JP6878184B2 - 車両用ドラムブレーキのシュー間隙自動調節装置 - Google Patents

車両用ドラムブレーキのシュー間隙自動調節装置 Download PDF

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本発明は、車両用ドラムブレーキのシュー間隙自動調節装置に関し、特にそのシュー間隙自動調節装置を構成する部品点数を削減する構造に関するものである。
(a)バッキングプレートに拡開可能に配設された一対のブレーキシューの一方の一端部に係合する第1ストラット部材と、前記一対のブレーキシューの他方の一端部に係合する第2ストラット部材と、アジャストホイールを備えて前記第1ストラット部材および前記第2ストラット部材の間に配設されてそれらのうちの少なくとも一方のストラット部材に螺合する調節軸とを有するストラットと、(b)前記第2ストラット部材に回動可能に取り付けられた基端部、および前記基端部から前記アジャストホイール側に延設されて前記アジャストホイールの外周歯に係合する係合アーム部を備え、前記一対のブレーキシューの拡開に応じで前記基端部が回動し前記係合アーム部によって前記アジャストホイールを一方向に回動させるアジャストレバーと、を有する車両用ドラムブレーキのシュー間隙自動調節装置が、知られている。たとえば特許文献1に記載の車両用ドラムブレーキのシュー間隙自動調節装置がそれである。
上記特許文献1に記載の車両用ドラムブレーキのシュー間隙自動調節装置では、アジャストレバーによってアジャストホイールを所定の方向に回動させることにより、ストラット部材を伸長させてシューの間隙すなわちブレーキドラムとブレーキシューとの間隙を自動で調節している。ここで、上記シュー間隙自動調節装置には、アジャストレバーとストラット部材との間にばね部材が装着されているとともに、アジャストレバー、ばね部材およびストラット部材は、それらを挿通する組付ピンによって一体的に組み付けられている。アジャストレバーは、組付ピンにより相対回動可能にストラット部材に連結されており、且つ止め輪部材によってストラット部材からの脱落が防止されている。
特開2015−075130号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の車両用ドラムブレーキのシュー間隙自動調節装置では、アジャストレバーは組付ピンにより相対回動可能にストラット部材に連結されているとともに、組付ピンに装着された止め輪部材によってストラット部材からの脱落が防止されている。これにより、上記シュー間隙自動調節装置は部品点数が多くなりコストが増大する可能性があった。
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、シュー間隙自動調節装置を構成する部品点数を削減することにより、低コスト化を図ることができる車両用ドラムブレーキのシュー間隙自動調節装置を提供することにある。
第1発明の要旨とするところは、(a)バッキングプレートに拡開可能に配設された一対のブレーキシューの一方の一端部に係合する第1ストラット部材と、前記一対のブレーキシューの他方の一端部に係合する第2ストラット部材と、アジャストホイールを備えて前記第1ストラット部材および前記第2ストラット部材の間に配設されてそれらのうちの少なくとも一方のストラット部材に螺合する調節軸とを有するストラットと、(b)前記第2ストラット部材に回動可能に取り付けられた基端部、および前記基端部から前記アジャストホイール側に延設されて前記アジャストホイールの外周歯に係合する係合アーム部を備え、前記一対のブレーキシューの拡開に応じで前記基端部が回動し前記係合アーム部によって前記アジャストホイールを一方向に回動させるアジャストレバーと、を有する車両用ドラムブレーキのシュー間隙自動調節装置であって、(c)前記基端部には、前記第2ストラット部材の厚さ方向に形成された挿通穴に回動可能に嵌合される突出軸が一体的に形成され、(d)前記アジャストレバーと前記第2ストラット部材との間には、前記アジャストレバーを前記突出軸まわりの一回動方向に回動させるトルクを付与し、且つ、前記アジャストレバーを前記突出軸の突出し方向、および前記アジャストホイールから離れる方向に付勢するばね部材が装着されていることにある。
第2発明の要旨とするところは、第1発明において、前記ばね部材は、1本の線材から曲成され、前記線材が巻回され且つ前記突出軸が通されたコイル部と、前記コイル部から突き出す一端部であって、前記第2ストラット部材を把持して前記コイル部を前記第2ストラット部材に押圧する把持部と、前記コイル部から突き出す他端部であって、前記アジャストレバーの前記係合アーム部から前記係合アーム部の突き出し方向と交差する方向に突設されたばね受部に係合して前記突出軸の突出し方向および前記アジャストホイールから離れる方向に付勢する付勢部とを有する捩りばねであることにある。
第3発明の要旨とするところは、第2発明において、前記アジャストレバーのばね受部は、前記一対のブレーキシューのうちの前記第2ストラット部材側のブレーキシューに当接させられることにある。
第4発明の要旨とするところは、第1発明から第3発明のいずれか1の発明において、前記アジャストレバーは、1枚の板材からプレス加工によって一体に形成されたものであり、前記アジャストレバーの基端部から突き出す前記突出軸は、絞り加工或いはバーリング加工によって円筒状に形成されていることにある。
第1発明によれば、車両用ドラムブレーキのシュー間隙自動調節装置には、前記アジャストレバーの基端部に、前記第2ストラット部材の厚さ方向に形成された挿通穴に回動可能に嵌合される突出軸が一体的に形成されている。また、前記アジャストレバーと前記第2ストラット部材との間には、前記アジャストレバーを前記突出軸まわりの一回動方向に回動させるトルクを付与し、且つ、前記アジャストレバーを前記突出軸の突出し方向、および前記アジャストホイールから離れる方向に付勢するばね部材が装着されている。これにより、前記シュー間隙自動調節装置は、前記突出軸によって前記アジャストレバーが前記ばね部材を介在させて前記第2ストラット部材に嵌合されるとともに、前記ばね部材の付勢によって、前記アジャストレバーが前記突出軸まわりに回動させられ且つ前記アジャストレバーが前記第2ストラット部材に組み付けられる。そのため、車両用ドラムブレーキのシュー間隙自動調節装置は、従来用いられていた組付ピンや止め輪部材を必要としない構成にすることができるので、車両用ドラムブレーキのシュー間隙自動調節装置の低コスト化を図ることができる。
第2発明によれば、前記ばね部材は、1本の線材から曲成され、前記線材が巻回され且つ前記突出軸が通されたコイル部と、前記コイル部から突き出す一端部であって、前記第2ストラット部材を把持して前記コイル部を前記第2ストラット部材に押圧する把持部と、前記コイル部から突き出す他端部であって、前記アジャストレバーの前記係合アーム部から前記係合アーム部の突き出し方向と交差する方向に突設されたばね受部に係合して前記突出軸の突出し方向および前記アジャストホイールから離れる方向に付勢する付勢部とを有する捩りばねである。これにより、一部品から成る捩りばね構造の前記ばね部材によって、前記アジャストレバーが前記突出軸まわりに回動させられ且つ前記アジャストレバーが前記第2ストラット部材に組み付けられる。そのため、車両用ドラムブレーキのシュー間隙自動調節装置の低コスト化をより図ることができる。
第3発明によれば、前記アジャストレバーのばね受部は、前記一対のブレーキシューのうちの前記第2ストラット部材側のブレーキシューに当接させられる。これにより、前記ばね受部の付勢力によって、前記第2ストラット部材すなわち前記ストラットを前記第2ストラット部材側のブレーキシューとは反対側のブレーキシューすなわち前記第1ストラット部材側へ常時付勢することができる。
第4発明によれば、前記アジャストレバーは、1枚の板材からプレス加工によって一体に形成されたものであり、前記アジャストレバーの基端部から突き出す前記突出軸は、絞り加工或いはバーリング加工によって円筒状に形成されていることにある。これにより、前記アジャストレバーおよび前記突出軸は、1枚の板材により一体に形成されるので、車両用ドラムブレーキのシュー間隙自動調節装置の低コスト化をより図ることができる。
本発明が適用される一実施例のシュー間隙自動調節装置を備えた車両用ドラムブレーキを示す正面図である。 図1のシュー間隙自動調節装置の要部を拡大して示す図であり、図1のII−II視断面図である。 図1の一点鎖線で囲まれたA部を拡大して示す図であり、アジャストレバーがストラットに組み付けられた状態の要部を拡大して示す図である。 図3のIV−IV視断面図であり、ばね部材の要部を拡大して示す図である。
以下、本発明の一実施例について図面を参照して説明する。なお、以下の実施例において図は適宜簡略化或いは変形されており、各部の寸法比および形状等は必ずしも正確に描かれていない。
図1は、本発明の一実施例のシュー間隙自動調節装置10を備えた車両用ドラムブレーキ(以下、ドラムブレーキという)12を示す正面図であり、リーディングトレーリング型のドラムブレーキ12のブレーキドラム14を取り外した状態を示している。ブレーキドラム14は、図1の1点鎖線で示す2つの同心円で表されており、その2つの円のうちの中心側の円はブレーキドラム14の内周面16を示している。ドラムブレーキ12には、たとえば図示しない車両の車軸管、アクスルハウジング、サスペンション装置等の非回転部材に一体的に固設された円板形状のバッキングプレート18が備えられている。また、ドラムブレーキ12には、そのバッキングプレート18の左右の外周部に円弧形状の凸側が外側になる姿勢で互いに接近離間可能にバッキングプレート18の中心線C1に対して略対称的に配設され、バッキングプレート18に拡開可能に設けられた一対のブレーキシュー20、22が備えられている。
ドラムブレーキ12には、図1に示すように、一対のブレーキシュー20、22の一端部間すなわち図1における上端部間に配設されたホイールシリンダ24と、一対のブレーキシュー20、22の前記一端部間に張設されて、一対のブレーキシュー20、22のそれぞれの前記一端部を互いに接近する方向に常時付勢させてホイールシリンダ24に当接させるリターンスプリング26とが備えられている。また、ドラムブレーキ12には、一対のブレーキシュー20、22の前記一端部間に架け渡されて、非制動時における一対のブレーキシュー20、22とブレーキドラム14との間すなわちシュー間隙を自動的に調節するシュー間隙自動調節装置10が備えられている。ここで、ドラムブレーキ12の非制動時とは、一対のブレーキシュー20、22に備えられた後述するライニング40、42がブレーキドラム14の内周面16に押圧されていない状態の時であって、たとえば図示しないブレーキペダルやハンドブレーキの操作に基づくドラムブレーキの作動によるドラムブレーキ12の制動が成されていない状態の時である。すなわち図1はドラムブレーキ12の非制動時を示している。さらに、ドラムブレーキ12には、一対のブレーキシュー20、22の他端部間すなわち図1における下端部間にリベットにより位置固定に設けられたアンカー28と、一対のブレーキシュー20、22の前記他端部間に張設されて、それら前記他端部をアンカー28に常時当接させるスプリング30が備えられている。上記中心線C1は、図1の正面視において、ホイールシリンダ24の長手方向の中央、アンカー28の長手方向の中央およびバッキングプレート16の中心を通る線である。
一対のブレーキシュー20、22は、何れもバッキングプレート18の板面と略平行な平板状を成し、且つ図1に示す正面図において全体が円弧形状に湾曲したシューウェブ32、34と、それら円弧形状を成すシューウェブ32、34の外周側端縁に沿ってブレーキシュー20、22の断面が略T字状を成すように一体的に固設された円弧形状のシューリム36、38と、それらシューリム36、38の外周面に接着剤などで一体的に固着された摩擦材から成るライニング40、42とを備えてそれぞれ構成されている。
一対のブレーキシュー20、22は、シューウェブ32、34の長手方向の中央付近に配設されたシューホールドダウン装置44、46によってバッキングプレート18側に向かって押圧されていて、拡開可能にバッキングプレート18にそれぞれ配設されている。図1に示すように、ブレーキシュー20の前記一端部には、正面視で一部が重なる状態で、長手平板状のパーキングブレーキレバー48の基端部がピン50により相対回動可能に連結されている。パーキングブレーキレバー48の先端部には、図示しないパーキングブレーキケーブルの一端部が連結されている。たとえば図示しないブレーキペダルやハンドブレーキの操作に基づき図示しないパーキングブレーキケーブルが中心線C1方向に引っ張られると、パーキングブレーキレバー48は中心線C1方向に回動させられる。パーキングブレーキレバー48が中心線C1方向に回動させられると、一対のブレーキシュー20、22が拡開してライニング40、42がブレーキドラム14の内周面16に押圧させられてドラムブレーキ12が制動状態となる。
図2は、図1のII−II視断面図であり、シュー間隙自動調節装置10の要部を示す図である。図1および図2に示すように、シュー間隙自動調節装置10には、一対のブレーキシュー20、22の前記一端部間に掛け渡され、ドラムブレーキ12の非制動時における一対のブレーキシュー20、22の接近を阻止してそれらの待機位置を規定するストラット52と、ストラット52に係合されるアジャストレバー54とが備えられている。
ストラット52には、図2に示すように、第1ストラット部材56と第2ストラット部材58と調節軸60とが備えられている。第1ストラット部材56は、長手状に形成され、ブレーキシュー20のシューウェブ32の前記一端部およびパーキングブレーキレバー48の基端部に係合する第1係合部56aを有している。第2ストラット部材58は、長手状に形成され、ブレーキシュー22のシューウェブ34の一端部に係合する第2係合部58aを有している。調節軸60は、第1ストラット部材56と第2ストラット部材58との間に介在し、軸心C2まわりに回転させられることによって第1ストラット部材56と第2ストラット部材58との間の距離を伸長させる。
調節軸60には、図2に示すように、アジャストホイール60aと螺子軸部60bと嵌合軸部60cとが一体的に備えられている。アジャストホイール60aは、略円板形状に形成されているとともに、外周面には複数の外周歯60eが形成されている。螺子軸部60bは、アジャストホイール60aの中心部から第1ストラット部材56側に略円柱形状に突き出されて形成されている。螺子軸部60bには、第1ストラット部材56に形成された雌ねじと螺合する雄ねじが形成されている。嵌合軸部60cは、アジャストホイール60aの中心部から第2ストラット部材58側に略円柱形状に突き出されて形成されている。嵌合軸部60cは、第2ストラット部材58の嵌合穴58bに相対回転可能に嵌合されており、第2ストラット部材58に軸心C2方向および軸心C2まわりに摺動可能とされている。なお、アジャストホイール60aは、螺子軸部60bおよび嵌合軸部60cの径および第1ストラット部材56および第2ストラット部材58の径より大径に形成されている。また、アジャストホイール60aと螺子軸部60bと嵌合軸部60cとは同心になるようにそれぞれ形成されている。
ストラット52は、アジャストレバー54によってアジャストホイール60aが所定の方向例えば調節軸60の螺子軸部60bが右ねじであれば左回りの方向に回動させられると、調節軸60の螺子軸部60bに形成された雄ねじと第1ストラット部材56の雌ねじ穴56bの内周部に形成された雌ねじとのねじの作用によって、第1ストラット部材56が第2ストラット部材58から離間する方向に移動させられる。そのため、第1ストラット部材56の第1係合部56aと第2ストラット部材58の第2係合部58aとの間の距離すなわちストラット52の長手方向の距離が伸長する。本実施例では、調節軸60は、螺子軸部60bが第1ストラット部材56に螺合されているが、たとえば螺子軸部60bが第2ストラット部材58に螺合されていてもよい。すなわち、アジャストホイール60aを備える調節軸60は、第1ストラット部材56と第2ストラット部材58との間に配設されてそれらのうちの少なくとも一方のストラット部材に螺合されていればよい。
図2に示すように、第1ストラット部材56の第1係合部56aには、ブレーキシュー20のシューウェブ32の前記一端部およびパーキングブレーキレバー48の基端部が嵌め入れられるように切り欠かれた第1切欠56cが、形成されている。また、第2ストラット部材58の第2係合部58aには、ブレーキシュー22のシューウェブ34の前記一端部が嵌め入れられるように切り欠かれた第2切欠58cが、形成されている。このため、第1切欠56cによって形成された第1当接面56dには、リターンスプリング26の付勢力によって、ブレーキシュー20のシューウェブ32の前記一端部とパーキングブレーキレバー48の基端部とが当接させられる。また、第2切欠58cによって形成された第2当接面58dには、リターンスプリング26の付勢力によって、ブレーキシュー22のシューウェブ34の前記一端部が当接させられる。これにより、ドラムブレーキ12の非制動時における一対のブレーキシュー20および22の待機位置が規定されている。
図3は、図1の一点鎖線で囲まれるA部を拡大して示す図であり、アジャストレバー54がストラット52すなわち第2ストラット部材58に組み付けられた状態を拡大して示している。アジャストレバー54の基端部54aには、図2および図3に示すように、第2ストラット部材58に設けられた挿通穴58eに嵌め入れられる突出軸54bが一体に形成されている。挿通穴58eは、第2ストラット部材58の厚さ方向に貫通している。突出軸54bは、挿通穴58eに回動可能に嵌合されているため、アジャストレバー54の基端部54aは、第2ストラット部材58に回動可能に取り付けられた状態となっている。また、図2および図3に示すように、アジャストレバー54の先端部54cには、アジャストホイール60aの外周面に形成された複数の外周歯60eの一つに係合する長手平板状の係合アーム部54dが基端部54aからアジャストホイール60a側に向かって延設されて形成されている。係合アーム部54dは、たとえば図示しないブレーキペダルやハンドブレーキの操作によるドラムブレーキ12の制動時に、アジャストホイール60aの外周歯60eの一つに係合させられる。アジャストレバー54は、1枚の板材からたとえばプレス加工によって一体に形成されている。また、突出軸54bは、絞り加工あるいはバーリング加工をすることによって円筒状に形成されて、アジャストレバー54に一体に形成されている。
アジャストレバー54の係合アーム部54dには、図2および図3に示すように、その先端がアジャストホイール60aの第1ストラット部材56側に位置するように曲げられた曲げ部54eが、形成されている。曲げ部54eは、図3に示すように、ストラット52の長手方向におけるアジャストホイール60aの第1ストラット部材56側の面60dに対して所定の間隔を隔てて係合アーム部54dの先端がストラット52の軸心C2に接近するように曲げられている。
アジャストレバー54は、図2および図3に示すように、アジャストレバー54のバッキングプレート18側の一部分から突出するばね受部54gを有している。具体的には、ばね受部54gは、シュー間隙自動調節装置10がドラムブレーキ12に組み付けられた状態において、アジャストレバー54のバッキングプレート18側の端縁の一部分からバッキングプレート18側に向かって突出して形成されており、アジャストレバー54に一体に形成されている。ばね受部54gは、図2および図3に示すように、第2ストラット部材58側に曲げられて、さらにアジャストレバー54の板面54fと略平行になるように前記突出する方向に再度曲げられて段状に形成されている。ばね受部54gには、そのブレーキシュー22側の一部が第2ストラット部材58から離れる側に直角に曲げられることにより、ブレーキシュー22のシューウェブ34の内周側端面に外周側から当接し、後述のばね部材64の付勢部64cが内周側から係合する当接部54hが、一体に形成されている。
第2ストラット部材58は、図2に示すように、円柱形状の受止めピン58fを有している。受止めピン58fは、アジャストレバー54の曲げ部54eがアジャストホイール60aの第1ストラット部材56側に位置させられるようにそのアジャストレバー54の当接部54hを受け止めてアジャストレバー54の最大回動量を制限している。
図2および図3に示すように、アジャストレバー54と第2ストラット部材58との間には、突出軸54bの軸心(基端部54aの回動中心)C3回りであってアジャストレバー54を図2に示す矢印F方向に回動するように常時付勢するばね部材64が装着されている。すなわち、ばね部材64は、アジャストレバー54を付勢することによって、アジャストレバー54を突出軸54bの軸心C3回りの一回転方向に回動させるトルクを付与している。アジャストレバー54の当接部54hは、ばね部材64の付勢力によって、第2ストラット部材58すなわちストラット52をブレーキシュー20側へ常時付勢している。なお、ばね部材64の付勢力は、リターンスプリング26の付勢力より小さいものである。
ばね部材64は、1本の線材から曲成されており、その線材が巻回されたコイル部64aを有している。また、ばね部材64は、コイル部64aから突き出す一端部であって、第2ストラット部材58を把持してコイル部64aを第2ストラット部材58の板面58hに押圧する把持部64bを有している。また、ばね部材64は、コイル部64aから突き出す他端部であって、アジャストレバー54の係合アーム部54dから係合アーム部54dの突き出し方向と交差する方向に突設されたばね受部54gに係合して突出軸54bの突出し方向およびアジャストホイール60aから離れる方向にばね受部54gを付勢する付勢部64cを有している。すなわち、ばね部材64は、図2および図3に示すように、コイル部64a、把持部64bおよび付勢部64cを有するトーションスプリングいわゆる捩りばねである。
コイル部64aは、図3に示すように、第2ストラット部材58とアジャストレバー54との間に配設されている。コイル部64aには、突出軸54bが挿通されている。
把持部64bは、図3に示すように、所定の間隔を隔てた開口を有する略U字の鉤形状に形成されている。前記開口は、第2ストラット部材58の板厚よりも小さい所定の間隔すなわち第2ストラット部材58の板厚よりも小さい開口寸法で形成されている。したがって、前記開口を拡開して把持部64bが第2ストラット部材58を把持する場合には、把持部64bすなわちばね部材64の付勢力によって第2ストラット部材58を挟持する。これにより、ばね部材64は、把持部64bが第2ストラット部材58を把持する方向すなわち把持部64bが第2ストラット部材58を挟持する方向に付勢するので、その付勢力に基づいてコイル部64aが第2ストラット部材58の板面58hに押圧させられる。把持部64bは、第2ストラット部材58の厚さ方向に形成された切欠き58gに配設されている。
付勢部64cは、図2および図3に示すように、コイル部64aの他端部から突き出し、アジャストレバー54のばね受部54gに係合させられる。図4は、図3のIV−IV視断面図であり、ばね部材64の要部を拡大して示す図である。図4は、アジャストレバー54と第2ストラット部材58との間に装着された状態のばね部材64の形状を示しており、図4の一点鎖線で示す付勢部64cは、アジャストレバー54と第2ストラット部材58との間に装着されていない自由状態のばね部材64の形状を示している。図2から図4に示すように、付勢部64cは、ばね受部54gに係合して、突出軸54bの突出し方向およびアジャストホイール60aから離れる方向に付勢するように曲成されている。付勢部64cおよび把持部64bを有するばね部材64は、第2ストラット部材58の板面58hと、アジャストレバー54の板面54fとが略平行になるように付勢している。また、付勢部64cの付勢によって、突出軸54bにばね部材64が押圧される。
以上のように構成された車両用ドラムブレーキ12のシュー間隙自動調節装置10では、従来のシュー間隙自動調節装置で用いられていた組付ピンに相当する突出軸54bを絞り加工あるいはバーリング加工によってアジャストレバー54に一体に形成している。また、ばね部材64の付勢によって、把持部64bが第2ストラット部材58を把持するとともに、付勢部64cがアジャストレバー54のばね受部54gを押圧する。これにより、ばね部材64と第2ストラット部材58とが組み付けられるとともに、ばね部材64とアジャストレバー54とが組み付けられる。ここで、ばね部材64の付勢によって、第2ストラット部材58の板面58hとアジャストレバー54の板面54fとが略平行に位置させられ、且つ突出軸54bにばね部材64がアジャストホイール60aから離れる方向に押圧されられるので、突出軸54bの軸心C3に対するアジャストレバー54の傾きや倒れすなわちアジャストレバー54のガタつきが抑制される。そのため、アジャストレバー54は、ばね部材64によって安定した姿勢でストラット52に組み付けられている。
このように、本実施例の車両用ドラムブレーキ12のシュー間隙自動調節装置10には、アジャストレバー54の基端部54aに、第2ストラット部材58の厚さ方向に形成された挿通穴58eに回動可能に嵌合される突出軸54bが一体に形成されている。また、アジャストレバー54と第2ストラット部材58との間には、アジャストレバー54を突出軸54bまわりの一回動方向に回動させるトルクを付与し、且つ、アジャストレバー54を突出軸54bの突出し方向、およびアジャストホイール60aから離れる方向に付勢するばね部材64が装着されている。これにより、シュー間隙自動調節装置10は、突出軸54bによってアジャストレバー54がばね部材64を介在させて第2ストラット部材58に嵌合されるとともに、ばね部材64の付勢によって、アジャストレバー54が突出軸54bまわりに回動させられ且つアジャストレバー54が第2ストラット部材58に組み付けられる。そのため、シュー間隙自動調節装置10は、従来のシュー間隙自動調節装置で用いられていた組付ピンや止め輪部材を必要としない構成にすることができるので、シュー間隙自動調節装置10の低コスト化を図ることができる。
また、本実施例の車両用ドラムブレーキ12のシュー間隙自動調節装置10によれば、ばね部材64は、1本の線材から曲成され、線材が巻回され且つ突出軸54bが通されたコイル部64aと、コイル部64aから突き出す一端部であって、第2ストラット部材58を把持してコイル部64aを第2ストラット部材58に押圧する把持部64bと、コイル部64aから突き出す他端部であって、アジャストレバー54の係合アーム部54bから係合アーム部54bの突き出し方向と交差する方向に突設されたばね受部54gに係合して突出軸54bの突出し方向およびアジャストホイール60aから離れる方向に付勢する付勢部64cとを有する捩りばねである。これにより、一部品から成る捩りばね構造のばね部材64によって、アジャストレバー54が突出軸54bまわりに回動させられ且つアジャストレバー54が第2ストラット部材58に組み付けられる。そのため、車両用ドラムブレーキ12のシュー間隙自動調節装置10の低コスト化をより図ることができる。
また、本実施例の車両用ドラムブレーキ12のシュー間隙自動調節装置10によれば、アジャストレバー54のばね受部54gは、一対のブレーキシュー20,22のうちの第2ストラット部材58側のブレーキシュー22に当接させられる。
これにより、ばね受部54gの付勢力によって、第2ストラット部材58すなわちストラット52を第1ストラット部材56側へ常時付勢することができる。
また、本実施例の車両用ドラムブレーキ12のシュー間隙自動調節装置10によれば、アジャストレバー54は、1枚の板材からプレス加工によって一体に形成されたものであり、アジャストレバー54の基端部54aから突き出す突出軸54bは、絞り加工或いはバーリング加工によって円筒状に形成されていることにある。これにより、アジャストレバー54および突出軸54bは、1枚の板材により一体に形成されるので、車両用ドラムブレーキ12のシュー間隙自動調節装置10の低コスト化をより図ることができる。
以上、本発明の好適な実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、更に別の態様においても実施される。
例えば、前述の実施例においては、ばね部材64の付勢によって、突出軸54bにばね部材64が押圧されていたが、ばね部材64の付勢の方向はアジャストホイール60a側から離れる方向でもよく、アジャストホイール60a側に近づく方向でもよい。すなわち、アジャストレバー54とストラット52との間にばね部材64が装着されて、アジャストレバー54がストラット52に組み付けられた状態において、突出軸54bの軸心C3に対してアジャストレバー54のガタつきが抑制されるように突出軸54bにばね部材64が押圧されていればよい。
また、前述の実施例におけるシュー間隙自動調節装置10は、4輪車両用のドラムブレーキおよび2輪車両用のドラムブレーキのいずれにも適用できる。また、4輪車両および2輪車両以外の車両にも適用することができる。
なお、上述したのはあくまでも一実施形態であり、その他一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で当業者の知識に基づいて種々変更、改良を加えた態様で実施することができる。
10:シュー間隙自動調節装置
12:車両用ドラムブレーキ
18:バッキングプレート
20、22:一対のブレーキシュー
52:ストラット
54:アジャストレバー
54a:基端部
54b:突出軸
54d:係合アーム部
54g:ばね受部
56:第1ストラット部材
58:第2ストラット部材
58e:挿通穴
60:調節軸
60a:アジャストホイール
60e:外周歯
64:ばね部材
64a:コイル部
64b:把持部
64c:付勢部

Claims (4)

  1. バッキングプレートに拡開可能に配設された一対のブレーキシューの一方の一端部に係合する第1ストラット部材と、前記一対のブレーキシューの他方の一端部に係合する第2ストラット部材と、アジャストホイールを備えて前記第1ストラット部材および前記第2ストラット部材の間に配設されてそれらのうちの少なくとも一方のストラット部材に螺合する調節軸とを有するストラットと、
    前記第2ストラット部材に回動可能に取り付けられた基端部、および前記基端部から前記アジャストホイール側に延設されて前記アジャストホイールの外周歯に係合する係合アーム部を備え、前記一対のブレーキシューの拡開に応じで前記基端部が回動し前記係合アーム部によって前記アジャストホイールを一方向に回動させるアジャストレバーと、
    を有する車両用ドラムブレーキのシュー間隙自動調節装置であって、
    前記基端部には、前記第2ストラット部材の厚さ方向に形成された挿通穴に回動可能に嵌合される突出軸が一体的に形成され、
    前記アジャストレバーと前記第2ストラット部材との間には、前記アジャストレバーを前記突出軸まわりの一回動方向に回動させるトルクを付与し、且つ、前記アジャストレバーを前記突出軸の突出し方向、および前記アジャストホイールから離れる方向に付勢するばね部材が装着されている
    ことを特徴とする車両用ドラムブレーキのシュー間隙自動調節装置。
  2. 前記ばね部材は、1本の線材から曲成され、前記線材が巻回され且つ前記突出軸が通されたコイル部と、前記コイル部から突き出す一端部であって、前記第2ストラット部材を把持して前記コイル部を前記第2ストラット部材に押圧する把持部と、前記コイル部から突き出す他端部であって、前記アジャストレバーの前記係合アーム部から前記係合アーム部の突き出し方向と交差する方向に突設されたばね受部に係合して前記突出軸の突出し方向および前記アジャストホイールから離れる方向に付勢する付勢部とを有する捩りばねである
    ことを特徴とする請求項1に記載の車両用ドラムブレーキのシュー間隙自動調節装置。
  3. 前記アジャストレバーのばね受部は、前記一対のブレーキシューのうちの前記第2ストラット部材側のブレーキシューに当接させられるものである
    ことを特徴とする請求項2に記載の車両用ドラムブレーキのシュー間隙自動調節装置。
  4. 前記アジャストレバーは、1枚の板材からプレス加工によって一体に形成されたものであり、
    前記アジャストレバーの基端部から突き出す前記突出軸は、絞り加工或いはバーリング加工によって円筒状に形成されている
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1に記載の車両用ドラムブレーキのシュー間隙自動調節装置。




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