JP6891796B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の制御装置に関するものである。
内燃機関の吸気バルブや排気バルブといった機関バルブはカムシャフトによって開閉駆動されている。また、特許文献1などに記載されているように、そうした機関バルブのバルブタイミング(開閉時期)を変更するとともに電動モータを駆動源とする電動式のバルブタイミング可変機構が知られている。
この特許文献1に記載の内燃機関では、機関始動時における吸気バルブのバルブタイミングを機関始動に適した機関始動用のバルブタイミングに保持するようにしている。
他方、特許文献2に記載されているように、バルブタイミング可変機構を備える内燃機関において、カムシャフトの回転により駆動されるバキュームポンプを備えるものが知られている。
特開2017−31961号公報 特開2010−24985号公報
ところで、内燃機関の温度状態が低温状態のときに機関始動が行われる場合には、バキュームポンプの内部を潤滑する潤滑油の粘度が高くなっている。そのため、カムシャフトの回転に抗するトルクであってバキュームポンプから発生する負荷トルクが増大する。特に、機関始動に伴ってカムシャフトが回転し始めた直後には、そうしたバキュームポンプの負荷トルクが一時的に急増する傾向がある。そして、この急増した負荷トルクによって、カムシャフトの回転位相(クランクシャフトに対するカムシャフトの回転位相)は、同カムシャフトの回転方向に対して逆の方向にずれてしまうため、バルブタイミング可変機構は機関始動に適したバルブタイミングを保持することができなくなるおそれがある。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、低温始動時であっても、機関始動用のバルブタイミングを保持することを可能にした内燃機関の制御装置を提供することにある。
上記課題を解決する内燃機関の制御装置は、カムシャフトによって開閉駆動される機関バルブのバルブタイミングを変更するとともに電動式のモータを駆動源とするバルブタイミング可変機構と、前記カムシャフトの回転によって駆動されるとともに潤滑油によって内部が潤滑されるバキュームポンプとを備える内燃機関に適用されて、前記モータの駆動制御を通じて前記バルブタイミングを調整する。この制御装置は、機関始動が開始されたときの前記内燃機関の温度が低いときほど前記モータの出力トルクが大きくなるように前記モータの制御値を設定することにより、機関始動時の前記バルブタイミングを予め定められた機関始動用のバルブタイミングに保持する始動時処理を実行する。
同構成によれば、機関始動が開始されたときの内燃機関の温度が低く、バキュームポンプ内の潤滑油の粘度が高いときほど、つまりバキュームポンプの負荷トルクが高いときほど、モータの出力トルクは大きくされることにより、バキュームポンプの負荷トルクに抗してカムシャフトの回転位相は保持されるようになる。従って、内燃機関の低温始動時であっても、機関始動用のバルブタイミングを保持することができるようになる。
なお、同構成における機関始動用のバルブタイミングとは、機関始動に適したバルブタイミングであって、例えば機関始動に必要な吸入空気量や実圧縮比が十分に確保できるバルブタイミングである。また、内燃機関の温度を示す指標値として、例えば機関冷却水の温度や機関潤滑油の温度などを採用することができる。
内燃機関の制御装置を具体化した一実施形態にあって、これが適用される内燃機関の構造を示す模式図。 同実施形態における始動時処理を含む処理手順を示すフローチャート。 同実施形態における始動時水温と基本デューティ比との関係を示すグラフ。 同実施形態における始動後経過時間と補正係数との関係を示すグラフ。 同実施形態の始動時処理による目標デューティ比の変化を示すタイミングチャート。
以下、内燃機関の制御装置を具体化した一実施形態について、図1〜図5を参照して説明する。
図1に示すように、内燃機関10には、吸気通路13及び吸気ポート13aを通じて燃焼室20に空気が吸入されるとともに、燃料噴射弁14から噴射された燃料が燃焼室20に供給される。空気及び燃料で構成される混合気に対して点火プラグ15による点火が行われると、混合気が燃焼してピストン16が往復移動し、内燃機関10の出力軸であるクランクシャフト17が回転する。燃焼後の混合気は排気として燃焼室20から排気通路18に排出される。
内燃機関10の吸気通路13には、吸入空気量を調量するスロットルバルブ29が設けられている。このスロットルバルブ29は、電動モータによって開度が調整される。
吸気通路13に繋がる吸気ポート13aには、機関バルブとしての吸気バルブ22が設けられている。排気通路18に繋がる排気ポート18aには、機関バルブとしての排気バルブ23が設けられている。これら吸気バルブ22及び排気バルブ23は、クランクシャフト17の回転が伝達される吸気カムシャフト11及び排気カムシャフト12の回転に伴って開閉動作する。
吸気カムシャフト11の一端には、吸気バルブ22のバルブタイミング(開閉タイミング)を変更するバルブタイミング可変機構130が設けられている。バルブタイミング可変機構130は、クランクシャフト17に対する吸気カムシャフト11の回転位相を調節することにより吸気バルブ22のバルブタイミングを変更する位相可変機構100と、位相可変機構100を駆動する電動式のモータ120とを備えている。
なお、こうした電動式のバルブタイミング可変機構は周知であるため、その構造に関する詳細な説明は割愛するが、例えば本実施形態のバルブタイミング可変機構130の基本構造は次のようになっている。すなわち、位相可変機構100は、タイミングチェーンが噛み合うスプロケットを備えている。また、位相可変機構100は、モータ120のトルクを増大するとともに、モータ120から吸気カムシャフト11へのトルクの伝達効率(正効率)は大きく、吸気カムシャフト11からモータ120へのトルクの伝達効率(逆効率)は小さくなるように働く機構として、サイクロイドギヤを使った減速機を備えている。また、モータ120は、供給される電圧のデューティ比を変更することによって回転速度や出力トルクが変化するブラシレスモータで構成されており、機関運転中にモータ120の回転速度を制御することにより、吸気バルブ22のバルブタイミングの進角側への変更や、遅角側への変更や、現状のバルブタイミングの保持が実施される。
なお、本実施形態では、可変とされる吸気バルブ22のバルブタイミングとして、例えば次のようなタイミングが設定されている。まず、吸気バルブ22のバルブタイミングの最遅角タイミングとしては、吸気バルブ22の閉弁時期が吸気行程の下死点から遅角側に大きく離れた時期となるタイミングに設定されている。また、吸気バルブ22のバルブタイミングが最遅角タイミングになっているときには、吸気バルブ22の開弁時期が排気バルブ23の閉弁時期よりも遅い時期になっており、吸気バルブ22及び排気バルブ23の開弁期間が重ならないようになっている。
一方、吸気バルブ22のバルブタイミングの最進角タイミングとしては、吸気バルブ22の開弁時期が吸気行程の上死点よりも所定量だけ早い時期となるタイミングに設定されている。また、吸気バルブ22のバルブタイミングが最進角タイミングになっているときには、吸気バルブ22の開弁時期が排気バルブ23の閉弁時期よりも早い時期になっており、吸気バルブ22及び排気バルブ23の開弁期間が重なるようになっている。
また、機関始動時には、吸気バルブ22のバルブタイミングが予め定められた機関始動用のバルブタイミングに保持される。この機関始動用のバルブタイミングとは、機関始動に適したバルブタイミングであって、例えば機関始動に必要な吸入空気量や実圧縮比を十分に確保するためには吸気バルブ22の閉弁時期などが重要になる。そのため、吸気バルブ22の閉弁時期がそうした吸入空気量や実圧縮比を十分に確保する上で適した時期になるバルブタイミングが機関始動用のバルブタイミングとして設定されている。
吸気カムシャフト11の他端には、吸気カムシャフト11の回転によって駆動されるとともに潤滑油によって内部が潤滑されるバキュームポンプ300が組み付けられている。このバキュームポンプ300で発生した負圧は、例えば内燃機関10を搭載した車両のブレーキブースタなどで利用される。
内燃機関10の各種制御は、制御装置200によって行われる。この制御装置200は、内燃機関10の制御にかかる演算処理を実行するCPU、その制御に必要なプログラムやデータの記憶されたROM、CPUの演算結果が一時的に記憶されるRAM、バックアップメモリ、外部との間で信号を入・出力するための入・出力ポート等を備えて構成されている。
制御装置200の入力ポートには、次の各種センサなどが接続されている。すなわち、アクセルポジションセンサ28は、車両の運転者によって操作されるアクセルペダル27の操作量(アクセル操作量)を検出する。スロットルポジションセンサ30は、スロットルバルブ29の開度(スロットル開度)を検出する。エアフロメータ31は、吸気通路13を通じて燃焼室20に吸入される空気の量(吸入空気量GA)を検出する。水温センサ32は、内燃機関10の冷却水温THWを検出する。クランク角センサ34は、クランクシャフト17のクランク角を検出し、その検出されたクランク角に基づいて制御装置200は機関回転速度NEを算出する。カムポジションセンサ35は、吸気カムシャフト11の回転位相に対応した信号を出力することで吸気バルブ22の実際のバルブタイミングを検出する。
制御装置200の出力ポートには、スロットルバルブ29の電動モータ、燃料噴射弁14、点火プラグ15、及びバルブタイミング可変機構130のモータ120などの駆動回路が接続されている。
そして、制御装置200は、上記各種センサ等の入力信号に基づいて機関運転状態を把握し、その把握した機関運転状態に応じて上記出力ポートに接続された各種駆動回路に指令信号を出力する。こうして燃料噴射弁14による燃料噴射量の制御、点火プラグ15の点火時期の制御、吸気バルブ22のバルブタイミング制御、及びスロットルバルブ29の開度制御等が制御装置200によって実施される。
制御装置200は、上記バルブタイミング制御として、機関始動が完了した後は、機関回転速度NE及び機関負荷KLに基づいて吸気バルブ22のバルブタイミングの制御目標値である目標バルブタイミングを算出する。そしてカムポジションセンサ35によって検出される吸気バルブ22の実際のバルブタイミングが目標バルブタイミングとなるようにモータ120の目標デューティ比Dpを設定する。機関始動が完了した後の目標デューティ比Dpの設定に際しては通常制御用マップが参照される。この通常制御用マップには、バルブタイミングを進角させるための進角用の目標デューティ比Dpや、バルブタイミングを遅角させるための遅角用の目標デューティ比Dpや、現状のバルブタイミングを保持するための保持用の目標デューティ比Dpが設定されている。こうした目標デューティ比Dpの設定を通じてモータ120の駆動制御を行うことにより、吸気バルブ22のバルブタイミング制御が行われる。
一方、機関始動が開始されてから機関始動が完了するまでは、制御装置200は始動時処理を実行する。この始動時処理は、機関始動が開始されたときの内燃機関10の温度が低いときほどモータ120の出力トルクが大きくなるようにモータ120の制御値を設定することにより、機関始動時の吸気バルブ22のバルブタイミングを機関始動用のバルブタイミングに保持する処理である。
以下、そうした始動時処理を含む目標デューティ比の設定について説明する。
図2に、目標デューティ比を設定するための処理手順を示す。なお、この処理は、内燃機関10を搭載した車両のイグニッションスイッチが始動操作されるなどして内燃機関10の始動が開始されると、制御装置200によって実行が開始され、以降、所定の周期毎に繰り返し実行される。
本処理を開始すると、まず、制御装置200は、機関始動が開始された直後の冷却水温THWである始動時水温THWsが判定値α以下であるか否かを判定する(S100)。この判定値αは、次のような値である。
すなわち、内燃機関10の温度状態が低温状態のときに機関始動が行われる場合には、バキュームポンプ300の内部を潤滑する潤滑油の粘度が高くなっている。そのため、吸気カムシャフト11の回転に抗するトルクであってバキュームポンプ300から発生する負荷トルクが増大する。特に、機関始動に伴って吸気カムシャフト11が回転し始めた直後には、そうしたバキュームポンプ300の負荷トルクが一時的に急増する傾向がある。そしてこの急増した負荷トルクによって、吸気カムシャフト11の回転位相は吸気カムシャフト11の回転方向に対して逆の方向に、つまり遅角方向にずれてしまい、バルブタイミング可変機構130は、吸気バルブ22のバルブタイミングを機関始動に適したバルブタイミングに保持することができなくなるおそれがある。
そこで、機関始動時において、吸気バルブ22のバルブタイミングを機関始動に適したバルブタイミングに保持することができない内燃機関10の温度範囲のなかで最も内燃機関10の温度が高いときの冷却水温THWが判定値αとして予め設定されている。
そして、ステップS100において、始動時水温THWsが判定値α以下であると判定されるときには(S100:YES)、バキュームポンプ300の負荷トルクによって、吸気バルブ22のバルブタイミングを機関始動に適したバルブタイミングに保持することができなくなるおそれがあると判断される。そして、次に、制御装置200は、機関始動が完了したか否かを判定する(S110)。このステップS110では、現在の機関回転速度NEが予め定められた始動判定値(例えば600rpm程度)を超えていれば機関始動が完了したと判定され、超えていなければ機関始動は完了していないと判定される。
ステップS110において、機関始動が完了していないと判定されるときには(S110:NO)、制御装置200は、モータ120の基本デューティ比Dbが設定されているか否かを判定する(S120)。そして、基本デューティ比Dbが設定されていないときには(S120:NO)、制御装置200は、始動時水温THWsに基づき、デューティ比マップを参照して基本デューティ比Dbを設定する(S130)。
図3に示すように、このデューティ比マップには、始動時水温THWsが低いときほど基本デューティ比Dbの値は大きくなるように当該基本デューティ比Dbの値が種々設定されている。これにより、機関始動が開始されたときの内燃機関10の温度が低いときほどモータ120の出力トルクが大きくなるように、モータ120の制御値であるデューティ比の基本値が設定される。なお、図3に示すマップの例では、始動時水温THWsと基本デューティ比Dbとの関係を示すグラフの線が直線状になっているが、これは一例であり、例えばそうした関係を示すグラフの線は曲線状でもよい。
ステップS130において基本デューティ比Dbが設定された場合、あるいは上記ステップS120において基本デューティ比Dbが既に設定されていると判定された場合には(S120:YES)、制御装置200は、始動後経過時間PTに基づいて補正係数Kを設定する(S140)。始動後経過時間PTは、機関始動が開始されてからの経過時間である。また、補正係数Kは、「0」よりも大きく「1」以下の範囲で可変設定される値である。
図4に示すように、補正係数Kは、始動後経過時間PTが所定時間PT1に達するまでは「1」に設定される。そして、始動後経過時間PTが所定時間PT1に達した以降は、始動後経過時間PTの経過に伴って「1」から徐々にその値が小さくされていく。なお、所定時間PT1としては、機関始動を開始した時点から、急増したバキュームポンプ300の負荷トルクが低下し始めるまでの間の時間が設定されている。
こうして補正係数Kを設定すると、制御装置200は、基本デューティ比Dbに補正係数Kを乗じた値を算出して、その算出した値を目標デューティ比Dpに設定し(S150)、本処理を一旦終了する。
他方、上記ステップS100にて始動時水温THWsが判定値αを超えていると判定されるときや(S100:NO)、上記ステップS110にて機関始動が完了したと判定されるときには(S110:YES)、制御装置200は、上述した通常制御用マップに基づいて目標デューティ比Dpを設定して(S160)、本処理を一旦終了する。
本実施形態の作用及び効果について説明する。
(1)図5に、始動時水温THWsが判定値α以下であって始動時処理が実行されるときの目標デューティ比Dpの変化を示す。なお、図5には、始動時処理が実行される期間、つまり機関始動が開始されてから機関回転速度NEが始動判定値に達するまでの期間における目標デューティ比Dpの変化を示している。
図5に示すように、時刻t1において機関始動が開始されると、クランキングが開始されることにより、機関回転速度NEは増大し始める。
また、機関始動に伴って吸気カムシャフト11が回転し始めた直後には、バキュームポンプ300の負荷トルクが一時的に急増する。そして、時刻t1から所定時間PT1が経過した時刻t2になると、増加した負荷トルクが低下し始めて、最終的には一定の負荷トルクに収束する。
ここで、上記始動時処理を実行しない場合には、バキュームポンプ300の負荷トルクが急増することによって、吸気カムシャフト11の回転位相が遅角方向にずれてしまうため、バルブタイミング可変機構130は、吸気バルブ22のバルブタイミングを機関始動に適した機関始動用のバルブタイミングに保持することができなくなる。このようにして吸気カムシャフト11の回転位相が遅角方向にずれてしまうと、図5において二点鎖線L1にて示すように、吸気バルブ22のバルブタイミングは、機関始動用のバルブタイミングよりも遅角側にずれてしまうため、例えば実圧縮比が低下して始動不良が起きるおそれがある。
この点、本実施形態では、先の図2に示したステップS130〜ステップS150の処理を通じて上記の始動時処理が実行されるため、時刻t1において機関始動が開始された直後のモータ120の目標デューティ比Dpは、始動時水温THWsが低いほど大きい値に設定される。従って、機関始動が開始されたときの内燃機関10の温度が低く、バキュームポンプ300内の潤滑油の粘度が高いときほど、つまりバキュームポンプ300の負荷トルクが高いときほど、モータ120の出力トルクは大きくなる。そのため、急増するバキュームポンプ300の負荷トルクに抗して吸気カムシャフト11の回転位相を保持することが可能になり、これにより機関始動時における吸気バルブ22のバルブタイミングは、機関始動用のバルブタイミングに保持される。従って、内燃機関10の低温始動時であっても、機関始動用のバルブタイミングを保持することができるようになる。
(2)先の図5に示したように、時刻t1において機関始動が開始されてから所定時間PT1が経過すると、バキュームポンプ300の負荷トルクは徐々に小さくなっていく。そこで、本実施形態では、始動時水温THWsに基づいて設定された基本デューティ比Dbに補正係数Kを乗じることにより目標デューティ比Dpを算出するようにしているが、所定時間PT1が経過した以降は、補正係数Kが「1」よりも小さい値となるように徐々に小さくされていく。従って、機関始動から所定時間PT1が経過した以降(時刻t2以降)は、目標デューティ比Dpが徐々に小さくなっていくため、バキュームポンプ300の負荷トルクの減少に合わせてモータ120の出力トルクも徐々に小さくすることができる。
(3)先の図5に示したように、時刻t1において機関始動が開始されてから所定時間PT1が経過するまでは、バキュームポンプ300の負荷トルクが増大していく。そこで、本実施形態では、所定時間PT1が経過するまでは補正係数Kを「1」に設定することにより、目標デューティ比Dpが基本デューティ比Dbよりも小さくならないようにしている。従って、バキュームポンプ300の負荷トルクが増大していくときには、モータ120の出力トルクを適切に高めることができ、これにより少なくとも機関始動時において、吸気バルブ22のバルブタイミングが機関始動用のバルブタイミングよりも遅角側にずれてしまうことを抑えることができる。
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・先の図4に示したように、始動後経過時間PTが所定時間PT1を経過するまでは補正係数Kの値を「1」にした。この他、そのようにして補正係数Kの値を「1」に維持する期間を設けることなく、機関始動の開始直後から補正係数Kの値を「1」から徐々に小さくしてもよい。
・始動後経過時間PTに基づいて補正係数Kを可変設定するようにしたが、他の態様で補正係数Kを可変設定してもよい。例えば、先の図2のステップS150において目標デューティ比Dpを算出するたびに、補正係数Kの値を所定値ずつ小さくすることにより、目標デューティ比Dpが徐々に小さくなるようにしてもよい。
・補正係数Kの設定を省略して、上記基本デューティ比Dbをそのまま目標デューティ比Dpに設定してもよい。この場合でも上記(1)に準じた作用効果を得ることができる。
・内燃機関の温度を示す指標値として冷却水の温度を用いた。この他、機関潤滑油の温度を測定する油温センサを内燃機関10が備えている場合には、内燃機関の温度を示す指標値として機関潤滑油の温度を用いてよい。この場合には、先の図2に示したステップS100の判定を、機関始動が開始された直後の機関潤滑油の温度に基づいて行ったり、あるいは始動時水温THWs及び機関始動が開始された直後の機関潤滑油の温度の双方を利用して行ってもよい。また、先の図2に示したステップS130での基本デューティ比Dbの設定を、機関始動が開始された直後の機関潤滑油の温度に基づいて行ったり、あるいは始動時水温THWs及び機関始動が開始された直後の機関潤滑油の温度の双方を利用して行ってもよい。
・上記バルブタイミング可変機構130は吸気バルブ22のバルブタイミングを変更する機構であったが、排気バルブ23のバルブタイミングを変更する機構でもよい。
10…内燃機関、11…吸気カムシャフト、12…排気カムシャフト、13…吸気通路、13a…吸気ポート、14…燃料噴射弁、15…点火プラグ、16…ピストン、17…クランクシャフト、18…排気通路、18a…排気ポート、20…燃焼室、22…吸気バルブ、23…排気バルブ、27…アクセルペダル、28…アクセルポジションセンサ、29…スロットルバルブ、30…スロットルポジションセンサ、31…エアフロメータ、32…水温センサ、34…クランク角センサ、35…カムポジションセンサ、100…位相可変機構、120…モータ、130…バルブタイミング可変機構、200…制御装置、300…バキュームポンプ。

Claims (1)

  1. カムシャフトによって開閉駆動される機関バルブのバルブタイミングを変更するとともに電動式のモータを駆動源とするバルブタイミング可変機構と、前記カムシャフトの回転によって駆動されるとともに潤滑油によって内部が潤滑されるバキュームポンプとを備える内燃機関に適用されて、前記モータの駆動制御を通じて前記バルブタイミングを調整する制御装置であって、
    機関始動が開始されたときの前記内燃機関の温度が低いときほど前記モータの出力トルクが大きくなるように前記モータの制御値を設定することにより、機関始動時の前記バルブタイミングを予め定められた機関始動用のバルブタイミングに保持する始動時処理を実行する
    内燃機関の制御装置。
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