JP6856238B2 - 加熱工具の先端部材の製造方法 - Google Patents

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本発明は、加熱工具の先端部材の製造方法及び加熱工具の先端部材に関する。
従来、下記特許文献1,2に開示されるように、加熱工具の先端部材である半田ゴテ用のコテ先を製造するための種々の方法が知られている。半田ゴテ用のコテ先は、ヒータに接続される銅製の基体からなり、その先端部が半田などの溶融した接合材料に接触させるための作業部となっている。このコテ先の先端部に、鉄などの表面層をコーティングすることにより、半田に対するぬれ性を確保することができると共に、基体の内部への半田の侵食を防止することができる。
下記特許文献1には、銅製のコテ先基体の作業部にメッキにより純鉄の表面層を形成することについて記載されている。また下記特許文献2には、金属粉末射出成形(MIM;Metal Injection Molding)法により表面層のキャップを作製し、これをコテ先基体の作業部に接合させる方法について記載されている。
特開平7−112272号公報 特許第4546833号公報
上記特許文献1のように、メッキによりコテ先基体の作業部に表面層を形成する場合、鉄の析出速度が遅いため、表面層の形成に長時間を要するという問題がある。しかも、メッキによる形成方法では、コテ先基体の先端部のみに表面層を形成するためにマスキングなどの処理が必要となり、製造効率の面で問題がある。
上記特許文献2では、MIM法により表面層のキャップが作製されるが、一般的なMIM法では、400μm以下の厚さを有する表面層を作製するのは技術的に困難である。このため、表面層をさらに薄く形成することにより、コテ先の作業部から半田やワークへの熱伝導の効率をさらに改善する余地がある。またこの表面層は、焼結密度が94〜96%程度に留まり、半田の侵食の抑制面や温度特性への影響も同様に改善の余地がある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その一の目的は、高密度で耐食性に優れ、メッキでは得られない高いぬれ性を有し、且つ薄い表面層を有する加熱工具の先端部材を効率的に製造することが可能な方法を提供することである。また本発明の他の目的は、高密度で耐食性に優れ、メッキでは得られない高いぬれ性を有する加熱工具の先端部材を提供することである。
本発明の一局面に係る加熱工具の先端部材の製造方法は、軸方向に対して斜めの状態になっている平面状の先端面を有する基体と、前記先端面を被覆する表面層と、を備えた加熱工具の先端部材を製造するための方法である。この方法は、前記先端面が上向きになるように前記基体を斜めに設置する設置ステップと、金属材料である金属パウダーを前記先端面に供給して、前記金属パウダーで前記先端面を覆う供給ステップと、前記先端面を覆う前記金属パウダーにレーザ光又は電子ビームを照射することにより若しくはアーク放電によって前記先端面を覆う前記金属パウダーを溶融させ、前記溶融した金属材料を凝固させることにより、前記先端面に一体化された前記表面層を造形する造形ステップを備える。
上記加熱工具の先端部材の製造方法では、レーザ光、電子ビーム又は基体と電極との間で発生させたアーク放電を熱源として金属材料を溶融凝固させることにより、基体の先端面を被覆する表面層を造形する。この方法によれば、従来のようにメッキにより表面層を形成する場合に比べて、表面層の形成に要する時間をより短縮することが可能になり、製造効率をより向上させることができる。しかも、メッキに比べて使用可能な材料の種類が多いため、接合材料に対して高いぬれ性を有する任意の合金材料を選択し、その合金皮膜を表面層として造形することができる。またレーザ光、電子ビーム又はアーク放電の条件などを調整することにより、従来のMIM法の場合に比べてより薄い表面層を形成することも可能である。しかも、この方法によって造形される表面層は、MIM法により形成される表面層に比べて高密度である。従って、上記方法によれば、短時間の造形処理によって高密度で且つ薄い表面層を有する加熱工具の先端部材を効率的に製造することができる。また、パウダーベッド式の金属積層造形によって基体の先端面上に表面層を直接造形することにより、基体の先端面と表面層との間の高い密着性を確保することができる。さらには、造形物である表面層を支持するためのサポート材を別途準備する必要がなくなる。しかも、基体の先端面上に表面層が造形されたものが完成品となるため、通常の金属積層造形と異なり、造形物(表面層)をサポート材(基体)から取り外す作業が不要になる。従って、製造効率の向上の観点から好ましい。
上記加熱工具の先端部材の製造方法において、前記金属パウダーとは異種の第2金属パウダーを前記先端面とは異なる位置に供給して、当該位置において前記基体を覆うステップと、前記基体を覆う前記第2金属パウダーにレーザ光を照射して前記第2金属パウダーを溶融させ、前記溶融した第2金属パウダーを凝固させることにより第2表面層を造形するステップと、が更に行われてもよい。
これにより、基体及び表面層を1つの工程で作製することができるため、製造時間を大幅に短縮することが可能になる。
上記加熱工具の先端部材の製造方法において、前記造形ステップでは、Fe、Fe−Co系合金、Fe−Co−C系合金、Fe−Ni系合金及びFe−Ni−Co系合金からなる群より選択される少なくとも一種の材料からなる前記表面層を造形してもよい。これにより、接合材料の一つである半田に対して高いぬれ性を有する表面層を造形することができる。
上記加熱工具の先端部材の製造方法においては、前記加熱工具の先端部材として半田ゴテ用コテ先又は半田吸取器用ノズルを製造してもよい。これにより、半田に対する高いぬれ性を有すると共に半田の侵食を防止可能な半田ゴテ用コテ先又は半田吸取器用ノズルを効率的に製造することができる。
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、高密度で耐食性に優れ、メッキでは得られない高いぬれ性を有し、且つ薄い表面層を有する加熱工具の先端部材を効率的に製造することが可能な方法を提供することができる。また高密度で耐食性に優れ、メッキでは得られない高いぬれ性を有する加熱工具の先端部材を提供することができる。
実施形態1におけるレーザ照射装置を備えた金属積層造形装置の構成を示す模式図である。 電子ビームガンを備えた金属積層造形装置の構成を示す模式図である。 実施形態1に係る加熱工具の先端部材の製造方法の流れを示すフローチャートである。 基体の先端面を覆う金属パウダーにレーザ光又は電子ビームを照射する様子を示す模式図である。 基体の先端面に表面層が造形された様子を示す模式図である。 基体の先端面に表面層を積層する様子を示す模式図である。 実施形態1で用いられる半田ゴテ用コテ先の基体を示す模式図である。 実施形態2に係る加熱工具の先端部材の製造方法を説明するための模式図である。 実施形態2に係る加熱工具の先端部材の製造方法の流れを示すフローチャートである。 実施形態3に係る加熱工具の先端部材の製造方法を説明するための模式図である。 実施形態3に係る加熱工具の先端部材の製造方法の流れを示すフローチャートである。 実施形態4に係る加熱工具の先端部材の製造方法を説明するための模式図である。 実施形態4に係る加熱工具の先端部材の製造方法の流れを示すフローチャートである。 実施形態5に係る加熱工具の先端部材の製造方法を説明するための模式図である。 実施形態5に係る加熱工具の先端部材の製造方法を説明するための模式図である。 実施形態5に係る加熱工具の先端部材の製造方法を説明するための模式図である。 実施形態5に係る加熱工具の先端部材の製造方法を説明するための模式図である。 実施形態6に係る加熱工具の先端部材の製造方法を説明するための模式図である。 その他実施形態における半田ゴテ用コテ先の基体を示す模式図である。 その他実施形態における半田ゴテ用コテ先の基体を示す模式図である。 その他実施形態における表面層の形状を示す模式図である。 その他実施形態における表面層の形状を示す模式図である。 その他実施形態における表面層の形状を示す模式図である。 その他実施形態における吸取器用ノズルの基体を示す模式図である。 その他実施形態における表面層のキャップを示す模式図である。 その他実施形態における表面層のキャップを示す模式図である。 その他実施形態における表面層のキャップを示す模式図である。 実施例においてコテ先基体の先端面に造形した表面層の顕微鏡写真である。 上記表面層の拡大顕微鏡写真である。 表面層を造形したコテ先基体の先端部を断面観察した写真である。 図30における表面層と基体との界面部分の拡大写真である。 メッキ法により形成した表面層を断面観察した写真である。
以下、図面に基づいて、本発明の実施形態につき詳細に説明する。
(実施形態1)
まず、本発明の実施形態1に係る加熱工具の先端部材の製造方法について、図1〜図7を参照して説明する。本実施形態に係る加熱工具の先端部材の製造方法は、溶融した半田(接合材料)に接触する先端面10Aを有する基体10と、先端面10Aを被覆する表面層30と、を備えた半田ゴテ用コテ先(加熱工具の先端部材)を製造するための方法であり、この表面層30をパウダーベッド式の金属積層造形により造形する。まず、この方法に用いられる金属積層造形装置1の構成について、図1を参照して説明する。
[金属積層造形装置]
図1に示すように、金属積層造形装置1は、真空チャンバー2と、造形テーブル3と、金属パウダー供給部5,6と、照射部8と、コントロールユニット9と、を主に備えている。
真空チャンバー2は、金属積層造形を行うための空間2Aが設けられた筐体により構成されている。真空チャンバー2には、前面側に扉(図示しない)が設けられており、この扉を開閉することによりチャンバーへの基体10の出し入れを行うことができる。この扉には、空間2A内の様子を外部から観察するための窓部が設けられていてもよい。
真空チャンバー2には、排気管を介して真空ポンプ(図示しない)が接続されており、当該真空ポンプにより空間2A内を減圧して所定の真空状態にすることができる。また真空チャンバー2には、アルゴン(Ar)や窒素(N)などの不活性ガスの供給源及び水素(H)などの還元ガスの供給源が配管を介して接続されており、空間2A内にこれらの不活性ガス及び還元ガスを流入可能となっていてもよい。空間2A内の雰囲気ガス全体に対する還元ガスの割合は、例えば5〜10%にすることができる。これにより、還元ガスを含む雰囲気下において表面層30を造形することができるため、表面層30の最表層における酸化を防ぎ、半田に対してぬれ性を有する表面層30を造形することができる。
造形テーブル3は、金属積層造形を行うための部分であり、真空チャンバー2内の底部に設置されている。造形テーブル3は、平坦なテーブル面3AAを有するテーブル本体3Aと、テーブル本体3Aを支える複数本(本実施形態では2本)の支持脚3Bと、テーブル面3AA上に配置された支持用治具3Cと、を有している。造形テーブル3は、コントロールユニット9により上下移動可能に構成されており、これによりテーブル面3AAの上下方向の位置を自在に変更することができる。
図1に示すように、テーブル面3AAには、半田ゴテ用コテ先の基体10が設置される。支持用治具3Cは、テーブル面3AAに設置された基体10の姿勢を一定に保持するための部材であり、図1に示すように基体10が挿入される支持用孔3CCが厚み方向に貫通するように設けられている。支持用治具3Cは、例えばボルト(図示しない)などの締結部材によりテーブル本体3Aに固定されている。支持脚3Bは、テーブル本体3Aの下面(テーブル面3AAと反対側の面)に上端が接続されている。図1に示すように、金属積層造形装置1は、支持用治具3Cの上面31側の領域において金属積層造形の原料となる金属パウダー7が敷き詰められるように構成されており、この領域がパウダーベッド部3Dとなっている。
金属パウダー供給部5,6は、金属積層造形の原料である金属パウダー7をパウダーベッド部3Dに供給するために設けられている。図1に示すように、金属パウダー供給部5,6は、真空チャンバー2の内部において、造形テーブル3よりも上方で且つ造形テーブル3の両サイドに配置されている。
金属パウダー供給部5,6は、金属パウダー7を内部に収容可能なタンクにより構成されている。そして、金属パウダー供給部5,6は、図1中点線矢印で示すように、下部に設けられた供給口5A,6Aから金属パウダー7をパウダーベッド部3Dに向けて供給する。また金属積層造形装置1は、棒状のスキージ7Aをさらに備え、このスキージ7Aをパウダーベッド部3D側にスライドさせることにより、金属パウダー7の層の上面を平らに均すことができる。
照射部8は、レーザ照射装置により構成されており、図1に示すように造形テーブル3に向かってレーザ光8A(例えばファイバーレーザ)を照射する。照射部8は、レーザ光8Aを発生させるレーザ発振器22と、偏向レンズ23と、集光レンズ24と、を有している。
レーザ発振器22で発生させたレーザ光8Aは、集光レンズ24により金属パウダー7への焦点を合わすことができると共に、偏向レンズ23により金属パウダー7上を自在に走査することができる。
また照射部は、レーザ照射装置により構成されるものに限定されず、電子ビームガンにより構成されるものであってもよい。図2に示すように、電子ビームガンとしての照射部81は、造形テーブル3に向かって電子ビーム8AAを照射する。照射部81は、真空チャンバー2の上部に取り付けられた筒状の電子カラム21と、電子ビーム8AAを発生させるフィラメント21Aと、フォーカスコイル21Bと、ディフレクションコイル21Cと、を有している。
フィラメント21Aは、電子カラム21内の上部に配置されている。フィラメント21Aで発生させた電子ビーム8AAは、フォーカスコイル21Bにより金属パウダー7への焦点を合わすことができると共に、ディフレクションコイル21Cにより金属パウダー7上を自在に走査することができる。
コントロールユニット9は、金属積層造形装置1の動作を制御するための部分である。コントロールユニット9は、表示部94と、制御部95と、電源部93と、を有している。制御部95は、造形テーブル3の上下移動、金属パウダー供給部5,6による金属パウダー7の供給動作、及び照射部8,81によるレーザ光8A及び電子ビーム8AAの照射などを制御する。表示部94は、操作者が金属積層造形の処理状況(例えばレーザ光や電子ビームの出力、処理時間など)を目視確認するためのモニターである。電源部93は、金属積層造形装置1の各種動作に必要な電力を供給する。
[加熱工具の先端部材の製造方法]
次に、上記金属積層造形装置1を用いて実施される、本実施形態に係る加熱工具の先端部材の製造方法について、図3に示すフローチャートに沿って説明する。以下の説明では、レーザ照射装置により構成される照射部8を備えた金属積層造形装置1(図1)を用いた方法についてのみ説明するが、電子ビームガンにより構成される照射部81を備えた金属積層造形装置(図2)を用いた方法も実施可能である。
まず、半田ゴテ用コテ先の基体10を準備する準備ステップS10が行われる。このステップS10で準備される基体10は、図7に示すように、略円柱形状を有すると共に、先端10AA側が軸方向に対して斜めに切断された形状を有している。この切断面が平面状の先端面10Aとなっている。
基体10の内部には、基端10AB側(先端10AAと反対側)に開口する中空部11が軸方向に沿って設けられており、この中空部11にヒータ(図示しない)を挿入可能となっている。基体10は、ヒータの熱を半田及びワークに対して高効率に伝達するため良好な熱伝導性を有することが好ましく、例えば無酸素銅などの材料からなっている。また基体10は、銅合金からなっていてもよい。
図7に示すように、基体10の表面には、表面層30よりも半田に対するぬれ性が極めて低い又は半田に対するぬれ性が無い表面保護層12が形成されている。表面保護層12は、基体10の内部への半田の侵食を防止すると共に、半田付け時の高温下における銅の酸化を防止する目的で形成されている。表面保護層12は、先端面10Aを含む基体10の表面全体に亘って形成されている。
表面保護層12としては、例えば以下のような構成を採用することができる。表面保護層12は、基体10の表面に直接形成されたFe層(厚み10〜50μm)と、当該Fe層上に形成されたCr層(厚み1〜10μm)と、により構成されていてもよい。また表面保護層12は、基体10の表面に直接形成されたFe層(厚み10〜50μm)と、当該Fe層上に形成されたアルミ拡散層と、により構成されていてもよい。また表面保護層12は、基体10の表面に直接形成されたFe層(厚み10〜50μm)と、当該Fe層上に形成されたNi層(厚み5〜50μm)と、当該Ni層上に形成されたアルミ拡散層と、により構成されていてもよい。また表面保護層12は、基体10の表面に直接形成されたNi層(厚み5〜50μm)と、当該Ni層上に形成されたアルミ拡散層と、により構成されていてもよい。
なお、本発明は、表面保護層12が予め表面に形成された基体10を準備する場合には限定されない。例えば、表面保護層12が形成されていない基体10を準備し、後述のプロセスによって基体10の先端面10Aに表面層30を造形した後、表面層30をマスキングし、その後表面層30以外の部分において半田に対するぬれ性が極めて低い又は半田に対するぬれ性が無い表面保護層12を形成することも可能である。
次に、基体10を造形テーブル3上に設置する設置ステップS20が行われる。このステップS20では、上記ステップS10で準備された基体10が支持用治具3Cの支持用孔3CC内に挿入されると共に、テーブル本体3A上に設置される。図1に示すように、基体10は、基端がテーブル面3AAに接触すると共に先端面10Aが照射部8側に向くように、テーブル面3AAに対して所定の角度(例えば45°)で傾斜した姿勢で設置される。このとき、図1に示すように、基体10の先端面10Aと支持用治具3Cの上面31とが略面一になる。
次に、造形テーブル3に金属パウダー7(金属材料)を供給する供給ステップS30が行われる。このステップS30では、造形テーブル3の両サイドに配置された金属パウダー供給部5,6から、金属積層造形の原料である金属パウダー7がパウダーベッド部3Dに供給される。
金属パウダー7としては、Fe、Fe−Co系合金、Fe−Co−C系合金、Fe−Ni系合金及びFe−Ni−Co系合金からなる群より選択される少なくとも一種の材料からなる粉末を用いることができる。「Fe−Co系合金」とは、Feを主成分として含有すると共に、Coを合金成分として含有するものを意味する。「Fe−Co−C系合金」、「Fe−Ni系合金」及び「Fe−Ni−Co系合金」も同様である。
本実施形態では、Fe−Ni−Co系合金からなる金属パウダー7としてマルエージング鋼の粉末が用いられる。代表的なマルエージング鋼は、17質量%以上19質量%以下のニッケルと、8.5質量%以上9.5質量%以下のコバルトと、4.5質量%以上5.2質量%以下のモリブデンと、0.6質量%以上0.8質量%以下のチタンと、0.05質量%以上0.15質量%以下のアルミニウムと、0.05質量%以下のクロムと、0.5質量%以下の銅と、0.03質量%以下の炭素と、を含有し、残部鉄及び不純物からなるものであり、半田に対する良好なぬれ性を有する。特に、平均粒径が20μmであるマルエージング鋼の粉末は、表面層30の金属積層造形に適している。またFe−Co−C系合金からなる金属パウダー7としては、例えば3質量%のコバルトと、0.65質量%の炭素と、を含有し、残部鉄及び不純物からなるものを用いることができる。なお、金属パウダー7は、表面層30において半田に対する良好なぬれ性を付与することができるものであればよく、これらの材料に限定されない。
支持用治具3Cの上面31及び基体10の先端面10A上に金属パウダー7が敷き詰められた後、スキージ7Aをパウダーベッド部3D側にスライドさせることにより、金属パウダー7の層の上面が平らに均される。これにより、図1に示すように、支持用治具3C及び基体10上に均一な厚みを有する金属パウダー7の層が形成され、基体10の先端面10A全体が金属パウダー7により覆われた状態となる。
次に、基体10の先端面10Aを被覆する表面層30を造形する造形ステップS40が行われる。このステップS40では、レーザ発振器22で発生させたレーザ光8Aを偏向レンズ23によって走査することにより、図4に示すように基体10の先端面10Aを覆う金属パウダー7に対してレーザ光8Aを照射する。これにより、レーザ光8Aの照射時の運動エネルギーが熱エネルギーに変換され、当該熱エネルギーによって金属パウダー7が溶融する。そして、溶融した金属パウダー7が凝固することにより、図5に示すように先端面10Aを被覆する表面層30が造形される。即ち、レーザ光を熱源として金属パウダー7を溶融させ、溶融した金属パウダー7を凝固させることにより、表面層30が造形される。
このステップS40では、基体10の先端面10A全体に亘ってレーザ光8Aを走査することにより、当該先端面10A全体を被覆する表面層30が造形される。またこの造形処理は、真空チャンバー2内をアルゴン若しくは窒素ガスなどの不活性ガス及び水素ガスなどの還元ガスを含む雰囲気下にした状態で行われる。
その後、表面層30の厚みが所望の値に達するまで、上記供給ステップS30及び造形ステップS40を繰り返す。具体的には、表面層30の厚みが所望の値に未到達である場合には(S50:NO)、造形テーブル3を一段下降させた後、図6に示すように支持用治具3Cの上面31及び表面層30の上面30Aを覆うように金属パウダー7を再度敷き詰める。そして、図6に示すように、表面層30の上面30Aを覆う金属パウダー7に対してレーザ光8Aを照射することにより表面層30を順次積層する。表面層30の厚みは、50μm以上1mm以下の範囲内に設定することが可能であり、例えば200μmに設定することができる。
そして、表面層30の厚みが所望の値に達すると(S50:YES)、続いて取出ステップS60が行われる。このステップS60では、レーザ光8Aの照射などを停止した後、真空チャンバー2の前面扉を開き、上記金属積層造形によって表面層30が先端面10Aを被覆するように造形された半田ゴテ用コテ先40(図6)がチャンバー外に取り出される。
ここで、通常の金属積層造形では、造形中においてテーブル本体3A上に配置される板状のサポート材により造形物が支持され、完成した造形物を当該サポート材と共に真空チャンバー2から取り出した後、この造形物をサポート材から取り外すステップをさらに行う必要がある。これに対して、本実施形態では、表面層30の造形中において、基体10が当該表面層30(造形物)を支持するためのサポート材として利用されている。そして、上述の通り基体10と表面層30とが一体となった半田ゴテ用コテ先40(図6)が完成品として取り出されるため、上記取出ステップS60の後に表面層30(造形物)を基体10(サポート材)から取り外すステップを行う必要がない。
通常の金属積層造形では、完成した造形物をサポート材から取り外す作業の煩雑さが問題となるのに対して、本実施形態ではこの作業を行う必要がなく、製造効率の面で好ましい。以上のようにして半田ゴテ用コテ先40が製造され、本実施形態に係る加熱工具の先端部材の製造方法が完了する。
[加熱工具の先端部材]
本実施形態に係る加熱工具の先端部材である半田ゴテ用コテ先40は、上記本実施形態に係る加熱工具の先端部材の製造方法により製造されるものであり、基体10と、表面層30と、を備えている。基体10は、溶融した半田に接触する先端面10Aを有する。表面層30は、先端面10Aを被覆する。
表面層30は、Fe、Fe−Co系合金、Fe−Co−C系合金、Fe−Ni系合金及びFe−Ni−Co系合金からなる群より選択される少なくとも一種の材料からなっており、例えばFe−Ni−Co系合金からなっている。特に、Fe−Co系合金、Fe−Co−C系合金及びFe−Ni−Co系合金からなる表面層30は、メッキ法では形成が困難であるが、上記金属積層造形法を用いることにより容易に形成することができる。これにより、半田に対する良好なぬれ性を得ることができる。
また表面層30は、上記金属積層造形法により形成されるため、99%以上の密度を有している。上述のように、レーザ光8Aの照射により溶融させた金属パウダー7を凝固させて表面層30を造形することにより、MIM法などに比べて高い密度を達成することができる。これにより、基体10の耐侵食性を高めることができる。
[実施形態1の特徴及び作用効果]
以上のように、本実施形態に係る加熱工具の先端部材の製造方法は、溶融した半田(接合材料)に接触する先端面10Aを有する基体10と、先端面10Aを被覆する表面層30と、を備えた半田ゴテ用コテ先40(加熱工具の先端部材)を製造するための方法である。この方法は、レーザ光8Aを熱源として金属パウダー7(金属材料)を溶融させ、溶融した金属パウダー7を凝固させることにより、表面層30を造形する造形ステップS40を備える。
上記製造方法は、基体10を造形テーブル3上に設置する設置ステップS20と、先端面10Aが金属パウダー7により覆われるように、造形テーブル3に金属パウダー7を供給する供給ステップS30と、を備えている。先端面10Aは、平面状である。造形ステップS40では、先端面10Aを覆う金属パウダー7にレーザ光8Aを照射することにより、先端面10Aを被覆する表面層30を造形する。造形ステップS40では、造形物である表面層30を支持するためのサポート材として基体10が用いられる。
上記製造方法によれば、メッキにより表面層を形成する場合に比べて、表面層の形成に要する時間をより短縮することが可能になり、製造効率をより向上させることができる。またレーザ光8Aの出力や金属パウダー7の粒径サイズなどを調整することにより、MIM法の場合に比べてより薄い表面層30を形成することも可能である。しかも、この方法により形成される表面層30は、MIM法により形成される表面層に比べて高密度である(密度99%以上)。また基体10の先端面10A上に表面層30を直接造形することにより、基体10と表面層30との間の高い密着性を確保することもできる。
(実施形態2)
次に、本発明の実施形態2に係る加熱工具の先端部材の製造方法について、図8及び図9を参照して説明する。実施形態2に係る加熱工具の先端部材の製造方法においては、曲面状の先端面60Aを有する基体60が準備され、この先端面60Aに対して第1金属パウダー42の供給とレーザ光44Aの照射を同時に行うことにより、先端面60Aを被覆する表面層62が造形される。以下、図9に示すフローチャートに沿って上記実施形態1と異なる点についてのみ詳細に説明する。
まず、準備ステップS70では、図8に示す基体60が準備される。この基体60は、図8に示すように、基端60ABから先端60AAに向かって軸方向に延びる形状を有しており、当該先端60AA側が円錐形状となっている。また基体60において、円錐形状の頂点付近の円錐面が曲面状の先端面60Aとなっている。基体60は、上記実施形態1と同様に、銅又は銅合金などの良好な熱伝導性を有する材料からなると共に、基体60の内部への半田の侵食や銅の酸化を防止するための表面保護層12(図7)が表面全体に形成されている。
次に、設置ステップS80では、上記ステップS70で準備された基体60の基端60AB側に駆動装置61が接続される。この駆動装置61は、例えばモータなどの回転機構やスライド機構を有している。これにより、図8中矢印に示すように、基体60を軸周りに回転させつつ軸方向に移動させることができる。
次に、造形ステップS90では、まず、レーザノズル41を基体60の先端60AA付近に位置させる。レーザノズル41は、レーザ光源44、金属パウダー供給源45及びガス供給源46に各々接続されている。そして、レーザノズル41は、レーザ光源44で発生させたレーザ光44Aをノズル先端41Aから放出すると共に、金属パウダー供給源45から供給された第1金属パウダー42及びガス供給源46から供給されたシールドガス43をノズル先端41Aから噴出する。このシールドガス43は、金属材料の酸化を防止する目的で用いられる。また図8に示すように、レーザ光44Aはレーザノズル41の軸中心付近を通過し、その周囲を第1金属パウダー42が通過し、さらにその周囲をシールドガス43が通過する。
造形ステップS90では、駆動装置61を駆動させることにより基体60を軸周りに回転させた状態で、曲面状の先端面60Aにレーザ光44Aを照射すると共に第1金属パウダー42を供給する。これにより、レーザ光44Aの照射によって先端面60Aが加熱され、加熱された先端面60Aに第1金属パウダー42が供給されることにより、当該第1金属パウダー42が溶融する。そして、溶融した第1金属パウダー42が先端面60A上で凝固することにより、曲面状の先端面60A全体を被覆する表面層62が造形される。即ち、本実施形態では、レーザ光44Aを熱源として第1金属パウダー42(金属材料)を溶融させ、溶融した第1金属パウダー42を凝固させることにより表面層62が造形される。また駆動装置61によって基体60を軸方向に移動させつつ上記造形処理を行うことにより、図8に示すように先端から軸方向に一定の幅を有する表面層62を造形することができる。
以上のように、実施形態2に係る加熱工具の先端部材の製造方法では、基体60の先端面60Aにレーザ光44Aを照射すると共に第1金属パウダー42を供給するレーザーメタルデポジション式の金属積層造形が行われる。これにより、上記実施形態1の場合と異なり、金属パウダーによって覆われにくい曲面状の先端面60Aにおいても表面層62を容易に造形することができる。
(実施形態3)
次に、本発明の実施形態3に係る加熱工具の先端部材の製造方法について、図10及び図11を参照して説明する。実施形態3に係る加熱工具の先端部材の製造方法は、基本的に上記実施形態2と同様に実施されるが、表面層62を造形した後、表面層62よりも半田に対するぬれ性が極めて低い又は半田に対するぬれ性が無い保護層63をさらに造形する点で異なっている。以下、図11に示すフローチャートに沿って上記実施形態2と異なる点についてのみ詳細に説明する。
まず、準備ステップS100では、上記実施形態2と同様に、曲面状の先端面60Aを有すると共に、先端60AA側が円錐形状となった先細り状の基体60を準備する(図10)。ここで、実施形態3では、基体60の内部への半田の侵食や銅の酸化を防止するための表面保護層12(図7)が表面に形成されていない基体60を準備する。
その後、上記実施形態2と同様に、基体60を駆動装置61に接続し(設置ステップS110)、先端面60Aに対してレーザ光44Aの照射と第1金属パウダー42の供給を同時に行うことにより、先端面60Aを被覆する表面層62を造形する(造形ステップS120)。
この造形ステップS120では、表面層62を造形した後、以下のようにして保護層63をさらに造形する。具体的には、図10に示すように、駆動装置61を駆動させることにより基体60を軸周りに回転させつつ軸方向に移動させた状態で、基体60における表面層62よりも基端60AB側の部位にレーザ光44Aを照射すると共に第2金属パウダー45(第1金属パウダー42と異なる金属パウダー)を供給する。これにより、レーザ光44Aの照射によって基体60が加熱され、加熱された基体60に第2金属パウダー45が供給されることにより、当該第2金属パウダー45が溶融する。そして、溶融した第2金属パウダー45が凝固することにより、表面層62よりも基端60AB側の円錐面上に保護層63が造形される。
保護層63は、溶融した半田がコテ先の先端から基端側へ上がるのを防止するための層であり、表面層62よりも半田に対するぬれ性が極めて低くなっている(又は半田に対するぬれ性が無いものとなっている)。具体的には、保護層63は、ステンレス、チタン、クロム及びアルミニウム並びにこれらの酸化物からなる群より選択される少なくとも一種の材料からなる。保護層63は、上記群より選択される一種の材料からなっていてもよいし、上記群から選択される複数種の材料からなっていてもよい。
以上のように、本実施形態に係る加熱工具の先端部材の製造方法では、基体60の先端面60Aを被覆する表面層62に加えて、保護層63をさらに造形する。これにより、基体60の先端60AAから基端60ABへ半田が流れるのを防止可能な半田ゴテ用コテ先を製造することができる。また上記実施形態1,2と異なり、基体60の表面に表面保護層12(図7)を予め形成する工程を省略することもできる。
(実施形態4)
次に、本発明の実施形態4に係る加熱工具の先端部材の製造方法について、図12及び図13を参照して説明する。実施形態4に係る加熱工具の先端部材の製造方法では、基体10と、金属積層造形により造形した表面層30と、を各々別体として準備し、その後、基体10と表面層30とを互いに接合することにより、半田ゴテ用コテ先が製造される。以下、図13に示すフローチャートに沿って本実施形態に係る加熱工具の先端部材の製造方法を順に説明する。
まず、準備ステップS140では、上記実施形態1と同様に、図7に示す基体10が準備される。
次に、造形ステップS150では、金属積層造形によって表面層30を造形することにより、当該表面層30が基体10とは別体として準備される。具体的には、図1に示すパウダーベッド式の金属積層造形装置1において、基体10を支持するための支持用治具3Cをテーブル本体3Aから取り外す。そして、造形対象である表面層30の三次元形状のデータをコントロールユニット9に入力する。その後、テーブル面3AA上への金属パウダー7の敷き詰め、照射部8からのレーザ光8Aの照射、造形テーブル3の下降を繰り返す。これにより、金属パウダー7が溶融凝固した金属層が順に積層され、入力データに合った形状の表面層30を造形することができる。表面層30は、基体10の先端を覆うキャップ形状を有している。
次に、図12に示す接合装置100を用いて、上記ステップS150で造形したキャップ状の表面層30を基体10の先端面10Aに接合する接合ステップS160が行われる。まず、この接合装置100の構成について、図12を参照して説明する。
接合装置100は、ArやNなどの不活性ガス及びHなどの還元ガスを含む雰囲気下において基体10と表面層30とを互いに接合させるための装置である。図12に示すように、接合装置100は、加熱用コイル101と、筒体102と、ガス通路形成ブロック103と、接合用ブロック105と、を主に備えている。
筒体102は、基体10と表面層30との接合を行うための空間102Aを内部に有しており、一方の開口端がガス通路形成ブロック103により塞がれている。ガス通路形成ブロック103は、ArやNなどの不活性ガス及びHなどの還元ガスが通過するガス通路103Aが内部に形成された部材であり、当該ガス通路103Aは空間102Aと連通している。このため、図12中矢印に示すように、ArやNなどの不活性ガス及びHなどの還元ガスを、ガス通路103Aを介して空間102A内に流入させることができる。
接合用ブロック105は、基体10の先端を押し付けるための部材であり、図12に示すように上面が基体10の先端形状に沿って切り込まれている。加熱用コイル101は、誘導加熱により基体10及び表面層30を加熱するものであり、筒体102の外周部に巻回されている。図12に示すように、加熱用コイル101は、接合用ブロック105と略同じ高さ位置になるように配置されている。
接合ステップS160では、まず、ガス通路103Aを介して空間102A内にArやNなどの不活性ガス及びHなどの還元ガスを流入させることにより、空間102A内が還元雰囲気とされる。次に、図12に示すように、接合用ブロック105の切込傾斜面105Aに沿って表面層30を配置し、当該表面層30の内面に対して先端面10Aが密着するように基体10を表面層30のキャップ内に挿入する。
次に、加熱用コイル101を用いて誘導加熱することにより、基体10及び表面層30を拡散接合が可能な温度にまで昇温させる。そして、図12に示すように、基体10を下方に押し付けて加圧することにより、基体10の先端面10Aと表面層30との接合面において原子の拡散が起こり、先端面10Aに表面層30が接合される。
以上のように、本実施形態に係る加熱工具の先端部材の製造方法では、基体10の先端面10Aに表面層30を接触させた状態で、基体10及び表面層30を加熱しつつ互いに密着する方向に加圧することにより、先端面10Aに表面層30を接合する。これにより、基体10と表面層30との間における高い密着性を確保することが可能になる。なお、上記接合方法は、金属積層造形法により形成した表面層(キャップ)30だけでなく、プレス法やMIM法により形成した表面層を用いて実施することも可能である。しかし、プレス法やMIM法では表面層を形成するための金型が必要であるのに対して、本実施形態による金属積層造形法では金型が不要である。このため、本実施形態によれば、プレス法やMIM法を用いる場合に比べて、多様な形状を有する表面層の形成への対応が容易になる。
(実施形態5)
次に、本発明の実施形態5に係る加熱工具の先端部材の製造方法について、図14〜図17を参照して説明する。実施形態5に係る加熱工具の先端部材の製造方法では、上記実施形態2,3で説明したようなレーザノズルを用いたデポジション式の金属積層造形により、表面層112だけでなく基体113及び表面層112を共に造形することにより、1つの工程で半田ゴテ用コテ先を製造する。
実施形態5の造形ステップでは、まず、基体113を造形するステップが行われる。このステップでは、図14に示すように、レーザノズル41AA(第1ノズル)を横方向に移動させつつ、当該レーザノズル41AAからレーザ光44Aを照射すると共に、第1金属材49(銅粉)及びシールドガス43を噴出する。第1金属材49はレーザ光44Aの熱エネルギーにより溶融し、溶融した第1金属材49が凝固する。これにより、図14に示すように、銅基体部110が積層造形される。
また図14に示すように、銅基体部110の表面にクロム基体部111が同様に積層造形される。具体的には、クロム基体部111の造形位置においてレーザノズル41AAを退避させると共に、他のレーザノズル41ABを当該造形位置に移動させる。そして、このレーザノズル41ABからレーザ光を照射すると共にクロム粉を噴出する。これにより、噴出されたクロム粉がレーザ光の熱エネルギーにより溶融し、溶融したクロム粉が凝固することにより、銅基体部110の表面を覆うようにクロム基体部111が造形される。
そして、図14〜図17に示すように、銅基体部110及びクロム基体部111を軸方向に積層する。これにより、先端面113Aを有すると共に、銅基体部110及びクロム基体部111により構成される基体113が造形される。図17に示すように、基体113の基端側には、ヒータを挿入するための中空部113Bが形成される。
次に、表面層112を基体113の先端面113A上に造形するステップが行われる。このステップでは、まず、基体113の積層造形に用いられたものと異なるレーザノズル41AC(第2ノズル)を造形位置に移動させる。そして、基体113の先端面113A付近において、レーザノズル41ACからレーザ光44Aを照射すると共に第1金属材49よりも半田に対するぬれ性が高い第2金属材49A(Fe粉、Fe−Co系合金粉、Fe−Co−C系合金粉、Fe−Ni−Co系合金粉など)を供給する。そして、レーザ光44Aの熱エネルギーにより第2金属材49Aを溶融させ、溶融した第2金属材49Aを凝固させる。これにより、図17に示すように、基体113の先端面113Aを被覆する表面層112が造形される。
以上のように、本実施形態に係る加熱工具の先端部材の製造方法では、造形ステップにおいて、異種金属材料からなる金属材(第1金属材49、第2金属材49A)を異なる位置で噴出しつつレーザ光44Aの照射によってこれを溶融凝固させることにより、基体113及び表面層112を共に造形することができる。このため、コテ先全体(基体113及び表面層112)を1つの工程で作製することができ、製造時間を大幅に短縮することが可能になる。
(実施形態6)
次に、本発明の実施形態6に係る加熱工具の先端部材の製造方法について、図18を参照して説明する。実施形態6に係る加熱工具の先端部材の製造方法では、上記実施形態1で説明したようなパウダーベッド式の金属積層造形法で複数の金属材料を組み合わせて銅製のベース部材122上に積層することにより、一つの工程によって大量に異なる種類の半田ゴテ用コテ先を製造することができる。
図18に示すように、まず、テーブル面3AA上に複数のベース部材122が並べられる。ベース部材122は、銅製のものであり、ヒータが挿入される中空部122Aが設けられている。また複数のベース部材122は、各々同じ形状を有していてもよい。図18に示すように、ベース部材122は、中空部122Aの開口がテーブル面3AA側に向くように、テーブル面3AAに対して略垂直に起立した姿勢で並べられる。なお、ベース部材122としては、表面処理が施されていない銅製のものが用いられてもよいし、例えばNi層(厚さ5μm)などが表面に形成されたものが用いられてもよい。
次に、ベース部材122上へ金属パウダーを敷き詰め、当該金属パウダーをレーザ光の照射により溶融凝固させ、その後造形テーブル3を下降させる、というプロセスを繰り返す。これにより、金属パウダーが溶融凝固した複数の造形層130(130A、130B・・・130E)がベース部材122の上面122Bにおいて順に積層される。
具体的には、造形層130A〜130Dの形成においては、まず銅粉を敷き詰めてレーザ光を照射することにより銅造形部131を形成し、その後、SUS粉を敷き詰めてレーザ光を照射することによりSUS造形部132を形成することにより、一層の造形層130を形成する。また造形層130Eの形成においては、まず、銅粉を敷き詰めてレーザ光を照射することにより銅造形部131を形成し、その後、鉄粉(又は鉄合金粉)を敷き詰めてレーザ光を照射することにより、鉄造形部133を形成する。鉄造形部133の形成用の鉄合金粉としては、例えば3質量%のコバルトと、0.6質量%の炭素と、を含有し、残部鉄及び不純物からなるものを用いることができる。
これにより、基体120(ベース部材122、銅造形部131、SUS造形部132)と、基体120の先端面を被覆する表面層121(鉄造形部133)と、を備えた半田ゴテ用コテ先を製造することができる。この方法によれば、一つの工程によって大量の半田ゴテ用コテ先を短時間で製造することができるため、製造効率を大幅に向上させることが可能になる。しかも、図18に示すように、先端形状が互いに異なる異種の半田ゴテ用コテ先(図18左側は先端が曲面状であり、図18右側は先端が平面状である)を一つの工程によって製造することができる。
(その他実施形態)
最後に、本発明のその他実施形態について説明する。
上記実施形態1では、レーザ光8Aを金属パウダー7に照射する場合について説明したがこれに限定されず、電子ビームを金属パウダー7に照射してもよい。また基体10と電極との間で発生させたアーク放電を熱源として金属パウダー7を溶融させることにより、表面層30を造形してもよい。
上記実施形態1では、図7に示す形状を有する基体10を用いる場合について説明したが、図19及び図20に示すように、図7の基体10と同様に平面状の先端面90A,91Aを有する他の種類の基体90,91を用いることも可能である。図19に示すようにワークに対して線接触、面接触及び点接触させることが可能なナイフ型の基体90が用いられてもよいし、図20に示すようにワークに対して線接触及び面接触が可能なマイナスドライバー型の基体91が用いられてもよい。
また表面層30としては、図21〜図23に示す形状のものを造形することもできる。図21に示すV字状の溝30AAを有する表面層30では、半田付けの際にリード線Lとの接触面積が大きくなり、熱伝導性をより向上させることができる。図22に示す窪み30ABを有する表面層30では、窪み30ABの部分に半田30ACを貯めることができる。また図23に示す門型の窪み30ADを有する表面層30では、半田付け時においてチップ部品Cの除去などの作業を容易に行うことができる。このように、溝や窪みを有する形状など、機械加工では作製が困難な複雑な形状を有する表面層30を容易に造形することができるため、様々な半田付けの用途に適したコテ先の先端構造を得ることができる。このような表面層30の形状のバリエーションは、上記実施形態1〜6のいずれにおいても実現可能である。
本発明は、上記実施形態1〜6で説明したような半田ゴテ用コテ先40を製造する方法に限定されず、他の加熱工具の先端部材として、半田の吸取器用ノズルを製造する方法に適用することもできる。この場合、図1に示す金属積層造形装置1において、半田ゴテ用コテ先の基体10に代えて吸取器用ノズルの基体92(図24)を造形テーブル3上に設置する。そして、基体92の先端面92Aを覆うように金属パウダー7を供給し、当該金属パウダー7にレーザ光8Aを照射する。これにより、上記実施形態1で説明した半田ゴテ用コテ先40の場合と同様に、基体92の先端面92Aを被覆する表面層を金属積層造形によって形成することができる。また上記実施形態2〜6で説明した方法も、同様に吸取器用ノズルの製造に適用することができる。
上記実施形態4では、拡散接合により基体10と表面層30とを接合する場合について説明したがこれに限定されず、ロウ付接合などの他の接合方法により基体10と表面層30とを接合してもよい。具体的には、TiロウやAl−Siロウを用いて基体10と表面層30とを接合することも可能である。但し、銀ロウなどの半田にぬれるロウ材は、半田ゴテの使用中に半田によって侵食されて表面層30が脱落してしまうため、好ましくない。
また上記実施形態4では、図7に示す形状の基体10を用いる場合について説明したが、他の形状の基体を用いることも可能である。例えば、図19及び図20に示す形状の基体90,91が用いられる場合には、これらの先端部を挿入可能な挿入部90BB,91BBを有するキャップ状の表面層90B,91B(図25、図26)が金属積層造形により作製される。また図8に示すように、先端60AA側が円錐形状である基体60が用いられる場合には、当該円錐形状の先端部を挿入可能な挿入部60CCを有するキャップ状の表面層60Cが金属積層造形により作製される(図27)。
またプラズマ粉体肉盛溶接法(PTA;Plasma Transferred Arc)により表面層が造形されてもよい。この方法では、基体10と、基体10上に配置された電極との間でアーク放電を発生させ、プラズマ発生用ガスを供給することにより、基体10と電極との間にプラズマアークを発生させる。そして、プラズマアーク中に金属パウダー(金属材料)を供給し、当該金属パウダーを溶融させつつ基体10の先端面10A上へ移行させることにより、肉盛金属からなる表面層30を形成することができる。この方法では、基体10と電極との間で発生させたアーク放電が、金属パウダーを溶融凝固させるための熱源となる。
またレーザークラッディングにより表面層30が形成されてもよい。この方法では、肉盛用の金属材料として金属パウダー又は金属ワイヤーを使用し、レーザ光の照射により加熱された基体10の先端面10Aに金属パウダー又は金属ワイヤーを供給することにより、表面層30を形成することができる。
またレーザ光や電子ビーム方式の金属積層造形だけでなく、アーク溶接方式の金属積層造形により表面層30が形成されてもよい。アーク溶接の方式としては、TIG(Tungsten Inert Gas)溶接が用いられてもよい。
半田ゴテ用コテ先の基体10の先端面10Aを覆う表面層30を金属積層造形法により造形する実験を以下の通り行った。
金属積層造形装置として、図1に示すものを用いた(EOS社製のEOSINT M280)。半田ゴテ用コテ先の基体としては、図7に示す形状を有する銅製のものであって、表面にFe層(厚さ20μm)及びアルミ拡散層を形成したものを用いた。金属パウダーとしては、平均粒径が20μmであり、上記実施形態で説明した代表的な成分組成を有するマルエージング鋼の粉末を用いた。
200Wのファイバーレーザを熱源として用い、ビーム径をφ0.1mmとした。チャンバー内は、窒素雰囲気とし、酸素濃度を0.5%以下とした。厚さ40μmの層を5層積層することにより、厚さ200μmの表面層の造形を試みた。
図28は、表面層30を基体10の先端面10A上に造形した半田ゴテ用コテ先の外観を示す写真である(倍率:40倍)。図29は、表面層30の部分の拡大写真である(倍率:120倍)。このように、金属積層造形法により先端面10Aを覆う表面層30を造形することができた。
図30は、表面層30を造形した基体10の先端部を断面観察した写真である。図31は、図30における表面層30と基体10との界面部分の拡大写真である。図32は、参考例としてFeめっきにより形成した表面層の断面観察写真である。
図31から分かるように、基体10と表面層30との間に隙間が生じておらず、基体10と表面層30との間の高い密着性が確保されていることが分かった。また図31及び図32の対比から明らかなように、金属積層造形法により形成した表面層30(図31)では、Feめっきにより形成した表面層300(図32)と同様に空隙が殆ど見られず、高い密度が達成されていることが分かった。
また15個の基体10に対して40μmの造形層を5層積層するのに要する時間は2分32秒であった。よって、表面層の形成に数時間要するメッキ法に比べて、大幅に時間が短縮されることが分かった。以上の結果より、金属積層造形法を用いることによって、高密度で且つ基体に対する高い密着性を有する表面層を短時間で造形することにより、高品質な半田ゴテ用コテ先を大量生産できる可能性が示唆された。
今回開示された実施形態及び実施例は、全ての点で例示であって、制限的なものではないと解されるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなくて特許請求の範囲により示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
1 金属積層造形装置
2 真空チャンバー
3 造形テーブル
5,6 金属パウダー供給部
7 金属パウダー(金属材料)
8 照射部
8A,44A レーザ光
9 コントロールユニット
10 基体
10A 先端面
30 表面層
40 半田ゴテ用コテ先(加熱工具の先端部材)
41 レーザノズル
41AA 第1ノズル
41AC 第2ノズル
42 第1金属パウダー
43 シールドガス
45 第2金属パウダー
49 第1金属材
49A 第2金属材
63 保護層

Claims (4)

  1. 軸方向に対して斜めの状態になっている平面状の先端面を有する基体と、前記先端面を被覆する表面層と、を備えた加熱工具の先端部材を製造するための方法であって、
    前記先端面が上向きになるように前記基体を斜めに設置する設置ステップと、
    金属材料である金属パウダーを前記先端面に供給して、前記金属パウダーで前記先端面を覆う供給ステップと、
    前記先端面を覆う前記金属パウダーにレーザ光又は電子ビームを照射することにより若しくはアーク放電によって前記先端面を覆う前記金属パウダーを溶融させ、前記溶融した金属材料を凝固させることにより、前記先端面に一体化された前記表面層を造形する造形ステップを備えることを特徴とする、加熱工具の先端部材の製造方法。
  2. 前記金属パウダーとは異種の第2金属パウダーを前記先端面とは異なる位置に供給して、当該位置において前記基体を覆うステップと、
    前記基体を覆う前記第2金属パウダーにレーザ光を照射して前記第2金属パウダーを溶融させ、前記溶融した第2金属パウダーを凝固させることにより第2表面層を造形するステップと、を更に備えていることを特徴とする、請求項1に記載の加熱工具の先端部材の製造方法。
  3. 前記造形ステップでは、Fe、Fe−Co系合金、Fe−Co−C系合金、Fe−Ni系合金及びFe−Ni−Co系合金からなる群より選択される少なくとも一種の材料からなる前記表面層を造形することを特徴とする、請求項1又は2に記載の加熱工具の先端部材の製造方法。
  4. 前記加熱工具の先端部材として半田ゴテ用コテ先又は半田吸取器用ノズルを製造することを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の加熱工具の先端部材の製造方法。
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