JP6839416B2 - 搬送装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、被搬送媒体を搬送する搬送装置、及び搬送装置を備える画像形成装置に関する。
被搬送媒体を搬送する搬送装置として、例えば、複写機、プリンタ等の画像形成装置においては、紙等のシートを搬送する搬送装置が知られている。
また、この種の搬送装置においては、シートを画像形成部又は画像転写部に搬送する際に、搬送ローラ対をシートの傾き方向に回転させたり幅方向に移動させたりすることで、シートの位置や向きを補正する技術が提案されている{特許文献1(特開平9−175694号公報)参照}。
ところで、画像形成装置に搭載される搬送装置等においては、一般的に、シートを所望の搬送経路に沿って案内するためにガイド板が設けられている。このようなガイド板を、搬送ローラ対の搬送方向上流側や下流側に配置する場合は、ガイド板と搬送ローラ対との間でシートが引っ掛かったり詰まったりしないように、ガイド板を搬送ローラ対に対してできるだけ接近させて配置することが望ましい。
しかしながら、上記のようなシートの位置補正を行うために搬送ローラ対を回転させる構成においては、搬送ローラ対が上流側又は下流側のガイド板に対して干渉しないように、搬送ローラ対とガイド板との間隔を広めに確保しなければならないといった事情がある。従って、搬送されるシートの種類によっては、搬送ローラ対とガイド板との間にシートが入り込んで詰まってしまう虞があった。
上記課題を解決するため、本発明は、被搬送媒体を搬送する搬送手段と、前記搬送手段が設けられた第1のガイド板と、前記第1のガイド板のガイド面に交差する軸部を中心に前記第1のガイド板と前記搬送手段とを一体的に回転させる回転機構と、前記第1のガイド板の搬送方向に隣り合って配置された第2のガイド板とを備える搬送装置であって、前記第1のガイド板と前記第2のガイド板とは、互いに搬送方向に接近する端部側で、ガイド面に垂直な方向で互いに重なり合うように配置されていることを特徴とする。
本発明によれば、搬送手段と一体的に回転する第1のガイド板が設けられていることで、固定ガイド板を搬送手段の上流側と下流側とに配置する構成に比べて、搬送手段とガイド板との間隔を狭めることができる。これにより、搬送手段と第1のガイド板との間に被搬送媒体が進入しにくくなるので、被搬送媒体の引っ掛かりや詰まりを抑制することができる。また、第1のガイド板とこれに対して搬送方向に隣り合って配置された第2のガイド板とが、互いに搬送方向に接近する端部側で、ガイド面に垂直な方向で互いに重なり合うように配置されていることで、ガイド板間での被搬送媒体の引っ掛かりや詰まりが抑制され、円滑かつ確実に被搬送媒体を案内することができる。
本発明の一実施形態に係る画像形成装置の全体構成を示す概略図である。 挟持ローラ対とその周辺部分の概略図である。 挟持ローラ対とその周辺部分の概略図であって、(a)は平面図、(b)は側面図である。 挟持ローラ対とこれを駆動させる駆動機構の斜視図である。 位置補正動作を説明するための図であって、(a)は平面図、(b)は側面図である。 位置補正動作を説明するための図であって、(a)は平面図、(b)は側面図である。 位置補正動作を説明するための図であって、(a)は平面図、(b)は側面図である。 位置補正動作を説明するための図であって、(a)は平面図、(b)は側面図である。 位置補正動作を説明するための図であって、(a)は平面図、(b)は側面図である。 用紙の位置ずれを算出する方法を説明するための図である。 幅方向の補正量を説明するための図である。 挟持ローラ対の迎え動作を説明するための図である。 第1補正までの流れを示す制御フロー図である。 挟持ローラ対を制御する制御部のブロック図である。 第2補正の流れを示す制御フロー図である。 本発明の一実施形態に係るガイド板の構成を示す図であって、(a)はガイド板の平面図、(b)はガイド板の側面図である。 可動ガイド板が上流ガイド板側に回転した状態を示す平面図である。 可動ガイド板が下流ガイド板側に回転した状態を示す平面図である。 本発明の他の実施形態に係るガイド板の構成を示す図であって、(a)はガイド板の平面図、(b)はガイド板の側面図である。 可動ガイド板が上流ガイド板側に回転した状態を示す平面図である。 可動ガイド板が下流ガイド板側に回転した状態を示す平面図である。 本発明のさらに別の実施形態に係るガイド板の構成を示す図であって、(a)はガイド板の平面図、(b)はガイド板の側面図である。 可動ガイド板が上流ガイド板側に回転した状態を示す平面図である。 可動ガイド板が下流ガイド板側に回転した状態を示す平面図である。 インクジェット式画像形成装置の全体構成を示す概略図である。
以下、添付の図面に基づき、本発明について説明する。なお、本発明を説明するための各図面において、同一の機能もしくは形状を有する部材や構成部品等の構成要素については、判別が可能な限り同一符号を付すことにより一度説明した後ではその説明を省略する。
まず、本発明の一実施形態に係る画像形成装置の全体構成及び動作について説明する。
図1において、1は画像形成装置としての複写機、2は複数(この場合4つ)の感光体5の表面を帯電させる帯電部、3は露光光Lを各感光体5上に照射する露光部、4は各感光体5上にトナー像(画像)を形成する現像部、6は感光体5上に形成されたトナー像が一次転写される一次転写部(中間転写ベルト)、7はトナー像を一次転写部6から用紙Pに転写する二次転写部(二次転写ローラ)、12〜14は用紙Pが収納された給紙部(給紙カセット)、20は用紙P上の未定着画像を定着する定着装置、21は定着装置20に設けられた定着ローラ、22は定着装置20に設けられた加圧ローラ、30は用紙Pを搬送経路に沿って搬送する搬送装置、31は用紙Pを搬送しながら用紙Pの姿勢、位置を補正する挟持ローラ対(補正ローラ)、32は搬送速度を可変して二次転写部7に向けて用紙Pを搬送する搬送手段としてのタイミングローラ対を示す。
図1及び図2を参照して、複写機1における通常の画像形成時の動作について説明する。
まず、帯電部2によって各感光体5の表面が所定の極性に一様に帯電される(帯電工程)。次に、読取装置又はコンピュータ等からから得られた画像情報に基づいて露光部3から各感光体5の表面に露光光Lが照射され、各感光体5の表面に静電潜像が形成される(露光工程)。そして、現像部4から各感光体5の表面に異なる色(例えば、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)のトナーが供給され、各色のトナー像が形成される(現像工程)。
その後、各感光体5上に形成された各色のトナー像は、一次転写部6に重なり合うように一次転写されてカラー画像が形成された後、二次転写部7において用紙P上に二次転写される。
用紙Pは、手動又は自動で選択された給紙部12〜14から搬送されたものである。例えば、複写機1内に配置されている給紙部12,13の1つが選択された場合、給紙ローラ40によって用紙Pが第1曲げ搬送経路200(図2参照)に向けて給送される。一方、複写機1外に配置されている給紙部14が選択された場合は、給紙ローラ40によって用紙Pが第2曲げ搬送経路300(図2参照)に向けて給送される。第1曲げ搬送経路200と第2曲げ搬送経路300とは、合流部Xで合流して第3曲げ搬送経路400に連続している。このため、いずれの給紙部12〜14から給送された用紙Pも合流部Xを通過して第3曲げ搬送経路400に至る。その後、用紙Pは、直線搬送経路500を通過して、整合部51を構成する挟持ローラ対31の位置に達する。そして、挟持ローラ対31によって用紙Pの幅方向と傾き方向との位置補正が行われ、さらに用紙Pはタイミングローラ対32によって感光体5上のトナー像とタイミングを合わせて二次転写部7へ搬送される。
用紙Pは、二次転写部7でトナー画像が転写された後、定着装置20に搬送される。定着装置20に搬送された用紙Pは、定着ローラ21と加圧ローラ22との間に送入され、熱と圧力が付与されることでトナー像が定着される。そして、用紙Pは、複写機1から排出される。
また、両面印刷を行う場合は、上記のように、帯電工程、露光工程、現像工程を経て用紙Pの片側の面(表側の面)にトナー画像が転写され、定着装置20によって定着処理が行われた後、用紙Pは複写機1から排出されずに反転搬送経路600(図1参照)へ搬送される。反転搬送経路600に搬送された用紙Pは、反転搬送経路600内でスイッチバック(搬送方向逆転)されて、第1曲げ搬送経路200、第3曲げ搬送経路400、直線搬送経路500を経て、再び二次転写部7へと搬送される。そして、帯電工程、露光工程、現像工程を経て形成された裏面用のトナー像が用紙Pに転写され、当該トナー像が定着装置20によって定着された後、用紙Pは複写機1から排出される。
以上、一連の画像形成プロセスについて説明したが、全ての感光体5うちのいずれか1つを選択して単色画像を形成したり、2色又は3色の画像を形成したりすることも可能である。
次に、本実施形態に係る搬送装置30について詳しく説明する。なお、以下の説明において、搬送経路における「搬送方向上流側」を「上流側」といい、「搬送方向下流側」を「下流側」という。
図3(a)は、挟持ローラ対31及びその周辺の平面図、図3(b)は、その側面図である。
図3に示すように、搬送装置30は、用紙Pの位置を検知する位置検知手段としての複数のCIS100〜102と、用紙Pを搬送する搬送手段としての機能と用紙Pの位置を補正する位置補正手段としての機能を兼ねる挟持ローラ対31とを備える。複数のCIS100〜102は、直線搬送経路500の上流側(図の右側)から順に、第1のCIS(第1位置検知手段)100、第2のCIS(第2位置検知手段)101、第3のCIS(第3位置検知手段)102と称することにする。第1のCIS100と第2のCIS101は、挟持ローラ対31よりも上流側であって、挟持ローラ対31の1つ上流側にある搬送ローラ対44よりも下流側に配置されている。これに対して、第3のCIS102は、挟持ローラ対31よりも下流側であって、タイミングローラ対32よりも上流側に配置されている。また、各CIS100〜102は、用紙Pの幅方向(搬送方向に直交する方向)に対してそれぞれ平行に配置されると共に、用紙Pの搬送方向に対してそれぞれの相対位置及び挟持ローラ対31等の周囲の部材との位置関係が予め定められている。
CISは、近年、装置の小型化を目的として、形状の小さいLED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)を光源に利用し、レンズを介してリニアセンサで画像を直接読み取るコンタクト・イメージ・センサ(Contact Image Sensor)と呼ばれるものである。各CIS100〜102は、用紙Pの幅方向に設けられた複数のラインセンサにより、用紙Pの幅方向の一端側の側端部Pa{図3(a)参照}を検知することが可能である。なお、位置検知手段は、CISに限らず、用紙Pの幅方向に沿って複数配置されるフォトセンサなど、用紙Pの側端部Paを検知できるものであればよい。
挟持ローラ対31は、幅方向の補正{図3(a)に示す幅方向の位置ずれαに対する補正}と斜行補正{図3(a)に示す傾きβに対する補正}との整合動作を行う整合部51として機能する。そのため、挟持ローラ対31は、後述の回転機構と軸方向移動機構とによって、軸方向の一端部側に設けられた軸部104aを中心に傾き方向Wに回転可能に構成されていると共に、幅方向Sに移動可能に構成されている。なお、挟持ローラ対31は、軸方向の中央位置の位置を中心にして回転するように構成されていてもよい。
図4に、挟持ローラ対31及びこれを駆動させる駆動機構(回転機構及び軸方向移動機構)の構成を示す。
図4に示すように、挟持ローラ対31は、軸方向に分割された4つのローラ部を有するローラ対であって、駆動手段(第1駆動手段)としての第1駆動モータ61によって回転駆動される駆動ローラ31aと、駆動ローラ31aの回転駆動に従動して回転する従動ローラ31bとで構成されている。挟持ローラ対31は、用紙Pを挟持した状態で回転駆動することによって用紙Pを搬送する。なお、挟持ローラ対31は、軸方向に分割されずに軸方向に渡って連続して延在する1つのローラ部を有するローラ対であってもよい。
第1駆動モータ61は、搬送装置30のフレームに固定されている。第1駆動モータ61のモータ軸には駆動ギア61aが設けられ、駆動ギア61aは挟持ローラ対31の駆動ローラ31aと一緒に回転するフレーム側回転軸105のギア部105aと噛み合っている。これにより、第1駆動モータ61が駆動すると、その駆動力が駆動ギア61a、フレーム側回転軸105のギア部105aを介して挟持ローラ対31の駆動ローラ31aに伝達される。
フレーム側回転軸105は、挟持ローラ対31の幅方向Sの移動に伴って同様に幅方向Sに移動できるように、ベース部104の起立部104bによって移動可能に保持されている。フレーム側回転軸105のギア部105aは、フレーム側回転軸105が幅方向Sに移動しても駆動ギア61aとの噛み合いが保持されるように、軸方向へ十分長く形成されている。
フレーム側回転軸105と挟持ローラ対31の駆動ローラ31aとは、カップリング106を介して駆動伝達可能に連結されている。カップリング106は、等速ジョイント、ユニバーサルジョイント等のカップリング(軸継ぎ手)で構成されている。これにより、挟持ローラ対31の傾き方向Wの回転に伴ってフレーム側回転軸105に対する軸角度が変化しても、回転速度に変化が生じることがなく駆動力を伝達することができる。
挟持ローラ対31の駆動ローラ31a及び従動ローラ31bは、略矩形枠体状に形成された保持部材72によってそれぞれの軸回りに回転可能に保持されている。また、駆動ローラ31a及び従動ローラ31bは、それぞれ、保持部材72に対して幅方向S(軸方向)に移動可能に保持されている。
保持部材72は、搬送装置30(複写機1)のフレームの一部として機能するベース部104に対して、軸部104aを中心にして回転可能に支持されている。さらに、ベース部104の幅方向一端側には、軸部104aを中心に保持部材72を回転駆動させる第2駆動手段としての第2駆動モータ107が設けられている。第2駆動モータ107のモータ軸107aの表面にはギア部が形成されており、このギア部が保持部材72の幅方向一端側に形成されたギア部72aと噛み合っている。これにより、第2駆動モータ107が正逆方向に回転駆動すると、保持部材72とこれに保持される挟持ローラ対31とが軸部104aを中心にして矢印Wの方向へ回転する。また、第2駆動モータ107のモータ軸107aには、公知のエンコーダが設けられていて、挟持ローラ対31の基準位置に対する傾き方向Wの回転量や回転方向が間接的に検知されるように構成されている。また、保持部材72の一端側の支柱部72bとギア部72aとの間には十分な空隙が設けられていて、駆動ローラ31aと従動ローラ31bとが幅方向一端側にスライド移動しても、これらの回転軸がギア部72aに干渉しないように構成されている。
また、搬送装置30(複写機1)のフレームには、挟持ローラ対31を幅方向Sに移動させるための第3駆動手段としての第3駆動モータ108が設けられている。第3駆動モータ108のモータ軸108aにはピニオンギアが形成されており、このピニオンギアはフレーム側回転軸105の軸方向他端側に設けられたラックギア部109と噛み合っている。ラックギア部109は、フレーム側回転軸105に対して相対的に回転可能に設けられ、フレーム側回転軸105が回転しても非回転で幅方向Sにスライド移動できるように構成されている。
挟持ローラ対31の駆動ローラ31a及び従動ローラ31bは、これらが一緒に幅方向Sへ移動できるように連結部材110を介して互いに連結されている。連結部材110は、カップリング106と保持部材72との間に配置され、駆動ローラ31a及び従動ローラ31bの各回転軸に設けられた止め輪111によって挟持されている。このような構成により、第3駆動モータ108が正逆方向に回転駆動すると、挟持ローラ対31が幅方向Sに移動する。また、第3駆動モータ108のモータ軸108aには、公知のエンコーダが設けられていて、挟持ローラ対31の基準位置に対する幅方向Sの移動量や移動方向が間接的に検知されるように構成されている。
以下、図3、図5〜図15を参照しつつ、用紙の位置を補正する補正動作について説明する。
給紙部から搬送装置30へ送り出された用紙Pは、搬送ローラ対44によってさらに下流側へ搬送され、第1のCIS100を通過する(図3)。そして、用紙Pの先端部Pbが第2のCIS101に到達すると(図5)、用紙Pの幅方向の位置ずれ量と傾き方向の位置ずれ量とが検知される(これを、以下、「第1検知」という。)。
具体的には、第2のCIS101によって用紙Pの幅方向の位置(用紙Pの幅方向の側端部Pa)が検知されることで、この検知された幅方向の位置と、図10において搬送方向に平行な直線で示される搬送基準位置Kと比較し、これらの間の幅方向の距離K1が用紙Pの幅方向の位置ずれ量αとなる。
また、第1のCIS100及び第2のCIS101のそれぞれによって検知される用紙Pの幅方向の端部位置の差により、用紙Pの傾き方向の位置ずれ量を算出することができる。つまり、図10に示すように、用紙Pの先端部Pbが第2のCIS101に到達した時点において、搬送基準位置Kからの幅方向の距離K1及び距離K2が、第1のCIS100及び第2のCIS101によって検知される。そして、第1のCIS100と第2のCIS101との間の搬送方向の距離M1が予め定められていることから、tanβ=(K1−K2)/M1により、用紙Pの搬送方向に対する傾き角βが求められる。
以上のようにして得られた用紙Pの幅方向の位置ずれ量α及び傾き方向の位置ずれ量(傾き角)βに基づいて、挟持ローラ対31によって用紙Pの幅方向補正と斜行補正とが行われる(これを、以下、「第1補正」という。)。斜行補正の補正量は、傾き角βである。また、幅方向の補正量は、幅方向の位置ずれ量αと傾き角βに基づいて算出される。例えば、図11に示すように、傾き角βの斜行補正された用紙P’は、幅方向の位置ずれ量がαからα’に変化する。この位置ずれ量α’を算出し、これを挟持ローラ対31による幅方向の補正量α’とする(ただし、補正量α’は傾き角の補正をどの位置を基準に補正するかによって変化する。)。
ここで、挟持ローラ対31は、第1検知の前には図3(a)に示す基準位置に配置されている。そして、用紙Pが挟持ローラ対31へ搬送されてくるまでに、挟持ローラ対31は、第1補正による移動量の分だけ第1補正の方向とは逆方向へ移動する迎え動作を行う。具体的には、図12に示すように、挟持ローラ対31は、用紙Pを挟持する前に、軸部104aを中心にして矢印W1の方向へ角度βだけ回転すると共に、矢印S1の方向へ距離α’だけ平行移動する。これにより、軸部104aは軸部104a’の位置に移動する。このような迎え動作を、挟持ローラ対31は、第1検知後、挟持ローラ対31が用紙Pを挟持するまでに行う(図5)。
そして、用紙Pの先端部Pbが挟持ローラ対31に到達すると、挟持ローラ対31が用紙Pを挟持する(図6)。このとき、図6(b)に示すように、挟持ローラ対31の上流側にある搬送ローラ対44は互いに離間して、用紙Pを挟持しない状態になる。
図6(a)に示すように、第1補正が開始されると、挟持ローラ対31は、用紙Pを挟持して搬送しながら、第1検知による用紙Pの位置ずれ量に基づいて、軸部104aを中心に矢印W2の方向へ回転することで用紙Pの斜め方向の位置を補正すると共に、矢印S2の方向へ平行移動することで用紙Pの幅方向の位置を補正する。以上により、挟持ローラ対31による第1補正が完了し、用紙Pの位置が補正される(図7)。
以上の第1補正までの制御フローを図13に示す。また、補正動作に関する制御部のブロック図を図14に示す。
図13に示すように、まず、第1のCIS100と第2のCIS101とが用紙Pを検知して(ステップN1)、用紙Pの幅方向の位置ずれ量α及び傾き角βが検知される(ステップN2)。そして、これらに基づいて、幅方向の補正量α’が算出され(ステップN3)、第1補正の補正量(斜行補正量β及び幅方向の補正量α’)が決定される。
この補正量に基づいて、それぞれのエンコーダ(図14参照)によりエンコーダカウント数が算出される(ステップN4)。
そして、決定されたカウント数は、挟持ローラ対31を駆動させるためのコントローラに入力される。そして、入力されたカウント数に応じて、それぞれのモータドライバによって第2駆動モータ107及び第3駆動モータ108が駆動され、図4で示した保持部材72やラックギア部109が傾き方向Wに回転あるいは幅方向Sに移動することにより、迎え動作が行われる(ステップN5)。そして、挟持ローラ対31が用紙Pを挟持した後、各モータ107,108の駆動により、挟持ローラ対31が用紙Pを搬送しながら迎え動作とは反対方向に回転あるいは移動し、第1補正が行われる(ステップN6)。迎え動作及び第1補正の際は、エンコーダによって、時々刻々の挟持ローラ対31の位置情報がフィードバックされ、挟持ローラ対31が決められた移動量だけ移動するように制御がなされる。これにより、第1位置補正完了後の挟持ローラ対31の位置は、基準位置により近い状態となる。ただし、後述する第2補正により、基準位置に戻ってくるとは限らない。
このように、本実施形態では、第1のCIS100と第2のCIS101とによって得られた用紙Pの位置ずれ量に基づいて用紙Pの位置補正(第1補正)を行っているが、当該補正のみでは、用紙Pに求められる位置精度に対して十分とはならない場合がある。
つまり、第1検知の後、用紙Pが挟持ローラ対31に挟持される際に挟持ローラ対31から用紙Pに力が加わることにより、用紙Pの位置にさらにずれが生じることがある。また、その後の挟持ローラ対31による用紙Pの位置補正や下流側への搬送時に、用紙Pの位置にずれが生じることも考えられる。さらに、第1補正時の補正の誤差なども考えられる。
そこで、本実施形態の搬送装置では、第1補正の後に、さらに用紙Pの位置を補正する第2補正を行っている。以下、第2補正について説明する。
上記第1補正後に、用紙Pの先端部Pbが第3のCIS102に到達すると(図8)、第3のCIS102及び第2のCIS101によって、用紙Pの幅方向の位置ずれ量と傾き方向の位置ずれ量とが再度検知される(これを、以下、「第2検知」という。)。
第2検知による用紙Pの位置ずれ量の検知は、上記第1検知の際と同様の方法で、用紙Pの搬送方向の上流側と下流側に設けられた2つのCISにより行われる。つまり、第3のCIS102によって得られた用紙Pの幅方向の位置(幅方向の側端部Pa)から幅方向の位置ずれ量αを求める。また、第2のCIS101及び第3のCIS102よって得られた用紙Pの幅方向の各位置と、これらのCIS101,102間の搬送方向距離とから、用紙Pの傾き方向の位置ずれ量を算出する(ここでは、第1検知時の第1のCIS100に代えて第2検知では第2のCIS101が、そして、第1検知時の第2のCIS101に代えて第2検知では第3のCIS102が、それぞれ用紙Pの位置ずれ量を検知することになる。)。
そして、第2検知により検知された用紙Pの位置ずれ量に基づき、挟持ローラ対31が、用紙Pを搬送しながら、図8(a)に示す矢印S3の幅方向へ移動し、軸部104aを中心にして矢印W3の傾き方向へ回転することで第2補正が行われる。
図15に、第2補正の制御フローを示す。
第2補正では、まず、第2のCIS101及び第3のCIS102によって用紙Pが検知され(ステップN11)、第1補正と同様の方法で、用紙Pの位置ずれ量(幅方向の位置ずれ量及び傾き方向の位置ずれ量)が算出される(ステップN12)。そして、算出された位置ずれ量により補正量が算出され(ステップN13)、エンコーダカウント数が算出される(ステップN14)。そして、算出されたエンコーダカウント数に応じて、それぞれのモータドライバによって第2駆動モータ107及び第3駆動モータ108が駆動され、第2補正が行われる(ステップN15)。
第2補正では、補正開始後から、第2のCIS101及び第3のCIS102によって時々刻々の用紙Pの位置情報が検知される。そして、当該位置情報に基づいて用紙Pの位置ずれ量が算出されて制御部にフィードバックされ、用紙Pの位置補正量(エンコーダカウント数)が、時々刻々修正される。このフィードバック制御が行われることにより、第2補正の際に生じる用紙Pの位置ずれや、第2補正時の補正の誤差等を低減することが可能となり、より精度の高い補正を行うことができる。ただし、このフィードバック制御を行わず、最初に用紙Pの先端部が第3のCIS102に到達した時点において算出された補正量によって、第2補正を行ってもよい。
以上のように、第1補正及び第2補正が行われた用紙Pは、挟持ローラ対31によってタイミングローラ対32に向けて搬送される。用紙Pがタイミングローラ対32に到達すると(図9)、タイミングローラ対32によって用紙Pが挟持される。また、これと同時に、挟持ローラ対31が用紙Pから離間し、次の用紙Pの位置補正及び搬送に備えて、再び基準位置に戻る{図9(a)では、矢印S4方向への移動及び軸部104aを中心とする矢印W4方向への回転により基準位置に戻る}。
ここで、図16に、本実施形態に係る搬送装置30が備えるガイド板の構成を示す。
図16において、(a)はガイド板の平面図、(b)はガイド板の側面図である。
図16に示すように、本実施形態に係る搬送装置30は、挟持ローラ対31が設けられた可動ガイド板41と、可動ガイド板41の上流側に隣り合って配置された上流ガイド板42と、可動ガイド板41の下流側に隣り合って配置された下流ガイド板43とを備える。可動ガイド板41は、挟持ローラ対31を保持する保持部材72(図4参照)に固定されている。このため、可動ガイド板41は、そのガイド面に交差(又は直交)する軸部104aを中心に挟持ローラ対31と一体的に回転したり、挟持ローラ対31と一体的に軸方向に移動したりする。これに対して、上流ガイド板42と下流ガイド板43とは、複写機の本体フレームなどに固定された固定ガイド板である。図16(b)に示すように、可動ガイド板41、上流ガイド板42及び下流ガイド板43は、それぞれ一対ずつ設けられ、直線搬送経路500を挟むように図の上下方向に互いに対向して配置されている。
一対の可動ガイド板41は、上流端部41aから下流端部41bに向かって途中で互いの間隔が狭くなるように形成されている。詳しくは、各可動ガイド板41は、上流端部41aから搬送方向へ向かって互いに平行に配置された第1の平行部411と、第1の平行部411から搬送方向に向かって互いに接近するように直線搬送経路500側へ傾斜する傾斜部412と、傾斜部412から下流端部41bまで互いに平行に配置された第2の平行部413とを有する。挟持ローラ対31は、第2の平行部413に配置されている。
一対の下流ガイド板43は、可動ガイド板41と同様に構成されている。すなわち、各下流ガイド板43は、上流端部43aから搬送方向へ向かって互いに平行に配置された第1の平行部431と、第1の平行部431から搬送方向に向かって互いに接近するように直線搬送経路500側へ傾斜する傾斜部432と、傾斜部432から下流端部43bまで互いに平行に配置された第2の平行部433とを有する。
一対の上流ガイド板42は、可動ガイド板41や下流ガイド板43とは異なり、互いの間隔が搬送方向の全域に渡って同じ間隔に形成されている。すなわち、各上流ガイド板42は、上流端部42aから下流端部42bに渡って互いに平行に配置された平行部421によって形成されている。
また、図16(b)に示すように、各可動ガイド板41の第1の平行部411同士の間隔は、上流ガイド板42同士の間隔よりも大きく設定されており、各可動ガイド板41の第1の平行面411同士の間に、各上流ガイド板42の下流側の部分が進入するように配置されている。これにより、可動ガイド板41と上流ガイド板42とは、互いに搬送方向に接近する端部側で、ガイド面に垂直な方向{図16(b)における上下方向}で互いに間隔をあけて重なり合うように配置されている。
また、図16(b)に示すように、各下流ガイド板43の第1の平行面431同士の間隔は、各可動ガイド板41の第2の平行部413同士の間隔よりも大きく設定されており、各下流ガイド板43の第1の平行面431同士の間に、各可動ガイド板41の第2の平行部413が進入するように配置されている。これにより、可動ガイド板41と下流ガイド板43とは、互いに搬送方向に接近する端部側で、ガイド面に垂直な方向{図16(b)における上下方向}で互いに間隔をあけて重なり合うように配置されている。
上記のように、本実施形態に係る搬送装置30においては、挟持ローラ対31と一体的に回転する可動ガイド板41が設けられていることで、固定ガイド板を挟持ローラ対31の上流側と下流側とに配置する構成に比べて、挟持ローラ対31とガイド板との間隔を狭めることができる。これにより、挟持ローラ対31と可動ガイド板41との間に用紙が進入しにくくなるので、用紙の引っ掛かりや詰まりを抑制することができるようになる。
また、本実施形態に係る搬送装置30においては、可動ガイド板41と上流ガイド板42、可動ガイド板41と下流ガイド板43とが、互いに搬送方向に接近する端部側で、ガイド面に垂直な方向で互いに重なり合うように配置されている。これにより、ガイド板間においても用紙の引っ掛かりや詰まりを抑制でき、用紙の案内を円滑かつ確実に行うことができるようになる。
このように、本実施形態に係る搬送装置30においては、挟持ローラ対31と一体的に回転する可動ガイド板41が設けられることで、挟持ローラ対31と可動ガイド板41との間隔を狭めることができる。しかしながら他方で、可動ガイド板41が回転した際、固定ガイド板である上流ガイド板42や下流ガイド板43に対して可動ガイド板41が干渉するのを回避する必要が生じる。
そのため、本実施形態においては、可動ガイド板41が最大限に回転しても、その回転可能な範囲で、可動ガイド板41が上流ガイド板42や下流ガイド板43に接触しないように、ガイド板同士の間隔を設定している。
具体的に、本実施形態においては、可動ガイド板41が、図16(a)に示す基準位置から上流ガイド板42側に回転すると、図17に示すように、上流ガイド板42の下流端部42bに対して可動ガイド板41の傾斜部412が接近する。反対に、可動ガイド板41が上記基準位置から下流ガイド板43側に回転すると、図18に示すように、下流ガイド板43の傾斜部432に対して可動ガイド板41の下流端部41bが接近する。
ここで、図16(a)において、可動ガイド板41の傾斜部421上の任意の点をAとした場合、基準位置における任意の点Aと、これに対応する上流ガイド板42の下流端部42b上の点との、軸部104aを中心とする回転方向の距離はG1である。すなわち、可動ガイド板41が回転する前の基準位置においては、可動ガイド板41上の任意の点Aは、上流ガイド板42に対して回転方向の距離G1だけ離れている。そして、図17に示すように、可動ガイド板41が基準位置から上流ガイド板42側へ回転した場合、このときの上記任意の点Aにおける回転方向の最大移動距離をH1とすると、上記基準位置における任意の点Aと上流ガイド板42との回転方向の距離G1は、この最大移動距離H1以上に設定されている。
これにより、可動ガイド板41が上流ガイド板42側へ最大限に回転しても、上流ガイド板42との干渉を回避することができる。なお、上記回転方向の距離G1と最大移動距離H1との関係(G1≧H1)は、可動ガイド板41の傾斜部412における他の点についても同様に設定されている。
また、可動ガイド板41と下流ガイド板43との間の関係については、上記可動ガイド板41と上流ガイド板42との間の関係と同様に設定されている。すなわち、可動ガイド板41の基準位置における下流端部41b上の任意の点Bと、これに対応する下流ガイド板43の傾斜部432上の点との、軸部104aを中心とする回転方向の距離をG2とすると{図16(a)参照}、この回転方向の距離G2は、可動ガイド板41が基準位置から下流ガイド板43側へ回転した際の上記点Bにおける回転方向の最大移動距離H2(図18参照)以上に設定されている。
これにより、可動ガイド板41が下流ガイド板43側へ最大限に回転しても、下流ガイド板43との干渉を回避することができる。また、上記回転方向の距離G2と最大移動距離H2との関係(G2≧H2)は、可動ガイド板41の下流端部41bにおける他の点についても同様に設定されている。
このように、本実施形態においては、基準位置における可動ガイド板41と上流ガイド板42又は下流ガイド板43との回転方向の距離G1,G2が、可動ガイド板41が最大限に回転した際の回転方向の最大移動距離H1,H2以上に設定されていることで、可動ガイド板41が最大限に回転しても、上流ガイド板42や下流ガイド板43に対する接触を回避することが可能である。
また、本実施形態においては、可動ガイド板41が回転しても、可動ガイド板41は常に上流ガイド板42及び下流ガイド板43に対してガイド面と垂直な方向で重なるように維持される。このため、可動ガイド板41が回転しても、上流ガイド板42から可動ガイド板41への用紙の案内、及び、可動ガイド板41から下流ガイド板43への用紙の案内を、円滑かつ確実に行うことが可能である。
以上のように、本実施形態に係る搬送装置30においては、可動ガイド板41と上流ガイド板42、可動ガイド板41と下流ガイド板43とが、互いに重なり合うように配置されると共に、可動ガイド板41の回転可能な範囲で互いに接触しないように間隔が設定されているため、可動ガイド板41を設けた構成においても、ガイド板同士の干渉を回避しつつ、円滑かつ確実に用紙の案内を行うことができる。
図19に、他の実施形態に係るガイド板の構成を示す。
図19において、(a)はガイド板の平面図、(b)はガイド板の側面図である。
上述の図16に示す実施形態においては、可動ガイド板41が基準位置に配置された状態で、可動ガイド板41の上流端部41aと下流端部41bとが幅方向全体に渡って搬送方向と直交する方向に配置され、これと同様に上流ガイド板42と下流ガイド板43とのそれぞれの両端部も配置されている。これに対して、図19に示す実施形態においては、基準位置における可動ガイド板41の下流端部41bと、上流ガイド板42の下流端部42bとが、搬送方向と直交する方向に対して傾斜している。詳しくは、図19(a)において、軸部104aよりも図の下方の範囲で、可動ガイド板41の下流端部41bと、上流ガイド板42の下流端部42bとに、搬送方向と直交する方向に対して傾斜する傾斜端部41c,42cが形成されている。それ以外の構成は、基本的に上述の実施形態と同様である。
上流ガイド板42の傾斜端部42cは、図20に示すように、可動ガイド板41が上流ガイド板42側へ回転した際に、上流ガイド板42へ接近する可動ガイド板41の傾斜部412に対して接触しにくくなるように傾斜している。すなわち、上流ガイド板42の傾斜端部42cは、可動ガイド板41が上流ガイド板42側へ回転した際に、その回転方向の移動距離が多くなる方向(図20における下方)に向かって回転方向に傾斜している。
これに対し、可動ガイド板41の傾斜端部41cは、図21に示すように、可動ガイド板41が下流ガイド板43側へ回転した際に、下流ガイド板43の傾斜部432に対して接触しにくくなるように傾斜している。すなわち、可動ガイド板41の傾斜端部41cは、可動ガイド板41が下流ガイド板43側へ回転した際に、その回転方向の移動距離が多くなる方向(図21における下方)に向かって回転方向とは反対方向に傾斜している。
このように、本実施形態においては、可動ガイド板41の下流端部41bと、上流ガイド板42の下流端部42bとが、それぞれ傾斜端部41c,42cを有していることで、可動ガイド板41が上流ガイド板42側又は下流ガイド板43側へ回転した際にガイド板同士が干渉しにくくなる。これにより、このような傾斜端部41c,42cを有しない上述の実施形態に比べて、ガイド板同士の搬送方向の距離を短くすることができ、ガイド板間での用紙の引っ掛かりや詰まりをより確実に抑制できるようになる。
図22に、さらに別の実施形態に係るガイド板の構成を示す。
図22において、(a)はガイド板の平面図、(b)はガイド板の側面図である。
図22に示す実施形態では、可動ガイド板41の搬送方向の両端部41a,41b、上流ガイド板42の下流端部42b、及び下流ガイド板43の上流端部43aのそれぞれに、幅方向に渡って凹部と凸部が交互に形成されている。そして、可動ガイド板41の凸部41dが、上流ガイド板42と下流ガイド板43との凹部42e,43eに対してガイド面に垂直な方向で間隔をあけて重なり、可動ガイド板41の凹部41eに対して、上流ガイド板42と下流ガイド板43との凸部42d,43dがガイド面に垂直な方向で間隔をあけて重なっている。
各ガイド板41,42,43の構成について詳しく説明すると、一対の可動ガイド板41は、上流端部41aから搬送方向へ向かって互いに平行に配置された第1の平行部414と、第1の平行部414から搬送方向に向かって互いに接近するように直線搬送経路500側へ傾斜する第1の傾斜部415と、第1の傾斜部415から搬送方向へ向かって互いに平行に配置された第2の平行部416と、第2の平行部416から搬送方向に向かって互いに離間するように直線搬送経路500側とは反対側へ傾斜する第2の傾斜部417と、第2の傾斜部417から下流端部41bまで互いに平行に配置された第3の平行部418とを有する。挟持ローラ対31は、第2の平行部416に配置されている。
一対の上流ガイド板42は、上流端部42aから搬送方向へ向かって互いに平行に配置された第1の平行部422と、第1の平行部422から搬送方向に向かって互いに離間するように直線搬送経路500側とは反対側へ傾斜する傾斜部423と、傾斜部423から搬送方向へ向かって互いに平行に配置された第2の平行部424とを有する。
また、一対の下流ガイド板43は、上流端部43aから搬送方向へ向かって互いに平行に配置された第1の平行部434と、第1の平行部434から搬送方向に向かって互いに接近するように直線搬送経路500側へ傾斜する傾斜部435と、傾斜部435から下流端部43bまで互いに平行に配置された第2の平行部436とを有する。
また、図22(b)に示すように、各ガイド板41,42,43を側方から見た状態で、上流ガイド板42の傾斜部423と可動ガイド板41の第1の傾斜部415、下流ガイド板43の傾斜部435と可動ガイド板41の第2の傾斜部417とが、互いに交差するように配置されている。このように、各ガイド板41,42,43が、それぞれの傾斜部の部分で互いに交差することで、それぞれの凸部が相手側のガイド板の凹部に対して外側(直線搬送経路500から離れる側)で重なるように配置されている。
上記のように構成された本実施形態においては、図23に示すように、可動ガイド板41が基準位置から上流ガイド板42側へ回転したり、反対に、図24に示すように、可動ガイド板41が基準位置から下流ガイド板43側へ回転したりしても、常にそれぞれの凸部が対応する凹部に対してガイド面と垂直な方向で重なるように維持される。これにより、ガイド板の間での用紙の案内を円滑かつ確実に行うことができる。
また、本実施形態では、図22(a)に示すように、挟持ローラ対31の各ローラ部に対応する位置で、可動ガイド板41の凸部41dと、上流ガイド板42及び下流ガイド板43の各凹部42e,43eとが重なり合うように配置されている。このため、ローラ部によって用紙に搬送力が付与される位置で用紙を確実に案内することができる。
また、本実施形態では、図22(a)に示すように、可動ガイド板41の基準位置における凸部41d上の任意の各点C,D,E,Fと、これに対応する上流ガイド板42又は下流ガイド板43の凸部42d,43d上の点との、軸部104aを中心とする回転方向の距離G3,G4,G5,G6が、上記任意の各点C,D,E,Fにおける回転方向の最大移動距離H3,H4,H5,H6(図23、図24参照)以上に設定されている。
このように、基準位置における可動ガイド板41の凸部41dと上流ガイド板42又は下流ガイド板43の凸部42d,43dとの回転方向の距離G3,G4,G5,G6が、可動ガイド板41が最大限に回転した際の凸部41dの回転方向の最大移動距離H3,H4,H5,H6以上に設定されていることで、可動ガイド板41が最大限に回転しても、上流ガイド板42や下流ガイド板43に対する可動ガイド板41の干渉を回避することができる。なお、上記回転方向の距離G3,G4,G5,G6と最大移動距離H3,H4,H5,H6との関係(G3≧H3、G4≧H4、G5≧H5、G6≦H6)は、可動ガイド板41の凸部41d上の他の点についても同様に設定されている。
また、本実施形態においては、可動ガイド板41の傾斜部415,417と、上流ガイド板42及び下流ガイド板43の各傾斜部423,435とが、互いに交差するように配置されていることで、傾斜部における用紙のばたつきを抑制することができる。すなわち、図22(b)に示すように、傾斜部同士が交差する箇所では、図の上側のガイド板と下側のガイド板との間隔が、上述の実施形態に係る傾斜部の位置における間隔と比べて小さくすることができるので、用紙の上下方向のばたつきをより確実に抑制することができる。これにより、用紙をより安定した姿勢で搬送することができるようになる。
以上、本発明に係る搬送装置の各実施形態について説明したが、本発明は上述の構成に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加え得ることは勿論である。
本発明に係る搬送装置は、図1に示すようなカラー画像形成装置に搭載されるものに限らず、モノクロ画像形成装置に搭載されるものや、電子写真方式以外の画像形成装置(例えば、インクジェット方式の画像形成装置や、オフセット印刷機など)に搭載されるものであってもよい。
図25に、インクジェット方式の画像形成装置に搭載された搬送装置の例を示す。
図25に示す画像形成装置700は、インクジェット方式によりインクを吐出する複数の吐出ヘッド705を備える画像形成部701と、用紙を供給する給紙部702と、用紙を搬送する搬送装置706と、画像が形成された用紙を乾燥させる乾燥部703と、乾燥された用紙が排出される排紙部704とを備える。搬送装置706は、給紙部702から画像形成部701までの搬送経路に、用紙の位置を検知する位置検知手段としての3つのCIS708〜710と、各CIS708〜710の検知結果に基づいて用紙の位置補正を行う位置補正手段としての挟持ローラ対711とを備える。給紙部702から供給された用紙は、挟持ローラ対711によって搬送されながら、各CIS708〜710の検知結果に基づいて幅方向あるいは傾き方向の位置補正が行われた後、画像形成部701へと搬送される。そして、画像形成部701において吐出ヘッド705から各色のインクが用紙に吐出されることにより画像が形成される。その後、用紙は乾燥部703にて乾燥された後、排紙部704に排出される。
このようなインクジェット方式の画像形成装置700においても、上述の実施形態と同様に、挟持ローラ対711と一体的に回転する可動ガイド板を設けてもよい。そして、可動ガイド板(第1のガイド板)を、これと搬送方向に隣り合って配置された固定ガイド板(第2のガイド板)に対して、ガイド面に垂直な方向で互いに重なり合い、回転しても接触しない間隔で配置することで、ガイド板同士の干渉を回避しつつ、円滑かつ確実に用紙の案内を行うことが可能である。
また、本発明が適用される搬送装置は、用紙(普通紙、厚紙、薄紙、コート紙、ラベル紙、封筒等を含む)のほか、OHPシート、OHPフィルム等の画像が印刷される記録媒体、あるいは原稿等のシートを搬送する搬送装置であってもよい。さらに、本発明は、記録媒体や原稿等のシートに限らず、電子基板等の被搬送媒体を搬送する搬送装置にも適用可能である。
1 複写機(画像形成装置)
30 搬送装置
31 挟持ローラ対(搬送手段、位置補正手段)
41 可動ガイド板
41c 傾斜端部
42 上流ガイド板
42c 傾斜端部
43 下流ガイド板
104a 軸部
412 傾斜部
415 第1の傾斜部
417 第2の傾斜部
423 傾斜部
432 傾斜部
435 傾斜部
G1〜G6 回転方向の距離
H1〜H6 最大移動距離
P 用紙(被搬送媒体)
特開平9−175694号公報

Claims (8)

  1. 被搬送媒体を搬送する搬送手段と、
    前記搬送手段が設けられた第1のガイド板と、
    前記第1のガイド板のガイド面に交差する軸部を中心に前記第1のガイド板と前記搬送手段とを一体的に回転させる回転機構と、
    前記第1のガイド板の搬送方向に隣り合って配置された第2のガイド板とを備える搬送装置であって、
    前記第1のガイド板と前記第2のガイド板とは、互いに搬送方向に接近する端部側で、ガイド面に垂直な方向で互いに重なり合うように配置されると共に、
    前記第1のガイド板と前記第2のガイド板とは、前記第1のガイド板の回転可能な範囲内で互いに接触しないように間隔が設定され、
    前記第2のガイド板は、前記第1のガイド板の搬送方向下流側に隣り合って配置された下流ガイド板であって、
    前記第1のガイド板の搬送方向下流端部は、前記第1のガイド板の基準位置から前記下流ガイド板側への回転方向の移動距離が多くなる方向に向かって、回転方向とは反対方向に傾斜する傾斜端部を有することを特徴とする搬送装置。
  2. 被搬送媒体を搬送する搬送手段と、
    前記搬送手段が設けられた第1のガイド板と、
    前記第1のガイド板のガイド面に交差する軸部を中心に前記第1のガイド板と前記搬送手段とを一体的に回転させる回転機構と、
    前記第1のガイド板の搬送方向に隣り合って配置された第2のガイド板とを備える搬送装置であって、
    前記第1のガイド板と前記第2のガイド板とは、互いに搬送方向に接近する端部側で、ガイド面に垂直な方向で互いに重なり合うように配置されると共に、
    前記第1のガイド板と前記第2のガイド板とは、前記第1のガイド板の回転可能な範囲内で互いに接触しないように間隔が設定され、
    前記第2のガイド板は、前記第1のガイド板の搬送方向上流側に隣り合って配置された上流ガイド板であって、
    前記上流ガイド板の搬送方向下流端部は、前記第1のガイド板の基準位置から前記上流ガイド板側への回転方向の移動距離が多くなる方向に向かって、回転方向に傾斜する傾斜端部を有することを特徴とする搬送装置。
  3. 被搬送媒体を搬送する搬送手段と、
    前記搬送手段が設けられた第1のガイド板と、
    前記第1のガイド板のガイド面に交差する軸部を中心に前記第1のガイド板と前記搬送手段とを一体的に回転させる回転機構と、
    前記第1のガイド板の搬送方向に隣り合って配置された第2のガイド板とを備える搬送装置であって、
    前記第1のガイド板と前記第2のガイド板とは、互いに搬送方向に接近する端部側で、ガイド面に垂直な方向で互いに重なり合うように配置され、
    前記第1のガイド板と前記第2のガイド板の互いに搬送方向に接近する端部は、それぞれ幅方向に渡って凹部と凸部とを交互に有し、
    前記第1のガイド板の凸部と前記第2のガイド板の凹部、及び、前記第1のガイド板の凹部と前記第2のガイド板の凸部とが、ガイド面に垂直な方向で互いに重なり合うように配置されていることを特徴とする搬送装置。
  4. 前記下流ガイド板は、搬送方向に向かって搬送経路側へ傾斜する傾斜部を搬送方向上流側に有し、
    前記第1のガイド板の基準位置における搬送方向下流端部上の任意の点と、これに対応する前記下流ガイド板の傾斜部上の点との、前記軸部を中心とする回転方向の距離が、前記第1のガイド板が前記基準位置から前記下流ガイド板側へ回転した際の前記任意の点における回転方向の最大移動距離以上に設定されている請求項1に記載の搬送装置。
  5. 前記第1のガイド板は、搬送方向に向かって搬送経路側へ傾斜する傾斜部を搬送方向上流側に有し、
    前記第1のガイド板の基準位置における傾斜部上の任意の点と、これに対応する前記上流ガイド板の搬送方向下流端部上の点との、前記軸部を中心とする回転方向の距離が、前記第1のガイド板が前記基準位置から前記上流ガイド板側へ回転した際の前記任意の点における回転方向の最大移動距離以上に設定されている請求項2に記載の搬送装置。
  6. 前記第1のガイド板と前記第2のガイド板の一方の前記凸部は、搬送方向に向かって搬送経路側へ傾斜する傾斜部を有し、他方の前記凸部は、搬送方向に向かって搬送経路側とは反対側へ傾斜する傾斜部を有し、
    前記第1のガイド板の傾斜部と前記第2のガイド板の傾斜部とが、幅方向から見て交差するように配置されている請求項3に記載の搬送装置。
  7. 前記搬送手段は、軸方向に渡って複数のローラ部を有する搬送ローラであって、
    前記ローラ部に対応する位置で、前記凸部と前記凹部とがガイド面に垂直な方向で互いに重なり合うように配置されている請求項3又は6に記載の搬送装置。
  8. 請求項1から7のいずれか1項に記載の搬送装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
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