JP6860315B2 - インクジェット記録方法及びインクジェット記録装置 - Google Patents

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Description

本発明は、インクジェット記録方法、及びインクジェット記録装置に関する。
インクジェット記録方法によれば、様々な記録媒体へ画像を記録することができる。そして、より良好な画像を得るため、例えば、光沢紙などに写真画質の画像を記録するのに適したインクや、普通紙などに文書を記録するのに適したインクなど、目的に応じた種々のインクが提案されている。
近年では、記録媒体として普通紙などを用い、文字や図表などを含むビジネス文書などの記録にもインクジェット記録方法が利用されており、このような用途への使用頻度が格段に高まってきている。また、インクジェット記録方法の技術の発展に伴い、長期間の使用に対するインクジェット記録装置の耐久性や信頼性を高めて高い生産性を実現することが要求されるようになっている。このような要求に対し、熱エネルギーの作用によりインクを吐出する方式の記録ヘッドについて、累積吐出数が増大してもダメージが軽減されるような工夫がなされている。例えば、発熱部(ヒータ)のインクが接触する面に保護層を設けた記録ヘッドが提案されている(特許文献1)。
特開昭63−191646号公報
本発明者らは、累積の記録可能枚数を増加させるべく、タンタルを含む保護層が設けられた記録ヘッドを搭載したインクジェット記録装置を用いて検討を行った。その結果、タンタルを含む保護層が設けられていない記録ヘッドを搭載したインクジェット記録装置と比べて、記録可能枚数を飛躍的に増加させることが可能であることを確認した。しかし、放熱板などの他の部材を介在させることなく、インク収容部を形成する筺体に記録ヘッドを貼り合わせた形態とした場合、複数の水性インクで記録した画像にブリーディングが発生しやすくなることが判明した。
したがって、本発明の目的は、インク収容部を形成する筺体にタンタルを含む保護層が設けられた記録ヘッドを貼り合わせた構成を有するインクジェット記録装置を使用し、複数の水性インクで画像を記録した場合に生ずる課題を解決することにある。すなわち、上記のインクジェット記録装置を使用した場合であっても、ブリーディングが抑制された画像を記録することができるインクジェット記録方法を提供することにある。また、本発明の別の目的は、前記インクジェット記録方法に用いられるインクジェット記録装置を提供することにある。
上記の目的は以下の本発明によって達成される。すなわち、本発明によれば、染料を含有する、シアンインク、マゼンタインク、及びイエローインクを含む複数の水性インクと、前記水性インクをそれぞれ収容するインク収容部と、熱エネルギーを発生する発熱部を有する、前記熱エネルギーの作用により前記水性インクを吐出する記録ヘッドと、を備えたインクジェット記録装置を使用し、前記水性インクを前記記録ヘッドから吐出して記録媒体に画像を記録するインクジェット記録方法であって、前記記録ヘッドが、前記水性インクのそれぞれに対応する複数の吐出口列が1の記録素子基板に設けられたものであり、前記インク収容部が、熱可塑性樹脂で形成された筐体であるとともに、他の部材を介在させることなく前記記録ヘッドが貼り合わされており、前記発熱部の前記水性インクと接する面に、タンタル及びタンタル酸化物の少なくともいずれかを含む保護層が形成されており、前記吐出口列のうち、両端に位置する第1吐出口列及び第2吐出口列、並びに両端以外に位置する第3吐出口列のそれぞれに対応する前記水性インクが、下記の条件1及び条件2を満足し、前記水性インクのそれぞれに含有される前記染料の水溶性の高低の順列と、前記水性インクのそれぞれの明度の高低の順列とが、逆順の関係にあることを特徴とするインクジェット記録方法が提供される。
条件1:前記第3吐出口列に対応する前記水性インクの動的表面張力(mN/m)の値が、前記第1吐出口列及び前記第2吐出口列のそれぞれに対応する前記水性インクの動的表面張力(mN/m)の最大値よりも小さい。
条件2:前記第3吐出口列に対応する前記水性インクの明度の値が、前記第1吐出口列及び前記第2吐出口列のそれぞれに対応する前記水性インクの明度の最小値よりも大きい。
本発明によれば、インク収容部を形成する筺体にタンタルを含む保護層が設けられた記録ヘッドを貼り合わせた構成を有するインクジェット記録装置を使用し、複数の水性インクで画像を記録した場合に生ずる課題を解決することができる。すなわち、上記のインクジェット記録装置を使用した場合であっても、ブリーディングが抑制された画像を記録することができるインクジェット記録方法を提供することができる。また、本発明によれば、このインクジェット記録方法に用いられるインクジェット記録装置を提供することができる。
本発明のインクジェット記録装置の一実施形態を模式的に示す斜視図である。 インク供給系の一例を示す模式図である。 記録素子基板の一例を示す模式図であり、(a)は吐出口側から見た正面図、(b)は(a)のX−Y断面図である。
以下に、好ましい実施の形態を挙げて、さらに本発明を詳細に説明する。なお、以下、インクジェット用の水性インクのことを「インク」と記載することがある。また、物性値は、特に断りのない限り、常温(25℃)における値とする。
まず、本発明者らは、インク収容部を形成する筺体にタンタルを含む保護層が設けられた記録ヘッドを貼り合わせた構成を有するインクジェット記録装置を使用し、複数のインクで画像を記録した場合にブリーディングが生ずる原因について検討した。その結果、インクの吐出のために熱エネルギーを利用する方式において生じる記録ヘッドの温度上昇が、ブリーディングの発生原因であることがわかった。さらに、以下に示す(1)〜(3)の要因により、記録ヘッドの温度が上昇することが判明した。
(1)保護層に含まれるタンタルが蓄熱しやすい。
(2)記録装置のコンパクト化のために、インク収容部(筐体)に記録ヘッド(記録素子基板)を他の部材を介在させることなく貼り合わせた場合、外部へと熱を逃がす放熱板などの手段が存在しない。このため、吐出の繰り返しによって記録ヘッドが蓄熱する。
(3)1の記録素子基板に設けられた複数の吐出口列のうち、両端以外に位置する吐出口列(第3吐出口列)は、両端に位置する吐出口列(第1吐出口列、第2吐出口列)の発熱の影響により、放熱しにくい。
ここで、4種以上のインクに対応して4列以上の吐出口列が1の記録素子基板に設けられている場合、「両端以外に位置する吐出口列(第3吐出口列)」は、2列以上の吐出口列ということになる。
インクは温度上昇により粘度が低下する。このため、吐出口列の形状などの条件がそろっていても、一定量のインクを吐出するために要するエネルギー量は、インクの温度が上昇すると低下する。一方、インクを吐出させるエネルギー量が一定である場合、インクの温度が上昇すると、吐出される1滴当たりのインクの体積が増加する。したがって、記録ヘッドの温度が上昇すると、第3吐出口列に対応するインクの温度は特に高まりやすいため、常温付近の環境で吐出される場合に比して、第3吐出口列からのインクの吐出量は特に多くなりやすい。
また、第3吐出口列に対応するインクからは、昇温によって水が蒸発しやすい。特に、吐出口の近傍では、水の蒸発によってインク中の染料の濃度にムラが生ずる。染料の水溶性が低いと、水が多い部分(吐出口近傍から離れた部分)に染料が移動しやすくなり、染料濃度に分布が生ずることになる。染料濃度の高いインクが吐出されると画像の光学濃度が高くなりやすいため、昇温による吐出量の増加も相まって、滲んだ濃い画像が記録される。このため、記録媒体の深さ方向へのインクの浸透性を高めて滲みを抑制するとともに、滲みが視認されにくくする工夫が必要となる。明度の低いインクで記録された画像の滲みは視認されやすい。このため、第3吐出口列に対応するインクを明度の低いインクにすると、ブリーディングが目立ちやすくなる。なお、顔料は染料と比較して親水性が低く、水が多い部分に移動しやすい。このため、顔料を用いた場合、画像や吐出性への影響が染料を用いた場合に比してより顕著に生じやすいので、本発明においては染料インクを用いる。
以上のことから、記録素子基板に設けられた吐出口列のうち、両端以外に位置する第3吐出口列に対応するインクについては、ブリーディングを抑制する観点で選択することが重要であることがわかった。そして、本発明者らは、下記の条件1及び条件2を満足する必要があることを見出した。
条件1:第3吐出口列に対応する水性インクの動的表面張力(mN/m)の値が、第1吐出口列及び第2吐出口列のそれぞれに対応する水性インクの動的表面張力(mN/m)の最大値よりも小さい。
条件2:第3吐出口列に対応する水性インクの明度の値が、第1吐出口列及び第2吐出口列のそれぞれに対応する水性インクの明度の最小値よりも大きい。
前述の通り、第3吐出口列に対応するインクの温度は高まりやすいため、第3吐出口列からのインクの吐出量は多くなりやすい。したがって、第1吐出口列及び第2吐出口列に対応するインクと、第3吐出口列に対応するインクとの混合によってブリーディングが生ずるのを抑制すべく、第3吐出口列に対応するインクを可能な限り記録媒体の深さ方向に素早く浸透させる必要がある。条件1及び条件2を満たすことで、明度が最小であるためにブリーディングが目立ちやすいインクと、第3吐出口列に対応するインクとの混合を回避することができ、耐ブリーディング性を向上させることができる。
記録媒体への水性インクの浸透性と、水性インクの表面張力とは、逆の相関関係にある。すなわち、表面張力の低い水性インクは、記録媒体への浸透性が高い。また、インク同士の滲みは、記録媒体に付与された直後のインクの広がりにより生ずる。このため、吐出からごく短い時間での表面張力を制御することが重要である。以上より、本発明では、インクの広がり状態を特定すべく、ウィルヘルミー法(プレート法)などの原理で測定される「静的表面張力」ではなく、最大泡圧法により測定される寿命時間10ミリ秒における動的表面張力を利用する。「寿命時間10ミリ秒」における値を利用するのは、記録ヘッドからインクが吐出されてから、記録媒体に付与された直後までのような、界面が大きく動いている状況におけるインクの挙動と精度よく整合するためである。
本発明において利用するインクの動的表面張力は、最大泡圧法により測定される。最大泡圧法は、測定対象の液体中に浸したプローブ(細管)の先端に発生させた気泡を放出するために必要な最大圧力を測定し、測定した最大圧力から液体の表面張力を求める方法である。具体的には、プローブの先端に連続的に気泡を発生させながら最大圧力を測定する。プローブの先端に新たな気泡の表面が発生した時点から、最大泡圧(気泡の曲率半径とプローブ先端部分の半径が等しくなる時点)に達するまでの時間を「寿命時間」と呼ぶ。すなわち、最大泡圧法は、動きがある状態の液体の表面張力を測定する方法である。
明度の値が小さいインクの滲みは視認されやすい。このため、吐出量などの影響を大きく受ける第3吐出口列に対応するインクとして明度の値が小さいインクを選択すると、ブリーディングが目立ちやすくなる。したがって、シアン、マゼンタ、及びイエローの3種のインクを使用する場合、第3吐出口列に対応するインクをマゼンタインク又はイエローインクとすればよい。これに対して、第3吐出口列に対応するインクをシアンインクとした場合、明度の値が最も小さいシアンインクの吐出量が昇温の影響を受けて増加するため、ブリーディングが目立ちやすくなる。
本発明において利用するインクの明度は、インクで記録した画像について測定した、CIE LAB色空間における「L値」である。具体的には、1/600インチ×1/600インチの単位領域に、1滴当たりの質量が5.5ngであるインク滴を2滴付与する条件で普通紙に記録したベタ画像について、分光光度計を使用して明度(L値)を測定することができる。但し、単位面積当たりの各インクの付与量が同じになる条件で記録した画像の明度を比較すればよいので、画像を記録する記録媒体の種類などは特に限定されない。
吐出口列は、シアンインク、マゼンタインク、及びイエローインクのそれぞれに対応する順に記録素子基板に配列されていることが好ましい。吐出口列がこのように配列されていることで、より効果的にブリーディングを抑制することができる。上記の場合、第3吐出口列に対応するインクがマゼンタインクとなる。すなわち、昇温しやすく、吐出量が多くなりやすいインクがマゼンタインクとなる。この場合、シアンインクとマゼンタインクの明度差や、マゼンタインクとイエローインクの明度差はさほど大きくないために、ブリーディングが目立ちにくくなる。
また、表面張力の低いインクは、表面張力の高いインクのほうへと移動する傾向にある。これにより、インク同士の滲みが生ずることになりやすい。このため、明度の値が大きいインクほど、最大泡圧法により測定される寿命時間10ミリ秒における動的表面張力の値が小さいことが好ましい。これにより、さらに効果的にブリーディングを抑制することができる。具体的には、シアンインクの動的表面張力γC(mN/m)、マゼンタインクの動的表面張力γM(mN/m)、及びイエローインクの動的表面張力γY(mN/m)が、γC>γM>γYの関係を満たすことが好ましい。
以下、本発明のインクジェット記録方法、このインクジェット記録方法で好適に用いることができるインクジェット記録装置、記録ヘッド、及び水性インクなどについてそれぞれ説明する。
<インクジェット記録装置の概略構成>
本発明のインクジェット記録方法は、染料を含有する複数の水性インク、水性インクをそれぞれ収容するインク収容部、及び熱エネルギーの作用により水性インクを吐出する記録ヘッドを備えたインクジェット記録装置を使用する記録方法である。水性インクは、シアンインク、マゼンタインク、及びイエローインクを含む。また、記録ヘッドは、熱エネルギーを発生する発熱部を有する。以下、本発明のインクジェット記録方法及びそれに用いるインクジェット記録装置の詳細について、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明のインクジェット記録装置の一実施形態を模式的に示す斜視図である。図1に示す実施形態のインクジェット記録装置は、X方向(主走査方向)に記録ヘッドを往復走査させて記録動作を行う、いわゆるシリアル方式のインクジェット記録装置である。記録媒体101は、搬送ローラ107によってY方向(副走査方向)へと間欠的に搬送される。キャリッジ103に搭載された記録ユニット102は、記録媒体101の搬送方向であるY方向と直交するX方向(主走査方向)に往復走査される。そして、記録媒体101のY方向への搬送と、記録ユニット102のX方向への往復走査によって、記録動作が行われる。
図2は、インク供給系の一例を示す模式図である。図2に示すように、記録ユニット102は、供給されるインクを複数の吐出口から吐出するインクジェット方式の記録ヘッド203と、第2インク収容部としてのサブタンク202とで構成されている。この記録ユニット102は、図1に示すようにキャリッジ103に搭載されている。キャリッジ103は、X方向に沿って配置されたガイドレール105に沿って移動可能に支持されており、ガイドレール105と並行に移動する無端ベルト106に固定されている。無端ベルト106は、モータの駆動力によって往復運動する。無端ベルト106の往復運動によって、キャリッジ103がX方向に往復走査される。
図2に示すように、メインタンク収容部108の内部には、第1インク収容部としてのメインタンク201が収納されている。メインタンク収容部108内のメインタンク201と、記録ユニット102のサブタンク202とは、インク供給チューブ104によって接続されている。インクは、メインタンク201からサブタンク202へとインク供給チューブ104を介して供給された後、記録ヘッド203の吐出口から吐出される。メインタンク、サブタンク、及びインク供給チューブは、インクの種類に対応した数で設けることができる。
メインタンク201内に収容されたインク(ハッチングで示す)は、インク供給チューブ104を介してサブタンク202に供給された後、記録ヘッド203へと供給される。メインタンク201には、大気連通部としての気体導入チューブ204が接続されている。画像記録によってインクが消費されると、メインタンク201からサブタンク202へとインクが供給され、メインタンク201内のインクが減少する。そして、メインタンク201内のインクの減少に伴い、その一端が大気に開放されている気体導入チューブ204からメインタンク201内に空気が導入されることにより、インク供給系においてインクを保持するための負圧が略一定に保たれる。
メインタンク201のインク最大収容量V1(mL)は、60.0mL以上200.0mL以下であることが好ましく、60.0mL以上150.0mL以下であることがさらに好ましい。サブタンク202のインク最大収容量V2(mL)は、1.0mL以上35.0mL以下であることが好ましく、2.0mL以上20.0mL以下であることがさらに好ましく、5.0mL以上15.0mL以下であることが特に好ましい。
第1インク収容部及び第2インク収容部(筺体)は、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリフェニレンエーテルなどの熱可塑性樹脂;これらの熱可塑性樹脂の混合物や改質物などで形成することができる。筺体の内部には、インクを保持するための負圧を発生しうるインク吸収体を配設してもよい。インク吸収体としては、ポリプロピレンやポリウレタンなどの樹脂製の繊維を圧縮したものが好ましい。また、筐体の内部にインク吸収体を配設せず、筺体の内部にインクを直接収容してもよい。
図2に示す実施形態の記録ユニット102は、記録ヘッド203とサブタンク202で構成されている。サブタンクと記録ヘッドが一体的に構成された記録ユニットは、キャリッジに装着され。本発明においては、図1及び2に示すように、第2インク収容部であるサブタンク202が熱可塑性樹脂で形成された筐体であるとともに、放熱板などの他の部材を介在させることなく記録ヘッド(記録素子基板)203が直接貼り合わされている。なお、筺体と記録素子基板とを貼り合わせるための接着剤などの存在を除外するものではない。また、記録ヘッド203のインク吐出方式は、熱エネルギーをインクに付与して吐出する方式である。
図3は、記録素子基板の一例を示す模式図であり、(a)は吐出口側から見た正面図、(b)は(a)のX−Y断面図である。図3に示すように、記録ヘッド203は、シリコン基板301、蓄熱層302、層間層303、発熱抵抗層304、金属配線層305、保護層306、及び流路形成部材308が順次積層して構成されている。発熱抵抗層304におけるヒータなどの発熱部307から発生した熱エネルギーが、ノズル312の液室部分310内のインクに作用する。保護層306上に配置された流路形成部材308によって、インクを吐出するための吐出口309を備えた吐出素子が形成される。発熱部307は高温に曝されるだけでなく、インクの発泡及びその後の泡の収縮に伴うキャビテーションの衝撃や、インクによる化学的作用を受けている。このため、様々な作用から発熱部307を保護すべく、発熱部307のインクと接する面には、タンタル及びタンタル酸化物の少なくともいずれかを含む保護層306が形成されている。インクは、液室部分310に隣接して配置された共通液室311より液室部分310内に供給される。そして、発熱部307から発生した熱エネルギーによって生じた泡によってインクが吐出口309から押し出され、インク滴として吐出される。
<水性インク>
本発明のインクジェット記録方法では、染料を含有する、シアンインク、マゼンタインク、及びイエローインクを含む複数の水性インクを備えたインクジェット記録装置を使用する。そして、このインクジェット記録装置を使用し、水性インクを熱エネルギーの作用により記録ヘッドから吐出して記録媒体に画像を記録する。本発明のインクジェット記録方法においては、水性インクに接触した際に反応や増粘を生じる液体と併用する必要はない。以下、シアンインク、マゼンタインク、及びイエローインクを含む複数の水性インクの詳細について説明する。
(色材)
色材としては、染料を用いる。水性インク中の染料の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、0.1質量%以上15.0質量%以下であることが好ましく、1.0質量%以上10.0質量%以下であることがさらに好ましい。
色材として用いる染料の種類は特に限定されない。染料の具体例としては、直接染料、酸性染料、塩基性染料、分散染料、食用染料などを挙げることができる。なかでも、アニオン性基を有する染料を用いることが好ましい。染料骨格の具体例としては、アゾ、トリフェニルメタン、フタロシアニン、アザフタロシアニン、キサンテン、アントラピリドンなどを挙げることができる。マゼンタインクに含有させる染料は、C.I.アシッドレッド249を含むことが好ましい。C.I.アシッドレッド249を含有するマゼンタインクを用いることで、耐ブリーディング性をさらに向上させることができる。
複数の水性インクのそれぞれに含有される染料の水溶性の高低の順列と、水性インクのそれぞれの明度の高低の順列とが、逆順の関係にあることが好ましい。具体的には、シアンインク、マゼンタインク、及びイエローインクのそれぞれに含有される染料の水溶性をSC、SM、SY、及びシアンインク、マゼンタインク、及びイエローインクの明度をLC、LM、LYと表現する。そして、各インクが、SY>SM>SC及びLC>LM>LYの関係を満たすことが好ましい。染料の水溶性と水性インクの明度が上記のような関係を満たすと、以下の理由から、耐ブリーディング性をさらに向上させることができる。水の蒸発により染料濃度が高まると、上述のようにして、滲んだ濃い画像が記録される。この場合、明度が低いインクほど記録された画像の滲みが視認されやすくなる。明度が低いインクに水溶性の高い染料を用いれば、水が多い部分への染料の移動が生じにくくなる。このため、水が蒸発しても染料濃度が上昇しにくくなることで、画像の滲みが抑制されて、ブリーディングがより生じにくくなる。1のインクが複数種の染料を含有する場合は、少なくとも1種の染料の水溶性が上記の関係を満たすことが好ましい。本発明における「染料の水溶性」とは、20℃の純水100gに溶解しうる、ナトリウム塩型とした染料の最大質量(g)を意味する。
(水性媒体)
水性インクには、水、又は、水及び水溶性有機溶剤の混合溶媒である水性媒体を含有させることができる。水溶性有機溶剤としては、アルコール類、(ポリ)アルキレングリコール類、グリコールエーテル類、含窒素化合物類、含硫黄化合物類などのインクジェット用のインクに使用可能なものを挙げることができる。これらの水溶性有機溶剤は、1種又は2種以上を用いることができる。水性インク中の水溶性有機溶剤の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、3.0質量%以上50.0質量%以下であることが好ましい。また、水としては、脱イオン水やイオン交換水を用いることが好ましい。水性インク中の水の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、50.0質量%以上95.0質量%以下であることが好ましい。
(その他の成分)
水性インクには、必要に応じて、界面活性剤、消泡剤、pH調整剤、防腐剤、防黴剤、酸化防止剤、還元防止剤などの種々の添加剤を含有させてもよい。
(インクの物性)
水性インクの寿命時間10ミリ秒における動的表面張力は、30.0mN/m以上50.0mN/m以下であることが好ましく、35.0mN/m以上45.0mN/m以下であることがさらに好ましい。なかでも、両端以外に位置する第3吐出口列に対応するインクの動的表面張力は、38.0mN/m以上42.0mN/m以下であることが好ましい。
各インクの寿命時間10ミリ秒における動的表面張力は、例えば、界面活性剤や水溶性有機溶剤を用いて調整することができる。界面活性剤の種類は特に限定されない。界面活性剤としては、例えば、炭化水素系、フッ素系、シリコーン系などの骨格を有するものを挙げることができる。また、ノニオン性、アニオン性、カチオン性、及び両性などのいずれの界面活性剤であってもよい。水性インク中の界面活性剤の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、0.1質量%以上5.0質量%以下であることが好ましく、0.5質量%以上1.5質量%以下であることがさらに好ましい。動的表面張力を調整するのに用いる水溶性有機溶剤としては、アルコール類、グリコールエーテル類などの浸透性溶剤が好ましい。また、界面活性剤と水溶性有機溶剤を併用して水性インクの動的表面張力を調整してもよい。
水性インクの25℃での粘度は、1.0mPa・s以上5.0mPa・s以下であることが好ましく、1.0mPa・s以上3.0mPa・s以下であることがさらに好ましい。インクの25℃での静的表面張力は、25.0mN/m以上45.0mN/m以下であることが好ましく、30.0mN/m以上40.0mN/m以下であることがさらに好ましい。また、インクの25℃でのpHは、5以上9以下であることが好ましい。
以下、実施例、比較例、及び参考例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、下記の実施例によって何ら限定されるものではない。なお、成分量に関して「部」及び「%」と記載しているものは特に断らない限り質量基準である。
<インクの調製>
表1−1及び1−2の上段に示す各成分(単位:%)を混合して十分に撹拌した後、ポアサイズ3.0μmのミクロフィルター(富士フイルム製)にて加圧ろ過を行い、各インクを調製した。表1−1及び1−2中の「アセチレノールE100」は、川研ファインケミカル製のノニオン性界面活性剤(アセチレングリコールのエチレンオキサイド付加物)の商品名である。「シアン染料1」、「イエロー染料1」、及び「ブラック染料1」としては、下記式(1)〜(3)で表される化合物をそれぞれ用いた。染料に付した括弧内の数値(g)は、20℃の純水100gに溶解しうる、ナトリウム塩型とした染料の最大質量(g)であり、染料の水溶性を意味する。表1−1及び1−2の下段には、インクの動的表面張力(mN/m)及び明度を示す。インクの動的表面張力は、動的表面張力計(商品名「Bubble Pressure Tensiometer BP2」、KRUSS製)を使用し、温度25℃の条件で測定した。インクの明度は、1/600インチ×1/600インチの単位領域に、1滴当たりの質量が5.5ngであるインク滴を2滴付与する条件で普通紙に記録したベタ画像について、分光光度計を使用して光源D50、視野2°の条件で測定した。普通紙としては、商品名「GF−500」(キヤノン製)を使用した。また、分光光度計としては、商品名「Spectrolino」(Gretag Macbeth製)を使用した。
Figure 0006860315
Figure 0006860315
Figure 0006860315
<評価>
図1に示す主要部の構成を有するとともに、図2に示す構成のインク供給系を組み込んだ、シリアル方式のインクジェット記録装置を用意した。表2に示す各吐出口列に対応するインクを各メインタンクから注入し、インク供給系にインクを満たした。表2に示す吐出口列は、記録ヘッドに向かって左から右に見た順である。記録素子基板には、使用するインク数に対応した数の吐出口列が設けられている。実施例、比較例、及び参考例で使用したサブタンク及び記録素子基板の吐出口列の構成を以下に示す。
〔サブタンクの構成〕
[実施例1〜9、参考例10、比較例1〜4]
熱可塑性樹脂で形成された筺体に、熱エネルギーを付与してインクを吐出する記録ヘッドを備えた記録素子基板を貼り合わせた形態とした。記録ヘッドにおける発熱部のインクと接する面には、タンタルを含む保護層を設けた。
[参考例1、3、5]
熱可塑性樹脂で形成された筺体に、熱エネルギーを付与してインクを吐出する記録ヘッドを備えた記録素子基板を貼り合わせた形態とした。記録ヘッドにおける発熱部のインクと接する面には、保護層を設けなかった。
[参考例2、4、6]
熱可塑性樹脂で形成された筺体に、アルミナで形成された放熱板を介して、熱エネルギーを付与してインクを吐出する記録ヘッドを備えた記録素子基板を貼り合わせた形態とした。記録ヘッドにおける発熱部のインクと接する面には、保護層を設けなかった。
〔記録素子基板の吐出口列の構成〕
[実施例1〜9、比較例1〜3、参考例1〜6]
1の記録素子基板に、3種のインクに対応する3列の吐出口列を設けた。
参考例10、比較例4]
1の記録素子基板に、4種のインクに対応する4列の吐出口列を設けた。
本実施例においては、1/600インチ×1/600インチの単位領域に、1滴当たりの質量が5.5ngであるインク滴を2滴付与する条件で記録したベタ画像の記録デューティを100%と定義した。本発明においては、以下に示す評価基準で、「A」及び「B」を許容できるレベルとし、「C」及び「D」を許容できないレベルとした。評価結果を表2に示す。
(耐ブリーディング性)
上記のインクジェット記録装置を用いて、以下に示すパターンの画像を記録媒体(普通紙、商品名「Canon Office」、キヤノン製)に記録した。
[3種のインクの評価の場合]
中央列に対応するインクの記録デューティが100%であるベタ画像(縦0.5mm×横2cm)の上下に、左端列及び右端列のそれぞれに対応するインクの記録デューティが70%であるベタ画像(縦2mm×2cm)が隣接したパターンとした。
[4種のインクの評価の場合]
上記の「3種のインクの評価の場合」における中央列に対応するインクを、(i)中央列左側のものとしたパターン、及び(ii)中央列右側のものとしたパターン、の2種のパターンとした。
記録したパターンのベタ画像の境界部を目視で確認し、以下に示す評価基準にしたがって耐ブリーディング性を評価した。
A:上下のいずれの境界部においてもブリーディングが生じていなかった。
B:上下の一方のみの境界部にブリーディングが生じていたが、境界は確認できた。
C:上下のいずれの境界部においてもブリーディングが生じていたが、境界は確認できた。
D:上下の少なくとも一方の境界部において、境界が確認できないほどブリーディングが生じていた。
(吐出性)
上記のインクジェット記録装置を使用し、A4サイズの記録媒体(普通紙、商品名「Canon Office」、キヤノン製)の全面に、各インクの記録デューティをそれぞれ10%として重ね合わせたベタ画像を3,000枚分記録した。その後、同様の記録媒体に各インクを用いて、縦罫線を記録した。記録した縦罫線を目視で確認し、以下に示す評価基準にしたがって吐出性を評価した。
A:いずれのインクも正常に吐出されていた。
C:少なくともいずれかのインクに吐出のよれ又は不吐出があった。
Figure 0006860315

Claims (16)

  1. 染料を含有する、シアンインク、マゼンタインク、及びイエローインクを含む複数の水性インクと、前記水性インクをそれぞれ収容するインク収容部と、熱エネルギーを発生する発熱部を有する、前記熱エネルギーの作用により前記水性インクを吐出する記録ヘッドと、を備えたインクジェット記録装置を使用し、前記水性インクを前記記録ヘッドから吐出して記録媒体に画像を記録するインクジェット記録方法であって、
    前記記録ヘッドが、前記水性インクのそれぞれに対応する複数の吐出口列が1の記録素子基板に設けられたものであり、
    前記インク収容部が、熱可塑性樹脂で形成された筐体であるとともに、他の部材を介在させることなく前記記録ヘッドが貼り合わされており、
    前記発熱部の前記水性インクと接する面に、タンタル及びタンタル酸化物の少なくともいずれかを含む保護層が形成されており、
    前記吐出口列のうち、両端に位置する第1吐出口列及び第2吐出口列、並びに両端以外に位置する第3吐出口列のそれぞれに対応する前記水性インクが、下記の条件1及び条件2を満足し、
    前記水性インクのそれぞれに含有される前記染料の水溶性の高低の順列と、前記水性インクのそれぞれの明度の高低の順列とが、逆順の関係にあることを特徴とするインクジェット記録方法。
    条件1:前記第3吐出口列に対応する前記水性インクの動的表面張力(mN/m)の値が、前記第1吐出口列及び前記第2吐出口列のそれぞれに対応する前記水性インクの動的表面張力(mN/m)の最大値よりも小さい。
    条件2:前記第3吐出口列に対応する前記水性インクの明度の値が、前記第1吐出口列及び前記第2吐出口列のそれぞれに対応する前記水性インクの明度の最小値よりも大きい。
  2. 前記シアンインクの動的表面張力γ(mN/m)、前記マゼンタインクの動的表面張力γ(mN/m)、及び前記イエローインクの動的表面張力γ(mN/m)が、γ>γ>γの関係を満たす請求項1に記載のインクジェット記録方法。
  3. 染料を含有する、シアンインク、マゼンタインク、及びイエローインクを含む複数の水性インクと、前記水性インクをそれぞれ収容するインク収容部と、熱エネルギーを発生する発熱部を有する、前記熱エネルギーの作用により前記水性インクを吐出する記録ヘッドと、を備えたインクジェット記録装置を使用し、前記水性インクを前記記録ヘッドから吐出して記録媒体に画像を記録するインクジェット記録方法であって、
    前記記録ヘッドが、前記水性インクのそれぞれに対応する複数の吐出口列が1の記録素子基板に設けられたものであり、
    前記インク収容部が、熱可塑性樹脂で形成された筐体であるとともに、他の部材を介在させることなく前記記録ヘッドが貼り合わされており、
    前記発熱部の前記水性インクと接する面に、タンタル及びタンタル酸化物の少なくともいずれかを含む保護層が形成されており、
    前記吐出口列のうち、両端に位置する第1吐出口列及び第2吐出口列、並びに両端以外に位置する第3吐出口列のそれぞれに対応する前記水性インクが、下記の条件1及び条件2を満足し、
    前記シアンインクの動的表面張力γ (mN/m)、前記マゼンタインクの動的表面張力γ (mN/m)、及び前記イエローインクの動的表面張力γ (mN/m)が、γ >γ >γ の関係を満たすことを特徴とするインクジェット記録方法。
    条件1:前記第3吐出口列に対応する前記水性インクの動的表面張力(mN/m)の値が、前記第1吐出口列及び前記第2吐出口列のそれぞれに対応する前記水性インクの動的表面張力(mN/m)の最大値よりも小さい。
    条件2:前記第3吐出口列に対応する前記水性インクの明度の値が、前記第1吐出口列及び前記第2吐出口列のそれぞれに対応する前記水性インクの明度の最小値よりも大きい。
  4. 前記水性インクのそれぞれに含有される前記染料の水溶性の高低の順列と、前記水性インクのそれぞれの明度の高低の順列とが、逆順の関係にある請求項に記載のインクジェット記録方法。
  5. 前記吐出口列が、前記シアンインク、前記マゼンタインク、及び前記イエローインクのそれぞれに対応する順に前記記録素子基板に配列されている請求項1乃至4のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
  6. 前記水性インク中の前記染料の含有量(質量%)が、インク全質量を基準として、それぞれ、0.1質量%以上15.0質量%以下である請求項1乃至のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
  7. 前記シアンインクに含有される前記染料が、トリフェニルメタン又はフタロシアニンの骨格を有する請求項1乃至のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
  8. 前記マゼンタインクに含有される前記染料が、アゾ又はキサンテンの骨格を有する請求項1乃至のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
  9. 前記イエローインクに含有される前記染料が、アゾの骨格を有する請求項1乃至のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
  10. 前記マゼンタインクに含有される前記染料が、C.I.アシッドレッド249を含む請求項1乃至のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
  11. 前記他の部材が、放熱板である請求項1乃至10のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
  12. 前記水性インクの動的表面張力が、それぞれ、30.0mN/m以上50.0mN/m以下である請求項1乃至11のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
  13. 前記水性インクの動的表面張力が、それぞれ、35.0mN/m以上45.0mN/m以下である請求項1乃至12のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
  14. 前記水性インクの動的表面張力が、それぞれ、38.0mN/m以上42.0mN/m以下である請求項1乃至13のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
  15. 請求項1乃至14のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法に用いられるインクジェット記録装置であって、
    染料を含有する、シアンインク、マゼンタインク、及びイエローインクを含む複数の水性インクと、前記水性インクをそれぞれ収容するインク収容部と、熱エネルギーを発生する発熱部を有する、前記熱エネルギーの作用により前記水性インクを吐出する記録ヘッドと、を備え、
    前記記録ヘッドが、前記水性インクのそれぞれに対応する複数の吐出口列が1の記録素子基板に設けられたものであり、
    前記インク収容部が、熱可塑性樹脂で形成された筐体であるとともに、他の部材を介在させることなく前記記録ヘッドが貼り合わされており、
    前記発熱部の前記水性インクと接する面に、タンタル及びタンタル酸化物の少なくともいずれかを含む保護層が形成されており、
    前記吐出口列のうち、両端に位置する第1吐出口列及び第2吐出口列、並びに両端以外に位置する第3吐出口列のそれぞれに対応する前記水性インクが、下記の条件1及び条件2を満足し、
    前記水性インクのそれぞれに含有される前記染料の水溶性の高低の順列と、前記水性インクのそれぞれの明度の高低の順列とが、逆順の関係にあることを特徴とするインクジェット記録装置。
    条件1:前記第3吐出口列に対応する前記水性インクの動的表面張力(mN/m)の値が、前記第1吐出口列及び前記第2吐出口列のそれぞれに対応する前記水性インクの動的表面張力(mN/m)の最大値よりも小さい。
    条件2:前記第3吐出口列に対応する前記水性インクの明度の値が、前記第1吐出口列及び前記第2吐出口列のそれぞれに対応する前記水性インクの明度の最小値よりも大きい。
  16. 請求項1乃至14のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法に用いられるインクジェット記録装置であって、
    染料を含有する、シアンインク、マゼンタインク、及びイエローインクを含む複数の水性インクと、前記水性インクをそれぞれ収容するインク収容部と、熱エネルギーを発生する発熱部を有する、前記熱エネルギーの作用により前記水性インクを吐出する記録ヘッドと、を備え、
    前記記録ヘッドが、前記水性インクのそれぞれに対応する複数の吐出口列が1の記録素子基板に設けられたものであり、
    前記インク収容部が、熱可塑性樹脂で形成された筐体であるとともに、他の部材を介在させることなく前記記録ヘッドが貼り合わされており、
    前記発熱部の前記水性インクと接する面に、タンタル及びタンタル酸化物の少なくともいずれかを含む保護層が形成されており、
    前記吐出口列のうち、両端に位置する第1吐出口列及び第2吐出口列、並びに両端以外に位置する第3吐出口列のそれぞれに対応する前記水性インクが、下記の条件1及び条件2を満足し、
    前記シアンインクの動的表面張力γ (mN/m)、前記マゼンタインクの動的表面張力γ (mN/m)、及び前記イエローインクの動的表面張力γ (mN/m)が、γ >γ >γ の関係を満たすことを特徴とするインクジェット記録装置。
    条件1:前記第3吐出口列に対応する前記水性インクの動的表面張力(mN/m)の値が、前記第1吐出口列及び前記第2吐出口列のそれぞれに対応する前記水性インクの動的表面張力(mN/m)の最大値よりも小さい。
    条件2:前記第3吐出口列に対応する前記水性インクの明度の値が、前記第1吐出口列及び前記第2吐出口列のそれぞれに対応する前記水性インクの明度の最小値よりも大きい。
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