JP6895819B2 - 液体クロマトグラフィ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、液体クロマトグラフィ装置に関する。
下記特許文献1には、希釈した血液試料をカラムに保持させ、硫酸ナトリウムの濃度が異なる3種類の溶離液をバルブにより切り替えることで、硫酸ナトリウムの濃度が順次上昇するように溶離液をカラムに供給する測定装置が開示されている。この測定装置では、順次カラムから溶出するヘモグロビンを検出器で連続的に検出し、全ヘモグロビン含量に対する不安定型ヘモグロビンAlcの割合から試料中のグルコース濃度を算出する。また、検出器では、ヘモグロビンの吸収極大波長である415nmの光を照射し、吸光度を検出することで、全ヘモグロビンの量および不安定型ヘモグロビンAlcの量等を算出する。
下記非特許文献1には、高速液体クロマトグラフィーに関する技術が示されている。その中には、屈折率効果によるバックグランド信号に関する問題を改良するためのフローセルの構造としてフローセルの内径を大きくしたり、フローセルの内径を出口側に向かって大きくすることが記載されている。
特許第4144117号公報
南原利夫、池川信夫編著「最新 高速液体クロマトグラフィー 理論編」廣川書店、172〜174頁、発行:昭和63年(1988年)1月15日
上記特許文献1に記載の測定装置では、検出器の構成が明確には記載されていないが、例えば、溶離液はカラムを通り、その後、分離された成分と共に検出器のフローセルを通る。フローセルの流路は、例えば、内径が1mm程度とされており、細いものが多い。
このように、流路の内径が1mm程度の細いフローセルを溶離液が通ると、フローセルの壁面にも光が当たり、吸収される光があったり、反射して出力される光もある。このとき、溶離液の濃度が大きく変われば、濃度が異なる2種類の溶離液の界面でレンズ効果が起き、流路を透過する光の屈折率が変わることによって、フローセルの壁面で吸収される光の量と、反射される光の量の比率が変わる。この現象により、例えば、光源の像(例えば、光源がランプであればフィラメント、光源がLEDであればチップの形やワイヤボンディングの影)が、受光部に入ったり、外れたりすることになり、検出される光量が変わることになる。
これにより、同じ溶離液を用いていても、異なる溶離液に切り替えた前後でクロマトグラムのベースラインが乱れることがある。ベースラインが変化すると、検出すべき成分の面積が変わることがある。
一方、上記非特許文献1に記載の構造では、フローセルの内径を大きくし、又は、フローセルの内径を出口側に向かって大きくすることで、クロマトグラムのベースラインの歪みを抑制している。しかし、フローセルの内径を大きくすると、フローセルの内容量が大きくなる。また、フローセルの内径を出口側に向かって大きくすると、フローセルの内容量が大きくなるとともに、フローセルの構造が複雑になる。
本発明は上記事実を考慮し、濃度の異なる溶離液を使用しても、クロマトグラムのベースラインが乱れることを抑制することができる液体クロマトグラフィ装置を得ることが目的である。
本発明の液体クロマトグラフィ装置は、検体から試料の成分を分離するカラムと、2種類以上の溶離液を切り替えて前記カラムに供給する溶離液供給手段と、前記カラムを通過した前記溶離液が導入されると共に前記溶離液に含まれる前記試料の特定成分を検出する検出装置と、を備え、前記検出装置は、前記溶離液が流れる流路を備えたフローセルと、前記フローセルの外部に設けられ、前記流路を流れる前記溶離液に光を照射する光源と、前記フローセルの外部に設けられ、前記フローセルを通過した光を受光する受光部と、前記光源からの光の進行方向における前記受光部との間に設けられた散乱板と、を有する。
本発明の液体クロマトグラフィ装置は、前記受光部は、前記フローセルの外部に設けられ、前記流路に流れる前記溶離液を通過した光を分光するビームスプリッタと、前記ビームスプリッタで分光された光の一の波長の光を透過させる第1バンドパスフィルタと、前記第1バンドパスフィルタを透過した光を受光する第1受光部と、前記ビームスプリッタで分光された光の他の波長の光を透過させる第2バンドパスフィルタと、前記第2バンドパスフィルタを透過した光を受光する第2受光部と、を含んでいてもよい。
本発明の液体クロマトグラフィ装置は、前記散乱板は、前記光源と前記フローセルの前記流路との間に設けられていてもよい。
本発明のクロマトグラフィ装置は、前記散乱板は、前記フローセルの壁部の少なくとも一部を構成していてもよい。
本発明のクロマトグラフィ装置は、前記散乱板は、乳白色とすることで、又は表面の少なくとも一部を粗すことで、前記光をランダムに散らす板状の樹脂、板状のガラス、レンズのいずれか1つにより構成されていてもよい。
本開示の液体クロマトグラフィ装置によれば、濃度の異なる溶離液を使用しても、クロマトグラムのベースラインが乱れることを抑制することができる。
第1実施形態に係る液体クロマトグラフィ装置を示すシステム構成図である。 図1に示す液体クロマトグラフィ装置において、六方バルブを回転させた第1状態を示すシステム構成図である。 図1に示す液体クロマトグラフィ装置において、六方バルブを回転させた第2状態を示すシステム構成図である。 図1に示す液体クロマトグラフィ装置に用いられる検出装置であって、カラムを通過した溶離液Laが流れる状態を示す断面図である。 図1に示す液体クロマトグラフィ装置に用いられる検出装置であって、カラムを通過した溶離液Laから溶離液Lbに切り替わる状態を示す断面図である。 図1に示す液体クロマトグラフィ装置に用いられる検出装置であって、カラムを通過した溶離液Lbが流れる状態を示す断面図である。 図1に示す液体クロマトグラフィ装置に用いられる検出装置であって、カラムを通過した溶離液Lbから溶離液Laに切り替わる状態を示す断面図である。 図1に示す液体クロマトグラフィ装置に用いられる検出装置において、1種類の溶離液が流れるときの散乱板による光の経路を模式的に説明する概念図である。 図1に示す液体クロマトグラフィ装置に用いられる検出装置において、2種類の溶離液が切り替わるときの散乱板による光の経路を模式的に説明する概念図である。 図1に示す液体クロマトグラフィ装置による散乱板があるときの測定時間と吸光度との関係を示す、ベースラインである。 比較例の液体クロマトグラフィ装置に用いられる検出装置において、1種類の溶離液が流れるときの光の経路を模式的に説明する概念図である。 比較例の液体クロマトグラフィ装置に用いられる検出装置において、2種類の溶離液が切り替わるときの光の経路を模式的に説明する概念図である。 比較例の液体クロマトグラフィ装置に用いられる検出装置において、2種類の溶離液が切り替わるときのサンプル用受光部と参照用受光部における光の経路を模式的に説明する概念図である。 比較例の液体クロマトグラフィ装置による散乱板がないときの測定時間と吸光度との関係を示す、ベースラインである。 散乱板があるときの吸光度から散乱板がないときの吸光度を引いたときの測定時間との関係を示す図である。 第2実施形態の液体クロマトグラフィ装置に用いられる検出装置を示す断面図である。 第3実施形態の液体クロマトグラフィ装置に用いられる検出装置を示す断面図である。 第4実施形態の液体クロマトグラフィ装置に用いられる検出装置を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。なお、本明細書において、「〜」を用いて表される数値範囲がある場合は、数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
〔第1実施形態〕
(液体クロマトグラフィ装置の全体構成)
図1には、第1実施形態の液体クロマトグラフィ装置Aがシステム構成図にて示されている。本実施形態の液体クロマトグラフィ装置Aは、試料作製手段1、流路切替バルブ2、送出手段3、流路切替バルブ4、分析部5、および制御手段6を備えている。この液体クロマトグラフィ装置Aは、たとえば血液などの検体Sについて液体クロマトグラフィを行う。
試料作製手段1は、採血管Tsから採取した所定量の検体Sを、ボトルBdから採取した希釈液Ldによって所定倍率で希釈することにより、液体クロマトグラフィを行う試料を生成する。試料作製手段1は、たとえば採血管Tsから検体Sを採取するための針状のノズルや、ボトルBdから希釈液Ldを採取する採取管、およびこれらを混合する混合撹拌手段を有する。
流路切替バルブ2は、たとえば六方バルブ21およびインジェクションループ22を有する。六方バルブ21は、ポート21a,21b,21c,21d,21e,21fを有しており、インジェクションループ22に対して回転自在とされている。ポート21a,21b、ポート21c,21d、およびポート21e,21fは、それぞれが互いに独立した流路で連結されている。図示された状態においては、ポート21aが配管P4に、ポート21bが配管P3に、ポート21c、21fがインジェクションループ22に、ポート21dが配管P2に、ポート21eが配管P1を介して試料作製手段1に、それぞれ接続されている。インジェクションループ22は、一定量の上記試料を蓄えるためのものである。
送出手段3および流路切替バルブ4は、本発明で言う溶離液供給手段を構成している。送出手段3は、ボトルBaに収容された溶離液(溶媒)Laを流路切替バルブ4へと送出するためのものであり、配管P5に設けられている。送出手段3は、プランジャーポンプ31およびダンパ32からなる。プランジャーポンプ31は、往復動するプランジャーと逆止弁とを備えた構造であり、定容量型ポンプの一例に相当する。ダンパ32は、プランジャーポンプ31によって生じる脈動を緩和する機能を果たす。
流路切替バルブ4は、たとえば六方バルブ41およびインジェクションループ42を有する。六方バルブ41は、ポート41a,41b,41c,41d,41e,41fを有しており、インジェクションループ42に対して回転自在とされている。ポート41a,41b、ポート41c,41d、およびポート41e,41fは、それぞれが互いに独立した流路で連結されている。図示された状態においては、ポート41aが配管P5を介して送出手段3に、ポート41bが配管P3を介して流路切替バルブ2に、ポート41c、41fがインジェクションループ42に、ポート41dが配管P7に、ポート41eが配管P6を介して溶離液(溶媒)Lbが収容されたボトルBbに、それぞれ接続されている。本実施形態においては、溶離液Lbは、その塩濃度が溶離液Laよりも高い。インジェクションループ42は、一定量の溶離液Lbを蓄えるためのものである。本実施形態においては、インジェクションループ42の容量は、たとえば142μL程度とされている。これは、5秒間に送出手段3によって送出される量に相当する。
分析部5は、配管P4を介して流路切替バルブ2に接続されており、液体クロマトグラフィによる分析を行う場である。分析部5は、プレフィルター51、カラム52、および検出装置53からなる。プレフィルター51は、カラム52に不要物が進入することを防止する。カラム52は、導入された上記試料を吸着させるための充填材を保持している。この充填材に上記試料を吸着させた後に、カラム52に溶離液Laを注入させると、吸着された上記試料は溶離液Laによって脱着される。さらに、脱着された上記試料と溶離液Laは脱着液としてカラム52内を流れて排出される。検出装置53は、カラム52から流れる上記脱着液の吸光度を測定することにより上記試料の成分を分析するように構成されている。
制御手段6は、試料作製手段1、流路切替バルブ2、送出手段3、流路切替バルブ4、および分析部5をそれぞれ駆動制御するものであり、たとえばCPUおよびメモリと信号を送受信するためのインターフェースとを備える。制御手段6は、以下に述べる上記試料の分析および次の分析を行うための処理についての制御を行う。
(液体クロマトグラフィ装置の分析の概要)
次いで、液体クロマトグラフィ装置Aを用いた分析について、図1〜図3を参照しつつ、以下に説明する。
まず、液体クロマトグラフィ装置Aを、図1に示す分析初期状態とする。図1においては、試料作製手段1において検体Sが希釈液Ldによって希釈されることにより試料SLが準備されている。
次いで、図1に示すように、試料SLをインジェクションループ22へと導入する。この導入は、たとえば配管P2下流側に配置された吸引ポンプ(図示省略)によって行う。また、このときに、溶離液Lbをインジェクションループ42へと導入する。この導入は、たとえば配管P7の下流側に配置された吸引ポンプ(図示省略)によって行う。これらの導入により、インジェクションループ22には一定量の試料SLが、インジェクションループ42には一定量の溶離液Lbが、それぞれ蓄えられる。
次いで、図2に示すように、流路切替バルブ2の六方バルブ21をたとえば反時計回りに60°回転させる。これにより、ポート21a,21dがインジェクションループ22に、ポート21bが配管P4に、ポート21cが配管P3に、ポート21eが配管P2に、ポート21fが配管P1に、それぞれ接続される。この状態で、プランジャーポンプ31を駆動させることにより送出手段3から溶離液Laを流路切替バルブ4へと送出する。この溶離液Laは、ポート41a,41bおよび配管P3を介して、流路切替バルブ2へと向かう。そして、溶離液Laとともにインジェクションループ22に蓄えられた一定量の試料SLが分析部5へと送られる。分析部5においては、検出装置53によって試料SLに含まれる特定成分の分析がなされる。
この分析の途中または終えた状態においては、たとえばカラム52には、分析対象となる特定成分以外に、分析対象外であるその他の成分が付着している。これらのその他の成分は、分析中の測定結果に必要なものであり、または、次の分析を阻害するものである。このため、制御手段6は、このその他の成分を溶出や洗浄させるための制御を行う。
すなわち、図3に示すように、流路切替バルブ4の六方バルブ41をたとえば時計回りに60°回転させる。これにより、ポート41a,41dがインジェクションループ42に、ポート41bが配管P5に、ポート41cが配管P3に、ポート41eが配管P7に、ポート41fが配管P6に、それぞれ接続される。この状態でプランジャーポンプ31を駆動させることにより、送出手段3から流路切替バルブ4に向けて溶離液Laを送出する。すると、インジェクションループ42に蓄えられた一定量の溶離液Lbが配管P3へと送り出される。この溶離液Lbは、配管P3にあった溶離液Laと送出手段3によって送られてきた溶離液Laとによって挟まれた格好となる。
そして、プランジャーポンプ31の駆動をさらに継続することにより、一定量の溶離液Lbのすべてがインジェクションループ42から配管P3へと送り出される。この後は、送出手段3による溶離液Laの送出を継続することにより、溶離液Lbによってカラム52に付着したその他の成分を溶出や洗浄し、さらにカラム52をはじめとする系を溶離液Laによって十分に満たすことにより、カラム52などを次の分析を行うのに適した塩濃度とする。
上記の液体クロマトグラフィ装置Aでは、流路切替バルブ4に対して溶離液La,Lbが別々のポートから供給され、六方バルブ41の回転によって、溶離液Laに一定量の溶離液Lbを割り込ませる格好となっている。このため、溶離液Lbが溶離液Laに挟まれた状態で過大な混濁を生じることなくカラム52へと供給される。その際、カラム52における塩濃度を急峻に変化させれば、塩濃度が所望濃度(溶離液Laの塩濃度)に復帰するまで、冗長に時間を経過させる必要が無く、液体クロマトグラフィの分析時間を短縮することができる。
(検出装置の構成)
次に、液体クロマトグラフィ装置Aに用いられる検出装置53について説明する。
図4〜図7に示すように、検出装置53は、カラム52(図1等参照)を通過した溶離液La、Lb(溶離液La、Lbと脱着された上記試料とからなる脱着液)に含まれるヘモグロビンを光学的に検出するためのものである。図4〜図7では、検出装置53の構成を分かりやすくするため、カラム52から検出装置53に送られる脱着液を便宜的に溶離液La、Lbとして図示している。検出装置53は、脱着液としての溶離液La、Lbが流れる測光用のフローセル70と、フローセル70に光を照射する光源71と、フローセル70を透過した光を2経路に分光(分割)するビームスプリッタ72と、受光量を測定する測定用受光系73および参照用受光系74と、を有している。さらに、検出装置53は、光源71とフローセル70との間に配置されると共に光源71からの光を散らす散乱板76を備えている。
フローセル70は、測光エリアを規定するためのものである。フローセル70は、配管P4の流れ方向の上流側が接続される導入流路70Aと、光源71からの光が通過する流路としての測光流路70Bと、配管P4(図1等参照)の流れ方向の下流側が接続される排出流路70Cと、を有している。導入流路70Aと測光流路70Bと排出流路70Cとは、この順番で連通している。導入流路70Aは、カラム52(図1等参照)から送られる脱着液としての溶離液La、Lbを測光流路70Bに導入するためのものであり、カラム52(図1等参照)に配管P4を介して接続されている。配管P4は、一例として、酸素透過性の低い材料、例えばナイロン、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエチレンまたはステンレス(SUS)などにより形成されている。また、フローセル70は、例えば、筒状とされている。
測光流路70Bは、測光対象となる脱着液としての溶離液La、Lbを流通させ、かつ溶離液La、Lbを測光するための場を提供するものであり、直線状に形成されている。この測光流路70Bは、両端部が透明カバー75により塞がれている。測光流路70Bは、流れ方向と直交する方向の断面が略円形状とされており、一例として、測光流路70Bの内径は1mm程度とされている。排出流路70Cは、測光流路70Bの溶離液La、Lbを排出するためのものであり、配管P4を介して図示しない廃液槽に接続されている。
光源71は、測光流路70Bを流通する溶離液La、Lbに光を照射するためのものである。この光源71は、光軸Lが測光流路70Bの中心を通過するように、測光流路70Bの端面70Ba(透明カバー75)に対面した状態で配置されている。光源71としては、オキシヘモグロビンの最大吸収波長又はこれに近い415〜420nm、および参照波長である500nmの光を含んだ波長範囲の光を出射可能なもの、例えばハロゲンランプが使用されている。もちろん、光源71としては、ハロゲンランプ以外のもの、たとえば1または複数のLED素子を備えたものを使用することもできる。本実施形態では、光源71からの光が測定用受光系73に向けて照射される方向は、測光流路70Bに流通される溶離液La、Lbの流れ方向と逆方向となるように設定されている。なお、光源71からの光が測定用受光系73に向けて照射される方向は、上記構成に限定するものではなく、例えば、測光流路70Bに流通される溶離液La、Lbの流れ方向と同方向となるように設定してもよい。
ビームスプリッタ72は、光源71から出射された光のうち、測光流路70Bを透過した光を分光(分割)して測定用受光系73および参照用受光系74に入射させるためのものであり、光軸L上において、45度傾斜した状態で配置されている。ビームスプリッタ72としては、ハーフミラーなどの種々のものを使用することができる。
測定用受光系73は、ビームスプリッタ72を透過した光のうち、オキシヘモグロビンの最大吸収波長である420nmの光を選択的に受光するものであり、光軸L上に配置されている。この測定用受光系73は、420nmの光を選択的に透過させる第1バンドパスフィルタとしてのバンドパスフィルタ73Aと、バンドパスフィルタ73Aを透過した光を受光するための第1受光部としての受光素子73Bと、を備えている。受光素子73Bとしては、フォトダイオードを使用することができる。ここで、420nmの光は、ビームスプリッタ72で分光された光の一の波長の光に相当する。
参照用受光系74は、ビームスプリッタ72において反射して光路が変えられた光のうち、参照波長である500nmの光を選択的に受光するものである。この参照用受光系74は、500nmの光を選択的に透過させる第2バンドパスフィルタとしてのバンドパスフィルタ74Aと、バンドパスフィルタ74Aを透過した光を受光するための第2受光部としての受光素子74Bと、を備えている。受光素子74Bとしては、フォトダイオードを使用することができる。ここで、500nmの光は、ビームスプリッタ72で分光された光の他の波長の光に相当する。なお、検出装置53では、ビームスプリッタ72、測定用受光系73(バンドパスフィルタ73Aと受光素子73B)、および参照用受光系74(バンドパスフィルタ74Aと受光素子74B)で、本発明の「受光部」が構成されている。
散乱板76は、光源71からの光の進行方向における光源71とビームスプリッタ72との間に設けられていればよく、本実施形態では、光源71とフローセル70の測光流路70Bとの間に設けられている。散乱板76は、光源71からの光が透過することで、光をランダムに散乱させ(散らし)、又は拡散させるものである。すなわち、散乱板76は、拡散板としての機能も有する。検出装置53では、光源71からの光が散乱板76を透過してランダムに散乱又は拡散された状態で、フローセル70の測光流路70Bに照射されるようになっている。散乱板76としては、例えば、乳白色の樹脂シート、スリガラス、表面を粗した樹脂シート、複数の細かい筋が形成された樹脂シート又はガラス、複数の細かい開口が形成された樹脂シート又はガラスなどが用いられる。本実施形態では、一例として、散乱板76は、乳白色の樹脂シートで構成されている。また、本実施形態では、散乱板76は、1枚の乳白色の樹脂シートで構成されているが、2枚以上の乳白色の樹脂シートを重ね合わせてもよい。散乱板76の作用については、後に説明する。
制御手段6(図1等参照)には、図示しない演算回路が設けられており、演算回路で、測定用受光系73の受光素子73Bで受光されたサンプル用の波形と、参照用受光系74の受光素子74Bで受光された参照用の波形とが測定される。そして、制御手段6の演算部で、サンプル用の波形と参照用の波形とを比較することで、吸光度が算出される。例えば、サンプル用の波形から参照用の波形を引き算することにより、吸光度が算出される(図10参照)。この吸光度により、脱着液に含まれるグリコヘモグロビンが定量される。
(作用および効果)
次に、本実施形態の検出装置53を備えた液体クロマトグラフィ装置Aの作用および効果について説明する。
図4〜図7に示すように、カラム52(図1等参照)を通過した脱着液としての溶離液La、Lbは、配管P4を介して検出装置53のフローセル70に供給される。フローセル70に対しては、配管P4および導入流路70Aを介して溶離液La、Lbが導入され、この溶離液La、Lbは測光流路70Bおよび排出流路70Cを通過した後に、配管P4を介して廃液槽(図示省略)に導かれる。
より具体的には、図4に示すように、まずカラム52(図1等参照)を通過した脱着液としての溶離液Laが検出装置53のフローセル70に供給され、溶離液Laが測光流路70Bを通過する。
次いで、前述のように溶離液Laから溶離液Lbに切り替わることで、図5に示すように、溶離液Laの後に溶離液Lbが検出装置53のフローセル70に供給される。これにより、溶離液Laと溶離液Lbとの界面L1が測光流路70Bを通過する。その後、図6に示されるように、溶離液Lbが測光流路70Bを通過する。
次いで、前述のように溶離液Lbから溶離液Laに切り替わることで、図7に示すように、溶離液Lbの後に溶離液Laが検出装置53のフローセル70に供給される。これにより、溶離液Laと溶離液Lbとの界面L2が測光流路70Bを通過する。その後、図示を省略するが、溶離液Laが測光流路70Bを通過する(図4参照)。
検出装置53では、図4〜図7に示すように、溶離液Laと溶離液Lbと溶離液Laとがこの順で測光流路70Bを流通する際に、光源71から散乱板76を透過した光が溶離液に対して連続的に照射される。その一方で、測光流路70Bを透過した光は、ビームスプリッタ72において分割された後、測定用受光系73および参照用受光系74において受光される。測定用受光系73では、バンドパスフィルタ73Aを透過したオキシヘモグロビンの最大吸収波長である420nmの光が受光素子73Bにおいて選択的に受光される。一方、参照用受光系74では、バンドパスフィルタ74Aを透過した参照波長である500nmの光が受光素子74Bにおいて選択的に受光される。
受光素子73B、74Bでの受光結果は、図1に示す制御手段6の演算回路に出力される。演算回路では、測定用受光系73の受光素子73Bで受光されたサンプル用の波形と、参照用受光系74の受光素子74Bで受光された参照用の波形により、測定時間に対する吸光度が算出される。より具体的には、この演算回路において、ヘモグロビンのクロマトグラム、グリコヘモグロビンの濃度(ヘモグロビン総量におけるグリコヘモグロビンの割合)が演算される。演算回路での演算結果は、液体クロマトグラフィ装置Aに設けられた表示パネル(図示省略)に表示され、また自動的あるいは使用者のボタン操作によってプリントアウトされる。
ここで、本実施形態の検出装置53を備えた液体クロマトグラフィ装置Aの作用および効果を具体的に説明する前に、図11〜図14を用いて、比較例の検出装置202を備えた液体クロマトグラフィ装置について説明する。
図11および図12には、比較例の検出装置202が模式的な概念図にて示されている。図11および図12に示されるように、比較例の検出装置202では、光源71から光がフローセル204の測光流路70Bに照射されるが、光源71とフローセル204との間に本実施形態のような散乱板は設けられていない。なお、図11および図12では、検出装置202の構成および作用を分かりやすくするため、ビームスプリッタ72と、バンドパスフィルタ73Aと、参照用受光系74のバンドパスフィルタ74Aおよび受光素子74Bと、を省略している。
図11に示されるように、フローセル204の測光流路70Bに、1種類の溶離液(図11では、一例として、溶離液La)が流通しているときは、測光流路70Bに入射された420nmの光は真直ぐに進み、受光素子74B付近に到達する。同様に、測光流路70Bに入射された500nmの光は真直ぐに進み、受光素子74B付近に到達する。
これに対し、図12に示されるように、フローセル204の測光流路70Bに、濃度の異なる2種類の溶離液の界面(図12では、一例として、溶離液Laと溶離液Lbとの界面L1)が通過するときは、界面L1でレンズ効果により光の屈折率が変わる。波長が420nmと500nmの光では、界面L1での屈折率が異なる。これにより、フローセル204の測光流路70Bの壁面で吸収される光の量と、反射される光の量の比率が変わるため、受光素子74Bに当たる光の強さが波長によって異なる。その結果、検出装置202では、濃度差があるとして検出される。例えば、光源71の像(例えば、ランプであればフィラメント、LEDであればチップの形やワイヤボンディングの影)が、受光素子74Bに入ったり、受光素子74Bから外れたりすることにもなり、受光素子74Bで受光される光量が変わることになる。
図13に示されるように、実際には検出装置202は、フローセル204の測光流路70Bの光源71に対して反対側に、ビームスプリッタ72と、測定用受光系73のバンドパスフィルタ73Aおよび受光素子73Bと、参照用受光系74のバンドパスフィルタ74Aおよび受光素子74Bと、を備えている。フローセル204の測光流路70Bに溶離液Laと溶離液Lbとの界面L1が通過するときは、光の波長によって、溶離液Laと溶離液Lbとの界面L1で屈折率が異なる。ビームスプリッタ72を透過した光のうち、500nmの光はバンドパスフィルタ73Aでブロックされ、420nmの光はバンドパスフィルタ73Aを透過して受光素子73Bで受光される。また、ビームスプリッタ72において反射して光路が変えられた光のうち、420nmの光はバンドパスフィルタ74Aでブロックされ、500nmの光はバンドパスフィルタ74Aを透過して受光素子74Bで受光される。
図14は、比較例の検出装置202を備えた液体クロマトグラフィ装置での溶離液の切り替えによる測定時間と吸光度(ベースラインの変動)との関係を示している。図14に示されるように、溶離液Laと溶離液Lbでは、濃度が異なるため、光の波長により透過率の差が生じている。このため、溶離液Laと溶離液Lbでの吸光度に差が生じている。また、光の波長によって溶離液Laと溶離液Lbとの界面L1(図13参照)での屈折率が異なることにより、溶離液Laから溶離液Lbに切り替わるときに、吸光度にプラス側に突出するひげ状のノイズ210が発生している。同様に、光の波長によって溶離液Lbと溶離液Laとの界面L2(図7参照)での屈折率が異なることで、溶離液Lbから溶離液Laに切り替わるときに、吸光度にマイナス側に突出するひげ状のノイズ212が発生している。ノイズ210、212の向きが異なるのは、溶離液Laと溶離液Lbの濃度の違いに起因するものである。このため、同じ溶離液を用いていても、異なる溶離液に切り替えた前後でクロマトグラムのベースラインが変動することがある。このようにクロマトグラムのベースラインが乱れると、検出すべき試料の成分の面積が変わり、正確な定量を行うことができない場合がある。
図8および図9には、本実施形態の検出装置53が模式的な概念図にて示されている。図8および図9に示されるように、検出装置53では、光源71とフローセル70との間に散乱板76が配置されている。なお、図8および図9では、検出装置53の構成および作用を分かりやすくするため、ビームスプリッタ72と、バンドパスフィルタ73Aと、参照用受光系74のバンドパスフィルタ74Aおよび受光素子74Bと、を省略している。
図8に示されるように、フローセル70の測光流路70Bに、1種類の溶離液(図8では、一例として、溶離液La)が流通しているときは、光源71からの光は、散乱板76を透過することで、ランダムに散乱又は散乱されている。このため、420nmと500nmの波長の光が、測光流路70Bの壁面をランダムに反射し、受光素子74B付近に到達する光が広がる。
また、図9に示されるように、フローセル70の測光流路70Bに、濃度の異なる2種類の溶離液の界面(図9では、一例として、溶離液Laと溶離液Lbとの界面L1)が通過するときは、界面L1でレンズ効果により光の屈折率が変わる。このとき、光源71からの光が散乱板76を透過することで、既に光がランダムに散乱又は拡散しているため、屈折率に差がある2種類の溶離液が通過しても、受光素子74B付近に到達する光の幅に変化がない。
図10は、本実施形態の検出装置53を備えた液体クロマトグラフィ装置Aでの溶離液の切り替えによる測定時間と吸光度との関係を示す、ベースラインである。図10に示されるように、溶離液Laと溶離液Lbでは、濃度が異なるため、光の波長により透過率の差が生じている。このため、溶離液Laと溶離液Lbでの吸光度に差が生じている。しかし、散乱板76によりランダムに散乱又は拡散した光がフローセル70内に入射することにより光の偏りが抑制され、溶離液Laと溶離液Lbとが切り替わるときに、吸光度にひげ状のノイズが発生しない。
図15には、図10に示す散乱板76があるときの吸光度から図14に示す散乱板がないときの吸光度を引いたときの測定時間と吸光度との関係が示されている。図15に示されるように、散乱板76があるときの吸光度と散乱板がないときの吸光度との差分が、ノイズとなっていることが分かる。
上記の液体クロマトグラフィ装置Aでは、検出装置53の光源71からの光の進行方向における光源71とフローセル70の測光流路70Bとの間に、透過する光をランダムに散らす散乱板76が設けられている。これにより、光源71からの光が散乱板76を透過することで、光がランダムに散乱又は拡散される。このため、2種類の溶離液La、Lbの界面L1、L2がそれぞれフローセル70の測光流路70Bを通過するときに、レンズ効果による測定用の受光素子73Bと参照用の受光素子74Bとに到達する光量がそれぞれ変化することが抑制される。このため、クロマトグラムのベースラインが乱れることが抑制され、試料の特定成分の正確な測定を行うことができる。
また、上記の液体クロマトグラフィ装置Aでは、散乱板76は、光源71とフローセル70の測光流路70Bとの間に別体で配置されている。したがって、既存の検出装置の光源71とフローセル70との間に別体の散乱板76を配置すればよいため、検出装置53の製造が容易であり、低コスト化が可能である。
〔他の実施形態〕
図16には、第2実施形態の液体クロマトグラフィ装置Aに用いられる検出装置100が断面図にて示されている。図16に示されるように、検出装置100では、図4に示すフローセル70の光源71側の透明カバー75に代えて、フローセル102の測光流路70Bにおける光源71側の端面70Baを塞ぐように散乱板104が設けられている。散乱板104は、光源71からの光の進行方向における光源71とフローセル102の測光流路70Bとの間に設けられており、光源71からの光をランダムに散らす。散乱板104は、フローセル102の壁部の一部を構成している。散乱板104としては、例えば、乳白色の樹脂シート、スリガラス、表面を粗した樹脂シート又はガラスなどが用いられている。
上記の検出装置100を備えた液体クロマトグラフィ装置Aでは、光源71から光が散乱板104を透過することで、光がランダムに散乱又は拡散される。このため、2種類の溶離液La、Lbの界面L1、L2がそれぞれフローセル102の測光流路70Bを通過するときに、レンズ効果による受光素子73B、74Bに到達する光量が変化することが抑制される。このため、クロマトグラムのベースラインが乱れることが抑制され、試料の特定成分の正確な測定を行うことができる。
図17には、第3実施形態の液体クロマトグラフィ装置Aに用いられる検出装置110が断面図にて示されている。図17に示されるように、検出装置110では、図4に示す検出装置53の散乱板76に代えて、光源71からの光の進行方向における光源71とフローセル70の測光流路70Bとの間に、光源71からの光をランダムに散らす別体の散乱板112が設けられている。散乱板112は、光源71側の面に複数の細かい筋112Aが形成されたガラス又は樹脂シートで構成されている。
上記の検出装置110を備えた液体クロマトグラフィ装置Aでは、光源71から光が散乱板112を透過することで、光がランダムに散乱又は拡散される。このため、2種類の溶離液La、Lbの界面L1、L2がそれぞれフローセル70の測光流路70Bを通過するときに、レンズ効果による受光素子73B、74Bに到達する光量が変化することが抑制される。このため、クロマトグラムのベースラインが乱れることが抑制され、試料の特定成分の正確な測定を行うことができる。
図18には、第4実施形態の液体クロマトグラフィ装置Aに用いられる検出装置120が断面図にて示されている。図18に示されるように、検出装置120では、図4に示すフローセル70の測光流路70Bの両側を塞ぐ透明カバー75に代えて、フローセル122の測光流路70Bの光源71側を塞ぐレンズ124と、フローセル122の測光流路70Bのビームスプリッタ72側を塞ぐレンズ126が設けられている。レンズ124は、測光流路70Bの中心側に光を集光させる形状とされており、レンズ126は、ビームスプリッタ72の中心側に光を集光させる形状とされている。また、検出装置120には、光源71からの光の進行方向における光源71とフローセル122の測光流路70Bとの間に、散乱板76が配置されている。
上記の検出装置110を備えた液体クロマトグラフィ装置Aでは、上記の散乱板76による効果に加えて、レンズ124、126により、フローセル122の測光流路70Bを透過した光が受光素子73B、74Bから外れる光の量を減らすことができる。
〔補足説明〕
なお、上記の第2実施形態では、フローセル102の壁部の一部に散乱板104が配置されているが(図16参照)、本発明はこの構成に限定するものではない。例えば、フローセルの壁部の他の一部又はフローセルの壁部の全部を散乱板で構成してもよい。
また、上記の第1〜第4実施形態では、光源71からの光の進行方向における光源71とフローセル70、102、122の測光流路70Bとの間に散乱板76、102、112が配置されているが、本発明はこれらの構成に限定するものではない。例えば、光源71からの光の進行方向におけるフローセルの測光流路70Bとビームスプリッタ72との間に散乱板を設ける構成でもよい。
また、上記の第3実施形態では、散乱板112の光源71側の面に複数の細かい筋112Aが形成されているが、本発明はこの構成に限定するものでない。例えば、散乱板の光源71と反対側の面、又は散乱板の両面に複数の細かい筋が形成されている構成でもよい。
また、上記の第4実施形態では、光源71からの光の進行方向における光源71とフローセル122のレンズ124との間に散乱板76が設けられているが、本発明はこの構成に限定するものでない。例えば、散乱板76に代えて、スリガラス、表面を粗した樹脂シート、複数の細かい筋が形成された樹脂シート又はガラス、複数の細かい開口が形成された樹脂シート又はガラスなどの1つを選択した散乱板を用いてもよい。
また、上記の第4実施形態において、散乱板76を設けずに、レンズ124、126のどちらか一方、又はレンズ124、126の両方を散乱板とする構成でもよい。例えば、レンズは、乳白色とすることで、又は表面の少なくとも一部を粗すことで、光を散らす構成としてもよい。
また、上記の第1〜第4実施形態では、光源71から測定用受光系73の受光素子73Bまでが略直線状に配置され、光源71とフローセル70、102、122の測光流路70Bとの間に散乱板76、102、112を配置したが、本発明はこの構成に限定するものではない。例えば、光源71からの光がミラー等により反射される場合に、光源71からの光の進行方向における光源71と受光部(ビームスプリッタ72、測定用受光系73および参照用受光系74)との間であって、光がミラーにより反射された後に、散乱板を配置する構成でもよい。
また、上記の第1〜第4実施形態では、フローセル70、102、122を透過した光を2経路に分光する検出装置を例にして説明したが、本発明はこの構成に限定するものではない。例えば、フローセル70、102、122を透過した光を分岐せずに1つの受光系(受光部)で測定を行うものであってもよい。この場合には、光源からの光の進行方向における光源と受光部との間であれば、散乱板をどの位置に設けてもよい。
なお、実施形態を挙げて本発明の実施の形態を説明したが、これらの実施形態は一例であり、要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施できる。また、本発明の権利範囲がこれらの実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々なる態様で実施し得ることは言うまでもない。
3 送出手段(溶離液供給手段)
4 流路切替バルブ(溶離液供給手段)
52 カラム
53 検出装置
70 フローセル
70B 測光流路(流路)
71 光源
72 ビームスプリッタ
73A バンドパスフィルタ(第1バンドパスフィルタ)
73B 受光素子(第1受光部)
74A バンドパスフィルタ(第2バンドパスフィルタ)
74B 受光素子(第2受光部)
76 散乱板
100 検出装置
102 フローセル
104 散乱板
110 検出装置
112 散乱板
120 検出装置
122 フローセル
A 液体クロマトグラフィ装置
La、Lb 溶離液
S 検体
SL 試料

Claims (5)

  1. 検体から試料の成分を分離するカラムと、
    2種類以上の溶離液を切り替えて前記カラムに供給する溶離液供給手段と、
    前記カラムを通過した前記溶離液が導入されると共に前記溶離液に含まれる前記試料の特定成分を検出する検出装置と、を備え、
    前記検出装置は、
    前記溶離液が流れる流路を備えたフローセルと、
    前記フローセルの外部に設けられ、前記流路に流れる前記溶離液に光を照射する光源と、
    前記フローセルの外部に設けられ、前記フローセルを通過した光を受光する受光部と、
    前記光源からの光の進行方向において、前記光源と前記受光部との間に設けられた散乱板と、
    を有し、
    前記散乱板を通過した光は、光の向きがランダムな状態で前記受光部に到達する液体クロマトグラフィ装置。
  2. 検体から試料の成分を分離するカラムと、
    2種類以上の溶離液を切り替えて前記カラムに供給する溶離液供給手段と、
    前記カラムを通過した前記溶離液が導入されると共に前記溶離液に含まれる前記試料の特定成分を検出する検出装置と、を備え、
    前記検出装置は、
    前記溶離液が流れる流路を備えたフローセルと、
    前記フローセルの外部に設けられ、前記流路に流れる前記溶離液に光を照射する光源と、
    前記フローセルの外部に設けられ、前記フローセルを通過した光を受光する受光部と、
    前記光源からの光の進行方向において、前記光源と前記受光部との間に設けられた散乱板と、
    を有し、
    前記散乱板は、前記フローセルの壁部の少なくとも一部を構成している液体クロマトグラフィ装置。
  3. 前記受光部は、
    前記フローセルの外部に設けられ、前記流路に流れる前記溶離液を通過した光を分光するビームスプリッタと、
    前記ビームスプリッタで分光された光の一の波長の光を透過させる第1バンドパスフィルタと、
    前記第1バンドパスフィルタを透過した光を受光する第1受光部と、
    前記ビームスプリッタで分光された光の他の波長の光を透過させる第2バンドパスフィルタと、
    前記第2バンドパスフィルタを透過した光を受光する第2受光部と、
    を含む請求項1又は請求項2に記載の液体クロマトグラフィ装置。
  4. 前記散乱板は、前記光源と前記フローセルの前記流路との間に設けられている請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の液体クロマトグラフィ装置。
  5. 前記散乱板は、乳白色とすることで、又は表面の少なくとも一部を粗すことで、前記光をランダムに散らす板状の樹脂、板状のガラス、レンズのいずれか1つにより構成されている請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の液体クロマトグラフィ装置。
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