JP6813277B2 - 汚泥用脱水装置 - Google Patents

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Description

本発明は、汚泥のフロックを生成して脱水する汚泥用脱水装置に関する。
従来、汚泥の一つとして消化汚泥がある。この消化汚泥は、例えばバイオマスプラントなどで生成されるもので、メタン発酵により有機物が分解されて性質的に安定した汚泥である。この種の消化汚泥は、脱水されて脱水ケーキと呼ばれる固形の物質に変えられている。従来の消化汚泥からなる脱水ケーキの含水率は、約76%〜88%である。このため、消化汚泥は、難脱水性汚泥と呼ばれている。脱水ケーキの含水率は、可及的低いことが望ましい。この理由は、含水率が低ければ低いほど焼却や乾燥などの後処理が容易になるからである。
従来の汚泥の脱水方法としては、例えば特許文献1に記載されている方法がある。特許文献1に開示された汚泥の脱水方法は、汚泥に凝集剤を混合してフロックを生成するフロック生成ステップと、このフロックを脱水機で脱水する脱水ステップとを有している。
フロック生成ステップでフロックを生成するにあたっては、得られるフロックの性状が向上するように、汚泥に酸性剤を添加することがある。
特開平7−68300号公報
汚泥に酸性剤を添加して撹拌すると、発泡することがあった。この発泡現象は、酸性剤として塩酸、硫酸、ポリ硫酸第二鉄などを使用した場合に確認されている。このような酸性剤を使用したときに発泡する理由は、酸性剤中の成分と汚泥中の成分とが反応し、気体が発生するからであると推察される。
汚泥中に大量に泡が生じると、この泡を含んだ状態でフロックが生成される。このような現象が起きると、脱水機によるフロックの圧搾が不十分になり、含水率を低減することが困難になってしまう。
本発明はこのような問題を解消するためになされたもので、発泡現象を抑えながら酸性剤を汚泥に添加し、最終的に生成される脱水ケーキの含水率が低くなる汚泥用脱水装置を提供することを目的とする。
本発明に係る汚泥用脱水装置は、酸性剤と水とが混合される混合装置を有し、発泡を抑制するために予め定めた希釈倍率で希釈された酸性剤溶液を生成する機能を有する酸性剤溶液生成部と、汚泥に前記酸性剤溶液と凝集剤とを混合して撹拌し、フロックを生成する機能を有するフロック生成部と、前記フロックを脱水する機能を有する脱水部とを備え、前記フロック生成部は、攪拌機を個別に備えた複数の反応槽を有し、前記複数の反応槽は、最も上流側に位置する第1の反応槽と、前記第1の反応槽から溢れ出たフロックが流入する第2の反応槽とによって構成され、前記第1の反応槽にのみ前記凝集剤が供給され、前記第2の反応槽にのみ前記酸性剤溶液が供給されるものである。
本発明に係る汚泥用脱水装置は、酸性剤と水とが混合される混合装置を有し、発泡を抑制するために予め定めた希釈倍率で希釈された酸性剤溶液を生成する機能を有する酸性剤溶液生成部と、汚泥に前記酸性剤溶液と凝集剤とを混合して撹拌し、フロックを生成する機能を有するフロック生成部と、前記フロックを脱水する機能を有する脱水部とを備え、前記フロック生成部は、攪拌機を個別に備えた複数の反応槽を有し、前記複数の反応槽は、最も上流側に位置する第1の反応槽と、前記第1の反応槽から溢れ出たフロックが流入する第2の反応槽と、前記第2の反応槽から溢れ出たフロックが流入する第3の反応槽とによって構成され、前記第1の反応槽と前記第2の反応槽とにのみ前記凝集剤が供給され、前記第3の反応槽にのみ前記酸性剤溶液が供給され、前記第1の反応槽に供給される凝集剤は、前記第2の反応槽に供給される凝集剤とは異なる凝集剤であってもよい。
本発明は、前記汚泥用脱水装置において、前記希釈倍率は、3倍以上であって5倍以下であってもよい。
本発明は、前記汚泥用脱水装置において、前記混合装置はインラインミキサによって構成されていてもよい。
希釈された酸性剤は、発泡現象を抑えながら汚泥に混合される。特に、3倍以上に希釈されたポリ硫酸第二鉄は、発明者が実施した実験により、発泡現象がほとんど生じることなく汚泥に混合されることが判った。また、この実験によれば、酸化剤の希釈倍率が6倍以上の実験結果は、希釈倍率が5倍のときの実験結果と有意な差がないことが判った。
このため、本発明によれば、酸性剤を希釈したことにより、発泡現象が生じることなく酸性剤を汚泥に混合することが可能になり、最終的に生成される脱水ケーキの含水率が低くなる汚泥用脱水装置を提供することができる。
本発明の参考となる汚泥用脱水装置の構成を示すブロック図である。 本発明の参考となる汚泥の脱水方法を説明するためのフローチャートである。 実験の方法を説明するための模式図である。 第2の参考例を示すブロック図である。 本発明の第1の実施の形態による汚泥用脱水装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第2の実施の形態を示すブロック図である。
(第1の参考例
先ず、本発明の参考となる汚泥の脱水方法および汚泥用脱水装置を図1〜図3によって詳細に説明する。
図1に示す汚泥用脱水装置1は、図1において最も左に位置する汚泥貯留槽2に貯留された汚泥3をこの参考例による汚泥の脱水方法によって脱水し、図1において最も下に位置する脱水部4から脱水ケーキ5として排出するものである。この脱水装置1で使用可能な汚泥3は、消化汚泥を含む有機汚泥や、無機汚泥を含む産業排水汚泥などである。
この参考例による汚泥の脱水方法は、図2のフローチャートに示すように、酸性剤を希釈して酸性剤溶液を生成する酸性剤溶液生成ステップS1と、フロック生成ステップS2と、脱水ステップS3とによって実施する。図1に示す汚泥用脱水装置1は、この脱水方法の各ステップを実施する複数の機能部を備えている。これらの複数の機能部とは、図1において汚泥貯留槽2の上方に描かれている酸性剤貯留槽6を有する酸性剤溶液生成部7と、汚泥貯留槽2の右側に描かれているフロック生成部8と、上述した脱水部4である。酸性剤溶液生成部7は、この参考例による汚泥の脱水方法の酸性剤溶液生成ステップS1を実施するものである。フロック生成部8は、フロック生成ステップS2を実施するものである。脱水部4は、脱水ステップS3を実施するものである。
酸性剤溶液生成部7は、酸性剤貯留槽6と、この酸性剤貯留槽6に酸性剤供給用管路11を介して接続されたインラインミキサ12と、このインラインミキサ12に接続された水供給用管路13および添加剤供給用管路14などによって構成されている。水供給用管路13は、図示していない水供給源とインラインミキサ12の上流端とを接続している。添加剤供給用管路14は、インラインミキサ12の下流端と後述するフロック生成部8とを接続している。
酸性剤貯留槽6は、酸性剤の原液が貯留されている。この参考例で使用可能な酸性剤としては、例えばポリ硫酸第二鉄がある。このポリ硫酸第二鉄としては、以下の表1に示す性状のものを使用することができる。
Figure 0006813277
酸性剤供給用管路11は、酸性剤貯留槽6の底部とインラインミキサ12の上流部とを接続しており、第1のポンプ15と流量計16とを備えている。第1のポンプ15は、酸性剤貯留槽6から流出した酸性剤の原液を吸引し、インラインミキサ12に所定の流量で連続して送るものである。この第1のポンプ15の吐出量は、図示していない制御装置によって制御される。流量計16は、酸性剤供給用管路11内を流れる酸性剤の原液の流量を計測するもので、計測結果をデータとして図示していない制御装置に送る。この流量計16は、酸性剤供給用管路11における第1のポンプ15とインラインミキサ12との間に設けられており、第1のポンプ15の下流側を流れる酸性剤の原液の流量を計測する。
インラインミキサ12は、水供給用管路13から流入した水と、酸性剤供給用管路11から流入した酸性剤の原液とが混合される混合装置17を構成している。この混合装置17で水と酸性剤の原液とが混合されることにより、酸性剤溶液が生成される。この酸性剤溶液は、インラインミキサ12から添加剤供給用管路14に排出され、添加剤供給用管路14を通してフロック生成部8に送られる。
水供給用管路13には、流量調整弁18が設けられている。この流量調整弁18は、酸性剤の希釈倍率によって水の流量を調整するものである。流量調整弁18の動作は、図示していない制御装置によって制御される。この流量調整弁18によって規定される水の流量は、酸性剤の原液流量に基づいて設定されている。インラインミキサ12に流入する酸性剤の原液の量は、この原液がインラインミキサ12内で水と混合されて予め定めた希釈倍率で希釈される量に調整される。希釈倍率は、詳細は後述するが、3倍以上であって5倍以下である。インラインミキサ12に流入する酸性剤の原液の量の調整は、流量計16によって計測された流量が目標とする流量となるように、制御装置によって第1のポンプ15の吐出量を制御することにより行うことができる。
このため、酸性剤溶液生成部7は、酸性剤が任意の希釈倍率で希釈された酸性剤溶液を生成する機能を有するものとなる。すなわち、この酸性剤溶液生成部7によって実施される酸性剤生成ステップS1においては、酸性剤に水が加えられ、酸性剤が3倍以上であって5倍以下の希釈倍率で希釈された酸性剤溶液が生成される。
フロック生成部8は、汚泥貯留槽2に汚泥供給用管路21によって接続された反応槽22と、この反応槽22に凝集剤供給用管路23によって接続された凝集剤供給部24とを備えている。
汚泥供給用管路21は、汚泥貯留槽2内の汚泥3を反応槽22に送るための第2のポンプ25を備えている。この参考例による汚泥供給用管路21の汚泥出口は、反応槽22内の上端部に開口している。第2のポンプ25は、汚泥3を予め定めた流量で連続して送る構成のものである。
この参考例による反応槽22は、第1の反応槽26と、この第1の反応槽26から溢れ出たフロックが流入する第2の反応槽27とからなる2槽式のものである。第2の反応槽27は、第1の反応槽26から溢れ出たフロックが流入するように、第1の反応槽26と水平方向に並べて配置されている。第1の反応槽26には、上述した汚泥供給用管路21と、添加剤供給用管路14とが接続されている。第2の反応槽27には、後述する凝集剤供給用管路23の下流端が接続されているとともに、フロック管路28を介して後述する脱水部4に接続されている。
第1の反応槽26には、第1の撹拌機31が設けられている。第2の反応槽27には第2の撹拌機32が設けられている。これらの第1の撹拌機31と第2の撹拌機32は、槽内で回転する複数の羽根部材31a,32aと、これらの羽根部材を駆動するモータ31b,32bとをそれぞれ備えている。
第1の反応槽26は、汚泥供給用管路21を通して汚泥3が送られるとともに、添加剤供給用管路14を通して酸性剤溶液が送られる。これらの汚泥3と酸性剤溶液は、第1の反応槽26内で混合されて第1の撹拌機31によって撹拌される。この撹拌により、汚泥3と酸性剤とが反応してフロックが生成される。この参考例による酸性剤溶液は、酸性剤の原液を3倍〜5倍の希釈倍率で希釈したものである。このような酸性剤溶液を使用することにより、発泡現象が発生し難く、泡が生じたとしても無視できる程度の極めて少量になるから、泡を含まないフロックが生成される。このことは、発明者が行った幾多の実験から明らかである。ここで、この実験の結果を下記の表2と図3とによって説明する。
Figure 0006813277
実験は、図3に示す実験用の容器100の中で汚泥3とポリ硫酸第二鉄とを撹拌して行った。ポリ硫酸第二鉄は、上述した表1に示したものを用いた。容器100は、100ccの汚泥を溜めた状態で汚泥の液面の高さが15mmとなるようなものを使用した。実験の条件は、表2に示す通りである。すなわち、希釈倍率が異なるポリ硫酸第二鉄溶液を複数種類用意し、それぞれ添加率を変えて汚泥3に混合して撹拌した。撹拌時間は1分とした。ポリ硫酸第二鉄を希釈するために用いた液体は清水である。
この実験の手順は以下の通りである。
(1)実験前の準備として、先ず、容器100に汚泥を規定量だけ入れる。
(2)容器100内の汚泥を取り出し、この汚泥の蒸発残留物の重量を求める。
(3)容器100に、蒸発残留物の重量を求めた汚泥と性状が同一の汚泥を規定量だけ入れる。
(4)汚泥の蒸発残留物の重量に対して、所定の添加率となる重量のポリ硫酸第二鉄溶液を容器100に入れて汚泥と混ぜる。
(5)発泡が収束するまで待つ。
(6)泡の高さを測定する。
実験結果は、図3に示すように、発泡量を高さとして求めた。高さの単位はmmである。表2において、単位の欄に記載したTSとは、蒸発残留物(Total Solids)のことである。この蒸発残留物とは、原料の水分を蒸発乾燥させて残った物質である。なお、表2において、例えば添加率が5.0%対TSという意味は、汚泥の蒸発残留物の重量の5.0%の重量だけポリ硫酸第二鉄溶液が添加されるということである。
表2に示す脱水ケーキの含水率は、表2に示す添加率だけポリ硫酸第二鉄を添加して生成されたフロックを脱水して形成された脱水ケーキの含水率である。
表2に示すように、ポリ硫酸第二鉄を3倍以上の希釈倍率で希釈することにより、発泡量が極めて少なくなることが判った。発泡量が少ないことは、生成されるフロックが緻密になることを意味する。また、この実験により、ポリ硫酸第二鉄を6倍や7倍に希釈したとしても、発泡量は希釈倍率が5倍の場合と大差ないことが判った。このため、ポリ硫酸第二鉄を希釈するときの希釈倍率は、ポリ硫酸第二鉄の濃度が可及的高くなるように、最大5倍とした。
また、表2から分かるように、添加率が30.0%対TSを越えても脱水ケーキの含水率は殆ど変化しないことから、添加率の上限は20%〜30%対TSが適正である。
第2の反応槽27は、第1の反応槽26で生成されたフロックが流入するとともに、凝集剤供給部24から凝集剤溶液が凝集剤供給用管路23を通して送られる。
凝集剤供給部24は、凝集剤溶解槽33と、この凝集剤溶解槽33の上方に配置された凝集剤投入装置34と、凝集剤溶解槽33に設けられた第3の撹拌機35などを備えている。凝集剤溶解槽33は、凝集剤供給用管路23を介して反応槽22に接続されている。
凝集剤供給用管路23は、後述する凝集剤溶解槽33内で生成された凝集剤溶液を反応槽22に供給するための第3のポンプ36を備えている。図1に示す凝集剤供給用管路23の下流側端部は、凝集剤溶液が供給される位置を変えることができるように、複数の分岐路に分岐されている。各分岐路には開閉弁37が設けられている。分岐路の数および分岐路の下流端の接続位置は、図1に示す数(二つ)、接続位置に限定されることはなく、適宜変更可能である。
第3のポンプ36は、凝集剤溶解槽33内の凝集剤溶液を予め定めた流量で連続して反応槽22に送る。
凝集剤投入装置34は、凝集剤の粉末38と溶媒(図示せず)とを予め定めた供給量で連続的にあるいは間欠的に凝集剤溶解槽33内に投入する。この参考例による汚泥用脱水装置1で使用可能な凝集剤は、アニオン系の高分子凝集剤や、カチオン系の高分子凝集剤、両性系高分子凝集剤などがある。
第3の撹拌機35は、凝集剤溶解槽33内で回転する複数の羽根部材35aと、これらの羽根部材35aを駆動するモータ35bとを備えている。凝集剤の粉末38と溶媒とが凝集剤溶解槽33内に入れられて第3の撹拌機35が動作することにより、凝集剤溶解槽33内で凝集剤溶液が生成される。
この凝集剤溶液は、凝集剤供給用管路23を通して第2の反応槽27に送られ、第2の反応槽27内に流入しているフロックと混ざる。このフロックは、第1の反応槽26内で生成されて第1の反応槽26から第2の反応槽27に送られたものである。これらのフロックと凝集剤溶液は、第2の反応槽27内で第2の撹拌機32によって撹拌される。フロックと凝集剤溶液とが撹拌されると、フロックが凝集剤によって凝集されて固められ、強固なフロック塊になる。このフロック塊は、フロック管路28を通って後述する脱水部4に流下する。
このため、フロック生成部8によって実施されるフロック生成ステップS2においては、汚泥3に酸性剤溶液と凝集剤とが混合されて撹拌され、フロックが生成される。この参考例においては、先ず、第1の反応槽26で汚泥3と酸性剤溶液とが混合されて撹拌されてフロックを含む被処理物が生成される。次に、この被処理物が第2の反応槽27に移され、第2の反応槽27で被処理物と凝集剤とが混合されて撹拌される。
脱水部4は、スクリュープレスからなる脱水機41によって構成されている。この脱水部4でフロック塊が脱水されることにより脱水ケーキ5が生成される。また、脱水部4で生じた脱水ろ液は、排液路42に排出される。
このため、この脱水部4によって実施される脱水ステップS3においては、フロック生成部8から送られたフロックが脱水される。
このように構成された汚泥の脱水方法および汚泥用脱水装置1によれば、3倍以上であって5倍以下の希釈倍率で希釈された酸性剤が汚泥3に混合されるから、泡が混入することがない緻密なフロックを生成することができる。
したがって、この参考例によれば、酸性剤を汚泥3に添加するにもかかわらず、発泡現象が生じることがなく、最終的に生成される脱水ケーキ5の含水率が低くなる汚泥の脱水方法および汚泥用脱水装置を提供することができる。
また、この参考例によれば、酸性剤として一般的に広く流通しているポリ硫酸第二鉄を使用しているため、簡単に実施することが可能になる。
第2の参考例
第2の参考例となる汚泥用脱水装置をは図4によって説明する。図4において、図1によって説明したものと同一もしくは同等の部材については、同一符号を付し詳細な説明を適宜省略する。
図4に示す汚泥用脱水装置51は、フロック生成部8の反応槽22と凝集剤供給部24とが図1に示す汚泥用脱水装置1とは異なり、その他は図1に示す汚泥用脱水装置1と同等に構成されている。
図4に示すフロック生成部8は、3槽式の反応槽22を備えている。この反応槽22は、図1に示す反応槽22に第3の反応槽52を追加した構成が採られている。第3の反応槽52は、第2の反応槽27から溢れたフロックが入る構造で、第4の撹拌機53を備えている。第4の撹拌機53は、複数の羽根部材53aがモータ53bの動力で回転するものである。この参考例においては、脱水部4にフロックを送るためのフロック管路28は、第3の反応槽52に接続されている。
図4に示す凝集剤供給部24は、第2の反応槽27に凝集剤供給用管路23(以下、この凝集剤供給用管路23を第1の凝集剤供給用管路23という)によって接続された凝集剤溶解槽33(以下、この凝集剤溶解槽33を第1の凝集剤溶解槽33という)と、第3の反応槽52に第2の凝集剤供給用管路54によって接続された第2の凝集剤溶解槽55とを備えている。
第2の凝集剤溶解槽55は、第3の撹拌機35と同等の第5の撹拌機56を備えている。第2の凝集剤溶解槽55の上方には、凝集剤投入装置57が設けられている。この凝集剤投入装置57は、第1の凝集剤溶解槽33用の凝集剤投入装置34によって投入される凝集剤とは異なる凝集剤と、溶媒(図示せず)とを第2の凝集剤溶解槽55に投入する。
第2の凝集剤供給用管路54は、第1の凝集剤供給用管路23と同等に構成されており、第3のポンプ36と同等の第4のポンプ58を備えている。
図4に示す形態を採ることにより、フロック生成部8において2種類の凝集剤を添加することができる。汚泥性状によっては、1種類の高分子凝集剤ではフロックを生成することが出来ないことがあるため、2種類の凝集剤を添加する形態を採ることも可能である。
第1の実施の形態)
本発明に係る汚泥用脱水装置を図5を参照して説明する。図5において、図1によって説明したものと同一もしくは同等の部材については、同一符号を付し詳細な説明を適宜省略する。
図5に示す汚泥用脱水装置61は、図1に示した汚泥用脱水装置1とは添加剤供給用管路14および凝集剤供給用管路23の下流端の接続先が異なっており、その他の構成については同一である。
この実施の形態による添加剤供給用管路14の下流端は、第2の反応槽27に接続されている。また、凝集剤供給用管路23の下流端は、第1の反応槽26に接続されている。
このため、この実施の形態によれば、第1の反応槽26で汚泥3と凝集剤溶液とが混合されて撹拌されることにより、フロックを含む被処理物が生成される。そして、この被処理物は、第2の反応槽27に送られた後に第2の反応槽27内で酸性剤溶液と混合され、第2の撹拌機32によって撹拌される。この実施の形態においても酸性剤溶液は酸性剤の原液が任意の希釈倍率で希釈されたものである。このため、第2の反応槽27で被処理物に酸性剤溶液が混入されるにもかかわらず、発泡現象が発生することはないか、発生したとしても極めて僅かである。
したがって、この実施の形態を採る場合であっても泡を含まない緻密なフロック塊が第2の反応槽27で生成されるから、第1の実施の形態を採るときと同等の低い含水率となる脱水ケーキ5を得ることができる。
(第2の実施の形態
本発明に係る汚泥用脱水装置は、図6に示すように構成することができる。図6において、図1および図4によって説明したものと同一もしくは同等の部材については、同一符号を付し詳細な説明を適宜省略する。
図6に示す汚泥用脱水装置71の反応槽22は、図4に示した反応槽22と同等の3槽式のものである。また、図6に示す汚泥用脱水装置71の凝集剤供給部24は、図4に示した凝集剤供給部24と同様に第1および第2の凝集剤溶解槽33,55を備えている。
この実施の形態による第1の反応槽26は、汚泥供給用管路21と第1の凝集剤供給用管路23とが接続されている。第2の反応槽27は、第2の凝集剤供給用管路54が接続されている。第3の反応槽52は、添加剤供給用管路14が接続されている。
この実施の形態によれば、第1の反応槽26で汚泥3と凝集剤とが混合、撹拌される。そして、第1の反応槽26で生成されたフロックを含む被処理物と、第1の反応槽26で混合された凝集剤とは異なる種類の凝集剤の粉末38aとが第2の反応槽27内で混合されて撹拌される。その後、第2の反応槽27で生成されたフロックに酸性剤溶液が第3の反応槽52で混合されて撹拌される。
このため、この実施の形態によれば、2種類の凝集剤を使用して生成されたフロックに酸性剤溶液が添加されてフロック塊が生成される。この実施の形態を採ることにより、フロック生成部8において2種類の凝集剤を添加することができる。汚泥性状によっては、1種類の高分子凝集剤ではフロックを生成することが出来ないことがあるため、2種類の凝集剤を添加する形態を採ることも可能である。
上述した各実施の形態においては、酸性剤としてポリ硫酸第二鉄を使用する例を示した。しかし、本発明は、このような限定にとらわれることはない。酸性剤は、例えば塩酸、硫酸バンド、硫酸第一鉄、塩化第二鉄などでもよい。
また、上述した各実施の形態では、使用する凝集剤として、アニオン系の高分子凝集剤やカチオン系の高分子凝集剤を例示した。しかし、本発明を実施するにあたって使用する凝集剤は、これらの凝集剤に限定されることはなく、適宜変更可能である。
さらに、上述した各実施の形態においては、脱水部4をスクリュープレスからなる脱水機41によって構成する例を示した。しかし、脱水部4に用いる脱水機41は、スクリュープレスの他に、遠心脱水機、真空脱水機、ベルトプレス型脱水機、フィルタプレス型脱水機、多重円盤型脱水機、多板型スクリュープレス等の従来使用されている種々の脱水機を使用することができる。
上述した各実施の形態においては、酸性剤の原液と清水とを混合するにあたってインラインミキサ12を使用する例を示した。しかし、酸性剤の原液と清水とを混合するためには、図示してはいないが、混合槽やその他の混合装置などを用いて行うこともでき、インラインミキサ12を使用する例に限定されることはない。
上述した実施の形態においては、フロック生成ステップが2槽式あるいは3槽式反応槽22によって実施される例を示した。しかし、本発明は、このような限定にとらわれることはない。すなわち、本発明による汚泥の脱水方法および汚泥用脱水装置は、図示してはいないが、反応槽22で生成されたフロックを濃縮装置によって濃縮する濃縮ステップと、この濃縮装置で濃縮されたフロックを二次反応槽で細分化するとともに凝集剤を添加してフロックを再生する二次反応ステップとを実施する場合を含む。
1…汚泥用脱水装置、4…脱水部、7…酸性剤溶液生成部、8…フロック生成部、12…インラインミキサ、17…混合装置、22…反応槽、24…凝集剤供給部、S1…酸性剤溶液生成ステップ、S2…フロック生成ステップ、S3…脱水ステップ。

Claims (4)

  1. 酸性剤と水とが混合される混合装置を有し、発泡を抑制するために予め定めた希釈倍率で希釈された酸性剤溶液を生成する機能を有する酸性剤溶液生成部と、
    汚泥に前記酸性剤溶液と凝集剤とを混合して撹拌し、フロックを生成する機能を有するフロック生成部と、
    前記フロックを脱水する機能を有する脱水部とを備え、
    前記フロック生成部は、攪拌機を個別に備えた複数の反応槽を有し、
    前記複数の反応槽は、最も上流側に位置する第1の反応槽と、前記第1の反応槽から溢れ出たフロックが流入する第2の反応槽とによって構成され、
    前記第1の反応槽にのみ前記凝集剤が供給され、前記第2の反応槽にのみ前記酸性剤溶液が供給されることを特徴とする汚泥用脱水装置。
  2. 酸性剤と水とが混合される混合装置を有し、発泡を抑制するために予め定めた希釈倍率で希釈された酸性剤溶液を生成する機能を有する酸性剤溶液生成部と、
    汚泥に前記酸性剤溶液と凝集剤とを混合して撹拌し、フロックを生成する機能を有するフロック生成部と、
    前記フロックを脱水する機能を有する脱水部とを備え、
    前記フロック生成部は、攪拌機を個別に備えた複数の反応槽を有し、
    前記複数の反応槽は、最も上流側に位置する第1の反応槽と、前記第1の反応槽から溢れ出たフロックが流入する第2の反応槽と、前記第2の反応槽から溢れ出たフロックが流入する第3の反応槽とによって構成され、
    前記第1の反応槽と前記第2の反応槽とにのみ前記凝集剤が供給され、前記第3の反応槽にのみ前記酸性剤溶液が供給され、
    前記第1の反応槽に供給される凝集剤は、前記第2の反応槽に供給される凝集剤とは異なる凝集剤であることを特徴とする汚泥用脱水装置。
  3. 請求項1または請求項2記載の汚泥用脱水装置において、
    前記希釈倍率は、3倍以上であって5倍以下であることを特徴とする汚泥用脱水装置。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか一つに記載の汚泥用脱水装置において、
    前記混合装置はインラインミキサによって構成されていることを特徴とする汚泥用脱水装置。
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