JP6838291B2 - 半導体式高周波誘電加熱装置 - Google Patents

半導体式高周波誘電加熱装置 Download PDF

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Description

本発明は、対向する電極の間に配置された被加熱物を高周波誘電加熱によって加熱する半導体式高周波誘電加熱装置に関し、特に、冷凍食材を高周波誘電加熱によって解凍する半導体式高周波誘電加熱装置に関する。
従来、高周波誘電加熱によって被加熱物を加熱する高周波誘電加熱装置として、対向する電極の間に配置された被加熱物を高周波誘電加熱によって加熱する高周波誘電加熱装置が知られている。高周波誘電加熱とは、被加熱物(誘電体)に高周波電圧を印加し、被加熱物を構成する各分子の極性を高周波で変化させ、それに伴う分子の回転・衝突・振動・摩擦等に起因する内部発熱によって被加熱物を加熱する加熱方法のことである。
被加熱物を配した電極インピーダンスは、被加熱物の形状、種類、加熱又は解凍温度によって大きく変化する。このとき、高周波電源の出力インピーダンスと被加熱物を配した電極インピーダンスに差がある状態、すなわちインピーダンス整合されていない状態では、反射電力が生じ、加熱又は解凍効率の低下、回路素子の破壊や劣化に至ることがある。
これを防ぐために、高周波電源と電極の間に整合器が挿入されており、その構成要素である、例えば、コンデンサやコイルを設けることでインピーダンス整合を維持するようになっている。
従来、食材等の形状、種類、加熱又は解凍温度によって電極インピーダンスが大きく変化する被加熱物を対象とした高周波誘電加熱装置では、構造がシンプルで回路素子の耐熱温度が高く、反射電力耐性に優れた真空管式高周波電源が用いられている。しかし、真空管式高周波電源は、電力増幅の方式上、陽極電圧が高く、装置が大型、電源効率が低く、それを出力増大で補っているため装置コストが高い、また、フィラメントの余熱が必要であり装置の立ち上げに時間が必要といった問題がある。
一方、半導体を高速スイッチング制御することにより電力増幅をおこなう半導体式高周波電源は、高分解能な自動整合器と組み合わせることにより、システムとして小型、高効率を特徴とし、従来からプラズマ放電等の用途に用いられてきた。プラズマ放電で用いられる自動整合器の回路構成としては、図1(a)に示す逆L型、図1(b)に示すπ型が考えられる。
図1(a)は、高周波電源20と並列に接続された第1コンデンサC1と、電極30に直列に接続された第2コンデンサC2とコイルLを備えており、第1コンデンサC1と第2コンデンサC2を容量可変とし、その値をリアルタイムに逐次変化させることでインピーダンス整合をおこなう構成である。
ここで、高周波電源20の出力インピーダンスと整合器40の合成インピーダンスをZとすると、
Z=R/(1+ω )+j{(ωL−1/ωC)−ωR/(1+ω )}であり、
その複素共役Z’が容量可変コンデンサC1、C2によるインピーダンス整合範囲として示される。このとき、Z’の抵抗R/(1+ω )は電源の出力インピーダンスRより大きくなることはないため、例えば、食材のように大きな抵抗やインピーダンスを有する負荷に対してはインピーダンス整合を適切におこなうことはできない。
ここで、上記式中の各記号は、ω:角周波数、R:電源の出力インピーダンス、L:コイルのリアクタンス、C:容量可変第1コンデンサの容量、C:容量可変第2コンデンサの容量である。
図1(b)は、高周波電源20と並列に接続された第1コンデンサC1と、電極30と並列に接続された第3コンデンサC3と、第1コンデンサC1と第3コンデンサC3の間に直列に接続されたコイルLを備えており、第1コンデンサC1と第3コンデンサC3を容量可変とし、その値をリアルタイムに変化させることでインピーダンス整合をおこなう構成である。
しかし、第3コンデンサC3を容量可変とし、その値を逐次変化させる構成では、電極インピーダンスもそれに応じて逐次変化するため、特に、電極30間の負荷が食材のように大容量であり、しかも、形状、種類、加熱又は解凍温度によって電極インピーダンスが大きく変化する場合、その変化は助長されることになり、インピーダンス整合を安定しておこない続けることは困難である。そして、電極インピーダンスが安定しない状態でインピーダンス整合を維持するためには、大きなインピーダンス調整幅を第1コンデンサC1に持たせる必要があり、整合器40が大型でコストが高くなるといった問題が生じる。
整合器の大型化の問題を回避する高周波誘電加熱装置として、整合回路が高周波電源と並列に可変コンデンサと、電極と直列に可変コイルを有し、切り替え手段によりコンデンサの容量を増加させることが可能な高周波誘電加熱装置が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
特許文献1に記載の高周波誘電加熱装置では、高周波電源に反射する電力を反射電力検知手段によって検知し、反射電力検知手段の検出信号を基に、可変コンデンサと可変コイルの値を適宜組み合わせて、インピーダンスの整合を図り、反射電力を最小に維持する。
特開2005−56781号公報
特許文献1に記載の高周波誘電加熱装置では、コンデンサやコイルの容量を変化させることでインピーダンス調整を図るように構成されているが、特に、食材の解凍のようにインピーダンスの変化が大きい場合、結局、コイルやコンデンサによるインピーダンス調整幅を大きくする必要があり、整合器の小型化を図ることができない。
そこで、本発明は、これらの問題点を解決するものであり、小型、高効率な半導体式高周波電源による食材の加熱又は解凍を対象とし、食材の形状、種類、加熱又は解凍温度によって電極インピーダンスが変化し易い状況であっても、その変化を抑制し、整合器の簡素化、小型化を図りながらインピーダンス整合を良好におこなうことが可能であり、小型、安価で高品質な加熱又は解凍可能な半導体式高周波誘電加熱装置を提供することを目的とするものである。
本発明は、半導体式高周波電源と、対向して配置された一対の電極と、インピーダンス整合器からなり、対向する前記電極の間に配置された冷凍食材を高周波誘電加熱によって解凍する半導体式高周波誘電加熱装置であって、前記整合器は、前記高周波電源と並列に接続された第1コンデンサと、前記電極と並列に接続された第3コンデンサと、前記第1コンデンサと前記第3コンデンサの間に直列に接続されたコイルおよび第2コンデンサと、制御部とを備え、前記第1コンデンサ又は前記第2コンデンサの少なくとも一方は、容量可変手段を備え、前記制御部は、前記冷凍食材の解凍中に、前記第3コンデンサの容量を可変調整することはなく、前記第1コンデンサ又は前記第2コンデンサの少なくとも一方の容量を変化させることで、インピーダンス整合を行うように設定され、前記高周波電源の出力インピーダンスと前記整合器によって形成されるインピーダンス整合範囲について、前記整合範囲の抵抗は前記出力インピーダンスより大きい部分を含み、且つ、リアクタンスの範囲は正より負が大になるように設定されていることにより、前記課題を解決するものである。
本請求項1に係る発明では、小型、高効率な半導体式高周波電源と電極と並列に接続された第3コンデンサによって、電極インピーダンスの変化を抑制しながら、食材の加熱又は解凍を安定しておこなうことができる。
本請求項に係る発明では、第1コンデンサ又は第2コンデンサの少なくとも一方に備えられた容量可変手段によってコンデンサの容量を調整可能であり、形状、種類、電気特性が異なる様々な食材に対してインピーダンス整合を良好におこなうことができる。
本請求項に係る発明では、高周波電源の出力インピーダンスと整合器によって形成されるインピーダンス整合範囲の少なくとも抵抗は、出力インピーダンスより大きい部分を含み、リアクタンスの範囲は正より負が大であることを特徴としており、これは、第3コンデンサを所定の値に設定することによって容易に実現可能である。
このように、インピーダンス整合範囲を食材の解凍に特化させることにより、整合器の簡素化、小型化を図ることができる。また、インピーダンス整合時間の短縮により、反射電力から機器の損傷や劣化を防ぎ、信頼性を向上させることができる。
本請求項に係る発明によれば、整合器のインピーダンス情報出力部から食材インピーダンスの正確な情報を簡単に得ることが可能になり、対象とする被加熱物に絞り込んだ整合器のパラメータを設定したり、その結果に基づき整合器の簡素化を図ることができる。
プラズマ放電用途の自動整合器の回路構成の参考例を示す回路図。 本発明の一実施形態に係る半導体式高周波誘電加熱装置を示す回路図 第3コンデンサを設けない場合および設けた場合の第2コンデンサの容量の変化を示す表。 第3コンデンサを設けない場合および設けた場合の第1コンデンサの容量の変化を示す表。 図1に示す回路構成におけるインピーダンス整合範囲を示す説明図。 図2に示す回路構成におけるインピーダンス整合範囲を示す説明図。 第1コンデンサおよび第2コンデンサの容量の変化を測定した結果を示す表。 図7とは異なる条件で、第1コンデンサおよび第2コンデンサの容量の変化を測定した結果を示す表。
以下に、本発明の一実施形態に係る半導体式高周波誘電加熱装置10について、図面に基づいて説明する。
半導体式高周波誘電加熱装置10は、図2に示すように、半導体式高周波電源20と、一対の電極30と、電極30と高周波電源20との間に接続されインピーダンス整合をとる整合器40と、高周波電源20と整合器40を接続する同軸ケーブル(図示しない)と、高周波電源20に反射する電力を検知する反射電力検知部(図示しない)と、各部を制御する制御部(図示しない)とを備え、対向配置された一対の電極30間に配置された冷凍食材を高周波誘電加熱によって解凍するものである。なお、高周波電源20は、反射電力検知部によって検知された反射率が所定の閾値を超えると保護機能により高周波出力を抑制又は停止するように構成されている。
整合器40は、図2に示すように、高周波電源20と並列に接続された第1コンデンサC1と、電極30と並列に接続された第3コンデンサC3と、第1コンデンサC1と第3コンデンサC3の間に直列に接続されたコイルLおよび第2コンデンサC2を備えており、電極30と並列に第3コンデンサC3を整合器40内部に接続することにより、電極インピーダンスの変化を抑制する回路構成となっている。
第1コンデンサC1又は第2コンデンサC2の少なくとも一方は、容量可変手段(図示しない)を備え、解凍中、反射電力検知部で検知した反射電力を抑制するように容量調整可能である。上記コンデンサの容量調整は、図2(a)のバリコン駆動による連続調整式や図2(b)のリレーによる多段切り替え式であっても良い。また、第3コンデンサC3は、解凍中に逐次容量を可変調整することはないが、あらかじめ負荷に応じた最適値に設定するために、簡易的な容量可変機構を備えてあっても良い。
図2の回路構成において、高周波電源20の出力インピーダンスと整合器40からなる合成インピーダンスをZとすると、合成インピーダンスZは以下の式で表される。
Z=1/[{(1/R+jωC−1+j(ωL−1/ωC)}−1+jωC
上記式中の各記号は、ω:角周波数、R:電源の出力インピーダンス(同軸ケーブルの抵抗)、L:コイルのリアクタンス、C:容量可変の第1コンデンサの容量、C:容量可変の第2コンデンサの容量、C:第3コンデンサの容量である。
ここで、合成インピーダンスZの複素共役をZ’とすると、第1コンデンサC1又は第2コンデンサC2の容量可変幅で得られるZ’の範囲が、インピーダンス整合範囲であり、ω、R、L、C、C、Cの値によって、自由に設定可能である。
そして、第3コンデンサC3を所定の値に設定することによって、高周波電源20の出力インピーダンスと整合器40によって形成されるインピーダンス整合範囲の少なくとも抵抗は、前記出力インピーダンスより大きく(出力インピーダンスより大きい部分を含み)、リアクタンスの範囲は正より負が大となる。
制御部は、反射電力検知部によって検知された反射率を基に、被加熱物の解凍状態に応じて、第1コンデンサC1又は第2コンデンサC2の少なくとも一方の容量を減少方向に切り替えることによって、インピーダンス整合を図るように設計されている。制御部は、解凍中に第3コンデンサC3の容量を可変調整することはない。
以下に、本発明の実験例について説明する。
図3(a)は、高周波電源20の周波数=13.56MHz、高周波電源20の出力インピーダンス=50Ω、第1コンデンサC1の容量C=1500pF、容量可変の第2コンデンサC2の容量C=25〜250pF、コイルLのインダクタンスL=1.8μHとし、各種食材の解凍をおこない、反射電力検知部による反射電力が常に最小になるように、第2コンデンサC2の容量調整をおこなったときの値(容量%)を示している。
第3コンデンサC3を接続しない場合、解凍開始でのC2容量%は食材の種類や個数によってそれぞれ異なっており、解凍終了でのC2容量%は減少方向に大きく変化している。すなわち、第2コンデンサC2の容量可変幅を大きくしなければ、インピーダンス整合をおこなうことは困難であり、整合器40の簡素化、小型化を図ることはできない。
図3(b)は、上記回路構成に加えて電極30と並列に容量400pFの第3コンデンサC3を接続し、各種食材の解凍をおこない、反射電力検知部による反射電力が常に最小になるように、第2コンデンサC2の容量調整をおこなったときの値(容量%)を示したものである。第2コンデンサC2の容量%を大きく変化させることなく、各種食材の解凍が可能であり、第2コンデンサC2の容量可変幅を小さくした整合器40の簡素化、小型化を図ることができる。
図4は、高周波電源20の周波数=13.56MHz、高周波電源20の出力インピーダンス=50Ω、第2コンデンサC2の容量C=95pF、コイルLのインダクタンスL=1.8μH、容量可変の第1コンデンサC1の容量C=150〜1500pF、第3コンデンサC3の容量C=400pFとし、各種食材の解凍をおこない、反射電力検知部による反射電力が常に最小になるように、第1コンデンサC1の容量調整をおこなったときのC1の値(容量%)を示している。第3コンデンサC3を接続することにより、第1コンデンサC1の容量可変幅を小さく設定することが可能であり、整合器40の簡素化、小型化を図ることができる。
図5は、図1(a)の回路構成において、高周波電源20と整合器40の合成インピーダンスをZとし、Z=R/(1+ω )+j{(ωL−1/ωC)−ωR/(1+ω )}の複素共役Z’で得られるインピーダンス整合範囲を示している。
ただし、角周波数ω=13.56MHz、高周波電源20の出力インピーダンスR=50Ω、コイルLのリアクタンスL=1.8μH、容量可変の第1コンデンサC1の容量C=150〜1500pF、容量可変の第2コンデンサC2の容量C=25〜250pFとする。
Z’で得られるインピーダンス整合範囲は、高周波電源20の出力インピーダンスR=50Ω(規格化インピーダンス1)より小さい範囲に限定されており、それより大きな抵抗負荷に対してはインピーダンス整合不能である。
図6は、図2の回路構成において、高周波電源20の出力インピーダンスと整合器40からなる合成インピーダンスをZとすると、Z=1/[{(1/R+jωC−1+j(ωL−1/ωC)}−1+jωC}]の複素共役Z’で得られるインピーダンス整合範囲を示している。
ただし、角周波数ω=13.56MHz、電源の出力インピーダンスR=50Ω、コイルLのリアクタンスL=1.8μH、容量可変の第1コンデンサC1の容量C=150〜1500pF、容量可変の第2コンデンサC2の容量C=25〜250pF、第3コンデンサC3の容量C=50pF、200pF、400pF、600pFとする。
電極30と並列に第3コンデンサC3を接続し、その値を増加することによって、前述した図5に示す例のZ’で得られるインピーダンス整合範囲は、反時計周りに回転し、Z’の抵抗は電源の出力インピーダンスR=50Ω(規格化インピーダンス1)より大きい範囲に拡大した。リアクタンスの範囲は、第3コンデンサC3の容量C=200pF、400pFでは正より負が大きく、C=600pFでは正より負が小さくなった。このように、電極30と並列に第3コンデンサC3を接続することによって、冷凍食材の解凍に特化した整合範囲を得ることができる。
図7は、高周波電源20の周波数=13.56MHz、高周波電源20の出力インピーダンス=50Ω、コイルLのインダクタンスL=1.8μH、バリコン第1コンデンサC1の容量C=150〜1500pF、バリコン第2コンデンサC2の容量C=25〜250pF、第3コンデンサC3の容量C=200pF、400pFとし、−40℃の冷凍シャインマスカット15粒(厚さ28mm)を出力50W、解凍時間15分で解凍をおこない、反射電力検知部による反射電力が常に最小になるように、バリコンC1、C2のコンデンサ容量をサーボモーターで逐次自動調整したときのC、Cの値(容量%)を示している。
第3コンデンサC3が接続されていない状態では、解凍に伴いバリコンC1、C2の値は大きく減少変化しているが、第3コンデンサC3を接続することによりバリコンC1、C2の変化は抑制され、C=200pFよりC=400pFの方がバリコンC1、C2の変化抑制の効果は大きかった。
図8は、高周波電源20の周波数=13.56MHz、高周波電源20の出力インピーダンス=50Ω、コイルLのインダクタンスL=1.8μH、バリコン第1コンデンサC1の容量C=150〜1500pF、バリコン第2コンデンサC2の容量C=25〜250pF、第3コンデンサC3の容量C=200pF、400pFとし、−40℃の冷凍マンゴー(厚さ85mm)を出力200W、解凍時間15分で解凍をおこない、反射電力検知部による反射電力が常に最小になるように、バリコンC1、C2のコンデンサ容量をサーボモーターで逐次自動調整したときのC、Cの値(容量%)を示している。
第3コンデンサC3が接続されていない状態では、解凍に伴いバリコンC1、C2の値は大きく減少変化しているが、C=200pFを接続した状態では、バリコンC1、C2の変化は抑制されている。C=400pFを接続した状態では、自動インピーダンス整合できなかった。
以上より、半導体式高周波誘電加熱装置10は、整合器40に電極30と並列に第3コンデンサC3を接続することによって、食材解凍に伴う電極インピーダンスの変化を抑制し、整合器40の簡素化、小型化を図りながらインピーダンス整合が可能であることが確認された。
このとき、第3コンデンサC3のコンデンサ容量の値が大きい方が、電極インピーダンスの変化抑制に効果的であるが、冷凍食材が厚肉の場合、整合が困難になることもあるため、食材に応じて、最適なC3の値を設定することが好ましい。
以上、本発明の実施形態を詳述したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行なうことが可能である。
例えば、上述した実施形態では、半導体式高周波誘電加熱装置が冷凍食材を高周波誘電加熱によって解凍するものとして説明したが、食材以外に血液や動植物といった生体などの解凍であっても同様の効果を得ることは可能であり、また、半導体式高周波誘電加熱装置の用途は、被加熱物を加熱するものであればよく、冷凍食材の解凍に限定されない。
また、上述した実施形態に加えて、整合器のインピーダンス情報(例えば、第1コンデンサの状態など)を監視モニタなどに出力するインピーダンス情報出力部を設けてもよい。この場合、整合器のインピーダンス情報出力部から食材インピーダンスの正確な情報を簡単に得ることが可能になり、対象とする被加熱物に絞り込んだ整合器のパラメータを設定したり、その結果に基づき整合器の簡素化を図ることができる。
本発明の半導体式高周波誘電加熱装置は、冷凍食品等の急速解凍に好適であるばかりでなく、工業用の誘電加熱装置としても広く適用でき、また、家庭用または業務用の卓上型解凍装置(電子レンジ)や冷蔵庫等に組み込んで用いることもできる等、産業上の利用可能性が高い。
10 ・・・ 半導体式高周波誘電加熱装置
20 ・・・ 高周波電源
30 ・・・ 電極
40 ・・・ 整合器
C1 ・・・ 第1コンデンサ
C2 ・・・ 第2コンデンサ
C3 ・・・ 第3コンデンサ
L ・・・ コイル

Claims (2)

  1. 半導体式高周波電源と、対向して配置された一対の電極と、インピーダンス整合器からなり、対向する前記電極の間に配置された冷凍食材を高周波誘電加熱によって解凍する半導体式高周波誘電加熱装置であって、
    前記整合器は、前記高周波電源と並列に接続された第1コンデンサと、前記電極と並列に接続された第3コンデンサと、前記第1コンデンサと前記第3コンデンサの間に直列に接続されたコイルおよび第2コンデンサと、制御部とを備え
    前記第1コンデンサ又は前記第2コンデンサの少なくとも一方は、容量可変手段を備え、
    前記制御部は、前記冷凍食材の解凍中に、前記第3コンデンサの容量を可変調整することはなく、前記第1コンデンサ又は前記第2コンデンサの少なくとも一方の容量を変化させることで、インピーダンス整合を行うように設定され、
    前記高周波電源の出力インピーダンスと前記整合器によって形成されるインピーダンス整合範囲について、前記整合範囲の抵抗は前記出力インピーダンスより大きい部分を含み、且つ、リアクタンスの範囲は正より負が大になるように設定されていることを特徴とする半導体式高周波誘電加熱装置。
  2. 前記半導体式高周波誘電加熱装置に整合器のインピーダンス情報を出力するインピーダンス情報出力部を備える請求項1に記載の半導体式高周波誘電加熱装置。
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