以下に添付の図面を参照して説明された本発明の実施例から、本発明の構成、作用及び他の特徴が容易に理解されるであろう。以下に説明される実施例は、本発明の技術的特徴が3GPPシステムに適用された例である。
本明細書ではLTEシステム及びLTE−Aシステムを用いて本発明の実施例を説明するが、これは例示に過ぎず、本発明の実施例は、上述した定義に該当するいかなる通信システムにも適用可能である。
また、本明細書では、基地局をRRH(remote radio head)、eNB、TP(transmission point)、RP(reception point)、中継機(relay)などを含む包括的な名称として使うことができる。
図1は、3GPP無線接続網の規格に基づく端末とE−UTRANの間の無線インターフェースプロトコル(Radio Interface Protocol)の制御プレーン(Control Plane)及びユーザプレーン(User Plane)の構造を示す図である。制御プレーンは端末(User Equipment;UE)とネットワークが呼を管理するために用いる制御メッセージが送信される通路を意味する。ユーザプレーンはアプリケーション階層で生成されたデータ、例えば、音声データ又はインターネットパケットデータなどが送信される通路を意味する。
第1の層である物理層は、物理チャネル(Physical Channel)を用いて上位層に情報送信サービス(Information Transfer Service)を提供する。物理層は上位にある媒体接続制御(Medium Access Control)層とは送信チャネル(Transport Channel)を介して連結される。この送信チャネルを介して媒体接続制御層と物理層の間でデータが移動する。送信側と受信側の物理層の間では物理チャネルを介してデータが移動する。物理チャネルは時間と周波数を無線リソースとして活用する。具体的には、物理チャネルは、下りリンクにおいて、OFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)方式で変調され、上りリンクにおいては、SC−FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)方式で変調される。
第2の層である媒体接続制御(Medium Access Control;MAC)層は、論理チャネル(Logical Channel)を介して上位層である無線リンク制御(Radio Link Control;RLC)層にサービスを提供する。第2の層のRLC層は信頼性のあるデータ送信を支援する。RLC層の機能はMAC内部の機能ブロックにより具現できる。第2の層のPDCP層は帯域幅が狭い無線インターフェースにおいてIPv4或いはIPv6のようなIPパケットを効率的に送信するために不要な制御情報を減らすヘッダ圧縮(Header Compression)の機能を果たす。
第3の層である最下部に位置する無線リソース制御(Radio Resource Control;RRC)層は、制御プレーンでのみ定義される。RRC層は無線ベアラ(Radio Bearer)の設定、再設定及び解除に関連して論理チャネル、送信チャネル及び物理チャネルの制御を担当する。無線ベアラは端末とネットワークの間のデータ伝達のために第2の層により提供されるサービスを意味する。このために、端末とネットワークのRRC層は互いにRRCメッセージを交換する。端末とネットワークのRRC層の間にRRC連結(RRC Connected)がある場合、端末はRRC連結状態(Connected Mode)となり、そうではない場合はRRC休止状態(Idle Mode)となる。RRC層の上位にあるNAS(Non−Access Stratum)層は、セッション管理(Session Management)と移動性管理(Mobility Management)などの機能を果たす。
ネットワークから端末にデータを送信する下り送信チャネルとしては、システム情報を送信するBCH(Broadcast Channel)、ページングメッセージを送信するPCH(Paging Channel)、ユーザトラフィックや制御メッセージを送信する下りSCH(Shared Channel)などがある。下りマルチキャスト又は放送サービスのトラフィック又は制御メッセージの場合、下りSCHを介して送信され、又は特の下りMCH(Multicast Channel)を介して送信されることもできる。なお、端末からネットワークにデータを送信する上り送信チャネルとしては、初期制御メッセージを送信するRACH(Random Access Channel)、ユーザトラフィックや制御メッセージを送信する上りSCH(Shared Channel)がある。送信チャネルの上位にありかつ送信チャネルにマッピングされる論理チャネル(Logical Channel)としては、BCCH(Broadcast Control Channel)、PCCH(Paging Control Channel)、CCCH(Common Control Channel)、MCCH(Multicast Control Channel)、MTCH(Multicast Traffic Channel)などがある。
図2は、3GPPシステムに用いられる物理チャネル及びこれらを用いた一般的な信号送信方法を説明する図である。
端末は、電源がオンになったり新たにセルに進入した場合は、基地局と同期を取るなどの初期セル探索(Initial cell search)作業を行う(S201)。このために、端末は基地局から主同期チャネル(Primary Synchronization Channel;P−SCH)及び副同期チャネル(Secondary Synchronization Channel;S−SCH)を受信することによって基地局と同期を取り、セルIDなどの情報を得ることができる。その後、端末は基地局から物理放送チャネル(Physical Broadcast Channel)を受信してセル内の放送情報を得ることができる。なお、端末は初期セル探索段階において下りリンク参照信号(Downlink Reference Signal;DL RS)を受信して下りリンクチャネル状態を確認することができる。
初期セル探索を終了した端末は、物理下りリンク制御チャネル(Physical Downlink Control Channel;PDCCH)及び該PDCCHに載せられた情報によって物理下りリンク共有チャネル(Physical Downlink Control Channel;PDSCH)を受信することによって、より具体的なシステム情報を得ることができる(S202)。
一方、基地局に最初に接続したか或いは信号送信のための無線リソースがない場合は、端末は、基地局に対して任意接続過程(Random Access Procedure;RACH)を行うことができる(S203〜S206)。このために、端末は、物理任意接続チャネル(Physical Random Access Channel;PRACH)を介して特定シーケンスをプリアンブルとして送信し(S203及びS205)、PDCCH及び対応するPDSCHを介してプリアンブルに対する応答メッセージを受信することができる(S204及びS206)。競合ベースのRACHの場合、さらに衝突解決手順(Contention Resolution Procedure)を行うことができる。
上述した手順を行った端末は、その後、一般的な上り/下りリンク信号送信の手順として、PDCCH/PDSCH受信(S207)及び物理上りリンク共有チャネル(Physical Uplink Shared Channel;PUSCH)/物理上りリンク制御チャネル(Physical Uplink Control Channel;PUCCH)の送信(S208)を行う。特に、端末は、PDCCHを介して下りリンク制御情報(Downlink Control Information;DCI)を受信する。ここで、DCIは、端末に対するリソース割り当て情報などの制御情報を含み、その使用目的に応じてフォーマットが互いに異なる。
一方、端末が上りリンクを通じて基地局に送信したり又は端末が基地局から受信したりする制御情報は、下り/上りリンクACK/NACK信号、CQI(Channel Quality Indicator)、PMI(Precoding Matrix Index)、RI(Rank Indicator)などを含む。3GPP LTEシステムの場合、端末は上述したCQI/PMI/RIなどの制御情報をPUSCH及び/又はPUCCHを介して送信することができる。
図3は、LTEシステムで用いられる無線フレームの構造を例示する図である。
図3を参照すると、無線フレーム(radio frame)は10ms(327200×Ts)の長さを有し、10個の均等なサイズのサブフレーム(subframe)で構成されている。それぞれのサブフレームは1msの長さを有し、2個のスロット(slot)で構成されている。それぞれのスロットは0.5ms(15360×Ts)の長さを有する。ここで、Tsはサンプリング時間を表し、Ts=1/(15kHz×2048)=3.2552×10−8(約33ns)で表示される。スロットは時間領域において複数のOFDMシンボルを含み、周波数領域において複数のリソースブロック(Resource Block;RB)を含む。LTEシステムにおいて一つのリソースブロックは12個の副搬送波×7(6)個のOFDMシンボルを含む。データの送信される単位時間であるTTI(Transmission Time Interval)は一つ以上のサブフレーム単位で定めることができる。上述した無線フレームの構造は例示に過ぎず、無線フレームに含まれるサブフレームの数、サブフレームに含まれるスロットの数、又はスロットに含まれるOFDMシンボルの数は様々に変更されてもよい。
図4は、LTE/LTE−Aベースの無線通信システムにおいて、同期信号(synchronization signal,SS)の送信のための無線フレームの構造を例示する図である。特に、図3は、周波数分割デュプレックス(frequency division duplex,FDD)において同期信号及びPBCHの送信のための無線フレームの構造を例示するものであり、図5(a)は、正規CP(normal cyclic prefix)として設定された(configured)無線フレームにおいてSS及びPBCHの送信位置を示す図であり、図5(b)は、拡張CP(extended CP)として設定された無線フレームにおいてSS及びPBCHの送信位置を示す図である。
以下、図4を参照して、SSをより具体的に説明する。SSは、PSS(Primary Synchronization Signal)とSSS(Secondary Synchronization Signal)とに区分される。PSSは、OFDMシンボル同期、スロット同期などの時間ドメイン同期及び/又は周波数ドメイン同期を得るために用いられ、SSSは、フレーム同期、セルグループID及び/又はセルのCP設定(configuration)(即ち、正規CP又は拡張CPの使用情報)を得るために用いられる。図4を参照すると、PSSとSSSは、毎無線フレームの2つのOFDMシンボルでそれぞれ送信される。具体的に、SSは、インター−RAT(inter radio access technology)測定を容易にするために、GSM(Global System for Mobile communication)フレームの長さである4.6msを考慮して、サブフレーム0の第1番目のスロットとサブフレーム5の第1番目のスロットでそれぞれ送信される。特に、PSSは、サブフレーム0の第1番目のスロットの最後のOFDMシンボルとサブフレーム5の第1番目のスロットの最後のOFDMシンボルでそれぞれ送信され、SSSは、サブフレーム0の第1番目のスロットの最後から第2番目のOFDMシンボルとサブフレーム5の第1番目のスロットの最後から第2番目のOFDMシンボルでそれぞれ送信される。当該無線フレームの境界は、SSSによって検出できる。PSSは、当該スロットの最後のOFDMシンボルで送信され、SSSは、PSS直前のOFDMシンボルで送信される。SSの送信ダイバーシティ(diversity)方式は、単一アンテナポート(single antenna port)のみを用いて、標準では特に定義していない。
PSSは5msごとに送信されるため、UEはPSSを検出することで、当該サブフレームがサブフレーム0とサブフレーム5のうち1つであることが分かるが、当該サブフレームがサブフレーム0とサブフレーム5のうちいずれなのかは具体的に分かることができない。よって、UEは、PSSのみでは無線フレームの境界が認知できない。即ち、PSSのみではフレーム同期が得られない。UEは一無線フレームにおいて2回送信されるものの、互いに異なるシーケンスとして送信されるSSSを検出することで無線フレームの境界を検出する。
PSS/SSSを用いたセル(cell)探索過程を行い、DL信号の復調(demodulation)及びUL信号の送信を正確な時点に行うのに必要な時間及び周波数パラメータを決定したUEは、また、eNBからUEのシステム設定(system configuration)に必要なシステム情報を取得してこそ、前記eNBと通信することができる。
システム情報は、マスタ情報ブロック(Master Information Block,MIB)及びシステム情報ブロック(System Information Block,SIB)によって設定される(configured)。各システム情報ブロックは、機能的に関連したパラメータの集合を含み、含むパラメータに応じてマスタ情報ブロック(Master Information Block,MIB)及びシステム情報ブロックタイプ1(System Information Block Type 1,SIB1)、システム情報ブロックタイプ2(System Information Block Type 2,SIB2)、SIB3〜SIB17に区分できる。
MIBは、UEがeNBのネットワーク(network)に初期接続(initial access)するのに必須の、最も頻繁に送信されるパラメータを含む。UEは、MIBをブロードキャストチャネル(例えば、PBCH)を介して受信することができる。MIBには、下りリンクシステム帯域幅(dl-Bandwidth,DL BW)、PHICH設定(configuration)、システムフレームナンバー(SFN)が含まれる。よって、UEは、PBCHを受信することで、明示的(explicit)に、DL BW、SFN、PHICH設定に関する情報が分かる。一方、PBCH受信によってUEが暗示的(implicit)に分かる情報としては、eNBの送信アンテナポートの数がある。eNBの送信アンテナ数に関する情報は、PBCHのエラー検出に用いられる16−ビットCRC(Cyclic Redundancy Check)に送信アンテナ数に対応するシーケンスをマスク(例えば、XOR演算)して、暗示的にシグナルリングされる。
SIB1は、他のSIBの時間ドメインスケジューリングに関する情報のみならず、特定のセルがセル選択に適したセルであるか否かを判断するのに必要なパラメータを含む。SIB1はブロードキャストシグナリング又は専用(dedicated)シグナリングによってUEに受信される。
DL搬送波周波数と当該システム帯域幅は、PBCHが運ぶMIBによって得ることができる。UL搬送波周波数及び当該システム帯域幅は、DL信号であるシステム情報によって得られる。MIBを受信したUEは、当該セルに対して格納された有効なシステム情報がないと、システム情報ブロックタイプ2(SystemInformationBlockType2,SIB2)が受信されるまで、MIB内のDL BWの値をUL−帯域幅(UL BW)に適用する。例えば、UEは、システム情報ブロックタイプ2(SystemInformationBlockType2,SIB2)を取得して、前記SIB2内のUL−搬送波周波数及びUL−帯域幅情報によってUEがUL送信に使用可能な全体のULシステム帯域を把握することができる。
周波数ドメインにおいて、PSS/SSS及びPBCHは、実際のシステム帯域幅とは関係なく、当該OFDMシンボルにおいてDC副搬送波を中心として、左右3個ずつ、全6個のRB、即ち、全72個の副搬送波内でのみ送信される。よって、UEは、UEに設定された(configured)下りリンク送信帯域幅とは関係なく、SS及びPBCHを検出(detect)或いは復号(decode)できるように設定される(configured)。
初期セル探索を終えたUEは、eNBへの接続を完了するために、任意接続過程(random access procedure)を行うことができる。このために、UEは、物理任意接続チャネル(physical random access channel,PRACH)を通じてプリアンブル(preamble)を送信し、PDCCH及びPDSCHを通じてプリアンブルへの応答メッセージを受信することができる。競合ベースの任意接続(contention based random access)の場合、更なるPRACHの送信、またPDCCH及びPDCCHに対応するPDSCHのような衝突解決手順(contention resolution procedure)を行うことができる。
上述したような手順を行ったUEは、その後、一般的な上りリンク/下りリンク信号送信手順として、PDCCH/PDSCH受信及びPUSCH/PUCCH送信を行うことができる。
上述した任意接続過程は、任意接続チャネル(random access channel,RACH)過程とも呼ばれる。任意接続過程は、初期接続、上りリンク同期調整、リソース割り当て、ハンドオーバーなどの用途など様々に用いられる。任意接続過程は、競合−ベース(contention-based)過程と、専用(dedicated)(即ち、非−競合−ベース)過程とに分類できる。競合−ベースの任意接続過程は、初期接続を含んで一般的に用いられ、専用任意接続過程はハンドオーバーなどに制限的に用いられる。競合−ベースの任意接続過程において、UEはRACHプリアンブルシーケンスを任意に(randomly)選択する。よって、複数のUEが同時に同一のRACHプリアンブルシーケンスを送信することが可能であり、これによって、その後に衝突解決手順が必要となる。一方、専用任意接続過程において、UEはeNBが当該UEに唯一に割り当てたRACHプリアンブルシーケンスを用いる。よって、他のUEとの衝突なく任意接続過程を行うことができる。
競合−ベースの任意接続過程は、以下の4ステップを含む。以下、ステップ1〜4で送信されるメッセージのそれぞれをメッセージ1〜4(Msg1〜Msg4)と称することができる。
− ステップ1:RACHプリアンブル(via PRACH)(UE to eNB)
− ステップ2:任意接続応答(random access response,RAR)(via PDCCH及びPDSCH)(eNB to UE)
− ステップ3:レイヤ2/レイヤ3メッセージ(via PUSCH)(UE to eNB)
− ステップ4:衝突解決(contention resolution)メッセージ(eNB to UE)
専用任意接続過程は、以下の3ステップを含む。以下、ステップ0〜2で送信されるメッセージのそれぞれは、メッセージ0〜2(Msg0〜Msg2)と称する。任意接続過程の一部としてRARに対応する上りリンク送信(即ち、ステップ3)を行うこともできる。専用任意接続過程は、基地局がRACHプリアンブル送信を命令するためのPDCCH(以下、PDCCHオーダー(order))を用いてトリガされることができる。
− ステップ0:専用シグナリングによるRACHプリアンブル割り当て(eNB to UE)
− ステップ1:RACHプリアンブル(via PRACH)(UE to eNB)
− ステップ2:任意接続応答(RAR)(via PDCCH及びPDSCH)(eNB to UE)
RACHプリアンブルを送信した後、UEは予め−設定された時間ウィンドー内で任意接続応答(RAR)の受信を試みる。具体的に、UEは、時間ウィンドー内でRA−RNTI(Random Access RNTI)を有するPDCCH(以下、RA−RNTI PDCCH)(例えば、PDCCHにおいてCRCがRA−RNTIでマスクされる)の検出を試みる。RA−RNTI PDCCH検出時に、UEは、RA−RNTI PDCCHに対応するPDSCH内に、UEのためのRARが存在するか否かを確認する。RARは、UL同期化のためのタイミングオフセット情報を示すタイミングアドバンス(timing advance, TA)情報、ULリソース割り当て情報(ULグラント情報)、仮り端末識別子(例えば、temporary cell−RNTI, TC−RNTI)などを含む。UEは、RAR内のリソース割り当て情報及びTA値に応じてUL送信(例えば、Msg3)を行うことができる。RARに対応するUL送信にはHARQが適用される。したがって、UEは、Msg3を送信した後、Msg3に対応する受信応答情報(例えば、PHICH)を受信することができる。
任意接続プリアンブル、即ち、RACHプリアンブルは、物理層において長さTCPの循環前置(cyclic prefix)及び長さTSEQのシーケンスからなる。TCPのTSEQは、フレーム構造と任意接続設定(configuration)に依存する。プリアンブルフォーマットは上位層によって制御される。RACHプリアンブルはULサブフレームから送信される。任意接続プリアンブルの送信は、特定の時間及び周波数リソースに制限(restrict)される。このようなリソースをPRACHリソースと呼び、PRACHリソースは、インデックス0が無線フレームにおいて低い番号のPRB及びサブフレームに対応するように、前記無線フレーム内のサブフレーム番号と、周波数ドメインにおいてPRBの増加順に番号付けられる。任意接続リソースがPRACH設定インデックスによって定義される(3GPP TS 36.211標準文書を参照)。PRACH設定インデックスは(eNBによって送信される)上位層信号によって与えられる。
LTE/LTE−Aシステムにおいて任意接続プリアンブル、即ち、RACHプリアンブルのための副搬送波間隔(Subcarrier Spacing)は、プリアンブルフォーマット0〜3の場合は1.25kHzであり、プリアンブルフォーマット4の場合は7.5kHzであると規定される(3GPP TS 36.211を参照)。
図5は、下りリンク無線フレームにおいて一つのサブフレームの制御領域に含まれる制御チャネルを例示する図である。
図5を参照すると、サブフレームは14個のOFDMシンボルで構成されている。サブフレーム設定によって先頭の1乃至3個のOFDMシンボルは制御領域として用いられ、残り13〜11個のOFDMシンボルはデータ領域として用いられる。同図で、R1乃至R4は、アンテナ0乃至3に対する基準信号(Reference Signal(RS)又はPilot Signal)を表す。RSは、制御領域及びデータ領域を問わず、サブフレーム内に一定のパターンで固定される。制御チャネルは、制御領域においてRSの割り当てられていないリソースに割り当てられ、トラフィックチャネルもデータ領域においてRSの割り当てられていないリソースに割り当てられる。制御領域に割り当てられる制御チャネルには、PCFICH(Physical Control Format Indicator CHannel)、PHICH(Physical Hybrid−ARQ Indicator CHannel)、PDCCH(Physical Downlink Control CHannel)などがある。
PCFICHは物理制御フォーマット指示子チャネルで、毎サブフレームごとにPDCCHに用いられるOFDMシンボルの個数を端末に知らせる。PCFICHは、最初のOFDMシンボルに位置し、PHICH及びPDCCHに優先して設定される。PCFICHは4個のREG(Resource Element Group)で構成され、それぞれのREGはセルID(Cell IDentity)に基づいて制御領域内に分散される。一つのREGは4個のRE(Resource Element)で構成される。REは、1副搬送波×1OFDMシンボルで定義される最小物理リソースを表す。PCFICH値は帯域幅によって1〜3又は2〜4の値を指示し、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)で変調される。
PHICHは、物理HARQ(Hybrid−Automatic Repeat and request)指示子チャネルで、上りリンク送信に対するHARQ ACK/NACKを運ぶために用いられる。即ち、PHICHは、UL HARQのためのDL ACK/NACK情報が送信されるチャネルを表す。PHICHは、1個のREGで構成され、セル特定(cell−specific)にスクランブル(scrambling)される。ACK/NACKは1ビットで指示され、BPSK(Binary phase shift keying)で変調される。変調されたACK/NACKは拡散因子(Spreading Factor;SF)=2又は4で拡散される。同一のリソースにマッピングされる複数のPHICHは、PHICHグループを構成する。PHICHグループに多重化されるPHICHの個数は、拡散コードの個数によって決定される。PHICH(グループ)は周波数領域及び/又は時間領域においてダイバーシティ利得を得るために3回反復(repetition)される。
PDCCHは物理下りリンク制御チャネルで、サブフレームにおける先頭のn個のOFDMシンボルに割り当てられる。ここで、nは1以上の整数で、PCFICHによって指示される。PDCCHは一つ以上のCCEで構成される。PDCCHは、送信チャネルであるPCH(Paging channel)及びDL−SCH(Downlink−shared channel)のリソース割り当てに関する情報、上りリンクスケジューリンググラント(Uplink Scheduling Grant)、HARQ情報などを各端末又は端末グループに知らせる。PCH(Paging channel)及びDL−SCH(Downlink−shared channel)はPDSCHを通じて送信される。したがって、基地局と端末は一般に、特定の制御情報又は特定のサービスデータ以外は、PDSCHを通じてデータをそれぞれ送信及び受信する。
PDSCHのデータがいずれの端末(一つ又は複数の端末)に送信されるものか、これら端末がどのようにPDSCHデータを受信してデコードしなければならないかに関する情報などは、PDCCHに含まれて送信される。例えば、特定PDCCHが「A」というRNTI(Radio Network Temporary Identity)でCRCマスクされており、「B」という無線リソース(例えば、周波数位置)及び「C」というDCIフォーマット、即ち、送信形式情報(例、送信ブロックサイズ、変調方式、コーディング情報など)を用いて送信されるデータに関する情報が、特定サブフレームで送信されると仮定する。この場合、セル内の端末は、自身が持っているRNTI情報を用いて検索領域でPDCCHをモニタ、即ち、ブラインドデコードし、「A」のRNTIを持っている一つ以上の端末があると、これらの端末はPDCCHを受信し、受信したPDCCHの情報に基づいて「B」と「C」によって指示されるPDSCHを受信する。
図6は、LTEシステムで用いられる上りリンクサブフレームの構造を示す図である。
図6を参照すると、上りリンクサブフレームは、制御情報を運ぶPUCCH(Physical Uplink Control CHannel)が割り当てられる領域と、ユーザデータを運ぶPUSCH(Physical Uplink Shared CHannel)が割り当てられる領域とに区別される。サブフレームにおいて中間部分がPUSCHに割り当てられ、周波数領域においてデータ領域の両側部分がPUCCHに割り当てられる。PUCCH上で送信される制御情報は、HARQに用いられるACK/NACK、下りリンクチャネル状態を示すCQI(Channel Quality Indicator)、MIMOのためのRI(Rank Indicator)、上りリンクリソース割り当て要請であるSR(Scheduling Request)などがある。一つの端末に対するPUCCHは、サブフレーム内の各スロットで互いに異なる周波数を占める一つのリソースブロックを使用する。即ち、PUCCHに割り当てられる2個のリソースブロックはスロット境界で周波数ホッピング(frequency hopping)する。特に、図6は、m=0のPUCCH、m=1のPUCCH、m=2のPUCCH、m=3のPUCCHがサブフレームに割り当てられるとしている。
以下、チャネル状態情報(channel state information,CSI)の報告について説明する。現在、LTE標準では、チャネル状態情報無しで運用される開ループ(open-loop)MIMOと、チャネル状態情報に基づいて運用される閉ループ(closed-loop)MIMOという2つの送信方式が存在する。特に、閉ループMIMOでは、MIMOアンテナの多重化利得(多重化gain)を得るために、基地局及び端末のそれぞれは、チャネル状態情報に基づいてビームフォーミングを行うことができる。基地局は、チャネル状態情報を端末から得るために、端末にPUCCH(Physical Uplink Control CHannel)又はPUSCH(Physical Uplink Shared CHannel)を割り当てて、下りリンク信号に対するチャネル状態情報(CSI)をフィードバックするように命令する。
CSIは、RI(Rank Indicator)、PMI(Precoding Matrix Index)、CQI(Channel Quality Indication)の3つの情報に大別される。先ず、RIは、上述のように、チャネルのランク情報を示し、端末が同一の周波数−時間リソースによって受信できるストリーム数を意味する。また、RIは、チャネルの長期フェーディング(long term fading)によって決定されるため、通常、PMI、CQI値よりも長い周期で基地局にフィードバックされる。
次に、PMIはチャネルの空間特性を反映した値であって、SINRなどのメートル(metric)を基準として端末が選好するプリコーディング行列インデックスを示す。最後に、CQIはチャネルの強度を示す値であって、通常、基地局がPMIを用いるときに得られる受信SINRのことを意味する。
3GPP LTE−Aシステムにおいて、基地局は、複数のCSIプロセスをUEに設定して、各プロセスに対するCSIが報告される。ここで、CSIプロセスは、基地局からの信号品質の特定のためのCSI−RSリソースと干渉測定のためのCSI−IM(interference measurement)リソース、即ち、IMR(interference measurement resource)で構成される。
Millimeter Wave(mmW)では波長が短くなるため、同一面積に多数のアンテナ要素の設置が可能である。具体的には、30GHz帯域において波長は1cmであって、4 by 4cmのパネル(panel)に0.5lambda(波長)間隔で2D(dimension)配列である全64(8×8)のアンテナ要素を設けることができる。これにより、mmW分野における最近の動向では、多数のアンテナ要素を使用してBF(beamforming)利得を上げてカバレッジを増加させたり、スループット(throughput)を増加させたりすることを試みている。
このとき、アンテナ要素別に送信パワー及び位相の調節ができるように、TXRU(Transceiver Unit)を備えると、周波数リソース別に独立したビームフォーミングが可能である。しかし、100余個の全てのアンテナ要素にTXRUを設けることは費用面で実効性に乏しいという問題がある。従って、1つのTXRUに多数のアンテナ要素をマッピングし、アナログ位相シフタ(analog phase shifter)でビーム方向を調節する方式が考えられている。かかるアナログビームフォーミング方式では全帯域において1つのビーム方向のみが形成できるので、周波数選択的なビームフォーミングができないというデメリットがある。
デジタルBFとアナログBFの中間形態として、Q個のアンテナ要素より少ない数のB個のTXRUを有するハイブリッドBFが考えられる。この場合、B個のTXRUとQ個のアンテナ要素の接続方式によって差はあるが、同時に送信可能なビームの方向はB個以下に制限される。
図7は、TXRUとアンテナ要素の接続方式の一例を示す図である。
図7(a)は、TXRUがサブアレイ(sub−array)に接続された方式を示している。この場合、アンテナ要素は1つのTXRUにのみ接続される。これとは異なり、図6(b)は、TXRUが全てのアンテナ要素に接続された方式を示している。この場合、アンテナ要素は全てのTXRUに接続される。図6において、Wはアナログ位相シフタにより乗じられる位相ベクトルを示す。即ち、Wによってアナログビームフォーミングの方向が決定される。ここで、CSI−RSアンテナポートとTXRUとのマッピングは1−to−1又は1−to−多である。
より多い通信機器がより大きい通信容量を要求することにより、既存のRAT(radio access technology)に比べて向上した無線広帯域通信に対する必要性が台頭しつつある。また、複数の機器及びモノを連結していつでもどこでも様々なサービスを提供する大規模(massive)MTC(Machine Type Communications)が次世代通信において考慮される主なイッシュの1つである。のみならず、信頼度(reliability)及びレイテンシ(latency)に敏感なサービス/UEを考慮した通信システムデザインが提示されている。これを考慮した次世代RATの導入が論議されており、本発明では、便宜のために、New RATと称する。
TDDシステムにおいてデータ送信レイテンシを最小化するために5世代New RATでは、図8のような自己完備型(Seif−contained)サブフレームの構造を考慮している。図8は、自己完備型サブフレームの構造の一例を示す図である。
図8において、斜線領域は下りリンク制御領域を示し、黒塗り領域は上りリンク制御領域を示す。表示のない領域は、下りリンクデータ送信のために用いられてよく、上りリンクデータ送信のために用いられてもよい。この構造の特徴は、1つのサブフレームにおいて下りリンク送信と上りリンク送信とが順次に行われ、サブフレーム内で下りリンクデータを送信して、上りリンクACK/NACKを受信することもできる。結果として、データ送信エラーが発生したとき、データの再送信までかかる時間を減らすことになり、これによって最終データ伝達のレイテンシを最小化することができる。
このような自己完備型サブフレーム構造において、基地局とUEが送信モードから受信モードに切り替えられる過程、又は受信モードから送信モードに切り替えられる過程のためには、時間間隙(time gap)が必要である。そのために、自己完備型サブフレーム構造において、下りリンクから上りリンクに切り替えられる時点の一部のOFDMシンボル(OFDM symbol;OS)がGP(guard period)として設定される。
NewRATをベースとして動作するシステムにおいて、構成/設定が可能な上述した自己完備型サブフレームタイプの一例として、少なくとも以下のような4つのサブフレームタイプが考えられる。
− 下りリンク制御区間+下りリンクデータ区間+GP+上りリンク制御区間
− 下りリンク制御区間+下りリンクデータ区間
− 下りリンク制御区間+GP+上りリンクデータ区間+上りリンク制御区間
− 下りリンク制御区間+GP+上りリンクデータ区間
以下、本発明の実施例による同期信号を生成する方法及び同期信号インデックスを指示する方法について説明する。
1.パラメータ集合と基本副搬送波間隔
SSブロックのためのパラメータ集合は、以下のように定義される。
− 副搬送波間隔(帯域幅)
15kHz(up to 5MHz)、30kHz(up to 10MHz)、120kHz(up to 40MHz)、240kHz(up to 80MHz)
また、PBCH送信のために24RBが割り当てられることを考慮すれば、15kHz副搬送波のための4.32MHzの送信帯域幅と、120kHz副搬送波のための34.56MHzが求められる。また、6GHzまでの周波数範囲では、NRのための最の搬送波帯域幅は5MHzであり、6GHzから52.6GHzまでの周波数範囲では、NRのための最小の搬送波帯域幅が50MHzに定められた。
よって、上述のように、6GHz以下の周波数範囲では、15kHzの副搬送波間隔を基本ニューマロロジー(default numerologies)と決定して、6GHz以上の周波数範囲では、120kHzの副搬送波間隔を基本ニューマロロジーと決定することができる。より正確には、6GHzから52.6GHz周波数範囲までは、120kHzの副搬送波間隔を基本ニューマロロジーと決定することができる。しかし、6GhzでのPSS/SSSベースの15kHz副搬送波の検出性能に対しては、丁寧に近づく必要がある。
また、NR−SS送信のためのより大きい副搬送波間隔、例えば、30kHz又は240kHzの副搬送波間隔を導入する可能性を考慮してもよい。
2.送信帯域幅及びNR−SSシーケンスREマッピング
図9を参照すると、LTEにおいてPSS/SSSシーケンスをREにマッピングする方法と同様に、NR−SSシーケンスは、送信帯域幅の中心部分に位置するREにマッピングされることができ、送信帯域幅の端部に位置する一部のREはガード副搬送波(Guard Subcarrier)として予約(reserved)され得る。例えば、12RBがNR−SS送信のために用いられる場合、127REがNR−SSシーケンスのために用いられ、17REは予約される。この場合、NR−SSシーケンスの64番目の要素(element)はNR−SS送信帯域幅の中央副搬送波にマッピングされ得る。
一方、NR−SSシーケンスをREにマッピングすることを考慮すれば、NR−SS送信のために、15kHz副搬送波の場合、2.16MHzの送信帯域幅が用いられることを仮定することができる。また、副搬送波間隔が整数倍に増加すると、NR−SS帯域幅も同じ整数倍に増加する。
即ち、NR−SSのための帯域幅は、副搬送波間隔に応じて、以下のように定義される。
− 副搬送波間隔が15kHzである場合、NR−SS帯域幅は2.16MHzであり得る。
− 副搬送波間隔が30kHzである場合、NR−SS帯域幅は4.32MHzであり得る。
− 副搬送波間隔が120kHzである場合、NR−SS帯域幅は17.28MHzであり得る。
− 副搬送波間隔が240kHzである場合、NR−SS帯域幅は34.56MHzであり得る。
3.NR−PSSシーケンス設計
NRシステムでは、1000個のセルIDを区分するために、NR−PSSシーケンスの数は3個に定義され、各々のNR−PSSに対応するNR−SSSの仮説値(hypothesis)の数は334個に定義される。
NR−PSS設計のためには、タイミング曖昧性、PAPR及び検出複雑性などを考慮する必要がある。タイミング曖昧性を解決するために、周波数ドメインのM−シーケンスを用いてNR−PSSシーケンスを生成することができる。しかし、M−シーケンスを用いてNR−PSSシーケンスを生成する場合、相対的に高いPAPR特性を有することができる。よって、NR−PSSを設計するとき、低いPAPR特性を有する周波数ドメインM−シーケンスを研究する必要がある。
一方、NR−PSSシーケンスとして、修正されたZCシーケンスが考慮できる。特に、4個のZCシーケンスを時間ドメイン上において連続して配置することで生成する方法の場合、タイミング曖昧性の問題を解決することができ、低いPAPR特性を有することができ、検出複雑性を減少させることができる。特に、NRシステムでは、端末が多重シーケンス及びLTEに比べて広い送信帯域幅を有するNR−PSSを検出するために、検出複雑性が増加せざる得ないため、検出複雑性を減少させることは、NR−PSS設計において非常に重要である。
上記内容に基づいて、2つのNR−PSSシーケンスが考えられる。
(1)低いPAPR特性を有する周波数M−シーケンス
− 多項式:g(x)=x7+x6+x4+x+1(初期ポリシフトレジスタ値:1000000)
− Cyclic Shift:0,31,78
(2)時間ドメイン上において連続した4個のZCシーケンス
− 31長さのZCシーケンス(ルーツインデックス:{1,30},{7,24},{4,27})
− シーケンス生成のための数式
図10は、時間ドメイン上において連続した4個のZCシーケンスを用いて、NR−PSSを生成する方法を簡単に説明するための図である。図10を参照すると、N個のサブシンボルをS1,S2, .... ,Snというとき、IFFTする前にS1,S2, .... ,Snのシーケンスを連結(concatenation)して、全体のシーケンス長さでDFT (Discrete Fourier Transform)スプレディングを行った後、副搬送波によって、N個のサブシンボルのそれぞれに対応する複数のシーケンスをマッピングした後、IFFTを行えば、帯域外放出(out of band emission)の問題なく、NIFFT長さの時間ドメインシーケンスを得ることができる。
4.NR−SSSシーケンス設計
NR−SSSシーケンスは、1つの長いシーケンスで生成され、334個の仮説値(hypothesis)を生成するために、異なる多項式を有する2個のM−シーケンスの結合で生成される。例えば、第1のM−シーケンスのための循環シフト(Cyclic Shift)値が112であり、第2のM−シーケンスのための循環シフト値が3である場合、全336個の仮説値(hypothesis)を取得することができる。この場合、NR−PSSのためのスクランブリングシーケンスも第3のM−シーケンスを適用して取得することができる。
5ms/10msのように、比較的に短い周期のNR−SSバースト集合(NR−SS burst set)が設定される場合、NR−SSバースト集合は、2個の10ms無線フレーム(radio frame)において複数回送信され得る。
よって、複数回送信されるNR−SSバースト集合のための互いに異なるNR−SSSシーケンスが導入される場合、即ち、NR−SSバースト集合が送信される度に、互いに異なるNR−SSSシーケンスを使用する場合、UEは、基本周期内に送信される複数のNR−SSバースト集合のそれぞれを区分できる。
例えば、基本周期内にNR−SSバースト集合が4回送信される場合、第1のNR−SSバースト集合にはNR−SSSシーケンスのオリジナル集合が適用され、第2、3、4のNR−SSバースト集合に対して、オリジナル集合とは異なるNR−SSSシーケンスが使用されると見なされる。また、異なるNR−SSSシーケンス集合が2個用いられる場合、第1、3のNR−SSSバースト集合に対して1個のNR−SSSシーケンス集合が用いられ、第2、4のNR−SSSバースト集合に対して、その他の1個のNR−SSSシーケンス集合が用いられる。
NRシステムにおいて定義したNR−SSSシーケンスは、長さが127であるM−シーケンスを2個定義して、各々のM−シーケンスに含まれた要素の積によって最終シーケンスを生成する。
即ち、NR−SSSシーケンスは、NR−PSSによって与えられたスクランブリングシーケンスであってもよく、その長さは127であってもよい。また、次の数式2によって決定される。
[数2]
d(n)=s1,m(n)s2,k(n)cz(n)for n=0,..,126 and z=0,1
ここで、2個の10ms無線フレームの第1のSSバースト集合で送信されるNR−SSSのためにz=0を用いることができる。また、上述した第2、3、4のSSバースト集合で送信されるNR−SSSのためにz=1を用いることができる。
このとき、前記s1,m(n)及びs2,k(n)は、次の数式3によって決定される。
[数3]
s1,m(n)=S1((n+m)mod127),
s2,k(n)=S2((n+k)mod127)
ここで、m=NID1mod112,K=floor(NID1/112),k=CS2(K),0≦NID1≦333,CS2∈{48,67,122}と定義することができる。
最終的に、S1及びS2を求めるために、Sr(i)=1−2x(i),0≦i≦126,r=1,2と定義することができ、このとき、x(i)に対する多項式は、次の数式4によって定義することができる。
[数4]
x(j+7)=(x(j+3)+x(j))mod2,r=1
x(j+7)=(x(j+3)+x(j+2)+x(j+1)+x(j))mod2,r=2
ここで、x(i)のための初期条件は、
x(0)=x(1)=x(2)=x(3)=x(4)=x(5)=0,x(6)=1であってもよく、0≦j≦119の値を有することができる。
ここで、SSSのプリアンブル及び中間アンブル(mid−amble)信号として、C0(n)及びC1(n)の2個のスクランブリングシーケンスをそれぞれ用いることができる。この2個のスクランブリングシーケンスはPSSに依存して、次の数式5のように、M−シーケンスであるC(n)に2個の異なる循環シフトを適用して定義することができる。
[数5]
cz(n)=C((n+p)mod127)
where,p=CS1(NID2+3・z),CS1∈{23,69,103,64,124,24},NID2∈{0,1,2}
ここで、C(i)=1−2x(i)であり、0≦i≦126と定義することができ、このとき、x(i)に対する多項式は、次の数式6によって定義することができる。
[数6]
x(j+7)=(x(j+5)+x(j+4)+x(j+3)+x(j+2)+x(j+1)+x(j))mod2
ここで、x(i)のための初期条件は、x(0)=x(1)=x(2)=x(3)=x(4)=x(5)=0,x(6)=1であり、0≦j≦119の値を有することができる。
ここで、上述した実施例による性能測定結果を説明する。NR−PSSの性能測定のための本実験において、3つのNR−PSS設計方法を考慮した。1)周波数ドメインM−シーケンス(従来のPSSシーケンス)、2)低いPAPRを有するM−シーケンス、3)4個のZCシーケンスを時間領域で連結したシーケンス。
また、NR−SSSに対する測定は、本発明で提案したNR−SSSシーケンスを用いた。
5.上述したNR−PSSシーケンス設計による測定結果
PAPR及びCM
上述した3つのタイプのNR−PSSシーケンスに対するPAPR及びCMの測定結果は、以下の表1の通りである。
この結果によれば、4個のZCシーケンスを時間領域で連結したシーケンスに基づくNR−PSSのPAPR/CMは、M−シーケンスに基づくNR−PSSのPAPR/CMよりも低い。一方、低いPAPRを有するM−シーケンスと周波数領域M−シーケンスとを比較すると、低いPAPRを有するM−シーケンスのPAPR/CMが周波数領域M−シーケンスのPAPR/CMよりも低い。一方、PAPR/CMは電力増幅器の値段を決定する重要な要素であるため、PAPR/CMの低いNR−PSS設計を考慮する必要がある。
結果として、PAPR/CMの観点からして、ZCシーケンスに基づくNR−PSSは、M−シーケンスに基づくNR−PSSより良い性能測定結果を示し、低いPAPRを有するM−シーケンスに基づくNR−PSSは、周波数領域M−シーケンスのNR−PSSよりも良い性能測定結果を示す。
誤検知率(Misdetection Rate)
図11は、上述したそれぞれのNR−PSSの誤検知率に対する測定評価を示す図である。図11より、それぞれのNR−PSS設計の性能は類似するレベルであることが分かる。但し、図12よりは、4個のZCシーケンスを連結したシーケンスが最低の検出複雑性を有することが分かる。
具体的に、図12より、4個のZCシーケンスを連結したシーケンス及び周波数ドメインシーケンスは類似する検出性能を示す。このとき、4個のZCシーケンスを連結したシーケンスの検出複雑性がより低いというメリットがある。また、上述したNR−PSSシーケンスが類似する検出複雑性を有していると仮定すると、4個のZCシーケンスを連結したシーケンスがM−シーケンスよりも優れた性能を提供する。
結果として、同一の検出複雑性を有しているという仮定下、ZCシーケンスに基づくNR−PSS設計検出性能が周波数ドメインM−シーケンスの検出性能よりも良い性能を提供する。
6.上述したNR−SSSシーケンス設計による測定結果
ここで、NR−SSSシーケンス数による検出性能を比較する。性能測定のために、従来のSSSシーケンスと、本発明によって提案されたNR−SSSを比較する。
NR−SSSシーケンス設計に対する簡単な情報は、以下のようである。
1)単一セットのNR−SSS(NR−PSSシーケンス当たり334個の仮説を有する)
2)2つのセットのNR−SSS(NR−PSSシーケンス当たり668個の仮説を有する)
図13を参照すると、NR−SSSシーケンスの仮説が2倍に増加しても、特に性能の低下が観察できない。よって、基本周期内でSSバースト集合の境界を検出するために、NR−SSSの追加セットの導入を考慮してもよい。
一方、図11乃至図13による測定実験に用いられたパラメータは、以下の表2のようである。
7.SSブロック構成
PBCHのペイロードサイズが最大80bitsである場合、SSブロック送信のために全4個のOFDMシンボルを用いることができる。一方、NR−PSS、NR−SSS、NR−PBCHを含むSSブロックにおけるNR−PSS/NR−SSS/NR−PBCHの時間位置について論議する必要がある。初期アクセス状態において、NR−PBCHは精密な時間/周波数追跡のための基準信号として用いることができる。推定精度を向上させるために、NR−PBCHのための2個のOFDMシンボルはできる限り遠い距離に位置することが効率的である。よって、本発明では、図14(a)のように、SSブロックの1番目及び4番目のOFDMシンボルがNR−PBCH送信に用いられることを提案する。これによって、NR−PSSに対しては第2のOFDMシンボルが割り当てられ、NR−SSSに対しては第3のOFDMシンボルを用いることができる。
一方、NR−SSがセル測定又はセル検出のために送信されるとき、NR−PBCH及びSSブロック時間インデックス表示をいずれも送信する必要はない。この場合、SSブロックは、図14(b)のように、2個のOFDMシンボルで構成され、1番目のOFDMシンボルは、NR−PSSに割り当てられ、2番目のOFDMシンボルは、NR−SSSに割り当てられる。
図15(a)を参照すると、NR−PBCHは288REs内に割り当てられ、これは24個のRBで構成される。一方、NR−PSS/NR−SSSのシーケンスは長さが127であるため、NR−PSS/NR−SSS送信に12個のRBが必要である。即ち、SSブロック構成の場合、SSブロックは24個のRB内に割り当てられる。また、15、30、60kHzなどの異なるニューマロロジー間のRBグリッド整列のためにも24RB内にSSブロックが割り当てられることが好ましい。また、NRでは、15MHzサブキャリア間隔に25RBが定義できる5MHzの最小帯域幅を仮定するため、SSブロック送信に24RBが用いられる。また、NR−PSS/SSSはSSブロックの中間に位置すべきであり、これはNR−PSS/SSSが7番目から18番目のRB内に割り当てられることを意味することができる。
一方、図15(a)のように、SSブロックを構成する場合、120kHz及び240kHzの副搬送波間隔において、端末のAGC(Automatic Gain Control)動作に問題が生じる可能性がある。即ち、120kHz及び240kHzの副搬送波間隔の場合、AGC動作によって、NR−PSSの検出が完全に行われない可能性があり、これによって、以下の2つの実施例のように、SSブロック構成を変更することを考慮してもよい。
(実施例1)PBCH−PSS−PBCH−SSS
(実施例2)PBCH−PSS−PBCH−SSS−PBCH
即ち、PBCHシンボルをSSブロックの開始部分に位置付け、PBCHシンボルをAGC動作のためのダミー(Dummy)シンボルとして使用することで、端末のAGC動作がより円滑に行われるようにすることができる。
一方、NR−PSS/NR−SSS/NR−PBCHは、図15(b)のように割り当てられてもよい。即ち、0番目のシンボルにNR−PSSが割り当てられ、NR−SSSは2番目のシンボルに割り当てられることができる。また、NR−PBCHは、1乃至3番目のシンボルに割り当てられるが、このとき、1番目のシンボル及び3番目のシンボルはNR−PBCHが専用としてマッピングされることができる。換言すれば、1番目のシンボル及び3番目のシンボルにはNR−PBCHのみがマッピングされ、2番目のシンボルにはNR−SSSとNR−PBCHが共にマッピングされてもよい。
8.SSバースト構成
本発明では、スロットにおいてSSブロック送信が可能なOFDMシンボルを決定する方法について説明する。CPタイプは、UE−Specificシグナリングと共に、半静的に設定されるが、NR−PSS/SSSは正規CPを支援することができる。これにより、初期接続において、CP検出の問題を解決することができる。
しかし、NRシステムでは、0.5ms境界ごとに拡張CPを含むことができる。即ち、SSブロックがスロット内又はスロット間に位置しているとき、SSブロックの中間が0.5ms境界にあり得る。この場合、SSブロック内において、NR−PSS及び/又はNR−SSSのうち、異なる長さのCPを適用することができる。このとき、UEが正規CPをNR−PSS及び/又はNR−SSSに適用すると仮定した上でNR−SS検出を行う場合、検出性能が低下する可能性がある。よって、NRでは、SSブロックが0.5ms境界を越えないように設計する必要がある。
図16は、TDDのときのSSバースト構成の例を示す図である。NRシステムでは、DL制御チャネルは、スロット及び/又はミニスロット内の最初のOFDMシンボルに位置して、UL制御チャネルは、最後に送信されたULシンボルに位置することができる。よって、スロット内に位置したSSブロックとDL/UL制御チャネルの衝突を避けるために、SSブロックはスロットの中間に位置することができる。
SSバースト集合内のSSブロックの最大数は、周波数範囲に応じて決定される。また、SSブロック数の候補値は、周波数範囲に応じて決定される。なお、本発明では、図16のSSバースト構成例に基づいて、SSバースト集合内でSSブロック送信に必要な全体の時間間隔を提案しようとする。
表3に示されたように、NR−SS送信のために、30kHz及び240kHzの副搬送波間隔を導入すると、SSブロックが最大2ms以内に送信されることが予想できる。しかし、NR−SS送信のための基本副搬送波間隔は、15kHz及び120kHzであるため、30kHz及び240kHzの副搬送波間隔を導入するためには、より広い最小システム帯域幅、例えば、30kHzの副搬送波間隔に対しては10MHz、240kHzの副搬送波間隔に対しては80MHzを導入することを論議する必要がある。NRが6GHz以下で5MHz、6GHzで50MHzの最小システム帯域幅のみを支援すると判断する場合、15kHzと120kHzの副搬送波間隔に応じてSSバーストセットを設計しなければならない。また、SSブロックの最大数が6GHz以下では8個、6GHz以上では64個であると仮定すると、SSブロック送信に必要な時間は4msであるため、システムのオーバーヘッドが非常に大きい。また、SSブロック送信のための全体の時間間隔が短い方が、ネットワークの省エネルギー及びUE測定の観点から好ましいため、SSブロック送信のための割り当ての候補位置は、Nms時間保持時間(例えば、N=0.5,1,2)内に定義される必要がある。
9.SSバースト集合構成
SSバーストセット構成として、図17のように、SSバースト周期に応じて2つのタイプが考えられる。1つは、図17(a)の局部タイプであって、全てのSSブロックがSSバーストセット内で連続して送信される一方、他の1つは、図17(b)の分散タイプであって、SSバーストはSSバーストセット周期内で周期的に送信される。
IDLE UEのための省エネルギー及び周波数間(inter−frequency)測定のための効率性の観点から、局部タイプのSSバーストの場合、分散アタイプのSSバーストの場合よりメリットがある。よって、局部タイプのSSバーストを支援することがさらに好ましい。
一方、図17(a)のように、局部タイプでSSバーストセットを構成する場合、SSバーストセットがマッピングされるシンボル区間の間に上りリンク信号が送信できなくなる。特に、SSブロックが配置される副搬送波間隔が大きくなるほど、シンボルサイズはこれに反比例して狭くなるため、上りリンク信号が送信できないシンボル区間がより多くなり、SSブロックが配置される副搬送波間隔が一定以上である場合、一定間隔にSSバースト間に上りリンク送信のためのシンボルを空けておく必要がある。
図18は、SSブロックを配置する副搬送波間隔が120kHzであるときと、240kHzであるときとのSSバーストセット構成を示している、図18を参照すると、120kHzと240kHzの副搬送波を有するとき、4個のSSバースト単位で一定間隔を空けてSSバーストを構成する。即ち、0.5ms単位に0.125msの上りリンク送信のためのシンボル区間を空けて、SSブロックを配置する。
ところが、6GHz以上の周波数範囲において、60kHzの副搬送波間隔がデータ送信のために用いられることがある。即ち、図19のように、NRではデータ送信のための60kHzの副搬送波間隔と、SSブロック送信のための120kHz又は240kHzの副搬送波間隔がマルチフレックスできる。
一方、図19の箱形に示した箇所によると、120kHz副搬送波間隔のSSブロックと、60kHz副搬送波間隔のデータがマルチフレックスされて、120kHz副搬送波間隔のSSブロックと、60kHz副搬送波間隔のGPと下りリンク制御領域間の衝突又は重畳が発生することが分かる。SSブロックとDL/UL制御領域の衝突は出来る限り避けることが好ましいため、SSバースト及びSSバーストセット構成の修正が求まれる。
本発明では、これを解決するためのSSバースト構成の修正として、2つの実施例を提案する。
第一の実施例は、図20のように、SSバーストフォーマット1とSSバーストフォーマット2の位置を変更する方法である。即ち、図20の箱形内のSSバーストフォーマット1とフォーマット2とを交換することで、SSブロックとDL/UL制御領域間の衝突が発生しないようにすることができる。換言すれば、SSバーストフォーマット1が60kHz副搬送波間隔のスロットの前部に位置して、SSバーストフォーマット2が60kHz副搬送波間隔のスロットの後部に位置する。
上述した実施例をまとめると、以下のように表現できる。
1)120 KHz subcarrier spacing
− the first OFDM symbols of the candidate SS/PBCH blocks have indexes {4, 8, 16, 20, 32, 36, 44, 48} + 70*n. For carrier frequencies larger than 6 GHz, n=0, 2, 4, 6。
− the first OFDM symbols of the candidate SS/PBCH blocks have indexes {2, 6, 18, 22, 30, 34, 46, 50} + 70*n. For carrier frequencies larger than 6 GHz, n=1, 3, 5, 7。
2)240 KHz subcarrier spacing
− the first OFDM symbols of the candidate SS/PBCH blocks have indexes {8, 12, 16, 20, 32, 36, 40, 44, 64, 68, 72, 76, 88, 92, 96, 100} + 140*n. For carrier frequencies larger than 6 GHz, n=0, 2
− the first OFDM symbols of the candidate SS/PBCH blocks have indexes {4, 8, 12, 16, 36, 40, 44, 48, 60, 64, 68, 72, 92, 96, 100, 104} + 140*n. For carrier frequencies larger than 6 GHz, n=1, 3
第ニの実施例は、図21のように、SSバーストセット構成を変更する方法である。即ち、SSバーストセットは、SSバーストセットの開始境界と60kHz副搬送波間隔スロットの開始境界が整列されるように、即ち、一致するように構成することができる。
具体的に、SSバーストは、1ms間に局部的に配置されるSSブロックによって構成される。よって、1ms間に120kHz副搬送波間隔のSSバーストは16個のSSブロックを有して、240kHz副搬送波間隔のSSバーストは32個のSSブロックを有することになる。このようにSSバーストを構成すると、SSバースト間に60kHzの副搬送波間隔を基準として、1個のスロットがギャップ(gap)として割り当てられる。
上述した第ニの実施例をまとめると、以下のようである。
1)120 KHz subcarrier spacing
− the first OFDM symbols of the candidate SS/PBCH blocks have indexes {4, 8, 16, 20} + 28*n. For carrier frequencies larger than 6 GHz, n=0, 1, 2, 3, 5, 6, 7, 8, 10, 11, 12, 13, 15, 16, 17, 18。
2)240 KHz subcarrier spacing
− the first OFDM symbols of the candidate SS/PBCH blocks have indexes {8, 12, 16, 20, 32, 36, 40, 44} + 56*n. For carrier frequencies larger than 6 GHz, n=0, 1, 2, 3, 5, 6, 7, 8。
10.5ms区間内で実際に送信されるSS/PBCHブロックを指示する方法(The indication of actually transmitted SS/PBCH block within 5ms duration)
NRシステムにおいて、初期接続過程を行うために、SSバースト集合周期内(例えば、5ms)のSSブロック送信のための候補位置を特定することができる。また、実際に送信されたSSブロックの位置がCONNECTED/IDLEモードでUEに通知されることができる。この場合、ネットワークは、ネットワーク状態に応じてリソースを活用できる柔軟性を有することができるが、実際に使用されたSSブロックを通知する構成方法に応じてSSバースト集合を設定する柔軟性は異なり得る。例えば、実際に送信されたSSブロックの個別位置情報(例えば、SSブロック又はSSバーストに対するビットマップ)がUEに設定可能であれば、局部タイプ及び分散タイプがいずれもネットワーク状態に応じて動作することができる。また、このような個別位置情報は、測定関連情報を示す他のSIに含まれてもよい。
また、ネットワーク設定によって、SSバースト集合の周期を変更して、UEへの測定タイミング/保持時間の情報を提供することができる。しかし、SSバーストセット周期性が変更されるとき、SSブロック送信の候補位置を決定する必要があるが、本発明では、SSブロック送信の位置決定方法について、以下のように2つの実施例を提案する。
(実施例1)ネットワークは基本周期に対する候補位置の仮定を用いることができる。
(実施例2)ネットワークは測定区間内にSSブロックを送信する実際の位置を指示することができる。
即ち、NRシステムでは、基本周期に応じて、SSバースト集合構成を設計することができる。また、SSバースト集合周期及び測定保持時間がネットワークによって指示されるとき、SSバースト設定によって、SSバースト集合構成が仮定されることができる。例えば、ネットワークからの指示がない場合、測定のためのSSバースト集合周期としてUEが5ms周期を仮定するというとき、5ms周期に対してSSバースト集合を構成することができる。また、このようなSSバースト集合構成は、基本周期(例えば、20ms)及びネットワーク設定された周期(例えば、5、10、20、40、80、160ms)の場合にも用いられる。
一方、SSバーストセット構成のより効率的なリソース活用のために、ネットワークは測定保持時間内にSSブロックを送信するための実際の位置を指示することができる。例えば、基本周期の場合、NR−SS及びNR−PBCHは、SSバースト集合周期内に送信されなければならない。一方、基本周期よりも長い周期の場合、測定のためにNR−SSのみが送信されることができる。ネットワークがSSブロック送信のための実際の位置を設定可能である場合、NR−PBCHに割り当てられた未使用のリソースがデータ/制御チャネルに割り当てられてもよい。また、基本周期よりも短い周期の場合、ネットワークは、SSバースト集合内のSSブロックのうち一部のSSブロックを選択して、実際に用いられるSSブロックを設定することができる。
一方、ネットワーク環境に応じてSSブロック送信のための候補の数は制限されてもよい。例えば、SSブロックが配置される副搬送波間隔によって候補の数が異なり得る。この場合、実際に送信されるSSブロックの位置をCONNECTED/IDLEモードでUEに通知することができる。このとき、実際に送信されるSSブロックの位置を通知するActual transmitted SS/PBCH block indicationは、サービングセルのためにはリソース活用の目的、例えば、レートマッチングの用途として用いられ、隣接セルのためには当該リソースに関連する測定の目的として用いられる。
サービングセルに関連して、UEが未送信のSSブロックを正確に認知できる場合、UEは未送信のSSブロックの候補リソースによってページング又はデータのような他の情報を受信可能であることを認知することができる。このようなリソースの柔軟性のために、サービングセルで実際に送信されるSSブロックは正確に指示される必要がある。
即ち、SSブロックが送信されるリソースでは、ページング又はデータのような他の情報を受信することができないため、実際にSSブロックが送信されないSSブロックによって他のデータ又は他の信号を受信して、リソース活用の効率性を高めるために、UEはSSブロックが実際に送信されないSSブロック候補を認知する必要がある。
よって、サービングセルにおいて実際に送信されるSSブロックを正確に指示するために、4、8又は64ビットのフルビットマップ情報が求められる。このとき、ビットマップに含まれるビットサイズは、各周波数範囲において最大に送信可能なSSブロックの数に応じて決定されることができる。例えば、5ms区間において実際に送信されるSSブロックを指示するために、3GHzから6GHzの周波数範囲では8ビットが求められ、6GHz以上の周波数範囲では64ビットが求められる。
サービングセルにおいて実際に送信されるSSブロックのためのビットは、RMSI又はOSIで定義することができ、このRMSI/OSIはデータ又はページングのための設定情報を含む。Actual transmitted SS/PBCH block indicationは、下りリンクリソースのための設定と関連するため、RMSI/OSIが実際に送信されるSSブロック情報を含むことに帰結できる。
一方、隣接セル測定のために隣接セルのActual transmitted SS/PBCH block indicationが求められる場合がある。但し、リストされたセル(listed cell)が多い場合、フルビットマップタイプの指示子は、シグナリングオーバーヘッドを過度に増加させる恐れがある。よって、シグナリングオーバーヘッドを減少させるために、多様に圧縮されたタイプの指示子を考慮してもよい。一方、隣接セルの測定だけではなく、シグナリングオーバーヘッドを減少させるために、サービングセルが送信するSSブロックのための指示子として圧縮されたタイプの指示子を考慮してもよい。換言すれば、後述するSSブロック指示子は、隣接セル及びサービングセルの実際に送信されるSSブロック指示のために使用されることができる。また、上述のように、SSバーストは各副搬送波による1つのスロットに含まれたSSブロックのグループを意味してもよいが、後述する実施例に限って、SSバーストはスロットには関係なく、所定数のSSブロックをグループしたSSブロックグループを意味してもよい。
図22を参照して、そのうちいずれか1つの実施例によると、SSバーストが8個のSSブロックで構成されると仮定する場合、64個のSSブロックが位置可能な6GHz以上の帯域で全8個のSSバーストが存在することができる。
ここで、SSブロックをSSバーストでグループすることは、64ビットの全体ビットマップを圧縮するためである。64ビットのビットマップ情報の代わりに、実際に送信されるSSブロックを含むSSバーストを指示する8ビット情報を使用することができる。仮に、8ビットのビットマップ情報がSSバースト#0を指示する場合、SSバースト#0は、実際に送信されるSSブロックを1つ以上含むことができる。
ここで、UEにSSバースト当たり送信されるSSブロックの数をさらに指示するための追加情報を考慮してもよい。追加情報によって指示されるSSブロックの数だけ各SSバーストに局部的にSSブロックが存在してもよい。
よって、追加情報によって指示されるSSバースト当たり実際に送信されるSSブロックの数、及び実際に送信されるSSブロックを含むSSバーストを指示するためのビットマップを組み合わせて、UEは、実際に送信されるSSブロックを推定することができる。
例えば、以下の表4のように指示されることを仮定することができる。
即ち、表4によると、8ビットのビットマップによってSSバースト#0、#1、#7にSSブロックが含まれていることが分かり、追加情報によって各SSバーストに4個のSSブロックが含まれていることが分かるため、結局、SSバースト#0、#1、#7の前に4個の候補位置によってSSブロックが送信されることを推定することができる。
一方、上述した例とは異なり、追加情報もビットマップ形式で伝達することで、SSブロックが送信される位置の柔軟性を持たせることができる。
例えば、SSバースト送信に関する情報はビットマップで指示して、SSバースト内に送信されるSSブロックをその他のビットで指示する方法がある。
即ち、全64個のSSブロックを各々8個のSSバースト(即ち、SSブロックグループ)に区分して、8ビットのビットマップ送信としていずれのSSバーストが使用されるかを端末に知らせる。図22のようにSSバーストを定義すると、副搬送波間隔が60kHzであるスロットとマルチプレックスする場合、SSバーストと60kHzの副搬送波を有するスロットの境界が整列されるというメリットがある。よって、ビットマップでSSバーストon/offを指示すると、6Ghz以上の周波数帯域では、全ての副搬送波間隔に対してスロット単位でSSブロックの送信可否を端末が認知することができる。
ここで、上述した例示と異なる点は、追加情報をビットマップ方式で知らせることである。この場合、各々のSSバーストに含まれた8個のSSブロックに対してビットマップ情報を送信しなければならないため、8ビットが必要であり、当該追加情報は全てのSSバーストに共通して適用される。例えば、SSバーストに対するビットマップ情報によって、SSバースト#0とSSバースト#1が使用されることが指示されて、SSブロックに対する追加ビットマップ情報によって、SSバーストにおいて1番目と5番目のSSブロックが送信されることが指示された場合、SSバースト#0とSSバースト#1はいずれも1番目と5番目のSSブロックが送信され、実際に送信されるSSブロックの全数は4個となる。
一方、いくつかの隣接セルはセルリストに含まれていなくてもよいが、セルリストに含まれていない隣接セルは、実際に送信されるSSブロックのための基本フォーマット(default format)を使用する。このような基本フォーマットを使用することで、UEは、リストに含まれていない隣接セルに対する測定を行うことができる。このとき、上述した基本フォーマットは予め定義されるか、ネットワークによって設定されることができる。
一方、サービングセルで送信される実際に送信されるSSブロックに関する情報と、隣接セルで送信される実際に送信されるSSブロックに関する情報とがかち合う場合、端末はサービングセルで送信されるSSブロック情報を優先して、実際に送信されるSSブロックに関する情報を取得することができる。
即ち、実際に送信されるSSブロックに関する情報がフルビットマップタイプと、グルーピングタイプで受信された場合、フルビットマップタイプの情報の精度が高い可能性が高いため、フルビットマップタイプの情報を優先して、SSブロック受信に利用することができる。
11.時間インデックス指示のための信号及びチャネル
SSブロック時間インデックスの指示は、NR−PBCHによって伝達される。時間インデックス指示がNR−PBCHコンテンツ、スクランブリングシーケンス、CRC、リダンダンシバージョンなどNR−PBCHの一部に含まれると、指示がUEに安全に伝達される。しかし、時間インデックス指示がNR−PBCHの一部に含まれる場合、隣接セルNR−PBCHデコーディングの更なる複雑さをもたらす。一方、隣接セルに対するNR−PBCHのデコーディングが可能であるが、これはシステム設計における必須事項ではない。また、いずれの信号及びチャネルがSSブロック時間インデックス指示を伝達することに適するかに関する更なる論議が必要である。
ターゲットセルにおいて、SSブロック時間インデックス情報は、システム情報伝達、PRACHプリアンブルなどのような初期アクセスに関するチャネル/信号に対する時間リソース割り当ての参照情報として使用されるはずであるため、SSブロック時間インデックス情報は、UEに安全に送信されなければならない。一方、隣接セルの測定のために、時間インデックスはSSブロックレベルのRSRP測定に使用される。この場合には、非常に正確なSSブロック時間インデックス情報は要らないこともある。
本発明では、NR−PBCH DMRSがSSブロック時間インデックスを伝達するための信号として用いられることを提案する。また、NR−PBCHの一部に時間インデックス指示を含ませることを提案する。これによって、NR−PBCH DMRSからSSブロック時間インデックスを検出することができ、検出されたインデックスはNR−PBCHデコーディングによって確認できる。また、隣接セルの測定のために隣接セルに対するNR−PBCH DMRSからインデックスを得ることができる。
時間インデックス指示は、以下の2つの実施例によって構成することができる。
(実施例1)SSバースト集合における全てのSSブロックの各々にインデックスを付与する単一インデックス方法。
(実施例2)SSバーストインデックスとSSブロックインデックスの組み合わせでインデックスを付与する多重インデックス方法。
仮に、実施例1のような単一インデックス方法が適用される場合、SSバースト集合周期内の全てのSSブロックの数を表現するために、数多いビットが必要である。この場合、NR−PBCHに対するDMRSシーケンス及びスクランブリングシーケンスはSSブロック指示を指示することが好ましい。
一方、実施例2のような多重インデックス方法が適用される場合、インデックス指示のための設計の柔軟性が提供可能である。例えば、SSバーストインデックス及びSSブロックインデックスは、いずれも単一チャネルに含まれることができる。また、各々のインデックスは互いに異なるチャネル/信号によって個別的に送信されてもよい。例えば、SSバーストインデックスはNR−PBCHのコンテンツ又はスクランブリングシーケンスに含まれてもよく、SSブロックインデックスはNR−PBCHのDMRSシーケンスによって伝達されてもよい。
11.SSブロック時間インデックス
本発明では、ネットワーク及びUEの省エネルギーのために、SSバースト集合がより短い保持時間(例えば、2ms)内に構成されることを提案する。この場合、SSブロックは、周期(例えば、5、10、20、40、80、160ms)に関係なく、SSバースト集合周期内に位置することができる。図23は、15kHz副搬送波間隔の場合のSSブロックインデックスの例示を提供する。
図23を参照して、SSブロックインデックスを説明する。SSブロックの最大数をLと定義するとき、SSブロックのインデックスは0でL−1である。また、SSブロックインデックスはOFDMシンボルインデックス及びスロットインデックスから導出される。また、SSバースト集合は、隣接した2つのスロットに位置する4個のSSブロックで構成されることができる。よって、SSブロックのインデックスは0から3までであり、スロットインデックスは0と1で定義する。また、SSブロックは4個のOFDMシンボルで構成され、SSブロック内の2個のOFDMシンボルはPBCH送信のために使用される。この場合、PBCH送信のためのOFDMシンボルのインデックスは0と2である。図23(a)のように、SSブロックのインデックスは、OFDMシンボルとスロットのインデックスから導出される。例えば、スロット#1及びOFDMシンボル#2で送信されたSSブロックは、インデックス3にマッピングされる。
図23(b)のように、NRシステムでは、ネットワークがSSバースト集合の周期を設定することができる。また、5、10msのように、短い周期を設定することができる。この場合、SSブロック送信がより多く割り当てられることができる。SSブロックのインデックスは、SSバースト集合の設定された周期内で識別されることができる。図23(c)のように、5msの周期性を有する場合、設定された周期内で4個のSSブロックを送信することができ、基本周期内で全16個のSSブロックが送信されることができる。この場合、SSブロックのインデックスは、デフォルト周期内で繰り返すことができ、16個のSSブロックのうち、4個のSSブロックは、同一のインデックスを有することができる。
12.NR−PBCHコンテンツ
NRシステムでは、RAN2の応答LSに基づいて、MIBのペイロードサイズの拡張が予想される。NRシステムで予想されるMIBペイロードサイズ及びNR−PBCHコンテンツは以下のようである。
1)ペイロード:64ビット(48ビット情報、16ビットCRC)
2)NR−PBCHコンテンツ:
− SFN/H−SFNの少なくとも一部
− 共通検索空間に関する設定情報
− NR搬送波の中心周波数情報
UEは、セルID及びシンボルタイミング情報を検出した後、SFN、SSブロックインデックス、ハーフフレームタイミングのようなタイミング情報の一部、時間/周波数の位置のような共通制御チャネルに関する情報、帯域幅、SSブロックの位置のような帯域幅パート(Bandwidth part)情報、SSバーストセット周期及び実際に送信されたSSブロックインデックスのようなSSバーストセット情報などを含むPBCHからネットワークアクセスのための情報を取得することができる。
576REという制限された時間/周波数リソースのみがPBCHのために占有されるため、PBCHには必須情報が含まれる必要がある。また、可能であれば、必須情報又は追加情報をさらに含ませるために、PBCH DMRSのような補助信号を使用することができる。
(1)SFN(System Frame Number)
NRでは、システムフレームナンバー(SFN)を定義して、10ms間隔を区別することができる。また、LTEシステムと同様に、SFNのために0と1023の間のインデックスを導入することができ、このインデックスは、明示的にビットを用いて指示するか、暗示的な方式で示すことができる。
NRでは、PBCH TTIが80msであり、最小SSバースト周期が5msである。よって、最大16倍のPBCHが80ms単位で送信されることができ、各送信に対して異なるスクランブリングシーケンスがPBCHエンコードされたビットに適用可能である。UEはLTE PBCHデコーディング動作と同様に、10ms間隔を検出することができる。この場合、SFNの8つの状態がPBCHスクランブリングシーケンスによって暗示的に表示され、SFN表示のための7ビットがPBCH内容に定義されることができる。
(2)ラジオフレーム内のタイミング情報
SSブロックインデックスは、搬送波周波数の範囲に応じて、PBCH DMRSシーケンス及び/又はPBCHコンテンツに含まれたビットによって明示的に指示されることができる。例えば、6GHz以下の周波数帯域に対しては、SSブロックインデックスの3ビットがPBCH DMRSシーケンスでのみ伝達される。また、6GHz以上の周波数帯域に対して、SSブロックインデックスの最下位3ビットは、PBCH DMRSシーケンスで表示され、SSブロックインデックスの最上位3ビットは、PBCHコンテンツによって伝達される。また、ハーフフレームの境界はPBCH DMRSシーケンスによって伝達される。即ち、6GHz〜52.6GHzの周波数範囲に限って、SSブロックインデックスのための最大3ビットがPBCHコンテンツに定義されることができる。
(3)PBCHに対応するRMSIがないことを識別するための情報
NRでは、SSブロックはネットワークアクセスのための情報の提供のみならず、動作測定のためにも使用することができる。特に、広帯域CC動作のためには、測定のために多重SSブロックを送信することができる。
しかし、RMSIがSSブロックの送信される全ての周波数位置から伝達されることは不要である可能性がある。即ち、リソース活用の効率性のために、RMSIが特定の周波数位置によって伝達されてもよい。この場合、初期接続手順を行うUEは、検出された周波数位置でRMSIが提供されるか否かを認識することができない。この問題を解決するために、検出された周波数領域のPBCHに対応するRMSIがないことを識別するためのビットフィールドを定義する必要がある。一方では、ビットフィールド無しにPBCHに対応するRMSIがないことを識別可能な方法を考える必要もある。
このために、RMSIが存在しないSSブロックは、周波数ラスタ(Frequency Raster)で定義されない周波数位置から送信されるようにする。この場合、初期接続手順を行うUEは、SSブロックが検出できないため、上述した問題点を解決することができる。
(4)SSバーストセット周期性及び実際に送信されるSSブロック
測定のためにSSバーストセット周期性及び実際に送信されたSSブロックに関する情報が指示されてもよい。よって、このような情報は、セル測定及びinter/intraセルの測定のために、システム情報に含まれることが好ましい。即ち、PBCHコンテンツにおいて上述した情報を定義する必要はない。
(5)ペイロードサイズ
PBCHのデコーディング性能を考慮して、[表5]のように、最大64ビットのペイロードサイズを仮定することができる。
13.NR−PBCHスクランブリング
NR−PBCHスクランブリングシーケンスのタイプとシーケンス初期化について説明する。NRにおいてPNシーケンスを使用することを考慮してもよいが、LTEシステムで定義された長さ31のゴールドシーケンスをNR−PBCHシーケンスとして使用することに深刻な問題が発生しない以上、NR−PBCHスクランブリングシーケンスとしてゴールドシーケンスを再使用することが好ましい。
また、スクランブリングシーケンスは、少なくともCell−IDによって初期化することができ、PBCH−DMRSによって指示されたSSブロックインデックスの3ビットがスクランブリングシーケンスの初期化に使用されることができる。また、ハーフフレーム指示子がPBCH−DMRS又は他の信号によって表示される場合、ハーフフレーム指示子もスクランブリングシーケンスの初期化のためのシード値として使用できる。
14.送信方法及びアンテナポート
NRシステムにおいて、NR−PBCH送信は単一アンテナポートに基づいて行われる。また、単一アンテナポートに基づく送信の場合、NR−PBCH送信のための方式として、以下のような実施例を考慮することができる。
(実施例1)TD−PVS(time domain precoding vector switching)方式
(実施例2)循環遅延ダイバーシティ(Cyclic Delay Diversity,CDD)方式
(実施例3)周波数領域プリコーディングベクトルスイッチング(FD−PVS)方式
この送信方式によれば、NR−PBCHは送信ダイバーシティ利得及び/又はチャネル推定性能利得を得ることができる。一方、TD−PVS及びCDDは、NR−PBCH送信のために考慮できるが、一方、FD−PVSは、チャネル推定損失によって、全般的な性能損失が発生するために好ましくない。
また、NR−SSとNR−PBCHに対するアンテナポートの仮定について説明すると、初期接続状態において、NRシステムは、NR−SS及びNR−PBCH送信のためのネットワークの柔軟性を提供するために、NR−SS及びNR−PBCHを互いに異なるアンテナポートによって送信することが考えられる。但し、ネットワーク設定によって、UEはNR−SS及びNR−PBCHのアンテナポートが同一又は異なると仮定することもできる。
15.NR−PBCH DM−RS設計
NRシステムでは、DMRSがNR−PBCHの位相参照のために導入される。また、全てのSSブロックにNR−PSS/NR−SSS/NR−PBCHが存在して、NR−PSS/NR−SSS/NR−PBCHが位置するOFDMシンボルは、単一SSブロック内で連続する。しかし、NR−SSSとNR−PBCHとの送信方式が異なると仮定する場合、NR−PBCH復調のための参照信号としてNR−SSSの使用は仮定できない。よって、NRシステムでは、NR−PBCH復調のための参照信号としてNR−SSSが使用されないという仮定下でNR−PBCHを設計する必要がある。
DMRS設計のためには、DMRSオーバーヘッド、時間/周波数位置及びスクランブリングシーケンスを考慮する。
全般的なPBCH復号化性能は、チャネル推定性能及びNR−PBCH符合化率によって決定できる。DMRS送信のためのREの数は、チャネル推定性能とPBCHコーディング率の間にトレードオフ(trade−off)を有するため、DMRSに適する数のREを探す必要がある。例えば、DMRSに対してRB当たり4個のREが割り当てられるとき、より良い性能が提供できる。2個のOFDMシンボルがNR−PBCH送信のために割り当てられるとき、DMRSのために192個のREが使用され、MIB送信のための384個のREが使用される。この場合、ペイロードサイズが64ビットであると仮定すると、LTE PBCHと同一のコーディング速度である1/12のコーディング速度が得られる。
また、NR−PBCH送信のために複数のOFDMシンボルが割り当てられるとき、いずれのOFDMシンボルがDMRSを含ませるかが問題となるが、残留周波数のオフセットによる性能低下を防ぐために、NR−PBCHが位置する全てのOFDMシンボルにDMRSを配置することが好ましい。よって、NR−PBCH送信のための全てのOFDMシンボルにDMRSが含まれる。
一方、NR−PBCHが送信されるOFDMシンボル位置に対して、PBCH DMRSが時間/周波数追跡RSとして用いられ、DMRSを含む2個のOFDMシンボルの間が遠いほど精密な周波数追跡に有利であるため、1番目のOFDMシンボル及び4番目のOFDMシンボルがNR−PBCH送信のために割り当てられる。
また、これによるDMRSの周波数位置は、セルIDによってシフト可能な周波数ドメインにおけるインタリービングによるマッピングを仮定することができる。均等に分散されたDMRSパターンは、1−Dチャネル推定の場合に最適な性能を提供するDFTベースのチャネル推定が使用できるというメリットがある。また、チャネル推定性能を高めるために、広帯域RBバンドリングが使用されてもよい。
DMRSシーケンスの場合、ゴールドシーケンスのタイプによって定義された擬似ランダム(pseudo random)シーケンスを使用することができる。DMRSシーケンスの長さは、SSブロック当たりDMRSに対するREの数で定義されることができ、また、DMRSシーケンスはSSバースト集合のデフォルト周期である20ms内でCell−ID及びスロット番号/OFDMシンボルインデックスによって生成されることができる。また、SSブロックのインデックスは、スロット及びOFDMシンボルのインデックスに基づいて決定されることができる。
一方、NR−PBCH DMRSは、1008個のセルID及び3ビットのSSブロックインデックスによってスクランブルされる必要がある。これは、DMRSシーケンスの仮説数によって検出性能を比較した場合、3ビットの検出性能がDMRSシーケンスの仮説数に最も適するためである。しかし、4〜5ビットの検出性能も性能の損失がほとんどないため、4〜5ビットの仮説数を用いても関係ない。
換言すれば、DMRSシーケンスは、セルID、SSバーストセット内のSSブロックインデックス及びハーフフレーム境界(Half frame indication)によって初期化できる。具体的な初期化式は、以下の[数7]のようである。
ここで、
は、SSブロックグループ内のSSブロックインデックスであり、
セルIDである場合、HFは{0,1}の値を有するハーフフレーム指示子インデックスである。
NR−PBCH DMRSシーケンスは、LTE DMRSシーケンスと同様に、長さ31のゴールドシーケンスを使用するか、長さ7又は8のゴールドシーケンスをベースとして生成され得る。
一方、長さ31のゴールドシーケンスと長さ7又は8のゴールドシーケンスを用いる場合の検出性能が類似するため、本発明では、LTE DMRSのように、長さ31のゴールドシーケンスを使用することを提案するが、6GHz以上の周波数範囲では31より長いゴールドシーケンスを考慮してもよい。
また、DMRSシーケンス生成のための変調タイプとしてBPSKとQPSKを考慮することができるが、BPSKとQPSKの検出性能は類似するものの、QPSKコリレーション性能がBPSKより優れるため、QPSKがDMRSシーケンス生成の変調タイプとしてより適切である。
15.NR−PBCH DMRSパターン設計
DMRSの周波数位置に関連して、2つのDMRS REマッピング方法を考慮することができる。固定的REマッピング方法は、周波数ドメイン上でRSマッピング領域を固定させるものであり、可変的REマッピング方法は、Vshift方法を用いてセルIDによってRS位置をシフトするものである。このような可変的REマッピング方法は、干渉を任意化して、さらなる性能利得が得られるというメリットがあり、可変的REマッピング方法を用いることがより好ましいと考えられる。
可変的REマッピングを詳しく説明すると、ハーフフレーム内に含まれた複素変調シンボル
は、[数8]によって定義される。
ここで、k、lは、SSブロック内に位置する副搬送波とOFDMシンボルインデックスを示す。一方、
によって決定されてもよい。
また、性能向上のために、RS電力ブーストが考えられるが、RS電力ブーストとVshiftを共に使用する場合、干渉TRP(Total Radiated Power)からの干渉は減少することができる。また、RS電力ブーストの検出性能利得を考慮すれば、PDSCH EPRE対参照信号EPREの比は、−1.25dBが好ましい。
16.NR−PBCH TTI boundary Indication
NR−PBCH TTIは80msであり、SSバースト集合のデフォルト周期は20msである。これはNR−PBCHがNR−PBCH TTI内で4回送信されることを意味する。NR−PBCH TTI内でNR−PBCHが繰り返されるとき、TTIの境界を指示する必要がある。例えば、LTE PBCHと同様に、NR−PBCH TTI境界はNR−PBCHのスクランブリングシーケンスによって指示されることができる。
また、図24を参照すると、NR−PBCHのスクランブリングシーケンスは、Cell−ID及びTTI境界指示によって決定されることができる。SSバースト集合周期が複数の値を有することができるため、TTI境界指示に対するインデックスの数は、SSバースト集合周期に応じて変更可能である。例えば、デフォルト周期性(即ち、20ms)のためには、4個のインデックスが必要であり、より短い周期(即ち、5ms)のためには、16個のインデックスが必要である。
一方、NRシステムは、単一ビーム及び多重ビーム送信をいずれも支援する。複数のSSブロックがSSバースト集合周期内で送信されるとき、複数のSSブロックのそれぞれに対するSSブロックインデックスが割り当てられる。Inter−cellのためのSSブロック間のランダム化のためには、SSブロックに関するインデックスによってスクランブリングシーケンスを決定しなければならない。例えば、SSブロックのインデックスがスロット及びOFDMシンボルのインデックスから導出される場合、NR−PBCHのスクランブリングシーケンスは、スロット及びOFDMシンボルのインデックスによって決定される。
また、ネットワークが5、10msのように、SSバースト集合に短い周期を設定する場合、SSバースト集合は同一の時間の間にさらに多く送信されることができる。この場合、UEはデフォルト周期内で送信されるNR−PBCHのTTI境界に対して曖昧性を有する可能性がある。デフォルト周期よりも短い周期のためのNR−PBCH TTI境界指示のために、デフォルト周期よりも短い周期のためのNR−PBCHの他のスクランブリングシーケンスを考慮することができる。例えば、5msのSSバーストセットの周期が仮定される場合、NR−PBCHに対する16個のスクランブリングシーケンスが適用される。これは、NR−PBCH TTI内でNR−PBCH送信の正確な境界を示せるというメリットがある。一方、NR−PBCHデコーディングに対するブラインド検出複雑性が増加する。よって、NR−PBCHのブラインドでコーディング複雑性を減らすために、デフォルト周期を有するNR−SSSと、デフォルト周期内で追加に送信されるNR−SSSとを区別するために、互いに異なるNR−SSSシーケンスを適用することを考慮してもよい。
17.時間インデックス指示方法
図25を参照すると、時間情報はSFN(System Frame Number)、ハーフフレーム(Half frame)間隔、SSブロック時間インデックスを含む。各時間情報は、SFNのための10ビット、ハーフフレームのための1ビット、SSブロック時間インデックスのための6ビットで表現される。このとき、SFNのための10ビットのうち一部はPBCHコンテンツに含まれてもよい。また、NR−PBCH DMRSはSSブロックインデックスのための6ビットのうち3ビットを含むことができる。
図25に示された時間インデックス指示方法の実施例は、以下のようである。
- 実施例1:S2 S1(PBCH scrambling)+S0 C0(PBCH contents)
- 実施例2:S2 S1 S0(PBCH scrambling)+C0(PBCH contents)
- 実施例3:S2 S1(PBCH scrambling)+S0 C0(PBCH DMRS)
- 実施例4:S2 S1 S0(PBCH scrambling)+C0(PBCH DMRS)
NR−PBCH DMRSによってハーフフレーム指示子が伝達される場合、5msごとにPBCHデータを結合することで、更なる性能向上がもたらせる。よって、実施例3及び4のように、ハーフフレーム指示子のための1ビットがNR−PBCH DMRSによって伝達されることができる。
実施例3及び4を比較すると、実施例3は、ブラインドデコーディング回数を減らすことができるが、PBCH DMRS性能の損失をもたらす可能性がある。仮に、PBCH DMRSがS0、C0、B0、B1、B2を含む5ビットを優れた性能で伝達できる場合、実施例3が時間指示方法として適切である。しかし、上述した5ビットをPBCH DMRSが優れた性能で伝達できない場合、実施例4が時間指示方法として適切である。
上述のように、SFNの最上位7ビットはPBCHコンテンツに含ませて、最下位2ビット又は3ビットをPBCHスクランブリングによって伝達することができる。また、PBCH DMRSにSSブロックインデックスの最下位3ビットを含ませて、PBCHコンテンツにSSブロックインデックスの最上位3ビットを含ませることができる。
さらに、隣接セルのSSブロック時間インデックスを取得する方法が考えられるが、DMRSシーケンスによるデコーディングがPBCHコンテンツによるデコーディングよりも良好な性能を発揮するため、各5ms期間内でDMRSシーケンスを変更することで、SSブロックインデックスの3ビットを送信することができる。
一方、6GHz以下の周波数範囲では、SSブロック時間インデックスはもっぱら隣接セルのNR−PBCH DMRSのみを用いて送信することができるが、6GHz以上の周波数範囲では、64個のSSブロックインデックスをPBCH−DMRS及びPBCHコンテンツによって区分して指示するため、UEは隣接セルのPBCHをデコードする必要がある。
しかし、PBCH−DMRS及びPBCHコンテンツを共にデコードすることは、NR−PBCHデコーディングをさらに複雑にして、PBCH−DMRSのみを用いるよりPBCHのデコーディング性能を減少させる可能性がある。よって、隣接セルのSSブロックを受信するためにPBCHをデコードすることが難しい可能性がある。
よって、隣接セルのPBCHをデコードする代わりに、隣接セルのSSブロックインデックスに関する設定をサービングセルが提供することが考えられる。例えば、サービングセルは、ターゲット隣接セルのSSブロックインデックスの最上位3ビットに関する設定を提供して、UEはPBCH−DMRSによって最下位3ビットを検出する。また、上述した最上位3ビットと最下位3ビットを組み合わせて、ターゲット隣接セルのSSブロックインデックスを取得することができる。
18.Soft Combining
NRシステムは、効率的なリソース活用及びPBCHカバレッジのために、少なくともSSバースト集合に対するワイズソフトコンバイニング(wise soft combining)を支援する必要がある。NR−PBCHが毎80msごとにアップデートされ、SSバースト集合が20msのデフォルト周期ごとに送信されるため、NR−PBCHデコーディングに対して少なくとも4倍のソフトコンバイニングが可能である。また、SSバースト集合がデフォルト周期よりも短い周期を指示されるとき、より多いOFDMシンボルがPBCHのためのソフトコンバイニングに用いられる。
19.PBCH decoding for the neighbouring cell measurements
隣接セルの測定のために、UEが隣接セルのNR−PBCHをデコードすべきかが問題となるが、隣接セルのデコーディングは、UEの複雑性を増加させるため、不要な複雑性を増加させないことが好ましい。よって、NR−PBCH設定の場合、UEは隣接セルの測定のために、隣接セルNR−PBCHをデコードする必要がないと仮定する。
一方、SSブロックインデックスが特定タイプの信号によって伝達されると、UEは信号検出を行い、隣接セルのSSブロックインデックスを取得することができ、これはUEの複雑性を減少させることができる。一方、特定タイプの信号は、NR−PBCH DMRSが用いられてもよい。
20.測定結果評価
ここで、ペイロードサイズ、送信方式及びDMRSによる性能測定結果を説明する。このとき、NR−PBCH送信のために24個のRBを有する2個のOFDMシンボルが使用されると仮定する。また、SSバースト集合(即ち、10、20、40、80ms)は複数の周期を有することができ、インコードされたビットが80ms内に送信されると仮定する。
(1)ペイロードサイズ及びNR−PBCHリソース
図26は、MIBペイロードサイズ(例えば、64、80bits)による評価結果を示す。ここで、384個のREとDMRSのための192個のREが2個のOFDMシンボルと24個のRB内で用いられると仮定する。また、単一アンテナポートベースの送信方式、即ち、TD−PVSが用いられることを仮定する。
図26を参照すると、20ms周期のNR−PBCHは−6dB SNRで1%のエラー率を示す。また、64ビットのペイロードの場合、80ビットのペイロードケースよりも0.8dBの利得を有することが分かる。よって、64ビットと80ビットとの間のペイロードサイズが仮定される場合、NRR−PBCH(即ち、−6dB SNRで1%BLER)の性能要件は、24RB及び2個のOFDMシンボルを用いて満たされる。
(2)送信方式
図27は、TD−PVS及びFD−PVSのように、NR−PBCH送信方式による評価結果を提供する。プリコーダーは、TD−PVSに対する毎PBCH送信サブフレームごとに(例えば、20ms)及びFD−PVSに対する全てのN個のRBs(例えば、Nは6)で循環する。また、図27において、SSバースト集合の多様な周期(即ち、10、20、40、80ms)及び80ms内でSSバースト集合にわたるNR−PBCHのソフトコンバイニングを仮定する。
図27のように、TD−PVS(Time−Domain Precoding Vector Switching)方式はチャネル推定の性能に優れて、周波数ドメインプリコーディングベクトルスイッチング(FD−PVS)よりも優れた性能を見せる。ここで、非常に低いSNR領域では、送信ダイバーシティ利得よりチャネル推定性能が重要であることが分かる。
(3)DMRS Density
低いSNR領域において、チャネル推定性能の向上は、復調性能向上ための重要な要素である。しかし、NR−PBCHのRS密度が増加する場合、チャネル推定性能は改善されるが、コーディング速度は減少する。よって、チャネル推定性能とチャネルコーディング利得を折衝するために、DMRS密度によってデコーディング性能を比較する。図28は、DMRS密度に対する例示である。
図28(a)は、シンボル当たり2REをDMRSのために使用して、図28(b)は、シンボル当たり4REを使用して、図28(c)は、シンボル当たり6REをDMRSのために使用する。また、本評価は、単一ポートベースの送信方式(即ち、TD−PVS)が使用されることを仮定した。
図28は、単一アンテナポートベースの送信に対するDMRSパターンに対する実施例である。図28を参照すると、周波数領域におけるDMRS位置は、参照信号間の同じ距離を維持するものの、RS密度は変更する。また、図29では、DMRSの参照信号密度による性能結果を示す。
図29のように、図28(b)のNR−PBCHデコーディング性能は、チャネル推定性能に優れているため、図28(a)の性能より優秀である。一方、図28(c)は、コーディング速度損失の効果がチャネル推定性能向上の利得よりも大きいため、図28(b)よりも性能が良くない。上述のように、シンボル当たり4REのRS密度で設計するのが最も適切である。
(4)DMRS time position and CFO estimation
NRシステムが自己完備型(Self−Contained)DMRSを支援する場合、NR−PBCHに対して自己完備型DMRSを用いて微細周波数オフセット追跡を行うことができる。周波数オフセット推定精度は、OFDMシンボル距離に依存するため、図30のように、3つのタイプのNR−PBCHシンボル間隔を仮定することができる。
図30に示した各NR−PBCHシンボル間隔によるCFO推定は、−6dBのSNRで行われ、サブフレーム内で10%CFO(1.5kHz)のサンプルが適用された。また、シンボル当たり4個のREは、独立したRSとして用いられ。PBCHが送信されるシンボルに含まれている。
図31及び図32は異なるNR−PBCHシンボル間隔による推定されたCFOのCDFを示す。図31及び図32から分かるように、1.5kHzのCFOは、両方とも±200Hzの誤差範囲内でUEの90%まで良好に推定され、NR−PBCHシンボル間隔で少なくとも2シンボルを導入する場合、95%のUEが±200Hzであり、UEの90%は、両方とも±100Hz以内のエラーを示す。
CFOによる位相オフセットは、間隔が大きくなるにつれて大きくなり、PBCHシンボル間の間隔が大きい方がCFO推定性能が良いため、ノイズ抑制(noise suppression)のように、位相オフセットを容易に測定することができる。また、平均ウィンドーが大きい場合、CFO推定の精度を高めることができる。
ここで、DMRSシーケンスの仮説の数、変調タイプ、シーケンス生成及びDMRS REマッピングによるSSブロックインデックスの検出性能を説明する。本測定結果では、24RBに2個のOFDMシンボルがNR−PBCH送信のために使用されたと仮定する。また、SSバーストセットの多重周期を考慮してもよく、この周期は、10ms、20ms又は40msであってもよい。
(5)DMRSシーケンス仮説の数
図33は、SSブロックインデックスによる測定結果を示す。ここで、24RB及び2個のOFDMシンボルにおいてDMRSのために144REが使用され、情報のために432REが使用された。また、DMRSシーケンスは長いシーケンス(例えば、長さ31のゴールドシーケンス)及びQPSKが使用されたと仮定する。
図33を参照すると、3〜5ビットの検出性能を2回蓄積して測定するとき、−6dBで1%のエラー率を示す。よって、3〜5ビットの情報は、検出性能の観点からDMRSシーケンスに対する仮説数として使用することができる。
(6)変調タイプ
図34〜図35は、BPSKとQPSKを比較した性能測定結果である。本実験において、DMRS仮説は3ビットであり、DMRSシーケンスは長いシーケンスをベースとし、干渉TRPの電力レベルはサービングTRPの電力レベルと同一である。
図34〜図35を参照すると、BPSKとQPSKの性能が類似していることが分かる。よって、ある変調タイプをDMRSシーケンスのための変調タイプとして使用しても、性能測定の観点からは大した差がない。しかし、図36を参照すると、BPSKとQPSKを使用した場合、各コリレーション特性が異なることが分かる。
図36を参照すると、BPSKはQPSKよりコリレーション振幅が0.1以上の領域にさらに多く分布する。よって、多重セル環境を考慮すれば、DMRSの変調タイプとしてQPSKを使用することが好ましい。即ち、コリレーション特性の側面からはQPSKがDMRSシーケンスに適宜な変調タイプである。
(7)PBCH DMRSのシーケンス生成
図37〜図38は、DMRSシーケンス生成による測定結果を示す。DMRSシーケンスは、多項式の次数30以上の長いシーケンス又は多項式の次数8以下の短いシーケンスをベースとして生成することができる。また、DMRSに対する仮説は3ビットであり、干渉TRPの電力レベルはサービングTRPと同一であると仮定する。
図37〜図38を参照すると、短いシーケンスベース生成の検出性能と、長いシーケンスベース生成の検出性能が類似していることが分かる。
(8)DMRS REマッピング
図39は、REマッピング方法による性能測定結果を示す。ここで、DMRSに対する仮説は3ビットであり、DMRSシーケンスは長いシーケンスをベースとし、干渉TRP電力レベルはサービングTRPと同一である。また、ただ1つの干渉源のみが存在する。
図39のように、可変REマッピングを使用する場合、干渉がランダムに分散する効果が得られる。よって、可変REマッピングの検出性能が固定REマッピング性能よりも優秀である。
図40は、RS電力ブーストを使用した場合の測定結果を示す。ここで、DMRSに対するRE送信電力は、PBCHデータに対するRE送信電力より約1.76dB高いと仮定する。可変REマッピングとDMRS電力ブーストを共に使用する場合、他のセルの干渉が減少する。図40のように、RS電力ブーストを適用した性能は、RSパワーブーストのない場合よりも2〜3dBの利得を有する。
一方、RS電力ブーストは、PBCHデータに対するRE送信電力を減少させる。よって、RS電力ブーストはPBCH性能に影響を与えることができる。図41〜図42は、RS電力ブーストのある場合とRS電力ブーストのない場合のPBCH性能を測定した結果である。ここで、SSバーストセットの周期は40msと仮定して、エンコードされたビットは80ms以内に送信されることを仮定する。
PBCHデータに対するREの送信電力が減少する場合、性能損失が発生する可能性がある。しかし、RS電力増加によってチャネル推定性能が向上するため、復調性能を向上させることができる。よって、図41〜図42のように、2つの場合の性能がほぼ同一である。よって、PBCHデータに対するREの送信電力損失の影響はチャネル推定性能の利得によって補完されることができる。
以下の[表6]は、上述した性能測定のために使用されたパラメータの仮定値である。
21.下りリンク共通チャネル送信のためのBWP(Bandwidth part)
LTEの初期接続手順は、MIB(Master Information Block)によって構成されたシステム帯域幅内で動作する。また、PSS/SSS/PBCHはシステム帯域幅の中心を基準として整列されている。また、共通検索空間は、システム帯域幅内で定義され、システム帯域幅内で割り当てられたPDSCHによって伝達され、Msg1/2/3/4に対するRACH手順はシステム帯域幅内で動作する。
一方、NRシステムは、広帯域CCにおける動作を支援するが、UEが全ての広帯域CCにおいて必要な動作を行うための能力(Capability)を有するように具現することは、コスト面から非常に難しい問題である。よって、システム帯域幅において初期接続手順を円滑に行うように具現することは難しい。
この問題を解決するために、図42のように、NRは初期接続動作のためのBWPを定義することができる。NRシステムでは、各UEに対応するBWP内でSSブロック送信、システム情報伝達、ページング及びRACH手順のための初期接続手順を行うことができる。また、少なくとも1つの下りリンクBWPは、少なくとも1つの主コンポーネント搬送波において共通検索空間を有する1つのCORESETを含むことができる。
よって、少なくともRMSI、OSI、ページング、RACHメッセージ2/4に関する下りリンク制御情報は、共通検索空間を有するCORESETで送信され、下りリンク制御情報に関わる下りリンクデータチャネルは下りリンクBWP内に割り当てられる。また、UEは、このUEに対応するBWP内でSSブロックが送信されることが予想できる。
即ち、NRでは、少なくとも1つの下りリンクBWPが下りリンク共通チャネル送信のために使用されることができる。ここで、下りリンク共通チャネルに含まれる信号は、SSブロック、 共通検索空間を有するCORSET及びRMSI、OSI、ページング、RACHメッセージ2/4などのためのPDSCHなどがある。
(1)ニューマロロジー
NRでは、15、30、60及び120kHzの副搬送波間隔がデータ送信に用いられる。よって、下りリンク共通チャネルに対するBWP内のPDCCH及びPDSCHに対するニューマロロジーは、データ送信のために定義されたニューマロロジーの中から選択することができる。例えば、6GHz以下の周波数範囲に対しては、15kHz、30kHz及び60kHzの副搬送波間隔のうち1つ以上を選択することができ、6GHz〜52.6GHzの周波数範囲に対しては60kHz及び120kHzの副搬送波間隔のうち1つ以上を選択することができる。
しかし、6GHz以下の周波数範囲では、URLLCサービスのために、60kHzの副搬送波間隔が予め定義されているため、60kHzの副搬送波間隔は、6GHz以下の周波数範囲におけるPBCH送信に適しない。よって、6GHz以下の周波数範囲で下りリンク共通チャネル送信のために15kHz及び30kHzの副搬送波間隔を使用することができ、6GHz以上の周波数範囲では60kHz及び120kHzの副搬送波間隔を使用することができる。
一方、NRでは、SSブロック送信のために、15、30、120及び240kHzの副搬送波間隔を支援する。SSブロックと共通検索空間を有するCORESET及びRMSI、ページング、RARに対するPDSCHのような下りリンクチャネルに対して、同一の副搬送波間隔が適用されると仮定することができる。よって、このような仮定を適用すると、PBCHコンテンツにニューマロロジー情報を定義する必要がなくなる。
逆に、下りリンク制御チャネルに対する副搬送波間隔の変更が必要となる場合がある。例えば、240kHzの副搬送波間隔が6GHz以上の周波数帯域においてSSブロック送信に適用される場合、240kHzの副搬送波間隔がデータ送信に対して定義されていないため、副搬送波間隔の変更がデータ送信に必要である。よって、データ送信のために、SCSを変更することができ、PBCHコンテンツに1ビット指示子によってこれを指示することができる。搬送波周波数の範囲によって、1ビット指示子は{15kHz、30kHz}又は{60kHz、120kHz}と解釈することができる。また、表示された副搬送波間隔は、RBグリッドの参照ニューマロロジーとみなすことができる。
(2)下りリンク共通チャネル送信のためのBWPの帯域幅
NRシステムにおいて、下りリンク共通チャネルに対するBWPの帯域幅がネットワークが動作するシステム帯域幅と同一である必要はない。即ち、BWPの帯域幅は、システム帯域幅より狭くてもよい。即ち、帯域幅は、搬送波の最小帯域幅より広い必要があるが、UEの最小帯域幅より広くてはいけない。
よって、下りリンク共通チャネル送信のためのBWPは、BWPの帯域幅がSSブロックの帯域幅より広く、各周波数範囲において動作可能な全てのUEの特定の下りリンク帯域幅と等しいか、又は小さいように定義することができる。例えば、6GHz以下の周波数範囲で搬送波の最小帯域幅は5MHzと定義され、UEの最小帯域幅は20MHzと仮定することができる。この場合、下りリンク共通チャネルの帯域幅は、5MHz〜20MHzの範囲で定義されてもよい。
(3)帯域幅設定
図44は、帯域幅設定の例示を示す。
UEは、セルID検出及びPBCHデコーディングを含む初期同期化手順の間にSSブロックの帯域幅内で信号の検出を試みる。その後、UEは、下りリンク共通チャネルに対する帯域幅内において次の初期接続手順を続けて行うことができる。即ち、UEは、システム情報を取得して、RACH手順を行うことができる。
一方、SSブロックに対する帯域幅と下りリンク共通チャネルに対する帯域幅間の相対的な周波数位置のための指示子がPBCHコンテンツに定義されることができる。相対的な周波数位置の指示を単純化するために、複数のSSブロックに対する帯域幅は、下りリンク共通チャネルに対する帯域幅内でSSブロックを位置させる候補位置であり得る。
例えば、SSブロックの帯域幅が5MHzであり、下りリンク共通チャネルの帯域幅が20MHzであると仮定すると、下りリンク共通チャネルのための帯域幅内においてSSブロックを探すための4個の候補位置を定義することができる。
22.CORESET設定
(1)CORESET情報とRMSIスケジューリング情報
RMSIに対するスケジューリング情報を直接指示するより、ネットワークがRMSIスケジューリング情報を含むCORESET情報をUEに送信することがより効率的である。即ち、PBCHコンテンツにおいて、CORESET及び周波数位置に対する帯域幅のような周波数リソースに関する情報を指示することができる。また、開始OFDMシンボル、保持時間及びOFDMシンボルの数のような時間リソースに関する情報は、ネットワークリソースを柔軟に利用するためにさらに設定されてもよい。
また、共通探索空間モニタリング周期、保持時間及びオフセットに関する情報もUE検出の複雑さを減少させるために、ネットワークからUEへ送信されてもよい。
一方、送信タイプ及びREGバンドリングサイズは、共通検索空間のCORESETによって固定されてもよい。ここで、送信タイプは、送信される信号がインタリーブされているか否かによって区分されてもよい。
(2)スロットに含まれたOFDMシンボルの数
スロットにおけるOFDMシンボル数又は6GHz以下の搬送波周波数の範囲に関連して、7OFDMシンボルスロット及び14OFDMシンボルスロットのような2つの候補を考慮する。仮に、NRシステムにおいて、6GHz以下の搬送波周波数の範囲のために2つタイプのスロットをいずれも支援することに決定する場合、共通検索空間を有するCORESETの時間リソース表示のために、スロットタイプに対する指示方法を定義する必要がある。
(3)PBCHコンテンツのビットサイズ
PBCHコンテンツにおいて、ニューマロロジー、帯域幅及びCORESET情報を表示するために、[表7]のように、約14ビットを指定することができる。
図45を参照すると、通信装置4500は、プロセッサ4510、メモリ4520、RFモジュール4530、ディスプレイモジュール4540、及びユーザインターフェースモジュール4550を備えている。
通信装置4500は説明の便宜のために示されたもので、一部のモジュールは省略されてもよい。また、通信装置4500は必要なモジュールをさらに備えてもよい。また、通信装置4500において一部のモジュールはより細分化したモジュールに区分されてもよい。プロセッサ4510は、図面を参照して例示した本発明の実施例に係る動作を実行するように構成される。具体的に、プロセッサ4510の詳細な動作は、図1乃至図44に記載された内容を参照すればよい。
メモリ4520は、プロセッサ4510に接続し、オペレーティングシステム、アプリケーション、プログラムコード、データなどを格納する。RFモジュール4530は、プロセッサ4510に接続し、基底帯域信号を無線信号に変換したり、無線信号を基底帯域信号に変換する機能を果たす。そのために、RFモジュール4530は、アナログ変換、増幅、フィルタリング及び周波数アップ変換又はこれらの逆過程を行う。ディスプレイモジュール4540は、プロセッサ4510に接続し、様々な情報をディスプレイする。ディスプレイモジュール4540は、特に制限されるものではなく、LCD(Liquid Crystal Display)、LED(Light Emitting Diode)、OLED(Organic Light Emitting Diode)のような周知の要素を用いることができる。ユーザインターフェースモジュール4550は、プロセッサ4510に接続し、キーパッド、タッチスクリーンなどのような周知のユーザインターフェースの組合せで構成可能である。
以上説明してきた実施例は、本発明の構成要素及び特徴を所定形態に結合したものである。各構成要素又は特徴は、別の明示的な言及がない限り、選択的なものとして考慮しなければならない。各構成要素又は特徴は、他の構成要素や特徴と結合しない形態で実施することもでき、一部の構成要素及び/又は特徴を結合して本発明の実施例を構成することもできる。本発明の実施例で説明される動作の順序は変更されてもよい。ある実施例の一部構成や特徴は、他の実施例に含まれてもよく、他の実施例の対応する構成又は特徴に取り替わってもよい。特許請求の範囲において明示的な引用関係にない請求項を結合して実施例を構成したり、出願後の補正により新しい請求項として含めたりできるということは明らかである。
本文書で基地局によって行われるとした特定動作は、場合によってはその上位ノード(upper node)によって行われることもある。即ち、基地局を含む複数のネットワークノード(network nodes)からなるネットワークにおいて端末との通信のために行われる様々な動作は、基地局又は基地局以外の他のネットワークノードによって行われ得ることは明らかである。基地局は、固定局(fixed station)、NodeB、eNodeB(eNB)、アクセスポイント(access point)などの用語にしてもよい。
本発明に係る実施例は、様々な手段、例えば、ハードウェア、ファームウェア(firmware)、ソフトウェア又はそれらの結合などによって具現することができる。ハードウェアによる具現では、本発明の一実施例は、一つ又はそれ以上のASICs(application specific integrated circuits)、DSPs(digital signal processors)、DSPDs(digital signal processing devices)、PLDs(programmable logic devices)、FPGAs(field programmable gate arrays)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサなどによって具現することができる。
ファームウェアやソフトウェアによる具現では、本発明の一実施例は、以上で説明された機能又は動作を実行するモジュール、手順、関数などの形態で具現されてもよい。ソフトウェアコードは、メモリユニットに記憶され、プロセッサによって駆動可能である。メモリユニットは、プロセッサの内部又は外部に設けられ、公知の様々な手段によってプロセッサとデータを交換することができる。
本発明は、本発明の特徴から逸脱しない範囲で別の特定の形態に具体化できるということが当業者にとっては自明である。したがって、上記の詳細な説明は、いずれの面においても制限的に解釈してはならず、例示的なものとして考慮しなければならない。本発明の範囲は、添付の請求項の合理的な解釈によって決定すべきであり、本発明の等価的範囲内における変更はいずれも本発明の範囲に含まれる。