JP6811665B2 - 送液ポンプ及び送液システム - Google Patents

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Description

本開示は、送液ポンプ及び送液システムに関する。
集中治療室等の医療現場において、静脈麻酔薬等の薬剤を患者の体内に送液する場合、適用する手技及び患者の症状等に応じて、送液する薬剤の流量(以下、単に「送液量」とも称する)を適切に調節しながら長時間に亘って送液を行う必要がある。設定された送液量で長時間に亘って正確に薬剤を送液する装置として、輸液ポンプ及びシリンジポンプなどの送液ポンプがある。送液量の設定は、従来、輸液ポンプやシリンジポンプを使用する医療従事者によって行われてきた。
近年、静脈麻酔を行う場合に、患者の年齢及び体重などのパラメータを用いたシミュレーションを行うことによって、薬剤の血中濃度が目標値となるように送液量を自動的に制御する機能を有する送液ポンプが開発されている(例えば、特許文献1参照)。このような機能をTCI(Target Controlled Infusion)といい、TCI機能を備える送液ポンプは、TCIポンプと称される。TCIポンプを使用した薬剤の送液では、送液量を設定する代わりに、薬剤の血中濃度を目標値として設定する。TCIポンプは、送液した薬剤の血中濃度が目標値に到達して維持されるように送液量を自動で制御する。薬剤の血中濃度は、実際に投与された薬剤の送液量に基づいて、シミュレーションによって演算される。TCIポンプを使用することで、手動による送液量の調節を行うことなく、血中濃度を目標値に維持するように薬剤を長時間に亘って送液することができる。
特表2008−546435号公報
TCIポンプは、薬剤の送液を開始する時点においては患者の体内に薬剤が存在していないことを前提として薬物動態シミュレーションを行い、送液量を制御する。しかしながら、前回の手術からあまり時間を経ずに再手術を行う場合、前回の手術において患者の体内に投与された薬剤がまだ残存している場合がある。
例えば、平均的には、2時間の手術をした場合は、3時間程度は投与された薬剤が体内に残存し、8時間の手術をした場合は、9時間程度は投与された薬剤が体内に残存する。
TCIポンプは、送液開始時に患者の体内に薬剤が存在していないことを前提として薬物動態シミュレーションを行うため、前回の手術からあまり時間を経ずに再手術を行う場合、TCIを実施することができない。そのため、前回の手術からあまり時間を経ずに再手術を行う場合は、医療従事者が手動で送液量を設定することが必要となる場合があった。
かかる点に鑑みてなされた本開示の目的は、前回の手術からあまり時間を経ずに再手術を行う場合であっても、TCIを実施して薬剤を送液することができる送液ポンプ及び送液システムを提供することにある。
本発明の第1の態様としての送液ポンプは、送液した薬剤の血中濃度をシミュレーションしながら、前記薬剤を送液する送液ポンプであって、前記薬剤の血中濃度のシミュレーションを行い、該シミュレーションの結果に基づいて送液する前記薬剤の流量を決定する制御部と、前記制御部によって決定された前記流量の前記薬剤を患者に送液するポンプ部と、前記患者への送液の開始前に、該送液が再手術のための送液であるか否かの情報を取得する取得部と、前記シミュレーションの結果を記憶する記憶部と、を備え、前記制御部は、前記送液が再手術のための送液である場合、前記患者の前回の送液における前記薬剤の血中濃度のシミュレーション結果を利用して、前記薬剤の血中濃度のシミュレーションを行う。
本発明の1つの実施形態として、前記制御部は、前記ポンプ部が停止された後も、前記薬剤の流量がゼロの状態で、前記薬剤の血中濃度のシミュレーション値が少なくとも所定値以下になるまでシミュレーションを継続する。
本発明の1つの実施形態として、前記制御部は、前記送液が再手術のための送液である場合、前回の送液において前記ポンプ部が停止された後も継続されていた前記シミュレーションの結果を利用して、前記薬剤の血中濃度のシミュレーションを行う。
本発明の1つの実施形態として、前記制御部は、前記送液が再手術のための送液である場合、前回の送液の終了時までの前記薬剤の血中濃度のシミュレーション結果と、前回の送液の終了時からの経過時間の情報とを利用して、前記薬剤の血中濃度のシミュレーションを行う。
本発明の1つの実施形態として、前記制御部は、前回の送液の終了時からの経過時間の間は、前記薬剤の流量がゼロであるとして、前記薬剤の血中濃度のシミュレーションを行う。
本発明の1つの実施形態として、前記制御部は、前記シミュレーションの結果を、前記患者を識別する患者識別子と紐付けて外部のサーバに記憶し、前記送液が再手術のための送液である場合、前記患者の前回の送液におけるシミュレーション結果を、前記外部のサーバから取得して利用する。
本発明の1つの実施形態として、前記取得部は、前記患者への送液の開始前に、該患者の前記患者識別子を取得し、前記制御部は、前記患者識別子に紐付けられて前記外部のサーバに記憶されている前記患者の情報を参照し、前回の送液の終了時からの経過時間が所定の時間以下である場合は、前記送液が再手術のための送液であると判定する。
本発明の1つの実施形態として、前記制御部は、前回の送液の終了時からの経過時間が所定の時間以下である場合は、前記送液が再手術のための送液であると判定する。
本発明の第2の態様としての送液システムは、送液した薬剤の血中濃度をシミュレーションしながら、前記薬剤を送液する送液システムであって、該送液システムは、複数の送液ポンプと、サーバとを備え、前記各送液ポンプは、前記薬剤の血中濃度のシミュレーションを行い、該シミュレーションの結果に基づいて送液する前記薬剤の流量を決定する制御部と、前記制御部によって決定された前記流量の前記薬剤を患者に送液するポンプ部と、前記患者への送液の開始前に、該送液が再手術のための送液であるか否かの情報を取得する取得部と、を備え、前記サーバは、前記シミュレーションの結果を記憶し、前記制御部は、前記送液が再手術のための送液である場合、前記患者の前回の送液における前記薬剤の血中濃度のシミュレーション結果を前記サーバから取得して利用して、前記薬剤の血中濃度のシミュレーションを行う。
本開示に係る送液ポンプ及び送液システムによれば、前回の手術からあまり時間を経ずに再手術を行う場合であっても、TCIを実施して薬剤を送液することができる。
本発明の一実施形態に係る送液ポンプの概観斜視図である。 本発明の一実施形態に係る送液ポンプの概観正面図である。 図1に示す送液ポンプに装着するシリンジの概観斜視図である。 図1に示す送液ポンプの表示部の表示の一例である。 図1に示す送液ポンプの電気的な構成を示す概略図である。 図1に示す送液ポンプに患者情報を入力する際の表示部の表示の一例である。 図1に示す送液ポンプに薬剤の種類を入力する際の表示部の表示の一例である。 図1に示す送液ポンプに目標血中濃度を入力する際の表示部の表示の一例である。 図1に示す送液ポンプに再手術であるか否かを入力する際の表示部の表示の一例である。 図1に示す送液ポンプに患者IDを入力する際の表示部の表示の一例である。 図1に示す送液ポンプの第1実施形態における動作の一例を示すフローチャートである。 図1に示す送液ポンプの第2実施形態における動作の一例を示すフローチャートである。 サーバに、図1に示す送液ポンプが複数台接続される構成を示す概略図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。図面の寸法比率は、説明の都合上、誇張されて実際の比率とは異なる場合がある。また、各図において、共通の部材には同一の符号を付している。
まず、図1及び図2を参照して、本発明の一実施形態に係る送液ポンプについて説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る送液ポンプ1の概観斜視図である。図2は、本発明の一実施形態に係る送液ポンプ1の概観正面図である。
送液ポンプ1は、TCI機能を備えるポンプである。送液ポンプ1は、送液した薬剤の患者の血中における濃度をシミュレーションしながら、薬剤を患者に送液する。図1及び図2においては、一例として、送液ポンプ1がTCI機能を備えるシリンジポンプである場合を示している。以下、送液ポンプ1は血中濃度をシミュレーションするポンプとして説明するが、送液ポンプ1は、血中以外の生体内の他の部分の濃度をシミュレーションしてもよい。
送液ポンプ1は、例えば、ICU(Intensive Care Unit)、CCU(Coronary Care Unit)、及びNICU(Neonatal Intensive Care Unit)等の集中治療室等において、長時間に亘って患者の体内に静脈麻酔薬等の薬剤を送液するために使用される。
送液ポンプ1は、静脈麻酔薬等を含む種々の薬剤を患者の体内に送液することができる。適用可能な静脈麻酔薬の例として、プロポフォール、ミタゾラム、及びレミフェンタニル等がある。
以下に、送液ポンプ1の装置構成の一例を詳細に説明する。
図1及び図2に示すように、送液ポンプ1は、薬剤を充填した、薬剤収納容器としてのシリンジ200のシリンジ押子202をT方向に押圧して、シリンジ本体201内の薬剤を、チューブ203及び留置針204を介して、患者Pに対して正確に送液する。このとき、シリンジ200のシリンジ本体201は、クランプ5によって送液ポンプ1に動かないようにセットされている。
送液ポンプ1は、本体カバー2を有する。
本体カバー2は、耐薬品性を有する成型樹脂材料により一体成型されている。これにより、本体カバー2は防沫処理構造を有する。防沫処理構造は、仮に送液ポンプ1に薬剤等がかかっても、送液ポンプ1の内部に薬剤等が侵入することを防ぐことができる。防沫処理構造を有するようにしているのは、シリンジ本体201内の薬剤がこぼれたり、送液ポンプ1の上方に配置されている点滴液がこぼれ落ちたり、周辺で用いる消毒液等が飛散して付着したりすることがあるためである。
図1及び図2に示すように、本体カバー2は、上部分2A及び下部分2Bを有する。
上部分2Aには、表示部3と、操作パネル部4とが配置されている。
下部分2Bには、シリンジ設定部6と、シリンジ押子202を押すためのシリンジ押子駆動部7とが配置されている。
表示部3は、カラー表示することができる画像表示装置である。表示部3は、例えば、カラー液晶表示装置により構成することができる。表示部3は、日本語表記による情報表記だけでなく、必要に応じて複数の外国語による情報の表示を行うことができる。表示部3は、本体カバー2の上部分2Aの左上位置であって、シリンジ設定部6とシリンジ押子駆動部7の上側に配置されている。表示部3は、タッチセンサ等の入力デバイスを備え、ユーザからの入力を受け付けてもよい。
操作パネル部4は、本体カバー2の上部分2Aにおいて表示部3の右側に配置されている。操作パネル部4には、電源ON/OFFボタン4A、動作インジケータ4F、及び操作ボタンが配置されている。図1及び図2には、操作ボタンとして、必要最小限の、早送りスイッチボタン4B、開始スイッチボタン4C、停止スイッチボタン4D、及びメニュー選択ボタン4Eが配置されている例を示している。
図1及び図2に示すように、シリンジ設定部6とシリンジ押子駆動部7は、X方向に沿って並べて配置されている。シリンジ設定部6は、シリンジ200を着脱可能にはめ込んで固定することができる。シリンジ設定部6は、複数の種類の大きさの異なるシリンジ200を固定することができる。
図3に、シリンジ200の外観斜視図を示す。シリンジ200は、シリンジ本体201と、シリンジ押子202とを有している。シリンジ本体201は、本体フランジ209を有し、シリンジ押子202は、押子フランジ205を有している。シリンジ本体201には、薬剤の目盛210が形成されている。シリンジ本体201の出口部211には、フレキシブルなチューブ203の一端部が着脱可能に接続される。
図1及び図2に示すように、シリンジ設定部6は、シリンジ本体201を収容する収容部8と、クランプ5とを有している。収容部8は、シリンジ本体201を収容するために、断面がほぼ半円形形状の凹部であり、X方向に沿って形成されている。収容部8の端部の壁部分には、チューブ203を着脱可能に挟み込むためのチューブ固定部9が形成されている。
クランプ5を操作してシリンジ200をシリンジ設定部6から取り外す際には、クランプ5を図示しないスプリングの力に抗してY1方向(手前方向)に引っ張って、さらにR1方向に90度回す。この操作により、シリンジ本体201のクランプ5による固定は解除され、シリンジ200を収容部8から取り外すことができる。また、クランプ5を操作してシリンジ200をシリンジ設定部6に取り付ける際には、クランプ5を図示しないスプリングの力に抗してY1方向に引っ張ってR2方向に90度回して、スプリングの力によりY2方向に戻す。この操作により、シリンジ本体201を収容部8に収容して、クランプ5により固定することができる。クランプ5により、2.5mL、5mL、10mL、20mL、30mL、50mLなどの様々な収容量のシリンジ200を固定することができるように、シリンジ設定部6の収容部8の右端部8Eは一部が切欠部となっている。
シリンジ本体201が収容部8内に収容されて固定されると、シリンジ押子202がシリンジ押子駆動部7内に配置される。このシリンジ押子駆動部7は、スライダ10を有している。このスライダ10は、図2に示す制御部100からの指令により、シリンジ押子202の押子フランジ205を、シリンジ本体201に対して相対的にT方向に沿って少しずつ押す。
図1及び図2におけるX方向、Y方向、及びZ方向は互いに直交しており、Z方向は上下方向である。
図4は、表示部3の表示内容例を示す。この表示部3の表示例は、一例であるので、特に限定されない。
次に、図5を参照して、図1及び図2に示す送液ポンプ1の電気的な構成例を詳細に説明する。
図5において、送液ポンプ1は、全体的な動作の判断及び制御を行う制御部(コンピュータ)100を有している。この制御部100は、例えばワンチップのマイクロコンピュータである。
制御部100は、電源ON/OFFボタン4Aと、スイッチ111とが接続されている。
電源ON/OFFボタン4AがONに設定されると、制御部100は、送液ポンプ1内の各種機能ブロックを起動させる。電源ON/OFFボタン4AがOFFに設定されると、制御部100は、少なくとも後述のポンプ部160の動作を含む各種機能ブロックの電気的な動作を停止させる。この際、制御部100は、電源ON/OFFボタン4AがOFFに設定されても、少なくとも所定の条件を満たすまでは演算を継続する。すなわち、電源ON/OFFボタン4AがOFFに設定されたことにより、ユーザにとっては送液ポンプ1の動作が停止したように見えても、制御部100は演算を継続することができる。
スイッチ111は、電源コンバータ部(電源部)112と、例えばリチウムイオン電池のような充電池113とを切り換えることで、電源コンバータ部112及び充電池113のいずれか一方から制御部100に電源を供給する。
電源コンバータ部112は、コンセント114を介して商用交流電源115に接続されている。
図5において、ポンプ部160は、制御部100に電気的に接続されている。ポンプ部160は、制御部100が実行するシミュレーションに基づいて決定された流量で薬剤を患者に送液する。
図5において、ポンプ部160の収容部8内には、一対の検出スイッチ120及び121が配置されている。検出スイッチ120及び121は、シリンジ200のシリンジ本体201が、収容部8に正しく配置されているかどうかを検知して、制御部100に通知する。
ポンプ部160のクランプセンサ122は、クランプ5の位置状態を検知することで、シリンジ本体201がクランプ5により確実にクランプされているかどうかを、制御部100に通知する。
ポンプ部160のシリンジ押子駆動部7のモータ133は、制御部100の指令によりモータドライバ134により駆動されると、送りネジ135を回転させてスライダ10をT方向に移動させる。これにより、スライダ10は、シリンジ押子202の押子フランジ205をT方向に押圧して、図2に示すシリンジ本体201内の薬剤を、チューブ203を通じて患者Pに対して留置針204を介して正確に送液する。
図5において、早送りスイッチボタン4B、開始スイッチボタン4C、停止スイッチボタン4D、及びメニュー選択ボタン4Eは、制御部100に電気的に接続されている。開始スイッチボタン4Cが押下されると送液開始の制御信号が制御部100に入力される。また、停止スイッチボタン4Dが押下されると送液停止の制御信号が制御部100に入力される。
図5において、表示部ドライバ130は、制御部100に電気的に接続されている。表示部ドライバ130は、制御部100の指令により表示部3を駆動して種々の情報を表示部3に表示する。
図5において、スピーカ131は、制御部100に電気的に接続されている。スピーカ131は、制御部100の指令により各種の警報内容を音声により告知する。
通信部140は、ネットワークを介して外部のサーバなどとデータの送受信を行う。また、通信部140は、例えばデスクトップコンピュータのようなコンピュータとローカルに接続して、データの送受信を行ってもよい。
取得部170は、図1及び図2に示す操作パネル部4内の各種ボタンへのユーザの入力操作によって、送液ポンプ1がTCIを実施するために必要な各種情報を取得する。取得部170は、表示部3がタッチセンサ等の入力デバイスを備える場合は、表示部3へのユーザからのタッチ入力によって、各種情報を取得してもよい。また、取得部170は、通信部140を介して、外部のサーバなどから各種情報を取得してもよい。取得部170は、患者への送液を開始する前に、各種情報を取得する。取得部170は、取得した各種情報を制御部100に出力する。
取得部170が取得する各種情報は、送液される患者の情報、送液する薬剤の種類、目標血中濃度、送液される患者が受ける手術が再手術であるか否か、及び、送液される患者の患者ID(患者識別子)などである。
取得部170が各種情報を取得する例を、図6〜図10に示す。取得部170は、図6〜図10に示すような表示部3の表示例に対するユーザの入力操作により、各種情報を取得する。
図6は、送液される患者の情報の入力を受け付ける際の表示部3の表示内容例を示す。図6(A)は、患者の性別及び年齢の入力を受け付ける際の表示部3の表示内容例である。図6(B)は、患者の身長及び体重の入力を受け付ける際の表示部3の表示内容例である。
図7は、送液する薬剤の種類の入力を受け付ける際の表示部3の表示内容例を示す。
図8は、送液する薬剤の目標血中濃度の入力を受け付ける際の表示部3の表示内容例を示す。目標血中濃度の入力は送液中においても受付可能である。制御部100は、送液中に目標血中濃度の入力を受け付けると、新たに入力された目標血中濃度に基づいて送液量を決定する。
図9は、送液される患者が受ける手術が再手術であるか否かの情報を受け付ける際の表示部3の表示内容例を示す。この表示に対するユーザの入力操作により、取得部170は、送液が再手術のための送液であるか否かの情報を取得する。
図10は、送液される患者の患者IDを受け付ける際の表示部3の表示内容例を示す。
記憶部110は、例えば半導体メモリ及び磁気メモリ等を用いて構成されてよい。記憶部110は、送液ポンプ1の動作に必要な種々の情報及びプログラムを記憶する。
記憶部110は、取得部170が取得した各種情報を記憶する。記憶部110は、制御部100が実行したシミュレーションの結果を、患者ID、及びシミュレーションを実行した時刻と関連付けて記憶する。
図5においては、記憶部110が制御部100の外部にある構成としているが、記憶部110の全部又は一部が制御部100に含まれる構成であってもよい。
制御部100は、取得部170が取得した各種情報を記憶部110に記憶させる。
制御部100は、患者に対して送液を開始する前に、取得部170が取得した情報に基づいて、該送液が再手術のための送液であるか否かを判定する。制御部100は、送液が再手術のための送液であると判定した場合は、該患者の前回の手術の際の送液における薬剤の血中濃度のシミュレーション結果を利用して、薬剤の血中濃度のシミュレーションを行う。これは、再手術のための送液である場合、患者の体内において薬剤の血中濃度がゼロでない場合があり、送液開始時点における薬剤の血中濃度がゼロであることを前提として、薬剤の血中濃度のシミュレーションを行うことができないためである。
制御部100は、前回の手術の際のシミュレーション結果を利用する際は、記憶部110に記憶されているデータを患者IDに基づいて検索して、送液対象である患者の前回の手術の際のシミュレーション結果を取得する。
制御部100は、送液が再手術のための送液でないと判定した場合は、送液開始時点における薬剤の血中濃度はゼロであるとして、薬剤の血中濃度のシミュレーションを行う。
以下、送液を開始してからの制御部100のTCI処理について説明する。
制御部100は、生体内に送液された薬剤の量に基づいて、薬剤の血中濃度のシミュレーションを行う。
制御部100は、シミュレーションを、例えば、薬物動態学に基づいて3−コンパートメントモデルを用いて行う。3−コンパートメントモデルを用いたシミュレーションは一例であって、制御部100は、他のモデルを用いてシミュレーションを行ってもよい。
3−コンパートメントモデルを用いたシミュレーションは、体内を3つの部分(以下、コンパートメント)に分けて濃度の計算を行う。3つのコンパートメントは、血液をモデル化したコンパートメントと、筋肉をモデル化したコンパートメントと、脂肪をモデル化したコンパートメントである。薬剤は、血液をモデル化したコンパートメントに投与される。そして、血液をモデル化したコンパートメントと、他の2つのコンパートメントとの間で、薬剤が所定の移行速度で移動する。また、薬剤は、血液をモデル化したコンパートメントを介して所定の***速度で体外に***される。薬剤が送液される患者の情報と、送液された薬剤の量、移行速度、及び***速度等の関係から、制御部100は、血中濃度を含む各コンパートメントにおける送液された薬剤の濃度を計算することができる。コンパートメントに、薬剤が適用される部位をモデル化したコンパートメントを含めることで、薬剤が適用される部位の濃度である効果部位濃度を演算することもできる。たとえば、効果部位として、鎮静薬(プロポフォールなど)の場合は脳、筋弛緩薬(ミタゾラムなど)の場合は神経筋接合部が考えられる。
制御部100は、シミュレーションによって計算された血中濃度と、取得部170が取得した目標血中濃度との差分に基づいて、送液する薬剤の流量(送液量)を決定する。
制御部100は、決定した流量で薬剤を患者に送液するように、モータドライバ134に指令を送って、ポンプ部160を制御する。
以下、送液ポンプ1が、前回の手術の際のシミュレーション結果を利用する場合の、利用方法について説明する。
(第1実施形態)
制御部100は、送液の実行中に停止スイッチボタン4Dが押下されると、ポンプ部160の動作を停止させて送液を停止する。
制御部100は、ポンプ部160が停止された後も、薬剤の流量がゼロの状態で、薬剤の血中濃度のシミュレーションを継続する。制御部100は、薬剤の血中濃度のシミュレーション値が所定値以下になるまでは、シミュレーションを継続する。制御部100は、ポンプ部160の停止後も、シミュレーションを継続している間、シミュレーションの結果を記憶部110に記憶させる。
この際、制御部100は、電源ON/OFFボタン4AがOFFに設定されてもシミュレーションを継続する。すなわち、制御部100は、電源ON/OFFボタン4AがOFFに設定されて、ユーザにとっては送液ポンプ1が電源OFFになっているように見えても、シミュレーションを継続する。制御部100は、例えば内部バッテリ等の一部の電源装置を主電源とは別の電源として制御部100に割り当てておくことにより、電源ON/OFFボタン4AがOFFにされても、少なくとも所定時間は起動した状態を維持することができる。
制御部100は、患者に対して送液を開始する前に、該送液が再手術のための送液であると判定した場合は、前回の手術における送液においてポンプ部160が停止された後も継続されていたシミュレーション結果を利用して、今回の手術における薬剤の血中濃度のシミュレーションを実行する。
図11を参照して、本実施形態に係る送液ポンプ1の動作について説明する。
送液ポンプ1の制御部100は、電源ON/OFFボタン4AがONに設定され、開始スイッチボタン4Cが押下されると、患者に対して送液を開始する前に、取得部170が取得した情報に基づいて、該送液が再手術のための送液であるか否かを判定する(ステップS101)。
制御部100は、ステップS101において、再手術のための送液でないと判定した場合(ステップS101のNo)、初期化処理を行い、TCI処理のための設定値及びシミュレーション結果などをクリアする(ステップS102)。
制御部100は、取得部170が取得した各種情報に基づいて、TCI処理のための初期設定を行い(ステップS103)、TCI処理を開始する(ステップS105)。
制御部100は、ステップS101において、再手術のための送液であると判定した場合(ステップS101のYes)、送液される患者の前回の手術におけるシミュレーション結果、及びTCI処理のための設定値を取得し(ステップS104)、TCI処理を開始する(ステップS105)。
制御部100は、ステップS105においてTCI処理を開始すると、薬剤の血中濃度のシミュレーションを行い、シミュレーション値と目標血中濃度の差分に基づいて決定した流量で薬剤を患者に送液する(ステップS106)。
制御部100は、ポンプ部160が停止しているか否かを判定する。例えば、電源ON/OFFボタン4AがOFFに設定された場合、及び、停止スイッチボタン4Dが押下された場合に、ポンプ部160は停止する(ステップS107)。
ポンプ部160が停止していないと判定した場合(ステップS107のNo)、制御部100は、ステップS106に戻って、薬剤の血中濃度のシミュレーション、及び、決定した流量の薬剤を患者に送液する処理を繰り返す。
ポンプ部160が停止していると判定した場合(ステップS107のYes)、制御部100は、薬剤の流量がゼロの状態で、薬剤の血中濃度のシミュレーションを継続する(ステップS108)。
制御部100は、薬剤の血中濃度のシミュレーション値が所定値以下であるか否かを判定する(ステップS109)。
制御部100は、薬剤の血中濃度のシミュレーション値が所定値以下であると判定した場合(ステップS109のYes)、シミュレーションを終了する。
制御部100は、薬剤の血中濃度のシミュレーション値が所定値以下でないと判定した場合(ステップS109のNo)、ステップS108に戻って、薬剤の流量がゼロの状態で、薬剤の血中濃度のシミュレーションを継続する。
ステップS108を繰り返している間に、再手術における薬剤の送液のために、電源ON/OFFボタン4AがONに設定され、開始スイッチボタン4Cが押下されると、制御部100は、ステップS101からの処理を実行する。この場合、制御部100は、ステップS104に進み、前回の手術におけるシミュレーション結果を利用して、薬剤の血中濃度のシミュレーションを行うことができる。
このように、本実施形態に係る送液ポンプ1の制御部100は、送液が再手術のための送液である場合、患者の前回の手術の送液における薬剤の血中濃度のシミュレーション結果を利用して、薬剤の血中濃度のシミュレーションを行う。これにより、本実施形態に係る送液ポンプ1は、前回の手術からあまり時間を経ずに再手術を行う場合であっても、TCIを実施して薬剤を送液することができる。
また、本実施形態において、制御部100は、ポンプ部160が停止された後も、薬剤の流量がゼロの状態で、薬剤の血中濃度のシミュレーション値が少なくとも所定値以下になるまでシミュレーションを継続する。これにより、送液ポンプ1は、再手術の際に利用可能なシミュレーション結果を、記憶部110に記憶することができる。
また、本実施形態において、制御部100は、送液が再手術のための送液である場合、前回の送液においてポンプ部160が停止された後も継続されていたシミュレーションの結果を利用して、薬剤の血中濃度のシミュレーションを行う。これにより、送液ポンプ1は、送液の開始時点において患者の体内の薬剤の血中濃度がゼロでない場合も、薬剤の血中濃度のシミュレーションを行うことができる。
(第2実施形態)
制御部100は、患者に対して送液を開始する前に、該送液が再手術のための送液であるか否かを判定する。制御部100は、患者に対する送液が再手術のための送液であると判定した場合は、該患者に対する前回の手術における薬剤の血中濃度のシミュレーション結果、及び、前回の手術において送液が終了した時刻を記憶部110から取得する。
制御部100は、前回の手術において送液が終了した時刻から、今回の手術において送液を開始するまでの間は、薬剤の流量がゼロであったとして、前回の手術における薬剤の血中濃度のシミュレーションの続きのシミュレーションを行う。
制御部100は、上述のようにして実行した、前回の手術における薬剤の血中濃度のシミュレーションの続きのシミュレーションを用いて、TCI処理を実行する。
図12を参照して、本実施形態に係る送液ポンプ1の動作について説明する。
送液ポンプ1の制御部100は、電源ON/OFFボタン4AがONに設定され、開始スイッチボタン4Cが押下されると、患者に対して送液を開始する前に、取得部170が取得した情報に基づいて、該送液が再手術のための送液であるか否かを判定する(ステップS201)。
制御部100は、ステップS201において、再手術のための送液でないと判定した場合(ステップS201のNo)、初期化処理を行い、TCI処理のための設定値及びシミュレーション結果などをクリアする(ステップS202)。
制御部100は、取得部170が取得した各種情報に基づいて、TCI処理のための初期設定を行い(ステップS203)、TCI処理を開始する(ステップS206)。
制御部100は、ステップS101において、再手術のための送液であると判定した場合(ステップS201のYes)、送液される患者の前回の手術におけるシミュレーション結果、前回の手術において送液が終了した時刻、及びTCI処理のための設定値を取得する(ステップS204)。
制御部100は、前回の手術において送液が終了した時刻から、今回の手術において送液を開始するまでの間は、薬剤の流量がゼロであったとして、その間の薬剤の血中濃度のシミュレーションを行う(ステップS205)。制御部100は、ステップS205のシミュレーションの続きとして、TCI処理を開始する(ステップS206)。
制御部100は、ステップS206においてTCI処理を開始すると、薬剤の血中濃度のシミュレーションを行い、シミュレーション値と目標血中濃度の差分に基づいて決定した流量で薬剤を患者に送液する(ステップS207)。
制御部100は、ポンプ部160が停止しているか否かを判定する。例えば、電源ON/OFFボタン4AがOFFに設定された場合、及び、停止スイッチボタン4Dが押下された場合に、ポンプ部160は停止する(ステップS208)。
ポンプ部160が停止していないと判定した場合(ステップS208のNo)、制御部100は、ステップS207に戻って、薬剤の血中濃度のシミュレーション、及び、決定した流量の薬剤を患者に送液する処理を繰り返す。
ポンプ部160が停止していると判定した場合(ステップS208のYes)、制御部100は、シミュレーションを終了する。
このように、本実施形態において、制御部100は、送液が再手術のための送液である場合、前回の手術の送液の終了時までの薬剤の血中濃度のシミュレーション結果と、前回の送液の終了時からの経過時間の情報とを利用して、薬剤の血中濃度のシミュレーションを行う。これにより、送液ポンプ1は、送液の開始時点において患者の体内の薬剤の血中濃度がゼロでない場合も、薬剤の血中濃度のシミュレーションを行うことができる。
また、本実施形態において、制御部100は、前回手術の送液の終了時からの経過時間は、薬剤の流量がゼロであるとして、薬剤の血中濃度のシミュレーションを行う。これにより、送液ポンプ1は、送液の開始時点において患者の体内の薬剤の血中濃度がゼロでない場合も、薬剤の血中濃度のシミュレーションを行うことができる。
送液ポンプ1の制御部100は、前回の手術における送液の終了時からの経過時間が所定の時間以下である場合は、今回の手術が再手術であると判定してもよい。これにより、送液ポンプ1は、再手術であるか否かを自動的に判定することができる。
(サーバにおける情報の管理)
TCIの実施に必要な各種情報(患者の年齢、体重、薬剤の種類など)、及び血中濃度のシミュレーション結果は、送液ポンプ1の記憶部110に記憶される構成として説明してきたが、これらの情報は、外部のサーバに記憶されてもよい。この場合の送液システムの構成例を図13に示す。
図13に示す送液システムの構成例においては、送液ポンプ1aと送液ポンプ1bの2台の送液ポンプ1が、サーバ20に接続されている。2台の送液ポンプ1がサーバ20に接続されているのは一例であって、サーバ20に接続される送液ポンプ1の台数は任意の台数であってよい。以下、特に区別する必要がない場合は、送液ポンプ1として説明する。
送液ポンプ1は、TCI処理を実行すると、TCIの実施に必要な各種情報、及び薬剤の血中濃度のシミュレーション結果を、手術を行った患者の患者IDに紐付けてサーバ20に送信する。
サーバ20は、送液ポンプ1から取得した、TCIの実施に必要な各種情報、及び薬剤の血中濃度のシミュレーション結果を、患者IDと紐付けて記憶する。
送液ポンプ1は、再手術において、前回の手術における薬剤の血中濃度のシミュレーション結果を利用する場合、今回の手術の対象である患者の患者IDに紐付けられたデータをサーバ20から取得することで、前回のシミュレーション結果を利用する。また、送液ポンプ1は、サーバ20から、TCIの実施に必要な各種情報を取得してもよい。
このように、送液ポンプ1の制御部100は、シミュレーションの結果を、患者を識別する患者IDと紐付けて外部のサーバ20に記憶してもよい。また、制御部100は、送液が再手術のための送液である場合、患者の前回の手術の送液におけるシミュレーション結果を、サーバ20から取得して利用してもよい。これにより、例えば、前回の手術において送液ポンプ1aを用いて送液を行った患者に対し、今回の手術では送液ポンプ1bを用いて送液をするといった場合でも、前回のシミュレーション結果を利用して、薬剤の血中濃度のシミュレーションを行うことができる。
また、送液ポンプ1の制御部100は、患者への送液開始前に取得部170が患者IDを取得すると、該患者IDに紐付けられてサーバ20に記憶されている情報を参照し、前回の手術における送液の終了時刻の情報を取得してもよい。制御部100は、前回の手術における送液の終了時刻からの経過時間が所定の時間以下である場合は、今回の手術が再手術であると判定してもよい。これにより、送液ポンプ1は、患者IDを取得することによって、再手術であるか否かを自動的に判定することができる。
本発明は、上述した実施形態のみに限定されず、本発明の技術的思想内において当業者により種々変更が可能である。例えば、送液ポンプは、シリンジポンプに限定されず、輸液ポンプなどの他の種類の送液ポンプであってもよい。
本開示は、送液ポンプ及び送液システムに関する。
1、1a、1b 送液ポンプ
2 本体カバー
2A 本体カバーの上部分
2B 本体カバーの下部分
3 表示部
4 操作パネル部
4A 電源ON/OFFボタン
4B 早送りスイッチボタン
4C 開始スイッチボタン
4D 停止スイッチボタン
4E メニュー選択ボタン
4F 動作インジケータ
5 クランプ
6 シリンジ設定部
7 シリンジ押子駆動部
8 収容部
8E 収容部の右端部
9 チューブ固定部
10 スライダ
20 サーバ
100 制御部
101 ROM
102 RAM
103 不揮発性メモリ
104 クロック
110 記憶部
111 スイッチ
112 電源コンバータ部(電源部)
113 充電池
114 コンセント
115 商用交流電源
120 検出スイッチ
121 検出スイッチ
122 クランプセンサ
130 表示部ドライバ
131 スピーカ
133 モータ
134 モータドライバ
135 送りネジ
140 通信部
160 ポンプ部
170 取得部
200 シリンジ
201 シリンジ本体
202 シリンジ押子
203 チューブ
204 留置針
205 押子フランジ
209 本体フランジ
210 薬剤の目盛
211 シリンジの出口部
P 患者

Claims (9)

  1. 送液した薬剤の血中濃度をシミュレーションしながら、前記薬剤を送液する送液ポンプであって、
    前記薬剤の血中濃度のシミュレーションを行い、該シミュレーションの結果に基づいて送液する前記薬剤の流量を決定する制御部と、
    前記制御部によって決定された前記流量の前記薬剤を患者に送液するポンプ部と、
    前記患者への送液の開始前に、該送液が再手術のための送液であるか否かの情報を取得する取得部と、
    前記シミュレーションの結果を記憶する記憶部と、を備え、
    前記制御部は、
    前回の送液の終了時からの経過時間が所定の時間以下である場合は、前記送液が再手術のための送液であると判定し、
    前記送液が再手術のための送液である場合、前記患者の前回の送液における前記薬剤の血中濃度のシミュレーション結果を利用して、前記薬剤の血中濃度のシミュレーションを行う、送液ポンプ。
  2. 請求項1に記載の送液ポンプにおいて、前記制御部は、前記ポンプ部が停止された後も、前記薬剤の流量がゼロの状態で、前記薬剤の血中濃度のシミュレーション値が少なくとも所定値以下になるまでシミュレーションを継続する、送液ポンプ。
  3. 請求項2に記載の送液ポンプにおいて、前記制御部は、前記送液が再手術のための送液である場合、前回の送液において前記ポンプ部が停止された後も継続されていた前記シミュレーションの結果を利用して、前記薬剤の血中濃度のシミュレーションを行う、送液ポンプ。
  4. 請求項1に記載の送液ポンプにおいて、前記制御部は、前記送液が再手術のための送液である場合、前回の送液の終了時までの前記薬剤の血中濃度のシミュレーション結果と、前回の送液の終了時からの経過時間の情報とを利用して、前記薬剤の血中濃度のシミュレーションを行う、送液ポンプ。
  5. 請求項4に記載の送液ポンプにおいて、前記制御部は、前回の送液の終了時からの経過時間の間は、前記薬剤の流量がゼロであるとして、前記薬剤の血中濃度のシミュレーションを行う、送液ポンプ。
  6. 送液した薬剤の血中濃度をシミュレーションしながら、前記薬剤を送液する送液ポンプであって、
    前記薬剤の血中濃度のシミュレーションを行い、該シミュレーションの結果に基づいて送液する前記薬剤の流量を決定する制御部と、
    前記制御部によって決定された前記流量の前記薬剤を患者に送液するポンプ部と、
    前記患者への送液の開始前に、該送液が再手術のための送液であるか否かの情報を取得する取得部と、
    前記シミュレーションの結果を記憶する記憶部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記シミュレーションの結果を、前記患者を識別する患者識別子と紐付けて外部のサーバに記憶し、
    前記送液が再手術のための送液である場合、前記患者の前回の送液における前記薬剤の血中濃度のシミュレーション結果を利用して、前記薬剤の血中濃度のシミュレーションを行い、前記患者の前回の送液におけるシミュレーション結果を、前記外部のサーバから取得して利用する、送液ポンプ。
  7. 請求項6に記載の送液ポンプにおいて、
    前記取得部は、前記患者への送液の開始前に、該患者の前記患者識別子を取得し、
    前記制御部は、前記患者識別子に紐付けられて前記外部のサーバに記憶されている前記患者の情報を参照し、前回の送液の終了時からの経過時間が所定の時間以下である場合は、前記送液が再手術のための送液であると判定する、送液ポンプ。
  8. 送液した薬剤の血中濃度をシミュレーションしながら、前記薬剤を送液する送液システムであって、該送液システムは、複数の送液ポンプと、サーバとを備え、
    前記各送液ポンプは、
    前記薬剤の血中濃度のシミュレーションを行い、該シミュレーションの結果に基づいて送液する前記薬剤の流量を決定する制御部と、
    前記制御部によって決定された前記流量の前記薬剤を患者に送液するポンプ部と、
    前記患者への送液の開始前に、該送液が再手術のための送液であるか否かの情報を取得する取得部と、を備え、
    前記サーバは、前記シミュレーションの結果を記憶し、
    前記制御部は、
    前記送液が再手術のための送液である場合、前記患者の前回の送液における前記薬剤の血中濃度のシミュレーション結果を前記サーバから取得して利用して、前記薬剤の血中濃度のシミュレーションを行い、
    前記シミュレーションの結果を、前記患者を識別する患者識別子と紐付けて前記サーバに記憶する、送液システム。
  9. 請求項に記載の送液システムにおいて、
    前記取得部は、前記患者への送液の開始前に、該患者の前記患者識別子を取得し、
    前記制御部は、前記患者識別子に紐付けられて前記サーバに記憶されている前記患者の情報を参照し、前回の送液の終了時からの経過時間が所定の時間以下である場合は、前記送液が再手術のための送液であると判定する、送液システム。
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