JP6808897B2 - 生体信号検出装具および生体信号検出方法 - Google Patents
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Description
すなわち、本発明のある局面に係る生体信号検出装具は、生体に装着されて前記生体における第1の部位の生体信号および前記第1の部位とは位置が異なる第2の部位の生体信号を検出する生体信号検出装具であって、少なくとも一部に伸縮性を備えた環状の基材層と、前記環状における前記第1の部位に対応する位置に設けられ、前記第1の部位についての第1の生体信号を検出する第1の検出手段と、前記環状における前記第2の部位に対応する位置に設けられ、前記第2の部位についての第2の生体信号を検出する第2の検出手段と、前記第1の検出手段および前記第2の検出手段に電気的に接続され、前記第1の検出手段により検出された信号および前記第2の検出手段により検出された信号が電気的に流れる伸縮性を備えた導電用ハーネスとを含み、前記導電用ハーネスが前記基材層に接合されている。
さらに好ましくは、前記端子は、オス側およびメス側で一対の金属製のスナップボタンのいずれか一方側を含み、前記生体電極は、繊維編地により構成された電極層を備えており、前記繊維編地の表面粗さ(Ra)が、40μm以下であり、前記繊維編地には、前記一方側と対をなす他方側のスナップボタンが設けられているように構成することができる。
さらに好ましくは、前記生体信号検出装具は、人体の頭部に装着されて、第1の生体信号として額における生体信号を検出するとともに前記第2の生体信号として耳介の付け根における生体信号を検出し、前記耳介の付け根における生体信号を検出する第2の検出手段を構成する端子は、前記導電用ハーネスに複数備えられ、前記第2の検出手段において、前記生体電極は、前記第2の検出手段を構成する複数の端子の中で耳介の付け根の位置に適合するいずれか1つの端子に電気的に接続されるように構成することができる。
<ヘッドバンドの概略構造>
図1はヘッドバンド100を被験者である人体の頭部Hに装着した図であって、図1(A)は前方からの斜視図、図1(B)は後方からの斜視図、図1(C)は側方からの平面図である。図2はヘッドバンド100単体の状態(被験者の頭部Hに装着していない状態)における全体斜視図であって、図2(A)は前方からの斜視図、図2(B)は後方からの斜視図である。図3は、ヘッドバンド100を分解した上面図である。
<ヘッドバンドの詳細構造>
・導電用ハーネス
まず、検出信号が流れる導電用ハーネス200について説明する。この導電用ハーネス200の平面図を図4(A)に、その導電用ハーネス200の導電部1をスムースにより構成した断面方向の両面編目図における非伸長状態を示す図を図4(B)に、その伸長状態を示す図を図4(C)に、それぞれ示す。なお、図4において記載している導電用ハーネス2と他の図において記載している導電用ハーネス200とは同一のものである。
また、これら導電部1,1に対する帯幅方向の外側にも非導電部4が設けられており、ハーネス2の側縁部が他物と接触したときに導電部1による短絡や漏電等が起こらないように対処してある。非導電部3,4は、いずれも合成繊維(例えばアラミド繊維)や天然繊維、合成繊維と弾性糸とを混用した素材等の非導電糸のみによって製編された編地として組成されており、導電部1と同様にハーネス2の表裏面に露出する状態に形成されている。
また導電部1は、帯状とせず、線状に形成することも可能であるし、ハーネス2の帯幅方向及び帯長手方向の全部を形成する広幅のものとして形成することもできる(これらについては後述する)。要は、導電部1の配置や形成数は何ら限定されるものではない。またハーネス2自体も、そもそも帯紐状に形成することが限定されるものではなく、正方形や長方形などの四角形に形成すること等も可能である。
導電部1に採用し得る編組織は、例えばスムース編(両面編又はインターロックとも言う)とする。スムース編は、ゴム編を2枚重ね合わせてお互いの凹凸の溝を埋め合ったような編組織である。すなわち、図4(B)の上面側を編地表面側とおき、同下面側を編地裏面側とおいて説明すると、導電糸10は、編地表面側の導電糸オールドループ10aと絡んで第1ループP1を形成し、編地裏面側へ移行する。そして編地裏面側の導電糸オールドループ10bと絡んで第2ループP2を形成し、以後同様に編地表面側で第3ループP3を形成し、編地裏面側で第4ループP4を形成するといったことを繰り返す。従って導電糸10は、導電部1の編地中を表裏間方向にジグザグ状となる配置で設けられている。
また、導電部1の伸長を解除すると、クロス部13では弾性糸11だけが収縮による引き締め力を生じ、この引き締め力を受けて導電糸10がクロス部13からその両外側のループへと押し込める挙動が生じる。このときの弾性糸11による引き締め力が、非伸縮時の導電部1において、導電糸10のジグザグ状配置を保形させ、厚さ方向のボリュウムを持たせる作用を奏することになる。
この説明から明らかなように、導電糸10は実質的に伸縮するものではないので、コース方向で使用された全長は変化せず、もとよりその外径も変化しない。のみならず、導電糸10はコース方向に並ぶループ同士が接触することがなく、複数のコース間で絡まったり接触したりすることもない。従って、電気抵抗も不変となるものである。
導電部1は、弾性糸11による面方向の引き締め力(収縮力)に付随させることにより、編地の伸長状態と非伸長状態との間で導電糸10を挙動させるものである。そのため導電部1では、豊富な伸縮性(例えば200%以上)を発現させながらも導電糸10として金属線を使用することができる点が、特徴点の一つである。
・生体電極
次に、検出部位の体表面に密着させて生体電気信号を検出する生体電極20について説明する。この生体電極20の略図的断面図を図4(D)に示す。なお、図4において記載している生体電極20と他の図において記載している生体電極230とは同一のものである。
電極層21を構成する繊維編地は、導電性を備えている。繊維編地に導電性を付与する観点から、繊維編地は、導電性繊維を含んでいることが好ましい。導電性繊維としては、特に限定されず、導電性を備える公知の繊維を用いることができる。導電性繊維の具体例としては、金属めっき繊維、導電性高分子繊維、金属繊維、炭素繊維、スリット繊維、導電材含有繊維などが挙げられる。導電性繊維は、1種類単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
導電性高分子繊維としては、特に制限されず、公知のものが使用でき、例えば、ポリ3、4−エチレンジオキシチオフェン(PEDOT)にポリスチレンスルホン酸(ポリ4−スチレンサルフォネート;PSS)をドープしたPEDOT/PSSを用いたPEDOT/PSS繊維、また、PEDOT/PSSとマトリックス樹脂を複合化した繊維などが挙げられる。マトリックス樹脂としては、ポリビニルアルコール(PVA)などが挙げられる。また、導電性高分子を合成繊維に含浸させたものであってもよい。合成繊維としては、ポリエステル繊維、ナイロン繊維などが挙げられる。
導電材含有繊維としては、ポリエステル系ポリマーやポリアミド系ポリマーなどの繊維形成性ポリマーに導電性物質を均一分散したもの(つまり、導電性ポリマー)を用いて構成されるものが有用である。導電性物質としては、例えば、ファーネスブラック、ケッチェンブラック、アセチレンブラック、チャネルブラックなどの導電性カーボンブラック;銀、ニッケル、銅、鉄、錫などの金属単体;硫化銅、硫化亜鉛、ヨウ化銅などの金属化合物などが挙げられる。
導電性繊維の電気抵抗値としては、特に制限されないが、例えば、0.1〜100,000Ω/10cm程度が挙げられる。
電極層21を構成する繊維編地は、導電性繊維のみにより構成されていてもよいし、他の繊維をさらに含んでいてもよい。他の繊維としては、好ましくは熱融着繊維または熱合着繊維(以下、熱融着繊維等という。)が挙げられる。熱融着繊維と熱合着繊維との差異は、半溶融または軟化状態からの冷却により生じる結合力の強弱によって区別すればよく、結合力が強いものは熱融着繊維とし、これよりも結合力が弱いものは熱合着繊維とする。この区別は明確とは言えず曖昧模糊とした部分を含むが、要は、熱処理によって繊維同士の交差部を結合できる繊維であればよいものとする。たとえば熱融着繊維としてのポリウレタン繊維の例としては日清紡テキスタイル株式会社製のモビロンR、モビロンR−L等が例示でき、熱融着繊維とも熱合着繊維ともされるポリウレタン繊維の例としては旭化成株式会社製のロイカSF等が例示できる。繊維編地が熱融着繊維等をさらに含んでいる場合、導電性繊維と熱融着繊維等とを含む電極層21を熱プレス処理することにより、電極層21の表面平滑性を向上(すなわち、表面粗さ(Ra)を小さく)させて、皮膚(体表面)への密着性を向上することができる。生体電極20の皮膚への密着性が高められることにより、生体電気信号をより一層精度高く取得し得る。
この生体電極20においては、繊維編地の表面粗さ(Ra)が40μm以下である。電極層21を構成している繊維編地表面の表面粗さ(Ra)が、このような小さな値を有しており、表面平滑性が非常に高いことから、体動が大きい状況など、生体電気信号中にアーチファクトが取り込まれやすい状況においても、生体電気信号を高い精度で取得することが可能となる。より具体的には、この生体電極20は、電極層21表面の表面平滑性が非常に高いことから、皮膚に対する密着性が高い。これにより、皮膚と電極層21との間の接触インピーダンスが低減し、結果として、生体電気信号中にアーチファクトが取り込まれにくくなり、生体電気信号を精度高く取得することが可能となる。また、体動が大きくなくとも、例えば汗をかきにくい状況においても、生体電気信号中にアーチファクトが取り込まれやすいが、この生体電極20は、皮膚に対する密着性が高いことから、生体電気信号中にアーチファクトが取り込まれにくくなり、生体電気信号を精度高く取得することが可能となる。
生体電気信号をより一層精度高く取得する観点から、繊維編地の表面における表面粗さ(Ra)としては、好ましくは35μm以下、より好ましくは30μm以下、さらに好ましくは26μm以下が挙げられる。同様の観点から、表面粗さ(Ra)としては、好ましくは10μm以上が挙げられる。
電極層21の厚みとしては、特に制限されず、例えば10〜1,000μm程度、より好ましくは30〜800μm程度が挙げられる。
この生体電極20において、例えば図4(D)に示されるように、電極層21は、基材層22の上に設けられていることが好ましい。これにより、この生体電極20の形状安定性、機械的強度を高めることが可能となる。
基材層22の厚みとしては、特に制限されないが、生体電極20の形状安定性、機械的強度を高めつつ、生体電極20の皮膚への密着性を向上させる観点からは、好ましくは0.1〜10mm程度、より好ましくは1〜8mm程度が挙げられる。
電極層21と、基材層22や水分透過抑制層23とを積層する方法としては、特に制限されず、熱プレスや、接着層24を設ける方法などが挙げられる。例えば、電極層21と基材層22とを熱プレスにより接着する場合、温度80〜200℃程度、圧力0.05〜20MPa程度、1〜60秒程度の条件で熱プレスすることが好ましい。また、電極層21と水分透過抑制層23とを熱プレスにより接着する場合、温度80〜200℃程度、圧力0.01〜10MPa程度、5〜120秒程度の条件で熱プレスすることが好ましい。また、基材層22と水分透過抑制層23とを熱プレスにより接着する場合、温度80〜200℃程度、圧力0.01〜10MPa程度、5〜120秒秒程度の条件で熱プレスすることが好ましい。
この生体電極20と、生体電気信号を記録する機器とを、後述するように、配線などで接続することにより、心電図、筋電図、脳波、心拍変動などの生体電気信号の取得・記録が可能となる。
・ヘッドバンドの詳細構造(導電用ハーネスの基材層への取付構造)
上述したように、導電用ハーネス200は電気的に独立した2以上(ここでは4であるが1は予備であるので3であっても構わない)の構成経路が設けられており、検出手段220はこれら4の構成経路の中から基準部位S(A)と第1の部位S(B)と第2の部位S(C)とで異なるように選択されて電気的に接続された生体電極230を含む。さらに詳しくは、検出手段220は、これら4の構成経路の中から基準部位S(A)と第1の部位S(B)と第2の部位S(C)とで異なるように選択されて電気的に接続され導電用ハーネス200に取り付けられた3つの端子台基板222と、端子台基板222の端子に電気的に接続された生体電極230とを含む。
端子台基板222のうちの図5(B)に示す(第1の検出手段220B用の)端子台基板222Bにおいては、このオススナップ230Aに端子222T2および端子222T6が電気的に接続され、端子222T2および端子222T6が、導電用ハーネス200の導電部1Bに電気的に接続(半田付け)されている。
図示したように、端子台基板222Cは端子台基板222Bの上下方向逆使いであって、予備用の端子台基板222は端子台基板222Aの上下方向逆使いが可能である。
・生体電極の詳細構造(生体電極の端子台基板への取付構造)
上述したように、端子台基板222および取り出し基板240が電気的に接続された導電用ハーネス200が環状基材層110へ接合された状態のヘッドバンド100について、図6を参照して、生体電極230の端子台基板222への取り付けを説明する。なお、図6(A)は生体電極230を端子台基板222への取り付け直前を、図6(B)は生体電極230を端子台基板222への取り付け途中を、図6(C)は生体電極230を端子台基板222への取り付け後を、図6(D)は図6(C)に図示した平面Pを矢示X方向から見た、それぞれ斜視図である。
図6(A)に示すように、生体電極230の裏側(緩衝体234取り付け面)が端子台基板222(ここでは端子台基板222Aとする)に対向させて、かつ、オススナップ230Aのオス部230A1が穴部236に対向させる。
このようにして、端子台基板222および取り出し基板240が導電用ハーネス200に電気的に接続され、導電用ハーネス200が環状基材層110へ接合され、生体電極230が端子台基板222への電気的に接続されて、図1および図2に示すヘッドバンド100が完成する。以下において、このヘッドバンド100を用いた生体信号検出方法を図1を参照して説明する。
次に、環状の径が拡張させた状態のヘッドバンド100を人体の頭部Hに嵌めた後に、人為的な拡張を取り止めてヘッドバンド100を人体の頭部Hに装着する(装着ステップ)。なお、このとき、ヘッドバンド100が環状基材層110(および導電用ハーネス200)の伸縮性により人体の頭部Hに確実に装着されるように(環状基材層110の伸縮性により検出部位がずれないように)ヘッドバンド100の種類(サイズ)が適宜選択されることが好ましい。
このようにして、第1の部位の生体信号および第1の部位とは位置が異なる第2の部位の生体信号を、1つの装具で検出できるようにしたので、容易に調整可能で、かつ、精度高く生体信号を検出することができる。
<本実施の形態に係るヘッドバンドの作用効果>
以上のようにして、本実施の形態に係るヘッドバンド100によると、人体の頭部に装着されて人体の体表面に取り付けられた生体電極から生体信号を検出する場合において、第1の部位(額)の生体信号(脳波)および第1の部位とは位置が異なる第2の部位(耳)の生体信号(脳波)を、生体の個体差により第1の部位から第2の部位までの距離が異なる場合であっても容易に調整可能で、かつ、精度高く生体信号を検出することができる。
以下において、上述した図3に対応する図7および上述した図1に対応する図8を参照して、本発明に係る生体信号検出装具の変形例であるヘッドバンド101について説明する。なお、このヘッドバンド101は、上述した実施の形態に係るヘッドバンド100の構成に加えてさらに2つの端子台基板222Cを備える点が異なる。それ以外の構造であって上述した実施の形態と同じ構造については同じ符号を付している。それらについての説明は、上述した説明と重複するために、ここでは繰り返して説明しない。
まず、ヘッドバンド100の環状基材層110および環状基材層110に接合された導電用ハーネス200を、その環状の径を人為的に拡張させる(拡張ステップ)。
次に、環状の径が拡張させた状態のヘッドバンド100を人体の頭部Hに嵌めた後に、人為的な拡張を取り止めてヘッドバンド100を人体の頭部Hに装着する(装着ステップ)。なお、このとき、ヘッドバンド100が環状基材層110(および導電用ハーネス200)の伸縮性により人体の頭部Hに確実に装着されるように(環状基材層110の伸縮性により検出部位がずれないように)ヘッドバンド100の種類(サイズ)が適宜選択されることが好ましい。
次に、第2の検出手段220Cを構成する複数の端子台基板222Cの中で耳介の付け根の位置(第2の部位S(C))に最も適合するいずれか1つの端子台基板222Cを選択する(選択ステップ)。
このように検出準備が終わると、第1の部位(S(B))である額における第1の生体信号である左右の第1の部位S(B)間の電位差、および、第2の部位(S(C))である外耳における第2の生体信号である左右の第2の部位S(C)間の電位差をアンプを介して検出する(検出ステップ)。
図8(C)は、図1(C)と同じ図(同じ被験者)であって、符号としての長さH(1)および長さL(1)を付している。図8(D)は、図1(C)と異なる被験者であって、図8(C)の符号に加えて長さL(2)を付している。図8(C)に示す被験者と図8(D)に示す被験者とでは頭の大きさを示す長さH(1)は同じであっても(この長さH(1)が異なる場合にはサイズ違いのヘッドバンドを選択することになる)頭蓋に対する外耳の相対的な位置が異なるために、第1の部位S(B)と第2の部位S(C)との距離Lが異なり、図8(C)に示す被験者は長さL(1)であって、図8(D)に示す被験者は長さL(2)(<L(1))である。
たとえば、上述した実施の形態に係るヘッドバンド100もその変形例に係るヘッドバンド101も、緩衝体234を介して電極層21を構成する繊維編地232が肌に当接していたが、(1)オススナップ230Aのオス部230A1が肌に当接するようにしても、(2)メススナップ230Bの表面230B1が肌に当接するようにしても、構わない。
2 (導電用)ハーネス
3 非導電部
4 非導電部
20 生体電極
21 電極層
22 基材層
23 水分透過抑制層
24 接着層
100 ヘッドバンド
101 ヘッドバンド(変形例)
110 環状基材層
220 検出手段
220A 基準検出手段
220B 第1の検出手段
220C 第2の検出手段
222 端子台基板
222A (基準検出手段用の)端子台基板
222B (第1の検出手段用の)端子台基板
222C (第2の検出手段用の)端子台基板
230 生体電極
240 取り出し基板
Claims (7)
- 生体に装着されて前記生体における第1の部位の生体信号および前記第1の部位とは位置が異なる第2の部位の生体信号を検出する生体信号検出装具であって、
少なくとも一部に伸縮性を備えた環状の基材層と、
前記環状における前記第1の部位に対応する位置に設けられ、前記第1の部位についての第1の生体信号を検出する第1の検出手段と、
前記環状における前記第2の部位に対応する位置に設けられ、前記第2の部位についての第2の生体信号を検出する第2の検出手段と、
前記第1の検出手段および前記第2の検出手段に電気的に接続され、前記第1の検出手段により検出された信号および前記第2の検出手段により検出された信号が電気的に流れる伸縮性を備えた導電用ハーネスとを含み、
前記導電用ハーネスが前記基材層に接合され、
前記導電用ハーネスは、導電糸と弾性糸とを混用して製編された導電部と非導電糸のみによって製編された非導電部とを有し、前記導電部には前記導電糸として金属線を採用した電気的に独立した2以上の構成経路が設けられており、
各前記検出手段は、前記2以上の構成経路の中から第1の部位と第2の部位とで異なるように選択されて電気的に接続された生体電極を含む、生体信号検出装具。 - 前記導電用ハーネスは、導電糸と弾性糸とを混用して製編された導電部と非導電糸のみによって製編された非導電部とを有し、前記導電部には前記導電糸として金属線を採用した電気的に独立した2以上の構成経路が設けられており、
各前記検出手段は、
前記2以上の構成経路の中から第1の部位と第2の部位とで異なるように選択されて電気的に接続され、前記導電用ハーネスに取り付けられた端子と、
前記端子に電気的に接続された生体電極とを含む、請求項1に記載の生体信号検出装具。 - 生体の個体差により第1の部位から第2の部位までの距離が異なることを調整するために、前記第1の検出手段および前記第2の検出手段の少なくともいずれかは、前記導電用ハーネスに取り付けられた複数の端子を備え、
前記生体電極は、前記複数の端子のいずれかに電気的に接続される、請求項2に記載の生体信号検出装具。 - 前記端子は、オス側およびメス側で一対の金属製のスナップボタンのいずれか一方側を含み、
前記生体電極は、繊維編地により構成された電極層を備えており、前記繊維編地の表面粗さ(Ra)が、40μm以下であり、
前記繊維編地には、前記一方側と対をなす他方側のスナップボタンが設けられている、請求項3に記載の生体信号検出装具。 - 前記繊維編地は、前記一方側と対をなす他方側のスナップボタンが設けられるとともに、前記オス側のスナップボタンの大きさに対応する穴部が設けられ、
前記穴部を通して前記オス側のスナップボタンと前記メス側のスナップボタンとが嵌合されて、前記端子に前記生体電極が取り付けられる、請求項4に記載の生体信号検出装具。 - 前記生体信号検出装具は、人体の頭部に装着されて、第1の生体信号として額における
生体信号を検出するとともに前記第2の生体信号として耳介の付け根における生体信号を検出し、
前記耳介の付け根における生体信号を検出する第2の検出手段を構成する端子は、前記導電用ハーネスに複数備えられ、
前記第2の検出手段において、前記生体電極は、前記第2の検出手段を構成する複数の端子の中で耳介の付け根の位置に適合するいずれか1つの端子に電気的に接続される、請求項2〜請求項5のいずれかに記載の生体信号検出装具。 - 人体の頭部に装着されて、第1の部位として額における生体信号および第2の部位として耳介の付け根における生体信号を検出する生体信号検出装具を用いた生体信号検出方法であって、
前記生体信号検出装具は、
少なくとも一部に伸縮性を備えた環状の基材層と、
前記第1の部位に対応する基材層の位置に設けられ、前記第1の部位についての第1の生体信号を検出する第1の検出手段と、
前記第2の部位に対応する基材層の位置に設けられ、前記第2の部位についての第2の生体信号を検出する第2の検出手段と、
前記第1の検出手段により検出された信号および前記第2の検出手段により検出された信号が電気的に流れる伸縮性を備えたハーネスであって、前記基材層に接合された導電用ハーネスとを含み、
前記導電用ハーネスは、導電糸と弾性糸とを混用して製編された導電部と非導電糸のみによって製編された非導電部とを有し、前記導電部には前記導電糸として金属線を採用した電気的に独立した2以上の構成経路が設けられており、
各前記検出手段は、
前記2以上の構成経路の中から第1の部位と第2の部位とで異なるように選択されて電気的に接続され、前記導電用ハーネスに取り付けられた端子と、
前記端子に電気的に接続された生体電極とを含み、
前記第2の検出手段は、前記導電用ハーネスに取り付けられた複数の端子を備え、前記生体電極は、前記複数の端子のいずれかに電気的に接続され、
前記基材層および前記基材層に接合された導電用ハーネスを、その環状の径を人為的に拡張させる拡張ステップと、
環状の径が拡張させた状態の生体信号検出装具を人体の頭部に嵌めた後に、人為的な拡張を取り止めて前記生体信号検出装具を人体の頭部に装着する装着ステップと、
前記第1の検出手段の位置を人体の頭部の額の位置に合わせる第1部位決定ステップと、
前記第2の検出手段を構成する複数の端子の中で耳介の付け根の位置に適合するいずれか1つの端子を選択する選択ステップと、
前記選択された端子に生体電極を電気的に接続する接続ステップと、
前記第1の部位である額における生体信号および前記第2の部位である外耳における生体信号を検出する検出ステップと、を含む、生体信号検出方法。
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