JP6856544B2 - 遺伝子融合体を検出するための多重pcr - Google Patents

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Description

発明の背景
多くの癌は遺伝子融合体と関連している。おそらく最も初期に報告された例は、60年代のBML−ABLと慢性骨髄性白血病(CML)との関連である(Nowell and Hungerford (1960), J. Natl. Cancer Inst. 25:85)。それ以来、多くの異なる組織の癌について数百の遺伝子融合体が報告されている(Presner and Chinnaiyan (2009), Curr. Opin Genet. Dev. 19:82)。
別の例は、チロシン受容体キナーゼALKである。EML4−ALK(棘皮動物微小管関連タンパク質様4−未分化リンパ腫キナーゼ)融合体は、非小細胞肺癌(NSCLC)と関連している。この場合ALKの細胞外部分であるN末端は、EML4により置換されている(KIF5B、HIP1、KLC1、TFGも同様の方法でALKと融合することができる)。得られた融合遺伝子の発現は、強力なEML4プロモーターにより駆動され、ALKの細胞内チロシンキナーゼドメインのより高い発現をもたらす。さらにEML4はコイルドコイルを形成して、リガンド非依存性二量体化及びALKチロシンキナーゼドメインの構成的活性化をもたらす。
遺伝子融合体の検出は、治療を管理するために重要である。最新の検出方法は腫瘍組織の生検を必要とし、これは、多くの癌患者、特に後期の患者にとって実行不可能である。生検組織切片における検出は、典型的には、蛍光インサイチューハイブリダイゼーション(FISH)又は免疫組織化学(IHC)により行われる。この試験は、一部は切片化プロセス中の剪断のために、偽陽性率とバックグランドが高い。従って、熟練した細胞学者が多数の組織切片を観察する必要があり、これは、衰弱した患者からかなりの生検組織採取を必要とする。RT−PCRを用いる融合体の検出も試みられているが、これは遺伝子融合体の非常に変化し易い性質のために成功していない。EML4−ALK4の場合、少なくとも20の異なる融合が活性化チロシンキナーゼを与える。RT−PCRの別の困難さは、例えばホルマリン固定パラフィン包埋(FFPE)形態の腫瘍組織からの遺伝物質の量及び質である。例えば、Liu et al. (2015), PLoSOne 10: e0117032 を参照。
検出には時間と資源の集中が必要なため、試験頻度は比較的低い。ALK融合体に関連する癌は、クリゾチニブ及びセレチニブなどのALK阻害剤に対して非常に感受性が高い。KIF5B又はCCDC6などの転写中の再配列を有する遺伝子融合体(RET)も、例えばバンデタニブによる治療に対して感受性である(例えば、Matsubara et al. (2007), J. Thorac. Oncol. 7:1872 を参照)。従ってこの遺伝子融合体の検査頻度が低いことは、治療の大きな機会を失うことになる。
本明細書では、遺伝子融合体、例えば融合遺伝子を検出するための方法及び組成物が提供される。
(1)第1遺伝子領域と第2遺伝子領域との間の融合部位に特異的な少なくとも1つの第1プライマー対であって、前記第1及び第2遺伝子領域は野生型ゲノム中で隣接しておらず、かつ少なくとも1つの前記第1プライマー対は、融合部位の5’側で始まる少なくとも1つのフォワードプライマーと融合部位の3’側で始まる少なくとも1つのリバースプライマーとを含む、第1プライマー対と、
(2)前記融合部位の5’である前記第1遺伝子領域の一部に特異的な第2プライマー対と、
(3)前記融合部位の3’である前記第1遺伝子領域の一部に特異的な第3プライマー対と
を含む、組成物が提供される。あるいは、前記第2及び第3プライマー対は、第2遺伝子領域に特異的であり得る。
いくつかの実施態様において、前記第1遺伝子領域は遺伝子(例えば遺伝子1)内にある。いくつかの実施態様において、前記第2遺伝子領域は遺伝子(例えば遺伝子2)内にある。いくつかの実施態様において、前記第1及び第2遺伝子領域は遺伝子内にあり、遺伝子間の融合点は野生型ゲノムには存在しない。いくつかの実施態様において、前記少なくとも1つの第1プライマー対(1)は、融合部位の5’にある遺伝子2で始まる少なくとも1つのフォワードプライマーを含み、場合により融合部位を含む。いくつかの実施態様において、前記少なくとも1つの第1プライマー対(1)は、融合部位の3’にある遺伝子2で始まる少なくとも1つのリバースプライマーを含み、場合により融合部位を含む。いくつかの実施態様において、少なくとも1つの第1プライマー対は、少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、又はそれ以上のプライマー対を含む。
いくつかの実施態様において、前記組成物は、対照配列、例えば内部対照に特異的な少なくとも1つのプライマー対をさらに含む。現在開示されているアッセイに使用できる対照の例には、特に限定されないが、SDH(コハク酸デヒドロゲナーゼ)、LDHA(乳酸デヒドロゲナーゼA)、NONO、PGK(ホスホグリセリン酸キナーゼ1)、PPIH、HPRT1、ベータ−アクチン、GADPH、ACTB、及び16SrRNAが挙げられる。
いくつかの実施態様において、各プライマーセット((1)、(2)、(3)、及び任意の少なくとも1つの対照プライマー対)は、他の標識物とは異なるシグナルを発する異なる標識物(色素)に結合している。標識物は、各プライマー対のフォワードプライマー又はリバースプライマーのいずれかに直接又は間接的に結合することができる。いくつかの実施態様において、各プライマーセット((1)、(2)、(3)、及び任意の少なくとも1つのプライマー対)から生じる増幅産物が標識されるように、標識物は保持される。いくつかの実施態様において、組成物は、各プライマーセット((1)、(2)、(3)、及び任意の少なくとも1つのプライマー対)から生じる増幅産物のそれぞれに特異的な少なくとも1つの標識プローブを含む。
いくつかの実施態様において、組成物は、DNAポリメラーゼ、例えばTaq又はTaq誘導体などの熱安定性DNAポリメラーゼをさらに含む。いくつかの実施態様において、組成物は逆転写酵素をさらに含む。いくつかの実施態様において、組成物はdNTPをさらに含む。いくつかの実施態様において、組成物は、DNAポリメラーゼ及び逆転写酵素による重合に適した緩衝液をさらに含む。
いくつかの実施態様において、組成物は、個体又は個体群由来の生物学的試料をさらに含む。いくつかの実施態様において、個体は、例えば肺癌(例えば非小細胞肺癌(NSCLC)、肺扁平上皮細胞癌、肺腺癌)、膀胱癌、神経膠芽細胞腫、頭頸部癌、神経膠腫、甲状腺癌、卵巣癌、白血病、リンパ腫、前立腺癌、膵臓癌、腎癌、又は乳癌などの癌を有すると診断されている。
いくつかの実施態様において、試料は、単離された核酸、例えばDNA又はRNAである。いくつかの実施態様において、試料は、RNA、例えば血液(血清又は血漿)、気管支肺胞洗浄液、又は組織生検から単離されたRNAである。いくつかの実施態様において、生物学的試料は、融合遺伝子を含む100nM以下のポリヌクレオチド、例えば0.01〜100nM、0.01〜25nM、0.01〜5nM、0.02〜0.5nM、又は0.02〜0.1nMのポリヌクレオチドを含む。
いくつかの実施態様において、第1遺伝子領域(遺伝子1)は、ALK、RET、ROS、NTRK、BRAF、ABL、及びFGFRからなる群より選択される。いくつかの実施態様において、第1遺伝子領域はALKであり、第2遺伝子領域(遺伝子2)は、EML4、KIF5B、HIP1、KLC1、及びTFGからなる群より選択される。いくつかの実施態様において、第1遺伝子領域はRETであり、第2遺伝子領域(遺伝子2)はKIF5B、CCDC6、NCOA4、及びTRIM33からなる群より選択される。
いくつかの実施態様において、遺伝子1はALKであり、遺伝子2はEML4である。いくつかの実施態様において、少なくとも1つの第1プライマー対は、配列番号1〜51から選択される配列を含む少なくとも1つのフォワードプライマーと、配列番号52〜62から選択される配列を含む少なくとも1つのリバースプライマーとを含む。いくつかの実施態様において、第2プライマー対は、配列番号63〜67から選択される配列を含むフォワードプライマーと、配列番号68〜72から選択される配列を含むリバースプライマーとを含む。いくつかの実施態様において、第の3プライマー対は、配列番号73〜77から選択される配列を含むフォワードプライマーと、配列番号78〜82から選択される配列を含むリバースプライマーとを含む。
いくつかの実施態様において、遺伝子1はRETであり、遺伝子2はCCDC6である。いくつかの実施態様において、第1プライマー対は、配列番号83〜160から選択される配列を含む少なくとも1つのフォワードプライマーと、配列番号161〜198から選択される配列を含む少なくとも1つのリバースプライマーとを含む。いくつかの実施態様において、第2プライマー対は、配列番号199の配列を含むフォワードプライマーと、配列番号200の配列を含むリバースプライマーとを含む。いくつかの実施態様において、第3プライマー対は、配列番号201の配列を含むフォワードプライマーと、配列番号202の配列を含むリバースプライマーとを含む。
さらに、生物学的試料中の遺伝子融合体を検出する方法、すなわち、生物学的試料が遺伝子融合体又は融合遺伝子を有するポリヌクレオチド(DNA中であっても、又は発現されたRNA中であっても)を含むかどうかを決定する方法が提供される。いくつかの実施態様において、本方法は、
(1)本明細書中及び上に記載された生物学的試料及び組成物を用いて、増幅反応を実施する工程と、
(2)少なくとも1つの第1プライマー対からの増幅産物の量を測定する工程(例えば、少なくとも1つの第1プライマー対に関連する標識物からのシグナルを検出することにより)と、
(3)第2プライマー対からの増幅産物量と第3プライマー対からの増幅産物の量の差の有無を検出する工程(例えば、第2及び第3プライマー対に関連する標識物のシグナルを検出及び比較することにより)と、
(4)
(i)工程(2)で測定された少なくとも1つの第1プライマー対からの増幅産物の量が、少なくとも1つの第1プライマー対からの増幅産物と対照融合遺伝子を保有しないポリヌクレオチドとの量よりも多い場合、又は
(ii)工程(3)において差異の存在が検出される場合、遺伝子融合を検出する工程と
を含む。
いくつかの実施態様において、この方法は、生物学的試料と、(a)第1遺伝子領域(例えば遺伝子1)と第2遺伝子領域(例えば遺伝子2)との間の融合部位に特異的な少なくとも1つの第1プライマー対(例えば、少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、又はそれ以上のプライマー対)であって、前記第1及び第2遺伝子領域は野生型ゲノム中で隣接しておらず、かつなくとも1つの第1プライマー対は、融合部位の5’側で始まる少なくとも1つのフォワードプライマーと融合部位の3’側で始まる少なくとも1つのリバースプライマーとを含む、上記プライマー対と、(b)融合部位の5’である前記第1遺伝子領域の一部に特異的な第2プライマー対と、(c)融合部位の3’である前記第1遺伝子領域の一部に特異的な第3プライマー対とを含む組成物とを、用いて行われる。
本方法のいくつかの実施態様において、少なくとも1つの第1プライマー対(1)は、融合部位の5’である遺伝子2で始まる少なくとも1つのフォワードプライマーと、場合により融合部位とを含む。本発明のいくつかの実施態様において、少なくとも1つの第2プライマー対(1)は、合部位の3’である遺伝子1で始まる少なくとも1つのリバースプライマーと、場合により融合部位とを含む。
本方法のいくつかの実施態様において、組成物は、対照配列、例えば内部対照、に特異的な少なくとも1つのプライマー対をさらに含む。現在開示されているアッセイに使用できる対照の例には、SDH(コハク酸デヒドロゲナーゼ)、LDHA(乳酸デヒドロゲナーゼA)、NONO、PGK(ホスホグリセリン酸キナーゼ1)、PPIH、HPRT1、ベータ−アクチン、GADPH、ACTB、及び16SrRNAが挙げられる。上記で説明したように、各プライマーセットは、他の標識物とは異なるシグナルを発する異なる標識物(例えば、色素)と結合し得る。
本方法のいくつかの実施態様において、組成物は、DNAポリメラーゼ、及び場合により逆転写酵素をさらに含む。本方法のいくつかの実施態様において、組成物は、dNTPと、及び/又はDNAポリメラーゼ及び逆転写酵素による重合に適した緩衝液とをさらに含む。
この方法のいくつかの実施態様において、試料は、単離された核酸、例えばDNA又はRNAである。いくつかの実施態様において、試料は、RNA、例えば血液(血清又は血漿)、気管支肺胞洗浄液、又は組織生検から単離されたRNAである。いくつかの実施態様において、この方法は、融合遺伝子を含む100nM以下のポリヌクレオチド、例えば0.01〜100nM、0.01〜25nM、0.01〜5nM、0.02〜0.5nM、又は0.02〜0.1nMのポリヌクレオチドを含む生物学的試料について行われる。
いくつかの実施態様において、本方法は、例えば肺癌(例えば非小細胞肺癌(NSCLC)、肺扁平上皮細胞癌、肺腺癌)、膀胱癌、神経膠芽細胞腫、頭頸部癌、神経膠腫、甲状腺癌、卵巣癌、白血病、リンパ腫、前立腺癌、膵臓癌、腎癌、又は乳癌などの癌を有すると診断されている個体からの生物学的試料について行われる。
本方法のいくつかの実施態様において、第1遺伝子領域(遺伝子1)は、ALK、RET、ROS、NTRK、BRAF、ABL、及びFGFRからなる群より選択される。いくつかの実施態様において、第1遺伝子領域はALKであり、第2遺伝子領域(遺伝子2)はEML4、KIF5B、HIP1、KLC1、及びTFGからなる群より選択される。この方法のいくつかの実施態様において、第1遺伝子領域はRETであり、第2遺伝子領域(遺伝子2)はKIF5B、CCDC6、NCOA4、及びTRIM33からなる群より選択される。
いくつかの実施態様において、この方法は、遺伝子融合体が発見された場合に治療コースを推奨することをさらに含む。いくつかの実施態様において、治療コースは、放射線療法又は化学療法(例えば、シスプラチン、カルボプラチン、パクリタキセル、ドセタキセル)を含む。いくつかの実施態様において、治療コースは、遺伝子融合に関与する遺伝子を特異的に標的とする薬物の投与を含む。例えば、遺伝子融合に関与する遺伝子の1つが、遺伝子融合の結果としてm融合の無い場合よりも高い発現又は活性レベルを有するキナーゼである場合、キナーゼ阻害剤又は受容体チロシンキナーゼ阻害剤を推奨又は投与することができる。推奨又は投与することができる薬剤の例は、イマチニブ、ゲフィニチブ、トセラニブ、エルロチニブ、タイカブ、スニチニブ、ニロチニブ、ソラフェニブ、ボスチニブ、ネラチニブ、バタリニブ、アファチニブ、クリゾチニブ、セレチニブ、GSK1838705A、TAE−684、CEP−14083、AP26113、及びNMS−E628が挙げられる。例えば、Grande et al. (2011), Mol. Cancer Ther. 10:569, 及び Rajan &Schrump (April 6, 2015), Sem. Thoracic Cardiovascular Surgeryを参照されたい。いくつかの実施態様において、ALKを含む遺伝子融合体が検出され、治療コースは、クリゾチニブ、セレチニブ、GSK1838705A、TAE−684、CEP−14083、AP26113、及びNMS−E628からなる群より選択される薬剤の推奨又は投与を含む。いくつかの実施態様において、RETを含む遺伝子融合体が検出され、治療コースは、ソラフェニブ、バンデタニブ、モテサニブ、スニチニブ、及びXL−184からなる群より選択される薬剤の推奨又は投与を含む(Mologni (2011), Curr. Med. Chem. 18:162 を参照)。
さらに、本明細書でより詳細に記載される遺伝子融合体を検出するためのキットが提供される。
図1は、野生型細胞(対照)由来のRNAと、EML4−ALK融合体を有する細胞由来のRNAを示された比率でスパイクした野生型RNAとを、使用するqRT−PCR(定量的逆転写酵素PCR)の結果を示す。グラフの左から右への列の試料は、グラフの下に上から下に向かって列記されたものと同じ順序である。上のパネルは各プライマーセットについてのCtを示す。プライマーセットは、それぞれの色素(FAM、HEX、JA270、及びCy5.5)と共に、左下の三角に記載されている。下のパネルは、コハク酸デヒドロゲナーゼ内部対照(SDH−IC)を基準にした相対的Ct値(CtR)を示す。融合部位増幅の5’と右側の融合部位増幅の3’との違いに注目されたい。星印は、EML4−ALK融合体が検出された試料を示す。Ct値の各減少は、鋳型量の2倍の増加と対応する。 図2は、CCDC6−RETを検出するためのqRT−PCRの結果を示す。上のパネルは、野生型RNA(CRL5908)、又はCCDC6−RETを保有する細胞由来のRNA(LC2AD)の記載の量でスパイクした野生型のCt値を示す。下のパネルは、CtR値、及び融合部位増幅の5’と融合部位増幅の3’との違いを右側に示す。再度、グラフの左から右への列の試料は、グラフの横に上から下に列記されたものと同じ順序である。 図3は、示されたプライマーセット(図2と同じ)のCt値を示す。グラフの左から右への列の試料は、グラフの横に上から下に列記されたものと同じ順序である。この場合、試料には、cfRNA由来のRNA、並びに野生型RNAに力価測定されたCCDC6−RET陽性細胞由来のRNAも含まれる。 図4は、図3に示すデータからのCtR値を示す。再度、融合部位増幅の5’と融合部位増幅の3’との間の差異を右側に示す。星印はCCDC6−RET融合体の検出を示す。
I.はじめに
本発明者らは、遺伝子領域間の融合体を検出する新規な定量的及びt多重(multiplex)方法を発見した。本開示の方法は、非侵襲的に集めることができる患者試料、例えば血漿由来の循環する遊離RNA(cfRNA)の、少量を必要とするのみである。
現在の検査では、腫瘍に由来する循環核酸の量が限られているため、生検又は大量の血漿が必要である。本記載の方法は、少なくとも2つの方法で遺伝子融合体を検出するための非常に高感度のワンチューブアッセイを可能にする。第1に、様々な融合体に特異的な複数のプライマーを用いて、融合部位全体が増幅される。第2に、融合部位の外側を増幅する2組のプライマーが使用される。一方のプライマーセットは、融合部位の上流(融合部位の5’)にある影響を受けた遺伝子の領域を増幅し、他方のプライマーセットは、融合部位の下流(融合部位の3’)にある影響を受けた遺伝子の領域を増幅する。最後に、既知の配列に特異的な対照プライマーセットを含めて、試料中の核酸の存在及び質を確認することができる。従って、この方法は、(i)融合部位特異的、(ii)融合部位の5’、(iii)融合部位の3’、及び、場合により(iv)対照、の4セットのプライマーを利用する。(i)、(ii)、(iii)、及び(iv)の各々は、異なる標識物又は色素と結合することができ、4チャネル検出器を用いて検出することができる。
融合部位特異的プライマー(i)は、少なくとも1つのフォワード(5’)プライマーと少なくとも1つのリバース(3’)プライマーを含むが、異なる融合部位変異体を捕捉するためにそれぞれの複数の変異体を含むことができる。本明細書の実施例に示すように、7つの異なるフォワードプライマーと2つの異なるリバースプライマーを使用して、ALKの融合部位を検出した。9つの異なるフォワードプライマーと2つの異なるリバースプライマーを使用して、RETの融合部位を検出した。融合部位特異的プライマー(i)は、融合部位は含まないようにして融合部位のいずれの側にも配置することができるか、又はプライマーの1つが融合部位をカバーするように配置することができる。フォワードプライマー又はリバースプライマーの一方又は両方を、融合部位特異的プライマー(i)由来の増幅産物の全てが同じ標識物を含むように標識することができる。
融合部位プライマーの5’ (ii)と融合部位プライマーの3’ (iii)は、融合のタイプに応じて、いずれかのメンバーの融合遺伝子用に設計することができる。目的は、融合部位の両側の遺伝子領域の量を比較することである。これらが等しければ、融合は存在しない。すなわち、ブレークポイントの5’ の領域及びブレークポイントの3’ の領域は、まだ変性されていない。これらが等しくない場合に、遺伝子の一方の側は他方の側より低いレベルで発現され、融合が起きたことを示す。例えばEML4−ALKの場合、融合部位プライマーの5’が融合部位プライマーの3’よりも低い増幅シグナルを与えるならば、融合が検出されるであろう(実施例1及び図1を参照)。再度、フォワードプライマー、リバースプライマー、又はその両方は、(ii)からの増幅産物のすべてが同じ標識物を含み、(iii)からの増幅産物のすべてが同じ標識物を含むように標識することができる。
変異体特異的プライマーセット(i)中のプライマーの数を拡大して、所定の遺伝子融合体のいくつかの異なる変異体を検出することができる。特定の変異体融合体が増幅されず、変異体特異的プライマーセット(i)により検出されない場合、融合部位プライマーの5’(ii)と融合部位プライマーの3’ (iii)がバックアップを提供する。
プライマーの対照セット(iv)は、血漿中に現れることが予想される任意の核酸、例えばハウスキーピング遺伝子に特異的であり得る。再度、(iv)からの増幅産物が同じ標識物を含むように、フォワードプライマー又はリバースプライマー又はその両方を標識することができる。
II.定義
「遺伝子融合体 (genetic fusion)」は、以前は分離されていた2つの染色***置の結合により形成される混成染色体配列である。融合は、同じ染色体上の遺伝子(例えば、間質欠失又は染色体反転)又は異なる染色体(例えば、転座)上で起こり得る。
「融合遺伝子 (fusion gene)」は、それ以前は分離されていた2つの遺伝子の結合により形成される混成遺伝子である。融合遺伝子は、必ずしも両方の遺伝子からのコード配列を含む必要はないが、1つの遺伝子からの非コード配列、例えばプロモーター又は3’非翻訳領域を含むことができる。「遺伝子1」、「遺伝子2」、「遺伝子A」、「遺伝子B」などの融合遺伝子を含む遺伝子の名称は、融合体を構成する遺伝子を区別するために用いられ、必ずしも融合体における遺伝子の位置に言及するものではない。
用語「融合部位 (fusion site)」、「融合点 (fusion point)」、「ブレークポイント (breakpoint)」、及び同様の用語は、ある遺伝子又は遺伝子位置に由来するヌクレオチドが、別の遺伝子又は遺伝子位置に由来するヌクレオチドに隣接して見出される、遺伝子融合体におけるポイントを指す。
「標的領域」、「標的部分」、「標的断片」などの用語は、増幅及び/又は分析されるべき標的核酸配列の領域を指す。
用語「核酸」、「ポリヌクレオチド」、及び「オリゴヌクレオチド」は、ヌクレオチド(例えば、リボヌクレオチド又はデオキシリボヌクレオチド)のポリマーを指し、天然の核酸(アデノシン、グアニジン、シトシン、ウラシル、及びチミジン)、非天然の核酸、及び修飾された核酸を含む。この用語は、ポリマーの長さ(例えば、モノマーの数)により限定されない。核酸は一本鎖又は二本鎖であってもよく、一般に5’−3’ホスホジエステル結合を含むが、ある場合には、ヌクレオチド類似体が他の結合を有していてもよい。モノマーは典型的にはヌクレオチドと呼ばれる。「非天然のヌクレオチド」又は「修飾ヌクレオチド」という用語は、修飾された窒素塩基、糖又はリン酸基を含有するか、又はその構造中に非天然部分を含むヌクレオチドを指す。非天然ヌクレオチドの例には、ジデオキシヌクレオチド、ビオチン化ヌクレオチド、アミノ化ヌクレオチド、脱アミノ化ヌクレオチド、アルキル化ヌクレオチド、ベンジル化ヌクレオチド、及び蛍光発色団標識ヌクレオチドが含まれる。
「プライマー」という用語は、適切な条件下で、核酸ポリメラーゼによるポリヌクレオチド鎖合成の開始点として作用する短い核酸(オリゴヌクレオチド)を指す。ポリヌクレオチド合成及び増幅反応は、典型的には適切な緩衝液、dNTP及び/又はrNTP、及び1つ以上の任意の補助因子を含み、適切な温度で実施される。プライマーは典型的には、標的配列に少なくとも実質的に相補的である少なくとも1つの標的ハイブリダイズ領域を含む。この領域は、典型的には約15〜約40ヌクレオチドの長さである。「プライマー対」は、標的配列の反対鎖に相補的であり、標的配列を増幅するように設計されたフォワードプライマーとリバースプライマー(5’プライマー及び3’プライマーと呼ばれることもある)を指す。フォワードプライマーとリバースプライマーは、標的配列上に互いに約10〜5000ヌクレオチド、又は約25〜500ヌクレオチドの増幅可能な距離内に配置される。「プライマーセット」は、1つ以上のプライマー対、又は少なくとも1つのフォワードプライマーと少なくとも1つのリバースプライマーとの組み合わせを指す。例えばプライマーセットは、3つの異なる増幅産物が潜在的に産生され得るように、3つのフォワードプライマーと1つのリバースプライマーを含み得る。
融合部位(又はブレークポイント)の5’(又は3’)である配列(又は遺伝子の一部)に特異的なプライマーセット又はプライマー対は、融合部位又はブレークポイントを含まない配列を増幅するために使用されるプライマーを指す。
本明細書中で使用される「プローブ」は、特に意図された標的生体分子、例えばプローブにより結合、捕捉、又はハイブリダイズされる目的の核酸配列に、選択的に結合することができる任意の分子を意味する。
「相補的」又は「相補性」という用語は、ポリヌクレオチド中の核酸が第2のポリヌクレオチド中の別の核酸と塩基対を形成する能力を意味する。例えば、配列A−G−T(RNAではA−G−U)は、配列T−C−A(RNAではU−C−A)に相補的である。相補性は部分的であって、核酸のほんの一部のみが塩基対形成に従って一致してもよく、又は完全であって、すべての核酸が塩基対形成に従って一致してもよい。プローブ又はプライマーは、それが標的配列に少なくとも部分的に相補的である場合、標的配列に「特異的」であると見なされる。条件に依存して、標的配列に対する相補性の程度は、典型的には、より長い配列よりもプライマーなどのより短い核酸に対して高い(例えば、80%、90%、95%、又はそれ以上)。
2つ以上の核酸又は2つ以上のポリペプチドの文脈において「同一」又は「同一性パーセント」という用語は、デフォルトパラメータを用いてBLAST又はBLAST2.0配列比較アルゴリズムを使用して又は用手的整列及び目視検査により測定した時、同じであるか、又は同じであるヌクレオチド又はアミノ酸の特定のパーセント(比較ウィンドウ又は指定領域にわたって最大の一致について比較及び整列された場合、特定の領域に対して、例えば約60%の同一性、例えば少なくとも約65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上のいずれかの同一性)を有する、配列又は部分配列を指す。例えば、NCBIウェブサイト ncbi.nlm.nih.gov/BLAST を参照。従って、このような配列は「実質的に同一」であると言われる。同一性パーセントは、その定義が欠失及び/又は付加、並びに置換を有する配列に適用されるように、典型的には最適に整列された配列に対して測定される。当該技術分野で一般的に使用されているアルゴリズムは、ギャップ等を考慮している。典型的には、同一性は、長さが少なくとも約8〜25のアミノ酸又はヌクレオチド、又は長さが50〜100のアミノ酸又はヌクレオチドである領域にわたって、又は参照配列の全長にわたって存在する。
「対立遺伝子」という用語は、遺伝子の配列変異体を指す。1つ以上の遺伝子の相違が対立遺伝子を構成し得る。
用語「キット」は、本明細書に記載のRNA又はDNAを特異的に増幅、捕捉、標識/変換、又は検出するための少なくとも1つの試薬、例えば核酸プローブ又はプローブプールなどを含む任意の製造物(例えば、パッケージ又は容器)を指す。
「増幅条件」という用語は、プライマーのハイブリダイゼーション及び鋳型依存性伸長を可能にする核酸増幅反応(例えばPCR増幅)における条件を指す。「アンプリコン」という用語は、標的核酸配列の全部又は一部を含み、任意の適切な増幅方法によるインビトロ増幅産物として形成される、核酸分子を指す。種々のPCR条件は、PCR Strategies (Innis et al., 1995, Academic Press, San Diego, CA) at Chapter 14; PCR Protocols : A Guide to Methods and Applications (Innis et al., Academic Press, NY, 1990)に記載されている。
「熱安定性核酸ポリメラーゼ」又は「熱安定性ポリメラーゼ」という用語は、例えば大腸菌由来のポリメラーゼと比較した場合、高温で比較的安定なポリメラーゼ酵素を指す。熱安定性ポリメラーゼは、ポリメラーゼ連鎖反応(「PCR」)に典型的な温度サイクル条件下での使用に適している。熱安定性ポリメラーゼの例には、サーマス・サーモフィラス(Thermus thermophilus)、サーマス・カルドフィルス(Thermus caldophilus)、サーマス(Thermus)Z05種(例えば、米国特許第5,674,738号を参照)及びサーマス(Thermus)Z05種 ポリメラーゼの変異体、サーマス・アクアチカス(Thermus aquaticus)、サーマス・フラブス(Thermus flavus)、サーマス・フィリフォルミス(Thermus filiformis)、サーマス(Thermus)sps17種、デイノコッカス・ラジオデュランス(Deinococcus radiodurans)、ホットスプリングファミリーB/クローン7(Hot Spring family B/clone 7)、バチルス・ステアロサーモフィルス(Bacillus stearothermophilus)、バチルス・カルドテナス(Bacillus caldotenax)、サーモトガ・マリチマ(Thermotoga maritima)、サーモトガ・ネアポリタナ(Thermotoga neapolitana)、及びサーモシホ・アフリカヌス(Thermotipho africanus)からのポリメラーゼ、及びこれらの改変体が挙げられる。
「試料」又は「生物学的試料」という用語は、個体由来の核酸を含むか、又は含むと推定される任意の組成物を指す。この用語は、細胞、組織、又は血液の精製又は分離された成分、例えばDNA、RNA、タンパク質、無細胞部分、又は細胞溶解物を含む。いくつかの実施態様において分析は、血液から単離された血漿試料について行われる。「患者の血液中で検出される」及び「患者の血漿中で検出される」という用語は、交換可能に使用され、血液が患者から得られ、そこから得られた血漿が分析に使用されることを意味する。試料は、例えば他のタイプの生物学的試料、例えば皮膚、血漿、血清、全血、及び血液成分(バフィーコート)、唾液、尿、涙、***、膣液、組織生検、及び他の体液や組織(パラフィン包埋組織を含む)などを指してもよい。試料はまた、細胞系を含む、個体から得られる細胞のインビトロ培養物の成分及び構成要素を含み得る。
「対照」試料又は値は、試験試料又は試験条件との比較のために、基準物質(通常は既知の基準物質)として作用する試料を指す。例えば、試験試料は、試験条件から、例えば癌を有すると疑われる個体から採取され、既知の条件からの、例えば癌のない個体(陰性対照)からの、又は癌を有する個体(陽性対照)からの試料と比較される。本開示の文脈において、陰性対照の例は、既知の健康な(癌の無い)個体からの生物学的試料であり、陽性対照の例は、特定の遺伝子融合体を有することが既知の患者又は細胞系からの生物学的試料であろう。対照はまた、多数の試験又は結果から集められた平均値又は範囲でもよい。対照は、反応条件についても調製することができる。例えば、核酸の存在についての陽性対照は、試料中に存在することが知られている配列を検出するプライマー又はプローブを含むことができ、陰性対照は核酸を含まないであろう。当業者は、任意の数のパラメータの評価のために対照を設計できることを認識するであろう。例えば、薬理学的データ(例えば半減期)又は治療的尺度(例えば、有益性及び/又は副作用の比較)に基づく治療上の利益を比較するための対照を考案することができる。対照は、インビトロ用途のために設計することができる。当業者は、所定の状況においてどの制御が有益であるかを理解し、対照値との比較に基づいてデータを分析できるであろう。対照はまた、データの有意性を判断するのにも役立つ。例えば、対照の所定のパラメータの値が広く変化している場合は、試験試料の変動は有意でないと考えられるであろう。
用語「診断 (diagnosis)」は、被験体が癌又は特定のタイプの癌(例えば、遺伝子融合に起因するもの)などの障害を有する相対的確率を指す。同様に「予後 (prognosis)」という用語は、ある将来の結果が被験体において起こり得る相対的な確率を指す。例えば、本開示の文脈において、診断は、癌の分類、又は個体が特定の治療に応答する可能性を指すことができる。これらの用語は、医療診断の分野の当業者により理解されるように、絶対的であることを意図するものではない。
用語「治療法 (therapy)」、「治療 (treatment)」、及び「改善 (amelioration)」は、症状の重症度が低下することを意味する。癌を治療する場合、治療は、例えば腫瘍サイズ、癌細胞の数、増殖速度、転移活性、非癌細胞の細胞死の低減、悪心及び他の化学療法又は放射線療法の副作用の低減などを意味する。「治療する (treat)」及び「予防する」 (prevent)という用語は、絶対的な用語であることを意図しない。治療及び予防は、発症の遅延、症状の改善、患者の生存率の改善、生存時間又は速度の増加などを指すことができる。治療及び予防は、完全(新生物細胞の検出不可能なレベル)でも部分的でもよく、治療の無い場合に生じると予測されるよりも、より少ない新生物細胞が患者に見いだされる。治療の効果は、治療を受けていない個体又は個体のプール(例えば、同じ遺伝子融合を有する個体)、又は治療前の同じ患者又は治療中の異なる時間と比較することができる。いくつかの態様では、疾患の重症度は、例えば投与前の個体又は治療を受けていない対照個体と比較して、少なくとも10%減少する。いくつかの態様において、疾患の重篤度は、標準的診断技術を用いて、少なくとも25%、50%、75%、80%、又は90%低下しているか、又は場合によりはもはや検出不可能である。
「閾値サイクル」又は「Ct」という用語は、相対濃度の尺度であり、リアルタイムPCR(qPCRとも呼ばれる)で一般的に使用される。Ctは、増幅曲線と閾値線との交点を指す。閾値線は、シグナルがバックグラウンドを超えて検出され得る時点で、又は増幅反応が対数期に入る時点で設定されることが多い。Ctは、標的の濃度及び増幅条件により、例えば検出可能な標識物及び増幅効率に対する条件により影響され得る。低い標的濃度によるものであっても又は非効率的な増幅によるものであっても、より高いCtは、閾値に到達するためのより長い時間に対応する。
「個体」、「被験体」、「患者」などの用語は、互換的に用いられ、指示されている場合を除いて、ヒト及び非ヒト霊長類、並びにウサギ、ラット、マウス、イヌ、ネコ、及び他の哺乳動物種を指す。この用語は、必ずしも被験体が特定の疾患を有すると診断されたことを示すものではないが、通常、個体が医学的監督下にあることを指す。患者は、既存の治療処方の治療、モニタリング、調整、又は修正を求めることができる。患者は、治療を受けていない個体、現在治療を受けている個体、手術を受けた個体、及び治療を中止した個体を含むことができる。
「標識物 (label)」、「タグ (tag)」、「検出可能な部分 (detectable moiety)」などの用語は、分光学的、光化学的、生化学的、免疫化学的、化学的、又は他の物理的手段により検出可能な組成物を指す。例えば、有用な標識物には、蛍光色素、発光物質、放射性同位元素(例えば、32P、3H)、電子密度試薬、又は親和性に基づく部分、例えば精製のための「Hisタグ」又はビオチンと相互作用する「ストレプトアビジンタグ」が挙げられる。
他に定義されない限り、本明細書で使用される技術用語及び科学用語は、当業者により一般的に理解されるものと同じ意味を有する。例えば、Pfaffl, Methods: The ongoing evolution of qPCR, vol. 50 (2010); van Pelt-Verkuil et al., Principles and Technical Aspects of PCR Amplification, Springer (2010); Lackie, DICTIONARY OF CELL AND MOLECULAR BIOLOGY, Elsevier (4th ed. 2007); Sambrook et al., MOLECULAR CLONING, A LABORATORY MANUAL, Cold Springs Harbor Press (Cold Springs Harbor, N.Y. 1989) を参照されたい。用語「a」又は「an」は、「1つ以上」を意味することが意図される。工程又は要素の記載に先立って「含む(comprise)」、「含む(comprises)」、及び「含む(comprising)」という用語は、さらなる工程又は要素の追加が任意であり、排除されないことを意味することが意図される。
III.融合遺伝子
多くの癌関連融合遺伝子が知られており、すべての様式の癌に現れる。これらは、融合体の1つのメンバーが成長促進シグナル伝達経路に関与するキナーゼであり、他のメンバーが、上昇した又は構成的な発現又はシグナル伝達に寄与する場合に、一般的に生じる。融合部位を増幅し検出するように、及び融合部位の上流及び下流の領域を増幅及び検出するように、プライマーを設計することができるため、現在記載されている組成物及び方法は、任意の遺伝子融合を検出するために使用することができる。さらに、開示された方法は、限定された量のcfRNAを用いて実施することができるため、腫瘍の局在化及び生検が必要とされない。
本開示に従って検出することができる融合遺伝子の例には、ALK、RET、ROS、NTRK(神経栄養チロシン受容体キナーゼ)、BRAF、ABL、及びFGFR(線維芽細胞増殖因子受容体)などのチロシンキナーゼが関与するものが含まれる。具体例には、特に限定されないが、EML4−ALK、KIF5B−ALK、HIP1−ALK、KLC1−ALK、TFG−ALK、KIF5B−RET、CCDC6−RET、NCOA4−RET、TRIM33−RET、ERC1−RET、BCR−ABL、FGFR−TACC3、C11orf95−RELA、DNAJB1−PRKACA、TMPRSS2−ERG、PML−RARA、EGFR−SEPT14、RPS6KB1−VMP1、ETV6−NTRK3、SND1−BRAF、MLL−MLLT10、MLL−ELL、EHMT1−GRIN1、NSD1−ZFN346、PPP1CB−PLB1、KDM2A−RHOD、NSD1−NUP98、及びMLL−MLLT4が挙げられる(例えば、Yoshihara et al. (Dec. 15, 2014), Oncogene)を参照)。
IV.試料の調製
遺伝子融合体について試験するための試料は任意の供給源から得ることができるが、非侵襲的に得られるもの、例えば血液又は血液画分が有利である。本方法のための試料は、気管支肺胞洗浄液又は生検組織から採取することもできる。生物学的試料から核酸を単離する方法は、例えば Sambrook に記載されているように公知であり、いくつかのキットが市販されている(例えば、RocheからのHigh Pure RNA Isolation Kit, High Pure Viral Nucleic Acid Kit, 及び MagNA Pure LC Total Nucleic Acid Isolation Kit)。
いくつかの実施態様において、DNAが調製され、本開示の増幅及び検出方法の鋳型として使用される。いくつかの実施態様において、RNAが調製される。RNAをPCRによる増幅の鋳型として使用する場合、cDNAを調製するために逆転写工程が必要である。次に、TaqゼなどのDNAポリメラーゼ又は別の熱安定性ポリメラーを用いて増幅を行うことができる。
実施例に示されるように、本開示の方法は非常に感受性が高く、野生型RNAで1:4000に希釈した試料中のわずか20コピーから融合突然変異体を検出するのに使用することができる。これは、標的配列が非常にまれである試料、例えば循環している遊離RNA(cfRNA)での検出を可能にする。
いくつかの実施態様において、試料は血漿から単離されたRNAである。患者の状態に応じて、試験のために約1〜10mLの血漿を得ることができる(通常約2mL)。循環性遊離RNAを単離するためのキットは、例えば Norgen Biotek Corp 又は Qiagen から市販されている。
V.増幅及び検出
核酸増幅は、任意のプライマー依存性方法を用いて行うことができる。いくつかの実施態様において、増幅は定量的であり、その結果、所定の増幅標的の相対量又は実際の量を、増幅産物の量により決定することができる。
現在開示されている増幅方法及び検出方法、例えばPCRのために、DNA主体の方法を使用することができる。いくつかの実施態様において、リアルタイムPCR又は定量的PCRが使用される(RTPCR又はqPCR)。qPCRは、PCRプロセスの各サイクル中に生成された生成物の、信頼できる検出及び測定を可能にする。このような技術は当該分野で公知であり、キットや試薬が、例えば Roche Molecular Systems、Life Technologies、Bio-Rad などから市販されている。例えば、Pfaffl (2010), Methods: The ongoing evolution of qPCR vol. 50 を参照されたい。いくつかの実施態様において、増幅と検出は、クエンチャー及び蛍光発色団(例えば、Gasparic et al. (2010)、Anal. Bioanal. Chem. 396:2023 を参照)で標識された二重標識プローブ(例えば、TaqMan、CPT、LNA、又はMGBプローブ)の存在下で実施される。
いくつかの実施態様において、予備的逆転写工程が実行される(リアルタイムPCRと混同しないようにRT−PCRとも呼ばれる)。例えば、Hierro et al. (2006), 72:7148 を参照されたい。本明細書中で使用される「qRT−PCR」という用語は、逆転写の後に定量的PCRを行うことを指す。両方の反応とも、単一のチューブ中で中断することなく、例えば試薬を添加するために行うことができる。
RNA主体の増幅方法、例えば転写介在増幅(TMA)又は核酸配列主体の増幅(NASBA)も使用することができる。例えば、Fakruddin et al. (2013), J Pharm Bioallied Sci. 5:245;van Deursen et al. (1999), Nucl. Acids Res. 27:e15;Kamisango et al. (1999), J Clin. Microbiol. 37:310 を参照されたい。
プローブ、又はプライマー対中の一方又は両方のプライマーは、検出可能なシグナルを直接又は間接的に発するか又は生成する任意の物質又は成分を用いて、標識することができる。いくつかの実施態様において、標識物は蛍光発色団(色素)であり、その多くは文献に報告されており、当業者に公知であり、その多くは市販されている。蛍光発色団は、例えばCardullo et al. (1988), Proc. Natl. Acad. Sci. USA 85: 8790; Hochstrasser et al. (1992), Biophysical Chemistry 45: 133; Selvin (1995), Methods in Enzymology 246: 300; Steinberg, Ann. Rev. Biochem., 40: 83-114 (1971); 及び Wang et al., Anal. Chem. 67: 1197-1203 (1995) に記載されている。
以下は、標識物として使用することができる蛍光発色団の例である:4−アセトアミド−4’−イソチオシアネートスチルベン−2,2’−ジスルホン酸;アクリジン;アクリジンイソチオシアネート;5−(2’−アミノエチル)アミノナフタレン−1−スルホン酸(EDANS);4−アミノ−N−[3−ビニルスルホニル)フェニル]ナフタルイミド−3,5ジスルホネート[0070]N−(4−アニリノ−1−ナフチル)マレイミド;アントラニルアミド;BODIPY;ブリリアントイエロー;クマリン;7−アミノ−4−メチルクマリン(AMC、クマリン120)/7−アミノ−4−トリフルオロメチルクマリン(クマリン151);シアニン色素;シアノシン4’,6−ジアミジノ−2−フェニルインドール(DAPI);5’,5”−ジブロモピロガロール−スルホナフタレン(ブロモピロガロールレッド);7−ジエチルアミノ−3−(4’−イソチオシアナトフェニル)−4−メチルクマリン;ジエチレントリアミンペンタアセテート;4,4’−ジイソチオシアナトジヒドロ−スチルベン−2,2’−ジスルホン酸;4,4’−ジイソチオシアナトスチルベン−2,2’−ジスルホン酸;5−[ジメチルアミノ]ナフタレン−1−スルホニルクロライド(DNS、ダンシルクロリド);4−(4’−ジメチルアミノフェニルアゾ)安息香酸(DABCYL);4−ジメチルアミノフェニルアゾフェニル−4’−イソチオシアネート(DABITC);エオシン;エオシンイソチオシアネート;エリスロシンB;エリスロシンイソチオシアネート;エチジウム;5−カルボキシフルオレセイン(FAM);5−(4,6−ジクロロトリアジン−2−イル)アミノフルオレセイン(DTAF);2’,7’−ジメトキシ−4’,5’−ジクロロ−6−カルボキシフルオレセイン(JOE);フルオレセイン;フルオレセインイソチオシアネート;フルオレスカミン;IR144;IR1446;マラカイトグリーンイソチオシアネート;4−メチルウンベリフェロン;オルソクレゾールフタレイン;ニトロチロシン;パラロスアニリン;フェノールレッド;フィコエリトリン(特に限定するものではないが、B型及びR型を含む);o−フタルジアルデヒド;ピレン;ピレンブチレート;スクシンイミジル1−ピレンブチレート;量子ドット;反応性レッド4(シバクロンブリリアントレッド3B−A)。6−カルボキシ−X−ローダミン(ROX);6−カルボキシローダミン(R6G);リサミンローダミンBスルホニルクロリドローダミン;ローダミンB;ローダミン123;ローダミンXイソチオシアネート;スルホローダミンB;スルホローダミン101;スルホローダミン101の塩化スルホニル誘導体(テキサスレッド);N,N,N’,N’−テトラメチル−6−カルボキシローダミン(TAMRA);テトラメチルローダミン;テトラメチルローダミンイソチオシアネート(TRITC);リボフラビン;ロゾール酸;及びランタニドキレート誘導体。
列記された蛍光発色団(色素)のいずれも、本明細書に記載の核酸を標識するために本明細書に記載のアッセイで使用することができる。蛍光発色団は、蛍光発色団及び/又は核酸上の適切な官能基を用いて、従来の共有結合により結合させることができる。
上記のように、検出のために、二重標識プローブを使用することができる。二重標識プローブは、蛍光発色団、例えば上に列記した蛍光発色団のいずれか、及びクエンチャーを含むことができる。適切なクエンチャーには、特に限定されないが、DDQ−1、ダブシル、エクリプス、アイオワブラックFQ、BHQ−1、QSY−7、BHQ−2、DDQ−II、アイオワブラックRQ、QSY−21、及びBHQ−3が含まれる。500〜550nmの発光極大を有する蛍光発色団(例えば、FAM、TET、及びHEX)について、450〜500nmの間の吸収極大を有するクエンチャー(例えば、ダブシル又はBHQ−1)を選択することができる。550nmを超える発光極大を有する蛍光発色団(例えば、ローダミン及びCy色素)については、550nmを超える吸収極大を有するクエンチャー(例えば、BHQ−2)を選択することができる。色素−クエンチャー対の選択における考慮事項については、例えば、Johansson (2003), Meth. Mol. Biol. 335:17 を参照されたい。
検出装置は当該技術分野において公知であり、選択された標識物に適切に選択することができる。定量的PCRに適した検出装置には、Cobas(登録商標)及びLightCycler(登録商標)システム(Roche)、PRISM 7000及び7300リアルタイムPCRシステム(Applied Biosystems)などがある。
VI.キット
いくつかの実施態様において、本開示の方法を実施するための試薬及び材料がキットに含まれる。いくつかの実施態様において、キットは、試料を入手し、保存し、及び/又は調製するための成分を含む。そのような成分には、例えば無菌針及びシリンジ、EDTAで内側が被覆されたチューブ、緩衝液(例えば、核酸をマトリックスに結合させ、そしてマトリックスから溶出するため)、RNase阻害剤、及び/又はDNaseなどが含まれる。
いくつかの実施態様において、キットは、遺伝的融合体、例えば遺伝子融合体を検出するためのプライマーを含む。いくつかの実施態様において、キットは、
(i)遺伝子融合体中の融合部位に特異的な少なくとも1つの第1プライマー対と、
(ii)融合部位の上流(5’)の配列の一部に特異的な第2プライマー対と、
(iii)融合部位の下流(3’)の配列の一部に特異的な第3プライマー対と、
を含む。いくつかの実施態様において、キットはさらに、陽性対照プライマー対(例えば、ハウスキーピング遺伝子由来の配列、又は試料中に存在すると予想される別の配列)、及び/又は陰性対照プライマーセット(例えば、異なる生物由来の配列のような、試験されることが期待されない試料中の配列を増幅するように設計された)を含む。少なくとも1つの第1プライマー対(i)は、遺伝子融合体の変異体を検出することができる2つ以上のプライマー対を含むことができる。いくつかの実施態様において、複数のプライマー対は、同じリバースプライマーを利用する複数のフォワードプライマー、又は同じフォワードプライマーを利用する複数のリバースプライマーを含む。
いくつかの実施態様において、プライマーセットの各々は別々のチューブにパッケージされ、例えば使用者により決定される比で添加される。いくつかの実施態様において、プライマーセットの1つ以上又は全てが、所定の比率で単一のチューブにパッケージされる。
このキットはまた、逆転写酵素及び/又はDNAポリメラーゼなどの酵素も含み得る。いくつかの実施態様において、DNAポリメラーゼは、熱サイクル条件下で増幅することができる熱安定性DNAポリメラーゼ、例えばTaq又はTaq誘導体である。いくつかの実施態様において、キットはdNTPを含む。いくつかの実施態様において、キットは、選択されたポリメラーゼによる重合/増幅を助ける緩衝液を含む。
いくつかの実施態様において、キットは、対照、例えば検出されるべき遺伝子融合において野生型であるポリヌクレオチド(すなわち、遺伝子融合体ではない)、又は検出されるべき遺伝子融合体を含むポリヌクレオチドを含む。
キットはまた、試料チューブやバイアルなどの消耗品、反応容器(例えば、チューブ、マルチウェルプレート、マイクロ流体チップ、又はチャンバーなど)、並びに使用指示書又はウェブサイトへの参照を含む。
VII.実施例
A.実施例1:血漿中のEML4−ALK融合体、及び力価測定された細胞性RNAの検出
この例では、EML4−ALK融合体を検出するための多重定量的RT−PCR法を試験した。測定可能で信頼できる結果を得るために必要な試料の量を減らすために、4つの異なるプライマーセットがシングルチューブアッセイで使用される。
Cy5.5で標識されたSDHに特異的なプライマー対に加えて、表1に示されるプライマーを使用することができる。フォワードプライマーとリバースプライマーの第1のセット(配列番号1〜62)は、様々なEML4−ALK融合体を増幅する。フォワードプライマー及びリバースプライマーは、当業者に充分理解されるように、単一対で又は任意の組み合わせで使用して、異なる融合産物を増幅することができる。ALK上のブレークポイント(融合体中のEML4により置換される)の5’の領域に特異的なプライマーは、配列番号63〜72(フォワードプライマー及びリバースプライマー選択肢のそれぞれ5つ)として示される。ブレークポイント(融合遺伝子及び非融合遺伝子の両方に存在する)の3’の領域に特異的なプライマーは、配列番号73〜82(フォワードプライマー及びリバースプライマー選択肢のそれぞれ5つ)として示される。すべての反応においてリバースプライマーは、逆転写酵素反応のためのプライマーとして機能した。
Figure 0006856544

Figure 0006856544

Figure 0006856544
反応条件は以下の通りである。各反応について、25μLの投入RNAを、フォワードプライマー及びリバースプライマー、標識プローブ、緩衝液、dUTP、dTTP、dATP、dGTP、UNG、RT、及びZ05酵素を含むRT−PCR反応混合物に添加して、最終容量を50μLとした。
表2のプライマーの組み合わせを用いて、図1に示す代表的な結果を得た。
Figure 0006856544
反応は、多重反応に用いた4つのフィルターを用いて cobas(登録商標)LC480 で行った:FAM、HEX、JA270、及びCY5.5(内部対照)。
我々は、Horizon Discovery のEML4−ALK陽性細胞系NCI−H460(HTB−177)、NCI−H2228、及びEML4−ALK融合変異体1細胞系、並びにNSCLCホルマリン固定パラフィン包埋組織(FFPET)及び血漿検体からのRNAを用いてこの方法を試験した。
血漿の場合、我々は Qiagen ExoRNA Easy Kit を用いてcfRNAを抽出した。cfRNAの収量が低すぎて正確に測定できないため、抽出した血漿cfRNAの一定量(合計の1/4)をqRT−PCRに投入する。
多重qRT−PCRでは、1つのチャネル(この場合はFAM)が変異体特異的ALK融合の増幅を検出し、第2のチャネル(HEX)がブレークポイントの5’領域の増幅を検出し、第3のチャネル(JA270)がブレークポイントの領域3’の増幅を検出する。第4のチャネル(Cy5.5)は対照の標準化のために使用され、これは、cfRNA投入が量及び質において十分であることを保証する。
代表的な結果を図1に示す。野生型RNAはNCI−1975(CRL−5908)細胞系から得られ、EML4−ALK RNAはEML4−ALK融合変異体1細胞系から得た。示されているように、EML−ALK RNAを野生型RNAに力価測定し、検出限界を決定した。
融合変異体特異的プライマーセット(例えば、配列番号1〜62)と融合点の領域5’及び3’を示差的に測定するように設計されたプライマーとの両方により、融合遺伝子増幅産物が検出された。融合変異体特異的プライマーは、野生型RNAと1:4000希釈して混合した25pgのEML4−ALK融合陽性RNAを検出した。5’及び3’示差尺度は、野生型RNAで1:100に希釈した1ngのEML4−ALK RNAを検出することができた。
これらの結果は、多重アッセイが、変異体特異的反応において、融合RNA種の20コピーを検出するのに充分に感受性である。融合点の領域5’及び3’を示差的に測定する反応は、融合体を含むRNAのわずか1%で、混合した試料から陽性シグナルを生成することができる。多重アッセイはまた、異常に特異的であり、最大200ngの野生型RNAまでは陽性シグナルが観察されなかった。腫瘍由来のcfRNAが野生型cfRNAと比較して一般に稀であることを考えると、これらの結果は早期診断においてさえも有望である。
B.実施例2:血漿及び力価測定された細胞RNAにおけるCCDC6−RET融合体の検出
この例では、細胞系及び血漿由来のRNAにおけるCCDC6−RET融合体を検出する能力について多重qRT−PCRを試験した。
表3に示すプライマーは、Cy5.5で標識されたSDHに特異的なプライマー対に加えて、CCDC6−RET融合体を検出するために使用することができる。
代表的なフォワードプライマー(配列番号83〜160)及びリバースプライマー(配列番号161〜198)は、様々なCCDC6−RET融合体の全体を増幅する。RET(融合においてCCDC6により置換される)上のブレークポイントの5’領域に特異的な代表的なプライマーを、配列番号199及び200として示す。ブレークポイントの3’領域に特異的な代表的なプライマー(融合遺伝子及び非融合遺伝子の両方に存在する)は、配列番号201及び202として示されている。また、フォワードプライマー及びリバースプライマーは、当業者には理解されるように、異なる融合産物を増幅するために単一対で又は任意の組み合わせで使用することができる。すべての反応におけるリバースプライマーは、逆転写酵素反応のためのプライマーとして機能した。
Figure 0006856544

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Figure 0006856544

Figure 0006856544
反応条件は実施例1に記載したものと同じであり、表4のプライマーの組み合わせを用いて、図2〜4に示す代表的な結果を得た。
Figure 0006856544
本発明者らは、CCDC6−RET陽性細胞系LC−2AD、野生型細胞系CRL−5908、及び様々な組織由来のRNAの混合物である「ユニバーサルヒトRNA」(UHR)由来のRNAを用いて、この方法を試験した。我々はまた、NSCLC FFPET標本、及び正常及びNSCLC血漿からのRNAを試験した。
結果を図2〜4に示す。図2は、EML4−ALKの結果と同様に、CCDC6−RET融合体が、驚くべき感度で検出できることを示す。変異体特異的増幅は、100ngの野生型RNAと混合したわずか25pgの融合陽性RNAを検出することができ、5’及び3’示差尺度はわずか10ngのRNAで融合を検出することができた。
図3は、血漿を用いた反応のCt値を示す。RMS NSCLC血漿試料を試験し、CCDC6−RET融合について陰性であることが示された。正常血漿をまた、融合陽性(LC2AD)又は野生型(CRL−5908)細胞由来のRNAと混合した。対照補正データを図4に示す。融合陽性細胞系由来のRNAを有する試料のみが陽性結果を示した。
再度、予想外の感度と特異性のために、結果は有望である。NSCLC患者由来の血漿試料においても融合は検出されなかった。
具体例を参照して本発明を詳細に説明したが、本発明の範囲内で種々の変更が可能であることは当業者には明らかであろう。従って、本発明の範囲は、本明細書に記載の実施例により限定されるべきではない。

Claims (19)

  1. 以下を含む組成物:
    − 遺伝子1と遺伝子2との間の融合部位に特異的な少なくとも1つの第1プライマー対であって、前記融合部位の5’側から開始する少なくとも1つのフォワードプライマーと、前記融合部位の3’側から開始する少なくとも1つのリバースプライマーとを含む、第1プライマー対、
    − 前記融合部位の5’である遺伝子1の一部に特異的な第2プライマー対、
    − 前記融合部位の3’である遺伝子1の一部に特異的な第3プライマー対、及び
    − 前記プライマー対の各々から生じる増幅産物の各々に特異的な標識プローブ。
  2. 対照配列に特異的な第4のプライマーセットをさらに含む、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記少なくとも1つの第1プライマー対が、少なくとも3つのプライマー対を含む、請求項1又は2に記載の組成物。
  4. 熱安定性DNAポリメラーゼをさらに含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の組成物。
  5. 逆転写酵素をさらに含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の組成物。
  6. 個体由来の生物学的試料をさらに含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の組成物。
  7. 前記生物学的試料が血漿由来のRNAである、請求項6に記載の組成物。
  8. 遺伝子1が、ALK、RET、ROS、NTRK、BRAF、ABL、及びFGFRから選択される、請求項1〜7のいずれか1項に記載の組成物。
  9. 遺伝子1がALKであり、遺伝子2が、EML4、KIF5B、HIP1、KLC1、及びTFGからなる群より選択される、請求項8に記載の組成物。
  10. 遺伝子1がRETであり、遺伝子2が、KIF5B、CCDC6、NCOA4、及びTRIM33からなる群より選択される、請求項8に記載の組成物。
  11. 個体由来の生物学的試料が融合遺伝子を保有するかどうかを検出するための方法であって、
    a) 個体由来の生物学的試料と請求項1〜5のいずれか1項に記載の組成物とを用いて増幅反応を実施する工程と、
    b) 前記少なくとも1つの第1プライマー対からの増幅産物の量を測定する工程と;
    c) 前記第2プライマー対からの増幅産物の量と前記第3プライマー対からの増幅産物の量との差の有無を検出する工程と、
    d) (i)工程b)で測定された前記少なくとも1つの第1プライマー対からの増幅産物の量が、融合遺伝子を保有しない対照ポリヌクレオチドと前記少なくとも1つの第1プライマー対からの増幅産物の所定量よりも多い場合、又は
    (ii)差の存在が工程c)において検出される場合、
    融合遺伝子を検出する工程と、
    を含み、
    ここで、前記増幅反応が、定量的逆転写ポリメラーゼ連鎖反応(qRT−PCR)と熱安定性DNAポリメラーゼを使用して実施され、前記生物学的試料が個体の血漿由来のRNAである、方法。
  12. 遺伝子1がALK、RET、ROS、NTRK、BRAF、ABL、及びFGFRから選択される、請求項11に記載の方法。
  13. 遺伝子1がALKであり、遺伝子2がEML4、KIF5B、HIP1、KLC1、及びTFGからなる群より選択される、請求項11又は12に記載の方法。
  14. 遺伝子1がRETであり、遺伝子2がKIF5B、CCDC6、NCOA4、及びTRIM33からなる群より選択される、請求項11又は12に記載の方法。
  15. 個体由来の生物学的試料中の融合遺伝子を検出するためのキットであって、
    − 遺伝子1と遺伝子2との間の融合部位に特異的な少なくとも1つの第1プライマー対であって、融合部位の5’側から開始する少なくとも1つのフォワードプライマーと、融合部位の3’側から開始する少なくとも1つのリバースプライマーとを含む、第1プライマー対と、
    − 前記融合部位の5’である遺伝子1の一部に特異的な第2プライマー対、
    − 前記融合部位の3’である遺伝子1の一部に特異的な第3プライマー対、及び
    − 前記プライマー対の各々から生じる増幅産物の各々に特異的な標識プローブを含み、
    前記第1、第2、第3プライマー対が、それぞれ別の容器中にあるか、又は2つ以上が単一の容器中に貯蔵される、
    キット。
  16. 対照配列に特異的な第4のプライマーセットをさらに含み、ここで、前記第4プライマーセットは、前記第1、第2、第3プライマー対とは別の容器中にあるか、又は同じ容器に貯蔵される、請求項15に記載のキット。
  17. 熱安定性DNAポリメラーゼをさらに含む、請求項15又は16に記載のキット。
  18. 逆転写酵素をさらに含む、請求項15〜17のいずれか1項に記載のキット。
  19. 少なくとも1つの対照試料をさらに含む、請求項15〜18のいずれか1項に記載のキット。
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