JP6887766B2 - 粘着シート - Google Patents

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Description

本発明は、粘着シートに関する。
電極が形成された半導体チップ(電極付半導体チップ)を樹脂封止して製造される半導体部品は、小型化が可能であるという観点から、近年、注目されている。このような半導体部品を製造する方法としては、電極付半導体チップの電極側に粘着シートを貼り付けて該電極付半導体チップを固定し、粘着シート上で、半導体チップを樹脂で覆うようにして樹脂封止する方法(シート上樹脂封止法)が検討されている。
上記の方法に用いられる粘着シートには、電極付半導体チップの固定位置を維持し得る粘着性、電極付半導体チップの電極面に封止樹脂が回りこむことを防止し得る密着性、封止工程での加熱により変質しない耐熱性、および、封止後に被加工物から容易かつ糊残り少なく剥離される剥離性が求められる。このような特性を満足する粘着シートとしては、UV硬化により粘着性が変化し(すなわち、粘着性と剥離性の両立が可能であり)、耐熱性に優れ加熱時に密着性破壊が生じ難い粘着剤層を備える粘着シートを用いることが考えられる(例えば、特許文献1)。しかし、このような粘着シートであっても、加熱処理を経た粘着シートは、電極付半導体チップの電極面のように凹凸がある面において、剥離時に生じる糊残りを十分に低減できないという問題がある。
特開2015−120884号公報
本発明は上記従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、加熱後においても、凹凸面からの剥離性に優れ、剥離後に糊残りが生じ難い粘着シートを提供することにある。
本発明者らは、鋭意検討した結果、凹凸面から粘着シートを剥離する際に生じる糊残りは、凹凸面角部(例えば、電極の角部)において、剥離応力が集中することにより、硬化後の粘着剤層が物理的に破壊されることが要因であると見いだし、さらには、このような要因は、従来着目されていた要因(すなわち、粘着剤層中の低分子量成分と被着面との分子間力等)よりも、影響が大きいことを見いだし、本発明を完成するに至った。
本発明の粘着シートは、ベースポリマーを含む粘着剤から形成され、活性エネルギー線の照射により硬化し得る粘着剤層を備え、活性エネルギー線硬化前における該粘着剤層の剛性(25℃におけるナノインデンター弾性率と厚みとの積)が、0.0013N/m〜0.008N/mであり、活性エネルギー線硬化前における該粘着剤層の25℃におけるナノインデンター弾性率が、0.045MPa〜0.175MPaであり、該粘着剤層の厚みが、20μm〜60μmである。
1つの実施形態においては、上記ベースポリマーが、炭素−炭素二重結合を有し、上記粘着シートを150℃で1時間加熱した際の、該炭素−炭素二重結合の残存率(加熱後のアクリル炭素−炭素二重結合数/加熱前の炭素−炭素二重結合数×100)が、80%以上である。
1つの実施形態においては、上記粘着剤層が、ラジカル捕捉剤をさらに含み、該ラジカル捕捉剤の含有割合が、上記ベースポリマー100重量部に対して、1重量部以下である。
1つの実施形態においては、上記粘着剤層が光重合開始剤をさらに含み、窒素雰囲気下、昇温速度2℃/minで23℃から300℃まで温度上昇する環境下において、該光重合開始剤の10重量%減少温度が220℃以上である。
1つの実施形態においては、上記粘着剤層が架橋剤をさらに含み、該架橋剤の含有割合が、上記ベースポリマー100重量部に対して、0.5重量部〜1.5重量部である。
1つの実施形態においては、上記粘着シートをSUS304BA板に貼着し、150℃の環境下に1時間放置した後、紫外線(積算光量:460mJ/cm)を照射した際に、上記粘着剤層の粘着力が0.4N/20mm以下となる。
1つの実施形態においては、本発明の粘着シートは、基材をさらに含み、該基材の少なくとも一方の面に上記粘着剤層が配置される。
1つの実施形態においては、本発明の粘着シートは、基材および別の粘着剤層をさらに含み、上記粘着剤層と、該基材と、該別の粘着剤層とをこの順に備える。
本発明の粘着シートは、特定範囲の剛性(25℃におけるナノインデンター弾性率と厚みとの積)を有する粘着剤層を備えることにより、加熱後においても、凹凸面からの剥離性に優れ、剥離後に糊残りが生じ難い粘着シートを得ることができる。
本発明の1つの実施形態による粘着シートの概略断面図である。 本発明の別の実施形態による粘着シートの概略断面図である。
A.粘着シートの全体構成
図1は、本発明の1つの実施形態による粘着シートの概略断面図である。粘着シート100は、基材10と、基材10の少なくとも一方の面に粘着剤層20とを備える。粘着剤層20の剛性(25℃におけるナノインデンター弾性率と厚みとの積)は、0.0013N/m〜0.008N/mである。図1においては、基材10を備える粘着シート100を示しているが、本発明の粘着シートは、基材を備えていてもよく、備えていなくてもよい。本発明においては、適切な剛性を有する粘着剤層を形成するため、基材を備えていなくても、上記効果を発揮し得る。図示していないが、本発明の粘着シートは、使用に供するまでの間、粘着面を保護する目的で、粘着剤層の外側に剥離ライナーが設けられていてもよい。
図2は、本発明の別の実施形態による粘着シートの概略断面図である。この粘着シート100は、粘着剤層20と、基材10と、別の粘着剤層30とをこの順に備える。このような粘着シートは、両面粘着シートとして機能し、当該両面粘着シートは、例えば、半導体チップ加工(例えば、樹脂封止)において作業性を向上させ得る被加工物固定用シートとして好適に用いられ得る。別の粘着剤層は、代表的には、感圧型の粘着剤を含む。
本発明においては、粘着剤層のナノインデンター弾性率および厚みを適切に調整し、粘着剤層20の剛性を0.0013N/m〜0.008N/mとすることにより、凹凸面へ追従性よく密着しつつ、かつ、凹凸面の段差をきっかけとする糊残り、すなわち、粘着剤層に剥離応力が集中することにより生じる糊残りを防止することができる。本発明の粘着シートは、加熱(例えば、100℃〜200℃の加熱)を経た後においても、糊残り少なく剥離し得る点で、特に有利である。このような粘着剤層を備える粘着シートは、上記シート上樹脂封止法の際に、電極付半導体チップを固定する粘着シートとして好適に用いられ得る。より具体的には、上記粘着剤層を備える粘着シートは、粘着性および密着性よく電極付半導体チップの電極面(凹凸面)に貼着し得るため、電極面に封止樹脂が回りこむことを防止し得、かつ、剥離する際には、電極による段差をきっかけとする糊残りが発生し難い。なお、電極付半導体チップに糊残りが生じた場合、該電極付半導体チップを他の電気部品と接続した際に、粘着剤残渣が導通不良の原因となる。また、粘着剤残渣は、はんだ付け不良の原因ともなる。
本発明の粘着シートは、活性エネルギー線(代表的には、紫外線)により、粘着剤層が硬化して、粘着性が低下する特性を有する。活性エネルギー線を照射して、粘着剤層の粘着性を低下させることにより、被着体から剥離が容易となる。本発明においては、粘着剤層硬化前の上記剛性を特定範囲にすることで、粘着剤層硬化後の糊残り抑制効果が向上する点にひとつの特徴を有する。
B.粘着剤層
上記のとおり、粘着剤層の活性エネルギー線硬化前の剛性(25℃におけるナノインデンター弾性率と厚みとの積)は、0.0013N/m〜0.008N/mである。当該剛性は、好ましくは0.002N/m〜0.006N/mであり、さらに好ましくは0.0025N/m〜0.005N/mである。このような範囲であれば、本発明の効果が顕著となる。なお、ナノインデンター弾性率とは、圧子を試料に押し込んだときの、圧子への負荷荷重と押し込み深さとを負荷時、除荷時にわたり連続的に測定し、得られた負荷荷重−押し込み深さ曲線から求められる弾性率をいう。ナノインデンター弾性率の測定方法の詳細は、後述する。
上記粘着剤層の活性エネルギー線硬化前の25℃におけるナノインデンター弾性率は、好ましくは0.045MPa〜0.175MPaであり、より好ましくは0.1MPa〜0.15MPaである。このような範囲であれば、粘着性および密着性に優れる粘着シートを得ることができる。当該弾性率が0.045MPa未満である粘着剤層を備える粘着シートは、凹凸面に貼着した際、凹凸面に追従しすぎ、その結果、凹凸面の段差をきっかけとする糊残りが生じるおそれがある。当該弾性率が、0.175MPaより大きい場合、凹凸面への密着性が悪くなるおそれがある。ナノインデンター弾性率は、例えば、粘着剤を構成するベースポリマーの種類、該ベースポリマーの分子量、該ベースポリマーの架橋度合い等により、制御することができる。
上記粘着剤層の活性エネルギー線硬化後の25℃におけるナノインデンター弾性率は、好ましくは1MPa〜100MPaであり、より好ましくは5MPa〜50MPaである。このような範囲であれば、剥離性に優れる粘着シートを得ることができる。
上記粘着剤層の厚み(活性エネルギー線硬化前の厚み)は、好ましくは20μm〜60μmであり、より好ましくは25μm〜50μmであり、さらに好ましくは30μm〜45μmである。このような範囲であれば、上記剛性を特定範囲とすることによる効果が顕著となる。
本発明の粘着シートをSUS304BA板に貼着した際の23℃における上記粘着剤層の粘着力a1は、好ましくは0.2N/20mm以上であり、より好ましくは0.5N/20mm〜20N/20mmであり、さらに好ましくは0.75N/20mm〜10N/20mmである。このような範囲であれば、上記シート上樹脂封止法に用いる固定用シートとして好適な粘着シートを得ることができる。本明細書において粘着力とは、JIS Z 0237:2000に準じた方法により測定した粘着力をいう。具体的な測定方法は、後述する。なお、本発明の粘着シートは、活性エネルギー線の照射により、粘着力が低下する粘着シートであるが、上記「23℃における粘着力」とは、活性エネルギー線照射前、すなわち、粘着力を低下させる前の粘着力をいう。
本発明の粘着シートをSUS304BA板に貼着し、150℃の環境下に1時間放置した後の上記粘着剤層の粘着力a2は、1N/20mm以上となることが好ましく、1N/20mm〜20N/20mmとなることがより好ましく、5N/20mm〜15N/20mmとなることがさらに好ましい。150℃の環境下に1時間放置した後の粘着力a2は、活性エネルギー線照射前の粘着力である。
本発明の粘着シートをSUS304BA板に貼着し、150℃の環境下に1時間放置した後、紫外線(積算光量:460mJ/cm)を照射した際の上記粘着剤層の粘着力b1は、2N/20mm以下となることが好ましく、1N/20mm以下となることがより好ましく、0.4N/20mm以下となることがさらに好ましい。このような範囲であれば、剥離性に優れる粘着シートを得ることができる。粘着力b1は、小さければ小さいほど好ましいが、その下限は、例えば、0.01N/20mmである。
上記粘着剤層は、粘着剤および添加剤(例えば、架橋剤、ラジカル捕捉剤、光重合開始剤)を含む。上記粘着剤層は、該粘着剤および添加剤を含む粘着剤層形成用組成物を任意の適切な方法により塗工して形成することができる。
上記粘着剤を構成するベースポリマーとしては、例えば、アクリル系ポリマー、ゴム系ポリマー(例えば、天然ゴム、クロロプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ニトリルゴム等)、ポリエステル、ウレタン系ポリマー、ポリエーテル、シリコーン系ポリマー、ポリアミド、フッ素系ポリマー、エチレン−酢酸ビニル系ポリマー、エポキシ系樹脂、塩化ビニル系ポリマー、シアノアクリレート系ポリマー、セルロース系ポリマー(ニトロセルロース系ポリマー等)、フェノール樹脂、ポリイミド、ポリオレフィン、スチレン系ポリマー、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルブチラール、ポリベンズイミダゾール、メラミン樹脂、ユリア樹脂、レゾルシノール系ポリマー等が挙げられる。これらのポリマーは、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。密着性やコスト等の観点から、アクリル系ポリマー、ゴム系ポリマーが好ましく、アクリル系ポリマーがより好ましい。なお、「ベースポリマー」とは、粘着剤に含まれるポリマーの主成分をいう。上記ポリマーは、室温付近の温度域においてゴム弾性を示すゴム状ポリマーであることが好ましい。また、この明細書において「主成分」とは、特記しない場合、50重量%を超えて含まれる成分を指す。
上記アクリル系ポリマーとしては、例えば、アルキル(メタ)アクリレートを主モノマーとして含み、該主モノマーと共重合性を有する副モノマーとを含むモノマー原料の重合物が好ましい。ここで主モノマーとは、上記モノマー原料におけるモノマー組成の50重量%超を占める成分をいう。主モノマーの含有割合は、モノマー原料中のモノマー全量100重量部に対して、好ましくは70重量部〜100重量部であり、より好ましくは90重量部〜99.5重量部である。
アルキル(メタ)アクリレートとしては、例えば下記式(1)で表される化合物を好適に用いることができる。
CH=C(R)COOR (1)
ここで、上記式(1)中のRは水素原子またはメチル基である。また、Rは炭素原子数が1〜20の分岐状もしくは直鎖状のアルキル基(以下、このような炭素原子数の範囲を「C1−20」と表すことがある)である。Rは、好ましくは分岐状もしくは直鎖状のC1−14アルキル基であり、より好ましくは分岐状もしくは直鎖状のC6−14アルキル基であり、さらに好ましくは分岐状もしくは直鎖状のC8−12アルキル基である。
上記アルキル(メタ)アクリレートの具体例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、s−ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、イソペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、テトラデシル(メタ)アクリレート、ペンタデシル(メタ)アクリレート、ヘキサデシル(メタ)アクリレート、ヘプタデシル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、ノナデシル(メタ)アクリレート、エイコシル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらアルキル(メタ)アクリレートは、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。好ましいアルキル(メタ)アクリレートとして、n−ブチルアクリレート(BA)、2−エチルヘキシルアクリレート(2EHA)、ラウリルアクリレート(LA)が挙げられる。適度な剥離強度を得る観点から、2EHA、LAが特に好ましい。
1つの実施形態においては、Rが炭素数8以上の分岐状または直鎖状のアルキル基であるアルキル(メタ)アクリレートが用いられる。このようなモノマーを主モノマーとして用いれば、金属との親和性が比較的低い粘着剤層を形成することができる。このような粘着剤層を備える粘着シートは、半導体チップから剥離する際の糊残りが生じ難い。Rが炭素数8以上の分岐状または直鎖状のアルキル基であるアルキル(メタ)アクリレートとしては、例えば、2EHA、オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート等が挙げられる。Rが炭素数8以上の分岐状または直鎖状のアルキル基であるアルキル(メタ)アクリレート由来の構成単位の含有割合は、ベースポリマー100重量部に対して、好ましくは70重量部〜95重量部であり、より好ましくは70重量部〜90重量部であり、さらに好ましくは75重量部〜85重量部である。このような範囲であれば、剥離性に優れる粘着剤層を形成することができる。
主モノマーであるアルキル(メタ)アクリレートと共重合性を有する副モノマーは、アクリル系ポリマーに架橋点を導入したり、アクリル系ポリマーの凝集力を高めたりするために役立ち得る。また、後述する炭素−炭素二重結合含有モノマーの官能基(官能基b)と反応し得る官能基(官能基a)を有するモノマーを副モノマーとして採用することが好ましい。副モノマーとしては、例えば以下のような官能基含有モノマー成分を、1種のみを単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
カルボキシ基含有モノマー:例えばアクリル酸(AA)、メタクリル酸(MAA)、クロトン酸等のエチレン性不飽和モノカルボン酸;マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸等のエチレン性不飽和ジカルボン酸およびその無水物(無水マレイン酸、無水イタコン酸等);
水酸基含有モノマー:例えば2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類;ビニルアルコール、アリルアルコール等の不飽和アルコール類;2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、ジエチレングルコールモノビニルエーテル等のエーテル系化合物;
アミノ基含有モノマー:例えばアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、t−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート;
エポキシ基含有モノマー:例えばグリシジル(メタ)アクリレート、メチルグリシジル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエーテル;
シアノ基含有モノマー:例えばアクリロニトリル、メタクリロニトリル;
ケト基含有モノマー:例えばジアセトン(メタ)アクリルアミド、ジアセトン(メタ)アクリレート、ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、アリルアセトアセテート、ビニルアセトアセテート;
窒素原子含有環を有するモノマー:例えばN−ビニル−2−ピロリドン、N−メチルビニルピロリドン、N−ビニルピリジン、N−ビニルピペリドン、N−ビニルピリミジン、N−ビニルピペラジン、N−ビニルピラジン、N−ビニルピロール、N−ビニルイミダゾール、N−ビニルオキサゾール、N−ビニルモルホリン、N−ビニルカプロラクタム、N−(メタ)アクリロイルモルホリン;
アルコキシシリル基含有モノマー:例えば3−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン;
イソシアネート基含有モノマー:(メタ)アクリロイルイソシアネート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネート、m−イソプロペニル−α,α−ジメチルベンジルイソシアネート。
なお、金属との親和性が高いポリマーを生成し得るアミド基含有モノマーは、剥離性を維持する観点から用いないことが好ましい。
上記副モノマーとしては、凝集性向上の観点からは、カルボキシ基含有モノマーを用いることが好ましく、上記カルボキシ基含有モノマーは、AAまたはMAAであることがより好ましい。
上記副モノマー由来の構成単位の含有割合は、ベースポリマー100重量部に対して、好ましくは0.1重量部〜40重量部であり、より好ましくは1重量部〜30重量部である。このような範囲であれば、凝集力が高く、かつ、密着性に優れる粘着剤層を形成することができる。
また、ベースポリマーとして、後述のように炭素−炭素二重結合を有するベースポリマーを用いる場合には、副モノマーとして、後述する炭素−炭素二重結合を有する化合物Bの官能基(官能基b)と反応し得る官能基(官能基a)を有する副モノマーを用いることが好ましい。かかる場合、副モノマーの種類は上記化合物B種によって決定される。官能基aを有する副モノマーとしては、例えば、カルボキシ基含有モノマー、エポキシ基含有モノマー、水酸基含有モノマー、イソシアネート基含有モノマーが好ましく、水酸基含有モノマーが特に好ましい。副モノマーとして水酸基含有モノマーを用いることで、アクリル系ポリマーは水酸基を有する。これに対して、炭素−炭素二重結合を有する化合物Bとして、イソシアネート基含有モノマーを用いることで、上記アクリル系ポリマーの水酸基と上記化合物のイソシアネート基とが反応し、上記化合物Bに由来する炭素−炭素二重結合がアクリル系ポリマーに導入される。
また、アクリル系ポリマーの凝集力を高める等の目的で、上述した副モノマー以外の他の共重合成分を用いることができる。かかる共重合成分としては、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル系モノマー;スチレン、置換スチレン(α−メチルスチレン等)、ビニルトルエン等の芳香族ビニル化合物;シクロヘキシル(メタ)アクリレート、シクロペンチルジ(メタ)アクリレート等、イソボルニル(メタ)アクリレート等のシクロアルキル(メタ)アクリレート;アリール(メタ)アクリレート(例えばフェニル(メタ)アクリレート)、アリールオキシアルキル(メタ)アクリレート(例えばフェノキシエチル(メタ)アクリレート)、アリールアルキル(メタ)アクリレート(例えばベンジル(メタ)アクリレート)等の芳香族性環含有(メタ)アクリレート;エチレン、プロピレン、イソプレン、ブタジエン、イソブチレン等のオレフィン系モノマー;塩化ビニル、塩化ビニリデン等の塩素含有モノマー;メトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート等のアルコキシ基含有モノマー;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル等のビニルエーテル系モノマー;等が挙げられる。これら副モノマー以外の他の共重合成分は1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。かかる他の共重合成分の量は、モノマー原料中のモノマー全量100重量部に対して、例えば、2重量部〜20重量部である。
さらに、アクリル系ポリマーの架橋処理等を目的として、多官能性モノマーを共重合性成分として用いることができる。上記多官能性モノマーとして、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレート、ウレタンアクリレート等の1種または2種以上を用いることができる。上記多官能性モノマーの量は、モノマー原料中のモノマー全量100重量部に対して、例えば、30重量部以下である。
上記アクリル系ポリマーは任意の適切な重合方法により得ることができる。例えば、溶液重合法、乳化重合法、塊状重合法、懸濁重合法等が挙げられる。
好ましくは、上記ベースポリマー(好ましくはアクリル系ポリマー)に、炭素−炭素二重結合が導入される。炭素−炭素二重結合を有するベースポリマーを用いることにより、活性エネルギー線(代表的には紫外線)により硬化する粘着剤層を形成することができる。なお、本発明においては、当該方法の他、重合性のモノマーまたはオリゴマーとアクリル系ポリマーとを含有する粘着剤を用いて、硬化性の粘着剤層を形成することも可能であるが、糊残りのより少ない粘着シートを得るという観点から、炭素−炭素二重結合を有するベースポリマーを用いて硬化性の粘着剤層を形成することが好ましい。
炭素−炭素二重結合を有するベースポリマーの生成方法としては、任意の適切な方法が採用され得る。例えば、官能基aを有するポリマーAに、該官能基aと反応し得る官能基(官能基b)と炭素−炭素二重結合とを有する化合物Bを反応させる方法が挙げられる。この際には、炭素−炭素二重結合が消失しないように反応させることが好ましく、例えば、縮合反応、付加反応等が採用され得る。ポリマーAとしては、例えば、上記で説明したように、主モノマーとしてのアルキル(メタ)アクリレートと、官能基aを有する副モノマーとを共重合して得られるポリマーが用いられる。
上記官能基aと官能基bとの組み合わせとしては、カルボキシ基とエポキシ基との組合せ、カルボキシ基とアジリジル基との組合せ、水酸基とイソシアネート基との組合せ等が挙げられる。なかでも、反応追跡性の観点から、水酸基とイソシアネート基との組合せが好ましい。ポリマー設計等の観点から、アクリル系ポリマーが水酸基を有し、上記化合物がイソシアネート基を有する組合せが特に好ましい。
上記炭素−炭素二重結合および官能基bを有する化合物としては、例えば、イソシアネート基含有モノマー(イソシアネート基含有化合物)が挙げられる。なかでも、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネートがより好ましい。
イソシアネート基含有モノマーの配合量は、炭素−炭素二重結合が導入される前のポリマー(すなわち、ポリマーA)100重量部に対して、好ましくは1重量部〜40重量部であり、より好ましくは5重量部〜30重量部であり、さらに好ましくは10重量〜15重量部である。
また、ポリマーAが有していた水酸基を残存させるようにして、炭素−炭素二重結合を導入してもよい。このようにすれば、粘着剤層が加熱された際に、架橋度を上げることができる。この場合、官能基aとしての水酸基と官能基bとしてのイソシアネート基とのモル比(a/b)は、1を超えることが適当であり、1.1以上とすることが好ましい。
上記ベースポリマーは、耐熱性に優れるように構成されること、すなわち、加熱(例えば、100℃〜200℃の加熱)後においても、活性エネルギー線硬化性が維持されるように構成されることが好ましい。より具体的には、加熱されても、水素引き抜きによるラジカル発生が生じ難くいベースポリマーを用いることが好ましい。加熱による不要なラジカル発生は、ポリマー鎖切断の原因(粘着剤層脆弱化の原因)、炭素−炭素二重結合の消失の原因となる。
上記耐熱性の指標のひとつとして、加熱後の炭素−炭素二重結合の残存率が挙げられる。上記粘着剤が炭素−炭素二重結合を有するベースポリマーを含む場合、粘着シートを150℃で1時間加熱した際の、該炭素−炭素二重結合の残存率(加熱後の炭素−炭素二重結合/加熱前の炭素−炭素二重結合×100)が、80%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましい。該残存率は、高ければ高いほど好ましいが、その上限は、例えば、99.9%である。加熱後の炭素−炭素二重結合の残存率が低い場合、すなわち、加熱により炭素−炭素二重結合が多く消失する(耐熱性が低い)場合は、活性エネルギー線照射による粘着力低下が不十分となるおそれがある。一方、炭素−炭素二重結合の残存率が上記範囲であれば、加熱後においても、活性エネルギー線による硬化が十分に進み、適切に粘着力が低下する粘着剤層を形成することができる。このような粘着剤層を備える粘着シートは、加熱工程(例えば、上記樹脂封止をする工程)を経た後においても、剥離性よく剥離され得る。炭素−炭素二重結合の残存率は、架橋剤種の選択、架橋剤の添加量、ラジカル捕捉剤の使用および添加量、ならびに、光重合開始剤種の選択等により、適切に調整することができる。詳細は後述する。
上記ベースポリマー(好ましくは、アクリル系ポリマー)の重量平均分子量Mwは、好ましくは10×10〜500×10であり、より好ましくは20×10〜100×10であり、さらに好ましくは30×10〜70×10である。このような範囲であれば、糊残りが少なく、かつ、密着性に優れる粘着剤層を形成することができる。なお、本明細書においてMwとは、GPCにより得られた標準ポリスチレン換算の値をいう。
上記ベースポリマーの水酸基価は、好ましくは70mgKOH/g〜140mgKOH/gであり、より好ましくは95mgKOH/g〜135mgKOH/gである。このような範囲であれば、好ましい量で添加された架橋剤とベースポリマーとが適切に反応して、機械的特性(高ナノインデンター弾性率)および耐熱性に優れ、かつ、適切な粘着力を有する粘着剤層を形成することができる。
好ましくは、上記粘着剤層は、架橋剤を含む。架橋剤としては、例えば、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤、アジリジン系架橋剤、メラミン系架橋剤、過酸化物系架橋剤、尿素系架橋剤、金属アルコキシド系架橋剤、金属キレート系架橋剤、金属塩系架橋剤、カルボジイミド系架橋剤、アミン系架橋剤等が挙げられる。これら架橋剤は、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記架橋剤の含有割合は、粘着剤のベースポリマー100重量部に対して、好ましくは0.5重量部〜1.5重量部であり、より好ましくは1重量部〜1.25重量部である。このような範囲であれば、ナノインデンター弾性率が適切に調整された粘着剤層を形成することができる。さらに、炭素−炭素二重結合を有するベースポリマーを含む粘着剤を用いる場合に、架橋剤(好ましくは、イソシアネート系架橋剤)の含有割合を上記範囲にすることで、加熱後の炭素−炭素二重結合の上記残存率を高めることができる。その結果、加熱しても良好に硬化し得る粘着剤層を得ることができる。
1つの実施形態においては、イソシアネート系架橋剤が好ましく用いられる。イソシアネート系架橋剤は、多種の官能基と反応し得る点で好ましい。特に好ましくは、イソシアネート基を3個以上有する架橋剤が用いられる。架橋剤として、イソシアネート系架橋剤を用い、かつ、架橋剤の含有割合を上記範囲とすることにより、加熱後においても、剥離性に優れ、糊残りが顕著に少ない粘着剤層を形成することができる。
上記イソシアネート系架橋剤は、イソシアネート系架橋剤の官能基数が、ベースポリマーにおけるイソシアネート系架橋剤と反応可能な官能基の官能基数に対して、10mol%〜50mol%となるように添加することが好ましく、20mol%〜40mol%となるように添加することがより好ましい。このような量で添加すれば、ナノインデンター弾性率が適切に調整された粘着剤層を形成することができる。
好ましくは、上記粘着剤層は、ラジカル捕捉剤を含む。本発明において、ラジカル捕捉剤とは、加熱下(例えば、100℃〜200℃)において、ラジカルと反応し得る化合物を意味する。このようなラジカル捕捉剤としては、例えば、過酸化ベンゾイル等の過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ系化合物等が挙げられる。なかでも好ましくは、過酸化ベンゾイルである。ラジカル捕捉剤を含有させることにより、加熱後の炭素−炭素二重結合の上記残存率を高めることができる。その結果、加熱しても良好に硬化し得る粘着剤層を得ることができる。なかでも好ましくは、過酸化ベンゾイルである。加熱時に捕捉剤から発生するラジカルを用いて、適切に二重結合の残存率を調整した上で、アクリルポリマー中の炭素−炭素二重結合を適度に架橋(熱硬化)させることにより、加熱時のテープ浮きを抑制することができる。また、アゾビスイソブチロニトリルは熱硬化性を有しない捕捉剤であり、アゾビスイソブチロニトリルを用いれば、アクリル系ポリマー中の二重結合の残存率を高めることができる。例えば、加熱時の浮きが問題とならない場合、アゾ系捕捉剤が好適に用いられ得る。
上記ラジカル捕捉剤の含有割合は、粘着剤のベースポリマー100重量部に対して、好ましくは1重量部以下であり、より好ましくは0.04重量部〜0.08重量部である。このような範囲であれば、炭素−炭素二重結合の上記残存率を高めるという上記効果が顕著となる。
上記粘着剤層は、光重合開始剤を含み得る。好ましくは、加熱によって、分解またはラジカル生成し難い光重合開始剤が用いられる。このような光重合開始剤を用いれば、加熱後においても、活性エネルギー線による硬化が十分に進み、適切に粘着力が低下する粘着剤層を形成することができる。その結果、加熱しても良好に硬化し得る粘着剤層を得ることができる。
1つの実施形態においては、光重合開始剤として、10重量%減少温度が200℃以上である光重合開始剤が用いられる。このような光重合開始剤を用いれば、加熱後においても、活性エネルギー線による硬化が十分に進み、適切に粘着力が低下する粘着剤層を形成することができる。なお、10重量%減少温度とは、光重合開始剤を、窒素雰囲気下に置き、昇温速度2℃/minで23℃から300℃まで環境温度を上昇させた際に、光重合開始剤の重量が、昇温前の重量に対して10重量%減少した(すなわち、光重合開始剤の重量が、昇温前の重量に対して90重量%となった)時点での該環境温度を意味する。光重合開始剤の10重量%減少温度は、より好ましくは210℃以上であり、さらに好ましくは220℃以上である。10重量%減少温度がこのような範囲である光重合開始剤としては、例えば、BASF社製の商品名「イルガキュア369」、「イルガキュア379ex」、「イルガキュア819」、「イルガキュアOXE2」、「イルガキュア127」;Lamberti社製の商品名「エサキュアone」、「エサキュア1001m」;旭電化工業社製の商品名「アデカオプトマーN−1414」、「アデカオプトマーN−1606」、「アデカオプトマーN−1717」等が挙げられる。
上記粘着剤層は、必要に応じて、任意の適切な添加剤をさらに含み得る。該添加剤としては、例えば、粘着付与剤、可塑剤(例えば、トリメリット酸エステル系可塑剤、ピロメリット酸エステル系可塑剤)、顔料、染料、充填剤、老化防止剤、導電材、紫外線吸収剤、光安定剤、剥離調整剤、軟化剤、界面活性剤、難燃剤、酸化防止剤、溶剤等が挙げられる。
C.基材
上記基材は、上記粘着剤層が剥離可能に形成され得る限りにおいて、任意の適切な材料から構成され得る。基材としては、例えば、織布、不織布等の繊維系基材;紙系基材;樹脂フィルム等のプラスチック系基材等が挙げられる。また、発泡シート等の発泡体を基材として用いてもよい。さらに、複層構成の基材であってもよい。基材が複層の形態を有する場合、各層は同一の基材であってもよく、異なる基材を組み合わせてもよい。
上記基材の厚みは、好ましくは25μm〜75μmである。
D.別の粘着剤層
上記別の粘着剤層を備える本発明の粘着シートをSUS板に貼着し、150℃の環境下に1時間放置した後の上記別の粘着剤層の粘着力c2は、2N/20mm以下となることが好ましく、1N/20mm以下となることがより好ましい。このような範囲であれば、剥離性に優れる粘着シートを得ることができる。粘着力b1は、小さければ小さいほど好ましいが、その下限は、例えば、0.05N/20mmである。
上記別の粘着剤層は、例えば、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、シリコーン系粘着剤等の粘着剤を含む。
上記別の粘着剤層の厚みは、例えば、1μm〜100μmである。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例によって限定されるものではない。実施例における評価方法は以下のとおりである。また、実施例において、特に明記しない限り、「部」および「%」は重量基準である。
(1)光重合開始剤の重量減少
光重合開始剤10mgを、温度変調型TGA(TAインスツルメント社製)にセットし、窒素雰囲気下、昇温速度2℃/minで、室温(25℃)から300℃まで昇温し、該昇温による重量減少を測定した。
(2)二重結合残存率
粘着シートを、150℃で1時間、オーブン加熱し、粘着剤層を構成する粘着剤(アクリル系ポリマー)の炭素−炭素二重結合の残存率(加熱後の炭素−炭素二重結合/加熱前の炭素−炭素二重結合×100)を評価した。炭素−炭素二重結合の残存率は、粘着剤をFT−IRで分析して得られた1620〜1650cm−1のピーク面積から、(加熱後のピーク面積/加熱前のピーク面積)の式により求めた。
(3)粘着剤層の23℃における粘着力
23℃の環境下で、20mm幅にカットした粘着シートの粘着剤層面をSUS304BA板に貼着した(貼着条件:2kgローラー1往復)。貼着して30分経過後に、SUS304BA板から粘着シートを剥離して、剥離強度(剥離速度:300mm/min、剥離角度:180°)を測定した。
(4)150℃の環境下に1時間放置し、紫外線を照射した後の粘着剤層の粘着力
上記(3)と同様にして、粘着シートをSUS304BA板に貼着した。
その後、粘着シートとSUS304BA板との積層体を、150℃の加熱オーブン内に1時間放置した。次いで、高圧水銀ランプを用いて、該積層体に、紫外線を照射した(43mW/cm、10.7秒、460mJ/cm)。
次いで、SUS304BA板から粘着シートを剥離して、剥離強度(剥離速度:300mm/min、剥離角度:180°)を測定した。
(5)150℃の環境下に1時間放置した後の別の粘着剤層粘着力
20mm幅にカットした粘着シートの別の粘着剤層面をSUS304BA板に貼着した(貼着条件:2kgローラー1往復)。
その後、粘着シートとSUS304BA板との積層体を、150℃の加熱オーブン内に1時間放置した。次いで、SUS304BA板から粘着シートを剥離して、剥離強度(剥離速度:300mm/min、剥離角度:180°)を測定した。
(6)糊残り性、樹脂漏れ性
不活性ガスプラズマによりAuターゲットをスパッタリングし、シリコーンウエハ表面に電極配線用のAu金属膜を形成し、該シリコーンウエハから0.75mm角のチップを得た。なお、Au膜は、チップ中央に0.25mm幅の溝が形成されるようにして、チップ面の両端に高さ3μmで形成した。
上記のようにして作製したチップ(625個)を、1mm間隔で粘着シートの粘着剤層面に配列した。次いで、該チップを封止するようにして、シリコーン封止剤(東レダウ社製、商品名「OE−6336」)を滴下した後、上記チップを粘着シートに熱圧着した(圧力:2MPa、温度:100℃)。
その後、150℃×3時間のポストモールドキュアを行った。次いで、シリコーン封止剤面に、ポリ塩化ビニル系フィルム(日東電工社製、商品名「SPV−224」)を貼着した後、高圧水銀ランプを用いて、該積層体に、紫外線を照射した(43mW/cm、10.7秒、460mJ/cm)後に、粘着シートを剥離した。
剥離後、チップとシリコーン封止剤とに残った粘着剤層成分の有無(糊残りの有無)、および、チップに形成された溝への粘着剤層のもぐりこみの有無(粘着剤漏れの有無)を目視にて確認した。なお、表1中、糊残りおよび粘着剤層漏れが確認されなかった場合を〇とし、確認された場合を×とした。
(7)剥離性
上記(6)の評価時、粘着シートを剥離した際に、チップが、ポリ塩化ビニル系フィルム(日東電工社製、商品名「SPV−224」)へ転写されているか否か(粘着シート側にチップが残っていないか否か)を確認した。表1中、すべてのチップがポリ塩化ビニル系フィルムに転写されている場合を〇、1個以上のチップが粘着シート側に残っている場合を×とした。
(8)ナノインデンター弾性率、剛性
実施例および比較例で得られた粘着シートの粘着剤層表面をナノインデンターで弾性率を測定した。
測定対象に探針(圧子)を押し当てることで得られる変位―荷重ヒステリシス曲線を、測定装置付帯のソフトウェア(triboscan)で数値処理することで弾性率を得た。
また、測定されたナノインデンター弾性率と粘着剤層の厚みとから剛性を求めた。
ナノインデンター装置ならびに測定条件は下記のとおりである。
装置および測定条件
(i)装置:ナノインデンター;Hysitron Inc社製 Triboindenter
(ii)測定方法:単一押し込み法
(iii)測定温度:25℃
(iv)押し込み速度:約1000nm/sec
(v)押し込み深さ:約800nm
(vi)探針:ダイヤモンド製、Berkovich型(三角錐型)
[実施例1]
(粘着剤層(紫外線硬化型粘着剤層)の形成)
アクリル酸2エチルヘキシル(2−EHA)88.6重量部と、アクリル酸ヒドロキシエチル(HEA)11.2重量部と、重合開始剤(日本油脂社製、商品名「ナイパーBW」)0.2重量部と、トルエンとを混合した。窒素ガス気流下60℃で、得られた混合物を重合させ、重量平均分子量(Mw)が約60万のアクリル系共重合体を得た。
アクリル系共重合体100重量部を含むトルエン溶液に対して、メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(MOI)11.9重量部と、ジラウリル酸ブチルスズ0.06重量部とを加えて、MOIを付加反応させ、炭素−炭素二重結合を有するアクリル系ポリマーを調製した。さらに、上記アクリル系ポリマーのトルエン溶液に、アクリルポリマーの固形分100重量部に対して、イソシアネート系架橋剤(日本ポリウレタン工業社製、商品名「コロネートL」)0.5重量部と、光重合開始剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、商品名「イルガキュア127」(Irg127):2−ヒドロキシ−1−{4−〔4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル〕フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン)3重量部を添加して塗工液を調製した。該塗工液を、PET基材(50μm)の一方の面に塗工して、紫外線硬化型の粘着剤層(厚み:30μm)を備える粘着テープa(粘着剤層/PET基材)を得た。また、粘着剤層に含まれる光重合開始剤Irg127を上記評価(1)に供したところ、200℃における重量減少は5.78%であり、210℃における重量減少は6.4%であり、220℃における重量減少は7.47%であり、230℃における重量減少は9.29%であった。
(別の粘着剤層(感圧型粘着剤層)の形成)
アクリル酸ブチル(BA)96.9重量部と、アクリル酸(AA)2.7重量部と、重合開始剤(日本油脂社製、商品名「ナイパーBW」)0.4重量部と、トルエンとを混合した。窒素ガス気流下60℃で、得られた混合物を重合させ、重量平均分子量(Mw)が約50万のアクリル系共重合体を得た。
アクリル系共重合体100重量部を含むトルエン溶液に、エポキシ系架橋剤(三菱ガス化学社製、商品名「テトラッドC」)1.5重量部を添加して塗工液を調製した。該塗工液を、上記粘着テープaのPET基材の粘着剤層とは反対側の面に塗工して、粘着テープI(粘着剤層/PET基材/別の粘着剤層(厚み:50μm))を得た。
得られた粘着テープIを上記評価(2)〜(8)に供した。
[実施例2〜8、10〜12、比較例1〜6]
粘着剤層および別の粘着剤層を形成するのに用いた化合物を、表1および表2に示す化合物としたこと以外は、実施例1と同様にして、粘着テープを得た。
得られた粘着テープIを上記評価(2)〜(8)に供した。結果を表1または表2に示す。
なお、表1中、ACMOはアクリロイルモルホリンを、LMAはラウリルメタクリレートを、INAAはイソノニルアクリレートを、IOAAはイソオクチルアクリレートを、2−HEMAはメタクリル酸2エチルヘキシルを意味する。
Figure 0006887766
10 基材
20 粘着剤層
100、200 粘着シート

Claims (7)

  1. ベースポリマーを含む粘着剤から形成され、活性エネルギー線の照射により硬化し得る粘着剤層を備える粘着シートであって、
    該粘着剤層が、イソシアネート系架橋剤またはエポキシ系架橋剤を含み、
    活性エネルギー線硬化前における該粘着剤層の剛性(25℃におけるナノインデンター弾性率と厚みとの積)が、0.0013N/m〜0.008N/mであり、
    活性エネルギー線硬化前における該粘着剤層の25℃におけるナノインデンター弾性率が、0.045MPa〜0.175MPaであり、
    該粘着剤層の厚みが、20μm〜60μmであり、
    該ベースポリマーが、炭素−炭素二重結合を有するアクリル系ポリマーであり、
    該ベースポリマーの水酸基価が、70mgKOH/g〜140mgKOH/gであり、
    該粘着シートをSUS304BA板に貼着し、150℃の環境下に1時間放置した後、紫外線(積算光量:460mJ/cm)を照射した際に、該粘着剤層の粘着力が0.4N/20mm以下となる、
    粘着シート。
  2. 記粘着シートを150℃で1時間加熱した際の、該炭素−炭素二重結合の残存率(加熱後のアクリル炭素−炭素二重結合数/加熱前の炭素−炭素二重結合数×100)が、80%以上である、
    請求項1に記載の粘着シート。
  3. 前記粘着剤層が、ラジカル捕捉剤をさらに含み、
    該ラジカル捕捉剤の含有割合が、前記ベースポリマー100重量部に対して、1重量部以下である、
    請求項1または2に記載の粘着シート。
  4. 前記粘着剤層が光重合開始剤をさらに含み、
    窒素雰囲気下、昇温速度2℃/minで23℃から300℃まで温度上昇する環境下において、
    該光重合開始剤の10重量%減少温度が220℃以上である、
    請求項1から3のいずれかに記載の粘着シート。
  5. 記架橋剤の含有割合が、前記ベースポリマー100重量部に対して、0.5重量部〜1.5重量部である、
    請求項1から4のいずれかに記載の粘着シート。
  6. 基材をさらに含み、該基材の少なくとも一方の面に前記粘着剤層が配置される、
    請求項1から5のいずれかに記載の粘着シート。
  7. 基材および別の粘着剤層をさらに含み、
    前記粘着剤層と、該基材と、該別の粘着剤層とをこの順に備える、
    請求項1から5のいずれかに記載の粘着シート。
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