JP6813454B2 - 配電線事故原因推定システム、方法、プログラム及び記録装置 - Google Patents

配電線事故原因推定システム、方法、プログラム及び記録装置 Download PDF

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Description

本発明の実施形態は、配電線事故原因を推定するシステム、方法、プログラム及びプログラムを記録した記録装置に関するものである。
従来の配電線事故原因推定システムでは、予め設定された判定条件に基づいて、1線地絡事故時の原因を推定するものが主流であった。しかし近年では、1線地絡事故時の原因推定だけではなく、1線地絡事故以外の事故、すなわち2線地絡事故や2線短絡事故、3相短絡事故等が起きた場合の事故原因の推定を行うシステムも提案されている。
例えば、次のような処理部(a)〜(c)を有する配電線事故原因推定システムが提案されている。
(a)配電線事故の事故様相を検出する事故様相変化検出部。
(b)予め設定された1線地絡事故用及び1線地絡事故以外の事故用の事故様相判定条件の閾値及び前記事故様相の検出結果に基づいて配電線事故の事故種別を判定する事故種別判定部。
(c)前記事故種別に基づいて配電線事故の原因を推定する原因推定部。
特許第5049675号公報 特開2017―106732号公報
最近では、配電線事故原因推定システムにおいては、推定精度を高めることが急務となっている。配電線事故原因の推定精度を高めることができれば、配電系統の運用・保全業務の高度化及び効率化が図れるからである。そこで配電線事故の原因推定精度を向上させるべく、推定の際に用いる判定条件の閾値等を適宜更新して、常に最適化することが望まれている。
本発明の実施形態は、上記の事情に鑑みて提案されたものであり、実フィールドにおける過去の波形データを基にして判定条件の閾値を更新することにより、迅速且つ適切に判定条件の更新が可能となり、推定精度の向上を図ることができる配電線事故原因推定システム、方法、プログラム及びその記録装置の提供を課題とする。
上記の課題を解決する本発明の実施形態は、配電線事故の原因を推定する配電線事故原因推定システムにおいて、次の構成要素(1)〜(8)を有する。
(1)零相電流、零相電圧、各相電流、各相電圧の各波形データを取り込む波形データ取得部。
(2)零相電流の波形分類を行う零相電流分類部。
(3)零相電流、零相電圧、各相電流、各相電圧の各波形データを瞬時値から実効値に変換し零相電圧のピーク値を算出する実効値変換・ピーク値算出部。
(4)各実効値から配電線事故の事故様相を検出する事故様相変化検出部。
(5)予め設定された1線地絡事故用及び1線地絡事故以外の事故用の事故様相判定条件の閾値及び前記事故様相の検出結果に基づいて配電線事故の事故種別を判定する事故種別判定部。
(6)前記事故種別に応じて配電線事故の原因を推定する原因推定部。
(7)前記原因推定部の推定結果を出力する出力部。
(8)過去の波形データに基づいて前記1線地絡事故用の事故様相判定条件の閾値を更新する判定条件更新部。
上記の各形態は、各部の処理をコンピュータが実行する配電線事故原因推定方法の発明、各部の処理をコンピュータに実行させる配電線事故原因推定プログラムの発明、さらには前記配電線事故原因推定プログラムを記録した記録装置としても捉えることができる。
第1の実施形態の構成を示すブロック図 第1の実施形態の配電線事故原因推定処理のフローチャート 第1の実施形態の構成の一部を示すブロック図 第1の実施形態の構成の一部を示すブロック図 第1の実施形態の構成の一部を示すブロック図 第1の実施形態の構成の一部を示すブロック図 度数分布のグラフ A地域における零相電圧の度数分布例を示すグラフ B地域における零相電圧の度数分布例を示すグラフ 第2の実施形態の構成の一部を示すブロック図
[第1の実施形態]
[構成]
以下、本発明の第1の実施形態について、図1〜図9を参照して説明する。図1は、第1の実施形態のブロック図である。
図1に示すように、配電系統監視制御システム8の中には、第1の実施形態に係る配電線事故原因推定システム(以下、単に推定システムとも呼ぶ)10が、組み込まれている。推定システム10は、パーソナルコンピュータやワークステーションなどのコンピュータと、それを制御するためのプログラム及び周辺機器からなるコンピュータシステムから構成される。
推定システム10には、主たる処理部として、次のような構成要素が設けられている。すなわち、波形データ記録部1、波形データ取得部2、零相電流分類部3、実効値変換・V0ピーク値算出部4、原因推定部5、出力部6、出力結果記憶部7、判定条件更新部9、事故様相変化検出部11、事故種別判定部14、照合部22及び特定結果取得部23が設けられている。
配電線事故原因推定システム10の各処理部の詳細について説明する。
波形データ記録部1は、配電線事故時の波形データを記録する部分である。配電線事故時の波形データは、実測値である瞬時値であり、零相電流、零相電圧、各相電流、各相電圧を含んでいる。各相電流及び各相電圧は、内相・中相・外相の3相の電流及び電圧データとすることができる。波形データ記録部1は、コンピュータが基本的に有する各種のメモリや補助記憶装置またはその他の各種の記録媒体により実現される。
波形データ取得部2は、波形データ記録部1から波形データを取り込む部分である。波形データ取得部2は、コンピュータが基本的に有する入力装置や通信制御等のハードウェア、あるいは、それらのハードウェアと入力用のソフトウェアや通信用のソフトウェアとの組み合わせにより実現される。
出力部6は、推定システム10内で得られた各種の処理結果を出力するインターフェースを含み、液晶表示パネル等の表示画面を持つ表示装置を有する。出力部6は、配電系統監視制御システム8の表示装置、プリンタ、記憶装置などに出力する。出力結果記憶部7は、推定システム10内で用いる事故原因の各種情報や、推定システム10内で得られた各種の処理結果を記憶する。出力結果記憶部7は、コンピュータが基本的に有する各種のメモリや補助記憶装置またはその他の各種の記録媒体により実現される。
零相電流分類部3、実効値変換・V0ピーク値換算部4、事故様相変化検出部11、事故種別判定部14、原因推定部5、判定条件更新部9、照合部22及び特定結果取得部23は、いずれもコンピュータが基本的に有するCPUなどの演算処理用ハードウェアと、配電線事故原因推定用に特化されたプログラムの組み合わせ等により実現される。
零相電流分類部3は、零相電流の波形分類を行う部分である。零相電流分類部3には、周波数分析部3a及び波形分類部3bが設けられている。実効値変換・ピーク値算出部4は、零相電流、零相電圧、各相電流、各相電圧の各波形データを瞬時値から実効値に変換し零相電圧のピーク値を算出する部分である。
原因推定部5は、事故種別に応じて配電線事故の原因を推定して、推定結果21を出力する部分である。推定結果21とは、推定システム10によって最終的に事故原因であろうと推定される事故原因であり、事故種別判定結果が含まれる。原因推定部5には、事故振り分け部16、分析部17及び事故原因振り分け部20が設けられている(図3参照)。
事故様相変化検出部11は、各実効値から配電線事故の事故様相を検出する部分である。事故種別判定部14は、予め設定された1線地絡事故用及び1線地絡事故以外の事故用の事故様相判定条件の閾値及び事故様相の検出結果に基づいて、配電線事故の事故種別を判定する部分である。
特定結果取得部23は、特定結果24を外部から取得する部分である。特定結果24とは、事故原因として特定された真の事故原因であり、事故原因を特定した後に登録された事故種別判定に関するデータ、事故が発生した日時、理由や状況、配電線コード、再閉路成功/永久等の情報などが含まれる。特定結果取得部23には、起動部31、要求部32、受信部33及び受渡部34が設けられている(図4参照)。このうち、起動部31には特定結果取得部23の起動条件が設定され、カレンダー及び時計などが設けられている。
照合部22には、第1の照合部51、第2の照合部52、推定精度の算出部53及び通知部54が設けられている(図5参照)。第1の照合部51は、1線地絡事故に関する推定結果21を照合する部分であり、第2の照合部52は、1線地絡事故以外の事故に関する推定結果21を照合する部分であって、それぞれ照合結果25を出力する。推定結果21及び特定結果24には共に、事故種別判定に関するデータが含まれるため、照合結果25にも事故種別判定に関する照合結果が含まれる。
判定条件更新部9は、過去の波形データに基づいて事故様相判定条件13の閾値及び事故原因判定条件19の閾値を更新する部分である。このような判定条件更新部9を有する点が、本実施形態の特徴の1つである。判定条件13、19のそれぞれには、1線地絡事故用の判定条件と、1線地絡事故以外の事故用の判定条件とが含まれる。
判定条件更新部9には、事故様相判定条件更新部55及び事故原因判定条件更新部56が設けられている(図5参照)。このうち、事故様相判定条件更新部55には、波形データ保存部65、66と、度数分布作成部61、63と、閾値設定部62、64とが設けられている(図6参照)。
波形データ保存部65、66は、過去の波形データを保存する部分であり、度数分布作成部61、63は、保存した過去の波形データにて度数分布を作成する部分である。閾値設定部62、64は、度数分布に基づいて正規分布曲線を作成し、正規分布曲線に基づいて閾値設定を行う閾値設定を行う部分である。
事故様相判定条件更新部55に含まれる構成要素のうち、波形データ保存部65、度数分布作成部61、閾値設定部62は、1線地絡事故用の判定条件に関する処理部である。波形データ保存部66、度数分布作成部63、閾値設定部64は、1線地絡事故以外の事故用の判定条件に関する処理部である。また、判定条件更新部9は、事故様相判定条件13を適用する適用地域を予め設定して、適用地域ごとに事故様相判定条件13の閾値を更新するように設けられている。
ここで、判定条件13、19の内容を、表1〜3に示す。表1に示す事故様相判定条件13は、事故様相変化検出処理を行った後の事故種別判定処理で、当該事故が1線地絡事故か1線地絡事故以外かを判定するための条件である。事故様相判定条件13は、事故様相変化検出部11及び事故種別判定部14にて用いられるので、事故様相判定条件13の内容については事故様相変化検出処理及び事故種別判定処理を説明する部分で触れる。
(表1)
Figure 0006813454
表2に示す事故原因判定条件19は、事故種別判定処理で1線地絡事故と判定した後の事故原因推定処理で、当該1線地絡事故の原因を推定して適当な推定結果21を導き出すための判定条件である。
(表2)
Figure 0006813454
※1出現比率:零相電流分類部3にて、各波形パターンが選定された時間を各波形パターンの選定時間出現比率として算出した結果。
※2針状波:針状波(大)と針状波(小)を足し合わせたものとする。
表3に示す事故原因判定条件19は、事故種別判定処理で1線地絡事故以外の事故と判定した後の事故原因推定処理で、当該1線地絡事故以外の事故の原因を推定して適当な推定結果21を導き出すための判定条件である。事故原因判定条件19は原因推定部5にて用いられるので、事故原因判定条件19の内容については、原因推定処理を説明する部分で触れる。
(表3)
Figure 0006813454
(配電線事故原因の推定処理)
続いて、配電線事故原因推定システム10による配電線事故原因の推定処理について説明する。本実施形態では、図2に示すStep1〜7を実施することで、配電線事故データにおける零相電流(I0データ)と零相電圧(V0データ)の他、各相電流や各相電圧に基づいた波形の分類化を行い、1線地絡事故及び1線地絡事故以外の事故の原因について推定する。
(波形データ取得処理…Step1)
波形データ取得部2は、波形データ記録部1から波形データを取り込み、取得した零相電流の波形データを零相電流分類部3及び実効値変換・V0ピーク値算出部4に出力する。
(零相電流分類処理…Step2)
零相電流分類部3において、周波数分析部3aは、零相電流の時間的変化を捉えた周波数分析を行って、各時刻における代表次数毎の高調波含有率を算出する。具体的には、周波数分析部3aは、零相電流のウェーブレット変換を行い、スケーリング換算を行うことで、代表次数毎の波形を抽出して各波形の係数を零相電流の大きさに合わせる。ウェーブレット変換は、信号の時間と周波数とを同時に捉えることのできる解析方法である。
周波数分析部3aは、基本波以外の代表次数の波形に対し、基本波に対する比率で換算した場合の、各時刻における高調波含有率を算出する。周波数分析部3aは、ウェーブレット変換を行った1次波(基本波)の各時刻における波形データを、実効値変換・V0ピーク値算出部4に出力する。
波形分類部3bは、周波数分析部3aが算出した零相電流の各時刻における代表次数毎の高調波含有率に基づいて、零相電流の波形を複数のパターンに分類し、各波形パターンが選定された時間の出現比率を各波形パターンの選定時間出現比率として算出する。
波形分類部3bが分類する波形パターンには、例えば、正弦波(大)、正弦波(小)、高調波、三角波、針状波(大)、針状波(小)がある。また、波形分類部3bは、評価期間において各波形パターンが出現した時間の比率である出現比率を算出し、算出した出現比率を原因推定部5に出力する。
(実効値変換・V0ピーク値算出処理…Step3)
実効値変換・V0ピーク値算出部4は、波形データ記録部1を介して得られた配電線事故時の零相電流、零相電圧、各相電流、各相電圧の各波形データについて、各時刻における瞬時値から実効値に変換し、変換した実効値を事故様相変化検出部11に出力する。瞬時値から実効値への変換には、例えば、二乗平均平方根(平均二乗偏差)を用いる。また、実効値変換・V0ピーク値算出部4は、各時刻における零相電圧の絶対値の最大値であるピーク値を算出して、当該ピーク値を原因推定部5に出力する。
(事故様相変化検出処理…Step4)
事故様相変化検出部11は、実効値変換・V0ピーク値算出部4にて得られた波形データの各時刻における実効値から、事故が起きている相つまり事故様相を検出する。事故様相変化検出処理以降の原因推定処理の流れについては図3にも示す。
事故様相とは、例えば、その事故が、1線地絡、2相地絡、2相短絡、3相短絡、CB遮断、事故相なしのいずれの事故に当てはまるかを意味する。事故様相は、1線地絡、2相地絡、2相短絡の場合には、事故が起きている相が、どの相であるかという情報を含む。
事故様相変化検出部11は、各実効値をある一定周期毎に分割し、一定周期毎における平均値を求めて事故様相の変化を検出する。ここでの一定周期とは、例えば、系統周波数が60Hzの場合、その半サイクル、すなわち1/60[秒]÷2=0.00833・・・[秒]とすることができる。例えば、波形データの収録時間が2.0[秒]、サンプリング周期が5k[Hz](0.0002[秒])の場合、事故様相変化検出部11は、以下のようにして一定周期毎における平均値を求める。
事故様相の検出前のデータ総数は、2.0[秒]÷0.0002[秒]で求められるため、10000[個]となる。サンプリング周期が0.0002秒のデータから上記の半サイクルのデータ数を得るには、0.00833[秒]÷0.0002[秒]から約42[個]となる。事故様相変化検出部11は、これら42個のデータの平均値を求める。よって、この波形データの場合、10000[個]÷42[個]から約238[個]の半サイクルにおける平均値が得られる。
事故様相変化検出部11は、これら238個の平均値について、それぞれ事故様相の検出、すなわち事故が起きている事故相の判定を行う。このような事故様相の検出(事故相の判定)は、上記表1に示す事故様相判定条件13によって各電流・電圧を判定することで実現される。
事故様相変化検出部11において得られた半サイクルにおける平均値は、各電流及び電圧について、閾値との比較結果や上昇/低下等の実効値の変位量により事故相が判定される。例えば、ある平均値について、零相電流が閾値○超、零相電圧が閾値□超、かつ内相電圧が低下、中相・外相電圧が上昇、という傾向を示す場合、事故様相はNo.1という検出結果となる。
上記表1の場合、零相電流及び零相電圧は、閾値との比較で判定される。零相電流の列の「○」は「0.5A程度」、「◇」は「1A程度」を意味する。また、零相電圧の列の「□」は「300V程度」、「△」は「600V程度」を意味する。また、各相の電流及び電圧は、状態変化が現れる前である、初期値に対する変化分で判定される。
各相電流において、「×」及び「◎」は「負荷電流の最大変化の1.5倍」を意味する。「▽」は、変化分ではなく、絶対値で「50A」を意味する。各相電圧において、「低下」及び「上昇」は、変化分が300V程度以上ある場合を意味する。従って、変化分が300V程度未満の場合には、「不変」となる。また、「*」は、変化分ではなく、絶対値で「600V」を意味する。
なお、表中「−」で表された項目は、各様相No.において、事故相の判定に使用しない項目である。各数値を「程度」としたのは、本実施形態の閾値が、各数値に一致している場合、誤差を含む場合、電力系統毎の特性を加味して増減させる場合等を含むためである。事故様相変化検出部11は、以上のように各項目について事故様相の検出を行い、半サイクルの平均値の数だけ事故様相の検出結果を求め、検出結果を事故種別判定部14及び原因推定部5に出力する。
(事故種別判定部処理…Step5)
事故種別判定部14は、事故様相変化検出部11にて得られた事故相から、当該事故(入手した波形データ)が「1線地絡」か「1線地絡以外」の事故であるかという事故種別の判定を行う。事故種別判定部14は、例えば上記の238個の事故様相の検出結果に基づいて、各配電線事故が「1線地絡」か、あるいは「1線地絡以外」かとして、事故種別に振り分ける。
事故種別判定部14の判定結果は、次のようになる。すなわち、事故様相変化検出部11の検出後データに、表1のNo.4〜No.11のいずれかが含まれていれば、配電線事故の事故種別は1線地絡事故以外の事故である。また、事故様相変化検出部11の検出後データに、表1のNo.4〜No.11のいずれもが含まれていなければ、配電線事故の事故種別は1線地絡事故である。さらに、事故様相変化検出部11の検出後データ全てがNo.12又はNo.0の場合も、配電線事故は1線地絡事故であるとみなす。事故種別判定部14は、こうした事故種別の判定結果を、種別判定結果15として原因推定部5に出力する。
(原因推定処理…Step6、7)
原因推定部5は、事故種別判定部14にて得られた種別判定結果15を基に、配電線事故が1線地絡事故なのか、あるいは1線地絡事故以外の事故なのかを分別し、最終的に想定される事故原因を推定する。
原因推定部5において、事故振り分け部16は、種別判定結果15に基づいて、配電線事故が1線地絡事故なのか、あるいは1線地絡事故以外の事故なのかを振り分ける。分析部17は、配電線事故時の波形データの波形成分に応じて分析を行う。事故原因振り分け部20は、事故原因判定条件19の閾値に基づいて配電線事故の原因を所定の分類に振り分ける。原因推定部5は、上記の表2及び表3に示した分類を記憶しており、事故原因振り分け部20が振り分けた分類に対応する推定結果21を、最終的に推定された事故原因として、出力結果記憶部7及び照合部22に出力する。
(a)1線地絡事故の場合…Step6
事故種別判定部14から入力した種別判定結果15が1線地絡事故の場合、原因推定部5は、零相電流分類部3の波形分類部3bが算出した出現比率と、実効値変換・V0ピーク値算出部4が算出したピーク値とを用いて、表2の事故分類一覧及び分類の定義に基づいて、1線地絡事故の事故原因を推定する。
具体的には、正弦波(大)の出現比率が、例えば30%以上と大きく、また、零相電圧のピーク値が例えば600V以上である場合には、原因推定部5の推定結果21は、表2の分類1となる。表2に示すように、分類1における推定結果21の内容は、「電圧相と接地系が直接接触、または導電性の高い物質を介した接触により完全地絡現象が発生」である。
このような事故原因の例示として、「高圧線と金物接触、高圧線とクレーン接触」というデータが、原因推定部5の記憶部に記憶されている。原因推定部5は、このようにして推定された事故の分類、分類の定義及びその例示を、推定結果21に含めて、出力結果記憶部7及び照合部22に出力する。
(b)1線地絡事故以外の事故の場合…Step7
事故種別判定部14から入力した事故種別の種別判定結果15が1線地絡事故以外の事故の場合、原因推定部5は、事故様相変化検出部14による事故様相の検出結果を用いて、表3の事故分類一覧及び分類方法の定義に基づき、1線地絡事故以外の事故の事故原因を推定する。
例えば、238個の半サイクルにおける平均値について、事故様相変化検出部14がそれぞれ事故様相No.を検出した場合、原因推定部5は、この238個の事故様相の状態の遷移に基づいて、事故原因の分類を推定する。具体的には、状態1で1線地絡、状態2で2相線地絡又は2相短絡、状態3で3相短絡となった場合、推定結果21は表3の分類1となる。
表3に示すように、分類1における推定結果21の内容は、「開閉器、PAS、キューヒ゛クル内機器類等の1相地絡現象による絶縁破壊が短絡へ移行して、機器が焼損」である。原因推定部5は、このような推定結果21を出力結果記憶部7及び照合部22に出力する。
(特定結果取得処理)
特定結果取得処理について、図4を用いて説明する。特定結果取得部23の起動条件は使用環境に合わせて適宜選択可能である。例えば、自動起動部31がカレンダー及び時計であれば、そこで設定された起動日時が特定結果取得部23の起動条件となる。また、定期起動の間隔(例えば、毎日、毎週●曜日、毎月1日等)も適宜変更可能である。
自動起動部31がカウンタであれば、そこで設定された原因推定部5の出力件数が特定結果取得部23の起動条件となる。例えば、特定結果取得部23の起動条件が「原因推定部5の推定結果21が出る毎に起動」であれば、原因推定部5の推定結果21が出る毎に、特定結果取得部23が起動する。また、特定結果取得部23の起動条件としては、「1線地絡事故または1線地絡以外の事故がN件に到達する毎」、あるいは「事故原因推定結果の分類1または分類2,分類3,分類4がN件に到達する毎」等でも良い。
要求部32は、特定結果取得部23の起動により特定結果24を外部のシステムに要求する。受信部33は通信回線を介して外部のシステムから特定結果24を受信する。受渡部34は、受信した特定結果24を照合部22の第1の照合部51及び第2の照合部52に受け渡す。
(照合処理)
照合部22は次のようにして照合処理を実施する(図5参照)。上述したように、第1の照合部51及び第2の照合部52に特定結果24が取り込まれると、第1の照合部51では、1線地絡事故に関して推定結果21と特定結果24を照合し、第2の照合部52では、1線地絡事故以外の事故に関して推定結果21と特定結果24を照合して、それぞれの照合結果25を推定精度算出部53に出力する。
推定精度算出部53では、照合結果25に基づいて、所定期間において配電線事故が発生した件数あたりの、推定結果21が特定結果24と同じになる件数を求めて、この比率を、原因推定部5の推定精度とする。また、推定精度算出部53は、照合結果25を予め設定された期間蓄積しておき、その期間での推定精度を算出するようにしても良い。推定精度通知部54は推定精度算出部53の推定精度を表示装置などに通知する。
(判定条件更新処理)
判定条件更新部9では、事故様相判定条件更新部55が過去の波形データに基づいて事故様相判定条件13の閾値を更新し、事故原因判定条件更新部56が過去の波形データに基づいて事故原因判定条件19の閾値を更新する(図5参照)。
図6に示すように、事故様相判定条件更新部55では、先ず、当該事故が1線地絡事故か、1線地絡事故以外かを判定し、1線地絡事故の場合は、波形データ保存部65にて当該波形データの情報(零相電流、零相電圧、各相電圧)を保存する。そして、度数分布作成部61が、過去に蓄積した同じ事故様相(1線地絡事故)の波形データの情報にて度数分布を作成する。
その後、閾値設定部62は、度数分布作成部61が作成した度数分布から確率分布的に、1線地絡事故用の事故様相判定条件13の閾値を設定する。事故様相判定条件13の閾値を設定する方法としては、例えば、図7に示すような零相電圧の度数分布が有る場合、1線地絡時の零相電圧の適用範囲を確率分布に従い、例えば+2σ〜-2σに設定し、その区間を閾値として設定する。
また、当該事故が1線地絡事故か、1線地絡事故以外かの判定結果が、1線地絡事故以外の事故である場合には、図6に示すように、波形データ保存部66にて当該波形データの情報(零相電流、零相電圧、各相電圧)を保存する。そして、度数分布作成部63が、過去に蓄積した同じ事故様相(1線地絡事故以外の事故)の波形データの情報にて度数分布を作成する。
その後、閾値設定部64は、度数分布作成部63が作成した度数分布から確率分布的に、1線地絡事故以外の事故用の事故様相判定条件13の閾値を設定する。事故様相判定条件13の閾値を設定する方法としては、先の1線地絡事故時と同様の方法がある。例えば、図7に示すような零相電圧の度数分布が有る場合、1線地絡事故以外の事故時の零相電圧の適用範囲を確率分布に従い、例えば-1.5σ〜+1.5σに設定し、その区間を閾値として設定する。
判定条件更新部9は、事故様相判定条件13を適用する適用地域を予め設定して、適用地域ごとに事故様相判定条件13の閾値を更新するようにしてもよい。そのため、以上の閾値の設定は、例えば、図8及び図9に示すように、地絡事故が生じる地域性の違い(A地域、B地域)を設定することで、地域などの条件下に応じた区間の設定も可能である。
ここで、1線地絡事故時の閾値設定部62では、1線地絡事故時の度数分布作成部61にて求めた度数分布を基に、平均値(μ)と標準偏差(σ)を求め、正規分布曲線を作成する。例えば、図8、図9の例では、波線が正規分布曲線であり、平均値(μ)、標準偏差(σ)に対する±1.5σはそれぞれ、図8及び図9の吹出しの箇所となる。
Figure 0006813454
この際、-1.5σ〜+1.5σが、実測の波形データを基に算出した、1線地絡時の様相判定を行う際での有効区間であると考え、零相電圧の範囲は、-1.5σ<Vo<+1.5σとなる。図8では、区間Aがその範囲となり、図9では、区間Bがその範囲となる。このような範囲A、Bを基に、閾値の更新を行うこととなる。ただし、表1に示した事故様相判定条件13では、零相電流、零相電圧の閾値、相電圧の変動範囲は、最小範囲のみしか考慮していない。つまり、ここで言う、-1.5σのみである。したがって、+1.5σの最大範囲を設定することも可能であるが、最大範囲を設けない方法も可能とする。
また、図8及び図9では、零相電圧に対する例となるが、零相電流、各相電流、各相電圧でも同様に扱いとなる。また、±1.5σに対しては、閾値がマイナスとなりうる可能性も有るため、下限値を設けることも可能とする。なお、本実施形態では、1線地絡事故時におけるものであるが、1線地絡事故以外の事故においても同様であり、零相電流、零相電圧の閾値、相電圧の変動範囲に加えて、相電流の閾値を考慮した方法も可能である。
[作用と効果]
以上のような第1の実施形態によれば、過去の波形データに基づいて1線地絡事故用の事故様相判定条件13の閾値を更新する判定条件更新部9を備えている。判定条件更新部9は、過去の波形データに基づいて1線地絡事故以外の事故用の事故様相判定条件13の閾値も更新する。
そのため、実フィールドにおける波形データを基にして、事故様相判定条件13の閾値の更新が可能となる。したがって、事故様相判定条件13の閾値更新に際して、その閾値によって推定精度が実際に向上したのかなど、閾値更新の効果について実質的な検証を待つ必要が無い。
その結果、事故様相判定条件13の閾値調整に関して、時間的に作業的にもコストの軽減化が実現し、原因推定部5の推定精度の向上を、迅速且つ確実に図ることが可能となる。これにより、推定システム10の推定精度の維持及び向上を期待することができ、配電系統の運用・保全業務の高度化及び効率化が図れる。
また、判定条件更新部9は、過去の波形データを保存する波形データ保存部65、66と、保存した過去の前記波形データにて度数分布を作成する度数分布作成部61、63と、度数分布に基づいて閾値設定を行う閾値設定部62、64と、を有するので、1線地絡事故用の事故様相判定条件13の閾値更新、並びに1線地絡事故以外の事故用の事故様相判定条件13の閾値更新を、より迅速に行うことが可能である。
配電線の設置場所が集中豪雨や台風に襲われた場所や豪雪地帯など、配電線の設置環境が一般的な設置環境に比べて過酷な場合、配電線の設置環境ごとに、配電線事故原因を考慮する必要が生じる可能性がある。本実施形態では、実フィールドにおける波形データを基にして事故様相判定条件13の閾値更新を行っているので、適用地域ごとに事故様相判定条件13の閾値を更新することで、配電線の設置環境による事故原因の影響を組み込むことが可能である。これにより、配電線事故の原因推定を配電線の設置環境を行うことが可能となり、推定精度がより向上する。
さらに、推定結果21及び特定結果24は共に、事故種別判定に関するデータを含むので、照合結果25も事故種別判定に関する照合結果を含んでいる。したがって、照合結果25を取り込む推定精度算出部53は、原因推定部5の推定結果21の推定精度だけではなく、事故種別判定部14の種別判定結果についても、判定精度を算出することが可能である。したがって、第1の実施形態では、原因推定部5の推定精度及び事故種別判定部6の判定精度を確認することができ、配電系統の運用・保全業務をより高度化及び効率化することができる。
[第2の実施形態]
[構成]
事故原因判定条件更新部56は、事故原因判定条件19の閾値の更新を行うものである。図10に示すように、事故原因判定条件更新部56には、波形データ保存部73と、事故原因判定条件19の度数分布作成部71と、事故原因判定条件19の閾値設定部72とが設けられている。
第2の実施形態では、波形データ保存部73が波形データの分析結果(正弦波、三角波、針状波、零相電圧)を保存すると、度数分布作成部71が過去に蓄積した同じ事故原因の波形データの情報にて、事故原因判定条件の度数分布を作成する。その後、閾値設定部72が、波形データ情報を含めた度数分布から確率分布的に、事故原因判定条件19の閾値調整を行う。
事故原因判定条件19の閾値調整の方法としては、図7に示すような零相電圧の度数分布が有る場合、分類1の零相電圧の適用範囲を確率分布に従い、例えば-1.5σ〜+1.5σに設定し、その区間を閾値として設定する。この閾値の調整は、例えば、図8、図9に示すように、地絡事故が生じる地域性の違い(A地域、B地域)を設定することで、地域などの条件下に応じた区間の設定も可能である。
ここで、閾値設定部72では、事故原因判定条件19の度数分布作成部71にて求めた度数分布を基に、平均値(μ)と標準偏差(σ)を求め、正規分布曲線を作成する。例えば、前記図8、図9の例と同じく、波線が正規分布曲線であり、平均値(μ)、標準偏差(σ)に対する±1.5σはそれぞれ、図8及び図9の吹出しの箇所となる。この点は第1の実施形態と同様である
Figure 0006813454
第2の実施形態では、この際、-1.5σ〜+1.5σが、実測の波形データを基に算出した、1線地絡時の事故原因の推定を行う際での有効区間であると考える。零相電圧の範囲は、-1.5σ<Vo<+1.5σとなる。図8では、区間Aがその範囲となり、図9では、区間Bがその範囲となる。
この範囲を基に閾値の更新を行うこととなるが、表2では、正弦波(大)、正弦波(小)、三角波、針状波、零相電圧の閾値の変動範囲は、最小範囲のみしか考慮していない。つまり、ここで言う、-1.5σのみである。したがって、+1.5σの最大範囲を設定することも可能であるが、最大範囲を設けない方法も可能とする。また、図8、図9では、零相電圧に対する例となるが、正弦波(大)、正弦波(小)、三角波、針状波でも同様に扱いとなる。また、±1.5σに対しては、マイナスとなりうる可能性も有るため、下限値を設けることも可能とする。
[作用及び効果]
以上のような第2の実施形態によれば、過去の波形データに基づいて1線地絡事故用の事故原因判定条件19の閾値を更新する判定条件更新部9を備えている。そのため、実フィールドにおける波形データを基にして、事故原因判定条件19の閾値更新が可能である。したがって、事故原因判定条件19の閾値更新に際して、その閾値によって推定精度が実際に向上したのかなど、閾値更新の効果について実質的な検証を待つ必要が無い。
その結果、事故原因判定条件19の閾値調整に関して、時間的に作業的にもコストの軽減化が実現し、原因推定部5の推定精度の向上を、迅速且つ確実に図ることが可能となる。これにより、推定システム10の推定精度の維持及び向上を期待することができ、配電系統の運用・保全業務の高度化及び効率化が図れる。
[他の実施形態]
(1)配電線事故原因推定システムは、CPU等を含むコンピュータを所定のプログラムで制御することによって実現できる。この場合のプログラムは、コンピュータのハードウェアを物理的に活用することで、上記のような各部の処理を実現するものである。
上記の各部の処理を実行する方法、プログラム及びプログラムを記録した記録媒体も、実施形態の一態様である。また、ハードウェアで処理する範囲、プログラムを含むソフトウェアで処理する範囲をどのように設定するかは、特定の態様には限定されない。例えば、上記の各部のいずれかを、それぞれの処理を実現する回路として構成することも可能である。
(2)上記の実施形態では、波形データ記憶部1が波形データを保存するものとしたが、波形データは必ずしもシステム内部の記憶部に保存される必要はない。すなわち、外部から接続された記憶媒体から読み込むことも可能であるし、通信回線を介して電力系統から受信する構成としても良い。また、作業者が入力部を介して波形データを入力する構成とすることもできる。
(3)実施形態に用いられる情報の具体的な内容、値は自由であり、特定の内容、数値には限定されない。実施形態において、情報が示す値に対する過不足、大小判断、一致不一致の判断等において、以上、以下、として値を含めるように判断するか、より大きい、より小さい、超える、超えない、上回る、下回る、足りない、未満として値を含めないように判断するかも自由である。従って、「超える」を「以上」に、「未満」を「以下」に読み替えても、実質的には同じである。例えば、事故様相判定条件13や事故原因判定条件19の閾値の更新は、上方修正だけではなく下方修正するようにしてもよい。更新に際しての修正値も適宜変更可能である。
(4)なお、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で他にも多種多様な変形例が可能である。例えば、図面に示したシステム構成は一例にすぎず、具体的な機能構成、ハードウェア構成及びソフトウェア構成等は適宜選択可能である。またコンピュータハードウェアによって配電線事故原因推定システムの機能を実現するように特化されたプログラムもまた、本発明の一態様である。
例えば、推定精度算出部53は、原因推定部5の推定結果21及び事故種別判定部6の種別判定結果のうち、一方だけの精度を算出するようにしてもよい。また、推定精度通知部54に、推定精度を所定の閾値に基づいて判定する推定精度判定部を接続して、判定結果を、推定精度通知部54に出力するようにしてもよい。
1:波形データ記録部
2:波形データ取得部
3:零相電流分類部
3a:周波数分析部
3b:波形分類部
4:実効値変換・V0ピーク値算出部
5:原因推定部
6:出力部
7:出力結果記憶部
8:配電系統監視制御システム
9:判定条件更新部
10:配電線事故原因推定システム
11:事故様相変化検出部
12:事故様相変化検出結果
13:事故様相判定条件
14:事故種別判定部
15:事故種別判定結果
16:事故振り分け部
17:分析部
18:分析結果
19:事故原因判定条件
20:事故原因振り分け部
21:推定結果
22:照合部
23:特定結果取得部
24:特定結果
25:照合結果
31:起動部
32:要求部
33:受信部
34:受渡部
51:第1の照合部
52:第2の照合部
53:推定精度算出部
54:推定精度通知部
55:事故様相判定条件更新部
56:事故原因判定条件更新部
61、63、71:度数分布作成部
62、64、72:閾値設定部
65、66、73:波形データ保存部

Claims (10)

  1. 配電線事故の原因を推定する配電線事故原因推定システムにおいて、
    零相電流、零相電圧、各相電流、各相電圧の各波形データを取り込む波形データ取得部と、
    零相電流の波形分類を行う零相電流分類部と、
    零相電流、零相電圧、各相電流、各相電圧の各波形データを瞬時値から実効値に変換し零相電圧のピーク値を算出する実効値変換・ピーク値算出部と、
    各実効値から配電線事故の事故様相を検出する事故様相変化検出部と、
    予め設定された1線地絡事故用及び1線地絡事故以外の事故用の事故様相判定条件の閾値及び前記事故様相の検出結果に基づいて配電線事故の事故種別を判定する事故種別判定部と、
    前記事故種別に基づいて配電線事故の原因を推定する原因推定部と、
    前記原因推定部の推定結果を出力する出力部と、
    過去の波形データに基づいて前記1線地絡事故用の事故様相判定条件の閾値を更新する判定条件更新部と、
    を備えた配電線事故原因推定システム。
  2. 前記判定条件更新部は、過去の波形データに基づいて前記1線地絡事故以外の事故用の事故様相判定条件の閾値を更新する請求項1に記載の配電線事故原因推定システム。
  3. 前記原因推定部は、予め設定された事故原因判定条件の閾値に基づいて配電線事故の原因を所定の分類に振り分ける事故原因振り分け部を備え、
    前記判定条件更新部は、過去の波形データに基づいて1線地絡事故用の前記事故原因判定条件の閾値を更新する請求項1又は2に記載の配電線事故原因推定システム。
  4. 前記判定条件更新部は、
    過去の波形データを保存する波形データ保存部と、
    保存した過去の波形データにて度数分布を作成する度数分布作成部と、
    前記度数分布に基づいて閾値設定を行う閾値設定部と、
    を有する請求項1〜3のいずれかに記載の配電線事故原因推定システム。
  5. 前記判定条件更新部は、前記事故様相判定条件を適用する適用地域を予め設定し、前記適用地域ごとに前記事故様相判定条件の閾値を更新する請求項1〜4のいずれかに記載の配電線事故原因推定システム。
  6. 真の事故原因である事故原因の特定結果を外部から取得して、当該特定結果と前記原因推定部の推定結果との照合を行う照合部を備えた請求項1〜5のいずれかに記載の配電線事故原因推定システム。
  7. 前記照合部の照合結果に基づいて前記原因推定部の推定精度を算出する推定精度算出部を備えた請求項6に記載の配電線事故原因推定システム。
  8. 配電線事故の原因推定をコンピュータが実行する配電線事故原因推定方法において、
    零相電流、零相電圧、各相電流、各相電圧の各波形データを取り込む波形データ取得処理と、
    零相電流の波形分類を行う零相電流分類処理と、
    零相電流、零相電圧、各相電流、各相電圧の各波形データを瞬時値から実効値に変換し零相電圧のピーク値を算出する実効値変換・ピーク値算出処理と、
    各実効値から配電線事故の事故様相を検出する事故様相変化検出処理と、
    予め設定された1線地絡事故用及び1線地絡事故以外の事故用の事故様相判定条件の閾値及び前記事故様相の検出結果に基づいて配電線事故の事故種別を判定する事故種別判定処理と、
    前記事故種別に基づいて配電線事故の原因を推定する原因推定処理と、
    前記原因推定処理の推定結果を出力する出力処理と、
    過去の波形データから前記1線地絡事故用の事故様相判定条件の閾値を更新する判定条件更新処理と、
    をコンピュータが実行する配電線事故原因推定方法。
  9. 配電線事故の原因推定をコンピュータに実行させる配電線事故原因推定プログラムにおいて、
    零相電流、零相電圧、各相電流、各相電圧の各波形データを取り込む波形データ取得処理と、
    零相電流の波形分類を行う零相電流分類処理と、
    零相電流、零相電圧、各相電流、各相電圧の各波形データを瞬時値から実効値に変換し零相電圧のピーク値を算出する実効値変換・ピーク値算出処理と、
    各実効値から配電線事故の事故様相を検出する事故様相変化検出処理と、
    予め設定された1線地絡事故用及び1線地絡事故以外の事故用の事故様相判定条件の閾値及び前記事故様相の検出結果に基づいて配電線事故の事故種別を判定する事故種別判定処理と、
    前記事故種別に基づいて配電線事故の原因を推定する原因推定処理と、
    前記原因推定処理の推定結果を出力する出力処理と、
    過去の波形データから前記1線地絡事故用の事故様相判定条件の閾値を更新する判定条件更新処理と、
    をコンピュータに実行させる配電線事故原因推定プログラム。
  10. 上記請求項9に記載の配電線事故原因推定プログラムを記録した記録装置。
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