以下、実施の形態について図面を参照しながら説明する。但し、実施の形態は多くの異なる形態で実施することが可能であり、趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本発明は、以下の実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
また、図面において、大きさ、層の厚さ、または領域は、明瞭化のために誇張されている場合がある。よって、必ずしもそのスケールに限定されない。なお図面は、理想的な例を模式的に示したものであり、図面に示す形状または値などに限定されない。
また、本明細書は、以下の実施の形態を適宜組み合わせることが可能である。また、1つの実施の形態の中に、複数の構成例が示される場合は、互い構成例を適宜組み合わせることが可能である。
本明細書等において、金属酸化物(metal oxide)とは、広い表現での金属の酸化物である。金属酸化物は、酸化物絶縁体、酸化物導電体(透明酸化物導電体を含む)、酸化物半導体(Oxide Semiconductorまたは単にOSともいう)などに分類される。例えば、トランジスタの半導体層に金属酸化物を用いた場合、当該金属酸化物を酸化物半導体と呼称する場合がある。つまり、金属酸化物が増幅作用、整流作用、及びスイッチング作用の少なくとも1つを有する場合、当該金属酸化物を、金属酸化物半導体(metal oxide semiconductor)、略してOSと呼ぶことができる。また、OSトランジスタと記載する場合においては、金属酸化物または酸化物半導体を有するトランジスタと換言することができる。
また、本明細書等において、窒素を有する金属酸化物も金属酸化物(metal oxide)と総称する場合がある。また、窒素を有する金属酸化物を、金属酸窒化物(metal oxynitride)と呼称してもよい。
(実施の形態1)
本実施の形態は、本発明の一形態である表示装置について説明を行う。
<<表示装置10の構成例>>
図1は、表示装置10の構成例を示すブロック図である。表示装置10は、ホスト11と、制御回路7と、表示パネル9と、タッチセンサ18と、光センサ19を有する。
制御回路7は、回路12と、画像処理回路13と、画像処理回路14と、タッチ検出回路15と、コントローラ20を有する。
表示パネル9は、第1の表示素子として反射素子16と、第2の表示素子として発光素子17を有する。
タッチセンサ18は、抵抗膜方式または静電容量方式のタッチパネルを表示パネル9に重畳して用いることができる。また、表示パネル9の対向基板(封止基板)に、タッチセンサ機能を持たせるようにすることも可能である。
また、タッチセンサ18として、表示パネル9の周囲に発光部、導光部および受光部を設け、発光部から出た光が遮られることでタッチを検出する光学式タッチセンサを用いてもよい。この場合、発光部は使用者に視認されず且つ使用者にとって無害である赤外線を発する光源を用い、受光部は赤外線が受光可能な素子を用いることが好ましい。例えば、発光部としてLED、受光部としてフォトダイオードなどが挙げられる。
また、タッチセンサ18として、表示パネル9の画素内に光センサを設けた光学式タッチパネルを用いてもよい。
また、タッチセンサ18として、表示パネル9の画素内にタッチセンサ用電極を設けた静電容量方式のタッチパネルを用いてもよい。この場合、タッチセンサ18は表示パネル9に含まれる。
タッチ検出回路15は、タッチセンサ18からのタッチ信号を検出する機能を有する。
光センサ19は、外光の強度を検知する機能を有する。コントローラ20は光センサ19からの信号を検出し、ホスト11または回路12に信号を供給する機能を有する。
ホスト11はCPU(Central Processing Unit)、メモリ等を有する。CPUは、GPU(Graphics Processing Unit)を有してもよい。ホスト11はタッチ検出回路15およびコントローラ20からの信号を受け取り、制御回路7に画像データ(ビデオデータ)を供給する機能を有する。
上記ビデオデータの通信規格としては、MIPI(Mobile Industry Processor Interface)などが挙げられる。
回路12は、デコーダ21および分離回路22を有する。
デコーダ21は、符号化された画像データをホスト11から受け取り、復号化する機能を有する。デコーダ21が復号化したデータは、データ31として、分離回路22に供給される。
分離回路22は、デコーダ21から受け取った画像データ(データ31)を、データ32およびデータ33に分離する機能を有する。データ33は、画像処理回路13を介して、反射素子16で表示され、データ32は、画像処理回路14を介して、発光素子17で表示される。
画像処理回路13は、回路12から供給されたデータ33に、ガンマ補正、光量補正または色調補正などの処理を施し、表示パネル9に供給する機能を有する。画像処理回路13に処理を施された画像データは反射素子16によって表示される。
同様に、画像処理回路14は、回路12から供給されたデータ32に、ガンマ補正、光量補正または色調補正などの処理を施し、表示パネル9に供給する機能を有する。画像処理回路13に処理を施された画像データは発光素子17によって表示される。
反射素子16は、外光の反射を利用して画像を表示する反射型表示素子であり、例えば、液晶素子、シャッター方式のMEMS(Micro Electro Mechanical System)素子、光干渉方式のMEMS素子、マイクロカプセル方式、電気泳動方式、エレクトロウェッティング方式、電子粉流体(登録商標)等を用いることができる。表示パネル9は、反射素子16を用いることにより、発光素子を用いる場合よりも消費電力を抑制することができる。なお、以降の説明では、反射素子16として反射型の液晶素子を用いる場合について説明を行う。
反射素子16で画像を表示する場合、白色と黒色など、2色で表示を行うことが好ましい。反射素子16でカラー表示を行う場合、反射光をカラーフィルターに通す必要があるが、反射光をカラーフィルターに通すと輝度が減少し、表示される画像が暗くなってしまう。白色と黒色の2色で表示を行う場合は、カラーフィルターを設ける必要がないため、表示装置10は輝度を高く保つことができる。
発光素子17は、有機EL素子、無機EL素子、LED(Light Emitting Diode)、QLED(Quantum−dot Light Emitting Diode)、半導体レーザーなどの自発光性の発光素子を用いることが好ましい。また、発光素子17として、光源(例えばLED)と液晶を組みあわせた透過型液晶を用いてもよい。表示パネル9は、発光素子17を用いることで、反射素子を用いる場合よりも、色再現性に優れた画像を表示することができる。なお、以降において、発光素子17として有機EL素子を用いた例について説明を行う。
表示パネル9は、同一画素または同一副画素に、反射素子16および発光素子17を有する。反射素子16と、発光素子17とは、それぞれ独立に制御することができる。
図2(A)に表示パネル9の概略図を示す。表示パネル9は、基板51と、表示部54と、信号線駆動回路50と、走査線駆動回路56と、配線58と、FPC52とを有する。
表示パネル9は、FPC52を介して、制御回路7に電気的に接続されてもよい。配線58は、表示部54及び走査線駆動回路56に信号及び電力を供給する機能を有する。
図2(A)には、表示部54の一部の拡大図を示している。表示部54には、電極16Rがマトリクス状に配置されている。電極16Rは、可視光41を反射する機能を有し、反射素子16の反射電極として機能する。
また、図2(A)に示すように、電極16Rは開口部40を有する。さらに表示パネル9は、電極16Rよりも基板51側に、発光素子17を有する。発光素子17が発する光42は、開口部40を通って外に取り出される。
表示パネル9は、反射素子16のみで表示を行う場合(反射モード)、発光素子17のみで表示を行う場合(発光モード)。反射素子16と発光素子17を併用して表示を行う場合(ハイブリッドモード)、の3つの表示モードを有する。
図2(B)乃至(D)は、上記3つの表示モードを表す模式図である。図2(B)は反射モードを表し、図2(C)は発光モードを表し、図2(D)はハイブリッドモードを表している。
表示装置10は光センサ19が受光する光の強度に応じて、表示モードを切り替えることができる。例えば、晴れの日に外で表示装置10を使用する場合、反射モードで表示を行う(図2(B)。その際に、発光素子17の発光を停止させることで、表示装置10は電力を節約することができる。また、反射モードで静止画を表示する際は、背景技術で述べたアイドリングストップを適用することができる。アイドリングストップを適用することで表示装置10の電力を節約することができる。
例えば、夜間や暗所で表示装置10を使用する場合、発光モードで表示を行えばよい(図2(C))。そうすることで、表示装置10の視認性を確保することができる。
例えば、曇りの日の屋外や電灯で照らされた屋内で表示装置10を使用する場合、ハイブリッドモードで表示を行えばよい(図2(D))。そうすることで、表示装置10の視認性を確保しつつ、消費電力を抑えることができる。
<<表示装置10の動作例>>
次に、表示装置10の動作例を以下の3つの場合に分けて考える。
(1)光センサが受光する光の強度が強い場合。
(2)光センサが受光する光の強度が0、または極めて弱い場合。
(3)光センサが受光する光の強度が(1)、(2)のどちらでもない場合。
<(1)光センサが受光する光の強度が強い場合>
光センサ19が受光する光の強度が強い場合、表示装置10は、晴れの日の屋外など、外光が強い環境で使用されていると考えられる。この場合、使用者は反射光の影響で発光素子17による表示を認識できない。そのため、表示装置10は反射モードで画像を表示することが好ましい。
上記(1)の場合、発光素子17は動作を停止することが好ましい。発光素子17の動作を停止することで、表示装置10は電力を節約することができる。
上記(1)の場合、分離回路22は、データ33を画像処理回路13に出力する。発光素子17は動作を停止しているので、分離回路22は、データ32の出力を行わない。
<(2)光センサが受光する光の強度が0、または極めて弱い場合>
光センサ19が受光する光の強度が0、または極めて弱い場合、表示装置10は、夜間や暗所など、外光が得られにくい環境で使用されていると考えられる。この場合、使用者は反射素子16による表示を認識できない。そのため、表示装置10は発光モードで画像を表示することが好ましい。
上記(2)の場合、反射素子16は発光素子17の表示を妨げないように、黒を表示し続けることが好ましい。反射素子16は一度、黒を表示した後、背景技術で述べたアイドリングストップを行うことで、黒を表示し続けたまま電力を節約することができる。
上記(2)の場合、分離回路22は、データ32を画像処理回路14に出力する。反射素子16は動作を停止しているので、分離回路22は、データ33の出力を行わない。
<(3)光センサが受光する光の強度が(1)、(2)のどちらでもない場合>
光センサが受光する光の強度が上記のどちらでもない場合、表示装置10はハイブリッドモードで画像を表示する。データ31は、分離回路22によって、データ33とデータ32に分離される。
次に、図3を用いて、上記データの分離方法に関して説明を行う。図3は、分離回路22に入力されるデータ31と、分離回路22より出力されるデータ32およびデータ33を表している。
データ31は、それぞれ8ビットのR(赤)G(緑)B(青)からなる画像データである。同様に、データ32は、それぞれ8ビットのRGBからなる画像データである。データ33は1ビットからなるW(白)の画像データである。なお、データ31のBの最下位ビットをデータ34とする。
データ31におけるBの最下位ビット(データ34)を「0」に置き替えたものがデータ32に相当する。そのため、データ32は、実質的にR+G+B=8+8+7=23ビットで色が表現される。
データ33はデータ31からデータ34を取り出したものである。データ33は白と黒の2色を表す。データ34が「1」の場合、データ33は白を表し、反射素子16は白を表示する。データ34が「0」の場合、データ33は黒を表し、反射素子16は黒を表示する。
データ31が、例えば文字など、黒の1色で表示されるデータの場合、データ31は全てのビットが「0」で表される。データ32の全てのビットも「0」で表され、発光素子17は黒を表示する。すなわち、発光素子17は発光を停止する。一方で、データ34も「0」で表されるため、反射素子16は黒を表示する。
反射素子16が文字を表示しているときはアイドリングストップを適用することが好ましい。静止画として表示される文字は、動画と違って画像が更新される頻度が少ない。そのためアイドリングストップが効果的に機能し、表示装置10の電力を節約することができる。
データ31がカラーの画像データを含む場合、データ31に含まれる画像データは、データ32として発光素子17によって表示される。このとき、データ34は「0」で表される。すなわち、反射素子16は黒を表示する。反射素子16が黒を表示することで、発光素子17による表示を妨げない。
上記より、表示装置10はハイブリッドモードにおいて、文字を反射素子16で表示し、動画や写真などのカラー画像を発光素子17で表示することができる。
データ32はBだけ7ビットで表示され、他の色よりも階調数が少ないが、ヒトの目は青色の感度が弱いため(青色の比視感度が低いため)、表示装置10の使用者にとって、影響は少ない。
分離回路22を設けない場合、ホスト11は、反射素子16と発光素子17で表示する画像データを、それぞれ用意する必要がある。すなわち、ホスト11は2つの画像データを用意することになり、それに応じたデコーダも2つ必要になる。デコーダは、制御回路7の中でも、消費電力が大きい。
表示装置10は、分離回路22を設けることで、ホスト11は1つの画像データだけを用意すればよく、デコーダも1つで済む。その結果、制御回路7は回路構成が単純になり、消費電力も小さくなる。
以上、画像データがRGBそれぞれ8ビットで表される場合について説明を行ったが、本発明の一形態はこれに限定されない。本発明の一形態は、画像データが9ビット以上の場合についても適用可能である。図4は、図3のデータ31およびデータ32を、RGBそれぞれnビット(nは9以上の整数)に拡張した場合の図である。画像データを9ビット以上にすることで、データ32のBの最下位ビットが「0」にあてがわれても、データ32のBは8ビット以上の階調数を確保することができる。
以上、本実施の形態に示す表示装置10を用いることで、消費電力が低減された表示装置を提供することができる。また、視認性の優れた表示装置を提供することができる。
(実施の形態2)
実施の形態1において、反射素子16が、白と黒の1ビットのデータを表示する例を示したが、反射素子16は2ビット以上のデータを表示してもよい。その場合の画像データの構成例を図5に示す。
図5に示すデータ31は、データ34に加えて、Rの最下位ビット(データ36)をデータ33に割りあてている。その結果、残りのR+G+B=7+8+7=22ビットが、データ32に割りあてられる。赤色は、青色に次いで比視感度が低いため、階調数が少なくても、使用者が認識できる画像への影響は少ない。
データ34とデータ36をデータ33に割り当てることで、データ33は2ビットとなり、反射素子16は、白と黒の間の中間色を表現できるようになる。その結果、反射モードで表示される画像の視認性が向上する。
図5に示す画像データはRGBそれぞれ9ビット以上に拡張してもよい。図6(A)は、図5のデータ31およびデータ32を、RGBそれぞれmビット(mは9以上の整数)に拡張した場合である。画像データを9ビット以上にすることで、データ32のRおよびBの最下位ビットが「0」にあてがわれても、データ32のRおよびBは8ビット以上の階調数を確保することができる。
また、画像データを9ビット以上に拡張した場合、RとBに加えて、データ31のGの最下位ビット(データ37)もデータ33に割り当てることができる(図6(B))。データ33は3ビットとなり、反射素子16は、白と黒の間の中間色をさらに表現できるようになる。その結果、反射モードで表示される画像の視認性がさらに向上する。
以上、本実施の形態に示す表示装置10を用いることで、視認性の優れた表示装置を提供することができる。
(実施の形態3)
本実施の形態では、上記実施の形態に示した表示装置10を用いた電子機器について説明を行う。
図7(A)、(B)、(C)は、それぞれ折り畳みが可能な電子機器を示している。
図7(A)に示す電子機器900は、筐体901a、筐体901b、ヒンジ903、表示領域902等を有する。表示領域902は筐体901及び筐体901bに、組み込まれている。
筐体901aと筐体901bとは、ヒンジ903で回転可能に連結されている。電子機器900は、筐体901aと筐体901bとが閉じた状態と、図7(A)に示すように開いた状態と、に変形することができる。これにより、持ち運ぶ際には可搬性に優れ、使用するときには大きな表示領域により、視認性に優れる。
また、ヒンジ903は、筐体901aと筐体901bとを開いたときに、これらの角度が所定の角度よりも大きい角度にならないように、ロック機構を有することが好ましい。例えば、ロックがかかる(それ以上に開かない)角度は、90°以上180°未満であることが好ましく、代表的には、90°、120°、135°、または150°、175°などとすることができる。これにより、利便性、安全性、及び信頼性を高めることができる。
表示領域902は、タッチパネルとして機能し、指やスタイラスなどにより操作することができる。
筐体901aまたは筐体901bのいずれか一には、無線通信モジュールが設けられ、インターネットやLAN(Local Area Network)、Wi−Fi(Wireless Fidelity:登録商標)などのコンピュータネットワークを介して、データを送受信することが可能である。
表示領域902には、一つのフレキシブルディスプレイで構成されていることが好ましい。これにより、筐体901aと筐体901bの間で途切れることのない連続した表示を行うことができる。なお、筐体901aと筐体901bのそれぞれに、ディスプレイが設けられる構成としてもよい。
なお、表示領域902を一つのフレキシブルディスプレイで構成する場合、電子機器900を折り畳んだ際に無理な力が加わらないことが好ましい。そのため、フレキシブルディスプレイは、筐体901aと筐体901bのいずれか一方、または両方に対して、可動することが好ましい。つまり、フレキシブルディスプレイは、筐体に完全に固定されず、折り畳みの動作に応じて可動することが好ましい。
図7(B)には、携帯型のゲーム機として機能する電子機器910を示している。電子機器910は、筐体911a、筐体911b、表示領域912、ヒンジ913、操作ボタン914a、操作ボタン914b等を有する。
また、筐体911bには、カートリッジ915を挿入することができる。カートリッジ915は、例えばゲームなどのアプリケーションソフトが記憶されており、カートリッジ915を交換することにより、電子機器910で様々なアプリケーションを実行することができる。
また、図7(B)では、表示領域912の筐体911aと重なる部分のサイズと、筐体911bと重なる部分のサイズが、それぞれ異なる例を示している。具体的には、操作ボタン914a及び操作ボタン914bの設けられる筐体911bと重なる表示領域912の一部よりも、筐体911aに設けられる表示領域912の一部が大きい。例えば、表示領域912の筐体911a側に主画面となる表示を行い、筐体911b側には操作画面となる表示を行うなど、それぞれの表示領域を使い分けることができる。
図7(C)に示す電子機器920は、ヒンジ923により連結された筐体921aと筐体921bに亘って、フレキシブルな表示領域922が設けられている。
図7(C)では、筐体921aと筐体921bとを開いたときに、表示領域922が大きく湾曲した形態で保持されている。例えば、曲率半径を1mm以上50mm以下、好ましくは5mm以上30mm以下の状態で、表示領域922が保持された状態とすることができる。表示領域922の一部は、筐体921aから筐体921bにかけて、連続的に画素が配置され、曲面状の表示を行うことができる。
ヒンジ923は、上述したロック機構を有しているため、表示領域922に無理な力がかかることなく、表示領域922が破損することを防ぐことができる。そのため、信頼性の高い電子機器を実現できる。
上述の電子機器900、910、920は、それぞれの表示領域に上記実施の形態に示す表示装置10を用いることができる。例として、図8に、電子機器900の表示領域902に表示装置10を適用した場合を示す。
図8は表示領域902の上半分(902U)に動画を表示し、下半分(902D)に文字情報を表示している。図8は動画の例として、サッカーの試合映像が表示され、文字情報の例として、サッカーチームの順位表が表示されている。なお、表示領域902Uは、動画以外にも、得点や経過時間などを表す文字が表示されている。
この場合、文字は反射素子16で表示を行い、動画は発光素子17で表示を行うことが好ましい。また、反射素子16に対してはアイドリングストップを適用することが好ましい。そうすることで、電子機器900の消費電力を低減することができる。
図7に示す電子機器910、920についても同様に、表示装置10を適用することができる。その結果、電子機器910、920の消費電力を低減することができる。
図9(A)は携帯電話であり、曲面を有する筐体5901に、ディスプレイ5902、マイク5907、スピーカ5904、カメラ5903、外部接続部5906、操作用のボタン5905が設けられている。ディスプレイ5902はタッチセンサを有し、使用者はディスプレイ5902をタッチすることで携帯電話を操作することができる。ディスプレイ5902に表示装置10を用いることで、携帯電話の消費電力を抑えることができる。また、晴れの日の屋外など、外光が強い環境においても、良好な視認性を確保することができる。
図9(B)は腕時計型の携帯端末であり、筐体5201、ディスプレイ5202、ベルト5203、光センサ5204、スイッチ5205等を有する。ディスプレイ5202はタッチセンサを有し、使用者はディスプレイ5202をタッチすることで携帯端末を操作することができる。ディスプレイ5202に上記実施の形態に示す表示装置10を用いることで携帯端末の消費電力を抑えることができる。また、晴れの日の屋外など、外光が強い環境においても、良好な視認性を確保することができる。
図10(A)乃至(D)は、折り畳み可能な電子機器400の外観図を示している。
図10(A)乃至(D)に示す電子機器400は、筐体401a、筐体401b、表示領域402a、表示領域402b、ヒンジ403を有する。表示領域402aは筐体401aに組み込まれ、表示領域402bは筐体401bに組み込まれている。表示領域402aおよび表示領域402bに、上記実施の形態に示す表示装置10を用いることができる。
図10(A)は電子機器400を折り畳んだ場合を示している。筐体401aの表示領域402aが設けられていない側と、筐体401aの表示領域402aが設けられていない側とが接するように、電子機器400は折り畳むことができる。
図10(B)は、図10(A)の状態から、筐体401aと筐体401bのなす角度が30°程度になるように電子機器400を開き、電子機器400をテーブルなどの平面上に設置した場合を示している。
ヒンジ403は、図10(B)のように、筐体401aと筐体401bを開いたときに、筐体401aと筐体401bのなす角度が所定の角度よりも大きい角度にならないように、ロック機構を有することが好ましい。例えば、ロックがかかる角度は、0°より大きく、90°より小さいことが好ましく、代表的には、30°、45°、60°または75°などとすることができる。これにより、電子機器400を安定した状態で平面に設置することができる。
図10(C)は、筐体401aと筐体401bのなす角度が180°になるように、図10(B)の状態から電子機器400をさらに開いた場合である。図10(C)は、電子機器400が開ききった状態であり、筐体401aと筐体401bのなす角度は180°を超えることはない。電子機器400を開ききったあと容易に閉じないように、ヒンジ403は、図10(C)の状態でもロックがかかるようにしてもよい。
図10(C)の状態では、表示領域402aと表示領域402bを1つの表示領域として利用することができる。
図10(D)は、図10(C)の状態から電子機器400を裏返した場合の例である。筐体401aには、凸部404a、凹部405a、凸部406aおよび凹部407aが設けられ、筐体401bには、凹部404b、凸部405b、凹部406bおよび凸部407bが設けられている。
凸部404a、406a、405b、407bは、その高さがヒンジ403の高さと一致するように設けられることが好ましい。電子機器400は、これら凸部を有することで、図10(C)のように、電子機器400を開ききったとき、安定的に平面に設置することができる。
凹部404bは、ヒンジ403を境に凸部404aと対称の位置に設けられている。同様に、凹部405aは、ヒンジ403を境に凸部405bと対称の位置に設けられている。同様に、凹部406bは、ヒンジ403を境に凸部406aと対称の位置に設けられている。同様に、凹部407aは、ヒンジ403を境に凸部407bと対称の位置に設けられている。こうすることで、図10(A)のように電子機器400を折り畳んだとき、それぞれの凸部が、対象の位置にある凹部に収納される。
図11は、上述の電子機器400を用いて、2人の使用者が、ポーカーなど、対面式のゲームを行っている場合を示す。2人の使用者のうち一方は表示領域402aで操作を行い、2人の使用者のうち他方は表示領域402bで操作を行う。表示領域402aには、先述の一方のカードが表示され、表示領域402bには、先述の他方のカードが表示される。
対面式のゲームとしては、他にも、各種のカードゲームや麻雀などが挙げられる。
対面式のゲームを行う際、自分のカードが対戦相手に見られないようにする必要がある。そのため、対戦相手から覗かれないように、表示領域402aおよび402bから出る光は指向性を有することが好ましい。例えば、表示領域402aおよび402bは、覗き見防止のためのフィルムを備えてもよい。
対面式ゲームにおいては、2人の使用者の間で、操作の順番が交互に入れ替わる。2人の使用者の一方の番が巡ってきたとき、一方が見ている表示領域は発光モードまたはハイブリッドモードで表示され、2人の使用者の他方が見ている表示領域は反射モードで表示されることが好ましい。そうすることで、電子機器400は電力を節約することができる。長時間にわたるゲームにおいても、バッテリーを充電するためにゲームが中断されることはなく、使用者はゲームを楽しむことができる。
なお、図10において、電子機器400は、筐体401aと筐体401bにそれぞれ別々のディスプレイを設けたが、図7に示す電子機器900、910、920のように、フレキシブルディスプレイを用いて、1つのディスプレイに表示領域402aと表示領域402bを設けてもよい。その場合の外観図を図12(A)乃至(C)に示す。
図12(A)乃至(C)に示すディスプレイ408はフレキシブルディスプレイからなり、筐体401aおよび筐体401bに設けられている。なお、ディスプレイ408は、電子機器400を折り畳んだ際に、無理な力が加わらないようにすることが好ましい。そのため、ディスプレイ408は、筐体401aと筐体401bのいずれか一方、または両方に対して、可動することが好ましい。つまり、ディスプレイ408は、筐体に完全に固定されず、折り畳みの動作に応じて可動することが好ましい。
ディスプレイ408を設けることで、電子機器400はヒンジ403にも表示領域を設けることができる。また、図12(C)のように電子機器400を完全に開ききったとき、使用者は表示領域を継ぎ目のない一枚の絵として認識することができる。
(実施の形態4)
本実施の形態は、実施の形態1に示す表示パネル9の構成例について説明を行う。
<<表示パネルの構成例>>
表示パネル9の構成例について、図13(A)乃至(C)を用いて説明を行う。
図13(A)に、表示パネル9の断面の構造を一例として示す。図13(A)に示す表示パネル9は、発光素子17と、反射素子16と、発光素子17への電流の供給を制御する機能を有するトランジスタ205と、反射素子16への電圧の供給を制御する機能を有するトランジスタ206とを有する。そして、発光素子17と、反射素子16と、トランジスタ205と、トランジスタ206とは、基板201と基板202の間に位置する。
また、表示パネル9において反射素子16は、画素電極207と、共通電極208と、液晶層209とを有する。画素電極207は、トランジスタ206に電気的に接続されている。そして、画素電極207と共通電極208の間に印加される電圧にしたがって液晶層209の配向が制御される。なお、図13(A)では、画素電極207が可視光を反射する機能を有し、共通電極208が可視光を透過する機能を有する場合を例示しており、基板202側から入射した光が白抜きの矢印で示すように画素電極207において反射し、再び基板202側から放射される。
また、発光素子17は、トランジスタ205に電気的に接続されている。発光素子17から発せられる光は、基板202側に放射される。なお、図13(A)では、画素電極207が可視光を反射する機能を有し、共通電極208が可視光を透過する機能を有する場合を例示しているため、発光素子17から発せられる光は、白抜きの矢印で示すように画素電極207と重ならない領域を通過し、共通電極208が位置する領域を通過して、基板202側から放射される。
そして、図13(A)に示す表示パネル9では、トランジスタ205とトランジスタ206とが同一の層210に位置しており、トランジスタ205とトランジスタ206とが含まれる層210は、反射素子16と発光素子17の間の領域を有する。なお、少なくとも、トランジスタ205が有する半導体層と、トランジスタ206が有する半導体層とが同一の絶縁表面上に位置している場合、トランジスタ205とトランジスタ206とが同一の層210に含まれていると言える。
上記構成により、トランジスタ205とトランジスタ206とを共通の作製工程で作製することができる。
次いで、図13(B)に表示パネル9の別の構成について、断面の構造を一例として示す。図13(B)に示す表示パネル9は、トランジスタ205とトランジスタ206とが異なる層に含まれている点において、図13(A)に示す表示パネル9と構成が異なる。
具体的に、図13(B)に示す表示パネル9では、トランジスタ205が含まれる層210aと、トランジスタ206が含まれる層210bとを有し、層210aと層210bとは、反射素子16と発光素子17の間の領域を有する。そして、図13(B)に示す表示パネル9では、層210aが層210bよりも発光素子17側に近い。なお、少なくとも、トランジスタ205が有する半導体層と、トランジスタ206が有する半導体層とが異なる絶縁表面上に位置している場合、トランジスタ205とトランジスタ206とが異なる層に含まれていると言える。
上記構成により、トランジスタ205と、トランジスタ205に電気的に接続される各種配線とを、トランジスタ206と、トランジスタ206に電気的に接続される各種配線とを、部分的に重ねることができるため、画素のサイズを小さく抑え、表示パネル9の高精細化を実現することができる。
次いで、図13(C)に、本発明の一態様に係る表示パネル9の別の構成について、断面の構造を一例として示す。図13(C)に示す表示パネル9は、トランジスタ205とトランジスタ206とが異なる層含まれている点において、図13(A)に示す表示パネル9と構成が異なる。そして、図13(C)に示す表示パネル9は、トランジスタ205が含まれる層210aが、発光素子17よりも基板201側に近い点において、図13(B)に示す表示パネル9と構成が異なる。
具体的に、図13(C)に示す表示パネル9では、トランジスタ205が含まれる層210aと、トランジスタ206が含まれる層210bとを有する。そして、層210aは、発光素子17と基板201との間の領域を有する。また、層210bは、反射素子16と発光素子17の間の領域を有する。
上記構成により、トランジスタ205と、トランジスタ205に電気的に接続される各種配線とを、トランジスタ206と、トランジスタ206に電気的に接続される各種配線とを、図13(B)の場合よりもより多く重ねることができるため、画素のサイズを小さく抑え、表示パネル9の高精細化を実現することができる。
なお、図13では、2つの反射素子16に対して1つの発光素子17が対応している断面構造を例示しているが、これに限定されず、表示パネル9は1つの反射素子16に対して1つの発光素子17が対応している断面構造を有していても良いし、1つの反射素子16に対して複数の発光素子17が対応している断面構造を有していても良い。
また、図13では、反射素子16が有する画素電極207が、可視光を反射する機能を有する場合を例示しているが、これに限定されず、画素電極207は可視光を透過する機能を有していても良い。この場合、バックライトやフロントライトなどの光源を表示パネル9に設けても良いし、反射素子16を用いて画像を表示する際に発光素子17を光源として用いても良い。
<<画素の回路構成例>>
次に、表示パネル9が有する画素の回路構成例について、図14及び図15を用いて説明を行う。
図14(A)に示す画素300は、画素350と画素351とを有する。そして、画素350は反射素子16を有し、画素351は発光素子17を有する。
具体的に、画素350は、反射素子16と、反射素子16に印加する電圧を制御する機能を有するトランジスタ303と、容量素子304とを有する。そして、トランジスタ303は、ゲートが配線GLに電気的に接続され、ソース又はドレインの一方が配線SLに電気的に接続され、ソース又はドレインの他方が反射素子16の画素電極に電気的に接続されている。また、反射素子16の共通電極は、所定の電位が供給される配線または電極に電気的に接続されている。また、容量素子304は、一方の電極が、反射素子16の画素電極に電気的に接続され、他方の電極が、所定の電位が供給される配線または電極に電気的に接続されている。
また、具体的に、画素351は、発光素子17と、発光素子17に供給する電流を制御する機能を有するトランジスタ305と、トランジスタ305のゲートへの電位の供給を制御する機能を有するトランジスタ306と、容量素子307とを有する。そして、トランジスタ306は、ゲートが配線GEに電気的に接続され、ソース又はドレインの一方が配線DLに電気的に接続され、ソース又はドレインの他方がトランジスタ305のゲートに電気的に接続されている。トランジスタ305は、ソース又はドレインの一方が配線ALに電気的に接続され、ソース又はドレインの他方が発光素子17に電気的に接続されている。容量素子307は、一方の電極が配線ALに電気的に接続され、他方の電極がトランジスタ305のゲートに電気的に接続されている。
図14(A)に示す画素300では、反射素子16に対応した画像信号を配線SLに供給し、発光素子17に対応した画像信号を配線DLに供給することで、反射素子16によって表示される階調と、発光素子17によって表示される階調とを個別に制御することができる。
なお、図14(A)では、反射素子16を有する画素350と、発光素子17を有する画素351とを一つずつ有する画素300の構成例を示したが、画素300が複数の画素350を有していても良いし、或いは画素300が複数の画素351を有していても良い。
図14(B)に、画素300が一の画素351と、4つの画素351を有している場合の、画素300の構成例を示す。
具体的に図14(B)に示す画素300は、反射素子16を有する画素351と、発光素子17をそれぞれ有する画素351a乃至画素351bとを有する。
図14(B)に示す画素350の構成については、図14(A)に示す画素350の構成を参照することができる。
また、図14(B)に示す画素351a乃至画素351bは、図14(A)に示す画素351と同様に、発光素子17と、発光素子17に供給する電流を制御する機能を有するトランジスタ305と、トランジスタ305のゲートへの電位の供給を制御する機能を有するトランジスタ306と、容量素子307とをそれぞれ有する。そして、画素351a乃至画素351bがそれぞれ有する発光素子17から発せられる光が、異なる領域の波長を有することで、ディスプレイにおいてカラーの画像を表示することが可能になる。
また、図14(B)に示す画素351a乃至画素351bでは、画素351aの有するトランジスタ306のゲートと、画素351cの有するトランジスタ306のゲートとが、配線GEbに電気的に接続されている。また、画素351bの有するトランジスタ306のゲートと、画素351dの有するトランジスタ306のゲートとが、配線GEaに電気的に接続されている。
また、図14(B)に示す画素351a乃至画素351bでは、画素351aの有するトランジスタ306のソース又はドレインの一方と、画素351bの有するトランジスタ306のソース又はドレインの一方とが、配線DLaに電気的に接続されている。また、画素351cの有するトランジスタ306のソース又はドレインの一方と、画素351dの有するトランジスタ306のソース又はドレインの一方とが、配線DLbに電気的に接続されている。
また、図14(B)に示す画素351a乃至画素351bでは、全てのトランジスタ305のソース又はドレインの一方が、配線ALに電気的に接続されている。
上述したように、図14(B)に示す画素351a乃至画素351bでは、画素351aと画素351cが配線GEbを共有し、画素351bと画素351dが配線GEaを共有しているが、画素351a乃至画素351bの全てが一の配線GEを共有していても良い。この場合、画素351a乃至画素351bは、互いに異なる4つの配線DLに電気的に接続されるようにすることが望ましい。
次いで、図15(A)に、図14(A)とは異なる画素300の構成例を示す。図15(A)に示す画素300は、画素351が有するトランジスタ305がバックゲートを有する点において、図14(A)に示す画素300と構成が異なる。
具体的に、図15(A)に示す画素300では、トランジスタ305のバックゲートがゲート(フロントゲート)に電気的に接続されている。図15(A)に示す画素300は、上記構成を有することにより、トランジスタ305の閾値電圧がシフトするのを抑えることができ、トランジスタ305の信頼性を高めることができる。また、図15(A)に示す画素300は、上記構成を有することにより、トランジスタ305のサイズを小さく抑えつつ、トランジスタ305のオン電流を高めることができる。
なお、本発明の一態様に係るディスプレイでは、画素300が、図15(A)に示す画素350を複数有していても良いし、或いは図15(A)に示す画素351を複数有していても良い。具体的には、図14(B)に示した画素300と同様に、図15(A)に示す1つの画素350と、4つの画素351とを有していても良い。その場合、各種配線と4つの画素351との接続関係は、図14(B)に示した画素300を参照することができる。
次いで、図15(B)に、図14(A)とは異なる画素300の構成例を示す。図15(B)に示す画素300は、画素351が有するトランジスタ305がバックゲートを有する点において、図14(A)に示す画素300と構成が異なる。そして、図15(B)に示す画素300では、トランジスタ305のバックゲートがゲートではなく発光素子17に電気的に接続されている点において、図15(A)に示す画素300と構成が異なる。
図15(B)に示す画素300は、上記構成を有することにより、トランジスタ305の閾値電圧がシフトするのを抑えることができ、トランジスタ305の信頼性を高めることができる。
なお、本発明の一態様に係るディスプレイでは、画素300が、図15(B)に示す画素350を複数有していても良いし、或いは図15(B)に示す画素351を複数有していても良い。具体的には、図14(B)に示した画素300と同様に、図15(B)に示す1つの画素350と、4つの画素351とを有していても良い。その場合、各種配線と4つの画素351との接続関係は、図14(B)に示した画素300を参照することができる。
<<表示パネルの断面図>>
図13(C)に示した表示パネル9のより具体的な構成例を図16に示す。なお図13(A)、図13(B)に示した表示パネル9についても、より具体的な構成例の断面構造を図17、図18に図示するが、詳細な説明については省略する。なお図17、図18においては、図16と同じ構成について同じ符号を付している。
図16に示す表示パネル9は、基板250と基板251の間に、表示部372と、表示部371とが積層された構成を有する。具体的に図16では、表示部372と表示部371とが接着層252により接着されている。
そして、図16では、表示部372の画素が有する発光素子17、トランジスタ305、及び容量素子307と、表示部372の駆動回路が有するトランジスタ309とを図示している。また、図16では、表示部371の画素が有する反射素子16と、トランジスタ303と、容量素子304と、表示部371の駆動回路が有するトランジスタ310とを図示している。
トランジスタ305は、バックゲートとしての機能を有する導電層311と、導電層311上の絶縁層312と、絶縁層312上において導電層311と重なる半導体層313と、半導体層313上の絶縁層316と、絶縁層316上に位置し、ゲートとしての機能を有する導電層317と、導電層317上に位置する絶縁層318のさらに上に位置し、半導体層313と電気的に接続されている導電層314及び導電層315と、を有する。
また、導電層315は、導電層319と電気的に接続され、導電層319は導電層320に電気的に接続されている。導電層319は導電層317と同一の層に形成されており、導電層320は導電層311と同一の層に形成されている。
また、導電層311及び導電層320と同一の層に、トランジスタ306(図示せず)のバックゲートとしての機能を有する導電層321が位置している。導電層321上には絶縁層312が位置し、絶縁層312上には導電層321と重なる領域を有する半導体層322が位置する。半導体層322にはトランジスタ306(図示せず)のチャネル形成領域が含まれる。半導体層322上には絶縁層318が位置し、絶縁層318上には導電層323が位置する。導電層323は半導体層322に電気的に接続されており、導電層323はトランジスタ306(図示せず)のソース電極またはドレインとしての機能を有する。
トランジスタ309は、トランジスタ305と同様の構成を有するので、詳細な説明は割愛する。
トランジスタ305、導電層323、トランジスタ309上には、絶縁層324が位置し、絶縁層324上には絶縁層325が位置する。絶縁層325上には導電層326及び導電層327が位置する。導電層326は導電層314と電気的に接続されており、導電層327は導電層327と電気的に接続されている。導電層326及び導電層327上には絶縁層328が位置し、絶縁層328上には導電層329が位置する。導電層329は導電層326に電気的に接続されており、発光素子17の画素電極としての機能を有する。
導電層327と絶縁層328と導電層329とが重なる領域が、容量素子307として機能する。
導電層329上には絶縁層330が位置し、絶縁層330上にはEL層331が位置し、EL層331上には対向電極としての機能を有する導電層332が位置する。導電層329とEL層331と導電層332とは、絶縁層330の開口部において電気的に接続されており、導電層329とEL層331と導電層332とが電気的に接続された領域が発光素子17として機能する。発光素子17は、導電層332側から破線の矢印で示す方向に光を放射する、トップエミッション構造を有する。
導電層329と導電層332とは、一方が陽極として機能し、他方が陰極として機能する。導電層329と導電層332の間に、発光素子17の閾値電圧より高い電圧を印加すると、EL層331に陽極側から正孔が注入され、陰極側から電子が注入される。注入された電子と正孔はEL層331において再結合し、EL層331に含まれる発光物質が発光する。
なお、半導体層313、322に金属酸化物を用いる場合、ディスプレイの信頼性を高めるには、絶縁層318は酸素を含む絶縁材料を用いることが望ましく、絶縁層324には水又は水素などの不純物が拡散しにくい材料を用いることが望ましい。
絶縁層325または絶縁層330として有機材料を用いる場合、絶縁層325または絶縁層330がディスプレイの端部に露出していると、絶縁層325または絶縁層330を介して発光素子17等にディスプレイの外部から水分等の不純物が侵入する恐れがある。不純物の侵入により、発光素子17が劣化すると、ディスプレイの劣化につながる。そのため、図16に示すように、絶縁層325及び絶縁層330が、ディスプレイの端部に位置しないことが好ましい。
発光素子17は、接着層333を介して着色層334と重なる。スペーサ335は、接着層333を介して遮光層336と重なる。図16では、導電層332と遮光層336との間に隙間がある場合を示しているが、これらが接していてもよい。
着色層334は特定の波長帯域の光を透過する有色層である。例えば、赤色、緑色、青色、又は黄色の波長帯域の光を透過するカラーフィルタなどを用いることができる。
なお、本発明の一態様は、カラーフィルタ方式に限られず、塗り分け方式、色変換方式、又は量子ドット方式等を適用してもよい。
表示部371において、トランジスタ303は、バックゲートとしての機能を有する導電層340と、導電層340上の絶縁層341と、絶縁層341上において導電層340と重なる半導体層342と、半導体層342上の絶縁層343と、絶縁層343上に位置し、ゲートとしての機能を有する導電層344と、導電層344上に位置する絶縁層345のさらに上に位置し、半導体層342と電気的に接続されている導電層346及び導電層347と、を有する。
また、導電層340と同一の層に導電層348が位置する。導電層348上には絶縁層341が位置し、絶縁層341上には導電層348と重なる領域に導電層347が位置する。導電層347と絶縁層341と導電層348とが重なる領域が、容量素子304として機能する。
トランジスタ310は、トランジスタ303と同様の構成を有するので、詳細な説明は割愛する。
トランジスタ303、容量素子304、トランジスタ310上には、絶縁層360が位置し、絶縁層330上には導電層349が位置する。導電層349は導電層347と電気的に接続されており、反射素子16の画素電極としての機能を有する。導電層349上には配向膜364が位置する。
基板251には、共通電極としての機能を有する導電層361が位置する。具体的に、図16では、基板251上に接着層362を介して絶縁層363が接着されており、絶縁層363上に導電層361が位置する。そして、導電層361上には配向膜365が位置し、配向膜364と配向膜365の間には液晶層366が位置する。
先述のアイドリングストップを行うためには、液晶層366の誘電率の異方性を2以上3.8以下とし、液晶層366の抵抗率を1.0×1014(Ω・cm)以上1.0×1015(Ω・cm)以下とすることが好ましい。
液晶層366の誘電率の異方性が高いと、電界との相互作用が大きく、液晶層366の挙動が速くなるため、表示パネルの高速動作が可能である。なお、液晶層366の誘電率の異方性が3.8を超えると、液晶中の不純物の精製が困難となる。この不純物が液晶層366に残留することで、液晶層366の導電率が増大してしまい、先述のアイドリングストップの場合に、画素に書き込んだ電圧を保持することが困難になる。
一方、液晶層366の誘電率の異方性が低いと、液晶層中の不純物の量を低減することができるため、液晶層366の導電率を低減できる。なお、液晶層366の誘電率の異方性が2未満であると、電界との相互作用が小さく、液晶層366の挙動が遅いため、高速動作を促すために駆動電圧を高く設定しなければならず、消費電力の低減が困難である。
図16では、導電層349が可視光を反射する機能を有し、導電層361が可視光を透過する機能を有することで、破線の矢印で示すように基板251側から入射した光を、導電層349において反射させ、基板251側から放射させることができる。
可視光を透過する導電性材料としては、例えば、インジウム(In)、亜鉛(Zn)、錫(Sn)の中から選ばれた一種を含む材料を用いるとよい。具体的には、酸化インジウム、インジウム錫酸化物、インジウム亜鉛酸化物、酸化タングステンを含むインジウム酸化物、酸化タングステンを含むインジウム亜鉛酸化物、酸化チタンを含むインジウム酸化物、酸化チタンを含むインジウム錫酸化物、酸化シリコンを含むインジウム錫酸化物、酸化亜鉛、ガリウムを含む酸化亜鉛などが挙げられる。なお、グラフェンを含む膜を用いることもできる。グラフェンを含む膜は、例えば膜状に形成された酸化グラフェンを含む膜を還元して形成することができる。
可視光を反射する導電性材料としては、例えば、アルミニウム、銀、またはこれらの金属材料を含む合金等が挙げられる。そのほか、金、白金、ニッケル、タングステン、クロム、モリブデン、鉄、コバルト、銅、もしくはパラジウム等の金属材料、またはこれら金属材料を含む合金を用いることができる。また、上記金属材料または合金に、ランタン、ネオジム、またはゲルマニウム等が添加されていてもよい。アルミニウムとチタンの合金、アルミニウムとニッケルの合金、アルミニウムとネオジムの合金、アルミニウム、ニッケル、及びランタンの合金(Al−Ni−La)等のアルミニウムを含む合金(アルミニウム合金)、銀と銅の合金、銀とパラジウムと銅の合金(Ag−Pd−Cu、APCとも記す)、銀とマグネシウムの合金等の銀を含む合金を用いてもよい。
基板251において、表示面側に光拡散板を設けることが好ましい。光拡散板を設けることで、導電層349における映り込みやぎらつきを低下することが可能であり、表示パネル9の視認性を高めることが可能である。なお、光拡散板を基板251の表示面側に設ける代わりに、導電層349の表面を凹凸状とすることで、表示パネル9の視認性を高めることができる。
なお、図16では、バックゲートを有するトップゲート方のトランジスタを用いたディスプレイの構成について説明したが、本発明の一態様に係るディスプレイはバックゲートを有さないトランジスタを用いていても良いし、バックゲート型のトランジスタを用いていても良い。
半導体層342、313、322はトランジスタのチャネル形成領域としての機能を有する。上述の半導体層として、結晶シリコン、多結晶シリコン、非晶質シリコン、金属酸化物、有機半導体、などを用いればよい。また、必要に応じて、上述の半導体層の導電率を高めるため、または、トランジスタの閾値を制御するために、上述の半導体層に不純物を導入してもよい。
半導体層342、313、322として金属酸化物を用いた場合、インジウム(In)および亜鉛(Zn)の少なくとも一方を含むことが好ましい。このような酸化物としては、In−M−Zn酸化物、In−M酸化物、Z−M酸化物、In−Zn酸化物(元素Mは、例えば、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、イットリウム(Y)、スズ(Sn)、ホウ素(B)、シリコン(Si)、チタン(Ti)、鉄(Fe)、ニッケル(Ni)、ゲルマニウム(Ge)、ジルコニウム(Zr)、モリブデン(Mo)、ランタン(La)、セリウム(Ce)、ネオジム(Nd)、バナジウム(V)、ベリリウム(Be)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)またはタングステン(W)など)が代表的である。
上記金属酸化物を用いたトランジスタは、オフ電流を低くすることができる。よって、画像信号等の電気信号の保持時間を長くすることができ、電源オン状態では書き込み間隔も長く設定できる。よって、リフレッシュ動作の頻度を少なくすることができるため、消費電力を抑制する効果を奏する。
<<表示パネルの外観図>>
次いで、図19(A)に表示パネル9の外観の一例を示す。図19(A)に示す表示パネル9は、基板250上に画素部601と、反射素子16を有する画素350の走査線駆動回路602と、発光素子17を有する画素351の走査線駆動回路603と、を有する。また、反射素子16を有する画素350の信号線駆動回路621は配線606を介して画素部601に電気的に接続されている。また、発光素子17を有する画素351の信号線駆動回路623は配線607を介して画素部601に電気的に接続されている。
また、FPC608は信号線駆動回路621に電気的に接続されており、FPC609は信号線駆動回路623に電気的に接続されている。FPC610は配線611を介して走査線駆動回路602に電気的に接続されている。また、FPC610は配線612を介して走査線駆動回路603に電気的に接続されている。
次いで、画素部601が有する画素300における、反射素子16の表示領域のレイアウトと、発光素子17の表示領域のレイアウトとを、図19(B)に示す。
具体的に図19(B)では、画素300が、反射素子の表示領域614と、黄色に対応する発光素子17の表示領域615と、緑色に対応する発光素子17の表示領域616と、赤色に対応する発光素子の表示領域617と、青色に対応する発光素子の表示領域618とを有する。
なお、緑色、青色、赤色、黄色にそれぞれ対応する発光素子を用いて色再現性の良い黒を表示する際、発光素子の面積あたりに流れる電流量は、黄色に対応する発光素子が最も小さいことが求められる。図19(B)では、緑色に対応する発光素子の表示領域616と、赤色に対応する発光素子の表示領域617と、青色に対応する発光素子の表示領域618とが、ほぼ同等の面積を有し、それらに対して黄色に対応する発光素子の表示領域615の面積はやや小さいため、色再現性の良い黒を表示することが可能である。
本明細書等において、CAAC(c−axis aligned crystal)、及びCAC(cloud aligned composite)と記載する場合がある。なお、CAACは結晶構造の一例を表し、CACは機能、または材料の構成の一例を表す。
また、本明細書等において、CAC−OSまたはCAC−metal oxideとは、材料の一部では導電性の機能と、材料の一部では絶縁性の機能とを有し、材料の全体では半導体としての機能を有する。なお、CAC−OSまたはCAC−metal oxideを、トランジスタの半導体層に用いる場合、導電性の機能は、キャリアとなる電子(またはホール)を流す機能であり、絶縁性の機能は、キャリアとなる電子を流さない機能である。導電性の機能と、絶縁性の機能とを、それぞれ相補的に作用させることで、スイッチングさせる機能(On/Offさせる機能)をCAC−OSまたはCAC−metal oxideに付与することができる。CAC−OSまたはCAC−metal oxideにおいて、それぞれの機能を分離させることで、双方の機能を最大限に高めることができる。
また、本明細書等において、CAC−OSまたはCAC−metal oxideは、導電性領域、及び絶縁性領域を有する。導電性領域は、上述の導電性の機能を有し、絶縁性領域は、上述の絶縁性の機能を有する。また、材料中において、導電性領域と、絶縁性領域とは、ナノ粒子レベルで分離している場合がある。また、導電性領域と、絶縁性領域とは、それぞれ材料中に偏在する場合がある。また、導電性領域は、周辺がぼけてクラウド状に連結して観察される場合がある。
また、CAC−OSまたはCAC−metal oxideにおいて、導電性領域と、絶縁性領域とは、それぞれ0.5nm以上10nm以下、好ましくは0.5nm以上3nm以下のサイズで材料中に分散している場合がある。
また、CAC−OSまたはCAC−metal oxideは、異なるバンドギャップを有する成分により構成される。例えば、CAC−OSまたはCAC−metal oxideは、絶縁性領域に起因するワイドギャップを有する成分と、導電性領域に起因するナローギャップを有する成分と、により構成される。当該構成の場合、キャリアを流す際に、ナローギャップを有する成分において、主にキャリアが流れる。また、ナローギャップを有する成分が、ワイドギャップを有する成分に相補的に作用し、ナローギャップを有する成分に連動してワイドギャップを有する成分にもキャリアが流れる。このため、上記CAC−OSまたはCAC−metal oxideをトランジスタのチャネル領域に用いる場合、トランジスタのオン状態において高い電流駆動力、つまり大きなオン電流、及び高い電界効果移動度を得ることができる。
すなわち、CAC−OSまたはCAC−metal oxideは、マトリックス複合材(matrix composite)、または金属マトリックス複合材(metal matrix composite)と呼称することもできる。
本明細書において、特に断りがない場合、オン電流とは、トランジスタがオン状態にあるときのドレイン電流をいう。オン状態(オンと略す場合もある)とは、特に断りがない場合、nチャネル型トランジスタでは、ゲートとソースの間の電圧(VG)がしきい値電圧(Vth)以上の状態、pチャネル型トランジスタでは、VGがVth以下の状態をいう。例えば、nチャネル型のトランジスタのオン電流とは、VGがVth以上のときのドレイン電流を言う。また、トランジスタのオン電流は、ドレインとソースの間の電圧(VD)に依存する場合がある。
本明細書において、特に断りがない場合、オフ電流とは、トランジスタがオフ状態にあるときのドレイン電流をいう。オフ状態(オフと略す場合もある)とは、特に断りがない場合、nチャネル型トランジスタでは、VGがVthよりも低い状態、pチャネル型トランジスタでは、VGがVthよりも高い状態をいう。例えば、nチャネル型のトランジスタのオフ電流とは、VGがVthよりも低いときのドレイン電流を言う。トランジスタのオフ電流は、VGに依存する場合がある。従って、トランジスタのオフ電流が10−21A未満である、とは、トランジスタのオフ電流が10−21A未満となるVGの値が存在することを言う場合がある。
また、トランジスタのオフ電流は、VDに依存する場合がある。本明細書において、オフ電流は、特に記載がない場合、VDの絶対値が0.1V、0.8V、1V、1.2V、1.8V、2.5V、3V、3.3V、10V、12V、16V、または20Vにおけるオフ電流を表す場合がある。または、当該トランジスタが含まれる半導体装置等において使用されるVDにおけるオフ電流を表す場合がある。
本明細書等において、トランジスタの接続関係を説明する際、ソースとドレインとの一方を、「ソースまたはドレインの一方」(又は第1電極、又は第1端子)と表記し、ソースとドレインとの他方を「ソースまたはドレインの他方」(又は第2電極、又は第2端子)と表記している。これは、トランジスタのソースとドレインは、トランジスタの構造又は動作条件等によって変わるためである。なおトランジスタのソースとドレインの呼称については、ソース(ドレイン)端子や、ソース(ドレイン)電極等、状況に応じて適切に言い換えることができる。
本明細書等において、XとYとが接続されている、と明示的に記載されている場合は、XとYとが電気的に接続されている場合と、XとYとが直接接続されている場合とが、本明細書等に開示されているものとする。
ここで、X、Yは、対象物(例えば、装置、素子、回路、配線、電極、端子、導電膜、層、など)であるとする。
XとYとが直接的に接続されている場合の一例としては、XとYとの電気的な接続を可能とする素子(例えば、スイッチ、トランジスタ、容量素子、インダクタ、抵抗素子、ダイオード、表示素子、発光素子、負荷など)を介さずに、XとYとが、接続されている場合である。
XとYとが電気的に接続されている場合の一例としては、XとYとの電気的な接続を可能とする素子(例えば、スイッチ、トランジスタ、容量素子、インダクタ、抵抗素子、ダイオード、表示素子、発光素子、負荷など)が、XとYとの間に1個以上接続されることが可能である。なお、スイッチは、導通状態(オン状態)、または、非導通状態(オフ状態)になり、電流を流すか流さないかを制御する機能を有している。または、スイッチは、電流を流す経路を選択して切り替える機能を有している。なお、XとYとが電気的に接続されている場合は、XとYとが直接的に接続されている場合を含むものとする。