JP6821876B2 - 培養システム - Google Patents

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Description

本発明は、フラットパネル型の熱交換器を用いて培養液等の培養資材を加温又は冷却する培養システムに関する。
農作物の収穫量は、気温の影響を大きく受けるため、農作物の生育に適した温度環境を実現する温室等を使用した施設園芸が普及している。施設園芸においては、熱交換器により、温室内の空気を加温したり、培養槽に収容された培養液等の培養資材を直接加温したりすることによって、農作物の生育に適した温度環境が実現されている。
特に、培養槽内の培養資材は、温室内の空気よりも遙かに大きな熱容量を有しているため、蓄熱効果が高い。このため、培養資材を熱交換器で直接加温又は冷却して温度を維持する方が、温室内の空気を熱交換器で冷暖房するよりも、培養資材の蓄熱効果等を利用でき、効果的な熱利用ができる。
また、近年、地下水熱が、建物の冷暖房や融雪をはじめとする様々な用途に利用されている。例えば、下記の特許文献1には、地下水熱をヒートポンプで熱交換して利用する技術が記載されている。地下水は周年恒温であるため、地下水熱を冷暖房等に利用することにより省エネルギー効果が期待できる。
特開2010−117081号公報
一般の熱交換器は、多数の金属配管を有する多管式、金属配管群を金属シェルで覆ったシェル・アンド・チューブ型、及び金属配管の表面に多数のフィンを形成したフィンチューブ型の熱交換器のように、熱伝導率の高い金属製の配管群で構成されている。このため、一般の熱交換器は重量物であり、熱交換器の搬送、設置、交換等の取り扱いは容易ではなかった。
また、シェル・アンド・チューブ型熱交換器を施設園芸の培養槽に設置した場合、熱交換器の頻繁な洗浄作業が不可欠であるが、熱交換器が重量物であることと、熱交換器の配管群の複雑な表面形状が、容易な洗浄作業の妨げとなっていた。
本発明は、上記の事情に鑑みなされたものであり、軽量なフラットパネル型の熱交換器を利用した培養システムを提供することを目的としている。
本願発明は、培養資材を収容する培養槽と、前記培養槽の底面上に配置されたフラットパネル型の熱交換器と、前記フラットパネル型の熱交換器に熱媒体を供給する供給流路と、前記フラットパネル型の熱交換器から前記熱媒体を排出する排出流路と、前記排出流路に設けた、前記フラットパネル型の熱交換器から前記熱媒体を吸引する吸引ポンプとを備えた培養システムであって、前記フラットパネル型の熱交換器は、中空状に膨出した複数の突起部が千鳥状に配置された合成樹脂製のキャップシートと、前記突起部の内部に空気を密封するように、前記キャップシートの前記突起部の開口側に積層されたバックシートと、前記キャップシートの前記突起部の頂面側に積層された金属シートとを備え、前記金属シートに、前記突起部間の中空部へ熱媒体としての流体を流入させる流入口と、前記中空部から前記流体を流出させる流出口とが形成され、かつ、前記フラットパネル型の熱交換器は、前記金属シートの主表面に一端が溶接された金具によって前記培養槽の側壁に取り付けられた構成となっている。
また、本願発明は、前記金具がコの字形ブラケットによって培養槽の側壁との間に挟まれ、前記フラットパネル型の熱交換器の設置深さを調節可能となるよう取り付けられた構成としてある。
本発明の培養システムによれば、軽量なフラットパネル型の熱交換器を利用した培養システムを提供することができる。
(a)は、本発明で利用するフラットパネル型の熱交換器の分解斜視図であり、(b)は、(a)に示した熱交換器の斜視図である。 本発明で利用するフラットパネル型の熱交換器の断面模式図である。 (a)は、本発明で利用する熱交換器の横断面図であり、(b)は、(a)の部分拡大図である。 本発明で利用する別のフラットパネル型の熱交換器の横断面図である。 本発明の実施形態に係る培養システムの模式図である。 図5中に示したフラットパネル型の熱交換器のA−A線に沿った断面模式図である。 平均外気温と藻類収穫量との関係を示すグラフである。
以下、図面を参照してフラットパネル型の熱交換器及び培養システムの実施形態を説明する。
まず、図1を参照して、フラットパネル型の熱交換器の一実施形態を説明する。図1(a)は、フラットパネル型の熱交換器1の分解斜視図であり、図1(b)は、図1(a)に示したフラットパネル型の熱交換器の斜視図である。また、図2は、フラットパネル型の熱交換器1の断面模式図である。
図1及び図2に示すように、本実施形態の熱交換器1は、フラットパネル形状を有し、硬質ポリプロピレン製のキャップシート11と、キャップシート11の一方の面に積層した硬質ポリプロピレン製のバックシート12と、キャップシートの12の他方の面に積層した金属シート13とから構成されている。
キャップシート11には、中空状に膨出した中空円柱形状の突起部11aが複数形成され、複数の突起部11aは、千鳥状に配置されている。
バックシート12は、キャップシート11の突起部11aの開口11d側に、開口11dを密閉するように積層されている。バックシート12は、キャップシート11の非突起部の部分と固着し、これにより、突起部11aの内部Aに空気が密封される。キャップシート11とバックシート12とは、熱溶着してもよいし、接着剤で接着してもよい。
なお、キャップシート11及びバックシート12の材料としては、硬質ポリプロピレンの他に、ポリエチレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン等のポリスチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、ナイロン等のポリアミド系樹脂といった種々の合成樹脂を挙げることができる。特に、培養温度よりも高いガラス転移点(Tm)を有する、ポリスチレン(Tm=100℃)等のポリスチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート(Tm=68℃,81℃)等のポリエステル系樹脂、ナイロン(Tm=47℃,49℃)等のポリアミド系樹脂がより好ましい。
金属シート13は、キャップシート11の突起部11aの頂面側11bに積層されている。金属シート13は、キャップシート11の突起部11aの頂面11bに固着している。なお、キャップシート11と金属シート13とは、熱溶着してもよいし、接着剤で接着してもよい。
そして、キャップシート11と金属シート13とに挟まれた空間、すなわち、キャップシート11の突起部11a間に、熱媒体としての地下水を流すための中空部Sが形成される。
さらに、図2に示すように、バックシート12の外側には、カバーシート14が設けられている。カバーシート14の周囲を金属シート13に接着して封止することにより、内部空間Sが封止される。なお、カバーシート14を設ける代わりに、バックシート12の周囲を金属シート13に密着させることによって、内部空間Sを封止してもよい。
金属シート13は、例えば、厚さ0.8〜2.5mmのアルミニウム平板13であり、キャップシート11と反対側の主表面13aに、耐腐食性を高めるため、アルマイト処理が施されている。なお、金属シート13の材料としては、アルマイト処理したアルミニウムの他、鉄、ステンレス、銅、そのほかの合金などを挙げることができる。また、金属シート13の材料として、アルマイト処理されていないアルミニウムも挙げることができる。アルマイト処理されていないアルミニウムは、反応物質の含まれていない水又は温水に使用して好適である。
このように構成されたフラットパネル型の熱交換器1は、金属シート13以外の部分が合成樹脂で形成されているため軽量である。また、金属シート13の表面が平面であるため、金属シート13の表面を容易に洗浄することができる。
ここで、図3を参照して、パネル形熱交換器1内部における熱媒体としての地下水の流れを説明する。図3(a)は、本発明の実施形態に係るパネル型熱交換器の横断面図であり、図3(b)は、図3(a)の部分拡大図である。
アルミニウム平板13には、図2に示すように、突起部11a間の中空部Sへ熱媒体としての流体を流入させる流入口10aと、中空部Sから流体を流出させる流出口10bとが形成されている。図3(a)に示すように、流入口10a及び流出口10bは、突起部11a間に開口している。
なお、流入口10a及び流出口10bは、複数ずつ設けてもよい。また、流入口10aと流出口10bとは同数であるのがよい。
図3(a)に示すように、金属シート13の主表面に対して垂直方向に、流入口10aから中空部Sに流入した流体は、噴流となって四方へ広がる。中空部Sを流れる流体は、千鳥状に配置された突起部11aによって進路が妨害される結果、流入口10aと流出口10bとを結ぶ最短経路ではなく、図3(a)に矢印で示すように、パネル型熱交換器1内の中空部Sに広がって流れる。このとき、突起部11aの内部には空気が密閉されているため、流体の進路が突起部11aによって妨害されるときに、流体から突起部11aの側面11cを介して突起部11aの内部へは熱が伝達されにくく、より高い熱伝導率を有する金属シート13側に流体の熱が伝達される。このように、熱媒体としての地下水が中空部Sに広がって流れるため、金属シート13の主表面の温度分布の均一化を図ることができる。
特に、各突起部11aが6つの突起部11aと隣接するように千鳥状に配置されている場合には、図4に示すように、一つの円形の流入口10aと一つの円形の流出口10bとが、最短距離で隣接する円柱形状又は円錐形状の突起同士の中心を結んだ第1の直線Iに直交する第2の直線IIと、当該流入口10aの中心と当該流出口10bとを結ぶ第3直線IIIとが平行となる位置関係で配置されていることが好ましい。一つの円形の流入口10aと一つの円形の流出口10bとをこのように配置することにより、突起部11aによる流体の進路妨害効果が最大となり、金属シート13からの効率的な発熱を得ることができる。
なお、熱交換器1が、複数の流入口10aと複数の流出口10bを有する場合には、互いに直近の一つの流入口10aと一つの流出口10bとが上記の平行となる位置関係で配置されていることが好ましい。例えば、一つの流入口10aに着目すると、その一つの流入口10aと、複数の流出口10bのうちの、その一つの流入口10aから最短距離に位置する一つの流出口10bとが、上記位置関係で配置されていることが好ましい。換言すれば、一つの流出口10bに着目すると、その一つの流出口10bと、複数の流入口10aのうちの、その一つの流出口10bから最短距離に位置する一つの流入口10aとが、上記位置関係で配置されていることが好ましい。
また、図3(b)に示す突起部11aの頂面11bの直径Aと、突起部11a同士の最短距離Bとは、下記の関係式(1)を満たすことが好ましい。
A>B ・・・(1)
さらに、中空部Sと突起部11aとの合計容積に対する突起部11aの容積率は、71〜99%であることがより好ましい。
本実施形態では、例えば、直径A=15mm、最短距離B=1mmであり、容積率は77%である。
このように、突起部11aの直径Aを、突起部同士の最短距離Bよりも大きくすることにより、さらに、突起部11aの容積率を71%〜99%とすることにより、中空部Sを流れる地下水に突起部11aにより効果的に擾乱を与えることができる。その結果、金属シート13の主表面の温度分布の一層の均一化を図ることができる。
また、突起部11aの頂面11bの直径Aと、突起部11aの高さ(即ち、中空部Sの高さ)Hと下記の関係式(2)を満たすことが好ましい。
A>H ・・・(2)
このように、突起部11aの高さHを突起部の直径Aよりも低くすれば、突起部11aの傾斜により中空部Sが潰れる可能性を低減することができ、フラットパネルの形態を安定化させることができる。
本実施形態では、例えば、直径A=15mmに対して、高さH=8mmである。
さらに、突起部11aの高さHは、3mm〜100mmが好ましい。突起部11aの高さHが3mmよりも低いと、中空部Sを流れる流体の流動抵抗が大きくなって好ましくない。一方、突起部11aの高さHが100mmよりも高いと、中空部Sを流れる流体の流量の増大により、キャップシート11の突起部11aの頂部11bと金属シート13との固着状態を維持するのに必要な要求耐圧も高くなってしまう。突起部11aの高さHを100mm以下とすることによって、中空部Sを流れる流体の圧力の増大を抑制し、中空部Sを構成するキャップシート11と金属シート13との剥離を防止することができる。
また、本実施形態では、突起部11aを中空円柱形状としているが、突起部11aを中空円錐台形としてもよい。
また、突起部11aは、中空円柱形状に限定されず、頂面11b側の直径が開口11d側の直径よりも小さい中空円錐台形状(中空の切頭円錐形状)とすることもできる。その場合、突起部11aの側面11cが、中空円錐台形状の中心軸線(金属シート13の主表面13aの法線)に対して、0°〜29°の傾斜角度を有することが好ましい。傾斜角度が29°以下であれば、突起部11aの頂面11bに、金属シート13との十分な接着面積を確保することができ、その結果、流体の圧力によって金属シート13が突起部11の頂面11bから剥離する可能性を低減することができる。
なお、突起部11aを中空円錐台形状とした場合も、突起部11aの頂部の直径Aを、突起部同士の頂部の最短距離Bよりも大きくすることが好ましく、さらに、突起部11aの容積率を71%〜99%とすることがより好ましい。
また、突起部11aを中空円柱形状とすれば、突起部11aが傾斜する可能性を低減させることができる。また、突起部11aを中空円柱形状とすれば、中空部Sを流れる熱媒体としての流体と、伝熱部材としての金属シート13との接触面積が増加するため、熱交換効率の向上を図ることができるとともに、中空部Sを流れる流体と、バックシート12との接触面積が減少するため、バックシート12側への熱の移動を低減することができる。
次に、図5を参照して、図1〜図3に示したフラットパネル型の熱交換器1を利用した培養システムを説明する。図5は、本実施形態の培養システムの模式図である。図5に示すように、本実施形態の培養システムは、培養資材である培養液Lを収容する培養槽2と、培養槽2の底面2aに接触して設置された熱交換器1と、熱交換器1に熱媒体としての地下水を供給する供給管3と、パネル型熱交換器1から熱媒体を排出する排出管4とを備えている。供給管3の一端は、揚水井戸5に配置され、一方、排出管4の一端は、還水井戸6に配置されている。
ところで、供給管3にポンプを配設した場合には、熱交換器1の中空部Sに、地下水を流動抵抗に打ち勝つ圧力で注入しなければならない。その結果、熱交換器1の中空部S内は陽圧となり、金属シート13をキャップシート11から引き剥がそうとする力が働く。このため、長期間の使用により、金属シート13がキャップシート11から剥離するおそれがある。
そこで、本実施形態の培養システムでは、排出管4に吸引ポンプ7を配設し、この吸引ポンプ7により熱交換器1の中空部Sから地下水を吸引する。これにより、熱交換器1の内部は、負圧に保たれ、中空部Sを流れる地下水の圧力によって金属シート13がキャップシート11から剥離する可能性が低減される。
なお、吸引ポンプ7は、排出管4に配置されていればよく、吸引ポンプ7は、排出管4の途中に設置してもよいし、排出管4の端部に設置してもよい。
図6に、図5に示した培養システム型熱交換器1のA−A線に沿った断面模式図を示す。図6に示すように、パネル型熱交換器1は、その四隅で、ブラケット81及び82によって、培養槽2の側壁2bに取り付けられている。なお、図5では、ブラケット81及び82の図示を省略している。
ブラケット81はL字形状の金具であり、ブラケット82は、金属製のコの字形状の金具である。L字形ブラケット81の一端側は、フラットパネル型の熱交換器1の金属シート13の主表面13aに溶接されている。L字形のブラケット81と培養槽2の側壁2bとをコの字形のブラケット82で挟んでねじで固定するようにしたことにより、熱交換器1の設置深さを調節することができる。また、ねじを緩めることにより、フラットパネル型熱交換器1を培養槽2から容易に引き上げることができる。なお、本実施形態では、熱交換器1を、培養槽2の底面2aに接触させて設置しているが、熱交換器1を培養槽2の底面2aから離間して設置してもよい。
培養槽2の底面2a上に載置された熱交換器1には、培養槽2に収容された培養液Lの水圧がかかる。このとき、内部Aに空気が密封された突起部11aが支柱として機能するため、突起部11aの周りの中空部Sは、水圧に押し潰されずに確保される。このように、パネル型熱交換器1では、金属よりも剛性の低い合成樹脂製のキャップシートで中空部Sを確保することができ、金属配管を必要とせず、熱交換器1の軽量化を図ることができる。
また、突起部11aは、内部に空気が密封されているため、高い断熱性を有する。このため、支柱としての突起部11aを通って、金属シート13側からバックシート12側へ熱が移動することを低減することができる。特に、突起部11aを中空円錐台形状とした場合には、中空円柱系状とした場合よりも中空部Sを流れる流体と、バックシート12との接触面積が減少するため、バックシート12を介して培養槽2の底面2aへ熱の移動をより低減することができる。
次に、上述した培養システムによる、水性植物である藻類の培養例を説明する。
まず、図7は、平均外気温と藻類収穫量との関係を示すグラフを示す。グラフの横軸は、平均外気絶対温度の逆数(K−1)に10を乗じた値を表し、縦軸は、1ヘクタールあたりの年間収穫量(トン)を対数表示で表している。グラフ中に、藻類の収穫量を、アウレニウス解析手段を用いてプロットした。プロットに基づく線Iに示すように、藻類の収穫量は、平均外気温が15℃以上25℃未満のときには、温度依存性がなく、高い収穫量が得られる一方、平均外気温が15℃未満では、温度依存性を有し、平均外気温が低下するに従って収穫量も低下する。
地下水は、年間を通じて、藻の培養温度に適した水温(例えば15℃〜17℃)を保っている。この地下水をパネル型熱交換器1に直接通水することにより、培養液Lの水温が低いときには培養液Lを加温し、一方、水温が高いときには培養液Lを冷却して、培養液Lの水温を一定範囲内に維持することができる。
本実施形態では、水深20cmの培養液Lを収容した培養槽2の底面2aにパネル型熱交換器1を設置した。そして、パネル型熱交換器1に、水温17℃の地下水を、金属シート13の表面積1mあたり毎時480リットルの定流量で通水した。金属シート13に沿った表面流速は、毎秒0.28mであった。その結果、外気温が0℃〜17℃の範囲で変化する環境下で、培養槽2の培養液Lの液温は、10℃〜15℃の範囲に保つことができ、実験期間の1週間の平均液温は、13℃であった。
図7に示したグラフにおいて、培養液Lの平均液温が、平均外気温と実質的に同じであると仮定すると、平均液温13℃(すなわち、逆数は、3.50×10−3(K−1)で周年栽培した場合の藻類の1ヘクタールあたりの年間収穫量は、図7のグラフから、24.2トンとなる。
これに対し、外気温が0℃〜17℃の範囲で変化する同じ環境下で、熱交換器1を設置しなかった比較例では、培養槽2の培養液Lの液温は、0℃〜15℃の範囲で変化し、実験期間の1週間の平均液温は、7℃(逆数は、3.57×10−3(K−1))であった。平均液温7℃で周年栽培した場合の藻類の1ヘクタールあたりの年間収穫量は、図7のグラフから、13.5トンとなる。
このように、地下水を熱媒体とした熱交換器1を使用した場合の平均液温で藻類を周年培養した場合の年間収穫量(24.2トン)は、加温効果により、熱交換器1を使用しない場合の平均液温で藻類を周年培養した場合の年間収穫量(13.5トン)の約2倍となることが分かる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能である。例えば、本発明では、バックシートも金属シートとし、キャップシートの両側に金属シートを積層した構成とすることもできる。その場合、流入口及び流出口は、一方の金属シートにのみ形成してもよいし、両方の金属シートに形成してもよい。また、一方の金属シートに流入口を形成し、他方の金属シートに流出口を形成してもよい。
また、上述した実施形態では、熱交換器に、地下水を直接流通させた例を説明したが、本発明では、熱交換器に流通させる熱媒体は、地下水に限定されない。例えば、熱交換器には、地下水熱を利用してヒートポンプにより温度調節した熱媒体を環流させてもよいし、地下水熱を利用せずに温度調節した熱媒体を環流させてもよい。
また、上述した実施形態では、アルミニウムの平板を備えた熱交換器の例を説明したが、本発明では、熱交換器の伝熱面は、平面形状に限定されず、湾曲又は屈曲した形態を有してもよい。
本発明の培養システムは、培養土や培養液のような培養資材の温度管理を行う施設園芸、例えば藻類培養に利用して好適である。
1 熱交換器
2 培養槽
2a 底面
2b 側壁
3 給水管
4 排水管
5 揚水井戸
6 還水井戸
7 吸引ポンプ
10a 流入口
10b 流出口
11 キャップシート
11a 突起部
11b 頂部
11c 側面
11d 開口
12 バックシート
13 金属シート(アルミニウム板)
14 カバーシート
81,82 ブラケット

Claims (2)

  1. 培養資材を収容する培養槽と、前記培養槽の底面上に配置されたフラットパネル型の熱交換器と、前記フラットパネル型の熱交換器に熱媒体を供給する供給流路と、前記フラットパネル型の熱交換器から前記熱媒体を排出する排出流路と、前記排出流路に設けた、前記フラットパネル型の熱交換器から前記熱媒体を吸引する吸引ポンプとを備えた培養システムであって、
    前記フラットパネル型の熱交換器は、中空状に膨出した複数の突起部が千鳥状に配置された合成樹脂製のキャップシートと、前記突起部の内部に空気を密封するように、前記キャップシートの前記突起部の開口側に積層されたバックシートと、前記キャップシートの前記突起部の頂面側に積層された金属シートとを備え、前記金属シートに、前記突起部間の中空部へ熱媒体としての流体を流入させる流入口と、前記中空部から前記流体を流出させる流出口とが形成され、
    かつ、前記フラットパネル型の熱交換器は、前記金属シートの主表面に一端が溶接された金具によって前記培養槽の側壁に取り付けられていることを特徴とした培養システム。
  2. 前記金具は、コの字形ブラケットによって培養槽の側壁との間に挟まれ、前記フラットパネル型の熱交換器の設置深さを調節可能となるよう取り付けられていることを特徴とする請求項1記載の培養システム。
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