以下の詳細な説明では、本明細書の一部を形成する添付の図面が参照される。文脈が特に指示しない限りは、図面において、同じ符号が、一般に同じ構成要素を特定する。本開示の態様が、多種多様な異なる構成で配置され、置換され、組み合わされ、および設計され得ることが容易に理解され、これらのすべては、明示的に意図され、本開示の一部を成している。
<本開示の原則となる基礎知識>
背景技術で述べたように、MTCのカバレッジ拡張の1つの重要な技術であるレペティションでは、長いレペティションが長時間続いて、MTCのUEには常に受信状態とするために長時間アクティブな状態を維持するように要求することになる。これにより、UEの電力が大きく消費され、多くのシステムリソースが占有される。したがって、レペティション回数を低減するためにカバレッジ拡張を実現するには、参照信号(RS:Reference Signal)密度(density)の増加などの他のカバレッジ拡張技術が有効である。
シンプルなRS密度の増加を導入するために、1つの物理リソースブロック(PRB:Physical Resource Block)を例として挙げる。1つのPRBは、時間領域では14のシンボル、周波数領域では12のサブキャリアで構成され、1つのシンボルと1つのサブキャリアは1つのリソース要素(RE:Resource Element)を形成する。つまり、1つのPRBには合計12×14個のREがある。1つのPRBにおいて、いくつかの種類の参照信号を送信するためにいくつかのREが割り当てられ、データ信号を送信するために他のREが割り当てられることが規格で指定されている。通常の使用法の場合での特定の参照信号については、1つのPRBにおいて参照信号を送信するために割り当てられたREの数およびその位置が規格で指定されている。したがって、RS密度、すなわち、1つのPRBにおける全てのREに対する参照信号を送信するためのREの比が規格で規定されている。したがって、RS密度の増加とは、1つのPRBにおいて参照信号を送信するためのREの数を増加させることを意味する。
RS密度を増加させることによって、チャネル推定性能および信号品質を改善することができ、このため、カバレッジ拡張を伴うMTCのUEのレペティション回数を低減することができる。
RS密度を増加させるための1つの直接的な解決策は、すべてのUEおよびすべてのチャネルが、例えばPRB毎に24個のセル固有参照信号(CRS:Cell-specific Reference Signal)のREおよび24個の復調用参照信号(DMRS:Demodulation Reference Signal)のREを有する最大のRS密度を想定することである。しかしながら、我々の考察に基づくと、一部のUEはRS密度の増加による恩恵を得ることができないが、それらの性能は影響を受けることになる。また、いくつかのチャネルは、符号化率に影響を与えることに起因して、RS密度の増加による恩恵を受けることができない。詳細な考察を以下に説明する。
第1の考察は、復調のために受信機側で組み合わされたさまざまなレペティション回数およびサブフレームの数に対する物理アップリンク共有チャネル(PUSCH:Physical Uplink Shared Channel)のシミュレーションに基づいている。図1は、PUSCHレペティションのブロックエラーレート(BLER:Block Error Rate)特性の一例を示す概略図である。
図1に示すように、左側の図1(a)および右側の図1(b)は、それぞれ異なる2つのレペティション事例に対応するシミュレーション曲線を示している。いずれも、横軸は平均の信号対雑音比(SNR:Signal to Noise Ratio)を表し、縦軸は平均のBLERを表している。図1(a)および図1(b)の両方の左下隅には、シミュレーションパラメータが具体的に示されている。図1(a)のレペティション回数がNRep=8であり、図1(b)のレペティション回数がNRep=128であることを除いて、図1(a)と図1(b)のシミュレーションパラメータは同じである。
また、図1(a)および図1(b)の右上隅に示すように、Naveのパラメータは、ジョイントチャネル推定(joint channel estimation)のために受信機側で合成されるサブフレームの数を表している。具体的には、図1(a)において、8回のレペティションの場合、点線の曲線は理想的なチャネル推定に対応し、実線の3つの曲線は、ジョイントチャネル推定のために受信機側で合成されるサブフレームの数がそれぞれ1,4および8に等しい場合の現実的なチャネル推定に対応している。同様に、図1(b)において、128回のレペティションの場合、点線の曲線は理想的なチャネル推定に対応し、実線の3つの曲線は、ジョイントチャネル推定のために受信機側で合成されるサブフレームの数がそれぞれ1,4および8に等しい場合の現実的なチャネル推定に対応している。
直観的には、図1(a)と図1(b)とを比較することにより、理想的なチャネル推定と現実的なチャネル推定とに関わらず、同じ平均BLERに対して、8回のレペティションの平均SNRは128回のレペティションの平均SNRよりもはるかに大きい。また、図1(a)の8回のレペティションの場合の、理想的なチャネル推定の曲線と4個または8個のサブフレームの合成を伴う現実的なチャネル推定の曲線との間の特性差は、図1(b)の128回の場合よりも小さい。すなわち、理想的なチャネル推定の曲線と現実的なチャネル推定の曲線との間の特性差は、レペティションの数が増加するにつれて大きくなる。
特に、平均BLER=10−1を例にとると、双方向矢印で示すように理想的なチャネル推定の曲線とNave=8の場合の曲線とを比較することにより、チャネル推定利得が図1(a)に示すように8回のレペティションの場合には約1dBしかなく、図1(b)に示すように128回のレペティションの場合には6〜7dBに達することは、容易に分かる。つまり、チャネル推定利得は、レペティション回数が少ない場合にはかなり制限されるが、レペティション回数が多い場合には大きくなる。
シミュレーション結果はアップリンクのシミュレーションによるものであるが、上記の考察はダウンリンクの場合にも有効であることに留意されたい。すなわち、チャネル推定性能の向上は、(例えば、図1(b)に示すように)低い信号対干渉雑音比(SINR:Signal to Inference plus Noise Ratio)シナリオではBLER特性が大幅に向上するが、(例えば、図1(a)に示すように)比較的高いSINRシナリオでは特性に与える影響は小さくなる。
したがって、上記の考察から、図1(a)に示すようにSINRが比較的高く、0または少ないレペティション回数、あるいは、レペティションがないかまたは短いレペティション(カバレッジ拡張レベルがないか、より低い)ではなく、図1(b)に示すようなSINRが比較的低く、より多いレペティション回数、または、長いレペティション(カバレッジ拡張レベルがより高い)に対して、RS密度を増加させることは有意義である。
第2の考察は、以下のようなエンハンスド物理ダウンリンク制御チャネル(EPDCCH:Enhanced Physical Downlink Control Channel)の例に基づいている。
一例として、120個の利用可能なREを有する1つのPRBでEPDCCHが送信されると仮定すると、ダウンリンク制御情報(DCI:Downlink Control Information)のサイズは巡回冗長検査(CRC:Cyclic Redundancy Check)により26ビットであり、変調はQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)であり、その同等の符号化率は約26/(120×2)=0.108と非常に低い。その場合、RS密度を増加させるために、データ信号を送信するために割り当てられたいくつかのREが、通常、RSを送信するために使用され、これは符号化率に大きな影響を与えないようである。例えば、RSをさらに送信するために12個のデータREを使用すると、符号化率が26/((120−12)×2=0.120に変更され、これは依然として非常に低い。また、符号化率の変化量も0.012と非常に小さい。
別の例として、EPDCCHが36個のREを搬送することができる1つのエンハンスド制御チャネル要素(ECCE:Enhanced Control Channel Element)で送信されると仮定すると、DCIサイズもまたCRCにより26ビットであり、変調はQPSKであり、その同等の符号化率は26/(36×2)=0.361と、上記の例に比べて比較的高い。この場合、RSのREについて3個または6個のデータREを置き換えると、26/((36−3)×2)=0.394または26/((36−6)×2)=0.433に符号化率が変更され、これも上記の例に比べて比較的高い。そして、これに対応して、符号化率の変化量は0.033または0.072と高い。したがって、RSのREについて3個または6個のデータREを置き換えることは、BLERの特性に何らかの影響を与える。その場合、RS密度の増加に起因するチャネル推定利得は、増加した符号化率によって引き起こされる損失よりも小さくなり得る。
したがって、上記の考察から、符号化率が低い場合(例えば前の例)は、符号化率が高い場合(例えば後の例)よりもRS密度の増加が妥当であることが分かる。なぜなら、低い符号化率にはほとんど影響を与えないが、ユーザ機器(UE:User Equipment)は、RS密度の増加に起因するチャネル推定性能の向上による恩恵を受けることができる。
上記の考察の結果はダウンリンクの例に基づくものであるが、上記の考察はアップリンクの場合にも有効であることに留意されたい。
上記の2つの考察に基づいて、システムの性能を最大限に最適化するために、RS密度の増加を採用するときに、RS密度の増加が有意義である条件を考慮する必要がある。
本開示の一実施形態では、図2に示すような無線通信方法20が提供される。図2は、本開示の一実施形態による無線通信方法のフローチャートである。図2に示すように、無線通信方法20は、カバレッジ拡張レベルでPRBにおける参照信号およびデータ信号を送信する工程S201を含む。無線通信方法20において、PRBにおける参照信号を送信するリソース要素の数は、カバレッジ拡張レベル、チャネルタイプ、および/またはデータ信号の符号化率によって決定される。
具体的には、上述したように、1つのPRBは、全体で12×14個のREを含み、そのうちのいくつかは、参照信号(RS:reference signal)を送信するために割り当てられ、他のいくつかは、データ信号を送信するために使用される。例えば、RSは、UE(受信機側)のデータを含む送信信号を復調するために使用されるDMRSであってもよい。しかしながら、RSは、DMRSなどの特定のRSに限定されず、すべての種類のRSであってもよい。例えば、無線通信方法20がMTCで使用される場合、RSはCRSであってもよい。
さらに、例えば、カバレッジ拡張を伴うMTCにおいて、カバレッジ拡張レベルは、カバレッジ拡張のレベルまたは程度を示すように規定される。カバレッジ拡張レベルが高いほど、カバレッジ拡張が大きくなる。より詳細には、カバレッジ拡張を実施するためにレペティションを使用する場合、カバレッジ拡張レベルは、レペティション回数によって表されてもよい。すなわち、使用されるレペティション回数が多いほど、カバレッジ拡張が大きくなり、したがって、カバレッジ拡張レベルが高くなる。
さらに、レペティションに関して、レペティション回数は、RSおよびデータ信号がサブフレームまたはPRBにおいて繰り返し送信される回数を示すことは周知である。1つのサブフレームは2つのスロットで構成され、各スロットは時間領域で7つのシンボルを含み、これは1つのPRBと同じである。ただし、1つのPRBは周波数領域で12個のサブキャリアに対応し、1個のサブフレームは周波数領域で帯域幅に依存する。したがって、サブフレームにおけるレペティションは、時間領域のみにおけるレペティションを意味し、PRBにおけるレペティションは、時間領域および周波数領域の両方におけるレペティションを意味する。なお、ここでは例示していないが、レペティションは周波数領域でのみ実施されてもよいことに留意されたい。
このように、本開示の一実施形態によれば、無線通信20において、カバレッジ拡張レベルを、時間領域および/または周波数領域における参照信号およびデータ信号の送信のレペティション回数によって表すことができる。
カバレッジ拡張のための重要な技術の1つとしてのレペティションは説明のためのものに過ぎず、カバレッジ拡張のための技術はレペティションに限定されず、他の技術をカバレッジ拡張の実施に使用してもよいことに留意されたい。他の技術を用いる場合、カバレッジ拡張レベルは、レペティション回数の代わりに他のパラメータによって表されてもよい。
また、無線通信方法20は、MTCに適しているが、MTCに限定されない。これを、カバレッジ拡張を伴うあらゆる無線通信に適用することができる。
上述したように、PRBにおいてRSを送信するREの数を、カバレッジ拡張レベル、チャネルタイプ、および/またはデータ信号の符号化率によって決定することができる。すなわち、3つのパラメータのうちの1つまたは任意の組み合わせが、RS密度の増加を実施するために使用される。3つのパラメータの詳細については後述する。
無線通信20では、カバレッジ拡張レベル、チャネルタイプ、および/またはデータ信号の符号化率に基づいてRS密度を増加させることによって、信号品質が改善され、カバレッジ拡張に伴うUEの電力消費が低減される。
本開示の一実施形態によれば、図2に示す無線通信20において、より大きなカバレッジ拡張レベルのためのPRBにおける参照信号を送信するリソース要素の数は、より小さなカバレッジ拡張レベルのためのものよりも多くてもよい。
具体的には、上記第1の考察で見られるように、図1(b)に示すように、カバレッジ拡張レベルが大きい(例えば、レペティション回数が多い)通信は、SINRが比較的低く、チャネル推定性能の向上がそのBLER特性を大幅に向上させることになるため、この場合、RS密度を増加させることは有意義であり、すなわち、PRBにおけるより多くのRSのREがRSを送信するために使用されるべきである。一方、図1(a)に示すように、カバレッジ拡張レベルが小さい(例えば、レペティション回数が少ない)通信は、SINRが比較的高く、チャネル推定性能の向上はそのBLER特性にほとんど影響を与えないだけであり、この場合、RS密度を増加させることに意味はなく、すなわち、PRBにおけるより少ないRSのREがRSを送信するために使用されるべきである。
当業者にとって分かり易くするため、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH:Physical Downlink Shared Channel)を例に挙げる。以下、表1は、カバレッジ拡張レベルに基づいてPRBにおけるRSを送信するためのREの例示的な使用法を示している。
表1において、第1のラインは5つの異なるカバレッジ拡張レベル1〜5を与え、第2のラインはカバレッジ拡張レベル1〜5にそれぞれ対応するRS構成を示している。ここで、カバレッジ拡張レベル1は最小レベル(例えば、最小レペティション回数)を示し、カバレッジ拡張レベル5は最大レベル(例えば、最大レペティション回数)を示すものと仮定する。
最小のカバレッジ拡張レベル1の場合には、RSを送信するためにPRBにおける最小数のREが使用され、すなわち、前述のように、このシナリオ中でのRS密度の増加によるチャネル推定利得が潜在的に存在しないので最小のRS密度が使用される。例えば、表1に示すように、1つまたは2つのDMRSポート、すなわち12個のDMRSのREをここではRSのREとして使用する。
最小のカバレッジ拡張レベル1より大きいカバレッジ拡張レベル2の場合、最小のカバレッジ拡張レベル1の場合よりも、PRBにおけるRSを送信するためのREの数を増加させることができる。例えば、表1に示すように、2つまたは4つのDMRSポート、すなわち24個のDMRSのREをここではRSのREとして使用する。24個のDMRSのREは、最大のDMRSのRE構成である。
カバレッジ拡張レベル2よりも大きいカバレッジ拡張レベル3の場合、カバレッジ拡張レベル2の場合よりも、PRBにおけるRSを送信するためのREの数をさらに増やすことができる。例えば、表1に示すように、2つまたは4つのDMRSポート、すなわち24個のDMRSのREに加えて、2つのCRSポート、すなわち16個のCRSのREをここでRSのREとして使用する。つまり、この場合、PRBには合計40個のRSのREが存在する。
カバレッジ拡張レベル3よりも大きいカバレッジ拡張レベル4の場合、カバレッジ拡張レベル3の場合よりも、PRBにおけるRSを送信するためのREの数をさらに増やすことができる。例えば、表1に示すように、2つまたは4つのDMRSポート、すなわち24個のDMRSのREおよび4つのCRSポート、すなわち24個のCRSのREをここでRSのREとして使用する。つまり、この場合、PRBには合計48個のRSのREが存在する。24個のCRSのREは、CRSのREの最大構成である。
最大カバレッジ拡張レベル5の場合、カバレッジ拡張レベル4の場合よりも、PRBにおけるRSを送信するためのREの数をさらに増やすことができる。例えば、表1に示すように、DMRSのREの最大構成、すなわち24個のDMRSのREおよびCRSのREの最大構成、すなわち24個のCRSのREに加えて、チャネル状態情報参照信号(CSI−RS:Channel State Information Reference Signal)などの別のRSに割り当てられたREをここではRSのREとして使用することができる。つまり、この場合、PRBには合計48個以上のRSのREが存在する。
表1のカバレッジ拡張レベルに基づくRS構成では、RS密度の増加による恩恵を受けることができないUEは特性損失を生じない。
カバレッジ拡張レベルおよび表1の対応するRS構成の分類は、説明の目的のみであり、本開示はこれに限定されないことに留意されたい。カバレッジ拡張レベルおよび対応するRS構成の分類を、特定の実施に応じて変更することができる。
また、PDSCHを例にとり、カバレッジ拡張レベルに基づいたPRBにおけるRSのREの数の決定について具体的に説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。本開示は、例えば、PUSCHにも適しており、任意の種類のダウンリンクおよびアップリンクにも適用可能である。
無線通信20は、カバレッジ拡張レベルに基づいてPRBにおけるRSのREの数を決定することにより、RS密度を不必要に増加させること、ならびにオーバヘッドおよび符号化率の増加によりカバレッジ拡張レベルがより小さいUEの元の性能に影響を及ぼすことを回避することができる。
本開示の一実施形態によれば、図2に示す無線通信20において、PRBにおいて送信される参照信号の少なくとも一部は、既存のCRS、DMRS、CSI−RS、および/または他の既存の参照信号を再使用することができる。
これら既存のRSを再利用することは、PRBにおいて既存のRSを送信するために割り当てられたREを使用するだけでなく、これらの信号をチャネル推定に使用することを意味する。具体的には、CRS、DMRS、CSI−RSなどのレガシーRSのためのPRBにおけるRE構成は、規格で予め規定されている。これらのレガシーRSを、RS密度を増加させるために再使用することができる。
例えば、MTCのUEの場合、RS密度の増加の特定の要求に応じて、MTCに使用されるRSは、既存のCRS、DMRS、CSI−RSを再使用することができる。つまり、PRBにおいてMTCのRSを送信するREは、CRSのRE、DMRSのRE、CSI−RSのREなどを直接適用することができる。例えば、表1に示すように、カバレッジ拡張レベル1および2については、DMRSが再使用される。カバレッジ拡張レベル3および4のRS密度を増加させる必要がある場合、CRSが追加的に再使用される。カバレッジ拡張レベル5のRS密度をさらに増加させる必要がある場合、DMRS、CRSおよびCSI−RSはすべて再使用される。レガシーRSのREに加えて、これらのレガシーRSの信号は、MTCに直接使用されてもよい。
無線通信20においてRSにレガシーRSを再利用することによって、既存のRSを可能な限り利用することができ、多くの追加のRSのREを増加させることが回避され、したがってリソース使用率が保証される。
本開示の一実施形態によれば、図2に示す無線通信20において、PRBにおいて送信される参照信号の少なくとも一部を、データ信号を送信するために使用されるリソース要素で送信することができる。
具体的には、例えばMTCにレガシーRSを使用できない場合には、データ信号を送信するために割り当てられたいくつかのREを使用してRSを送信することができる。例えば、表1のPDSCHの場合においてDMRSのREのみが利用可能であると仮定する。したがって、カバレッジ拡張レベル3の場合、DMRSのREの最大構成、すなわち24個のDMRSのREに加えて、データ信号を送信するために割り当てられた16個のREを使用して、CRSのREの代わりにRSを送信することができる。カバレッジ拡張レベル4および5の場合は、カバレッジ拡張レベル3の場合と同様である。
したがって、レガシーRSの可用性および増加されるべきRSのREの数に基づいて、すべてのRSがレガシーRSを再使用するか、RSの一部がレガシーRSを再使用し、残りのRSがPRB内のいくつかのデータのREにおいて送信されるか、または、すべてのRSがPRB内のいくつかのデータのREにおいて送信される。
本開示の一実施形態によれば、図2に示す無線通信20において、より高い符号化率のためのPRBにおける参照信号を送信するリソース要素の数は、より低い符号化率のためのものよりも少ない。
具体的には、上記第2の考察で見られるように、RS密度を増加させるとき、低い符号化率にはほとんど影響がないので、符号化率が高い場合よりも符号化率が低い場合に、RS密度の増加がより妥当なものとなる。すなわち、符号化率が低い場合には、PRBのより多くのRSのREを使用してRSを送信する必要があり、符号化率が高い場合には、PRBのより少ないRSのREを使用してRSを送信する必要がある。
無線通信20は、符号化率に基づいてPRBにおけるRSのREの数を決定することによって、RS密度を不必要に増加させること、および高い符号化率を有するUEに特性損失を引き起こすことを回避することができる。
本開示の一実施形態によれば、図2に示す無線通信20において、データ信号が、PDSCHまたはPUSCHの送信に使用され、PRBにおける参照信号を送信するためのリソース要素の使用法が、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH:Physical Downlink Control Channel)またはEPDCCHで送信されるDCIに示されるMCSによって示される。
具体的には、当業者が容易に理解できるように、PDSCHは120個の利用可能なREを有する1つのPRBで送信され、変調はQPSKであると仮定される例を引き続き採用する。この場合のRSの使用法(構成)を、PDCCHまたはEPDCCHで送信されるDCIに示されるMCSに示すことができる。次に、表2は、変調符号化方式(MCS:Modulation and Coding Scheme)で示される符号化率に基づくRS密度の増加の一例を示している。
表2において、第1列はMCSインデックス0〜9を列挙し、第2列はここではQPSKに対する変調次数2を与えている。さらに、第3列は、第1列のMCSインデックス0〜9に1つずつ対応するトランスポートブロックサイズ(TBS:Transport Block Size)インデックス0〜9を示し、それぞれ異なるサイズのデータ、すなわち異なるデータビット数を示している。上記で仮定した条件だけでなく、各TBSインデックスによって示されるビット数に基づいて、各TBSインデックスの対応する符号化率を、上記第2の考察と同じ計算方法によって計算することができる。第4列は、TBSインデックス0〜9にそれぞれ対応する計算された符号化率を与えている。例えば、TBSインデックス0およびMCSインデックス0は符号化率0.067に対応し、TBSインデックス1およびMCSインデックス1は符号化率0.1に対応し、TBSインデックス2およびMCSインデックス2は符号化率0.134に対応し、TBSインデックス3およびMCSインデックス3は符号化率0.167に対応し、TBSインデックス4およびMCSインデックス4は符号化率0.233に対応し、TBSインデックス5およびMCSインデックス5は符号化率0.3に対応し、TBSインデックス6およびMCSインデックス6は符号化率N/Aに対応し、TBSインデックス7およびMCSインデックス7は符号化率0.433に対応し、TBSインデックス8およびMCSインデックス8は符号化率0.5に対応し、TBSインデックス9およびMCSインデックス9は符号化率0.567に対応している。
上記の議論に基づいて、より高い符号化率のためのPRBにおけるRSのREの数は、より低い符号化率のためのものよりも小さくなければならず、RS密度の増加はより低い符号化率にほとんど影響を与えないので、UEは、増加した符号化率の影響を受けることなく、RS密度の増加に起因するチャネル推定の向上の恩恵を受けることができる。
表2において、第5列は、異なる場合における増加したRSのREの数を与えている。具体的には、MCSインデックス0,1,および2でそれぞれ示される符号化率が0.067,0.1,および0.134と低い場合には、最大のRE密度の増加が用いられ、すなわち、PRBにおいてRSを送信するために24個のREが追加される。MCSインデックス3,4および5でそれぞれ示される符号化率が0.167,0.233,および0.3の中程度の場合には、中程度のRE密度の増加が用いられ、すなわちPRBにおいてRSを送信するために12個のREが追加される。MCSインデックス6,7,8,および9でそれぞれ示される符号化率がN/A,0.433,0.5,および0.567と高い場合には、RE密度の増加は用いられず、すなわち、PRBにおいてRSを送信するためにREが追加されない。したがって、表2に示すように、PRBにおけるRS(またはRS密度の増加)を送信するためのREの使用法を、MCSによって示すことができる。
表2のRSのREの増加した数(例えば、24個または12個のRE)は、説明の目的のみであり、本開示はそれに限定されないことに留意されたい。また、ここではPDSCHを例に説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。本開示は、例えば、PUSCHにも適しており、任意の種類のダウンリンクおよびアップリンクデータにも適用可能である。
さらに、前述のように、この例の追加された24個または12個のREは、レガシーRSを再使用するか、PRBのいくつかのデータのREで送信されるか、または、レガシーRSを部分的に再使用し、PRBの一部のデータのREで部分的に送信されることができる。
MCSによってPRBにおけるRSを送信するためのREの使用法を示すことによって、RSの使用法を示すために新たなシグナリングを設定する必要はない。
本開示の一実施形態によれば、図2に示す無線通信20において、PRBにおいて参照信号を送信するリソース要素の使用法は、無線リソース制御(RRC:Radio Resource Control)によって構成されてもよく、予め規定されてもよく、チャネル品質インジケータ(CQI:Channel Quality Indicator)を介してユーザ機器によって推奨されてもよい。
具体的には、PRBにおけるRSを送信するためのREの使用法をMCSで示す例を上記に示したが、本発明はこれに限定されるものではない。増加したRSのREの詳細な使用法は、RRCによって構成されてもよく、予め規定されていてもよい。あるいは、UEは、CQIを介してRS密度の増加を推奨してもよい。RRCおよびCQIは、MCSのような既存のシグナリングであり、その構成は当業者には周知であるので、ここでは、冗長性を避けるためにその詳細について説明しない。同様に、この場合にRSの使用法を示すために新たなシグナリングを設定する必要はない。
上述したように、PRBにおいてRSを送信するREの数を、データ信号のチャネルタイプによって決定してもよい。すなわち、異なるチャネルは、異なるRS密度を使用してもよい。
本開示の一実施形態によれば、図2に示す無線通信20において、データ信号を、PDCCHまたはEPDCCHの送信に使用し、PRBにおいて参照信号を送信するリソース要素の使用法は、システム情報ブロック(SIB:System Information Block)によって示されるか、または指定されてもよい。
具体的には、PDCCHおよびPDSCHを例にとる。一般的に、PDCCHは符号化率が非常に低く、例えば1つのPRBを使用して26ビットのDCIを送信すると仮定されるが、PDSCHは比較的高い符号化率を使用してスループットを保証する。この場合、PDSCHは通常、標準的なRS密度を使用し、PDCCHは、増加したRS密度を使用してもよい。したがって、PDSCHのチャネル特性は影響を受けない。一方、PDCCHは、ほとんど特性損失もないが、RS密度の増加に起因するチャネル推定性能の向上による恩恵を受けることができる。
さらに、PDCCHのためのRSのREの詳細な使用法を、SIBによって示してもよい。あるいは、PDCCHのためのRSのREの詳細な使用法を、例えば仕様において指定してもよい。例えば、簡略化のために、PDCCHについて、最大RS密度(例えば、24個のCRSのREと24個のDMRSのRE)が常に仮定されてもよい。このように、PDCCHのためのRSのREの詳細な使用法を示すために、新たなシグナリングを設定する必要はない。
ここでは、PDCCHおよびPDSCHを例に説明したが、本発明はこれに限定されず、例えば、上記の設計はEPDCCHにも好適である。
本開示の一実施形態によれば、図2に示す無線通信20において、データ信号をSIB1の送信に使用することができ、PRBにおいて参照信号を送信するリソース要素の使用法は、マスタ情報ブロック(MIB:Master Information Block)によって示されるか、または指定されてもよい。
具体的には、SIBを例にとる。UEがSIB受信の前または受信中にカバレッジ拡張レベルを知らないことは周知である。この場合、SIB1の受信および復調前のカバレッジ拡張レベルに基づいて、SIB1のRS密度の増加を決定することは不可能である。したがって、PRBにおいてSIB1を送信する場合、RSを送信するためのREの使用法を仕様において指定してもよい。例えば、SIB1については、最大RS密度(例えば、24個のCRSのREと24個のDMRSのRE)が常に仮定されてもよい。
あるいは、SIB1のためのRSを送信するためのREの使用法は、MIBに示されてもよい。この場合、まず受信機側でMIBを復調して、SIB1の復調のためにMIBに示されたSIB1のためのRSを送信するためのREの使用法を得ることができる。そして、受信機側でSIB1を復調する。
SIB1のためのPRBにおけるRSのREの使用法をMIBで示すか、またはそれを指定することにより、SIB1のためのRSのREの詳細な使用法を示す新たなシグナリングを設定する必要はない。
本開示の一実施形態によれば、図2に示す無線通信20において、他のSIBのためのPRBにおいて参照信号を送信するリソース要素の使用法は、SIB1によって示される。
具体的には、SIB1の後に他のSIBが得られるので、他のSIBのためのPRBにおけるRSのREの使用法をSIB1で示してもよい。このようにして、SIB1が受信機側で受信された後、SIB1によって示される他のSIBのためのPRBにおけるRSのREの使用法を、他のSIBを復号するために得ることができる。そして、受信機側で他のSIBを得ることができる。
SIB1によって他のSIBのためのPRBにおけるRSのREの使用法を示すことにより、SIBのRSのより柔軟な使用法が実現される。
本開示の別の実施形態では、図3に示すような無線通信方法30が提供される。図3は、本開示の別の実施形態による無線通信方法のフローチャートである。図3に示すように、無線通信方法30は、カバレッジ拡張レベルで送信されるPRBにおける参照信号およびデータ信号を受信するステップS301を含む。無線通信方法30において、PRBにおける参照信号を送信するリソース要素の数は、カバレッジ拡張レベル、チャネルタイプ、および/またはデータ信号の符号化率によって決定される。
無線通信30では、カバレッジ拡張レベル、チャネルタイプ、および/またはデータ信号の符号化率に基づいてRS密度を増加させることによって、信号品質が改善され、カバレッジ拡張に伴うUEの電力消費が低減される。
本開示の一実施形態によれば、図3に示す無線通信30において、より大きいカバレッジ拡張レベルのためのPRBにおける参照信号を送信するリソース要素の数は、より小さなカバレッジ拡張レベルのためのものより多い。
本開示の一実施形態によれば、図3に示す無線通信30において、より高い符号化率のためのPRBにおける参照信号を送信するリソース要素の数は、より低い符号化率のためのものより少ない。
なお、上記無線通信方法20における他の技術的特徴も、無線通信装置30に組み込むことができる。
本開示のさらなる実施形態では、図4に示すような無線通信装置40が提供される。図4は、本開示のさらなる実施形態による無線通信装置40を示すブロック図である。
図4に示すように、無線通信装置40は、カバレッジ拡張レベルでPRBにおいて参照信号およびデータ信号を送信するように構成された送信ユニット401を含む。PRBにおける参照信号を送信するリソース要素の数は、カバレッジ拡張レベル、チャネルタイプ、および/またはデータ信号の符号化率によって決定される。
本開示による無線通信装置40は、無線通信装置40内で各種のデータを処理して各ユニットの動作を制御するために関連するプログラムを実行する中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)410、CPU410によって各種の処理および制御を実行するために必要な各種プログラムを格納するための読み出し専用メモリ(ROM:Read Only Memory)430、CPU410による処理および制御の手順で一時的に生成された中間データを格納するためのランダムアクセスメモリ(RAM:Random Access Memory)450、および/または各種のプログラムやデータなどを格納するための記憶ユニット470をさらに含んでもよい。上記送信ユニット401、CPU410、ROM430、RAM450、および/または記憶ユニット470などは、データおよび/またはコマンドバス490を介して相互接続され、相互間で信号を転送することができる。
上述のような各ユニットは、本開示の範囲を限定するものではない。本開示の一実施形態によれば、上記送信ユニット401の機能は、上記のCPU410、ROM430、RAM450、および/または記憶ユニット470などと組み合わせた機能ソフトウェアによって実現されてもよい。
無線通信装置40では、カバレッジ拡張レベル、チャネルタイプ、および/またはデータ信号の符号化率に基づいてRS密度を増加させることによって、信号品質が改善され、カバレッジ拡張に伴うUEの電力消費が低減される。
本開示のさらに別の実施形態では、図5に示すような無線通信装置50が提供される。図5は、本開示のさらに別の実施形態による無線通信装置50を示すブロック図である。
図5に示すように、無線通信装置50は、カバレッジ拡張レベルで送信されるPRBにおける参照信号およびデータ信号を受信するように構成された受信ユニット501を含む。PRBにおける参照信号を送信するリソース要素の数は、カバレッジ拡張レベル、チャネルタイプ、および/またはデータ信号の符号化率によって決定される。
本開示による無線通信装置50は、無線通信装置50内で各種のデータを処理して各ユニットの動作を制御するために関連するプログラムを実行するCPU510、CPU510によって各種の処理および制御を実行するために必要な各種プログラムを格納するためのROM513、CPU510による処理および制御の手順で一時的に生成された中間データを格納するためのRAM515、および/または各種のプログラムやデータなどを格納するための記憶ユニット517をさらに含んでもよい。上記受信ユニット501、CPU510、ROM513、RAM515、および/または記憶ユニット517などは、データおよび/またはコマンドバス520を介して相互接続され、相互間で信号を転送することができる。
上述のような各ユニットは、本開示の範囲を限定するものではない。本開示の一実施形態によれば、上記受信ユニット501の機能は、上記のCPU510、ROM513、RAM515、および/または記憶ユニット517などと組み合わせた機能ソフトウェアによって実現されてもよい。
無線通信装置50では、カバレッジ拡張レベル、チャネルタイプ、および/またはデータ信号の符号化率に基づいてRS密度を増加させることによって、信号品質が改善され、カバレッジ拡張に伴うUEの電力消費が低減される。
なお、無線通信装置40および無線通信装置50は、特定のアプリケーションシナリオに応じて、eNB(eNodeB)やUEなどであってもよい。また、上記の無線通信方法20および30の技術的特徴を、上記の無線通信装置40および50にそれぞれ組み込むことができる。
本開示を、ソフトウェア、ハードウェア、またはハードウェアと協働したソフトウェアによって実現することができる。上述した各実施形態の説明で用いた各機能ブロックを集積回路としてのLSIによって実現することができ、各実施形態で説明した各処理はLSIで制御されてもよい。それらは、チップとして個別に形成されてもよいし、機能ブロックの一部または全部を含むように1つのチップが形成されてもよい。それらは、そこに結合されたデータ入出力を含んでもよい。ここでLSIは、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、またはウルトラLSIと呼ばれる場合がある。ただし、集積回路を実現する手法は、LSIに限定されるものではなく、専用回路または汎用プロセッサを用いて実現されてもよい。また、LSIの製造後にプログラムすることが可能なフィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA:Field Programmable Gate Array)、またはLSIの内部に配置された回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブルプロセッサを使用してもよい。
なお、本開示は、本開示の趣旨および範囲から逸脱することなく、明細書に提示された説明および既知の技術に基づいて当業者によって多様に変更されるかまたは修正されることを意図し、このような変更および適用は、保護される特許請求の範囲内に入る。さらに、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で、上述した実施形態の構成要素を任意に組み合わせることができる。
本開示の実施形態は、少なくとも以下の主題を提供することができる。
(1).カバレッジ拡張レベルで物理リソースブロック(PRB:Physical Resource Block)において参照信号およびデータ信号を送信する工程、
を含む無線通信方法であって、
PRBにおける参照信号を送信するリソース要素の数が、カバレッジ拡張レベル、チャネルタイプ、および/またはデータ信号の符号化率によって決定される。
(2).より大きいカバレッジ拡張レベルのためのPRBにおける参照信号を送信するリソース要素の数が、より小さなカバレッジ拡張レベルのためのものより多い、(1)に記載の方法。
(3).PRBにおいて送信される参照信号の少なくとも一部が、既存のセル固有参照信号(CRS:Cell-specific Reference Signal)、復調用参照信号(DMRS:Demodulation Reference Signal)、チャネル状態情報参照信号(CSI−RS:Channel State Information Reference Signal)、および/または他の既存の参照信号を再使用する、(1)に記載の方法。
(4).PRBにおいて送信される参照信号の少なくとも一部が、データ信号を送信するために使用されるリソース要素において送信される、(1)に記載の方法。
(5).より高い符号化率のためのPRBにおける参照信号を送信するリソース要素の数が、より低い符号化率のためのものよりも少ない、(1)に記載の方法。
(6).データ信号が、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH:Physical Downlink Shared Channel)または物理アップリンク共有チャネル(PUSCH:Physical Uplink Shared Channel)を送信するために使用され、PRBにおいて参照信号を送信するためのリソース要素の使用法は、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH:Physical Downlink Control Channel)またはエンハンスド物理ダウンリンク制御チャネル(EPDCCH:Enhanced Physical Downlink Control Channel)で送信されるダウンリンク制御情報(DCI:Downlink Control Information)で示される変調符号化方式(MCS:Modulation and Coding Scheme)で示される、(1)に記載の方法。
(7).PRBにおいて参照信号を送信するリソース要素の使用法が、無線リソース制御(RRC:Radio Resource Control)によって構成され、チャネル品質インジケータ(CQI:Channel Quality Indicator)を介してユーザ機器によって予め規定されるかまたは推奨される、(1)に記載の方法。
(8).データ信号が、PDCCHまたはEPDCCHを送信するために使用され、PRBにおいて参照信号を送信するリソース要素の使用法が、システム情報ブロック(SIB:System Information Block)によって示されるか、または指定される、(1)に記載の方法。
(9).データ信号が、SIB1を送信するために使用され、PRBにおいて参照信号を送信するリソース要素の使用法が、マスタ情報ブロック(MIB:Master Information Block)によって示されるか、または指定される、(1)に記載の方法。
(10).他のSIBのためのPRBにおいて参照信号を送信するリソース要素の使用法がSIB1で示される、(1)に記載の方法。
(11).カバレッジ拡張レベルで送信される物理リソースブロック(PRB:Physical Resource Block)において参照信号およびデータ信号を受信する工程
を含む無線通信方法であって、
PRBにおける参照信号を送信するリソース要素の数が、カバレッジ拡張レベル、チャネルタイプ、および/またはデータ信号の符号化率によって決定される。
(12).より大きいカバレッジ拡張レベルのためのPRBにおける参照信号を送信するリソース要素の数が、より小さなカバレッジ拡張レベルのためのものより多い、(11)に記載の方法。
(13).より高い符号化率のためのPRBにおける参照信号を送信するリソース要素の数が、より低い符号化率のためのものよりも少ない、(11)に記載の方法。
(14).カバレッジ拡張レベルで物理リソースブロック(PRB:Physical Resource Block)において参照信号およびデータ信号を送信するように構成された送信ユニット
を含む無線通信装置であって、
PRBにおける参照信号を送信するリソース要素の数が、カバレッジ拡張レベル、チャネルタイプ、および/またはデータ信号の符号化率によって決定される。
(15).カバレッジ拡張レベルで送信される物理リソースブロック(PRB:Physical Resource Block)において参照信号およびデータ信号を受信するように構成された受信ユニット
を含む無線通信装置であって、
PRBにおける参照信号を送信するリソース要素の数が、カバレッジ拡張レベル、チャネルタイプ、および/またはデータ信号の符号化率によって決定される。
(16).カバレッジ拡張レベルが、時間領域および/または周波数領域における参照信号およびデータ信号の送信のレペティション回数によって表される、(1)に記載の方法。
なお、上記無線通信方法における技術的特徴を、上記の無線通信装置にも組み込むことができる。さらに、本開示の実施形態は、上記のそれぞれの無線通信方法における工程を実行するためのモジュールを含む集積回路を提供することもできる。さらに、本発明の実施形態は、コンピューティングデバイス上で実行されたときに、上記のそれぞれの無線通信方法の工程を実行するプログラムコードを含むコンピュータプログラムを記憶したコンピュータ可読記憶媒体を提供することもできる。