JP6892079B2 - 制御性t細胞誘導剤、アジュバント及び食品組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、リコピン又はその誘導体を有効成分として含有する、制御性T細胞誘導剤、アレルゲン免疫療法用アジュバント、及び、該制御性T細胞誘導剤を有効成分として含有する、炎症疾患の治療剤及び/又は予防剤、並びに、アレルゲン免疫療法によるアレルギー疾患の治療剤に関する。また、本発明は、リコピン又はその誘導体を有効成分として含有する、制御性T細胞誘導用食品組成物、アレルゲン免疫療法のためのアジュバント用食品組成物、及び、該制御性T細胞誘導用食品組成物を含有する、炎症疾患の治療及び/又は予防用食品組成物、並びに、アレルゲン免疫療法によるアレルギー疾患治療用食品組成物に関する。
制御性T細胞(以下、Tregともいう)は、リンパ球の中に存在する炎症抑制性の細胞であり、Tregの分化誘導を介した炎症抑制が炎症性疾患に対する新たな予防及び治療戦略として注目されている。なかでも食物アレルギーをはじめとするアレルギー疾患のアレルゲン免疫療法において、近年、Treg誘導作用を有する成分がアジュバントとして利用され始めている。例えば、ビタミンD3、葛根湯、フコキサンチン等が、Treg誘導作用を有することが報告されている(非特許文献1、2、特許文献1)。
カロテノイドの一つであるリコピン(Lycopene)は、トマト等に含まれている赤い色素であり、天然に存在するカロテノイド化合物の一種であって、様々な疾病に対して予防的又は治療的に働くことが知られている。
カロテノイドは、カロテンとキサントフィルに大別され、特許文献1に、このうちのキサントフィルであるフコキサンチンにTreg誘導作用があることが報告されているが、カロテンである、リコピンにはTreg誘導作用がないと報告されている。これまでにリコピンがTreg誘導作用を有することは報告されていない。
特開2012−254959号公報
J Immunol.2014 Aug.1;193(3):1017−1023 Plos One.2017 Jan 20;12(1):e0170577.doi: 10.1371/journal.pone.0170577.eCollection 2017.
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、リコピン又はその誘導体を有効成分として含有する、制御性T細胞誘導剤、アレルゲン免疫療法用アジュバント、及び、該制御性T細胞誘導剤を有効成分として含有する、炎症疾患の治療剤及び/又は予防剤、並びに、アレルゲン免疫療法によるアレルギー疾患の治療剤を提供すること、及び、制御性T細胞誘導用食品組成物、アレルゲン免疫療法のためのアジュバント用食品組成物、及び、該制御性T細胞誘導用食品組成物を含有する炎症疾患の治療及び/又は予防用食品、並びに、アレルゲン免疫療法によるアレルギー疾患治療用食品組成物を提供することを課題とする。
本発明者らは、鋭意研究の結果、リコピンが単独で優れた制御性T細胞誘導作用を有し、アレルゲン免疫療法用アジュバントや炎症疾患の治療剤及び/又は予防剤、及び、アレルギー疾患の治療及び/又は予防用食品組成物として有効であることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、以下の[1]〜[27]に関する。
[1]リコピン又は1−HO−3’,4’−ジデヒドロリコピン、1,1’−(HO) −3,4,3’,4’−テトラデヒドロリコピン及び1,1’−(HO) −3,4−ジデヒドロリコピンからなる群から選ばれるリコピン誘導体を有効成分として含有する、制御性T細胞誘導剤。
[2]炎症疾患を発症していない対象に対して投与する、[1]の制御性T細胞誘導剤。
[3]前記対象がヒトである[2]に記載の制御性T細胞誘導剤。
[4]前記制御性T細胞がFoxp3陽性である[1]〜[3]のいずれか一つの制御性T細胞誘導剤。
[5]アレルゲン免疫療法用アジュバントとして使用するための、[1]〜[4]のいずれか一つの制御性T細胞誘導剤。
[6]前記アレルゲン免疫療法が食物アレルギーに対するアレルゲン免疫療法である、[5]の制御性T細胞誘導剤。
[7][1]〜[4]のいずれか一つの制御性T細胞誘導剤を含有する、炎症疾患の治療剤及び/又は予防剤。
[8]前記炎症疾患がアレルギー疾患である、[7]の治療剤及び/又は予防剤。
[9]前記アレルギー疾患が食物アレルギーである、[8]の治療剤及び/又は予防剤。
[10]前記炎症疾患が大腸炎である、[7]の治療剤及び/又は予防剤。
[11]リコピン又は1−HO−3’,4’−ジデヒドロリコピン、1,1’−(HO) −3,4,3’,4’−テトラデヒドロリコピン及び1,1’−(HO) −3,4−ジデヒドロリコピンからなる群から選ばれるリコピン誘導体を有効成分として含有する、アレルゲン免疫療法用アジュバント。
[12]前記アレルゲン免疫療法が、食物アレルギーに対するアレルゲン免疫療法である、[11]のアジュバント。
[13][11]又は[12]のアジュバント及び、アレルゲンを有効成分として含有する、アレルゲン免疫療法によるアレルギー疾患の治療剤。
[14]前記アレルギー疾患が食物アレルギーである、[13]の治療剤。
[15]リコピン又は1−HO−3’,4’−ジデヒドロリコピン、1,1’−(HO) −3,4,3’,4’−テトラデヒドロリコピン及び1,1’−(HO) −3,4−ジデヒドロリコピンからなる群から選ばれるリコピン誘導体を有効成分として含有する、制御性T細胞誘導用食品組成物。
[16]炎症疾患を発症していない対象に摂取させる、[15]の食品組成物。
[17]前記対象がヒトである[16]の食品組成物。
[18]前記制御性T細胞がFoxp3陽性である[15]〜[17]のいずれか一つの食品組成物。
[19][15]〜[18]のいずれか一つの食品組成物を含有する、炎症疾患の治療及び/又は予防用食品組成物。
[20]前記炎症疾患がアレルギー疾患である、[19]の治療及び/又は予防用食品組成物。
[21]前記アレルギー疾患が食物アレルギーである、[20]の治療及び/又は予防用食品組成物。
[22]前記炎症疾患が大腸炎である、[19]の治療及び/又は予防用食品組成物。
[23]リコピン又は1−HO−3’,4’−ジデヒドロリコピン、1,1’−(HO) −3,4,3’,4’−テトラデヒドロリコピン及び1,1’−(HO) −3,4−ジデヒドロリコピンからなる群から選ばれるリコピン誘導体を有効成分として含有する、アレルギー疾患改善のためのアジュバント用食品組成物。
[24]前記アレルギー疾患改善が、アレルゲン免疫療法である、[23]のアジュバント用食品組成物。
25]前記アレルゲン免疫療法が食物アレルギー疾患に対するアレルゲン免疫療法である、[24]の食品組成物。
26][11]又は[12]のアジュバント及び、アレルゲンを含有する、アレルゲン免疫療法によるアレルギー疾患改善用食品組成物。
27][23]〜[25]のいずれか一つのアジュバント用食品組成物及び、アレルゲンを含有する、アレルギー疾患改善用食品組成物。
[28]前記アレルギー疾患改善が、アレルゲン免疫療法によるものである、[26]又は[27]の食品組成物。
29]前記食品組成物が、健康食品、機能性表示食品、特別用途食品、病者用食品、栄養補助食品、サプリメント又は特定保健用食品である、[15]〜[28]のいずれか一つの食品組成物。
本発明に係るリコピン又はその誘導体を有効成分として含有する、制御性T細胞誘導剤、アレルゲン免疫療法用アジュバントは、優れた制御性T細胞誘導作用を有し、炎症疾患、アレルギー疾患等の治療剤及び/又は予防剤として有用である。また、本発明に係るリコピン又はその誘導体を有効成分として含有する、制御性T細胞誘導用食品組成物、アレルゲン免疫療法のためのアジュバント用食品組成物は、優れた制御性T細胞誘導作用を有し、炎症疾患の治療及び/又は予防用食品組成物として有用である。
カロテノイド類の動物試験における制御性T細胞誘導作用を示す図である。 リコピンのナイーブT細胞から制御性T細胞への分化誘導を示す図である。 リコピンの食物アレルギー抑制効果を示す図である。
≪リコピン≫
以下、本発明について詳しく説明する。
本発明に用いられるリコピンは、下記構造を有する分子量356.87のカロテノイドであり、水には殆ど溶けない脂溶性の赤色色素である。
Figure 0006892079
本発明のリコピンは、異性体が存在する。該異性体としては、オールトランス異性体と、11個の共役π結合のうち、少なくとも1個にシス型を含む、シス異性体等が挙げられる。該シス異性体としては、5−シス体、9−シス体、13−シス体等が挙げられる。本発明において用いられるリコピンは、これらのリコピンのいずれであってもよい。
リコピンは、天然においては、トマト、柿、スイカ、ピンクグレープフルーツなどの天然物に含まれており、本発明において用いられるリコピンは、これらの天然物から分離及び抽出されたのものであってもよい。
また、本発明において用いられるリコピンは、天然物からの抽出物を必要に応じて適宜精製したものでもよいし、合成品であってもよい。
また、本発明において用いられるリコピンの誘導体としては、例えば、1−HO−3’,4’−ジデヒドロリコピン、1,1’−(HO)−3,4,3’,4’−テトラデヒドロリコピン、及び1,1’−(HO)−3,4−ジデヒドロリコピンが挙げられ、常法に従い、製造することができる。
本発明において用いられるリコピンの形態の一つとしては、トマト加工品から抽出された脂溶性抽出物が挙げられる。トマト加工品としては、トマトペースト、トマトピューレ、トマトジュース、トマトパルプ等が挙げられる。該トマト加工品から抽出された脂溶性抽出物は、当該脂溶性抽出物を含む組成物中における安定性、品質、生産性の点から特に好ましい。
ここで、トマト加工品から抽出された脂溶性抽出物とは、トマト加工品から、有機溶剤や油を用いて抽出された抽出物や超臨界抽出法によって抽出された抽出物を意味する。 脂溶性抽出物であるリコピンとしては、リコピン含有オイル又はオレオレジンとして広く市販されているトマト抽出物を用いることができ、例えば、サンブライト(株)より販売されているLyc−O−Mato 15%、Lyc−O−Mato 6%、協和発酵バイオ(株)より販売されているリコピン18等が挙げられる。
≪制御性T細胞誘導剤≫
リコピンは、後述の実施例に記載の通り、制御性T細胞誘導作用を有する。従って、リコピン又はその誘導体は、制御性T細胞誘導剤、制御性T細胞誘導作用を介するアレルゲン免疫療法用アジュバント、制御性T細胞誘導による炎症疾患の治療剤及び/又は予防剤の有効成分として用いることができる。
本発明において「制御性T細胞」とは、免疫反応を抑制する特定のT細胞サブポピュレーションを意味する。
制御性T細胞は、TGF−β存在下における抗原刺激により末梢血中のナイーブT細胞から分化誘導され、免疫寛容の機構に関与している。
本発明における制御性T細胞は、Foxp3陽性細胞であり、好ましくは、Foxp3及びCD25陽性細胞であり、これらの表現マーカーを検出することにより、制御性T細胞の存在を確認することができる。
本発明において、制御性T細胞誘導作用の測定は、ナイーブT細胞から、制御性T細胞への誘導を測定できる方法であれば、特に制限はされない。例えば、生体への被検物質の投与下、又は非投与下で、大腸粘膜固有層などの対象組織におけるFoxp3陽性CD25陽性細胞の割合を、フローサイトメーターを用いて測定することにより、被検物質の制御性T細胞誘導作用を測定することができる。被検物質投与下における制御性T細胞の割合が、被検物質非投与下での制御性T細胞の割合と比較して、高くなれば当該被検物質は制御性T細胞誘導作用を有すると評価することができる。
また、制御性T細胞誘導作用は、脾臓より単離されたCD4陽性のナイーブT細胞を、制御性T細胞へ分化誘導することで直接評価することもできる。例えば、脾臓から単離した細胞を、さらにCD4の発現により選別することによって得られたナイーブT細胞をTGF−β等のサイトカインと被検物質とを添加して培養し、制御性T細胞の割合をフローサイトメーターにより測定することにより、制御性T細胞誘導作用を測定することができる。
制御性T細胞は、免疫寛容機構に関与しており、本発明の制御性T細胞誘導剤は、制御性T細胞を誘導することにより、制御性T細胞が関与する疾患を治療及び/又は予防することができる。本発明において、制御性T細胞を誘導することにより治療及び/又は予防することができる制御性T細胞が関与する疾患としては、特に制限はないが、例えば、アレルギー疾患、大腸炎、肺炎等の炎症疾患、心筋梗塞、糖尿病、メタボリックシンドローム等が挙げられる。アレルギー疾患としては、アレルギー性喘息、アレルギー性鼻炎、食物アレルギー、毒物アレルギー、及びアレルギー性結膜炎等のI型即時型アトピー性アレルギー等を挙げることができる。
本発明に係る制御性T細胞誘導剤の投与形態としては、例えば錠剤、被覆錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、溶液、シロップ剤、乳液等による経口投与を挙げることができる。これらの各種製剤は、常法に従って主薬であるリコピン又はその誘導体に加えて、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、着色剤、矯味矯臭剤、溶解補助剤、懸濁剤、コーティング剤などの医薬等の製剤技術分野において通常使用しうる既知の補助剤を用いて製剤化することができる。
本発明の制御性T細胞誘導剤におけるリコピン又はその誘導体の含有量は、剤型によって異なるため特に限定されない。
本発明に係る制御性T細胞誘導剤の投与量は、個々の薬剤の活性、患者の性別、症状、年齢、投与方法によって異なるが、例えば、リコピン又はその誘導体を、乾燥物換算で、通常、1回10mg〜100mg、好ましくは、15mg〜60mg投与することができる量である。
本発明の制御性T細胞誘導剤を投与する対象は、動物、中でも哺乳類が挙げられる。哺乳類としては、特に制限はないが、例えば、ヒト、イヌ、ネコ、ウシ、ウマ等が挙げられ、ヒトであることが好ましい。また、本発明の制御性T細胞誘導剤は、炎症疾患に対する予防剤として、炎症疾患を発症していない上記対象に投与することもできる。
≪アレルゲン免疫療法用アジュバント≫
本発明により、リコピン又はその誘導体を有効成分として含有する、アレルゲン免疫療法用アジュバントを提供することができる。アレルゲン免疫療法とは、アレルギー疾患の病因であるアレルゲンを投与していくことにより、アレルゲンに暴露された場合に引き起こされる関連症状を緩和する治療法である。
アレルゲン免疫療法の効果発現機序には種々の側面があるが、そのうちの一つとして、自然暴露より多量なアレルゲンを体内に取り込むことで、制御性T細胞の誘導やTh2細胞の増加抑制等が引き起こされ、これによりアレルギー反応の抑制効果を発現する機序が挙げられる。本発明におけるアレルゲン免疫療法用アジュバントは、該アレルゲン免疫療法において、アレルゲンと共に投与することで、制御性T細胞の誘導やTh2細胞の増加抑制等のアレルゲンの作用を増強させることができる。
本発明に係るリコピン又はその誘導体は、制御性T細胞誘導作用を有するため、本発明のリコピン又はその誘導体を有効成分として含有する、制御性T細胞誘導剤は、アレルゲン免疫療法用アジュバントとして使用することができる。本発明のアレルゲン免疫療法用アジュバントが有効なアレルゲン免疫療法としては、アレルギー疾患に対するアレルゲン免疫療法であれば特に制限はないが、例えば、食物アレルギーに対するアレルゲン免疫療法等が挙げられる。
本発明のリコピン又はその誘導体を有効成分として含有する、アレルゲン免疫療法用アジュバントは、アレルゲンと共に用いることで、アレルゲン免疫療法によるアレルギー疾患を治療することができる。
本発明のアレルゲン免疫療法用アジュバントにより治療することができるアレルギー疾患は、特に制限はないが、例えば、アレルギー性喘息、アレルギー性鼻炎、食物アレルギー、毒物アレルギー、及びアレルギー性結膜炎等のI型即時型アトピー性アレルギー等を挙げることができる。
本発明のアレルゲン免疫療法用アジュバントにおけるリコピン又はその誘導体の含有量は、剤型によって異なるため特に限定されない。
≪アレルギー疾患治療剤≫
本発明のリコピン又はその誘導体を有効成分として含有する、アレルゲン免疫療法用アジュバントは、アレルゲンと共に用いることで、アレルゲン免疫療法によるアレルギー疾患を治療することができるため、該アレルゲン免疫療法用アジュバント及び、アレルゲンは、アレルゲン免疫療法によるアレルギー疾患の治療剤の有効成分として用いることができる。
本発明のアレルゲン免疫療法によるアレルギー疾患の治療剤により治療することができるアレルギー疾患は、特に制限はないが、例えば、アレルギー性喘息、アレルギー性鼻炎、食物アレルギー、毒物アレルギー、及びアレルギー性結膜炎等のI型即時型アトピー性アレルギー等を挙げることができる。
本発明のアレルゲン免疫療法によるアレルギー疾患の治療剤の投与形態としては、例えば錠剤、被覆錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、溶液、シロップ剤、乳液等による経口投与を挙げることができる。これらの各種製剤は、常法に従って主薬であるリコピン又はその誘導体、及びアレルゲンに加えて、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、着色剤、矯味矯臭剤、溶解補助剤、懸濁剤、コーティング剤などの医薬等の製剤技術分野において通常使用しうる既知の補助剤を用いて製剤化することができる。
本発明のアレルゲン免疫療法によるアレルギー疾患の治療剤におけるリコピン又はその誘導体の含有量は、剤型によって異なるが、一般にアレルゲン免疫療法用によるアレルギー疾患の治療剤の全質量に対して、1質量%〜50質量%であることが好ましく、1〜30質量%であることがより好ましい。
また、本発明のアレルゲン免疫療法によるアレルギー疾患の治療剤におけるアレルゲンの含有量は、剤型及び使用するアレルゲン、並びに治療期間等により異なるが、一般にアレルゲン免疫療法によるアレルギー疾患の治療剤の全質量に対して、1質量%〜50質量%であることが好ましく、1〜20質量%であることがより好ましい。
本発明のアレルゲン免疫療法によるアレルギー疾患の治療剤の投与量は、個々の薬剤の活性、患者の性別、症状、年齢、投与方法によって異なるが、例えば、リコピン又はその誘導体を、乾燥物換算で、通常、1回10mg〜100mg、好ましくは、15mg〜60mg投与することができる量である。
本発明のアレルゲン免疫療法によるアレルギー疾患の治療剤を投与する対象は、動物、中でも哺乳類が挙げられる。哺乳類としては、特に制限はないが、例えば、ヒト、イヌ、ネコ、ウシ、ウマ等が挙げられ、ヒトであることが好ましい。また、本発明のアレルゲン免疫療法によるアレルギー疾患の治療剤の有効成分の一つであるリコピンは、食経験のあるトマト等の天然物に含まれていることから、本発明のアレルゲン免疫療法によるアレルギー疾患の治療剤は、長期間にわたって行われるアレルゲン免疫療法において、副作用の可能性が低く、非常に安全性が高い。
≪食品組成物≫
本発明により、リコピン又はその誘導体を有効成分として含有する、制御性T細胞誘導用食品組成物を提供することができる。本発明に係るリコピン又はその誘導体は、制御性T細胞誘導作用を有するため、有効成分として食品組成物に含有させることにより、炎症疾患の治療用及び/又は予防用食品の有効成分として、各種食品組成物に含有させることができる。本発明において、食品組成物には、食品だけでなく飲料も含む。
本発明の食品組成物において、制御性T細胞は、Foxp3陽性細胞であり、好ましくは、Foxp3及びCD25陽性細胞である。
本発明の制御性T細胞誘導用食品組成物により治療及び/又は予防することができる疾患としては、特に制限はないが、例えば、例えば、大腸炎、肺炎等の炎症疾患、心筋梗塞、糖尿病、メタボリックシンドローム、アレルギー疾患等が挙げられる。アレルギー疾患としては、アレルギー性喘息、アレルギー性鼻炎、食物アレルギー、毒物アレルギー、及びアレルギー性結膜炎等のI型即時型アトピー性アレルギー等を挙げることができる。
本発明の制御性T細胞誘導用食品組成物を摂取させる対象は、動物、中でも哺乳類が挙げられる。哺乳類としては、特に制限はないが、例えば、ヒト、イヌ、ネコ、ウシ、ウマ等が挙げられ、ヒトであることが好ましい。また、本発明の制御性T細胞誘導用食品組成物の有効成分であるリコピン又はその誘導体は、アレルギー疾患に対する予防剤として、炎症疾患を発症していない対象に摂取させることもできる。
また、本発明により、リコピン又はその誘導体を有効成分として含有する、アレルゲン免疫療法のためのアジュバント用食品組成物を提供することができる。本発明に係るリコピンは、制御性T細胞誘導作用を有するため、アレルゲン免疫療法のためのアジュバントとして食品組成物に含有させることにより、アレルゲン免疫療法においてアレルゲンの作用を増強させることができる。本発明のアレルゲン免疫療法のためのアジュバント用食品組成物が有効なアレルゲン免疫療法としては、アレルギー疾患に対するアレルゲン免疫療法であれば特に制限はないが、例えば、食物アレルギーに対するアレルゲン免疫療法等が挙げられる。
前記アレルゲン免疫療法用アジュバント及び、アレルゲンを含有する食品組成物、並びに、前記アレルゲン免疫療法のためのアジュバント用食品組成物及び、アレルゲンを含有する食品組成物は、アレルギー疾患治療用食品組成物として、アレルギー疾患を治療することができる。当該アレルギー疾患治療用食品組成物により治療することができるアレルギー疾患としては、特に制限はないが、例えば、アレルギー性喘息、アレルギー性鼻炎、食物アレルギー、毒物アレルギー、及びアレルギー性結膜炎等のI型即時型アトピー性アレルギー等を挙げることができる。
本発明のアレルゲン免疫療法のためのアジュバント用食品組成物、及びアレルギー疾患治療用食品組成物を摂取させる対象は、動物、中でも哺乳類が挙げられる。哺乳類としては、特に制限はないが、例えば、ヒト、イヌ、ネコ、ウシ、ウマ等が挙げられ、ヒトであることが好ましい。
本発明の制御性T細胞誘導用食品組成物、アレルゲン免疫療法のためのアジュバント用食品組成物、及びアレルギー疾患治療用食品組成物(以下、本発明の食品組成物と総称する)としては、特に限定されないが、例えば、各種飲料、ヨーグルト、チーズ、バター、乳酸菌発酵品等の各種乳製品、流動食、ゼリー、キャンディ、レトルト食品、錠菓、クッキー、カステラ、パン、ビスケット、などが挙げられる。また、健康食品、機能性表示食品、特別用途食品、病者用食品、栄養補助食品、サプリメント又は特定保健用食品等として使用することもできる。
本発明の食品組成物には、可食性の、炭水化物、蛋白質、脂質、ビタミン類、ミネラル類、糖質(ブドウ糖、等)、天然又は人工甘味剤、クエン酸、炭酸水、果汁、安定剤、保存剤、結合剤、増粘剤、乳化剤などを適宜配合することができる。
本発明の食品組成物は、その形態によって異なるが、リコピン又はその誘導体を、1g当り、乾燥物換算で、0.1mg〜200mg程度配合することができる。例えば本発明の食品組成物を飲料とする場合、100mL当り、乾燥物換算で、好ましくは10mg〜200mg、より好ましくは10mg〜120mg配合することができる。例えば本発明の食品組成物をサプリメントとする場合、1g当り、乾燥物換算で、好ましくは0.1mg〜200mg程度配合することができる。
また、本発明の食品組成物のうち、アレルギー疾患治療用食品組成物に含まれるアレルゲンの含有量は、食品組成物の形態や使用するアレルゲン、治療期間等により異なるが、一般にアレルギー疾患治療用食品組成物の全質量に対して、1質量%〜50質量%であることが好ましく、1〜20質量%であることがより好ましい。
本発明の食品組成物において、リコピン又はその誘導体は、乾燥物換算で、通常、成人(体重60kg程度)1日当り10mg〜100mg、好ましくは、15mg〜60mg摂取することができる。摂取回数は、特に限定されないが、好ましくは1日1〜3回であり、必要に応じて摂取回数を増減してもよい。なお、「1日当り」とは、本発明の食品組成物の形態によって異なるが、表示される1日の摂取目安量や、通常1度で消費する飲みきりタイプの飲料であれば1本当りに含まれる量を指すものである。
上記の食品組成物は、大腸炎、アレルギー等の各種炎症疾患の治療及び/又は予防作用を有する旨の表示をした食品組成物であってもよい。該アレルギー治療作用を有する旨の表示をした用食品組成物としては、例えば、アレルギー性喘息、アレルギー性鼻炎、食物アレルギー、毒物アレルギー、及びアレルギー性結膜炎等のI型即時型アトピー性アレルギー治療作用等の作用を有する旨の表示を付した食品組成物等が挙げられる。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
リコピン(和光純薬工業株式会社製)が0.01%配合されたCE−2飼料(日本クレア株式会社製)を6週齢のC57BL/6J系マウス(日本エスエルシー株式会社)6匹に4週間自由摂取させた。摂取28日目にマウスを安楽死させ、開腹下に大腸を摘出した。その後、摘出した大腸からLamina Propria Dissociation Kit mouse(ミルテニーバイオテク社製)を用いて大腸粘膜固有層(LPL)から免疫細胞を調製し、抗CD4抗体、抗Foxp3抗体及び抗CD25抗体で染色した。LPLにおける制御性T細胞の割合を、Foxp3陽性CD25陽性を指標として、フローサイトメーター(製品名CantoII;BD Biosciences社製)で観察し、CD4陽性細胞全体に対する制御性T細胞の割合を算出した。その結果を図1に示す。
[比較例1]
実施例1のリコピンの代わりに、リコピンと同じカロテノイド類である、β−カロテン(和光純薬工業株式会社製)、アスタキサンチン(和光純薬工業株式会社製)、ルテイン(ChromaDex社製)をそれぞれ0.01%配合した飼料を用いて、実施例1と同様にして制御性T細胞の割合を観察し、CD4陽性細胞全体に対する制御性T細胞の割合を算出した。その結果を図1に示す。なお、「コントロール」は、実施例1において、カロテノイドを含まない飼料を用いた結果を示す。
図1に示したように、リコピンには制御性T細胞誘導作用が認められたが、β−カロテン、アスタキサンチン、ルテインには、制御性T細胞誘導作用は認められなかった。このことから、リコピンには、制御性T細胞誘導作用があることが明らかとなった。
[実施例2]
C57BL/6Jマウス(6週齢、雌、日本エスエルシー株式会社)より脾臓を摘出後、MACS Buffer(ミルテニーバイオテク社製)中ですり潰し、脾臓細胞を得た。その後、脾臓細胞を、ナイーブCD4単離キット(製品名;Naive CD4+ Tcell Isolation Kit mouse、ミルテニーバイオテク社製)を用いて、細胞へ磁気標識した。脾臓細胞をMACS Bufferで洗浄後、MACSカラム(ミルテニーバイオテク社製)によりナイーブCD4陽性細胞を分離・回収し、ナイーブCD4陽性T細胞として試験に用いた。ナイーブCD4陽性T細胞から制御性T細胞を誘導するために、ナイーブCD4陽性T細胞を96ウェルマイクロプレート(Thermo社製)において0.25μL / well 抗マウスCD3/28抗体(Gibco社製)、5ng/mL TGF−β(PEOROTECH社製)及び10%FBSを含有するRPMI1640培地中で0.5×105 cells/well(培養液量100μL)の密度で培養した。
培養開始時に、レチノイン酸(ATRA;ポジティブコントロール、シグマ社製)又はリコピン(和光純薬工業株式会社製)を培地に添加した。レチノイン酸は終濃度10nMとなるように、リコピンは、終濃度10nM、1μM又は10μMとなるように添加した。培養96時間後、細胞を回収し、細胞を抗Foxp3抗体及び抗CD25抗体で染色した。制御性T細胞の割合を、Foxp3陽性CD25陽性を指標として、フローサイトメーター(製品名CantoII;BD Biosciences社製)で観察し、CD4陽性細胞全体に対する制御性T細胞の割合を算出した。
その結果を図2に示す。なお、図2中、「コントロール」は、リコピンを添加せずに同様の培地で培養した結果を示し、「レチノイン酸」は、ポジティブコントロールとしてレチノイン酸を添加して同様の培地で培養した結果を示す。レチノイン酸はナイーブT細胞からFoxp3陽性の制御性T細胞を誘導することが知られているが、リコピンにも濃度依存的に、ナイーブT細胞から、制御性T細胞への分化誘導作用があることが示された。また、TGF−βと抗CD3/28のみの刺激では、炎症性サイトカインによる刺激が存在しないため、炎症が発症していない状態を模しているが、当該条件においても、リコピンにより、制御性T細胞誘導が促進されたことから、炎症が発症していない対象に対しても、リコピンが制御性T細胞を誘導できることが示された。このことから、リコピンが、炎症疾患の予防効果があることが明らかとなった。
[実施例3]
6週齢のBALB/Cマウス (日本エスエルシー株式会社)9〜12匹に、20mgの鶏卵白アルブミン(OVA;ovalbumine)及び2mgの水酸化アルミニウムを2週間間隔で2回腹腔内投与した。最後の腹腔内投与の2週間後から、50mg OVA溶液を3日おきに1回の頻度で6回経口投与し、消化管アレルギーを誘発した。リコピン(和光純薬工業株式会社製)が0.1%配合されたCE−2飼料(日本クレア株式会社製)を、OVAの腹腔内投与開始時点(長期)、もしくは経口投与開始時点(短期)から試験終了時点まで自由摂取させた。最後のOVA経口投与後にマウスを個別のケージに移し、30〜60分後に観察した便性状の中で最も優位なものを、下記指標に基づき、その個体の便性状としてスコア化した。
0;正常便(Normal stool)
1;やや軟便(Soft stool)
2;軟便(Loose stool)
3;軽度の下痢(Mild diarrhea)
4;重度の下痢(Severe diarrhea)
5;水様弁(Fluid stool)]
その結果を図3に示す。図3中、「リコピン(短期)」は、リコピンを短期摂取させた結果を示し、「リコピン(長期)」は、リコピンを長期摂取させた結果を示す。
[比較例2]
実施例3と同様にOVAを投与し、リコピンを含まないCE−2飼料を自由摂取させ、便性状を実施例3と同様にスコア化した。その結果を図3に示す。図3において、「食物アレルギー」が比較例2の結果を示す。なお、「コントロール」は、実施例3においてOVAを投与せず、リコピンを含まないCE−2飼料を用いた結果を示す。
図3に示したように、食物アレルギーの誘導にとって下痢スコアの有意な上昇が見られたが、リコピンの短期摂取、長期摂取ともに、リコピンの摂取によって下痢スコアの有意な低下が認められた。このことから、リコピンには食物アレルギーの抑制効果があることが明らかとなった。
本発明の、リコピン又はその誘導体を有効成分として含有する、制御性T細胞誘導剤、アレルゲン免疫療法用アジュバント、制御性T細胞誘導用食品組成物、及び、アレルゲン免疫療法のためのアジュバント用食品組成物は、優れた制御性T細胞誘導作用を有し、炎症疾患等の治療及び/又は予防に利用可能である。

Claims (29)

  1. リコピン又は1−HO−3’,4’−ジデヒドロリコピン、1,1’−(HO) −3,4,3’,4’−テトラデヒドロリコピン及び1,1’−(HO) −3,4−ジデヒドロリコピンからなる群から選ばれるリコピン誘導体を有効成分として含有する、制御性T細胞誘導剤。
  2. 炎症疾患を発症していない対象に対して投与する、請求項1に記載の制御性T細胞誘導剤。
  3. 前記対象がヒトである請求項2に記載の制御性T細胞誘導剤。
  4. 前記制御性T細胞がFoxp3陽性である請求項1〜3のいずれか一項に記載の制御性T細胞誘導剤。
  5. アレルゲン免疫療法用アジュバントとして使用するための、請求項1〜4のいずれか一項に記載の制御性T細胞誘導剤。
  6. 前記アレルゲン免疫療法が食物アレルギーに対するアレルゲン免疫療法である、請求項5に記載の制御性T細胞誘導剤。
  7. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の制御性T細胞誘導剤を有効成分として含有する、炎症疾患の治療剤及び/又は予防剤。
  8. 前記炎症疾患がアレルギー疾患である、請求項7に記載の治療剤及び/又は予防剤。
  9. 前記アレルギー疾患が食物アレルギーである、請求項8に記載の治療剤及び/又は予防剤。
  10. 前記炎症疾患が大腸炎である、請求項7に記載の治療剤及び/又は予防剤。
  11. リコピン又は1−HO−3’,4’−ジデヒドロリコピン、1,1’−(HO) −3,4,3’,4’−テトラデヒドロリコピン及び1,1’−(HO) −3,4−ジデヒドロリコピンからなる群から選ばれるリコピン誘導体を有効成分として含有する、アレルゲン免疫療法用アジュバント。
  12. 前記アレルゲン免疫療法が食物アレルギーに対するアレルゲン免疫療法である、請求項11に記載のアジュバント。
  13. 請求項11又は12に記載のアジュバント及び、アレルゲンを有効成分として含有する、アレルゲン免疫療法によるアレルギー疾患の治療剤。
  14. 前記アレルギー疾患が食物アレルギーである、請求項13記載の治療剤。
  15. リコピン又は1−HO−3’,4’−ジデヒドロリコピン、1,1’−(HO) −3,4,3’,4’−テトラデヒドロリコピン及び1,1’−(HO) −3,4−ジデヒドロリコピンからなる群から選ばれるリコピン誘導体を有効成分として含有する、制御性T細胞誘導用食品組成物。
  16. 炎症疾患を発症していない対象に摂取させる、請求項15に記載の食品組成物。
  17. 前記対象がヒトである請求項16に記載の食品組成物。
  18. 前記制御性T細胞がFoxp3陽性である請求項15〜17のいずれか一項に記載の食品組成物。
  19. 請求項15〜18のいずれか一項に記載の食品組成物を含有する、炎症疾患の治療及び/又は予防用食品組成物。
  20. 前記炎症疾患がアレルギー疾患である、請求項19に記載の治療及び/又は予防用食品組成物。
  21. 前記アレルギー疾患が食物アレルギーである、請求項20に記載の治療及び/又は予防用食品組成物。
  22. 前記炎症疾患が大腸炎である、請求項19に記載の治療及び/又は予防用食品組成物。
  23. リコピン又は1−HO−3’,4’−ジデヒドロリコピン、1,1’−(HO) −3,4,3’,4’−テトラデヒドロリコピン及び1,1’−(HO) −3,4−ジデヒドロリコピンからなる群から選ばれるリコピン誘導体を有効成分として含有する、アレルギー疾患改善のためのアジュバント用食品組成物。
  24. 前記アレルギー疾患改善が、アレルゲン免疫療法である、請求項23に記載のアジュバント用食品組成物。
  25. 前記アレルゲン免疫療法が、食物アレルギーに対するアレルゲン免疫療法である、請求項24に記載の食品組成物。
  26. 請求項11又は12に記載のアジュバント及び、アレルゲンを含有する、アレルギー疾患改善用食品組成物。
  27. 請求項23〜25のいずれか一項に記載のアジュバント用食品組成物及び、アレルゲンを含有する、アレルギー疾患改善用食品組成物。
  28. 前記アレルギー疾患改善が、アレルゲン免疫療法によるものである、請求項26又は27に記載の食品組成物。
  29. 前記食品組成物が、健康食品、機能性表示食品、特別用途食品、病者用食品、栄養補助品、サプリメント又は特定保健用食品である、請求項15〜28のいずれか一項に記載の食品組成物。
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