JP6895224B2 - 光電変換素子用電流増幅装置 - Google Patents

光電変換素子用電流増幅装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6895224B2
JP6895224B2 JP2016065036A JP2016065036A JP6895224B2 JP 6895224 B2 JP6895224 B2 JP 6895224B2 JP 2016065036 A JP2016065036 A JP 2016065036A JP 2016065036 A JP2016065036 A JP 2016065036A JP 6895224 B2 JP6895224 B2 JP 6895224B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
photoelectric conversion
conversion element
current
output
voltage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016065036A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017183862A (ja
Inventor
慎吾 曽布川
慎吾 曽布川
Original Assignee
株式会社エヌエフホールディングス
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社エヌエフホールディングス filed Critical 株式会社エヌエフホールディングス
Priority to JP2016065036A priority Critical patent/JP6895224B2/ja
Publication of JP2017183862A publication Critical patent/JP2017183862A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6895224B2 publication Critical patent/JP6895224B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Amplifiers (AREA)

Description

この発明は、フォトダイオードなどの光電変換素子の出力信号を増幅するために用いられる光電変換素子用電流増幅装置に関するものである。
従来、演算増幅器(オペアンプ)を用いた電流増幅器(電流−電圧変換器)が知られている。図10は、フォトダイオードで検出した電流を電圧信号に変換する電流増幅装置を示している。
図中、破線の枠囲み部分は、電流増幅装置を示している(以下同様)。
この電流増幅装置において、演算増幅器の開ループ利得が大きい周波数領域では、電圧出力Vout、電流入力Iinおよび帰還抵抗Rfに、
Vout=−(Rf・Iin) ・・・・・(1)
という関係を有しており、電流増幅率は帰還抵抗Rfによって決定される。一例として、帰還抵抗Rfが1[GΩ]のとき、電流入力Iinに+1[nA]の電流が流れると、電圧出力Voutには−1[V]の電圧が発生し、また−1[nA]の電流が流れると、電圧出力Voutには+1[V]の電圧が発生する。
フォトダイオードD1のカソード端子に接続しているバイアス電圧Vbiasは必須ではないが、このようにバイアス電圧Vbiasを印加すれば、フォトダイオードD1の容量が小さくなり、光電変換をより広帯域、高効率で行うことができる。
この電流増幅装置は、外部にバイアス電圧Vbiasを備えているが、内部に備えてもよい(以下同様)。
非特許文献1の図2−4(b)にはフォトダイオード用の電流増幅装置が例示されている。
ディスクリート増幅素子による差動増幅器を演算増幅器の入力に付加することも行われている。図11はこのような電流増幅器を用いた、フォトダイオード用の電流増幅装置を示している。
特許文献1には、バイアス電圧端子13にバイアス抵抗14とバイアス容量15によるローパスフィルタを付加することにより、広ダイナミックレンジ化および高感度化を実現する光電変換増幅装置が示されている。
特許文献2には、広帯域のI−V変換器(電流増幅装置)が示されている。周波数特性や利得に対して設計の自由度が低い電流帰還型の演算増幅器を用いて、設計の自由度の向上を図ることができるI−V変換器の例が示されている。特許文献2の回路によれば、一般的な演算増幅器や抵抗、コンデンサなどで構成することにより、ダイナミックレンジ、感度、周波数特性を改善できる。
しかしながら、特許文献1や特許文献2に示す電流増幅装置では、雑音特性は特に改善されず、雑音特性は演算増幅器や抵抗などの回路素子自体が持つ雑音特性により決まる。
特許文献1では広ダイナミックレンジ化や高感度化の効果が得られるが、高ビットレートでのバースト光信号の伝送が目的であり、フォトダイオードで受けた光の強度に比例した大きさの電圧などを取り出す目的はなく、広ダイナミックレンジ化や高感度化が低雑音化に結びついているものではない。
特許文献2では電流帰還型の演算増幅器を用いているが、発明者の知るところによれば、低雑音特性とされる電流帰還型の演算増幅器において、入力換算雑音電圧密度は小さいものでも6[nV/√Hz]程度であり、利得周波数特性は改善されるものの、低雑音化が図られてはいない。
特開2012−191344号公報 特開2005−64903号公報
浜松ホトニクス株式会社、「技術資料/Siフォトダイオードの特性と使い方」[online]、2015年5月12日、インターネット(http://www.hamamatsu.com/resources/pdf/ssd/si_pd_techinfo.pdf)
従来の光電変換素子用電流増幅装置について、図12の(a)(b)(c)を参照し、図10の電流増幅器が持つ課題を説明する。
図10に示す電流増幅器を非反転入力の雑音電圧に注目して表現すると、図12の(a)のようになる。帰還抵抗Rfと反転入力容量Csはローパスフィルタを構成し、カットオフ周波数fcより上の周波数では帰還率が図12の(c)のように減少する。
ここで、カットオフ周波数fcは、
fc=1÷(2π・Cs・Rf) ・・・・・(2)
であり、帰還抵抗Rfと反転入力容量Csにより決まる。
カットオフ周波数fcよりも上の周波数で帰還率が減少するので、高周波域において非反転入力の雑音電圧から見た増幅率は、図12の(b)に示すように、カットオフ周波数fcよりも上の周波数で+6[dB/oct]の割合で増加する特性となり、雑音が増加する。
このため、電流増幅器の入力換算雑音電圧密度は、ある周波数以上では周波数が高くなるほど増大し、その周波数境界は反転入力容量Csと反比例するという課題を有している。
つまり、高い周波数における入力換算雑音電圧密度を低減するためには、反転入力容量Csの低減か、または電流増幅器自体の雑音の低減かが必要がある。
ここで、発明者が知るところでは、電圧帰還型の演算増幅器において、低速の演算増幅器で入力換算雑音電圧密度2[nV/√Hz]〜3[nV/√Hz]程度、入力容量20[pF]程度、比較的広帯域の演算増幅器で、4[nV/√Hz]〜5[nV/√Hz]程度、入力容量5[pF]程度のものがある。
これに対して、発明者の知るところでは、低雑音特性のディスクリート増幅素子としてたとえば、J−FETには、入力換算雑音電圧密度1[nV/√Hz]〜2[nV/√Hz]程度、入力容量3[pF]程度のものがある。
このように、ディスクリート増幅素子のJ−FETは、低速の演算増幅器よりも低雑音であり、かつ、広帯域の演算増幅器よりも入力容量が小さい場合が多いため、ディスクリート増幅素子のJ−FETで電流増幅装置を実現すれば、雑音特性は有利である。
即ち、演算増幅器による電流増幅装置よりも低雑音な電流増幅装置を実現するために、演算増幅器よりも低雑音で、かつ演算増幅器よりも入力容量の小さいディスクリート増幅素子による増幅器を入力段に追加することで、演算増幅器による電流増幅装置よりも低雑音の電流増幅装置を構成できることになる。
図11は、斯かる考え方に基づいて構成した電流増幅装置の一例である。低雑音のディスクリート増幅素子による差動増幅器を演算増幅器の入力側に追加すれば、雑音そのものが小さくなり、またJ−FETのような入力インピーダンスが高く入力容量が小さい素子を入力部に配置することにより、高い周波数領域における雑音特性も入力容量が小さい分だけ改善されることになる。
しかしながら、図11に示す電流増幅装置では、直流から増幅するために差動増幅器としており、2個のディスクリート素子を用いているため、ディスクリート素子に起因する雑音が√2倍になるという課題を有している。
フォトダイオード等の光電変換素子に流れる電流は、照射される光の強弱によって変化する電流Isigと、光を当てなくても流れる暗電流Idの和であり、暗電流Idは光電変換素子用電流増幅装置において、出力オフセット電圧となる。
ここで暗電流Idは周囲温度等によって変化するため、従来の光電変換素子用電流増幅装置では、電流増幅装置の出力オフセット電圧が変化するという課題を有している。
また、信号電流Isigを十分に増幅できるように大きい増幅率とする場合、暗電流Idが大きいと、出力オフセット電圧によって電流増幅装置の出力が飽和するという課題も有している。
そこで本発明の目的は斯かる課題を解決し、より低雑音化を図った光電変換用電流増幅装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明の一側面によれば、光電変換素子の出力電流を増幅する光電変換素子用電流増幅装置であって、ディスクリート増幅素子を用いたソース接地増幅器と、前記ソース接地増幅器の出力に非反転入力が接続され、反転入力側が参照電圧を介して電源に接続された演算増幅器とを備え、前記ディスクリート増幅素子は、前記演算増幅器よりも低雑音であり、かつ前記演算増幅器よりも入力容量が小さく、前記演算増幅器の出力から前記ディスクリート増幅素子の入力に負帰還がかけられており、前記演算増幅器の出力から出力電圧が取り出される。
上記光電変換素子用電流増幅装置において、前記ソース接地増幅器は、カスコード接続としてよい。
上記課題を解決するため、本発明の一側面によれば、光電変換素子の出力電流を増幅する光電変換素子用電流増幅装置であって、光電変換素子の出力電流を増幅する光電変換素子用電流増幅装置であって、ディスクリート増幅素子と、前記ディスクリート増幅素子の出力に非反転入力側が接続され、反転入力側が参照電圧を介して電源に接続された演算増幅器とを備え、前記ディスクリート増幅素子は、前記演算増幅器よりも低雑音でありかつ前記演算増幅器よりも入力容量が小さく、前記ディスクリート増幅素子のソース電圧制御され、前記ディスクリート増幅素子のゲート電圧が接地電位と等しくなるように前記演算増幅器の出力から前記ディスクリート増幅素子の入力に負帰還かけられており、前記演算増幅器の出力から出力電圧が取り出される。
上記光電変換素子用電流増幅装置において、出力に差動増幅器を設け、前記ディスクリート増幅素子のゲート電圧を前記差動増幅器で差し引いてよい。
上記光電変換素子用電流増幅装置において、前記光電変換素子として、第1および第2の光電変換素子を備え、前記第2の光電変換素子は、前記第1の光電変換素子と同一特性であり、前記第2の光電変換素子と前記第1の光電変換素子を同一温度に保持し、前記第2の光電変換素子には光を当てず、前記第2の光電変換素子を前記第1の光電変換素子とは逆方向に接続し、前記第1の光電変換素子の暗電流成分を前記第2の光電変換素子の暗電流で差し引いてよい。
上記光電変換素子用電流増幅装置において、前記ディスクリート増幅素子のゲート電圧の2倍の電圧から前記第1の光電変換素子のバイアス電圧を差し引くことにより、前記第2の光電変換素子のバイアス電圧を生成してよい。
上記光電変換素子用電流増幅装置において、前記光電変換素子として、第1および第2の光電変換素子を備え、前記第2の光電変換素子は前記第1の光電変換素子と同一特性であり、前記第2の光電変換素子と前記第1の光電変換素子を同一温度に保持し、前記第2の光電変換素子には光を当てず、前記第1の光電変換素子の電流を増幅する回路と同一の前記第2の光電変換素子の電流を増幅する回路と、差動増幅器とを設け、前記第1の光電変換素子の電流を増幅する回路の出力を前記差動増幅器の入力の一方に接続し、前記第2の光電変換素子の電流を増幅する回路の出力とローパスフィルタを介して前記差動増幅器の他方の入力を接続することにより、前記第1の光電変換素子の暗電流成分を前記第2の光電変換素子の暗電流で差し引いてよい。
上記光電変換素子用電流増幅装置において、電圧出力部に直列に結合コンデンサを備えてよい。
上記光電変換素子用電流増幅装置において、電圧出力部にDCサーボ回路を備えてよい。
本発明の電流増幅装置によれば、次の効果が得られる。
(1) より低雑音化した光電変換素子用電流増幅装置を得ることができる。
(2) 低雑音で入力容量の小さいディスクリート増幅素子を入力とし、ゲート電圧をキャンセルすることにより出力電圧からゲート電圧を減算するので、従来にはない低雑音特性を持ち、かつ直流増幅器としても使用可能な光電変換素子用電流増幅装置を得ることができる。
(3) 光電変換素子に流れる電流に含まれる暗電流成分をキャンセル可能な光電変換素子用電流増幅装置を得ることができる。
第1の実施の形態に係る光電変換素子用電流増幅装置を示す図である。 第2の実施の形態に係る光電変換素子用電流増幅装置を示す図である。 第3の実施の形態に係る光電変換素子用電流増幅装置を示す図である。 第4の実施の形態に係る光電変換素子用電流増幅装置を示す図である。 第5の実施の形態に係る光電変換素子用電流増幅装置を示す図である。 第6の実施の形態に係る光電変換素子用電流増幅装置を示す図である。 第7の実施の形態に係る光電変換素子用電流増幅装置を示す図である。 第8の実施の形態に係る光電変換素子用電流増幅装置を示す図である。 第9の実施の形態に係る光電変換素子用電流増幅装置を示す図である。 従来の電流増幅装置を示す図である。 差動増幅器と演算増幅器を用いた従来の電流増幅装置を示す図である。 電流増幅器の課題を説明するための図である。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
光電変換素子には、フォトダイオード、光電子増倍管、フォトトランジスタ、太陽電池などがある。以下の実施の形態では光電変換素子用電流増幅装置としてフォトダイオードを用いた回路を例示するが、フォトダイオード以外の他の光電変換素子も同様に適用可能である。
ディスクリート増幅素子として、一般的に低雑音・低入力容量の傾向を有するJ−FET(ジャンクションFET)を例示しているが、使用する演算増幅器よりも低雑音かつ低入力容量の素子であればJ−FET以外のディスクリート増幅素子であってもよい。
〔第1の実施の形態〕
第1の実施の形態を図1に示す。
第1の実施の形態は、演算増幅器U1の入力側にディスクリート増幅素子としてFETQ1で構成されたソース接地増幅器を追加したものであり、演算増幅器U1の出力からFETQ1のソース接地増幅器の入力に帰還抵抗Rfによって負帰還をかけている。
ここで、演算増幅器U1よりも低雑音のFETQ1を用いることによって、演算増幅器U1よりも低雑音の電流増幅装置を実現できる。
また、演算増幅器U1よりも低入力容量のFETQ1を用いることによって、帰還抵抗Rfと入力容量Csによって決まる周波数以上での雑音をさらに低減できる。
第1の実施の形態は、図11のような差動増幅器による増幅器を追加した従来技術と比較すると、ディスクリート増幅素子による増幅器の雑音を1÷√2に低減できるという効果が得られる(第2の実施の形態ないし第8の実施の形態においても同様)。
なお、本発明において、ディスクリート増幅素子を用いたソース接地増幅器には、ディスクリート増幅素子による差動増幅器は含まれないものとする。
以下、図1に示す電流増幅装置の構成とその動作を説明する。
電流増幅装置の電源+Vに対して参照電圧Vrefを介した、+V−Vrefの電圧を演算増幅器U1の反転入力側に接続する。演算増幅器U1の利得が十分大きい動作領域においては、演算増幅器U1の非反転入力の電位もほぼ+V−Vrefになるように動作する。
抵抗Rcの一方を電源+Vに接続し、他方を演算増幅器U1の非反転入力とFETQ1のドレイン端子に接続する。抵抗Rcに流れる電流IDは、Vref÷Rcとなる。
FETQ1のソース端子は接地する。(なおFETのドレイン端子とソース端子は、逆に接続しても動作する。)
演算増幅器U1の出力とFETQ1のゲート端子の間に、帰還抵抗Rfを接続する。FETQ1のゲート電圧は、接地電位よりもFETQ1のゲート−ソース間電圧VGSだけ高いVGとなる。(なお、J−FETの場合、ゲート−ソース間電圧VGSは負の電圧になるのが一般的である。)
フォトダイオードD1のアノード端子は、電流増幅装置の入力Iin、即ちFETQ1のゲート端子と帰還抵抗Rfの接続点に接続する。
フォトダイオードD1から電流増幅装置の入力Iinに流れ込む電流をIsとすると、電流増幅装置の出力電圧Voutは、
Vout=VG−Rf・Is ・・・・・(3)
となる。
出力抵抗Roは、短絡でも良い(出力抵抗Roを記載していない図も含む。以下同様)。
ここで、FETQ1のゲート電圧VGは、周囲温度によって、たとえば−0.1[V]から−0.9[V]程度まで変化する。フォトダイオードD1に印加されるバイアス電圧は、Vbias−VGとなるので、印加されるバイアス電圧が周囲温度によって変化する。また、式(3)のように、電流増幅装置の出力電圧も周囲温度によって変化する。
〔第2の実施の形態〕
第2の実施の形態を図2に示す。
第2の実施の形態は、カスコード接続によって第1の実施の形態をより広帯域にしたものである。
また第2の実施の形態は、電流増幅装置の出力電圧が周囲温度によって変化するという第1の実施の形態の課題を、交流接続によって解決したものである。
第1の実施の形態では、抵抗Rcと演算増幅器U1の非反転入力の接続点に、FETQ1のドレイン端子が接続されていた。
第2の実施の形態では、抵抗Rcと演算増幅器U1の非反転入力の接続点にTr(バイポーラトランジスタ)Q2のコレクタ端子が接続され、TrQ2のエミッタ端子にFETQ1のドレイン端子が接続され、TrQ2のベース端子にはベースバイアス電圧VBが接続されている。
このベースバイアス電圧VBが、TrQ2のベース−エミッタ間をベース−エミッタ飽和電圧に到達させるベース電流を流せる大きさの電圧であれば、TrQ2のエミッタ電圧(=FETQ1のドレイン電圧)はベースバイアス電圧VBよりもTrQ2のベース−エミッタ間電圧VBEだけ低い電圧に保たれる。
このようなTrQ2の接続はカスコード接続と称されており、FETQ1による増幅回路を高速化する効果を有している。このため、第2の実施の形態は第1の実施の形態よりも広帯域化を実現できる。
演算増幅器U1の出力には、直流を含む一定周波数以下の信号を除去する目的で結合コンデンサCoを接続しており、この端子から電流増幅装置としての出力を取り出す構成になっている(交流接続)。このため電流増幅装置の出力Voutは、式(3)の右辺の直流成分(−Rf・Isの直流成分、およびVG)が除去された値となる。
第2の実施の形態では、電流増幅装置の出力電圧が周囲温度によって変化するという第1の実施の形態の課題を、交流接続によって解決している。
第2の実施の形態の低周波特性は、直流を含む低周波の除去特性が出力に接続する負荷に依存し、たとえばこの電流増幅装置の出力Voutに接続した負荷を純抵抗Rxとすると、出力抵抗Roが0[Ω](短絡)のとき、カットオフ周波数は1÷(2π・Co・Rx)となる。
出力抵抗Roが0[Ω]でない場合、上記のカットオフ周波数の式において純抵抗Rxを(Rx+Ro)で置き換えたカットオフ周波数となり、さらに出力VoutはRx÷(Rx+Ro)に分圧された電圧になる。
より直流に近い低周波まで使用したい場合、大容量の結合コンデンサCoが必要となるが、大容量のコンデンサは一般的に、漏れ電流が大きい等の欠点を有する場合が多い。
〔第3の実施の形態〕
第3の実施の形態を図3に示す。
第3の実施の形態は、第2の実施の形態(図2)の結合コンデンサCoの代わりに、DCサーボ回路による直流除去回路を配置したものである。
第3の実施の形態では、電流増幅装置の出力電圧が周囲温度によって変化するという第1の実施の形態の課題を、DCサーボ回路によって解決している。
DCサーボ回路では、結合コンデンサCoよりも高性能な小容量のコンデンサCDを用いながら、第2の実施の形態よりも低周波信号まで扱うことが容易である。
第2の実施の形態では、低周波のハイパスフィルタ特性のカットオフ周波数が電流増幅装置に接続する負荷の影響を受けた。第3の実施の形態ではDCサーボ回路のRDとCDによってカットオフ周波数が決まるため、電流増幅装置に接続する負荷の大小による影響を受けないという効果を有する。
以下、図3に示す電流増幅装置のDCサーボ部の構成とその動作を説明する。
演算増幅器U5と抵抗RD、積分容量CDからなる回路は積分回路を構成しており、その入力は電流増幅装置の出力に接続されている。積分回路の出力は演算増幅器U1の出力と加算されてフィードバックされる結果、電流増幅装置の出力の直流成分はゼロに収束する。
この結果、電流増幅装置の出力Voutは、式(3)の右辺の直流成分(−Rf・Isの直流成分、およびVG)が除去された値となる。
即ち、第3の実施の形態でもフォトダイオードからの入力電流Isを直流から増幅することはできない。
〔第4の実施の形態〕
第4の実施の形態を図4に示す。
第4の実施の形態では、FETQ1のソース端子の電位を−VGになるように制御し、FETQ1のゲート端子の電位、すなわち電流増幅装置の入力端子が、0Vの仮想接地電位になるように制御している。
第2の実施の形態や第3の実施の形態では、FETQ1のゲート電圧VGの影響を取り除くために、交流結合になるように回路を構成していたが、第4の実施の形態ではFETQ1のゲート端子の電位が0VとなるためにFETQ1のゲート電圧VGの影響を受けず、直流増幅器として使用することが可能となるという効果が得られ、交流結合になるような構成は不要となっている。
以下、第4の実施の形態の電流増幅装置の構成と動作を説明する。
演算増幅器U4と抵抗Ri、積分容量Ciからなる積分器は、−6[dB/oct]の周波数特性を持つ。電流増幅装置の入力はバッファU3の入力に接続され、バッファU3の出力は積分器の入力に接続されている。積分器の出力は、FETQ1のソース端子に接続されている。
バッファU3の入力インピーダンスが帰還抵抗Rfに対して十分大きくない場合、バッファU3を接続したことにより帰還抵抗Rfに流れる電流が変化してしまうため、バッファU3の入力インピーダンスは帰還抵抗Rfに対して十分大きい必要がある(以下同様)。
電流増幅装置の入力が接地電位と等しくなるように積分器が動作する結果、FETQ1のゲート電圧は0Vとなり、積分器の出力即ちFETQ1のソース端子の電位は、接地電位よりもFETQ1のゲート−ソース間電圧VGSだけ低い電位−VGとなる。
第4の実施の形態によれば、第2の実施の形態や第3の実施の形態のように出力から直流分を除去する回路を設ける必要がなくなり、フォトダイオードが出力する直流電流をも増幅する直流増幅装置として使用可能になるという効果がある。
この結果、電流増幅装置の出力Voutは、
Vout=−Rf・Is ・・・・・(4)
となる。
他の実施の形態(ただし、第8の実施の形態および第9の実施の形態を除く)では、フォトダイオードD1の端子間に印加される電圧はVbias−VGとなり、周囲温度の変化によってFETQ1のゲート−ソース間電圧VGSが変化するとフォトダイオードD1の端子間に印加される電圧が変化する。しかし第4の実施の形態では、フォトダイオードD1の端子間に印加される電圧はVbiasだけであり、周囲温度の影響を受けないという効果もある。
第4の実施の形態では、バッファU3や演算増幅器U4の雑音電圧および抵抗Riが発生する熱雑音の合計が、積分器の出力からFETQ1を介してそのまま出力に現れるため、電流増幅装置の雑音が増える場合がある。この雑音が、帰還抵抗Rfによって発生する雑音よりも十分小さくなる周波数領域においては、発生する雑音は無視できる。
バッファU3や演算増幅器U4の雑音電圧と、抵抗Riが発生する熱雑音の合計による影響を低減するには、図4に示すように積分器の出力にローパスフィルタを追加すればよい。このローパスフィルタの時定数は、周囲温度変化によるVGの変化に十分追従できる範囲内で長く取れば、フォトダイオードD2側回路の雑音の影響を抑制できる。
なお、抵抗Raと容量Caからなるローパスフィルタは一例であり、これに限定するものではない。たとえば、様々な回路形式のアクティブフィルタを用いてよい。また、たとえば、インダクタと容量によるLCフィルタを用いれば、抵抗Raに起因する雑音が生じないので、より低雑音化が可能である(以下同様)。
〔第5の実施の形態〕
第5の実施の形態を図5に示す。
第5の実施の形態は、電流増幅装置の入力電圧VGを減算する回路を追加することによって、直流増幅器として使用できるようにしたものである。
以下、第5の実施の形態の電流増幅装置の構成とその動作を説明する。
演算増幅器U1の出力は、式(3)に示したようにVG−Rf・Isであり、利得1の差動増幅器U2の反転入力に接続されている。電流増幅装置の入力(電圧VG)には、バッファU3の入力が接続されており、バッファU3の出力は差動増幅器U2の反転入力に接続されている。
差動増幅器U2では2つの入力電位の差を出力するため、電流増幅装置の出力Voutは式(4)となり、入力された電流に比例した大きさの電圧のみを出力できるようになるので、第4の実施の形態と同様、直流増幅装置として使用可能である。
差動増幅器U2およびバッファU3が持つ雑音が電流増幅装置の出力電圧Voutに加算されることになるが、それらの雑音が、帰還抵抗Rfの持つ熱雑音よりも十分小さければ、この分は実質無視できるレベルとなる。
たとえば、帰還抵抗Rf=40[kΩ]とした場合、この抵抗が常温(T≒300[K]、約27[℃]程度)で発生する熱雑音電圧密度は、ボルツマン定数をkとして
Figure 0006895224
となる。
一方、低雑音の演算増幅器では、2[nV/√Hz]〜3[nV/√Hz]程度のものがあるので、バッファU3や差動増幅器U2に起因する雑音を帰還抵抗Rfが発生する熱雑音電圧の1/10程度に抑えた回路構成にすることは実用的に可能である。雑音電圧はベクトル加算されるものであることを考えると、第5の実施例の構成によれば、実質的に雑音の増加を無視できる形で動作させることが可能である。
なお、ここでは差動増幅器U2の利得を1とした例を示しているが、利得1でなくてもよい(以下同様)。
バッファU3の雑音電圧による影響を低減するために、図5に示すように、差動増幅器U2の反転側入力にローパスフィルタを追加することもできる。このローパスフィルタの時定数は、周囲温度変化によるVGの変化に十分追従できる範囲内で長く取ることによって、バッファU3の雑音電圧の影響を抑制することができる(以下同様)。
差動増幅器U2の反転入力と非反転入力を入れ替えると、式(4)と逆極性の、Vout=Rf・Isを得ることも可能である(以下同様)。
〔第6の実施の形態〕
第6の実施の形態を図6に示す。
第6の実施の形態は、フォトダイオードD1から電流増幅装置の入力に流れ込む電流中の、暗電流成分をキャンセルすることによって、より高精度の増幅を実現するものである。
第6の実施の形態の電流増幅装置の回路構成とその動作を説明する。
フォトダイオードD1から電流増幅装置の入力に流れ込む電流Isは、フォトダイオードに照射された光によって流れる信号電流Isigと、暗電流Idの和である。フォトダイオードD1と同じ電気的特性のフォトダイオードD2は、フォトダイオードD1と逆方向に接続されており、フォトダイオードD1と同一の温度に保持されており、かつ光が当たらないようにされている。このため、フォトダイオードD2が電流増幅装置の入力から吸い出す電流は、暗電流Idだけである。このため、電流増幅装置は、フォトダイオードD1に照射された光によって流れる信号電流Isigのみを増幅することになる。
この結果、電流増幅装置の出力Voutは、
Vout=−Rf・Isig ・・・・・(6)
となる。
暗電流Idは周囲温度等によって変化するため、従来の光電変換素子用電流増幅装置では、電流増幅装置の出力オフセット電圧が変化するという課題を有している。また、信号電流Isigを十分に増幅できるような大きい増幅率とする場合、暗電流Idが大きいと電流増幅装置の出力が飽和する可能性が生じる。
しかし第6の実施の形態によれば、暗電流Idが入力部でキャンセルされるので、このような問題は生じないという効果を有している(以下同様)。
図6に示す第6の実施の形態では、暗電流Idを入力部でキャンセルする手段を第5の実施の形態(図5)に付加しているが、斯かる手段は第1の実施の形態ないし第4の実施の形態にも適用可能である。
なお、フォトダイオードD1の端子間電圧はVbias−VGであり、フォトダイオードD2の端子間電圧をフォトダイオードD1と同一にするために、−Vbias’=2VG−Vbiasにするとよい。
〔第7の実施の形態〕
第7の実施の形態を図7に示す。
第7の実施の形態では、周囲温度の変化等によって電圧VGが変化したときでも、フォトダイオードD1とフォトダイオードD2に印加されるバイアス電圧が両者ともに同じ値になるようにVGとVbiasに基づいた演算を行うことにより、2つのフォトダイオードの暗電流の大きさが揃うように構成したものである。
以下、第7の実施の形態の電流増幅装置の構成とその動作を説明する。
フォトダイオードD1は、光信号を照射して光信号の強弱を検出するものであり、フォトダイオードD1に流れる電流Isは、光信号の強弱によって変化する電流Isigと暗電流Idの和である。
フォトダイオードD2は、フォトダイオードD1となるべく同一の電気的特性を持つ素子を選択し、フォトダイオードD1と同一の温度に保つようにしつつ、光を当てないようにしている。
またフォトダイオードD2のバイアス電圧は後述のように、フォトダイオードD1と同一電圧のバイアス電圧が印加されるようになっている。
このためフォトダイオードD2には、フォトダイオードD1と同一値の暗電流Idだけが流れる。
この結果、電流増幅装置は電流Isigだけを電圧に変換することになり、電流増幅装置の出力Voutは、式(6)となる。
第7の実施の形態では、FETQ1のゲート端子にバッファU3が接続されており、電圧VGを出力している。第7の実施の形態の加算回路の入力には、この電圧VGと、バイアス電圧Vbiasが与えられており、加算回路の出力が2VG−Vbiasになるように構成されている。
この結果、周囲温度の変化等によって電圧VGが変化しても、フォトダイオードD1の端子間電圧とフォトダイオードD2の端子間電圧を同一に保つことができる。
図7に示す第7の実施の形態では、暗電流Idを入力部でキャンセルする手段を第5の実施の形態(図5)に付加しているが、斯かる手段は第1の実施の形態ないし第4の実施の形態に適用することも可能である。
〔第8の実施の形態〕
第8の実施の形態を図8に示す。
第8の実施の形態では、暗電流キャンセルに使用するフォトダイオードD2を駆動するために、フォトダイオードD1用の回路と同等の回路を用意し、差動構成にすることによって、暗電流をキャンセルしつつ、直流領域で使用可能で、かつ、さらに低雑音な回路構成としたものである。
以下、第8の実施の形態の電流増幅装置の構成とその動作を説明する。
FETQ1のゲート電圧VGはバッファU3の入力に接続され、バッファU3の出力は抵抗Rと容量Cからなるローパスフィルタを経由して加算部の入力の一方に与えられている。加算部の他方の入力はVbiasに接続されており、加算部の出力はVG+Vbiasとなる。
このローパスフィルタは、FETQ1やFETQ1’のゲート電圧VG(VG’)に重畳される雑音や、バッファU3やバッファU3’によって付加される雑音を除去するものであり、その時定数は、周囲温度変化によるVGの変化に十分追従できる範囲内で長く取ることによって、雑音除去効果を高めることができる。
フォトダイオードD1のアノード電圧はVG、カソード電圧はVG+Vbiasである結果、フォトダイオードD1の端子間電圧はVbiasとなる。この結果、周囲温度変化によってゲート電圧VGが変化しても、フォトダイオードD1の端子間電圧は変化しないという効果を有している。
フォトダイオードD1と同じ電気的特性のフォトダイオードD2は、フォトダイオードD1と同一の温度に保持されており、かつ光が当たらないようにされている。フォトダイオードD2側にも、フォトダイオードD1と同一の回路が備えられている。
フォトダイオードD1側の回路の出力(演算増幅器U1の出力)はVG−Rf・(Isig+Id)であり、差動増幅器U2の非反転入力側に与えられている。
フォトダイオードD2側の回路の出力(演算増幅器U1’の出力)はVG’−Rf・Idであり、抵抗Raと容量Caからなるローパスフィルタを経由して差動増幅器U2の反転入力側に与えられている。
このローパスフィルタの時定数を、周囲温度変化によるVG’の変化に十分追従できる範囲内で長く取ることによって、フォトダイオードD2側の回路の雑音の影響を抑制することができる。
また、フォトダイオードD1側の回路とフォトダイオードD2側の回路が同一であり、特にFETQ1とFETQ1’の電気的特性を同一として同じ温度に保持することにより、VGとVG’は同じ値となる。VGとVG’が差動増幅器U2において差し引かれる結果、出力電圧Voutが周囲温度によるVGやVG’の電圧変化の影響を受けないようにできる。
差動増幅器U2の出力Voutは式(6)と同様に、{VG−Rf・(Isig+Id)}−(VG’−Rf・Id)=−Rf・Isigとなる。
なお、抵抗Rと容量Cからなるローパスフィルタや、抵抗Raと容量Caからなるローパスフィルタの回路構成は一例であり、これに限定するものではない。
なお、第8の実施の形態では、光を当てないフォトダイオードD2側の回路として、フォトダイオードD1側の回路と同一の回路構成を使用することにより、ゲート電圧VGおよび暗電流Idの成分を同時に差し引く例を示した。
しかしフォトダイオードD2側の回路としては直流を含む低周波帯域のみ増幅できればよいので、高周波成分までを増幅するために行うカスコード接続のトランジスタQ2を削除した簡易的な回路構成にすることも可能である。
また、フォトダイオードD2側の回路として、図10に示した従来の演算増幅器による電流増幅回路を用いて得た暗電流Id成分の信号(−Id・Rf)を、第5の実施の形態で得られる出力電圧Voutから差し引く形でゲート電圧VGと暗電流−Id・Rfを別々に差し引くような実施の形態も可能である。
第8の実施の形態は、第1の実施の形態、第4の実施の形態および第5の実施の形態に適用することも可能である。
〔第9の実施の形態〕
第9の実施の形態を図9の(a)および(b)に示す。
前述の第6の実施の形態ないし第8の実施の形態によるフォトダイオードD1の暗電流Idをキャンセルする方法は、第1の実施の形態、第4の実施の形態および第5の実施の形態の全てに適用可能である。
さらに本発明は、図10、図11に示す従来の電流増幅装置に対しても適用可能であることを、以下に説明する。
図9の(a)は、図10の従来技術に第6の実施の形態や第7の実施の形態を適用することによってフォトダイオードD1の暗電流Idをキャンセルするものである。
図9の(b)は、図10の従来技術に第8の実施の形態を適用することによってフォトダイオードD1の暗電流Idをキャンセルするものである。
図9の(a)および(b)共に、電流増幅装置の出力Voutは式(6)となる。
図10の従来の電流増幅装置では、FETQ1のゲート電圧VGをキャンセルする必要がないので、図9の(a)では、フォトダイオードD1のバイアス電圧VbiasとフォトダイオードD2のバイアス電圧−Vbiasの電圧は、絶対値が同じ電圧の固定電圧でよい。また図9の(b)では、フォトダイオードD1とフォトダイオードD2のバイアス電圧は共通の固定電圧でよい。
このようなフォトダイオードD1の暗電流をキャンセルする手段は、図11に示す電流増幅装置にも同様に適用可能である。
本発明の光電変換素子用電流増幅装置は、他にも多くの用途の電流増幅に利用することができる。低雑音で、直流から増幅可能であり、さらに光電変換素子の暗電流のような不要な直流成分をキャンセル可能という効果を有しているため、特に微小電流の増幅に適している。
従って、斯かる光電変換素子用電流増幅装置は、光電変換素子の出力信号増幅に加えて、たとえば下記のような用途にも広く利用可能である。
(1)物理学・工学分野における測定
原子間力顕微鏡、走査型顕微鏡、粒子/ビームのモニタリング、高抵抗の抵抗値測定、絶縁抵抗値測定、コンデンサのリーク電流測定等。
(2)生物分野における生体信号測定
CT(コンピュータ断層撮影)スキャナ、細胞膜容量、呼吸抵抗などの生物・生理信号測定等。
(3)化学分野における測定
ガスクロマトグラフ、温度、比熱などの熱測定、化学反応速度、ケミカルインピーダンス等。
(4)その他
基準となるセンサーと被試験体とを比較する評価、校正をはじめとする、2つの同種センサーを組み合わせた測定等。
Q1 J−FET(ディスクリート増幅素子)
U1 演算増幅器
Rf 帰還抵抗
Cs 入力容量
Rc 抵抗
Ro 出力抵抗
Q2 バイポーラトランジスタ
Vout 出力
D1 フォトダイオード
G ゲート電圧

Claims (9)

  1. 光電変換素子の出力電流を増幅する光電変換素子用電流増幅装置であって、
    ディスクリート増幅素子を用いたソース接地増幅器と、
    前記ソース接地増幅器の出力に非反転入力側が接続され、反転入力側が参照電圧を介して電源に接続された演算増幅器と、
    を備え、前記ディスクリート増幅素子は、前記演算増幅器よりも低雑音であり、かつ前記演算増幅器よりも入力容量が小さく、前記演算増幅器の出力から前記ディスクリート増幅素子の入力に負帰還がかけられており、
    前記演算増幅器の出力から出力電圧が取り出されることを特徴とする、光電変換素子用電流増幅装置。
  2. 前記ソース接地増幅器は、カスコード接続であることを特徴とする、請求項1の光電変換素子用電流増幅装置。
  3. 光電変換素子の出力電流を増幅する光電変換素子用電流増幅装置であって、
    ディスクリート増幅素子と、
    前記ディスクリート増幅素子の出力に非反転入力側が接続され、反転入力側が参照電圧を介して電源に接続された演算増幅器と、
    を備え、
    前記ディスクリート増幅素子は、前記演算増幅器よりも低雑音でありかつ前記演算増幅器よりも入力容量が小さく、
    前記ディスクリート増幅素子のソース電圧制御され、前記ディスクリート増幅素子のゲート電圧が接地電位と等しくなるように前記演算増幅器の出力から前記ディスクリート増幅素子の入力に負帰還かけられており、
    前記演算増幅器の出力から出力電圧が取り出されることを特徴とする、光電変換素子用電流増幅装置。
  4. 出力に差動増幅器を設け、前記ディスクリート増幅素子のゲート電圧を前記差動増幅器で差し引くように構成したことを特徴とする、請求項1または請求項2の光電変換素子用電流増幅装置。
  5. 前記光電変換素子として、第1および第2の光電変換素子を備え、
    前記第2の光電変換素子は、前記第1の光電変換素子と同一特性であり、前記第2の光電変換素子と前記第1の光電変換素子を同一温度に保持し、前記第2の光電変換素子には光を当てず、前記第2の光電変換素子を前記第1の光電変換素子とは逆方向に接続し、前記第1の光電変換素子の暗電流成分を前記第2の光電変換素子の暗電流で差し引くことを特徴とする、請求項1、請求項2および請求項4の何れか一項に記載の光電変換素子用電流増幅装置。
  6. 前記ディスクリート増幅素子のゲート電圧の2倍の電圧から前記第1の光電変換素子のバイアス電圧を差し引くことにより、前記第2の光電変換素子のバイアス電圧を生成することを特徴とする、請求項5の光電変換素子用電流増幅装置。
  7. 前記光電変換素子として、第1および第2の光電変換素子を備え、
    前記第2の光電変換素子は前記第1の光電変換素子と同一特性であり、前記第2の光電変換素子と前記第1の光電変換素子を同一温度に保持し、前記第2の光電変換素子には光を当てず、前記第1の光電変換素子の電流を増幅する回路と同一の前記第2の光電変換素子の電流を増幅する回路と、差動増幅器とを設け、
    前記第1の光電変換素子の電流を増幅する回路の出力を前記差動増幅器の入力の一方に接続し、前記第2の光電変換素子の電流を増幅する回路の出力とローパスフィルタを介して前記差動増幅器の他方の入力を接続することにより、前記第1の光電変換素子の暗電流成分を前記第2の光電変換素子の暗電流で差し引くことを特徴とする、請求項1または請求項2の光電変換素子用電流増幅装置。
  8. 電圧出力部に直列に結合コンデンサを備えていることを特徴とする、請求項1または請求項2の光電変換素子用電流増幅装置。
  9. 電圧出力部にDCサーボ回路を備えていることを特徴とする、請求項1または請求項2の光電変換素子用電流増幅装置。
JP2016065036A 2016-03-29 2016-03-29 光電変換素子用電流増幅装置 Active JP6895224B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016065036A JP6895224B2 (ja) 2016-03-29 2016-03-29 光電変換素子用電流増幅装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016065036A JP6895224B2 (ja) 2016-03-29 2016-03-29 光電変換素子用電流増幅装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017183862A JP2017183862A (ja) 2017-10-05
JP6895224B2 true JP6895224B2 (ja) 2021-06-30

Family

ID=60007639

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016065036A Active JP6895224B2 (ja) 2016-03-29 2016-03-29 光電変換素子用電流増幅装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6895224B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3581898B1 (de) * 2018-06-13 2020-07-29 E+E Elektronik Ges.M.B.H. Elektronische anordnung, optischer gassensor umfassend eine solche elektronische anordnung und verfahren zur kombinierten fotostrom- und temperaturmessung mittels einer solchen elektronischen anordnung
JP2020027991A (ja) * 2018-08-10 2020-02-20 株式会社エヌエフ回路設計ブロック 電流増幅回路

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5819008A (ja) * 1981-07-24 1983-02-03 Matsushita Electric Ind Co Ltd 増幅器
DE3338024A1 (de) * 1983-10-20 1985-05-02 Standard Elektrik Lorenz Ag, 7000 Stuttgart Verstaerker mit strom-spannungswandlung, insbesondere vorverstaerker eines optischen empfaengers
JPH0410804A (ja) * 1990-04-27 1992-01-16 Sumitomo Electric Ind Ltd 集積回路装置
JP2903856B2 (ja) * 1992-04-21 1999-06-14 日本電気株式会社 光受信用前置増幅器
JP2531070B2 (ja) * 1992-11-18 1996-09-04 日本電気株式会社 フォトカプラ
JPH102815A (ja) * 1996-06-18 1998-01-06 Nireco Corp ノイズ低減型張力検出装置
JP2002353747A (ja) * 2001-05-24 2002-12-06 Matsushita Electric Ind Co Ltd 光信号増幅装置
JP6022262B2 (ja) * 2011-09-01 2016-11-09 株式会社エヌエフ回路設計ブロック 増幅回路および帰還回路
JP5731993B2 (ja) * 2012-01-26 2015-06-10 株式会社東芝 電力増幅装置およびオーディオシステム
JP2013211666A (ja) * 2012-03-30 2013-10-10 Furukawa Electric Co Ltd:The 増幅器
JP2013247396A (ja) * 2012-05-23 2013-12-09 Sharp Corp 電圧変換回路、センサーシステムおよび通信システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017183862A (ja) 2017-10-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Wu et al. A chopper current-feedback instrumentation amplifier with a 1 mHz $1/f $ noise corner and an AC-coupled ripple reduction loop
Sansen et al. An integrated wide-band variable-gain amplifier with maximum dynamic range
Zhou et al. A bootstrapped, low-noise, and high-gain photodetector for shot noise measurement
JP6895224B2 (ja) 光電変換素子用電流増幅装置
Carminati et al. Note: Differential configurations for the mitigation of slow fluctuations limiting the resolution of digital lock-in amplifiers
Nagulapalli et al. A novel high CMRR trans-impedance instrumentation amplifier for biomedical applications
Orozco Optimizing precision photodiode sensor circuit design
Lin et al. 14.85 µW analog front-end for photoplethysmography acquisition with 142-dbΩ gain and 64.2-pArms noise
Maya-Hernández et al. Ultralow-power synchronous demodulation for low-level sensor signal detection
Zanetto et al. Wide dynamic range multichannel lock-In amplifier for contactless optical sensors with sub-pS resolution
Lee et al. A 250-μW, 18-nV/rtHz current-feedback chopper instrumentation amplifier in 180-nm cmos for high-performance bio-potential sensing applications
Wang et al. A high signal-to-noise ratio balanced detector system for 2 μm coherent wind lidar
Lin et al. Ripple suppression in capacitive-gain chopper instrumentation amplifier using amplifier slicing
KR101657153B1 (ko) 방사선 계측용 광범위 미세전류-전압 변환모듈
Mathew et al. Design of a low-current shunt-feedback transimpedance amplifier with inherent loop-stability
Pullia et al. A low-noise large dynamic-range readout suitable for laser spectroscopy with photodiodes
Mathew et al. Low input-resistance low-power transimpedance amplifier design for biomedical applications
Akiba Low-noise and high-speed photodetection system using optical feedback with a current amplification function
Zourob et al. Increasing signal to noise ratio and minimizing artefacts in biomedical instrumentation systems
Atef et al. Fully integrated wide dynamic range optical receiver for near infrared spectroscopy
EP2878927B1 (en) Sensor circuit for measuring a physical quantity
JP2023500340A (ja) フォトダイオード電流増幅器のための統合オフセット電圧のための装置
US11394352B2 (en) Transimpedance amplifier circuit
Desai et al. Auto gain Ultra low signal transimpedance amplifier for Blood Diagnostic machine.
JP2018170694A (ja) 増幅回路および増幅装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190322

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20191227

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200204

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200330

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20200414

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200703

C60 Trial request (containing other claim documents, opposition documents)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C60

Effective date: 20200703

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20200716

C21 Notice of transfer of a case for reconsideration by examiners before appeal proceedings

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C21

Effective date: 20200721

A912 Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20200911

C211 Notice of termination of reconsideration by examiners before appeal proceedings

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C211

Effective date: 20200915

C22 Notice of designation (change) of administrative judge

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C22

Effective date: 20201124

C22 Notice of designation (change) of administrative judge

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C22

Effective date: 20210126

C13 Notice of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C13

Effective date: 20210202

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210303

C23 Notice of termination of proceedings

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C23

Effective date: 20210427

C03 Trial/appeal decision taken

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C03

Effective date: 20210601

C30A Notification sent

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C3012

Effective date: 20210601

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210607

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6895224

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250