JP6858167B2 - 医療装置 - Google Patents

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Description

本発明は、歯科治療において、歯牙や歯槽骨の切削等を行う医療装置に関するものである。
従来から、ヘッド部に、切削工具や螺子溝を形成するタップやインプラントドライバー等の各種工具を回転自在に保持するハンドピースと、これらの工具を回転駆動する駆動源となるモータと、モータを制御する制御部を有する医療装置がある。
この様な医療装置は、歯科治療におけるインプラント手術において、患者の顎領域を形成する歯槽骨にインプラントを保持する保持穴を形成したり、この保持穴にインプラントを螺子固定するための螺子溝を形成したり、インプラントを保持穴に規定の締め付けトルクで螺子止めして固定するために用いられる。
この様な医療装置には、特許文献1に開示されているような、ホール素子等のセンサーを用いずにロータの回転角度位置を検出して駆動制御を行うセンサレスモータが用いられるものがある。
センサレスモータは、ステータ(固定子)を構成する各コイル(巻線)に発生する誘起電圧を検出し、これに基づきステータに対するロータの回転角度位置を検出して、インバータ回路によりロータの回転角度位置に同期した電流を各コイルに供給して、ロータを回転駆動するものである。
特開2002−253576号公報
特許文献1に開示されているモータは、ロータが回転しているときは、ロータの回転角度位置を検出することが可能な誘起電圧がコイルに生じる。
しかしながら、ロータが停止している場合は、ロータの回転角度位置を検出することが可能な誘起電圧がコイルに生じない。この為、モータを起動する際は、直流通電でコイルに電流を流してロータの位置を固定し、その後、強制的にコイル位相を変化させてロータを回転させる必要がある。
特にモータを、低回転で動作するように設定して駆動を開始する場合、駆動時に発生するコイルの誘起電圧が小さく、ロータの回転角度位置を検出することが難しい。つまり、モータを低回転で動作するように設定して動作を開始する場合、モータの起動性が安定しないという課題がある。
本発明は、上記の課題を解決するためのものであり、モータの起動性が向上した医療装置を提供することを目的とする。
課題を解決するためには、医療装置において、歯科治療のインプラント手術において、患者の顎領域を形成する歯槽骨に対して用いる工具を回転自在に保持するハンドピースと、工具を回転駆動するモータと、モータを制御する制御部と、モータの動作時の回転数又は回転速度を設定する操作部とを有し、モータはロータと、コイルを有するステータを備え、コイルは3つの相のコイルからなり、制御部は、ロータが回転してコイルの相の切替時に発生する誘起電圧の値を用いることでロータの回転角度位置を検出するロータ位置検出回路を備え、ロータ位置検出回路は、ホール素子などのセンサーを用いずにロータの回転角度位置を検出する回路であり、コイルの各相に生じる誘起電圧に基づき、3つの相の内、通電していない相の端子電圧が、印加される駆動電圧の1/2になるゼロクロス点を検出することで、ステータに対するロータの回転角度位置を検出し、制御部は、設定されたモータの回転数が概ね低回転である100〜500rpmであるとき対応する駆動電圧が、モータを起動する為に必要な電圧である起動基準電圧より小さい場合、モータを起動する際の駆動電圧を起動基準電圧に変更してモータを起動すればよい。
本発明によれば、起動性が向上したモータを用いた医療装置を提供することが可能となる。
医療装置を構成するハンドピースとモータと本体の接続を示す概略図 医療装置を構成する回路図 医療装置を示すブロック図 モータを起動する時の制御ステップを示すフローチャート (a)図4のフローチャートのS4の状態を示すモータの回転数に対する電圧値のグラフ (b)図4のフローチャートのS6の状態を示すモータの回転数に対する電圧値のグラフ
(実施の形態)
以下、発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1を参照すると、医療装置Mは、歯科用ハンドピース100(以下、ハンドピース100)とモータ200と本体300を有する。
ハンドピース100は、先端側に位置するヘッド部101に様々な回転工具102(以下、工具102)を保持する。工具102は、例えば、歯牙を切削する切削工具や、歯槽骨に形成された開口に螺子溝を形成するタップや、インプラントを開口に規定トルクで螺子止めするインプラントドライバー等である。
また、ハンドピース100の後端には、後述するモータ200が接続する。使用者は、この様に構成されたハンドピース100を手で持ち、患部に対して治療を行う。
モータ200は、出力軸側をハンドピース100の後端に接続して、後述する制御部301により駆動制御される。本実施の形態において、モータ200は、U相、V相、W相からなる3相のコイル212(212u,212v,212w)を有するステータ(図示せず)と、各コイル212から生じる磁界が作用して出力軸と共に回転するマグネットを有するロータ(図示せず)を備えた3相ブラシレスモータを用いている。
この様に構成されるモータ200は、出力軸から出力される回転トルクが、ヘッド部101に保持される工具102を回転駆動する駆動源となる。
図2〜図3を参照すると、本体300は、制御部301と、記憶部302と、駆動部303と、操作部304と、表示部305と、モータ電流検出部306と、回転速度検出部307と、負荷トルク検出部308と、電源部309を備えている。また、本体300には、フットペダル310が接続する。このフットペダル310の出力は、制御部301に入力される。
本実施の形態におけるモータ200の駆動方式は、PWM(Pulse Width Modulation)駆動方式である。
次に、各機能部を説明する。
制御部301は、電源部309から電力を得て、操作部303やフットペダル310や各検出部からの入力や、記憶部302に記憶されている制御アルゴリズムに基づき、駆動部305を駆動して、モータ200の動作を制御する。
つまり、制御部301は、モータ200の回転速度Rrと、使用時にモータ200に作用する負荷トルクTrと、モータ200に流れるモータ電流Im(Iu,Iv,Tw)の検出値と、記憶部302に格納された駆動条件に基づき、モータ200を制御する。
言い換えると、制御部301は、モータ200を、使用者が設定した回転速度Rr及びモータ電流Imになるように駆動部303を制御してPWM信号を生成して制御する。また、制御部301は、モータ200の正転及び逆転の回転方向も制御する。
記憶部302は、制御部301と接続する。記憶部302は、制御部301がモータ200を制御するための各種プログラムや、モータ200の駆動を制御するのに必要な駆動条件が記憶されている。これらの駆動条件は、使用者が治療内容、工具の種類などを考慮し任意の値に設定することができる。また、記憶部302には、本体300に供えられた各種検出部が検出したデータや、操作部304からの入力データを記憶する。
モータ電流検出部306は、駆動部303とモータ200の3相の各コイル212を繋ぐ回路にそれぞれ接続しており、U相、V相、W相の各相に流れる電流Iu,Iv,Iwを検出する
このモータ電流検出部306は、電流検出用抵抗を備え、検出した電流Iu,Iv,Iwを電圧Vu,Vv,Vwに変換する。この電圧Vu,Vv,Vwは、それぞれ、U相、V相、W相の端子電圧である。 そして、その検出値である電圧Vu,Vv,Vwの値を制御部301と回転速度検出部307と負荷トルク検出部308に入力する。
回転速度検出部307は、モータ電流検出部306で得られた電圧値からモータ200の各相のコイル212に生じる誘起電圧を推定する。そして、この誘起電圧からモータ200の回転速度Rrを求める。尚、誘起電圧を求める部位は、回転速度検出部307と独立して設けてもよく、また、制御部301で求めてもよい。また、モータの回転数は、回転速度Rrに基づき、制御部301において301求められる。
負荷トルク検出部308は、モータ電流Imと負荷トルクTrが比例関係にあることを利用し、モータ電流検出部306で得られた電圧値から負荷トルクTrを求める。
以上の回転速度検出部307と負荷トルク検出部308の検出値は、制御部301に入力される。
操作部304は、主電源スイッチや設定・選択ボタンを備える。
主電源スイッチは、本体300の電源をON又はOFFするスイッチである。設定・選択ボタンは、モータ200の動作モードや回転速度や駆動トルク等の制御に必要な駆動条件の設定を行うボタンである。使用者は、操作部304に設けられた設定・選択ボタンを操作して、モータ200の動作の使用条件の設定入力を行うことができる。フットペダル310は、使用者が足で操作することで、モータ200の動作・停止を行うものである。
駆動部303は、6個のFET(電界効果トランジスタ:Field Effect Transistor)によって構成されたインバータ回路を備える。FETは、モータ200の対応するコイル212の相にそれぞれ接続されている。
このインバータ回路は、制御部301に設けられるPWM信号生成回路301aからのPWM信号に基づき、ロータの回転角度位置に同期して、各FETが循環的にON(オン)/OFF(オフ)制御する。つまり、制御部301は、6個のFETを適宜ON/OFF制御することで、3相のコイル212に対して6個のパターンの通電を行う。これにより、モータ200に駆動電圧Vdが印加される。
このように、コイル212の各相に循環的に駆動電圧Vdが印加されて電流が生じ、磁界が発生する。そして、この磁界の作用により、モータ200のロータ201が回転する。
PWM信号生成回路301aは、制御部301に備えられたロータ位置検出回路301bの検出信号に基づきPWM信号を生成する。
ロータ位置検出回路301bは、ロータが回転してコイル相の切替時に発生する誘起電圧の値を用いることでロータの回転角度位置を検出する回路(所謂、ホール素子等のセンサを用いないセンサレス回路)が用いられる。
このセンサレスであるロータ位置検出回路301bは、コイルに生じる誘起電圧に基づき、U相、V相、W相の内、通電していない相の端子電圧が、印加される駆動電圧Vdの中位電位(1/2)になる箇所(ゼロクロス点)を検出することで、ステータ202に対するロータ201の回転角度位置を検出するものである。尚、誘起電圧は、回転速度検出部307で推定した値を用いる。
ここで、モータ200の駆動トルクや回転速度Rrは、PWM信号の1周期に対するON信号の割合であるデューティー比により決まる。つまり、FETのON時間を長くすることで、デューティー比を高くするとモータ200に印加される駆動電圧Vdの実効値が大きくなる。つまり、駆動電圧Vdが高くなる。これにより、回転速度Rrを増加させることができる。
また、FETのON時間を短くして、デューティー比を低くすると、モータ200に印加される駆動電圧Vdの実効値が小さくなり、駆動トルクが低下し回転速度Rrを減少させることができる。
また、切削工具に加わる負荷トルクTrが大きくなると、モータ200の回転速度Rrが低下するが、この場合においても、PWM信号のデューティー比を高くし、駆動電圧Vdの実効値を大きくする。すると、モータ200のモータ電流Imが上がるのに伴って駆動トルクが増加し、結果的に回転速度Rrを上げる(維持する)ことができる。
このように、制御部301は、PWM信号のデューティー比を制御することで、モータ200の回転速度Rrや駆動トルクを制御する。
表示部305は、記憶部302に記憶されている各種の駆動条件を表示する他、使用中のモータ200の回転速度Rr、設定した駆動トルクなどを表示する。
フットペダル310は、モータ200の回転動作のON/OFFを制御する。制御部301は、フットペダル310からの信号の有無を検出し、信号が有りの場合、駆動条件に従いモータ200を駆動する。
電源部309は、外部の交流電源400からの交流電圧を整流し変圧し、制御部301と駆動部303に対し所望の直流電圧を印加するコンバータである。
次に、本実施形態のモータの起動時の制御について、図4に示すフローチャート及び図5に示すグラフに基づき説明する。
図4に示すフローチャートは、医療装置Mを使用開始する際のモータ200の起動時の動作制御のステップである。つまり、フットペダル310を操作して、モータ200を回転させるときの制御ステップである。
図5(a)に示すグラフは、図4のフローチャートのS4の状態を示すモータの回転数と電圧値のグラフである。図5(b)に示すグラフは、図4のフローチャートのS6の状態を示すモータの回転数と電圧値のグラフである。
まず、使用者が本体300の主電源を入れて、操作部304から医療装置Mの動作に係る設定入力を行い、治療作業を行う為にモータ200の動作を開始すると、制御部301は制御ステップをステップS1に移行する。
モータ200の動作を開始する前に行う設定入力は、例えば、モータ200の動作回転数や駆動トルク、動作モードに係るものである。この動作モードは、例えば、インプラント治療で用いる歯槽骨に螺子溝を形成する際の動作モードや、螺子溝が形成された歯槽骨の開口にインプラントを規定トルクで締め付けるモードなどがある。
尚、モータ200の動作は、例えば、使用者が、フットペダル310を踏み込むことによりスイッチが入り、開始される。
ステップS1において制御部301は、駆動部303を制御して、ごく短い時間、コイル212に電流を流す。これにより、コイルに一定の磁場が形成され、この磁場の影響をロータ201が受けて、ロータ201の位置が固定される(オープンループ制御での直流通電)。そして、ステータ202に対してロータ201の位置が固定されると、モータ200の制御ステップは、ステップS2に移行する。尚、本実施の形態においては、S1を経てS2に移行する形態となっているが、動作開始後にS1の処理を行わず、S2を行ってもよい。
ステップS2において制御部301は、駆動部303を制御して、コイル212に6パターンの通電を行うと共に、磁気飽和を検出する。そして、制御手段301は、検出した磁気飽和の位置に基づき、ステータ202に対するロータ201の初期位置を推定して、モータ200の制御ステップをステップS3に移行する。
ステップS3において制御部301は、操作部304から設定入力されたモータ200の回転数に対応するモータ200の駆動電圧Vdが、モータ起動基準電圧(以下、起動基準電圧Va)より、小さい値か否かを判断する。
制御部301は、モータ200の制御ステップを、駆動電圧Vdが起動基準電圧Vaより小さい場合、ステップS4に移行する。また、制御部301は、モータ200の制御ステップを、駆動電圧Vdが起動基準電圧Vaと同じ又は大きい場合、ステップS7に移行する。
ここで、駆動電圧Vdとは、モータ200を回転駆動する為にコイル212に印加する電圧である。駆動電圧Vdの値が大きくなればモータ200の回転数が大きくなる。
例えば、設定回転数が100rpmのとき駆動電圧Vd1、設定回転数が1000rpmのときの駆動電圧Vd2、設定回転数が10000rpmのとき駆動電圧Vd3とすると、Vd1<Vd2<Vd3の関係となる。
また、起動基準電圧Vaとは、モータ200を停止した状態から安定して起動する為に必要な電圧である。つまり、起動基準電圧Vaとは、モータ200を安定して起動する為に必要な電圧である。この起動基準電圧Vaは、モータ200の特性に応じてそれぞれ異なるが、低回転の場合の駆動電圧Vdが、起動基準電圧Vaより小さい場合がある。
特に、本実施の形態の医療装置Mのように、1つのモータを用いて、様々治療作業を行う場合、その状況に応じてモータの回転数に低回転から中高回転にかけて幅がある。
例えば、医療装置Mの場合、モータ200を中〜高回転で動作させる場合は、主に、患者の歯牙を切削したり、歯槽骨を切削してインプラントを保持する保持穴を形成したりする用途に用いる。
また、モータ200を低回転で動作させる場合は、前記の保持穴にインプラントを螺子固定するための螺子溝を形成したり、インプラントを保持穴に規定のトルクで螺子止めして固定するために用いられる。モータ200を低回転で動作させて行う治療作業は、特に繊細な作業を求められる。
医療装置Mの特性により異なるが、概ね低回転は100〜500rpmであり、中〜高速回転は500〜20000rpm程度である。低回転数の場合、駆動電圧Vdが起動基準電圧Vaより小さくなる回転領域がある。
例えば、起動基準電圧Vaに対応する駆動電圧が回転数が300rpmのときの電圧の場合、動作開始時に設定された設定回転数が300rpm未満の場合、安定してモータ200を起動することができない恐れがある。つまり、使用者の繊細な作業を妨げる恐れがある。
次に、ステップS4において制御部301は、駆動部303を制御して、コイル212に起動基準電圧Vaを印加して、コイル212の位相を強制的に変化させる。これにより、コイルの212の位相の変化に影響されて、ロータ201が回転する。制御部301は、ステップS4の処理をした後、ステップS5に移行する。
このステップS4は、操作部304より設定された回転数に対応する駆動電圧Vdでは、モータ200を安定して起動できないことから、設定された回転数の駆動電圧Vdより大きな電圧である起動基準電圧Vaに駆動開始時の電圧に設定して、モータ200の駆動をするステップである。
言い換えると、ステップS4は、設定された回転数を維持する為の駆動電圧Vdでは、モータ200を安定して起動するには電圧が弱い場合、起動開始時の電圧をこの駆動電圧Vdより大きな電圧である起動基準電圧Vaに設定して、モータ200の駆動を開始するステップである。
次に、ステップS5において制御部301は、ロータ位置検出回路301bがステータ202に対するロータ201の回転角度位置を検出したか否かを判断する。
制御部301は、ロータ位置検出回路301bが、ステータ202に対するロータ201の回転角度位置を検出した場合、ステップS6に移行する。また、制御部301は、ロータ位置検出回路301bが、ステータ202に対するロータ201の回転角度位置を検出しない状態の場合、ステップS5の処理を繰り返す。
次に、ステップS6において制御部301は、起動時に設定したモータ200の回転数となるように、駆動電圧Vdを変更する。
具体的には、制御手段303は、モータ200を安定して起動する為に設定された回転数の駆動電圧Vdより大きな電圧である起動基準電圧Vaの状態から、電圧を低下させることで、設定された回転数の駆動電圧Vdに変更する。
制御手段301は、上記の処理が終了すると、ステップS9に移行する。
以上は、ステップS4〜ステップS6の処理の流れである。
ステップS3において、制御部301は、モータ200の制御ステップを、駆動電圧Vdが起動基準電圧Vaと同じ又は大きい場合、ステップS7に移行する。
ステップS7において制御部301は、駆動部303を制御して、コイル212に設定された回転数に対応する駆動電圧Vdを印加して、コイル212の位相を強制的に変化させる。これにより、コイルの212の位相の変化に影響されて、ロータ201が回転する。制御部301は、ステップS7の処理をした後、ステップS8に移行する。
次に、ステップS8において制御部301は、ロータ位置検出回路301bがステータ202に対するロータ201の回転角度位置を検出したか否かを判断する。
制御部301は、ロータ位置検出回路301bが、ステータ202に対するロータ201の回転角度位置を検出した場合、ステップS9に移行する。また、制御部301は、ロータ位置検出回路301bが、ステータ202に対するロータ201の回転角度位置を検出しない状態の場合、ステップS7の処理を繰り返す。
尚、制御部301は、ステップS5又はステップS8以降は、ロータ位置検出回路301bの検出値に基づき、駆動部303を制御してモータ200の回転速度Rrや駆動トルクを制御する。
次に、ステップS9において制御部301は、モータ200の回転数の設定の変更がなされたか否かを判断する。具体的には、操作部304から制御部301にモータ200の回転数の設定変更の入力があったか否かの判断をする。
制御部301は、上記の設定変更の入力があった場合はステップS10に移行し、入力が無ければステップS11に移行する。
次に、ステップS10において、制御部301は、駆動部303を制御して、駆動電圧Vdを操作部304からの設定変更の入力されたモータ200の回転数に対応した駆動電圧Vdに変更する処理を行い、ステップS11に移行する。
ステップS11において、制御部301は、モータ200の動作を停止させる入力があったか否かを判断する。
具体的には、フットペダル310のスイッチがOFFしたか否かを判断する。制御部301は、モータ200を停止させる入力があった場合は、モータ200を停止させて処理を終了する。また、制御部301は、モータ200を停止させる入力が無い場合は、ステップS9に移行する。
以上のように、医療装置Mにおいて、制御部301は、設定されたモータ200の回転数に対応する駆動電圧Vdが、モータ200を起動する為に必要な電圧である起動基準電圧Vaより小さい場合、モータ200を起動する際の駆動電圧Vdを起動基準電圧Vaに変更してモータ200を起動する。このようにモータ200を制御することで、駆動電圧Vdが低い低回転でもモータ200の起動を安定して行うことができる。
特に、センサレスのモータ200において、駆動電圧Vdが低い低回転でもモータ200の起動を安定して行うことができるので、低回転で工具102を回転させて行う作業の際も、動作開始から作業に至る一連の動きを安定して行うことができる。
尚、低回転で工具102を回転させて行う作業は、例えば、歯槽骨に形成した穴に螺子溝を形成する作業や、インプラントを螺子溝を形成した穴に規定のトルクで螺子止めする作業がある。
これらの作業は、モータ200の回転数が低い回転領域で行われるものであり、本発明であれば、モータ200の起動から作業に至る過程で、モータ200を安定して起動することができる。従って、使用者がモータ起動時の違和感を感じにくく、作業しやすい。
また、制御部301は、モータ201が起動した後、駆動電圧Vdを、起動基準電圧Vaから設定されたモータ200の回転数に対応する駆動電圧Vaに変更する。このようにモータ201を制御することにより、起動後は速やかに使用者が設定した回転数となり、モータ201の起動から患部への作業性が向上する。
また、制御部301は、駆動電圧を、起動基準電圧Vaから設定されたモータ200の回転数に対応する駆動電圧Vdに変更する際に、段階的又はリニアに変更する。このようにモータ201を制御することにより、使用者が、モータ201の起動から回転数が設定した状態になるまでの間、違和感を少なくすることができる。
以上、本実施の形態において、使用者が設定するモータの動作状態を回転数である場合を例に説明したが、回転速度を設定するものでもよい。図4で示すフローチャートにおいて、「回転数」との記載部分を、「回転速度」と読み替えても、本発明は同様な効果を奏する。
M 医療装置
100 歯科用ハンドピース(ハンドピース)
101 ヘッド部
102 工具
200 モータ
201 ロータ
202 ステータ
212 コイル
212u U相コイル
212v V相コイル
212w W相コイル
300 本体
301 制御部
301a PWM信号生成回路
301b ロータ位置検出回路
302 記憶部
303 駆動部
304 操作部
305 表示部
306 モータ電流検出部
307 回転速度検出部
308 負荷トルク検出部
309 電源部
310 フットペダル
400 交流電源

Claims (3)

  1. 歯科治療のインプラント手術において、患者の顎領域を形成する歯槽骨に対して用いる工具を回転自在に保持するハンドピースと、
    前記工具を回転駆動するモータと、
    前記モータを制御する制御部と、
    前記モータの動作時の回転数又は回転速度を設定する操作部と、
    を有し、
    前記モータはロータと、コイルを有するステータを備え、
    前記コイルは3つの相のコイルからなり、
    前記制御部は、前記ロータが回転して前記コイルの相の切替時に発生する誘起電圧の値を用いることで前記ロータの回転角度位置を検出するロータ位置検出回路を備え、
    前記ロータ位置検出回路は、ホール素子などのセンサーを用いずに前記ロータの回転角度位置を検出する回路であり、前記コイルの各相に生じる誘起電圧に基づき、前記3つの相の内、通電していない相の端子電圧が、印加される駆動電圧の1/2になるゼロクロス点を検出することで、前記ステータに対する前記ロータの回転角度位置を検出し、
    前記制御部は、設定された前記モータの回転数が概ね低回転である100〜500rpmであるとき対応する駆動電圧が、前記モータを起動する為に必要な電圧である起動基準電圧より小さい場合、前記モータを起動する際の駆動電圧を起動基準電圧に変更して前記モータを起動することを特徴とする医療装置。
  2. 前記制御部は、前記モータが起動した後、駆動電圧を、起動基準電圧から設定された前記モータの回転数又は回転速度に対応する駆動電圧に変更することを特徴とする請求項1に記載の医療装置。
  3. 前記制御部は、駆動電圧を、起動基準電圧から設定された前記モータの回転数又は回転速度に対応する駆動電圧に変更する際に、段階的又はリニアに変更することを特徴とする請求項2に記載の医療装置。
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