JP6885165B2 - 自動運転制御装置 - Google Patents

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Description

本開示は、車両の自動運転制御を実行する自動運転制御装置に関する。
従来、車両にはバッテリが搭載され、当該バッテリの電力を利用して各種機能(例えば、エンジンのクランキング動作など)を実現している。
ところで、このバッテリの出力電圧は当該バッテリの温度に応じて変化する。具体的には、バッテリの温度が低下すると、当該バッテリの出力電圧が低下する。このため、この種の車両では、バッテリの温度が異常に低くなった場合に必要な電力が当該バッテリから十分に供給されなくなることが問題となる。また、同様に、バッテリの温度が異常に高くなった場合には、当該バッテリ寿命の低下等が生じ、この場合も、必要な電力が当該バッテリから十分に供給されなくなることがある。
この問題に対応する技術としては、特許文献1に記載の車両制御装置がある。この車両制御装置は、バッテリから供給される電力を利用して走行する車両である。この車両制御装置は、バッテリの温度を検出するバッテリ温度検出部を備え、当該バッテリ温度検出部の検出温度が適正温度よりも低い場合に、所定の車両制御を実行することにより、バッテリの温度が適正温度である場合と同様の車両走行を可能とするものである。
特開2013−241068号公報
従来、自動運転車両の開発が進められている。自動運転車両は、車両の運転者が行う運転操作の一部または全部を自動的に行ったり、運転者が行う運転操作を補助したりすることのできる車両である。
自動運転車両においても、特許文献1の車両のような従来の車両(すなわち、自動運転制御を行わない車両)と同様に、バッテリの電力を各種機能に用いる。自動運転車両においては、通常、自動運転制御のためにバッテリの電力を用いる。このような自動運転車両においては、バッテリの温度が異常となって当該バッテリの出力電圧が低下すると、自動運転制御のために十分な電力が供給されなくなって適切な自動運転制御を行うことが出来なくなる恐れがある。自動運転時には運転者が運転操作の全てを行っている状態では無いため、適切な自動運転制御を行うことが出来なくなった場合には、適切な車両走行をすることが出来なくなる可能性が特に高い。このため、自動運転車両においては、バッテリの温度が異常となって当該バッテリの出力電圧が低下することにより適切な自動運転制御を行う事が出来なくなる恐れがある。
そこで、本願発明者は、自動運転車両において上記のような問題に対応するものとして、バッテリの温度を検出するバッテリ温度検出部の検出温度に応じて自動運転制御の機能を制限する車両用制御装置の開発を検討している。具体的には、この車両用制御装置は、バッテリ温度検出部の検出温度が所定の適正範囲に含まれているか否かを判定し、検出温度が所定の適正範囲に含まれていない場合には、自動運転制御の機能の少なくとも一部を制限するものである。この構成によれば、自動運転制御の機能の少なくとも一部を制限することにより、制限された当該機能に対応する運転操作が運転者による手動操作に切り替えられ、不適切な自動運転が行われずに適切な車両走行が可能となる。また、自動運転制御の機能の少なくとも一部を制限することにより、制限された当該機能のためのバッテリ電力の供給が抑制され、これにより当該機能以外の機能についての自動運転制御のために必要な電力が十分に供給され易くなる。このため、この構成によれば、バッテリの温度が適正範囲でない場合でも、適切な車両走行が可能となる。尚、このような構成の発明について、本出願人による特許出願(すなわち、特願2016−196295号)がなされている。
また、バッテリの温度が適正範囲でない場合でも、他の手段によって、バッテリから自動運転制御のための十分な電力が供給されるようになれば、上記問題に対応でき、適切な車両走行が可能となる。このような他の手段としては、アイドリングストップ等の自動運転制御には必要ではない機能(以下、非自動運転機能という)の少なくとも一部を制限することが挙げられる。例えば、アイドリングストップ機能が有効となっている場合には、エンジンが停止しているため、当該エンジンから伝達される動力に基づいて発電する発電機の作動も停止し、当該発電機によるバッテリの充電が停止する。そこで、このアイドリングストップ機能の少なくとも一部を制限することで、バッテリへの充電を復旧させ、バッテリの充電量を増加させることにより、自動運転制御に必要な電力が供給されるようにすることができる。このように、非自動運転機能の少なくとも一部を制限することにより自動運転制御に必要な電力が供給されるような構成も、好適と考えられている。また、上記のアイドリングストップの制御を実行するECU(すなわち、Electronic Control Unit)の作動にバッテリの電力を利用している場合など、非自動運転機能を発揮すること自体にバッテリの電力を利用している場合にも、当該非自動運転機能を制限することにより当該バッテリから供給される電力を抑制することができ、自動運転制御に必要な電力が供給されるようにすることができる。
以上のことを踏まえ、本願発明者は更に開発を進め、バッテリ温度検出部が故障等によって正常に機能しなくなった場合に着目した。この場合には、バッテリの温度が実際には適正範囲に含まれていない状況であっても、適正範囲に含まれていないとの判定がなされず、自動運転制御の機能が制限されない。このため、バッテリの温度が異常となって消費電力が増加していても当該バッテリの温度が適正のときと同じ車両運転モードで自動運転が継続される場合が起こり得る。この場合も、自動運転制御に必要な電力が十分には供給されなくなり、適切な車両走行が不可能となり得る。そこで本願発明者は、以上のことを考慮し、バッテリ温度検出部が正常に機能しなくなった場合でも適切な車両走行を可能とする本開示を着想するに至った。
本開示は、バッテリの温度を検出するバッテリ温度検出部を備える車両用制御装置において、当該バッテリ温度検出部が正常に機能しなくなった場合でも適切な車両走行を可能とするものを提供することを目的とする。
本開示は、車両の自動運転制御を実行する制御部(470)と、車両の運転に用いられる電力を供給するバッテリ(31)の温度を検出するバッテリ温度検出部(471)と、バッテリ温度検出部とは別個にバッテリの温度を推定する温度推定部(472)と、を備える自動運転制御装置である。制御部は、バッテリ温度検出部が正常であるか否かを判定し、バッテリ温度検出部が正常でないとの判定をした第1状況下には、自動運転制御の動力機能、制動機能、及び操舵機能の少なくとも一部を制限する第1制限制御、及びバッテリから自動運転制御のために供給される電力を増加させるために車両の機能のうち自動運転制御の動力機能、制動機能、及び操舵機能に必要ではない機能である非自動運転機能の少なくとも一部を制限する第2制限制御、のうちの一方又は両方を実行するとともに、温度推定部によって推定された温度である推定温度が所定の適正範囲に含まれているか否かを推定し、第1状況下において推定温度が適正範囲に含まれているとの推定をした第2状況下には、第1制限制御及び第2制限制御を実行せず、第1状況下において推定温度が適正範囲に含まれていないとの推定をした第3状況下には、第1制限制御及び第2制限制御のうちの一方又は両方を実行する
本開示によれば、バッテリ温度検出部が正常に機能しなくなった場合においても、第1、第2制限制御が実行されることによって、適切な車両走行が可能となる。具体的には、第1制限制御によって、自動運転制御の機能の少なくとも一部が制限されることにより、制限された当該機能に対応する運転操作が運転者による手動操作に切り替えられ、不適切な自動運転が行われずに適切な車両走行が可能となる。或いは、第2制限制御によって、非自動運転機能(例えば、アイドリングストップ機能)の少なくとも一部が制限され、これにより自動運転制御のために必要な電力が十分に供給され易くなり、適切な車両走行が可能となる。
図1は、第1実施形態の自動運転ECUが搭載された車両の概略構成を示すブロック図である。 図2は、第1実施形態の自動運転ECUにより実行される処理の手順を示すフローチャートである。 図3は、第2実施形態の自動運転ECUが搭載された車両の概略構成を示すブロック図である。 図4は、第2実施形態の自動運転ECUにより実行される処理の手順を示すフローチャートである。 図5は、図4に示す処理の一部についての具体的処理の手順を示すフローチャートである。 図6は、第3実施形態の自動運転ECUにより実行される処理の手順を示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照しながら本実施形態について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
<第1実施形態>
本開示の第1実施形態に係る自動運転制御装置について図1、図2を参照して説明する。まず、第1実施形態の自動運転制御装置が搭載される車両10の概略構成について説明する。
車両10は、自動運転車両である。車両10は、動力(すなわち、駆動動力)、制動、及び操舵の操作の全てを自動的に行うモードや、当該操作の一部のみを自動的に行うモードを含む、複数の車両運転モードに切り替えられる構成とされている。図1に示すように、車両10には、動力システム20と、電源システム30と、自動運転システム40と、が搭載されている。
動力システム20は、車両10の動力を統括的に管理する部分である。図1に示すように、動力システム20は、エンジン21と、スタータモータ22と、オルタネータ23と、を備えている。
エンジン21は、車両10の走行用の動力を生成するための内燃機関である。エンジン21には、不図示の冷却水路を通じて冷却水が循環しており、この冷却水がエンジン21の各部を冷却している。また、エンジン21には、不図示のオイル流路を通じてエンジンオイルが循環しており、このエンジンオイルがエンジン21の各部を潤滑している。
スタータモータ22は、電源システム30のバッテリ31からの電力の供給に基づいてエンジン21をクランキング動作させることにより、エンジン21を始動させる。
オルタネータ23は、エンジン21から伝達される動力に基づいて発電する。オルタネータ23で発電された電力はバッテリ31に充電される。
動力システム20は、水温センサ24aと、エンジン油温センサ24bと、トランスミッション油温センサ24cと、外気温センサ24dと、車室温センサ24eと、日射センサ24fと、を更に備えている。また、動力システム20は、エンジンECU(すなわち、Electronic Control Unit)27と、トランスミッションECU(すなわち、Electronic Control Unit)28と、を更に備えている。
水温センサ24aは、エンジン21を循環する冷却水の温度T1を検知するとともに、検知した冷却水の温度T1に応じた信号を出力する。
エンジン油温センサ24bは、エンジン21を循環するエンジンオイルの温度T2を検知するとともに、検知したエンジンオイルの温度T2に応じた信号を出力する。
トランスミッション油温センサ24cは、車両10のトランスミッションの各部を潤滑するトランスミッションオイルの温度T3を検知するとともに、検知したトランスミッションオイルの温度T3に応じた信号を出力する。
外気温センサ24dは、車両10の外部の温度である外気温T4を検知するとともに、検知した外気温T4に応じた信号を出力する。
車室温センサ24eは、車両10の車室内の温度である車室温T5を検知するとともに、検知した車室温T5に応じた信号を出力する。
日射センサ24fは、日射量E1を検知するとともに、検知した日射量E1に応じた信号を出力する。これらのセンサ24a〜24fの出力信号は、エンジンECU27に取り込まれる。
エンジンECU27は、エンジン21の制御を統括的に実行する部分である。エンジンECU27は、CPUやROM、RAM等を有するマイクロコンピュータを中心に構成されている。CPUは、エンジン21の制御に関する演算処理を実行する。ROMには、エンジン21の制御に関する各種プログラムやデータ等が記憶されている。RAMには、CPUの演算結果が一次的に記憶される。
具体的には、エンジンECU27は、運転者によるエンジン始動操作を検出した際にエンジン21を始動させる、いわゆるエンジン始動制御を実行する。また、エンジンECU27は、各センサ24a〜24fの出力信号に基づいて、冷却水の温度T1、エンジンオイルの温度T2、トランスミッションオイルの温度T3、外気温T4、車室温T5、及び日射量E1を検出する。エンジンECU27は、これらの検出値の他、アクセルペダルの踏み込み量や吸入空気量等に基づいて、エンジン21の駆動を制御する。
更に、エンジンECU28は、アイドリングストップ制御等も実行する。アイドリングストップ制御は、車両10の一時停止時にエンジン21を自動的に停止させる制御である。アイドリングストップ制御が実行されている場合には、エンジン21が停止しているため、エンジン21から伝達される動力に基づいて発電するオルタネータ23の作動も停止し、オルタネータ23によるバッテリ31の充電が停止する。
トランスミッションECU28は、車両10のトランスミッションの制御を統括的に実行する部分である。トランスミッションECU28は、CPUやROM、RAM等を有するマイクロコンピュータを中心に構成されている。CPUは、トランスミッションの制御に関する演算処理を実行する。ROMには、トランスミッションの制御に関する各種プログラムやデータ等が記憶されている。RAMには、CPUの演算結果が一次的に記憶される。
電源システム30は、バッテリ31と、バッテリ温度センサ33と、電流センサ34と、電圧センサ35と、電源ECU(すなわち、Electronic Control Unit)36と、を備えている。
バッテリ31は、オルタネータ23で発電された電力を充電する。バッテリ31は、スタータモータ22の他、車両10に搭載される各種電子機器に当該電力を供給する。例えば、バッテリ31は、自動運転制御を含む車両運転制御等に用いられる電力を供給する。バッテリ31は、エンジン21等を含む車両10の動力系(すなわち、駆動系)、電子制御ブレーキシステム46等を含む車両10の制動系、又は電動パワーステアリング装置45等を含む車両10の操舵系を制御するための電力を、対応の各種電子機器に供給する。また、バッテリ31は、アイドリングストップ制御等に用いられる各種電子機器に当該電力を供給する。
バッテリ温度センサ33は、バッテリ31の温度Tbを検知するとともに、検知されたバッテリ31の温度Tbに応じた信号を出力する。電流センサ34は、バッテリ31の出力電流Ibを検知するとともに、検知されたバッテリ31の出力電流Ibに応じた信号を出力する。電圧センサ35は、バッテリ31の出力電圧Vbを検知するとともに、検知されたバッテリ31の出力電圧Vbに応じた信号を出力する。
電源ECU36は、バッテリ31の充放電を統括的に制御する部分である。電源ECU36は、CPUやROM、RAM等を有するマイクロコンピュータを中心に構成されている。CPUは、バッテリ31の充放電制御に関する演算処理を実行する。ROMには、バッテリ31の充放電制御に関する各種プログラムやデータ等が記憶されている。RAMには、CPUの演算結果が一次的に記憶される。
具体的には、電源ECU36は、各センサ33〜35の出力信号に基づいて、バッテリ31の温度Tb、出力電流Ib、及び出力電圧Vbを検出する。電源ECU36は、これらの検出値等に基づいて、バッテリ31の充放電を制御している。
自動運転システム40は、車両10の自動運転制御を統括的に実行する部分である。自動運転システム40は、カメラ41と、レーザ装置42と、レーダ装置43と、操作装置44と、電動パワーステアリング装置45と、電子制御ブレーキシステム46と、自動運転ECU(すなわち、Electronic Control Unit)47と、を備えている。
カメラ41は、車両10の前方の所定範囲や車両10の後方の所定範囲等、車両10の周辺に設定された所定範囲を撮像するとともに、撮像された画像データを出力する。レーザ装置42は、例えばレーザレーダ装置である。レーダ装置43は、例えばミリ波レーダ装置である。レーザ装置42及びレーダ装置43は、車両の周辺に設定された探査範囲に存在する物体を検知するとともに、検知された物体の位置に応じた信号を出力する。操作装置44は、車両10の運転者により操作される部分である。操作装置44は、自動運転を開始又は停止する際に操作される操作スイッチ等を備えている。
電動パワーステアリング装置45は、車両10のステアリングホイールに付与される操舵トルクに応じたアシストトルクを当該ステアリングホイールに付与することにより運転者の操舵を補助するアシスト制御等を実行する。また、電動パワーステアリング装置45は、自動運転ECU47からの要求に応じて自動操舵制御を実行する。自動操舵制御は、ステアリングホイールにトルクを付与することにより、運転者によるステアリングホイールの操舵によらずに車両10の操舵角を自動的に変化させる制御である。
電子制御ブレーキシステム46は、運転者がブレーキペダルを踏み込んだ際に車両10の前輪及び後輪のそれぞれの回転速度や旋回状態に応じて各車輪に加わる制動力を最適に分配する、いわゆるアンチロックブレーキ制御等を実行する。また、電子制御ブレーキシステム46は、自動運転ECU47からの要求に応じて自動ブレーキ制御を実行する。自動ブレーキ制御は、運転者によるブレーキペダルの踏み込み操作によらずに、自動的に車両10の各車輪に制動力を自動的に付与する制御である。
自動運転ECU47は、車両10の自動運転を統括的に制御する部分である。本実施形態では、自動運転ECU47が自動運転制御装置に相当する。自動運転ECU47は、CPUやROM、RAM等を有するマイクロコンピュータを中心に構成されている。CPUは、自動運転制御に関する演算処理を実行する。ROMには、自動運転制御に関する各種プログラムやデータ等が記憶されている。RAMには、CPUの演算結果が一次的に記憶される。
具体的には、自動運転ECU47は、自動運転制御を実行する制御部470を備えている。制御部470は、操作装置44の出力信号に基づいて、運転者により自動運転の開始操作が行われたことを検出すると、自動運転制御を開始する。制御部470は、エンジン21やトランスミッション等を含む車両10の動力系(すなわち、駆動系)、電子制御ブレーキシステム46やブレーキ装置等を含む車両10の制動系、及び電動パワーステアリング装置45等を含む車両10の操舵系を自動的に制御する。
例えば、制御部470は、カメラ41の画像データに基づいて車両10の前方の車線境界線や前方車両、車両10の走行にとって障害となる障害物等を検出する。また、制御部470は、レーザ装置42及びレーダ装置43のそれぞれの出力信号に基づいて、前方車両や障害物等を検出する。制御部470は、検出された車両10の前方の車線境界線や前方車両、障害物等の情報に基づいて、車両10の目標走行ラインを設定するとともに、この目標走行ラインに応じた目標操舵角を演算する。制御部470は、演算された目標操舵角を電動パワーステアリング装置45に出力することにより、目標操舵角に基づいた自動操舵制御を電動パワーステアリング装置45に実行させる。これにより、車両10の操舵角が目標動作角に応じて変化するため、車両10が目標走行ラインに沿って自動的に走行する。
また、制御部470は、前方車両や障害物の位置に基づいて、車両10が前方車両や障害物に衝突する可能性があるか否かを判定し、衝突する可能性がある場合には、電子制御ブレーキシステム46に自動ブレーキ制御を実行させる。これにより、自動運転制御中でも、車両10の衝突を未然に回避することが可能となっている。
更に、エンジンECU27、トランスミッションECU28、電源ECU36、及び自動運転ECU47は、車載ネットワーク50を介して通信可能に接続されている。したがって、エンジンECU27、トランスミッションECU28、電源ECU36、及び自動運転ECU47は、相互に情報を授受することや、動作を指示することが可能である。
例えば、制御部470は、エンジンECU27及び電源ECU36と通信を行うことにより、エンジン21の各種状態量及びバッテリ31の各種状態量を検出することが可能となっている。また、制御部470は、自動運転制御において、エンジンECU27に対してエンジン21の動作を指示することにより、エンジン21の回転速度等を自動的に制御する。また、制御部470は、自動運転制御において、トランスミッションECU28に対してトランスミッションの動作を指示することにより、トランスミッションの変速段を自動的に制御する。
ところで、自動運転制御が実行されている場合、車両10の走行状態によっては、電動パワーステアリング装置45及び電子制御ブレーキシステム46等の複数の電子機器を同時に駆動させる必要があるため、車両10の全体の消費電力が増加する可能性がある。このように車両10の全体の消費電力が増加した場合でも、エンジン21が駆動中であれば、オルタネータ23の発電電力とバッテリ31の放電電力とに基づいて車両10の全体の消費電力を補うことができる。
しかしながら、バッテリ31の温度Tbの低下に伴ってバッテリ31の出力電圧が低下すると、それに応じた不足分の電力をオルタネータ23の発電電力で補う必要がある。また、バッテリ31は、その温度の増加により寿命の著しい低下等を招くおそれがある。そのため、バッテリ31の温度Tbが上昇すると、十分な電力を供給できない可能性が高まるため、それに応じた不足分の電力をオルタネータ23の発電電力で補う必要がある。このように、バッテリ31の温度変化に応じて、オルタネータ23に要求される電力が増加する。この要求電力がオルタネータ23の発電電力の上限値を超えると、自動運転制御に用いられる各種電子機器を駆動させることができない可能性があるため、自動運転に支障をきたすおそれがある。
そこで、本実施形態の自動運転ECU47は、バッテリ31の温度Tbを検出するバッテリ温度検出部471を備えている。バッテリ温度検出部471は、電源ECU36との通信に基づいてバッテリ31の温度Tbを検出する。詳細は後述するが、自動運転ECU47は、バッテリ温度検出部471によって検出された温度Tbが所定の適正範囲(以下、第1適正範囲という)に含まれているか否かを判定し、温度Tbが第1適正範囲に含まれていない場合には、自動運転制御の機能等を制限する。これにより、バッテリ31から自動運転制御に十分な電力が供給され易くなるようになり、適切な自動運転が可能となる。
しかしながら、バッテリ温度検出部471が故障等によって正常に機能しなくなった場合には、バッテリ31の温度Tbが実際には上記の第1適正範囲に含まれていない状況であっても、これを示すための判定がなされず、自動運転制御の機能が制限されない。このため、バッテリ31の温度Tbが異常となって消費電力が増加していてもバッテリ31の温度Tbが上記の第1適正範囲に含まれている場合と同じ車両運転モードで自動運転が継続される、ということが起こり得る。この場合、バッテリ31の出力電圧Vbが低下して自動運転制御に必要な電力が十分には供給されなくなり、適切な自動運転が不可能となる場合がある。
そこで、本実施形態の制御部470は、バッテリ温度検出部471が正常であるか否かを判定する。例えば、制御部470は、バッテリ温度検出部471によって検出するバッテリ31の温度Tbの推移から短絡或いは断線の有無を検出し、短絡或いは断線が生じている場合にバッテリ温度検出部471が正常でないと判定する。また、制御部470は、 特開2016−206040号公報に記載されているような方法でバッテリ温度検出部471が正常であるか否かを判定しても良い。
そして、本実施形態の制御部470は、バッテリ温度検出部471が正常でない場合には、以下の第1制限制御及び第2制限制御のうちの一方又は両方を実行する。第1制限制御は、自動運転制御の機能の少なくとも一部を制限する制御である。第2制限制御は、バッテリ31から自動運転制御のために供給される電力を増加させるために、車両10の機能のうち自動運転制御に必要ではない機能(以下、非自動運転機能という)を制限する、制御である。非自動運転機能としては、例えば、アイドリングストップ機能がある。つまり、第2制限制御としては、例えば、エンジン21がアイドリングストップ状態である場合に当該アイドリングストップに関する制御の一部又は全体を停止するものがある。アイドリングストップ状態とは、アイドリングストップ制御の実行、コースティング制御の実行、走行用モータの動作中、燃料不足等により、エンジン21が一時的に停止している状態を示す。
このため、本実施形態によれば、バッテリ温度検出部471が正常に機能しなくなった場合においても、第1、第2制限制御が実行されることによって、適切な車両走行が可能となる。具体的には、第1制限制御によって、自動運転制御の機能の少なくとも一部が制限されることにより、制限された当該機能に対応する運転操作が運転者による手動操作に切り替えられ、不適切な自動運転が行われずに適切な車両走行が可能となる。また、制限された当該機能のためのバッテリ電力の供給が抑制され、これにより当該機能以外の機能についての自動運転制御のために必要な電力が十分に供給され易くなり、適切な車両走行が可能となる。よって、バッテリ温度検出部471が正常に機能しなくなった場合においても、適切な車両走行が可能となる。或いは、第2制限制御によって、アイドリングストップ機能等の非自動運転機能の少なくとも一部が制限され、これにより自動運転制御のために必要な電力が十分に供給され易くなり、適切な車両走行が可能となる。例えば、アイドリングストップ機能の少なくとも一部が制限されることで、バッテリ31への充電が復旧し、バッテリ31の充電量が増加することにより、自動運転制御に必要な電力が供給され易くなる。また、アイドリングストップ機能を発揮すること自体に用いられる電力(例えば、エンジンECU28の作動に要する電力)の供給が抑制され、これにより自動運転制御のために必要な電力が十分に供給され易くなり、適切な車両走行が可能となる。よって、バッテリ温度検出部471が正常に機能しなくなった場合においても、第1、第2制限制御が実行されることによって、適切な車両走行が可能となる。
制御部470は、バッテリ温度検出部471が正常である場合には、バッテリ温度検出部471によって検出されたバッテリ31の温度Tbが上記の第1適正範囲に含まれているか否かを判定する。バッテリ31の温度Tbが第1適正範囲に含まれていない場合には、上記の第1制限制御及び第2制限制御のうちの一方又は両方を実行する。この場合に、制御部470は、第1制限制御の替わりに、第1制限制御の制限度合よりも高い制限度合で自動運転制御の機能の少なくとも一部を制限する制御を実行するようにしても良い。すなわち、例えば、制御部470は、第1制限制御の替わりに、車両10の動力機能、制動機能、操舵機能、及び車両走行とは別の機能の4項目のうち第1制限制御で制限する項目と同じ項目を第1制限制御よりも厳しく制限する制御を実行しても良い。或いは、制御部470は、第1制限制御の替わりに、第1制限制御で制限する項目と同じ項目以外の項目も制限する制御を実行しても良い。同様に、制御部470は、第2制限制御の替わりに、第2制限制御の制限度合よりも高い制限度合で非自動運転機能の少なくとも一部を制限する制御を実行しても良い。すなわち、制御部470は、第2制限制御の替わりに、非自動運転機能のうち第2制限制御の場合よりも大部分を制限する制御を実行しても良い。
本実施形態の制御部470によって実行される制御について、図2を参照しながら説明する。図2に示す一連の処理は、所定の制御周期が経過する毎に繰り返し実行されるものである。
制御部470は、最初のステップS10の処理として、操作装置44の出力信号に基づいて、運転者により自動運転の開始操作が行われたか否かを判定する。制御部470は、ステップS10の処理で否定判定した場合には、すなわち運転者により自動運転の開始操作が行われていない場合には、一連の処理を一旦終了する。
制御部470は、ステップS10の処理で肯定判定した場合には、すなわち運転者により自動運転の開始操作が行われている場合には、ステップS11の処理として、バッテリ温度検出部471が正常であるか否かを判定する。バッテリ温度検出部471が正常であるか否かを判定できるように予め実験等により設定されたデータが自動運転ECU47のROMに記憶されており、制御部470は、当該データに基づいてバッテリ温度検出部471が正常であるか否かの判定を行う。制御部470は、これ以外の方法でバッテリ温度検出部471が正常であるか否かの判定を行うように構成されていても良い。
制御部470は、ステップS11の処理で肯定判定した場合には、すなわちバッテリ温度検出部471が正常である場合には、ステップS12の処理として、バッテリ温度検出部471によって検出されたバッテリ31の温度Tbが上記の第1適正範囲に含まれているか否かを判定する。自動運転制御の実行に支障が生じない程度の適正温度であるか否かを判定できるように予め実験等により設定された第1適正範囲の下限値及び上限値が自動運転ECU47のROMに記憶されており、制御部470は、当該下限値及び上限値に基づいてバッテリ31の温度Tbが第1適正範囲に含まれているか否かの判定を行う。
制御部470は、ステップS12の処理で肯定判定した場合には、すなわちバッテリ31の温度Tbが上記の第1適正範囲に含まれている場合には、自動運転制御の実行に支障が生じる可能性が無いと判定すると判定する。この場合、制御部470は、ステップS12の処理として、自動運転制御を開始し、一連の処理を一旦終了する。
制御部470は、ステップS11の処理で否定判定した場合には、すなわちバッテリ温度検出部471が正常でない場合には、自動運転制御の実行に支障が生じる可能性が高いと判定する。この場合、制御部470は、ステップS14の処理として、上記の第1制限制御及び上記の第2制限制御のうちの一方又は両方を実行する。上記のように、第1制限制御は、自動運転制御の機能の少なくとも一部を制限する制御である。また、第2制限制御は、バッテリ31から自動運転制御のために供給される電力を増加させるために非自動運転機能の少なくとも一部を制限する制御である。
具体的には、本実施形態の制御部470は、第1制限制御では、自動運転制御における動力機能、制動機能、及び操舵機能の少なくとも一つの機能を制限する。動力機能は、エンジン21やトランスミッション等の車両10の動力系に関連する機能を示す。制動機能は、ブレーキ装置や電子制御ブレーキシステム46等の車両10の制動系に関連する機能を示す。操舵機能は、電動パワーステアリング装置45等の車両10の操舵系に関連する機能を示す。
例えば、制御部470は、第1制限制御では、自動運転制御における動力機能、制動機能、及び操舵機能のうちのいずれかの機能の自動制御の一部に制限を設ける、或いは当該いずれかの機能の自動制御を禁止する、すなわち運転者の手動操作に切り替える。その一例としては車両10の走行速度に上限速度を設けた上でのエンジン21及びトランスミッションの自動制御が可能である。或いは、エンジン21及びトランスミッションの自動制御を禁止する、すなわち運転者の手動操作に切り替えることも可能である。また、自動運転制御における動力機能、制動機能、及び操舵機能の全てを制限することにより、自動運転制御の全ての機能を制限してもよい。例えば、自動運転制御における制動機能及び操舵機能を禁止しつつ、動力機能に制限を設けても良い。一例としては、制動機能及び操舵機能に関しては運転者の手動操作に切り替え、且つ車両10の走行速度に上限速度を設けた上でエンジン21及びトランスミッションを自動制御する。
また、本実施形態の制御部470は、第2制限制御では、制御部470は、バッテリ31から自動運転制御のために供給される電力を増加させるために、車両10の機能のうち自動運転制御に必要ではない機能である非自動運転機能の少なくとも一部を制限する。制御部470は、ステップS14の処理を実行した後、一連の処理を一旦終了する。
このため、本実施形態によれば、バッテリ温度検出部471が正常に機能しなくなった場合においても、第1、第2制限制御が実行されることによって、適切な車両走行が可能となる。具体的には、第1制限制御によって、自動運転制御の機能の少なくとも一部が制限されることにより、制限された当該機能に対応する運転操作が運転者による手動操作に切り替えられ、不適切な自動運転が行われずに適切な車両走行が可能となる。また、制限された当該機能のためのバッテリ電力の供給が抑制され、これにより当該機能以外の機能についての自動運転制御のために必要な電力が十分に供給され易くなる。よって、バッテリ温度検出部471が正常に機能しなくなった場合においても、適切な車両走行が可能となる。或いは、第2制限制御によって、アイドリングストップ機能等の非自動運転機能の少なくとも一部が制限され、これにより自動運転制御のために必要な電力が十分に供給され易くなり、適切な車両走行が可能となる。例えば、アイドリングストップ機能の少なくとも一部が制限されることで、バッテリ31への充電が復旧し、バッテリ31の充電量が増加することにより、自動運転制御に必要な電力が供給され易くなる。また、アイドリングストップ機能を発揮すること自体に用いられる電力(例えば、エンジンECU28の作動に要する電力、エンジン21の始動に要する電力)の供給が抑制され、これにより自動運転制御のために必要な電力が十分に供給され易くなり、適切な車両走行が可能となる。よって、バッテリ温度検出部471が正常に機能しなくなった場合においても、第1、第2制限制御が実行されることによって、適切な車両走行が可能となる。
また、制御部470は、ステップS12の処理で否定判定した場合には、すなわちバッテリ31の温度Tbが上記の第1適正範囲に含まれていない場合には、自動運転制御の実行に支障が生じる可能性が高いと判定する。この場合、制御部470は、ステップS15の処理として、上記の第1制限制御及び第2制限制御のうちの一方又は両方を実行する。制御部470は、ステップS15の処理を実行した後、一連の処理を一旦終了する。
このように、バッテリ31の温度Tbが第1適正範囲に含まれていない場合においても、第1、第2制限制御が実行されることによって、上記の理由と同様の理由から、自動運転制御のために必要な電力が十分に供給され易くなり、適切な自動運転が可能となる。
<第2実施形態>
本開示の第2実施形態に係る自動運転制御装置について図3〜図5を参照して説明する。本実施形態は、第1実施形態に対して、加熱装置37、冷却装置38、及びバッテリ温度推定部472を追加し、自動運転ECU47等による制御処理を変更したものである。その他については基本的には第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分のみについて説明する。尚、本実施形態においても、自動運転ECU47が自動運転制御装置に相当する。
図3に示すように、本実施形態の電源システム30は、バッテリ31を加熱する加熱装置37と、バッテリ31を冷却する冷却装置38と、を備えている。加熱装置37としては、ヒータ装置や、バッテリ31に充放電を強制的に行わせる充放電制御装置、特許第05626294号公報に記載の方法を利用した装置等を用いることができる。冷却装置38としては、バッテリ31に空気を送風する送風装置や、バッテリ31に冷却水を循環させる装置等を用いることができる。加熱装置37及び冷却装置38の各々は、バッテリ31の温調を行う温調部に相当する。
本実施形態の電源ECU36は、加熱装置37によりバッテリ31を加熱する加熱制御、及び冷却装置38によりバッテリ31を冷却する冷却制御を実行する。例えば、電源ECU36は、自動運転ECU47から送信される加熱要求信号を受信すると、加熱装置37によりバッテリ31を加熱する。また、電源ECU36は、自動運転ECU47から送信される冷却要求信号を受信すると、冷却装置38によりバッテリ31を冷却する。つまり、加熱装置37及び冷却装置38は、電源ECU36を介して自動運転ECU47(すなわち、制御部470)によって制御される。
図3に示すように、本実施形態の自動運転ECU47は、バッテリ31の温度Tbを推定する温度推定部472を更に備えている。バッテリ温度検出部472とは別個にバッテリ31の温度Tbを推定する。具体的には、温度推定部472は、例えば図5に示すようなバッテリ温度推定制御を行うことにより、バッテリ31の温度Tbを推定する。
以下、図5に示すバッテリ温度推定制御について説明する。まず、温度推定部472は、最初のステップS160の処理として、バッテリ温度検出部471が正常でなくなったことが初回か否かを判定する。
温度推定部472は、バッテリ温度検出部471が正常でなくなったことが初回である場合には、ステップS161の処理として、バッテリ31の温度Tbをバッテリ推定温度Toの初期値として自動運転ECU47のRAMに記憶する。尚、バッテリ31の温度Tbの初期値が未設定の場合に、水温センサ24aによって検出された冷却水の温度T1、外気温センサ24dによって検出された外気温T4、車室温センサ24eによって検出された車室温T5、などを当該初期値として用いても良い。バッテリ31の温度Tbの初期値が未設定の場合とは、例えば、車両10のイグニッションスイッチがオフのときにバッテリ温度検出部471が正常でなくなった場合である。
温度推定部472は、ステップS161の処理の後、或いはバッテリ温度検出部471が正常でなくなったことが初回でない場合には、ステップS162の処理として、バッテリ31の温度変化量ΔTiを算出する。具体的には、温度推定部472は、以下の数式のように、電流センサ34によって検知されたバッテリ31の出力電流Ib、予め把握されているバッテリ31の内部抵抗値rb、比熱Cb、質量Mbから、温度変化量ΔTiを算出する。
Figure 0006885165
温度推定部472は、ステップS162の処理の後、ステップS163の処理として、加熱装置37及び冷却装置38の作動状態に応じて実験的に把握しておいた熱交換係数Kを算出する。
温度推定部472は、ステップS163の処理の後、ステップS164の処理として、外部との熱交換による温度変化量ΔTcを算出する。具体的には、温度推定部472は、以下の数式のように、温度変化量ΔTcを算出する。尚、外気温センサ24dによって検知した外気温T4を、バッテリ31の外部温度として用いている。外気温T4に替えて、車室温センサ24eによって検出された車室温T5を、バッテリ31の外部温度として用いても良い。
Figure 0006885165
温度推定部472は、ステップS164の処理の後、ステップS165の処理として、バッテリ31の温度Tbを推定する。具体的には、温度推定部472は、以下の数式のように、現在のバッテリ31の推定温度Tを算出する。
Figure 0006885165
温度推定部472は、ステップS165の処理の後、ステップS166の処理として、Tの値をバッテリ31の推定温度Tの初期値Toとして格納する。
制御部470の説明に戻る。本実施形態の制御部470は、バッテリ温度検出部471が正常でなく、且つ温度推定部472によって推定されたバッテリ31の温度Tbが所定範囲(以下、第2適正範囲という)に含まれていない場合には、第1実施形態で説明した第1制限制御及び第2制限制御を実行する。第1制限制御は、自動運転制御の機能の少なくとも一部を制限する制御である。第2制限制御は、車両10の機能のうち自動運転制御に必要ではない機能であってバッテリ31から供給される電力を利用して作動する機能である非自動運転機能に用いられる電力の供給の少なくとも一部を制限する制御である。
このため、本実施形態によれば、バッテリ温度検出部471が正常に機能しなくなった場合においても、第1、第2制限制御が実行されることによって、上記の理由と同様の理由から、適切な自動運転が可能となる。
また、本実施形態の制御部470は、バッテリ温度検出部471が正常でなく、且つバッテリ温度推定部472によって推定したバッテリ31の温度Tbが上記の第2適正範囲に含まれている場合には、以下の第3制限制御及び第4制限制御のうちの一方又は両方を実行する。第3制限制御は、第1制限制御における制限度合よりも低い制限度合で、自動運転制御の機能の少なくとも一部を制限する制御である。すなわち、第3制限制御は、車両10の動力機能、制動機能、操舵機能、及び車両走行とは別の機能の4項目のうち第1制限制御で制限する項目と同じ項目を第1制限制御よりも緩く制限する、或いは当該同じ項目のうち一部の項目のみを制限するような制御をしても良い。第4制限制御は、第2制限制御における制限度合よりも低い制限度合で、非自動運転機能の少なくとも一部を制限する制御である。すなわち、第4制限制御は、非自動運転機能のうち第2制限制御の場合よりも小部分を停止するように当該非自動運転機能を制限する制御である。
このため、本実施形態によれば、バッテリ温度検出部471が正常に機能しなくなった場合においても、温度推定部472の推定によってバッテリ31の温度Tbが第2適正範囲である蓋然性が高いことが確認された場合には、第1、第2制限制御よりも制限度合の低い第3、第4制限制御が実行される。よって、制限度合の高い第1制限制御が無駄に実行されて自動運転制御の機能が制限されることを防止でき、自動運転に対する依存度が比較的高い自動運転による車両走行を適切に継続することができる。或いは、制限度合の高い第2制限制御が無駄に実行されてバッテリ31の電力の供給が過度に制限されること等を防止でき、非自動運転機能を使用することが可能となる。
尚、図5に示す算出方法以外の算出方法でバッテリ31の温度Tbを推定しても良い。例えば、特許05928385号公報に記載されている方法、特開2006−278045号公報に記載されている方法、又は特開2006−142899号公報に記載されている方法等でバッテリ31の温度Tbを推定しても良い。また、予め把握されている解放電圧OCVと、電流センサ34によって検知される出力電流Ib及び電圧センサ35によって検知される出力電圧Vbから、バッテリ31の内部抵抗Rbを算出し、この内部抵抗Rbに基づいてバッテリ31の温度Tbを推定しても良い。例えば、この内部抵抗Rbが所定値の場合のバッテリ31の温度Tbを、バッテリ31の温度Tbの適正範囲(すなわち、第2適正範囲)の下限温度とし、内部抵抗Rbが所定値以上の場合にバッテリ31の温度Tbが上記下限温度以下であると推定するようにしても良い。この場合、水温センサ24a、外気温センサ24dなどのセンサ類を用いずに、電圧センサ35があればバッテリ31の温度Tbを推定することができるため、全体構成を簡素とすることもできる。また、この場合において、他のセンサ類が検知した情報(例えば、外気温センサ24dによって検知された外気温T4など)も用いてバッテリ31の温度Tbを推定するようにしても良い。また、特開2016−114584号公報に記載されているような方法でバッテリ31の温度Tbを推定するようにしても良い。
本実施形態の制御部470によって実行される制御について、図4を参照しながら説明する。図4に示す一連の処理は、所定の制御周期が経過する毎に繰り返し実行されるものである。
制御部470は、最初のステップS11の処理として、バッテリ温度検出部471が正常であるか否かを判定する。制御部470は、第1実施形態におけるS11と同様の方法で当該処理を行う。
制御部470は、ステップS11の処理で否定判定した場合には、すなわちバッテリ温度検出部471が正常でない場合には、ステップS16の処理として、上記で説明したようにバッテリ31の温度Tbを推定するバッテリ温度推定制御を実行する。
制御部470は、ステップS11の処理で否定判定をしてステップ16の処理を実行した後、ステップS10の処理として、操作装置44の出力信号に基づいて、運転者により自動運転の開始操作が行われたか否かを判定する。また、ステップS11の処理で肯定判定した場合にも、すなわちバッテリ温度検出部471が正常である場合にも、ステップS10の処理として、操作装置44の出力信号に基づいて、運転者により自動運転の開始操作が行われたか否かを判定する。
制御部470は、ステップS10の処理で肯定判定した場合には、すなわち運転者により自動運転の開始操作が行われている場合には、ステップS11の処理として、バッテリ温度検出部471が正常であるか否かを判定する。制御部470は、第1実施形態におけるS11と同様の方法で当該処理を行う。制御部470は、ステップS10の処理で否定判定した場合には、すなわち運転者により自動運転の開始操作が行われていない場合には、一連の処理を一旦終了する。
制御部470は、ステップS11の処理で肯定判定した場合には、すなわちバッテリ温度検出部471が正常である場合には、ステップS12の処理として、バッテリ31の温度Tbが所定範囲(以下、第1適正範囲という)に含まれているか否かを判定する。制御部470は、第1実施形態におけるS12と同様の方法で当該処理を行う。
制御部470は、ステップS12の処理で肯定判定した場合には、すなわちバッテリ31の温度Tbが第1適正範囲に含まれている場合には、自動運転制御の実行に支障が生じる可能性が無いと判定する。この場合、制御部470は、ステップS13の処理として、自動運転制御を開始し、一連の処理を一旦終了する。
制御部470は、ステップS11の処理で否定判定した場合には、すなわちバッテリ温度検出部471が正常でない場合には、ステップS17の処理として、バッテリ31の温度Tbが所定範囲(すなわち、上記の第2適正範囲)に含まれているか否かを推定する。自動運転制御の実行に支障が生じない程度の適正温度であるか否かを推定できるように予め実験等により設定された第2適正範囲の下限値及び上限値が自動運転ECU47のROMに記憶されており、制御部470は、当該下限値及び上限値に基づいてバッテリ31の温度Tbが第2適正範囲に含まれているか否かの推定を行う。
制御部470は、ステップS17の処理で肯定推定した場合には、すなわちバッテリ31の温度Tbが第2適正範囲に含まれている場合には、ステップS18の処理として、上記の第3制限制御及び第4制限制御のうちの一方又は両方を実行する。上記のように、第3制限制御は、第1制限制御における制限度合よりも低い制限度合で、自動運転制御の機能の少なくとも一部を制限する制御である。第4制限制御は、第2制限制御における制限度合よりも低い制限度合で、非自動運転機能の少なくとも一部を制限する制御である。
このため、本実施形態によれば、バッテリ温度検出部471が正常に機能しなくなった場合においても、温度推定部472の推定によってバッテリ31の温度が第2適正範囲である蓋然性が高いことが確認された場合には、第1、第2制限制御よりも制限度合の低い第3、第4制限制御が実行される。よって、第3、第4制限制御が実行されることによって、第1実施形態の場合と同様の効果を得られる。
第2適正範囲の下限値は、第1適正範囲の下限値よりも高い値となっており、第2適正範囲の上限値は、第1適正範囲の上限値よりも低い値となっている。このため、第2適正範囲は、第1適正範囲よりも狭い範囲となっている。第2適正範囲の下限値或いは上限値は、必ずしもこのような値に限定されるものではない。しかしながら、本実施形態のバッテリ温度推定部472は、水温センサ24aによって検出された冷却水の温度T1、外気温センサ24dによって検出された外気温T4などの、バッテリ31の温度Tbを検知することが本来の主目的ではないセンサ類で検知される情報を用いてバッテリ31の温度Tbを算出する。このため、このバッテリ温度推定部472においては、高精度(例えば、バッテリ温度検出部471と同等の精度)でバッテリ31の温度Tbの推定することが困難となる。しかしながら、本実施形態では、第2適正範囲が上記のように第1適正範囲よりも狭い範囲に設定されているため、推定されるバッテリ31の温度Tbの精度が低い場合でも、確実に、適切な車両走行が可能となる。
制御部470は、ステップS17の処理で否定推定した場合には、すなわちバッテリ31の温度Tbが第2適正範囲に含まれていない場合には、ステップS14の処理として、上記の第1制限制御及び第2制限制御の一方又は両方を実行する。制御部470は、第1実施形態におけるS14と同様の方法で当該処理を行う。
このため、本実施形態においても、バッテリ温度検出部471が正常に機能しなくなった場合に、第1、第2制限制御が実行されることによって、第1実施形態の場合と同様の効果を得られる。
制御部470は、ステップS14の処理として第1制限制御及び第2制限制御の一方又は両方を実行した後、ステップS19の処理として、バッテリ31を加熱又は冷却する。具体的には、制御部470は、バッテリ31の温度Tbがバッテリ温度下限値未満である場合には、電源ECU36に加熱要求信号を送信する。これにより、電源ECU36が加熱制御を実行するため、バッテリ31が加熱される。また、制御部470は、バッテリ31の温度Tbがバッテリ温度上限値を超えている場合には、電源ECU36に冷却要求信号を送信する。これにより、電源ECU36が冷却制御を実行するため、バッテリ31が冷却される。このように、本実施形態では、バッテリ温度推定部472の推定によってバッテリ31の温度Tbが第2適正範囲ではない蓋然性が高いことが確認された場合に、加熱装置37或いは冷却装置38による温調によってバッテリ31の温度Tbを第2適正範囲に近づけることができる。これにより、バッテリ31の温度Tbの異常による当該バッテリ31の出力電圧Vb低下を抑制することができ、当該バッテリ31から自動運転制御に十分な電力が供給されなくなる事態が生じ難くなる。このため、本実施形態によれば、バッテリ31の温度Tbが第2適正範囲ではない蓋然性が高い場合においても、適切な車両走行が可能となる。
<第3実施形態>
本開示の第3実施形態に係る自動運転制御装置について図6を参照して説明する。本実施形態は、第2実施形態に対して、制御部470による制御処理を変更したものである。その他については基本的には第2実施形態と同様であるため、第2実施形態と異なる部分のみについて説明する。尚、本実施形態においても、自動運転ECU47が自動運転制御装置に相当する。
本実施形態の制御部470は、バッテリ温度検出部471が正常でなく、且つ温度推定部472によって推定されたバッテリ31の温度Tbが所定範囲(すなわち、上記の第2適正範囲)に含まれていない場合には、推定されたバッテリ31の温度Tbが当該適正範囲とは別の所定範囲(以下、第3適正範囲という)に含まれているか否かを判定する。第3適正範囲は、その下限温度が第2適正範囲の下限温度よりも高く、且つその上限温度が第2適正範囲の上限温度よりも低くなるように、設定されている。第3適正範囲の当該下限温度は、第2適正範囲の下限温度よりも高い温度である下限側閾値に相当する。第3適正範囲の当該上限温度は、第2適正範囲の上限温度よりも低い温度である上限側閾値に相当する。
制御部470は、バッテリ温度検出部471が正常でなく、且つ推定されたバッテリ31の温度Tbが第3適正範囲に含まれている場合には、上記の第1制限制御及び第2制限制御の一方又は両方を実行する。上記のように、第1制限制御は、自動運転制御の機能の少なくとも一部を制限する制御である。第2制限制御は、非自動運転機能の少なくとも一部を制限する制御である。
制御部470は、バッテリ温度検出部471が正常でなく、且つ推定されたバッテリ31の温度Tbが第3適正範囲に含まれていない場合には、以下の第5制限制御及び第6制限制御のうちの一方又は両方を実行する。第5制限制御は、第1制限制御における制限度合よりも高い制限度合で自動運転制御の機能のうちの少なくとも一部を制限する制御である。すなわち、例えば、第5制限制御は、車両10の動力機能、制動機能、操舵機能、及び車両走行とは別の機能の4項目のうち第1制限制御で制限する項目と同じ項目を第1制限制御よりも厳しく制限する制御である。或いは、第5制限制御は、第1制限制御で制限する項目と同じ項目以外の項目も制限する制御である。第6制限制御は、第2制限制御における制限度合よりも高い制限度合で非自動運転機能の少なくとも一部を制限する制御である。すなわち、第6制限制御は、非自動運転機能のうち第2制限制御の場合よりも大部分を制限する制御である。
このため、本実施形態によれば、温度推定部472の推定によってバッテリ31の温度Tbが第3適正範囲に含まれていない蓋然性が高いことが確認された場合には、すなわちバッテリ31の温度Tbが特に異常である蓋然性が高い場合に、制限度合の高い第5、第6制限制御が実行される。これにより、バッテリ31の温度Tbが特に異常となってバッテリ31の出力電圧Vbが特に低下した場合でも、確実に、適切な車両走行が可能となる。
尚、制御部470は、バッテリ31の温度Tbが第3適正範囲よりも高い場合と低い場合とで、制御内容(例えば、制限度合いなど)を変えて第5制限制御或いは第6制限制御を実行しても良い。
本実施形態の制御部470によって実行される制御について、図6を参照しながら説明する。図6に示す一連の処理は、所定の制御周期が経過する毎に繰り返し実行されるものである。
制御部470は、最初のステップS11の処理として、バッテリ温度検出部471が正常であるか否かを判定する。制御部470は、第1実施形態におけるS11と同様の方法で当該処理を行う。
制御部470は、ステップS11の処理で否定判定した場合には、すなわちバッテリ温度検出部471が正常でない場合には、ステップS16の処理として、第2実施形態で説明したバッテリ温度推定制御を実行する。
制御部470は、ステップS11の処理で否定判定をしてステップ16の処理を実行した場合には、ステップS10の処理として、操作装置44の出力信号に基づいて、運転者により自動運転の開始操作が行われたか否かを判定する。また、ステップS11の処理で肯定判定した場合にも、すなわちバッテリ温度検出部471が正常でない場合にも、上記のステップS10の処理を実行する。
制御部470は、ステップS10の処理で肯定判定した場合には、すなわち運転者により自動運転の開始操作が行われている場合には、ステップS11の処理として、バッテリ温度検出部471が正常であるか否かを判定する。制御部470は、第1実施形態におけるS11と同様の方法で当該処理を行う。制御部470は、ステップS10の処理で否定判定した場合には、すなわち運転者により自動運転の開始操作が行われていない場合には、一連の処理を一旦終了する。
制御部470は、ステップS11の処理で肯定判定した場合には、すなわちバッテリ温度検出部471が正常である場合には、ステップS12の処理として、バッテリ31の温度Tbが所定範囲(すなわち、上記の第1適正範囲)に含まれているか否かを判定する。制御部470は、第1実施形態におけるS12と同様の方法で当該処理を行う。
制御部470は、ステップS12の処理で肯定判定した場合には、すなわちバッテリ31の温度Tbが上記の第1適正範囲に含まれている場合には、自動運転制御の実行に支障が生じる可能性が無いと判定する。この場合、制御部470は、ステップS13の処理として、自動運転制御を開始し、一連の処理を一旦終了する。
制御部470は、ステップS11の処理で否定判定した場合には、すなわちバッテリ温度検出部471が正常でない場合には、ステップS17の処理として、バッテリ31の温度Tbが所定範囲(以下、第2適正範囲という)に含まれているか否かを推定する。制御部470は、第2実施形態におけるS17と同様の方法で当該処理を行う。
制御部470は、ステップS17の処理で肯定推定した場合には、すなわちバッテリ31の温度Tbが第2適正範囲に含まれている場合には、ステップS18の処理として、第2実施形態で説明した第3制限制御及び第4制限制御のうちの一方又は両方を実行する。制御部470は、第2実施形態におけるS17と同様の方法で当該処理を行う。
このため、本実施形態においても、バッテリ温度検出部471が正常に機能しなくなった場合に、第3、第4制限制御が実行されることにより、第2実施形態の場合と同様の効果が得られる。
制御部470は、ステップS17の処理で否定推定した場合には、すなわちバッテリ31の温度Tbが第2適正範囲に含まれていない場合には、ステップS20の処理として、推定されたバッテリ31の温度Tbが所定範囲(すなわち、上記の第3適正範囲)に含まれているか否かを判定する。上記のように、第3適正範囲は、その下限温度が第2適正範囲の下限温度よりも高く、且つその上限温度が第2適正範囲の上限温度よりも低くなるように、設定されている。
制御部470は、ステップS20の処理で肯定推定した場合には、すなわちバッテリ31の温度Tbが第3適正範囲に含まれている場合には、ステップS14の処理として、上記の第1制限制御及び第2制限制御の一方又は両方を実行する。制御部470は、第1実施形態におけるS14と同様の方法で当該処理を行う。
このため、本実施形態においても、バッテリ温度検出部471が正常に機能しなくなった場合に、第1、第2制限制御が実行されることによって、第1実施形態の場合と同様の効果を得られる。
制御部470は、ステップS14の処理として第1制限制御及び第2制限制御の一方又は両方を実行した後、ステップS19の処理として、バッテリ31を加熱又は冷却する。制御部470は、第2実施形態におけるS19と同様の方法で当該処理を行う。
このため、本実施形態においても、バッテリ温度推定部472の推定によってバッテリ31の温度Tbが第2適正範囲ではない蓋然性が高いことが確認された場合には、加熱装置37或いは冷却装置38による温調によって、第2実施形態の場合と同様の効果を得られる。
制御部470は、ステップS20の処理で否定推定した場合には、すなわちバッテリ31の温度Tbが第3適正範囲に含まれていない場合には、ステップS21の処理として、上記の第5制限制御及び第6制限制御のうちの一方又は両方を実行する。上記のように、第5制限制御は、第1制限制御における制限度合よりも高い制限度合で自動運転制御の機能のうちの少なくとも一部を制限する制御である。第6制限制御は、第2制限制御における制限度合よりも高い制限度合で非自動運転機能の少なくとも一部を制限する制御である。
このため、本実施形態によれば、温度推定部472の推定によってバッテリ31の温度が第3適正範囲に含まれていない蓋然性が高いことが確認された場合には、すなわちバッテリ31の温度Tbが特に異常である蓋然性が高い場合には、制限度合の高い上記の第5、第6制限制御が実行される。これにより、バッテリ31の温度Tbが特に異常となってバッテリ31の出力電圧Vbが特に低下した場合でも、確実に、適切な車両走行が可能となる。
尚、バッテリ31の温度Tbが第3適正範囲に含まれていない場合には、バッテリ31の出力電圧Vbが特に低下するため、自動運転を継続できる蓋然性は特に低い。このため、このような場合は、自動運転制御を特に高い制限レベルで制限し(例えば、全ての機能を禁止)、加熱装置37或いは冷却装置38によるバッテリ31の温調も実行しないようにすることが好ましい。
<他の実施形態>
以上、具体例を参照しつつ本実施形態について説明した。しかし、本開示はこれらの具体例に限定されるものではない。これら具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本開示の特徴を備えている限り、本開示の範囲に包含される。前述した各具体例が備える各要素およびその配置、条件、形状などは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。前述した各具体例が備える各要素は、技術的な矛盾が生じない限り、適宜組み合わせを変えることができる。
例えば、第1実施形態の自動運転ECU47は、図2に示す処理のうち、ステップS11以降の処理を自動運転制御の開始後に実行しても良い。同様に、第2、第3実施形態の自動運転ECU47に関しても、図4、図6に示す処理のうち、自動運転制御の開始後にステップS11以降の処理を実行しても良い。これにより、自動運転制御の開始後において、各実施形態と同一又は類似の作用及び効果を得ることができる。
また、自動運転ECU47は、自動運転制御として、車両10の動力系、制動系、及び操舵系の3項目の少なくとも一つを自動的に制御するものであれば良い。また、自動運転ECU47は、自動運転制御の機能の制限として、車両10の動力系に関する動力機能、制動系に関連する制動機能、及び操舵系に関連する操舵機能の3項目のうちの少なくとも一つの機能を制限するもの、或いは当該3項目のうちの1つの機能の一部を制限するものであれば良い。
また、自動運転ECU47が提供する手段及び/又は機能は、実体的な記憶装置に記憶されたソフトウェア及びそれを実行するコンピュータ、ソフトウェアのみ、ハードウェアのみ、或いはそれらの組み合わせにより提供することができる。例えば自動運転ECU47がハードウェアである電子回路により提供される場合、それは多数の論理回路を含むデジタル回路、またはアナログ回路により提供することができる。
31 バッテリ
34 電流センサ
35 電圧センサ
37 加熱装置
38 冷却装置
47 自動運転ECU(自動運転制御装置)
470 制御部
471 バッテリ温度検出部
472 温度推定部

Claims (4)

  1. 車両の自動運転制御を実行する制御部(470)と、前記車両の運転に用いられる電力を供給するバッテリ(31)の温度を検出するバッテリ温度検出部(471)と、前記バッテリ温度検出部とは別個に前記バッテリの温度を推定する温度推定部(472)と、を備え、
    前記制御部は、
    前記バッテリ温度検出部が正常であるか否かを判定し、
    前記バッテリ温度検出部が正常でないとの判定をした第1状況下には、前記自動運転制御の動力機能、制動機能、及び操舵機能の少なくとも一部を制限する第1制限制御、及び前記バッテリから前記自動運転制御のために供給される電力を増加させるために前記車両の機能のうち前記自動運転制御の動力機能、制動機能、及び操舵機能に必要ではない機能である非自動運転機能の少なくとも一部を制限する第2制限制御、のうちの一方又は両方を実行するとともに、
    前記温度推定部によって推定された温度である推定温度が所定の適正範囲に含まれているか否かを推定し、
    前記第1状況下において前記推定温度が前記適正範囲に含まれているとの推定をした第2状況下には、前記第1制限制御及び前記第2制限制御を実行せず、
    前記第1状況下において前記推定温度が前記適正範囲に含まれていないとの推定をした第3状況下には、前記第1制限制御及び前記第2制限制御のうちの一方又は両方を実行する、自動運転制御装置。
  2. 前記制御部は、
    前記第2状況下において、前記第1制限制御における制限度合よりも低い制限度合で前記自動運転制御の機能のうちの少なくとも一部を制限する第3制限制御、及び前記第2制限制御における制限度合よりも低い制限度合で前記非自動運転機能の少なくとも一部を制限する第4制限制御、のうちの一方又は両方を実行する、請求項に記載の自動運転制御装置。
  3. 前記温度推定部は、前記バッテリの出力電流を検出する電流センサ(34)によって検知された前記出力電流、及び前記バッテリの出力電圧を検出する電圧センサ(35)によって検知された前記出力電圧に基づいて、前記バッテリの内部抵抗を算出し、当該内部抵抗に基づいて前記バッテリの温度を推定する、請求項1又は2に記載の自動運転制御装置。
  4. 前記制御部は、
    前記バッテリの温調を行う温調部(37、38)を制御できるように構成され、
    前記第1制限制御又は前記第2制限制御を実行したときに、前記バッテリの温度を前記適正範囲に近づける前記温調がなされるように前記温調部の運転状態を変更する制御を更に実行する、請求項ないしのいずれか1つに記載の自動運転制御装置。
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