JP6847577B2 - ビフィドバクテリウム属細菌および/または乳酸菌の増殖促進および/または減少抑制剤 - Google Patents

ビフィドバクテリウム属細菌および/または乳酸菌の増殖促進および/または減少抑制剤 Download PDF

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Description

本技術はビフィドバクテリウム属細菌(以下、単に「ビフィズス菌」とも称する)および/または乳酸菌の増殖を促進または減少を抑制するために用いられる増殖促進および/または減少抑制剤、並びに増殖促進および/または減少抑制方法に関する。また本技術は、当該増殖促進および/または減少抑制剤とともにビフィズス菌および/または乳酸菌を含有する経口組成物に関する。
ビフィズス菌は、哺乳類(ヒトを含む)の腸管内常在菌であり、それ自体に病原性はなく、むしろ乳酸や酢酸の産生や栄養要求性等の点から病原性腸内細菌に拮抗し、これらの菌の腸管内での増殖を阻害する作用があることが知られている。
一般に、乳児の大腸内の腸内フローラ(腸内菌叢)はビフィズス菌が優勢であるが、その菌叢は加齢とともに変動する。具体的には、青年期から壮年期にかけてビフィズス菌は減少し、クロストリジウム属細菌や大腸菌などの腐敗菌が顕著に増加する。その結果、腸内環境は悪化し、宿主(人)の健康に悪影響がもたらされる。このため、人が年をとっても長く健康を維持するためには、腸内フローラをビフィズス菌等の有用菌が常に優勢な状態に維持しておくことが極めて重要である。
一方、乳酸菌は、通常、ヨーグルト等の乳製品や漬け物等の発酵食品に含まれており、これを哺乳類(ヒトを含む)が食することでその腸内に入り、腸内細菌のバランスを正常化したり、整腸作用を発揮する。また最近では、乳酸菌には、花粉症やアトピー性皮膚炎、ぜんそくなどのアレルギー疾患を抑える働きがあること、免疫メカニズムを調節することによりインフルエンザ感染予防があること、血中の善玉コレステロールの低下を抑え、中性脂肪の値を低下させる効果が期待できることも示されている。
こうしたことから、従来よりビフィズス菌や乳酸菌の増殖を促進する物質(以下、単に「増殖促進剤」とも称する)が求められており、数多くの増殖促進剤が開発され提案されている。
現在、ビフィズス菌の増殖促進剤として知られているものとして、例えばフラクトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、キシロオリゴ糖、イソマルトオリゴ糖、及び大豆オリゴ糖などのオリゴ糖;N−アセチルグルコサミン、ラクチュロース、ラフィノース、セアンデロース、シクロデキストリン、及びコンニャクマンナン等の糖質(以上、特許文献1〜4、非特許文献1〜3);豆乳及び豆乳抽出物(特許文献5〜6);茶抽出物(特許文献7);リン酸カルシウム(特許文献8);牛ラクトフェリン、牛アポラクトフィリン及び牛ラクトフィリン鉄(特許文献9)などを挙げることができる。
特開昭60−41449号公報 特開平3−183454号公報 特開昭57−138385号公報 特開平10−175867号公報 特公昭45−9822号公報 特開昭59−179064号公報 特開平1−191680号公報 特開2005−130804号公報 特開平8−38044号公報
「ビフィズス菌」、77頁、1979年、株式会社ヤクルト 「化学と生物」、21巻、291頁、1983年、学会出版センター 「理研腸内フローラシンポジウム、腸内フローラと栄養」、89頁、1983年、学会出版センター
前述の通り、従来から、ビフィズス菌や乳酸菌の増殖を促進する物質の更なる開発が望まれている。ビフィズス菌や乳酸菌は、その存在環境によって、増殖が促進される場合、菌数に変化がない場合、減少する場合がある。
そこで、本技術では、ビフィズス菌や乳酸菌が増殖したり菌数に変化がない環境下においては増殖を促進させ、生存または生育(増殖)しにくい環境下においては減少を抑制させ得る技術を提供することを主目的とする。
本発明者らは、前記課題を解決すべく、鋭意検討を重ねた結果、セリ科の多年草植物であるボタンボウフウをビフィズス菌および/または乳酸菌と共存させることでその増殖が有意に促進され菌数が増加すること、つまりボタンボウフウにビフィズス菌および/または乳酸菌の増殖を促進する作用があることを見出した。
即ち、本技術では、まず、ボタンボウフウを有効成分とする、ビフィドバクテリウム属細菌および/または乳酸菌の増殖促進および/または減少抑制剤を提供する。
本技術に係る増殖促進および/または減少抑制剤には、さらにタンパク質および糖質からなる群から選択される少なくとも1種を含有させることもできる。
この場合、上記タンパク質としては、乳タンパク質を選択することができる。
また、上記糖質としては、単糖、二糖およびオリゴ糖からなる群から選択される少なくとも1種を選択することができる。
本技術では、次に、ボタンボウフウと、
ビフィドバクテリウム属細菌および乳酸菌からなる群から選択される少なくとも1種の細菌と、を含む経口組成物を提供する。
本技術に係る経口組成物には、さらにタンパク質および糖質からなる群から選択される少なくとも1種を含有させることができる。
この場合、上記タンパク質としては、乳タンパク質を選択することができる。
また、上記糖質としては、単糖、二糖およびオリゴ糖からなる群から選択される少なくとも1種を選択することができる。
さらに、前記経口組成物は、腸内細菌叢の改善、免疫調節、下痢、便秘、肥満、又は炎症性腸疾患の予防及び/又は治療に用いることができる。
本技術では、更に、ビフィドバクテリウム属細菌及び乳酸菌からなる群から選択される少なくとも1種の細菌と、ボタンボウフウと、を共存させる工程を有する、ビフィドバクテリウム属細菌および/または乳酸菌の増殖促進および/または減少抑制方法を提供する。
本技術に係る増殖促進および/または減少抑制方法では、さらにタンパク質および糖質からなる群から選択される少なくとも1種を共存させることもできる。
この場合、上記タンパクとしては、乳タンパク質を選択することができる。
また、上記糖質としては、単糖、二糖およびオリゴ糖からなる群から選択される少なくとも1種を選択することができる。
本技術によれば、ビフィズス菌や乳酸菌が増殖したり菌数に変化がない環境下においては増殖を促進させ、生存または生育(増殖)しにくい環境下においては減少を抑制させることができる。なお、ここに記載された効果は、必ずしも限定されるものではなく、本技術中に記載されたいずれかの効果であってもよい。
以下、本技術を実施するための好適な実施形態について説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本開示の代表的な実施形態の一例を示したものであり、これにより本技術の範囲が狭く解釈されることはない。なお、本明細書において、数値範囲を「下限〜上限」で表現するものに関しては、上限は「以下」であっても「未満」であってもよく、下限は「以上」であっても「超」であってもよい。
1.増殖促進および/または減少抑制剤
本技術に係る増殖促進および/または減少抑制剤(以下、単に「増殖促進・減少抑制剤」とも称する)は、ボタンボウフウを有効成分とする製剤であって、ビフィズス菌および乳酸菌からなる群から選択される少なくとも1種の細菌(以下、単に「ビフィズス菌および/または乳酸菌」または「ビフィズス菌/乳酸菌」と称する)の増殖を促進する作用効果および/または減少を抑制する効果を有することを特徴とする。また本技術の増殖促進および/または減少抑制剤は、ボタンボウフウに加えて、タンパク質および糖質からなる群から選択される少なくとも1種を含有していてもよい。
以下、本技術について詳細に説明する。
(1)ビフィズス菌
本技術が対象とするビフィズス菌としては、例えばビフィドバクテリウム・ラクティス(Bifidobacterium lactis)、ビフィドバクテリウム・ロンガム(Bifidobacterium longum)、ビフィドバクテリウム・インファンティス(Bifidobacterium infantis)、ビフィドバクテリウム・アドレセンティス(Bifidobacterium adolescentis)、ビフィドバクテリウム・ブレーベ(Bifidobacterium breve)、ビフィドバクテリウム・ビフィダム(Bifidobacterium bifidum)、ビフィドバクテリウム・アニマリス(Bifidobacterium animalis)などが挙げられる。これらのビフィズス菌は一種単独を対象にしてもよいし、また二種以上を任意に組み合わせて対象とすることもできる。制限はされないものの、好ましくは、ビフィドバクテリウム・ロンガム、ビフィドバクテリウム・ブレーベ、およびビフィドバクテリウム・インファンティスを挙げることができる。より好ましくはビフィドバクテリウム・ロンガム、およびビフィドバクテリウム・ブレーベである。
(2)乳酸菌
本技術が対象とする乳酸菌としては、例えばラクトコッカス・ラクチス・サブスピーシーズ・ラクティス(Lactococcus lactis subsp. lactis)、ラクトコッカス・ラクティス・サブスピーシーズ・クレモリス(Lactococcus lactis subsp. cremoris)(以上、ラクトコッカス属細菌);ストレプトコッカス・サリバリウス・サブスピーシーズ・サーモフィラス(Streptococcus salivarius subsp. thermophilus)(以上、ストレプトコッカス属細菌、エンテロコッカス属細菌とも称する);リューコノストック・メセンテロイデス・サブスピーシーズ・クレモリス(Leuconostoc mesenteroides subsp. cremoris)(以上、リューコノストック属細菌);ラクトバシラス・アシドフィラス(Lactobacillus acidophilus)、ラクトバシラス・カゼイ(Lactobacillus casei)、ラクトバシラス・デルブルギ・サブスピーシーズ・ブルガリカス(Lactobacillus delbrueckii subsp. bulgaricus)、ラクトバシラス・デルブルギ・サブスピーシーズ・ラクティス(Lactobacillus delbrueckii subsp. lactis)、ラクトバシラス・ガセリ(Lactobacillus gasseri)、ラクトバシラス・ヘルベティカス(Lactobacillus helveticus)、ラクトバシラス・プランタラム(Lactobacillus plantarum)、ラクトバシラス・ブレビス(Lactobacillus brevis)、ラクトバシラス・カゼイ・サブスピーシーズラムノーサス(Lactobacillus casei subsp. rhamnosus)、ラクトバシラス・パラカゼイ(Lactobacillus paracasei)(以上、ラクトバシラス属細菌);テトラジェノコッカス・ハロフィルス(Tetragenococcus halophilus)(以上、テトラジェノコッカス属細菌)、およびペディオコッカス・ペントサセウス(Pediococcus pentosaseus)(以上、ペディオコッカス属細菌)などが挙げられる。これらの乳酸菌は一種単独を対象としてもよいし、また二種以上を任意に組み合わせて対象とすることもできる。制限はされないものの、好ましくはラクトバシラス・ガセリ、ラクトバシラス・アシドフィラス、およびラクトバシラス・パラカゼイを挙げることができる。より好ましくはラクトバシラス・パラカゼイである。
(3)ボタンボウフウ
本技術が対象とするボタンボウフウ(学名:Peucedanum japonicum Thunb. var. japonicum)は、セリ科カワラボウフウ属の多年草である。別名として長命草とも呼ばれ、主に本州中部以西、四国、九州、沖縄、朝鮮南部、中国、フィリピンに分布する植物である。
本技術の増殖促進・減少抑制剤は、ボタンボウフウ100質量%からなるものであってもよいし、上記するように、ボタンボウフウに加えて他の成分を含有することもできる。このため、本技術の増殖促進・減少抑制剤におけるボタンボウフウの含有割合は、0.01〜100質量%の範囲で適宜調整することができ、好ましくは0.03〜100質量%、より好ましくは0.3〜100質量%、特に好ましくは3〜100質量%とすることができる。
また、本技術の増殖促進・減少抑制剤は、後述する医薬品または医薬部外品や飲食品等、その最終形態に応じて、ボタンボウフウの最終濃度が0.0001〜100質量%となるような割合で、好ましくは0.03〜100質量%、特に好ましくは0.3〜100質量%となるような割合で使用することができる。
また、生体腸内のビフィズス菌および/または乳酸菌を増殖する目的および/または減少を抑制する目的で、本技術の増殖促進・減少抑制剤を経口的に摂取する場合、1日あたり摂取する量は、本技術の増殖促進・減少抑制剤に含まれるボタンボウフウの量に換算して、通常10mg〜20g/日、好ましくは30mg〜10g/日、より好ましくは1〜6g/日を挙げることができる。なお、当該摂取量は1日2回以上に分けて服用してもよい。
(4)タンパク質
前述するように、本技術の増殖促進・減少抑制剤には、ボタンボウフウに加えて、タンパク質を配合することができる。タンパク質を配合することにより、後述する実施例に示す通り、ビフィドバクテリウム属細菌および/または乳酸菌の増殖促進および/または減少抑制の効果がより優れたものとなる。
本技術の増殖促進・減少抑制剤に用いることができるタンパク質としては、医療、食品等の分野において用いることが可能なタンパク質を、1種又は2種以上、自由に選択して用いることができる。具体的には、例えば、カゼインやホエイタンパク質などの乳由来のタンパク質や、大豆タンパク質などの植物由来のタンパク質が挙げられる。
カゼインとしては、例えば、市販の各種カゼイン、カゼイネート等を利用することができる。より具体的には、乳酸カゼイン、硫酸カゼイン、塩酸カゼイン、ナトリウムカゼイネート、カリウムカゼイネート、カルシウムカゼイネート、マグネシウムカゼイネート又はこれらの任意の混合物等が挙げられる。また、牛乳、脱脂乳、全脂粉乳、脱脂粉乳から常法により精製したカゼイン等を利用することもできる。
ホエイタンパク質としては、市販品又は牛乳、脱脂乳等から公知の方法により分離されたホエイ(例えば、ホエイ粉末、脱塩ホエイ粉末等)又は、分離精製した乳清蛋白質濃縮物、乳清蛋白質単離物、若しくはこれらの任意の割合の混合物を用いることができる。
これらのタンパク質は、タンパク質として精製された形態で用いることもできるが、これらのタンパク質を含む原料の形態で用いることもできる。
乳由来のタンパク質を含む原料としては、生乳、牛乳、水牛乳、やぎ乳、羊乳、馬乳、濃縮乳、脱脂濃縮乳、脱脂粉乳、乳清蛋白質濃縮物(WPC)、乳清蛋白質分離物(WPI)、乳蛋白質濃縮物(MPC)、ミセラカゼインアイソレート(MCI)、ミルクプロテインアイソレート(MPI)等が挙げられる。
本技術でいう「乳」には「乳および乳製品の成分規格等に関する厚生労働省令」(以下、単に「乳等省令」と称する)で規定されている生乳、牛乳、特別牛乳、生山羊乳、殺菌山羊乳、部分脱脂乳、脱脂乳および加工乳の他(以上、哺乳動物の母乳)等が含まれる。これらは一種単独で本技術の増殖促進剤に配合することもできるし、また二種以上を任意に組み合わせて配合することもできる。好ましくは上記哺乳動物の母乳および豆乳であり、より好ましくは牛に由来する生乳、牛乳、特別牛乳、部分脱脂乳、脱脂乳および加工乳;並びに豆乳である。なお、上記「生乳、牛乳、特別牛乳、生山羊乳、殺菌山羊乳、部分脱脂乳、脱脂乳および加工乳」の定義は乳等省令によるものとする。
ちなみに牛乳の平均的組成は、タンパク質3.3質量%、脂質3.8質量%、炭水化物4.8質量%、ミネラル(カリウム、カルシウム、リン酸塩、マグネシウム、ナトリウム、クエン酸塩、リン、鉄等)0.37質量%、ビタミン(ビタミンA、B1、B2、CおよびE)、および水分であり、100グラム当り約67Kカロリーである。牛乳に含まれるタンパク質の約80質量%はカゼイン(カゼインミセル)である。残りの20質量%は乳漿蛋白(ホエイプロテイン)であり、この中には、β−ラクトグロブリン、α−ラクトグロブリン、免疫グロブリン、血清アルブミン、およびラクフェリン等のタンパク質が含まれる。牛乳に含まれる炭水化物としては、乳糖(二糖)、グルコース、ガラクトース(以上、単糖)、その他のオリゴ糖を挙げることができる。炭水化物の多くは乳糖であり、脱脂粉乳の固形分のうち50質量%を占める。脱脂粉乳(固形分)の残り50質量%の多くはタンパク質である。
植物由来のタンパク質を含む原料としては、豆乳、アーモンドミルク、ココナッツミルクなどを挙げることができる。なお、本発明において用いられる豆乳、アーモンドミルク、ココナッツミルクなどは「植物由来の乳」と定義することがある。
豆乳は、大豆を水に浸してすりつぶし、水を加えて煮つめた汁を漉したものである。
アーモンドミルクは、水に浸したアーモンドをミキサーなどで砕き、水を加えてガーゼなどで滓を漉したものである。
ココナッツミルクは、成熟したココナッツの種子の内側に、層状に形成される固形胚乳から得られる甘い乳状の食材である。
また、本技術の増殖促進・減少抑制剤には、タンパク質を含む原料を更に加工した製品(例えば、乳製品等)を配合することもできる。
乳製品とは、前述する乳(好ましくは生乳および豆乳)を人為的に加工した可食性製品を意味する。例えば生乳から調製される乳製品としては、クリーム、バター、バターオイル、チーズ、濃縮ホエイ、アイスクリーム類(アイスクリーム、ラクトアイス、アイスミルク)、濃縮乳、脱脂濃縮乳、無糖れん乳、無糖脱脂れん乳、加糖れん乳、加糖脱脂れん乳、全粉乳、脱脂粉乳、クリームパウダー、ホエイパウダー、バターミルクパウダー、加糖粉乳、調整粉乳、発酵乳、乳酸菌飲料(無脂乳固形分3%以上を含むものに限る)および乳飲料を挙げることができる。これら各成分の定義は乳等省令によるものとする。なかでも好ましくは脱脂乳(ホエイ、濃縮ホエイ、カッテージチーズ、脱脂濃縮乳、無糖脱脂れん乳、加糖脱脂れん乳、脱脂濃縮乳、無糖脱脂れん乳、加糖脱脂れん乳、脱脂粉乳、ホエイパウダー)、粉乳(全粉乳、脱脂粉乳、クリームパウダー、ホエイパウダー、バターミルクパウダー、加糖粉乳、調整粉乳)であり、より好ましくは脱脂粉乳、ホエイパウダーである。
本技術の増殖促進・減少抑制剤にタンパク質を配合する場合、その配合量は特に限定されず、ボタンボウフウの量や使用目的等に応じて、自由に設定することができる。本技術では特に、ボタンボウフウ100質量部に対して1〜10000質量部配合することが好ましく、50〜300質量部配合することがより好ましい。
(5)糖質
前述するように、本技術の増殖促進・減少抑制剤には、ボタンボウフウに加えて、糖質を配合することができる。糖質を配合することにより、後述する実施例に示す通り、ビフィドバクテリウム属細菌および/または乳酸菌の増殖促進および/または減少抑制の効果がより優れたものとなる。
本技術の増殖促進・減少抑制剤に用いることができる糖質としては、医療、食品等の分野において用いることが可能な糖質を、1種又は2種以上、自由に選択して用いることができる。具体的には、例えば、グルコース、フルクトース、ガラクトース、ラムノースおよびフコース等の単糖;乳糖(ラクトース)、スクロース、マルトースおよびトレハロース等の二糖;ラフィノース等の三糖;ラクチュロース、フラクトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、マンナンオリゴ糖、イソマルトオリゴ糖、キシロオリゴ糖等のオリゴ糖;N−アセチルグルコサミン、デキストリン、大豆オリゴ糖等の多糖類を挙げることができる。好ましくは単糖、二糖およびオリゴ糖であり、より好ましくはグルコース、および乳糖を挙げることができる。なお、ラクチュロースは、乳糖を公知の方法でアルカリ異性化したものであり、商業的に入手することができるが、特公昭52−21063号公報に記載の方法に従って製造することもできる。
本技術の増殖促進・減少抑制剤に糖質を配合する場合、その配合量は特に限定されず、ボタンボウフウの量や使用目的等に応じて、自由に設定することができる。本技術では特に、ボタンボウフウ100質量部に対して1〜20000質量部配合することが好ましく、80〜500質量部配合することがより好ましい。
(6)その他の成分
本技術の増殖促進・減少抑制剤には、本技術の効果を損なわない限り、医療、食品等の分野において使用可能なその他の成分を、1種又は2種以上、自由に選択して用いることができる。
他の成分としては、ボタンボウフウを製剤化するために使用される担体及び添加剤を挙げることができる。具体的には、例えば、賦形剤、pH調整剤、着色剤、矯味剤等の成分を用いることができる。また、公知の又は将来的に見出される疾患や症状の予防、改善及び/又は治療の効果を有する成分を、適宜目的に応じて併用することも可能である。
前記製剤担体としては、剤形に応じて、各種有機又は無機の担体を用いることができる。固形製剤の場合の担体としては、例えば、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、安定剤、矯味矯臭剤等が挙げられる。
前記賦形剤としては、例えば、乳糖、白糖、ブドウ糖、マンニット、ソルビット等の糖誘導体;トウモロコシデンプン、馬鈴薯デンプン、α−デンプン、デキストリン、カルボキシメチルデンプン等のデンプン誘導体;結晶セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム等のセルロース誘導体;アラビアゴム;デキストラン;プルラン;軽質無水珪酸、合成珪酸アルミニウム、メタ珪酸アルミン酸マグネシウム等の珪酸塩誘導体;リン酸カルシウム等のリン酸塩誘導体;炭酸カルシウム等の炭酸塩誘導体;硫酸カルシウム等の硫酸塩誘導体等が挙げられる。
前記結合剤としては、例えば、上記賦形剤の他、ゼラチン;ポリビニルピロリドン;マクロゴール等が挙げられる。
前記崩壊剤としては、例えば、上記賦形剤の他、クロスカルメロースナトリウム、カルボキシメチルスターチナトリウム、架橋ポリビニルピロリドン等の化学修飾されたデンプン又はセルロース誘導体等が挙げられる。
前記滑沢剤としては、例えば、タルク;ステアリン酸;ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム等のステアリン酸金属塩;コロイドシリカ;ピーガム、ゲイロウ等のワックス類;硼酸;グリコール;フマル酸、アジピン酸等のカルボン酸類;安息香酸ナトリウム等のカルボン酸ナトリウム塩;硫酸ナトリウム等の硫酸塩類;ロイシン;ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸マグネシウム等のラウリル硫酸塩;無水珪酸、珪酸水和物等の珪酸類;デンプン誘導体等が挙げられる。
前記安定剤としては、例えば、メチルパラベン、プロピルパラベン等のパラオキシ安息香酸エステル類;クロロブタノール、ベンジルアルコール、フェニルエチルアルコール等のアルコール類;塩化ベンザルコニウム;無水酢酸;ソルビン酸等が挙げられる。
前記矯味矯臭剤としては、例えば、甘味料、酸味料、香料等が挙げられる。
なお、経口投与用の液剤の場合に使用する担体としては、水等の溶剤、矯味矯臭剤等が挙げられる。
(7)用途
本技術の増殖促進・減少抑制剤は、もっぱらビフィズス菌/乳酸菌の増殖を促進し、又は、減少を抑制し、当該細菌の生菌数を増加させるか、又は当該細菌の生残性を向上させる目的で使用される。
本技術において「増殖促進」(増殖促進作用)とは、生存可能な環境下にあるビフィズス菌/乳酸菌(生菌)に作用して、その増殖を促進することをいう。
本技術において「減少抑制」(減少抑制作用)とは、生存または生育(増殖)しにくい環境下において、当該ビフィズス菌/乳酸菌に対して増殖促進を図ることで、死滅(不活性化)による生菌数の減少を抑え、生きた状態で残存する菌体数(生菌数)を維持または増やすことができること(生残率の向上)をいう。
本技術の増殖促進・減少抑制剤が有するこうした増殖促進作用および減少抑制作用は、本技術の増殖促進・減少抑制剤の存在下でビフィズス菌/乳酸菌(生菌)を培養した場合に、培養前後のビフィズス菌/乳酸菌の生菌数の割合をもとにした下式で算出される生残率(%)が、本技術の増殖促進・減少抑制剤非存在下でビフィズス菌/乳酸菌(生菌)を培養した場合に算出される生残率(%)(対照生残率)と比較して、高いことを指標として判断することができる。なお、本明細書における「培養」とは、ビフィズス菌/乳酸菌が増殖するために必要な栄養素が含まれずに本技術の増殖促進・減少抑制剤のみの存在下で、ビフィズス菌/乳酸菌が生育可能な温度で維持される状態も含まれる。
ビフィズス菌/乳酸菌の具体的な培養方法や条件は後述する実験例に記載する方法を参考にすることができる。
[数1]
生残率(%)=[培養後の生菌数/培養前の生菌数]×100
なお、生残率(%)の算出にあたり、ビフィズス菌/乳酸菌の生菌数の求め方は定法に基づいて実施することができる。生菌数の測定法としては、ビフィズス菌測定法として、TOSプロピオン酸寒天培地(ヤクルト薬品工業株式会社)を使用したコロニー計数法が挙げられる。乳酸菌測定法として、BCP加プレートカウント寒天培地”栄研”(栄研化学株式会社)を使用したコロニー計数法が挙げられる。
本技術の増殖促進・減少抑制剤は、ビフィズス菌/乳酸菌の増殖を促進し、又は、減少を抑制することにより、腸内細菌叢の改善、免疫調節、下痢、便秘、肥満、又は炎症性腸疾患等の予防及び/又は治療に有用であるので、これらの用途に基づく医薬品又は医薬部外品、飲食品、及び飼料等の形態で用いることができる。
(7−1)医薬品、医薬部外品
本技術に係る増殖促進・減少抑制剤は、その優れたビフィズス菌/乳酸菌の増殖促進・減少抑制効果を利用して、ヒト若しくは動物用の医薬品、医薬部外品等の有効成分として、これらに配合して使用可能である。
医薬品に配合する場合、該医薬品は、経口投与や非経口投与などの投与方法に応じて、適宜所望の剤形に製剤化することができる。その剤形は特に限定されないが、経口投与の場合、例えば、散剤、顆粒剤、錠剤、トローチ剤、カプセル剤等の固形製剤;溶液剤、シロップ剤、懸濁剤、乳剤等の液剤等に製剤化することができる。非経口投与の場合、例えば、座剤、噴霧剤、吸入剤、軟膏剤、貼付剤、注射剤等に製剤化することができる。本開示では、経口投与の剤形に製剤化することが好ましい。
なお、製剤化は剤形に応じて、適宜、公知の方法により実施できる。
(7−2)飲食品
本技術に係る増殖促進・減少抑制剤は、その優れたビフィズス菌/乳酸菌の増殖促進・減少抑制効果を利用して、ヒト若しくは動物用の健康食品、機能性食品、病者用食品、経腸栄養食品、特別用途食品、保健機能食品、特定保健用食品、機能性表示食品、栄養機能食品等の有効成分として、これらに配合して使用可能である。
本技術に係る増殖促進・減少抑制剤は、公知の飲食品に添加して調製することもできるし、飲食品の原料中に混合して新たな飲食品を製造することもできる。
前記飲食品は、液状、ペースト状、固体、粉末等の形態を問わず、錠菓、流動食等のほか、例えば、小麦粉製品、即席食品、農産加工品、水産加工品、畜産加工品、乳・乳製品、油脂類、基礎調味料、複合調味料・食品類、冷凍食品、菓子類、飲料、これら以外の市販品等が挙げられる。
前記小麦粉製品としては、例えば、パン、マカロニ、スパゲッティ、めん類、ケーキミックス、から揚げ粉、パン粉等が挙げられる。
前記即席食品類としては、例えば、即席めん、カップめん、レトルト・調理食品、調理缶詰め、電子レンジ食品、即席スープ・シチュー、即席みそ汁・吸い物、スープ缶詰め、フリーズ・ドライ食品、その他の即席食品等が挙げられる。
前記農産加工品としては、例えば、農産缶詰め、果実缶詰め、ジャム・マーマレード類、漬物、煮豆類、農産乾物類、シリアル(穀物加工品)等が挙げられる。
前記水産加工品としては、例えば、水産缶詰め、魚肉ハム・ソーセージ、水産練り製品、水産珍味類、つくだ煮類等が挙げられる。
前記畜産加工品としては、例えば、畜産缶詰め・ペースト類、畜肉ハム・ソーセージ等が挙げられる。
前記乳・乳製品としては、例えば、加工乳、乳飲料、ヨーグルト類、乳酸菌飲料類、チーズ、アイスクリーム類、調製粉乳類、クリーム、その他の乳製品等が挙げられる。
前記油脂類としては、例えば、バター、マーガリン類、植物油等が挙げられる。
前記基礎調味料としては、例えば、しょうゆ、みそ、ソース類、トマト加工調味料、みりん類、食酢類等が挙げられ、前記複合調味料・食品類として、調理ミックス、カレーの素類、たれ類、ドレッシング類、めんつゆ類、スパイス類、その他の複合調味料等が挙げられる。
前記冷凍食品としては、例えば、素材冷凍食品、半調理冷凍食品、調理済冷凍食品等が挙げられる。
前記菓子類としては、例えば、キャラメル、キャンディー、チューインガム、チョコレート、クッキー、ビスケット、ケーキ、パイ、スナック、クラッカー、和菓子、米菓子、豆菓子、デザート菓子、その他の菓子等が挙げられる。
前記飲料としては、例えば、炭酸飲料、天然果汁、果汁飲料、果汁入り清涼飲料、果肉飲料、果粒入り果実飲料、野菜系飲料、豆乳、豆乳飲料、コーヒー飲料、お茶飲料、粉末飲料、濃縮飲料、スポーツ飲料、栄養飲料、アルコール飲料、その他の嗜好飲料等が挙げられる。
上記以外の市販食品としては、例えば、ベビーフード、ふりかけ、お茶潰けのり等が挙げられる。
また、本開示で定義される飲食品は、特定の用途(特に保健の用途)や機能が表示された飲食品として提供・販売されることも可能である。
「表示」行為には、需要者に対して前記用途を知らしめるための全ての行為が含まれ、前記用途を想起・類推させうるような表現であれば、表示の目的、表示の内容、表示する対象物・媒体等の如何に拘わらず、全て本開示の「表示」行為に該当する。
また、「表示」は、需要者が上記用途を直接的に認識できるような表現により行われることが好ましい。具体的には、飲食品に係る商品又は商品の包装に前記用途を記載したものを譲渡し、引き渡し、譲渡若しくは引き渡しのために展示し、輸入する行為、商品に関する広告、価格表若しくは取引書類に上記用途を記載して展示し、若しくは頒布し、又はこれらを内容とする情報に上記用途を記載して電磁気的(インターネット等)方法により提供する行為等が挙げられる。
一方、表示内容としては、行政等によって認可された表示(例えば、行政が定める各種制度に基づいて認可を受け、そのような認可に基づいた態様で行う表示等)であることが好ましい。また、そのような表示内容を、包装、容器、カタログ、パンフレット、POP等の販売現場における宣伝材、その他の書類等へ付することが好ましい。
また、「表示」には、健康食品、機能性食品、病者用食品、経腸栄養食品、特別用途食品、保健機能食品、特定保健用食品、機能性表示食品、栄養機能食品、医薬用部外品等としての表示も挙げられる。この中でも特に、消費者庁によって認可される表示、例えば、特定保健用食品制度、機能性表示食品制度、これらに類似する制度にて認可される表示等が挙げられる。より具体的には、特定保健用食品としての表示、条件付き特定保健用食品としての表示、機能性表示食品としての表示、身体の構造や機能に影響を与える旨の表示、疾病リスク低減表示等を挙げることができる。この中でも典型的な例としては、健康増進法施行規則(平成15年4月30日日本国厚生労働省令第86号)に定められた特定保健用食品としての表示(特に保健の用途の表示)、食品表示法(平成25年法律第70号)に定められた機能性表示食品としての表示及びこれらに類する表示である。
(7−3)飼料
本技術に係る増殖促進・減少抑制剤は、その優れたビフィズス菌/乳酸菌の増殖促進・減少抑制効果を利用して、動物用の飼料の有効成分として、使用可能である。本技術に係る増殖促進・減少抑制剤は、公知の飼料に添加して調製することもできるし、飼料の原料中混合して新たな飼料を製造することもできる。
前記飼料の原料としては、例えば、トウモロコシ、小麦、大麦、ライ麦等の穀類;ふすま、麦糠、米糠、脱脂米糠等の糠類;コーングルテンミール、コーンジャムミール等の製造粕類;脱脂粉乳、ホエー、魚粉、骨粉等の動物性飼料類;ビール酵母等の酵母類;リン酸カルシウム、炭酸カルシウム等の鉱物質飼料;油脂類;アミノ酸類;糖類等が挙げられる。また、前記飼料の形態としては、例えば、愛玩動物用飼料(ペットフード等)、家畜飼料、養魚飼料等が挙げられる。
2.経口組成物
本技術に係る経口組成物は、ボタンボウフウと、ビフィドバクテリウム属細菌および乳酸菌からなる群から選択される少なくとも1種の細菌と、を少なくとも含む組成物である。また、必要に応じて、タンパク質および糖質からなる群から選択される少なくとも1種を含有させることができる。前記経口組成物は、腸内細菌叢の改善、免疫調節、下痢、便秘、肥満、又は炎症性腸疾患等の予防及び/又は治療に用いることができる。
経口組成物中のビフィズス菌/乳酸菌の含有量は特に限定されず、使用目的等に応じて自由に設定することができる。本技術では、特に、経口組成物1g中にビフィズス菌および/または乳酸菌(両者を含む場合は総量)を、通常1×10cfu/g以上、好ましくは1×10〜1×1012cfu/gの範囲で含むことができる。
なお、ビフィズス菌/乳酸菌、ボタンボウフウ、タンパク質、糖類、その他の成分の詳細については、前述した増殖促進および/または減少抑制剤と同一であるため、ここでは説明を割愛する。
3.ビフィズス菌/乳酸菌の増殖促進および/または減少抑制方法
本技術のビフィズス菌/乳酸菌の増殖促進および/または減少抑制方法(以下、単に「増殖促進・減少抑制方法」ともいう)は、ビフィドバクテリウム属細菌及び乳酸菌からなる群から選択される少なくとも1種の細菌と、ボタンボウフウと、を共存させる工程を有する方法である。また、必要に応じて、さらにタンパク質および糖質からなる群から選択される少なくとも1種を共存させることもできる。
なお、ビフィズス菌/乳酸菌、ボタンボウフウ、タンパク質、糖類、その他の成分の詳細については、前述した増殖促進および/または減少抑制剤や経口組成物と同一であるため、ここでは説明を割愛する。
以下、実施例に基づいて本技術を更に詳細に説明する。なお、以下に説明する実施例は、本技術の代表的な実施例の一例を示したものであり、これにより本技術の範囲が狭く解釈されることはない。
<実験例1>
実験例1では、ビフィズス菌の増殖性に対するボタンボウフウの影響を調べた。
なお、ビフィズス菌として、ビフィドバクテリウム・ロンガム(Bifidobacterium longum)を用いた。より具体的には、ビフィドバクテリウム・ロンガムとしては、「BAA−999」(Bifidobacterium longum ATCC BAA-999)という寄託番号でアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC)に寄託されており、商業的に入手することが可能な(http://www.atcc.org/products/all/BAA-999.aspx)菌を用いた(以下同じ)。
また、ボタンボウフウ粉末として、金秀バイオ株式会社製「与那国長命草青汁」を用いた(以下同じ)。
(1)各実験材料の調製
(1−1)ビフィズス菌の調製
各種ビフィズス菌を、蛋白質、アミノ酸、糖源を含有する培地に接種し、32〜41℃で5〜24時間培養を行った後、培養液から遠心分離により菌体(湿菌体)を集菌した。凍結乾燥機(共和真空社製)を用いて、18〜96時間の凍結乾燥を行い、凍結乾燥終了後の菌体塊を物理的に粉砕して各種ビフィズス菌を得た。
(1−2)ボタンボウフウ溶液の調製
ボタンボウフウ粉末3gを水道水又は牛乳100mLに溶解してボタンボウフウ溶液を調製し、90℃で10分間オートクレーブ殺菌を行い、滅菌した。
(2)実験方法
試験管に入れた10mL量の各ボタンボウフウ溶液(滅菌済)に、10mLあたりの菌数が1.0×10cfu(1.0×10cfu/mL)となるように生理食塩水で希釈調整した各種ビフィズス菌を接種し、37℃で8時間および16時間培養した。培養後、培養物中の生菌数(cfu/mL)とpHを測定し、培養前の生菌数とpHと比較し、ビフィズス菌の増殖性及び生残性(生残率)に対するボタンボウフウの影響を評価した。なお、比較のため、上記ボタンボウフウ溶液に代えて、水道水又は牛乳を用いて、同様に実験を行った。
(3)実験結果
実施例1〜2および比較例1〜2の結果を表1に示す。
Figure 0006847577
実施例1と比較例1との対比からわかるように、ビフィズス菌をボタンボウフウの存在下で培養することで、ビフィズス菌の生菌数の減少が抑制され、結果的に生残率が上昇することが判明した。
また、比較例2に示すように、牛乳にはビフィズス菌の生残率を上昇させる効果があるものの、実施例2に示すように、牛乳にボタンボウフウを組み合わせることで、ビフィズス菌の菌増殖がさらに一層促進されて、生菌数が増加することが判明した。
<実験例2>
実験例2では、乳酸菌の増殖性に対するボタンボウフウの影響を調べた。
なお、乳酸菌として、ラクトバシラス・ガセリ(Lactobacillus gasseri)と、ラクトバシラス・パラカゼイ(Lactobacillus paracasei)を用いた。より具体的には、ラクトバシラス・ガセリとしては、「NITE BP-01669」という寄託番号で独立行政法人製品評価技術基盤機構特許微生物寄託センターに寄託されており、商業的に入手することができる菌を、ラクトバシラス・パラカゼイとしては、「NITE BP-01633」という寄託番号で独立行政法人製品評価技術基盤機構特許微生物寄託センターに寄託されており、商業的に入手することができる菌を、それぞれ用いた。
(1)各実験材料の調製
(1−1)乳酸菌の調製
乳酸菌を、蛋白質、アミノ酸、糖源を含有する培地に接種し、32〜41℃で5〜24時間培養を行った後、培養液から遠心分離により菌体(湿菌体)を集菌した。凍結乾燥機(共和真空社製)を用いて18〜96時間の凍結乾燥を行い、凍結乾燥終了後の菌体塊を物理的に粉砕して乳酸菌を得た。
(1−2)ボタンボウフウ溶液の調製
ボタンボウフウ粉末3gを水道水又は牛乳100mLに溶解してボタンボウフウ溶液を調製し、90℃で10分間オートクレーブ殺菌を行い、滅菌した。
(2)実験方法
試験管に入れた10mL量の各ボタンボウフウ溶液(滅菌済)に、10mLあたりの菌数が1.0×10cfu(1.0×10cfu/mL)となるように生理食塩水で希釈調整した乳酸菌を接種し、37℃で8時間培養した。培養後、培養物中の生菌数(cfu/mL)とpHを測定し、培養前の生菌数とpHと比較し、乳酸菌の増殖性及び生残性(生残率)に対するボタンボウフウの影響を評価した。なお、比較のため、上記ボタンボウフウ溶液に代えて、水道水又は牛乳を用いて、同様に実験を行った。
(3)実験結果
実施例3〜6および比較例3〜6の結果を表2に示す。
Figure 0006847577
実施例3と比較例3との対比及び実施例4と比較例4との対比からわかるように、乳酸菌についても、前記実験例1と同様に、ボタンボウフウの存在下で培養することで、菌増殖が促進されて生残性が顕著に上昇することが判明した。
また、比較例4及び6に示すように、牛乳には乳酸菌の生残性を上昇させる効果があるものの、実施例4及び6に示すように、牛乳にボタンボウフウを組み合わせることで、ビフィズス菌の菌増殖がさらに一層促進されて、生菌数が顕著に増加することが判明した。
<実験例3>
実験例3では、ビフィズス菌の増殖性に対するボタンボウフウとタンパク質および/または糖質との併用の影響を調べた。
なお、ビフィズス菌として、ビフィドバクテリウム・ロンガム(Bifidobacterium longum)を用いた。
(1)各実験材料の調製
(1−1)ビフィズス菌の調製
実験例1と同様の方法により、ビフィズス菌を調整した。
(1−2)ボタンボウフウ溶液の調製
[実施例7および8]
ボタンボウフウ粉末3gおよびタンパク質(カゼイン又はホエイタンパク質)を水道水100mLに溶解し、タンパク質濃度3質量%のボタンボウフウ溶液を調製した。このボタンボウフウ溶液を、90℃で10分間オートクレーブ殺菌を行い、滅菌した。
[実施例9]
ボタンボウフウ粉末3gおよび糖(ラクトース)を水道水100mLに溶解し、糖濃度5質量%のボタンボウフウ溶液を調製した。このボタンボウフウ溶液を、90℃で10分間オートクレーブ殺菌を行い、滅菌した。
(2)実験方法
試験管に入れた10mL量の各ボタンボウフウ溶液(滅菌済)に、10mLあたりの菌数が1.0×10cfu(1.0×10cfu/mL)となるように生理食塩水で希釈調整したビフィズス菌を接種し、37℃で8時間および16時間培養した。培養後、培養物中の生菌数(cfu/mL)とpHを測定し、培養前の生菌数とpHと比較し、ビフィズス菌の増殖性及び生残性(生残率)に対するボタンボウフウ、タンパク質及び糖質の影響を評価した。なお、比較のため、上記ボタンボウフウ溶液に代えて、タンパク質(カゼイン又はホエイタンパク質)をそれぞれ水道水に溶解したタンパク質濃度3質量%の水溶液(比較例7及び8)、糖(ラクトース)をそれぞれ水道水に溶解した糖濃度5質量%の水溶液(比較例9)を用いて、同様に実験を行った。
(3)実験結果
実施例7〜9および比較例7〜9の結果を表3に示す。
Figure 0006847577
比較例7及び8に示す通り、ビフィズス菌を、タンパク質のみの存在下で培養すると、菌の生残性が低下するのに対して、実施例7及び8に示す通り、これらにボタンボウフウを組み合わせることで、ビフィズス菌の菌増殖が促進されて、生菌数が増加することが判明した。また、実施例9と比較例9との対比からわかるように、糖質についても、ボタンボウフウと組み合わせることで、ビフィズス菌の生残性が上昇することが分かった。
<実験例4>
実験例4では、ビフィズス菌の増殖性・生残性に対するボタンボウフウ濃度の影響を調べた。
なお、ビフィズス菌として、ビフィドバクテリウム・ロンガム(Bifidobacterium longum)を用いた。
(1)各実験材料の調製
(1−1)ビフィズス菌の調製
実験例1と同様の方法により、ビフィズス菌を調整した。
(1−2)ボタンボウフウ溶液の調製
ボタンボウフウ粉末を牛乳100mLに下記表4に示す濃度になるようにそれぞれ溶解し、各ボタンボウフウ溶液を調製した。このボタンボウフウ溶液を、90℃で10分間オートクレーブ殺菌を行い、滅菌した。
(2)実験方法
試験管に入れた10mL量の各ボタンボウフウ溶液(滅菌済)に、10mLあたりの菌数が1.0×10cfu(1.0×10cfu/mL)となるように生理食塩水で希釈調整したビフィズス菌を接種し、37℃で8時間および16時間培養した。培養後、培養物中の生菌数(cfu/mL)とpHを測定し、培養前の生菌数とpHと比較し、ビフィズス菌の増殖性及び生残性(生残率)に対するボタンボウフウの濃度の影響を評価した。
(3)実験結果
実施例10〜14の結果を表4に示す。
Figure 0006847577
表4に示す通り、各実施例とも培養前のpHに対して8時間培養後のpHは低下する傾向が確認され、生菌数の減少が抑制されることが明らかとなった。このような生菌数の減少抑制効果は、ボタンボウフウの濃度依存的であることが明らかであり、ボタンボウフウが3質量%以上では、8時間後においても培養開始時の生菌数を維持していた。なお、ボタンボウフウ濃度が10質量%である実施例14では、その効果が生菌数の減少抑制から増殖促進の効果に転じ、ビフィズス菌を顕著に増殖促進することが判明した。
<実験例5>
実験例5では、ビフィズス菌の増殖性及び生残性(生残率)に対する各種青汁製品の影響を調べた。
なお、ビフィズス菌として、ビフィドバクテリウム・ロンガム(Bifidobacterium longum)を用いた。
また、各種青汁製品として、以下の製品を用いた。
製品A/内容成分:大麦若葉、糖類、食物繊維など
製品B/内容成分:大麦若葉、海藻、デキストリン、クロレラなど
製品C/内容成分:糖類、デキストリン、大麦若葉、抹茶末など
製品D/内容成分:大麦若葉、糖類など
製品E/内容成分:大麦若葉
製品F/内容成分:大麦若葉、ケール、コラーゲン、デキストリン、糖類など
製品G/内容成分:クロレラ
(1)各実験材料の調製
(1−1)ビフィズス菌末の調製
実験例1と同様の方法により、ビフィズス菌末を調整した。
(1−2)青汁の調製
各種青汁製品3gを水道水100mLに溶解して各種青汁を調製し、90℃で10分間オートクレーブ殺菌を行い、滅菌した。
(2)実験方法
試験管に入れた10mL量の各種青汁(滅菌済)に、10mLあたりの菌数が1.0×10cfu(1.0×10cfu/mL)となるように生理食塩水で希釈調整したビフィズス菌を接種し、37℃で8時間培養した。培養後、培養物中の生菌数(cfu/mL)とpHを測定し、培養前の生菌数とpHと比較し、ビフィズス菌の増殖性に対する各種青汁製品の影響を評価した。なお、比較対照のため、上記各種青汁に代えて、水道水を用いて、同様に実験を行った。
(3)実験結果
比較例A〜Gの結果を表5に示す。なお、参考のために実施例1の結果を併記した。
Figure 0006847577
表5に示す通り、ボタンボウフウを含む実施例1に比して、各種青汁製品では、ビフィズス菌の増殖促進効果が大きく異なることが分かった。また、ほとんどの青汁製品において、ビフィズス菌の生菌数の減少が確認され、生残性が実施例1に比して低下する結果が確認された。このような結果から、青汁製品の中でも、ボタンボウフウを含む本発明が顕著にビフィズス菌の生残率を向上させる効果を発揮することが明らかとなった。

Claims (12)

  1. ボタンボウフウを有効成分とする、ビフィドバクテリウム属細菌および/または乳酸菌の増殖促進および/または減少抑制剤。
  2. さらにタンパク質および糖質からなる群から選択される少なくとも1種を含有する、請求項1に記載の増殖促進および/または減少抑制剤。
  3. 上記タンパク質が、乳タンパク質である、請求項2に記載の増殖促進および/または減少抑制剤。
  4. 上記糖質が、単糖、二糖およびオリゴ糖からなる群から選択される少なくとも1種である請求項2または3に記載の増殖促進および/または減少抑制剤。
  5. ボタンボウフウと、
    経口組成物1g中にラクトバシラス・ガセリ、または、ラクトバシラス・パラカゼイ:1×10cfu/g以上と、
    前記ボタンボウフウ100質量部に対して乳たんぱく質:1〜10000質量部と、
    を含む経口組成物。
  6. さらに糖質を含有する、請求項5に記載の経口組成物。
  7. 上記糖質が、単糖、二糖およびオリゴ糖からなる群から選択される少なくとも1種である請求項6記載の経口組成物。
  8. 腸内細菌叢の改善、免疫調節、下痢、便秘、肥満、又は炎症性腸疾患の予防及び/又は治療に用いられる、請求項5から7のいずれか一項に記載の経口組成物。
  9. ビフィドバクテリウム属細菌及び乳酸菌からなる群から選択される少なくとも1種の細菌と、ボタンボウフウと、を共存させる工程を有する、ビフィドバクテリウム属細菌および/または乳酸菌の増殖促進および/または減少抑制方法(ヒトに対する医療行為を除く)。
  10. さらにタンパク質および糖質からなる群から選択される少なくとも1種を共存させる、請求項9記載の増殖促進および/または減少抑制方法(ヒトに対する医療行為を除く)。
  11. 上記タンパク質が、乳タンパク質である、請求項10に記載の増殖促進および/または減少抑制方法(ヒトに対する医療行為を除く)。
  12. 上記糖質が、単糖、二糖およびオリゴ糖からなる群から選択される少なくとも1種である請求項10または11に記載の増殖促進および/または減少抑制方法(ヒトに対する医療行為を除く)。

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