JP6886364B2 - 組立模型の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、組立模型の製造方法に関する。
特許文献1などによりロストワックス鋳造法が知られている。ロストワックス鋳造法においては、一般的に、以下の工程を経て製品を得る。製品と同じ形状を有する原型を石膏などで作製する。この原型から金型を作製する。金型にワックスなどの消失性材料を流し込んで模型を作製する。複数の模型をツリー部(ツリー棒)に接着して組立模型を作製する。組立模型の外表面にセラミックスの粉末などをふりかけて固めて鋳型を作製する。鋳型から消失性材料を溶かし出す。鋳型に溶融金属を流し込んで固める。鋳型を壊して金属製の製品(鋳物)を取り出す。
特開2004−98075号公報
特許文献1に記載のようなロストワックス鋳造法において、射出成形により形成された模型をツリー部(ツリー棒)に接着する際に接着不良が生じることがある。これにより鋳造欠陥が生じ、鋳物の製造歩留まりが低下することがあった。
そこで本発明は、模型を良好にツリー部(ツリー棒)に接着することのできる組立模型の製造方法を提供する。
本発明の一側面に係る組立模型の製造方法は、
ツリー部と、複数の本体部を有する組立模型の製造方法であって、
射出成形で、前記本体部と、射出成形のノズル痕が先端に形成された接着部を前記本体部から突出するように形成する成形工程と、
前記接着部を溶融させて、溶融させた前記接着部を介して前記本体部を前記ツリー部に接着する接着工程とを有し、
前記成形工程において、前記接着部を前記ノズル痕の深さより突出高さが大きくなるように形成し、
前記接着工程において、前記ノズル痕が消失するように前記接着部を溶融させる。
上述した組立模型の製造方法において、
前記成形工程において、前記本体部から突出する前記接着部の突出方向に直交する断面における断面積の円相当径が前記ノズル痕の円相当径の2倍以上となるように前記接着部を形成してもよい。
上述した組立模型の製造方法において、
前記本体部は、
製品形状を有する製品対応部と、
前記製品対応部と前記接着部との間に設けられて、鋳造時にランナーを形成するランナー対応部と、を有し、
前記成形工程において、前記接着部の前記円相当径が前記ランナー対応部の円相当径よりも小さくなるように前記接着部を形成してもよい。
本発明によれば、模型を良好にツリー部に接着することのできる組立模型の製造方法が提供される。
射出成形により模型を形成する様子を示す図である。 図1に示す構成により成形される模型を示す図である。 模型をツリー部へ接着する様子を示す図である。 比較例に係る模型を示す図である。 比較例に係る模型をツリー部に接着する様子を示す図である。 本発明例の模型サンプルを示す写真であり、(a)は射出成形直後の様子、(b)は接着部を溶融した様子、(c)は接着部を溶融した後に接着ワックスを付着させた様子を示す。 比較例の模型サンプルを示す写真であり、(a)は射出成形直後の様子、(b)は模型サンプルの端部を溶融した後に接着ワックスを付着させた様子を示す。 模型をツリー部へ接着した様子を示す写真であり、(a)は本発明例の模型をツリー部へ接着した様子を示し、(b)は比較例の模型をツリー部へ接着した様子を示す。
以下、本発明に係る組立模型の製造方法の実施形態の例を、図面を参照して説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の製造方法により製造される組立模型は、ロストワックス鋳造法に用いられる。ロストワックス鋳造法においては、まず、製品と同じ形状を有する原型を石膏などで作製する。この原型から金型を作製する。射出成形機を用いて金型にワックスなどの消失性材料を流し込んで模型を作製する。複数の模型をツリー部に接着して組み立てたものが組立模型である。
図1は、射出成形機100を用いて、射出成形により模型を形成する様子を示す図である。図1においては、ターボチャージャなどの過給機に多く使用される過給機用羽根車(タービンホイール)のロストワックス鋳造に用いる模型1(図2参照)を形成する様子を示している。図1に示すように、製品金型101と、中間プレート102と、ホットノズル103を有する射出成形機100を用いて模型1の射出成形が行われる。以降の説明において、説明の便宜のために図1における左右方向を射出方向Xと呼び、製品金型101が設けられている前方側をX1側、中間プレート102が設けられている後方側をX2側と呼ぶ。
製品金型101には、原型に対応する形状の製品対応キャビティ111が形成されている。本実施形態において、この製品対応キャビティ111は、タービンホイール形状に対応する形状のキャビティである。製品対応キャビティ111は、後の鋳造工程において製品(タービンホイール)を形成する部位である。
製品金型101のX2側の一部と中間プレート102とにより、ランナー対応キャビティ112が形成されている。ランナー対応キャビティ112は、後の鋳造工程において溶融金属(溶湯)を図3に示すツリー部50から製品対応部21へ効率よく流すための通路(流路)を形成する部位である。
中間プレート102には、接着部対応キャビティ113が形成されている。
製品対応キャビティ111、ランナー対応キャビティ112、接着部対応キャビティ113は互いに連通している。以降の説明において、製品対応キャビティ111、ランナー対応キャビティ112、接着部対応キャビティ113を含む空間を単にキャビティ110ということがある。
図2は、図1に示す構成により成形される模型1を示す。図2において、接着部40の一部を断面で示している。図3〜図5においても同様である。図2に示すように模型1は、本体部2と接着部40を有している。本体部2は、製品対応部21とランナー対応部22を有している。
製品対応部21は、上記した製品対応キャビティ111にワックスなどの消失性材料が流し込まれて形成される部位である。製品対応部21は、ホイール部31と、ホイール部31からX2側へ突出する第一軸部32と、ホイール部31からX1側へ突出する第二軸部33とを有している。第一軸部32と第二軸部33は、ホイール部31の回転軸線Aに沿って延びている。
ランナー対応部22は、上記したランナー対応キャビティ112にワックスなどの消失性材料が流し込まれて形成される部位である。ランナー対応部22は、第一軸部32のX2側の後端面32aと連続している。ランナー対応部22と製品対応部21との間には楔部60を有している。
接着部40は、上記した接着部対応キャビティ113にワックスなどの消失性材料が流し込まれて形成される部位である。接着部40は、ランナー対応部22のX2側の後端面22aに設けられている。接着部40は本体部2からX2側に突出するように形成されている。接着部40の後端面42に凹状の空間のノズル痕41が形成されている。接着部40の後端面42からノズル痕41の底43までの深さをノズル痕41の深さH1と呼ぶ。接着部40の後端面42から本体部2の後端面(図2に示す例においてはランナー対応部22の後端面22a)までの高さを接着部40の突出高さH2と呼ぶ。接着部40はノズル痕41の深さH1より突出高さH2が大きくなるように形成されている。
次に、組立模型の製造方法の各工程を説明する。
図1に示す射出成形機100を用いて、ホットノズル103から液状(溶融または半溶融)のワックスなどの消失性材料を射出する。このとき、ホットノズル103はX1側に前進し、その先端が中間プレート102の接着部対応キャビティ113に埋没する状態で静止している。この状態で、ホットノズル103からキャビティ110へ液状の消失性材料を射出する。消失性材料の射出が終了したホットノズル103は、その先端が接着部対応キャビティ113に埋没した状態で供給口を閉じ、続いて中間プレート102から離間するようにX2側に後退する。消失性材料は、ホットノズル103からキャビティ110へ供給された状態のまま冷えて固化する。このため、図2に示すように、接着部40の後端面42に凹状のノズル痕41が形成される。
図3は、模型1をツリー部50へ接着する様子を示す図である。接着部40の後端面42を部分的に加熱して接着部40を溶融させる。このとき、図2に示すノズル痕41が消失する程度に接着部40を溶融させると、ノズル痕41を形成していた消失性材料の溶融物が図3に示すようなX2側へ突出する膨らみ44を形成する。接着部40の溶融は、たとえば、接着部40の後端面42をホットプレートに押し付けるなどの手段を採用することができる。模型1をツリー部50へ接着する際に、接着部40の膨らみ44(消失性材料の溶融物)の部位に別途準備した液状(溶融または半溶融)の消失性材料を付着させてもよい。
次に、膨らみ44(消失性材料の溶融物)を有する接着部40を、図3に示す矢印方向(X2側)に押し付け、別途作製したワックスなどの消失性材料からなるツリー部50に接着する。このとき、ノズル痕41を形成していた消失性材料の溶融物が接着剤として機能し、模型1がツリー部50に接着される。必要に応じて複数の模型1を同様にしてツリー部50に接着し、組立模型を作製する。以上で、組立模型が完成する。
以上の本実施形態に係る組立模型の製造方法の効果を説明する前に、図4および図5を用いて比較例に係る組立模型の製造方法を説明する。図4は比較例に係る模型1Aを示す図であり、図5は比較例に係る模型1Aをツリー部50に接着する様子を示す図である。
図4に示すように、製品対応部21Aとランナー対応部22Aを有する本体部2AのX2側に図2に示すような接着部40を設けていない模型1Aにおいては、ホットノズルの先端によるノズル痕41Aはランナー対応部22Aの後端面22Aaに形成される。ホットノズルが配置される個所に対応する模型1Aの表面には、不可避的にホットノズルの先端によるノズル痕41Aが形成されてしまう。このノズル痕41Aが製品(鋳物)に転写されてしまうと出荷前に製品(鋳物)からノズル痕41Aの転写部分を削る後加工が必要になる。そこで、図4に示すように、ツリー部50との接着箇所となるランナー対応部22Aの軸方向端面(後端面22Aa)にノズルを配置して模型1Aの射出成形を行うことが一般的である。したがって、模型1Aを射出成形により形成する場合、液状(溶融または半溶融)の消失性材料を射出するホットノズルを、その先端がランナー対応キャビティ112に埋没する状態で静止させるのが合理的である。つまり、ランナー対応部22Aの後端面22Aaにホットノズルを配置するのが合理的である。
模型1Aをツリー部50へ接着する際には、図4に示すランナー対応部22Aの後端面22Aaの周辺を溶融させて、該溶融したランナー対応部22AのX2側の消失性材料を接着剤に用いて、ランナー対応部22Aを図5に示す矢印方向(X2側)に押し付け、模型1Aをツリー部50へ接着する。これにより、出荷前に製品(鋳物)のノズル痕41Aの転写部分を削る後加工を不要としている。
ところで、製品対応キャビティ111に液状の消失性材料を供給するためのランナー対応キャビティ112は、射出方向Xに直交する断面積(開口面積)をホットノズルの先端よりも十分に大きくし、液状の消失性材料の良好な流れを確保することが一般的に行われる。したがって、図5に示すように、ランナー対応部22Aの後端面22Aaの周辺の体積はホットノズルの先端によるノズル痕41Aよりも十分に大きくなる。このため、ランナー対応部22Aの後端面22Aaの周辺を溶融させたときに、ツリー部50と模型1Aとの接着剤として機能するのに十分な量の溶融物(液状の消失性材料)を得やすい。
ランナー対応部22Aの後端面22Aaの周辺は、図4に示すように後端面22Aaの断面積が十分に大きく消失性材料が豊富である(つまり体積が大きい)ため、ランナー対応部22Aの後端面22Aaの周辺を溶融させたときに接着剤として機能するのに十分な量の溶融物(液状の消失性材料)を得やすい。模型1Aの表面に形成されるホットノズルの先端によるノズル痕41Aは、図4に示すように凹状の空間である。このため、ランナー対応部22Aの後端面22Aaの周辺を図5に示すように溶融させたときに、ホットノズルの先端によるノズル痕41Aの一部が溶融されずに模型1Aの表面にノズル痕41Aの一部が凹部45Aとなって残ってしまうことがある。
この凹部45Aが模型1Aの表面に残っていると、凹部45Aに空気が溜まったままの状態でランナー対応部22Aがツリー部50に接着される。そのため、凹部45Aに起因する空気溜まりによって接着面積が不足して接着強度が低くなり、模型1Aがツリー部50から脱落してしまうことがある。あるいは、凹部45Aに起因する空気溜まりが外部とつながった状態で接着されると、組立模型の内部から表面に開口する開口空孔が形成されてしまう。この開口空孔を有する組立模型を用いて鋳型作製を行うと、開口空孔からセラミックスの粉末が侵入することにより鋳型内部に開口空孔に対応する形状の突出物が形成される虞がある。この突起物が形成された鋳型を用いると、鋳造時に溶融金属(溶湯)の流れが妨げられて鋳型内部の模型1Aに対応する空間(模型対応キャビティ)に入りにくくなり、不良な製品(鋳物)が形成されてしまうことがある。
そこで本実施形態に係る組立模型の製造方法では、射出成形で模型1を形成する成形工程においては、図2に示すように、ホットノズルの先端によるノズル痕41が形成される接着部40を、ノズル痕41の突出高さH2がノズル痕41の深さH1より大きくなるように本体部2から突出させて形成する。また、模型1をツリー部50に接着する接着工程においては、図3に示すように、ツリー部50との接着時にホットノズルの先端によるノズル痕41が完全に消失するように接着部40を溶融させて、溶融させた接着部を40介して本体部2をツリー部50に接着する。このため、模型1とツリー部50との接着時に、図5に示す凹部45Aのようなノズル痕41の溶け残りに起因する凹部の空間が形成されにくく、この凹部の空間による空気溜まりに起因する接着不良が生じることを抑制することができる。
また、成形工程において、図2に示すように、本体部2からX2側へ突出する接着部40の突出方向(射出方向X)に直交する断面における断面積の円相当径がホットノズルの先端によるノズル痕41の円相当径の2倍以上となるように接着部40を形成することが好ましい。
このような形状の接着部40は、ノズル痕41の周囲に十分な量の消失性材料からなる部分(余肉)を有している。ツリー部50との接着時には、この余肉を溶融させた液状の溶融物(消失性材料)を凹状の空間であるノズル痕41の内部へ移動させることにより、接着部40の表面を凹状の空間がなく、表面張力でX2側に凸状に膨らむ液状の溶融物からなる膨らみ44を有する形態に形成しやすい。これにより、溶融させた接着部40のX2側の表面とツリー部50の表面との間に空気が残りにくく、あるいは空気を侵入させにくくすることができ、接着不良を抑制しやすい。
また、本実施形態において、本体部2は、製品形状に対応する製品対応部21と、製品対応部21と接着部40との間に設けられて、鋳造時にランナーを形成するランナー対応部22とを有する。このようなランナー対応部22を設ける場合は、成形工程において、接着部40の円相当径がランナー対応部22の円相当径よりも小さくなるように接着部40を形成するのが好ましい。
このようなランナー対応部22を設ける場合は、ランナー対応部22の射出方向Xに直交する断面積がホットノズルの先端によるノズル痕41の断面積よりも十分に大きくなる。このため、溶融させる接着部40の体積を小さくすることができるので、容易に接着部40を溶融させることができ、ノズル痕41が消失するように接着部40を溶融させやすい。また、ランナー対応部22を設ける場合は、ランナー対応部22と製品対応部21の間あるいはランナー対応部22の途中に図2に示すような楔部60を設けておくと、鋳造後に、ツリー部50と接着部40およびランナー対応部22に対応する鋳物部分を製品に対応する鋳物部分から楔部60の切り欠き効果により容易に切除することができる。このため、ランナー対応部22を設けていない場合に行われるツリー部50および接着部40に対応する鋳物部分を製品に対応する鋳物部分から除去する別工程が不要になる。
なお、製品対応部21がX2側に軸状の部位を有する場合には、ランナー対応部22は設けなくてもよい。この場合には、接着部40の円相当径を製品対応部21の軸状の部位の円相当径よりも小さくなるように接着部40を形成するのが好ましい。
また、上述した実施形態においては本体部2が製品対応部21とランナー対応部22とを備えた構成を説明したが、ツリー部50にランナー対応部22を設け、本体部2にランナー対応部22を設けずに接着部40を設ける構成としてもよい。
次に、上述した組立模型の製造方法について、本発明例と比較例を挙げて説明する。
射出成形機を用いて、パラフィンを主成分とする消失性材料(ワックス)からなる本発明例に係る模型サンプルおよび比較例に係る模型サンプルを作製した。射出成形機(図1参照)において、ホットノズルのピストンの先端の径(ノズル径)はφ1.5mm、ホットノズルを開いたときにX1側に突出するピストンの先端の突出量は1.5mmである。図6は本発明例に係る模型サンプルの写真を示し、(a)は射出成形直後の様子、(b)は接着部を溶かした様子、(c)は接着部を溶かした後に接着ワックスを接着部の表面に付着させた様子を示す。図7は比較例に係る模型サンプルの写真を示し、(a)は射出成形直後の様子、(b)は模型サンプルの端部を溶かした後に接着ワックスをその表面に付着させた様子を示す。
図6の(a)に示すように、本発明例に係る模型サンプルは、柱状の製品部と、柱状の接着部を有している。接着部の軸方向端面にホットノズルの先端によるノズル痕が形成されている。製品部の直径は9.0mm、軸方向長さは20.0mmである。接着部の直径は6.0mm、軸方向長さ(突出長さ)は3.0mmである。同等条件で作製し複数の本発明例に係る模型サンプルについて測定したところ、接着部に形成されたホットノズルの先端(直径は1.5mm)によるノズル痕の深さ(ノズル痕の深さ)は1.6mm程度であったが、ノズル痕の直径は3.5mm〜4.0mm程度であった。
本発明例に係る模型サンプルの接着部の軸方向端面をホットプレートに押し付けてワックスを溶融させると、図6の(b)に示すように、接着部の軸方向端面は溶融したワックスの表面張力により凸状の膨らみを有する表面形態となった。この状態で固化した接着部を、溶融した別の接着用ワックスに浸漬させて引き上げると、図6の(c)に示すように、接着用ワックスが接着部の凸状の膨らみを覆って軸方向端面の上に盛り上がった表面形態となって固まった。その状態の接着部の軸方向端面には凹部が形成されなかった。
図7の(a)に示すように、比較例に係る模型サンプルは、柱状の製品部のみを有し、接着部は設けられていない。製品部の軸方向端面にホットノズルの先端によるノズル痕が形成されている。製品部の直径は9.0mm、軸方向長さは20.0mmである。同等条件で作製し複数の比較例に係る模型サンプルについて測定したところ、本発明例と同様に、製品部に形成されたホットノズルの先端(直径は1.5mm)によるノズル痕の深さ(ノズル痕の深さ)は1.6mm程度であったが、ノズル痕の直径は3.5mm〜4.0mm程度であった。
比較例に係る模型サンプルの軸方向端面をホットプレートに押し付けて従来同様にワックスを溶融させた後に固化させた。固化した接着部を、溶融した別の接着用ワックスに浸漬させて引き上げると、図7の(b)に示すように、接着用ワックスが溶融して固化した接着部の表面を覆って軸方向端面の上に盛り上がった表面形態となって固まった。その状態の接着部の軸方向端面には接着用ワックスによって覆われて形成された空孔(気泡)が確認された。
図8は複数の本発明例に係る模型(図2参照)および複数の比較例に係る模型(図4参照)をツリー部へ接着した様子を示す写真である。図8の(a)は本発明例に係る模型をツリー部へ接着した様子を示し、図8の(b)は比較例の模型をツリー部へ接着した様子を示す。
図8の(b)に示すように、50個の比較例に係る模型をツリー部へ接着したところ、ほぼ全ての接着箇所において矢印で示すように空気が入り込んだ空孔(気泡)が形成されてしまい、50個の模型のほぼ全ての接着箇所においてツリー部に対する接着不良が確認された。
図8の(a)に示すように、50個の本発明例に係る模型をツリー部へ接着したところ、全ての接着箇所において空気が入り込んだ空孔(気泡)が形成されることなく、50個の模型の全てが良好にツリー部に接着された。
1,1A 模型
2,2A 本体部
21,21A 製品対応部
22,22A ランナー対応部
22a,22Aa ランナー対応部の後端面
31 ホイール部
32 第一軸部
32a 第一軸部の後端面
33 第二軸部
40 接着部
41,41A ノズル痕
42 接着部の後端面
43 ノズル痕の底
44 接着部の膨らみ
50 ツリー部
60 楔部
100 射出成形機
101 製品金型
102 中間プレート
103 ホットノズル
110 キャビティ
111 製品対応キャビティ
112 ランナー対応キャビティ
113 接着部対応キャビティ

Claims (2)

  1. ツリー部と、複数の本体部を有する組立模型の製造方法であって、
    射出成形で、前記本体部と、射出成形のノズル痕が先端に形成された接着部を前記本体部から突出するように形成する成形工程と、
    前記接着部を溶融させて、溶融させた前記接着部を介して前記本体部を前記ツリー部に接着する接着工程とを有し、
    前記成形工程において、前記接着部を前記ノズル痕の深さより突出高さが大きくなるように形成し、
    前記接着工程において、前記ノズル痕が消失するように前記接着部を溶融させる、組立模型の製造方法。
  2. 前記本体部は、
    製品形状を有する製品対応部と、
    前記製品対応部と前記接着部との間に設けられて、鋳造時にランナーを形成するランナー対応部と、を有し、
    前記成形工程において、前記本体部から突出する前記接着部の突出方向に直交する断面における断面積の円相当径が前記ランナー対応部の円相当径よりも小さくなるように前記接着部を形成する、請求項1記載の組立模型の製造方法。
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