JP6826570B2 - 遊技機 - Google Patents

遊技機 Download PDF

Info

Publication number
JP6826570B2
JP6826570B2 JP2018154449A JP2018154449A JP6826570B2 JP 6826570 B2 JP6826570 B2 JP 6826570B2 JP 2018154449 A JP2018154449 A JP 2018154449A JP 2018154449 A JP2018154449 A JP 2018154449A JP 6826570 B2 JP6826570 B2 JP 6826570B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
effect
game
display
executed
reach
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018154449A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020028359A5 (ja
JP2020028359A (ja
Inventor
小倉 敏男
敏男 小倉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sankyo Co Ltd
Original Assignee
Sankyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sankyo Co Ltd filed Critical Sankyo Co Ltd
Priority to JP2018154449A priority Critical patent/JP6826570B2/ja
Publication of JP2020028359A publication Critical patent/JP2020028359A/ja
Publication of JP2020028359A5 publication Critical patent/JP2020028359A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6826570B2 publication Critical patent/JP6826570B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Pinball Game Machines (AREA)

Description

本発明は、パチンコ遊技機等の遊技機に関する。
複数の発光手段が実装される基板が、発光手段の光を反射する反射部を有する遊技機が
提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2012−245273号公報
特許文献1に記載されているような遊技機では、発光している発光手段の光が反射部に
て反射することに起因して、発光していない発光手段も発光しているかのように見えてし
まうことがある。
ところで、情報を報知するといった重要度の高い用途に複数の発光手段が使用されるこ
ともあるが、特許文献1に記載されているような遊技機において、複数の発光手段による
報知を行う場合、発光していない発光手段が発光しているかのように見えてしまうと、情
報の誤認を招き、発光手段の機能を損ねてしまう可能性がある。そこで、重要度の高い用
途に使用される発光手段を、反射部を有する基板とは異なる基板に設けることで、そのよ
うな問題が生じることがないようにすることが考えられるが、その場合、遊技機のコスト
の高騰を招く可能性がある。
この発明は、上記の実情に鑑みてなされたものであり、重要度の高い用途に使用される
発光手段の機能が損なわれることなく、コストを抑えることができる遊技機を提供するこ
とを目的とする。
(A)上記目的を達成するため、本願発明に係る遊技機は、
遊技を行うことが可能な遊技機であって、
電子部品が実装される基板と、
前記基板に実装された複数の発光手段と、
を備え、
前記発光手段は、発光演出に用いられる第1発光手段と、該第1発光手段とは異なり遊技の進行に関する情報の表示に使用される第2発光手段とを含み、
前記基板は、前記第1発光手段が実装されるともに前記第2発光手段が実装される特定基板を含み、
前記特定基板は、前記第1発光手段の光を反射する反射部と、前記第2発光手段の周囲に位置し該第2発光手段の光を吸収する吸収部と、を有し、
前記第1発光手段は、
前記反射部の領域内に、複数設けられ、
前記第2発光手段とは異なる色に発光可能であり、
前記特定基板の実装面に沿う向きであり該特定基板における第2発光手段が実装されない方向へ光を出射可能であり、
前記第2発光手段は、前記吸収部の領域内に、前記第1発光手段よりも密集して複数設けられ、
前記複数の第2発光手段を個別に仕切る仕切部材をさらに備える
ことを特徴とする。
(1)上記目的を達成するため、他の遊技機は、遊技を行うことが可能な遊技機であって(例えば、遊技を行うことが可能なパチンコ遊技機1等)、電子部品が実装される基板と(例えば、電子部品が実装されるLED制御基板13SH1等)、前記基板に実装された複数の発光手段と(例えば、LED制御基板13SH1に実装された複数のLED等)を備え、前記発光手段は、第1発光手段と、該第1発光手段よりも重要度の高い用途に使用される第2発光手段とを含み(例えば、LEDは、装飾用LED13SHLDAと、装飾用LED13SHLDAよりも重要度の高い用途に使用される情報表示用LED13SHLDBとを含むこと等)、前記基板は、前記第1発光手段の光を反射する反射部と、前記第2発光手段の周囲に位置し該第2発光手段の光を吸収する吸収部とを有する(例えば、LED制御基板13SH1は、装飾用LED13SHLDAの光を反射する白色のレジスト13SH11と、情報表示用LED13SHLDBの周囲に位置し情報表示用LED13SHLDBの光を吸収する黒色のシルク印刷13SH12とを有すること等)。
このような構成によれば、重要度の高い用途に使用される発光手段の機能が損なわれる
ことなく、コストを抑えることができる。
2)上記目的を達成するため、他の遊技機は、遊技を行うことが可能な遊技機であっ
て(例えば、遊技を行うことが可能なパチンコ遊技機1等)、電子部品が実装される基板と(例えば、電子部品が実装されるLED制御基板13SH1等)、前記基板に実装された複数の発光手段と(例えば、LED制御基板13SH1に実装された複数のLED等)を備え、前記発光手段は、第1発光手段と、該第1発光手段よりも重要度の高い用途に使用される第2発光手段とを含み(例えば、LEDは、装飾用LED13SHLDAと、装飾用LED13SHLDAよりも重要度の高い用途に使用される情報表示用LED13SHLDBとを含むこと等)、前記基板は、前記第2発光手段の光を吸収する吸収部と、前記第1発光手段の周囲に位置し該第1発光手段の光を反射する反射部とを有する(例えば、LED制御基板13SH1は、情報表示用LED13SHLDBの光を吸収する黒色のレジスト13SH13と、装飾用LED13SHLDAの周囲に位置し装飾用LED13SHLDAの光を反射する白色のシルク印刷13SH14とを有すること等)。
このような構成によれば、重要度の高い用途に使用される発光手段の機能が損なわれる
ことなく、コストを抑えることができる。
(3)上記(1)又は(2)の遊技機において、前記第1発光手段は、前記反射部の領
域内に、複数設けられ(例えば、装飾用LED13SHLDAは、白色のレジスト13S
H11の領域内に、複数設けられること等)、前記第2発光手段は、前記吸収部の領域内
に、前記第1発光手段よりも密集して複数設けられ(例えば、情報表示用LED13SH
LDBは、黒色のシルク印刷の平面領域内に、装飾用LED13SHLDAよりも密集し
て複数設けられること等)、前記複数の第2発光手段を個別に仕切る仕切部材(例えば、
複数の情報表示用LED13SHLDBを個別に仕切るLED仕切部材13SH2等)を
備えるようにしてもよい。
このような構成によれば、基板を小型化できるだけでなく、いずれの第2発光手段が点
灯しているかの視認性を向上させることができる。
(4)上記(1)から(3)のいずれかの遊技機において、前記基板は、電子部品の部
品番号を示す部品番号部を有し(例えば、LED制御基板13SH1には、電子部品の部
品番号がシルク印刷されていること等)、前記吸収部の領域内に設けられた電子部品の部
品番号を示す部品番号部は、前記反射部の領域内に設けられる(例えば、黒色のシルク印
刷13SH12の平面領域内に設けられた情報表示用LED13SHLDBの部品番号1
3SH121は、白色のレジスト13SH11の平面領域内にシルク印刷されていること
等)ようにしてもよい。
このような構成によれば、吸収部となる領域を狭めることができるだけでなく、吸収部
の領域内に設けられた電子部品の部品番号の視認性を向上させることができる。
(5)上記(1)から(4)のいずれかの遊技機において、前記第1発光手段は、前記
基板の実装面に対して略水平方向に光を出射する発光手段であり、演出の用途に使用され
る(例えば、装飾用LED13SHLDAは、LED制御基板13SH1の実装面に対し
て略水平方向に光を出射するLEDであり、演出の用途に使用されること等)ようにして
もよい。
このような構成によれば、反射部を効果的に用いた発光演出を実現することができる。
(6)上記(1)から(5)のいずれかの遊技機において、前記第1発光手段と前記第
2発光手段は、前記基板の同一面に設けられる(例えば、装飾用LED13SHLDAと
情報表示用LED13SHLDBは、LED制御基板13SH1の第1面13SH1Aに
設けられること等)ようにしてもよい。
このような構成によれば、効果的な発光演出を実現することができる。
(7)上記(1)から(6)のいずれかの遊技機において、前記基板は、両面基板であ
り(例えば、LED制御基板13SH1は、両面基板であること等)、前記発光手段以外
の部品は、前記発光手段が設けられている面よりも、前記発光手段が設けられていない面
に、多く設けられる(例えば、装飾用LED13SHLDAと情報表示用LED13SH
LDB以外の電子部品は、装飾用LED13SHLDAが設けられている面よりも、装飾
用LED13SHLDAが設けられていない面に多く設けられること等)ようにしてもよ
い。
このような構成によれば、好適な発光演出を実現することができる。
この実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図である。 パチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。 遊技制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 遊技制御用タイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。 特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 変動パターンやリーチの種類を説明するための図である。 演出動作例を示す図である。 演出動作例を示す図である。 演出動作例を示す図である。 演出動作例を示す図である。 演出動作例を示す図である。 演出動作例を示す図である。 予告演出決定処理の一例を示すフローチャートである。 予告演出決定処理における決定割合を示す図である。 変形例の演出動作例を示す図である。 変形例の演出動作例を示す図である。 変形例の演出動作例を示す図である。 パチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。 パチンコ遊技機の背面斜視図である。 遊技機用枠を開放した状態のパチンコ遊技機の背面斜視図である。 表示結果判定テーブルを示す説明図である。 大当り種別判定テーブルを示す説明図である。 ハズレ変動パターン判定テーブルを示す説明図である。 非リーチハズレ変動パターン判定テーブルを示す説明図である。 特徴部121IWにおける遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。 特徴部121IWにおける遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。 設定確認処理および設定変更処理を示すフローチャートである。 電源投入時に実行される処理を示す説明図である。 設定変更処理における表示モニタの表示態様を示す説明図である。 特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 演出制御メイン処理の一部を示すフローチャートである。 コマンド解析処理の具体例を示すフローチャートである。 コマンド解析処理の具体例を示すフローチャートである。 コマンド解析処理の具体例を示すフローチャートである。 初期出目決定テーブルを示す説明図である。 特徴部011AKにおける遊技制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 特徴部011AKにおける遊技制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 特徴部011AKにおける設定確認処理および設定変更処理の一例を示すフローチャートである。 特徴部011AKにおける特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。 特徴部011AKにおける特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。 特徴部011AKにおけるハズレ種別決定テーブルを示す説明図である。 特徴部011AKにおけるハズレ種別1〜3の表示態様を示す図である。 特徴部005AKにおける第4図柄示唆演出設定処理の一例を示すフローチャートである。 特徴部005AKにおける第4図柄示唆演出決定テーブルを示す説明図である。 特徴部005AKにおける演出動作例を示す図である。 特徴部011AKの変形例におけるパチンコ遊技機の正面図である。 特徴部011AKの変形例における表示装置011AK011の表示例を示す説明図である。 特徴部13SHに係るパチンコ遊技機の正面図である。 特徴部13SHに係るパチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板等を示す構成図である。 特徴部13SHに係る流路ユニットの構成の一例を示す分解斜視図である。 特徴部13SHに係るLED制御基板の構成の一例を示す外観図である。 特徴部13SHに係るLED仕切部材の構成の一例を示す図である。 特徴部13SHに係る情報表示用LEDの部品番号の一例を示す図である。 特徴部13SHに係る装飾用LEDの構成の一例を示す図である。 特徴部13SHに係る装飾用LEDと情報表示用LEDの発光態様の一例を示す図である。 特徴部13SHの変形例に係るLED制御基板の構成を示す外観図である。 特徴部13SHの変形例に係るLED制御基板の構成を示す外観図である。 特徴部13SHの変形例に係るLED制御基板の構成を示す外観図である。 特徴部13SHの変形例に係るLED制御基板の構成を示す断面図である。
(基本説明)
まず、パチンコ遊技機1の基本的な構成及び制御(一般的なパチンコ遊技機の構成及び
制御でもある。)について説明する。
(パチンコ遊技機1の構成等)
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチン
コ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技
盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領
域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から
発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、複数種類の特別識
別情報としての特別図柄(特図ともいう)の可変表示(特図ゲームともいう)を行う第1
特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bが設けられている。これらは、それ
ぞれ、7セグメントのLEDなどからなる。特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「
−」などの点灯パターンなどにより表される。特別図柄には、LEDを全て消灯したパタ
ーンが含まれてもよい。
なお、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示す
ることである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示
、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などが
ある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表
示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表
示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。なお、変動には、ある
図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図
柄が停止表示(導出又は導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示につ
いても同じ)。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
なお、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」とも
いい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともい
う。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた
特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。なお、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表
示装置は1種類であってもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示
装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)等から構
成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタ及びスクリーンか
ら構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、
特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など
)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームに同期して、「
左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変
表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される
特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示や、
実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられてい
てもよい。保留表示及びアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示
ともいう。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記
憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう
。また、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
また、遊技盤2の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25
Aと第2保留表示器25Bとが設けられ、第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数に
よって、第1保留記憶数を表示し、第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって
、第2保留記憶数を表示する。
画像表示装置5の下方には、入賞球装置6Aと、可変入賞球装置6Bとが設けられてい
る。
入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放
状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入したときには
、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始され得る
可変入賞球装置6B(普通電動役物)は、ソレノイド81(図2参照)によって閉鎖状
態と開放状態とに変化する第2始動入賞口を形成する。可変入賞球装置6Bは、例えば、
一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、ソレノイド81がオフ状態であ
るときに可動翼片が垂直位置となることにより、当該可動翼片の先端が入賞球装置6Aに
近接し、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状
態になるともいう。)。その一方で、可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオン状態
であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入でき
る開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう。)。第2始動入賞口に遊
技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特
図ゲームが開始され得る。なお、可変入賞球装置6Bは、閉鎖状態と開放状態とに変化す
るものであればよく、電動チューリップ型役物を備えるものに限定されない。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左右下方4箇所)には、所定の玉
受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合に
は、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(例えば10個)の遊技球
が賞球として払い出される。
入賞球装置6Aと可変入賞球装置6Bの下方には、大入賞口を有する特別可変入賞球装
置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、ソレノイド82(図2参照)によって
開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化
する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用(特別電動役物用)のソレノイ
ド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞
口に進入(通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用
のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技
球が大入賞口に進入しやすくなる。
大入賞口に遊技球が進入したときには、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球とし
て払い出される。大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始
動入賞口及び一般入賞口10に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始
動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口)への入賞を始動入賞ともいう。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器2
0が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどか
らなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う
。普通図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表され
る。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図
柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
画像表示装置5の左方には、遊技球が通過可能な通過ゲート41が設けられている。遊
技球が通過ゲート41を通過したことに基づき、普図ゲームが実行される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表
示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲーム
の数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車
及び多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入し
なかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8R
が設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果用の遊技効果ランプ9が設けら
れている。遊技効果ランプ9は、LEDを含んで構成されている。
遊技盤2の所定位置(図1では図示略)には、演出に応じて動作する可動体32が設け
られている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射す
るために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられてい
る。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球
や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)
する打球供給皿(上皿)が設けられている。上皿の下方には、上皿満タン時に賞球が払い
出される打球供給皿(下皿)が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可
能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31
Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントロー
ラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(図2参照)により検出さ
れる。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所
定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに
対する操作は、プッシュセンサ35B(図2参照)により検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティッ
クコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が
設けられていてもよい。
(遊技の進行の概略)
パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、遊
技球が遊技領域に向けて発射される。遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表
示器20による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間等に遊
技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に
基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定
の上限数(例えば4)まで保留される。
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄
の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の
普通図柄(普図ハズレ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図ハズレ」
となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御
が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示
装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄
表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。
なお、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御
されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが
当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特
図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」
、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」と
なり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄、例えば「2」)が停止表示さ
れれば、「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ
図柄、例えば「−」)が停止表示されれば「ハズレ」となる。
特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利な有利状態
として大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後に
は、小当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の態様で
開放状態となる。当該開放状態は、所定期間(例えば29秒間や1.8秒間)の経過タイ
ミングと、大入賞口に進入した遊技球の数が所定個数(例えば9個)に達するまでのタイ
ミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。前記所定期間は、1ラウン
ドにおいて大入賞口を開放することができる上限期間であり、以下、開放上限期間ともい
う。このように大入賞口が開放状態となる1のサイクルをラウンド(ラウンド遊技)とい
う。大当り遊技状態では、当該ラウンドが所定の上限回数(15回や2回)に達するまで
繰り返し実行可能となっている。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を
得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当
り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有
利となる。
なお、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(
ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(後述の、通常状態、時短
状態、確変状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。
大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない又はほと
んど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
小当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の開放態
様で開放状態となる。例えば、小当り遊技状態では、一部の大当り種別のときの大当り遊
技状態と同様の開放態様(大入賞口の開放回数が上記ラウンド数と同じであり、かつ、大
入賞口の閉鎖タイミングも同じ等)で大入賞口が開放状態となる。なお、大当り種別と同
様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、時短状態や確変状態に制御
されることがある。
時短状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮
させる制御(時短制御)が実行される。時短状態では、平均的な普図変動時間(普図を変
動させる期間)を通常状態よりも短縮させたり、普図ゲームで「普図当り」となる確率を
通常状態よりも向上させる等により、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(
高開放制御、高ベース制御)も実行される。時短状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)
の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
確変状態(確率変動状態)では、時短制御に加えて、表示結果が「大当り」となる確率
が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向
上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利
な状態である。
時短状態や確変状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技
状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する
。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り
時短、回数切り確変等)ともいう。
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態等の有利状態、時短状態、確変状
態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける表示結果が「普図当り
」となる確率及び特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊
技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合の
ように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態で
ある。
確変制御が実行されている状態を高確状態、確変制御が実行されていない状態を低確状
態ともいう。時短制御が実行されている状態を高ベース状態、時短制御が実行されていな
い状態を低ベース状態ともいう。これらを組み合わせて、時短状態は低確高ベース状態、
確変状態は高確高ベース状態、通常状態は低確低ベース状態などともいわれる。高確状態
かつ低ベース状態は高確低ベース状態ともいう。
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が
「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図
ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技
状態が変更される)。なお、特図ゲームの表示結果として「小当り」がなくてもよい。
なお、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定
領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特定領域を通過し
たとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
(演出の進行など)
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり
、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。なお、
当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該
表示に加えて又は代えて、スピーカ8L、8Rからの音声出力、及び/又は、遊技効果ラ
ンプ9の点等/消灯、可動体32の動作等により行われてもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中
」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲ
ームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや
第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミン
グでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)
も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の
態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様と
は、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を
構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続してい
る態様などのことである。
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実
行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や
飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度
とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば
、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、があ
る。
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において
、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図
柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「
左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン
上に同一の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数
の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変
状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(
例えば、「6」等)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図
柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ
態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい
特図ゲームの表示結果が「小当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において
、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組合せとなる確定飾り図
柄(例えば、「1 3 5」等)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当
り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、
5Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。な
お、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り
遊技状態の大当り種別)の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の
確定飾り図柄が導出表示されてもよい。
特図ゲームの表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリー
チ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図
柄(「非リーチハズレ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果
が「非リーチハズレ」となる)ことがある。また、表示結果が「ハズレ」となる場合には
、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果
として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ」ともいう)の確定飾
り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチハズレ」となる)こ
ともある。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクテ
ィブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を
予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変
表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されて
いる可変表示)における大当り信頼度を予告する先読み予告演出がある。先読み予告演出
として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態
様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた
後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように
見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り
中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを
示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知
する小当り中演出が実行される。なお、小当り遊技状態中と、一部の大当り種別(小当り
遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別で、例えばその後の遊技状態を高確
状態とする大当り種別)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が
小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにして
もよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後と
で共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないよう
にしてもよい。
また、例えば特図ゲーム等が実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモ
ンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声
制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、
パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、電源
基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行
(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大
当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は
、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111
などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップの
マイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random A
ccess Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路10
4と、I/O(Input/Output port)105とを備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の
進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM10
1が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決
定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメイン
メモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対
する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなって
いる。なお、ROM101に記憶されたプログラムの全部又は一部をRAM102に展開
して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数
)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコ
ンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの
)であってもよい。
I/O105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種
信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第
1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)
する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口ス
イッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッ
チ23)からの検出信号(遊技球が通過又は進入してスイッチがオンになったことを示す
検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信
号の伝送により、遊技球の通過又は進入が検出されたことになる。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆
動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82をオンする信号など)を、普通電動役
物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部と
して、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマ
ンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、
中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドに
は、例えば主基板11における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り
種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))
、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留
記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマ
ンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演
出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行
する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と
、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することによ
り、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能
を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM
121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122が
メインメモリとして使用される。
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35
Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容
を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character G
enerator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演
出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行す
る演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5
に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、遊
技効果ランプ9の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を
音声制御基板13に供給したり、ランプ信号(ランプの点灯/消灯態様を指定する信号)
をランプ制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作
させる信号を当該可動体32又は当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音
指定信号に基づきスピーカ8L、8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピー
カ8L、8Rから出力させる。
ランプ制御基板14は、遊技効果ランプ9を駆動する各種回路を搭載しており、当該ラ
ンプ信号に基づき遊技効果ランプ9を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で遊技効果
ランプ9を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、ランプの
点灯/消灯を制御する。
なお、音声出力、ランプの点灯/消灯の制御(音指定信号やランプ信号の供給等)、可
動体32の制御(可動体32を動作させる信号の供給等)は、演出制御用CPU120が
実行するようにしてもよい。
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)
を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が
所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新さ
れるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された
演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、ラ
ンプ信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、主基板11以外
の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられ
ていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
(動作)
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給
が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によっ
て遊技制御メイン処理が実行される。図3は、主基板11におけるCPU103が実行す
る遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
図3に示す遊技制御メイン処理では、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ス
テップS1)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップS2)。初期設定には、スタッ
クポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポ
ート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップS3
)。クリアスイッチは、例えば電源基板に搭載されている。クリアスイッチがオンの状態
で電源が投入されると、出力信号(クリア信号)が入力ポートを介して遊技制御用マイク
ロコンピュータ100に入力される。クリアスイッチからの出力信号がオンである場合(
ステップS3;Yes)、初期化処理(ステップS8)を実行する。初期化処理では、C
PU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRA
Mクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。
また、CPU103は、初期化を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信
する(ステップS9)。演出制御用CPU120は、当該演出制御コマンドを受信すると
、例えば画像表示装置5において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するため
の画面表示を行う。
クリアスイッチからの出力信号がオンでない場合には(ステップS3;No)、RAM
102(バックアップRAM)にバックアップデータが保存されているか否かを判定する
(ステップS4)。不測の停電等(電断)によりパチンコ遊技機1への電力供給が停止し
たときには、CPU103は、当該電力供給の停止によって動作できなくなる直前に、電
源供給停止時処理を実行する。この電源供給停止時処理では、RAM102にデータをバ
ックアップすることを示すバックアップフラグをオンする処理、RAM102のデータ保
護処理等が実行される。データ保護処理には、誤り検出符号(チェックサム、パリティビ
ット等)の付加、各種データをバックアップする処理が含まれる。バックアップされるデ
ータには、遊技を進行するための各種データ(各種フラグ、各種タイマの状態等を含む)
の他、前記バックアップフラグの状態や誤り検出符号も含まれる。ステップS4では、バ
ックアップフラグがオンであるか否かを判定する。バックアップフラグがオフでRAM1
02にバックアップデータが記憶されていない場合(ステップS4;No)、初期化処理
(ステップS8)を実行する。
RAM102にバックアップデータが記憶されている場合(ステップS4;Yes)、
CPU103は、バックアップしたデータのデータチェックを行い(誤り検出符号を用い
て行われる)、データが正常か否かを判定する(ステップS5)。ステップS5では、例
えば、パリティビットやチェックサムにより、RAM102のデータが、電力供給停止時
のデータと一致するか否かを判定する。これらが一致すると判定された場合、RAM10
2のデータが正常であると判定する。
RAM102のデータが正常でないと判定された場合(ステップS5;No)、内部状
態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、初期化処理(ステップS8)を実
行する。
RAM102のデータが正常であると判定された場合(ステップS5;Yes)、CP
U103は、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(ステ
ップS6)を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックア
ップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。これにより、電力供給停止時
の遊技状態に復旧し、特別図柄の変動中であった場合には、後述の遊技制御用タイマ割込
み処理の実行によって、復旧前の状態から特別図柄の変動が再開されることになる。
そして、CPU103は、電断からの復旧を指示する演出制御コマンドを演出制御基板
12に送信する(ステップS7)。これに合わせて、バックアップされている電断前の遊
技状態を指定する演出制御コマンドや、特図ゲームの実行中であった場合には当該実行中
の特図ゲームの表示結果を指定する演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。これ
らコマンドは、後述の特別図柄プロセス処理で送信設定されるコマンドと同じコマンドを
使用できる。演出制御用CPU120は、電断からの復旧時を特定する演出制御コマンド
を受信すると、例えば画像表示装置5において、電断からの復旧がなされたこと又は電断
からの復旧中であることを報知するための画面表示を行う。演出制御用CPU120は、
前記演出制御コマンドに基づいて、適宜の画面表示を行うようにしてもよい。
復旧処理または初期化処理を終了して演出制御基板12に演出制御コマンドを送信した
後には、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(
ステップS10)。そして、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかる
ように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定
を行い(ステップS11)、割込みを許可する(ステップS12)。その後、ループ処理
に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU10
3へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号
を受信して割込み要求を受け付けると、図4のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割
込み処理を実行する。図4に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU10
3は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲ
ートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントス
イッチ23といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(ステップS2
1)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異
常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS22
)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部
に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数等を
示す情報)、始動情報(始動入賞の回数等を示す情報)、確率変動情報(確変状態となっ
た回数等を示す情報)などのデータを出力する(ステップS23)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソ
フトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS24)。こ
の後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25)。CPU1
03がタイマ割込み毎に特別図柄プロセス処理を実行することにより、特図ゲームの実行
及び保留の管理や、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現
される(詳しくは後述)。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS26
)。CPU103がタイマ割込み毎に普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲー
トスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づ
く)普図ゲームの実行及び保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開
放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器20を駆動することによ
り行われ、普図保留表示器25Cを点灯させることにより普図保留数を表示する。
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断
が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理等などが行われてもよい。その後、C
PU103は、コマンド制御処理を実行する(ステップS27)。CPU103は、上記
各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップS27のコマンド制御
処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板
に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可
してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図5は、特別図柄プロセス処理として、図4に示すステップS25にて実行される処理
の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103
は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。
始動入賞判定処理では、始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報
を格納し保留記憶数を更新する処理が実行される。始動入賞が発生すると、表示結果(大
当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報として記
憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読み判定する
処理が実行されてもよい。保留情報や保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に
始動入賞の発生、保留記憶数、先読み判定等の判定結果を指定するための演出制御コマン
ドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御
コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図4に示すステップS27のコ
マンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して
伝送される。
S101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けら
れた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S120の処理のいずれかを
選択して実行する。なお、特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS110〜S120
)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設
定が行われる。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)
のときに実行される。この特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1
特図ゲーム又は第2特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常
処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り
」または「小当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果
が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、決定さ
れた表示結果に対応して、特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄
や小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。その後、特図プロセスフラグの値
が“1”に更新され、特別図柄通常処理は終了する。なお、第2特図を用いた特図ゲーム
が第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるようにしてもよい(特図2優先
消化ともいう)。また、第1始動入賞口及び第2始動入賞口への遊技球の入賞順序を記憶
し、入賞順に特図ゲームの開始条件を成立させるようにしてもよい(入賞順消化ともいう
)。
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテー
ブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照され
る。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じ
である。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のとき
に実行される。この変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」または「小当り」
とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パタ
ーンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理で
は、変動パターンを決定したときに、特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、変動
パターン設定処理は終了する。
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行
時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無等)、飾り図柄の可変表示
中の演出内容(リーチ演出の種類等)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ば
れる。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実
行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装
置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開
始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が
変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、特別図
柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラ
グの値が“3”に更新され、特別図柄変動処理は終了する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実
行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装
置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表
示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」
である場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラ
グがオフであり、表示結果が「小当り」である場合には、特図プロセスフラグの値が“8
”に更新される。また、表示結果が「ハズレ」である場合には、特図プロセスフラグの値
が“0”に更新される。表示結果が「小当り」又は「ハズレ」である場合、時短状態や確
変状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更
新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、特別図柄停止処理は終了する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実
行される。この大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき
、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設
定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用の
ソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには
、例えば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期
間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、特図プロセスフ
ラグの値が“5”に更新され、大当り開放前処理は終了する。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実
行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測
する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の
個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否か
を判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入
賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実
行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新し、大当り開放中処理を終了する。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実
行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が
設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に
大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウン
ドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”
に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、特図プロセス
フラグの値が“7”に更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、大当り解放
後処理は終了する。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行
される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエ
ンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大
当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処
理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“
0”に更新され、大当り終了処理は終了する。
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実
行される。この小当り開放前処理には、表示結果が「小当り」となったことに基づき、小
当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれてい
る。このときには、特図プロセスフラグの値が“9”に更新され、小当り開放前処理は終
了する。
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実
行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測
する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に
戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態
に戻して小当り遊技状態の終了タイミングとなったときには、特図プロセスフラグの値が
“10”に更新され、小当り開放中処理は終了する。
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実
行される。この小当り終了処理には、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行さ
れる期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、
小当り遊技状態が終了するときには、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1にお
ける遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときに
は、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、小当り終了処理は終了する。
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。演出制御基板12では、電源
基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図6のフロ
ーチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図6に示す演出制御メイン処理
を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステッ
プS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載さ
れたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。また、初期動作制御処理
を実行する(ステップS72)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置
に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行
される。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS73
)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2
ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオ
フであれば(ステップS73;No)、ステップS73の処理を繰り返し実行して待機す
る。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みと
は別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割
込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生す
る割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、
演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態
にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが
望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる
割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信
割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主
基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを
取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた
演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込
み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS73にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS73;Ye
s)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS74)、コ
マンド解析処理を実行する(ステップS75)。コマンド解析処理では、例えば主基板1
1の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッ
ファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出
制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。例えば、どの演出制御コマンドを受
信したかや演出制御コマンドが特定する内容等を演出制御プロセス処理等で確認できるよ
うに、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM1
22に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特
定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
ステップS75にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行
する(ステップS76)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域
における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ
9及び装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、可動体32の駆動動作といっ
た、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動
作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決
定、設定などが行われる。
ステップS76の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ス
テップS77)、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフ
トウェアにより更新される。その後、ステップS73の処理に戻る。ステップS73の処
理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
図7は、演出制御プロセス処理として、図6のステップS76にて実行される処理の一
例を示すフローチャートである。図7に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用
CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(ステップS161)。先読予告設
定処理では、例えば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づい
て、先読み予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出
制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行さ
れる。
ステップS161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、例えばRAM12
2に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S1
77の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期
値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変
表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における
飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5
における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“
1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のとき
に実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定
される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図
柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有
無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果等を反映した
演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり
)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実
行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表
示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示
により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに
実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、
表示制御部123を指示することで、ステップS171にて設定された演出制御パターン
に基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動さ
せること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8
Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の
出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾
り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、
例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこ
と、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを
受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる
。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、
可変表示中演出処理は終了する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実
行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基
板11から大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマン
ドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始
することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、そのコマンドが大当り遊技状態の
開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を“6”に更新する。これに対し
て、そのコマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグ
の値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、大当り遊技状態又
は小当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信
待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「ハズレ」であったと判定
して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの
値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“4”のとき
に実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、
例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設
定内容に基づく小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出
処理では、例えば主基板11から小当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受
信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“
5”に更新し、小当り中演出処理を終了する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“5”のと
きに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120
は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定
内容に基づく小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出
プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、小当り終了演出処理を終了する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実
行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例え
ば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内
容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理
では、例えば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信し
たことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値で
ある“7”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のとき
に実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120
は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定
内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行
する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演
出処理を終了する。
(基本説明の変形例)
この発明は、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を
逸脱しない範囲で、様々な変形及び応用が可能である。
上記基本説明のパチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品と
して払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付
与する封入式遊技機であってもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(例えば、「−」を示す記号)
だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよ
い。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄
が表示されなくてもよい(表示結果としては「−」を示す記号が表示されなくてもよい)
上記基本説明では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所
定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転さ
せ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合
せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを
実行可能なスロット機(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、A
RT、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用
可能である。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピ
ュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定される
ものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくこと
で配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及び
データは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワ
ーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するもの
だけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモ
リ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネッ
トワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としても
よい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うこ
とによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「
低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよ
い。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合又は「100%」未満
の割合であることも含む。
(特徴部31AKに関する説明)
次に、本実施の形態の特徴部31AKについて説明する。図8は、本実施の形態のパチ
ンコ遊技機1における変動パターンやリーチの種類を説明するための図である。図8(A
)に示すように、本実施の形態では、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに
表示結果が「ハズレ」となる非リーチハズレの変動パターンPA1−1、PA1−2、飾
り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となって表示結果が「ハズレ」となるリーチハズレ
の変動パターンPA2−1〜PA2−6、PA3−1〜PA3−4等、表示結果が「大当
り」となる変動パターンPB2−1〜PB2−6、PB3−1〜PB3−4等が用意され
ている。
また、図8(B)に示すように、本実施の形態では、ノーマルリーチ、スーパーリーチ
A〜Eといったリーチ演出が実行されるようになっている。この実施の形態では、リーチ
演出は、大当り状態に制御されることを示唆する示唆演出とも称される。各リーチが実行
されたときの信頼度(大当り信頼度)は、図8(B)の黒色の星の数で表すように、ノー
マルリーチ<スーパーリーチE<スーパーリーチD<スーパーリーチC<スーパーリーチ
B<スーパーリーチAの順番に高くなっている。なお、大当りとなることが確定するリー
チを設けてもよい。
この実施の形態では、スーパーリーチはノーマルリーチを経由して実行されるようにな
っている。また、スーパーリーチのリーチ演出中に、より信頼度の高いリーチに発展(昇
格)する発展演出が実行される場合がある。図8(A)に示す変動パターンPA3−1〜
PA3−4等、変動パターンPB3−1〜PB3−4等が、発展演出が実行されることに
対応した変動パターンとなっている。なお、図8(A)では、信頼度が一段階上のスーパ
ーリーチに発展する変動パターンが示されているが、信頼度が二段階以上発展する変動パ
ターンも設けられる。また、発展演出が複数回実行される変動パターンを設けてもよい。
この実施の形態では、信頼度が最も低いノーマルリーチ以外では、リーチ成立後の所定
タイミングにおいて、そのリーチのタイトルが報知されるようになっている。図8(B)
に示すように、リーチの種類によってタイトルの報知態様が異なっている。具体的には、
スーパーリーチの中で最も信頼度の低いスーパーリーチEは、表示のみでリーチのタイト
ルが報知され、それ以外のスーパーリーチは、表示及び音声によりタイトルが報知される
。このように、信頼度の高いリーチの方が信頼度の低いリーチより多くの演出装置により
タイトルの報知が実行されるようになっている。これにより、遊技者の期待感を効果的に
煽ることができ演出効果が向上する。なお、タイトルの報知態様は、信頼度によってまた
は信頼度によらず任意に変更してもよい。また、同じリーチ演出においても、実際の表示
結果等に応じて報知態様を異ならせてもよい。また、リーチの種類によってタイトル文字
のフォント(ゴシック体、明朝体等)や書体(行書、楷書等)を異ならせてもよい。
リーチのタイトルの報知(タイトル報知)とは、リーチの名称といったタイトルそのも
のを示すものに限定されず、リーチ演出で登場するキャラクタの名称、リーチ演出の演出
内容等を示すものであってもよい。
(特徴部31AKの演出動作例)
続いて、本実施の形態における演出動作例について説明する。以下の演出動作は、主基
板11から送信される演出制御コマンドに基づいて、演出制御用CPU120が演出制御
プロセス処理を実行することで実行される。図9、図10は、本実施の形態におけるスー
パーリーチの演出動作例を示す図である。図9(A)は、画像表示装置5の「左」、「中
」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の可変表示が実行
されていることを示している。その後、例えば、図9(B)に示すように、「左」及び「
右」に7の数字を示す飾り図柄が停止してリーチ態様となる。その後はリーチの種類に応
じて演出が分岐する。
(スーパーリーチA)
スーパーリーチAとなる場合には、図9(C)に示すように、画像表示装置5に味方キ
ャラであるキャラクタ31AK001が表示されてリーチ演出が開始される。ここでは、
例えばキャラクタ31AK001を使用したアニメーション等が表示される。スーパーリ
ーチのリーチ演出(スーパーリーチ演出ともいう)の導入部分が終了する等、スーパーリ
ーチ演出が開始されてから所定期間経過すると、図9(D)に示すように、画像表示装置
5の画面全体にスーパーリーチAのタイトル31AK002(ここでは「SPリーチA」
の文字)が表示されるとともに、スピーカ8からリーチのタイトル名に対応する音声(こ
こでは「スーパーリーチA」)が出力されることで、スーパーリーチAのタイトルが報知
される。その後、スーパーリーチAのタイトル31AK002が消去され、図9(E)に
示すように、敵キャラであるキャラクタ31AK003が表示され、キャラクタ31AK
001のセリフ31AK004が表示されたり、キャラクタ31AK001とキャラクタ
31AK003とが対決するスーパーリーチAのリーチ演出の後続部分が実行される。キ
ャラクタ同士が対決する演出をバトル演出ともいい、バトル演出において味方キャラが勝
利すると大当りとなり、味方キャラが敗北するとハズレとなる。
なお、スーパーリーチ演出中に画像表示装置5にセリフを表示するときに、スピーカ8
からセリフに対応する音声が出力されるようにしてもよい。また、セリフは図9(E)に
示すように吹き出しに表示することに限定されず、画像表示装置5の下部等に字幕で表示
するようにしてもよい。
(スーパーリーチB)
スーパーリーチBとなる場合には、図9(C)に示すように、画像表示装置5にキャラ
クタ31AK001が表示されてリーチ演出が開始される。ここでは、例えばキャラクタ
31AK001を使用したアニメーション等が表示される。スーパーリーチ演出の導入部
分が終了する等、スーパーリーチ演出が開始されてから所定期間経過すると、図9(F)
に示すように、画像表示装置5の画面全体にスーパーリーチBのタイトル31AK005
(ここでは「SPリーチB」の文字)が表示されるとともに、スピーカ8からリーチのタ
イトル名に対応する音声(ここでは「スーパーリーチB」)が出力されることで、スーパ
ーリーチBのタイトルが報知される。その後、スーパーリーチBのタイトル31AK00
5が消去され、図9(G)に示すように、敵キャラであるキャラクタ31AK006が表
示され、キャラクタ31AK001のセリフ31AK004が表示されたり、キャラクタ
31AK001とキャラクタ31AK006とが対決するスーパーリーチBのリーチ演出
の後続部分が実行される。
このように、スーパーリーチAとスーパーリーチBとでは、スーパーリーチ演出が開始
されてから所定期間経過したときにリーチのタイトルが報知されるようになっている。こ
のようにすることで、スーパーリーチ演出の導入部分等を遊技者に見せた後にタイトルを
報知できるので、タイトル報知の演出効果を高めることができる。
また、スーパーリーチA(図9(C)→(D)→(E)・・・)とスーパーリーチB(
図9(C)→(F)→(G)・・・)とでは、タイトルが報知されるまでの導入部分にお
いては、共通の演出態様でスーパーリーチ演出が実行されるようになっている(図9(C
))。このようにすることで、スーパーリーチ演出が開始されてからいずれのスーパーリ
ーチとなるか、いずれのタイトルが報知されるかに遊技者を注目させることができる。ス
ーパーリーチAとスーパーリーチBとにおいて、タイトルが報知されるまでの演出態様を
完全に共通にすることに限定されず、演出を注視すればいずれのスーパーリーチとなるか
を判別できる等、少なくとも一部を共通の演出態様にするようにしてもよい。例えば、ス
ーパーリーチAとスーパーリーチBとの導入部分において、その後に報知されるタイトル
に関連する態様でスーパーリーチ演出(例えば敵キャラを表示したり敵キャラを示唆する
ような演出)を実行するようにしてもよい。このようにすることで、演出効果が向上し、
遊技者が演出に注目するようになる。このように、いずれのスーパーリーチとなるかを特
定可能にしてからタイトル報知を実行するようにしてもよい。
(スーパーリーチD)
スーパーリーチDとなる場合には、図9(H)に示すように、画像表示装置5の中央の
一部にスーパーリーチDのタイトル31AK007(ここでは「SPリーチD」の文字)
が表示されるとともに、スピーカ8からリーチのタイトル名に対応する音声(ここでは「
敵を倒せ」)が出力されることで、スーパーリーチDのタイトルが報知される。このよう
に、スーパーリーチDでは、スーパーリーチ演出の開始時にタイトルが報知されるように
なっている。また、タイトル31AK007の下には、当該リーチの期待度を示唆する期
待度示唆表示31AK008が表示される。期待度は、図9(H)に示すように、黒い星
の数で表される。ここで、期待度とは大当りとなる期待度であるが、リーチの大当り信頼
度と完全に一致していなくてもよい。
なお、スーパーリーチDの音声による報知は、タイトル名をそのまま報知するのではな
く、リーチの内容を報知するようになっている。このように、この実施の形態では、リー
チの種類によって音声によるタイトル報知の報知態様を異ならせている。これにより、タ
イトル報知の報知態様が多彩になり、興趣が向上する。
スーパーリーチDにおいてタイトルが報知された後には、図9(I)に示すように、画
像表示装置5にキャラクタ31AK001が表示される。このとき、タイトル31AK0
07及び期待度示唆表示31AK008は、画像表示装置5の右上部分等に縮小して表示
され続ける。このようにすることで、リーチ演出中にも遊技者がリーチの期待度を把握す
ることができる。なお、図9(I)では、図9(C)(スーパーリーチA、スーパーリー
チB)と共通の演出内容が示されているが、スーパーリーチD専用のスーパーリーチ演出
が実行されてもよい。
その後、図9(J)に示すように、敵キャラであるキャラクタ31AK009が表示さ
れ、キャラクタ31AK001のセリフ31AK004が表示されたり、キャラクタ31
AK001とキャラクタ31AK009とが対決するスーパーリーチDのリーチ演出が実
行される。
(スーパーリーチE)
スーパーリーチEとなる場合には、図10(A)に示すように、画像表示装置5の左上
の一部にスーパーリーチEのタイトル31AK010(ここでは「SPリーチE」の文字
)が表示されることで、スーパーリーチEのタイトルが報知される。なお、スーパーリー
チEでは、音声によるタイトルの報知が行われない。また、タイトル31AK010の表
示と合わせて、キャラクタ31AK001と敵キャラであるキャラクタ31AK011と
が表示され、キャラクタ31AK001のセリフ31AK004が表示されたり、キャラ
クタ31AK001とキャラクタ31AK011とが対決するスーパーリーチEのリーチ
演出が実行される。このように、スーパーリーチEでは、リーチ演出の進行と合わせてタ
イトルが報知されるようになっている。スーパーリーチEでは、リーチ演出中にタイトル
31AK010が表示され続ける。
大当り信頼度の低いスーパーリーチEのリーチ演出では、リーチ演出の進行を止めずに
タイトル報知を行うことで、遊技者に過度な期待感を与えることを防止できる。これに対
して、スーパーリーチA、スーパーリーチB、スーパーリーチDのリーチ演出では、リー
チ演出の進行を停止してタイトル報知を行うようになっている(図9(D)、(F)、(
H))。このようにすることで、スーパーリーチ演出に応じたタイトル報知を実行でき演
出効果が向上する。なお、スーパーリーチA、スーパーリーチB、スーパーリーチDとい
ったスーパーリーチ演出においてもリーチの進行を停止せずにタイトル報知を行うように
してもよい。また、この実施の形態とは逆に、大当り信頼度の高いスーパーリーチのリー
チ演出では、リーチ演出の進行を止めずにタイトル報知を行うようにしてもよい。大当り
信頼度の低いスーパーリーチのリーチ演出では、リーチ演出の進行を停止してタイトル報
知を行うようにしてもよい。
(タイトルの報知タイミング)
以上のように、この実施の形態では、スーパーリーチA及びスーパーリーチBにおいて
は、スーパーリーチ演出開始後所定期間経過してからタイトルが報知され、スーパーリー
チD及びスーパーリーチEにおいては、スーパーリーチ演出開始時にタイトルが報知され
るようになっている。このようにすることで、リーチ演出に応じたタイトル報知を実行で
き演出効果が向上する。なお、この実施の形態では、大当り信頼度の高いスーパーリーチ
A及びスーパーリーチBにおいては、スーパーリーチ演出開始後所定期間経過してからタ
イトルが報知され、大当り信頼度の低いスーパーリーチD及びスーパーリーチEにおいて
は、スーパーリーチ演出開始時にタイトルが報知されるようになっていたが、大当り信頼
度の高いリーチの場合にスーパーリーチ演出開始時にタイトルが報知され、大当り信頼度
の低いリーチの場合にスーパーリーチ演出後所定期間経過してからタイトルが報知される
ようにしてもよい。
(タイトルの表示領域)
また、この実施の形態では、スーパーリーチA及びスーパーリーチBにおいては、画像
表示装置5の画面全体(第1領域)においてタイトルが報知され、スーパーリーチD及び
スーパーリーチEにおいては、画像表示装置5の画面の一部(第2領域)においてタイト
ルが報知される。このようにすることで、リーチ演出に応じたタイトル報知を実行でき演
出効果が向上する。特に、大当り信頼度の高いリーチである場合には、信頼度の低いリー
チである場合よりも広い表示領域でタイトル報知が実行されるので効果的なタイトル報知
が可能になる。なお、画像表示装置5の画面全体におけるタイトル報知とは、画面いっぱ
いに収まるサイズでタイトルが表示されるものであってもよいし、背景全体をタイトル報
知用の背景としてそこにタイトルが表示されるもの(画面全体を使用したタイトル報知)
等であってもよい。また、スーパーリーチAとスーパーリーチBとでタイトル報知を行う
表示領域を異ならせてもよいし、スーパーリーチDとスーパーリーチEとでタイトル報知
を行う表示領域を異ならせてもよい。
リーチ演出に応じてタイトル報知を行う表示領域を異ならせる方法は、この実施の形態
の例に限定されず、リーチ演出に応じてタイトル報知を行う表示領域を任意に異ならせて
もよい。例えば、大当り信頼度の高いリーチである場合には、信頼度の低いリーチである
場合よりも狭い表示領域でタイトル報知が実行されてもよい。また、リーチ演出に応じて
タイトル報知を行う表示領域を異ならせる場合において、この実施の形態のように表示面
積を異ならせてもよいし、表示させる場所を異ならせてもよい。
(期待度示唆表示)
この実施の形態では、大当り信頼度の高いスーパーリーチA及びスーパーリーチBにお
けるタイトル報知では、期待度示唆表示を表示せずに、スーパーリーチA及びスーパーリ
ーチBよりも大当り信頼度の低いスーパーリーチDにおけるタイトル報知では、期待度示
唆表示を表示するようにしていた。このようにすることで、演出がくどくなることを防止
できる。また、スーパーリーチDよりも大当り信頼度の低いスーパーリーチEにおけるタ
イトル報知では、期待度示唆表示を表示しないようになっていた。このようにすることで
、信頼度の低いリーチにおいて信頼度が低いことを示す期待度示唆表示が表示されること
で遊技者が期待感を失うことを防止できる。なお、スーパーリーチA、スーパーリーチB
、スーパーリーチEの少なくとも一部において期待度示唆表示を表示するようにしてもよ
い。
なお期待度示唆表示は、図9(H)等に示すように、黒い星の数によって示すものに限
定されず、メーターやゲージにより期待度を示唆するようにしてもよいし、期待度に対応
した数値を表示するようにしてもよい。また、図9(H)等に示すように、黒い星の数に
よって示す場合において、半個相当(半分)の黒い星を表示可能ようにして、期待度の段
階数を増やしてもよい。
(タイトルの表示終了タイミング)
また、この実施の形態では、スーパーリーチA及びスーパーリーチBにおいては、タイ
トルが表示された後、タイトルが消去されてスーパーリーチ演出が実行される。これによ
り、スーパーリーチA及びスーパーリーチBにおいては、リーチ演出に注目させることが
できる。また、スーパーリーチD及びスーパーリーチEにおいては、タイトルが表示され
た後、後述の決め演出が実行されるまでタイトルが表示され続ける。これにより、スーパ
ーリーチD及びスーパーリーチEにおいては、スーパーリーチ演出中もリーチの種類を把
握することができる。また、以上のようにすることで、リーチ演出に応じたタイトル報知
を実行でき演出効果が向上する。なお、タイトルの表示終了タイミングは、いずれであっ
ても演出効果の向上を図れるため、任意に変更してもよい。
なお、ここではスーパーリーチCのリーチ演出の演出動作については省略するが、例え
ば大当り信頼度に応じたタイトル報知や期待度示唆表示が実行されればよい。
(決め演出)
各リーチ演出が実行されてから、表示結果を導出するタイミング(可変表示の終盤)に
なると、表示結果が「大当り」となるか否かを報知するための決め演出が実行される。決
め演出には、表示結果が「大当り」となることを示す決め演出と、表示結果が「ハズレ」
となることを示す決め演出と、が含まれる。この実施の形態では、図10(B)に示すよ
うに、画像表示装置5に画像31AK012が表示される決め演出が実行される。その後
、表示結果が「大当り」であれば、図10(C)に示すように、味方キャラが勝利したこ
とを示す画像31AK013が表示され、図10(D)に示すように、大当り組合せとな
る確定飾り図柄が導出される。なお、表示結果が「ハズレ」であれば、味方キャラが敗北
したことを示す画像が表示され、リーチハズレ組合せとなる確定飾り図柄が導出される。
この実施の形態では、リーチ演出中も継続してタイトルを報知する場合でも、決め演出
が実行される前にタイトルの報知を終了するようになっている。これにより、決め演出に
注目させることができ、また、メリハリのあるタイトル報知を実行できる。
図9、図10に示した演出動作例では、スーパーリーチのリーチ演出中は画像表示装置
5の右下部分で飾り図柄を縮小して可変表示を実行するようになっていたが、リーチ演出
中の飾り図柄の表示のさせ方は任意でよい。例えば、リーチ演出中は飾り図柄が表示され
なくてもよいし、リーチ演出の種類によって表示態様(大きさ、位置、濃淡、数等)を異
ならせてもよい。
なお、画像表示装置5に保留表示、アクティブ表示、可変表示中に常駐表示されるキャ
ラクタ、携帯連動関連の表示を表示する場合、スーパーリーチのリーチ演出中はリーチ演
出に注目させるために適宜非表示としてもよい。その際に、スーパーリーチEといった低
信頼度のリーチ演出中には、これらの表示を表示したままにするようにしてもよい。この
ようにすることで、低信頼度のリーチ演出により遊技者を過度に期待させてしまうことを
防止できるとともに、高信頼度のリーチ演出ではリーチ演出に注目させることができる。
(発展演出)
続いて、発展演出が実行される場合の演出動作例について説明する。図11(A)に示
すように、スーパーリーチDのリーチ演出が実行されている(スーパーリーチDのタイト
ル報知が実行されている)ときに発展演出が実行される場合、図11(B)に示すように
、リーチ演出が中断して画面が裂けるような演出が実行される。その後、スーパーリーチ
Aに発展する場合には、図11(C)に示すように、スーパーリーチAのタイトルが報知
され、スーパーリーチAのリーチ演出が実行される。スーパーリーチBに発展する場合に
は、図11(D)に示すように、スーパーリーチBのタイトルが報知され、スーパーリー
チのリーチ演出が実行される。このように、発展演出が実行された場合には、発展元のリ
ーチのタイトル報知から発展先のリーチのタイトル報知に切り替えられるで、いずれのリ
ーチに発展したかがわかりやすくなる。図11に示すように、発展先のリーチが表示及び
音声によりタイトル報知を行うリーチである場合には、表示及び音声によるタイトル報知
が改めて実行される。
なお、発展演出は図11(B)に示すような例に限定されず、画面に徐々にヒビが入っ
て割れるような演出であってもよいし、砂嵐(故障したような表示)を表示するようにし
てもよい。このような演出とすることで、意外性のある演出を実行できる。なお、画面に
徐々にヒビが入るがリーチが発展しない演出といった、ガセの発展演出があってもよい。
(期待度示唆演出)
図9(H)に示す演出動作例では、期待度示唆表示31AK008が期待度を示す黒い
星が最初から表示されるようになっていたが、最初に5つの白い星を表示し、段階的に黒
い星となることで期待度示唆する期待度示唆演出を実行するようにしてもよい。
例えば、図12(A)に示すように、スーパーリーチDのタイトルを報知する際に、最
初に5つの白い星の期待度示唆表示31AK021が表示される。そして、図12(B)
に示すように、期待度示唆表示31AK021の星より大きな黒い星31AK022が表
示され、図12(C)に示すように、黒い星31AK022が移動して期待度示唆表示3
1AK021の白い星の一つに収まるような演出が実行される。このとき、スピーカ8か
ら期待度を示す黒い星が増加したことを示す「ピン」という音声が出力される。図12(
D)、(E)に示すように、リーチの期待度に対応した回数同じ演出が繰り返される。こ
のときに、繰り返される毎(星の数毎)にスピーカ8から出力される音声(音量、音階、
音質等)を段階的に変化させるようにしてもよい。期待度示唆表示31AK021に期待
度に対応した数の黒い星が収まった段階で、図12(F)に示すように、その黒い星が光
るといったように強調表示される。このようにすることで、期待度示唆演出が終了したこ
とがわかりやすくなる。
図12(A)〜(F)に示す例では、黒い星が1つずつ表示されて期待度示唆表示によ
り示される期待度が1段階ずつ上がるようになっていたが、黒い星が2つ以上表示されて
期待度が2段階以上上がるようにしてもよい。また、半分の黒い星が表示されて期待度が
半段階上がるようにしてもよい。この場合において、表示される星の数(上昇する期待度
の段階数)に応じて、異なる音声を出力するようにしてもよいし、同じ音声を出力するよ
うにしてもよい。例えば、半分の黒い星が表示されるときと1つの黒い星が表示されると
きとで同じ音声を出力するようにしてもよい。2つ半の黒い星が表示されるときと3つの
黒い星が表示されるときとで同じ音声を出力するようにしてもよい。また、音声を出力し
ない場合があってもよい。このようにすることで、期待度示唆演出が多彩になり、演出効
果が向上する。なお、一度に増加する期待度の段階数によらず、同じ黒い星の画像が表示
されて、期待度示唆表示の白い星に収まって、増加する期待度の段階数に応じた黒い星が
増加するような演出を実行するようにしてもよい。
(演出モード)
画像表示装置5、スピーカ8、遊技効果ランプ9といった演出装置における演出モード
が複数あってもよい。異なる演出モードでは、主基板11から同じコマンド(例えば変動
パターンを指定するコマンド)が送信された場合でも、当該コマンドに基づく演出が異な
る演出態様で実行される。各演出モードでは、画像表示装置5に表示される背景、キャラ
クタ、モチーフ、スピーカ8から出力される音声等が異なっていればよい。演出モードは
、可変表示の回数や遊技状態に応じて自動的に変更されるようにしてもよいし、遊技者の
操作により変更可能にしてもよい。
図12(G)〜(L)は、演出モードとして通常モード及び特別モードが設けられる場
合において、特別モードとなっている場合のタイトル報知及び期待度示唆演出の演出動作
例である。通常モードでは、図12(A)〜(F)に示すようタイトル報知及び期待度示
唆演出が実行される。特別モードでは、スーパーリーチDの変動パターンに基づくリーチ
演出は、スーパーリーチDのリーチ演出とは演出態様の異なるスーパーリーチD2のリー
チ演出となる。従って、スーパーリーチDの変動パターンが指定された場合、図12(G
)に示すように、スーパーリーチD2のタイトル31AK023が表示される。このとき
、スピーカ8からリーチのタイトル名に対応する音声が出力されるが、通常モードとは異
なる音声(例えば声色が異なる音声)が出力される。また、スーパーリーチD2における
期待度示唆表示31AK024は、星型ではなく菱形となっている。
その後、図12(H)に示すように、期待度示唆表示31AK024の星より大きな黒
い菱形31AK025が表示され、図12(I)に示すように、黒い菱形31AK025
が移動して期待度示唆表示31AK024の白い菱形の一つに収まるような演出が実行さ
れる。このとき、スピーカ8から期待度を示す黒い菱形が増加したことを示す「ポン」と
いう音声が出力される。図12(J)、(K)に示すように、リーチの期待度に対応した
回数同じ演出が繰り返される。期待度示唆表示31AK024に期待度に対応した数の黒
菱形が収まった段階で、図12(L)に示すように、その黒い菱形が光るといったように
強調表示される。このように、遊技者の選択や遊技状態等に応じて決定される演出モード
(リーチ演出が実行されるときの状態)によって、タイトルの報知態様を異ならせること
で演出が多彩になり演出効果が向上する。
図12では、スーパーリーチDの変動パターンが指定された場合の演出動作例を示した
が、演出モード(リーチ演出が実行されるときの状態)によって他のリーチ演出(タイト
ル報知、期待度示唆演出を含む)の演出態様を異ならせるようにしてもよい。演出モード
(リーチ演出が実行されるときの状態)によって、リーチのタイトルを報知するか否かや
タイトル報知の実行割合を異ならせてもよい。例えば、所定の演出モードが選択された場
合には、リーチのタイトルが報知されないようにしてもよい。このようにすることで、遊
技者の好みに応じた演出を実行でき演出効果が向上する。
なお、この実施の形態では、期待度示唆表示における黒い星の数によって期待度を示唆
し、黒い星の数を段階的に増加させる期待度示唆演出を実行するようになっていたが、期
待度を示唆する表示の数を段階的に減少させる期待度示唆演出を実行するようにしてもよ
い。そのような期待度示唆演出をこの実施の形態の期待度示唆演出に加えて実行するよう
にしてもよいし、代えて実行するようにしてもよい。
(発展演出の他の例)
期待度示唆表示の期待度を示す表示を段階的に増加させる期待度示唆演出を実行する場
合において、期待度を示す表示を増加させた後に発展演出を実行するようにしてもよい。
この場合において、発展演出後に期待度を示す表示を増加させる場合、増加させる表示に
ついては段階的ではなく一度に表示するようにしてもよい。例えば図13(A)に示すよ
うに、スーパーリーチDのタイトルが報知され、黒い星を段階的に増加させる演出が完了
した後に、図13(B)に示すように、画像表示装置5にボタン画像31AK031が表
示される発展演出が実行される。ここで、プッシュボタン31Bへの操作が検出されると
、図13(C)に示すように、スーパーリーチCのタイトル31AK032(ここでは「
SPリーチC」の文字)が表示されることで、スーパーリーチCのタイトルが報知される
。このように、発展演出が実行された場合には、発展元のリーチのタイトル報知から発展
先のリーチのタイトル報知に切り替えられるで、いずれのリーチに発展したかがわかりや
すくなる。また、タイトル31AK032の下には、黒い星の数が3個である期待度示唆
表示31AK033が強調表示される。なお、黒い星の数が2個以上増加する場合でも一
度に表示される。なお、可動体32が動作した後に、タイトルや期待度示唆表示が変化す
る発展演出を実行するようにしてもよい。
(予告演出)
この実施の形態では、予告演出として、タイトルの報知態様(例えばタイトルの表示色
等)によって、大当り信頼度を予告するタイトル予告を実行するようになっている。例え
ば図14(A)に示すように、スーパーリーチAのタイトル31AK036が黒色で表示
されるとともに、スピーカ8からリーチのタイトル名に対応する音声が出力されることで
、スーパーリーチAのタイトルが報知された後、図14(B)に示すようにタイトル31
AK036の表示色が赤色に変化するタイトル予告を実行するようになっている。このよ
うに、タイトル予告が実行されない場合はタイトルが黒色で表示され、タイトル予告が実
行される場合はタイトルが黒色以外の色で表示される。図14に示すタイトル予告では、
音声によりリーチのタイトルが報知された後に、タイトルの表示態様(表示色)が変化す
る場合がある。このようにすることで、予告演出の演出効果を高めることができる。なお
、タイトルが黒色以外で表示されるタイミングはこれに限定されず、タイトルの表示開始
時から黒色以外で表示されるようにしてもよい。
また、タイトルの表示態様(表示色)が変化するタイトル予告が実行された場合には、
タイトルの表示態様が変化した後に、変化後の表示態様に応じた音声を出力するようにし
てもよい。このようにすることで、予告演出の演出効果を高めることができる。また、音
声によるタイトル報知は、タイトルの表示態様(表示色)が変化した後に実行されるよう
にしてもよい。この場合、変化後のタイトルの表示態様(表示色)に応じた音声が出力す
るようにしてもよい。
(タイトル報知の実行タイミング)
リーチ中のタイトルの報知は、予告演出や発展演出といった、大当り有利状態に制御さ
れる期待度が向上する演出(特定演出)の実行タイミング以外で実行することが好ましい
。このようにすることで、一旦タイトルが報知された場合、期待度が向上する演出が実行
され得るので、遊技者の期待感を維持することができる。
図15は、予告演出の実行の有無や演出態様を決定するための予告演出決定処理の一例
を示すフローチャートである。予告演出決定処理は、演出制御用CPU120が図7のス
テップS171の可変表示開始設定処理内で実行する。予告演出決定処理では、演出制御
用CPU120は、先ず、主基板11から送信されるコマンドから特定される変動パター
ンがスーパーリーチの変動パターンであるか否かを判定する(ステップ31AKS001
)。
スーパーリーチの変動パターンである場合には(ステップ31AKS001;Yes)
、スーパーリーチのタイトルの表示色(タイトル予告の実行の有無)を決定する(ステッ
プ31AKS002)。
ステップ31AKS002では、表示結果が「大当り」となるか「ハズレ」となるかに
応じて、例えば図16(A)に示す決定割合で、スーパーリーチのタイトルの表示色を決
定する。スーパーリーチのタイトルの表示色は、図16(A)に示すように、「黒」、「
赤」、「黒」から「赤」に変化するもの、「黒」から「フルーツ柄」に変化するもの、「
赤」から「フルーツ柄」に変化するものが設けられており、この順番(昇順)で大当り信
頼度が高くなっている。即ち、タイトルの表示色の変化タイミングに応じて大当り信頼度
が異なっている。このようにすることで、遊技者がタイトルの表示色の変化タイミングに
注目するようになり、演出効果が向上する。
なお、「フルーツ柄」は、タイトルの文字が太字で表示され文字そのものが「フルーツ
柄」であってもよいし、タイトルの表示領域の背景部分が「フルーツ柄」となるものであ
ってもよい。最初から「フルーツ柄」で表示されるパターンがあってもよい。表示色が変
化するものについては、図14に示したように、タイトル報知が実行された後に表示色が
変化すればよい。表示色が変化するものについて、表示色が変化するタイミングが複数あ
ってもよい。そして、表示色が変化するタイミングに応じて大当り信頼度を異ならせても
よい。また、スーパーリーチの種類によって、タイトルの表示期間が異なるため、スーパ
ーリーチの種類によって表示色が変化するタイミングが異なるようにしてもよい。タイト
ルの表示期間が長いスーパーリーチ(例えばスーパーリーチDやスーパーリーチE)の場
合には、変化するタイミングを複数設けて、変化タイミングをいずれかに決定するように
してもよい。そして、タイトルの表示期間が短いスーパーリーチ(例えばスーパーリーチ
AやスーパーリーチB)の場合には、変化するタイミングの数を1つ又はタイトルの表示
期間が長いスーパーリーチよりも少数にしてもよい。
演出モードとして、通常モードと特別モードとがある場合、通常モードでは図16(A
)に示す決定割合でタイトルの表示色を決定し、特別モードでは図16(B)に示すよう
な通常モードと異なる割合でタイトルの表示色を決定する。なお、特別モードでは、表示
色のパターンや信頼度の順位が通常モードと異なるようにしてもよい。このように、演出
モードによってタイトル予告の実行態様(表示色や表示色の変化タイミング)を異ならせ
ることで、演出が多彩になり演出効果が向上する。
この実施の形態では、予告演出として、スーパーリーチのリーチ演出におけるキャラク
タのセリフの表示態様(例えばセリフの表示色等)によって、大当り信頼度を予告するセ
リフ予告を実行するようになっている。
スーパーリーチのタイトルの表示色を決定した後には、スーパーリーチのリーチ演出に
おけるキャラクタのセリフの表示色(セリフ予告の実行の有無)を決定する(ステップ3
1AKS003)。
ステップ31AKS003では、表示結果が「大当り」となるか「ハズレ」となるかに
応じて、例えば図16(C)に示す決定割合で、リーチ演出におけるセリフの表示色を決
定する。リーチ演出におけるセリフの表示色は、図16(C)に示すように、「白」、「
赤」、「白」から「赤」に変化するものが設けられており、この順番(昇順)で大当り信
頼度が高くなっている。即ち、セリフの表示色の変化タイミングに応じて大当り信頼度が
異なっている。このようにすることで、遊技者がセリフの表示色の変化タイミングに注目
するようになり、演出効果が向上する。なお、表示色が変化するものについては、セリフ
が表示された後に表示色が変化すればよい。表示色が変化するものについて、表示色が変
化するタイミングが複数あってもよい。そして、表示色が変化するタイミングに応じて大
当り信頼度を異ならせてもよい。
また、タイトル予告とセリフ予告との演出態様の組み合わせで、大当り信頼度が異なる
ようにしてもよい。例えば、タイトル予告とセリフ予告とで同じ演出態様(表示色)が含
まれる場合、同じ演出態様となった場合には大当り信頼度が高くなるようにしてもよい。
また、タイトル予告とセリフ予告との演出態様の変化タイミングの組み合わせで、大当り
信頼度が異なるようにしてもよい。例えば、変化タイミングが同じ場合に変化タイミング
が異なる場合より大当り信頼度が高くなるようにしたり、いずれの変化が先かで大当り信
頼度を異ならせてもよい。このようにすることで、タイトル予告とセリフ予告とのそれぞ
れの変化タイミングに注目させることができる。
演出モードとして、通常モードと特別モードとがある場合、特別モードでは通常モード
と異なる割合でセリフの表示色を決定するようにしてもよい。なお、特別モードでは、表
示色のパターンや信頼度の順位が通常モードと異なるようにしてもよい。
なお、セリフ予告に代えてリーチ演出の演出態様の変化によって大当り信頼度を予告す
る予告演出を実行するようにしてもよい。その場合、その予告演出において、演出態様の
変化タイミングを複数設けて、変化タイミングに応じて大当り信頼度が異なるようにすれ
ばよい。
リーチ演出におけるセリフの表示色を決定した後や、スーパーリーチの変動パターンで
ないと判定された場合(ステップAK31S001;No)、その他の予告演出に実行有
無や演出態様を決定する(ステップAK31S004)。その後、31AKS002〜3
1AKS004における決定結果をRAM122の所定領域に保存し(ステップAK31
S005)、予告演出決定処理を終了する。
なお、この実施の形態では、スーパーリーチである場合に、タイトル予告及びセリフ予
告を実行可能となっているが、特定のスーパーリーチ(例えば信頼度の低いスーパーリー
チ以外)である場合に、タイトル予告及びセリフ予告のうち少なくとも一方を実行可能に
してもよい。また、タイトル予告及びセリフ予告については、図16に示す決定割合で決
定されるものとして説明したが、決定割合は任意であり、例えばスーパーリーチの種類に
応じて決定割合を異ならせてもよい。このようにすることで、リーチの種類に応じた予告
演出を実行でき、演出効果が向上する。
この実施の形態では、タイトル予告とセリフ予告とでは、実行可能な演出態様の数(表
示可能な表示色の数)が異なっている。このようにすることで、演出が多彩になり演出効
果が高まる。タイトル予告とセリフ予告とにおいて、実行可能な演出態様の数は任意に変
更してもよく、実行可能な演出態様の数や種類が同じであってもよい。このようにするこ
とで、統一感ある予告演出が実行でき、遊技者は大当り信頼度を把握しやすくなる。
(作用演出)
このタイトル予告とセリフ予告との演出態様が変化するときに、演出態様が変化するこ
とを示す演出を実行するようにしてもよい。例えば、画像表示装置5に作用演出画像を表
示し、その画像がタイトル及びセリフのうち少なくとも1つに作用する作用演出を実行す
るようにしてもよい。そして、作用演出が実行された後に、タイトルやセリフの演出態様
(表示色)が変化するようにしてもよい。作用演出の演出態様(作用演出画像等)はタイ
トル及びセリフにいずれに作用する場合でも共通としてもよい。なお、作用演出が実行さ
れたにも関わらず、タイトルやセリフの演出態様が変化しない場合があってもよい。作用
演出を実行する場合には、タイトル予告とセリフ予告に係る決定結果に基づいて、作用演
出の実行の有無や実行タイミング、演出態様を決定するようにすればよい。そのような決
定はステップAK31S004の処理で実行されればよい。例えば、作用演出の演出態様
に応じて、タイトル予告とセリフ予告との少なくとも一方の演出態様が変化する割合(作
用演出により演出態様が変化する割合)が異なるようにしてもよいし、タイトル予告とセ
リフ予告といずれの演出態様が変化するかの割合(いずれに作用するかの割合)が異なる
ようにしてもよいし、何色に(何段階)変化するかの割合が異なるようにしてもよい。こ
のような作用演出を実行することで、遊技者はいずれ作用演出画像が表示されたときに、
タイトルとセリフのいずれに作用するかに注目するようになり演出効果が向上する。なお
、複数の演出モードがある場合、演出モードに応じて異なる割合で作用演出の実行有無や
演出態様を決定するようにしてもよい。このようにすることで、演出モードに応じた作用
演出を実行でき、演出効果が向上する。
このような作用演出の他の例として、リーチ演出の演出内容(例えばキャラクタの動作
やバトル演出における演出内容等)に応じて、タイトル及びセリフのいずれかのうち少な
くとも1つの演出態様(表示色)が変化するようにしてもよい。このようにすることで、
遊技者はリーチ演出の演出内容に注目するようになる。
この発明は、上記特徴部31AKで説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の
趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形及び応用が可能である。例えば、上記実施の形態で
説明した特徴部分は、全てが必須構成ではなく、適宜省略可能である。
(サブ液晶)
画像表示装置5とは異なるサブ表示装置として、遊技盤2または遊技機用枠3にサブ液
晶が設けられていてもよい。ここではサブ液晶と表現するが、サブ表示装置は、有機EL
やドットマトリクスのLEDにより構成されてもよい。サブ液晶装置は、例えば画像表示
装置5の近傍等に固定されるものであってもよいし、可動式または収納式であってもよい
。サブ液晶においては、予告演出や保留表示の表示といった各種演出を実行する。例えば
、サブ液晶においてタイトル報知を実行するようにしてもよい。上記実施の形態のスーパ
ーリーチD及びスーパーリーチEのように、タイトル報知後にも継続してタイトルを表示
する場合に、サブ液晶においてタイトルや期待度示唆表示を表示するようにしてもよい。
この場合、画像表示装置5においてタイトルを報知した後に、サブ液晶においてタイトル
や期待度示唆表示を表示するようにしてもよい。このようにすることで、画像表示装置5
におけるスーパーリーチ演出を阻害することなくタイトルや期待度示唆表示を表示するこ
とができる、タイトルや期待度示唆表示もわかりやすくなる。
上記実施の形態では、示唆演出としてのリーチ演出のタイトルの報知について、本発明
を適用した例を説明したが、他の演出に関するタイトル報知(主に文字を表示する報知)
に本発明を適用してもよい。例えば、予告演出(例えば先読み予告演出)として、画像表
示装置5における背景画像や演出態様がそれぞれ異なる複数のゾーン(ステージ、演出モ
ード等)に移行させる先読みゾーン演出を実行する場合において、移行したゾーンのタイ
トル報知に本発明を適用してもよい。ミッション(「7でリーチをかけろ」、「スティッ
クコントローラを使って敵を全滅させろ」等)を提示し、当該ミッションを達成したとき
に遊技者に有利な状態となるミッション演出を実行する場合に、ミッションのタイトル報
知に本発明を適用してもよい。
(特徴部31AKの変形例1)
上記実施の形態では、表示結果を導出するタイミングになると、表示結果が「大当り」
となるか否かを報知するための決め演出が実行され、その後、表示結果が示されるように
なっていた(図10(B)〜(D))。このような決め演出に代えて、表示結果を導出す
る前の所定タイミングになると、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31B
の操作を促す操作演出が実行され、操作有効期間に所定の操作が検出されるとバトル演出
の勝敗が表示されたり、表示結果が仮停止される等により、表示結果が示されるようにし
てもよい。このようにすることで、遊技者の操作に応じて表示結果が示されるため、遊技
者の遊技参加意欲を高めることができ、興趣が向上する。
図17、図18は、操作演出が実行され、その操作に応じて表示結果が示される変形例
におけるスーパーリーチの演出動作例を示す図である。図17(A)に示すように、画像
表示装置5においてリーチ態様となった後、例えば図17(B)に示すように、味方キャ
ラであるのキャラクタ31AK041と敵キャラであるキャラクタ31AK042とが表
示され、図17(C)〜(F)、図18(G)〜(I)に示すように、キャラクタ31A
K041とキャラクタ31AK042とが対決するリーチ演出が実行される。
リーチ演出に伴い、図17(C)に示すように、画像表示装置5の右下に小ボタン画像
31AK043と小ボタン画像31AK043に重畳する規制線31AK044とが表示
される。これにより、プッシュボタン31Bを使用する操作演出が実行されるが、現状は
操作の受付が規制されていることが示唆される。
この変形例では、操作演出が実行されることを示す操作演出画像が複数種類用意されて
いる。そして、いずれの操作演出画像が表示されて操作演出が実行されるかによって大当
り信頼度が異なるようになっている。また、リーチ演出中に操作演出が実行されることを
示す画像がより信頼度の高い態様に変化する場合があるようになっている。
例えば、図17(D)に示すように、祈るキャラクタ31AK045が表示され、図1
7(E)に示すように、祈るキャラクタ31AK045が喜ぶキャラクタ31AK046
に変化するとともに、小ボタン画像31AK043が大ボタン画像31AK047に変化
する。
その後、図18(H)に示すように、大砲31AK048が表示され、図18(I)に
示すように、大砲31AK048から弾が発射されるエフェクト31AK049が表示さ
れ、大ボタン画像31AK047に弾が命中するエフェクト31AK050が表示される
。そして、大ボタン画像31AK047がスティック画像31AK051に変化する。
このように、この変形例では、操作演出画像が変化する場合には操作演出画像が変化す
ることを示す作用演出が実行される。なお、作用演出を伴わずに操作演出画像が変化する
場合があってもよい。また、作用演出が実行されたにも関わらず操作演出画像が変化しな
い場合があってもよい。作用演出の種類によって、操作演出画像が変化する割合が異なっ
ていてもよい。
その後、表示結果が導出される所定時間前に、図18(J)に示すように、規制線31
AK044が消去され、図18(K)に示すように、スティック画像31AK051が中
央部に拡大表示され、スティックコントローラ31Aを引く操作を促す表示がされる。ま
た、このときスティックコントローラ31Aへの操作が有効な操作有効期間となる。
ここで、スティックコントローラ31Aを引く操作が検出されると、図18(L)に示
すように、味方キャラが勝利したことを示す画像31AK052が表示される。その後、
変動時間の終了するタイミングで、図18(M)に示すように、大当り組合せとなる確定
飾り図柄が導出される。なお、予め定められた操作有効期間内に操作が検出されなかった
場合には、自動的に図18(L)に示す画像が表示される。
この変形例では、操作演出画像として、小ボタン画像、大ボタン画像、スティック画像
とがあり、小ボタン画像<大ボタン画像<スティック画像の順でこれらの画像を用いた操
作演出が実行された場合の大当り信頼度が高くなっている。信頼度の低い操作演出画像が
表示された場合であっても、リーチ演出中に信頼度の高い操作演出画像に変化する場合が
あるので、演出効果が向上し、また、遊技者の期待感を維持することができる。
なお、図17、図18に示した演出動作例では、リーチのタイトル報知や、期待度示唆
表示は省略しているが、図17、図18に示したリーチ演出や操作演出と並行して適宜実
行されるようにしてもよい。操作演出や操作演出画像に係る決定(操作演出の有無、表示
する操作演出画像、作用演出の有無等)は、図15のステップ31AKS004にて実行
されればよい。
(特徴部31AKの変形例2)
大当り遊技状態等の有利状態への制御の期待度を示唆する示唆表示を行なうようにして
もよい。例えば、第1示唆表示を行うシャッター演出と、第2示唆表示を行うリーチタイ
トル演出と、実行するようにしてもよい。シャッター演出では、可変表示開始後に画面上
をシャッター表示で覆う演出が実行される。また、リーチタイトル演出では、リーチ後に
リーチ演出の発展先を示すリーチタイトル表示をする演出が実行される。シャッター表示
およびリーチタイトル表示のいずれを表示するときにも特定画像が含まれて表示される場
合がある。リーチタイトル演出は、上記実施の形態のタイトル予告と同じであってもよい
し、別の処理で決定される別の演出であってもよい。
特定画像とは、画像内に複数種類の要素を含んで表示される大当り信頼度の高い画像の
ことである。複数種類の要素としては、要素E1のバナナ画像、要素E2のメロン画像、
要素E3のリンゴ画像、要素E4のスイカ画像、要素E5のイチゴ画像が含まれる。これ
ら要素E1〜E5を含んで構成されたフルーツ柄画像が特定画像である。シャッター表示
およびリーチタイトル表示のいずれにおいても、要素E1〜E5の全てが視認可能となる
ように表示される。また、特定画像を構成する要素E1〜E5の表示サイズは、シャッタ
ー表示とリーチタイトル表示との表示サイズの違いに応じて変更して表示される。また、
要素E1〜E5のすべてがシャッター表示およびリーチタイトル表示のそれぞれに収まる
ように表示される。
可変表示開始後にシャッター演出が実行された場合に、フルーツ柄画像が表示されると
きには、フルーツ柄画像が表示されないときよりも大当り信頼度が高い。また、リーチ演
出実行中に、リーチタイトル表示をする際に、フルーツ柄画像で表示がされるときには、
フルーツ柄画像で表示がされないときよりも大当り信頼度が高い。フルーツ柄が表示され
ないときには、たとえば、各要素E1〜E5を含まない無地の画像が表示される。なお、
シャッター演出およびリーチタイトル演出が実行されたときの大当り信頼度を示す画像と
して、フルーツ柄画像以外の画像のパターンが用意されていてもよい。たとえば、大当り
信頼度の順に白画像<青画像<赤画像<フルーツ柄画像が用意されていてもよい(たとえ
ば、赤色のシャッターや赤文字のリーチタイトル等)。そして、可変表示の表示結果が大
当りとなるか否かにより、所定の乱数抽選でいずれか1つの画像パターンが選択されるよ
うにしてもよい。
シャッター表示およびリーチタイトル表示を行なう際に、フルーツ柄が表示される際に
おいても、スピーカ8による共通音(メロディ)を出力する報知を行なうとともに遊技効
果ランプ9の発光による報知を行なう。共通音および遊技効果ランプ9の発光制御により
、フルーツ柄が特別な画像であることが遊技者に示される。このような、シャッター表示
およびリーチタイトル表示を行なう際には、フルーツ柄に対する共通報知が実行される。
また、リーチタイトル表示では、共通報知の後に、特定音(ボイス)がさらに出力される
。なお、共通音と特定音とは、出力期間が一部重なるようにしてもよい。
図19は、シャッター演出およびリーチタイトル演出が実行されるときの表示画面図で
ある。図19(a)に示すように、シャッター演出が実行される場合、画像表示装置5に
おいて可変表示の開始時にシャッター画像31AK061が表示される。シャッター画像
31AK061には、要素E1〜E5全てを含むフルーツ柄の画像が表示される。また、
シャッター演出実行時には、スピーカ8による共通音(メロディ)を出力する報知が実行
されるとともに遊技効果ランプ9の発光による報知が実行される。閉じていたシャッター
が開くと、図19(b)に示すように、飾り図柄の可変表示が開始される。下向きの矢印
が左、中、右図柄の可変表示を示している。左図柄および右図柄の可変表示が仮停止する
と、図19(c)に示すように、リーチ状態となる。
次いで、図19(d)に示すように、スーパーリーチ演出が開始される。可変表示は例
えば画面右上に小さく表示され、画面左側にキャラクタが表示される。画面右下には、リ
ーチタイトル画像31AK062が表示され、これから実行されるスーパーリーチの内容
がリーチタイトル表示として示される。リーチタイトル画像31AK062には、要素E
1〜E5全てを含むフルーツ柄の画像が表示される。また、リーチタイトル画像31AK
062には、バトル演出を伴うリーチ演出が実行されることを示す「バトルリーチ」の文
字が表示される。
また、リーチタイトル演出実行時には、スピーカ8による共通音(メロディ)を出力す
る報知が実行されるとともに遊技効果ランプ9の発光による報知が実行される。さらに、
共通音を出力後に、キャラクタが「アツイアツイ」のような大当り信頼度が高いことを示
す特定音(ボイス)を発する演出が実行される。ここで、リーチタイトル演出ではシャッ
ター演出に比べ表示する示唆表示のサイズが小さい。しかし、このように、リーチタイト
ル演出においては、特定音を出力することで、フルーツ柄画像が表示されたことを遊技者
により認識させやすくすることができる。なお、共通音と特定音とは、出力期間が完全に
分かれている場合を説明したが、出力期間が一部重なるようにしてもよい。
その後、図19(e)に示すような、バトルリーチ演出が実行される。画面左には敵キ
ャラクタが表示され、画面右には味方キャラクタが表示される。味方キャラクタが敵キャ
ラクタとのバトルに勝利すると、画面左上には「バトル勝利!」の文字が表示される。バ
トルに勝利したことで大当りが確定したことが報知される。バトル演出が終了すると元の
数字図柄による可変表示画面に戻る。図19(f)に示すように、全ての図柄が停止し、
「777」の大当り図柄が表示される。
図19(a)、(d)に示すように、シャッター画像31AK061およびリーチタイ
トル画像31AK062のいずれにもフルーツ柄画像を構成する全ての要素E1〜E5を
含んで表示される。このようにすれば、表示サイズの異なるシャッター画像31AK06
1とリーチタイトル画像31AK062とのいずれにおいても、フルーツ柄画像を好適に
表示することができる。これにより、大当り信頼度の高いフルーツ柄画像が表示されたこ
とを正確に伝えることができる。
また、図19(a)に示すシャッター画像31AK061の表示サイズは、図19(d
)に示すリーチタイトル画像31AK062の表示サイズよりも大きく表示される。よっ
て、シャッター画像31AK061の表示サイズとリーチタイトル画像31AK062の
表示サイズとの違いに注目させることができる。
また、図19(a)に示すシャッター画像31AK061と図19(d)に示すリーチ
タイトル画像31AK062とは異なるタイミングで表示される。このようにすれば、実
行タイミングが重なることにより特定画像であるフルーツ柄画像が見えづらくなってしま
うことを防止することができる。
シャッター演出に係る決定(シャッター演出の有無や演出態様)は、図15のステップ
31AKS004にて実行されればよい。その際には、図15のステップ31AKS00
2におけるタイトルの表示色の決定結果に基づいてシャッター演出に係る決定を行うよう
にしてもよい。例えば、タイトルの表示色がフルーツ柄になるものが決定されている場合
は、フルーツ柄のシャッター演出が実行されやすくしてもよい。また、リーチタイトル演
出の係る決定もシャッター演出に係る決定と合わせて図15のステップ31AKS004
にて実行されるようにしてもよい。
(特徴部121IWに関する説明)
次に、特徴部121IWについて説明する。先ず、図20−1及び図20−2に示すよ
うに、パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、縦長の方形枠状に形成された外枠12
1IW001aと、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2(図1参照)と、遊技盤2
を支持固定する遊技機用枠(台枠)121IW003とから構成されている。遊技盤2に
は、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が所定の打球発射
装置から発射されて打ち込まれる。また、遊技機用枠121IW003には、ガラス窓を
有するガラス扉枠121IW003aが左側辺を中心として遊技機用枠121IW003
の前面を開放する扉開放位置と該前面を閉鎖する扉閉鎖位置との間で回動可能に設けられ
、該ガラス扉枠121IW003aにより遊技領域を開閉できるようになっており、ガラ
ス扉枠121IW003aを閉鎖したときにガラス窓を通して遊技領域を透視できるよう
になっている。
また、遊技機用枠121IW003は、遊技場の店員等が所有する扉キーを図示しない
錠前に挿入して解錠することで開放可能となり、店員以外の遊技者等は遊技機用枠121
IW003及びガラス扉枠121IW003aを開放することはできないようになってい
る。
主基板11は、第1部材と第2部材とにより開放可能に構成された基板ケース121I
W201に収納された状態でパチンコ遊技機1の背面に搭載されている。また、主基板1
1には、後述する設定変更状態または設定確認状態に切り替えるための設定キー121I
W051と、設定変更状態において後述する大当りの当選確率(出玉率)等の設定値を変
更するための設定スイッチとして機能する設定切替スイッチ121IW052が設けられ
ている。
これら設定キー121IW051及び設定切替スイッチ121IW052といった遊技
者が操作可能な操作部が設けられた設定切替本体部は、主基板11とともに基板ケース1
21IW201内に収容されており、設定キー121IW051及び設定切替スイッチ1
21IW052は、基板ケース121IW201を開放しなくても操作可能となるように
基板ケース121IW201の背面右部に形成された開口を介して背面側に露出している
設定キー121IW051及び設定切替スイッチ52を有する基板ケース121IW2
01は、パチンコ遊技機1の背面に設けられているため、遊技機用枠3を閉鎖した状態で
はパチンコ遊技機1の正面側からの操作が不可能であり、所定の扉キーを用いて遊技機用
枠3を開放することで操作が可能となる。また、設定キー121IW051は、遊技場の
店員等が所有する設定キーの操作を要することから、設定キーを所持する店員のみ操作が
可能とされている。また、設定キー121IW051は、後述するONとOFFの切替操
作を実行可能なスイッチでもある。尚、この特徴部121IWでは、扉キーと設定キーと
が別個のキーである形態を例示したが、一のキーにて兼用されていてもよい。
また、基板ケース121IW201には、表示モニタ121IW029と、該表示モニ
タ121IW029の表示を切り替えるための表示切替スイッチ121IW030が配置
されている。これら表示モニタ121IW029及び表示切替スイッチ121IW030
は、主基板11に接続されているとともに、基板ケース121IW201の左上部に配置
されている。つまり、表示モニタ121IW029及び表示切替スイッチ121IW03
0は、基板ケース121IW201における主基板11を視認する際の正面に配置されて
いる。主基板11は、遊技機用枠121IW003を開放していない状態では視認できな
いので、主基板11を視認する際の正面とは、遊技機用枠121IW003を開放した状
態における遊技盤2の裏面側を視認する際の正面であり、パチンコ遊技機1の正面とは異
なる。ただし、主基板11を視認する際の正面とパチンコ遊技機1の正面とが共通するよ
うにしてもよい。
前述したように、本特徴部121IWにおける設定キー121IW051や設定切替ス
イッチ121IW052は、遊技機用枠3を閉鎖した状態ではパチンコ遊技機1の正面側
からは操作が不可能となっているが、該パチンコ遊技機1が設置される遊技島の内側等か
ら設定キー121IW051や設定切替スイッチ121IW052が操作される虞がある
。そこで本特徴部121IWでは、図20−2及び図20−3に示すように、外枠121
IW001aの右端部には、遊技機用枠121IW003の閉鎖時に、設定キー121I
W051と設定切替スイッチ52とを含む基板ケース121IW201の右側部を背面側
から被覆するセキュリティカバー121IW500Aが取り付けられている。このキュリ
ティーカバー121IW500Aは、前後方向を向く短片121IW500Aaと、該短
片121IW500Aaの後端部からパチンコ遊技機1の左側方に向けて伸びる長片12
1IW500Abと、を備える略L字状の部材であって、透過性を有する板状の合成樹脂
材によって構成されている。短片121IW500Aaの上下寸法は、基板ケース121
IW201の背板の上下寸法とほぼ同寸とされている。また、セキュリティカバー121
IW500Aは、短片121IW500Aaの前端部を介して外枠121IW001aの
右端部に固定されている。
尚、図20−2に示すように、長片121IW500Abは、遊技機用枠121IW0
03が閉鎖されている状態において、基板ケース121IW201の右部にパチンコ遊技
機1の後方から当接(または近接)することによって設定キー121IW051と設定切
替スイッチ121IW052とを含む基板ケース121IW201の右側部をパチンコ遊
技機1の背面側から被覆する。このため、設定キー121IW051及び設定切替スイッ
チ121IW052は、長片121IW500Abによって操作不能な状態となる。一方
で、図20−3に示すように、遊技機用枠121IW003が開放されている状態におい
ては、設定キー121IW051と設定切替スイッチ121IW052とは、遊技機用枠
121IW003とともに移動して長片121IW500Abから離間することによって
長片121IW500Abによる被覆状態が解除されることで操作可能な状態となる。
つまり、本特徴部121IWにおけるパチンコ遊技機1は、遊技機用枠121IW00
3が閉鎖されている状態においては、セキュリティカバー121IW500Aによって設
定キー121IW051と設定切替スイッチ121IW052を含む操作部に対する操作
が規制される規制状態に維持される一方で、遊技機用枠121IW003が開放されてい
る状態においては、前述したセキュリティカバー121IW500Aによる規制状態が解
除され、設定キー121IW051と設定切替スイッチ121IW052との操作が許容
される許容状態となる。
基板ケース121IW201は、パチンコ遊技機1の背面側に設けられているため、遊
技機用枠121IW003が閉鎖されている状態において、設定キー121IW051や
設定切替スイッチ121IW052にアクセスすることは極めて困難であるため、遊技場
の店員等が扉キーにより遊技機用枠121IW003を開放しない限り設定キー121I
W051や設定切替スイッチ121IW052を操作して設定値を変更することはできな
い。
しかし、パチンコ遊技機1が遊技場の遊技島(図示略)に設置された状態において、遊
技機用枠121IW003が閉鎖されていても、例えば、パチンコ遊技機1に隣接する他
のパチンコ遊技機との間に設置されるカードユニット等の遊技用装置やスペーサ部材とパ
チンコ遊技機1との間から針金やセル板等の不正部材を進入させて、パチンコ遊技機1の
背面側にある設定キー121IW051や設定切替スイッチ121IW052を操作する
ことで設定値が変更されるといった不正行為が行われる可能性があるため、遊技機用枠1
21IW003が閉鎖されている状態においてセキュリティカバー121IW500Aに
よって設定キー121IW051と設定切替スイッチ121IW052を含む操作部に対
する操作が規制される規制状態に維持されることで、上記不正行為を好適に抑制すること
ができる。
また、遊技機用枠121IW003が閉鎖され、セキュリティカバー121IW500
Aによって設定キー121IW051と設定切替スイッチ121IW052を含む基板ケ
ース121IW201の背面右側が被覆されている規制状態でも、透過性を有するセキュ
リティカバー121IW500Aを通して、基板ケース121IW201に収容されてい
る主基板11等を透視することができるため、主基板11におけるCPU103などの電
子部品が実装される実装面や封印シール等の状況を容易に確認することができる。
遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出
したプログラムを実行し、RAM102をワークエリアとして用いることで、パチンコ遊
技機1における遊技の進行を制御するための各種の処理が実行される。また、CPU10
3は、乱数生成プログラムを実行することで、主基板11の側において用いられる各種の
乱数の全てを生成可能とされている。
本特徴部121IWでは、主基板11の側において、特図表示結果判定用の乱数値MR
1の他、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3、普図表
示結果判定用の乱数値MR4、MR4の初期値決定用の乱数値MR5のそれぞれを示す数
値データが、カウント可能に制御される。尚、遊技効果を高めるために、これら以外の乱
数値が用いられてもよい。これらの乱数値MR1〜MR5は、CPU103にて、異なる
ランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによる更新によってカウントするようにしても
よいし、乱数回路104によって更新されてもよい。乱数回路104は、遊技制御用マイ
クロコンピュータ100に内蔵されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピ
ュータ100とは異なる乱数回路チップとして構成されるものであってもよい。こうした
遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプ
ログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種のテーブルデータなどが
記憶されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定を行うた
めに用意された、図20−4及び図20−5などに示す複数の判定テーブルを構成するテ
ーブルデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11か
ら各種の制御信号を出力させるために用いられる複数の制御パターンテーブルを構成する
テーブルデータや、特別図柄や普通図柄などの変動表示における各図柄の変動態様となる
変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルなどが記憶されている。
ROM101が記憶する判定テーブルには、例えば図20−4(A)に示す表示結果判
定テーブル(設定値1)、図20−4(B)に示す表示結果判定テーブル(設定値2)、
図20−4(C)に示す表示結果判定テーブル(設定値3)、図20−5(A)に示す大
当り種別判定テーブルの他、大当り変動パターン判定テーブル(図示略)、小当り変動パ
ターン判定テーブル(図示略)、図20−6に示すハズレ変動パターン判定テーブル、普
図表示結果判定テーブル(図示略)、普図変動パターン判定テーブル(図示略)などが含
まれている。
本特徴部121IWにおけるパチンコ遊技機1は、設定値に応じて大当りの当選確率(
出玉率)が変わる構成とされている。具体的には、特別図柄プロセス処理の特別図柄通常
処理において、設定値に応じた表示結果判定テーブル(当選確率)を用いることにより、
大当りの当選確率(出玉率)が変わるようになっている。設定値は1〜3の3段階からな
り、1が最も出玉率が低く、1、2、3の順に値が大きくなるほど出玉率が高くなる。す
なわち、設定値として1が設定されている場合には遊技者にとって最も有利度が低く、2
、3の順に値が大きくなるほど有利度が段階的に高くなる。なお、本特徴部121IWで
は、小当りの当選確率については、設定値に関係なく同じである。
(表示結果判定テーブル)
図20−4(A)〜(C)は、各設定値に対応する表示結果判定テーブルを示す説明図
である。表示結果判定テーブルとは、ROM101に記憶されているデータの集まりであ
って、MR1と比較される当り判定値が設定されているテーブルである。各表示結果判定
テーブルは、変動特図指定バッファが1(第1)である、つまり、第1特別図柄が変動表
示の対象とされている場合と、変動特図指定バッファが2(第2)である、つまり、第2
特別図柄が変動表示の対象とされている場合のそれぞれについて、大当りとする判定値と
、小当りとする判定値が設定されている。
図20−4(A)に示すように、設定値1に対応する表示結果判定テーブルを用いると
きに、変動特図指定バッファが第1である場合、つまり、第1特別図柄が変動表示の対象
とされている場合には、設定値が「2」、「3」である場合よりも低い確率(非確変時は
1/320、確変時は1/32)で大当りに当選する。一方、これら判定値のうちの一部
が小当りに対応する判定値として設定されており、設定値が「2」、「3」である場合と
同じ確率(1/99)で小当りに当選するようになっている。また、変動特図指定バッフ
ァが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが第1
である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされてい
る場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(非確変時は1
/320、確変時は1/32)で大当りに当選する。一方、これら判定値のうちの半数が
小当りに対応する判定値として設定されていることで、第1特別図柄が変動表示の対象と
されている場合よりも高い確率(1/2)で小当りに当選するようになっている。
また、図20−4(B)に示すように、設定値2に対応する表示結果判定テーブルを用
いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合には、設定値が「1」である場合よ
りも高い確率(非確変時は1/300、確変時は1/30)で大当りに当選する。一方、
これら判定値のうちの一部が小当りに対応する判定値として設定されており、設定値が「
1」、「3」である場合と同じ確率(1/99)で小当りに当選するようになっている。
また、変動特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、変
動特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が
変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合
と同じ確率(非確変時は1/300、確変時は1/30)で大当りに当選する。一方、こ
れら判定値のうちの半数が小当りに対応する判定値として設定されていることで、第1特
別図柄が変動表示の対象とされている場合よりも高い確率であり、かつ、設定値が「1」
、「3」である場合と同じ確率(1/2)で小当りに当選するようになっている。
また、図20−4(C)に示すように、設定値3に対応する表示結果判定テーブルを用
いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合には、設定値が「1」、「2」であ
る場合よりも高い確率(非確変時は1/280、確変時は1/28)で大当りに当選する
。一方、これら判定値のうちの一部が小当りに対応する判定値として設定されており、設
定値が「1」、「2」である場合と同じ確率(1/99)で小当りに当選するようになっ
ている。また、変動特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値と
して、変動特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特
別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされて
いる場合と同じ確率(非確変時は1/280、確変時は1/28)で大当りに当選する。
一方、これら判定値のうちの半数が小当りに対応する判定値として設定されていることで
、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合よりも高い確率であり、かつ、設定値
が「1」、「2」である場合と同じ確率(1/2)で小当りに当選するようになっている
つまり、CPU103は、その時点で設定されている設定値に対応する表示結果判定テ
ーブルを参照して、MR1の値が図20−4(A)〜(C)に示す大当りに対応するいず
れかの当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(大当り種別A〜大当り種別C
)とすることを決定する。また、MR1が図20−4(A)〜(C)に示す小当りに対応
するいずれかの当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りとすることを決定する
。すなわち、設定値に応じた確率で大当り及び小当りの当選を決定する。尚、図20−4
(A)〜(C)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)並びに小当りになる確率(
割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に制御
するか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器4Aまたは第2特別図柄表
示器4Bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。また
、小当りにするか否か決定するということは、小当り遊技状態に制御するか否か決定する
ということであるが、第1特別図柄表示器4Aまたは第2特別図柄表示器4Bにおける停
止図柄を小当り図柄にするか否か決定するということでもある。
なお、本例では、図20−4に示すように、設定値に関係なく、小当りの当選確率が同
じである場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、大当りの当選確
率と同様に、1、2、3の順に設定値の値が大きくなるほど小当りの当選確率が高くなる
ように構成してもよい。また、この場合、小当りの当選確率の設定差が大当りの当選確率
の設定差と同じ比率となるようにしてもよい。具体的には、設定値「1」における小当り
の当選確率を1/100とするのであれば、設定値「2」における小当りの当選確率が1
/93.75となるように設計し、設定値「3」における小当りの当選確率が1/87.
5となるように設定してもよい。
また、小当りを設けない遊技機において、本特徴部121IWで示した構成を適用する
ように構成してもよい。
また、本特徴部121IWでは、CPU103は、図20−4(A)〜(C)に示す表
示結果判定テーブルを用いて大当りまたは小当りとするか否かを判定するようになってい
るが、大当り判定テーブルと小当り判定テーブルとを別個に設け、大当りの判定は、変動
特図指定バッファによらず第1特別図柄の変動表示である場合と第2特別図柄の変動表示
である場合とで共通のテーブルを用いて行うようにし、小当りの判定は、変動特図指定バ
ッファが第1である場合と第2である場合とで別個のテーブルを用いて行うようにしても
よい。
また、本特徴部121IWでは、設定値「1」<設定値「2」<設定値「3」の順に有
利度が高くなる場合を示しているが、例えば、遊技状態に応じて有利度の順位が変化する
ように構成してもよい。例えば、高確率/高ベース状態に制御され、次回の大当りが発生
するまで高確率/高ベース状態が維持され、且つ小当り遊技である程度の賞球が得られる
ように構成された遊技機に適用した場合に、本例では、図20−4に示すように、第2特
別図柄の変動表示が実行される場合には1/2の高い確率で小当りが発生し賞球が得られ
やすい期間となりうるので、特定の遊技状態(この例では、高確率/高ベース状態)では
、他の遊技状態とは異なり、逆に大当りが発生しにくい(高確率/高ベース状態が継続し
やすい)設定値「1」が最も有利度が高い設定となるようにしてもよい。
また、例えば、確変状態(高確率状態)に制御された後、所定回数(確変終了回数)の
変動表示が実行されたことにもとづいて確変状態が終了する遊技機に適用した場合に、同
じ確変終了回数であれば、設定値「1」<設定値「2」<設定値「3」の順に確変継続率
(連荘率)が高くなるように構成してもよい。
尚、本特徴部121IWでは、パチンコ遊技機1に設定可能な設定値として1〜3の計
3個の設定値を設けているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機
1に設定可能な設定値は、2個または4個以上であってもよい。
(大当り種別判定テーブル)
図20−5(A)は、ROM101に記憶されている大当り種別判定テーブルを示す説
明図である。なお、本特徴部121IWでは、遊技球が第1始動入賞口に入賞したことに
基づく保留記憶を用いて(すなわち、第1特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種
別を決定する場合と、遊技球が第2始動入賞口に入賞したことに基づく保留記憶を用いて
(すなわち、第2特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合とで、
共通の大当り種別判定テーブルを用いるように構成されているが、異なるテーブルを設け
て、いずれの大当り種別に決定されるかの割合が異なるようにしてもよい。
大当り種別判定テーブルは、変動表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたとき
に、大当り種別判定用の乱数(MR2)に基づいて、大当りの種別を大当り種別A〜大当
り種別Cのうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
図20−5(A)に示す大当り種別判定テーブルにおいては、設定値ごとに大当り種別
判定用の乱数(MR2)に対応する判定値が割り当てられているが、説明を簡略化するた
めに、割り当てられた判定値の割合が示されている。つまり、設定値ごとに大当り種別A
〜大当り種別Cのいずれに判定されるかの割合が示されている。なお、後述する図20−
6に示すハズレ変動パターン判定テーブルや、図20−7に示す非リーチハズレ変動パタ
ーン判定テーブル等についても、実際には乱数に対応する判定値が割り当てられているが
、説明を簡略化するために、割り当てられた判定値の割合が示されている。
図20−5(A)に示すように、大当り種別判定テーブルにおいては、設定値が「1」
である場合、大当り種別Cに決定される割合が高く、設定値が「2」である場合、大当り
種別Bに決定される割合が高く、設定値が「3」である場合、大当り種別Aに決定される
割合が高くなるように判定値が割り当てられている。
ここで、本特徴部121IWにおける大当り種別について、図20−5(B)を用いて
説明すると、本特徴部121IWでは、大当り種別毎に、大当り遊技におけるファンファ
ーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間がそれぞれ定められている。
ファンファーレ期間とは、例えば、主基板11側において、ステップS114の大当り
開放前処理が実行される期間であり、演出制御基板12側において、大当り図柄が停止表
示された後に、大当り遊技状態の開始を報知する演出動作としてのファンファーレ演出が
実行される期間である。
インターバル期間とは、例えば、主基板11側において、ステップS116の大当り開
放後処理が実行される期間であり、演出制御基板12側において、大入賞口を開放状態と
するラウンドが終了した後に、次のラウンドの開始を報知する演出動作としてのインター
バル演出が実行される期間である。
エンディング期間とは、例えば、主基板11側において、ステップS117の大当り終
了処理が実行される期間であり、演出制御基板12側において、大当り遊技状態の終了を
報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間である。
図20−5(B)に示すように、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンデ
ィング期間は、大当り種別Aの場合に最も長くなり、次に大当り種別Bの場合に長くなり
、大当り種別Cの場合に最も短くなるように設定されている。
上述のように、本特徴部121IWでは、設定値が「1」である場合には、大当り種別
Cと判定される割合が高いため、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディ
ング期間が比較的短くなりやすい。一方、設定値が「3」である場合には、大当り種別A
と判定される割合が高いため、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディン
グ期間が比較的長くなりやすい。よって、設定値が「1」<「2」<「3」の順に、ファ
ンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の平均期間は長くなる。
本特徴部121IWでは、設定値が「1」<「2」<「3」の順に、大当りの当選確率
(出玉率)が高くなるように構成されているが、同時に、設定値が「1」<「2」<「3
」の順に、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の平均期間は
長くなるようにも構成されている。このような構成により、大当りの当選確率(出玉率)
が高い設定であるときには、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング
期間の平均期間を長くすること、すなわち遊技の進行を遅らせることができ、射幸性が高
くなり過ぎてしまうことを防止することができる。
本特徴部121IWでは、大当り遊技中に、設定値を示唆する大当り中示唆演出(詳細
については後述する)を実行可能に構成されているが、この大当り中示唆演出をファンフ
ァーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間において実行可能である。そのよ
うな構成により、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の興趣
を高めることができる。また、遊技者の関心を大当り中示唆演出に向けることにより、各
期間の長短に気付かれにくくすることができる。
なお、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間においては、設
定される期間の長さに関わらず、共通の演出を実行するようにしてもよい。この場合には
、遊技者が期間の長短に気付きにくい演出(例えば、静止画像の表示等)が共通して実行
されることが望ましい。
また、本特徴部121IWでは、大当り種別ごとにファンファーレ期間、インターバル
期間およびエンディング期間が設定され、設定値ごとにいずれの大当り種別と判定される
かの割合が異なるように構成することにより、大当りの当選確率(出玉率)が高い設定で
あるときには、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の平均期
間を長くする、すなわち遊技の進行を遅らせるようにしているが、このような構成に限ら
ず、設定値ごとにファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間が固定
的に設定されているようにしてもよい。また、例えば、予め定められた期間が異なる複数
種類のファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間からいずれかを抽
選によって決定するようにしてもよい。この場合には、大当り種別A<B<Cの順に、比
較的長い期間が設定されたファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期
間が選択される割合が高くなるように判定値が設定されたテーブルを用いることで、設定
値が「1」<「2」<「3」の順に、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエン
ディング期間の平均期間が長くなるようにすることができる。
本特徴部121IWでは、大当り種別A〜大当り種別Cのいずれの場合にも、大当り遊
技状態の終了後において実行される時短制御および確変制御は、所定回数(本特徴部12
1IWでは100回)の特図ゲームが実行されること、或いは該所定回数の特図ゲームが
実行される前に大当り遊技状態となることにより終了するが、例えば、大当り種別ごとに
時短制御および確変制御の回数が異なるようにしてもよいし、特定の大当り種別の場合に
は、大当り遊技状態の終了後において実行される高確制御および時短制御が、該大当り遊
技状態の終了後において再度大当りが発生するまで継続して実行されるようにしてもよい
。このような特定の大当り種別となる場合には、大当り遊技状態が通常状態を介すること
なく連続的に発生する、いわゆる連荘状態となる。本特徴部121IWでは、パチンコ遊
技機1に設定される設定値毎に大当りとなる割合が異なるように構成されているが、この
ような構成に加えて、または代えて、設定値毎に確変継続率(連荘率)が異なるようにし
てもよい。
また、本特徴部121IWでは、大当り種別A〜大当り種別Cに有利度(例えば、大当
り遊技中のラウンド数や、時短制御および確変制御の有無、制御回数など)の違いはなく
、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の平均期間が異なるよ
うに構成されているが、例えば、大当り種別ごとに、大当り遊技中のラウンド数や、時短
制御および確変制御の有無、制御回数を異ならせ、有利度が異なるようにしてもよい。こ
の場合には、ラウンド中の演出は、大当り種別ごとに異なるようにしてもよいし、大当り
種別に関わらず同じようにしてもよい。
尚、本特徴部121IWでは、設定されている設定値に応じて、変動表示結果が大当り
となる場合の大当り種別を大当り種別A、大当り種別B、大当り種別Cから異なる割合で
決定する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、設定されてい
る設定値によっては、大当り種別A、大当り種別B、大当り種別Cのうち、決定され得な
い大当り種別が1つまたは複数あってもよい。つまり、設定されている設定値に応じて大
当り種別の決定割合が異なることには、いずれかの大当り種別を決定しないこと(決定割
合が0%である)や、特定の大当り種別を100%の割合で決定すること含まれている。
また、本特徴部121IWでは、大当り種別に応じてファンファーレ期間、インターバ
ル期間およびエンディング期間が異なる場合を示したが、そのような態様にかぎらず、大
当り種別によらずにファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間を異
ならせるように構成してもよい。例えば、設定値「1」〜「3」のいずれであるかに応じ
て、その設定値に応じたファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間
を一律に決定するように構成してもよい。また、例えば、設定値「1」〜「3」のいずれ
であるかに応じて、その設定値に応じた選択確率による抽選処理を行い、ファンファーレ
期間、インターバル期間およびエンディング期間を決定するように構成してもよい。
このように、本特徴部121IWでは、設定されている設定値に応じて変動表示結果が
大当りとなった場合の大当り種別の決定割合が異なっているので、遊技興趣を向上できる
ようになっている。
尚、本特徴部121IWでは、大当り種別を大当り種別判定用の乱数値であるMR2を
用いて決定しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当り種別は、特図表
示結果判定用の乱数値であるMR1を用いて決定してもよい。
また、本特徴部121IWでは、パチンコ遊技機1に設定される設定値が大きいほど遊
技者にとって有利となる(大当り確率や小当り確率が高まることや、大当り種別としての
大当り種別Cが決定されやすくなること等)形態を例示しているが、本発明はこれに限定
されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定される設定値が小さいほど遊技者にとって
有利となるようにしてもよい。
また、本特徴部121IWでは、パチンコ遊技機1に設定される設定値に応じて大当り
確率が変化する一方で、遊技性自体は変化しない形態を例示しているが、本発明はこれに
限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定される設定値に応じて遊技性が変化す
るようにしてもよい。
例えば、パチンコ遊技機1に設定される設定値が1である場合は、通常状態での大当り
確率が1/320、確変状態が65%の割合でループする遊技性(所謂確変ループタイプ
)とし、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が2である場合は、通常状態での大当
り確率が1/200、大当り遊技中の特定のラウンドにおいて遊技球が特別可変入賞球装
置7内に設けられた所定のカウントスイッチを通過することに基づいて大当り遊技終了後
の遊技状態を確変状態に制御する一方で、大当り種別に応じて大当り遊技中に遊技球が該
カウントスイッチを通過する割合が異なる遊技性(所謂V確変タイプ)とし、パチンコ遊
技機1に設定されている設定値が3である場合は、大当り確率が1/320且つ小当り確
率が1/50であり、高ベース中(時短制御中)に遊技球が特別可変入賞球装置7内に設
けられた所定のカウントスイッチを通過することに基づいて大当り遊技状態に制御する遊
技性(所謂1種2種混合タイプ)としてもよい。更に、パチンコ遊技機1に設定されてい
る設定値が1〜3と遊技性が同一であるが、これら設定値が1〜3のいずれかである場合
よりも大当り確率や小当り確率が高い一方で大当り遊技中に獲得可能な賞球数が少ない設
定(例えば、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が4である場合)を設けてもよい
更に、このように、設定値に応じて遊技性を変化させる場合は、共通のスイッチを異な
る用途に使用してもよい。具体的には、上述の例であれば、設定値が1や4の場合は、特
別可変入賞球装置7内に設けられた所定のカウントスイッチを演出用スイッチ(遊技球が
該カウントスイッチを通過する毎に所定の演出を実行するためのスイッチ)として使用し
、設定値が2や3の場合は、特別可変入賞球装置7内に設けられた所定のカウントスイッ
チを遊技用スイッチ(遊技球が該カウントスイッチを通過したことに基づいて遊技状態を
確変状態や大当り遊技状態に制御するためのスイッチ)として使用してもよい。
(小当り種別判定テーブル)
図20−5(C)は、ROM101に記憶されている小当り種別判定テーブルを示す説
明図である。図20−5(C)に示すように、本特徴部121IWでは、小当り種別とし
て小当り種別A〜Cが設けられている。図20−5(C)に示すように、本特徴部121
IWでは、設定値「1」〜「3」のいずれであるかに関係なく、小当り種別A〜Cの決定
割合は同じである。
また、本特徴部121IWでは、小当り種別A〜Cのいずれであるかに関係なく、小当
り遊技中の大入賞口の開放期間や開放回数は同じであり、遊技における有利度合いは同じ
である。
(変動パターン判定テーブル)
また、ROM101には、変動パターン判定用の乱数値MR3に基づいて変動パターン
を決定するための変動パターン判定テーブルも記憶されており、変動パターンを、事前決
定結果に応じて前述した複数種類のうちのいずれかの変動パターンに決定する。
具体的には、変動パターン判定テーブルとしては、変動表示結果を「大当り」にするこ
とが事前決定されたときに使用される大当り変動パターン判定テーブルと、変動表示結果
を「小当り」にすることが事前決定されたときに使用される小当り変動パターン判定テー
ブルと、変動表示結果を「ハズレ」にすることが事前決定されたときに使用されるハズレ
変動パターン判定テーブルとが予め用意されている。
(ハズレ変動パターン判定テーブル)
図20−6は、ハズレ変動パターン判定テーブルを示す説明図である。本特徴部121
IWでは、電源投入時に設定変更が行われた時点から変動表示が所定回(本例では30回
)実行されるまでの期間(以下、特別期間ともいう)と、それ以外の期間(以下、非特別
期間ともいう)とで、異なるハズレ変動パターン判定テーブルを用いるように構成されて
いる。
具体的には、特別期間においては、図20−6(A)に示す第1ハズレ変動パターン判
定テーブルを用いて変動パターンを判定し、非特別期間においては、図20−6(B)に
示す第2ハズレ変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを判定する。なお、本特
徴部121IWでは、電源投入時に設定変更が行われた時点から変動表示が所定回(本例
では30回)実行されるまでの期間を特別期間としているが、本発明はこれに限定される
ものではなく、例えば、電源投入時に設定変更が行われたか否かに関わらず、変動表示が
所定回(本例では30回)実行されるまでの期間を特別期間としてもよい。また、リアル
タイムクロック等を用いて、所定の時間帯(例えば、午前9時から午前11時まで)であ
れば特別期間としてもよい。また、初回の大当りが発生するまでの期間を特別期間として
もよい。
図20−6(A),(B)に示す第1,第2ハズレ変動パターン判定テーブルは、いず
れも設定値「1」<「2」<「3」の順に、ノーマルリーチハズレやスーパーリーチハズ
レとなる割合が高く、非リーチハズレとなる割合が低くなるように判定値が割り当てられ
ている。このような構成により、設定値に応じてノーマルリーチやスーパーリーチの実行
割合が異なるため、ノーマルリーチやスーパーリーチが実行される頻度によって設定値が
示唆されることになる。
また、図20−6(A)に示す第1ハズレ変動パターン判定テーブルは、図20−6(
B)に示す第2ハズレ変動パターン判定テーブルよりも、ノーマルリーチハズレとなる割
合が高く、さらに設定値間のノーマルリーチハズレとなる割合の差が大きくなるように判
定値が割り当てられている。このような構成により、特別期間においては、非特別期間よ
りもノーマルリーチが実行される頻度の違いが認識しやすくなる(すなわち設定値の示唆
を認識しやすくなる)ため、特別期間に遊技を行う動機を与えることができ、遊技興趣を
高めることができる。
なお、例えば、スーパーリーチを伴う変動パターン(またはそのうちの特定の変動パタ
ーン)については、設定値の違いに関わらず(または特別期間と非特別期間との違いに関
わらず)、同じ割合で決定されるようにしてもよい。このようにすることにより、設定値
に応じて、特定の変動パターン(本例ではノーマルリーチハズレ)のみ実行割合が異なる
ことになり、特定の変動パターンが実行される頻度によって設定値が示唆されることにな
る。なお、逆に、設定値に応じてスーパーリーチハズレとなる変動パターンの選択割合も
異ならせてもよい。
また、図20−6(A),(B)に示す第1,第2ハズレ変動パターン判定テーブルは
、設定値に応じて、非リーチハズレ以外のときに、ノーマルリーチハズレとスーパーリー
チハズレとのいずれとなるかの割合(すなわち、ノーマルリーチハズレ:スーパーリーチ
ハズレのバランス)が異なるように判定値が割り当てられている。具体的には、図20−
6(A)に示す第1ハズレ変動パターン判定テーブルは、設定値「1」<「2」<「3」
の順に、ノーマルリーチハズレの比率が著しく高くなり(本例では、5%ずつ高くなる)
、具体的には、図20−6(B)に示す第2ハズレ変動パターン判定テーブルは、設定値
「1」<「2」<「3」の順に、ノーマルリーチハズレの比率が僅かに高くなる(本例で
は、0.2%ずつ高くなる)ように構成されている。このような構成により、ノーマルリ
ーチハズレとスーパーリーチハズレとの選択傾向によって設定値が示唆されることになる
。また、特別期間と非特別期間とで選択傾向の違いを大きくすることができる。
本特徴部121IWでは、設定値に応じて、異なる割合で設定示唆演出を実行可能であ
るが、これは、設定値に応じてノーマルリーチハズレおよびスーパーリーチハズレ全体の
実行割合が異なること、設定値に応じてノーマルリーチハズレおよびスーパーリーチハズ
レの実行比率が異なること、設定値に応じてノーマルリーチハズレのみ実行割合が異なる
ことを含む概念である。
本特徴部121IWでは、図20−6(A),(B)に示す第1,第2ハズレ変動パタ
ーン判定テーブルのいずれが用いられたときにも、画像表示装置5において共通の背景画
像を表示して、飾り図柄の変動表示を行う。また、設定値が1〜3のいずれに設定されて
いるときにも、画像表示装置5において共通の背景画像を表示して、飾り図柄の変動表示
を行う。なお、特別期間や電源投入時から変動表示が所定回(本例では30回)実行され
るまでの期間のみ、専用の背景画像が表示されるようにしてもよい。このような構成によ
り、特別期間や電源投入時から変動表示が所定回(本例では30回)実行されるまでの期
間の遊技興趣を高めることができる。
なお、本特徴部121IWの例に限らず、例えば、設定値を示唆する特殊変動パターン
(例えば、飾り図柄の変動表示の態様が通常とは異なる変動パターンであって、設定値1
または2の場合にのみ選択される)を設け、特別期間においてのみ特殊変動パターンが選
択され得るようにしてもよい。このような構成によっても、特別期間に遊技を行う動機を
与えることができ、遊技興趣を高めることができる。
(非リーチハズレ変動パターン判定テーブル)
図20−7は、非リーチハズレ変動パターン判定テーブルを示す説明図である。本特徴
部121IWでは、変動時間が異なる複数種類の非リーチハズレ変動パターンが設けられ
ており、変動パターンが非リーチハズレに決定されたときに、さらに非リーチハズレA〜
Cのいずれにするかに決定するように構成されている。なお、このような構成に限らず、
例えば、図20−6に示すハズレ変動パターン判定テーブルに、非リーチハズレA〜Cが
含まれるようにして、非リーチハズレA〜C、ノーマルリーチハズレ、スーパーリーチハ
ズレのいずれかに決定するように構成してもよい。
図20−7に示すように、非リーチハズレ変動パターン判定テーブルにおいては、設定
値が「1」である場合、非リーチハズレC(変動時間7秒)に決定される割合が高く、設
定値が「2」である場合、非リーチハズレB(変動時間8秒)に決定される割合が高く、
設定値が「3」である場合、非リーチハズレA(変動時間9秒)に決定される割合が高く
なるように判定値が割り当てられている。
本特徴部121IWでは、設定値が「1」である場合には、非リーチハズレCと判定さ
れる割合が高いため、非リーチハズレ時の変動時間が比較的短くなりやすい。一方、設定
値が「3」である場合には、非リーチハズレAと判定される割合が高いため、非リーチハ
ズレ時の変動時間が比較的長くなりやすい。よって、設定値が「1」<「2」<「3」の
順に、平均変動時間が長くなる。
本特徴部121IWでは、設定値が「1」<「2」<「3」の順に、大当りの当選確率
(出玉率)が高くなるように構成されているが、同時に、設定値が「1」<「2」<「3
」の順に、平均変動時間が長くなるようにも構成されている。このような構成により、大
当りの当選確率(出玉率)が高い設定であるときには、平均変動時間を長くすること、す
なわち遊技の進行を遅らせることができ、射幸性が高くなり過ぎてしまうことを防止する
ことができる。
本特徴部121IWでは、設定値に応じて、変動時間が異なる非リーチハズレA〜Cの
いずれとなるかの割合を異ならせることにより、平均変動時間が異なるように構成されて
いるが、例えば、非リーチハズレ以外の変動パターン(例えば、ノーマルリーチハズレや
スーパーリーチハズレ等)も、変動時間が異なるように複数種類設け、設定値に応じて、
選択される割合が異なるようにしてもよい。なお、変動パターン(例えば、ノーマルリー
チハズレやスーパーリーチハズレ等)を変動時間が異なるように複数種類設ける場合には
、飾り図柄の揺れ表示や高速変動表示の時間等を異ならせるようにして、演出等の見え方
には違いがないようにすることが望ましい。
また、本特徴部121IWでは、設定値に応じて、平均変動時間が異なるように構成さ
れているが、このような構成に代えて、または加えて、設定値に応じて、確定飾り図柄(
最終停止図柄)が停止表示される期間が異なるようにしてもよい。このような構成により
、大当りの当選確率(出玉率)が高い設定であるときには、確定飾り図柄(最終停止図柄
)が停止表示される期間を長くすること、すなわち遊技の進行を遅らせることができ、射
幸性が高くなり過ぎてしまうことを防止することができる。
また、本特徴部121IWでは、非リーチハズレA〜Cにそれぞれ変動時間が設定され
、設定値ごとに非リーチハズレA〜Cのいずれに決定するかの割合が異なるように構成す
ることにより、大当りの当選確率(出玉率)が高い設定であるときには、平均変動時間を
長くする、すなわち遊技の進行を遅らせるようにしているが、このような構成に限らず、
設定値ごとに各変動パターンの変動時間が固定的に設定され、大当りの当選確率(出玉率
)が高い設定の方が、変動時間が長くなるようにしてもよい。
なお、本特徴部121IWでは、他の変動パターンに比べて変動時間が短い短縮用の変
動パターンが設けられている。例えば、非リーチハズレA(変動時間9秒)よりも変動時
間が短い短縮非リーチハズレ(変動時間1.5秒)の変動パターンが設けられている。そ
して、この短縮用の変動パターンは、例えば、保留記憶数が所定数(例えば3)以上であ
るときに、用いられるように構成されている。このような構成は、保留記憶数が上限に達
している状態、または上限に近い状態であるときに、この状態を解消して、効率的に変動
表示を行う(すなわち効率的に遊技を進行する)ことを目的とするものである。ゆえに、
保留記憶数が所定数以上であるときに、遊技の進行を遅らせることは不適当であるともい
える。そのため、本特徴部121IWでは、保留記憶数が所定数以上であるときに用いら
れる短縮用の変動パターンについては、設定値に関わらず、共通の変動時間となっている
。なお、本特徴部121IWの構成に関わらず、保留記憶数が所定数以上であるときに用
いられる短縮用の変動パターンについても、設定値に応じて変動時間を異ならせるように
してもよい。
(設定変更処理)
次に、本特徴部121IWにおけるパチンコ遊技機1の設定値の変更について説明する
。図20−8および図20−9は、特徴部121IWにおける遊技制御メイン処理を示す
フローチャートである。なお、本特徴部121IWにおいて、ステップIWS001〜S
002の処理は、図3で示したステップS1〜S2の処理と同様である。
初期設定を行うと、CPU103は、遊技機への電源供給を開始したときに演出制御手
段(具体的には、演出制御用CPU120)が起動するまでの時間を計測するための演出
制御手段起動待ちタイマをセットする(ステップ121IWS003)。この場合、演出
制御手段起動待ちタイマには、遊技機への電源供給を開始してから演出制御用CPU12
0が起動するまでに十分な時間がセットされる。次いで、CPU103は、演出制御手段
起動待ちタイマの値を1減算し(ステップ121IWS004)、減算後の演出制御手段
起動待ちタイマの値が0となっているか否かを確認する(ステップ121IWS005)
。演出制御手段起動待ちタイマの値が0となっていなければ、ステップ121IWS00
4に戻り、ステップ121IWS004〜S005の処理を繰り返し実行する。演出制御
手段起動待ちタイマの値が0となっていれば、ステップ121IWS006に移行する。
ステップ121IWS003〜S005の処理が実行されることによって、演出制御用
CPU120が起動するまで待ってからステップ121IWS006以降の処理が実行さ
れ、設定値の変更や確認、RAMの初期化や復旧処理などが実行される。そのため、後述
する設定値コマンドや初期化指定コマンド、復旧時のコマンドなど各種のコマンド類が演
出制御用CPU120が起動する前に送信されてしまうような事態を防止することができ
、コマンドの取りこぼしが発生することを防止することができる。
次いで、CPU103は、例えば、RAM102に工場出荷時の設定のままであること
を示す工場出荷時設定フラグ(例えば、このフラグは、後述するRAMクリア処理1,2
や復旧処理が実行されてもクリアされないようにし、後述する設定変更処理が実行された
ときにクリアされる)がセットされるようにしておき、ステップ121IWS006では
、この工場出荷時設定フラグがセットされているか否かを確認するようにすればよい。な
お、そのような態様にかぎらず、例えば、設定値として工場出荷時のままであることを示
す値(例えば、「0」や「−」)をセットするようにし、ステップ121IWS006で
設定値の値が工場出荷時の値のままであるか否かを確認するようにしてもよい。工場出荷
時の設定のままであれば(ステップ121IWS006;No)、ステップIWS010
に移行する。
工場出荷時の設定でなければ(ステップ121IWS006;Yes)、すなわち少な
くとも既に1回は設定値の変更が行われていれば、CPU103は、ステップS4と同様
の処理により、RAM102(バックアップRAM)にバックアップデータが保存されて
いるか否かを判定する(ステップ121IWS007)。具体的には、ステップ121I
WS007では、CPU103は、バックアップフラグがオンであるか否かを判定する。
バックアップフラグがオフでRAM102にバックアップデータが記憶されていない場合
(ステップ121IWS007;No)、ステップIWS010に移行する。
RAM102にバックアップデータが記憶されている場合(ステップ121IWS00
7;Yes)、CPU103は、ステップS5と同様の処理により、バックアップしたデ
ータのデータチェックを行い(誤り検出符号を用いて行われる)、データが正常か否かを
判定する(ステップ121IWS008)。ステップ121IWS008では、例えば、
パリティビットやチェックサムにより、RAM102のデータが、電力供給停止時のデー
タと一致するか否かを判定する。これらが一致すると判定された場合、RAM102のデ
ータが正常であると判定する。RAM102のデータが正常でないと判定された場合(ス
テップ121IWS008;No)、ステップIWS010に移行する。
RAM102のデータが正常であると判定された場合(ステップ121IWS008;
Yes)、CPU103は、現在設定値の変更中であることを示す設定変更中フラグがセ
ットされているか否かを確認する(ステップ121IWS009)。設定変更中フラグが
セットされていれば(ステップ121IWS009;No)、すなわち設定値の変更中に
電断などが発生して遊技機への電源供給が再開された場合、ステップIWS010に移行
する。
ステップ121IWS010では、CPU103は、RAM異常エラー報知コマンドを
演出制御用CPU120に対して送信する制御を行う(ステップ121IWS010)。
なお、CPU103は、表示モニタ121IW029においてRAM異常エラーであるこ
とを示す表示(例えば、「E」の表示)を表示する制御を行うようにしてもよい。
次いで、CPU103は、扉開放センサ121IW090からの出力信号がオンである
か否かを判定する(ステップ121IWS011)。扉開放センサ121IW090から
の出力信号がオンであれば、CPU103は、設定キー121IW051がオンであるか
否かを判定する(ステップ121IWS012)。設定キー121IW051がオンであ
れば、CPU103は、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(
ステップ121IWS013)。クリアスイッチからの出力信号がオンであれば、CPU
103は、RAMクリア1処理を実行する(ステップ121IWS014)。RAMクリ
ア1処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファ
をクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。ただし、RAMク
リア1処理では、RAM102の記憶領域のうち連比や役比、ベースなどの性能表示用の
情報を記憶する領域以外の領域がクリアされ、連比や役比、ベースなどの性能表示用の情
報はクリアされず保持される。また、RAMクリア1処理では、RAM102に記憶され
る設定値の値もクリアされる。そして、ステップ121IWS027に移行する。
一方、扉開放センサ121IW090からの出力信号がオフである場合や(ステップ1
21IWS011のN)、設定キー121IW051がオフである場合(ステップ121
IWS012のN)、クリアスイッチからの出力信号がオフである場合(ステップ121
IWS013のN)には、ステップ121IWS014には移行せず、ループ処理に移行
する。
ステップ121IWS006〜S014の処理が実行されることによって、本特徴部1
21IWでは、バックアップRAMが正常でない場合や(ステップ121IWS007,
S008のN)、工場出荷時用の設定のままとなっている場合(ステップ121IWS0
06のY)、設定変更中に電断などが発生した場合(ステップ121IWS009のY)
には、遊技機用枠121IW003が開放された状態で設定キー121IW051がオン
操作され且つクリアスイッチがオン操作されたことを条件にRAMクリアされてステップ
121IWS027以降の設定値の変更が可能となる。一方で、遊技機用枠121IW0
03が開放され、設定キー121IW051およびクリアスイッチがオン操作されないか
ぎり、ループ処理が実行され、設定値の変更を行えず、遊技制御も進行しない。
設定変更中フラグがセットされていなければ(ステップ121IWS009;No)、
CPU103は、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステッ
プ121IWS015)。
クリアスイッチからの出力信号がオンでなければ、CPU103は、扉開放センサ12
1IW090からの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ121IWS01
6)。扉開放センサ121IW090からの出力信号がオンであれば、CPU103は、
設定キー121IW051がオンであるか否かを判定する(ステップ121IWS017
)。設定キー121IW051がオンであれば、CPU103は、設定確認処理を開始す
ることを示す設定確認処理開始コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップ121
IWS018)。
演出制御基板12側では、設定確認処理開始コマンドを受信すると、設定確認中である
旨を報知する制御を行う(例えば、画像表示装置5において所定の画像を表示したり、ス
ピーカ8L、8Rから所定の音を出力したり、装飾用LEDといった装飾発光体を所定の
態様により発光させたりする)。なお、この場合、演出制御基板12側において、プッシ
ュボタン31Bなど演出用の操作ボタンが押下されることによって、「メンテナンスモー
ド」などと表示してメンテナンスモードに移行するように構成してもよい。「メンテナン
スモード」とは、例えば、リアルタイムクロックの日時設定や、各種エラーの発生履歴(
いつどのようなエラーが発生したかの記録)、設定変更履歴(いつ設定値を変更したかや
変更後の設定値の記録)を確認できるモードである。なお、設定キー121IW051が
オフとなり設定確認処理や設定変更処理が終了すると、メンテナンスモードも終了する。
次いで、CPU103は、設定確認処理(ステップ121IWS019)を実行する。
設定確認処理を終了すると、CPU103は、ステップS6と同様の処理により、主基
板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(ステップ121IWS
020)を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアッ
プしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。次いで、CPU103は、設定
確認処理が終了したことを示す設定確認処理終了コマンドを演出制御基板12に送信する
(ステップ121IWS021)。そして、ステップ121IWS034に移行する。
一方、扉開放センサ121IW090からの出力信号がオンでなかった場合(ステップ
121IWS016のN)や設定キー121IW051がオンでなかった場合(ステップ
121IWS017のN)には、CPU103は、ステップS6と同様の処理により、主
基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(ステップ121IW
S022)を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックア
ップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。また、CPU103は、ステ
ップS7と同様の処理により、電断からの復旧を指示する演出制御コマンドを演出制御基
板12に送信する(ステップ121IWS023)。そして、ステップ121IWS03
4に移行する。
クリアスイッチからの出力信号がオンであれば、CPU103は、RAMクリア2処理
を実行する(ステップ121IWS024)。RAMクリア2処理では、CPU103は
、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理
を行い、作業領域に初期値を設定する。ただし、RAMクリア2処理では、RAM102
の記憶領域のうち連比や役比、ベースなどの性能表示用の情報を記憶する領域、および設
定値を記憶する領域以外の領域がクリアされ、連比や役比、ベースなどの性能表示用の情
報、および設定値の情報はクリアされず保持される。
次いで、CPU103は、扉開放センサ121IW090からの出力信号がオンである
か否かを判定する(ステップ121IWS025)。扉開放センサ121IW090から
の出力信号がオンであれば、CPU103は、設定キー121IW051がオンであるか
否かを判定する(ステップ121IWS026)。設定キー121IW051がオンであ
れば、CPU103は、設定変更中フラグをセットする(ステップ121IWS027)
次いで、CPU103は、設定変更処理を開始することを示す設定変更処理開始コマン
ドを演出制御基板12に送信する(ステップ121IWS028)。演出制御基板12側
では、設定変更処理開始コマンドを受信すると、設定変更中である旨を報知する制御を行
う(例えば、画像表示装置5において所定の画像を表示したり、スピーカ8L、8Rから
所定の音を出力したり、装飾用LEDといった装飾発光体を所定の態様により発光させた
りする)。
次いで、CPU103は、設定変更処理(ステップ121IWS029)を実行する。
設定変更処理を終了すると、CPU103は、設定変更中フラグをリセットする(ステ
ップ121IWS030)。また、CPU103は、設定された設定値を示す設定値コマ
ンドを演出制御基板12に送信する(ステップ121IWS031)。また、設定変更処
理が終了したことを示す設定変更処理終了コマンドを演出制御基板12に送信する(ステ
ップ121IWS032)。そして、ステップ121IWS034に移行する。
一方、扉開放センサ121IW090からの出力信号がオンでなかった場合(ステップ
121IWS025のN)や設定キー121IW051がオンでなかった場合(ステップ
121IWS026のN)には、CPU103は、ステップS9と同様の処理により、初
期化を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS9)。そし
て、ステップ121IWS034に移行する。
なお、本特徴部121IWにおいて、ステップIWS034〜S036の処理は、図3
で示したステップS10〜S12の処理と同様である。
次に、設定確認処理(ステップ121IWS019)について説明する。図20−10
(A)は、設定確認処理(ステップ121IWS019)を示すフローチャートである。
設定確認処理では、CPU103は、先ず、RAM102のバックアップ領域に格納さ
れている設定値を特定し、特定した設定値を表示モニタ121IW029に表示する(ス
テップ121IWSA01)。
次いで、CPU103は、設定キー121IW051からの出力信号がオンであるか否
かを判定する(ステップ121IWSA02)。設定キー121IW051がオンであれ
ば、CPU103は、扉開放センサ121IW090からの出力信号がオンであるか否か
を判定する(ステップ121IWSA03)。扉開放センサ121IW090からの出力
信号がオンであれば、ステップ121IWSA02に移行し、ステップ121IWSA0
2〜SA03の処理を繰り返し実行する。すなわち、遊技機用枠121IW003が開放
状態であり且つ設定キー121IW051がオンの間は設定値を表示モニタ121IW0
29に表示する。
扉開放センサ121IW090からの出力信号がオンでなければ、CPU103は、設
定確認エラー処理を実行する(ステップ121IWSA04)。そして、その後、ループ
処理に移行する。なお、ステップ121IWSA04では、例えば、CPU103は、設
定確認エラーである旨を示すコマンドを送信して、演出制御用CPU120側でコマンド
を受信したことにもとづいて設定確認エラー報知を実行するようにしてもよい。また、例
えば、CPU103は、遊技機が搭載する基板のエラー用LEDを点灯などさせることに
よってエラー報知を行うようにしてもよい。また、本例では、設定確認エラー処理を実行
すると、ループ処理に移行することによって、その後、電源を再投入するまでエラー状態
を継続し、処理を進行させないようにしている。
設定キー121IW051がオンでなければ、CPU103は、扉開放センサ121I
W090からの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ121IWSA05)
。扉開放センサ121IW090からの出力信号がオンであれば、ステップ121IWS
A05の処理を繰り返し実行する。扉開放センサ121IW090からの出力信号がオン
でなければ(すなわち、遊技機用枠121IW003が閉鎖状態であれば)、設定確認処
理を終了する。
次に、設定変更処理(ステップ121IWS029)について説明する。図20−10
(B)は、設定変更処理(ステップ121IWS029)を示すフローチャートである。
設定変更処理では、CPU103は、先ず、RAM102のバックアップ領域に格納さ
れている設定値を特定し、特定した設定値を表示モニタ121IW029に表示する(ス
テップ121IWSB01)。
次いで、CPU103は、設定切替スイッチ121IW052からの出力信号がオンで
あるか否かを判定する(ステップ121IWSB02)。設定切替スイッチ121IW0
52からの出力信号がオンでなければ、ステップ121IWSB05に移行する。設定切
替スイッチ121IW052からの出力信号がオンとであれば(ステップ121IWSB
02のY)、CPU103は、表示モニタ121IW029に表示されている設定値を更
新表示する(ステップ121IWSB03)。例えば、表示モニタ121IW029に設
定値として「1」が表示されている場合は、表示モニタ121IW029の表示を「2」
に更新表示し、表示モニタ121IW029に設定値として「2」が表示されている場合
は、表示モニタ121IW029の表示を「3」に更新表示し、表示モニタ121IW0
29に設定値として「3」が表示されている場合は、表示モニタ121IW029の表示
を「1」に更新表示すればよい。また、CPU103は、表示モニタ121IW0029
に表示されている設定値(更新後の設定値)をRAM102のバックアップ領域に記憶(
既に記憶されている設定値に対して更新記憶)させる(ステップ121IWSB04)。
次いで、CPU103は、設定キー121IW051からの出力信号がオンであるか否
かを判定する(ステップ121IWSB05)。設定キー121IW051がオンであれ
ば、CPU103は、扉開放センサ121IW090からの出力信号がオンであるか否か
を判定する(ステップ121IWSB06)。扉開放センサ121IW090からの出力
信号がオンであれば、ステップ121IWSB02に移行し、ステップ121IWSB0
2〜SB06の処理を繰り返し実行する。すなわち、遊技機用枠121IW003が開放
状態であり且つ設定キー121IW051がオンの間はステップ121IWSB02〜S
B06の処理が繰り返し実行される。
扉開放センサ121IW090からの出力信号がオンでなければ、CPU103は、設
定変更エラー処理を実行する(ステップ121IWSB07)。そして、その後、ループ
処理に移行する。なお、ステップ121IWSB07では、例えば、CPU103は、設
定変更エラーである旨を示すコマンドを送信して、演出制御用CPU120側でコマンド
を受信したことにもとづいて設定変更エラー報知を実行するようにしてもよい。また、例
えば、CPU103は、遊技機が搭載する基板のエラー用LEDを点灯などさせることに
よってエラー報知を行うようにしてもよい。また、本例では、設定変更エラー処理を実行
すると、ループ処理に移行することによって、その後、電源を再投入するまでエラー状態
を継続し、処理を進行させないようにしている。なお、この場合、ステップ121IWS
027で設定変更中フラグがセットされたままとなっていることから、電源が再投入され
た後、RAMクリア1処理が実行されて(ステップ121IWS009のY、121IW
S014参照)、エラー状態が解除されることになる。設定キー121IW051がオン
でなければ、設定変更処理を終了する。
図20−11は、電源投入時に実行される処理を示す説明図である。本特徴部121I
Wでは、図20−11に示すように、電源投入時に設定キー121IW051がオンであ
る場合(さらに、扉開放センサ121IW090からの出力信号がオンである場合)には
、クリアスイッチがオンであれば、設定変更処理(ステップ121IWS029)が実行
され、クリアスイッチがオフであれば、設定確認処理(ステップ121IWS015〜S
017)が実行される。また、電源投入時に設定キー121IW051がオフである場合
には、クリアスイッチがオンであれば、初期化処理(ステップS8)が実行され、クリア
スイッチがオフであれば、復旧処理(ステップS6)が実行される。
次に、設定変更処理における表示モニタ121IW029の表示態様について説明する
。先ず、図20−12(A)及び図20−12(B)に示すように、遊技場の店員等の操
作によって電源がOFFとなる(電断させる)と、パチンコ遊技機1への電力の供給が停
止することによって表示モニタ121IW029での表示が終了する。尚、電源をOFF
とするタイミングにおいて大当り遊技中や小当り遊技中等の大入賞口の開放中である場合
は、ソレノイド82への電力の供給が停止することによって大入賞口が閉鎖される。
次に、図20−12(C)に示すように、遊技場の店員等がクリアスイッチを操作しつ
つ電源を投入すると(遊技制御メイン処理のステップS3でYesの場合)、設定キー1
21IW051がONとなっていることを条件にCPU103によって設定変更処理が実
行され、表示モニタ121IW029においてRAM102のバックアップ領域に格納さ
れている設定値が表示される。
このように表示モニタ121IW029にて設定値が表示されている状態において、図
20−12(D)に示すように、CPU103は、遊技場の店員等による設定切替スイッ
チ121IW052の操作を検出する毎に表示モニタ121IW029に表示している数
値を順次更新(例えば、設定切替スイッチ121IW052が操作される毎に1→2→3
→1→・・・のように更新)表示していく。また、表示モニタ121IW029に表示さ
れている設定値をRAM102のバックアップ領域に格納(更新記憶)する。
次いで、図20−12(E)に示すように、CPU103は、設定キー121IW05
1が遊技場の店員等の操作によってOFFとなったことに基づいて、表示モニタ121I
W029を点滅表示させることによって、遊技場の店員等に新たな設定値がRAM102
のバックアップ領域に格納されたことを報知する。なお、図示する例では、表示モニタ1
21IW029を点滅表示させる例を示しているが、消灯させてもよい。
また、RAM102のバックアップ領域に保留記憶が記憶されている場合は、該保留記
憶がクリアされる。また、図20−12(A)のタイミング(パチンコ遊技機1の電源が
OFFとなったタイミング)にて大入賞口が閉鎖された場合には、設定変更が行われると
RAMクリア処理が実行されて大当りに関する記憶が消去されるため、大入賞口は閉鎖さ
れたままとなる。以降、CPU103は、設定変更処理を終了し、遊技が可能な状態、つ
まり、変動表示結果や大当り種別、変動パターンの決定抽選や、賞球の払出等が実行可能
な状態となる。
尚、本特徴部121IWにおける設定変更処理では、表示モニタ121IW029に表
示する初期表示として、RAM102のバックアップ領域に格納されている設定値を表示
する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、設定変更処理にお
いて表示モニタ121IW029に表示する初期表示としては、遊技者にとって最も不利
な設定値(本特徴部121IWであれば「1」)、或いは、遊技者にとって最も有利な設
定値(本特徴部121IWであれば「3」)を表示するようにしてもよい。
また、図20−12に示す例では、設定値の確認時や変更時に表示モニタ121IW0
29の4桁の表示のうち1つ目の表示を用いて設定値を表示する場合を示したが、そのよ
うな態様にかぎらず、例えば、表示モニタ121IW029の2つ目以降の表示を用いて
設定値を表示するように構成してもよい。また、例えば、表示モニタ121IW029に
おいて専用の4桁表示を行うことによって設定値を表示するように構成してもよい。この
場合、例えば、設定値「1」であれば表示モニタ121IW029において「−S−1」
の4桁の表示を行ったり、設定値「2」であれば表示モニタ121IW029において「
−S−2」の4桁の表示を行ったり、設定値「3」であれば表示モニタ121IW029
において「−S−3」の4桁の表示を行ったりしてもよい。また、例えば、例えば、表示
モニタ121IW029の4桁の全ての表示に設定値を表示するように構成してもよい。
例えば、設定値「1」であれば表示モニタ121IW029において「1111」の4桁
の表示を行ったり、設定値「2」であれば表示モニタ121IW029において「222
2」の4桁の表示を行ったりしてもよい。
(特別図柄通常処理)
次に、本特徴部121IWにおける特別図柄通常処理(ステップS110)の処理につ
いて説明する。図20−13および図20−14は、特別図柄プロセス処理における特別
図柄通常処理(ステップS110)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理にお
いて、CPU103は、合算保留記憶数(第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計数)
の値を確認する(ステップ121IWS101)。例えば、合算保留記憶数をカウントす
るための合算保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。
合算保留記憶数が0でなければ、CPU103は、第2保留記憶数が0であるか否かを
確認する(ステップ121IWS102)。例えば、第2保留記憶数をカウントするため
の第2保留記憶数カウンタのカウント値が0であるか否かを確認する。第2保留記憶数が
0でなければ、CPU103は、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロ
セス処理を行っているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのか
を示すフラグ)に「第2」を示すデータを設定する(ステップ121IWS103)。第
2保留記憶数が0であれば、CPU103は、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータ
を設定する(ステップ121IWS104)。
ステップ121IWS102〜S104の処理が実行されることによって、本特徴部1
21IWでは、第2特別図柄の変動表示が第1特別図柄の変動表示よりも優先して実行さ
れる。なお、そのような態様にかぎらず、例えば、第1始動入賞口と第2始動入賞口とに
遊技球が入賞した始動入賞順に従って、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表
示とを実行するように構成してもよい。
次いで、CPU103は、RAM102において、特別図柄ポインタが示す方の保留記
憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の乱数
バッファ領域に格納する(ステップ121IWS105)。具体的には、CPU103は
、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶バッファにおける第
1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM10
2の乱数バッファ領域に格納する。また、CPU103は、特別図柄ポインタが「第2」
を示している場合には、第2保留記憶バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保
存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の乱数バッファ領域に格納す
る。
そして、CPU103は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント
値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップ121IWS106)。
具体的には、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1
保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第1保留記憶バッファにおける各保
存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第
2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第2保留記憶バッファにおける各
保存領域の内容をシフトする。
すなわち、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM
102の第1保留記憶バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応す
る保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に
格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM102の第2保留記
憶バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納さ
れている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。
よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領
域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2
保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
そして、CPU103は、合算保留記憶数の値を1減らす。すなわち、合算保留記憶数
カウンタのカウント値を1減算する(ステップ121IWS107)。なお、CPU10
3は、カウント値が1減算される前の合算保留記憶数カウンタの値をRAM102の所定
の領域に保存する。
次いで、CPU103は、RAM102に設定されている設定値を示す設定値コマンド
を演出制御基板12に送信する(ステップ121IWS108)。本特徴部では、既に説
明したように、ステップ121IWS031の処理が実行されることによって電源投入時
に設定変更処理を実行したときに設定値コマンドが送信されるのであるが、電源投入後も
、ステップ121IWS108の処理が実行されることによって変動表示を開始するごと
に設定値コマンドが送信される。
なお、同じ変動パターンを用いる場合であっても設定値ごとに異なる変動パターンコマ
ンドを送信するように構成すると、変動パターンの総数×設定値の数(本例では3)分の
変動パターンコマンドが必要となり、データ容量が増大してしまうおそれがある。そこで
、例えば、特定の変動パターンを用いる場合にのみ設定値コマンドを送信するようにし、
特定の変動パターンに対応する変動パターンコマンドのみ設定値の数分の変動パターンコ
マンドを設けるように構成してもよい。この場合、例えば、出力頻度が最も高い通常変動
の変動パターンを用いる場合にのみ設定値コマンドを送信するようにし、通常変動の変動
パターンに対応する変動パターンコマンドのみ設定値の数分の変動パターンコマンドを設
けるようにしてもよい。
また、本例では、電源投入時に送信する設定値コマンド(ステップ121IWS031
参照)と変動開始時に送信する設定値コマンド(ステップ121IWS108参照)とで
同じ設定値コマンドを送信する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば
、電源投入時用の設定値コマンドと変動開始時用の設定値コマンドとを別々のコマンドと
して構成し、電源投入時と変動開始時とで異なる設定値コマンドを送信するように構成し
てもよい。
また、本例では、変動開始時に変動パターンコマンドとは別に設定値コマンドを送信す
る場合を示しているが、変動パターンコマンドと設定値コマンドとを兼用する演出制御コ
マンドを送信するように構成してもよい。この場合、例えば、同じ変動パターンAを指定
する変動パターンコマンドであっても、設定値「1」である場合には変動パターンコマン
ドA−1を送信し、設定値「2」である場合には変動パターンコマンドA−2を送信し、
設定値「3」である場合には変動パターンコマンドA−3を送信するように構成してもよ
い。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ100側では設定値に関係なく同じ変動パター
ンコマンド(例えば、変動パターンコマンドA)を出力可能に構成し、演出制御用CPU
120側でいずれの設定値であるかに応じていずれの変動パターンを選択するかやその選
択割合を異ならせるように構成してもよい。例えば、設定値1であれば変動パターンA−
1を選択または変動パターンA−1を高い割合で選択したり、設定値2であれば変動パタ
ーンA−2を選択または変動パターンA−2を高い割合で選択したり、設定値3であれば
変動パターンA−3を選択または変動パターンA−3を高い割合で選択したりしてもよい
。この場合、例えば、変動パターンA−1〜A−3は、変動時間は同じであるが、擬似連
の有無や擬似連回数、リーチの有無や種類が異なるように構成されていればよい。また、
この場合、例えば、設定値コマンドを正常に受信できていない場合には、一律に変動パタ
ーンA−1を選択するようにしたり、設定値コマンドを正常に受信できていない場合専用
の選択割合で変動パターンを選択したりするように構成すればよい。
また、本例では、変動開始時に設定値コマンドを送信する場合を示したが、そのような
態様にかぎらず、例えば、変動終了時に設定値コマンドを送信するように構成してもよい
また、CPU103は、現在の遊技状態に応じて背景指定コマンドを演出制御基板12
に送信する制御を行う(ステップ121IWS109)。この場合、CPU103は、例
えば、確変状態である場合には確変状態背景指定コマンドを送信する制御を行い、時短状
態である場合には時短状態背景指定コマンドを送信する制御を行い、通常状態である場合
には通常状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。
次いで、CPU103は、乱数バッファ領域から特図表示結果判定用の乱数値MR1を
読み出し、大当り判定モジュールを実行する。大当り判定モジュールは、あらかじめ決め
られている大当り判定値や小当り判定値(図20−4参照)と乱数値MR1とを比較し、
それらが一致したら大当りや小当りとすることに決定する処理を実行するプログラムであ
る。すなわち、大当り判定や小当り判定の処理を実行するプログラムである。
乱数値MR1の値がいずれの大当り判定値にも一致しなければ(ステップ121IWS
110のN)、CPU103は、小当りの判定の処理を行う(ステップ121IWS11
1)。そして、小当りとすることに決定した場合には(ステップ121IWS111のY
)、CPU103は、小当りであることを示す小当りフラグをセットし(ステップ121
IWS112)、ステップ121IWS116に移行する。
なお、乱数値MR1の値が大当り判定値および小当り判定値のいずれにも一致しない場
合には(ステップ121IWS111のN)、すなわち、はずれである場合には、そのま
まステップ121IWS116に移行する。
乱数値MR1の値がいずれかの大当り判定値に一致した場合には(ステップ121IW
S110のY)、CPU103は、大当りであることを示す大当りフラグをセットする(
ステップIWS113)。次いで、CPU103は、大当り種別判定テーブル(図20−
5参照)を用いて、乱数バッファ領域に格納された大当り種別判定用の乱数値MR2の値
と一致する値に対応した種別(「大当り種別A」、「大当り種別B」または「大当り種別
C」)を大当りの種別に決定する(ステップ121IWS114)。
また、CPU103は、決定した大当りの種別を示すデータをRAM102における大
当り種別バッファに設定する(ステップ121IWS115)。例えば、大当り種別が「
大当り種別A」の場合には大当り種別を示すデータとして「01」が設定され、大当り種
別が「大当り種別B」の場合には大当り種別を示すデータとして「02」が設定され、大
当り種別が「大当り種別C」の場合には大当り種別を示すデータとして「03」が設定さ
れる。
次いで、CPU103は、特別図柄の停止図柄を決定する(ステップ121IWS11
6)。例えば、大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には
、はずれ図柄となる「−」を特別図柄の停止図柄に決定する。また、例えば、大当りフラ
グがセットされている場合には、大当り図柄となる「7」を特別図柄の停止図柄に決定す
る。なお、さらに大当り種別に応じて異なる特別図柄の停止図柄に決定してもよい。また
、例えば、小当りフラグがセットされている場合には、小当り図柄となる「5」を特別図
柄の停止図柄に決定する。
そして、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステ
ップS111)に対応した値に更新する(ステップ121IWS117)。
(演出モード変更処理)
次に、本特徴部121IWにおける演出制御手段の動作について説明する。図20−1
5は、特徴部121IWにおける演出制御メイン処理の一部を示すフローチャートである
。本特徴部121IWでは、演出制御メイン処理において、演出制御用CPU120は、
ステップS77の演出制御用乱数更新処理を実行すると、演出モードを変更する演出モー
ド変更処理を実行し(ステップ121IWS201)、その後、ステップS73の処理に
戻る。
本特徴部121IWでは、演出モードA〜演出モードCの3種類の演出モードに制御可
能であり、いずれの演出モードに制御されているかに応じて、例えば、画像表示装置5の
背景画面が異なり、予告演出やリーチ演出に登場するキャラクタの種類が異なる。ステッ
プ121IWS201の演出モード変更処理では、演出制御用CPU120は、所定の演
出モード変更条件が成立すると、現在の演出モードから異なる演出モードに変更する制御
を行う。例えば、演出制御基板12にリアルタイムクロックが搭載されている場合には、
リアルタイムクロックからの日時情報にもとづいて所定の日や時刻となったことにもとづ
いて演出モードを変更するようにしてもよい。また、例えば、乱数にもとづく抽選処理を
実行し、演出モードを変更すると決定したことにもとづいて演出モードを変更するように
してもよい。
ステップ121IW201では、演出制御用CPU120は、演出モードを変更すると
、例えば、変更後の演出モードに対応したフラグをセットし、変更前の演出モードに対応
したフラグをリセットするようにすればよい。例えば、演出モードAに変更した場合には
、演出モードAフラグをセットし、変更前の演出モードBフラグまたは演出モードCフラ
グをリセットするようにすればよい。また、例えば、演出モードBに変更した場合には、
演出モードBフラグをセットし、変更前の演出モードAフラグまたは演出モードCフラグ
をリセットするようにすればよい。また、例えば、演出モードCに変更した場合には、演
出モードCフラグをセットし、変更前の演出モードAフラグまたは演出モードBフラグを
リセットするようにすればよい。
なお、演出モードの変更の仕方は、演出モードA→演出モードB→演出モードC→演出
モードA→・・・のように予め決められた順番で変更していくようにしてもよいし、演出
モードA〜Cの中からランダムに変更するようにしてもよい。
(コマンド解析処理)
図20−16〜図20−18は、コマンド解析処理(ステップS75)の具体例を示す
フローチャートである。主基板11から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッ
ファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU120は、コマンド受信
バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU120は、まず、コマンド受信バッファ
に受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップ121IWS301)。格納
されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することに
よって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合で
ある。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CP
U120は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップ121IWS
302)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップ121IWS
303)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが設定値コマンドであれば(ステップ121IWS304)
、演出制御用CPU120は、受信した設定値コマンドで示される設定値を、RAM12
2に形成されている設定値格納領域に格納する(ステップ121IWS305)。また、
演出制御用CPU120は、遊技機への電源投入がされてから設定値コマンドを少なくと
も1回正常に受信したことを示す設定値コマンド受信フラグをセットする(ステップ12
1IWS306)。
なお、本特徴部121IWでは、演出制御基板12に搭載されているRAM122は電
源バックアップされていないので、設定値格納領域に格納された設定値および設定値コマ
ンド受信フラグは、遊技機への電源供給が停止されたときにクリアされる。従って、遊技
機への電源供給が開始されたときには、RAM122の設定値格納領域には何も設定値が
格納されていない状態であり、設定値コマンド受信フラグもクリアされた状態で処理が開
始される。なお、演出制御基板12側では設定値が格納されていない状態で起動されるの
で、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、設定確認処理や復旧処理を実行した場合
であっても設定値コマンドを送信するように構成し、電源投入時に必ず設定値コマンドを
送信するように構成してもよい。
また、本特徴部121IWでは、遊技機への電源投入がされて設定変更処理が行われた
ときに設定値コマンドが送信されるのであるが、コマンドの取りこぼしやデータ化けなど
により設定値コマンドを正常に受信できなかった場合には、ステップ121IWS305
の処理は実行されず、設定値格納領域に設定値は格納されない。しかしながら、本特徴部
121IWでは、電源投入時に設定値コマンドを正常に受信できなくても、変動表示ごと
に設定値コマンドが送信されるので、その後受信した設定値コマンドにもとづいてステッ
プ121IWS305の処理が実行され、設定値格納領域に設定値が格納されるようにす
ることができる。
また、設定値コマンドを受信しても、設定値コマンドに含まれる設定値が異常な値であ
る場合も考えられることから、演出制御用CPU120側で設定値コマンドを読み出すと
きに、設定値コマンドに含まれる設定値が正常な値であるか否かを判定するように構成し
てもよい。例えば、本例では、設定値は「1」〜「3」のいずれかの値に設定されるよう
に構成されているところ、「5」や「10」など設定されず筈のない値が含まれる場合に
は、設定値コマンドに含まれる設定値が異常であると判定するように構成してもよい。ま
た、例えば、演出制御用CPU120側で、受信した設定値コマンドで示される設定値を
記憶しておくようにし、その後、新たな設定値コマンドを受信したときに、新たに受信し
た設定値コマンドで示される設定値と前回記憶した設定値とが一致しない場合に不整合が
発生したと判定し、異常であると判定するように構成してもよい。そして、設定値コマン
ドに含まれる設定値が異常な値であると判定した場合にも、やはり設定値コマンドを正常
に受信できていないものとして、本特徴部121IWで示した処理方法に従って演出を制
限するように構成してもよい。
(初期出目設定)
本特徴部121IWでは、演出制御基板12側において、コマンド解析処理にて、主基
板11から初期化指定コマンド、復旧時のコマンド、設定変更処理終了コマンドおよび設
定確認処理終了コマンドのいずれかを受信すると、画像表示装置5において、所定の初期
出目(具体的には、飾り図柄の組み合わせであって、最初の変動表示が開始されるまで画
像表示装置5において表示されるもの)を表示する制御を行う(以下、初期出目演出とも
いう)。
受信した演出制御コマンドが設定変更処理終了コマンドであれば(ステップ121IW
S307)、演出制御用CPU120は、設定値コマンド受信フラグがセットされている
か否かを確認する(ステップ121IWS308)。設定値コマンド受信フラグがセット
されていれば(すなわち、設定変更処理が実行され、且つ設定値コマンドを正常に受信し
た場合には)、演出制御用CPU120は、RAM122の設定値格納領域に格納されて
いる設定値にもとづいて、初期出目決定テーブルを用いて、偶数の飾り図柄の組み合わせ
である偶数初期出目(例えば、「246」や「224」など)と、奇数の飾り図柄の組み
合わせである奇数初期出目(例えば、「135」や「113」など)と、特殊図柄(例え
ば、星図柄)を含む飾り図柄の組み合わせである特殊初期出目とのいずれかに決定する(
ステップ121IWS309)。そして、ステップ121IWS314に移行する。
図20−19は、初期出目決定テーブルの一例を示す説明図である。ステップ121I
WS309では、図20−19(A)に示す初期出目決定テーブルを用いて、設定値格納
領域に格納されている設定値に応じた判定値の割り振りに従って乱数にもとづく抽選処理
を行い、初期出目を決定する。図20−19(A)に示す初期出目決定テーブルでは、設
定値「1」<「2」<「3」の順に、奇数初期出目に決定される割合が高くなっている。
そのため、遊技開始前の画像表示装置5において、奇数初期出目が表示されていれば、設
定変更が行われたこと、および偶数初期出目が表示されている場合と比較して有利な設定
値に設定されていることが示唆されることになる。また、図20−19(A)に示すよう
に、設定値「3」である場合にのみ特殊初期出目に決定される場合がある。そのため、遊
技開始前の画像表示装置5において、特殊初期出目が表示されていれば、設定変更が行わ
れたこと、および設定値「3」であることが確定することになる。このような構成により
、遊技開始前のパチンコ遊技機1の状態に関心を持たせ、遊技店の営業時間のうち早い時
間帯から遊技を行う動機を与えることができ、興趣を高めることができる。
設定値コマンド受信フラグがセットされていなければ(すなわち、設定変更処理が実行
されたが、コマンドの取りこぼしやデータ化けなどの理由により設定値コマンドを正常に
受信できなかった場合には)、演出制御用CPU120は、現在の演出モードが演出モー
ドAであるか否かを確認する(ステップ121IWS310)。なお、演出モードAであ
るか否かは、例えば、演出モードAフラグがセットされているか否かを確認することによ
り判定できる。演出モードAであれば、演出制御用CPU120は、設定値「1」である
ものとして、図20−19(A)に示す初期出目決定テーブルを用いて、初期出目を決定
する(ステップ121IWS311)。そして、ステップ121IWS314に移行する
ステップ121IWS310〜S311の処理が実行されることによって、本特徴部1
21IWでは、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合であって演出モードAであ
る場合には、最も不利な設定である設定値「1」であるものとして初期出目が決定される
。図20−19(A)に示すように、設定値「1」に対しては、奇数初期出目と決定され
る割合が最も低く、特殊初期出目と決定される場合はない。そのように構成することによ
って、不利な設定値が設定されているにも関わらず奇数初期出目や特殊初期出目を表示し
て遊技者を却って落胆させてしまう事態を低減し、遊技に対する興趣の低下を防止できる
ようにしている。
演出モードAでなければ、演出制御用CPU120は、現在の演出モードが演出モード
Cであるか否かを確認する(ステップ121IWS312)。なお、演出モードCである
か否かは、例えば、演出モードCフラグがセットされているか否かを確認することにより
判定できる。演出モードCであれば、演出制御用CPU120は、演出モードC用の初期
出目決定テーブルを用いて、初期出目を決定する(ステップ121IWS313)。そし
て、ステップ121IWS314に移行する。
図20−19(B)は、演出モードC用の初期出目決定テーブルの一例を示す説明図で
ある。図20−19(B)に示すように、演出モードC用の初期出目決定テーブルでは、
遊技者にとって最も有利な設定値「3」の場合と比較して、奇数初期出目と決定される割
合が低く、特殊初期出目と決定される場合もない。
ステップ121IWS312〜S313の処理が実行されることによって、本特徴部1
21IWでは、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合であって演出モードCであ
る場合には、不利な設定値が設定されているにも関わらず奇数初期出目や特殊初期出目を
表示して遊技者を却って落胆させてしまう事態を低減し、遊技に対する興趣の低下を防止
できるようにしている。
そして、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において、ステップ121IWS
309,S311,S313で決定した初期出目を表示する制御を行う(ステップ121
IWS314)。
一方、演出モードCでもなかった場合(すなわち、現在の演出モードが演出モードBで
あった場合)には、演出制御用CPU120は、初期出目を偶数初期出目に決定し、画像
表示装置5において、偶数初期出目を表示する制御を行う(ステップ121IWS315
)。
ステップ121IWS315の処理が実行されることによって、本特徴部121IWで
は、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合であって演出モードBである場合には
、一律に偶数初期出目を表示することにより、不利な設定値が設定されているにも関わら
ず奇数初期出目や特殊初期出目を表示して遊技者を却って落胆させてしまう事態を低減し
、遊技に対する興趣の低下を防止できるようにしている。
なお、演出モードBで設定値コマンドを正常に受信できていなかった場合であっても、
低い割合で奇数初期出目図柄を決定可能に構成してもよい。この場合、例えば、図20−
19(A)に示す初期出目決定テーブルの設定値「1」よりもさらに全体的に奇数初期出
目図柄の決定割合を低く設定したテーブルを用いて、初期出目図柄を決定するように構成
してもよい。
なお、本例では、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合であって演出モードB
である場合に一律に偶数初期出目を表示する場合を示したが、そのような態様にかぎられ
ない。例えば、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合であって演出モードBであ
る場合に、初期出目として「???」の図柄の組み合わせなど、設定値コマンドを正常に
受信できなかったとき専用の初期出目を表示するように構成してもよい。そのように何ら
かの形式で設定値を全く示唆しない図柄の組み合わせを初期出目として表示するものであ
ればよい。
また、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合(または設定値を正常に格納でき
ていない場合)の処理は、本例で示したものにかぎられない。例えば、ステップ121I
WS308でNと判定したときに、デフォルトとして設定値「1」を設定値格納領域に格
納して初期出目を決定するように構成してもよい。また、例えば、設定値コマンドを正常
に受信できなかったことを示す専用の設定値(例えば、設定値「4」)を設定値格納領域
に格納して初期出目を決定するように構成してもよい。
受信した演出制御コマンドが初期化指定コマンド、復旧時のコマンドおよび設定確認処
理終了コマンドのいずれかであれば(ステップ121IWS316)、すなわち設定変更
処理が実行されていない場合には、演出制御用CPU120は、初期出目を偶数初期出目
に決定し、画像表示装置5において、偶数初期出目を表示する制御を行う(ステップ12
1IWS317)。なお、本特徴部121IWでは、設定変更処理が実行されていない場
合には、初期出目は偶数初期出目に決定され、奇数初期出目に決定されることがないが、
抽選により偶数初期出目と奇数初期出目とのいずれかに決定されるようにしてもよい。こ
の場合には、設定値に応じて決定される割合が異なるようにしてもよい。
受信した演出制御コマンドがRAM異常エラー報知コマンドであれば(ステップ121
IWS318)、演出制御用CPU120は、RAMエラー報知を実行する(ステップ1
21IWS319)。例えば、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において「R
AMエラー異常が発生しています」などの文字表示を表示したり、スピーカ8L,8Rか
らRAMエラー異常を示す音声やエラー音を音出力したり、遊技効果ランプ9やLEDを
所定のエラーパターンで発光させたりする制御を行う。なお、この場合、RAMエラー異
常報知を行う際に、スピーカ8L,8Rから最大音量の音声やエラー音を音出力したり、
遊技効果ランプ9やLEDを最大輝度で発光(例えば、フルカラーLEDの場合は白色で
発光)させたりすることが望ましい。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンド(変動パターンを指定する演出制御
コマンド)であれば(ステップ121IWS320)、演出制御用CPU120は、受信
した変動パターンコマンドを、RAMに形成されている変動パターンコマンド格納領域に
格納する(ステップ121IWS321)。そして、変動パターンコマンド受信フラグを
セットする(ステップ121IWS322)。
受信した演出制御コマンドが表示結果指定コマンド(大当りとするか否かや小当りとす
るか否か、大当り種別、小当り種別を指定する演出制御コマンド)であれば(ステップ1
21IWS323)、演出制御用CPU120は、受信した表示結果指定コマンドを、R
AMに形成されている表示結果指定コマンド格納領域に格納する(ステップ121IWS
324)。
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンド(飾り図柄の停止図柄を確定表示す
ることを指定する演出制御コマンド)であれば(ステップ121IWS325)、演出制
御用CPU120は、確定コマンド受信フラグをセットする(ステップ121IWS32
6)。
受信した演出制御コマンドが大当り開始指定コマンド(大当り遊技の開始を指定する演
出制御コマンド)であれば(ステップ121IWS327)、演出制御用CPU120は
、大当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップ121IWS328)。
受信した演出制御コマンドが大当り終了指定コマンド(大当り遊技の終了を指定する演
出制御コマンド)であれば(ステップ121IWS329)、演出制御用CPU120は
、大当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップ121IWS330)。
受信した演出制御コマンドが図柄指定コマンド(始動入賞判定処理(ステップS101
参照)で先読み判定された大当りとなるか否かや小当りとなるか否か、大当り種別、小当
り種別の判定結果を指定する演出制御コマンド)であれば(ステップ121IWS331
)、演出制御用CPU120は、受信した図柄指定コマンドを、RAMに形成されている
始動入賞時コマンド格納領域の空いている最初の格納領域に格納する(ステップ121I
WS332)。
受信した演出制御コマンドが変動カテゴリコマンド(始動入賞判定処理(ステップS1
01参照)で先読み判定された変動カテゴリ(変動パターン種別や変動パターン)の判定
結果を指定する演出制御コマンド)であれば(ステップ121IWS333)、演出制御
用CPU120は、受信した変動カテゴリコマンドを、RAMに形成されている始動入賞
時コマンド格納領域の各格納領域のうち最新の図柄指定コマンドが格納されている格納領
域に格納する(ステップ121IWS334)。
受信した演出制御コマンドが第1保留記憶数加算指定コマンドであれば(ステップ12
1IWS335)、演出制御用CPU120は、受信した第1保留記憶数加算指定コマン
ドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の各格納領域のうち最新の図
柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドが格納されている格納領域に格納する(ステ
ップ121IWS336)。また、演出制御用CPU120は、画像表示装置5の第1保
留記憶表示領域において保留表示を1つ増加させ、第1保留記憶数表示を更新する(ステ
ップ121IWS337)。また、演出制御用CPU120は、第1保留記憶数保存領域
に格納する第1保留記憶数の値を1加算する(ステップ121IWS338)。
受信した演出制御コマンドが第2保留記憶数加算指定コマンドであれば(ステップ12
1IWS339)、演出制御用CPU120は、受信した第2保留記憶数加算指定コマン
ドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の各格納領域のうち最新の図
柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドが格納されている格納領域に格納する(ステ
ップ121IWS340)。また、演出制御用CPU120は、画像表示装置5の第2保
留記憶表示領域において保留表示を1つ増加させ、第2保留記憶数表示を更新する(ステ
ップ121IWS341)。また、演出制御用CPU120は、第2保留記憶数保存領域
に格納する第2保留記憶数の値を1加算する(ステップ121IWS342)。
受信した演出制御コマンドが第1保留記憶数減算指定コマンドであれば(ステップ12
1IWS343)、演出制御用CPU120は、画像表示装置5の第1保留記憶表示領域
における保留表示を1つ消去し、残りの保留表示を1つずつシフトして、第1保留記憶数
表示を更新する(ステップ121IWS344)。また、演出制御用CPU120は、第
1保留記憶数保存領域に格納する第1保留記憶数の値を1減算する(ステップ121IW
S345)。
受信した演出制御コマンドが第2保留記憶数減算指定コマンドであれば(ステップ12
1IWS346)、演出制御用CPU120は、画像表示装置5の第2保留記憶表示領域
における保留表示を1つ消去し、残りの保留表示を1つずつシフトして、第2保留記憶数
表示を更新する(ステップ121IWS347)。また、演出制御用CPU120は、第
2保留記憶数保存領域に格納する第2保留記憶数の値を1減算する(ステップ121IW
S348)。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU120は、
受信した演出制御コマンドを格納したり、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセ
ットしたりする(ステップ121IWS349)。そして、ステップ121IWS301
に移行する。
なお、本特徴部121IWでは、電源投入時に設定変更処理が実行されていない場合に
は、奇数初期出目が表示されないように構成されているが、奇数初期出目が表示され得る
ようにしてもよい。また、この場合にも、設定値に応じて奇数初期出目に決定される割合
が異なるようにしてもよい(すなわち設定値の示唆が行われるようにしてもよい)。
また、例えば、奇数初期出目や偶数初期出目に代えて、または加えて、特定の設定値で
ある可能性を否定する初期出目(例えば、設定値1である可能性が否定され、設定値2ま
たは設定値3であることが確定する)や、特定の設定値であることが確定する初期出目な
どを設け、設定値に応じて表示されるようにしてもよい。例えば、設定値1の場合には、
特定の初期出目に決定されないようにすることにより、特定の初期出目が表示されると、
設定値1である可能性が否定され、設定値2または設定値3であることが確定することに
なる。また、例えば、設定値3の場合にのみ、特定の初期出目に決定されるようにするこ
とにより、特定の初期出目が表示されると、設定値3であることが確定することになる。
また、初期出目決定時には、抽選によりこれらの初期出目のいずれかに決定されるように
してもよい。この場合には、設定値に応じて決定される割合が異なるようにしてもよい。
(設定示唆演出)
本特徴部121IWでは、設定値を変更可能に構成されるとともに、設定値を示唆する
設定示唆演出(設定示唆)として、上述した初期出目演出や上述した変動パターンの決定
傾向による設定示唆を実行可能に構成されている。なお、遊技開始前に実行される遊技前
示唆演出や遊技中(例えば、飾り図柄の変動表示中)に実行される遊技中示唆演出、大当
り中(例えば、大当り遊技中)に実行される大当り中示唆演出を実行可能に構成されても
よい。この場合、本特徴部121IWでは、遊技前示唆演出、遊技中示唆演出および大当
り中示唆演出を、それぞれ示唆の信頼度が異なる複数種類の演出態様により実行可能とす
ればよく、例えば、設定示唆演出の種別ごとに示唆の信頼度が異なるようにしてもよい。
例えば、遊技前示唆演出>大当り中示唆演出>遊技中示唆演出の順や、遊技前示唆演出>
遊技中示唆演出>大当り中示唆演出の順に示唆の信頼度が高くなるようにしてもよいし、
遊技中示唆演出>大当り中示唆演出>遊技前示唆演出の順や、大当り中示唆演出>遊技中
示唆演出>遊技前示唆演出の順に示唆の信頼度が高くなるようにしてもよい。また、各設
定示唆演出の実行割合を設定可能に構成してもよい。例えば、遊技機の管理者が、設定示
唆演出のうちの一部(例えば、設定変更が行われたことが示唆される遊技前示唆演出や初
期出目演出)もしくは全てを実行しない、または実行割合を低くする(もしくは高くする
)ように設定変更できるようにしてもよい。例えば、電源投入後に設定画面が表示され、
プッシュボタン31B等の操作手段や、遊技機内部に設けられたスイッチ等の操作手段(
管理者のみ操作可能)を操作することにより、設定示唆演出に関する設定を変更できるよ
うにしてもよい。
(特徴部011AKに関する説明)
次に、本実施の形態の特徴部011AKについて説明する。特徴部011AKでは、特
徴部121IWに加え、主基板11側において、特別図柄の初期出目(具体的には、特別
図柄の組み合わせであって、最初の変動表示が開始されるまで第1特別図柄表示装置4A
や第2特別図柄表示装置4Bにおいて表示されるもの)を表示する制御を行う(以下、特
図初期出目演出ともいう)。そして、特徴部011AKでは、当該特図初期出目演出にお
いて、設定変更が行われたか否かを報知する。以下、このような特徴を有する特徴部01
1AKについて、具体的に説明する。
図20−20および図20−21は、特徴部011AKにて実行される遊技制御メイン
処理の一例を示すフローチャートである。特徴部011AKにて実行される遊技制御メイ
ン処理では、特徴部121IWにて実行される遊技制御メイン処理におけるステップ12
1IWS002の処理を実行した後に、特別図柄の初期出目としてハズレ種別1を設定す
る処理が行われる(ステップ011AKS001)。また、特徴部011AKにて実行さ
れる遊技制御メイン処理では、特徴部121IWにて実行される遊技制御メイン処理にお
けるステップ121IWS024の処理を実行した後に、特別図柄の初期出目としてハズ
レ種別3を設定する処理が行われる(ステップ011AKS001)。その他の処理につ
いては、図20−8および図20−9に示す遊技制御メイン処理と同様である。
図20−20に示すステップ011AKS001では、特別図柄の初期出目として、ま
ず、第1特別図柄表示装置4Aおよび第2特別図柄表示装置4Bにおいて図20−26(
A)に示すハズレ種別1の表示態様の表示を行う設定を行う。これにより、特別図柄の初
期出目として、電源投入後から最初の変動表示が開始されるまで、第1特別図柄表示装置
4Aおよび第2特別図柄表示装置4Bにおいて、図20−26(A)に示すハズレ種別1
の表示態様の表示が行われることとなる。また、図20−21に示すステップ011AK
S002は、ステップ121IWS024におけるRAMクリア2処理が実行された場合
に行われる。ステップ011AKS002では、特別図柄の初期出目として、第1特別図
柄表示装置4Aおよび第2特別図柄表示装置4Bにおいて図20−26(C)に示すハズ
レ種別3の表示態様の表示を行う設定を行う。これにより、特別図柄の初期出目として、
電源投入後から最初の変動表示が開始されるまで、第1特別図柄表示装置4Aおよび第2
特別図柄表示装置4Bにおいて、図20−26(C)に示すハズレ種別3の表示態様の表
示が行われることとなる。なお、ステップ011AKS002の処理は、RAMクリア2
処理が実行された場合に行われることから、当該図20−26(C)に示すハズレ種別3
の表示態様は、RAMクリア2処理が実行されたこと、すなわち、RAM102に記憶さ
れるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理が行われたことを報知す
る表示態様であるといえる。なお、ステップ011AKS002では、第1特別図柄表示
装置4Aの表示態様のみを、図20−26(C)に示すハズレ種別3の表示態様とするよ
うにしてもよい。この場合、第2特別図柄表示装置4Bの表示態様については、011A
KS001にて設定したハズレ種別1の表示態様のままであればよい。
図20−22(A)は、図20−21のステップ121IWS019にて行われる設定
確認処理の一例を示すフローチャートである。図20−22(A)に示す設定確認処理は
、図20−10(A)に示す設定確認処理と同様であるため、説明を省略する。図20−
22(B)は、図20−21のステップ121IWS029にて行われる設定変更処理の
一例を示すフローチャートである。特徴部011AKにおける設定変更処理では、特徴部
121IWにて実行される設定変更処理におけるステップ121IWSB05にて設定キ
ー121IW051がオンでないと判定した後に、特別図柄の初期出目としてハズレ種別
2を設定する処理が行われる(ステップ011AKS003)。その他の処理については
、図20−10(B)に示す設定変更処理と同様である。
図20−22(B)に示すステップ011AKS003は、設定変更処理にて行われる
。ステップ011AKS003では、特別図柄の初期出目として、第1特別図柄表示装置
4Aおよび第2特別図柄表示装置4Bにおいて図20−26(C)に示すハズレ種別3の
表示態様の表示を行う設定を行う。これにより、特別図柄の初期出目として、電源投入後
から最初の変動表示が開始されるまで、第1特別図柄表示装置4Aおよび第2特別図柄表
示装置4Bにおいて、図20−26(B)に示すハズレ種別2の表示態様の表示が行われ
ることとなる。なお、ステップ011AKS003の処理は、設定変更が行われた場合に
行われることから、当該図20−26(B)に示すハズレ種別2の表示態様は、設定変更
が行われたことを報知する表示態様であるといえる。よって、設定値が変更されたことを
好適に示唆することができる。
なお、ステップ011AKS003では、第1特別図柄表示装置4Aの表示態様のみを
、図20−26(B)に示すハズレ種別2の表示態様とするようにしてもよい。この場合
、第2特別図柄表示装置4Bの表示態様については、ステップ011AKS001にて設
定したハズレ種別1の表示態様のままであればよい。第1特別図柄表示装置4Aと第2特
別図柄表示装置4Bの両方の表示態様をハズレ種別2の表示態様とすると、電源投入時に
設定変更が行われた時点から変動表示が開始されるまでの期間、ハズレ種別2の表示態様
がそれぞれで表示されることとなる。そして、電源投入後の遊技状態は、通常状態である
ことから、第2始動入賞口への入賞の可能性は低い。そのため、第2特図を用いた特図ゲ
ームが行われることはほぼないことから、第2特別図柄表示装置4Bについては、ハズレ
種別2の表示態様の表示が継続されてしまう。よって、第1特別図柄表示装置4Aのみを
ハズレ種別2の表示態様とすることで、ハズレ種別2の表示態様の表示が継続されてしま
うことを防止し、遊技場の営業開始時における注目度を高めることができる。
次に、特徴部011AKにおける特別図柄通常処理(ステップS110)の処理につい
て説明する。図20−23および図20−24は、特別図柄プロセス処理における特別図
柄通常処理(ステップS110)の一例を示すフローチャートである。特徴部011AK
における特別図柄通常処理では、特徴部121IWにおける特別図柄通常処理(図20−
13および図20−14)におけるステップ121IWS111にてはずれであると判定
した場合、CPU103が、図20−25に示すハズレ種別決定テーブル011AK00
1を参照して、ハズレ種別判定用の乱数(MR6)に基づいて、ハズレ種別をハズレ種別
1〜ハズレ種別3のうちのいずれかに決定する(ステップ011AKS004)。
図20−25は、ROM101に記憶されているハズレ種別決定テーブル011AK0
01を示す説明図である。なお、特徴部011AKでは、遊技球が第1始動入賞口に入賞
したことに基づく保留記憶を用いて(すなわち、第1特別図柄の変動表示が行われるとき
)ハズレ種別を決定する場合と、遊技球が第2始動入賞口に入賞したことに基づく保留記
憶を用いて(すなわち、第2特別図柄の変動表示が行われるとき)ハズレ種別を決定する
場合とで、共通のハズレ種別決定テーブル011AK001を用いるように構成されてい
るが、異なるテーブルを設けて、いずれのハズレ種別に決定されるかの割合が異なるよう
にしてもよい。また、図示するように、特徴部011AKでは、ハズレ種別2に決定され
る割合がハズレ種別1や3よりも低くなっている。上述したように、ハズレ種別2の表示
態様は、設定変更が行われたことを報知する表示態様であることから、このようにハズレ
種別2に決定される割合を低くすることによって、特別図柄の初期出目としての表示態様
に特別感を与えることができる。なお、図示する例では、設定値に関わらず共通の判定値
が割り当てられているが、ハズレ種別判定用の乱数(MR6)に対応する判定値が設定値
ごとに異なる割り当てとなっていてもよい。つまり、設定値ごとにハズレ種別1〜ハズレ
種別3のいずれに決定されるかの割合が異なるようになっていてもよい。また、ステップ
011AKS004にて決定され得るハズレ種別1〜ハズレ種別3は、図20−26(A
)〜(C)に示す表示態様であり、特図初期出目演出にて表示される表示態様となってい
る。そして、特図初期出目演出では、電源投入前に表示されていた態様に関わらず、新た
な表示態様としてハズレ種別1〜ハズレ種別3のいずれかの表示態様を表示する。そのた
め、特図初期出目演出ではハズレ時に表示される態様が新たに表示されることから、有利
状態に制御されるという誤認を遊技者に与えることを防止することができる。なお、図2
0−26(A)〜(C)に示す例では、いずれも7セグメントのLEDのうち3つのLE
Dを点灯させ、それぞれの表示態様とする例を示しているが、点灯させるLEDの数は、
表示態様によって異なっていてもよい。
図20−24に戻り、ステップ011AKS004の処理を実行した後、CPU103
は、決定したハズレ種別を示すデータをRAM102におけるハズレ種別バッファに設定
する(ステップ011AKS005)。例えば、ハズレ種別が「ハズレ種別1」の場合に
はハズレ種別を示すデータとして「01」が設定され、ハズレ種別が「ハズレ種別2」の
場合にはハズレ種別を示すデータとして「02」が設定され、ハズレ種別が「ハズレ種別
3」の場合にはハズレ種別を示すデータとして「03」が設定される。
以上説明したように、特徴部011AKにおけるパチンコ遊技機1によれば、以下の効
果を奏することができる。
設定値が変更された場合、CPU103は、ステップ011AKS003の処理を実行
し、電源投入後から最初の変動表示が開始されるまで、第1特別図柄表示装置4Aおよび
第2特別図柄表示装置4Bにおいて、特別図柄の初期出目として、図20−26(B)に
示すハズレ種別2の表示態様の表示を行う。すなわち、第1特別図柄表示装置4Aおよび
第2特別図柄表示装置4Bでは、特別図柄の初期出目として、設定値が変更されたか否か
に応じて異なる表示態様の表示が行われる。したがって、設定値が変更されたことを好適
に示唆することができる。
また、CPU103は、電源投入前に表示されていた態様に関わらず、新たな表示態様
としてハズレ種別1〜ハズレ種別3のいずれかの表示態様を表示する。ハズレ種別1〜ハ
ズレ種別3の表示態様はハズレ時に表示される態様であり、特図初期出目演出では、当該
いずれかの表示態様が新たに表示されることから、有利状態に制御されるという誤認を遊
技者に与えることを防止することができる。
具体的に、CPU103は、設定値が変更された場合には、特別図柄の初期出目として
、図20−26(B)に示すハズレ種別2の表示態様の表示を行う。また、CPU103
は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処
理が行われた場合には、特別図柄の初期出目として、図20−26(C)に示すハズレ種
別3の表示態様の表示を行う。そして、それ以外の場合(例えばホットスタートや設定確
認を行った場合など)には、図20−26(A)に示すハズレ種別1の表示態様の表示を
行う。そのため、バリエーションが豊富になり遊技興趣を向上させることができる。また
、バリエーションが豊富になることにより、それぞれのバリエーションに対する知識を有
する遊技者が違いを明確に判別可能となり、遊技者の専門性を高めることができる。
また、設定値が変更された場合、ステップ011AKS003において第1特別図柄表
示装置4Aの表示態様のみを、図20−26(B)に示すハズレ種別2の表示態様とする
ようにしてもよく、これによれば、ハズレ種別2の表示態様の表示が継続されてしまうこ
とを防止し、遊技場の営業開始時における注目度を高めることができる。
(特徴部011AKの変形例)
上記実施の形態では、電源投入後は、第2特図を用いた特図ゲームが行われることはほ
ぼないことから、ステップ011AKS003では、第1特別図柄表示装置4Aの表示態
様のみを、図20−26(B)に示すハズレ種別2の表示態様としてもよいことを示した
が、これは一例である。例えば、図20−30に示すように、振分部材011AK010
を備えた普通入賞球装置80を設け、第1始動入賞口99Aと第2始動入賞口99Bに遊
技球が交互に入賞可能なパチンコ遊技機1については、第1特図を用いた特図ゲームも第
2特図を用いた特図ゲームも行われ、ハズレ種別2の表示態様の表示が継続されてしまう
といったことがないため、ステップ011AKS003において、第1特別図柄表示装置
4Aと第2特別図柄表示装置4Bの両方の表示態様を、図20−26(B)に示すハズレ
種別2の表示態様とすればよい。なお、振分部材011AK010は、進入通路を流下し
た遊技球を、例えば左右へ交互に振り分けるように構成されていればよい。図示するよう
に、振分部材011AK010の左下方には、第1始動入賞口99Aが設けられ、振分部
材011AK010の右下方には、第2始動入賞口99Bが設けられていればよい。そし
て、第1始動入賞口99Aに遊技球が進入することで第1特図ゲームが開始され、第2始
動入賞口99Bに遊技球が進入することで第2特図ゲームが開始されればよい。これによ
れば、一方の特別識別情報が可変表示中であっても他方の特別識別情報の表示態様を視認
でき、設定値が変更されたことを好適に示唆することができる。
また、上記実施の形態では、第1特別図柄表示装置4Aおよび第2特別図柄表示装置4
Bが7セグメントのLEDなどからなる例を示したが、これは一例である。例えば、図2
0−30に示す表示装置011AK011を設け、当該表示装置011AK011に含ま
れる複数のLEDのうち、それぞれ異なる所定領域内LEDの点灯態様(所定のLEDの
点灯組合せ)にて第1特別図柄と第2特別図柄を表示してもよい。具体的には、図20−
31(A)に示すように、表示装置011AK011に含まれる40個のLEDのうち、
右上方の8個のLEDの点灯態様により第2特別図柄である特図2の表示結果を表し、そ
の隣の8個のLEDの点灯態様により第1特別図柄である特図1の表示結果を表してもよ
い。また、その他のLEDの点灯態様により、例えば、普通図柄の表示結果や保留数、特
別図柄の保留数、大当り種別や時短制御中であるか否かなどを表せばよい。この場合、図
20−31(B−1)〜(B−3)に示すLEDの点灯組合せによりハズレ種別1〜3の
表示態様を示せばよい。
また、上記実施の形態では、第4図柄を画像表示装置5において画像表示して可変表示
させる例を示したが、例えば、第4図柄005AK001と第4図柄005AK002を
、図20−30に示すように、それぞれLEDにて構成し、第1特図の変動開始と第2特
図の変動開始に対応して点灯制御行うようにしてもよい。
また、上記実施の形態では、ハズレ種別1〜3それぞれでLEDの点灯組合せが異なる
例を示したが、表示組合せに限られず、例えば、ハズレ種別1〜3に関わらずLEDの点
灯組合せは同一であるものの、ハズレ種別1は点灯したままであるのに対し、ハズレ種別
2は点滅し、ハズレ種別3はハズレ種別2よりも点灯と消灯の周期が早いなど、点灯した
LEDの周期(点灯周期)が、ハズレ種別1〜3それぞれで異なるようにしてもよい。ま
た、ハズレ種別1〜3それぞれで点灯するLEDの輝度が異なっていてもよい。すなわち
、特別図柄の初期出目として表示される異なる表示態様には、ハズレ種別1〜3それぞれ
でLEDの点灯組合せが異なるものの他、点灯組合せは同一であるものの点灯周期が異な
るもの、および点灯するLEDの輝度が異なるものが含まれていてよい。これによれば設
定値が変更されたことを好適に示唆することができる。
なお、例えば、ハズレ種別1〜3のいずれであるかに応じて変動パターンが異なるよう
にしてもよい。具体的に、ハズレ種別1の場合には、非リーチはずれとなる変動パターン
に決定されやすく、ハズレ種別2の場合には、スーパーリーチはずれとなる変動パターン
に決定されやすく、ハズレ種別3の場合には、ノーマルリーチはずれとなる変動パターン
に決定されやすい、といったようにしてもよい。また、例えば、ハズレ種別がいずれであ
るかを示すコマンドを演出制御基板12の側に送信し、演出制御基板12の側において変
動時間が同一のリーチ演出を実行する場合に、当該ハズレ種別がいずれであるかに応じて
種類の異なるリーチ演出を実行してもよい。さらに、変動時間が同一であるか否かに関わ
らず、演出制御基板12の側において、例えばミニゲームの種類(キャラクタを登場させ
る演出におけるキャラクタの種類など)を、ハズレ種別に応じて異なる種類とするように
してもよい。
また、上記実施の形態では、特別図柄の初期出目として、可変表示結果が「ハズレ」と
なる場合に表示される図柄を表示する例を示したが、例えば、「小当り」や「大当り」と
なる場合に表示される図柄としてもよい。また、可変表示結果が「大当り」、「小当り」
、およじ「ハズレ」のいずれの場合にも表示されない、電源投入時にのみ表示される図柄
としてもよい。また、主基板11における制御情報をバックアップするものにおいて、電
断の前の特別図柄の表示態様をバックアップしておき、RAMクリア処理が行われた場合
や設定変更が行われた場合以外の場合、すなわちホットスタートや設定確認を行った場合
に、当該バックアップした表示態様の図柄を、図20−20における011AKS001
の初期出目として表示してもよい。この場合、バックアップした表示態様の図柄が大当り
図柄である場合には、大当り図柄が表示されればよい。また、例えば、バックアップした
表示態様の図柄がハズレ種別2やハズレ種別3の表示態様の図柄であれば、当該表示態様
の図柄が表示されることとなる。これによれば、ホットスタートや設定確認を行った場合
であってもハズレ種別2やハズレ種別3の表示態様の初期出目が表示されることとなり、
所謂ガセの設定変更示唆演出を実行可能となり、遊技興趣を向上させることができる。
なお、例えば、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bの表示態様の組
合せにより設定値が変更されたことを示唆するようにしてもよい。これによれば、複雑性
を持たせることができ、より有識な遊技者のみに対し設定値の変更を認識させることがで
き、遊技者の専門性を高めることができる。さらに、特別図柄表示装置のみではなく、例
えば図20−31に示す表示装置011AK011に含まれる40個のLEDの点灯組合
せにより設定値が変更されたことを示唆するようにしてもよい。また、特別図柄表示装置
ではなく、7セグメントのLEDなどからなる普通図柄表示器20において設定値が変更
されたことを示唆するようにしてもよい。
(特徴部011AKに係る手段の説明)
従来、遊技に関する設定を変更可能な遊技機として、例えば特開2010−20090
2号公報に記載されているものがある。特開2010−200902号公報には、設定値
にもとづく演出の表示制御を行い、キリン、ゾウ、ライオンの各キャラクタ画像を表示さ
せる処理を所定のタイミングで実行することが記載されている。また、所定のタイミング
とは、例えば特別図柄の変動時などが考えられるが、さらに定期的(全変動時、所定変動
回数ごとなど)でもよいし、不定期(乱数抽選で当選した場合など)であってもよいこと
が記載されている。しかしながら、特開2010−200902号公報に記載の遊技機に
あっては、設定値を変更した場合にはデータが全て消去されるため、例えば、設定変更さ
れたか否かに注目して遊技を開始する遊技者に対し好適に設定値が変更されたことを示唆
することができない。そのため設定値が変更されたことを好適に示唆するという観点から
すると未だ十分ではない。そこで、設定値が変更されたことを好適に示唆することが可能
な遊技機を提供するための特徴部011AKに係る手段1の遊技機として、特別識別情報
の可変表示を行い、特別識別情報の可変表示結果に応じて遊技者にとって有利な有利状態
に制御可能な遊技機(例えばパチンコ遊技機1など)であって、遊技者にとって有利度が
異なる複数種類の設定値(例えば設定値1〜3のいずれかなど)のうちから、いずれかの
設定値を設定可能な設定手段と、特別識別情報の可変表示に対応して演出用識別情報の可
変表示を実行する演出用可変表示手段(第1特図ゲーム又は第2特図ゲームが開始される
ことに対応して、飾り図柄の可変表示を実行する演出制御用CPU120など)と、を備
え、特別識別情報の可変表示が行われる領域に複数種類の表示態様(例えばハズレ種別1
〜3の表示態様など)のうちいずれかの表示を行うことが可能であり、設定されている設
定値が変更されたか否かに応じて異なる表示態様の表示を行う(例えば設定値が変更され
た場合、特別図柄の初期出目としてハズレ種別2の表示態様の表示を行うなど)、ことを
特徴とする遊技機であってもよい。このような構成によれば、設定値が変更されたことを
好適に示唆することができる。
特徴部011AKに係る手段2の遊技機として、電力供給の開始時に、特別識別情報の
可変表示における前記有利状態に制御されないことを示す複数種類の可変表示結果のうち
、設定されている設定値が変更されたか否かに応じて異なる種類の可変表示結果を、該電
力供給前の表示態様に関わらず新たに表示する(例えば電源投入前に表示されていた態様
に関わらず、新たな表示態様としてハズレ種別1〜ハズレ種別3のいずれかの表示態様を
表示するなど)、ことを特徴とする特徴部011AKに係る手段1の遊技機であってもよ
い。このような構成によれば、有利状態に制御されるという誤認を遊技者に与えることを
防止することができる。
特徴部011AKに係る手段3の遊技機として、設定値が変更されていない場合、電力
供給前の記憶内容が消去されたか否かに応じてさらに異なる表示態様の表示を行う(例え
ばRAMクリア処理が行われた場合にはハズレ種別3の表示態様の表示を行い、それ以外
の場合にはハズレ種別1の表示態様の表示を行うなど)、ことを特徴とする特徴部011
AKに係る手段1または手段2の遊技機であってもよい。このような構成によれば、バリ
エーションが豊富になり遊技興趣を向上させることができる。
特徴部011AKに係る手段4の遊技機として、特別識別情報には第1特別識別情報(
例えば第1特別図柄など)と第2特別識別情報(例えば第2特別図柄など)とが含まれ、
設定されている設定値が変更されたか否かに応じて異なる表示態様の表示を、第1特別識
別情報の可変表示が行われる領域に行う(例えば設定値が変更された場合、第1特別図柄
表示装置4Aの表示態様のみをハズレ種別2の表示態様とする)、ことを特徴とする特徴
部011AKに係る手段1〜手段3のいずれかの遊技機であってもよい。このような構成
によれば、遊技場の営業開始時における注目度を高めることができる。
特徴部011AKに係る手段5の遊技機として、特別識別情報の可変表示を開始するた
めの始動領域として第1始動領域(例えば第1始動入賞口99Aなど)および第2始動領
域(例えば第2始動入賞口99Bなど)が設けられ、遊技媒体を前記第1始動領域と前記
第2始動領域とに振り分けるための振分装置(例えば振分部材011AK010など)が
遊技領域に設けられ、特別識別情報には第1特別識別情報(例えば第1特別図柄など)と
第2特別識別情報(例えば第2特別図柄など)とが含まれ、前記第1始動領域に遊技媒体
が進入した場合に第1特別識別情報の可変表示を行い、前記第2始動領域に遊技媒体が進
入した場合に第2特別識別情報の可変表示を行い(第1始動入賞口99Aに遊技球が進入
することで第1特図ゲームが開始され、第2始動入賞口99Bに遊技球が進入することで
第2特図ゲームが開始されるなど)、設定されている設定値が変更されたか否かに応じて
異なる表示態様の表示を、第1特別識別情報の可変表示が行われる領域および第2特別識
別情報の可変表示が行われる領域にて行う(例えば第1特別図柄表示装置4Aと第2特別
図柄表示装置4Bの両方の表示態様をハズレ種別2の表示態様とするなど)、ことを特徴
とする特徴部011AKに係る手段1〜4のいずれかの遊技機であってもよい。このよう
な構成によれば、一方の特別識別情報が可変表示中であっても他方の特別識別情報の表示
態様を視認でき、設定値が変更されたことを好適に示唆することができる。
特徴部011AKに係る手段6の遊技機として、前記異なる表示態様には、発光手段を
複数設け点灯させる発光手段の組合せを異なるものとすることで前記異なる表示態様とす
るものと、同一の発光手段を発光させるものの該発光手段の発光時間または輝度を異なる
ものとすることで前記異なる表示態様とするものと、が含まれる(例えばハズレ種別1〜
3それぞれでLEDの点灯組合せが異なるものの他、点灯組合せは同一であるものの点灯
周期が異なるもの、および点灯するLEDの輝度が異なるものが含まれるなど)、ことを
特徴とする特徴部011AKに係る手段1〜手段5のいずれかの遊技機であってもよい。
このような構成によれば、設定値が変更されたことを好適に示唆することができる。
(特徴部005AKに関する説明)
次に、本実施の形態の特徴部005AKについて説明する。特徴部005AKでは、
画像表示装置5の表示画面の右上方に、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示に同
期して、当該第4図柄を可変表示することにより可変表示中であるか否かを遊技者に報知
する第4図柄表示領域がある。特徴部005AKにおける第4図柄表示領域は、スーパー
リーチ演出等が実行される場合であっても、それらの演出の邪魔にならない位置に設けら
れており、スーパーリーチ演出等の実行中であっても継続して第4図柄の可変表示が実行
される。なお、当該第4図柄は、設定変更中などの遊技停止状態中においては視認不可能
な状態となる。また、第4図柄は、遊技停止を行うような重要度の高いエラーが発生し、
優先度の高いエラー表示を行う場合には、視認不可能または視認困難となってもよい。ま
た、本実施の形態では、飾り図柄(以下、演出図柄ともいう)の方が、第4図柄表示領域
に表示される第4図柄よりも大きく、視認しやすい。特徴部005AKでは、当該第4図
柄の停止態様によって、設定値を示唆可能である。すなわち、特徴部005AKでは、第
4図柄の停止態様がいずれの停止態様であるかによって設定値を示唆する第4図柄示唆演
出を実行可能である。以下、このような特徴を有する特徴部005AKについて、具体的
に説明する。
図20−27は、第4図柄示唆演出設定処理の一例を示すフローチャートである。第4
図柄示唆演出設定処理は、可変表示開始設定処理(ステップS171)内において実行さ
れる。第4図柄示唆演出設定処理において、演出制御用CPU120は、時短制御中であ
るか否かを判定する(ステップ005AKS001)。時短制御中である場合(ステップ
005AKS001;Yes)には、そのまま処理を終了する。時短制御中でない場合(
ステップ005AKS001;No)、演出制御用CPU120は、変動パターンがスー
パーリーチを含む変動パターンであるか否かを判定する(ステップ005AKS002)
。スーパーリーチを含む変動パターンではない場合(ステップ005AKS002;No
)、そのまま処理を終了する。なお、図20−27に示す例では、時短制御中である場合
にはそのまま処理を終了する例を示したが、時短制御中であるか否かに関わらず第4図柄
示唆演出を実行してもよい。
変動パターンがスーパーリーチを含む変動パターンである場合(ステップ005AKS
002;Yes)、演出制御用CPU120は、設定値に応じて、第4図柄示唆演出の実
行の有無、実行する場合の演出態様を決定し(ステップ005AKS003)、処理を終
了する。このように、特徴部005AKでは、スーパーリーチのリーチ演出が実行される
場合に第4図柄示唆演出を実行可能である。換言すると、第4図柄示唆演出が実行される
場合(より具体的に第4図柄示唆演出の実行前)には、スーパーリーチのリーチ演出が実
行される。そのため、第4図柄示唆演出の実行結果、すなわち第4図柄の停止態様を見逃
すことを防止し、遊技興趣の低下を防止することができる。なお、例えば、擬似連の可変
表示演出については、飾り図柄が一旦仮停止表示するが、それを停止と誤認して第4図柄
に注目してしまうことを防止するため、飾り図柄の停止時に第4図柄に注目させる演出(
例えば矢印の表示やメッセージ表示など)を行ってもよい。また、スーパーリーチの種類
によって第4図柄示唆演出の実行割合が異なるようにしてもよく、例えば、期待度の低い
スーパーリーチの場合に、高い割合で第4図柄示唆演出を実行するようにすれば、遊技者
の期待感を持続させることができる。さらに、第4図柄示唆演出の実行前に行われる演出
はスーパーリーチのリーチ演出に限られず、例えば、成功した場合には第4図柄示唆演出
が実行され、失敗した場合には第4図柄示唆演出が実行されない、といった第4図柄示唆
演出が実行されるか否かを煽る煽り演出であってもよいし、第4図柄の停止態様が「金」
なら設定値「3」確定、といった内容を表示する説明演出であってもよい。
この実施の形態における第4図柄は、第1特図の変動開始に対応して、第4図柄005
AK001が可変表示を開始する。また、第2特図の変動開始に対応して、第4図柄00
5AK002が可変表示を開始する。なお、特徴部005AKでは、第4図柄の可変表示
開始前は、丸型の表示態様であるが、可変表示の開始に伴って、星型に表示態様が変化す
る。そして、第4図柄の可変表示として、特図の変動に伴って、当該星型の表示の点灯と
消灯を繰り返し、特図の変動終了に合わせて、当該星型の表示の停止態様を、図20−2
8に示す第4図柄示唆演出決定テーブルに基づいて決定した態様として表示する(図20
−29参照)。特徴部005AKにおける第4図柄示唆演出は、停止態様がいずれの態様
であるかにより設定値を示唆する演出である。ステップ005AKS003の処理では、
当該第4図柄示唆演出の実行有無と、実行する場合における実行態様(実行しない場合に
おける停止態様も含む)を決定する。なお、第4図柄005AK001および第4図柄0
05AK002は、スーパーリーチ演出等が実行される場合であっても、それらの演出の
邪魔にならない位置に表示されており、スーパーリーチ演出等の実行中であっても継続し
て第4図柄の可変表示が実行される(図20−29(B)参照)。また、飾り図柄(以下
、演出図柄ともいう)の方が、第4図柄よりも大きく表示され、視認しやすくなっている
。さらに、第4図柄の可変表示については、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となる
場合であっても該4図柄の可変表示態様がリーチ態様となることはなく、飾り図柄の可変
表示で擬似連となる場合であっても第4図柄で擬似連を伴う可変表示が実行されることは
ないものとなっている。
具体的に、ステップ005AKS003では、設定されている設定値に応じて、図20
−28(A)〜(C)に示す第4図柄示唆演出決定テーブルA〜Cのいずれかを参照し、
図示する決定割合に従って、可変表示結果に応じて第4図柄示唆演出の実行有無と、その
実行態様を決定する。演出制御用CPU120は、始動入賞時コマンドに含まれる図柄判
定結果指定コマンドを参照して、可変表示結果を取得すればよい。
特徴部005AKでは、図20−28に示すように、設定値がいずれに設定されている
かに応じて第4図柄示唆演出の実行割合、および実行態様がいずれの態様となるかの割合
が異なっている。具体的に、設定値「3」>「2」>「1」の順に第4図柄示唆演出が実
行される割合が高くなるようになっている。また、特徴部005AKでは、可変表示結果
が「ハズレ」となる場合、可変表示結果が「大当り」や「小当り」となる場合よりも、第
4図柄示唆演出が実行される割合が低くなっているものの、可変表示結果が「大当り」や
「小当り」となる確率よりも「ハズレ」となる確率の方が断然高いことから、結果として
可変表示結果が「ハズレ」となるときに第4図柄示唆演出が実行される頻度、すなわち、
遊技者が「ハズレ」時の第4図柄示唆演出を視認する頻度は高くなる。
また、図示する例では、可変表示結果が「ハズレ」の場合の態様が2種類(黒と灰)、
「大当り」の場合の態様が4種類(青、緑、赤、金)、「小当り」の場合の態様が2種類
(黄と橙)用意されており、可変表示結果に応じて異なる数の表示態様となっているが、
可変表示結果に関わらず共通の数であってもよい。また、この実施の形態では、第4図柄
示唆演出を実行しない場合、可変表示結果が「ハズレ」のときには「黒」、「大当り」の
ときには「青」、「小当り」のときには「黄」の停止態様となる。一方、第4図柄示唆演
出を実行する場合、可変表示結果が「ハズレ」のときには「灰」、「大当り」のときには
「緑」、「赤」、「金」のいずれか、「小当り」のときには「橙」の停止態様となる。な
お、この実施の形態では、停止態様として色が異なる例を示したが、例えば、形状が異な
るようにしてもよい。また、図20−28に示すように「金」の停止態様については、設
定値「3」である場合にのみ決定される。そのため、第4図柄の停止態様として「金」の
停止態様が表示されれば、設定値「3」であることが確定することになる。
この実施の形態において「灰」、「緑」の停止態様は、例えば、設定値が「1」ではな
いことを示唆する停止態様であり、設定値が「1」であるときにも表示され得る態様であ
る。また、「赤」、「橙」の停止態様は、例えば、高設定であることを示唆する停止態様
であり、設定値が「1」といった低設定時にも表示され得る態様である。そのため、この
実施の形態では、所謂ガセの第4図柄示唆演出を実行可能である。
なお、図20−27におけるステップ005AKS003の処理では、図20−28に
示す第4図柄示唆演出決定テーブルに従い、可変表示結果がいずれであるとなるかに関わ
らず第4図柄示唆演出を実行可能である例を示したが、例えば、可変表示結果が「大当た
り」となる場合にのみ第4図柄示唆演出を実行可能であってもよい。この場合、可変表示
結果が「ハズレ」の場合には必ず「黒」、「小当り」の場合には必ず「黄」の停止態様と
なればよい。さらに、例えば、16Rの確変大当り、8Rの確変大当り、16Rの非確変
大当り、8Rの非確変大当りなど、遊技者にとっての有利度が異なる複数種類の大当りが
ある場合には、当該大当りの種類に応じて停止態様の決定割合がさらに異なっていてもよ
い。また、大当りの種類に関わらず停止態様は共通(例えば大当りの種類に関わらず「金
」の停止態様)ではあるものの、例えば、16Rの確変大当りの場合には8Rの非確変大
当りよりも表示サイズが大きい、輝度が高い、エフェクト表示されるなど、有利度に応じ
て視認性が異なっていてもよい。
また、可変表示結果が「小当たり」となる場合にのみ第4図柄示唆演出を実行可能であ
ってもよい。この場合、可変表示結果が「ハズレ」の場合には必ず「黒」、「大当り」の
場合には必ず「青」の停止態様となればよい。そして、「小当たり」となる場合に実行さ
れる第4図柄示唆演出の停止態様を、「橙」のみではなく、図20−28における「大当
り」の場合と同様に4種類(例えば、「緑」に対応する「黄緑」、「金」に対応する「虹
」など)としてもよい。これによれば、小当りに対する遊技者の注目を集めることができ
る。また、例えば、入賞容易な開放パターンの小当り、入賞困難な開放パターンの小当り
、開放回数が多い小当り、開放回数が少ない小当りなど、遊技者にとっての有利度が異な
る複数種類の小当りがある場合には、当該小当りの種類に応じて停止態様の決定割合がさ
らに異なっていてもよい。また、小当りの種類に関わらず停止態様は共通(例えば小当り
の種類に関わらず「虹」の停止態様)ではあるものの、例えば、入賞容易な開放パターン
の小当りの場合には入賞困難な開放パターンの小当りよりも表示サイズが大きい、輝度が
高い、エフェクト表示されるなど、有利度に応じて視認性が異なっていてもよい。なお、
可変表示結果が「大当り」と「小当り」の場合、すなわち「ハズレ」でない場合に、第4
図柄示唆演出を実行可能であってもよい。この場合、大当り遊技中や小当り遊技中におい
ても第4図柄の停止態様が継続して表示されてもよい。これによれば認識性が高まり、よ
り好適な設定示唆を行うことができる。
さらに、可変表示結果が「ハズレ」となる場合にのみ第4図柄示唆演出を実行可能であ
ってもよい。この場合、可変表示結果が「小当り」の場合には必ず「黄」、「大当り」の
場合には必ず「青」の停止態様となればよい。そして、「ハズレ」となる場合に実行され
る第4図柄示唆演出の停止態様を、「灰」のみではなく、図20−28における「大当り
」の場合と同様に4種類(例えば、「赤」に対応する「桃」、「金」に対応する「虎柄」
など)としてもよい。なお、上述したように、可変表示結果は「ハズレ」となることがほ
とんどであることから、遊技者が「ハズレ」時の第4図柄示唆演出を視認する頻度は高く
なる。そのため、遊技者は、複数回の可変表示において実行される「ハズレ」時の第4図
柄示唆演出の停止態様を統計的にとらえることにより(例えば「桃」の累積回数が多いな
ど)、設定値を推測可能となる。したがって、ハズレに対する遊技者の注目を集めること
ができるとともに、有利状態に制御されない場合における遊技興趣の低下を防止すること
ができる。なお、可変表示結果が「大当り」と「ハズレ」の場合にのみ、「小当り」と「
ハズレ」の場合にのみ、第4図柄示唆演出を実行可能としてもよい。さらに、いずれの可
変表示結果となる場合に第4図柄示唆演出が実行可能となるのかを、遊技者の操作により
設定可能としてもよい。
図20−29は、特徴部005AKにおける演出動作例を示す図であり、具体的には、
第4図柄示唆演出が実行された場合における演出動作例を示している。図示する例では、
第1特図が変動し、第2特図は変動しない例を示している。また、図示するように、特徴
部005AKでは、画像表示装置5の表示画面の左上方に、第1特別図柄または第2特別
図柄の可変表示に同期して、「左」、「中」、「右」の小図柄(本例では、「1」〜「8
」の図柄)を可変表示する小図柄表示領域005AK003がある。
小図柄表示領域005AK003は、スーパーリーチ演出等が実行される場合であって
も、それらの演出の邪魔にならない位置に設けられており、スーパーリーチ演出等の実行
中であっても継続して小図柄の可変表示が実行されればよい(図20−29(B)参照)
。また、飾り図柄の方が、小図柄表示領域005AK003に表示される小図柄よりも大
きく、視認しやすければよい。そして、小図柄の可変表示についても、第4図柄と同様に
、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となる場合であっても小図柄の可変表示態様がリ
ーチ態様となることはなく、飾り図柄の可変表示で擬似連となる場合であっても小図柄で
擬似連を伴う可変表示が実行されることはないものとしてもよいし、第4図柄とは異なり
、飾り図柄の可変表示態様と同態様の可変表示が実行されるものとしてもよい。特徴部0
05AKにおける小図柄は、飾り図柄の可変表示と同態様の可変表示を実行するものとす
る。そのため、当該小図柄の可変表示を視認することで、可変表示の内容を遊技者が認識
可能となっている。一方、第4図柄は、小図柄とは異なり、変動中の飾り図柄の種類を遊
技者が認識できるものではなく、可変表示中であるか否かを遊技者が認識できるのみであ
ればよい。すなわち、可変表示の内容についての遊技者の認識度(実行中の可変表示に対
する期待度の認識度合い)は、飾り図柄>小図柄>第4図柄の順に高くなればよい。その
ため、遊技者の注目度は、通常、飾り図柄>小図柄>第4図柄の順に高くなる。
上述したように、特徴部005AKでは、第4図柄の停止態様により設定値を示唆する
第4図柄示唆演出を実行するが、これに加えて、例えば、小図柄の停止図柄により設定値
が示唆される小図柄示唆演出を実行するようにしてもよく、この場合には、第4図柄示唆
演出>小図柄示唆演出の順に示唆の信頼度が高くなるようにしてもよい。これによれば、
注目度の低い第4図柄の停止態様に注目を集めることができ、遊技興趣を向上させること
ができる。例えば、小図柄示唆演出が実行された場合には、飾り図柄の停止図柄に関わら
ず、「112」や「223」といった態様の停止図柄となればよい。そして、小図柄の停
止図柄「112」(第2演出態様)については、設定値「1」>「2」>「3」の順に実
行される割合が高く、小図柄の停止図柄「223」(第1演出態様)については、設定値
「2」>「1」>「3」の順に実行される割合が高くなるように判定値が割り当てられて
いればよい。すなわち、第2演出態様であるときには、第1演出態様であるときよりも有
利な設定値に設定されていることが示唆されるとともに、第1演出態様であるときには、
設定値「2」である可能性が高いことが示唆され、第2演出態様であるときには、設定値
「1」である可能性が高いことが示唆されることになればよい。
図20−29(A)に示すように飾り図柄の可変表示(第1特図が変動を開始すること
に対応して開始された可変表示)が開始されると、小図柄表示領域005AK003にお
ける小図柄が可変表示を開始し、さらに、第4図柄005AK001が可変表示を開始す
る。図示するように第4図柄は、可変表示開始前は丸型の表示態様であるが、可変表示の
開始に伴い星型に表示態様が変化する(可変表示を行わない第4図柄005AK002に
ついては丸型のままである)。
続いて図20−29(B)に示すように、可変表示中は、第4図柄005AK001が
一定の時間間隔で点灯と消灯とを繰り返す状態を継続する。なお、特徴部005AKでは
、例えば紫や黄緑など、図20−28で示される停止態様の色とは異なる色にて点灯と消
滅を繰り返す。そして、可変表示の終了タイミングとなると、図20−29(C)に示す
ように、小図柄の停止図柄は飾り図柄の停止図柄と同態様となる。それに対し、第4図柄
005AK001は、停止図柄の態様として、図20−28に示す複数態様のいずれかの
停止態様が表示される。図示する例では、第4図柄示唆演出が実行された場合の例を示し
ており、可変表示結果が「ハズレ」であることから、当該第4図柄005AK001の停
止態様が「灰」であることを示している。なお、可変表示結果が「大当り」であった場合
については、第4図柄の停止態様がそのまま大当り遊技状態中にも継続して表示されても
よい。上述したように、可変表示結果が「大当り」の場合の停止態様は、4種類(青、緑
、赤、金)であるが、第4図柄示唆演出を実行する場合、すなわち、「緑」、「赤」、「
金」のいずれかの停止態様となった場合にのみ、大当り遊技中にも当該停止態様を表示し
てもよい。また、設定値「3」であることが確定する「金」の停止態様についてのみ大当
り遊技中にも継続して表示してもよい。これによれば、最も高い設定値であることが確定
的に示唆されたにも関わらず見逃してしまうといったことを防止することができる。
以上説明したように、特徴部005AKにおけるパチンコ遊技機1によれば、以下の効
果を奏することができる。
演出制御用CPU120は、飾り図柄と、当該飾り図柄よりも視認し難い第4図柄を、
特図ゲームに対応して可変表示させ、当該第4図柄の停止態様がいずれの態様であるかに
より設定値を示唆する第4図柄示唆演出を実行可能である。すなわち、設定値により異な
る停止態様とすることにより設定値を示唆可能である。したがって、好適な設定示唆を行
うことができる。
また、可変表示結果が「大当り」と「小当り」の場合、すなわち「ハズレ」でない場合
に、第4図柄示唆演出を実行可能であってもよく、大当り遊技中や小当り遊技中において
も第4図柄の停止態様が継続して表示されてもよい。これによれば認識性が高まり、より
好適な設定示唆を行うことができる。
また、可変表示結果が「ハズレ」となる場合にのみ第4図柄示唆演出を実行可能であっ
てもよく、「ハズレ」となる場合に実行される第4図柄示唆演出の停止態様を、図20−
28における「大当り」の場合と同様に4種類(例えば、「赤」に対応する「桃」、「金
」に対応する「虎柄」など)としてもよい。可変表示結果は「ハズレ」となることがほと
んどであり、遊技者が「ハズレ」時の第4図柄示唆演出を視認する頻度は高くなるため、
遊技者は、複数回の可変表示において実行される「ハズレ」時の第4図柄示唆演出の停止
態様を統計的にとらえることにより(例えば「桃」の累積回数が多いなど)、設定値を推
測可能となり、ハズレに対する遊技者の注目を集めることができるとともに、有利状態に
制御されない場合における遊技興趣の低下を防止することができる。
また、演出制御用CPU120は、第4図柄示唆演出の実行前には、スーパーリーチの
リーチ演出を実行する。したがって設定示唆の実行前に特定の演出が実行されるため設定
示唆を見逃すことを防止し、遊技興趣の低下を防止することができる。
(特徴部005AKの変形例)
上記実施の形態では、第4図柄の停止態様にて設定値を示唆する例を示したが、この他
にも、例えば、可変表示中(変動中)において設定値を示唆してもよい。例えば、全回転
の大当りやプレミア演出が行われた場合には、変動中から「大当り」が確定する。そのよ
うな変動中において第4図柄にて設定値を示唆可能とすれば、第4図柄に対する遊技者の
注目を集めることができるとともに、大当り確定後の時間を有効活用することができる。
また、例えば時短制御中などの短縮変動が行われている場合には、停止態様のみでは設定
示唆を見逃しやすいため、変動中から停止までの期間に亘る一連の流れで設定値を示唆し
てもよい。変動中に設定示唆を行う場合には、第4図柄を点滅表示している期間中に、当
該点滅色を変更すればよい。このように、可変表示中においても設定値を示唆可能であれ
ば、第4図柄に対する遊技者の注目を可変表示中にも集めることができ遊技興趣を向上さ
せることができる。
また、上記実施の形態では、第4図柄の停止態様により設定値を示唆する例を示したが
、これに加え、例えば遊技者の操作に基づいて、過去に表示された第4図柄の停止態様の
履歴を表示可能であってもよい。具体的に、メニュー画面に対する遊技者の操作に基づい
て、履歴表示を可能としてもよいし、QRコード(登録商標)を読み取ることで当該履歴
を確認できるようにしてもよいし、ファンファーレ中にプッシュボタン31Bを7回押下
するなどの隠しコマンドが実行された場合に履歴を表示可能としてもよい。当該履歴は、
例えば、可変表示結果が「大当り」となった場合に表示されたもののみ表示されてもよい
。また、「灰」の停止態様については、多く表示されやすいことから、例えば20変動以
内に表示された回数などを履歴として表示してもよい。さらに、3回の大当りのうち1回
示唆されたなど、大当り時に示唆された回数などを表示可能としてもよい。なお、当該履
歴は、遊技場の営業日1日分の履歴であればよく、電源断や、設定変更、RAMクリアな
どで消去されればよい。
また、上記実施の形態では、第4図柄の表示態様が可変表示開始前と後とで変化する例
を示した(開始前は丸型で開始後は星型)が、これは一例である。第1特図に対応する第
4図柄と第2特図に対応する第4図柄とで形状を異なるようにし、可変表示前と後とで形
状は変化しないようにしてもよい。
(特徴部005AKに係る手段の説明)
従来、遊技に関する設定を変更可能な遊技機として、例えば特開2010−20090
2号公報に記載されているものがある。特開2010−200902号公報には、設定値
にもとづく演出の表示制御を行い、キリン、ゾウ、ライオンの各キャラクタ画像を表示さ
せる処理を所定のタイミングで実行することが記載されている。また、所定のタイミング
とは、例えば特別図柄の変動時などが考えられるが、さらに定期的(全変動時、所定変動
回数ごとなど)でもよいし、不定期(乱数抽選で当選した場合など)であってもよいこと
が記載されている。また、特開2015−47276号公報には、第4図柄の可変表示を
行う遊技機が記載されている。そこで、特開2015−47276号公報に記載されてい
るような第4図柄の可変表示を行う遊技機において、特開2010−200902号に記
載されているように、設定値に基づいてキリン、ゾウ、ライオンの各キャラクタ画像を表
示させることで設定値の示唆(設定示唆)を行うことが考えられるが、キャラクタ画像を
表示することによる設定示唆は他の遊技者から認識されやすく、好適な設定示唆を行うと
いう観点からすると未だ十分ではない。そこで、好適な設定示唆を行うことが可能な遊技
機を提供するための特徴部005AKに係る手段1の遊技機として、遊技を行う遊技機(
例えばパチンコ遊技機1など)であって、遊技者にとって有利度が異なる複数種類の設定
値(例えば設定値1〜3のいずれかなど)のうちから、いずれかの設定値を設定可能な設
定手段と、装飾識別情報(例えば飾り図柄など)と、前記装飾識別情報よりも遊技者によ
る視認度の低い特殊識別情報(例えば第4図柄など)と、を可変表示可能な可変表示手段
(例えば飾り図柄、第4図柄の可変表示を行う演出制御用CPU120など)と、を備え
、前記可変表示手段は、前記特殊識別情報の可変表示における停止態様を、設定されてい
る設定値に応じて異なる態様とすることにより設定値を示唆可能である(第4図柄の停止
態様がいずれの停止態様であるかによって設定値を示唆する第4図柄示唆演出を実行可能
であるなど)、ことを特徴とする遊技機であってもよい。このような構成によれば、好適
な設定示唆を行うことができる。
特徴部005AKに係る手段2の遊技機として、前記可変表示手段は、遊技者にとって
有利な有利状態に制御されることを示す可変表示結果となる場合に設定値を示唆可能であ
り(例えば可変表示結果が「大当り」と「小当り」の場合に第4図柄示唆演出を実行可能
であるなど)、前記有利状態に制御中も前記停止態様を視認可能である(例えば大当り遊
技中や小当り遊技中においても第4図柄の停止態様が継続して表示可能であるなど)、こ
とを特徴とする特徴部005AKに係る手段1の遊技機であってもよい。このような構成
によれば、有利状態に制御中も停止態様を視認可能なため認識性が高まり、より好適な設
定示唆を行うことができる。
特徴部005AKに係る手段3の遊技機として、前記可変表示手段は、遊技者にとって
有利な有利状態に制御されないことを示す可変表示結果となる場合に設定値を示唆可能で
ある(例えば可変表示結果が「ハズレ」となる場合にのみ第4図柄示唆演出を実行可能で
あるなど)、ことを特徴とする特徴部005AKに係る手段1の遊技機であってもよい。
このような構成によれば、有利状態に制御されない場合における遊技興趣の低下を防止す
ることができる。
特徴部005AKに係る手段4の遊技機として、設定値の示唆前において特定の演出を
実行可能な特定演出実行手段(例えばスーパーリーチのリーチ演出を実行する演出制御用
CPU120など)を、さらに備えることを特徴とする特徴部005AKに係る手段1〜
手段3のいずれかの遊技機であってもよい。このような構成によれば、設定示唆の実行前
に特定の演出が実行されるため設定示唆を見逃すことを防止し、遊技興趣の低下を防止す
ることができる。
特徴部005AKに係る手段5の遊技機として、前記可変表示手段は、前記特殊識別情
報の可変表示中に設定値を示唆可能である(例えば可変表示中において設定値を示唆可能
であるなど)、ことを特徴とする特徴部005AKに係る手段1〜4のいずれかの遊技機
であってもよい。このような構成によれば、特殊識別情報に対する遊技者の注目を可変表
示中にも集めることができ遊技興趣を向上させることができる。
特徴部005AKに係る手段6の遊技機として、示唆された設定値の履歴を表示可能な
履歴表示手段(例えば過去に表示された第4図柄の停止態様の履歴を表示可能であるなど
)を、さらに備えることを特徴とする特徴部005AKに係る手段1〜手段5のいずれか
の遊技機であってもよい。このような構成によれば、設定示唆を見逃した場合も確認する
ことができ遊技興趣の低下を防止することができる。
(特徴部の関連づけに係る説明)
特徴部31AK、特徴部121IW、特徴部011AK、および特徴部005AKに関
する各構成は、他の特徴部に関する各構成の一部または全部と、適宜、組み合わせられて
もよい。このように組み合わせられた特徴部、あるいは、組み合わせられていない個別の
特徴部について、他の特徴部に関する各構成の一部または全部と、適宜、組み合わせられ
てもよい。例えば、特徴部121IWでは、コマンドの取りこぼしやデータ化けなどの理
由により設定値コマンドを正常に受信できなかった場合に不利な設定値が設定されている
にも関わらず奇数初期出目や特殊初期出目を表示して遊技者を却って落胆させてしまう事
態を低減し、遊技に対する興趣の低下を防止できるようにしている。この特徴部を当該特
徴部005AKにおける第4図柄示唆演出に適用し、設定値コマンドに限られず、設定示
唆の演出時に必要となるコマンドの取りこぼしやデータ化けなどが生じた場合、不利な設
定値が設定されているにも関わらず遊技者にとって有利な設定値を示唆する設定示唆の実
行を防止するよう、低い設定値であることを示唆する設定示唆を実行すればよい。
また、例えば特徴部011AKにおけるハズレ種別がハズレ種別1〜3のいずれである
かに応じて、特徴部005AKにおける第4図柄の停止態様を異なる態様としてもよい。
具体的に、ハズレ種別がいずれであるかを示すコマンドを演出制御基板12の側へ送信し
、演出制御用CPU120は、当該コマンドに基づいてハズレ種別を特定する。そして、
当該ハズレ種別にしたがって、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における第4図柄の
停止態様を異なる割合で決定すればよい。また、例えば、ハズレ種別1であれば20%の
割合で第4図柄示唆演出を実行すると決定し、ハズレ種別2であれば85%の割合で第4
図柄示唆演出を実行すると決定するなど、第4図柄示唆演出の実行有無についても、ハズ
レ種別により異なる決定割合としてもよい。
(特徴部13SHに関する説明)
次に、特徴部13SHに係る遊技機について説明する。特徴部13SHに係る遊技機は
、遊技を行うことが可能な遊技機であって、電子部品が実装される基板と、基板に実装さ
れた複数の発光手段とを備え、発光手段は、第1発光手段と、該第1発光手段よりも重要
度の高い用途に使用される第2発光手段とを含み、基板は、第1発光手段の光を反射する
反射部と、第2発光手段の周囲に位置し該第2発光手段の光を吸収する吸収部とを有する
。この実施の形態では、このような特徴部13SHに係る遊技機として、パチンコ遊技機
1を例にとって説明する。
(特徴部13SHに係るパチンコ遊技機1の構成等)
図21−1は、特徴部13SHに係るパチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配
置レイアウトを示す。
なお、特徴部13SHに係るパチンコ遊技機1の構成要素のうち、上述した実施の形態
におけるパチンコ遊技機1の構成要素と同じ符号を付している同名の構成要素は、同様の
機能及び動作を示す。したがって、以下の説明においては、その詳細な説明を省略する。
第1始動入賞口の右方には、釘の列19が設けられており、遊技領域の右方から流下し
た遊技球が、第1始動入賞口が設けられた領域に進入しないように構成されている。この
ように、遊技領域の右方から流下した遊技球が進入することを防止する釘の列19が設け
られていることによって、遊技領域の左方を狙って遊技球を発射操作した場合にのみ第1
始動入賞口に遊技球が入賞可能に構成されている。
なお、本例では、釘の列19が設けられていることにより左打ち操作した場合にのみ第
1始動入賞口に遊技球が入賞可能に構成される場合を示しているが、そのような態様に限
られない。例えば、第1始動入賞口が遊技領域の左方に設けられていることによって左打
ち操作した場合にのみ第1始動入賞口が入賞可能に構成してもよいし、第1始動入賞口が
遊技領域の左方に設けられていると共に釘の列19も設けることによって左打ち操作した
場合にのみ第1始動入賞口に遊技球が入賞可能に構成してもよい。
画像表示装置5の右方には、通過ゲート41が設けられている。通過ゲート41を通過
した遊技球は、ゲートスイッチ21によって検出される。
通過ゲート41の下方には、大入賞口を形成する特別可変入賞球装置7が設けられてい
る。特別可変入賞球装置7は、やや傾斜した状態で左右方向に延在し、遊技球が流下する
流路の底面として形成される板状の底面部材を、前後方向に進退移動させることにより、
底面部材の左方に位置する大入賞口に遊技球が入賞可能な第1状態と、遊技球が入賞不能
な第2状態とに変化させる。特別可変入賞球装置7は、第1特別図柄表示装置4A又は第
2特別図柄表示装置4Bに特定表示結果が導出表示されたときに生起する大当り遊技状態
において、底面部材を後方に向けて後退移動させた第2状態から前方に向けて前進移動さ
せ、入賞領域となる大入賞口に遊技球が入賞可能とする制御を実行する。
特別可変入賞球装置7の下方には、小当り用の特殊入賞口を形成する特殊可変入賞球装
置17と、第2始動入賞口を有する可変入賞球装置6Bとが設けられており、左側に特殊
可変入賞球装置17が配置され、その右側に隣り合うように可変入賞球装置6Bが配置さ
れている。これら特殊可変入賞球装置17及び可変入賞球装置6Bは、やや傾斜した状態
で左右方向に延在し、遊技球が流下する流路の底面として形成される板状の底面部材を、
前後方向に進退移動させることにより、底面部材の下方に位置する特殊入賞口や第2始動
入賞口に遊技球が入賞可能な開状態と、遊技球が入賞不能な閉状態とに変化させる。特殊
可変入賞球装置17は、第1特別図柄表示装置4A又は第2特別図柄表示装置4Bに所定
表示結果が導出表示されたときに生起される小当り遊技状態において、底面部材を前方に
向けて前進移動させた閉状態から後方に向けて後退移動させ、入賞領域となる特殊入賞口
を開状態とする開放制御を実行する。また、可変入賞球装置6Bは、普通図柄表示器20
に当り図柄が導出表示されたときに、底面部材を前方に向けて前進移動させた閉状態から
後方に向けて後退移動させ、入賞領域となる第2始動入賞口を開状態とする開放制御を実
行する。
なお、本例では、特殊可変入賞球装置17と可変入賞球装置6Bとは、同様の構造を有
するように形成されている。また、特別可変入賞球装置7上に落下した遊技球は、特別可
変入賞球装置7が第2状態であれば、その下の可変入賞球装置6B上に落下する。
また、特殊可変入賞球装置17及び可変入賞球装置6Bは底面部材が右上から左下に向
けてやや傾斜する態様で形成されているので、特殊可変入賞球装置17や可変入賞球装置
6B上の遊技球は、特殊可変入賞球装置17や可変入賞球装置6Bが閉状態であれば特殊
可変入賞球装置17や可変入賞球装置6B上を右上から左下に向けて移動して行く。また
、特殊可変入賞球装置17と可変入賞球装置6Bとは隣り合うように配置されているので
、特別可変入賞球装置7に入賞することなく可変入賞球装置6B上に落下した遊技球は、
可変入賞球装置6Bの底面部材が後退移動されて第2始動入賞口が開状態となっていれば
、遊技球は第2始動入賞口に入賞し、特殊可変入賞球装置17の方には遊技球は流れて行
かない。一方、第2始動入賞口が開状態となっていなければ、遊技球は可変入賞球装置6
Bの底面部材の上を移動して特殊可変入賞球装置17の方に導かれる。この際に特殊可変
入賞球装置17の底面部材が後退移動されて特殊入賞口が開状態となっていれば、遊技球
は特殊入賞口に入賞する。更に、特殊入賞口も開状態となっていなければ、遊技球は特殊
可変入賞球装置17の底面部材の上を移動して、そのままアウト口の方へ落下することに
なる。
また、本例では、特殊可変入賞球装置17及び可変入賞球装置6Bには、底面部材上を
流下する遊技球の流下速度を低下させる複数の規制片が形成されている。本例では、特殊
可変入賞球装置17及び可変入賞球装置6Bにおいて規制片が設けられていることによっ
て、右上から左下方向に向けて流下する遊技球を前後方向成分の動きを以て蛇行するよう
に、遊技球の流下方向を変更させて、その流下にかかる時間を、規制片がない場合よりも
遅延させる。
なお、本例では、特殊可変入賞球装置17が左側に配置され、可変入賞球装置6Bが右
側に配置されているのであるが、特殊可変入賞球装置17及び可変入賞球装置6Bの底面
部材が右上方から左下方に緩やかに傾斜するように形成され、底面部材が後退しておらず
開状態である場合には可変入賞球装置6Bの方から特殊可変入賞球装置17の方に向かっ
て遊技球が流れるように構成されているので、この意味で、可変入賞球装置6Bの方が上
流側に設けられ、特殊可変入賞球装置17の方が下流側に設けられているといえる。
大入賞口内には、大入賞口内に入賞した遊技球を検出可能な第1カウントスイッチ23
が設けられている。第1カウントスイッチ23によって遊技球が検出された場合には、こ
の検出情報に基づき、所定個数の遊技球が賞球として払い出される。したがって、特別可
変入賞球装置7が第1状態に制御されて大入賞口に遊技球が入賞可能な状態となれば、遊
技者によって有利な状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7が第2状態に制御さ
れて大入賞口に遊技球が入賞不能な状態となれば、大入賞口に遊技球を通過させて賞球を
得ることができないため、遊技者にとって不利な状態となる。
特殊入賞口内には、特殊入賞口内に入賞した遊技球を検出可能な第2カウントスイッチ
24が設けられている。第2カウントスイッチ24によって遊技球が検出された場合には
、この検出情報に基づき、所定個数の遊技球が賞球として払い出される。ここで、特殊可
変入賞球装置17において開状態となった特殊入賞口を遊技球が通過したときには、大入
賞口に遊技球が入賞したときと比較すると賞球の数が少ないものの、例えば第1始動入賞
口や第2始動入賞口といった、他の入賞口を遊技球が通過したときよりも多くの賞球が払
い出されるようになっている。したがって、特殊可変入賞球装置17が開放制御されて特
殊入賞口が開状態となれば、遊技者にとって有利な状態となる。その一方で、特殊可変入
賞球装置17が閉鎖制御されて特殊入賞口が開状態となれば、特殊入賞口に遊技球を通過
させて賞球を得ることができないため、遊技者によって不利な状態となる。
また、第2始動入賞口内には、第2始動入賞口内に入賞した遊技球を検出可能な第2始
動口スイッチ22Bが設けられている。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出
された場合には、この検出情報に基づき、所定個数の遊技球が賞球として払い出される。
なお、このパチンコ遊技機1では、通過ゲート41、特別可変入賞球装置7、可変入賞
球装置6B及び特殊可変入賞球装置17が遊技領域の右方に設けられているので、大当り
遊技中やKT状態中である場合には、遊技者は遊技領域の右方を狙って発射操作を行う。
なお、このパチンコ遊技機1では、通過ゲート41を遊技球が通過したことに基づいて
普通図柄の変動表示が実行されることから、通過ゲート41は普通始動領域としての役割
を担っているのであるが、大当り図柄が導出表示された場合にも通過ゲート41を遊技球
が通過したことに基づいて大当り遊技状態に移行するので、通過ゲート41は作動領域と
しての役割も担っている。したがって、通過ゲート41は、普通始動領域と作動領域との
両方の役割を担う兼用ゲートとして構成されている。
遊技領域の最下方と、可変入賞球装置6Bの右方には、いずれの入賞口にも進入しなか
った遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
また、可変入賞球装置6Bの下方には、2つの第1保留表示用LED13SHLDB1
と、2つの第2保留表示用LED13SHLDB2と、第4図柄表示用LED13SHL
DB3と、第4図柄表示用LED13SHLDB4と、右打ち表示用LED13SHLD
B5とが設けられている。
第1保留表示用LED13SHLDB1は、第1保留記憶数を表示するLEDである。
第2保留表示用LED13SHLDB2は、第2保留記憶数を表示するLEDである。第
4図柄表示用LED13SHLDB3は、第1特図の可変表示中であるか否かと、第1特
図の表示結果とを表示するLEDである。第4図柄表示用LED13SHLDB4は、第
2特図の可変表示中であるか否かと、第2特図の表示結果とを表示するLEDである。右
打ち表示用LED13SHLDB5は、「右打ち」すべき状態であることを表示するLE
Dである。
以下の説明においては、第1保留表示用LED13SHLDB1、第2保留表示用LE
D13SHLDB2、第4図柄表示用LED13SHLDB3、第4図柄表示用LED1
3SHLDB4、右打ち表示用LED13SHLDB5を、情報表示用LED13SHL
DBと総称する場合がある。
(特徴部13SHに係る基板構成)
特徴部13SHに係るパチンコ遊技機1には、例えば、図21−2に示すような主基板
11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15、LE
D(Light Emitting Diode)制御基板13SH1等が搭載されてい
る。
スイッチ回路110は、遊技球検出用のゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22
A及び第2始動口スイッチ22B、第1カウントスイッチ23及び第2カウントスイッチ
24からの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検
出信号の伝送により、遊技球の通過又は進入が検出されたことになる。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆
動信号を、普通電動役物用の81や大入賞口用のソレノイド82、特殊入賞口用のソレノ
イド83に伝送する。
表示制御部123は、演出画像の表示に同期した音声出力や、遊技効果ランプ9の点灯
/消灯や、装飾用LED13SHLDAの点灯/消灯/点滅を行うため、音指定信号を音
声制御基板13に供給したり、ランプ信号をランプ制御基板14に供給したり、LED信
号をLED制御基板13SH1に供給したりする。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11等から伝送された演
出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、表示制御部123からの映像信号、音指
定信号、ランプ信号、LED信号や、情報表示用LED13SHLDBを制御する演出制
御用CPU120からの制御信号等の各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構
成される。
LED制御基板13SH1は、装飾用LED13SHLDAと、情報表示用LED13
SHLDBと、装飾用LED13SHLDA及び情報表示用LED13SHLDBを駆動
する各種電子部品を搭載している。LED制御基板13SH1は、表示制御部123から
のLED信号を、装飾用LED13SHLDAに伝送する。また、LED制御基板13S
H1は、演出制御用CPU120からの制御信号を、情報表示用LED13SHLDBに
伝送する。
ここで、装飾用LED13SHLDAは、可変入賞球装置6Bや特別可変入賞球装置7
、特殊可変入賞球装置17の周囲を照らす発光演出の用途に使用されるLEDである。一
方、情報表示用LED13SHLDBは、保留表示、第4図柄の表示、右打ち報知といっ
た、遊技の進行に関する情報を表示するLEDである。そして、遊技の進行に関する情報
は、発光演出よりも重要度が高いことから、情報表示用LED13SHLDBは、装飾用
LED13SHLDAよりも、重要度の高い用途に使用されるLEDであるといえる。
(特徴部13SHに係る流路ユニットの構成)
特徴部13SHに係るLED制御基板13SH1は、可変入賞球装置6B、特別可変入
賞球装置7及び特殊可変入賞球装置17の周囲における、遊技球の流路を形成する流路ユ
ニット13SHUに組み付けられている。
図21−3は、流路ユニット13SHUの構成の一例を示す分解斜視図である。流路ユ
ニット13SHUは、LED制御基板13SH1と、LED仕切部材13SH2と、レン
ズ部材13SH3と、背面カバー13SH4とが一体的に組み付けられることによりユニ
ット化されてなる。流路ユニット13SHUの後方には、可変入賞球装置6Bと、特別可
変入賞球装置7と、特殊可変入賞球装置17とが配置される。
LED仕切部材13SH2は、複数の情報表示用LED13SHLDBの光が混ざって
視認されないように、各情報表示用LED13SHLDBを個別に仕切る部材である。L
ED仕切部材13SH2は、LED制御基板13SH1と、LED制御基板13SH1よ
りも前方に位置するレンズ部材13SH3との間に配置される。LED制御基板13SH
1に組み付けられた状態で、レンズ部材13SH3に形成された開口部13SH31に嵌
合する。
レンズ部材13SH3は、装飾用LED13SHLDAの光が拡散されるようにレンズ
カットされた透過性を有する前面板13SH32と、前面板13SH32の背面側に設け
られて遊技球の流路を形成するための壁部13SH33とを有する。レンズ部材13SH
3に背面カバー13SH4が組み付けられることにより、壁部13SH33によって囲ま
れた領域は、遊技球の流路となる。
背面カバー13SH4には、流路ユニット13SHUの後方に設けられた可変入賞球装
置6Bの底面部材を前後方向に進退移動させるための開口部13SH41と、第2始動入
賞口13SH42とが形成されている。レンズ部材13SH3に背面カバー13SH4が
組み付けられることにより、前面板13SH32と、壁部13SH33と、背面カバー1
3SH4とによって囲まれた領域は、可変入賞球装置6Bの底面部材が後退位置にあると
きに、可変入賞球装置6B上に落下した遊技球を、第2始動入賞口13SH42へ誘導す
る流路となる。
また、背面カバー13SH4には、流路ユニット13SHUの後方に設けられた特別可
変入賞球装置7の底面部材を前後方向に進退移動させるための開口部13SH43と、大
入賞口13SH44とが形成されている。レンズ部材13SH3に背面カバー13SH4
が組み付けられることにより、前面板13SH32と、壁部13SH33と、背面カバー
13SH4とによって囲まれた領域は、特別可変入賞球装置7の底面部材が前進位置にあ
るときに、特別可変入賞球装置7上に落下した遊技球を、大入賞口13SH44へ誘導す
る流路となる。
背面カバー13SH4には、流路ユニット13SHUの後方に設けられた特殊可変入賞
球装置17の底面部材を前後方向に進退移動させるための開口部13SH45と、特殊入
賞口13SH46とが形成されている。レンズ部材13SH3に背面カバー13SH4が
組み付けられることにより、前面板13SH32と、壁部13SH33と、背面カバー1
3SH4とによって囲まれた領域は、特殊可変入賞球装置17の底面部材が後退位置にあ
るときに、特殊可変入賞球装置17上に落下した遊技球を、特殊入賞口13SH46へ誘
導する流路となる。
(特徴部13SHに係るLED制御基板の外観)
次に、特徴部13SHに係るLED制御基板13SH1の構造について説明する。LE
D制御基板13SH1は、両面基板である。以下の説明においては、LED制御基板13
SH1におけるレンズ部材13SH3に対向する面を第1面13SH1Aと称し、その裏
側の面であり、背面カバー13SH4に対向する面を第2面13SH1Bと称する。図2
1−4(A)は、LED制御基板13SH1の第1面13SH1Aの外観図であり、図2
1−4(B)は、LED制御基板13SH1の第2面13SH1Bの外観図である。
LED制御基板13SH1の両面のはんだ付けしない部分には、白色のレジスト13S
H11が塗布されている。そして、第1面13SH1Aには、白色のレジスト13SH1
1の平面領域内に位置するように、複数の装飾用LED13SHLDAがまばらに配置さ
れている。
このように、白色のレジスト13SH11の平面領域内に装飾用LED13SHLDA
が配置されることにより、装飾用LED13SHLDAから出射した光は、白色のレジス
ト13SH11で反射されて前面側へ放射される。これにより、装飾用LED13SHL
DAの光を広い範囲に且つ明るく見せることができるので、装飾用LED13SHLDA
による演出効果を高めることができる。
一方、第1面13SH1Aの一部には、白色のレジスト13SH11の表面上に黒色の
シルク印刷13SH12が施されている。そして、黒色のシルク印刷13SH12の平面
領域内に位置するように、複数の情報表示用LED13SHLDBが密集して配置されて
いる。ここで、「密集」とは、少なくとも、複数の装飾用LED13SHLDA同士の間
隔よりも狭い間隔であればよい。また、複数の情報表示用LED13SHLDBは、なる
べく場所を取らないように、コンパクトに配置することが望まれる。そのため、複数の情
報表示用LED13SHLDBは、可能な限り狭い範囲内に配置されていることが好まし
い。なお、黒色のシルク印刷13SH12は、個々の情報表示用LED13SHLDBの
周囲を囲んでいればよい。
このように、黒色のシルク印刷13SH12の平面領域内に情報表示用LED13SH
LDBが配置されることにより、情報表示用LED13SHLDBから出射した光は、黒
色のシルク印刷13SH12に吸収される。これにより、情報表示用LED13SHLD
Bの光を狭い範囲に見せることができるので、隣り合った他の情報表示用LED13SH
LDBが発光していないにもかかわらず発光しているように見えてしまうことを防止する
ことができる。
ここで、一般的なパチンコ遊技機では、白色のレジストが塗布された基板に装飾用LE
Dが実装され、黒色のレジストが塗布された他の基板に情報表示用LEDが実装されてい
る。しかしながら、装飾用LEDが実装される基板と、情報表示用LEDが実装される基
板とを、それぞれ個別に備える場合、各基板をそれぞれ製造しなければならず、各基板を
それぞれ接続するためのハーネスやコネクタも必要となることから、コストがかかってし
まう。
これに対し、この実施の形態のLED制御基板13SH1は、装飾用LED13SHL
DAの光を反射する白色のレジスト13SH11と、装飾用LED13SHLDAよりも
重要度の高い用途に使用される情報表示用LED13SHLDBの周囲に位置し情報表示
用LED13SHLDBの光を吸収する黒色のシルク印刷13SH12とを有する。
このような構成によれば、LED制御基板13SH1に白いレジスト13SH11が塗
布されていても、黒色のシルク印刷13SH12で情報表示用LED13SHLDBの光
を吸収させることができるので、重要度の高い用途に使用される情報表示用LED13S
HLDBの機能が損なわれることなく、コストを抑えることができる。
また、この実施の形態では、装飾用LED13SHLDAと、情報表示用LED13S
HLDBとのいずれも、第1面13SH1Aに設けられている。
このような構成によれば、装飾用LED13SHLDAが第2面13SH1Bに設けら
れる場合と比較して、装飾用LED13SHLDAから出射された光と、白色のレジスト
13SH11にて反射した光とを、レンズ部材13SH3に照射することができるので、
効果的な発光演出を実現することができる。
LED制御基板13SH1には、抵抗器13SHRやキャパシタ13SHC、集積回路
13SHIC、コネクタ13SHCNといった、装飾用LED13SHLDA及び情報表
示用LED13SHLDB以外の電子部品も実装される。このような電子部品の多くは、
表面が黒色等の光を吸収し易い色である。そのため、このような電子部品が装飾用LED
13SHLDAの近くに実装されると、装飾用LED13SHLDAの光が電子部品に吸
収されてしまい、電子部品の影が見えてしまう可能性がある。
そこで、この実施の形態では、抵抗器13SHRやキャパシタ13SHC、集積回路1
3SHIC、コネクタ13SHCNといった、装飾用LED13SHLDA及び情報表示
用LED13SHLDB以外の全ての電子部品を、装飾用LED13SHLDAが設けら
れていない第2面13SH1Bに実装している。
このような構成によれば、装飾用LED13SHLDAの光が電子部品に吸収されるこ
とはなく、電子部品の影が見えてしまうことを防止することができる。
なお、装飾用LED13SHLDA及び情報表示用LED13SHLDB以外の一部の
電子部品が、装飾用LED13SHLDAが設けられている第1面13SH1Aに実装さ
れていてもよい。その場合、装飾用LED13SHLDAが設けられている第1面13S
H1Aよりも、装飾用LED13SHLDAが設けられていない第2面13SH1Bに、
より多くの電子部品が実装されていてればよい。
(特徴部13SHに係るLED仕切部材の構成)
次に、特徴部13SHに係るLED仕切部材13SH2の構造について説明する。図2
1−5(A)は、LED仕切部材13SH2の背面図であり、図21−5(B)は、LE
D制御基板13SH1にLED仕切部材13SH2を組み付けた状態の断面図である。
LED仕切部材13SH2には、情報表示用LED13SHLDBの数と同じ数の凹部
13SH21が形成されている。凹部13SH21は、LED制御基板13SH1にLE
D仕切部材13SH2が組み付けられたときに、複数の情報表示用LED13SHLDB
の各位置とそれぞれ対応する位置に個別に形成されている。また、LED仕切部材13S
H2の正面側には、各凹部13SH21に貫通する孔部13SH22が形成されている。
LED制御基板13SH1にLED仕切部材13SH2が組み付けられると、各情報表
示用LED13SHLDBは、それぞれ対応する位置に形成された凹部13SH21内に
収容され、他の情報表示用LED13SHLDBとは隔離された状態となる。そして、情
報表示用LED13SHLDBが発光すると、情報表示用LED13SHLDBの光は、
孔部13SH22を介して、LED仕切部材13SH2の前面側へ放射される。
このように、この実施の形態では、密集して配置された複数の情報表示用LED13S
HLDBを個別に仕切るLED仕切部材13SH2を備えることにより、基板を小型化で
きるだけでなく、隣り合った他の情報表示用LED13SHLDBが発光していないにも
かかわらず発光しているように見えてしまうことを防止し、いずれの情報表示用LED1
3SHLDBが点灯しているかの視認性を向上させることができる。
(特徴部13SHに係る情報表示用LEDの部品番号)
次に、特徴部13SHに係る部品番号の配置について説明する。図21−6(A)は、
情報表示用LEDの部品番号の一例を示す図であり、図21−6(B)は、情報表示用L
EDの部品番号の他の例を示す図である。
図21−6(A)に示す例では、情報表示用LED13SHLDBの部品番号13SH
121は、白色のレジスト13SH11の領域内に有色のシルク印刷で設けられている。
そして、いずれの部品番号13SH121が、いずれの情報表示用LED13SHLDB
に対応するかを識別可能にするために、情報表示用LED13SHLDBの近傍から部品
番号13SH121まで延びる引出線13SH122が設けられている。黒色のシルク印
刷13SH12の領域内における引出線12SH122は、引出線12SH122に相当
する部分が抜けて黒色のシルク印刷13SH12が施されることにより、白色のレジスト
13SH11が見えることを以て設けられている。一方、白色のレジスト13SH11の
領域内における引出線13SH122は、有色のシルク印刷で設けられている。
図21−6(A)に示すような構成によれば、黒色のシルク印刷13SH12の領域を
狭めることができるだけでなく、黒色のシルク印刷13SH12の領域内に設けられた情
報表示用LED13SHLDBの部品番号の視認性を向上させることができる。
図21−6(B)に示す例では、情報表示用LED13SHLDBの部品番号13SH
121は、部品番号13SH121に相当する部分が抜けて黒色のシルク印刷13SH1
2が施されることにより、白色のレジスト13SH11が見えることを以て設けられてい
る。
図21−6(B)に示すような構成によれば、情報表示用LED13SHLDBの部品
番号13SH121を、白色のレジスト13SH11の領域内に有色のシルク印刷で設け
る工程を省くことができるので、コストを抑えることができる。
(特徴部13SHに係る装飾用LEDの構成)
次に、特徴部13SHに係る装飾用LED13SHLDAについて説明する。図21−
7は、LED制御基板13SH1に実装された装飾用LED13SHLDAの拡大図であ
る。
装飾用LED13SHLDAは、1つのパッケージ内に設けられた複数の発光素子によ
って構成された、様々な色の光を発するLEDである。この実施の形態の装飾用LED1
3SHLDAは、LED制御基板13SH1の実装面に対して水平方向に光を出射するア
ングル型LEDであり、演出の用途に使用される。
アングル型の装飾用LED13SHLDAは、発光面において直線の位置に、赤の光を
発する赤色発光素子13SHLDARと、緑色の光を発する緑色発光素子13SHLDA
Gと、青色の光を発する青色発光素子13SHLDABとを、一列に配置してある。アン
グル型の装飾用LED13SHLDAでは、赤色発光素子13SHLDARと緑色発光素
子13SHLDAGとの距離に比べて、緑色発光素子13SHLDAGと青色発光素子1
3SHLDABとの距離が長くなるように配置されている。更に、アングル型の装飾用L
ED13SHLDAでは、赤色発光素子13SHLDAR及び緑色発光素子13SHLD
AGの素子の大きさに比べて、青色発光素子13SHLDABの素子の大きさが小さくな
っている。
アングル型の装飾用LED13SHLDAは、各発光素子の発光を調整することにより
、様々な色を発光させることが可能である。ここで、例えば、発光素子の配置、発光素子
の種類、発光素子を覆う封止材の種類、発光素子を載せるパッケージ基板のリフレクタ形
状等によって、発光態様やLED自体の発光特性が変化することがある。具体的に、発光
素子の種類であれば、例えば、同じ赤色を発光する発光素子であっても、アルミニウムガ
リウムヒ素を用いるのか、ガリウムヒ素リンを用いるのかで互いに同じ電流を供給しても
光り方が異なる。発光素子を覆う封止材の種類であれば、エポキシ樹脂の封止材を用いる
のか、シリコーン樹脂の封止材を用いるのかで発光素子からの光の遮り具合、光の屈折具
合等が異なる。発光素子を載せるパッケージ基板のリフレクタ形状であれば、リフレクタ
形状により光の指向性が異なる。
アングル型の装飾用LED13SHLDAの光は、LED制御基板13SH1の実装面
に対して水平方向に出射されるので、LED制御基板13SH1の実装面に対して垂直に
光を出射するトップ型のLEDと比較して、白色のレジスト13SH11に対して光が照
射され易い。そのため、白色のレジスト13SH11を効果的に用いた発光演出を実現す
ることができる。
(装飾用LEDと情報表示用LEDの発光態様)
次に、装飾用LED13SHLDAと情報表示用LED13SHLDBの発光態様につ
いて説明する。図21−8(A)は、装飾用LED13SHLDAの発光態様の一例を示
す図であり、図21−8(B)は、情報表示用LED13SHLDBの発光態様の一例を
示す図である。
複数の装飾用LED13SHLDAは、流路ユニット13SHUの所定位置をそれぞれ
照射するように配置されている。この実施の形態では、特殊可変入賞球装置17の周囲を
照射するように、部品番号「LD8」〜「LD10」の装飾用LED13SHLDAが配
置されている。また、可変入賞球装置6Bから特殊可変入賞球装置17までの遊技球の流
路を照射するように、部品番号「LD11」の装飾用LED13SHLDAが配置されて
いる。また、可変入賞球装置6Bの周囲を照射するように、部品番号「LD12」〜「L
D14」の装飾用LED13SHLDAが配置されている。
装飾用LED13SHLDAの光は、直接的に所定位置に照射されるだけでなく、白色
のレジスト13SH11で反射されて前面側へ放射され、更には、レンズ部材13SH3
にて拡散される。これにより、図21−8(A)に示すように、装飾用LED13SHL
DAの光を広い範囲に且つ明るく見せることができる。
なお、アングル型の装飾用LED13SHLDAは、所望の方向に光を出射するように
、その所望の方向に発光素子を向けて配置されるが、情報表示用LED13SHLDBが
配置されている方向には向けないように配置することが好ましい。あるいは、情報表示用
LED13SHLDBが配置されている方向に向いて配置されたアングル型の装飾用LE
D13SHLDAについては、情報表示用LED13SHLDBの光の色と同じ色では発
光しないようにすることが好ましい。このような構成によれば、アングル型の装飾用LE
D13SHLDAの光によって、情報表示用LED13SHLDBの光の視認性が低下し
てしまうことを防止することができる。
第1保留表示用LED13SHLDB1は、LEDの点灯個数と点滅個数との組み合わ
せによって、第1保留記憶数を表示する。この実施の形態では、第1保留記憶数が「0」
のときには2つの第1保留表示用LED13SHLDB1は共に消灯し、第1保留記憶数
が「1」のときには右側の第1保留表示用LED13SHLDB1は点灯する一方で左側
の第1保留表示用LED13SHLDB1は消灯し、第1保留記憶数が「2」のときには
2つの第1保留表示用LED13SHLDB1は共に点灯し、第1保留記憶数が「3」の
ときには右側の第1保留表示用LED13SHLDB1は点滅する一方で左側の第1保留
表示用LED13SHLDB1は点灯し、第1保留記憶数が「4」のときには2つの第1
保留表示用LED13SHLDB1は共に点滅する。
第2保留表示用LED13SHLDB2は、LEDの点灯個数と点滅個数との組み合わ
せによって、第2保留記憶数を表示する。この実施の形態では、第2保留記憶数が「0」
のときには2つの第2保留表示用LED13SHLDB2は共に消灯し、第2保留記憶数
が「1」のときには右側の第2保留表示用LED13SHLDB2は点灯する一方で左側
の第2保留表示用LED13SHLDB2は消灯し、第2保留記憶数が「2」のときには
2つの第2保留表示用LED13SHLDB2は共に点灯し、第2保留記憶数が「3」の
ときには右側の第2保留表示用LED13SHLDB2は点滅する一方で左側の第2保留
表示用LED13SHLDB2は点灯し、第2保留記憶数が「4」のときには2つの第2
保留表示用LED13SHLDB2は共に点滅する。
第4図柄表示用LED13SHLDB3は、第1特図の変動開始に対応して点滅を開始
し、第1特図の変動終了に合わせて、表示結果が「大当り」又は「小当り」の場合には点
灯し、表示結果が「ハズレ」の場合には消灯する。
第4図柄表示用LED13SHLDB4は、第2特図の変動開始に対応して点滅を開始
し、第2特図の変動終了に合わせて、表示結果が「大当り」又は「小当り」の場合には点
灯し、表示結果が「ハズレ」の場合には消灯する。
右打ち表示用LED13SHLDB5は、LEDの点灯によって、右打ち」すべき状態
であることを表示する。
情報表示用LED13SHLDBの光は、黒色のシルク印刷13SH12にて吸収され
るだけでなく、更には、LED仕切部材13SH2にて他の情報表示用LED13SHL
DBに対応する凹部13SH21内には届かない。これにより、図21−8(B)に示す
ように、いずれの情報表示用LED13SHLDBが点灯又は点滅しているかを、適切に
認識させることができる。
(特徴部13SHの変形例1)
次に、特徴部13SHの変形例1に係るLED制御基板13SH1の構造について説明
する。図21−9(A)は、変形例1に係るLED制御基板13SH1の第1面13SH
1Aの外観図であり、図21−4(B)は、変形例1に係るLED制御基板13SH1の
第2面13SH1Bの外観図である。
この変形例では、第1面13SH1Aには、白色のレジスト13SH11の平面領域内
に位置するように、複数のトップ型の装飾用LED13SHLDA2がまばらに配置され
ている。一方、第2面13SH1Bには、白色のレジスト13SH11の平面領域内に位
置するように、複数のアングル型の装飾用LED13SHLDA1がまばらに配置されて
いる。
また、トップ型の装飾用LED13SHLDA2が設けられている第1面13SH1A
には、トップ型の装飾用LED13SHLDA2からなるべく離れた位置に、抵抗器13
SHRが実装されている。一方、アングル型の装飾用LED13SHLDA1が設けられ
ている第2面13SH1Bには、アングル型の装飾用LED13SHLDA1が向いてい
ない位置に、キャパシタ13SHC、集積回路13SHIC、コネクタ13SHCNとい
った、抵抗器13SHRよりも多くの電子部品が実装されている。
このような構成によれば、電子部品の影が見えてしまうことを抑制しつつ、LED制御
基板13SH1の両面に配置された装飾用LED13SHLDAによる効果的な発光演出
を実現することができる。
(特徴部13SHの変形例2)
次に、特徴部13SHの変形例2に係るLED制御基板13SH1の構造について説明
する。図21−10は、LED制御基板13SH1の第1面13SH1Aの外観図である
この変形例では、LED制御基板13SH1の両面のはんだ付けしない部分には、黒色
のレジスト13SH13が塗布されている。そして、第1面13SH1Aには、黒色のレ
ジスト13SH13の平面領域内に位置するように、複数の情報表示用LED13SHL
DBが密集して配置されている。
このように、黒色のレジスト13SH13の平面領域内に情報表示用LED13SHL
DBが配置されることにより、情報表示用LED13SHLDBから出射した光は、黒色
のレジスト13SH13に吸収される。これにより、情報表示用LED13SHLDBの
光を狭い範囲に見せることができるので、隣り合った他の情報表示用LED13SHLD
Bが発光していないにもかかわらず発光しているように見えてしまうことを防止すること
ができる。
一方、第1面13SH1Aの一部には、黒色のレジスト13SH13の表面上に白色の
シルク印刷13SH14が施されている。そして、白色のシルク印刷13SH13の平面
領域内に位置するように、複数の装飾用LED13SHLDAがまばらに配置されている
このように、白色のシルク印刷13SH14の平面領域内に装飾用LED13SHLD
Aが配置されることにより、装飾用LED13SHLDAから出射した光は、白色のシル
ク印刷13SH14で反射されて前面側へ放射される。これにより、装飾用LED13S
HLDAの光を広い範囲に且つ明るく見せることができるので、装飾用LED13SHL
DAによる演出効果を高めることができる。
(特徴部13SHの変形例3)
次に、特徴部13SHの変形例3に係るLED制御基板13SH1の構造について説明
する。図21−11(A)は、変形例3に係るLED制御基板13SH1の第1面13S
H1Aの外観図であり、図21−11(B)は、変形例3に係るLED制御基板13SH
1の第2面13SH1Bの外観図である。
この変形例では、LED制御基板13SH1の第1面13SH1Aのはんだ付けしない
部分には、黒色のレジスト13SH13が塗布されている。そして、第1面13SH1A
には、複数の情報表示用LED13SHLDBが密集して配置されている。
このように、黒色のレジスト13SH13の平面領域内に情報表示用LED13SHL
DBが配置されることにより、情報表示用LED13SHLDBから出射した光は、黒色
のレジスト13SH13に吸収される。これにより、情報表示用LED13SHLDBの
光を狭い範囲に見せることができるので、隣り合った他の情報表示用LED13SHLD
Bが発光していないにもかかわらず発光しているように見えてしまうことを防止すること
ができる。
一方、LED制御基板13SH1の第2面13SH1Bのはんだ付けしない部分には、
白色のレジスト13SH11が塗布されている。そして、第2面13SH1Bには、複数
のアングル型の装飾用LED13SHLDAがまばらに配置されている。
このように、白色のレジスト13SH11の平面領域内に装飾用LED13SHLDA
が配置されることにより、装飾用LED13SHLDAから出射した光は、白色のレジス
ト13SH11で反射されて前面側へ放射される。これにより、装飾用LED13SHL
DAの光を広い範囲に且つ明るく見せることができるので、装飾用LED13SHLDA
による演出効果を高めることができる。
また、装飾用LED13SHLDAが設けられている第2面13SH1Bには、アング
ル型の装飾用LED13SHLDAが向いていない位置に、コネクタ13SHCNが実行
されている。一方、装飾用LED13SHLDAが設けられていない第1面13SH1A
には、抵抗器13SHR、キャパシタ13SHC、集積回路13SHICといった、コネ
クタ13SHCNよりも多くの電子部品が実装されている。
このような構成によれば、電子部品の影が見えてしまうことを抑制しつつ、LED制御
基板13SH1の第2面13SH1Bに配置された装飾用LED13SHLDAによる発
光演出を実現することができる。
(特徴部13SHの変形例4)
次に、特徴部13SHの変形例4に係るLED制御基板13SH1の構造について説明
する。図21−12は、変形例4に係るLED制御基板13SH1の断面図である。
変形例4に係るLED制御基板13SH1は、透明な両面基板である。LED制御基板
13SH1の両面のはんだ付けしない部分には、透明なレジスト13SH15が塗布され
ている。そして、第2面13SH1Bには、透明なレジスト13SH11の平面領域内に
位置するように、複数のアングル型の装飾用LED13SHLDAがまばらに配置されて
いる。
一方、第1面13SH1Aの一部には、透明なレジスト13SH15の表面上に黒色の
シルク印刷13SH12が施されている。そして、黒色のシルク印刷13SH12の平面
領域内に位置するように、複数の情報表示用LED13SHLDBが密集して配置されて
いる。なお、黒色のシルク印刷13SH12は、個々の情報表示用LED13SHLDB
の周囲を囲んでいればよい。
このような構成によれば、透明な両面基板であるLED制御基板13SH1の第2面1
3SH12に設けられたアングル型の装飾用LED13SHLDAの光を、第2面13S
H12の側から第1面13SH11の側へ透過させることができ、効果的な発光演出を実
現することができる。
(特徴部13SHの変形例5)
上記実施の形態では、部品番号が有色のシルク印刷で設けられている構成について説明
した。このような構成に代えて、又はこのような構成に加えて、部品番号は、配線パター
ンを構成する導電体でエッチングにより形成してもよい。
(特徴部13SHに係る手段の説明)
以上の特徴部13SHに関連して、複数の発光手段が実装される基板が、発光手段の光
を反射する反射部を有する遊技機が提案されている(例えば、特開2012−24527
3号公報参照)。そして、特開2012−245273号公報に記載されているような遊
技機では、発光している発光手段の光が反射部にて反射することに起因して、発光してい
ない発光手段も発光しているかのように見えてしまうことがある。
ところで、情報を報知するといった重要度の高い用途に複数の発光手段が使用されるこ
ともあるが、特許文献1に記載されているような遊技機において、複数の発光手段による
報知を行う場合、発光していない発光手段が発光しているかのように見えてしまうと、情
報の誤認を招き、発光手段の機能を損ねてしまう可能性がある。そこで、重要度の高い用
途に使用される発光手段を、反射部を有する基板とは異なる基板に設けることで、そのよ
うな問題が生じることがないようにすることが考えられるが、その場合、遊技機のコスト
の高騰を招く可能性がある。
そこで、重要度の高い用途に使用される発光手段の機能が損なわれることなく、コスト
を抑えるための特徴部13SHに係る手段1の遊技機として、遊技を行うことが可能な遊
技機であって(例えば、遊技を行うことが可能なパチンコ遊技機1等)、電子部品が実装
される基板と(例えば、電子部品が実装されるLED制御基板13SH1等)、前記基板
に実装された複数の発光手段と(例えば、LED制御基板13SH1に実装された複数の
LED等)を備え、前記発光手段は、第1発光手段と、該第1発光手段よりも重要度の高
い用途に使用される第2発光手段とを含み(例えば、LEDは、装飾用LED13SHL
DAと、装飾用LED13SHLDAよりも重要度の高い用途に使用される情報表示用L
ED13SHLDBとを含むこと等)、前記基板は、前記第1発光手段の光を反射する反
射部と、前記第2発光手段の周囲に位置し該第2発光手段の光を吸収する吸収部とを有す
る(例えば、LED制御基板13SH1は、装飾用LED13SHLDAの光を反射する
白色のレジスト13SH11と、情報表示用LED13SHLDBの周囲に位置し情報表
示用LED13SHLDBの光を吸収する黒色のシルク印刷13SH12とを有すること
等)ことを特徴とする遊技機であってもよい。
このような構成によれば、重要度の高い用途に使用される発光手段の機能が損なわれる
ことなく、コストを抑えることができる。
特徴部13SHに係る手段2の遊技機として、遊技を行うことが可能な遊技機であって
(例えば、遊技を行うことが可能なパチンコ遊技機1等)、電子部品が実装される基板と
(例えば、電子部品が実装されるLED制御基板13SH1等)、前記基板に実装された
複数の発光手段と(例えば、LED制御基板13SH1に実装された複数のLED等)を
備え、前記発光手段は、第1発光手段と、該第1発光手段よりも重要度の高い用途に使用
される第2発光手段とを含み(例えば、LEDは、装飾用LED13SHLDAと、装飾
用LED13SHLDAよりも重要度の高い用途に使用される情報表示用LED13SH
LDBとを含むこと等)、前記基板は、前記第2発光手段の光を吸収する吸収部と、前記
第1発光手段の周囲に位置し該第1発光手段の光を反射する反射部とを有する(例えば、
LED制御基板13SH1は、情報表示用LED13SHLDBの光を吸収する黒色のレ
ジスト13SH13と、装飾用LED13SHLDAの周囲に位置し装飾用LED13S
HLDAの光を反射する白色のシルク印刷13SH14とを有すること等)ことを特徴と
する遊技機であってもよい。
このような構成によれば、重要度の高い用途に使用される発光手段の機能が損なわれる
ことなく、コストを抑えることができる。
特徴部13SHに係る手段3の遊技機として、前記第1発光手段は、前記反射部の領域
内に、複数設けられ(例えば、装飾用LED13SHLDAは、白色のレジスト13SH
11の領域内に、複数設けられること等)、前記第2発光手段は、前記吸収部の領域内に
、前記第1発光手段よりも密集して複数設けられ(例えば、情報表示用LED13SHL
DBは、黒色のシルク印刷の平面領域内に、装飾用LED13SHLDAよりも密集して
複数設けられること等)、前記複数の第2発光手段を個別に仕切る仕切部材(例えば、複
数の情報表示用LED13SHLDBを個別に仕切るLED仕切部材13SH2等)を備
えることを特徴とする手段1又は手段2の遊技機であってもよい。
このような構成によれば、基板を小型化できるだけでなく、いずれの第2発光手段が点
灯しているかの視認性を向上させることができる。
特徴部13SHに係る手段4の遊技機として、前記基板は、電子部品の部品番号を示す
部品番号部を有し(例えば、LED制御基板13SH1には、電子部品の部品番号がシル
ク印刷されていること等)、前記吸収部の領域内に設けられた電子部品の部品番号を示す
部品番号部は、前記反射部の領域内に設けられる(例えば、黒色のシルク印刷13SH1
2の平面領域内に設けられた情報表示用LED13SHLDBの部品番号13SH121
は、白色のレジスト13SH11の平面領域内にシルク印刷されていること等)ことを特
徴とする手段1から手段3のいずれかの遊技機であってもよい。
このような構成によれば、吸収部となる領域を狭めることができるだけでなく、吸収部
の領域内に設けられた電子部品の部品番号の視認性を向上させることができる。
特徴部13SHに係る手段5の遊技機として、前記第1発光手段は、前記基板の実装面
に対して略水平方向に光を出射する発光手段であり、演出の用途に使用される(例えば、
装飾用LED13SHLDAは、LED制御基板13SH1の実装面に対して略水平方向
に光を出射するLEDであり、演出の用途に使用されること等)ことを特徴とする手段1
から手段4のいずれかの遊技機であってもよい。
このような構成によれば、反射部を効果的に用いた発光演出を実現することができる。
特徴部13SHに係る手段6の遊技機として、前記第1発光手段と前記第2発光手段は
、前記基板の同一面に設けられる(例えば、装飾用LED13SHLDAと情報表示用L
ED13SHLDBは、LED制御基板13SH1の第1面13SH1Aに設けられるこ
と等)ことを特徴とする手段1から手段5のいずれかの遊技機であってもよい。
このような構成によれば、効果的な発光演出を実現することができる。
特徴部13SHに係る手段7の遊技機として、前記基板は、両面基板であり(例えば、
LED制御基板13SH1は、両面基板であること等)、前記発光手段以外の部品は、前
記発光手段が設けられている面よりも、前記発光手段が設けられていない面に、多く設け
られる(例えば、装飾用LED13SHLDAと情報表示用LED13SHLDB以外の
電子部品は、装飾用LED13SHLDAが設けられている面よりも、装飾用LED13
SHLDAが設けられていない面に多く設けられること等)ことを特徴とする手段1から
手段6のいずれかの遊技機であってもよい。
このような構成によれば、好適な発光演出を実現することができる。
(特徴部の関連付けに係る説明)
特徴部13SHに係る各構成は、他の特徴部に係る各構成の一部又は全部と、適宜、組
み合わせられてもよい。このように組み合わせられた特徴部、あるいは組み合わせられて
いない個別の特徴部について、他の特徴部に係る各構成の一部又は全部と、適宜、組み合
わせられてもよい。
例えば、特徴部005AKでは、大当りの当選確率等の設定値を変更可能な遊技機にお
いて、第4図柄の停止態様によって、設定値を示唆可能である。この特徴部を、特徴部1
3SHにおける第4図柄表示用LED13SHLDB3、第4図柄表示用LED13SH
LDB4に適用し、第4図柄表示用LED13SHLDB3、第4図柄表示用LED13
SHLDB4の停止態様によって、設定値を示唆可能とすることができる。その場合、第
4図柄表示用LED13SHLDB3、第4図柄表示用LED13SHLDB4として、
赤色、緑色、青色の発光素子を有し、様々な色の光を発光するLEDを採用することによ
り実現可能である。例えば、設定値がいずれに設定されているかに応じて、第4図柄表示
用LED13SHLDB3、第4図柄表示用LED13SHLDB4による設定値の示唆
の実行割合と、表示結果を導出するときの第4図柄表示用LED13SHLDB3、第4
図柄表示用LED13SHLDB4の色がいずれの色となるかの割合が異なっていればよ
い。
1 … パチンコ遊技機
2 … 遊技盤
3 … 遊技機用枠
4A、4B … 特別図柄表示装置
5 … 画像表示装置
6A … 入賞球装置
6B … 可変入賞球装置
7 … 特別可変入賞球装置
8L、8R … スピーカ
9 … 遊技効果ランプ
10 … 一般入賞口
11 … 主基板
12 … 演出制御基板
13 … 音声制御基板
14 … ランプ制御基板
15 … 中継基板
20 … 普通図柄表示器
21 … ゲートスイッチ
22A、22B … 始動口スイッチ
23 … カウントスイッチ
30 … 打球操作ハンドル
31A … スティックコントローラ
31B … プッシュボタン
32 … 可動体
100 … 遊技制御用マイクロコンピュータ
101、121 … ROM
102、122 … RAM
103 … CPU
104、124 … 乱数回路
105、125 … I/O
120 … 演出制御用CPU
123 … 表示制御部

Claims (1)

  1. 遊技を行うことが可能な遊技機であって、
    電子部品が実装される基板と、
    前記基板に実装された複数の発光手段と、
    を備え、
    前記発光手段は、発光演出に用いられる第1発光手段と、該第1発光手段とは異なり遊技の進行に関する情報の表示に使用される第2発光手段とを含み、
    前記基板は、前記第1発光手段が実装されるともに前記第2発光手段が実装される特定基板を含み、
    前記特定基板は、前記第1発光手段の光を反射する反射部と、前記第2発光手段の周囲に位置し該第2発光手段の光を吸収する吸収部と、を有し、
    前記第1発光手段は、
    前記反射部の領域内に、複数設けられ、
    前記第2発光手段とは異なる色に発光可能であり、
    前記特定基板の実装面に沿う向きであり該特定基板における第2発光手段が実装されない方向へ光を出射可能であり、
    前記第2発光手段は、前記吸収部の領域内に、前記第1発光手段よりも密集して複数設けられ、
    前記複数の第2発光手段を個別に仕切る仕切部材をさらに備える
    ことを特徴とする遊技機。
JP2018154449A 2018-08-21 2018-08-21 遊技機 Active JP6826570B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018154449A JP6826570B2 (ja) 2018-08-21 2018-08-21 遊技機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018154449A JP6826570B2 (ja) 2018-08-21 2018-08-21 遊技機

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2020028359A JP2020028359A (ja) 2020-02-27
JP2020028359A5 JP2020028359A5 (ja) 2020-04-09
JP6826570B2 true JP6826570B2 (ja) 2021-02-03

Family

ID=69623002

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018154449A Active JP6826570B2 (ja) 2018-08-21 2018-08-21 遊技機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6826570B2 (ja)

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4891683B2 (ja) * 2006-07-18 2012-03-07 日本ぱちんこ部品株式会社 遊技機用表示装置
JP6486883B2 (ja) * 2016-10-12 2019-03-20 京楽産業.株式会社 遊技機

Also Published As

Publication number Publication date
JP2020028359A (ja) 2020-02-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7066470B2 (ja) 遊技機
JP6965213B2 (ja) 遊技機
JP2019072414A (ja) 遊技機
JP6878327B2 (ja) 遊技機
JP6753873B2 (ja) 遊技機
JP6826564B2 (ja) 遊技機
JP6840102B2 (ja) 遊技機
JP2020171567A (ja) 遊技機
JP2019084190A (ja) 遊技機
JP6867979B2 (ja) 遊技機
JP7057817B2 (ja) 遊技機
JP2020043883A (ja) 遊技機
JP6928566B2 (ja) 遊技機
JP6826570B2 (ja) 遊技機
JP2019084186A (ja) 遊技機
JP2019084185A (ja) 遊技機
JP2019084183A (ja) 遊技機
JP7128679B2 (ja) 遊技機
JP6913017B2 (ja) 遊技機
JP2020189217A (ja) 遊技機
JP6928567B2 (ja) 遊技機
JP7074828B2 (ja) 遊技機
JP2019084188A (ja) 遊技機
JP2019072418A (ja) 遊技機
JP7032166B2 (ja) 遊技機

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190924

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200207

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200908

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20201016

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210112

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210115

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6826570

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150