(D)の工程にて得られた混合物を熱処理したものに、乳酸菌を加えて発酵する工程 - 次の(F)および(G)の工程を含むLMペクチンおよび大豆多糖類が配合された発酵乳飲料の製造方法。
(F)乳または乳由来のタンパク質を含む材料、LMペクチン、大豆多糖類およびHMペクチンを混合する工程
(G)上記(F)の工程にて得られた混合物を熱処理したものに、乳酸菌を加えて発酵する工程 - さらに、上記(B)の工程、(E)の工程あるいは(G)の工程にて得られた発酵物、または上記(C)の工程にて得られた混合物にHMペクチンを混合する工程を含む請求項1〜4のいずれかに記載のLMペクチンおよび大豆多糖類が配合された発酵乳飲料の製造方法。
- 乳または乳由来のタンパク質を含む材料が脱脂粉乳である請求項1〜5のいずれかに記載の発酵乳飲料の製造方法。
- LMペクチンが35%以下のエステル化度を有するペクチンである請求項1〜6のいずれかに記載の発酵乳飲料の製造方法。
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