JP6850516B2 - 信号処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、信号処理装置に関する。
近年、情報通信においてセキュリティ対策の重要性が高まっている。インターネットを構成するネットワークシステムは、国際標準化機構に依り策定されたOSI参照モデルで記述される。OSI参照モデルでは、レイヤ1の物理層からレイヤ7のアプリケーション層までに分離され、夫々のレイヤを結ぶインターフェースが標準化、又は、デファクトにより規格化されている。このうち最下層となるのが、有線・無線で実際に信号の送受信を行う役割を担う物理層である。
現状、セキュリティ(多くの場合数理暗号に依る)は、レイヤ2以上で実装されており、物理層ではセキュリティ対策が施されていない。しかしながら、物理層でも盗聴の危険性がある。
例えば、有線通信の代表である光ファイバ通信では、光ファイバに分岐を導入し、信号パワーの一部を取り出すことで大量の情報を一度に盗み出すことが原理的に可能である。そこで、本出願人は、物理層における暗号化技術として、例えば特許文献1に挙げる所定のプロトコルの開発を行っている。
特許5170586号公報
物理層での盗聴の対策として、変調分解能を向上することが要求されているが、特許文献1に記載のプロトコルを単に適用しただけでは、このような要求に十分に応えることは困難な状況である。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、変調分解能を向上することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の一態様の信号処理装置は、
第1範囲におけるM1個(M1は任意の整数値)のパターンのうち何れかに信号を変調する第1変調素子と、
第2範囲乃至第k範囲(kは2以上の整数値)の夫々における、M2乃至Mk個(M2乃至MkはM1を含め相互に独立した任意の整数値)の夫々のパターンのうち何れに信号を夫々変調する(k−1)個の第2変調素子と、
前記第1変調素子の第1範囲、及び前記(k−1)個の第2変調素子の夫々の前記第2範囲乃至前記第k範囲を制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、(k−1)個の前記第2変調素子の夫々の前記第2範囲乃至前記第k範囲を、前記第1変調素子の前記第1範囲と比較して狭くなるように制御する。
本発明によれば、変調分解能を向上することができる。
本発明の信号処理装置の一実施形態に係る光送信装置を含む送受信システムの構成の一例を示すブロック図である。 図1の光送信装置に適用されたY−00光通信量子暗号の原理の概要を説明する図である。 図2の位相変調におけるN=4096のシンボル点の配置のうち、隣接する3つのシンボル点の配置が視認できるように、図2を拡大した図である。 図1の光送信装置1のうち、基本的な暗号化部の詳細な構成例を示すブロック図である。 図1の光送信装置1のうち、基本的な暗号化部の詳細な構成例であって、図4とは異なる例を示すブロック図である。 図4の基本的な暗号化部に対して新たな手法を適用した暗号化部、即ち本発明が適用される暗号化部の第1の例の詳細な構成例を示すブロック図である。 図6の例の暗号化部に採用された粗位相変調と微位相変調との夫々の原理を示す図である。 図4の基本的な暗号化部に対して新たな手法を適用した暗号化部、即ち本発明が適用される暗号化部の第2の例の詳細な構成例を示すブロック図である。 図5に示した例の暗号化部13に対して新たな手法を適用した暗号化部、即ち本発明が適用される暗号化部の第3の例の詳細な構成例を示すブロック図である。 図6に示した本発明が適用される暗号化部の第1の例の粗変調に係る構成に、IQ変調器を用いた構成を適用した暗号化部、即ち本発明が適用される暗号化部の第4の例の詳細な構成例を示すブロック図である。 位相変調ではなく振幅変調を適用したY−00光通信量子暗号の原理の概要を説明する図である。 基本的な暗号化部として、位相変調ではなく振幅変調を適用した場合の詳細な構成例を示すブロック図である。 図12の振幅変調を適用した基本的な暗号化部に対して新たな手法を適用した暗号化部、即ち発明が適用される暗号化部の第5の例の詳細な構成例を示すブロック図である。 図12の振幅変調を適用した基本的な暗号化部に対して新たな手法を適用した暗号化部、即ち発明が適用される暗号化部の第6の例の詳細な構成例を示すブロック図である。 光信号に対する変調として、位相変調と振幅(強度)変調とを組み合わせた多値の変調に対して採用した場合における、本発明が適用される暗号化部の第7の例の詳細な構成例を示すブロック図である。 図15の例の変形例、即ち、光信号に対する変調として、位相変調と振幅(強度)変調とを組み合わせた多値の変調に対して採用した場合における、本発明が適用される暗号化部の第8の例の詳細な構成例を示すブロック図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の信号処理装置の一実施形態に係る光送信装置を含む送受信システムの構成の一例を示すブロック図である。
図1の例の送受信システムは、光送信装置1と、光受信装置2と、それらを接続する光通信ケーブル3とを含むように構成されている。
光送信装置1は、送信データ提供部11と、暗号鍵提供部12と、暗号化部13と、搬送波発生部14と、暗号信号送信部15とを含むように構成されている。
送信データ提供部11は、送信対象の平文のデータを生成し又は図示せぬ生成元から取得し、送信データとして暗号化部13に提供する。
暗号鍵提供部12は、暗号化部13における暗号化に用いる暗号鍵を、暗号化部13に提供する。なお、暗号鍵は、光送信装置1と光受信装置2とで、暗号化及び復号で用いることが可能な鍵であれば足り、その提供元(生成場所や保存場所)や提供方法、及び暗号化・復号方式は特に限定されない。
暗号化部13は、送信データ提供部11から提供された送信データを、暗号鍵提供部12から提供された暗号鍵を用いて暗号化して、後述の搬送波発生部14により発生された搬送波(光信号)に重畳して、暗号信号送信部15に提供する。なお、暗号化部13から出力される光信号、即ち、暗号化された送信データが搬送波に重畳されたものを、以下、「暗号信号」と呼ぶ。
搬送波発生部14は、光信号を搬送波として発生させ、暗号化部13に提供する。
暗号信号送信部15は、暗号化部13から提供された暗号信号を、必要に応じて増幅等したうえで、光通信ケーブル3を介して光受信装置2に送信する。
上述のように、暗号信号(光信号)は、光送信装置1から出力されて、光通信ケーブル3で伝送されて、光受信装置2に受信される。
光受信装置2は、受信した暗号信号を復号することで、平文のデータ(送信データ)を復元させる。このため、光受信装置2は、暗号信号受信部21と、暗号鍵提供部22と、復号部23とを含むように構成されている。
暗号信号受信部21は、暗号信号(光信号)を受信し、電気信号に変換して、復号部23に提供する。このようにして暗号信号受信部21において、暗号信号(光信号)が電気信号に変換されたものを、以下「暗号データ」と呼ぶ。
暗号鍵提供部22は、暗号データを復号する際に用いる暗号鍵を、復号部23に提供する。
復号部23は、暗号信号受信部21から提供された暗号データを、暗号鍵提供部22から提供された暗号鍵を用いて復号することで、平文のデータ(送信データ)を復元させる。
このように、本実施形態では暗号信号は、光通信ケーブル3により伝送される光信号を例として採用されている。このため、図1の例では、暗号信号の通信方式として、有線通信の代表である光ファイバ通信が採用されている。
光ファイバ通信では、第三者が、光ファイバに分岐を導入し、信号パワーの一部を取り出すことで、大量の情報(ここでは暗号信号)を一度に盗み出すことが原理的に可能である。
このため、暗号信号がたとえ盗み出されたとしても、その暗号信号の意味内容、即ち平文(送信データ)の内容を第三者に認識させないようにする手法が必要である。
本出願人は、このような手法として、Y−00光通信量子暗号を用いた手法を開発している。
Y−00光通信量子暗号は、「量子雑音の効果で暗号文を正しく取得できないこと」を特徴としており、本出願人により開発されたものである。
Y−00光通信量子暗号において、送信データ(平文)は、「0」又は「1」のビットデータの1以上の集合体で表される。この送信データを構成する各ビットデータは、所定のアルゴリズムにより、N個(Nは2以上の整数値)の値のうち所定値に変調される。そこで、以下、この数値Nを「変調数N」と呼ぶ。
Y−00光通信量子暗号では、暗号側と復号側で暗号鍵により、光信号(搬送波)の位相と振幅のうち少なくとも一方が変調数Nの値のうち何れかに変調されることによって、送信データ(平文)に対する暗号化が行われる。ここで、変調数Nを極めて多値とすることで、「量子雑音の効果で暗号文を正しく取得できないこと」という特徴が実現される。
Y−00光通信量子暗号で採用される「所定のプロトコル」については、例えば特許5170586号公報を参照するとよい。そこで、ここでは簡単に、Y−00光通信量子暗号の原理の概要について、位相変調を例として図2及び図3を参照しつつ説明する。
図2は、Y−00光通信量子暗号の原理の概要を説明する図である。
図2に示すA変調乃至C変調には、縦軸と横軸の交点を原点とした、光信号の位相と振幅(強度)を表すIQ平面が描画されている。IQ平面上の一点を決めると、光信号の位相と振幅が一意に決まる。位相は、IQ平面の原点を始点とし、その光信号を表す点を終点とする線分と、位相0を表す線分との成す角度となる。一方、振幅は、その信光号を表す点と、IQ平面の原点との間の距離となる。
図2に示すA変調は、Y−00光通信量子暗号の理解を容易なものとすべく、通常の2値変調の原理を説明する図である。
例えば、平文(送信データ)がそのまま光信号(搬送波)に重畳されて送信される場合、平文を構成する各ビットデータ(1又は0)の夫々に対して、図2に示すA変調に示す2値変調が行われるものとする。
この場合、図2に示すA変調において、ビットデータが「0」の場合の位相変調後の光信号を示す点(以下、「シンボル点」と呼ぶ)の配置は、横軸上右側の0(0)とした点の配置、即ち位相が0の配置となる。一方、ビットデータが1の場合のシンボル点の配置は、横軸上左側のπ(1)とした点の配置、即ち位相がπの配置となる。
図2に示すB変調は、Y−00光通信量子暗号を採用した場合における、変調数N=16の位相変調の原理を説明する図である。
図2に示すB変調の例の場合、平文を構成する各ビットデータの夫々について、暗号鍵を用いて8値のうちランダムな何れかの値が生成される。そして、図2に示すA変調に示す通常の2値変調のシンボル点(0に対応する位相0の点、又は1に対応する位相πの点)の位相が、8値のうちランダムに生成された値に従ってIQ平面においてビット毎に回転されることで、位相変調が行われる。
ビットデータの取り得る値は「0」又は「1」の2値であるので、結果として、図2に示すB変調の例の位相変調が行われると、シンボル点の配置は、(π/8)ずつ位相が異なる16個(変調数N=16)の配置となる。
ただし、図2に示すB変調の例の場合、ビットデータがとり得る「0」又は「1」の値が、変調数N=16の値のうち何れかの値に変調されただけである。このため、16個のシンボル点の配置を取る光信号(暗号信号)が盗み出されてしまうと、その意味内容、即ち平文(送信データ)の内容が第三者に認識される恐れがある。即ち、Y−00光通信量子暗号の安全性は、変調数N=16程度だと十分ではない。
そこで、実際には、図2に示すC変調に示すように、変調数Nとして極めて多値、例えば4096が採用され、Y−00光通信量子暗号の安全性が高められている。
図2に示すC変調は、Y−00光通信量子暗号を採用した場合における、変調数N=4096の位相変調の原理を説明する図である。
図3は、図2に示すC変調の位相変調におけるN=4096のシンボル点の配置のうち、隣接する3つのシンボル点の配置が視認できるように、図2に示すC変調を拡大した図である。
図3に示すように、各シンボル点の夫々において、範囲SNだけショット雑音(量子雑音)による揺らぎがある。
ショット雑音は、光が量子性をもつことに起因する雑音であり、真にランダムであり、物理法則として取り除けないという特徴を有する。
変調数Nとして4096等の極めて多値の位相変調がなされると、図3に示すように、隣接するシンボル点がショット雑音に隠れて判別できない状況になる。
具体的には、隣接する2つのシンボル点の距離Dが、ショット雑音の範囲SNよりも十分小さいとき(そのように小さくなるように、変調数Nとして極めて多値の位相変調がなされたとき)、受信側で測定された位相情報から、元のシンボル点の位置は断定困難となる。つまり、例えばある時刻の光信号の位相が、図3に示す3つのシンボル点のうち中央のシンボル点の位置に対応していたものとする。この場合、元々中央の位置のシンボル点の光信号として送信されたものであるのか、それとも、実際には隣の位置のシンボル点の光信号として送信されたものがショット雑音の影響で中央の位置として測定されたのかは、区別ができない。
以上まとめると、Y−00光通信量子暗号では、変調数Nが極めて多値の変調が採用されている。なお、図2及び図3の例では位相変調であるが、これに代えて又はこれと共に振幅(強度)変調でもよい。即ち、Y−00プロトコルを用いた光信号の変調には、強度変調、振幅変調、位相変調、周波数変調、直交振幅変調等のあらゆる変調方式を採用できる。
これにより、2つのシンボル点の距離Dを、ショットノイズの範囲SNより十分に小さくすることが可能となり、「量子雑音の効果で暗号文を正しく取得できない」という特徴が可能になる。また、量子雑音は安全性を担保することになるが、実際的には、量子雑音に加えて熱雑音等の古典雑音も含めたすべての「雑音」の効果によって盗聴者が正しい暗号文を取得することを防止することになる。
換言すると、Y−00光通信量子暗号の安全性は、変調数Nをどれだけ多値にできるのかにかかっていると言える。
以下、図1の光送信装置1のうち暗号化部13の詳細な構成について、Y−00光通信量子暗号が適用された幾つかの具体例を用いて個別に説明していく。
まず、本発明の理解を容易なものとすべく、基本的な暗号化部13の2つの具体例について、図4と図5を参照して個別に説明する。なお、基本的な暗号化部13の説明においては、説明の便宜上、変調数N=4096の位相変調が行われるものとする。
図4は、図1の光送信装置1のうち、基本的な暗号化部13の詳細な構成例を示すブロック図である。
図4の例の基本的な暗号化部13は、暗号発生部31と、多値変調部32とを備える。
図4の例の暗号発生部31は、送信データ提供部11から提供される送信データを構成する各ビットデータ(0又は1)の夫々を、暗号鍵提供部12から提供される暗号鍵を用いて、変調数N=4096個の多値のうち任意の値を有するデータ(以下、「多値のデータ」と呼ぶ)に変換していくことで、当該送信データを暗号化する。
即ち、暗号発生部31は、送信データを構成する各ビットデータ毎に、多値のデータを生成して、デジタル信号として信号路L1を介して多値変調部32に供給する。
図4の例の多値変調部32は、デジタルアナログコンバータ(以下、「DAC」と略記する)41と、位相変調素子42とを備えている。
DAC41は、暗号発生部31から供給される各ビットデータの夫々に対応する多値のデータを、信号路L1を介して取得する。DAC41は、多値のデータ(デジタル信号)を、多値のうち何れかの値を有するアナログの電圧(以下、「多値の電圧」と呼ぶ)に変換して、信号路L2を介して位相変調素子42に印加する。
位相変調素子42は、搬送波発生部14において搬送波として発生された光信号を信号路L3を介して入力する。位相変調素子42は、当該光信号の位相を、DAC41から信号路L2を介してビットデータ毎に印加される多値の電圧に応じて回転させ(位相変調し)、信号路L4を介して暗号信号送信部15に供給する。
図5は、図1の光送信装置1のうち、基本的な暗号化部13の詳細な構成例であって、図4とは異なる例を示すブロック図である。
図5の例の基本的な暗号化部13は、暗号発生部31と、多値変調部32とを備える。
図5の例の暗号発生部31は、暗号鍵提供部12から提供される暗号鍵を用いて、2048個の多値のデータを生成する。ここで、多値のデータの取り得る値が、変調数N=4096の半分の2048となっている理由については、多値変調部32の説明において後述する。
図5の例の多値変調部32は、DAC51と、位相変調素子54を含むマッハ・ツェンダ変調器MZ1とを備えている。
ここで、マッハ・ツェンダ変調器MZ1は、マッハ・ツェンダ干渉計の原理を利用した変調器である。信号路L3は、信号路L21と信号路L22とに分岐される。信号路L21には位相変調素子52が配置されている。これにより、位相変調素子52を介して信号路L21を通過した光信号と、信号路L22を通過した光信号とは相互に干渉して、信号路L23から出力される。
なお、図5の構成のマッハ・ツェンダ変調器MZ1は例示に過ぎない。即ち、分岐した信号路のうち一方、又はその両方において位相変調素子を介することで、マッハ・ツェンダ干渉計がマッハ・ツェンダ変調器MZ1として利用可能となる。
DAC51は、送信データ提供部11から供給される送信データを、ビットデータ毎に、2値の電圧(アナログ信号)に変換して、信号路L12を介して位相変調素子52に印加する。
位相変調素子52は、搬送波発生部14において発生されて信号路L21で伝達される光信号(搬送波)を入力する。位相変調素子52は、当該光信号の位相を、DAC51から信号路L12を介してビットデータ毎に印加される2値の電圧に応じて回転させ(位相変調し)、出力する。
位相変調素子52から出力された光信号は、搬送波発生部14において発生されて信号路L22で伝達される光信号(搬送波)と干渉して、図2に示すA変調に示す通常の2値位相変調信号となる。この2値変調の変調数N1=2である。2値変調の信号は、信号路L23を介して位相変調素子54に供給される。
DAC53は、暗号発生部31から供給される多値(2048値)のデータを、信号路L13を介して取得する。DAC53は、当該多値のデータを、多値(2048値)の電圧に変換して、信号路L14を介して位相変調素子54に印加する。
位相変調素子54は、マッハ・ツェンダ変調器MZ1から信号路L23を介して光信号を入力する。位相変調素子54は、当該光信号の位相を、DAC53から信号路L14を介してビットデータ毎に印加される多値(2048値)の電圧に応じて回転させ(位相変調し)、信号路L4を介して暗号信号送信部15に供給する。
ここで、位相変調素子54に供給される光信号は、上述のようにマッハ・ツェンダ変調器MZ1において2値変調がなされている。つまり、マッハ・ツェンダ変調器MZ1におけるデータ変調の変調数N1は2である。また、位相変調素子54における変調数N2は、2048である。従って、変調数N1と変調数N2の積、即ちN1×N2=2×2048=4096が、総合的な変調数Nとなる。
このように、図5の例の基本的な暗号化部13においては、ビットデータを構成する2値のデータに対する位相変調(データ位相変調)はマッハ・ツェンダ変調器MZ1にて行われるのに対して、暗号化のための位相変調(位相の回転)は位相変調素子54で行われる。
換言すると、図4の例では、送信データ提供部11から提供される送信データを構成する各ビットデータ(0又は1)の夫々を、暗号鍵提供部12から提供される暗号鍵を用いて、変調数N=4096個の多値のうち任意の値を有するデータ、即ち、多値のデータに変換する処理が、電気のデジタル領域で行われているのに対して、図5の例では、光の領域で行われている。
ここで、位相変調素子(図4の例では位相変調素子42であり、図5の例では位相変調素子52,54である)としては、本願の出願時点で実用化されている高速位相変調素子、具体的は例えば、ニオブ酸リチウム(LiNbO3)変調素子、リン化インジウム(InP)変調素子、シリコンp−n接合変調素子等を採用することができる。
ところで、上述したように、安全なY−00暗号を発生させるためには、変調数Nが重要となる。上述の図4及び図5の基本的な暗号化部13を用いた場合、DAC(図4の例ではDAC41であり、図5の例ではDAC51,53)の出力電圧分解能で変調数Nに制限がかかってしまう。
より具体的には、DACでは、出力電圧分解能と変調帯域(速度)に強いトレードオフがあり、現状手に入るものでは10Gbit/sの変調において1024値程度となっている。即ち、DACとして、本願の出願時点で現在実用化されているものを採用した場合、上述の図4及び図5の基本的な暗号化部13を用いると、10Gbit/sの変調において変調数Nとして4096を実現することは困難である。逆にいえば、本願の出願時点で現在実用化されているものを採用した場合、変調数Nとして4096を達成するためには、転送速度を10Gbit/sから下げる必要がある。
更に言えば、より高い安全性を担保すべく、変調数Nとして10000程度が要求されている。上述の図4及び図5の基本的な暗号化部13では、到底このような要望に応えることはできない。
そこで、このような要望に応えるべく、本発明者らは、次のような新たな手法を想到した。
即ち、k段階(kは2以上の整数値)の光の変調(位相変調と振幅変調の少なくとも一方)を行うという手法、具体的には例えば、変調数N=M1×M2×・・・Mkに分解し、変調数M1の第1種の光の変調を1回行い、その後、変調数M2乃至Mkの夫々の(k−1)回の第2種の光の変調を行うという手法を、本発明者らは考案した。なお、以下、第1種の変調を「粗変調」と呼び、第2種の変調を「微変調」と呼ぶ。
そこで、以下、上述の図4又は図5の基本的な暗号化部13に対して、この新たな手法を適用したものについて、図6以降の図面を参照して幾つかの具体例を説明していく。
図6は、上述の図4の基本的な暗号化部に対して新たな手法を適用した暗号化部、即ち本発明が適用される暗号化部の第1の例の詳細な構成例を示すブロック図である。
本発明の理解を容易なものとすべく、図6の例では、k=2段階の位相変調が行われるものとされている。即ち、図6の例では、変調数M1の粗変調と、変調数M2の微変調とが行われて、総合的に変調数N=M1×M2の変調が行われるものとされている。
図6の例の暗号化部13は、暗号発生部31と、多値変調部32とを備える。
図6の例の暗号発生部31は、図4の例の暗号発生部31と基本的に同様の機能を有している。
ただし、図6の例の暗号発生部31は、出力の仕方が、図4の例の暗号発生部31と比較して次のように異なる。
即ち、図4の例の暗号発生部31からは、変調数Nに対応して、N個の多値のデータが信号路L1に出力された。
これに対して、図6の例の暗号発生部31からは、粗変調用の変調数M1に対応して、M1個の多値のデータ(以下、「粗用多値のデータ」と呼ぶ)が信号路L31に出力されると共に、微変調用の変調数M2に対応して、M2個の多値のデータ(以下、「微用多値のデータ」と呼ぶ)が信号路L33に出力される。
図6の例の多値変調部32は、粗DAC61Aと、微DAC61Bと、粗位相変調素子62Aと、微位相変調素子62Bとを備えている。
粗DAC61Aは、暗号発生部31から供給される各ビットデータの夫々に対応する粗用多値のデータを、信号路L31を介して取得する。粗DAC61Aは、粗用多値のデータ(デジタル信号)を、多値の電圧(アナログ信号)に変換して、信号路L32を介して粗位相変調素子62Aに印加する。なお、以下、粗DAC61Aから出力される電圧を、「粗用多値の電圧」と呼ぶ。
粗位相変調素子62Aは、搬送波発生部14において発生された光信号(搬送波)を信号路L3を介して入力する。粗位相変調素子62Aは、当該光信号の位相を、粗DAC61Aから信号路L32を介してビットデータ毎に印加される粗用多値の電圧に応じて回転させ(位相変調し)、微位相変調素子62Bに供給する。即ち、変調数M1の粗変調が行われた光信号が、微位相変調素子62Bに供給される。
微DAC61Bは、暗号発生部31から供給される各ビットデータの夫々に対応する微用多値のデータを、信号路L33を介して取得する。微DAC61Bは、微用多値のデータ(デジタル信号)を、多値の電圧(アナログ信号)に変換して、信号路L34を介して微位相変調素子62Bに印加する。なお、以下、微DAC61Bから出力される電圧を、「微用多値の電圧」と呼ぶ。
微位相変調素子62Bは、粗位相変調素子62Aから出力された光信号、即ち、変調数M1の粗変調が行われた光信号を入力する。微位相変調素子62Bは、当該光信号の位相を、微DAC61Bから信号路L34を介してビットデータ毎に印加される微用多値の電圧に応じて回転させ(位相変調し)、信号路L4を介して暗号信号送信部15に供給する。
即ち、変調数M1の粗変調が既に行われた光信号が、更に微位相変調素子62Bにより変調数M2の微変調が行われ、結果として、変調数N=M1×M2の変調が行われた光信号として、信号路L4を介して暗号信号送信部15に供給される。
図7は、図6の例の暗号化部13に対して採用された粗位相変調と微位相変調との夫々の原理の概要を示す図である。
なお、上述の図6の例では、変調数N=4096となるように、粗変調数M1と微変調数M2とが決定される。これに対して、図7においては説明の便宜上、変調数N=16として、粗変調数M1=4、変調数M2=4が夫々行われるものとする。
図7に示すA変調は、粗変調数M1=4の粗位相変調の原理を説明する図である。
搬送波発生部14において発生された搬送波(光信号)は変調されておらず、基準となる位相角は例えばゼロであるものとする。
粗位相変調素子62Aは、光信号の位相を、ゼロから、粗変調数M1=4個のシンボル点(図7に示すA変調の実線の白丸)のうち何れか1つに対応する位相に回転させる。なお、粗変調数M1=4個のシンボル点(図7に示すA変調の実線の白丸)のうち何れの点に回転されるのかについては、印加された電圧に基づくものである。
図7に示すA変調の粗位相変調では、位相角0(図7に示すA変調では横軸)を基準とすると、M1=4値の位相変調では、(−3π/4乃至3π/4)の範囲VP1で位相が回転される。
図7に示すB変調は、微変調数M2=4の微位相変調の原理を説明する図である。
図7に示すB変調の微位相変調では、変調対象の光信号は、粗位相変調としてM1=4値の位相変調が既になされている。このため、基準となる位相角は、図7に示すA変調に示す各シンボル点の配置位置に夫々対応する4つの位相、即ち、―3π/4、−π/4、π/4、及び3π/4のうちの何れかとなる。この基準となる位相角に対応するシンボルは、図7に示すB変調においては、実線の白丸として描画されている。
微位相変調素子62Bは、光信号の位相を、基準となる位相角から、微変調数M2=4個のシンボル点(図7に示すB変調の点線の白丸)のうちの何れかに1つに対応する位相に回転させる。
図7に示すB変調の微位相変調では、基準となる位相角は4つ(図7に示すB変調に示す実線の白丸)あるため、M2=4値の微位相変調では、2つの基準となる位相角の間の範囲VP2、即ち、図7に示すA変調の粗位相変調の1/4の範囲VP2で位相が回転される。
即ち、粗位相変調素子62Aと微位相変調素子62Bとが同一特性と仮定すると、微DAC61Bの電圧の出力は、粗DAC61Aの電圧の出力の1/4に設定する必要がある。
このような粗位相変調の後に微位相変調が行われることで、結果として、N=16(=M1×M2)の位相変調が可能となる。
ここで、粗位相変調素子62Aと微位相変調素子62Bとの特性(効率)が異なる場合にはその分を考慮する必要がある。
例えば、微DAC61Bの出力電圧が粗DAC61Aと同一であるとして、微位相変調素子62Bの効率を、粗位相変調素子62Aの(1/4)にする(例えば素子長を1/4にする)ことでも、上述の図7に示すA変調で示す粗位相変調と図7に示すB変調で示す微位相変調とが可能になる。
換言すると、上述の図7に示すA変調で示す粗位相変調と図7に示すB変調で示す微位相変調とにより変調数N=16の位相変調を実現するために重要な点は、次の通りである。
即ち、微位相変調素子62Bの範囲VP2で特定される位相回転量(ピーク・ピーク)を、粗位相変調素子62Aの範囲VP1で特定される位相回転量(ピーク・ピーク)の(1/4)にする点が重要である。
ここで、位相回転量(ピーク・ピーク)とは、次のように定義される。
即ち、位相調整素子で回転させる位相のうち、最大の位相と最小の位相との差の絶対値が、位相回転量(ピーク・ピーク)である。
例えば、上述の図7に示すA変調で示す粗位相変調における位相回転量(ピーク・ピーク)は、範囲VP1で示されるように(3π/2)となる。
なお、この定義による位相回転量(ピーク・ピーク)に代わるものとして、最大の位相と最小の位相で特定する手法を採用してもよいが、この場合シンボル点の配置によって値が変化してしまう。従って、上述の定義による位相回転量(ピーク・ピーク)を採用した方が好適である。
以上まとめると、図6に示す暗号化部13を採用することで、次のような位相変調が可能になる。
即ち、粗変調数M1×微変調数M2=変調数Nの位相変調が可能になる。
この場合、粗位相変調素子62Aの位相回転量(ピーク・ピーク)Iaは、次の式(1)で表される。
Figure 0006850516
・・・(1)
また、微位相変調素子62Bの位相回転量(ピーク・ピーク)Ibは、粗位相変調素子62Aの位相回転量(ピーク・ピーク)Iaとの比として、即ち、Ib/Iaとして、次の式(2)で表されるように設定される。
Figure 0006850516
・・・(2)
ここで、Y−00光通信量子暗号の安全性を高めるためには、粗変調数M1と微変調数M2とをできるだけ大きく取ると好適である。例えば、粗変調数M1=64、微変調数M2=1024とするとよい。
更に言えば、微変調素子の個数は、図7に示す1個である必要は特になく、図8に示すように複数個でもよい。
図8は、図4の基本的な暗号化部に対して新たな手法を適用した暗号化部、即ち本発明が適用される暗号化部の第2の例の詳細な構成例を示すブロック図である。
図7の例では、k=2段階の位相変調が行われるものとされていたのに対して、図8の例では、kは3以上として、k段階の位相変調が行われるものとされている。即ち、図8の例では、変調数M1の粗変調と、変調数M2乃至Mkの夫々の(k−1)回の微変調とが行われて、総合的に変調数N=M1×M2×・・×Mkが行われるものとされている。
図8の例の暗号化部13は、暗号発生部31と、多値変調部32とを備える。
図8の例の暗号発生部31は、図6の例の暗号発生部31と基本的に同様の機能を有している。
ただし、図8の例の暗号発生部31は、出力の仕方が、図6の例の暗号発生部31と比較して次のように異なる。
即ち、図7の例の暗号発生部31からは、粗用多値のデータが出力されると共に、1種類の微用多値のデータが出力された。これに対して、図8の例の暗号発生部31からは、粗用多値のデータが出力されると共に、(k−1)種類の微用多値のデータの夫々が出力される。
即ち、図8の例の多値変調部32は、図7の例の多値変調部32と比較して、粗変調用の構成(粗DAC61Aと粗位相変調素子62Aの組の構成)は同様であるが、微変調用の構成が次のように異なる。即ち、微DAC61B−L(Lは、1乃至(k−1)のうちの何れかの整数値)と微位相変調素子62B―Lの組が、図6の例の1種類に対して、図8では(k−1)種類存在する点が異なる。
これにより、図8の例の多値変調部32からは、変調数M1の粗変調が行われた後、変調数M2乃至Mkの夫々の(k−1)回の微変調が行われた光信号が出力されて、暗号信号送信部15に供給される。
つまり、図8の例ではk=3段階以上として、変調数M1の粗変調と、変調数M2乃至Mkの夫々の(k−1)回の微変調とが行われて、総合的な変調数N=M1×M2×・・×Mkの変調が行われる。
図8の例のk=3段階以上の場合でも、k=2段階と同様に、粗位相変調素子62Aの位相回転量(ピーク・ピーク)Iaは、上述の式(1)で表される。
一方、n番目(ここでのnは、2乃至kのうち何れかの値)の微位相変調素子62B−nの位相回転量(ピーク・ピーク)Inは、粗位相変調素子62Aの位相回転量(ピーク・ピーク)との比として、即ち、In/Iaとして、次の式(3)で表されるように設定される。ただし、Πは、総乗の記号である。
Figure 0006850516
・・・(3)
図9は、図5の基本的な暗号化部に対して新たな手法を適用した暗号化部、即ち本発明が適用される暗号化部の第3の例の詳細な構成例を示すブロック図である。
図9の例の暗号化部13は、暗号発生部31と、多値変調部32とを備える。
送信データ提供部11から提供される送信データは、暗号発生部31を介さず多値変調部32へと直接供給される。
図9の例の暗号発生部31は、暗号鍵提供部12により提供される暗号鍵を用いて、粗変調用及び微変調用の夫々の多値を生成し、後述の粗DAC72Aと微DAC72Bの夫々に提供する。
図9の例の多値変調部32は、DAC70と、位相変調素子71を含むマッハ・ツェンダ変調器MZ2と、粗DAC72Aと、粗位相変調素子73Aと、微DAC72Bと、微位相変調素子73Bとを備えている。
即ち、DAC70とマッハ・ツェンダ変調器MZ2とは、図5の例のDAC51とマッハ・ツェンダ変調器MZ1と同様の構成である。ただし、図5の例では、DAC51とマッハ・ツェンダ変調器MZ1との後段には、DAC53と位相変調素子54との組が配置されているのに対して、図9の例では、粗DAC72Aと粗位相変調素子73Aの組、及び、微DAC72Bと微位相変調素子73Bの組とがその順番に配置されている。
図9の例における、粗DAC72Aと粗位相変調素子73Aの組と、微DAC72Bと微位相変調素子73Bの組の夫々は、図6の例における、粗DAC61Aと粗位相変調素子62Aの組と、微DAC61Bと微位相変調素子62Bの組の夫々と同様のものである。
つまり、各ビットデータに対応するマッハ・ツェンダ変調器MZ2におけるデータ変調の変調数N1(=2)と、暗号化に係る粗変調の変調数M1と、微変調の変調数をM2との夫々の積、即ち、2×M1×M2が、総合的な位相変調数Nとなる。つまり、図9の例におけるM1×M2として、図6の例におけるM1×M2の(1/2)を設定すれば良い。
図10は、図6に示した本発明が適用される暗号化部の第1の例の粗変調に係る構成に、IQ変調器を用いた構成を適用した暗号化部、即ち本発明が適用される暗号化部の第4の例の詳細な構成例を示すブロック図である。
図10の例の暗号化部13は、暗号発生部31と、多値変調部32とを備える。
図10の例の暗号発生部31は、図6の例の暗号発生部31と基本的に同様の機能と構成を有している。
一方、図10の例の多値変調部32は、図6の例の多値変調部32と比較して、粗変調数M1の粗変調に係る構成が異なっている。即ち、図6の例の多値変調部32では、粗DAC61Aと粗位相変調素子62Aとが設けられていた。これに対して、図10の例の多値変調部32では、2つの粗DAC80Aa,80Abと、2つの粗位相変調素子81Aa,81Abを含むIQ変調器IQ1が設けられている。
ここで、IQ変調器IQ1とは、次のような変調器である。即ち、2つのマッハ・ツェンダ干渉計を更に干渉計構成とした変調器であって、入力した光信号を4つの信号路に分岐し、夫々の信号路を通過した光信号を干渉させ出力する。このとき、分岐した信号路のうち、少なくとも2つ以上の信号路において位相変調素子(図10の例では2つの粗位相変調素子81Aa,81Ab)を介することで、IQ平面の任意の点(つまり、任意の振幅と位相)の光を発生させることが可能になる。
粗DAC80Aa,80Abの夫々から出力される多値の電圧は、2(=N1)+M1個の電圧となる。ここで、2(=N1)とは、IQ変調器IQ1におけるデータ変調のための変調数である。M1は、粗位相変調素子81Aa,81Abの夫々における粗変調数である。
なお、図10の例の微DAC80Bと微位相変調素子81Bの組は、図6の例の微DAC61Bと微位相変調素子62Bの組と基本的に同様の機能と構成を有している。即ち、微変調に係る構成は、図10の例と図6の例は同一である。
換言すると、粗変調に係る構成としてIQ変調器IQ1を採用した場合における、微変調に係る図10の例の構成は例示に過ぎず、図示はしないが例えば図8の例の構成、つまり、k=3以上として(k−1)回の微変調が行われる構成と同様の構成を採用することもできる。
ここまで、本発明の実施形態として、光信号に対する多値の位相変調を行った例を挙げた。しかしながら、これらは例示に過ぎず、本発明は、多数個のパターンのうち何れかに信号を変調する処理に対して広く適用可能である。
換言すると、上述の例では、このような処理の例示として、多値の位相(多数個のパターンの一例)のうち、何れかの位相に回転させるという方式が採用されていた。
更に、図11に示すような光信号の多値の振幅(強度)変調、即ち、多値の強度(多数個のパターンの別の例)のうち何れかの強度に変調するという方式を採用してもよい。
図11は、位相変調ではなく振幅変調を適用した場合における、Y−00光通信量子暗号の原理の概要を説明する図である。
図11に示すA変調乃至C変調には、縦軸と横軸の交点を原点とした、光信号の位相と振幅(強度)を表すIQ平面が描画されている。
図11に示すA変調は、Y−00光通信量子暗号の理解を容易なものとすべく、通常の2値変調の原理を説明する図である。
例えば、平文(送信データ)がそのまま光信号(搬送波)に重畳されて送信される場合、平文を構成する各ビットデータ(1又は0)の夫々に対して、図11に示すA変調に示す2値変調が採用される。
具体的には例えば、図11に示すA変調において、ビットデータが「0」の場合の振幅変調後のシンボル点の配置は、縦軸上の原点0とした点の配置、即ち強度(振幅)が最小(距離0)の配置となる。一方、ビットデータが「1」の場合のシンボル点の配置は、縦軸上の1とした点の配置、即ち強度が最大(距離1)の配置となる。
図11に示すB変調は、Y−00光通信量子暗号を採用した場合における、4値の振幅変調の原理を説明する図である。
図11に示すB変調の例の場合、平文を構成する各ビットデータ(1又は0)の夫々に対して、暗号鍵を用いて4値のうちランダムな値が生成される。そして、図11に示すA変調に示す通常の2値変調のシンボル点(0に対応する強度最小の点、又は1に対応する強度最大の点)の距離が、これら4値の中からランダムに生成された値に従ってビット毎に、距離が0,1/3,2/3,1(4値)のうちの何れかに伸縮されることで、振幅変調が行われる。
ただし、図11に示すB変調の例の場合、上述の図2に示すB変調の例と同様に、Y−00光通信量子暗号の安全性という観点では十分ではない。
そこで、実際には、図11に示すC変調に示すように、変調数Nとして極めて多値、例えば4096が採用され、Y−00光通信量子暗号の安全性が高められている。
即ち、図11に示すC変調は、Y−00光通信量子暗号を採用した場合における、変調数N=4096の振幅変調の原理を説明する図である。
図12は、基本的な暗号化部13として、位相変調ではなく振幅変調を適用した場合の詳細な構成例を示すブロック図である。
振幅変調は、例えば位相変調素子を干渉計の構成(代表例はマッハ・ツェンダ干渉計)にすることで実現できる。図12の例では、マッハ・ツェンダ変調器を用いた構成例が採用されている。
図12の例の暗号化部13は、暗号発生部31と、多値変調部32とを備える。
図12の例の暗号発生部31は、図6の例の暗号発生部31と基本的に同様の機能を有している。
図12の例の多値変調部32は、DAC90と、位相変調素子91を有するマッハ・ツェンダ変調器MZ3とを備えている。
上述の新たな手法、即ち、変調数N=M1×M2×・・・Mkとして、変調数M1の粗変調を1回行い、その後、変調数M2乃至Mkの夫々の(k−1)回の微変調を行うという手法を、図12の例に適用することで、図13以降に示す暗号化部13が具現化される。即ち、図13以降に示す暗号化部13は、本発明が適用される暗号化部13の上述の例とは異なる各種例である。
図13は、図12の振幅変調を適用した基本的な暗号化部に対して新たな手法を適用した暗号化部、即ち発明が適用される暗号化部の第5の例の詳細な構成例を示すブロック図である。
図13の例では、図12の例のDAC90と位相変調素子91の代わりに、粗DAC100A及び微DAC100B、並びに粗位相変調素子101A及び微位相変調素子101Bを採用したものである。
ここで、粗位相変調素子101A及び微位相変調素子101Bは、マッハ・ツェンダ変調器MZ3における2つの経路のうち1つにおいて、直列的に接続される。
ここで、振幅変調における、変調振幅(ピーク・ピーク)は、以下のように定義することができる。
即ち、振幅変調に係る光学系(例えば、マッハ・ツェンダ干渉計構成とそれに組み込まれた位相変調素子)において変調された振幅のうち、最大の振幅と最小の振幅の差の絶対値が、変調振幅(ピーク・ピーク)である。ただし、振幅の2乗に相当する強度を観測する自乗検波方式の受信を採用した場合は、最大の強度と最小の強度の差の絶対値が、変調振幅(ピーク・ピーク)となる。
以下、図13の例の粗変調及び微変調における変調の量を、変調振幅(ピーク・ピーク)を用いて説明する。
粗変調数M1の粗変調に係る変調振幅(ピーク・ピーク)Iaは、搬送波の出力に応じた量となるため制限はない。
微変調数M2の微変調に係る変調振幅(ピーク・ピーク)Ibは、粗変調に係る変調振幅(ピーク・ピーク)Iaとの比として、即ちIb/Iaとして、次の式(4)で表されるようにするのが好適である。
Figure 0006850516
・・・(4)
更に、振幅変調に、上述の新たな手法、即ち、変調数N=M1×M2×・・・Mkとして、変調数M1の粗変調を1回行い、その後、変調数M2乃至Mkの夫々の(k−1)回の微変調を行うという場合、n番目(nは2乃至kのうち何れかの値)の前記第2変調素子の第n範囲を表す変調振幅(ピーク・ピーク)Inは、変調数M1の粗変調に係る変調振幅(ピーク・ピーク)Iaとの比、即ちIn/Iaとして、次の式(5)で表されるようにするのが好適である。ただし、Πは、総乗の記号である。
Figure 0006850516
・・・(5)
図14は、図12の振幅変調を適用した基本的な暗号化部に対して新たな手法を適用した暗号化部、即ち発明が適用される暗号化部の第6の例の詳細な構成例を示すブロック図である。
図14の例では、図12の例のDAC90と位相変調素子91の代わりに、粗DAC100A及び微DAC100Bp、並びに粗位相変調素子101A及び微位相変調素子101Bpを採用したものである。
主な構成要素は、図14の例と図13の例とは同様であるが、以下の点が異なる。
即ち、粗位相変調素子101A及び微位相変調素子101Bは、図13の例では、マッハ・ツェンダ変調器MZ3における2つの経路のうち1つにおいて、直列的に接続されていたのに対して、図14の例では、マッハ・ツェンダ変調器MZ3における2つの経路の夫々に配置されることで、並列的に接続される。図14の例では、図13の例における微位相変調素子101Bの配置を変更したもの、即ち、粗位相変調素子101Aに対し並列的に接続された微位相変調素子を、微位相変調素子101Bpとして示した。
マッハ・ツェンダ変調器を用いた振幅変調において、直列的に配置された位相変調素子を、並列的に配置する場合、並列的に配置した位相変調素子の片方の極性を反転(プラスマイナスの電圧が反転される)させることで、直列的な配置と同様の効果を得ることができる。このため、図14の例では、図13の例とは異なり、微DAC100Bpにおける駆動信号の極性は、図13の例における微DAC100Bの駆動信号の極性に対して反転されることになる。
以上、本発明の実施形態として、光信号に対する変調として、多値の位相変調又は多値の振幅(強度)変調を行った例を挙げた。
換言すると、上述の例では、多値の位相と多値の振幅(強度)のうち何れか一方のみが用いられて予め用意された多数個のパターンのうち、何れかのパターンに変調(何れかの値の位相に回転、若しくは振幅を変化)するという方式が採用されていた。
しかしながら、多数個のパターンは、多値の位相又は多値の振幅の何れかだけで用意する必要は特にない。位相の1以上の値と振幅の1以上の値とを組み合わせることで、多数個のパターンを用意してもよい。
つまり、本発明は、光信号に対する変調として、位相変調と振幅(強度)変調とを組み合わせた多値の変調に対しても採用することができる。
図15は、光信号に対する変調として、位相変調と振幅(強度)変調とを組み合わせた多値の変調に対して採用した場合における、本発明が適用される暗号化部の第7の例の詳細な構成例を示すブロック図である。
図15に示すように、位相変調及び振幅変調の両変調は、IQ変調器IQ2を用いた構成にすることで実現できる。
つまり、図15の例の多値変調部32は、粗DAC120Aa、粗DAC120Ab、微DAC120Ba、及び微DAC120Bbを含むように構成される。そして、図15の例の多値変調部32は、粗位相変調素子121Aa、粗位相変調素子121Ab、微位相変調素子121Ba、及び微位相変調素子121Bbを有するIQ変調器IQ2を含むように構成される。
IQ変調器IQ2は、第1のマッハ・ツェンダ変調器と、第2のマッハ・ツェンダ変調器とが並列的に接続されて構成される。
粗位相変調素子121Aa及び微位相変調素子121Baは、第1のマッハ・ツェンダ変調器における2つの経路のうち1つにおいて、直列的に接続される。
粗位相変調素子121Ab及び微位相変調素子121Bbは、第2のマッハ・ツェンダ変調器における2つの経路のうち1つにおいて、直列的に接続される。
図16は、図15の例の変形例、即ち、光信号に対する変調として、位相変調と振幅(強度)変調とを組み合わせた多値の変調に対して採用した場合における、本発明が適用される暗号化部の第8の例の詳細な構成例を示すブロック図である。
図16の例の多値変調部32は、図15の例と基本的に同様の構成要素を持ち、粗DAC120Aa、粗DAC120Ab、微DAC120Bap、及び微DAC120Bbpを含むように構成される。そして、図16の例の多値変調部32は、図15の例と基本的に同様の構成要素を持ち、粗位相変調素子121Aa、粗位相変調素子121Ab、微位相変調素子121Bap、及び微位相変調素子121Bbpを有するIQ変調器IQ2を含むように構成される。
ただし、図16の例では、粗位相変調素子121Aa及び微位相変調素子121Bapの夫々は、第1のマッハ・ツェンダ変調器における2つの経路の夫々に配置されることで、並列的に接続される。
また、粗位相変調素子121Ab及び微位相変調素子121Bbpの夫々は、第2のマッハ・ツェンダ変調器における2つの経路の夫々に配置されることで、並列的に接続される。
図16の例では、図15における微位相変調素子121Baの配置を変更したもの、即ち、粗位相変調素子121Aaに対し並列的に接続された微位相変調素子を、微位相変調素子121Bapとして示した。同様に、図15における微位相変調素子121Bbの配置を変更したもの、即ち、粗位相変調素子121Abに対し並列的に接続された微位相変調素子を、微位相変調素子121Bbpとして示した。
つまり、光信号に対する変調として、位相変調と振幅(強度)変調とを組み合わせた多値の変調を採用し、IQ変調器を用いる場合、粗位相変調素子の夫々と微位相変調素子の夫々とは、2つ以上の経路の何れかに配置される。このとき、粗DACと微DACの夫々は、必要に応じ極性の反転等を行う。
以上、本発明が適用される光信号装置1の各種各様な実施形態を説明してきた。しかしながら、本発明が適用される光信号装置1は、粗変調と微変調とを行うことで、総合的な変調数Nの向上が達成できるものであれば足り、その構成は上述の各種実施形態に限定されず、例えば次のようなものであってもよい。
例えば上述の実施形態では、説明の便宜上、光送信装置1から送信されて光受信装置2で受信される光信号の伝送路は、光通信ケーブル3が採用されたが、特にこれに限定されない。
例えば、光通信ケーブル3と光送信装置1又は光受信装置2の間に、光増幅器や光スイッチ、波長スイッチ等の光通信に係る機器が挿入されてもよい。また、光の伝送路は、光ファイバを用いたものには限らず、所謂光無線等の空間を伝搬するような通信経路を含む。即ち、光通信ケーブル3と光送信装置1又は光受信装置2の間にいかなる通信チャネルを用いてもよい。
送信データ提供部11は、光送信装置1に内蔵されているが、図示せぬ送信データ受信部を備え、有線又は無線等の所定の受信手段により、光送信装置の外部から受信してもよい。更には、図示せぬ記憶装置やリムーバブルなメディアを用いて送信データを提供するものであってもよい。即ち、送信データ提供部はどのような送信データ取得手段を有していてもよい。
暗号鍵提供部12は、暗号化部13が暗号に係る多値のデータを生成するに足る鍵を提供すればよい。即ち、暗号鍵は、共有鍵であってもよく、秘密鍵と公開鍵等他のアルゴリズムを用いる鍵であってもよい。
搬送波発生部14は光送信装置1に内蔵する必要はない。即ち、光送信装置1は、光信号暗号化装置として、搬送波を入力し暗号信号を送信するものとしてよい。
更に言えば、光信号暗号化装置は、送信データを既に搬送波に載せた光信号を入力し、暗号化に係る多値の変調を行うものであってもよい。
暗号信号送信部15は、必要に応じて暗号信号の強度を増幅する等の処理を行うが、光信号装置1に内蔵せず、暗号データを増幅せずに出力し、図示せぬ外部の光信号増幅装置を用いてもよい。
回路図内の信号の夫々は、必要に応じて信号増幅器等の信号強度変換器により増幅・減衰されるものあってもよい。例えば、荒DAC及び微DAC等のDACから出力される電気信号は、位相変調素子の仕様に応じた信号強度に増幅するものであってもよい。
例えば上述の実施形態では、説明の便宜上、粗位相変調を行った光信号に対し、微位相変調を行ったが、特にこれに限定されない。即ち、粗変調と微変調とはどのような順番で行われてもよい。更に言えば、粗変調と微変調とは、任意の数の経路に分岐する干渉計構成の、任意の経路で行われてもよく、変調された信号は、任意の箇所で任意の回数の干渉を行うものであってよい。
また、本発明のこれまでの実施例では信号処理に係る信号を、光信号としたがこれに限定されるものではない。即ち、光信号に限らず電気信号等に対して各種変調を行ってデータを送信できる信号であればよい。
以上まとめると、本発明が適用される信号処理装置は、次のようなものであれば足り、各種各様な実施形態をとることができる。
即ち、本発明が適用される信号処理装置は、
第1範囲(例えば図7の範囲VP1)におけるM1個(M1は任意の整数値)のパターン(例えば各シンボルの配置位置というパターン)のうち何れかに信号を変調する第1変調素子(例えば図8の粗位相変調素子62A)と、
第2範囲(例えば図7の範囲VP2)乃至第k範囲(kは1以上の整数値)の夫々における、M2乃至Mk個(M2乃至MkはM1を含め相互に独立した任意の整数値)の夫々のパターンのうち何れかに信号を夫々変調する(k−1)個の第2変調素子(例えば図8の微位相変調素子62B−1乃至62B−(k−1))と、
前記第1変調素子の第1範囲、及び前記(k−1)個の第2変調素子の夫々の前記第2範囲乃至前記第k範囲を制御する制御部(例えば図8の粗DAC61A、DAC61B−1乃至61B−(k−1))と、
を備え、
前記制御部は、(k−1)個の前記第2変調素子の夫々の前記第2範囲乃至前記第k範囲を、前記第1変調素子の前記第1範囲と比較して狭くなるように制御する、
信号処理装置である。
このような信号処理装置を採用することで、変調分解能を向上することができる。
1・・・光送信装置、2・・・光受信装置、3・・・光通信ケーブル、11・・・送信データ提供部、12・・・暗号鍵提供部、13・・・暗号化部、14・・・搬送波発生部、15・・・暗号信号送信部、21・・・暗号信号受信部、22・・・暗号鍵提供部、23・・・復号部、31・・・暗号発生部、32・・・多値変調部、41・・・DAC、42・・・位相変調素子、L1・・・信号路、L2・・・信号路、L3・・・信号路、L4・・・信号路、MZ1・・・マッハ・ツェンダ変調器、51・・・DAC、52・・・位相変調素子、53・・・DAC、54・・・位相変調素子、L11・・・信号路、L12・・・信号路、L21・・・信号路、L22・・・信号路、L23・・・信号路、61A・・・粗DAC、61B・・・微DAC、62A・・・粗位相変調素子、62B・・・微位相変調素子、L31・・・信号路、L32・・・信号路、L33・・・信号路、L34・・・信号路、61A・・・粗DAC、61B−1・・・微DAC、61B−k−1・・・微DAC、62A・・・粗位相変調素子、62B−1・・・微位相変調素子、62B−k−1・・・微位相変調素子、MZ2・・・マッハ・ツェンダ変調器、70・・・DAC、71・・・位相変調素子、72A・・・粗位相変調素子、72B・・・微位相変調素子、IQ1・・・IQ変調器、80Aa,80Ab・・・粗DAC、80B・・・微DAC、81Aa,81Ab・・・粗位相変調素子、81B・・・微位相変調素子、MZ3・・・マッハ・ツェンダ変調器、90・・・DAC、91・・・位相変調素子、100A・・・粗DAC、100B・・・微DAC、101A・・・粗位相変調素子、101B・・・微位相変調素子、101Bp・・・微位相変調素子、IQ2・・・IQ変調器、120Aa,120Ab・・・粗DAC、120Ba,120Bb・・・微DAC、121Aa,121Ba・・・微位相変調素子、121Ab,121Bb・・・微位相変調素子、121Bap・・・微位相変調素子、121Bbp・・・微位相変調素子

Claims (4)

  1. 信号の位相を回転することにより、第1範囲におけるM1個(M1は任意の整数値)のパターンのうち何れかに信号を変調する第1変調素子と、
    信号の位相を回転することにより、第2範囲乃至第k範囲(kは2以上の整数値)の夫々における、M2乃至Mk個(M2乃至MkはM1を含め相互に独立した任意の整数値)の夫々のパターンのうち何れかに信号を夫々変調する(k−1)個の第2変調素子と、
    前記第1変調素子の第1範囲、及び前記(k−1)個の第2変調素子の夫々の前記第2範囲乃至前記第k範囲を制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、(k−1)個の前記第2変調素子の夫々の前記第2範囲乃至前記第k範囲の夫々を表す位相回転量(ピーク・ピーク)の夫々を、前記第1変調素子の前記第1範囲におけるパターンの数M1により位相2πを除算することで定められる位相回転量(ピーク・ピーク)と比較して狭くなるように制御する、
    信号処理装置。
  2. 記第1変調素子の前記第1範囲を表す位相回転量(ピーク・ピーク)は、
    Figure 0006850516
    で表され、
    n番目(nは2乃至kのうち何れかの値)の前記第2変調素子の第n範囲を表す位相回転量(ピーク・ピーク)は、前記第1変調素子の前記位相回転量(ピーク・ピーク)に対して、その比が
    Figure 0006850516
    である、
    請求項1に記載の信号処理装置。
  3. 前記第1変調素子及び前記第2変調素子は、信号の位相を回転させる素子であり、振幅変調を行う干渉計構成をなし、
    n番目(nは2乃至kのうち何れかの値)の前記第2変調素子の第n範囲を表す変調振幅(ピーク・ピーク)は、前記第1変調素子の第1範囲を表す変調振幅(ピーク・ピーク)に対して、その比が
    Figure 0006850516
    である、
    請求項1に記載の信号処理装置。
  4. 前記制御部は、前記信号を暗号信号とするための制御を行う、
    請求項1乃至3のいずれかに記載の信号処理装置。
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