JP6876950B2 - 照明器具 - Google Patents

Description

本発明は、一般に、照明器具に関し、より詳細には、配光を変えることが可能な照明器具に関するものである。

従来、照明器具として、本体部と、照明部と、バッテリパックと、を備える照明装置が提案されている（特許文献１）。本体部は、使用者が把持可能な棒状に形成されている。照明部は、本体部の長手方向の一端側に設けられている。バッテリパックは、本体部の長手方向の他端側に着脱自在に装着されている。

照明部は、本体部の長手方向の一端側に形成された連結部を介して、本体部に対し揺動可能、かつ、本体部に対し折り畳み可能、に設けられている。

特開２０１６−５１５９８号公報

照明器具の分野においては、より多様な配光の実現が望まれる場合がある。

本発明の目的は、より多様な配光を実現可能な照明器具を提供することにある。

本発明に係る一態様の照明器具は、ベースと、複数の光源ユニットと、連結装置と、を備える。前記連結装置は、前記複数の光源ユニットを前記ベースに連結する。前記連結装置は、複数のヒンジ装置と、複数の回転機構と、を備える。前記複数のヒンジ装置は、前記複数の光源ユニットの各々を第１軸の周りにおいて第１位置と第２位置との間で回転可能となるように前記複数の光源ユニットを前記ベースに連結する。前記複数の回転機構は、前記複数の光源ユニットの各々を前記第１軸に交差する第２軸の周りで回転可能となるように前記複数の光源ユニットの各々を前記複数のヒンジ装置に連結する。前記複数のヒンジ装置は、前記複数の光源ユニットの各々が前記第１位置から前記第２位置に回転するときの回転方向が異なるように構成されている。前記複数の回転機構は、前記複数の光源ユニットそれぞれが前記第１位置に在るときに前記複数の光源ユニットが集まっていて前記複数の光源ユニットそれぞれの光出射面が外側を向いた基準状態となるように前記複数の光源ユニットの各々の前記第２軸の周りの回転範囲を規定している。前記照明器具は、前記ベースに設けられ電池パックが着脱自在に装着される装着部を更に備え、かつ、前記ベースが前記連結装置における前記複数のヒンジ装置の直下にある。

本発明の照明器具は、より多様な配光を実現可能となる。

図１は、本発明の実施形態１に係る照明器具の斜視図である。 図２Ａは、同上の照明器具の正面図である。図２Ｂは、同上の照明器具の左側面図である。図２Ｃは、同上の照明器具の右側面図である。 図３は、同上の照明器具においてハンドルを取り外した状態の斜視図である。 図４は、同上の照明器具の分解斜視図である。 図５は、同上の照明器具において電池パックを取り外した状態の斜視図である。 図６は、同上の照明器具における電池パックの斜視図である。 図７は、同上の照明器具における複数の光源ユニットそれぞれの第１位置及び第２位置の説明図である。 図８は、同上の照明器具の使用形態の一例を示す斜視図である。 図９は、同上の照明器具に関し、図２ＡのＸ１−Ｘ１断面図である。 図１０は、同上の照明器具に関し、図２ＡのＸ２−Ｘ２断面図である。 図１１は、同上の照明器具における回転機構の要部斜視図である。 図１２は、同上の照明器具における光源ユニットの下面図である。 図１３は、同上の照明器具においてフックを回転させた状態の要部斜視図である。 図１４Ａは、本発明の実施形態１の変形例１に係る照明器具の斜視図である。図１４Ｂは、同上の照明器具の使用形態の一例を示す斜視図である。 図１５は、本発明の実施形態１の変形例２に係る照明器具の斜視図である。 図１６Ａは、本発明の実施形態１の変形例３に係る照明器具の斜視図である。図１６Ｂは、同上の照明器具の使用形態の一例を示す斜視図である。 図１７は、本発明の実施形態１の変形例４に係る照明器具の斜視図である。 図１８Ａは、本発明の実施形態１の変形例５に係る照明器具の斜視図である。図１８Ｂは、同上の照明器具の使用形態の一例を示す斜視図である。 図１９Ａは、本発明の実施形態１の変形例６に係る照明器具の斜視図である。図１９Ｂは、同上の照明器具の使用形態の一例を示す斜視図である。 図２０は、本発明の実施形態１の変形例７に係る照明器具の斜視図である。 図２１Ａは、本発明の実施形態１の変形例８に係る照明器具の斜視図である。図２１Ｂは、同上の照明器具の使用形態の一例を示す斜視図である。 図２２は、本発明の実施形態２に係る照明器具において電池パックを取り外した状態の斜視図である。 図２３Ａは、同上の照明器具の正面図である。図２３Ｂは、同上の照明器具の左側面図である。図２３Ｃは、同上の照明器具の右側面図である。図２３Ｄは、同上の照明器具の下面図である。

（実施形態１）
以下では、本実施形態の照明器具１ａについて図１〜１３に基づいて説明する。

照明器具１ａは、可搬型の照明器具であり、より詳細には、ランタンである。

照明器具１ａは、ベース２と、複数の光源ユニット３と、連結装置４と、を備える。連結装置４は、複数の光源ユニット３をベース２に連結する。また、照明器具１ａは、複数の光源ユニット３を点灯させる電源ユニット８（図４参照）を更に備える。ここにおいて、照明器具１ａは、電源ユニット８に電源を供給する電池パック９を更に備える。電池パック９は、ベース２に設けられた装着部１０に装着されることにより、電源ユニット８と電気的に接続される。また、照明器具１ａは、ハンドル１４を更に備える。また、照明器具１ａは、グリップ１５を更に備える。これにより、人が、例えば、照明器具１ａを持ち運ぶとき等に、グリップ１５を把持することができる。

電池パック９（図６参照）は、複数（例えば、５個）の二次電池（例えば、リチウムイオン電池）と、これら複数の二次電池を収納した直方体状のハウジング本体９１と、ハウジング本体９１の一面９１１の一部から突出した偏平な直方体状の突台部９２と、を備える。ハウジング本体９１及び突台部９２は、電気絶縁性を有する。電池パック９は、ハウジング本体９１内において５個のリチウムイオン電池が直列接続されている。電池パック９の定格電圧は、１８Ｖである。電池パック９は、通信用コネクタ９９を備える。通信用コネクタ９９は、電池パック９の情報を示す電池情報を通信するためのコネクタである。電池情報には、温度情報、残容量情報、定格電圧情報、定格容量情報、回数情報等が含まれる。電池パック９としては、例えば、パナソニック株式会社製のリチウムイオン電池パックであるＥＺ９Ｌ５４（品番）を採用できる。

突台部９２は、長手方向の第１端９２１及び第２端９２２を有する。電池パック９は、突台部９２の第１端９２１に、３つの挿入溝９３１、９３２、９３３が形成されている。３つの挿入溝９３１、９３２、９３３の各々には、雌型の接続端子９６１、９６２、９６３が収納されている。また、電池パック９は、突台部９２の短手方向の一対の側面９２３の各々に設けられたＬ字状の３つのフック９４１、９４２、９４３を備える。また、電池パック９は、ハウジング本体９１の一面９１１から露出してフック９４２とフック９４３との間に配置されるロック部９５を備える。ロック部９５は、ハウジング本体９１の一面９１１を含む壁の孔９１５に挿通されており、ハウジング本体９１内に収納された復帰ばねにより、ハウジング本体９１の一面９１１から突出する方向の力が与えられている。ここにおいて、復帰ばねは、圧縮コイルばねである。また、電池パック９は、ロック部９５によるロック状態を解除するためのロック解除操作部９７（図１及び４参照）を備える。

電池パック９は、ベース２に設けられた装着部１０（図１及び５参照）に着脱自在に装着される。

ベース２は、偏平な直方体状に形成されており、厚さ方向の第１面２１及び第２面２２（図５参照）を有する。ベース２は、電気絶縁性を有する。ベース２は、中空であり、電源ユニット８を収納できるように構成されている。

装着部１０は、図５に示すように、ベース２の第２面２２に形成され電池パック９（図６参照）の突台部９２を収容する凹部１００を有する。凹部１００は、ベース２の第２面２２側及びベース２の長手方向の一側面２３側が開放されている。装着部１０は、凹部１００の短手方向の一対の内側面１０３の各々に設けられ電池パック９のフック９４１、９４２、９４３にそれぞれ引っ掛かるＬ字状の３つのフック１３１、１３２、１３３を備える。また、装着部１０は、電池パック９の通信用コネクタ９９に接続可能な通信用コネクタ１０９と、電池パック９の３つの接続端子９６１、９６２、９６３のうち２つの接続端子９６１、９６２に差し込み接続される２つの電源端子１１１、１１２と、を備える。ここにおいて、接続端子９６１は、電池パック９の正極の電源端子である。また、接続端子９６２は、電池パック９の負極の電源端子である。

装着部１０に電池パック９を装着するときには、例えば、電池パック９のフック９４１、９４２、９４３と装着部１０のフック１３１、１３２、１３３とが干渉しないように電池パック９の突台部９２をベース２の第２面２２側から装着部１０の凹部１００に挿入する。その後、電池パック９を突台部９２の第１端９２１側にずらすことにより、装着部１０に電池パック９を装着することができる。装着部１０に電池パック９を装着したときには、電池パック９のフック９４１、９４２、９４３が、装着部１０のフック１３１、１３２、１３３にそれぞれ引っ掛かっている。また、電池パック９のロック部９５が、電池パック９のフック９４３に引っ掛かっている装着部１０のフック１３３をロックしたロック状態となる。

装着部１０から電池パック９を取り外すときには、例えば、電池パック９に設けられているロック解除操作部９７を操作することでフック９４２とフック９４３との間に配置されているロック部９５を復帰ばねのばね力に抗して動かし、電池パック９を突台部９２の第２端９２２側にずらしてから、電池パック９を装着部１０の凹部１００の内底面１０１から離す向きに動かせばよい。

照明器具１ａでは、電源ユニット８は、ベース２に収納されている。電源ユニット８は、装着部１０に装着された電池パック９から給電されて複数の光源ユニット３の各々の光源３０を点灯させることができるように構成されている。電源ユニット８は、電池パック９から供給される直流電力から複数の光源ユニット３の各々の光源３０を点灯させる直流電力を生成する。より詳細には、電源ユニット８は、電池パック９から供給される直流電圧を昇圧する昇圧回路を備える。昇圧回路は、制御回路を有している。制御回路は、マイコン（Microcontroller）を含む。マイコンは、プログラムに従って動作するプロセッサと、プロセッサを動作させるプログラムを格納するためのメモリ及び作業用のメモリと、を備えた１チップのデバイスとして構成される。制御回路は、マイコンにプログラムを実行させることにより、実現することができる。電源ユニット８は、昇圧回路の複数の回路素子８１（インダクタ、スイッチング素子、ダイオード、コンデンサ、マイコン等）と、これら複数の回路素子８１が実装された回路基板８２と、を備える。制御回路は、スイッチング素子のオンオフを制御する。電源ユニット８の回路基板８２には、装着部１０の一対の電源端子１１１、１１２及び通信用コネクタ１０９も実装されている。

照明器具１ａは、光源ユニット３の全点灯（定格点灯）、調光点灯及び消灯を指示するための操作スイッチ１２（図１及び４参照）を備えている。照明器具１ａでは、操作スイッチ１２が操作されたときに電源ユニット８の制御回路が操作信号を取得する。ここにおいて、「制御回路が操作信号を取得する」とは、制御回路が、操作スイッチ１２が操作されたことを検知することであってもよい。電源ユニット８は、操作スイッチ１２が操作される度に複数の光源ユニット３を全点灯状態、調光点灯状態、消灯状態の順に変化させるようにしてもよい。操作スイッチ１２は、押釦スイッチである。操作スイッチ１２は、電源ユニット８の回路基板８２に実装され、電源ユニット８の制御回路に接続されている。ベース２には、操作スイッチ１２の押釦１２１をベース２の第１面２１側に露出させる孔２１１（図４参照）が形成されている。

電源ユニット８は、電源ユニット８と光源ユニット３とを接続するリード線３９（図４及び１２参照）が接続されるコネクタ８４を備えている。コネクタ８４は、回路基板８２に実装されている。

光源ユニット３は、光源３０と、ケース３２と、を備える。光源３０は、ケース３２に収納されている。光源３０は、２つのＬＥＤ（Light Emitting Diode）モジュール３１を備える。２つのＬＥＤモジュール３１の各々は、ＬＥＤ３１１と、ＬＥＤ３１１が実装された回路基板３１２と、を備える。また、２つのＬＥＤモジュール３１の各々は、光源ユニット３と電源ユニット８とを接続するリード線３９が接続されるコネクタ３４（図１参照）を備えている。

ＬＥＤ３１１は、例えば、表面実装型ＬＥＤである。ＬＥＤ３１１の光源色は、例えば、ＪＩＳ Ｚ９１１２：２０１２で定義されているＬＥＤの光源色の相関色温度に基づいて設定されているのが好ましい。ＬＥＤ３１１の光源色は、昼白色であるがこれに限らず、例えば、電球色でもよい。

回路基板３１２は、一例として、プリント配線板により構成されている。プリント配線板は、熱伝導率が高いのが好ましい。プリント配線板は、一例として、ＣＥＭ−３（Composite Epoxy Materials-3）の規格を満たすガラス布・ガラス不織布複合基材エポキシ樹脂銅張積層板から形成されている。

ＬＥＤモジュール３１は、ＬＥＤ３１１を複数（例えば、５個）備えるのが好ましい。ＬＥＤモジュール３１では、回路基板３１２が、長尺の平板状に形成されている。ＬＥＤモジュール３１は、５個のＬＥＤ３１１が回路基板３１２上において回路基板３１２の長手方向に沿って一列に並んで配置され、これら５個のＬＥＤ３１１が直列接続されている。ＬＥＤモジュール３１では、５個のＬＥＤ３１１が、略等間隔で並んでいる。ここでいう「略等間隔」とは、厳密に同じ間隔でなくてもよく、所定の範囲内の間隔であればよい。

複数の光源ユニット３の各々では、２つの回路基板３１２を一平面上で平行に配置した場合と比べて配光角を大きくするように、２つの回路基板３１２が、光源ユニット３の厚さ方向に直交する平面に対して互いに異なる向きに傾けて配置されている。これにより、複数の光源ユニット３の各々は、２つのＬＥＤモジュール３１のＬＥＤ３１１の光軸が互いに異なる方向を向くようにケース３２内に配置されている。

ＬＥＤモジュール３１は、ケース３２内に、光源３０からの光を光出射面３２２２側に反射させる反射板を備えていてもよい。

ケース３２は、パネル状に形成されている。ケース３２の厚さ方向から見たケース３２の外周形状は、長方形状である。ケース３２は、光源３０を保持するボディ３２１と、光源３０を覆うようにボディ３２１に結合され表面の少なくとも一部が光出射面３２２２を構成するカバー３２２と、を有する。ボディ３２１は、ＡＢＳ樹脂により形成されている。カバー３２２は、ポリカーボネートにより形成されている。光源ユニット３では、光源３０から放射された光が光出射面３２２２から出射される。

光源ユニット３は、ケース３２における光出射面３２２２側とは反対側の背面３２１２（図４参照）から突出した突起３３（図４参照）を更に備える。これにより、照明器具１ａは、背面３２１２に突起３３を備えていない場合と比べて放熱面積を増大させることが可能となり、放熱性を向上させることが可能となる。光源ユニット３は、突起３３を複数備えるのが好ましい。これにより、照明器具１ａは、放熱性を更に向上させることが可能となる。光源ユニット３では、複数の突起３３の各々は、ケース３２の長手方向に沿って形成されている。

照明器具１ａは、複数（２つ）の光源ユニット３とベース２とを連結する連結装置４を備える。連結装置４は、複数の光源ユニット３の各々を第１軸５０（図４参照）の周り及び第１軸５０に交差する第２軸６０（図４参照）の周りで回転可能とするように構成されている。連結装置４は、軸体７（図３、４、９及び１０参照）と、ホルダ２０と、複数（２つ）のヒンジ装置５と、複数（２つ）の回転機構６（図４及び１１参照）と、を備える。

照明器具１ａでは、軸体７により第１軸５０が規定される。言い換えれば、照明器具１ａでは、軸体７の軸線が、第１軸５０を構成している。軸体７は、シャフト７１を含んでいる。軸体７は、ホルダ２０に保持されている。ホルダ２０は、中空円柱状である。ホルダ２０は、ベース２の第１面２１から突出している。ここにおいて、ホルダ２０は、ベース２に一体に形成されている。ホルダ２０は、ベース２の短手方向に沿った方向が軸方向となるように配置されている。ホルダ２０は、軸方向の両端の各々にホルダ２０の両端間の部位よりも外径の小さな軸部２０１（図４及び９参照）を有する。軸体７は、ホルダ２０の一対の軸部２０１の各々の孔２０４に挿通されている（図４及び９参照）。

ヒンジ装置５は、光源ユニット３を第１軸５０の周りにおいて第１位置（以下、「基準位置」ともいう）と第２位置（以下、「展開位置」ともいう）との間で回転可能となるように光源ユニット３をベース２に連結する。基準位置は、複数の光源ユニット３の各々において他の光源ユニット３と先端同士が最も近づく位置である。展開位置は、複数の光源ユニット３の各々において基準位置から最大回転角だけ回転させた位置である。

ヒンジ装置５は、軸受部５１と、リング部５２と、連結部５３と、ヒンジ部５４と、アーム５５と、を備える。

軸受部５１は、円筒状に形成されている。軸受部５１は、軸体７に回転自在に支持される。

リング部５２は、軸受部５１を囲み軸受部５１と同心的に配置されている。リング部５２の内径は、軸受部５１の外径よりも大きい。リング部５２は、リング部５２の径方向において軸受部５１から離れている。

連結部５３は、軸受部５１とリング部５２との間に配置され軸受部５１とリング部５２とを連結している。

ヒンジ部５４は、ホルダ２０の２つの軸部２０１のうち軸受部５１から遠い位置にある軸部２０１に回転自在に保持される。

アーム５５は、リング部５２とヒンジ部５４とを連結している。アーム５５は、リング部５２及びヒンジ部５４それぞれの径方向外向きに突出している。アーム５５は、リング部５２及びヒンジ部５４と一緒に回転する。照明器具１ａでは、アーム５５に光源ユニット３が結合されている。

また、ヒンジ装置５は、図４及び１０に示すように、クリック板５６と、クリック用部材５７と、復帰ばね５８と、を更に備えるのが好ましい。

クリック板５６は、円弧状であり、連結部５３に重ねて配置され連結部５３に固定されている。クリック板５６は、ホルダ２０の軸部２０１との対向面に、半球状の複数の凹部５６１が形成されている。複数の凹部５６１の大きさは、同じである。複数の凹部５６１は、クリック板５６の周方向において略等間隔で並んでいる。複数の凹部５６１は、アーム５５が第１軸５０の回りにおいて第１の規定角度範囲（例えば、９０度）で回転可能となるように配置されている。

クリック用部材５７は、図１０に示すように、ホルダ２０内に配置される円柱状の台座５７１と、軸部２０１における先端壁２０２の円形状の孔２０３を通して軸部２０１から突出するクリック用突起５７２と、を有する。台座５７１は、孔２０３の内径よりも外径の大きな鍔部５７３を一体に有する。台座５７１は、その軸方向が第１軸５０と平行となるようにホルダ２０内に配置される。クリック用突起５７２は、半球状である。クリック用突起５７２は、クリック板５６の複数の凹部５６１の各々に出入り可能である。復帰ばね５８は、コイルばねである。復帰ばね５８は、クリック用部材５７の鍔部５７３に、クリック用突起５７２を軸部２０１から突出させる向きの力を与えている。これにより、クリック用突起５７２は、軸部２０１から突出する位置と突出しない位置との間で移動可能となっている。照明器具１ａでは、使用者が光源ユニット３を第１軸５０の周りで回転させたときに、光源ユニット３の位置を所望の回転位置に維持しやすくなる。また、照明器具１ａでは、使用者が光源ユニット３を回転させたときに使用者がクリック感を得ることが可能となる。

照明器具１ａは、複数のヒンジ装置５を備え、複数の光源ユニット３の各々が基準位置から展開位置に回転するときの回転方向が異なるように構成されている。より詳細には、照明器具１ａでは、２つのヒンジ装置５でクリック板５６同士が第１軸５０の方向において重ならないように配置されている。以下では、説明の便宜上、２つの光源ユニット３のうち一方の光源ユニット３を光源ユニット３Ａと称し、他方の光源ユニット３を光源ユニット３Ｂと称することもある。図７の例では、光源ユニット３Ａが光源ユニット３Ａの基準位置に在り、光源ユニット３Ｂが光源ユニット３Ｂの基準位置に在る。また、図７では、光源ユニット３Ａの展開位置まで回転させた光源ユニット３Ａを二点鎖線で示してあり、光源ユニット３Ｂの展開位置まで回転させた光源ユニット３Ｂを二点鎖線で示してある。ヒンジ装置５による第１軸５０の周りの光源ユニット３の基準位置から展開位置への回転角は、略９０度である。

回転機構６は、光源ユニット３を第１軸５０に交差する第２軸６０の周りで回転可能となるように光源ユニット３をヒンジ装置５に連結する。

回転機構６は、図４、１１及び１２に示すように、軸部６１と、軸受部６２と、を備える。軸部６１は、光源ユニット３の長手方向の一端で光源ユニット３に連結されている。軸部６１は、光源ユニット３における、ヒンジ装置５のアーム５５との対向面３５から突出している。軸部６１は、円筒状である。軸部６１内には、光源ユニット３と電源ユニット８とを電気的に接続するリード線３９が挿通されている。軸受部６２は、アーム５５に設けられ軸部６１を回転自在に保持する。照明器具１ａでは、軸受部６２により第２軸６０が規定される。

回転機構６では、軸部６１は、第２軸６０の周りで３６０度よりも小さい規定の角度範囲（例えば、３３０度）で回転可能となるようにアーム５５に連結されている。回転機構６による第２軸６０の周りの光源ユニット３の回転角は、略３３０度である。

複数の回転機構６は、複数の光源ユニット３それぞれが基準位置に在るときに複数の光源ユニット３が集まっていて複数の光源ユニット３それぞれの光出射面３２２２が外側を向いた基準状態となるように複数の光源ユニット３の各々の第２軸６０の周りの回転範囲を規定している。複数の光源ユニット３は、個々に第１軸５０の周り及び第２軸６０の周りで回転可能である。ただし、複数の光源ユニット３それぞれが基準位置に在るときには、複数の光源ユニット３それぞれは、第１軸５０の周りの回転のみが可能であり、第２軸６０の周りの回転が禁止される。複数の光源ユニット３のうち少なくとも１つの光源ユニット３が基準位置から第１軸５０の周りに回転した位置にあれば、複数の光源ユニット３それぞれは、第２軸６０の周りの回転が可能となる。

照明器具１ａでは、連結装置４により、２つの光源ユニット３の光出射面３２２２同士を対向させることも可能である。

照明器具１ａは、連結装置４に連結されたハンドル１４を更に備える。ハンドル１４は、照明器具１ａにおいて、照明器具１ａの使用者の手に握られる構成部分である。ハンドル１４は、電気絶縁性を有する。ハンドル１４は、合成樹脂（例えば、ポリプロピレン）により形成されている。

ハンドル１４は、ベース２側が開放されたＵ字状に形成されている。より詳細には、ハンドル１４は、一対の側片１４１と、一対の側片１４１の基端同士を繋いでいる中央片１４２と、一対の側片１４１の各々の先端に設けられた円盤状の一対の回転体１４３と、を有する。照明器具１ａでは、ハンドル１４が第１軸５０の周りで回転可能となるように、一対の回転体１４３が連結装置４に連結されている。

一対の回転体１４３の各々は、図４及び９に示すように、ヒンジ装置５のリング部５２に回転自在に保持される軸部１４３２と、クリック用部材１４４と、復帰ばね１４５と、を有する。軸部１４３２の先端壁１４３３には、軸体７が挿通される円形状の孔１４３５が形成されている。照明器具１ａでは、連結装置４が、軸体７に固定された一対のクリック板４９を更に備える。

クリック板４９は、円板状であり、ヒンジ装置５の連結部５３に重ねて配置されている。クリック板４９には、軸体７が挿通される非円形の孔４９０が形成されている。クリック板４９は、回転体１４３の軸部１４３２との対向面に、半球状の複数の凹部４９１が形成されている。複数の凹部４９１の大きさは、同じである。複数の凹部４９１は、クリック板４９の周方向において略等間隔で並んでいる。複数の凹部４９１は、回転体１４３が第１軸５０の回りにおいて第３の規定角度範囲（例えば、３６０度）で回転可能となるように配置されている。

クリック用部材１４４は、回転体１４３内に配置される円柱状の台座１４４１と、軸部１４３２における先端壁１４３３の円形状の孔１４３４を通して軸部１４３２から突出するクリック用突起１４４２と、を有する。台座１４４１は、孔１４３４の内径よりも外径の大きな鍔部１４４３を一体に有する。台座１４４１は、その軸方向が第１軸５０と平行となるように回転体１４３内に配置される。クリック用突起１４４２は、半球状である。クリック用突起１４４２は、クリック板４９の複数の凹部４９１の各々に出入り可能である。復帰ばね１４５は、コイルばねである。復帰ばね１４５は、クリック用部材１４４の鍔部１４４３に、クリック用突起１４４２を軸部１４３２から突出させる向きの力を与えている。これにより、クリック用突起１４４２は、軸部１４３２から突出する位置と突出しない位置との間で移動可能となっている。照明器具１ａでは、使用者がハンドル１４を第１軸５０の周りで回転させたときに、ハンドル１４の位置を所望の回転位置に維持しやすくなる。また、照明器具１ａでは、使用者がハンドル１４を回転させたときに使用者がクリック感を得ることが可能となる。

照明器具１ａは、ハンドル１４と一体に形成されたＬ字状のグリップ１５を更に備える。グリップ１５は、照明器具１ａにおいて、照明器具１ａの使用者の手に握られる構成部分である。グリップ１５は、ハンドル１４における中央片１４２から一対の側片１４１側とは反対側に突出して設けられている。

図２Ｂ及び１３に示すように、グリップ１５の一側面１５１には、Ｌ字状のフック１８を出し入れ可能に収納するＬ字状のスリット１５５が形成されている。ここにおいて、フック１８は、螺子１７（図１参照）によりグリップ１５に回転可能に連結されている。

以上説明した本実施形態の照明器具１ａは、ベース２と、複数の光源ユニット３と、連結装置４と、を備える。連結装置４は、複数の光源ユニット３をベース２に連結する。連結装置４は、複数のヒンジ装置５と、複数の回転機構６と、を備える。複数のヒンジ装置５は、複数の光源ユニット３の各々を第１軸５０の周りにおいて第１位置（基準位置）と第２位置（展開位置）との間で回転可能となるように複数の光源ユニット３をベース２に連結する。複数の回転機構６は、複数の光源ユニット３の各々を第１軸５０に交差する第２軸６０の周りで回転可能となるように複数の光源ユニット３の各々を複数のヒンジ装置５に連結する。複数のヒンジ装置５は、複数の光源ユニット３の各々が第１位置から第２位置に回転するときの回転方向が異なるように構成されている。複数の回転機構６は、複数の光源ユニット３それぞれが第１位置に在るときに複数の光源ユニット３が集まっていて複数の光源ユニット３それぞれの光出射面３２２２が外側を向いた基準状態となるように複数の光源ユニット３の各々の第２軸６０の周りの回転範囲を規定している。

以上の構成により、照明器具１ａは、より多様な配光を実現可能となる。

照明器具１ａでは、複数のヒンジ装置５の各々は、第１軸５０の周りで回転可能なリング状のヒンジ部５４及びリング部５２と、ヒンジ部５４とリング部５２とを連結しヒンジ部５４及びリング部５２の径方向外向きに突出したアーム５５と、を備える。複数の回転機構６の各々は、軸部６１と、軸受部６２と、を備える。軸部６１は、複数の光源ユニット３の各々においてアーム５５との対向面３５から突出している。軸受部６２は、アーム５５に設けられ軸部６１を回転自在に保持し第２軸６０を規定する。これにより、照明器具１ａは、複数の光源ユニット３それぞれが第１位置に在るときに複数の光源ユニット３が第２軸６０の周りで回転するのを禁止することが可能となる。照明器具１ａでは、第１軸５０と第２軸６０とを直交させることが可能となる。

照明器具１ａでは、複数の光源ユニット３は、２つの光源ユニット３である。照明器具１ａでは、連結装置４は、２つの光源ユニット３の各々に対応する第１軸５０が共通である。これにより、照明器具１ａは、第１軸５０に沿った方向から見た複数のヒンジ装置５それぞれの各々の大きさを比較的大きくすることが可能となる。よって、照明器具１ａでは、複数のヒンジ装置５を強調するデザインにより、使用者に多様な使い方を想像させることが可能となる。

照明器具１ａでは、複数の光源ユニット３の各々は、光源３０と、光源３０を収納したケース３２と、を備える。ここにおいて、照明器具１ａは、ケース３２における光出射面３２２２側とは反対側の背面３２１２から突出した突起３３を更に備えるのが好ましい。これにより、照明器具１ａは、放熱性を向上させることが可能となる。

照明器具１ａでは、光源３０は、２つのＬＥＤモジュール３１を備える。２つのＬＥＤモジュール３１の各々は、ＬＥＤ３１１と、ＬＥＤ３１１が実装された回路基板３１２と、を備える。複数の光源ユニット３の各々は、２つのＬＥＤモジュール３１のＬＥＤ３１１の光軸が互いに異なる方向を向くようにケース３２内に配置されているのが好ましい。これにより、照明器具１ａは、複数の光源ユニット３の各々の配光角をより大きくすることが可能となる。よって、照明器具１ａは、複数の光源ユニット３の各々が第１位置にあるときの照明器具１ａ全体としての配光角をより大きくすることが可能となる。本実施形態の照明器具１ａでは、配光角を３６０度とすることが可能である。

照明器具１ａは、ベース２に設けられ電池パック９が着脱自在に装着される装着部１０と、ベース２に収納され電池パック９を電源として複数の光源ユニット３を点灯させる電源ユニット８と、を更に備えるのが好ましい。これにより、照明器具１ａは、電源ユニット８と光源ユニット３とを別体とすることができるので、光源ユニット３に電源ユニット８を一体に設ける場合と比べて光源ユニット３の小型化及び軽量化を図ることが可能となる。また、照明器具１ａは、電池パック９を装着部１０に装着することにより、外部電源のない場所においても利用することが可能となる。

照明器具１ａは、ベース２に設けられた操作スイッチ１２を更に備えるのが好ましい。照明器具１ａでは、電源ユニット８は、電池パック９が装着部１０に装着されて電池パック９から給電されているときには、操作スイッチ１２が操作される度に複数の光源ユニット３を全点灯状態、調光点灯状態、消灯状態の順に変化させるようにしてもよい。これにより、照明器具１ａは、多様な照明シーンを実現することが可能となる。

また、照明器具１ａは、第１軸５０の周りで回転可能なハンドル１４を更に備えるのが好ましい。これにより、照明器具１ａは、より多様な配光を実現することが可能となる。また、照明器具１ａは、光源ユニット３の光出射面３２２２から出射した光（照明光）がハンドル１４で遮られて影ができるのを抑制することが可能となる。

照明器具１ａでは、ハンドル１４は、一対の側片１４１と、一対の側片１４１の基端同士を繋いでいる中央片１４２と、一対の側片１４１の各々における先端に設けられた一対の回転体１４３と、を有する。ハンドル１４は、第１軸５０の周りで回転可能となるように一対の回転体１４３が連結装置４に連結されているのが好ましい。これにより、照明器具１ａは、第１軸５０の周りで光源ユニット３及びベース２に対するハンドル１４の角度を変えることが可能となり、配光の自由度を更に向上させることが可能となる。また、照明器具１ａでは、光源ユニット３の光出射面３２２２から出射した光（照明光）がハンドル１４で遮られて影ができるのを抑制することが可能となる。

照明器具１ａは、ハンドル１４における中央片１４２から一対の側片１４１側とは反対側に突出して設けられたＬ字状のグリップ１５を更に備えていてもよい。照明器具１ａは、グリップ１５を備えることにより、使用者の持ち運びやすさを向上させることが可能となる。また、照明器具１ａは、グリップ１５を備えることにより、設置場所の自由度が高くなり、より多様な配光を実現することが可能となる。

照明器具１ａは、グリップ１５においてハンドル１４の中央片１４２に対向する部分に対して一端が螺子１７により回転可能に連結されたＬ字状のフック１８を更に備えるのが好ましい。グリップ１５の一側面１５１には、フック１８を出し入れ可能に収納するＬ字状のスリット１５５が形成されているのが好ましい。照明器具１ａは、フック１８を備えることにより、設置場所の自由度が高くなり、より多様な配光を実現することが可能となる。また、照明器具１ａは、フック１８を利用することで、照明器具１ａの落下を防止することが可能となる。照明器具１ａは、フック１８を備えることにより、例えば、建築中の建造物（住戸、ビル、施設等）において扉、間仕切り等に引っ掛けて使用することも可能である。

図１４Ａは、実施形態１の変形例１に係る照明器具１ｂの斜視図である。また、図１４Ｂは、照明器具１ｂの一使用形態の斜視図である。照明器具１ｂに関し、照明器具１ａと同様の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。

照明器具１ｂは、照明器具１ａにおけるハンドル１４、グリップ１５及びフック１８を備えていない点で、照明器具１ａと相違する。照明器具１ｂは、照明器具１ａと比べて小型化及び低コスト化を図れる。照明器具１ｂは、ハンドル１４における回転体１４３の代わりに、ヒンジ装置５におけるリング部５２の開口を塞ぐ円板状の蓋５９を備えている。これにより、照明器具１ｂは、外部からリング部５２の開口を通して塵埃等が入るのを抑制することが可能となる。

図１５は、実施形態１の変形例２に係る照明器具１ｃの斜視図である。照明器具１ｃに関し、照明器具１ａと同様の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。

照明器具１ｃでは、連結装置４が、第１軸５０に交差する第３軸の周りでベース２に対して回転可能な回転機構１９を更に備える点で、照明器具１ａと相違する。これにより、照明器具１ｃは、照明器具１ａと比べて、より多様な配光を実現することが可能となる。

照明器具１ｃにおける連結装置４は、照明器具１ａの複数の回転機構６（第１回転機構）の他に、回転機構１９（第２回転機構）を備える。

回転機構１９は、例えば、ホルダ２０において軸部２０１（図４参照）とは別に設けられホルダ２０からベース２側へ突出する軸部（図示せず）と、ベース２に設けられ当該軸部を回転自在に保持する軸受部１９２と、を備える。照明器具１ｃでは、ベース２の軸受部１９２により第３軸が規定される。第３軸は、第１軸５０（図４参照）に直交し、ベース２の第１面２１に直交する。

図１６Ａは、実施形態１の変形例３に係る照明器具１ｄの斜視図である。また、図１６Ｂは、照明器具１ｄの一使用形態の斜視図である。照明器具１ｄに関し、実施形態１の変形例２に係る照明器具１ｃと同様の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。

照明器具１ｄは、照明器具１ｃにおけるハンドル１４、グリップ１５及びフック１８（図１３参照）を備えていない点で、照明器具１ｃと相違する。照明器具１ｄは、照明器具１ｃと比べて小型化及び低コスト化を図れる。照明器具１ｃは、ハンドル１４における回転体１４３の代わりに、ヒンジ装置５におけるリング部５２の開口を塞ぐ円板状の蓋５９を備えている。これにより、照明器具１ｃは、外部からリング部５２の開口を通して塵埃等が入るのを抑制することが可能となる。

図１７は、実施形態１の変形例４に係る照明器具１ｅの斜視図である。照明器具１ｅに関し、照明器具１ａと同様の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。

照明器具１ｅは、２つの光源ユニット３の各々が第１位置（基準位置）にあるときに光源ユニット３の厚さ方向が第１軸５０に沿った方向となるように連結装置４が構成されている点が相違する。

図１８Ａは、実施形態１の変形例５に係る照明器具１ｆの斜視図である。また、図１８Ｂは、照明器具１ｆの一使用形態の斜視図である。照明器具１ｆに関し、実施形態１の変形例４に係る照明器具１ｅと同様の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。

照明器具１ｆは、照明器具１ｅにおけるハンドル１４、グリップ１５及びフック１８（図１３参照）を備えていない点で、照明器具１ｅと相違する。照明器具１ｆは、照明器具１ｅと比べて小型化及び低コスト化を図れる。

図１９Ａは、実施形態１の変形例６に係る照明器具１ｇの斜視図である。また、図１９Ｂは、照明器具１ｇの一使用形態の斜視図である。照明器具１ｇに関し、照明器具１ａと同様の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。

照明器具１ｇでは、照明器具１ａと同様、複数の光源ユニット３は、２つの光源ユニット３である。照明器具１ｇでは、連結装置４は、２つの光源ユニット３の各々に対応する第１軸５０（図４参照）が互いに平行となるように規定されている。これにより、照明器具１ｇでは、連結装置４の設計が容易になる。照明器具１ｇでは、２つの光源ユニット３に一対一で対応する２つのヒンジ装置５ｇが横並びで配置されている。ここにおいて、照明器具１ｇでは、第１軸５０を規定する軸体７（図４参照）を２つ備えている。ヒンジ装置５ｇは、光源ユニット３を第１軸５０の周りにおいて第１位置と第２位置との間で回転可能となるように光源ユニット３をベース２に連結する。

図２０は、実施形態１の変形例７に係る照明器具１ｈの斜視図である。照明器具１ｈに関し、照明器具１ａと同様の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。

照明器具１ｈでは、２つの光源ユニット３の各々が半円柱状に形成されており、光出射面３２２２が半円柱面状である点が相違する。

図２１Ａは、実施形態１の変形例８に係る照明器具１ｉの斜視図である。また、図２１Ｂは、照明器具１ｉの一使用形態の斜視図である。照明器具１ｉに関し、実施形態１の変形例７に係る照明器具１ｈと同様の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。

照明器具１ｉは、照明器具１ｈにおけるハンドル１４、グリップ１５及びフック１８（図１３参照）を備えていない点で、照明器具１ｈと相違する。照明器具１ｉは、照明器具１ｈと比べて小型化及び低コスト化を図れる。

（実施形態２）
以下、本実施形態の照明器具１ｊについて図２２及び２３に基づいて説明する。

本実施形態の照明器具１ｊの基本構成は、実施形態１の照明器具１ａと略同じである。照明器具１ｊは、照明器具１ａよりも小型である。本実施形態の照明器具１ｊに関し、実施形態１の照明器具１ａと同様の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。

照明器具１ｊは、照明器具１ａにおけるベース２、複数（２個）の光源ユニット３、連結装置４、電源ユニット８、電池パック９及び装着部１０の代わりに、ベース２ｊ、複数（２個）の光源ユニット３ｊ、連結装置４ｊ、電源ユニット（図示せず）、電池パック９ｊ及び装着部１０ｊを備えている。

また、照明器具１ｊは、上述のように照明器具１ａよりも小型であり、照明器具１ａにおけるハンドル１４、グリップ１５及びフック１８を備えていない。

一方、照明器具１ｊは、ベース２ｊに設けられたマグネット１３を更に備え、マグネット１３の少なくとも一面１３ａが露出している。これにより、照明器具１ｊは、例えば、磁性体により形成された構造物（例えば、スチール製のデスク等）等に固定することが可能となる。また、照明器具１ｊは、照明器具１ａのヒンジ装置５と同様に、光源ユニット３ｊを第１軸５０（図４参照）の周りにおいて第１位置と第２位置との間で回転可能となるように光源ユニット３ｊをベース２ｊに連結するヒンジ装置５ｊを備える。連結装置４ｊは、照明器具１ａの連結装置４のホルダ２０と同様のホルダ２０ｊを備える。また、連結装置４ｊは、照明器具１ａの連結装置４の回転機構６と同様の回転機構を備える。

また、照明器具１ｊは、ベース２ｊに回動可能に保持されたフック１６を備えている。フック１６は、金属製である。フック１６は、一対のＪ字状のフック本体部１６０と、一対のフック本体部１６０の基端同士を連結している直線状の第１連結部１６１と、一対のフック本体部１６０の先端同士を連結している弧状の第２連結部１６２と、を有する。フック１６では、第１連結部１６１がベース２ｊに保持される。

電池パック９ｊは、電池パック９とは形状及び大きさ等が異なる。電池パック９ｊは、２個のリチウムイオン電池と、これら２個のリチウムイオン電池が収納されたハウジング本体９１０と、ハウジング本体９１０の長手方向の一端においてハウジング本体９１０を囲みハウジング本体９１０から離れている筒状の外カバー９２０と、を備える。電池パック９ｊは、外カバー９２０に、一対の操作片９２５が形成されている。一対の操作片９２５の各々は、外カバー９２０の一部により構成されている。電池パック９ｊは、外カバー９２０の周方向において一対の操作片９２５の各々の両側にスリット９２６が形成されている。これにより、一対の操作片９２５の各々は、厚み方向に撓み可能となっている。また、電池パック９ｊは、一対の操作片９２５の各々の先端から突出した一対のフック９２７を備えている。

電池パック９ｊは、ハウジング本体９１０内において２個のリチウムイオン電池が直列接続されている。電池パック９ｊの定格電圧は、７．２Ｖである。電池パック９ｊとしては、例えば、パナソニック株式会社製のリチウムイオン電池パックであるＥＺ９Ｌ２１（品番）を採用できる。

装着部１０ｊは、ベース２ｊに設けられ電池パック９ｊが着脱自在に装着される。ベース２ｊには、電池パック９ｊを電源として複数の光源ユニット３ｊを点灯させる電源ユニット（図示せず）が収納されている。

装着部１０ｊは、電池パック９ｊのハウジング本体９１０において外カバー９２０により囲まれていない差込部９３０を収容する凹部１００ｊを備える。

装着部１０ｊは、凹部１００ｊの内周面に、一対のフック９２７の各々が引っ掛かる一対の溝１７５が形成されている。

照明器具１ｊでは、装着部１０ｊに電池パック９ｊを取り付けるときには、電池パック９ｊの差込部９３０を装着部１０ｊに差し込めばよい。これにより、照明器具１ｊでは、電池パック９ｊの一対の電源端子（図示せず）と装着部１０ｊの一対の接続端子（図示せず）とが一対一で電気的に接続され、かつ、一対のフック９２７の各々が装着部１０ｊの一対の溝１７５に一対一で引っ掛かる。

装着部１０から電池パック９ｊを外すときには、一対の操作片９２５を互いに近づく向きに押し込んで一対のフック９２７の各々が一対の溝１７５に引っ掛かった状態を解除して電池パック９ｊを装着部１０ｊから引き抜けばよい。

本実施形態の照明器具１ｊは、照明器具１ａと同様、複数の光源ユニット３の各々を第１軸５０の周り及び第２軸６０（図４参照）の周りで回転させることが可能なので、より多様な配光を実現可能となる。

上述した実施形態は本発明の一例である。このため、本発明は、上述の実施形態に限定されることはなく、この実施形態以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることはもちろんのことである。

例えば、回路基板は、プリント配線板に限らず、例えば、ＭＩＤ（Molded Interconnect Devices）等でもよい。

照明器具１ａ〜１ｉは、電池パック９及び装着部１０を備えているが、これに限らず、電池パック９及び装着部１０を備えていなくてもよい。同様に、照明器具１ｊは、電池パック９ｊ及び装着部１０ｊを備えているが、これに限らず、電池パック９ｊ及び装着部１０ｊを備えていなくてもよい。また、照明器具１ａ〜１ｉは、商用電源等の外部電源から電力供給を受けて光源ユニット３を点灯させるように構成されていてもよい。この場合、照明器具１ａ〜１ｉは、例えば、外部電源から電力供給を受けるための電源コードを備えるのが好ましい。

また、照明器具１ａは、ヒンジ装置５とハンドル１４との少なくとも一方の回転を抑制するロック機構を備えていてもよい。ロック機構は、例えば、第１軸５０の軸方向の両端に設けた押釦を含み、押釦が操作される度にロック状態とロック解除状態とが切り替わるように構成される。照明器具１ｂ〜１ｊは、同様のロック機構を備えていてもよい。

照明器具１ａ〜１ｊの各々では、２つの光源ユニット３を備えているが、光源ユニット３の数は２つに限らず、３つ以上でもよい。

１ａ、１ｂ、１ｃ、１ｄ、１ｅ、１ｆ、１ｇ、１ｈ、１ｉ、１ｊ 照明器具
２、２ｊ ベース
３、３ｊ 光源ユニット
３０ 光源
３１ ＬＥＤモジュール
３１１ ＬＥＤ
３１２ 回路基板
３２ ケース
３２１２ 背面
３２２２ 光出射面
３３ 突起
３５ 対向面
４ 連結装置
５、５ｇ、５ｊ ヒンジ装置
５０ 第１軸
６ 回転機構
６０ 第２軸
８ 電源ユニット
９、９ｊ 電池パック
１０、１０ｊ 装着部
１２ 操作スイッチ
１３ マグネット
１４ ハンドル
１４１ 側片
１４２ 中央片
１５ グリップ
１５５ スリット
１７ 螺子
１８ フック
１９ 回転機構

Claims (14)

1. ベースと、複数の光源ユニットと、前記複数の光源ユニットを前記ベースに連結する連結装置と、を備え、
   前記連結装置は、前記複数の光源ユニットの各々を第１軸の周りにおいて第１位置と第２位置との間で回転可能となるように前記複数の光源ユニットを前記ベースに連結する複数のヒンジ装置と、前記複数の光源ユニットの各々を前記第１軸に交差する第２軸の周りで回転可能となるように前記複数の光源ユニットの各々を前記複数のヒンジ装置に連結する複数の回転機構と、を備え、
   前記複数のヒンジ装置は、前記複数の光源ユニットの各々が前記第１位置から前記第２位置に回転するときの回転方向が異なるように構成され、
   前記複数の回転機構は、前記複数の光源ユニットそれぞれが前記第１位置に在るときに前記複数の光源ユニットが集まっていて前記複数の光源ユニットそれぞれの光出射面が外側を向いた基準状態となるように前記複数の光源ユニットの各々の前記第２軸の周りの回転範囲を規定しており、
   前記ベースに設けられ電池パックが着脱自在に装着される装着部を更に備え、かつ、前記ベースが前記連結装置における前記複数のヒンジ装置の直下にある
   ことを特徴とする照明器具。
2. 前記複数のヒンジ装置の各々は、前記第１軸の周りで回転可能なリング状のヒンジ部及びリング部と、前記ヒンジ部と前記リング部とを連結し前記ヒンジ部及び前記リング部の径方向外向きに突出したアームと、を備え、前記複数の回転機構の各々は、前記複数の光源ユニットの各々において前記アームとの対向面から突出している軸部と、前記アームに設けられ前記軸部を回転自在に保持し前記第２軸を規定する軸受部と、を備える
   ことを特徴とする請求項１記載の照明器具。
3. 前記複数の光源ユニットは、２つの光源ユニットであり、
   前記連結装置は、前記２つの光源ユニットの各々に対応する前記第１軸が共通である
   ことを特徴とする請求項１又は２記載の照明器具。
4. 前記複数の光源ユニットは、２つの光源ユニットであり、
   前記連結装置は、前記２つの光源ユニットの各々に対応する前記第１軸が互いに平行となるように規定されている
   ことを特徴とする請求項１又は２記載の照明器具。
5. 前記連結装置は、前記第１軸に交差する第３軸の周りで前記ベースに対して回転可能な回転機構を更に備える
   ことを特徴とする請求項１乃至４のいずれか一項に記載の照明器具。
6. 前記複数の光源ユニットの各々は、光源と、前記光源を収納したケースと、を備え、前記ケースにおける前記光出射面側とは反対側の背面から突出した突起を更に備える
   ことを特徴とする請求項１乃至５のいずれか一項に記載の照明器具。
7. 前記光源は、２つのＬＥＤモジュールを備え、
   前記２つのＬＥＤモジュールの各々は、ＬＥＤと、前記ＬＥＤが実装された回路基板と、を備え、
   前記複数の光源ユニットの各々は、前記２つのＬＥＤモジュールの前記ＬＥＤの光軸が互いに異なる方向を向くように前記ケース内に配置されている
   ことを特徴とする請求項６記載の照明器具。
8. 前記ベースに収納され前記電池パックを電源として前記複数の光源ユニットを点灯させる電源ユニットを更に備える
   ことを特徴とする請求項１乃至７のいずれか一項に記載の照明器具。
9. 前記ベースに設けられた操作スイッチを更に備え、
   前記電源ユニットは、前記電池パックが前記装着部に装着されて前記電池パックから給電されているときには、前記操作スイッチが操作される度に前記複数の光源ユニットを全点灯状態、調光点灯状態、消灯状態の順に変化させる
   ことを特徴とする請求項８記載の照明器具。
10. 前記第１軸の周りで回転可能なハンドルを更に備える
    ことを特徴とする請求項１乃至９のいずれか一項に記載の照明器具。
11. 前記ハンドルは、一対の側片と、前記一対の側片の基端同士を繋いでいる中央片と、前記一対の側片の各々における先端に設けられた一対の回転体と、を有し、前記第１軸の周りで回転可能となるように前記一対の回転体が前記連結装置に連結されている
    ことを特徴とする請求項１０記載の照明器具。
12. 前記ハンドルにおける中央片から前記一対の側片側とは反対側に突出して設けられたＬ字状のグリップを更に備える
    ことを特徴とする請求項１１記載の照明器具。
13. 前記グリップにおいて前記ハンドルの前記中央片に対向する部分に対して一端が螺子により回転可能に連結されたＬ字状のフックを更に備え、
    前記グリップの一側面には、前記フックを出し入れ可能に収納するＬ字状のスリットが形成されている
    ことを特徴とする請求項１２記載の照明器具。
14. 前記ベースに設けられたマグネットを更に備え、
    前記マグネットの少なくとも一面が露出している
    ことを特徴とする請求項１乃至１３のいずれか一項に記載の照明器具。

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