JP6899049B2 - 撮像装置 - Google Patents
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Description
図1〜6を参照して、撮像装置の第1の実施の形態を説明する。図1は、第1の実施の形態の撮像装置の全体構成を示すブロック図である。
本実施の形態の撮像装置としてのカメラ100は、操作部材101と、撮影レンズ102と、撮像素子103と、メモリカードスロット105と、モニタ106と、制御装置110とを備えている。操作部材101は、使用者によって操作される種々の操作ボタンを含んでいる。例えば、操作部材101には、電源ボタン、レリーズボタン、ズームボタン、十字ボタン、決定ボタン、再生ボタン、および削除ボタンなどを含んでいる。
制御装置110の認識部111は、撮像素子103から繰り返し得られる複数の画像から特定の対象に相当する画像を繰り返し検出することにより、ユーザによって指定された追尾対象を繰り返し認識して追尾する。ユーザは、たとえばモニタ106に表示された画像における特定の被写体像をタッチすることで、追尾対象を指定することができる。なお、追尾対象の像を第1の被写体像とも呼ぶ。
本実施の形態では、後述するように、各種の球技で使用されるボールが追尾対象として指定される。認識部111は、たとえばモニタ106の表示画像における被写体像をタッチすることで追尾対象が指定されると、その追尾対象像をテンプレート画像として取得し、このテンプレート画像と撮像素子103からの画像とをテンプレートマッチングして追尾対象を繰り返し認識して追尾する。
なお、追尾対象が、各種の球技で使用されるボールのように事前に判明している場合には、ボールの画像をあらかじめ不図示のメモリに格納しておき、追尾処理の際にそのボールの画像をメモリから読み出してテンプレート画像としてもよい。
もちろん、認識部111は、テンプレートマッチング処理以外の処理によって追尾対象の位置を検出して追尾を行うこともできる。
本実施の形態では目標被写体は人物の顔であり、したがって主要被写体検出部112は検出部として顔検出部を有する。主要被写体検出部112の主要被写体選択部は、顔検出部が検出した1つまたは複数の顔から追尾対象と所定の関係を有する顔を選択する。
たとえば、本実施の形態では、追尾対象であるサッカー等の球技のボールから所定の範囲内に位置する顔の人物(球技のプレーヤ)は、ボールを支配しているまたは支配可能な人物である。ここで支配とは、たとえばサッカーではボールをドリブルしていること、ボールを空中に蹴ること、ボールをヘディングすること、ボールをスローイングすることなどである。
したがって本実施の形態では、主要被写体検出部112は検出した人物の顔のうち追尾対象のボールに最も近い顔を主要被写体に設定する。たとえば主要被写体検出部112は、撮像素子103の撮像面における追尾対象や検出した顔の位置、すなわち撮像して得られた画像における追尾対象や顔の位置に基づいて、追尾対象に最も近い顔を主要被写体に設定する。
以下、本実施の形態のカメラ100において、球技の一例としてのサッカーの試合におけるドリブルやパスが行われている場面を例に挙げて、どのプレーヤの顔にピントが合わされるのかを説明する。
なお、顔検出範囲141内に存在する顔が1つだけであった場合、主要被写体検出部112はその顔を主要被写体に設定する。
図2で示した場面でボールを支配していたプレーヤ161が図4に示す場面で画面140上で右側にいるプレーヤ168に向かってボール151をパスすると、ボール151はパスを出したプレーヤ161から離れる。図4の破線の矢印172は、空中を移動するボール151の移動軌跡あるいは予測した移動軌跡を示す。図4に示す状態では、顔検出範囲141内にいずれの顔161a〜166a,168aも存在していない。この場合主要被写体検出部112は、追尾対象であるボール151を主要被写体に設定する。
このように本実施の形態のカメラ100では、追尾対象と顔との距離により、その顔に対して撮影レンズ102の合焦状態を制御する。
図6は、本実施の形態の焦点調節時に実行される処理のフローチャートである。このフローチャートは、カメラ100の不図示の電源スイッチがオンされると制御装置110において実行される。
なお、顔検出範囲141内に顔が存在しなかった場合、ステップS17が否定判断されてステップS25へ進む。ステップS25において、主要被写体検出部112は追尾対象を主要被写体に設定してステップS21へ進む。
ステップS23が肯定判断されると、制御装置110は本プログラムを終了する。ステップS23が否定判断されるとステップS15へ戻る。
(1)カメラ100は、撮影レンズ102による被写体の像を撮像して画像信号を繰り返し出力する撮像素子103と、画像信号による画像内において選択された第1の被写体像を繰り返し認識する認識部111と、認識部111によって認識された第1の被写体像と異なる第2の被写体像に対して撮影レンズ102の合焦状態を制御する焦点調節部114と、を備える。これにより、第1の被写体像を追尾しつつ、第1の被写体像と異なる第2の被写体像にピントを合わせることができる。したがって、ピントを合わせたい被写体が追尾する被写体と異なる場合に適切な被写体にピントを合わせられるので、ユーザの意図する画像を得られる。すなわち、本実施の形態のカメラ100では、撮影の場面や撮影対象の状況等に応じてピントを合わせる被写体を適切な被写体に自動的に切り替えることができ、ユーザの意図する画像が得られる。
(変形例1)上述した第1の実施の形態では、主要被写体検出部112は、顔検出範囲141内で追尾対象に最も近い位置に存在する顔を主要被写体に設定した。これに対し本変形例では、主要被写体検出部112は、顔検出範囲141内で追尾対象の移動方向と同じ移動方向の顔のうち追尾対象に最も近い位置に存在する顔を主要被写体に設定する。すなわち本変形例では、追尾対象との距離だけでなく、追尾対象および検出した顔の移動方向を考慮して主要被写体を設定する。
具体的には、主要被写体検出部112は、顔検出範囲141内で検出された顔の移動方向を撮像素子103から繰り返し得られる複数の画像に基づいて算出する。また、認識部111は、追尾対象の移動方向を撮像素子103から繰り返し得られる複数の画像に基づいて算出する。そして、主要被写体検出部112は、認識部111が算出した追尾対象の移動方向と略同じ方向に移動する顔のうち、追尾対象に最も近い顔を主要被写体に設定する。
尚、ここで言う追尾対象の移動方向と略同じ方向とは、追尾対象の移動方向となす角度が所定角度以下の方向である。
図7は、図2と同様にサッカーの試合においてドリブルが行われている場面がモニタ106にスルー画として表示された状態を示す図である。たとえば図7に示すように、画面140上を右側に向かってドリブルをしているプレーヤ161に対して、画面140の右下側からボール151に向かって走っているプレーヤ169が存在しているものとする。図7において、プレーヤ169の顔169aの位置は、プレーヤ161の顔161aの位置よりもボール151に近いものとする。図7において、矢印171で示したボール151の移動方向と同じ方向に移動するプレーヤは、プレーヤ161とプレーヤ162である。矢印189で示すように、プレーヤ169の移動方向はボール151の移動方向と異なる。
これにより、本変形例では適切な被写体にピントを合わせられるので、ユーザの意図する画像を得られる。
具体的には、たとえば焦点検出部113は、追尾対象や主要被写体検出部112で検出した顔検出範囲141内の顔についてのデフォーカス量を算出する。主要被写体検出部112は、撮影レンズ102の焦点距離と、撮像素子103の撮像面における追尾対象や検出した顔の位置と、追尾対象や検出した顔について焦点検出部113で算出したデフォーカス量とに基づいて、追尾対象や検出した顔の実際の位置を算出する。そして、主要被写体検出部112は、算出した追尾対象の実際の位置や検出した顔の実際の位置に基づいて追尾対象との実際の距離が最も小さい顔を特定し、この特定した顔を主要被写体に設定する。
これにより本変形例では、追尾対象と検出した顔との距離の算出精度が向上するので、主要被写体の設定をより適切化でき、ユーザの意図する画像を得られる。
本変形例では、主要被写体検出部112は、たとえば、特徴量にHOG(Histograms of Oriented Gradients)、学習アルゴリズムにReal AdaBoostを用いて構築した検出器を備えており、この検出器を使用して人物検出処理を行う。
そして、主要被写体検出部112は、検出した人物のうち追尾対象に最も近い人物を主要被写体に設定する。
本変形例によっても、上述した第1の実施の形態の作用効果と同様の作用効果を奏する。
図8,9を参照して、撮像装置の第2の実施の形態を説明する。以下の説明では、第1の実施の形態と同じ構成要素には同じ符号を付して相違点を主に説明する。特に説明しない点については、第1の実施の形態と同じである。本実施の形態では、主に追尾対象の動きを分析し、追尾対象の動きの分析結果に基づいて主要被写体の設定条件を変更する点で、第1の実施の形態と異なる。
判断部115は、認識部111で追尾する追尾対象の動きを分析する。そして判断部115は、分析結果に基づいて、追尾対象とどのような関係を有する被写体を主要被写体に設定するのかを変更する変更信号を主要被写体検出部112に出力する。
まず、撮影対象となる球技におけるボールの動きの特徴として、次のような例が挙げられる。
たとえば、サッカーの試合のようにボールを奪い合う球技では、スローイン時にはプレーヤに保持されたボールは空中で一時的に静止することがあり、コーナーキック時などにはコート上におかれたボールはコート上で静止する。その後、ボールが投げられたり蹴られたりすることでボールは移動を開始する。ボールは、コート上を転がるか空中を飛ぶことで移動する。一般的には、ドリブルのようにボールとボールを支配するプレーヤとが一緒に移動する場合には、ボールはコート上を転がって移動することが多い。また、パスやシュートの際には、ボールがコート上を転がる場合とボールが空中を飛ぶ場合とがある。ボールが空中を飛ぶ場合にはボールがコート上を転がる場合よりもボールの速度が速くなる傾向にある。
また、パスやシュートの場面では、ボールがコート上を転がっている場合はボールが空中を飛んでいる場合と比べてボールの移動速度が遅くなる傾向にある。そのため、たとえばパスによってボールが各プレーヤから所定の距離以上離れている時間は、ボールがコート上を転がる場合にはボールが空中を飛ぶ場合よりも長くなる傾向にある。したがって、パスによってボールがコート上を転がっている場合には、ボールに対してピントを合わせることが望ましい。そして、ボールがパスを受け取ろうとするプレーヤに近づけば、パスを受け取ろうとするプレーヤにピントを合わせることが望ましい。
一方、パスやシュートの場面においてボールが空中を飛んでいる場合、上述したようにボールの移動速度が速くなる傾向にある。そのため、パスによってボールが各プレーヤから所定の距離以上離れている時間は短くなる傾向にある。したがって、このような場合には、パスを受け取ろうとするプレーヤにピントを合わせることが望ましい。
したがって、卓球やテニス、バレーボールの試合を撮影する場合、サーブ時等には、ボールの近くに存在するプレーヤにピントを合わせることが望ましい。また、打たれることでボールが空中を飛んでいる場合には、飛んでいるボールを打ち返そうとしたりタッチしようとしたりするプレーヤにピントを合わせることが望ましい。
ボールが転がっている場合、ボールとプレーヤとの距離が所定の距離以内であれば、すなわち、たとえば第1の実施に形態における顔検出範囲141内にプレーヤの顔が存在すれば、ボールに最も近いプレーヤにピントを合わせることが望ましい。また、ボールが転がっている場合、ボールとプレーヤとの距離が所定の距離以上であれば、すなわち、たとえば第1の実施に形態における顔検出範囲141内にプレーヤの顔が存在しなければ、ボールにピントを合わせることが望ましい。
ボールが空中を飛んでいる場合、ボールの移動方向に存在するプレーヤ、たとえばボールの落下予測地点の近くに存在するプレーヤにピントを合わせることが望ましい。
第1の設定信号は、追尾対象が静止あるいはコート上を転がっていると判断された場合に判断部115が主要被写体検出部112に出力する信号である。第1の設定信号は、第1の実施の形態の場合と同様に、顔検出範囲141内に顔が検出されれば追尾対象に最も近い顔を主要被写体に設定し、顔検出範囲141内に顔が検出されなければ追尾対象を主要被写体に設定するように、主要被写体検出部112に設定条件を指示する信号である。
また、第2の信号を受信した主要被写体検出部112は、追尾対象の落下地点を予測する。そして、主要被写体検出部112は、落下予測地点の先に存在する顔を検出する。そして、主要被写体検出部112は、落下予測地点の先に存在する顔のうち、落下予測地点に最も近い顔を主要被写体に設定する。
なお、主要被写体検出部112は、落下予測地点の先に存在する顔を検出できなかった場合、たとえば追尾対象を主要被写体に設定する。
図9は、本実施の形態の焦点調節時に実行される処理のフローチャートである。このフローチャートは、カメラ100Aの不図示の電源スイッチがオンされると、制御装置110Aにおいて実行される。
ステップS33で追尾対象が空中を飛んでいると判断されるとステップS37へ進み、判断部115は、上述した第2の設定信号を主要被写体検出部112に出力する。
ステップS41が肯定判断されるとステップS43へ進み、主要被写体検出部112は、第1または第2の設定信号の指示による設定条件に対応する顔を主要被写体に設定してステップS21へ進む。
ステップS41が否定判断されるとステップS25へ進む。ステップS25は、図6に示した第1の実施の形態におけるステップS25と同じである。
(1)カメラ100Aは、第1の被写体像の状態を判断する判断部115を備える。焦点調節部114は、判断部115による第1の被写体像の状態によって選択された第1の被写体像と第2の被写体像のいずれかに対して撮影レンズ102の合焦状態を制御する。これにより、主要被写体の設定をより適切化でき、ユーザの意図する画像を得られる。
(変形例1)上述した第2の実施の形態では、ボールが転がっていると判断されると、顔検出範囲141内に顔が検出されなければ追尾対象が主要被写体に設定された。これに対して本変形例では、ボールが転がっていると判断されると、顔検出範囲141内に顔が検出されなければ追尾対象の移動方向に存在する顔が主要被写体に設定される。
具体的には、判断部115は、分析結果に基づいて追尾対象が静止あるいはコート上を転がっていると判断されると第1の設定信号に代えて次に述べる第3の設定信号を主要被写体検出部112に出力する。なお、判断部115は、分析結果に基づいて追尾対象が空中を飛んでいると判断されると第2の設定信号を主要被写体検出部112に出力する。
第3の設定信号は、追尾対象が静止あるいはコート上を転がっていると判断された場合に判断部115が主要被写体検出部112に出力する信号である。第3の設定信号は、以下の設定条件を主要被写体検出部112に指示する信号である。
(1)顔検出範囲141内に顔が検出されれば追尾対象に最も近い顔を主要被写体に設定する。
(2)顔検出範囲141内に顔が検出されなければ追尾対象の移動方向を予測し、予測した移動方向に存在する顔であって、追尾対象に最も近い顔を主要被写体に設定する。
(3)上記(2)において、追尾対象が静止していること等によって追尾対象の移動方向を予測できなかった場合や、追尾対象の移動方向を予測できても予測した移動方向に顔が存在しなかった場合には、追尾対象を主要被写体に設定する。
これにより、本変形例では、ボールが転がっていると判断されると、顔検出範囲141内に顔が検出されなければ追尾対象の移動方向に存在する顔が主要被写体に設定される。
この設定信号を受信した主要被写体検出部112は、顔検出範囲141内で追尾対象に最も近い顔を主要被写体に設定し、顔検出範囲141内に顔が存在しなければ追尾対象を主要被写体に設定する。
この設定信号を受信した主要被写体検出部112は、追尾対象の移動予測を行って、予測した追尾対象の移動先に存在する顔を主要被写体に設定する。
(1)ディスクの飛行軌跡を予測する。
(2)顔検出範囲141内に顔が存在すれば、顔の移動軌跡を予測する。
(3)ディスクの飛行軌跡と顔の移動軌跡とが略交差すると予測される場合には、最も早く交差すると予測される顔を主要被写体に設定する。
(4)上記(2)において、顔検出範囲141内に顔が存在しなかった場合や、ディスクの飛行軌跡と顔の移動軌跡とが交差しないと予測される場合には、追尾対象を主要被写体に設定する。
このような設定信号を受信した主要被写体検出部112は、たとえば、フリスビーのディスクで遊ぶ人物を撮影する場面では、投げられたフリスビーのディスクをキャッチしようとする人物の顔を主要被写体に設定する。これにより、ディスクをキャッチしようとする人物が複数存在しても、ディスクをキャッチする可能性が高い人物の顔を主要被写体に設定することができる。
なお、主要被写体検出部112が人物の顔以外にも、たとえば犬の顔等、動物の顔を検出できるように構成してもよい。これにより、フリスビーのディスクで遊ぶ複数の犬の顔うち、ディスクをキャッチする可能性が高い犬の顔を主要被写体に設定することができる。
Claims (7)
- 画像信号を繰り返し出力する撮像部と、
前記画像信号に基づいて検出された第1の被写体を繰り返し認識する認識部と、
前記第1の被写体と異なり、かつ前記第1の被写体との距離が可変である第2の被写体を前記第1の被写体との距離に基づいて選択する選択部と、
前記第2の被写体に基づいて焦点検出する焦点検出部と、
を備える撮像装置。 - 請求項1に記載の撮像装置において、
前記焦点検出部は、前記第1の被写体に対する第1の範囲内に前記第2の被写体が存在する場合に前記第2の被写体に基づいて焦点検出し、前記第2の被写体が前記第1の範囲外に存在する場合に前記第1の被写体に基づいて焦点検出する、撮像装置。 - 請求項1または2に記載の撮像装置において、
前記選択部は、前記第1の被写体の移動方向により、前記第2の被写体を選択する、撮像装置。 - 請求項3に記載の撮像装置において、
前記選択部は、前記第1の被写体が移動する方向に移動する前記第2の被写体を選択する、撮像装置。 - 請求項3に記載の撮像装置において、
前記選択部は、前記第1の被写体が移動する方向に存在する前記第2の被写体を選択する、撮像装置。 - 請求項1から5のいずれか一項に記載の撮像装置において、
前記選択部は、前記第2の被写体が複数存在する場合に、前記複数の第2の被写体のうち前記第1の被写体に近い前記第2の被写体を選択する、撮像装置。 - 請求項1から6のいずれか一項に記載の撮像装置において、
前記第1の被写体の種類を判断する判断部を備え、
前記選択部は、前記第1の被写体の種類によって、前記第2の被写体を選択する、撮像装置。
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