JP6894854B2 - スライド制限装置 - Google Patents

スライド制限装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6894854B2
JP6894854B2 JP2018009636A JP2018009636A JP6894854B2 JP 6894854 B2 JP6894854 B2 JP 6894854B2 JP 2018009636 A JP2018009636 A JP 2018009636A JP 2018009636 A JP2018009636 A JP 2018009636A JP 6894854 B2 JP6894854 B2 JP 6894854B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
surface material
arm member
pin member
guide groove
limiting device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018009636A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019127738A (ja
Inventor
麻美 溝口
麻美 溝口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
YKK AP Inc
Original Assignee
YKK AP Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by YKK AP Inc filed Critical YKK AP Inc
Priority to JP2018009636A priority Critical patent/JP6894854B2/ja
Publication of JP2019127738A publication Critical patent/JP2019127738A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6894854B2 publication Critical patent/JP6894854B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Wing Frames And Configurations (AREA)

Description

本発明は、引き違い窓や片引き窓等のように、相対的にスライド可能に配設された室内側の内面材及び室外側の外面材を備えた建具を適用対象とし、内面材及び外面材の相対的なスライド量を制限するスライド制限装置に関するものである。
例えば、2枚の障子がそれぞれ枠体に対してスライド可能に配設された引き違い窓には、内面材である室内側の内障子と、外面材である室外側の外障子との間にスライド制限装置が設けられたものがある。スライド制限装置は、内障子に設けたピン部材と、外障子に設けたアーム部材とを備えて構成されている。ピン部材は、見込み方向に沿って移動することが可能である。アーム部材は、見込み方向に沿った軸心を中心として回転することが可能である。アーム部材には、長手方向に沿ってガイド溝が設けられている。このスライド制限装置では、2枚の障子が閉じられている場合、ピン部材がアーム部材のガイド溝に対向して配置される。ピン部材は、突出する方向に移動させ、ロック位置に保持することでガイド溝を介してアーム部材を貫通した状態となる。ピン部材がロック位置に配置された状態で、例えば内障子を開く方向にスライドさせると、アーム部材が適宜回転することにより、ガイド溝に沿ってピン部材が移動する。このため、やがてピン部材がガイド溝の端部においてアーム部材に当接し、外障子に対する内障子のスライド量が制限されることになる(例えば、特許文献1参照)。
特開2017−150218号公報
ところで、この種のスライド制限装置では、例えば、ピン部材がロック位置に配置された状態においてもピン部材から遠ざかる方向にアーム部材を撓める等、アーム部材に対して不正操作が行われた場合、ピン部材がガイド溝から逸脱した状態となり得る。また、ピン部材の先端部を押圧してアンロック位置に戻す等、ピン部材に対して不正操作が行われた場合にもピン部材がガイド溝から逸脱した状態となり得る。このため、これらの不正操作を行った状態で内障子をスライドさせた場合には、障子のスライド量を制限することができないという問題を生じる。
なお、上述のスライド制限装置は、室外側の面材(外面材)が固定で室内側の面材(内面材)のみがスライドする片引き窓や、内面材が固定で外面材のみがスライドする片引き窓にも同様に適用可能であり、不正操作が行われた場合の問題も引き違い窓と同様に生じ得る。
本発明は、上記実情に鑑みて、障子のスライド量をより確実に制限することのできるスライド制限装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係るスライド制限装置は、相対的にスライド可能に配設された室内側の内面材及び室外側の外面材の間に設けられ、見込み方向に沿って移動可能となる状態で前記内面材に支持されたピン部材と、前記ピン部材が挿通可能となるガイド溝を有し、見込み方向に沿った軸心を中心に回転可能となる状態で前記外面材に支持されたアーム部材と、を備え、前記ピン部材は、前記内面材及び前記外面材が互いに閉じ位置に配置された場合に前記アーム部材のガイド溝に対向する部位に配設され、見込み方向に沿って移動することにより前記アーム部材のガイド溝から逸脱したアンロック位置と、前記ガイド溝を介して前記アーム部材を貫通したロック位置との間を変位するスライド制限装置であって、前記ピン部材は、先端部にフック部を有し、前記アンロック位置と前記ロック位置との間を変位する間に軸心を中心として所定角度回転するものであり、前記フック部は、前記内面材及び前記外面材が互いに閉じ位置に配置された状態において前記ピン部材が前記アンロック位置に配置された場合に前記アーム部材のガイド溝に沿って延在し、かつ前記ロック位置に配置された場合に前記アーム部材の裏面に対向するものであり、前記アーム部材には、前記フック部の周囲の少なくとも一部に前記外面材の表面に向けて突出する突出片部が設けられていることを特徴とする。
この発明によれば、ピン部材の先端部にフック部が設けてあり、しかも、ピン部材がロック位置に配置された場合にフック部がアーム部材の裏面に対向した状態となる。従って、アーム部材を撓めた場合にも、ピン部材がガイド溝から逸脱する事態を防止することができ、内面材及び外面材の相対的なスライド量を制限することが可能となる。さらに、アーム部材には、フック部の周囲の少なくとも一部に外面材の表面に向けて突出する突出片部が設けられている。従って、外面材の表面とアーム部材との隙間からフック部を直接操作してピン部材をアンロック位置に戻すことが難しくなる。これにより、ピン部材をロック位置に配置させれば、内面材及び外面材の相対的なスライド量をより確実に制限することができる。
また本発明は、上述したスライド制限装置において、前記突出片部は、前記内面材及び前記外面材が互いに閉じ位置に配置された状態において前記ピン部材が前記ロック位置に配置された場合に前記フック部の先端延長上となる部位に設けられていることを特徴とする。
この発明によれば、突出片部がロック位置に配置されたフック部の先端延長上となる部位を覆うため、フック部を直接操作することがより困難となり、不正操作によってロック位置を解除する事態をより確実に防止することができる。
また本発明に係るスライド制限装置は、相対的にスライド可能に配設された室内側の内面材及び室外側の外面材の間に設けられ、見込み方向に沿って移動可能となる状態で前記内面材に支持されたピン部材と、前記ピン部材が挿通可能となるガイド溝を有し、見込み方向に沿った軸心を中心に回転可能となる状態で前記外面材に支持されたアーム部材と、を備え、前記ピン部材は、前記内面材及び前記外面材が互いに閉じ位置に配置された場合に前記アーム部材のガイド溝に対向する部位に配設され、見込み方向に沿って移動することにより前記アーム部材のガイド溝から逸脱したアンロック位置と、前記ガイド溝を介して前記アーム部材を貫通したロック位置との間を変位するスライド制限装置であって、前記アーム部材は、基端部を介して前記外面材に回転可能に支持され、前記アーム部材の先端部には、前記外面材の表面に向けて突出する突出片部が設けられていることを特徴とする。
この発明によれば、アーム部材を撓めた場合、先端部に設けた突出片部が外面材の表面に当接することでその撓み量が制限され、ピン部材がガイド溝から逸脱する事態が防止されるため、内面材及び外面材の相対的なスライド量をより確実に制限することができる。
また本発明は、上述したスライド制限装置において、前記ピン部材は、円柱状を成す軸部と、前記軸部の先端部に設けられ、前記ガイド溝の幅よりも外形寸法の大きな円形状の係合部とを有し、前記アーム部材のガイド溝には、前記係合部を挿通可能とする幅の挿入部が設けられていることを特徴とする。
この発明によれば、ガイド溝の挿入部を介してピン部材がアーム部材を貫通した後、ピン部材がガイド溝に位置している状態においては、ピン部材がガイド溝から逸脱することがないため、内面材及び外面材の相対的なスライド量をより確実に制限することができる。
本発明によれば、ピン部材の先端部にフック部が設けてあり、しかも、ピン部材がロック位置に配置された場合にフック部がアーム部材の裏面に対向した状態となる。従って、アーム部材を撓めた場合にも、ピン部材がガイド溝から逸脱する事態を防止することができ、内面材及び外面材の相対的なスライド量を制限することが可能となる。さらに、アーム部材には、ピン部材がロック位置に配置された場合にフック部の先端延長上となる部位に外面材の表面に向けて突出する突出片部が設けられている。従って、フック部を直接操作してピン部材をアンロック位置に戻すことも困難となり、内面材及び外面材の相対的なスライド量をより確実に制限することができる。
また本発明によれば、アーム部材を撓めた場合、先端部に設けた突出片部が外面材の表面に当接することでその撓み量が制限され、ピン部材がガイド溝から逸脱する事態が防止されるため、内面材及び外面材の相対的なスライド量をより確実に制限することができる。
本発明の実施の形態であるスライド制限装置を適用した建具を室内側から見た図である。 図1に示した建具の要部を室内側から見た拡大図である。 図1に示した建具の要部を拡大して示すもので、スライド制限装置のピン部材がアンロック位置に配置された状態を縦断面図である。 図1に示した建具の要部を拡大して示すもので、スライド制限装置のピン部材がロック位置に配置された状態を縦断面図である。 図1に示した建具に適用したスライド制限装置のピン部材をベースとともに示すもので、(a)は室外側から見た図、(b)は室内側から見た図、(c)は側面図である。 図1に示した建具に適用したスライド制限装置のアーム部材を取付ブラケットとともに示すもので、(a)は側面図、(b)は室内側から見た図である。 図5の(b)に示したアーム部材を取り付けた外面材を室内側から見た要部拡大図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明に係るスライド制限装置の好適な実施の形態について詳細に説明する。
図1〜図3−2は、本発明の実施の形態であるスライド制限装置を適用した建具を示したものである。ここで例示する建具は、開口枠10に対して内面材である室内側の障子(以下、内障子20という)と、外面材である室外側の障子(以下、外障子30という)とがそれぞれスライド可能に配設された引き違い窓である。開口枠10は、上枠11、下枠12及び左右の縦枠13,14を四周枠組みすることによって構成したものである。内障子20は、矩形状を成すガラス板21の四周に上框22、下框23及び左右の縦框24,25を装着することによって構成したものである。外障子30についても、内障子20と同様、矩形所を成すガラス板31の四周に上框32、下框33及び左右の縦框34,35を装着することによって構成したものである。これら内障子20及び外障子30は、それぞれにおいて召し合わせとなる縦框、すなわち、内障子20では室内側から見て左側に位置する縦框(以下、単に内召し合わせ框24という)と、外障子30では室内側から見て右側に位置する縦框(以下、単に外召し合わせ框35という)とを、互いに見込み方向に並設した場合に、開口枠10を閉塞することのできる大きさに構成してある。換言すれば、この建具では、内障子20及び外障子30を互いに閉じ位置に配置した場合に開口枠10が閉塞され、かつ内召し合わせ框24と外召し合わせ框35とが互いに見込み方向に並設されることになる。
ここで、見込み方向とは、図3−1及び図3−2中の矢印Aで示すように、建具の奥行きに沿った方向である。見込み方向に沿った面については、見込み面と称する場合がある。また、本実施の形態では、見付け方向という用語も用いる。見付け方向は、上枠11や下枠12あるいは上框22,32や下框23,33等のように水平方向に沿って延在するものの場合、見込み方向に直交した上下に沿う方向である。縦枠13,14や縦框24,25,34,35等のように上下方向に沿って延在するものの場合には、見込み方向に直交した水平に沿う方向を見付け方向という。見付け方向に沿った面については、見付け面と称する場合がある。
この建具には、図1〜図3−2に示すように、内召し合わせ框24と外召し合わせ框35との間に、スライド制限装置40が設けてある。スライド制限装置40は、ピン部材41及びアーム部材42を備えて構成したものである。
ピン部材41は、図4に示すように、円柱状を成す軸部41aと、軸部41aの先端部に設けられた係合部41b及びフック部41cとを有したものである。係合部41bは、軸部41aよりも外径の大きな円板状を成すもので、軸部41aの周囲全周に設けてある。フック部41cは、係合部41bの周面からさらに径方向に沿って延在した幅の狭い平板状部分である。図示の例では、軸部41aの中心からフック部41cの先端までの長さが係合部41bの半径のほぼ3倍となるようにピン部材41が構成してある。このピン部材41は、図2及び図3−2に示すように、軸部41aの軸心が見込み方向に沿い、かつ係合部41bが室外に向いた状態で、ベース43を介して内召し合わせ框24の外周側となる見込み面に取り付けてある。
図4に示すように、ベース43において室内に臨む部位には、キー孔45が設けてある。キー孔45は、ピン部材41の軸心延長上となる部位に設けられたもので、操作キー46を挿入することが可能である。操作キー46は、キー孔45に挿入して回転操作することにより、ベース43に対してピン部材41をアンロック位置とロック位置とに変位させることが可能である。アンロック位置は、図4中の実線で示すように、ベース43に対してピン部材41がもっとも室内側に退行した位置である。このアンロック位置においては、ピン部材41のフック部41cが軸部41aからほぼ鉛直下方に向けて延在した状態にある。これに対してロック位置は、図4中の2点鎖線で示すように、ベース43に対してピン部材41がもっとも室外側に突出した位置である。このロック位置においてもピン部材41とガラス板31の表面との間には、図3−1及び図3−2に示すように、隙間が確保されるようにピン部材41の寸法が設定してある。本実施の形態では、操作キー46を室内側から見て時計回りに90°回転させた場合にアンロック位置からロック位置に変位するようにピン部材41が構成してある。すなわち、ロック位置においては、室内側から見てピン部材41のフック部41cが軸部41aから左側にほぼ水平に延在した状態となる。ロック位置から操作キー46を先とは逆方向に90°回転させれば、ピン部材41をアンロック位置に復帰させることが可能である。アンロック位置に復帰した場合、図4中の実線で示すように、フック部41cが軸部41aからほぼ鉛直下方に向けて延在した位置となるのはいうまでもない。
アーム部材42は、図5及び図6に示すように、幅に比べて長さの大きな板状部材であり、取付ブラケット47を介して外召し合わせ框35に取り付けてある。より具体的に説明すると、取付ブラケット47は、外召し合わせ框35の内周側となる見込み面よりも内周側に突出する部分を有しており、この突出した部分の下端部に支持軸48を介してアーム部材42の基端部42aを支持している。つまり、アーム部材42は、外召し合わせ框35の内周側となる見込み面よりも内周側となる部位、換言すれば外障子30のガラス板31よりも室内側、かつガラス板31に対向する部位において取付ブラケット47の下端部に支持してあり、見込み方向に沿った支持軸48の軸心を中心として回転することが可能である。外力を加えていない場合、アーム部材42は、自重によって垂下し、支持軸48から鉛直下方に沿って延在している。内障子20及び外障子30が互いに閉じ位置に配置された場合には、アーム部材42の基端部42aにおいて支持軸48よりも下方となる部位がピン部材41に対向した位置となるように、アーム部材42及びピン部材41の取り付け位置が設定してある。また、ピン部材41がアンロック位置に配置された場合には、図3−1に示すように、ピン部材41とアーム部材42との間に隙間が確保され、ピン部材41に干渉することなくアーム部材42を回転させることが可能である。一方、ピン部材41がロック位置に配置された場合には、図3−2に示すように、ピン部材41に設けた係合部41bが、アーム部材42を超えて突出した状態となる。このアーム部材42には、ガイド溝42c、カバー部42d及び2つの突出片部42e,42fが設けてある。
ガイド溝42cは、アーム部材42の長手方向に沿って延在し、かつ両端が閉塞した切欠である。ガイド溝42cの寸法は、ピン部材41に対して軸部41aの外径よりも大きく、かつ係合部41bの外径よりも小さい幅となるように設定してある。ガイド溝42cにおいてアーム部材42の基端部42a側に位置する部位には、挿入部42gが設けてある。挿入部42gは、ピン部材41の係合部41bよりも大きな幅を有した部分であり、内障子20及び外障子30が互いに閉じ位置に配置された場合に、ピン部材41に対向する部位に形成してある。つまり、内障子20及び外障子30が互いに閉じ位置に配置された状態でピン部材41をロック位置に変位させると、ピン部材41の先端部が挿入部42gを介してアーム部材42を貫通した状態となる。
このとき、図6に示すように、アンロック位置に配置されたピン部材41のフック部41cは、軸部41aから鉛直下方に延在しているため、ロック位置に変位させる間、挿入部42gから鉛直下方に延在したガイド溝42cを通過することになり、アーム部材42に干渉することはない。一方、ピン部材41がロック位置に配置された状態においては、フック部41cが90°回転するため、アーム部材42の裏面42hに対向した状態となる。上述の状態から再びピン部材41をアンロック位置に変位させれば、フック部41cが再び鉛直下方に延在した状態となり、ピン部材41の先端部が挿入部42gから逸脱した状態に復帰する。
カバー部42dは、室内側から見た場合に左側に位置する縁部の中間部を突出させることによって構成したものである。このカバー部42dは、ロック位置に配置されたピン部材41のフック部41cを覆うことのできる寸法に形成してある。すなわち、内障子20及び外障子30が互いに閉じ位置に配置された状態でピン部材41がロック位置に配置された場合にも、室内側からはカバー部42dによって覆われたフック部41cを視認することが困難となる。
2つの突出片部42e,42fは、それぞれアーム部材42の縁部から外障子30のガラス板31に向けて突出したものである。本実施の形態では、カバー部42dの突出縁部及びアーム部材42の先端部42bに突出片部42e,42fが設けてある。アーム部材42に外力が加えられていない場合には、図3−1及び図3−2に示すように、それぞれの突出片部42e,42fとガラス板31の表面との間に隙間が確保され、ガラス板31に接触することなくアーム部材42を回転させることが可能である。
カバー部42dの突出縁部に設けた突出片部(以下、単に上方突出片部42eという)は、ピン部材41がロック位置に配置された場合にフック部41cの先端延長上となる部位からその下方にわたる部位を覆うように形成してある。この上方突出片部42eは、アーム部材42とガラス板31の表面との隙間を狭めるように機能するものであり、例えばアーム部材42とガラス板31との隙間から異物を挿入してフック部41cに直接触れる不正操作を阻止することが可能である。上述したように、本実施の形態では、ロック位置に配置された場合にフック部41cの先端延長上となる部位からその下方にわたる部位を覆うように上方突出片部42eが設けてあるため、アンロック位置からロック位置に至るまでの間のいずれの状態においても上述の不正操作が困難となる。
アーム部材42の先端部42bに設けた突出片部(以下、単に下方突出片部42f)は、アーム部材42がガラス板31に向けて撓んだ場合にガラス板31の表面に当接し、アーム部材42の撓み量を抑えるように機能するものである。
なお、この建具には、ピン部材41のベース43にクレセント50が取り付けられ、かつアーム部材42の取付ブラケット47にクレセント受け51が取り付けられている。従って、この建具では、内障子20及び外障子30が互いに閉じ位置に配置された場合にクレセント50をクレセント受け51に係合させることで施錠することが可能である。
上記のように構成した建具では、ピン部材41をアンロック位置に配置した状態でクレセント50とクレセント受け51との係合状態を解除すれば、内障子20及び外障子30を適宜スライドさせて開口枠10を開放することが可能である。この場合には、内障子20及び外障子30のスライド量が何ら規制されないため、それぞれを任意の位置までスライドさせることができる。
一方、内障子20及び外障子30が互いに閉じ位置に配置された状態で操作キー46により操作を行い、ピン部材41をロック位置に変位させると、ガイド溝42cの挿入部42gを介してピン部材41の係合部41b及びフック部41cがアーム部材42を貫通し、かつフック部41cがアーム部材42の裏面42hに対向した状態となる。
この状態から、内障子20や外障子30をスライドさせた場合にも、開口枠10を開放することが可能となる。但し、ピン部材41がガイド溝42cを介してアーム部材42を貫通した状態にあるため、それぞれのスライド量は、図2に示すように、ピン部材41の軸部41aがガイド溝42cの端部においてアーム部材42に当接するまでの範囲となり、開口枠10の開放量が制限される。従って、人の出入りができない状態で室内の換気を行うことが可能となる。
しかも、この建具によれば、内障子20及び外障子30が互いに閉じ位置に配置された状態においては、上方突出片部42eによってピン部材41のフック部41cに直接触れるような不正操作が困難であるため、ロック状態を解除してアンロック位置に戻すことができない。さらに、アーム部材42を撓めるように外力を加えた場合にも、下方突出片部42fがガラス板31に当接することでその撓み量が抑えられ、加えてピン部材41の先端部にフック部41cを設けるようにしているため、ピン部材41の係合部41bがガイド溝42cから逸脱する事態を招来するおそれがない。従って、内障子20及び外障子30が互いに閉じ位置に配置された状態で操作キー46の操作によってピン部材41をロック位置に変位させれば、内障子20及び外障子30の相対的なスライド量を確実に制限することができるようになる。
上述の状態から内障子20及び外障子30を閉じ位置に配置し、操作キー46によってピン部材41をアンロック位置に変位させれば、ピン部材41がガイド溝42cから逸脱されるため、再び内障子20及び外障子30をそれぞれ任意の位置までスライドさせることが可能となる。
なお、上述した実施の形態では、内障子20及び外障子30がいずれも開口枠10に対してスライド可能となる引き違い窓を例示しているが、本発明はこれに限定されない。例えば、室外側の面材(外面材)が固定で室内側の面材(内面材)のみがスライドする片引き窓や、内面材が固定で外面材のみがスライドする片引き窓にも同様に適用可能である。また、スライドする面材として四周に框を備えた障子を例示しているが、ドア等のように框を有していない面材であっても良い。さらに、固定側の面材についてはパネルによって構成した壁であっても構わない。
また、上述した実施の形態では、ピン部材41にフック部41cを設け、かつアーム部材42に下方突出片部42fを設けるようにしているが、本発明はこれに限定されない。例えば、ピン部材41にフック部41cを設けた場合にはアーム部材42に下方突出片部42fを設ける必要はなく、ピン部材41に係合部41bを設ける必要もない。逆に、アーム部材42に下方突出片部42fを設けた場合には、ピン部材41にフック部41cを設ける必要はなく、係合部41bのみを有したピン部材41を適用しても良いし、単に円柱状を成すピン部材41を適用しても構わない。
さらに、上述した実施の形態では、アーム部材42においてピン部材41がロック位置に配置された場合にフック部41cの先端延長上となる部位からその下方にわたる部位を覆うように上方突出片部42eを設けているが、上方突出片部42eはフック部41cの周囲の少なくとも一部に設けられていれば、必ずしもこれに限定されない。例えば、ピン部材41がロック位置に配置された場合にフック部41cの先端延長上となる部位にのみ上方突出片部を設けるようにしても良い。また、ピン部材41がロック位置に配置された場合にフック部41cの先端延長上となる部位を避け、その両側となる部位にのみ上方突出片部を設けた場合にも、フック部に直接触れるような不正操作を妨げることが可能である。
20 内障子、21 ガラス板、22 上框、23 下框、24,25 縦框、30 外障子、31 ガラス板、32 上框、33 下框、34,35 縦框、40 スライド制限装置、41 ピン部材、41a 軸部、41b 係合部、41c フック部、42 アーム部材、42c ガイド溝、42e 上方突出片部、42f 下方突出片部、42g 挿入部、42h アーム部材の裏面

Claims (4)

  1. 相対的にスライド可能に配設された室内側の内面材及び室外側の外面材の間に設けられ、
    見込み方向に沿って移動可能となる状態で前記内面材に支持されたピン部材と、
    前記ピン部材が挿通可能となるガイド溝を有し、見込み方向に沿った軸心を中心に回転可能となる状態で前記外面材に支持されたアーム部材と、
    を備え、
    前記ピン部材は、前記内面材及び前記外面材が互いに閉じ位置に配置された場合に前記アーム部材のガイド溝に対向する部位に配設され、見込み方向に沿って移動することにより前記アーム部材のガイド溝から逸脱したアンロック位置と、前記ガイド溝を介して前記アーム部材を貫通したロック位置との間を変位するスライド制限装置であって、
    前記ピン部材は、先端部にフック部を有し、前記アンロック位置と前記ロック位置との間を変位する間に軸心を中心として所定角度回転するものであり、
    前記フック部は、前記内面材及び前記外面材が互いに閉じ位置に配置された状態において前記ピン部材が前記アンロック位置に配置された場合に前記アーム部材のガイド溝に沿って延在し、かつ前記ロック位置に配置された場合に前記アーム部材の裏面に対向するものであり、
    前記アーム部材には、前記フック部の周囲の少なくとも一部に前記外面材の表面に向けて突出する突出片部が設けられていることを特徴とするスライド制限装置。
  2. 前記突出片部は、前記内面材及び前記外面材が互いに閉じ位置に配置された状態において前記ピン部材が前記ロック位置に配置された場合に前記フック部の先端延長上となる部位に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のスライド制限装置。
  3. 相対的にスライド可能に配設された室内側の内面材及び室外側の外面材の間に設けられ、
    見込み方向に沿って移動可能となる状態で前記内面材に支持されたピン部材と、
    前記ピン部材が挿通可能となるガイド溝を有し、見込み方向に沿った軸心を中心に回転可能となる状態で前記外面材に支持されたアーム部材と、
    を備え、
    前記ピン部材は、前記内面材及び前記外面材が互いに閉じ位置に配置された場合に前記アーム部材のガイド溝に対向する部位に配設され、見込み方向に沿って移動することにより前記アーム部材のガイド溝から逸脱したアンロック位置と、前記ガイド溝を介して前記アーム部材を貫通したロック位置との間を変位するスライド制限装置であって、
    前記アーム部材は、基端部を介して前記外面材に回転可能に支持され、
    前記アーム部材の先端部には、前記外面材の表面に向けて突出する突出片部が設けられていることを特徴とするスライド制限装置。
  4. 前記ピン部材は、円柱状を成す軸部と、前記軸部の先端部に設けられ、前記ガイド溝の幅よりも外形寸法の大きな円形状の係合部とを有し、
    前記アーム部材のガイド溝には、前記係合部を挿通可能とする幅の挿入部が設けられていることを特徴とする請求項1または請求項3に記載のスライド制限装置。
JP2018009636A 2018-01-24 2018-01-24 スライド制限装置 Active JP6894854B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018009636A JP6894854B2 (ja) 2018-01-24 2018-01-24 スライド制限装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018009636A JP6894854B2 (ja) 2018-01-24 2018-01-24 スライド制限装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019127738A JP2019127738A (ja) 2019-08-01
JP6894854B2 true JP6894854B2 (ja) 2021-06-30

Family

ID=67473010

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018009636A Active JP6894854B2 (ja) 2018-01-24 2018-01-24 スライド制限装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6894854B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TWI834890B (zh) 2019-07-09 2024-03-11 日商富士軟片股份有限公司 放射線檢測器及放射線圖像攝影裝置

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5927511Y2 (ja) * 1981-10-06 1984-08-09 株式会社ユニオン装飾金物部 引戸用ストツプ金具
JP4216972B2 (ja) * 1999-10-27 2009-01-28 株式会社Skb 引違い障子用の換気ロック装置
JP2001193334A (ja) * 2000-01-12 2001-07-17 Hitoshi Nishitani 換気ロック
JP2012207415A (ja) * 2011-03-29 2012-10-25 Miwa Lock Co Ltd ドアガードアーム装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019127738A (ja) 2019-08-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10968663B2 (en) Multi-point locking system
JP6894854B2 (ja) スライド制限装置
JP5717568B2 (ja) 網戸ロック部品及びサッシ
US20180245384A1 (en) Double throw window lock
KR101161768B1 (ko) 도어 잠금장치
JP6411815B2 (ja) 錠装置及び建具
JP5069420B2 (ja) 扉装置
JP2016053291A (ja) 打掛錠
JP5349280B2 (ja) 引戸の施錠装置
TW201901012A (zh) 鎖定裝置、開閉裝置以及門窗
JP6839561B2 (ja)
JP5570885B2 (ja) ドア装置のリフォームにおけるドア枠構造
JP7465731B2 (ja) グレモン錠の受け金具
JP6403543B2 (ja) 調整機能付き受け部材および開き窓
JP7229848B2 (ja) クレセント錠のカバー
JP7269813B2 (ja) 点検口
JP5627115B2 (ja) 建具
JP7221044B2 (ja) 建具
JP2008223289A (ja) 建具
JP2008031738A (ja) 錠装置および建具
JP2006299679A (ja) アウトセット引戸錠
JP6696891B2 (ja) 建具
JP2015135025A (ja) ロック装置および建具
JP4516806B2 (ja) サッシ用補助錠
JP3194889U (ja) ドアガード解除防止具

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200710

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210427

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210511

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210604

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6894854

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250