JP6851563B1 - アンテナ製造方法およびアンテナ装置 - Google Patents

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Abstract

誘電体基板(1)に設けられ、パッチアンテナ(11)が形成された導体地板(2)と、貫通穴(5a)を有した誘電体基板(5)の表面に設けられた導体地板(4)が、貫通穴(5a)とパッチアンテナ(11)の位置を対応させた状態で、はんだ(3)によって接続され、誘電体基板(5)の裏面に設けられた導体地板(6)と、誘電体基板(9)に設けられた導体地板(8)が、はんだ(7)によって接続されている。

Description

本発明は、アンテナ製造方法およびアンテナ装置に関する。
アレーアンテナ装置において、電波が微弱な場合であっても広角に無線通信を行うためには、広角方向にビームが走査されたときの利得が高くかつ軸比が低いことが望まれる。広角方向は、アンテナが地面に対して水平に配置されたときの天頂角±60度以上の方向である。広角方向にビームが走査されたときの軸比の劣化は、広角方向の垂直偏波と水平偏波との間の振幅差が要因となる。
例えば、特許文献1には、アレーアンテナのアンテナ素子として用いられるアンテナが記載されている。このアンテナは、第1の誘電体基板、第2の誘電体基板および円筒状の部材を備える。第1の誘電体基板は、表面に円形の給電導体が形成され、裏面に地導体が形成されている。第2の誘電体基板は、裏面が第1の誘電体基板の表面に対向配置され、表面に円形の無給電導体が形成されている。円筒状の部材は、無給電導体の周縁と給電導体の周縁を結んで仕切られる空間部の周囲に設けられ、誘電性材料または導電性材料から構成されている。
特許文献1に記載されたアンテナにおいて、円筒状の部材によって無給電導体の周縁と給電導体の周縁を結んで仕切られる上記空間部が中空になるので、誘電体基板の等価誘電率は低下する。また、広角方向の垂直偏波と水平偏波の振幅差は、誘電体基板の等価誘電率の変化に伴って変化する。特許文献1に記載されたアンテナは、中空構造によって誘電体基板の等価誘電率を変化させることで、広角方向の垂直偏波と水平偏波の間の振幅差を調整することができる。
特開2000−138525号公報
特許文献1に代表される従来のアンテナは、複数の誘電体基板を重ねて配置した状態で加熱プレスを施すことによって作成される。例えば、熱硬化性の誘電体材料で形成された基板に円筒状の部材が設けられ、この基板を両側から挟み込むように第1の誘電体基板と第2の誘電体基板とが配置された状態で、加熱プレスが行われる。
加熱プレスにおいて、加熱されて溶融した上記基板の誘電体材料は、第1の誘電体基板と第2の誘電体基板の間隙を流動し、この間隙に充填された状態で硬化する。このとき、円筒状の部材の周囲には誘電体材料が充填されるが、円筒状の部材が囲む空間には、この部材の開口に対応した部分を支える充填物がなく中空になる。
このため、加熱プレスによって誘電体基板の内部に生じた応力によって、第1の誘電体基板または第2の誘電体基板における、円筒状の部材の開口に対応する部分が凹んで変形する可能性があり、このように変形したアンテナでは所望の特性が得られないという課題があった。
本発明は上記課題を解決するものであって、アンテナの変形を防止できるアンテナ製造方法およびアンテナ装置を得ることを目的とする。
本発明に係るアンテナ製造方法は、第1の導体地板が設けられた第1の誘電体基板と、第2の導体地板が第1の面に設けられ、第3の導体地板が第1の面とは反対側の面である第2の面に設けられた第2の誘電体基板と、第4の導体地板が設けられた第3の誘電体基板とを備えたアンテナ装置のアンテナ製造方法である。このアンテナ製造方法において、第2の誘電体基板に第2の導体地板から第3の導体地板まで貫通する貫通穴を形成するステップと、第1の誘電体基板が第2の誘電体基板に接続されたときに、貫通穴に対応する第1の導体地板の位置にパッチアンテナを形成するステップと、貫通穴とパッチアンテナの位置を対応させた状態で、第1の誘電体基板の第1の導体地板と第2の誘電体基板の第2の導体地板とを、第1のはんだによって接続し、第2の誘電体基板の第3の導体地板と第3の誘電体基板の第4の導体地板とを、第2のはんだによって接続するステップを備える。
本発明によれば、第1の誘電体基板に設けられ、パッチアンテナが形成された第1の導体地板と、貫通穴を有した第2の誘電体基板の第1の面に設けられた第2の導体地板が、貫通穴とパッチアンテナとの位置を対応させた状態で、第1のはんだによって接続され、第2の誘電体基板の第2の面に設けられた第3の導体地板と、第3の誘電体基板に設けられた第4の導体地板が、第2のはんだによって接続されている。誘電体基板間がはんだによって接続されるので、加熱プレスによる接続に比べて誘電体基板の内部に生じる応力が小さく抑えられるので、アンテナの変形を防止できる。
実施の形態1に係るアンテナ装置の構成を示す縦断面図である。 図1のアンテナ装置の構成を示す分解斜視図である。 実施の形態1に係るアンテナ製造方法を示すフローチャートである。 実施の形態2に係るアンテナ装置の構成を示す縦断面図である。 図4のアンテナ装置の構成を示す分解斜視図である。 実施の形態2に係るアンテナ製造方法を示すフローチャートである。 実施の形態3に係るアンテナ装置の構成を示す縦断面図である。 図7のアンテナ装置の構成を示す分解斜視図である。 実施の形態3に係るアンテナ製造方法を示すフローチャートである。 実施の形態4に係るアンテナ装置の構成を示す縦断面図である。 図10のアンテナ装置の構成を示す分解斜視図である。 実施の形態5に係るアンテナ装置の構成を示す縦断面図である。 図12のアンテナ装置の構成を示す分解斜視図である。 実施の形態5に係るアンテナ製造方法を示すフローチャートである。 実施の形態6に係るアンテナ装置の構成を示す縦断面図である。 図15のアンテナ装置の構成を示す分解斜視図である。 実施の形態7に係るアンテナ装置の構成を示す縦断面図である。 図17のアンテナ装置の構成を示す分解斜視図である。 実施の形態8に係るアンテナ装置の構成を示す縦断面図である。 図19のアンテナ装置の構成を示す分解斜視図である。 実施の形態9に係るアンテナ装置の構成を示す縦断面図である。 図21のアンテナ装置の構成を示す分解斜視図である。 実施の形態9に係るアンテナ装置の変形例1の構成を示す縦断面図である。 実施の形態9に係るアンテナ装置の変形例2の構成を示す縦断面図である。 実施の形態9に係るアンテナ装置の変形例3の構成を示す縦断面図である。 実施の形態9に係るアンテナ装置の変形例4の構成を示す縦断面図である。 実施の形態10に係るアンテナ装置の構成を示す縦断面図である。 図27のアンテナ装置の構成を示す分解斜視図である。 実施の形態11に係るアンテナ装置の構成を示す縦断面図である。 図29のアンテナ装置の構成を示す分解斜視図である。 実施の形態12に係るアンテナ装置の構成を示す縦断面図である。 図31のアンテナ装置の構成を示す分解斜視図である。 実施の形態13に係るアンテナ装置の構成を示す縦断面図である。 図33のアンテナ装置を示す上面図である。 図33のアンテナ装置の構成を示す分解斜視図である。 実施の形態14に係るアンテナ装置の構成を示す縦断面図である。 図36のアンテナ装置の構成を示す分解斜視図である。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係るアンテナ装置の構成を示す縦断面図である。図2は、図1のアンテナ装置の構成を示す分解斜視図である。図1に示すように、実施の形態1に係るアンテナ装置は、誘電体基板1、導体地板2、はんだ3、導体地板4、誘電体基板5、導体地板6、はんだ7、導体地板8および誘電体基板9を備えている。誘電体基板1と誘電体基板5と誘電体基板9が接続された誘電体基板の内部には、この誘電体基板の等価誘電率を調整するための中空構造10が設けられ、中空構造10にパッチアンテナ11が面している。
誘電体基板1は、導体地板2を有する第1の誘電体基板である。導体地板2は、誘電体基板1の裏面全体に設けられた第1の導体地板であって、パッチアンテナ11が形成される。パッチアンテナ11は、円形状に形成された第1のパッチアンテナであって、図2に示すように、導体削除部2aを導体地板2に設けることで導体地板2に形成される。
導体削除部2aは、パッチアンテナ11の外形に沿って導体地板2から導体が除去された部分である。パッチアンテナ11が円形状である場合、導体削除部2aは、図2に示すように導体地板2から導体が除去された円環状の部分となる。なお、パッチアンテナ11は、円形状に限定されるものではなく、例えば、三角形、四角形といった多角形であってもよい。
誘電体基板5は、導体地板4および導体地板6を有する第2の誘電体基板である。導体地板4は、誘電体基板5の表面(第1の面)の全体に設けられた第2の導体地板であり、導体地板6は、誘電体基板5の表面とは反対側の面(裏面、第2の面)の全体に設けられた第3の導体地板である。
誘電体基板5は、導体地板4から導体地板6まで貫通した貫通穴5aを有する。貫通穴5aとパッチアンテナ11の位置を対応させた状態で、誘電体基板1の導体地板2と誘電体基板5の導体地板4が、はんだ3によって接続される。はんだ3は、導体地板間を接続するための第1のはんだであり、例えば、クリームはんだである。
貫通穴5aは、誘電体基板5を導体地板4から導体地板6まで貫通しているので、図2に示すように、導体地板4には、貫通穴5aと同じ開口形状の開口部4aとが形成され、導体地板6には、貫通穴5aと同じ開口形状の開口部6aとが形成される。はんだ3は、導体地板2におけるパッチアンテナ11および導体削除部2aと、導体地板4における開口部4aに対向した領域3aには塗布されず、導体地板2または導体地板4において領域3a以外の箇所に塗布される。
誘電体基板9は、導体地板8を有する第3の誘電体基板である。導体地板8は、誘電体基板9の表面全体に設けられた第4の導体地板である。誘電体基板5の導体地板6と誘電体基板9の導体地板8が、はんだ7によって接続される。はんだ7は、導体地板間を接続するための第2のはんだであって、例えば、クリームはんだである。はんだ7は、貫通穴5aおよび開口部6aに対向する領域7aには塗布されず、導体地板6または導体地板8において領域7a以外の箇所に塗布される。
中空構造10は、パッチアンテナ11、導体削除部2a、領域3a、開口部4a、貫通穴5a、開口部6a、領域7aおよび導体地板8により構成される。中空構造10のサイズは、図1に示したアンテナ装置において広角方向にビームが走査されたときの垂直偏波と水平偏波との間の利得差が小さくなるように設定されている。これにより、広角方向にビームが走査されたときの軸比の低下が抑えられる。なお、はんだ3およびはんだ7は、溶融したときに中空構造10に漏れ出さない程度の量で塗布される。
次に、実施の形態1に係るアンテナ製造方法について説明する。
図3は、実施の形態1に係るアンテナ製造方法を示すフローチャートであって、図1のアンテナ装置を製造する方法を示している。
まず、誘電体基板5に貫通穴5aを形成する(ステップST1)。貫通穴5aは、導体地板4から導体地板6まで誘電体基板5を貫通して形成される。貫通穴5aの形成には、例えば、ドリル、パンチプレスマシンまたはレーザによる加工を用いることができる。
誘電体基板1の導体地板2にパッチアンテナ11を形成する(ステップST2)。誘電体基板1が誘電体基板5に接続されたときに、貫通穴5aに対応する導体地板2の位置にパッチアンテナ11が形成される。例えば、導体地板2に形成したいパッチアンテナ11を設定し、その外形に沿って導体地板2から導体を除去して導体削除部2aを形成する。導体地板2からの導体の除去には、エッチングなどの銅箔抜き加工が用いられる。
貫通穴5aとパッチアンテナ11との位置を対応させた状態で、誘電体基板1の導体地板2と誘電体基板5の導体地板4とを、はんだ3によって接続する(ステップST3)。例えば、はんだ3は、導体地板2または導体地板4における、領域3a以外の箇所に塗布される。導体地板2と導体地板4との間にはんだ3が塗布された構造体を、リフロー炉に通してはんだ3を溶融させることで、導体地板2と導体地板4が接続される。
貫通穴5aによって誘電体基板1と誘電体基板9の間に中空構造10が形成されるように、誘電体基板5の導体地板6と誘電体基板9の導体地板8とを、はんだ7によって接続する(ステップST4)。例えば、はんだ7は、導体地板6または導体地板8における、領域7a以外の箇所に塗布される。導体地板6と導体地板8との間にはんだ7が塗布された構造体を、リフロー炉に通してはんだ7を溶融させることで、導体地板6と導体地板8が接続される。
なお、ステップST3とステップST4の処理は順番が逆であってもよいし、これらの処理を同時に行ってもよい。例えば、導体地板2と導体地板4の間にはんだ3を塗布し、導体地板6と導体地板8の間にはんだ7を塗布した構造体を、リフロー炉に通してはんだ3およびはんだ7を溶融させることで、導体地板2と導体地板4および導体地板6と導体地板8を同時に接続してもよい。
実施の形態1に係るアンテナ装置では、パッチアンテナ11と導体地板8との間に中空構造10を設けることにより、等価的に低誘電率の基板を実現することができる。これにより、実施の形態1に係るアンテナ装置は、中空構造を有さない一般的なパッチアンテナと比較して、放射効率が改善し、広角方向にビーム走査されたときの利得が改善する。
また、実施の形態1に係るアンテナ装置における広角方向の垂直偏波と水平偏波との間の利得差は、中空構造10のサイズを適切に設計することで、改善させることができる。例えば、実施の形態1に係るアンテナ装置によって広角方向にビームが走査されたときの軸比の低下を抑えるために、広角方向の垂直偏波と水平偏波との間の利得差が小さくなるように中空構造10のサイズを設計すればよい。
なお、導体地板2が裏面に設けられた誘電体基板1を示したが、導体地板2は、誘電体基板1の表面および裏面の両方に設けてもよい。この場合、パッチアンテナ11は、誘電体基板1の裏面の導体地板2のみに設けてもよいし、誘電体基板1の表面の導体地板2のみに設けてもよい。また、誘電体基板1、誘電体基板5および誘電体基板9の全ての層にビアがない構成を示したが、これらの基板のいずれかあるいは全てにビアが設けられてもよい。
以上のように、実施の形態1に係るアンテナ製造方法において、誘電体基板1に設けられ、パッチアンテナ11が形成された導体地板2と、貫通穴5aを有した誘電体基板5の表面に設けられた導体地板4とが、貫通穴5aとパッチアンテナ11の位置を対応させた状態で、はんだ3によって接続され、誘電体基板5の裏面に設けられた導体地板6と、誘電体基板9に設けられた導体地板8とが、はんだ7によって接続される。従って、実施の形態1に係るアンテナ製造方法では、加熱プレスによる接続に比べて、誘電体基板の内部に生じる応力が小さく抑えられるので、アンテナの変形を防止できる。
実施の形態2.
図4は、実施の形態2に係るアンテナ装置の構成を示す縦断面図である。図5は、図4のアンテナ装置の構成を示す分解斜視図である。図4に示すように、実施の形態2に係るアンテナ装置は、誘電体基板21、導体地板22、はんだ23、導体地板25、誘電体基板26、導体地板27、はんだ28、導体地板29および誘電体基板30を備える。図4に示すように、誘電体基板21と誘電体基板26と誘電体基板30が接続された誘電体基板の内部には、この誘電体基板の等価誘電率を調整するための中空構造31が設けられ、中空構造31にパッチアンテナ32が面している。
誘電体基板21は、導体地板22を有する第1の誘電体基板である。導体地板22は、誘電体基板21の裏面全体に設けられた第1の導体地板であって、パッチアンテナ32が形成される。パッチアンテナ32は、円形状に形成された第1のパッチアンテナであり、図5に示すように、導体地板22に導体削除部22aを設けることで導体地板22に形成される。
導体削除部22aは、パッチアンテナ32の外形に沿って導体地板22から導体が除去された部分である。パッチアンテナ32が円形状である場合、導体削除部22aは、図5に示すように、導体地板22から導体が除去された円環状の部分となる。なお、パッチアンテナ32は、円形状に限定されるものではなく、例えば、三角形、四角形といった多角形であってもよい。
誘電体基板26は、導体地板25と導体地板27を有した第2の誘電体基板である。導体地板25は、誘電体基板26の表面(第1の面)の全体に設けられた第2の導体地板であり、導体地板27は、誘電体基板26の表面とは反対側の面(裏面、第2の面)の全体に設けられた第3の導体地板である。誘電体基板26は、導体地板25から導体地板27まで貫通した貫通穴26aを有している。
貫通穴26aが形成された誘電体基板26には導体メッキ処理が施される。導体メッキ処理によって、図4および図5に示すように、導体地板25の上層には導体メッキ24aが形成され、貫通穴26aの側壁には導体メッキ26bが形成され、導体地板27の上層には導体メッキ24cが形成される。
貫通穴26aとパッチアンテナ32の位置を対応させた状態で、誘電体基板21の導体地板22と誘電体基板26の導体地板25とが、導体メッキ24aを介して、はんだ23によって接続される。例えば、図5に示すように、パッチアンテナ32を貫通穴26aに対向させた状態で、誘電体基板21と誘電体基板26が接続される。はんだ23は、導体地板間を接続するための第1のはんだである。
貫通穴26aは、誘電体基板26を導体地板25から導体地板27まで貫通しているので、導体メッキ24aには、図5に示すように貫通穴26aと同じ開口形状の開口部24bが形成され、導体地板25には、貫通穴26aと同じ開口形状の開口部25aが形成される。はんだ23は、パッチアンテナ32および導体削除部22aに対向した領域23aには塗布されず、領域23a以外の箇所に塗布される。
誘電体基板30は、導体地板29を有する第3の誘電体基板である。導体地板29は、誘電体基板30の表面全体に設けられた第4の導体地板である。誘電体基板26の導体地板27と誘電体基板30の導体地板29とが、導体メッキ24cを介して、はんだ28によって接続される。貫通穴26aは、誘電体基板26を、導体地板25から導体地板27まで貫通しているので、図5に示すように、導体地板27には、貫通穴26aと同じ開口形状の開口部27aが形成され、導体メッキ24cには、貫通穴26aと同じ開口形状の開口部24dが形成されている。
はんだ28は、導体地板間を接続するための第2のはんだである。はんだ28は、貫通穴26aおよび開口部27aに対向する領域28aには塗布されず、導体地板27または導体地板29において領域28a以外の箇所に塗布される。
中空構造31は、パッチアンテナ32、導体削除部22a、領域23a、開口部24b、開口部25a、貫通穴26a、開口部27a、開口部24d、領域28aおよび導体地板29によって構成される。中空構造31のサイズは、図4に示すアンテナ装置によって広角方向にビームが走査されたときの垂直偏波と水平偏波との間の利得差が小さくなるように設定されている。これにより、広角方向にビームが走査されたときの軸比の低下が抑えられる。なお、はんだ23およびはんだ28は、溶融したときに中空構造31に漏れ出さない程度の量で塗布される。
次に、実施の形態2に係るアンテナ製造方法について説明する。
図6は、実施の形態2に係るアンテナ製造方法を示すフローチャートであって、図4のアンテナ装置を製造する方法を示している。まず、誘電体基板26に貫通穴26aを形成する(ステップST1a)。貫通穴26aは、導体地板25から導体地板27まで誘電体基板26を貫通して形成される。貫通穴26aの形成には、例えば、ドリル、パンチプレスマシンまたはレーザによる加工を用いることができる。
貫通穴26aが形成された誘電体基板26に導体メッキ処理を施す(ステップST2a)。導体メッキ処理には、例えば、スパッタリング法あるいは電解メッキを用いることができる。誘電体基板26に導体メッキ処理を施すことにより、導体地板25に導体メッキ24aが形成され、貫通穴26aの側壁に導体メッキ26bが形成され、導体地板27に導体メッキ24cが形成される。
次に、誘電体基板21の導体地板22にパッチアンテナ32を形成する(ステップST3a)。誘電体基板21が誘電体基板26に接続されたときに、貫通穴26aに対応する導体地板22の位置に、パッチアンテナ32が形成される。例えば、導体地板22に形成したいパッチアンテナ32を設定し、その外形に沿って導体地板22から導体を除去して導体削除部22aを形成する。導体地板22からの導体の除去には、エッチングなどの銅箔抜き加工が用いられる。
貫通穴26aとパッチアンテナ32の位置を対応させた状態で、誘電体基板21の導体地板22と誘電体基板26の導体地板25を、導体メッキ24aを介して、はんだ23によって接続する(ステップST4a)。例えば、はんだ23は、導体地板22における、領域23a以外の箇所に塗布される。導体地板22と導体地板25との間にはんだ23が塗布された構造体を、リフロー炉に通してはんだ23を溶融させることで、導体地板22と導体地板25が接続される。
貫通穴26aによって誘電体基板21と誘電体基板30との間に中空構造31が形成されるように、誘電体基板26の導体地板27と誘電体基板30の導体地板29とを、導体メッキ24cを介して、はんだ28によって接続する(ステップST5a)。例えば、はんだ28は、導体地板27における領域28a以外の箇所に塗布される。導体地板27と導体地板29との間にはんだ28が塗布された構造体を、リフロー炉に通してはんだ28を溶融させることで、導体地板27と導体地板29が接続される。
なお、ステップST4aとステップST5aの処理は順番が逆であってもよいし、これらの処理を同時に行ってもよい。例えば、導体地板22と導体地板25との間にはんだ23を塗布し、導体地板27と導体地板29との間にはんだ28を塗布した構造体を、リフロー炉に通してはんだ23およびはんだ28を溶融させることで、導体地板22と導体地板25および導体地板27と導体地板29を同時に接続してもよい。
実施の形態2に係るアンテナ装置では、パッチアンテナ32と導体地板29の間に中空構造31を設けることにより、等価的に低誘電率の基板を実現することができる。また、中空構造31の側壁に導体メッキ26bが形成されているので、広角方向にビームを走査したときの利得低下の要因となる基板内部の表面波を抑圧可能である。
また、実施の形態2に係るアンテナ装置における広角方向の垂直偏波と水平偏波との間の利得差は、中空構造31のサイズを適切に設計することで、改善させることができる。例えば、実施の形態2に係るアンテナ装置において、広角方向にビームを走査するときの軸比の低下を抑えるために、広角方向の垂直偏波と水平偏波の間の利得が小さくなるように中空構造31のサイズを設計すればよい。
なお、導体地板22が裏面に設けられた誘電体基板21を示したが、導体地板22は、誘電体基板21の表面および裏面の両方に設けてもよい。この場合、パッチアンテナ32は、誘電体基板21の裏面の導体地板22のみに設けてもよいし、誘電体基板21の表面の導体地板22のみに設けてもよい。また、誘電体基板21、誘電体基板26および誘電体基板30の全ての層にビアがない構成を示したが、これらの基板のいずれかまたは全てにビアが設けられてもよい。
以上のように、実施の形態2に係るアンテナ製造方法において、貫通穴26aの側壁に導体メッキ処理を施す。中空構造31の側壁に形成された導体メッキ26bによって、広角方向にビームが走査されたときの利得低下の要因となる基板内部の表面波を抑圧可能である。さらに、実施の形態2に係るアンテナ装置は、中空構造を有さない一般的なパッチアンテナと比較して、放射効率が改善し、広角方向にビーム走査されたときの利得が改善する。
実施の形態3.
図7は、実施の形態3に係るアンテナ装置の構成を示す縦断面図である。図8は、図7のアンテナ装置の構成を示す分解斜視図である。図7に示すように、実施の形態3に係るアンテナ装置は、誘電体基板41、導体地板42、はんだ43、導体板44、はんだ45、導体地板46および誘電体基板47を備える。誘電体基板41と導体板44と誘電体基板47とが接続された誘電体基板の内部には、この誘電体基板の等価誘電率を調整するための中空構造48が設けられ、中空構造48にパッチアンテナ49が面している。
誘電体基板41は、導体地板42を有する第1の誘電体基板である。導体地板42は、誘電体基板41の裏面全体に設けられた第1の導体地板であって、パッチアンテナ49が設けられる。パッチアンテナ49は、円形状に形成された第1のパッチアンテナであり、図8に示すように、導体地板42に導体削除部42aを設けることで導体地板42に形成される。
導体削除部42aは、パッチアンテナ49の外形に沿って導体地板42から導体が除去された部分である。パッチアンテナ49が円形状の場合、導体削除部42aは、図8に示すように、導体地板42から導体が除去された円環状の部分となる。なお、パッチアンテナ49は、円形状に限定されるものではなく、例えば、三角形、四角形といった多角形であってもよい。
導体板44は、貫通穴44aを有した第1の導体板である。貫通穴44aとパッチアンテナ49の位置を対応させた状態で、誘電体基板41の導体地板42と導体板44とが、はんだ43によって接続される。例えば、図8に示すように、パッチアンテナ49が貫通穴44aに対向した状態で、誘電体基板41と導体板44が接続される。
はんだ43は、導体地板と導体板とを接続するための第1のはんだである。はんだ43は、パッチアンテナ49および導体削除部42aに対向する領域43aに塗布されず、導体地板42または導体板44において領域43a以外の箇所に塗布される。
誘電体基板47は、導体地板46を有する第2の誘電体基板である。導体地板46は、誘電体基板47の表面全体に設けられた第2の導体地板である。誘電体基板47の導体地板46と導体板44とが、はんだ45によって接続される。はんだ45は、導体板と導体地板との間を接続するための第2のはんだである。はんだ45は、貫通穴44aに対向する領域45aには塗布されず、導体板44または導体地板46において領域45a以外の箇所に塗布される。
中空構造48は、図8に示すように、パッチアンテナ49、導体削除部42a、領域43a、貫通穴44a、領域45aおよび導体地板46により構成される。中空構造48のサイズは、図7に示したアンテナ装置で広角方向にビームが走査されたときの垂直偏波と水平偏波の間の利得差が小さくなるように設定される。これにより、広角方向にビームが走査されたときの軸比の低下が抑えられる。なお、はんだ43およびはんだ45は、溶融したときに中空構造48に漏れ出さない程度の量で塗布される。
次に、実施の形態3に係るアンテナ製造方法について説明する。
図9は、実施の形態3に係るアンテナ製造方法を示すフローチャートであって、図7のアンテナ装置を製造する方法を示している。
導体板44に貫通穴44aを形成する(ステップST1b)。例えば、貫通穴44aの形成には、ドリル、パンチプレスマシンまたはレーザによる加工を用いることができる。
誘電体基板41の導体地板42にパッチアンテナ49を形成する(ステップST2b)。誘電体基板41が導体板44に接続されたときに、貫通穴44aに対応する導体地板42の位置にパッチアンテナ49が形成される。例えば、導体地板42に形成したいパッチアンテナ49を設定し、その外形に沿って導体地板42から導体を除去して導体削除部42aを形成する。導体地板42からの導体の除去には、エッチングなどの銅箔抜き加工が用いられる。
貫通穴44aとパッチアンテナ49の位置を対応させた状態で、誘電体基板41の導体地板42と導体板44を、はんだ43によって接続する(ステップST3b)。例えば、はんだ43は、導体地板42における領域43a以外の箇所に塗布される。導体地板42と導体板44との間にはんだ43が塗布された構造体を、リフロー炉に通してはんだ43を溶融させることで、導体地板42と導体板44とが接続される。
貫通穴44aによって誘電体基板41と誘電体基板47との間に中空構造48が形成されるように、導体板44と誘電体基板47の導体地板46とを、はんだ45によって接続する(ステップST4b)。例えば、はんだ45は、導体板44または導体地板46における領域45a以外の箇所に塗布される。導体板44と導体地板46との間にはんだ45が塗布された構造体を、リフロー炉に通してはんだ45を溶融させることで、導体板44と導体地板46が接続される。
なお、ステップST3bとステップST4bの処理は順番が逆であってもよいし、これらの処理を同時に行ってもよい。例えば、導体地板42と導体板44との間にはんだ43を塗布し、導体板44と導体地板46との間にはんだ45を塗布した構造体を、リフロー炉に通してはんだ43およびはんだ45を溶融させることで、導体地板42と導体板44および導体板44と導体地板46を同時に接続してもよい。
実施の形態3に係るアンテナ装置では、パッチアンテナ49と導体地板46の間に中空構造48を設けることにより、等価的に低誘電率の基板を実現することができる。これにより、実施の形態3に係るアンテナ装置は、中空構造を有さない一般的なパッチアンテナと比較して、放射効率が改善し、広角方向にビーム走査されたときの利得が改善する。
また、実施の形態3に係るアンテナ装置における広角方向の垂直偏波と水平偏波との間の利得差は、中空構造48のサイズを適切に設計することで、改善させることができる。例えば、実施の形態3に係るアンテナ装置において、広角方向にビームを走査するときの軸比の低下を抑えるために、広角方向の垂直偏波と水平偏波の間の利得が小さくなるように中空構造48のサイズを設計すればよい。
なお、導体地板42が裏面に設けられた誘電体基板41を示したが、導体地板42は、誘電体基板41の表面および裏面の両方に設けてもよい。この場合、パッチアンテナ49は、誘電体基板41の裏面の導体地板42のみに設けてもよいし、誘電体基板41の表面の導体地板42のみに設けてもよい。また、誘電体基板41および誘電体基板47の全ての層にビアがない構成を示したが、これらの基板のいずれかまたは全てにビアが設けられてもよい。
以上のように、実施の形態3に係るアンテナ製造方法において、貫通穴44aとパッチアンテナ49の位置を対応させた状態で、誘電体基板41の導体地板42と導体板44とを、はんだ43によって接続し、導体板44と誘電体基板47の導体地板46とを、はんだ45によって接続する。これにより、実施の形態1と同様の効果が得られ、かつ、中空構造48の側壁が導体面であるので、広角方向にビームを走査したときの利得低下の要因となる基板内部の表面波を抑圧可能である。これにより、中空構造を有さない、一般的なパッチアンテナと比較して、放射効率が改善し、広角方向にビーム走査されたときの利得が改善する。
実施の形態4.
図10は、実施の形態4に係るアンテナ装置の構成を示す縦断面図である。図11は、図10のアンテナ装置の構成を示す分解斜視図である。図10に示すように、実施の形態4に係るアンテナ装置は、誘電体基板201、導体地板202、はんだ203、導体地板204、誘電体基板205、導体地板206、はんだ207、導体地板208および誘電体基板209を備える。誘電体基板201と誘電体基板205と誘電体基板209とが接続された誘電体基板の内部には、この誘電体基板の等価誘電率を調整するための中空構造211が設けられ、中空構造211にパッチアンテナ212が面している。
誘電体基板201は、導体地板202を有する第1の誘電体基板である。導体地板202は、誘電体基板201の裏面全体に設けられた第1の導体地板であり、パッチアンテナ212が設けられる。パッチアンテナ212は、円形状に形成された第1のパッチアンテナである。図11に示すように、パッチアンテナ212は、導体地板202に導体削除部202aを設けることで導体地板202に形成される。
導体削除部202aは、パッチアンテナ212の外形に沿って導体地板202から導体が除去された部分である。パッチアンテナ212が円形状の場合、導体削除部202aは、図11に示すように導体地板202から導体が除去された円環状の部分となる。なお、パッチアンテナ212は、円形状に限定されるものではなく、例えば、三角形、四角形といった多角形であってもよい。
誘電体基板205は、導体地板204および導体地板206を有する第2の誘電体基板である。導体地板204は、誘電体基板205の表面(第1の面)全体に設けられた第2の導体地板であり、導体地板206は、誘電体基板205の表面とは反対側の面(裏面、第2の面)の全体に設けられた第3の導体地板である。誘電体基板205は、導体地板204から導体地板206まで貫通した貫通穴205aを有している。
貫通穴205aとパッチアンテナ212の位置を対応させた状態で、誘電体基板201の導体地板202と誘電体基板205の導体地板204とが、はんだ203によって接続される。例えば、図11に示すように、パッチアンテナ212が、貫通穴205aに対向した状態で、誘電体基板201と誘電体基板205が接続される。はんだ203は、導体地板間を接続するための第1のはんだである。
貫通穴205aは、誘電体基板205を導体地板204から導体地板206まで貫通しているので、導体地板204には、図11に示すように、貫通穴205aと同じ開口形状の開口部204aが形成され、導体地板206には、貫通穴205aと同じ開口形状の開口部206aが形成されている。
誘電体基板209は、導体地板208を有する第3の誘電体基板である。導体地板208は、誘電体基板209の表面全体に設けられた第4の導体地板である。誘電体基板205の導体地板206と誘電体基板209の導体地板208とが、はんだ207によって接続される。
実施の形態4において、はんだ203およびはんだ207による接続は、ランド210で行われる。ランド210は、図10および図11に示すように、導体地板202と導体地板204との接続箇所に形成されたはんだ接続用の小領域である。はんだ203およびはんだ207による接続をランド210で行うことによって、はんだ接続位置を精度よく配置できる。
導体地板202と導体地板204におけるランド210の位置は対応しており、ランド210は、導体地板204における、開口部204a以外の領域の任意の位置に配置することができ、さらにランド210に塗布されるはんだ203の量も任意である。同様に、導体地板206と導体地板208とにおけるランド210の位置は対応しており、ランド210は、導体地板206における、開口部206a以外の領域の任意の位置に配置することができ、さらにランド210に塗布されるはんだ207の量も任意である。
中空構造211は、パッチアンテナ212、導体削除部202a、開口部204a、貫通穴205a、開口部206aおよび導体地板208によって構成されている。中空構造211のサイズは、図10に示したアンテナ装置によって広角方向にビームが走査されたときの垂直偏波と水平偏波との間の利得差が小さくなるように設定されている。これにより、広角方向にビームが走査されたときの軸比の低下が抑えられる。
次に、実施の形態4に係るアンテナ製造方法について説明する。
実施の形態4に係るアンテナ製造方法は、図3に示した一連の処理と基本的に同じであるが、ステップST3およびステップST4における、はんだによる接続がランド210で行われる点で異なる。例えば、ステップST3において、貫通穴205aとパッチアンテナ212との位置を対応させた状態で、誘電体基板201の導体地板202と誘電体基板205の導体地板204とを、ランド210においてはんだ203によって接続する。ランド210に塗布されたはんだ203によって貼り合わされた導体地板202と導体地板204からなる構造体を、リフロー炉に通してはんだ203を溶融させることで、導体地板202と導体地板204が接続される。
また、ステップST4において、貫通穴205aによって誘電体基板201と誘電体基板209との間に中空構造211が形成されるように、誘電体基板205の導体地板206と誘電体基板209の導体地板208を、ランド210においてはんだ207によって接続する。ランド210に塗布されたはんだ207によって貼り合わされた導体地板206と導体地板208とからなる構造体を、リフロー炉に通してはんだ207を溶融させることで、導体地板206と導体地板208が接続される。
なお、前述したステップST3とステップST4の処理は順番が逆であってもよいし、これらを同時に行ってもよい。例えば、導体地板202と導体地板204との間のランド210にはんだ203を塗布し、導体地板206と導体地板208との間のランド210にはんだ207を塗布した構造体を、リフロー炉に通してはんだ203およびはんだ207を溶融させることで、導体地板202と導体地板204および導体地板206と導体地板208を同時に接続してもよい。
これまで、実施の形態1に係るアンテナ製造方法におけるはんだ接続をランド210で行う場合を示したが、実施の形態2および実施の形態3に係るアンテナ製造方法におけるはんだ接続をランド210で行ってもよい。
また、導体地板202が裏面に設けられた誘電体基板201を示したが、導体地板202は、誘電体基板201の表面および裏面の両方に設けてもよい。この場合、パッチアンテナ212は、誘電体基板201の裏面の導体地板202のみに設けてもよいし、誘電体基板201の表面の導体地板202のみに設けてもよい。さらに、誘電体基板201、誘電体基板205および誘電体基板209の全ての層にビアがない構成を示したが、これらの基板のいずれかまたは全てにビアが設けられてもよい。
以上のように、実施の形態4に係るアンテナ製造方法において、はんだ203とはんだ207による接続が、ランド210で行われる。これにより、はんだ接続位置を精度よく決定することができる。さらに、実施の形態4に係るアンテナ装置は、中空構造211を備えるので、中空構造を有さない一般的なパッチアンテナと比べて、放射効率が改善し、広角方向にビーム走査されたときの利得が改善する。
実施の形態5.
図12は、実施の形態5に係るアンテナ装置の構成を示す縦断面図である。図13は、図12のアンテナ装置の構成を示す分解斜視図である。図12に示すように、実施の形態5に係るアンテナ装置は、誘電体基板101、導体地板102、プリプレグ103、誘電体基板104、プリプレグ105、導体地板106および誘電体基板107を備える。誘電体基板101と誘電体基板104と誘電体基板107が接続された誘電体基板の内部には、この誘電体基板の等価誘電率を調整するための中空構造108が設けられ、中空構造108にパッチアンテナ109が面している。
誘電体基板101は、導体地板102を有する第1の誘電体基板である。導体地板102は、誘電体基板101の裏面全体に設けられた第1の導体地板であり、パッチアンテナ109が設けられる。パッチアンテナ109は、円形状に形成された第1のパッチアンテナであって、図13に示すように、導体地板102に導体削除部102aを設けることで導体地板102に形成される。
導体削除部102aは、パッチアンテナ109の外形に沿って導体地板102から導体が除去された部分である。パッチアンテナ109が円形状の場合に、導体削除部102aは、図13に示すように、導体地板102から導体が除去された円環状の部分となる。なお、パッチアンテナ109は、円形状に限定されるものではなく、例えば、三角形、四角形といった多角形であってもよい。
誘電体基板104は、パッチアンテナ109の面積よりも開口面積が小さい複数の貫通穴104aが設けられた第2の誘電体基板である。誘電体基板107は、導体地板106が表面に設けられた第3の誘電体基板である。導体地板106は、誘電体基板107の表面全体に設けられた第2の導体地板である。貫通穴104aの数を増やすことによって、パッチアンテナ109から導体地板106までの等価的な比誘電率を下げることが可能である。
プリプレグ103およびプリプレグ105は、誘電体接着剤である。プリプレグ103は、導体地板102と誘電体基板104の表面との間に設けられ、プリプレグ105は、誘電体基板104の裏面と導体地板106との間に設けられる。図13に示すように、プリプレグ103は、誘電体基板104の複数の貫通穴104aが形成された領域に対応する部分が除去されて開口部103aとなっている。同様に、プリプレグ105は、誘電体基板104の複数の貫通穴104aが形成された領域に対応する部分が除去されて開口部105aとなっている。
プリプレグ103は、加熱プレスによって導体地板102と誘電体基板104の表面を接続し、プリプレグ105は、加熱プレスによって誘電体基板104の裏面と導体地板106を接続する。実施の形態5に係るアンテナ製造方法では、加熱プレスによって誘電体基板間を接続するので、プリプレグ103およびプリプレグ105の代わりに、熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂のフィルムを用いてもよい。
中空構造108は、パッチアンテナ109、導体削除部102a、開口部103a、複数の貫通穴104a、開口部105aおよび導体地板106によって構成される。複数の貫通穴104aの各開口面積がパッチアンテナ109の面積よりも小さいので、誘電体基板101および誘電体基板107が中空構造108側に凹む動きが、誘電体基板104における貫通穴104a以外の部分によって係止される。これにより、加熱プレスで誘電体基板の内部に応力が生じても、中空構造108側に誘電体基板が凹む変形が抑えられる。図12に示すアンテナ装置で広角方向にビームが走査されたときの垂直偏波と水平偏波との間の利得差が小さくなるように、貫通穴104aの数が設定される。これにより、広角方向にビームが走査されたときの軸比の低下が抑えられる。
次に、実施の形態5に係るアンテナ製造方法について説明する。
図14は、実施の形態5に係るアンテナ製造方法を示すフローチャートであり、図12のアンテナ装置を製造する方法を示している。誘電体基板104に複数の貫通穴104aを形成する(ステップST1c)。例えば、貫通穴104aの形成には、ドリル、パンチプレスマシンまたはレーザによる加工が用いられる。
誘電体基板101の導体地板102にパッチアンテナ109を形成する(ステップST2c)。誘電体基板101が誘電体基板104に接続されたときに複数の貫通穴104aに対応する導体地板102の位置にパッチアンテナ109が形成される。例えば、導体地板102に形成したいパッチアンテナ109を設定し、その外形に沿って導体地板102から導体を除去して導体削除部102aを形成する。導体地板102からの導体の除去には、エッチングなどの銅箔抜き加工が用いられる。
複数の貫通穴104aとパッチアンテナ109の位置を対応させた状態で、誘電体基板101の導体地板102と誘電体基板104の表面との間にプリプレグ103を配置し、誘電体基板104の裏面と誘電体基板107の導体地板106との間にプリプレグ105を配置してから、加熱プレスによって接続する(ステップST3c)。加熱によって軟化したプリプレグ103がプレスされて、導体地板102と誘電体基板104の表面が接続され、加熱によって軟化したプリプレグ105がプレスされて、誘電体基板104の裏面と導体地板106が接続される。
実施の形態5に係るアンテナ装置では、パッチアンテナ109と導体地板106との間に中空構造108を設けることで、等価的に低誘電率の基板を実現できる。これにより、実施の形態5に係るアンテナ装置は、中空構造を有さない一般的なパッチアンテナに比べて、放射効率が改善し、広角方向にビーム走査されたときの利得が改善する。
また、実施の形態5に係るアンテナ装置における広角方向の垂直偏波と水平偏波との間の利得差は、中空構造108のサイズを適切に設計することで改善させることができる。例えば、実施の形態5に係るアンテナ装置によって広角方向にビームが走査されたときの軸比の低下を抑えるためには、広角方向の垂直偏波と水平偏波との間の利得が小さくなるように、中空構造108のサイズを設計すればよい。
なお、導体地板102が裏面に設けられた誘電体基板101を示したが、導体地板102は、誘電体基板101の表面および裏面の両方に設けてもよい。この場合、パッチアンテナ109は、誘電体基板101の裏面の導体地板102のみに設けてもよいし、誘電体基板101の表面の導体地板102のみに設けてもよい。また、誘電体基板101、誘電体基板104および誘電体基板107の全ての層にビアがない構成を示したが、これらの基板のいずれかまたは全てにビアが設けられてもよい。
以上のように、実施の形態5に係るアンテナ製造方法において、複数の貫通穴104aとパッチアンテナ109の位置を対応させた状態で、誘電体基板101と誘電体基板104と誘電体基板107とを、加熱プレスによって接続している。複数の貫通穴104aの各開口面積は、パッチアンテナ109の面積より小さいので、誘電体基板101および誘電体基板107が中空構造108側に凹む動きは、誘電体基板104における貫通穴104a以外の部分によって係止されて変形が抑えられる。さらに、パッチアンテナ109から導体地板106までの等価的な比誘電率は、貫通穴104aの数を増やすことで下げることが可能である。従って、中空構造108を有さない一般的なパッチアンテナに比較して、放射効率が改善し、広角方向にビーム走査されたときの利得が改善する。
実施の形態6.
図15は、実施の形態6に係るアンテナ装置の構成を示す縦断面図である。図16は、図15のアンテナ装置の構成を示す分解斜視図である。図16に示すように、実施の形態6に係るアンテナ装置は、誘電体基板221、導体地板222、プリプレグ223、誘電体基板224、プリプレグ225、導体地板226、および誘電体基板227を備える。誘電体基板221と誘電体基板224と誘電体基板227が接続された誘電体基板の内部には、この誘電体基板の等価誘電率を調整するための中空構造228が設けられ、中空構造228にパッチアンテナ229が面している。
誘電体基板221は、導体地板222を有する第1の誘電体基板である。導体地板222は、誘電体基板221の裏面全体に設けられた第1の導体地板であり、パッチアンテナ229が設けられる。パッチアンテナ229は、円形状に形成された第1のパッチアンテナであって、図16に示すように、導体地板222に導体削除部222aを設けることで導体地板222に形成される。
導体削除部222aは、パッチアンテナ229の外形に沿って導体地板222から導体が除去された部分である。パッチアンテナ229が円形状の場合に、導体削除部222aは、図16に示すように、導体地板222から導体が除去された円環状の部分となる。なお、パッチアンテナ229は、円形状に限定されるものではなく、例えば、三角形、四角形といった多角形であってもよい。
誘電体基板224は、パッチアンテナ229の面積よりも開口面積が小さい貫通穴224aが設けられた第2の誘電体基板である。誘電体基板227は、導体地板226が表面に設けられた第3の誘電体基板である。導体地板226は、誘電体基板227の表面全体に設けられた第2の導体地板である。貫通穴224aは、導体地板222から誘電体基板224に対してパッチアンテナ229を投影したときに、パッチアンテナ229の外形に沿った溝状になる穴である。誘電体基板224において、貫通穴224aの内側の部分は、支持部224bによって誘電体基板224に繋がっている。貫通穴224aのサイズを適切に設計することによって、パッチアンテナ229から導体地板226までの等価的な比誘電率を下げることができる。
プリプレグ223およびプリプレグ225は、誘電体接着剤である。プリプレグ223は、導体地板222と誘電体基板224の表面との間に設けられ、プリプレグ225は、誘電体基板224の裏面と導体地板226との間に設けられる。図16に示すように、プリプレグ223は、パッチアンテナ229および導体削除部222aに対応する部分が除去されて開口部223aとなっている。プリプレグ225も、パッチアンテナ229および導体削除部222aに対応する部分が除去されて開口部225aとなっている。
プリプレグ223は、加熱プレスによって導体地板222と誘電体基板224の表面を接続し、プリプレグ225は、加熱プレスによって誘電体基板224の裏面と導体地板226を接続する。実施の形態6に係るアンテナ製造方法においては、加熱プレスによって誘電体基板間を接続するので、プリプレグ223およびプリプレグ225の代わりに、熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂のフィルムを用いてもよい。
中空構造228は、パッチアンテナ229、導体削除部222a、開口部223a、貫通穴224a、開口部225aおよび導体地板226により構成される。貫通穴224aの開口面積はパッチアンテナ229の面積よりも小さいので、加熱プレスによって誘電体基板の内部に応力が生じても、中空構造228側に誘電体基板が凹む変形が抑えられる。図15に示すアンテナ装置で広角方向にビームが走査されたときの垂直偏波と水平偏波との間の利得差が小さくなるように、貫通穴224aのサイズが設定される。これにより、広角方向にビームが走査されたときの軸比の低下が抑えられる。
実施の形態6に係るアンテナ製造方法は、実施の形態5における複数の貫通穴104aから円環状の貫通穴224aに置き換わっているが、図14を用いて説明した一連の処理と基本的に同じである。このため、説明を省略する。
実施の形態6に係るアンテナ装置では、パッチアンテナ229と導体地板226との間に中空構造228を設けることで、等価的に低誘電率の基板を実現できる。これにより、実施の形態6に係るアンテナ装置は、中空構造を有さない一般的なパッチアンテナに比べて、放射効率が改善し、広角方向にビーム走査されたときの利得が改善する。
また、実施の形態6に係るアンテナ装置における広角方向の垂直偏波と水平偏波との間の利得差は、中空構造228のサイズを適切に設計することで改善させることができる。例えば、実施の形態6に係るアンテナ装置において、広角方向にビームを走査するときの軸比の低下を抑えるためには、広角方向の垂直偏波と水平偏波との間の利得が小さくなるように中空構造228のサイズを設計すればよい。
なお、導体地板222が裏面に設けられた誘電体基板221を示したが、導体地板222は、誘電体基板221の表面および裏面の両方に設けてもよい。この場合、パッチアンテナ229は、誘電体基板221の裏面の導体地板222のみに設けてもよいし、誘電体基板221の表面の導体地板222のみに設けてもよい。また、誘電体基板221、誘電体基板224および誘電体基板227の全ての層にビアがない構成を示したが、これらの基板のいずれかまたは全てにビアが設けられてもよい。
以上のように、実施の形態6に係るアンテナ装置において、誘電体基板224に投影されたパッチアンテナ229の外形に沿った溝状の貫通穴224aとパッチアンテナ229との位置を対応させた状態で、誘電体基板221と誘電体基板224と誘電体基板227とが接続される。貫通穴224aの開口面積はパッチアンテナ229の面積より小さいので、誘電体基板221および誘電体基板227が中空構造108側に凹む動きは、誘電体基板224における貫通穴224a以外の部分によって係止されて変形が抑えられる。さらに、パッチアンテナ229から導体地板226までの等価的な比誘電率は、貫通穴224aのサイズに応じて下げることが可能である。従って、中空構造228を有さない一般的なパッチアンテナと比較して、放射効率が改善し、広角方向にビーム走査されたときの利得が改善する。
実施の形態7.
図17は、実施の形態7に係るアンテナ装置の構成を示す縦断面図である。図18は、図17のアンテナ装置の構成を示す分解斜視図である。図17に示すように、実施の形態7に係るアンテナ装置は、誘電体基板50、導体地板51、はんだ52、導体地板54、誘電体基板55、導体地板56、はんだ57、導体地板58、誘電体基板59および導体地板60を備えている。誘電体基板50と誘電体基板55と誘電体基板59とが接続された誘電体基板の内部には、この誘電体基板の等価誘電率を調整するための中空構造65が設けられ、中空構造65には、第1のパッチアンテナ63および第2のパッチアンテナ64が面している。
誘電体基板50は、導体地板51を有する第1の誘電体基板である。導体地板51は、誘電体基板50の裏面全体に設けられた第1の導体地板であって、第1のパッチアンテナ63が形成される。第1のパッチアンテナ63は、円形状に形成されたパッチアンテナである。図18に示すように、第1のパッチアンテナ63は、導体地板51に導体削除部51aを設けることで、導体地板51に形成される。
導体削除部51aは、第1のパッチアンテナ63の外形に沿って導体地板51から導体が除去された部分である。第1のパッチアンテナ63が円形状の場合、導体削除部51aは、図18に示すように導体地板51から導体が除去された円環状の部分となる。なお、第1のパッチアンテナ63は、円形状に限定されるものではなく、例えば、三角形、四角形といった多角形であってもよい。
誘電体基板55は、導体地板54と導体地板56とを有する第2の誘電体基板である。導体地板54は、誘電体基板55の表面(第1の面)の全体に設けられた第2の導体地板であって、導体地板56は、誘電体基板55の表面とは反対側の面(裏面、第2の面)の全体に設けられた第3の導体地板である。誘電体基板55は、導体地板54から導体地板56まで貫通した貫通穴55aを有している。
貫通穴55aが形成された誘電体基板55には、導体メッキ処理が施される。例えば、図17および図18に示すように、導体地板54の上層に導体メッキ53aが形成され、貫通穴55aの側壁に導体メッキ55bが形成され、導体地板56の上層には導体メッキ53cが形成されている。
貫通穴55aと第1のパッチアンテナ63との位置を対応させた状態で、誘電体基板50の導体地板51と誘電体基板55の導体地板54とが、導体メッキ53aを介して、はんだ52によって接続される。例えば、図17に示すように、第1のパッチアンテナ63が貫通穴55aに対向した状態で、誘電体基板50と誘電体基板55とが接続される。はんだ52は、導体地板間を接続するための第1のはんだである。
貫通穴55aは、誘電体基板55を導体地板54から導体地板56まで貫通するので、導体メッキ53aには、図18に示すように、貫通穴55aと同じ開口形状の開口部53bが形成され、導体メッキ53cには、貫通穴55aと同じ開口形状の開口部53dが形成され、さらに、導体地板54には、貫通穴55aと同じ開口形状の開口部54aが形成されており、導体地板56には、貫通穴55aと同じ開口形状の開口部56aが形成されている。
はんだ52は、第1のパッチアンテナ63および導体削除部51aに対向する領域52aに塗布されず、導体地板51または導体メッキ53aにおける、領域52a以外の箇所に塗布される。
誘電体基板59は、導体地板58と導体地板60とを有する第3の誘電体基板である。導体地板58は、誘電体基板59の表面(第1の面)の全体に設けられた第4の導体地板であり、第2のパッチアンテナ64が形成される。導体地板60は、誘電体基板59の表面とは反対側の面(裏面、第2の面)の全体に設けられた第5の導体地板である。
第2のパッチアンテナ64は、第1のパッチアンテナ63よりも小さい径を有した円形状のパッチアンテナである。図18に示すように、第2のパッチアンテナ64は、導体地板58に導体削除部58aを設けることで導体地板58に形成される。
導体削除部58aは、第2のパッチアンテナ64の外形に沿って導体地板58から導体が除去された部分である。第2のパッチアンテナ64が円形状の場合、導体削除部58aは、図18に示すように導体地板58から導体が除去された円環状の部分となる。なお、第2のパッチアンテナ64は、円形状に限定されるものではなく、例えば、三角形、四角形といった多角形であってもよい。
貫通穴55aと第2のパッチアンテナ64の位置を対応させた状態で、誘電体基板59の導体地板58と誘電体基板55の導体地板56とが、導体メッキ53cを介してはんだ57によって接続される。例えば、図18に示すように、第2のパッチアンテナ64が、貫通穴55aに対向した状態で、誘電体基板55と誘電体基板59とが接続される。はんだ57は、導体地板間を接続するための第2のはんだである。なお、はんだ57は、貫通穴55aに対向する領域57aには塗布されない。
誘電体基板59には、ビア61aおよびビア61bが形成され、第1の給電ピン62aおよび第2の給電ピン62bが形成されている。ビア61aおよびビア61bは、導体地板60と導体地板58とを電気的に接続する。導体地板58は、はんだ57によって導体地板56と接続し、導体地板56は、導体メッキ55bによって導体地板54に電気的に接続しており、導体地板54は、はんだ52によって導体地板51に接続しているので、ビア61aおよびビア61bを設けることで、導体地板60から導体地板51までが同電位となる。ビア61aおよびビア61bは、第2のパッチアンテナ64を囲むように設けられている。
第1の給電ピン62aと第2の給電ピン62bは、第2のパッチアンテナ64に給電を行う給電構造である。例えば、第1の給電ピン62aに第1の偏波が給電され、第2の給電ピン62bには第1の偏波と直交する第2の偏波が給電される。第2のパッチアンテナ64は、第1の給電ピン62aおよび第2の給電ピン62bによって給電されることで、アンテナとして動作する。なお、ピン給電方式を示したが、第2のパッチアンテナ64の給電構造は、スロット結合またはマイクロストリップ線路の空間結合を用いた給電構造であってもよい。
中空構造65は、第1のパッチアンテナ63、導体削除部51a、領域52a、開口部53b、開口部54a、貫通穴55a、開口部56a、開口部56a、開口部53d、領域57aおよび第2のパッチアンテナ64により構成される。中空構造65のサイズは、図17に示すアンテナ装置によって広角方向にビームが走査されたときの垂直偏波と水平偏波との間の利得差が小さくなるように設定されている。これにより、広角方向にビームが走査されたときの軸比の低下が抑えられる。なお、はんだ52およびはんだ57は、溶融したときに中空構造31に漏れ出さない程度の量で塗布される。
なお、導体地板51が裏面に設けられた誘電体基板50を示したが、導体地板51は、誘電体基板50の表面および裏面の両方に設けてもよい。この場合、第1のパッチアンテナ63は、誘電体基板50の裏面の導体地板51のみに設けてもよいし、誘電体基板50の表面の導体地板51のみに設けてもよい。また、誘電体基板50および誘電体基板55にビアがない構成を示したが、これらのいずれかまたは全てにビアが設けられてもよい。
以上のように、実施の形態7に係るアンテナ装置は、誘電体基板59に設けられた第1の給電ピン62aおよび第2の給電ピン62bと、誘電体基板59に設けられて、第1の給電ピン62aおよび第2の給電ピン62bから給電される第2のパッチアンテナ64を備える。無給電の第1のパッチアンテナ63の直下に中空構造65を有するので、交差偏波を抑えることができる。また、第1の給電ピン62aと第2の給電ピン62bに90度位相が異なる給電を行うことで、円偏波を放射することが可能となる。
実施の形態8.
図19は、実施の形態8に係るアンテナ装置の構成を示す縦断面図である。図20は、図19のアンテナ装置の構成を示す分解斜視図である。図19に示すように、実施の形態8に係るアンテナ装置は、誘電体基板71、導体地板72、はんだ73、導体板74、はんだ75、導体地板76、誘電体基板77および導体地板78を備える。誘電体基板71と導体板74と誘電体基板77とが接続された誘電体基板の内部には、この誘電体基板の等価誘電率を調整するための中空構造84が設けられ、中空構造84には、第1のパッチアンテナ80および第2のパッチアンテナ82が面している。
誘電体基板71は、導体地板72を有する第1の誘電体基板である。導体地板72は、誘電体基板71の裏面全体に設けられた第1の導体地板であって、第1のパッチアンテナ80が形成される。第1のパッチアンテナ80は、円形状に形成されたパッチアンテナであって、図18に示すように、導体地板72に導体削除部72aを設けることで導体地板72に設けられる。
導体削除部72aは、第1のパッチアンテナ80の外形に沿って導体地板72から導体が除去された部分である。第1のパッチアンテナ80が円形状の場合、導体削除部72aは、図20に示すように導体地板72から導体が除去された円環状の部分となる。なお、第1のパッチアンテナ80は、円形状に限定されるものではなく、例えば、三角形、四角形といった多角形であってもよい。
導体板74は、貫通穴74aを有した第1の導体板である。貫通穴74aと第1のパッチアンテナ80の位置を対応させた状態で、誘電体基板71の導体地板72と導体板74とが、はんだ73によって接続される。例えば、図20に示すように、第1のパッチアンテナ80が貫通穴74aに対向した状態で、誘電体基板71と導体板74が接続される。
はんだ73は、導体地板と導体板の間を接続するための第1のはんだであり、第1のパッチアンテナ80と導体削除部72aに対向する領域73aに塗布されず、導体地板72または導体板74において、領域73a以外の箇所に塗布される。
誘電体基板77は、導体地板76と導体地板78とを有する第2の誘電体基板である。導体地板76は、誘電体基板77の表面全体に設けられた第2の導体地板であって、導体地板78は、誘電体基板77の裏面全体に設けられた第3の導体地板である。誘電体基板77の導体地板76と導体板74とが、はんだ75によって接続される。はんだ75は、導体板と導体地板との間を接続するための第2のはんだであり、貫通穴74aに対向する領域75aに塗布されず、導体地板76において、領域75a以外の箇所に塗布される。
第2のパッチアンテナ82は、第1のパッチアンテナ80よりも小さい径を有した円形状のパッチアンテナである。図20に示すように、第2のパッチアンテナ82は、導体地板76に導体削除部76aを設けることで導体地板76に形成される。
導体削除部76aは、第2のパッチアンテナ82の外形に沿って導体地板76から導体が除去された部分である。第2のパッチアンテナ82が円形状の場合、導体削除部76aは、図20に示すように導体地板76から導体が除去された円環状の部分となる。なお、第2のパッチアンテナ82は、円形状に限定されるものではなく、例えば、三角形、四角形といった多角形であってもよい。
貫通穴74aと第1のパッチアンテナ80の位置を対応させた状態で、誘電体基板71の導体地板72と導体板74とが、はんだ73によって接続される。例えば、図20に示すように、第1のパッチアンテナ80が貫通穴74aに対向した状態で、誘電体基板71と導体板74が接続される。
誘電体基板77には、ビア79aおよびビア79bが形成され、第1の給電ピン81aおよび第2の給電ピン81bが形成されている。ビア79aおよびビア79bは、導体地板76と導体地板78を電気的に接続する。導体地板76は、はんだ75によって導体板74と接続しており、導体板74は、はんだ73によって導体地板72に接続している。ビア79aとビア79bを備えることで、導体地板78から導体地板72までが同電位となる。ビア79aおよびビア79bは、第2のパッチアンテナ82を囲むように設けられている。
第1の給電ピン81aと第2の給電ピン81bは、第2のパッチアンテナ82に給電を行う給電構造である。例えば、第1の給電ピン81aに第1の偏波が給電され、第2の給電ピン81bには第1の偏波と直交する第2の偏波が給電される。第2のパッチアンテナ82は、第1の給電ピン81aおよび第2の給電ピン81bによって給電されることで、アンテナとして動作する。なお、ピン給電方式を示したが、第2のパッチアンテナ82の給電構造は、スロット結合またはマイクロストリップ線路の空間結合を用いた給電構造であってもよい。
中空構造84は、第1のパッチアンテナ80、導体削除部72a、領域73a、貫通穴74a、領域75aおよび第2のパッチアンテナ82により構成される。中空構造84のサイズは、図19に示したアンテナ装置で広角方向にビームが走査されたときの垂直偏波と水平偏波との間の利得差が小さくなるように設定されている。これにより、広角方向にビームが走査されたときの軸比の低下が抑えられる。なお、はんだ73およびはんだ75は、溶融したときに中空構造84に漏れ出さない程度の量で塗布される。
なお、導体地板72が裏面に設けられた誘電体基板71を示したが、導体地板72は、誘電体基板71の表面および裏面の両方に設けてもよい。この場合、第1のパッチアンテナ80は、誘電体基板71の裏面の導体地板72のみに設けてもよいし、誘電体基板71の表面の導体地板72のみに設けてもよい。また、誘電体基板71にビアがない場合を示したが、誘電体基板71にビアを設けてもよい。
以上のように、実施の形態8に係るアンテナ装置は、誘電体基板77に設けられた第1の給電ピン81aおよび第2の給電ピン81bと、誘電体基板77に設けられて、第1の給電ピン81aおよび第2の給電ピン81bから給電される第2のパッチアンテナ82を備える。無給電の第1のパッチアンテナ80の直下に中空構造84を有するので、交差偏波を抑えることができる。また、第1の給電ピン81aと第2の給電ピン81bに90度位相が異なる給電を行うことにより、円偏波を放射することが可能となる。
実施の形態9.
図21は、実施の形態9に係るアンテナ装置の構成を示す縦断面図である。図22は、図21のアンテナ装置の構成を示す分解斜視図である。図21に示すように、実施の形態9に係るアンテナ装置は、誘電体基板121、導体地板122、はんだ123、導体地板124、誘電体基板125、導体地板126、はんだ127、導体地板128、誘電体基板129および導体地板130を備えている。誘電体基板121と誘電体基板125と誘電体基板129とが接続された誘電体基板の内部には、この誘電体基板の等価誘電率を調整するための複数の中空構造132が設けられ、それぞれの中空構造132には、第1のパッチアンテナ133および第2のパッチアンテナ131が面している。
誘電体基板121は、導体地板122を有する第1の誘電体基板である。導体地板122は、誘電体基板121の裏面全体に設けられた第1の導体地板であって、複数の第1のパッチアンテナ133が形成されている。複数の第1のパッチアンテナ133のそれぞれは、円形状に形成されたパッチアンテナであり、図22に示すように、導体地板122に導体削除部122aを設けることで、導体地板122に形成されている。
導体削除部122aは、第1のパッチアンテナ133の外形に沿って導体地板122から導体が除去された部分である。第1のパッチアンテナ133が円形状である場合、導体削除部122aは、図22に示すように、導体地板122から導体が除去された円環状の部分となる。なお、第1のパッチアンテナ133は、円形状に限定されるものではなく、例えば、三角形、四角形といった多角形であってもよい。
複数の第1のパッチアンテナ133は、例えば、図22に示すように四角配列される。ただし、複数の第1のパッチアンテナ133の配列は、三角配列または円形配列であってもよいし、二次元的な配列に限らず、一次元的な配列であってもよい。
誘電体基板125は、導体地板124および導体地板126を有する第2の誘電体基板である。導体地板124は、誘電体基板125の表面(第1の面)全体に設けられた第2の導体地板であり、導体地板126は、誘電体基板125の表面とは反対側の面(裏面、第2の面)の全体に設けられた第3の導体地板である。
誘電体基板125は、導体地板124から導体地板126まで貫通している複数の貫通穴125aを有する。誘電体基板125において、複数の貫通穴125aのそれぞれは、第1のパッチアンテナ133に対向する位置に形成されるので、例えば、図22に示すように、四角配列となる。
複数の貫通穴125aと複数の第1のパッチアンテナ133との位置を対応させた状態で、誘電体基板121の導体地板122と誘電体基板125の導体地板124が、はんだ123によって接続される。例えば、図22に示すように、複数の第1のパッチアンテナ133のそれぞれを、対応する貫通穴125aに対向させた状態で、誘電体基板121と誘電体基板125とが接続される。はんだ123は、導体地板間を接続するための第1のはんだである。
貫通穴125aは、誘電体基板125を、導体地板124から導体地板126まで貫通しているので、図22に示すように、導体地板124には、貫通穴125aと同じ開口形状の開口部124aが形成され、導体地板126には、貫通穴125aと同じ開口形状の開口部126aが形成されている。はんだ123は、貫通穴125aに対向する領域123aには塗布されず、導体地板122または導体地板124における、領域123a以外の箇所に塗布される。
誘電体基板129は、導体地板128および導体地板130を有する第3の誘電体基板である。導体地板128は、誘電体基板129の表面(第1の面)全体に設けられた第4の導体地板であり、複数の第2のパッチアンテナ131が形成されている。導体地板130は、誘電体基板129の表面とは反対側の面(裏面、第2の面)の全体に設けられた第5の導体地板である。
第2のパッチアンテナ131は、第1のパッチアンテナ133よりも小さい径を有した円形状のパッチアンテナである。図22に示すように、第2のパッチアンテナ131は、導体地板128に導体削除部128aを設けることで導体地板128に形成される。導体削除部128aは、第2のパッチアンテナ131の外形に沿って導体地板128から導体が除去された部分である。
第2のパッチアンテナ131が円形状の場合に、導体削除部128aは、図22に示すように、導体地板128から導体が除去された円環状の部分となる。なお、第2のパッチアンテナ131は、円形状に限定されるものではなく、例えば、三角形、四角形といった多角形であってもよい。複数の第2のパッチアンテナ131のそれぞれは、導体地板128における、貫通穴125aに対向する位置に形成されるので、例えば、図22に示すように、四角配列となる。
複数の貫通穴125aと複数の第2のパッチアンテナ131との位置を対応させた状態で、誘電体基板129の導体地板128と誘電体基板125の導体地板126が、はんだ127によって接続される。はんだ127は、導体地板間を接続するための第2のはんだである。はんだ127は、貫通穴125aに対向する領域127aには塗布されず、導体地板128または導体地板126における領域127a以外の箇所に塗布される。
誘電体基板129には、複数のビア134と複数の給電ピン135が形成されている。複数のビア134は、導体地板130と導体地板128とを電気的に接続している。導体地板128は、はんだ127によって導体地板126と接続されているので、複数のビア134を設けることで、導体地板130から導体地板126までが同電位となっている。複数のビア134は、複数の第2のパッチアンテナ131のそれぞれを囲むように配置されている。
複数の給電ピン135は、複数の第2のパッチアンテナ131のそれぞれに給電を行う給電構造である。例えば、給電ピン135は、二本一組で一つの第2のパッチアンテナ131に設けられ、一方の給電ピン135に第1の偏波が給電され、もう一方の給電ピン135に第1の偏波と直交する第2の偏波が給電される。第2のパッチアンテナ131は、給電ピン135によって給電されることでアンテナとして動作する。なお、ピン給電方式を示したが、第2のパッチアンテナ131の給電構造は、スロット結合またはマイクロストリップ線路の空間結合を用いた給電構造であってもよい。
複数の中空構造132のそれぞれは、第1のパッチアンテナ133、導体削除部122a、領域123a、開口部124b、貫通穴125a、開口部126a、領域127a、および第2のパッチアンテナ131によって構成される。各中空構造132のサイズは、図21に示したアンテナ装置によって広角方向にビームが走査されたときの垂直偏波と水平偏波との間の利得差が小さくなるように設定されている。これにより、広角方向にビームが走査されたときの軸比の低下が抑えられる。なお、はんだ123およびはんだ127は、溶融したときに各中空構造132に漏れ出さない程度の量で塗布される。
なお、導体地板122が裏面に設けられた誘電体基板121を示したが、導体地板122は、誘電体基板121の表面および裏面の両方に設けてもよい。この場合、第1のパッチアンテナ133は、誘電体基板121の裏面の導体地板122のみに設けてもよいし、誘電体基板121の表面の導体地板122のみに設けてもよい。また、誘電体基板121と誘電体基板125にビアがない構成を示したが、これらのいずれかまたは全てにビアが設けられてもよい。
次に、実施の形態9に係るアンテナ装置の変形例について説明する。
図23は、実施の形態9に係るアンテナ装置の変形例1の構成を示す縦断面図である。図23に示すアンテナ装置は、導体地板136a、誘電体基板139、導体地板136b、はんだ140a、導体地板142a、誘電体基板142、導体地板142b、はんだ140b、導体地板145a、誘電体基板144および導体地板145bを備える。誘電体基板139と誘電体基板142と誘電体基板144が接続された誘電体基板の内部には、誘電体基板の等価誘電率を調整するための複数の中空構造132aが形成されている。
誘電体基板139は、導体地板136aおよび導体地板136bを有する第1の誘電体基板である。導体地板136aは、誘電体基板139の表面(第1の面)の全体に設けられた第0の導体地板であり、複数の第1のパッチアンテナ137が形成される。導体地板136bは、誘電体基板139の表面とは反対側の面(裏面、第2の面)全体に設けられた第1の導体地板である。導体地板136bは、誘電体基板142の貫通穴142cに対向する部分の導体が除去されて開口部になっている。
複数の第1のパッチアンテナ137のそれぞれは、例えば、円形状に形成されたパッチアンテナである。第1のパッチアンテナ137の配列パターンは、三角配列、四角配列、または円形配列であってもよいし、二次元的な配列に限らず、一次元的な配列であってもよい。ビア138は、誘電体基板139に設けられて、導体地板136aと導体地板136bとを電気的に接続している。
誘電体基板142は、導体地板142aおよび導体地板142bを有する第2の誘電体基板である。導体地板142aは、誘電体基板142の表面(第1の面)全体に設けられた第2の導体地板であり、導体地板142bは、誘電体基板142の表面とは反対側の面(裏面、第2の面)の全体に設けられた第3の導体地板である。
誘電体基板142は、導体地板142aから導体地板142bまで貫通する複数の貫通穴142cを有する。誘電体基板142において、複数の貫通穴142cのそれぞれは、第1のパッチアンテナ137に対応する位置に形成されるので、例えば四角配列となる。ビア141は、誘電体基板142に設けられて、導体地板142aと導体地板142bとを電気的に接続している。
複数の貫通穴142cと複数の第1のパッチアンテナ137との位置を対応させた状態で、誘電体基板139の導体地板136bと誘電体基板142の導体地板142aとが、はんだ140aによって接続される。はんだ140aは、導体地板間を接続するための第1のはんだである。
誘電体基板144は、導体地板145aと導体地板145bを有する第3の誘電体基板である。導体地板145aは、誘電体基板144の表面全体に設けられた第4の導体地板であり、複数の第2のパッチアンテナ146が形成されている。導体地板145bは、誘電体基板144の裏面全体に設けられた第5の導体地板である。第2のパッチアンテナ146は、第1のパッチアンテナ137よりも小さい径を有した円形状のパッチアンテナである。
誘電体基板144には、複数のビア143と複数の給電ピン147が形成されている。複数のビア143は、導体地板145aと導体地板145bとを電気的に接続している。導体地板145aは、はんだ140bによって導体地板142bと接続され、導体地板142bは、ビア141によって導体地板142aと接続され、導体地板142aは、はんだ140aによって導体地板136bと接続され、導体地板136bは、ビア138によって導体地板136aと接続されている。これにより、導体地板145bから導体地板136aまでが同電位となっている。なお、ビア143は、第2のパッチアンテナ146を囲むように配置されている。
複数の給電ピン147は、複数の第2のパッチアンテナ146のそれぞれに給電を行う給電構造である。例えば、給電ピン147は、二本一組で一つの第2のパッチアンテナ146に設けられ、一方の給電ピン147に第1の偏波が給電され、もう一方の給電ピン147に第1の偏波と直交する第2の偏波が給電される。第2のパッチアンテナ146は、給電ピン147によって給電されることでアンテナとして動作する。なお、ピン給電方式を示したが、第2のパッチアンテナ146の給電構造は、スロット結合またはマイクロストリップ線路の空間結合を用いた給電構造であってもよい。
複数の中空構造132aのそれぞれのサイズは、図23に示すアンテナ装置で広角方向にビームが走査されたときの垂直偏波と水平偏波との間の利得差が小さくなるように設定される。これにより、広角方向にビームが走査されたときの軸比の低下が抑えられる。
図24は、実施の形態9に係るアンテナ装置の変形例2の構成を示す縦断面図である。図24に示すアンテナ装置は、誘電体基板139A、導体地板136b、はんだ140a、導体メッキ148a、導体地板142a、誘電体基板142、導体地板142b、導体メッキ148b、はんだ140b、導体地板145a、誘電体基板144および導体地板145bを備える。誘電体基板139Aと誘電体基板142と誘電体基板144とが接続された誘電体基板の内部には、誘電体基板の等価誘電率を調整するための複数の中空構造132aが形成されている。
誘電体基板139Aは、導体地板136bを有する第1の誘電体基板である。導体地板136bは、誘電体基板139Aの裏面全体に設けられた第1の導体地板であって、複数の第1のパッチアンテナ137が形成されている。複数の第1のパッチアンテナ137のそれぞれは、例えば、円形状に形成されたパッチアンテナである。第1のパッチアンテナ137の配列パターンは、三角配列、四角配列、または円形配列であってもよいし、二次元的な配列に限らず、一次元的な配列であってもよい。
誘電体基板142は、導体地板142aと導体地板142bを有する第2の誘電体基板である。導体地板142aは、誘電体基板142の表面全体に設けられた第2の導体地板であり、導体地板142bは、誘電体基板142の裏面全体に設けられた第3の導体地板である。誘電体基板142は、導体地板142aから導体地板142bまで貫通する複数の貫通穴142cを有する。複数の貫通穴142cが形成された誘電体基板142には、導体メッキ処理が施される。導体メッキ処理によって、導体地板142aの上層には導体メッキ148aが形成され、貫通穴142cの側壁には導体メッキ142dが形成され、導体地板142bの上層には導体メッキ148bが形成されている。
複数の貫通穴142cと複数の第1のパッチアンテナ137との位置を対応させた状態で、誘電体基板139Aの導体地板136bと誘電体基板142の導体地板142aが、導体メッキ148aを介して、はんだ140aによって接続される。はんだ140aは、導体地板間を接続するための第1のはんだである。
誘電体基板144は、導体地板145aと導体地板145bを有する第3の誘電体基板である。導体地板145aは、誘電体基板144の表面全体に設けられた第4の導体地板であり、複数の第2のパッチアンテナ146が形成されている。導体地板145bは、誘電体基板144の裏面全体に設けられた第5の導体地板である。第2のパッチアンテナ146は、第1のパッチアンテナ137よりも小さい径を有した円形状のパッチアンテナである。
複数の貫通穴142cと複数の第2のパッチアンテナ146との位置を対応させた状態で、誘電体基板144の導体地板145aと誘電体基板142の導体地板142bとが、導体メッキ148bを介して、はんだ140bによって接続される。はんだ140bは、導体地板間を接続するための第2のはんだである。
誘電体基板144には、複数のビア143と複数の給電ピン147が形成されている。複数のビア143は、導体地板145aと導体地板145bとを電気的に接続している。導体地板145aは、導体メッキ148bとはんだ140bによって導体地板142bと接続され、導体地板142bは、導体メッキ142dによって導体地板142aと接続され、導体地板142aは、導体メッキ148aとはんだ140aによって導体地板136bと接続されている。これにより、導体地板145bから導体地板136bまでが同電位となっている。なお、ビア143は、第2のパッチアンテナ146を囲むように配置されている。給電ピン147の機能は、図23の給電ピン147と同じである。
複数の中空構造132aの各サイズは、図24に示すアンテナ装置によって広角方向にビームが走査されたときの垂直偏波と水平偏波との間の利得差が小さくなるように設定される。これにより、広角方向にビームが走査されたときの軸比の低下が抑えられる。
図25は、実施の形態9に係るアンテナ装置の変形例3の構成を示す縦断面図である。図25に示すアンテナ装置は、導体地板170a、誘電体基板173、導体地板170b、はんだ140a、導体メッキ174a、導体地板175、誘電体基板176、導体地板177、導体メッキ174b、はんだ140b、導体地板178a、誘電体基板179、および導体地板178bを備える。誘電体基板173と誘電体基板176と誘電体基板179が接続された誘電体基板の内部には、誘電体基板の等価誘電率を調整するための複数の中空構造132aが形成されている。
誘電体基板173は、導体地板170aおよび導体地板170bを有する第1の誘電体基板である。導体地板170aは、誘電体基板173の表面(第1の面)の全体に設けられた第0の導体地板であり、複数の第1のパッチアンテナ171が形成される。導体地板170bは、誘電体基板173の表面とは反対側の面(裏面、第2の面)全体に設けられた第1の導体地板である。導体地板170bは、誘電体基板176の貫通穴176aに対向する部分の導体が除去されて開口部になっている。
誘電体基板176は、導体地板175および導体地板177を有する第2の誘電体基板である。導体地板175は、誘電体基板176の表面全体に設けられた第2の導体地板であり、導体地板177は、誘電体基板176の裏面全体に設けられた第3の導体地板である。誘電体基板176は、導体地板175から導体地板177まで貫通する複数の貫通穴176aを有する。複数の貫通穴176aが形成された誘電体基板176には導体メッキ処理が施される。導体メッキ処理によって導体地板175の上層には導体メッキ174aが形成され、貫通穴176aの側壁には導体メッキ182が形成され、導体地板177の上層には導体メッキ174bが形成されている。
複数の貫通穴176aと複数の第1のパッチアンテナ137との位置を対応させた状態で、誘電体基板173の導体地板170bと誘電体基板176の導体地板175が、導体メッキ174aを介して、はんだ140aによって接続される。はんだ140aは、導体地板間を接続するための第1のはんだである。
誘電体基板179は、導体地板178aおよび導体地板178bを有する第3の誘電体基板である。導体地板178aは、誘電体基板179の表面全体に設けられた第4の導体地板であり、複数の第2のパッチアンテナ181が形成される。導体地板178bは、誘電体基板179の裏面全体に設けられた第5の導体地板である。第2のパッチアンテナ181は、第1のパッチアンテナ171よりも小さい径を有した円形状のパッチアンテナである。
複数の貫通穴176aと複数の第2のパッチアンテナ181との位置を対応させた状態で、誘電体基板179の導体地板178aと誘電体基板176の導体地板177が、導体メッキ174bを介して、はんだ140bによって接続される。はんだ140bは、導体地板間を接続するための第2のはんだである。
誘電体基板179には、複数のビア180aおよび複数の給電ピン180が形成されている。複数のビア180aは、導体地板178aと導体地板178bとを電気的に接続している。導体地板178aは、導体メッキ174bとはんだ140bによって導体地板177と接続され、導体地板177は、導体メッキ182によって導体地板175と接続され、導体地板175は、導体メッキ174aとはんだ140aによって導体地板170bと接続され、導体地板170bは、ビア172cによって導体地板170aと電気的に接続されている。これにより、導体地板178bから導体地板170aまでが同電位となっている。なお、ビア180aは、第2のパッチアンテナ181を囲むように配置されている。給電ピン180の機能は、図23の給電ピン147と同じである。
複数の中空構造132aの各サイズは、図25に示すアンテナ装置によって広角方向にビームが走査されたときの垂直偏波と水平偏波との間の利得差が小さくなるように設定される。これにより、広角方向にビームが走査されたときの軸比の低下が抑えられる。
図26は、実施の形態9に係るアンテナ装置の変形例4の構成を示す縦断面図である。図26に示すアンテナ装置は、誘電体基板190、導体地板191、はんだ193a、導体板194、はんだ193b、導体地板196a、誘電体基板195および導体地板196bを備える。誘電体基板190と導体板194と誘電体基板195とが接続された誘電体基板の内部には、この誘電体基板の等価誘電率を調整するための複数の中空構造199が形成されている。
誘電体基板190は、導体地板191を有する第1の誘電体基板である。導体地板191は、誘電体基板190の裏面全体に設けられた第1の導体地板であって、複数の第1のパッチアンテナ192が形成されている。複数の第1のパッチアンテナ192のそれぞれは、例えば、円形状に形成されたパッチアンテナである。第1のパッチアンテナ192の配列パターンは、三角配列、四角配列、または円形配列であってもよいし、二次元的な配列に限らず、一次元的な配列であってもよい。
導体板194は、複数の貫通穴194aを有した第1の導体板である。複数の貫通穴194aと複数の第1のパッチアンテナ192との位置を対応させた状態で、誘電体基板190の導体地板191と導体板194とが、はんだ193aによって接続される。はんだ193aは、導体地板と導体板との間を接続するための第1のはんだである。
誘電体基板195は、導体地板196aと導体地板196bを有する第3の誘電体基板である。導体地板196aは、誘電体基板195の表面全体に設けられた第4の導体地板であり、複数の第2のパッチアンテナ198が形成されている。導体地板196bは、誘電体基板195の裏面全体に設けられた第5の導体地板である。第2のパッチアンテナ198は、第1のパッチアンテナ192よりも小さい径を有した円形状のパッチアンテナである。
複数の貫通穴194aと複数の第2のパッチアンテナ198との位置を対応させた状態で、誘電体基板195の導体地板196aと導体板194とが、はんだ193bによって接続される。はんだ193bは、導体地板と導体板との間を接続するための第2のはんだである。
誘電体基板195には、複数のビア197aおよび複数の給電ピン197が形成されている。複数のビア197aは、導体地板196aと導体地板196bとを電気的に接続している。導体地板196aは、はんだ193bによって導体板194と接続され、導体板194は、はんだ193aによって導体地板191と接続されている。これにより、導体地板196bから導体地板191までが同電位となっている。なお、ビア197aは、第2のパッチアンテナ198を囲むように配置されている。給電ピン197の機能は、図23の給電ピン147と同じである。
複数の中空構造199の各サイズは、図26に示すアンテナ装置によって広角方向にビームが走査されたときの垂直偏波と水平偏波との間の利得差が小さくなるように設定される。これにより、広角方向にビームが走査されたときの軸比の低下が抑えられる。
実施の形態9に係るアンテナ装置は、貫通穴およびパッチアンテナを含んだ中空構造を2つ以上備えた構造であればよく、実施の形態1から実施の形態8までのいずれかに係るアンテナ装置の構造を複数備えたものであってもよい。
以上のように、実施の形態9に係るアンテナ装置は、貫通穴とパッチアンテナを含む中空構造を2つ以上備えるので、アレーアンテナ装置として利用することができる。また、複数の中空構造のそれぞれには給電ピンから給電される第2のパッチアンテナが設けられているので、移相器を使用して、各中空構造を有するアンテナの給電位相を調整することで、所望の方向にビーム走査することが可能である。
実施の形態10.
図27は、実施の形態10に係るアンテナ装置の構成を示す縦断面図である。図28は、図27のアンテナ装置の構成を示す分解斜視図である。図27に示すように、実施の形態10に係るアンテナ装置は、誘電体基板151、導体地板152、はんだ153、導体地板154、誘電体基板155、導体地板156、はんだ157、導体地板158、誘電体基板159および導体地板160を備えている。誘電体基板151と誘電体基板155と誘電体基板159とが接続された誘電体基板の内部には、この誘電体基板の等価誘電率を調整するための複数の中空構造165が設けられ、各中空構造165には、第1のパッチアンテナ161および第2のパッチアンテナ162が面している。
誘電体基板151は、導体地板152を有する第1の誘電体基板である。導体地板152は、誘電体基板151の裏面全体に設けられた第1の導体地板であって、複数の第1のパッチアンテナ161が形成されている。複数の第1のパッチアンテナ161のそれぞれは、円形状に形成されたパッチアンテナであり、図28に示すように、導体地板152に導体削除部152aを設けることで導体地板122に形成される。
導体削除部152aは、第1のパッチアンテナ161の外形に沿って導体地板152から導体が除去された部分である。第1のパッチアンテナ161が円形状の場合、導体削除部152aは、図28に示すように、導体地板152から導体が除去された円環状の部分となる。なお、第1のパッチアンテナ161は、円形状に限定されるものではなく、例えば、三角形、四角形といった多角形であってもよい。
複数の第1のパッチアンテナ161は、例えば、図28に示すように四角配列される。ただし、複数の第1のパッチアンテナ161の配列は、三角配列または円形配列であってもよいし、二次元的な配列に限らず、一次元的な配列であってもよい。
誘電体基板155は、導体地板154および導体地板156を有する第2の誘電体基板である。導体地板154は、誘電体基板155の表面(第1の面)全体に設けられた第2の導体地板であり、導体地板156は、誘電体基板155の表面とは反対側の面(裏面、第2の面)の全体に設けられた第3の導体地板である。
誘電体基板155は、導体地板154から導体地板156まで貫通している複数の貫通穴155aを有する。誘電体基板155において、複数の貫通穴155aのそれぞれは、第1のパッチアンテナ161に対向する位置に形成されるので、例えば、図28に示すように、四角配列となる。
複数の貫通穴155aと複数の第1のパッチアンテナ161との位置を対応させた状態で、誘電体基板151の導体地板152と誘電体基板155の導体地板154が、はんだ153によって接続される。はんだ153は、導体地板間を接続するための第1のはんだであり、例えば、クリームはんだである。また、導体地板152と導体地板154とは、図28に示すように、隣り合った第1のパッチアンテナ161の中心から等距離の位置ではんだ153によって接続されている。
貫通穴155aは、誘電体基板155を、導体地板154から導体地板156まで貫通しているので、図28に示すように、導体地板154には、貫通穴155aと同じ開口形状の開口部154aが形成され、導体地板156には、貫通穴155aと同じ開口形状の開口部156aが形成されている。はんだ123は、隣り合った第1のパッチアンテナ161の中心から等距離の位置にそれぞれ塗布される。
誘電体基板159は、導体地板158および導体地板160を有する第3の誘電体基板である。導体地板158は、誘電体基板159の表面(第1の面)全体に設けられた第4の導体地板であり、複数の第2のパッチアンテナ162が形成されている。導体地板160は、誘電体基板159の表面とは反対側の面(裏面、第2の面)の全体に設けられた第5の導体地板である。
第2のパッチアンテナ162は、第1のパッチアンテナ161よりも小さい径を有した円形状のパッチアンテナである。図28に示すように、第2のパッチアンテナ162は、導体地板158に導体削除部158aを設けることで導体地板158に形成される。導体削除部158aは、第2のパッチアンテナ162の外形に沿って導体地板158から導体が除去された部分である。
第2のパッチアンテナ162が円形状の場合、導体削除部158aは、導体地板158から導体が除去された円環状の部分となる。なお、第2のパッチアンテナ162は、円形状に限定されるものではなく、例えば、三角形、四角形といった多角形であってもよい。複数の第2のパッチアンテナ162のそれぞれは、導体地板158における、貫通穴155aに対向する位置に形成されるので、例えば、図28に示すように、四角配列となる。
複数の貫通穴155aと複数の第2のパッチアンテナ162との位置を対応させた状態で、誘電体基板159の導体地板158と誘電体基板155の導体地板156が、はんだ157によって接続される。はんだ157は、導体地板間を接続するための第2のはんだであり、例えば、クリームはんだである。また、導体地板158と導体地板156とは、図28に示すように、隣り合った第2のパッチアンテナ162の中心から等距離の位置ではんだ157によって接続されている。
誘電体基板159には、複数のビア163と複数の給電ピン164が形成されている。複数のビア163は、導体地板160と導体地板158とを電気的に接続している。導体地板158は、はんだ157によって導体地板156と接続されているので、複数のビア163を設けることで、導体地板160から導体地板156までが同電位となっている。複数のビア163は、複数の第2のパッチアンテナ162のそれぞれを囲むように配置されている。
複数の給電ピン164は、複数の第2のパッチアンテナ162のそれぞれに給電を行う給電構造である。例えば、給電ピン164は、二本一組で一つの第2のパッチアンテナ162に設けられ、一方の給電ピン164に第1の偏波が給電され、もう一方の給電ピン164に第1の偏波と直交する第2の偏波が給電される。第2のパッチアンテナ162は、給電ピン164によって給電されることでアンテナとして動作する。なお、ピン給電方式を示したが、第2のパッチアンテナ162の給電構造は、スロット結合またはマイクロストリップ線路の空間結合を用いた給電構造であってもよい。
複数の中空構造165のそれぞれは、第1のパッチアンテナ161、導体削除部152a、開口部154b、貫通穴155a、開口部156aおよび第2のパッチアンテナ162によって構成されている。各中空構造165のサイズは、図27に示したアンテナ装置によって広角方向にビームが走査されたときの垂直偏波と水平偏波との間の利得差が小さくなるように設定されている。これにより、広角方向にビームが走査されたときの軸比の低下が抑えられる。なお、はんだ153とはんだ157は、溶融したときに各中空構造165に漏れ出さない程度の量で塗布される。
なお、導体地板152が裏面に設けられた誘電体基板151を示したが、導体地板152は、誘電体基板151の表面および裏面の両方に設けてもよい。この場合、第1のパッチアンテナ161は、誘電体基板151の裏面の導体地板152のみに設けてもよいし、誘電体基板151の表面の導体地板152のみに設けてもよい。また、誘電体基板151と誘電体基板155にビアがない構成を示したが、これらのいずれかまたは全てにビアが設けられてもよい。
以上のように、実施の形態10に係るアンテナ装置は、貫通穴155a、第1のパッチアンテナ161および第2のパッチアンテナ162を含む中空構造165を2つ以上備えている。この構成において、隣り合った第1のパッチアンテナ161の中心から等距離の位置ではんだ153によって接続され、隣り合った第2のパッチアンテナ162の中心から等距離の位置ではんだ157によって接続されている。実施の形態10に係るアンテナ装置では、隣接したパッチアンテナの中心から等距離の位置ごとに塗布されたはんだによって導体地板間が接続されるので、中空構造165へのはんだの漏れ込みが抑えられる。さらに、第1のパッチアンテナ161から第2のパッチアンテナ162までの等価的な比誘電率は、貫通穴155aのサイズに応じて下げることが可能である。従って、中空構造165を有さない、一般的なパッチアンテナと比較して、放射効率が改善し、広角方向にビーム走査されたときの利得が改善する。また、給電ピン164から給電される第2のパッチアンテナ162が、複数の中空構造165のそれぞれに設けられるので、移相器を使用して、各中空構造165を有するアンテナの給電位相を調整することで、所望の方向にビーム走査することが可能である。
実施の形態11.
図29は、実施の形態11に係るアンテナ装置の構成を示す縦断面図である。図30は、図29のアンテナ装置の構成を示す分解斜視図である。図29および図30において、図1および図2と同一の構成要素には、同一の符号を付して説明を省略する。実施の形態11に係るアンテナ装置は、実施の形態1で図1および図2に示したアンテナ装置に誘電体基板301を設けた構成を有する。誘電体基板301は、パッチアンテナ11の放射方向に一定の間隔を空けて誘電体基板1(第1の誘電体基板)の表面(第1の面)と平行に設けられた第4の誘電体基板である。誘電体基板301は、例えば、1層以上かつ1種類以上の誘電体層または誘電体基板から構成されている。
誘電体基板1の表面と誘電体基板301の裏面との間隔は、例えば、誘電体基板301の比誘電率が3程度である場合、図29に示すように、パッチアンテナの放射方向かつ誘電体基板1の表面に平行な位置に、アンテナ装置の設計周波数の波長λ0の0.2倍以上の間隔である。誘電体基板301の大きさは、図29および図30に示すように誘電体基板1よりも大きいか、誘電体基板1と同程度の大きさである。すなわち、誘電体基板301は、パッチアンテナ11を有した誘電体基板1以上の大きさを有する。
以上のように、実施の形態11に係るアンテナ装置は、パッチアンテナ11の放射方向に一定の間隔を空けて誘電体基板1の面に平行に設けられた誘電体基板301を備える。これにより、実施の形態11に係るアンテナ装置によって広角方向にビーム走査したときの不整合損失が改善され、さらに、広角方向にビーム走査したときの利得の低下を抑えることができる。
なお、実施の形態11では、図1および図2に示したアンテナ装置に誘電体基板301を設けた構成を示したが、これに限定されるものではない。すなわち、実施の形態2から実施の形態10までのいずれかに示したアンテナ装置に対して誘電体基板301を設けてもよく、誘電体基板301を設けることで、実施の形態11と同様な効果が得られる。
実施の形態12.
図31は、実施の形態12に係るアンテナ装置の構成を示す縦断面図である。図32は、図31のアンテナ装置の構成を示す分解斜視図である。図31および図32において、図1および図2と同一の構成要素には、同一の符号を付して説明を省略する。実施の形態12に係るアンテナ装置は、実施の形態1で図1および図2に示したアンテナ装置に対して、複数の誘電体基板311−1,311−2,・・・,311−Nを設けた構成を有する。ここで、Nは、2以上の正の自然数である。
誘電体基板311−1,311−2,・・・,311−Nは、パッチアンテナ11の放射方向にそれぞれが一定の間隔を空けて、誘電体基板1の表面に平行に設けられた複数の誘電体基板である。また、誘電体基板311−1,311−2,・・・,311−Nのそれぞれは、例えば、1層以上でかつ1種類以上の誘電体層または誘電体基板から構成されている。さらに、誘電体基板311−1,311−2,・・・,311−Nのそれぞれの大きさは、図31および図32に示すように誘電体基板1よりも大きいか、誘電体基板1と同程度の大きさである。すなわち、誘電体基板311−1,311−2,・・・,311−Nのそれぞれは、パッチアンテナ11を有した誘電体基板1以上の大きさである。
誘電体基板1と誘電体基板311−1との間隔、および誘電体基板311−1,311−2,・・・,311−Nの各間隔は、例えば、誘電体基板311−1,311−2,・・・,311−Nの各比誘電率が3程度である場合、パッチアンテナ11の放射方向かつ誘電体基板1の表面に平行な位置に、アンテナ装置の設計周波数の波長λ0の0.2倍以上の間隔である。
以上のように、実施の形態12に係るアンテナ装置は、パッチアンテナ11の放射方向それぞれが一定の間隔を空けて誘電体基板1の表面に平行に設けられた複数の誘電体基板311−1,311−2,・・・,311−Nを備える。これにより、実施の形態12に係るアンテナ装置は、実施の形態11と同様に、広角方向にビーム走査したときの不整合損失が改善され、さらに、広角方向にビーム走査したときの利得の低下を抑えることができる。
なお、実施の形態12では、図1および図2に示したアンテナ装置に複数の誘電体基板311−1,311−2,・・・,311−Nを設けた構成を示したが、これに限定されるものではない。すなわち、実施の形態2から実施の形態10までのいずれかに示したアンテナ装置に対して、複数の誘電体基板311−1,311−2,・・・,311−Nを設けてもよく、複数の誘電体基板311−1,311−2,・・・,311−Nを設けることで、実施の形態12と同様な効果が得られる。
実施の形態13.
図33は、実施の形態13に係るアンテナ装置の構成を示す縦断面図である。図34は、図33のアンテナ装置を示す上面図である。図35は、図33のアンテナ装置の構成を示す分解斜視図である。図33、図34および図35において、図1および図2と同一の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。実施の形態13に係るアンテナ装置は、実施の形態1で図1および図2に示したアンテナ装置に誘電体基板321を設けた構成を有する。誘電体基板321は、パッチアンテナ11の放射方向に一定の間隔を空けて誘電体基板1(第1の誘電体基板)の表面(第1の面)と平行に設けられた第4の誘電体基板であり、複数の銅箔パターン322を有する。
複数の銅箔パターン322は、基板面(表面、第1の面)上に周期的に形成された複数の導体パターンである。銅箔パターン322の形状は、アンテナ装置の用途などに応じて、様々な形状が考えられる。例えば、図34に示すように、一部が開放された円環状のパターン(スプリットリング形状)であってもよい。誘電体基板321は、例えば、1層以上かつ1種類以上の誘電体層または誘電体基板から構成され、表面に複数の銅箔パターン322を有することで、メタルマテリアルまたはメタサーフェスを構成している。
以上のように、実施の形態13に係るアンテナ装置において、誘電体基板321が、基板面上に周期的に形成された複数の銅箔パターン322を有する。パッチアンテナ11の放射方向に一定の間隔を空けて誘電体基板1の面に平行に設けられた誘電体基板321に複数の銅箔パターン322を設けても、実施の形態11と同様に、広角方向にビーム走査したときの不整合損失が改善され、さらに、広角方向にビーム走査したときの利得の低下を抑えることができる。
なお、実施の形態13では、図1および図2に示したアンテナ装置に誘電体基板321を設けた構成を示したが、これに限定されるものではない。すなわち、実施の形態2から実施の形態10までのいずれかに示したアンテナ装置に対して誘電体基板321を設けてもよく、誘電体基板321を設けることで、実施の形態13と同様な効果が得られる。
さらに、複数の銅箔パターン322を、実施の形態12で示した複数の誘電体基板311−1,311−2,・・・,311−Nのそれぞれに設けてもよい。これにより、実施の形態12と同様の効果が得られる。
実施の形態14.
図36は、実施の形態14に係るアンテナ装置の構成を示す縦断面図である。図37は、図36のアンテナ装置の構成を示す分解斜視図である。図36および図37において、図1および図2と同一の構成要素には、同一の符号を付して説明を省略する。実施の形態14に係るアンテナ装置は、実施の形態1で図1および図2に示したアンテナ装置に対して誘電体基板331およびレドーム332を設けた構成を有する。誘電体基板331は、パッチアンテナ11の放射方向に一定の間隔を空けて誘電体基板1(第1の誘電体基板)の表面(第1の面)と平行に設けられた第4の誘電体基板である。
誘電体基板331は、例えば、1層以上かつ1種類以上の誘電体層または誘電体基板から構成されている。誘電体基板1の表面と誘電体基板331の裏面との間隔は、例えば、誘電体基板331の比誘電率が3程度である場合、パッチアンテナ11の放射方向かつ誘電体基板1の表面に平行な位置に、アンテナ装置の設計周波数の波長λ0の0.2倍以上の間隔である。図36に示す例では、0.25λ0の間隔になっている。誘電体基板331の大きさは、図36および図37に示すように、誘電体基板1よりも大きいか、誘電体基板1と同程度の大きさである。すなわち、誘電体基板331は、パッチアンテナ11を有した誘電体基板1以上の大きさを有する。
レドーム332は、アンテナ装置の全体を覆うように設けられたレドームであり、例えば、図37に示すように円筒形状を有している。なお、レドーム332の形状は、一面が開放された直方体形状であってもよいし、アンテナ装置の全体を覆うことができれば、それ以外の形状であってもよい。
以上のように、実施の形態14に係るアンテナ装置は、レドーム332を備える。レドーム332を備えることで、自然環境、例えば、風雨からアンテナ装置を保護することができる。
また、実施の形態14では、図1および図2に示したアンテナ装置に対して誘電体基板331を設け、さらにレドーム332を設けた構成を示したが、これに限定されるものではない。すなわち、実施の形態2から実施の形態10までのいずれかに示したアンテナ装置に対して誘電体基板331およびレドーム332を設けてもよく、レドーム332を設けることで、実施の形態14と同様の効果が得られる。また、誘電体基板331は、実施の形態12で示した複数の誘電体基板311−1,311−2,・・・,311−Nであってもよい。この場合、実施の形態12と同様の効果に加え、レドーム332による上記効果が得られる。さらに、誘電体基板331は、実施の形態13に示した誘電体基板321であってもよいし、複数の銅箔パターン322をそれぞれに設けた複数の誘電体基板311−1,311−2,・・・,311−Nであってもよい。この場合、実施の形態13と同様の効果に加え、レドーム332による上記効果が得られる。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内において、実施の形態のそれぞれの自由な組み合わせまたは実施の形態のそれぞれの任意の構成要素の変形もしくは実施の形態のそれぞれにおいて任意の構成要素の省略が可能である。
本発明に係るアンテナ製造方法は、例えば、アレーアンテナ装置の製造に利用可能である。
1,5,9,21,26,30,41,47,50,55,59,71,77,101,104,107,121,125,129,139,139A,142,144,151,155,159,173,176,179,190,195,201,205,209,221,224,227,301,311−1,311−2,・・・,311−N,321,331 誘電体基板、2,4,6,8,22,25,27,29,42,46,51,54,56,58,60,72,76,78,102,106,122,124,126,128,130,136a,136b,142a,142b,145a,145b,152,154,156,158,160,170a,170b,175,177,178a,178b,191,196a,196b,202,204,206,208,222,226 導体地板、2a,22a,42a,51a,58a,72a,76a,102a,122a,128a,152a,158a,202a,222a 導体削除部、3,7,23,28,43,45,52,57,73,75,123,127,140a,140b,153,157,193a,193b,203,207 はんだ、3a,7a,23a,28a,43a,45a,52a,57a,73a,75a,123a,127a 領域、4a,6a,24b,24d,25a,27a,53b,53d,54a,56a,103a,105a,124a,124b,126a,154a,154b,156a,204a,206a,223a,225a 開口部、5a,26a,44a,55a,74a,104a,125a,142c,155a,176a,194a,205a,224a 貫通穴、10,31,48,65,84,108,132,132a,165,199,211,228 中空構造、11,32,49,109,212,229 パッチアンテナ、24a,24c,26b,53a,53c,55b,142d,148a,148b,174a,174b,182 導体メッキ、44,74,194 導体板、61a,61b,79a,79b,134,138,141,143,163,172c,180a,197a ビア、62a,81a 第1の給電ピン、62b,81b 第2の給電ピン、63,80,133,137,161,171,192 第1のパッチアンテナ、64,82,131,146,162,181,198 第2のパッチアンテナ、103,105,223,225 プリプレグ、135,147,164,180,197 給電ピン、210 ランド、224b 支持部、322 銅箔パターン、332 レドーム。

Claims (25)

  1. 第1の導体地板が設けられた第1の誘電体基板と、
    第2の導体地板が第1の面に設けられ、第3の導体地板が前記第1の面とは反対側の面である第2の面に設けられた第2の誘電体基板と、
    第4の導体地板が設けられた第3の誘電体基板とを備えたアンテナ装置のアンテナ製造方法であって、
    前記第2の誘電体基板に対して前記第2の導体地板から前記第3の導体地板まで貫通する貫通穴を形成するステップと、
    前記第1の誘電体基板が前記第2の誘電体基板に接続されたときに、前記貫通穴に対応する前記第1の導体地板の位置にパッチアンテナを形成するステップと、
    前記貫通穴と前記パッチアンテナの位置を対応させた状態で、前記第1の誘電体基板の前記第1の導体地板と前記第2の誘電体基板の前記第2の導体地板とを、第1のはんだによって接続し、前記第2の誘電体基板の前記第3の導体地板と前記第3の誘電体基板の前記第4の導体地板とを、第2のはんだによって接続するステップと、
    を備えたことを特徴とするアンテナ製造方法。
  2. 前記貫通穴の側壁に導体メッキを形成するステップを備えたこと
    を特徴とする請求項1記載のアンテナ製造方法。
  3. 第1の導体地板が設けられた第1の誘電体基板と、
    第1の導体板と、
    第2の導体地板が設けられた第2の誘電体基板とを備えたアンテナ装置のアンテナ製造方法であって、
    前記第1の導体板を貫通する貫通穴を形成するステップと、
    前記第1の誘電体基板が前記第1の導体板に接続されたときに、前記貫通穴に対応する前記第1の導体地板の位置にパッチアンテナを形成するステップと、
    前記貫通穴と前記パッチアンテナの位置を対応させた状態で、前記第1の誘電体基板の前記第1の導体地板と前記第1の導体板とを、第1のはんだによって接続し、前記第1の導体板と前記第2の誘電体基板の前記第2の導体地板とを、第2のはんだによって接続するステップと、
    を備えたことを特徴とするアンテナ製造方法。
  4. 接続箇所にランドを形成し、
    前記第1のはんだによって前記ランドで接続し、
    前記第2のはんだによって前記ランドで接続すること
    を特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項記載のアンテナ製造方法。
  5. 第1の導体地板が設けられた第1の誘電体基板と、
    第2の誘電体基板と、
    第2の導体地板が設けられた第3の誘電体基板とを備えたアンテナ装置のアンテナ製造方法であって、
    前記第2の誘電体基板に対してパッチアンテナの面積よりも開口面積が小さい貫通穴を形成するステップと、
    前記第1の誘電体基板が前記第2の誘電体基板に接続されたときに、前記貫通穴に対応する前記第1の導体地板の位置に前記パッチアンテナを形成するステップと、
    前記貫通穴と前記パッチアンテナの位置を対応させた状態で、前記第1の誘電体基板の前記第1の導体地板と前記第2の誘電体基板と前記第3の誘電体基板の前記第2の導体地板とを、加熱プレスによって接続するステップと、
    を備えたことを特徴とするアンテナ製造方法。
  6. 前記貫通穴は、前記パッチアンテナの面積より開口面積が小さい複数の穴であること
    を特徴とする請求項5記載のアンテナ製造方法。
  7. 前記貫通穴は、前記パッチアンテナの面積より開口面積が小さく、前記第2の誘電体基板に投影した前記パッチアンテナの外形に沿った溝状の穴であること
    を特徴とする請求項5記載のアンテナ製造方法。
  8. 第1の導体地板が設けられた第1の誘電体基板と、
    前記第1の導体地板に設けられたパッチアンテナと、
    第1の面に第2の導体地板が設けられ、前記第1の面とは反対側の面である第2の面に第3の導体地板が設けられ、前記第2の導体地板から前記第3の導体地板まで貫通している貫通穴を有した第2の誘電体基板と、
    第4の導体地板が設けられた第3の誘電体基板と、
    を備え、
    前記貫通穴と前記パッチアンテナの位置を対応させた状態で、前記第1の誘電体基板の前記第1の導体地板と前記第2の誘電体基板の前記第2の導体地板とが、第1のはんだによって接続され、前記第2の誘電体基板の前記第3の導体地板と前記第3の誘電体基板の前記第4の導体地板とが、第2のはんだによって接続されていること
    を特徴とするアンテナ装置。
  9. 前記貫通穴は、側壁に導体メッキが施されていること
    を特徴とする請求項8記載のアンテナ装置。
  10. 前記パッチアンテナは、第1のパッチアンテナであり、
    前記第3の誘電体基板に設けられた給電構造と、
    前記第3の誘電体基板における前記第1のパッチアンテナに対応した位置に設けられ、前記給電構造から給電される第2のパッチアンテナと、
    を備えたことを特徴とする請求項8記載のアンテナ装置。
  11. 第1の導体地板が設けられた第1の誘電体基板と、
    前記第1の導体地板に設けられたパッチアンテナと、
    貫通穴を有した第1の導体板と、
    第2の導体地板が設けられた第2の誘電体基板と、
    を備え、
    前記貫通穴と前記パッチアンテナの位置を対応させた状態で、前記第1の誘電体基板の前記第1の導体地板と前記第1の導体板とが、第1のはんだによって接続され、前記第1の導体板と前記第2の誘電体基板の前記第2の導体地板とが、第2のはんだによって接続されていること
    を特徴とするアンテナ装置。
  12. 前記パッチアンテナは、第1のパッチアンテナであり、
    前記第2の誘電体基板に設けられた給電構造と、
    前記第2の誘電体基板における前記第1のパッチアンテナに対応した位置に設けられ、前記給電構造から給電される第2のパッチアンテナと、
    を備えたことを特徴とする請求項11記載のアンテナ装置。
  13. 接続箇所に設けられたランドを備え、
    前記第1のはんだによって前記ランドで接続され、
    前記第2のはんだによって前記ランドで接続されていること
    を特徴とする請求項8から請求項12のいずれか1項記載のアンテナ装置。
  14. 前記貫通穴および前記パッチアンテナを含む中空構造を2つ以上備えたこと
    を特徴とする請求項8から請求項12のいずれか1項記載のアンテナ装置。
  15. 前記貫通穴および前記パッチアンテナを含む中空構造を2つ以上備え、
    隣り合った前記第1のパッチアンテナの中心から等距離の位置で前記第1のはんだによって接続され、隣り合った前記第2のパッチアンテナの中心から等距離の位置で前記第2のはんだによって接続されていること
    を特徴とする請求項10または請求項12記載のアンテナ装置。
  16. 第1の導体地板が設けられた第1の誘電体基板と、
    前記第1の導体地板に設けられたパッチアンテナと、
    前記パッチアンテナの面積より開口面積が小さい貫通穴を有した第2の誘電体基板と、
    第2の導体地板が設けられた第3の誘電体基板と、
    を備え、
    前記貫通穴と前記パッチアンテナとの位置を対応させた状態で、前記第1の誘電体基板の前記第1の導体地板と前記第2の誘電体基板と前記第3の誘電体基板の前記第2の導体地板とが接続されていること
    を特徴とするアンテナ装置。
  17. 前記貫通穴は、前記パッチアンテナの面積より開口面積が小さい複数の穴であること
    を特徴とする請求項16記載のアンテナ装置。
  18. 前記貫通穴は、前記パッチアンテナの面積より開口面積が小さく、前記第2の誘電体基板に投影した前記パッチアンテナの外形に沿った溝状の穴であること
    を特徴とする請求項16記載のアンテナ装置。
  19. 前記パッチアンテナの放射方向に一定の間隔を空けて前記第1の誘電体基板の面に平行に設けられた第4の誘電体基板を備えたこと
    を特徴とする請求項8、請求項10または請求項16のいずれか1項記載のアンテナ装置。
  20. 前記第4の誘電体基板は、1層以上の誘電体で構成され、前記パッチアンテナが設けられた誘電体基板以上の大きさを有しており、
    前記一定の間隔は、アンテナ装置の設計周波数の波長の0.2倍以上の間隔であること
    を特徴とする請求項19記載のアンテナ装置。
  21. 前記第4の誘電体基板は、基板面上に周期的に形成された複数の導体パターンを有すること
    を特徴とする請求項19記載のアンテナ装置。
  22. アンテナ装置の全体を覆うレドームを備えたこと
    を特徴とする請求項19記載のアンテナ装置。
  23. 前記パッチアンテナの放射方向にそれぞれが一定の間隔を空けて前記第1の誘電体基板の面に平行に設けられた複数の誘電体基板を備えたこと
    を特徴とする請求項8、請求項10または請求項16のいずれか1項記載のアンテナ装置。
  24. 前記複数の誘電体基板は、それぞれの基板面上に周期的に形成された複数の導体パターンを有すること
    を特徴とする請求項23記載のアンテナ装置。
  25. アンテナ装置の全体を覆うレドームを備えたこと
    を特徴とする請求項21または請求項24記載のアンテナ装置。
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