JP6879291B2 - 周波数選択板、アンテナ、無線通信装置、およびレーダ装置 - Google Patents

周波数選択板、アンテナ、無線通信装置、およびレーダ装置 Download PDF

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Description

本発明は、周波数選択板、アンテナ、無線通信装置、およびレーダ装置に関するものである。
近年、特定の構造を有する導体パターンを周期的に配置することによって電磁波の伝播特性を制御するメタマテリアル(metamaterial)技術が提案されている。特に、特定の導体パターンを最小構成単位(ユニットセル;unit cell)として2次元状に周期的に配列して、入射する電磁波の透過特性および反射特性を制御する「周波数選択板(または周波数選択表面)」の技術が注目されている。周波数選択板は、FSS(Frequency Selective Sheet/Surface)とも称されて、アンテナの反射板やレーダ(Radar)装置のレドーム(Radome)への応用が期待されている。
特許文献1では、アンテナの背面にリング状の導体パターンを周期的に配列した周波数選択板を設けたアンテナ装置が示されている。特許文献1に示される周波数選択板は、アンテナ動作周波数でのみ電磁波を反射し、他の周波数帯の電磁波は透過させる。そのため、アンテナ動作周波数以外の帯域において、レーダ反射断面積(RCS;Radar cross-section)を低減することを可能としている。
また、特許文献2では、アレイアンテナ(Array Antenna)の前面に、金属片を周期的に配列した周波数選択板を設けた構成、もしくは金属板に穴を周期的に配列した構成が開示されている。特許文献2に記載の周波数選択板は、アンテナ動作周波数でのみ電磁波を透過し、他の周波数帯の電磁波は反射させて、アレイアンテナからの不要な周波数の放射を低減することを可能としている。
特開2011−217269号公報 特開2003−60430号公報
特許文献1および特許文献2に示される様に、周波数選択板をアンテナの反射板やレドーム等として用いる際、装置のサイズやデザインなどの観点から、周波数選択板はより自由な形状、サイズで設計できることが望ましい。
しかし、特許文献1の図1に示される周波数選択板は、リング型素子が周期的に配列されており、このリング型素子の外周は動作周波数に対応する1波長の長さと等しい必要がある。そのため、周波数選択板を構成する最小単位の外周寸法は、動作周波数に対応する1波長の長さより小さくならない。
本発明の目的は、自由な形状やサイズで設計可能な周波数選択板、および自由な形状やサイズで設計可能な周波数選択板を備えたアンテナ、無線通信装置、およびレーダ装置を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明の周波数選択板は、所定の周波数の電磁波を透過させ前記所定の周波数以外の電磁波を反射させる周波数選択板において、前記周波数選択板は、一の層に形成された導体パターンと、前記一の層と異なる少なくとも1つの層に形成される導体パターンとが接続部で電気的に接続されて構成される導体閉ループを少なくとも1つ以上備える。
上記の目的を達成するために、本発明のアンテナは、少なくとも1つのアンテナ素子を覆うレドームの少なくとも一部分が、一の層に形成された導体パターンと、前記一の層と異なる少なくとも1つの層に形成される導体パターンとが接続部で電気的に接続されて構成される導体閉ループを少なくとも1つ以上備え、所定の周波数の電磁波を透過させ前記所定の周波数以外の電磁波を反射させる周波数選択板である。
上記の目的を達成するために、本発明の無線装置は、少なくとも1つのアンテナ素子を覆うレドームの少なくとも一部分が、一の層に形成された導体パターンと、前記一の層と異なる少なくとも1つの層に形成される導体パターンとが接続部で電気的に接続されて構成される導体閉ループを少なくとも1つ以上備え、所定の周波数の電磁波を透過させ前記所定の周波数以外の電磁波を反射させる周波数選択板であるアンテナと、無線通信回路とを備える。
上記の目的を達成するために、本発明の無線装置は、少なくとも1つのアンテナ素子を覆うレドームの少なくとも一部分が、一の層に形成された導体パターンと、前記一の層と異なる少なくとも1つの層に形成される導体パターンとが接続部で電気的に接続されて構成される導体閉ループを少なくとも1つ以上備え、所定の周波数の電磁波を透過させ前記所定の周波数以外の電磁波を反射させる周波数選択板であるアンテナと、レーダ用電子回路とを備える。
本発明によれば、自由な形状やサイズで設計可能な周波数選択板、および自由な形状やサイズで設計可能な周波数選択板を備えたアンテナ、無線通信装置、およびレーダ装置を提供することが可能になる。
第1の実施形態の構成例を示す図である。 第1の実施形態の構成例を示す図である。 第1の実施形態の変形例を示す図である。 第1の実施形態の変形例を示す図である。 第1の実施形態の変形例を示す図である。 第1の実施形態の変形例を示す図である。 第1の実施形態の変形例を示す図である。 第1の実施形態の変形例を示す図である。 第9の実施形態の構成例を示す図である。 第2の実施形態の構成例を示す図である。 第2の実施形態の構成例を示す図である。 第2の実施形態の変形例を示す図である。 第3の実施形態の構成例を示す図である。 第3の実施形態の構成例を示す図である。 第4の実施形態の構成例を示す図である。 第4の実施形態の構成例を示す図である。 第4の実施形態の変形例を示す図である。 第5の実施形態の構成例を示す図である。 第5の実施形態の構成例を示す図である。 第6の実施形態の構成例を示す図である。 第7の実施形態の構成例を示す図である。 第7の実施形態の変形例を示す図である。 第8の実施形態の構成例を示す図である。 第8の実施形態の変形例を示す図である。 第8の実施形態の変形例を示す図である。 第8の実施形態の変形例を示す図である。 第8の実施形態の変形例を示す図である。 第8の実施形態の変形例を示す図である。 第8の実施形態の変形例を示す図である。 第8の実施形態の変形例を示す図である。 第8の実施形態の変形例を示す図である。 第8の実施形態の構成例を示す図である。 第8の実施形態の構成例を示す図である。 第10の実施形態の構成例を示す図である。
[第1の実施形態]
次に、本発明の実施形態について図1乃至図8を参照して詳細に説明する。
[構成の説明]
図1は、第1の実施形態の周波数選択板100の構成を示す上面図である。また、図2は、第1の実施形態の周波数選択板100の構成を示す正面図である。
図1、図2においては、説明のため、後述する誘電体基板101の板面の面内方向にX軸およびY軸を定義し、誘電体基板101の板面の垂直方向(法線方向)にZ軸を定義する。また、他の図においても適宜、図中にX軸、Y軸、Z軸を定義する。
図1および図2に示すように、周波数選択板100は、誘電体基板101と、誘電体基板101を貫通して2次元状に略周期的に配置された複数の導体ビア102とを有する。そして、周波数選択板100は、誘電体基板101の一面に配置され、図中X軸方向に隣接する2つの導体ビア102を電気的に接続する層状の導体パターン103を備える。更に周波数選択板100は、誘電体基板101の導体パターン103が形成される面と反対の面に配置され、図中Y軸方向に隣接する2つの導体ビア102を電気的に接続する層状の導体パターン104とを備えている。
導体パターン103、および導体パターン104は、図1に示す様に互いに垂直の位置に配置されるメアンダ(meander)形状をしている。
ここで、4つの導体ビア102を接続する2つの導体パターン103および2つの導体パターン104で構成された、誘電体基板101の両面にわたる導体ループ106を実線と点線で示す。
この導体ループ106が、周波数選択板100が動作するための最小構成単位であり、以下、動作構成単位と称する。
なお、導体ビア102、導体パターン103、104(更に、以下の説明において導体と記載のあるもの)は、例えば、銅、銀、アルミ、ニッケルなどの金属や、その他の良導体材料により構成される。誘電体基板101は、例えば、ガラスエポキシ樹脂を用いたプリント基板であっても良い。或いは、誘電体基板101は、LSI(Large-Scale Integration)等のインターポーザ(Interposer)基板であっても良いし、LTCC(Low Temperature Co-fired Ceramic)などのセラミック材料を用いたモジュール基板であっても良いし、シリコンなどの半導体基板であっても良い。
そして、周波数選択板100は、プリント基板や、半導体基板などの通常の基板製作プロセスでの製作が可能である。
また、導体ビア102は、誘電体基板101にドリルで形成した貫通孔に、めっきをして形成される場合が一般的であるが、層間を電気的に接続できれば、どの様なものでもよい。例えば、レーザーで形成するレーザービアを用いても良いし、銅線などを用いても良い。
更に、誘電体基板101は、空気層(中空の層)であっても良い。また、誘電体基板101は、部分的な誘電体の支持部材のみから構成され、少なくとも一部が中空であってもよい。
また、導体パターン103、104は、板金や、誘電体基板に貼り合わされた銅箔で形成される場合が一般的であるが、導電性であれば他の素材で形成されてもよい。
[動作の説明]
次に本実施形態の動作の説明を、図1および図2を参照して説明する。
図1において、4つの導体ビア102を接続する2つの導体パターン103および2つの導体パターン104で構成された、誘電体基板101の両面にわたる導体ループ106を実線と点線で示す。
周波数選択板100にZ軸方向に入射した電磁波の周波数と、導体ループ106の共振周波数が一致、若しくは近い周波数である場合は、導体ループ106が励振されて再放射が生じる。そのため、電磁波は、周波数選択板100に入射すると周波数選択板100の反対側へ透過する。また、周波数選択板100に入射した電磁波の周波数が、導体ループ106の共振周波数と異なる場合には、導体ループ106が励振されないため、電磁波は周波数選択板100によって反射される。
導体ループ106の共振周波数は、ループの周の電気的な長さと電磁波の波長とが略一致するときに共振するため、ループの形状を決めれば、ループの共振周波数が決定される。
そして、本実施形態の周波数選択板100では、導体ループ106が図1、図2に示すように誘電体基板101の両面にわたる導体パターンによって形成されている。更に、周波数選択板100は、導体パターン103、および104の誘電体基板の片面への正射影が一部で重なるように配置している。この正射影の一部が重なる配置は、片面で導体パターンを形成した場合には実現できない。この様に導体パターンを誘電体基板の両面に形成して、更に、2つの導体パターンの誘電体基板の片面への正射影が一部で重なるように形成することで、導体ループ106の外周は動作周波数帯域の電磁波の1波長の長さより短くなる。その結果、動作構成単位の小型化が実現される。
尚、導体ループ106が誘電体基板101の片面に形成され、導体ループを形成する導体パターンがメアンダ形状であっても、導体ループ106の外周は動作周波数帯域の電磁波の1波長の長さより短くなる。この様に、導体ループ106が誘電体基板101の片面に形成され、導体ループを形成する導体パターンがメアンダ形状であっても、動作構成単位の小型化は実現される。また、導体パターンがメアンダ形状でなく、メアンダ以外の蛇行する様な形状であっても、動作構成単位の小型化は実現される。
以上の様に、導体パターンの形成面の両面化、2つの導体パターンの誘電体基板の片面への正射影が一部で重なること、およびメアンダ形状化が、それぞれ、或いは相互に作用して、電気長は維持されつつ、導体ループは小型化される。即ち、動作構成単位の物理的寸法は小型化される。この動作構成単位の小型化は、導体ループおよび導体パターンの物理的形状の工夫によってなされているので、動作構成単位の外周は動作周波数帯域の電磁波の波長に依存しにくい。
つまり、本実施形態の周波数選択板の動作構成単位は、前述した特許文献1の図1に示される周波数選択板の動作構成単位のように動作構成単位の外周寸法が動作周波数に対応する1波長の長さである必要は無い。従って、本実施形態の動作構成単位は、特許文献1の図1に示される動作構成単位より小型化が可能である。
以上述べたように、本実施形態の周波数選択板100は、動作構成単位の小型化により、特許文献1に示される周波数選択板と比べて、より自由な形状、サイズで設計が可能である。
尚、本実施形態の周波数選択板100は、複数の動作構成単位で構成されているが、周波数選択板の用途によっては、動作構成単位1個で周波数選択板100を構成しても良い。
(第1の実施形態の変形例)
図3、図4、および図5に第1の実施形態の周波数選択板100の変形例を示す。
図1において、導体パターン103および104は、メアンダ形状であったが、形状はこれに限定されない。導体パターン103および104は、隣接する2つの導体ビア102の端部間を電気的に接続していればよく、その上で動作構成単位の小型化のためには電気的な長さが実効的に長くなっていればよい。例えば、図3に示すように、導体パターンは渦巻き状であってもよい。
また、図2において、導体パターン103および104はそれぞれ誘電体基板101の表面の層に形成されていたが、図4に示すように導体パターン103および104は誘電体基板101の内部のそれぞれ異なる層に形成されていてもよい。この場合、導体パターン103および104が誘電体基板101の表面に形成される場合と比べて、導体パターン103および104の周囲の実効的な比誘電率が高くなる。そのため、導体パターン103および104の実効的な電気的長さは、導体パターン103および104が誘電体基板101の表面に形成される場合より長くなるので、動作構成単位は小型化できる。
また、図1において、導体パターン103と導体パターン104とは、同等の電気的長さを持つメアンダ形状であったが、図5に示すように、導体パターン103と導体パターン104の電気的長さが異なっていてもよい。このように導体パターン103と導体パターン104の電気的長さが異なる場合、周波数選択板100に入射する電磁波の透過および反射特性が、偏波によって異なる性質を持つこととなる。図5に示す周波数選択板100の場合、導体パターン103の方が導体パターン104より電気長が長いので、X軸方向に電場ベクトルを持つ入射電磁波の透過周波数は、Y軸方向に電場ベクトルを持つ入射電磁波の透過周波数より低い。
更に、図1において、導体ビア102は2次元正方アレイ(array;配列)状に周期的に配置されていたが、所望の特性を満たす範囲内で、どのように2次元状に配置されていてもよい。例えば図6に示すように、平行四辺形アレイ状に配置されていてもよい。
また、図7、図8に示すように、導体ビア102は2次元的に三角配置で周期的に配置されていてもよい。そして、X軸とY軸を含む平面内の3方向に隣接する導体ビア間をそれぞれ導体パターン103、104、105で電気的に接続してもよい。ここで、導体パターン105が新たに加わっているが、図8に示すように、誘電体基板101の中間層に導体パターン105を配置してもよい。
[第2の実施形態]
次に、第2の実施形態について図10、図11、および図12を参照して説明する。尚、上述した第1の実施形態と同様の構成要素については、同じ符号を付して説明を適宜省略する。
[構成の説明]
図10は、第2の実施形態の周波数選択板100の構成を示す上面図である。また、図11は、第2の実施形態の周波数選択板100の構成を示す正面図である。
図10、および図11に示す周波数選択板100は、導体パターン103から分岐してY軸の正方向と負方向のそれぞれに延伸された分岐導体パターン201を備える。そして、周波数選択板100は導体パターン104から分岐し、X軸の正方向と負方向のそれぞれに延伸された分岐導体パターン202を備える。
また、周波数選択板100は、Y軸方向に空隙を挟んで隣接する2つの上記分岐導体パターン201の端部間に接続されたキャパシタ203を備える。また、周波数選択板100は、X軸方向に空隙を挟んで隣接する2つの上記分岐導体パターン202端部間に接続されたキャパシタ204を備える。他の構成要素は、第1の実施形態の構成要素と同様である。
[動作の説明]
次に、本実施形態の動作の説明を、図10、および図11を参照して説明する。
第1の実施形態の動作の説明で述べた様に、周波数選択板100の動作周波数は、隣接する4つの導体ビア102、2つの導体パターン103及び2つの導体パターン104で構成された、導体ループ106の電気的長さで決まる共振周波数に依存する。本実施形態の周波数選択板100は、分岐導体パターン201、分岐導体パターン202、キャパシタ203、およびキャパシタ204を更に備える。そして、キャパシタ203およびキャパシタ204のキャパシタンスにより、導体ループ106の電気的な長さは実効的に長くなるので、導体ループ106の物理的寸法は小型化することが出来る。
この様に、本実施形態の周波数選択板100は、第1の実施形態に示した周波数選択板100と比べて動作構成単位を小型化できるので、第1の実施形態より自由な形状、サイズで周波数選択板を実現することが可能である。
また、第1の実施形態の周波数選択板100では、動作周波数の調整は導体パターンの形状を変更する必要があった。しかし、本実施形態の周波数選択板100は、キャパシタ203、およびキャパシタ204のキャパシタンスの値の変更で周波数選択板100の動作周波数を調整可能である。従って、本実施形態の周波数選択板100は、第1の実施形態に示す周波数選択板100より容易に動作周波数の調整が可能である。
(第2の実施形態の変形例)
図12に第2の実施形態の変形例の構成を示す。
図12に示す周波数選択板100は、キャパシタ203、およびキャパシタ204を備えない。その代わりに、Y軸方向に隣接する分岐導体パターン201の端部間、及びX軸方向に隣接する分岐導体パターン202端部間のキャパシタンスが、それぞれ分岐導体パターン201及び202の端部形状により決定されている。この場合、キャパシタ程のキャパシタンス調整の自由度はないものの、図10、および図11に示す周波数選択板100とは異なり、キャパシタを用いずにキャパシタンス要素を実現して動作構成単位の小型化が可能となる。
また、図12に示すように、隣接する2つの分岐導体パターン201と、隣接する2つの分岐導体パターン202とは、隣接する各端部の形状を広げるなどして、Z軸方向から見て重なり合う部分(図12の重なり部分205)を持つように設計することができる。このように、隣接する2つの分岐導体パターン201に対して、誘電体基板101を挟んで対向する分岐導体パターン202を配置することで、2つの分岐導体パターン201の間のキャパシタンスを増加することが可能となる。同様に隣接する2つの分岐導体パターン202に対して、誘電体基板101を挟んで対向する分岐導体パターン201を配置することで、2つの分岐導体パターン202の間のキャパシタンスを増加することが可能となる。
尚、図10、図11、および図12に示す周波数選択板100は、分岐導体パターン201及びキャパシタ203によりY軸方向に、分岐導体パターン202及びキャパシタ204によってX軸方向に、それぞれキャパシタンスが付与されている。しかし、当然ながら、X軸方向Y軸方向のどちらか一方向にのみキャパシタンスが付与されていてもよい。この場合、第1の実施形態に係る図5の周波数選択板100等と同様に、周波数選択板100に入射する電磁波の偏波によって動作周波数が変化する。
また、図10、図11、図12においては、上記キャパシタンスは、Z軸方向から見て、隣接する4つの導体ビア102の中央部分に配置されているが、キャパシタンスを配置する位置は、これに限定されない。
[第3の実施形態]
次に、第3の実施形態について、図13、図14を参照しながら詳細に説明する。尚、上述した第1の実施形態と同様の構成要素については、同じ符号を付して説明を適宜省略する。
[構成の説明]
図13は、第3の実施形態の周波数選択板100の構成を示す上面図である。また、図14は、第3の実施形態の周波数選択板100の構成を示す正面方向から見た断面図である。
図13、および図14に示す周波数選択板100は、第1の実施形態の2つの導体パターン103に代わり、導体パターン301と導体パターン302を備える。そして、導体パターン301は誘電体基板101のZ軸正方向最上層に配置され、導体パターン302は誘電体基板101のZ軸正方向から導体パターン301を1番目の導体層とすると、2番目の導体層に配置されている。そして、導体パターン301と導体パターン302は、第1の実施形態において導体パターン103の配置されていた位置に、Y軸方向に1つおきに交互に配置されている。
また、第1の実施形態の2つの導体パターン104に代わり、導体パターン304と導体パターン303を備える。そして、導体パターン304は誘電体基板101のZ軸正方向最下層に配置され、導体パターン303は誘電体基板101のZ軸正方向から導体パターン301を1番目の導体層とすると3番目の導体層に配置されている。そして、導体パターン304と導体パターン303は、第1の実施形態において導体パターン104の配置されていた位置に、X軸方向に1つおきに交互に配置される。
その他の構成要素は、第1の実施形態の構成要素と同様である。
[動作の説明]
次に、本実施形態の動作の説明を、図13、および図14を参照して説明する。
第1の実施形態において述べた通り、周波数選択板100の動作周波数は、導体ループ106の電気的長さで決まる共振周波数に依存する。しかし、図13、図14における周波数選択板100においては、動作周波数を決める導体ループの電気的長さは、導体パターン301乃至304の形状により決まる。
このとき、導体ループ106内でY軸方向に隣接する導体パターン301および302は、第1の実施形態で示した図1の周波数選択板100における2つの導体パターン103とは異なる。即ち、導体パターン301および302は、誘電体基板101の中の同一の層にないため、図13に示すようにZ軸方向から見て一部が重なり合うようにメアンダ形状をとることができる。同様に、導体パターン303と304もZ軸方向から見て一部が重なり合うようにメアンダ形状をとることができる。
この様に、図13、図14中の周波数選択板100における導体ループ106は、誘電体基板101の4層分の面積を使ってより長くメアンダ形状によるループを作ることが可能となる。そのため、第1の実施形態の様に2層の導体層で導体パターンを形成する場合と比べて、本実施形態の様に4層の導体層で導体パターンを形成した方が、導体ループ106の共振周波数を低周波化できる。つまり、2層より4層の導体層で導体パターンを形成することにより、電気長は維持されつつ動作構成単位の物理的寸法は小型化することが可能である。
その結果、第1の実施形態に示す周波数選択板と比べて、周波数選択板100の動作構成単位を小型化できるので、第1の実施形態に示す周波数選択板より自由な形状、サイズで設計可能な周波数選択板を実現することが可能である。
尚、導体パターン301および302は、当然ながらメアンダ形状には限定されない。
また、図13および図14のように4層の導体層で導体パターンを形成するのではなく、更に誘電体基板101を多層化することも可能である。この場合、第1の実施形態の導体パターン103の代わりに異なる3層以上の導体パターン、および導体パターン104の代わりに異なる3層以上の導体パターンを形成して、これらが順に並ぶように形成してもよい。
このようにすると、各導体パターンが、Z軸方向から見て隣接する導体パターンを超えて、更に広い範囲でメアンダ形状を持つことができるようになる。そのため、図13および図14の周波数選択板100の動作構成単位より、更に動作構成単位サイズの小型化が可能となる。ただし、誘電体基板101の層数が増加すると、コストは高くなる。
[第4の実施形態]
次に、第4の実施形態について図15、図16、および図17を参照して説明する。尚、上述した第1の実施形態と同様の構成要素については、同じ符号を付して説明を適宜省略する。
[構成の説明]
図15は、第4の実施形態の周波数選択板100の構成を示す上面図である。また、図16は、第4の実施形態の周波数選択板100の構成を示す正面方向から見た断面図である。
図15、および図16に示す様に、周波数選択板100は、誘電体基板101を貫通し、導体ビア102近傍に配置された導体ビア401、導体ビア402を備える。
そして、周波数選択板100は、誘電体基板101のZ軸正方向最上層に配置される導体パターン403を備える。この導体パターン403は、導体ビア102と、導体ビア102のX軸正方向に隣接する他の導体ビア102の近傍に配置された導体ビア402とを電気的に接続する。
また、周波数選択板100は、誘電体基板101の内層に導体パターン404を備える。この導体パターン404は、導体ビア402と、導体ビア402の近傍に配置された導体ビア102のX軸負方向に隣接する他の導体ビア102の近傍の導体ビア401とを電気的に接続する。
更に、周波数選択板100は、誘電体基板101のZ軸正方向最上層に配置される導体パターン405を備える。この導体パターン405は、導体ビア401と、導体ビア401の近傍に配置された導体ビア102のX軸正方向に隣接する他の導体ビア102とを電気的に接続する。
そして、導体パターン403乃至405は、第1の実施形態に示される導体パターン103に代えて、2層を用いてX軸方向に隣接する導体ビア102間を1.5往復して接続している。
尚、図15、および図16において、導体パターン104は、第1の実施形態の変形例で示した図5の導体パターン104と同様の形状で、誘電体基板101のZ軸負方向の表面に形成される。
[動作の説明]
次に、本実施形態の動作を図15乃至図17を参照して説明する。
本実施形態に示される周波数選択板100は、第1の実施形態に示される導体パターン103に代えて、2層を用いてX軸方向に隣接する導体ビア102間を1.5往復して接続している。そのため、第1の実施形態の導体ループ106の長さと比べて、本実施形態の導体ビア401乃至402、および導体パターン403乃至405によって形成される導体ループ106の長さは長い。
従って、本実施形態の導体ループ106は、第1の実施形態の導体ループ106の物理的な外周寸法が同じであっても、本実施形態の導体ループ106の全長は長い。従って、本実施形態の動作構成単位は、第1の実施形態の動作構成単位と比べて、同じ電気長を維持しつつ物理的寸法を小型化できる。
その結果、本実施形態の周波数選択板100は、第1の実施形態に示す周波数選択板より自由な形状、サイズで設計可能な周波数選択板を実現することが可能である。
なお、本実施形態の構成では、簡単のため図1に示される導体パターン103に対応する導体パターン403、404、および405について、2層の導体層を用いて導体ビア102間を1.5往復することで、電気的長さを長くした。しかし、図17に示す様に、周波数選択板100は、2層を使用してY軸方向に隣接する導体ビア102間を1.5往復して電気的に接続する、導体ビア406乃至407、導体パターン408乃至410を備えていてもよい。
また、図17の構成では、導体ビア401乃至402、導体ビア406乃至407として貫通ビアを用いたが、誘電体基板101の所望の層間に、Z軸方向の層間ビアを用いてもよい。
尚、図17の導体パターン403乃至405、導体パターン408乃至410の形状はメアンダ形状に限定されず、また層の順番も上記に限定されない。
更に、図17において、導体ビア401乃至402、導体ビア406乃至407以外の導体ビアを各導体ビア102近傍に備え、導体パターン403乃至405、導体パターン408乃至410以外の導体パターンを誘電体基板101の更に異なる層に備えても良い。そして、これらの導体ビアと導体パターンを用いて、隣接する導体ビア102の間を、1.5往復より更に多く往復した上で電気的に接続していても良い。
[第5の実施形態]
次に、第5の実施形態について図18及び図19を参照して詳細に説明する。
図18は、本実施形態の無線通信装置500の構成例を示す正面図である。
本実施形態の無線通信装置500は、図示せぬ無線通信回路と接続され、少なくとも第1の動作周波数f1と第2の動作周波数f2の無線信号を空間に放射することができるマルチバンドアンテナ510を備える。そして、無線通信装置500は、マルチバンドアンテナ510と間隔をあけて配置された第1の実施形態で示した周波数選択板100を備える。更に無線通信装置500は、周波数選択板100に対してマルチバンドアンテナ510と反対側に周波数選択板100と対向するように配置された導体反射板520とを備える。
そして、周波数選択板100は、第1の動作周波数f1の電磁波を透過し、第2の動作周波数f2の電磁波を反射するように調整されている。
このような構成とすることで、無線通信装置500は、第1の動作周波数f1では導体反射板520を反射板とする指向性アンテナとして動作し、第2の動作周波数f2では周波数選択板100を反射板とする指向性アンテナとして動作する。
そして、以下の様にマルチバンドアンテナ510、導体反射板520、周波数選択面を配置すると、f1、f2のいずれの周波数においても、アンテナから放射する電磁波と、反射板で反射した電磁波とが強め合う条件を満たすことができる。
即ち、マルチバンドアンテナ510と導体反射板520との距離は、第1の動作周波数f1における自由空間波長の約1/4となるように配置される。また、マルチバンドアンテナ510と周波数選択板100との距離が、第2の動作周波数f2における自由空間波長の約1/4となるように配置される。
以上説明した様に、本実施形態に係る無線通信装置500は、反射板による指向性と、複数の周波数での良好な放射特性を両立させることが可能となる。
尚、本実施形態では、マルチバンドアンテナ510が一つだけ設けられた構成を例に説明したが、図19に示すように、マルチバンドアンテナ510を複数配列してアンテナアレイ501を構成しても良い。
更に、本実施形態では、マルチバンドアンテナ510が2つの周波数で動作する場合を例に説明したが、3つ以上の動作周波数を持つような構成とすることもできる。それには、マルチバンドアンテナ510と導体反射板520の間に、更に周波数選択板を追加して配置することで実現可能である。
また、本実施形態では、周波数選択板として、第1の実施形態に示した周波数選択板100を用いた場合を示したが、他の実施形態に示される周波数選択板を用いる構成としても良い。
[第6の実施形態]
次に、第6の実施形態について図20を参照して詳細に説明する。
[構成の説明]
図20は、第6の実施形態の無線通信装置600の構成例を示す正面方向から見た断面図である。
無線通信装置600は、複数の第1アンテナ素子601と、複数の第2アンテナ素子602と、導体反射板603と、周波数選択板100とを備える。第1アンテナ素子601には給電線605が接続され、第2アンテナ素子602には給電線606が接続されている。また、周波数選択板100は、複数の開口607を備える。
無線通信装置600は、複数の周波数帯域に対応する電磁波を送受信する。無線通信装置600は、導体反射板603、複数の第1アンテナ素子601、周波数選択板100、複数の第2アンテナ素子602を、この順に積層して構成される。即ち、複数の第1アンテナ素子601と複数の第2アンテナ素子602とは、導体反射板603からの高さが異なる位置に配置される。ここで、第1アンテナ素子601の動作周波数f1は、第2アンテナ素子602の動作周波数f2よりも低く設定される(f1<f2)。
[動作の説明]
以下、第6の実施形態の動作について、図20を参照して説明する。
第1アンテナ素子601は、動作周波数f1を共振周波数とする特性を有して、周波数f1の電磁波を送受信する。第1アンテナ素子601は、給電線605より給電される。第1アンテナ素子601は、導体反射板603からの高さがT1の位置に配置される。つまり、第1アンテナ素子601の高さはT1で示される。導体反射板603は短絡面であることから、高さT1は、(λ1)/4程度であることが望ましい。ここで、波長λ1は、周波数f1の電磁波が物質中(空気、真空を含む)を進行する場合の波長を示す。
本実施形態では、複数の第1アンテナ素子601は、同一平面上に配置されるものとするが、全てが同一平面上になくてもよい。また、第1アンテナ素子601は、1つであってもよい。複数の第1アンテナ素子601は、動作周波数f1に依存する一定の間隔D1で正方形状格子状に周期配列されているが、配列の形状はこれに限定されない。例えば、長方形、三角形等の他の形状を単位格子とする格子状に配列されてもよいし、同心円状、1列アレイ、2列アレイ、または、アレイ以外の形状であってもよい。
周波数選択板100は、第5の実施形態における周波数選択板100と同様に、周波数f1を含む第1周波数帯の電磁波を透過し、第1周波数帯外の周波数帯であり、周波数f2を含む第2周波数帯の電磁波を反射するように設計される。周波数選択板100は、第1アンテナ素子601を介して、少なくとも一部が導体反射板603と対向して配置される。周波数選択板100は、後述する第2アンテナ素子602にとって導体反射板として動作する。
更に、周波数選択板100は、後述する複数の第2アンテナ素子602の給電線606を通過させるために、複数の開口607を備える。この様に構成することで、給電線606は周波数選択板100に対してほぼ垂直に配線される。そのため、給電線606の配線は、周波数選択板100と平行な面に形成されないので、周波数選択板100は給電線606の影響を殆ど受けない。従って本実施形態の周波数選択板100は、給電線606によって、周波数選択板としての性能が低下することがない。
また、周波数選択板100が開口607を備えたことで、給電線606の配線は周波数選択板100と平行な面に形成されないので、第2アンテナ素子602の性能は給電線606の影響を殆ど受けない。従って本実施形態の第2アンテナ素子602は、給電線606によって、アンテナ素子としての性能が低下することがない。
開口607は、例えば周波数選択板100を構成する複数の導体ループ106のうちの一部を取り除いて構成される。しかし、開口607の構成はこれに限定されない。開口607は、可能な限り小さいことが望ましいが、その直径が(λ2)/2以下であれば、周波数選択板100の性能がほとんど変化しないことを発明者らは見出した。ここで、波長λ2は、周波数f2の電磁波が物質中(空気、真空を含む)を進行する場合の波長を示す。そして、開口607の直径が(λ2)/2以下であれば、開口607はどのような形状でもよい。例えば、開口607は、給電線606を差し込むことが可能な大きさのスロット(slot)形状でもよいし、他の形状でもよい。
本実施形態では、開口607は複数備えられるものとした。しかし、第2アンテナ素子602が1つである場合、開口607は1つでよい。また、給電線606が周波数選択板100の性能に及ぼす影響を考慮しない場合、または、給電線606が周波数選択板100へ影響を及ぼさないように配線可能である場合、開口607は備えられなくてもよい。
また本実施の形態では、周波数選択板100は、第1アンテナ素子601および第2アンテナ素子602が対応する偏波方向においてのみ、上述の機能を有する構造としてもよい。
次に、第2アンテナ素子602は、周波数f1よりも高い周波数である動作周波数f2を共振周波数とする特性を有して、周波数f2の電磁波を送受信する。第2アンテナ素子602は、給電線606より給電され、周波数選択板100の第1アンテナ素子601と対向する面と反対側の面からの距離がT2の位置に配置される。また、第2アンテナ素子602の高さ(導体反射板603からの距離)はT3で示される。ここで、周波数選択板100は、第2アンテナ素子602にとって導体反射板とみなせる。導体反射板は短絡面であることから、周波数選択板100から第2アンテナ素子602までの距離T2は、(λ2)/4程度であることが望ましい。
本実施形態では、第2アンテナ素子602は、同一平面上に複数配置されるものとするが、全てが同一平面上になくてもよい。また、第2アンテナ素子602は、1つであってもよい。更に、複数の第2アンテナ素子602は、動作周波数f2に依存する一定の間隔D2で正方形格子状に周期配列されているが、配列の形状はこれに限定されない。例えば、長方形、三角形等の他の形状を単位格子とする格子状に配列されてもよいし、同心円状、1列アレイ、2列アレイ、または、アレイ以外の形状であってもよい。
或いは、本実施形態において、複数の第1アンテナ素子601および複数の第2アンテナ素子602は、それぞれ間隔をあけて独立に配置されるものとしたが、これらの構成は上記に限定されない。例えば、複数の第1アンテナ素子601が同一の誘電体層内に配置され、複数の第2アンテナ素子602が別の誘電体層内に配置されてもよい。
次に、複数の第1アンテナ素子601および複数の第2アンテナ素子602は、それぞれの動作周波数f1、f2に依存する一定の間隔D1、D2で配列されるものとした(即ち、D1≠D2)。この場合、無線通信装置600は、間隔D1と間隔D2それぞれのアンテナアレイによって、f1とf2の各々の周波数でビームフォーミング(beam forming)を行うことができる。このとき、サイドローブ(side lobe)低減等の目的から、間隔D1、D2はそれぞれ(λ1)/2、(λ2)/2程度が望ましい。このように配置した場合、第1アンテナ素子601と第2アンテナ素子602とが導体反射板603の面方向に近付くことはほぼ必至である。
ここで通常、それぞれが異なる周波数に対応した第1アンテナ素子601および第2アンテナ素子602は、互いに近付けて配置されると互いの性能に影響を及ぼし合う。その結果、各アンテナ素子の性能が劣化する。
しかし、本実施形態の無線通信装置600は、第1アンテナ素子601の配列と第2アンテナ素子602の配列の間に、導体反射板603の面と平行に周波数選択板100が配置されている。つまり、無線通信装置600は、導体反射板603から第1アンテナ素子601までの高さT1と、導体反射板603から第2アンテナ素子602までの距離T3)とが異なる積層構造となっている(本実施形態ではT1<T3である)。周波数選択板100は、周波数f1の電磁波を透過させ、周波数f2の電磁波を反射するので、無線通信装置600は、第1アンテナ素子601が第2アンテナ素子602へ及ぼす影響を低減することができる。
ここで、周波数選択板100を使用せずに、導体反射板603に第1アンテナ素子601と第2アンテナ素子602を配置した場合を想定する。この場合、導体反射板603から第1アンテナ素子601までの高さは、前述の様に(λ1)/2が望ましい。また、導体反射板603から第2アンテナ素子602までの高さは、前述の様に(λ2)/2が望ましい。ここで、λ1>λ2なので、導体反射板603から第2アンテナ素子602の高さは、導体反射板603から第1アンテナ素子601の高さより低い。
第1アンテナ素子と第2アンテナ素子は、空間結合により互いのアンテナ特性に悪影響を及ぼす。そして、形状が小さい第2アンテナ素子より上部に形状が大きい第1アンテナ素子が配置されると、形状が小さい第2アンテナ素子の放射を遮る金属体である第1アンテナ素子が大きいので、特に第2アンテナ素子の放射特性劣化が大きい。
しかし、本実施形態の様に、周波数選択板100を使用することで、第1アンテナ素子の下方向への放射は導体反射板603で反射し、第2アンテナ素子の下方向への放射は周波数選択板100で反射することが可能となる。従って、形状が大きい第1アンテナ素子より上部に形状が小さい第2アンテナ素子が配置することが可能となった。そして、形状の大きい第1アンテナ素子の上部への放射を遮る金属体である第2アンテナ素子は小さいので、第1アンテナ素子の放射特性劣化は少ない。
この様に、本実施形態の無線通信装置600は、上述の様にマルチバンドアンテナのアンテナ素子間に周波数選択板を配置することで、各アンテナ素子は、アンテナ素子同士を近づけて配置する前の特性に対する劣化を少なく出来る。
尚、本実施形態では、周波数選択板として第1の実施形態に示した周波数選択板100を用いた例を示したが、他の実施形態に示した周波数選択板を用いても良い。
[第7の実施形態]
次に、第7の実施形態について図21および図22を参照して詳細に説明する。
[構成の説明]
図21は、第7の実施形態のレーダ装置の構成例を示す側面図である。
レーダ装置700は、探知対象物に向けてレーダ波を送信するアンテナアレイ710と導体反射板720を備える。そして、レーダ装置700は、アンテナアレイ710と探知対象物との間に、導体反射板720に対して一定の角度を持って配置された周波数選択板100を更に備える。
周波数選択板100は、アンテナアレイ710が放射する送信レーダ波の周波数f1の電磁波を透過し、他者が送信した到来レーダ波の周波数f2の電磁波を反射するように調整されている。
以上の構成によって、レーダ装置700は、正面から到来する他者のレーダ波を正面以外の方向に反射させることを可能とし、正面方向に対するレーダ反射断面積を大きく低減したレーダ装置を実現することが可能となる。
尚、ここでは、周波数選択板100が平面形状の構成を例に説明したが、例えば図22に示すように、2つの平面を組み合わせた形状や、円錐形状や角錐形状の構成としても良い。
また、本実施形態では、周波数選択板として第1の実施形態に示した周波数選択板100を用いた例を示したが、他の実施形態に示した周波数選択板を用いても良い。
[第8の実施形態]
次に、第8の実施形態について、図23乃至図33を参照して説明する。
図23は、本実施形態の無線通信装置800の斜視図である。
無線通信装置800は、箱状の筐体部806と、筐体部806と一体に取り付けられた反射板801と、反射板801上に設けられた複数のアンテナ素子802からなるアレイアンテナとを備える。アレイアンテナは、複数のアンテナ素子802が配列された集合体を指す。そして、無線通信装置800は、複数のアンテナ素子802からなるアレイアンテナを覆うレドーム803を更に備える。
筐体部806の内部には無線通信回路807が内蔵されている。無線通信回路807は複数のアンテナ素子802からなるアレイアンテナに電気的に接続されている。これにより、無線通信回路807で生成された無線信号は複数のアンテナ素子802からなるアレイアンテナを介して電磁波として大気中に放射され、他の設備(例えば無線端末等)との間で送受される。
また、無線通信回路807は例えばボールグリッドアレイ(Ball Grid Array;BGA)の半田ボールや、半田ボールの周囲に充填される熱伝導性アンダーフィル(underfill)のように、熱伝導性の高い部材で反射板801と接続されている。そのため、通信回路807が発生する熱の一部は、反射板801に伝導される。
反射板801は、導電性を有する材料で形成された板状の部材である。反射板801の一方側の面は、電磁波を反射する反射面801aである。反射板801は鉛直方向と平行に配置される。
以下の説明では、図23に示すように、反射板801と平行な平面内で鉛直方向と平行な軸をy軸、前記平面内でy軸と直交する方向をx軸と定義し、x軸とy軸の両方に直交する軸をz軸と定義する。
反射面801aと平行な面には、複数のアンテナ素子802が互いに間隔を空けて配列されている。図23に示すように、アンテナ素子802はパッチアンテナ(Patch Antenna)であり、アンテナ素子802のパッチの導体面は、反射面801aと一定の間隔をあけた平行な面に形成される。そして、これら複数のアンテナ素子802は、x軸とy軸に平行な面上に格子状に配列されている。
この様に、アンテナ素子802を反射面801aと平行な面上に複数配列することで、複数のアンテナ素子802からなるアレイアンテナが形成される。そして、アンテナ素子802ごとに、信号の位相や振幅を制御することで、特定の方向のビーム(beam)を形成することができる。
ここで、無線通信装置800の無線機について説明する。
無線通信装置800は、例えば図32に示す様に、複数のアンテナ素子802と無線通信回路807を構成要素とする。
以下、無線通信装置800が電波を受信する場合について述べる。
無線通信回路807は、それぞれのアンテナ素子に接続され処理部の指示により電気信号の位相を変化させる移相器と、移相器の出力端を電力合成して接続するRF回路(以下RF;radio frequency)を備える。更に、RFの出力はベースバンド回路(以下BB;base band)の入力端に接続される。無線通信装置800は、アンテナ素子802ごとに移相器の位相を変化させることで、ビーム方向を制御することが可能である。
以上は、無線通信装置800が電波を受信する場合について説明したが、電波を送信する場合は、アンテナの可逆性により、上記の入力と出力の関係を逆にして、電力合成は電力分配と読み替えることが可能である。
無線通信回路807は、通信方式によって種々の構成をとり得る。以下、無線通信装置800が電波を受信する場合について説明するが、上述の様に電波を送信する構成にも利用可能である。
図33に示す無線通信装置800は、アンテナ素子で受けた信号は、各素子に1個ずつ接続されたRFに入力され、各RFの出力はBBに入力される。この様な構成は、アンテナ素子802毎に異なる無線信号を送受信する空間多重通信やデジタルビームフォーミング(Digital Beamforming)に利用される。
尚、無線通信装置800はBBを含まず、外部にBBを設けるなどとしても良い。
上記の図32および図33のいずれの装置構成においても、無線通信回路807は回路の動作に伴って発熱するため、無線通信回路807やその他の図示せぬ回路の動作に悪影響を及ぼす可能性がある。
そこで、無線通信回路の放熱について以下に説明する。
図23に示す様に、レドーム803は、反射板801の反射面801a側を覆う板状部材である。レドーム803はy軸方向から見て略C字型に折り曲げられている。レドーム803のx軸方向の両端は、筐体部806のy軸と平行な両端部にそれぞれ固定される。
このようにレドーム803が筐体部806に固定されると、レドーム803と反射面801aとの間には、通気流路803Fとなり得る空間が形成される。
更に、通気流路803Fのy軸方向両側は、外部に対してそれぞれ開口している。これらの開口のうち、y軸の負の方向に開く開口は吸気孔804であり、鉛直上方(y軸正方向)に開く開口は排気孔805とされている。これらの吸気孔804、及び排気孔805を介して、上記の通気流路803Fは外部と流通する。
なお、本実施形態におけるレドーム803は、上記アンテナ素子802から放射される信号を遮蔽しないように、誘電体材料か、少なくとも一部が周波数選択板100で形成されることが望ましい。
また、反射面801a上には、少なくとも一部が周波数選択板で構成された、FSS放熱フィン808が、反射面801aに対して略垂直で、通気流路803Fに沿った方向に設置されている。FSS放熱フィン808は、例えば半田や金属クリップのように、熱伝導性の高い部材で反射板801と接続されていて、無線通信回路807で発生して反射板801を伝導する熱の一部がFSS放熱フィン808に伝導される。
FSS放熱フィン808に伝導された熱は、各FSS放熱フィン808から空気に熱伝達されることによって、外部へと放熱される。そして、レドーム803内部に形成される通気流路803Fに外部の空気が導かれるので、各FSS放熱フィン808からの放熱が促される。
即ち、外気の空気は、吸気孔804から通気流路803Fに導かれた後、FSS放熱フィン808の表面に触れることで熱を奪う。そして、FSS放熱フィン808の熱を吸収した空気は、排気孔805からレドーム803の外部に放出される。
特に、FSS放熱フィン808の放熱によって昇温された空気には、密度の減少に伴って鉛直上方に向かう力が付加される。この力によって、通気流路803F内では鉛直下方から鉛直上方に向かう空気の自然対流が形成される。
ここで、吸気孔804はレドーム803の内部の通気流路803Fの下部に形成され、排気孔805は通気流路803Fの上部に形成されている。
この様に吸気孔804と排気孔805をレドーム803の上下に配置することで、吸気孔804から通気流路803F内に導かれた外部の空気は、その鉛直上方に形成された排気孔805に向かって円滑に流れる。同時に、吸気孔804からは新たな外部の空気が継続して供給される。
即ち、吸気孔804から排気孔805に向かって連続的な自然対流が形成される(いわゆる煙突効果)。したがって、無線通信装置800の連続的な運用に際して、無線通信回路807を効率的に冷却し続けることができる。
更に、上述のように、FSS放熱フィン808は板状に形成されるとともに、その厚さ方向両側の面をx軸方向両側に向けて配置されている。言い換えれば、通気流路803F中の空気の流れる方向から見て、FSS放熱フィン808の投影面積は十分に小さくなっている。これにより、FSS放熱フィン808が通気流路803F中の空気の流れを妨げにくくしている。
また無線通信装置800におけるFSS放熱フィン808は周波数選択板100で構成されるため、繋がった金属でありながら特定帯域の電磁波を透過させることができる。従って、周波数選択板100の透過帯域が、アンテナ素子802の動作帯域を含むように設計することでアンテナ素子802から放射される電磁波の伝播を妨げる不要な反射を抑制することができる。
このため、アンテナ素子802の近傍にもFSS放熱フィン808を配置することが可能となり、アンテナアレイ102Rの面積を電波の放射だけでなく放熱にも活用することができる。
またFSS放熱フィン808のz軸方向の寸法は、無線通信装置800の外観上の厚み低減のために、一定の寸法以上に出来ない場合がある。本実施形態の周波数選択板100は、動作構成単位の小型化により、自由な形状での設計が可能となることから、FSS放熱フィン808を構成するのに適している。
以上説明した様に、本実施形態の無線通信装置800は、自由な形状やサイズで設計可能な周波数選択板を放熱フィンに使用することで、無線通信装置800の外観上の厚みを低減することが出来る。
(第8の実施形態の変形例)
以上、第8の実施形態について説明したが、上記実施形態に限定されるものではなく、次のように拡張または変形可能である。
(第8の実施形態の変形例1)
第8の実施形態では、図23に示す様に、無線通信回路807が反射板801の反射面801aと反対側の面に配置された場合を例に説明したが、無線通信回路807は反射板801に熱を伝えることができればどのような配置であってもよい。
例えば、熱伝導性の高い材料で無線通信回路807と反射板801とが接続されていれば、必ずしも無線通信回路807が反射板801に直接接続されていなくてもよい。また、無線通信回路807が反射板801の反射面801aに配置されていてもよいし、他の構成であってもよい。
(第8の実施形態の変形例2)
また、図23におけるレドーム803は、周波数選択板で構成されても良いことを上述した。そこで、レドーム803を構成する周波数選択板が、半田や金属クリップ、或いは金属ねじなど熱伝導性の高い部材で反射板801と接続されて、無線通信回路807で発生し反射板801を伝導する熱の一部が伝導されてもよい。このとき、レドーム803は、周波数選択板によりアンテナ素子802から放射される電磁波を透過させ、電磁波の伝播を妨げずにアンテナを機械的に保護することが可能である。
更に、このレドーム803を構成する周波数選択板は、FSS放熱フィン808と同様に繋がった金属であるため、無線通信回路807で発生した熱を伝え、空気に熱伝達させて外部へと放熱する。この様に、周波数選択板を用いたレドームは、誘電体材料でつくられるレドームと比べて、放熱性能を更に向上させることができる。
(第8の実施形態の変形例3)
また、図23におけるレドーム803に、吸気孔804及び排気孔805とは異なる他の孔を形成してもよい。この様な構成とすることで、吸気孔804から排気孔805に向かう自然対流を妨げることなく、通気流路803F内に更に多くの空気を導くことができる。これにより、無線通信装置800の冷却性能を更に向上させることができる。
(第8の実施形態の変形例4)
或いは、本実施形態では、図23の様にレドーム803を備えた構成を例に説明したが、アンテナ素子802やFSS放熱フィン808を機械的に外部から保護する必要が無いような場合にはレドーム803を備えない構成であってもよい。例えば屋内であって、異物がぶつかる可能性のない場所に設置する場合には、レドーム803を備えなくても良い。
(第8の実施形態の変形例5)
更に、無線通信装置800の配置される環境が許容する限りにおいて、図23に示す無線通信装置800の筐体部806の裏側(反射面801aとは反対側の面)に、放熱器(ヒートシンク)を備えてもよい。このような構成によれば、無線通信装置800の放熱性能を更に向上させることができる。
(第8の実施形態の変形例6)
また、無線通信装置800の配置される環境に応じて、図23に示す無線通信装置800の排気孔805の上部に、排気孔を塞がない様に庇を備えてもよい。この様な構成とすることで、レドーム803の内部に雨や雪が入ることを防ぎ、無線通信装置800の耐候性を向上させることができる。
(第8の実施形態の変形例7)
図23に示す無線通信装置800は、通気流路803Fの中で生じる空気の自然対流によってFSS放熱フィン808からの放熱を促す構成とした。しかしながら、自然対流によらず、通気流路803F中に強制対流を生じさせる構成を採ることも可能である。
具体的には、吸気孔804にファンを設ける構成が考えられる。このファンは外部から供給される電力によって回転駆動されることで、外部から通気流路803F内に向けて空気を導入する。これにより、通気流路803F内では強制的な空気の対流が形成される。
このような構成によれば、空気の自然対流のみによる放熱に比べて、更に効率的かつ良好な放熱効果を得ることができる。なお、ファンは通気流路803F内に強制的な空気の対流を形成することができれば他の場所に設けられてもよい。たとえば排気孔805にファンを設ける構成であっても同様の効果を得ることができる。
(第8の実施形態の変形例8)
更に、図24に示すように、アンテナ素子802は、それぞれ板状であり、反射面801aに対して略垂直な方向に設置されてもよい。図24における複数のアンテナ素子802は、反射面801aの法線方向(z軸方向)から見て格子状に配列されている。更に、アンテナ素子802の厚さ方向両面はそれぞれx軸方向を向いている。ここで、アンテナ素子802は、例えば図27に示すように、板状の誘電体基板810と、この誘電体基板810の表面に形成された略L字型の導体パターンであるアンテナパターン811a、及びアンテナパターン811bによって構成される。
導体パターンは、例えば銅箔のように良好な電気伝導性と熱伝導性とを備える材料で形成されることが望ましい。誘電体基板810は、上記のようにその厚さ方向両面をx軸方向に向けて配置される。誘電体基板810は、例えばガラスエポキシ樹脂を用いたプリント基板や、LTCCのようなセラミック基板によって形成される。
更に、アンテナパターン811a、及びアンテナパターン811bは、給電点812を介して、筐体部806に内蔵された無線通信回路807に接続されている。そして、無線通信回路807で生成された無線信号を、アンテナパターン811a、及びアンテナパターン811bに給電することでこれを励振する。
以上のように、個々のアンテナ素子802は、アンテナパターン811a、及びアンテナパターン811bをx軸方向に向けて配置されることから、上記のy軸方向(鉛直方向)に偏波された電磁波を送受可能なダイポールアンテナを形成する。
そして、図24に示す無線通信装置800は、FSS放熱フィン108に加えてアンテナ素子802も放熱フィンとして利用することができるため、より高い放熱性能を実現することができる。
(第8の実施形態の変形例9)
第8の実施形態の変形例8で示した、図24のアンテナ素子802は、図27に示される様な、誘電体基板810の片面にアンテナパターン811a、および811bが形成されたアンテナ素子を例に説明した。しかし、アンテナパターン811a、および811bの態様はこれに限定されず、例えば図28に示すように、誘電体基板810の片面にアンテナパターン811aを形成し、反対面にアンテナパターン811bを形成してもよい。
(第8の実施形態の変形例10)
また、図24ではy軸方向の1偏波アレイ構成を示したが、図25に示すように互いに垂直な2偏波のアレイ構成を考えることもできる。図25の無線通信装置800は、反射面801aに対して略垂直な方向に設置される、複数の第1アンテナ素子802aを有する第1素子群L1を備える。更に、図25の無線通信装置800は、反射面801aに対して略垂直な方向に設置される、複数の第2アンテナ素子802bを有する第2素子群L2を備える。
第1素子群L1における第1アンテナ素子802aは、反射面801a上におけるy軸とz軸を含む平面内で、y軸方向(鉛直方向)に対して、おおむね45°だけ傾斜する方向(第1方向)に複数配列されている。一方で、第2素子群L2における第2アンテナ素子802bは、上記の第1方向に対してy軸とz軸と含む平面内でおおむね垂直な方向(第2方向)に複数配列されている。
そして、第1アンテナ素子802aは、第1方向に間隔を空けて配列され、第2アンテナ素子802bは、第2方向に間隔を空けて配列されている。更に、上記の第1素子群L1が、反射面801a上で第2方向に間隔を空けて配列され、第2素子群L2が第1方向に間隔を空けて配列されている。
複数の第1アンテナ素子802a、及び複数の第2アンテナ素子802bは、互いに同一の格子定数を有する正方格子状に配列されている。即ち、反射面801aの法線方向(z軸方向)から見て、互いに隣接する第1アンテナ素子802a同士の間の寸法はいずれもおおむね等しい。同様にして、互いに隣接する第2アンテナ素子802b同士の間の寸法もいずれもおおむね等しい。
それぞれの第1アンテナ素子802aは、第2方向で互いに隣り合う一対の第2アンテナ素子802b同士の間に配置されている。更に、反射板801(反射面801a)の法線方向から見て、隣接する一対の第2アンテナ素子802b同士を結ぶ線は、第1アンテナ素子802aの第1方向における中央を通るように構成されている。ここで、上記のように第2アンテナ素子802bも正方格子状に配列されることから、隣接する一対の第1アンテナ素子802a同士を結ぶ線も、第2アンテナ素子802bの第2方向における中央を通る。なお、上記の「中央」は、必ずしも厳密である必要はなく、実質的に第1アンテナ素子802a、または第2アンテナ素子802bを等分する線分を含む領域であればよい。
上記のように第1素子群L1と第2素子群L2とは、互いに垂直な方向に配列されることから、それぞれの偏波も互いに垂直な状態となる。更に、第1素子群L1、及び第2素子群L2は、無線通信回路807によってそれぞれ別個に制御される。即ち、第1素子群L1、及び第2素子群L2には、異なる位相、電力の無線信号がそれぞれ給電される。これにより、互いに独立した第1素子群L1と、第2素子群L2とで構成されるアレイアンテナを形成する。即ち、アレイアンテナは、偏波ごとに異なるビームを形成することが可能な偏波共用アレイアンテナとして動作する。
更に、第1素子群L1、及び第2素子群L2が上記のように配列されることで、第1アンテナ素子802a、及び第2アンテナ素子802bからの電磁波の放射の最大方向は互いに垂直である。そのため、第1アンテナ素子802aと第2アンテナ素子802bとの電磁的な結合を抑制しつつ、互いを近接させて配置することができる。
加えて、上記のような構成によれば、第1アンテナ素子802a、及び第2アンテナ素子802bによって形成される間隙が、y軸に沿ってジグザグ状に蛇行した状態となる。これにより、通気流路803F中を自然対流によって流れる空気が、第1アンテナ素子802a、及び第2アンテナ素子802bに対して十分に接触するため、無線通信装置200の放熱性能を更に高めることができる。
(第8の実施形態の変形例11)
また例えば、図26に示すように、第1アンテナ素子802a、第2アンテナ素子802bの端部と、FSS放熱フィン808とが近接する部分に、切り欠き808vを設ける構成を考えることもできる。切り欠き808vを設けることによって、空気の流れにくい箇所が解消され、空気の流路が確保されるため、放熱性能を高めることができる。
(第8の実施形態の変形例12)
また、図24、図25、図26において、第1アンテナ素子802a、及び第2アンテナ素子802bがそれぞれ正方格子状に配列された例について説明した。しかし、第1アンテナ素子802a、及び第2アンテナ素子802bの少なくとも一方が長方形格子状に配列されていてもよい。
(第8の実施形態の変形例13)
更に、図24、図25、図26において、アンテナ素子802(第1アンテナ素子802a、第2アンテナ素子802b)がそれぞれダイポールアンテナとして構成された例について説明した。しかしながら、アンテナ素子802の態様は上記に限定されず、図29および図30に示すように、いわゆるスプリットリング(Split-ring)共振器をアンテナ素子802として採用してもよい。
具体的には、誘電体基板810の表面に略T字状の導体パターンが形成されている。この導体パターンのうち、反射板801(反射面801a)に近接する側の領域はおおむね矩形状をなすことで矩形導体部827と称する。一方で、反射面801aから離間する側の領域は略C字状をなすことで環状導体部826と称する。
環状導体部826には、その周方向の一部が切り欠かれたスプリット部824が形成されている。これにより、環状導体部826はインダクタとして内側の矩形領域829で磁界を形成し、スプリット部824はキャパシタとして一定の静電容量を確保する。上記の構成によりインダクタとキャパシタが直列に接続されたスプリットリング共振器が形成される。
環状導体部826の周方向の他の一部には、給電ビア825を介して給電線823が接続されており、給電点812から伝送される無線信号を上記のスプリットリング共振器に入力するように構成される。
このようなスプリットリング共振器としてのアンテナ素子802は、同じ動作周波数のダイポールアンテナに比べて寸法を小さくすることができる。例えば図25の無線通信装置800のアンテナ素子802としてスプリットリング共振器を用いた場合と、ダイポールアンテナを用いた場合を比べる。すると、アンテナ素子802としてスプリットリング共振器を用いた方が、ダイポールアンテナを用いた場合より、第1アンテナ素子802a、及び第2アンテナ素子802bによって形成される間隙をより広くとることができる。
そのため、アンテナ素子802としてスプリットリング共振器を用いた方が、ダイポールアンテナを用いた場合より、通気流路803F中の空気流れを妨げないアレイ構成が可能となる。このような構成によって、無線通信回路807をより効率的に冷却することができる。
(第8の実施形態の変形例14)
更に、図31に示すように、図30の略T字状の導体パターンを複数積層して、これら略T字状の導体パターン同士を導電性ビア835によって互いに接続するとともに、略T字状の導体パターン同士の間に給電線823を設けてもよい。このような構成によれば、互いに対向する矩形導体部827によって、給電線823に対するシールド性能を向上させることができる。即ち、給電線823に対する外部からのノイズを遮蔽することができる。
(第8の実施形態の変形例15)
また、上記の図24、図25、図26におけるアンテナ素子802は、第5実施形態における無線通信装置500、第6実施形態における無線通信装置600、第7実施形態におけるレーダ装置700にも同様に適用することが可能である。
尚、第8の実施形態および第8の実施形態の各変形例では、周波数選択板として第1の実施形態に示した周波数選択板を用いた場合を説明したが、他の実施形態に示した周波数選択板を用いる構成としても良い。
[第9の実施形態]
次に、第9の実施形態について、図9を参照して説明する。
図9は、本実施形態の周波数選択板110の構成を示す上面図である。
図1、2に示した第1の実施形態の周波数選択板100の構成において、4つの導体ビア102、2つの導体パターン103及び2つの導体パターン104は電気的に接続され、導体ループを形成していた。この導体ループの一部が切り欠かれたような構造の周波数選択板を考えることができる。
例えば、図9に示す周波数選択板110においては、導体ビア102を全て取り除き、各導体パターン103及び導体パターン104が電気的に離れて配置されている。この場合、周波数選択板110へ入射する電磁波は、導体パターン103の電気的共振周波数と、導体パターン104の電気的共振周波数において入射電磁波が反射する。そして、導体パターン103の電気的共振周波数と、導体パターン104の電気的共振周波数のそれぞれから離れた周波数において、周波数選択板110へ入射した電磁波が透過することとなる。
[第10の実施形態]
次に、第10の実施形態について、図34を参照して説明する。
図34は本実施形態の構成例を示す図である。
本実施形態の周波数選択板10は、所定の周波数の電磁波を透過させ前記所定の周波数以外の電磁波を反射させる周波数選択板である、そして、前記周波数選択板10は、導体閉ループを少なくとも1つ以上備える。この導体閉ループは、一の層に形成された導体パターン11と、前記一の層11と異なる少なくとも1つの層に形成される導体パターン14とが接続部12および接続部13で電気的に接続されて構成される。
以上の様にして、本実施形態の周波数選択板10は、動作構成単位の小型化と、動作構成単位の連続配置によって、特許文献1に示される様な周波数選択板と比べて、より自由な形状、サイズで設計が可能である。
上記の実施形態の一部または全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)
所定の周波数の電磁波を透過させ前記所定の周波数以外の電磁波を反射させる周波数選択板において、
前記周波数選択板は、一の層に形成された導体パターンと、前記一の層と異なる少なくとも1つの層に形成される導体パターンとが接続部で電気的に接続されて構成される導体閉ループを少なくとも1つ以上備えることを特徴とする周波数選択板。
(付記2)
前記導体パターンの内、少なくとも2つの導体パターンの前記一の層の形成される面への正射影は、前記接続部以外で少なくとも一部が重なり合うことを特徴とする、付記1に記載の周波数選択板。
(付記3)
少なくとも1つの前記導体パターンの前記接続部の間の最短の長さは、前記接続部の間の最短距離より長いことを特徴とする、付記1または付記2に記載の周波数選択板。
(付記4)
前記導体パターンのうち少なくとも1つはメアンダ形状であることを特徴とする付記1乃至付記3の何れかに記載の周波数選択板。
(付記5)
前記一の層と、前記一の層と異なる層は、プリント回路基板の誘電体層を挟んで配置され、前記接続部は導体ビアであることを特徴とする、付記1乃至付記4の何れかに記載の周波数選択板。
(付記6)
一の層に形成されたメアンダ形状の導体パターンを有する導体閉ループを少なくとも1つ以上備えることを特徴とする周波数選択板。
(付記7)
複数の前記導体閉ループを備え、
前記導体閉ループの一部が他の前記導体閉ループと接続していることを特徴とする、付記1乃至付記6の何れかに記載の周波数選択板。
(付記8)
前記導体閉ループの少なくとも1箇所に間隙を有し、前記間隙を挟む導体間にキャパシタンス要素を備えることを特徴とする付記1乃至付記7の何れかに記載の周波数選択板。
(付記9)
所定の周波数の電磁波を透過させ前記所定の周波数以外の電磁波を反射させる周波数選択板において、
前記周波数選択板は、一の層に形成された導体パターンと、前記一の層と異なる少なくとも1つの層に形成される導体パターンと、前記導体パターンの端部どうしの間隙とで構成されるループを少なくとも1つ以上備えることを特徴とする周波数選択板。
(付記10)
前記導体パターンの内、少なくとも2つの導体パターンの前記一の層の形成される面への正射影は、少なくとも一部が重なり合うことを特徴とする、付記9に記載の周波数選択板。
(付記11)
少なくとも1つの前記導体パターンの端部間の前記少なくとも1つの前記導体パターン上の最短の長さは、前記少なくとも1つの前記導体パターンの端部間の最短距離より長いことを特徴とする、付記9または付記10に記載の周波数選択板。
(付記12)
前記導体パターンのうち少なくとも1つはメアンダ形状であることを特徴とする付記9乃至付記11の何れかに記載の周波数選択板。
(付記13)
前記一の層と、前記一の層と異なる層は、プリント回路基板の誘電体層を挟んで配置されることを特徴とする、付記9乃至付記12の何れかに記載の周波数選択板。
(付記14)
複数の前記ループを備え、
前記ループの一部が他の前記ループと間隙を挟んで接近していることを特徴とする、付記9乃至付記13の何れかに記載の周波数選択板。
(付記15)
前記ループの少なくとも1箇所に第2の間隙を有し、前記第2の間隙を挟む導体間にキャパシタンス要素を備えることを特徴とする付記9乃至付記14の何れかに記載の周波数選択板。
(付記16)
少なくとも1つのアンテナ素子を覆うレドームの少なくとも一部分が、付記1乃至付記15の何れかに記載の周波数選択板であることを特徴とするアンテナ。
(付記17)
電磁波を反射する反射板と、
付記1乃至付記15の何れかに記載される少なくとも1つの周波数選択板が前記反射板に対して略垂直になるように配置されていることを特徴とするアンテナ。
(付記18)
前記周波数選択板の前記導体パターンの少なくとも1つは、前記反射板と直接接続されるか熱的に伝導性がある材質で接続されることを特徴とする付記17に記載のアンテナ。
(付記19)
電磁波を反射する反射板と、
前記反射板の上面に対して第1の所定の高さに配置される少なくとも1つの第1のアンテナ素子と、
前記第1のアンテナ素子の上方に配置される付記1乃至付記15の何れかに記載の周波数選択板と、
前記周波数選択板の上面に対して第2の所定の高さに配置される前記第1のアンテナ素子より高い周波数で動作する少なくとも1つの第2のアンテナ素子とを備え、
前記所定の周波数は、前記第1のアンテナ素子の動作周波数であることを特徴とするアンテナ。
(付記20)
前記第1の所定の高さは前記第1のアンテナ素子の動作周波数に対応する波長の略4分の1であり、前記第2の所定の高さは前記第2のアンテナ素子の動作周波数に対応する波長の略4分の1であることを特徴とする付記19に記載のアンテナ。
(付記21)
付記16乃至付記20の何れかに記載のアンテナと、
無線通信回路とを備えることを特徴とする無線通信装置。
(付記22)
付記16乃至付記20の何れかに記載のアンテナと、
レーダ用電子回路とを備えることを特徴とするレーダ装置。
以上、上述した実施形態を模範的な例として本発明を説明した。しかしながら、本発明は、上述した実施形態には限定されない。即ち、本発明は、本発明のスコープ内において、当業者が理解し得る様々な態様を適用することができる。
この出願は、2016年2月18日に出願された日本出願特願2016−028552を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
10 周波数選択板
11 導体パターン
12、13 接続部
14 導体パターン
100 周波数選択板
101 誘電体基板
102 導体ビア
102R アンテナアレイ
103、104、105 導体パターン
106 導体ループ
108 FSS放熱フィン
110 周波数選択板
200 無線通信装置
201、202 分岐導体パターン
203、204 キャパシタ
205 重なり部分
301、302、303、304 導体パターン
401、402 導体ビア
403、404、405 導体パターン
406、407 導体ビア
408、409、410 導体パターン
500 無線通信装置
510 マルチバンドアンテナ
520 導体反射板
600 無線通信装置
601 第1アンテナ素子
602 第2アンテナ素子
603 導体反射板
605、606 給電線
607 開口
700 レーダ装置
710 アンテナアレイ
720 導体反射板
800 無線通信装置
801 反射板
801a 反射面
802 アンテナ素子
802a 第1アンテナ素子
802b 第2アンテナ素子
803 レドーム
803F 通気流路
804 吸気孔
805 排気孔
806 筐体部
807 無線通信回路
808 FSS放熱フィン
808v 切り欠き
810 誘電体基板
811a、811b アンテナパターン
812 給電点
823 給電線
824 スプリット部
825 給電ビア
826 環状導体部
827 矩形導体部
829 矩形領域
835 導電性ビア

Claims (10)

  1. 所定の周波数の電磁波を透過させ前記所定の周波数以外の電磁波を反射させる周波数選択板において、
    前記周波数選択板は、一の層に形成された導体パターンと、前記一の層と異なる少なくとも1つの層に形成される導体パターンとが接続部で電気的に接続されて構成される導体閉ループを少なくとも1つ以上備えることを特徴とする周波数選択板。
  2. 前記導体パターンの内、少なくとも2つの導体パターンの前記一の層の形成される面への正射影は、前記接続部以外で少なくとも一部が重なり合うことを特徴とする、請求項1に記載の周波数選択板。
  3. 少なくとも1つの前記導体パターンの前記接続部の間の最短の長さは、前記接続部の間の最短距離より長いことを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の周波数選択板。
  4. 一の層に形成されたメアンダ形状の導体パターンで囲まれる空隙を有する導体閉ループを少なくとも1つ以上備えることを特徴とする周波数選択板。
  5. 複数の前記導体閉ループを備え、
    前記導体閉ループの一部が他の前記導体閉ループと接続していることを特徴とする、請求項1乃至請求項4の何れかに記載の周波数選択板。
  6. 電磁波を反射する反射板と、
    請求項1乃至請求項5の何れかに記載される少なくとも1つの周波数選択板が前記反射板に対して略垂直になるように配置されていることを特徴とするアンテナ。
  7. 前記周波数選択板の前記導体パターンの少なくとも1つは、前記反射板と直接接続されるか熱的に伝導性がある材質で接続されることを特徴とする請求項6に記載のアンテナ。
  8. 電磁波を反射する反射板と、
    前記反射板の上面に対して第1の所定の高さに配置される少なくとも1つの第1のアンテナ素子と、
    前記第1のアンテナ素子の上方に配置される請求項1乃至請求項5の何れかに記載の周波数選択板と、
    前記周波数選択板の上面に対して第2の所定の高さに配置される前記第1のアンテナ素子より高い周波数で動作する少なくとも1つの第2のアンテナ素子とを備え、
    前記所定の周波数は、前記第1のアンテナ素子の動作周波数であることを特徴とするアンテナ。
  9. 請求項6乃至請求項8の何れかに記載のアンテナと、
    無線通信回路とを備えることを特徴とする無線通信装置。
  10. 請求項6乃至請求項8の何れかに記載のアンテナと、
    レーダ用電子回路とを備えることを特徴とするレーダ装置。
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