JP6840556B2 - おしゃぶり - Google Patents
おしゃぶり Download PDFInfo
- Publication number
- JP6840556B2 JP6840556B2 JP2017018778A JP2017018778A JP6840556B2 JP 6840556 B2 JP6840556 B2 JP 6840556B2 JP 2017018778 A JP2017018778 A JP 2017018778A JP 2017018778 A JP2017018778 A JP 2017018778A JP 6840556 B2 JP6840556 B2 JP 6840556B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- pacifier
- nipple
- time
- control unit
- state
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
- 210000002445 nipple Anatomy 0.000 claims description 114
- 230000037007 arousal Effects 0.000 claims description 57
- 230000008859 change Effects 0.000 claims description 19
- 238000001514 detection method Methods 0.000 claims description 17
- 230000036626 alertness Effects 0.000 claims description 12
- 230000004936 stimulating effect Effects 0.000 claims description 4
- 230000007423 decrease Effects 0.000 claims description 2
- 230000006870 function Effects 0.000 description 17
- 210000000214 mouth Anatomy 0.000 description 16
- 239000012781 shape memory material Substances 0.000 description 15
- 230000033001 locomotion Effects 0.000 description 13
- 238000000034 method Methods 0.000 description 11
- 230000008569 process Effects 0.000 description 10
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 8
- 229920002050 silicone resin Polymers 0.000 description 8
- 238000010438 heat treatment Methods 0.000 description 7
- NJPPVKZQTLUDBO-UHFFFAOYSA-N novaluron Chemical compound C1=C(Cl)C(OC(F)(F)C(OC(F)(F)F)F)=CC=C1NC(=O)NC(=O)C1=C(F)C=CC=C1F NJPPVKZQTLUDBO-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 7
- 230000033764 rhythmic process Effects 0.000 description 7
- 238000007789 sealing Methods 0.000 description 6
- 230000005611 electricity Effects 0.000 description 5
- 229920000642 polymer Polymers 0.000 description 5
- 229920000431 shape-memory polymer Polymers 0.000 description 5
- 208000003251 Pruritus Diseases 0.000 description 4
- 230000001055 chewing effect Effects 0.000 description 4
- WSFSSNUMVMOOMR-UHFFFAOYSA-N Formaldehyde Chemical compound O=C WSFSSNUMVMOOMR-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 3
- 239000000835 fiber Substances 0.000 description 3
- 230000004048 modification Effects 0.000 description 3
- 238000012986 modification Methods 0.000 description 3
- 241001465754 Metazoa Species 0.000 description 2
- 239000000853 adhesive Substances 0.000 description 2
- 230000001070 adhesive effect Effects 0.000 description 2
- 230000007803 itching Effects 0.000 description 2
- 230000006651 lactation Effects 0.000 description 2
- 230000002093 peripheral effect Effects 0.000 description 2
- 229920000728 polyester Polymers 0.000 description 2
- 239000000126 substance Substances 0.000 description 2
- 229920000742 Cotton Polymers 0.000 description 1
- JOYRKODLDBILNP-UHFFFAOYSA-N Ethyl urethane Chemical compound CCOC(N)=O JOYRKODLDBILNP-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 206010038743 Restlessness Diseases 0.000 description 1
- 206010043183 Teething Diseases 0.000 description 1
- 239000004699 Ultra-high molecular weight polyethylene Substances 0.000 description 1
- 238000009825 accumulation Methods 0.000 description 1
- 230000009471 action Effects 0.000 description 1
- 239000004760 aramid Substances 0.000 description 1
- 229920003235 aromatic polyamide Polymers 0.000 description 1
- 230000001914 calming effect Effects 0.000 description 1
- 239000000919 ceramic Substances 0.000 description 1
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 1
- 238000002474 experimental method Methods 0.000 description 1
- 210000003128 head Anatomy 0.000 description 1
- 230000020169 heat generation Effects 0.000 description 1
- 206010025482 malaise Diseases 0.000 description 1
- 239000000463 material Substances 0.000 description 1
- 239000008267 milk Substances 0.000 description 1
- 210000004080 milk Anatomy 0.000 description 1
- 235000013336 milk Nutrition 0.000 description 1
- 238000000465 moulding Methods 0.000 description 1
- JFNLZVQOOSMTJK-KNVOCYPGSA-N norbornene Chemical compound C1[C@@H]2CC[C@H]1C=C2 JFNLZVQOOSMTJK-KNVOCYPGSA-N 0.000 description 1
- 238000012545 processing Methods 0.000 description 1
- 230000001737 promoting effect Effects 0.000 description 1
- 238000011160 research Methods 0.000 description 1
- 229910001285 shape-memory alloy Inorganic materials 0.000 description 1
- 229920002379 silicone rubber Polymers 0.000 description 1
- 239000004945 silicone rubber Substances 0.000 description 1
- 239000007779 soft material Substances 0.000 description 1
- 230000000638 stimulation Effects 0.000 description 1
- 230000036346 tooth eruption Effects 0.000 description 1
- 229920000785 ultra high molecular weight polyethylene Polymers 0.000 description 1
- 230000000007 visual effect Effects 0.000 description 1
Images
Landscapes
- Measurement Of The Respiration, Hearing Ability, Form, And Blood Characteristics Of Living Organisms (AREA)
- Medical Preparation Storing Or Oral Administration Devices (AREA)
Description
また、月齢が進むにつれて歯が生え始めてきた乳幼児は歯茎がむずがゆくなり、愚図ったりする。そこで、歯茎を刺激して落ち着かせるために、又は、噛む練習をさせるため、歯がためを与えることも多い。
なお、おしゃぶりと歯がためを利用する月齢が一致している期間があることから、特許文献1のように、歯がため機能とおしゃぶりの機能の双方を備えた育児用品も開示されている。即ち、特許文献1の歯がため装置は、その図1に示すように、複数の突起部13を有する平板状の歯がため部材11と、この歯がため部材11の中央部に配置された乳首部15とを有している。
なお、特許文献1の歯がため装置は、おしゃぶりの機能を併せ持つが、おしゃぶりの機能を十分に発揮することができない。例えば、最初に歯がためで遊び、その後、落ち着いてきたため、おしゃぶりを咥えさせようとすると、一旦、歯がためを口から引き抜くことになり、この引き抜く際、乳幼児はまた覚醒してしまう恐れがある。また、おしゃぶりを吸っている際に、乳首部の近くにある歯がため部材の突起部が顔に当たって、入眠に導く邪魔となる。
そして、乳首部には咥えた乳幼児が及ぼす外力による変形の程度を検出するセンサが設けられているため、このセンサで、乳幼児が乳首部を上下の歯茎で噛んだり、又は吸ったり、或いは舌でしごいたりした際の圧力を検出することができる。
また、このセンサの検出結果に基づいて、乳幼児の覚醒度を判断する制御部を有している。即ち、センサは、上述のように乳首部を噛む・吸う・しごく際の圧力を検出できるので、これらの動作の強弱・間隔・リズム等といった状況を把握することができる。そして、これらの動作の状況は乳幼児の覚醒度を把握する目安になるため、圧力(検出結果)に基づいた動作の状況を覚醒度として制御部が把握するようにしている。
ここで、本発明のおしゃぶりは、乳首部の形状及び/又は硬さを変化させる変化手段を有しているが、制御部は、相対的に、覚醒度が高いほど歯茎を刺激する形状及び/又は硬さとなるように変化手段を制御している。従って、例えば乳幼児に落ち着きがなく、覚醒度が高い時は歯茎を刺激して、歯がためのように歯茎のむず痒さ等を抑制して落ち着かせることができる。そして、このように乳幼児が落ち着いて来れば、咥えられた乳首部に加わる圧力も総じて弱まるため、制御部は乳幼児の覚醒度が低いことを把握することになる(上記「総じて弱まる」とは、乳首部に加わる一回の圧力が弱くなるだけでなく、一回の圧力は左程変わらなくても、圧力を加えない間隔が長くなって、一定の時間帯のトータルとして圧力が弱まる場合なども含まれる)。そして、このように覚醒度が低いと制御部が判断すれば、相対的に歯茎を刺激しない形状及び/又は硬さとなるように変化手段を制御するため、乳幼児の口に含まれたまま、吸啜し易い形状及び/又は硬さに変化する。従って、おしゃぶりを口から一旦取り外す必要がないので、乳幼児の落ち着いた又はウトウトした状態を邪魔することなく、おしゃぶりの機能で入眠に導くことができる。
以上のように、歯茎がむず痒い等の理由で、おしゃぶりを上手く咥えてくれない乳幼児であっても、ひとしきり歯がために似た形状・硬さのおしゃぶりを噛ませて落ち着かせ、その後、落ち着いてから、吸啜し易いおしゃぶりに変身して、そのまま入眠に導くという一連の流れを口の中で作ることができる。
なお、本発明は歯がためのような機能を備えたおしゃぶりとしているが、おしゃぶりの機能を備えた歯がためとしても捉えることができる。
また、乳首部は、制御部が覚醒度が高いと判断している時は、表面が歯茎を刺激するための凹凸形状とされる。従って、ウトウト状態ではない等の覚醒度が高い場合、乳首部の凹凸形状により歯茎を刺激し易くして、覚醒時おける歯がための機能を有効に発揮することができる。
また、好ましくは、前記乳首部は、前記制御部が前記覚醒度が低いと判断している時は、前記制御部が前記覚醒度が高いと判断している時と比較して表面が前記歯茎を刺激しないための平滑とされることを特徴とする。
従って、覚醒度が低いと制御部が判断すれば、乳首部は、制御部が覚醒度が高いと判断している時と比較して表面が歯茎を刺激しないための平滑とされる。従って、おしゃぶりを口から一旦取り外す必要がないので、乳幼児の落ち着いた又はウトウトした状態を邪魔することなく、おしゃぶりの機能で入眠に導くことができる。
これにより、乳幼児が覚醒度の低い状態なのか、或いは覚醒度が高い状態なのかの区別を確実に判断し、歯がため状態からおしゃぶり状態に変化するタイミングを適切に行うことができる。
即ち、出願人の研究により、乳幼児が眠りに入る前のウトウト状態では、乳首部を一定以上の強さで吸ったりしごいたりする吸啜を連続して行う時間帯であるバースト時と、該吸啜を休止している時間帯であるポーズ時とが交互に規則的に繰り返えされる所定のリズムがあり、このリズムは睡眠前の殆どの乳幼児に見られることが判明した。そこで、乳首部に設けられたセンサの検出結果を利用して、バースト時とポーズ時とが交互に規則的に繰り返されたならば、乳幼児は睡眠前(入眠前)のまどろんだウトウト状態であると把握することができる。そして、このウトウト状態は覚醒度の低い状態に他ならないので、ウトウト状態を境に乳首の形状及び/又は強さを変化させれば、そのまま乳幼児を入眠に導くことができる。
なお、バースト時の吸啜の強さに関する上記「一定以上の強さ」とは、乳首部を明確に吸ったりせずに、例えば単に口に含んでモゴモゴしているような乳首部にかかる外力を排除する趣旨である。
従って、ウトウト状態ではない等の覚醒度が高い場合、乳首部は、その内側の圧力が高まって硬くなり、歯茎を刺激し易くすることができ、覚醒時おける歯がための機能を有効に発揮することができる。
なお、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。
また、以下の図で同一の符号を付した箇所は同様の構成である。
図1及び図2は本発明の一実施例としてのおしゃぶり10であり、図1はその斜視図、図2は図1のA−A断面を模式的に表した図である。なお、図1の乳首部11は透明にして、中の部材が透けて見えるようにしている。
このおしゃぶり10は、授乳期にある乳幼児を精神的に落ち着かせて寝かしつける道具として使用でき、特に、授乳期中であって、かつ、歯のはえ始め時期でもある乳幼児に好適に使用できる。
第1センサ14aと第2センサ14bとは同じ構成であり、小型の反射型フォトセンサが用いられており、例えばコーデンシ株式会社製のフォトインタラプタSG−105などを利用できる。この反射型フォトセンサは、電源部58から電力を供給されて赤外線を発光する発光ダイオードと、電源部58に接続されてベースに入光する赤外線の受光量に応じた電流をコレクタ・エミッタ間に流すフォトトランジスタと、を有し、フォトトランジスタのエミッタと抵抗との接続点に接続されたアウトプット端子(Output)から検出信号(電圧)を出力可能である。また、フォトトランジスタは受光量に応じた電流をコレクタ・エミッタ間に流すから、アウトプット端子(Output)からの検出信号は、受光量が値0のときには0Vとなり、受光量が多くなるほど高い電圧となる。なお、本実施形態のセンサ14は2つ(第1センサ14aと第2センサ14b)であり、2つの信号は合成されて1つの信号にされるが、本発明はこれに限られず、センサ14は1つ、或いは3つ以上であっても構わない。
本実施形態では、図1(A)の乳首部11が何ら変形していない状態のときにセンサ14からの検出信号(電圧)が最大となるようにわた状部材20の充填量(密度)が調節されている。
また、後述する図3(A)及び(B)に示すように、乳首部11は2種類の形状に変化するため、その変化の前後で検出される圧力も多少変化する恐れがある。そこで、この圧力の変化が大きい場合は、該形状の変化に伴う圧力の変化分を補正して、乳幼児の動作に基づく圧力を把握するのが好ましい。例えば、図3(A)と図3(B)の双方に同じ圧力を加えて、それによりセンサ14で検出される圧力の相違を予め特定しておき、そして、実際に圧力を把握する場合は、図3(A)と図3(B)の乳首部11の形状が同じものとなるように該特定した相違分を補正して、乳幼児の動作による圧力を把握するのが好ましい。
形状記憶材料24としては、形状記憶合金などもあるが、本実施形態では形状記憶ポリマーが用いられている。形状記憶ポリマーは、成形加工後に力を加え変形しても、所定の温度以上に加熱すると元の形状に回復するポリマーである。このような形状記憶ポリマーは公知のものを利用できるが、約38〜43℃の範囲の加熱により形状を変えることが可能なポリマーが好まく、例えば、日本ゼオン製のノルボルネン系ポリマー、三菱重工業製のウレタン系ポリマー等の種々のポリマーを利用できる。38〜43℃の範囲の加熱変化が好ましいのは、乳首部11を咥える乳児の平熱が37.5℃以下であり、また、44℃以上であると、3時間以上の使用で低温やけどの恐れが高まるからである。さらに好ましくは、40℃前後の加熱で変形する形状記憶ポリマーがよい。40℃前後はミルクを与える時の好ましい温度だからである。
なお、形状記憶材料24は、図3に示すように、扁平な乳首部11について変形し易い上下方向Yの概ね平坦なシリコーン樹脂部25の中に埋設されている。
具体的には、制御部52は、センサ14の検出結果に基づき、乳首部11にかかる外力の状況に応じた乳幼児の覚醒度を判断している。なお、上記「外力の状況」とは、乳首部11を歯茎で噛んだり、吸ったり、或いは舌でしごいたりする際の強弱・間隔・リズム等の状況である。本実施形態の場合、制御部52は、センサ14の検出結果に基づいて、乳幼児が睡眠前の体動が少しまどろんだような状態(即ち、ウトウト状態)か否かの判断を行っている(このウトウト状態か否かを判断するための具体的な手法については後で詳細に説明する)
そして、制御部52は、乳幼児の覚醒度に応じて変化手段19を制御している。即ち、相対的に、乳幼児の覚醒度が高いほど乳首部11が歯茎を刺激する形状となり、覚醒度が低いほど乳首部11が歯茎を刺激しない形状(覚醒度が高い時に比べて刺激しない形状であり、好ましくは一般的なおしゃぶりの形状)となるように制御をしている。本実施形態の場合、制御部52は、乳幼児がウトウト状態ではないと判断した時は、ウトウト状態の時よりも歯茎を刺激する形状に乳首部11を変化させるため、発熱部56に対して電気を流すように電源部58に指令を出し、これにより、乳首部11は図3(B)に示す形状となる。
「モード切替部50」は、おしゃぶり10を歯がため状態にするか否かを決定するための切替え手段であり、座板部12を間に挟んで乳首部11側と反対側の面17aに露出し、モードを切り替えるためのスイッチ50aを有している。
使用者はスイッチ50aを切り替えて切替え部50をおしゃぶりモードにすれば、発熱部56は作動することなく、通常のおしゃぶりのままの形状となる。これに対し、歯がためモードにすれば、制御部52の制御により、後述する乳幼児の覚醒度合に応じて、歯がため状態になったり、おしゃぶり状態になったりする。
図4は図1のおしゃぶり10の特徴的な構成を示す概略ブロック構成図である。
この図のおしゃぶり10は、上述したモード切替部50、発熱部56、センサ14、電源ボタン54、電源部58と電気的に接続された制御部52を有している。
制御部52は、おしゃぶり10の全体的な動作の制御を行うものであり、例えばCPUやマイクロプロセッサ等のプロセッサ(処理装置)を用いており、ROM(読み出し専用メモリ)、RAM(ランダムアクセスメモリ)、不揮発性メモリ、クロックを有している。クロックは、現在時刻の取得や所定の処理実行のタイミングを計り、また、乳幼児が吸啜等の行動をとった時間の計測等に用いられる。
特に、制御部52は、センサ14と電気的に接続された制御本体(プロセッサ)60を有し、制御本体60は後述する各プログラム62〜64を読み込んで所定の処理実行を行うことで、センサ14の検出結果を利用して、乳幼児が覚醒度の高い状態か、或いは低い状態(ウトウト状態)か否かをリアルタイムに判断している。
図4の「個人別吸啜力計算部61」は、吸啜力(ここでは、一定以上の強さで乳首部に加えられる吸啜の圧力)が咥えられる位置等により個人差があるため、使用者に則した吸啜力を判断するためのプログラムである。具体的には、センサ14から受信した複数回の吸啜力の平均値を計算し、これに安全値(例えば70%)をかけた値を演算している。この演算結果の数値を、単に口をもごもごしているだけではなく、乳首部を吸啜したのか否かを判断するための基準値である吸啜の圧力(以下、「基準吸啜力」という)としている。そして、この基準吸啜力は「基準吸啜力記憶部65」に記憶され、この基準吸啜力を上回らない場合は、吸啜していないと判断される。なお、基準吸啜力記憶部65はRAMであって、書き換え可能とされ、使用する毎に基準吸啜力は書き換えられる。
また、この個人別吸啜力計算部61は、おしゃぶりを安定して吸啜し始めた後のセンサ14の検出値(圧力値)を用いて基準吸啜力を演算するのが好ましく、本実施形態では、センサ14が予め決められた所要の圧力値を検出した後の吸啜力を用いて演算している。或いは、図1の舌でしごかれる中間部にある第2センサ14bと、哺乳禍に収まる第1センサ14aの双方が所要の圧力値を検出した場合、確実に吸啜又はしごき始めたと判断し、その後の圧力値を用いて基準吸啜力を演算してもよい。
図5は、このウトウト状態を説明するためのデータであり、図1のおしゃぶり10と同様のおしゃぶり型センサ(特開2015−160079で開示された公知のセンサ)を用いて計測したウトウト状態の時の信号波形図である。
即ち、乳幼児が乳首部を単に咥えると、ある程度の圧力が加わって変形するため、センサの上述したフォトトランジスタで受光する光量がある程度小さくなる。この状態は、単に咥えているだけのポーズ時68の状態に該当する。そして、このポーズ時68の状態から吸啜をした場合には、乳首部は図1(B)のように圧力が大きく加わって変形することになるから、フォトトランジスタで受光する光量がより小さくなり、図5のデータでは圧力が大きいポイントP1として現れる。そして、吸啜から乳首部を解放すると、乳首部は一瞬、圧力がほとんど加わらなくなって(図1(A)のような状態に略なって)、フォトトランジスタで受光する光量が大きくなり、図5のデータでは圧力がかなり小さいポイントP2として現れる。このポイントP1からポイントP2を経て次のポイントP1に続く波形信号が1回の吸啜を表す。そして、図5に示すように、ウトウト状態では、バースト時75に4〜7回程度の吸啜を連続して行い、その後、所定の時間、ポーズ時68になり、この動きを規則的に(リズミカルに)繰り返すことが分かった。このような状態は、睡眠前の乳幼児の殆どに見られるものであり、従って、このバースト時75とポーズ時68が規則的に交互に繰り返されている場合に、ウトウト状態であると把握することが可能である。
この実験データは、抱っこ、又はベビーラック上に仰向けに寝かされた乳幼児に対して、図1のおしゃぶり10と同様のおしゃぶり型センサ(特開2015−160079で開示された公知のセンサ)を咥えさせて計測した信号波形を分析したもので、かつ、乳幼児が安定した吸啜を示してからの実験結果を分析したものである。
図6のパターン1とパターン2は、乳幼児が覚醒した状態(大きく開眼し、体動(頭部や手足の動き)も大きい状態)の分析結果であり、この内、パターン2は所定の吸啜をかなり長く続けている状態の分析結果である。パターン3は、ウトウト状態(開眼又は閉眼で、体動が少しまどろんだような状態)の際の分析結果である。なお、これら各パターンにおいて、約1分間の吸啜波形を分析した。
また、図6の括弧以外の数値は個人別の平均値の範囲であり、括弧内は個人内でのバラツキの範囲を示している。なお、図6のnは被験者の数であり、各パターンの数は多くはなく、特にパターン3では被験者が1名しかいないが、さらに多数の乳幼児を目視して、図6と同様の結果であることは確認している。
また、いずれのパターンでも、バースト時における1秒間の吸啜力に起因する振動数(即ち、吸啜速度)は概ね2Hzであって左程変化せず、いかなる状態及びいかなる乳幼児でも同様であることが分かり、概ね0.5秒間に1回の吸啜を行っている。従って、本実施形態において、バースト時における連続した吸啜は、安全率を見て少なくとも0.8秒間に1回の吸啜を続けて行うことであると特定している。
また、吸啜(少なくとも0.8秒以内に1回行われる吸啜)が連続して予め定められた所定の範囲内の回数(これが上記「バラツキが略ない」とする範囲であり、好ましくは4〜7回)である場合にバースト時であると判断するのは、プログラムである「バースト発生判断部64」に基づいてである。
そして、ポーズ発生判断部63に基づいてポーズ時が発生したと制御本体60が判断し、続いて、バースト発生判断部64に基づいてバースト時が発生したと制御本体60が判断し、該ポーズ時とこれに続くバースト時が発生したことを複数回判断した場合、睡眠前状態判断部62のプログラムに基づいて、制御本体60はウトウト状態であると判断するようになっている。即ち、ここでは、睡眠前状態判断部62は、ポーズ発生判断部63に基づいて判断されるポーズ時と睡眠前状態判断部62に基づいて判断されるバースト時を交互に繰り返したことをカウントするプログラムが格納されており、このカウント回数が所定回数(本実施形態では5回)繰り返されたと制御本体60が判断した場合に、発熱部56に対して電気を流すように指示を出すプログラムが格納されている。
次に、本実施形態のおしゃぶりの動作例について、図3及び図4を参照しながら、図7を用いて説明する。
図7は、図1のおしゃぶりの動作例を示すフロー図である。
図7では、おしゃぶりの電源ボタンを押すと、おしゃぶりは歯がためモードか否かの判断を行う(ステップ1)。即ち、図3及び図4のモード切替部50が歯がためモードかおしゃぶりモードかの判断をし、歯がためモードでない場合(おしゃぶりモードの場合)、発熱部56に電気を流すことなく、図3(A)に示す細かな凹凸形状のない吸啜により適したおしゃぶりの形状にする。
これに対して、歯がためモードになっている場合は、制御部52は発熱部56に電気を流すように指示をし、これにより発熱部56の熱を受けて図3(B)に示すように形状記憶材料24が変形して、細かな凹凸形状がある形状に変化する(図7のステップ2)。
ポーズ時が発生していない場合は、覚醒度が高いと判断して、図7のステップ1に戻って、ポーズ時が発生することを再び監視する。
これに対して、ポーズ時であると判断した場合、図7のステップ5に進み、バースト時であるか否かの判断を行う。即ち、図4のバースト発生判断部64に格納されたプログラムに基づいて、連続して行われる吸啜回数が予め定められた範囲内(バースト時の吸啜回数について、バラツキが略ないと判断できる範囲)の回数であるか否かの判断を行う。この「予め定められた範囲内」は、上述したように3〜7回、好ましくは4〜7回である。
その後、本実施形態では、ステップ4に戻って、ステップ5及びステップ6へと進み、ポーズ時とバースト時が連続して複数回行われたかを判断し、それが肯定的な判断であれば、そのままおしゃぶりの形状を保持する。これに対して、ステップ4〜6のいずれかにおいて否定的な判断がある場合は、ウトウト状態ではなくなり覚醒度が高まったと判断して、ステップ1に戻り、歯がためモードであった場合は図3(B)に示す歯がための状態に戻る。
なお、被使用者は、いずれのステップにおいても、おしゃぶりを口から引き抜いて電源を切り、本おしゃぶりの使用を終了することができる。
なお、上記実施形態では、図7に示すようにバースト時とポーズ時とが交互に規則的に繰り返されてウトウト状態になった場合、乳首部の形状及び/又は硬さが図3(A)に示す通常のおしゃぶりと同様となるように変化するが、本発明はこれに限られず、例えば、図7のステップ4で1回でもポーズ時が発生した場合、或いは、ポーズ時とバースト時が1回でも発生した場合などに図3(A)の形状に変化させても構わない。
図8は上述した実施形態の変形例に係るおしゃぶり70の平面図であり、乳首部のみ断面を示している。
この図において、図1〜図7で用いた符号と同一の符号を付した箇所は共通する構成であるから、重複した説明は省略し、以下、相違点を中心に説明する。
この変形例に係るおしゃぶり70が上述した実施形態と異なるのは、主に変化手段80についてである。
図9の変化手段80の場合、乳首部11の内側空間Sの圧力を変化させることで乳首部11の硬さを変えており、台座部17内に収容されたアクチュエータ72と、このアクチュエータ72の先端部に設けられた封止部89とを有している。
封止部89は、軸部74の先端部に接続され、乳首部11の先端に向かって進退可能とされている。そして、封止部89は、その進退方向(Z方向)と直交する方向(XY面方向)に拡幅する板状部材とされ、乳首部11の内面と密着することで内側空間Sを封止している。これにより、封止部89は、アクチュエータ72を駆動させ、乳首部11の先端に向かって進めば内側空間Sの圧力を高め、元に戻れば内側空間Sの圧力を低くするようになっている。
例えば、図4の睡眠前状態判断部62では、バースト時とポーズ時とが交互に“規則的”に繰り返されているか否かを判断する際、各バースト時の吸啜回数のバラツキが略なく、予め定められた範囲内にある場合に該「規則的」であると判断している。しかし、本発明はこれに限られず、各バースト時の時間の長さにバラツキが略なく、予め定められた所定の範囲内(例えば1.5〜3.5秒)である場合に「規則的」であると判断するようにしてもよい。或いは、各バースト時の吸啜回数と時間の双方が上記所定の範囲内である場合に「規則的」であると判断することで、より確実にウトウト状態であることを判断可能となる。
また、乳幼児の覚醒度を判断するためのセンサは、図1〜図3の場合、反射型フォトセンサからなるセンサ14をわた状部材20で包み、受光量の違いに基づいて、外力による乳首部11の変形の程度を検出可能としているが、本発明はこれに限らず、例えば、公知の圧力センサを用いて、外力による乳首部11の変形の程度を検出するようにしてもよい。
Claims (5)
- 乳幼児に咥えられる乳首部を備えたおしゃぶりであって、
前記乳首部には、これを咥えた乳幼児が及ぼす外力による変形の程度を検出するセンサが設けられており、
前記センサの検出結果に基づいて、乳幼児の覚醒度を判断する制御部を有し、
前記制御部は、相対的に、前記覚醒度が高いほど歯茎を刺激する形状及び/又は硬さとなり、前記覚醒度が低いほど前記歯茎を刺激しない形状及び/又は硬さとなるように、前記乳首部を変化させる変化手段を制御し、
前記乳首部は、前記制御部が前記覚醒度が高いと判断している時は、表面が前記歯茎を刺激するための凹凸形状とされる
ことを特徴とするおしゃぶり。 - 前記乳首部は、前記制御部が前記覚醒度が低いと判断している時は、前記制御部が前記覚醒度が高いと判断している時と比較して表面が前記歯茎を刺激しないための平滑とされる
ことを特徴とする請求項1に記載のおしゃぶり。 - 前記制御部は、
一定以上の強さで前記乳首部に加えられる吸啜を連続して行う時間帯であるバースト時と、前記吸啜を休止している時間帯であるポーズ時とが交互に規則的に繰り返された場合に睡眠前のウトウト状態であると把握するようになっており、
前記ウトウト状態ではない時は前記覚醒度が高いと判断し、前記ウトウト状態の時は前記覚醒度が低いと判断する
ことを特徴とする請求項1または2に記載のおしゃぶり。 - 前記制御部は、複数繰り返される前記バースト時の夫々の関係について、1回の前記バースト時の時間及び/又は吸啜回数にバラツキが略ない場合、前記規則的である判断することを特徴とする請求項3に記載のおしゃぶり。
- 前記乳首部は、その内側空間が封止されており、
前記変化手段は、前記制御部が前記覚醒度が高いと判断している時は、前記覚醒度が低いと判断している時に比べて、前記内側空間の圧力を高くする
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のおしゃぶり。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017018778A JP6840556B2 (ja) | 2017-02-03 | 2017-02-03 | おしゃぶり |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017018778A JP6840556B2 (ja) | 2017-02-03 | 2017-02-03 | おしゃぶり |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018122050A JP2018122050A (ja) | 2018-08-09 |
JP6840556B2 true JP6840556B2 (ja) | 2021-03-10 |
Family
ID=63110656
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017018778A Active JP6840556B2 (ja) | 2017-02-03 | 2017-02-03 | おしゃぶり |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6840556B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR102485954B1 (ko) * | 2020-10-29 | 2023-01-09 | 주식회사 오뉴오니 | 공갈젖꼭지 장착형 마스크 |
CN114642598B (zh) * | 2022-03-23 | 2024-01-30 | 周晓琳 | 一种安抚奶嘴 |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20080077183A1 (en) * | 2006-08-18 | 2008-03-27 | Kimberly-Clark Worldwide, Inc. | Well-being of an infant by monitoring and responding to non-nutritive sucking |
US20100016675A1 (en) * | 2008-07-18 | 2010-01-21 | Cohen Jason C | Method of assessing a condition using sucking patterns |
CN107666894A (zh) * | 2015-06-03 | 2018-02-06 | 皇家飞利浦有限公司 | 具有可控硬度的奶嘴部分的安抚奶嘴 |
JP6689094B2 (ja) * | 2016-02-19 | 2020-04-28 | 国立大学法人 東京大学 | おしゃぶり |
-
2017
- 2017-02-03 JP JP2017018778A patent/JP6840556B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2018122050A (ja) | 2018-08-09 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
AU2017213453B2 (en) | Infant calming/sleep-aid device and method of use | |
US11246743B2 (en) | System and method for sensor driven intelligent oral appliance | |
JP5608744B2 (ja) | 搾乳ポンプの使用者からの生理的応答検出 | |
US7890193B2 (en) | Oral device | |
US8482416B2 (en) | Interactive baby feeding bottle | |
JP6840556B2 (ja) | おしゃぶり | |
US5163840A (en) | Method and apparatus for dental treatment | |
EP2328538B1 (en) | Biologic response teether | |
US20130245687A1 (en) | Teething Tip | |
US20210146091A1 (en) | Devices And Systems For Promoting Continuous Sleep Of A Subject And Methods Of Using Same | |
JP2007317144A (ja) | 咀嚼カウンタ | |
JP6689094B2 (ja) | おしゃぶり | |
JP3588781B2 (ja) | 自動車の覚醒制御装置 | |
CN208591284U (zh) | 一种婴儿牙龈按摩器 | |
US20220313562A1 (en) | Vibrating oral comfort device and method of assembly for device | |
JP2015089475A (ja) | 歯科用振動装置、歯科用振動装置の作動方法、検出プログラム及び記憶媒体 | |
CN204709135U (zh) | ***炎理疗坐垫及坐具 | |
JP2004129914A (ja) | 振動付与装置、唾液促進用振動付与装置、眠気防止用振動付与装置、口腔内組織血流改善用振動付与装置、および脳血行障害改善用振動付与装置 | |
JP7044340B2 (ja) | 口腔ケア用トレーニング装置 | |
CN114521140A (zh) | 供婴儿或儿童使用的触觉传感装置 | |
JP2021097807A (ja) | 歯根膜刺激デバイス | |
JP2020110576A (ja) | 歯科用振動装置及び分離片 | |
JP3102843U (ja) | 口腔用健康ブラシ | |
JP2018118110A (ja) | 歯科用振動装置、歯科用振動装置の作動方法、検出プログラム及び記憶媒体 | |
CN108186308A (zh) | 一种婴儿牙龈按摩器 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20181220 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20200128 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20201028 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20201104 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20201225 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20210120 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20210217 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6840556 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |