以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも本発明の好ましい一具体例を示すものである。したがって、以下の実施の形態で示される、数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態等は、一例であって本発明を限定する主旨ではない。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付しており、重複する説明は省略又は簡略化される場合がある。
また、本明細書及び図面において、X軸、Y軸及びZ軸は、三次元直交座標系の三軸を表しており、本実施の形態では、Z軸方向を鉛直方向とし、Z軸に垂直な方向(XY平面に平行な方向)を水平方向としている。X軸及びY軸は、互いに直交し、且つ、いずれもZ軸に直交する軸である。
(実施の形態1)
[照明器具の全体構成]
以下、実施の形態1に係る照明器具1の構成について、図1〜図8を用いて説明する。図1は、実施の形態1に係る照明器具1を床面側から見たときの外観を示す斜視図である。図2及び図3は、同照明器具1の一部を分解して示す斜視図であり、それぞれ、床面側から見たときと、床面側とは反対側から見たときの照明器具1を示している。図4は、同照明器具1の全体を分解して示す斜視図である。図5は、図6のV−V線における同照明器具1の断面図である。図6は、図5のVI−VI線における同照明器具1の断面図である。図7及び図8は、同照明器具1において器具本体100が取付部材200に対して開いた状態を示す図であり、それぞれ、斜視図及び断面図である。なお、図5、図6及び図8では、照明器具1の断面部分のみを示している。また、図7及び図8では、外郭カバー300を取り付ける前の状態を示しており、図8では、さらに外郭カバー300を省略している。
照明器具1は、例えば、住宅や店舗等の建物の天井又は壁等の造営材に配設される照明装置であり、室内等の空間領域を明るくするために照明光を照射する。照明器具1は、例えば、玄関、シューズクローク、ウォーキングクローゼット、トイレ又は階段の踊り場等の天井又は壁面に設置される。図1に示すように、本実施の形態における照明器具1は、天井2に設置されるシーリングライトである。具体的には、照明器具1は、天井2の天井面2aに直付けで設置される。
また、照明器具1は、イオン放出機能を備えたシーリングライトである。つまり、照明器具1は、室内等の空間領域を照明する機能を有するだけではなく、当該空間領域にイオンを放出することにより脱臭・消臭及び除菌する機能を有する。したがって、照明器具1は、特にトイレ等の臭いが気になる箇所に設置されるとよい。
図1〜図6に示すように、照明器具1は、光源120を有する器具本体100と、照明器具1を天井2に取り付けるための取付部材200と、器具本体100を覆う外郭カバー300とを備える。
図7及び図8に示すように、照明器具1において、器具本体100及び取付部材200は、器具本体100が取付部材200に対して二枚貝状に開閉するように連結されている。具体的には、器具本体100及び取付部材200は、互いの端部の1箇所でヒンジ状に連結された連結構造を有しており、器具本体100は、その連結部分を支点として、天井2に固定された取付部材200に対して開閉するように回動する。つまり、器具本体100は、片側支点(片持ち支持)で取付部材200に回動可能に連結されており、器具本体100及び取付部材200がヒンジ状に連結された部分を支点として、連結された部分とは反対側の端部が天井2に対して離れたり近づいたりするように回動する。
以下、本実施の形態における照明器具1の各構成部材について、図1〜図8を参照しながら詳細に説明する。
[器具本体]
器具本体100は、照明光を照射する灯体(灯具)として機能するとともに、イオンを放出するイオン放出体としても機能する。具体的には、図1〜図8に示すように、器具本体100は、支持本体110と、光源120と、第1駆動ユニット130と、センサユニット140と、透光カバー150と、イオン生成ユニット160と、送風ユニット170と、第2駆動ユニット180と、電源端子台190とを有する。
器具本体100において、光源120、第1駆動ユニット130、センサユニット140及び透光カバー150は、照明光を照射する照明ユニットを構成している。また、器具本体100において、イオン生成ユニット160、送風ユニット170及び第2駆動ユニット180は、イオンを放出するイオン放出ユニットを構成している。
[支持本体]
支持本体110は、光源120、第1駆動ユニット130、センサユニット140、透光カバー150、イオン生成ユニット160、送風ユニット170、第2駆動ユニット180及び電源端子台190を支持している。支持本体110は、例えばアルミニウム等の金属材料によって構成されている。例えば、支持本体110は、樹脂成型品であってもよいし、ダイカスト製又は板金製の金属品であってもよい。
図2〜図6に示すように、支持本体110は、光源120を支持する支持部111と、支持部111の周縁から立設する側壁部112とを有する。
支持部111の平面視形状は円形である。支持部111の中央部には、天井2側に凸となるように凹んだ凹部111aが形成されており、この凹部111aに光源120が配置されている。つまり、光源120は、支持本体110の床面側に配置される。また、支持部111には、センサユニット140を取り付けるための開口111bが形成されている。
側壁部112は、円形の支持部111の周縁に沿って形成されている。側壁部112は、支持部111の周縁全周に形成されていてもよいが、本実施の形態では、支持部111の周縁全周のうちの一部に切り欠きが形成されている。具体的には、側壁部112の平面視形状は略C字状である。
図2〜図5に示すように、側壁部112には、貫通孔113、第1ネジ孔114a、第2ネジ孔114b、第1の本体通気孔115a、第2の本体通気孔115b、及び、第3の本体通気孔115cが設けられている。
図8に示すように、貫通孔113は、器具本体100が取付部材200に対して開いた状態のときに器具本体100と取付部材200とが連結されている部分に設けられている。つまり、貫通孔113は、器具本体100の回転支点部分に設けられている。
図2及び図8に示すように、貫通孔113には、取付部材200の引っ掛け部201が引っ掛けられている。具体的には、取付部材200の引っ掛け部201の折り曲げ部分が、貫通孔113に挿入されて引っ掛けられている。図2に示すように、本実施の形態において、貫通孔113は、矩形状の横に長い1本のスリット孔(スリット開口)である。貫通孔113の横幅は、引っ掛け部201の幅とほぼ同じである。
図8に示すように、第1ネジ孔114aは、貫通孔113と同様に、器具本体100が取付部材200に対して開いた状態のときに器具本体100と取付部材200とが連結されている部分(つまり、器具本体100の回転支点部分)に設けられている。第1ネジ孔114aは、貫通孔113と上下に並んで設けられている。第1ネジ孔114aには、第1ネジ116aが挿入される。また、第1ネジ孔114aの内側面には、第1ネジ116aが挿入される方向とは反対側に開口径が漸次大きくなるテーパ面が形成されている。
図5に示すように、第2ネジ孔114bは、器具本体100を閉じるときに取付部材200が器具本体100に合わさる部分に設けられている。第2ネジ孔114bには、第2ネジ116bが挿入される。
第1ネジ孔114aと第2ネジ孔114bとは、器具本体100の中心を挟んで対向するように、側壁部112の周方向に沿って180°間隔で設けられている。
図4及び図6に示すように、第1の本体通気孔115aは、空気(外気)を支持本体110の内部に吸い込むための吸込口(吸気口)である。本実施の形態において、第1の本体通気孔115aは、側壁部112を矩形状に切り欠くように形成されている。つまり、第1の本体通気孔115aは、側壁部112が存在しない部分である。
図4及び図6に示すように、第2の本体通気孔115bは、空気(内気)を支持本体110から外部に吹き出すための吹出口(排気口)である。第2の本体通気孔115bは、側壁部112に形成された矩形状の開口である。
図4及び図6に示すように、第3の本体通気孔115cは、イオン生成ユニット160により生成されたマイナスイオンを支持本体110の外部に放出するため吹出口である。第3の本体通気孔115cは、側壁部112に形成された矩形状の開口である。
第1の本体通気孔115a、第2の本体通気孔115b、及び、第3の本体通気孔115cは、側壁部112の周方向に沿って互いに隣接して配置されている。
また、図2及び図3に示すように、支持本体110の外面には、3つのガイド溝117が設けられている。具体的には、3つのガイド溝117は、支持本体110の側壁部112に設けられている。3つのガイド溝117は、支持本体110の中心にして支持本体110(側壁部112)の周方向に沿って120°間隔で設けられている。各ガイド溝117は、全体として略L字形状であり、Z軸方向に延在する第1ガイド部117aと支持本体110の周方向に延在する第2ガイド部117bとを有する。各ガイド溝117には、外郭カバー300に設けられた突起340が摺動してガイドされて係止する。第1ガイド部117aは、外郭カバー300を垂直移動させるために、突起340を垂直方向に摺動するようにガイドするガイド部である。第2ガイド部117bは、外郭カバー300を水平回転させるために、突起340を周方向に摺動するようにガイドするガイド部である。
[照明ユニット]
図2〜図6に示すように、光源120、第1駆動ユニット130、センサユニット140及び透光カバー150で構成される照明ユニットは、照明器具1が設置された空間領域に照明光を照射させる機能を有する。
光源120は、照明光を照射する照明用光源である。光源120は、照明器具1の光源部となる光源モジュールであり、照明器具1が空間領域を照らすための照明光として、例えば白色光を発する。本実施の形態において、光源120は、発光素子としてLED(Light Emitting Diode)を用いたLEDモジュールである。一例として、光源120は、COB(Chip On Board)タイプであり、基板と、基板に直接実装された複数のLEDチップと、LEDチップを封止する封止部材とを有する。
光源120の基板としては、セラミックス基板、樹脂基板又はメタルベース基板等が用いられる。LEDチップは、例えば、単色の可視光を発するベアチップである。LEDチップとしては、通電されれば青色光を発する青色LEDチップである。封止部材は、例えば透光性樹脂である。本実施の形態における封止部材は、LEDチップからの光を波長変換する波長変換材として蛍光体を含んでいる。封止部材は、例えば、シリコーン樹脂に蛍光体を分散させた蛍光体含有樹脂である。蛍光体粒子としては、LEDチップが青色LEDチップである場合、白色光を得るために、例えばYAG系の黄色蛍光体を用いることができる。本実施の形態において、封止部材は、全てのLEDチップを一括封止するように円形状に形成されているが、複数のLEDチップを列ごとにライン状に封止してもよいし、各LEDチップを1つずつ個別に封止してもよい。
この場合、光源120では、第1駆動ユニット130から供給される直流電力によって青色LEDチップが発光する。これにより、青色LEDチップの青色光の一部を黄色蛍光体が吸収して励起されて黄色蛍光体から黄色光が放出される。そして、この黄色光と黄色蛍光体に吸収されなかった青色光とが混ざって白色光となり、光源120からは白色光が放出される。なお、封止部材には、赤色蛍光体及び緑色蛍光体が含有されていてもよい。また、光源120は、調光・調色可能な構造を有していてもよい。
図4に示すように、光源120は、支持本体110の支持部111の凹部111aに放熱シート121を介して取り付けられている。光源120は、ホルダ122によって支持本体110に固定されている。ホルダ122は、例えば白色樹脂材料等で形成されており、光源120からの光を反射する反射板としても機能する。また、光源120は、光源120にユーザが触れないようにするための保護カバー123により覆われている。保護カバー123は、例えば透光性材料によって形成されており、光源120から出射する光を透過する。保護カバー123は、支持部111の凹部111a全体を覆うようにして支持部111に取り付けられている。
第1駆動ユニット130は、光源120を駆動する。具体的には、第1駆動ユニット130は、照明用の電源・制御ユニットであり、光源120を発光させるための電力を生成する電源機能と、光源120の照明態様(発光状態)を制御する制御機能とを有する。
第1駆動ユニット130は、例えば、電源端子台190から供給される交流電力を直流電力に変換し、この直流電力が光源120に供給されることで光源120が発光する。なお、第1駆動ユニット130は、H端子、N端子及びLOD端子を有している。H端子及びN端子は、電源端子台190に接続されており、電源端子台190から第1駆動ユニット130に供給される交流電力はH端子及びN端子に入力される。LOD端子は、第2駆動ユニット180に接続されている。
また、第1駆動ユニット130は、光源120の調光制御又は調色制御を行ったり光源120の点滅・フラッシュ点灯制御を行ったりすることで光源120の照明態様を変更する。
第1駆動ユニット130は、支持本体110の支持部111の天井側の面に固定されている。第1駆動ユニット130は、基板と、基板に実装された複数の回路素子とを有する。基板に実装された複数の回路素子は、図4に示されるケース130aに収納されている。
第1駆動ユニット130において、複数の回路素子には、光源120を発光させるための電力を生成する電源回路を構成する電源回路素子と、光源120の照明態様を制御する制御回路を構成する制御回路素子とが含まれる。電源回路及び制御回路は、電源端子台190及び電線400を介して系統電源(不図示)と電気的に接続されている。
第1駆動ユニット130の電源回路は、例えば、電線400を介して供給されてきた商用の交流電力を直流電力に変換する。この電源回路で生成された直流電力が光源120に供給されることにより、光源120が発光する。また、第1駆動ユニット130の制御回路は、センサユニット140の各検知結果に基づいて、光源120の照明態様を制御する。
図2に示すように、センサユニット140は、例えば、人感センサ141、照度センサ142、表示用光源143及び操作つまみ144を有する。人感センサ141及び照度センサ142は、ケース140aに収納されている。図4に示すように、センサユニット140は、支持本体110の支持部111の開口111bに配置されている。
人感センサ141は、照明器具1の周囲における人の存在の有無を検知するためのセンサである。照度センサ142は、照明器具1の周囲の光照度を検知するためのセンサである。
表示用光源143は、イオン生成ユニット160の動作状態を示す動作表示態様で発光する。つまり、表示用光源143は、イオン生成ユニット160の動作状態を示すインジケータである。具体的には、表示用光源143は、照明器具1によるイオンの放出有無が分かるように発光する。例えば、表示用光源143は、イオン生成ユニット160が正常に動作している場合、第2駆動ユニット180から供給される電力によって、例えば青色又は緑色等に発光する。
操作つまみ144は、光源120の点灯保持時間を調節するための回転式つまみである。操作つまみ144は、透光カバー150の貫通孔を通して照明器具1の外部に露出されている。
透光カバー150は、光源120からの光を透過する。図5に示すように、透光カバー150は、支持本体110の支持部111の全体を覆うように略ドーム状に形成されている。透光カバー150は、支持本体110に取り付けられている。また、本実施の形態において、透光カバー150は、光拡散性を有する拡散カバーであり、光源120からの光を拡散(散乱)させる。
透光カバー150に光拡散性を持たせる場合、透光性樹脂材料に光反射微粒子等の光拡散材を分散させて透光カバー150を作製したり、透明部材からなる透光カバー150の表面(内面又は外面)に光拡散材等を含む乳白色の光拡散膜を形成したりすることで、透光カバー150に光拡散性を持たせることができる。あるいは、光拡散材を用いるのではなく、シボ加工処理等によって透明部材からなる透光カバー150の表面に微小凹凸(プリズム等)を形成したり、透明部材からなる透光カバー150の表面にドットパターンを印刷したりすることで、透光カバー150に光拡散性を持たせてもよい。
[イオン放出ユニット]
図6に示すように、イオン生成ユニット160、送風ユニット170及び第2駆動ユニット180で構成されるイオン放出ユニットは、照明器具1が設置された空間領域にイオンを放出させる機能を有する。イオン放出ユニットからイオンを一定時間放出させることによって、空間領域を脱臭・消臭したり、アレルゲンやウイルス等を不活化したり、空間領域内のカビや細菌等を除菌したりできる。
イオン生成ユニット160は、イオンを生成するためのイオン生成器である。本実施の形態では、イオン生成ユニット160は、マイナスイオンとしてナノイーを生成する。具体的には、イオン生成ユニット160は、水補給レスでナノイーを生成する。この場合、イオン生成ユニット160は、例えば、針状放電極と、針状放電極に高電圧(例えば、約6000V)を印加する高電圧発生回路と、針状放電極を冷却するペルチェ素子とを有するイオン発生部を有する。針状放電極は、ペルチェ素子のペルチェ効果によって冷却されることにより結露する。高電圧発生回路が針状放電極に結露した空気中の水分に高電圧を印加することにより、霧化したナノイーを発生させることができる。
送風ユニット170は、イオン生成ユニット160により生成されたイオンを器具本体100の外部に送風する送風ファン171(送風機)を有する。具体的には、送風ファン171は、イオン生成ユニット160で生成されたイオンを照明器具1の外部に拡散させるための気流を発生させるためのものである。つまり、送風ファン171は、イオン生成ユニット160で生成されたイオンの拡散を送風によってアシストする。送風ファン171は、例えば、ケーシングとケーシング内に配置された羽根車と羽根車を回転させるモータとを有しており、照明器具1の外部の空気(外気)を吸い込んで吐き出す。
第2駆動ユニット180は、イオン生成ユニット160及び送風ユニット170を駆動する。具体的には、第2駆動ユニット180は、イオン生成ユニット160及び送風ユニット170を動作させるための電力を生成する電源機能と、イオン生成ユニット160及び送風ユニット170を制御する制御機能とを有する。
また、第2駆動ユニット180は、表示用光源143を発光させるための電力を表示用光源143に供給する。具体的には、第2駆動ユニット180は、電源端子台190の一方の端子及び第1駆動ユニット130のLOD端子から供給される交流電力を直流電力に変換し、この直流電力が表示用光源143に供給されることで表示用光源143が発光する。
また、第2駆動ユニット180は、イオン生成ユニット160及び送風ユニット170を制御する。例えば、第2駆動ユニット180は、イオン生成ユニット160及び送風ユニット170の運転開始及び運転停止(つまり、イオンの放出時間)の制御を行ったり、イオン生成ユニット160から放出されるイオンの量の制御を行ったりする。
第2駆動ユニット180は、基板と、基板に実装された複数の回路素子とを有する。第2駆動ユニット180において、複数の回路素子には、イオン生成ユニット160及び送風ユニット170を駆動させるための駆動回路を構成する駆動回路素子が含まれる。この駆動回路素子には、イオン生成ユニット160及び送風ユニット170を動作させるための電力を生成する電源回路を構成する電源回路素子と、イオン生成ユニット160及び送風ユニット170を制御するための制御回路を構成する制御回路素子とが含まれる。
また、第2駆動ユニット180を構成する複数の回路素子には、表示用光源143を発光させるための電力を生成する電源回路を構成する電源回路素子と、表示用光源143の照明態様を制御する制御回路を構成する制御回路素子とが含まれている。
イオン生成ユニット160、送風ユニット170及び第2駆動ユニット180は、図4に示されるケース160aに収納されている。ケース160aは、例えば樹脂材料等によって形成されている。
図2〜図6に示すように、ケース160aの側面には、第1のケース通気孔161a、第2のケース通気孔161b、及び、第3のケース通気孔161cが設けられている。
第1のケース通気孔161aは、空気(外気)をケース160aの内部に吸い込むための吸込口である。図4に示すように、本実施の形態において、第1のケース通気孔161aは、ケース160aの側壁に形成された格子枠の複数の開口によって構成されている。図2及び図6に示すように、第1のケース通気孔161aは、支持本体110に設けられた第1の本体通気孔115aに対向する位置に設けられている。
第2のケース通気孔161bは、空気をケース160aの外部に吹き出すための吹出口である。図4に示すように、第2のケース通気孔161bは、ケース160aの側壁に形成された矩形状の開口である。図2及び図6に示すように、第2のケース通気孔161bは、支持本体110に設けられた第2の本体通気孔115bに対向する位置に設けられている。
第3のケース通気孔161cは、イオン生成ユニット160により生成されたイオンをケース160aの外部に放出するため吹出口である。図4に示すように、第3のケース通気孔161cは、ケース160aの側壁に形成された矩形状の開口である。図2及び図6に示すように、第3のケース通気孔161cは、支持本体110に設けられた第3の本体通気孔115cに対向する位置に設けられている。
図4及び図6に示すように、第1のケース通気孔161a、第2のケース通気孔161b、及び、第3のケース通気孔161cは、ケース160aの周方向に沿って互いに隣接して配置されている。
図3及び図8に示すように、電源端子台190は、電線400によって系統電源(商用交流電源)に接続されている。電源端子台190は、照明器具1が系統電源から電力供給を受けるための中継器として機能し、照明器具1と系統電源との間の電力経路に配置される。つまり、照明器具1は、電源端子台190を介して系統電源から電力供給を受ける。
電源端子台190は、第1駆動ユニット130とリード線等を介して電気的に接続されている。したがって、電源端子台190で受電した交流電力は、リード線等を介して第1駆動ユニット130に供給される。
[取付部材]
図7及び図8に示すように、取付部材200は、天井2に固定される。本実施の形態において、取付部材200は、天井2に固定される取付板であり、ネジによって天井面2aに固定されている。器具本体100は、取付板である取付部材200に対して二枚貝状に連結されている。
図2〜図4に示すように、取付部材200は、金属板からなり、略円板状の平板体210と、第1連結片221及び第2連結片222とによって構成されている。金属板からなる取付部材200は、鋼板等からなる所定形状の金属板をプレス加工することにより形成することができる。
平板体210は、一方の面が天井面2aに接するように天井2に固定される。平板体210の中央部には、天井2の開口2bに連通する開口210aが形成されている。図7及び図8に示すように、開口210aには、天井2から引き出された電線400が挿通される。
また、平板体210には、ネジを挿通するための複数の孔が形成されている。例えば複数の孔の各々にネジを挿通して天井2にネジ込むことにより、取付部材200を天井2に取り付けることができる。
図5に示すように、第1連結片221及び第2連結片222は、器具本体100に連結される。具体的には、第1連結片221及び第2連結片222は、器具本体100の支持本体110の側壁部112に連結される。
図2〜図4に示すように、第1連結片221及び第2連結片222は、平板体210から立設するようにして平板体210の端部に設けられている。また、第1連結片221及び第2連結片222は、対向する位置に設けられている。本実施の形態において、第1連結片221及び第2連結片222は、取付部材200の中心を間に挟んで対向する位置に設けられている。具体的には、第1連結片221及び第2連結片222は、平板体210の周方向に沿って180°間隔で平板体210の外周端部に形成されている。本実施の形態において、第1連結片221及び第2連結片222は、平板体210の外端縁からZ軸方向に90°折り曲げられるように平板体210と一体で形成されている。
図2〜図5に示すように、第1連結片221には、引っ掛け部201が形成されている。引っ掛け部201は、例えば、第1連結片221の先端部を内側に折り曲げることによって構成された折り曲げ部である。本実施の形態において、引っ掛け部201は、略J字状となるように内側に2回折り曲げられることで構成されている。なお、引っ掛け部201における折り曲げ回数は、2回に限らず、1回又は3回以上の複数回であってもよい。
引っ掛け部201は、器具本体100(支持本体110)の貫通孔113に挿通されて引っ掛けられている。また、図7及び図8に示すように、器具本体100及び取付部材200は、器具本体100が取付部材200に対して開いた状態のときに、引っ掛け部201が貫通孔113に引っ掛かった状態になることで二枚貝状に連結される。つまり、引っ掛け部201によって、器具本体100が片側支点で取付部材200に回動可能に仮保持されている。
また、第1連結片221には、第1ネジ孔220aが設けられている。第1ネジ孔220aには、第1ネジ116aが挿入される。具体的には、器具本体100が取付部材200に対して閉じた状態のときに、器具本体100の側壁部112の第1ネジ孔114aと取付部材200の第1ネジ孔220aとに、第1ネジ116aが連通されてねじ込まれる。
第2連結片222は、器具本体100が取付部材200に対して閉じた状態で、支持本体110の側壁部112の第2ネジ孔114bを覆う。第2連結片222には、第2ネジ孔220bが設けられている。第2ネジ孔220bには、第2ネジ116bが挿入される。具体的には、器具本体100が取付部材200に対して閉じた状態のときに、器具本体100の側壁部112の第2ネジ孔114bと、取付部材200の第2ネジ孔220bとに、第2ネジ116bが連通されてねじ込まれる。
図5に示すように、本実施の形態では、第1連結片221には、第1ネジ孔220aの周縁から側壁部112の第1ネジ孔114aに向かって突出する突出部220a1が形成されている。突出部220a1は、器具本体100が取付部材200に対して閉じた状態のときに、側壁部112の第1ネジ孔114aの内側面に形成されたテーパ面に接して側壁部112の第1ネジ孔114aに嵌め合わされている。
[外郭カバー]
図2〜図7に示すように、外郭カバー300は、器具本体100の側面を覆う枠状体である。具体的には、外郭カバー300は、薄肉の略円筒状であり、器具本体100の支持本体110の側壁部112を側方から覆っている。外郭カバー300は、照明器具1の外郭を構成し、化粧カバーとしても機能する。外郭カバー300は、樹脂材料等によって形成されている。
図2及び図6に示すように、外郭カバー300の側面には、第1のカバー通気孔310と、第2のカバー通気孔320とが形成されている。
第1のカバー通気孔310は、空気(外気)を外郭カバー300の内部に吸い込むための吸込口である。第1のカバー通気孔310は、器具本体100の内部空間と空間的につながっている。
第2のカバー通気孔320は、空気(内気)を外郭カバー300から外部に吹き出すための吹出口である。
第1のカバー通気孔310及び第2のカバー通気孔320の各々は、外郭カバー300の側壁の周方向に沿って長尺状に延び、且つ、外郭カバー300の軸方向(Z軸方向)に間隔を置いて配置された複数のスリットとして形成されている。第1のカバー通気孔310及び第2のカバー通気孔320は、外郭カバー300の側面の周方向に沿って互いに隣接して配置されている。
第1のカバー通気孔310は、外郭カバー300の側壁のうち、器具本体100(支持本体110)の第1の本体通気孔115a及び第1のケース通気孔161aに対向する位置に設けられている。
第2のカバー通気孔320は、外郭カバー300の側壁のうち、器具本体100(支持本体110)の第2の本体通気孔115b及び第2のケース通気孔161bに対向する位置と、器具本体100の第3の本体通気孔115c及び第3のケース通気孔161cに対向する位置とに設けられている。つまり、第2のカバー通気孔320は、第2の本体通気孔115b(第2のケース通気孔161b)から第3の本体通気孔115c(第3のケース通気孔161c)にわたって、これらを覆うように設けられている。
また、図2に示すように、外郭カバー300の外側面には、周方向に沿って長尺状に延び、且つ、外郭カバー300の軸方向(Z軸方向)に間隔を置いて配置された複数の長尺状の溝330が形成されている。複数の溝330は、第1のカバー通気孔310及び第2のカバー通気孔320を構成する複数のスリットと連続するように形成されている。
つまり、外郭カバー300には、図5の右下拡大図に示すように、貫通孔となるスリット(第1のカバー通気孔310)が形成された凹凸形状と、図5の左下拡大図に示すように、貫通孔となっていない溝330が形成された凹凸形状とが形成されており、外郭カバー300の側面部の全周には外観上一様な凹凸形状が形成されている。
これにより、溝部330と第1のカバー通気孔310(第2のカバー通気孔320)とが連続して一体となった凹凸形状に見えるので、外郭カバー300の側面に第1のカバー通気孔310及び第2のカバー通気孔320が形成されていることを目立たなくすることができる。つまり、ユーザは、外郭カバー300に貫通孔(第1のカバー通気孔310、第2のカバー通気孔320)が形成されていることに気が付きにくい。
このように、第1のカバー通気孔310及び第2のカバー通気孔320に連続する溝部を形成することで、照明器具1の外観上のデザイン性を損なうことなく、第1のカバー通気孔310及び第2のカバー通気孔320を形成することができる。
また、第1のカバー通気孔310及び第2のカバー通気孔320をスリットにして断面視で凹凸形状にすることで、上方に配置された照明器具1を見上げたときに、第1のカバー通気孔310及び第2のカバー通気孔320を見えにくくできる。
このように構成される外郭カバー300は、器具本体100に着脱自在に取り付けられている。具体的には、外郭カバー300は、支持本体110の側壁部112に着脱自在に取り付けられている。
本実施の形態では、図3及び図4に示すように、外郭カバー300の内面には3つの突起340が設けられており、この3つの突起340が、支持本体110の外面に設けられた3つのガイド溝117に係止することで、外郭カバー300が器具本体100に取り付けられている。3つの突起340は、外郭カバー300の中心を挟んで対向するように、外郭カバー300の周方向に沿って120°間隔で設けられているが、突起340の数及び突起340の並びの間隔は、これに限らない。なお、3つの突起340のうち、1つの突起340は、2つに分離されている。
また、図3〜図7に示すように、外郭カバー300の内側には、フィルタ350が取り付けられている。フィルタ350は、外郭カバー300の側面の内側に着脱自在に取り付けられている。また、フィルタ350は、外郭カバー300の第1のカバー通気孔310を覆っている。
フィルタ350は、集塵用フィルタである。フィルタ350には、送風ユニット170により吸引される外気が通過する。つまり、フィルタ350には、主に室内の空間領域の空気に含まれる塵埃が集塵される。このように、フィルタ350に外気を通過させることで、外気に含まれる埃塵をフィルタ350に吸着させて空気から塵埃を取り除くことができる。
本実施の形態において、フィルタ350は、複数の開口を有する格子状の横長矩形の枠体351と、枠体351の複数の開口を覆うように枠体351に設けられたメッシュフィルタ352とを有する。
フィルタ350は、外郭カバー300と、器具本体100の支持本体110との間に配置されている。具体的には、フィルタ350は、外郭カバー300の第1のカバー通気孔310と、支持本体110(側壁部112)の第1の本体通気孔115aとの間に配置されている。第1のカバー通気孔310と第1の本体通気孔115aとはフィルタ350を介して連通している。つまり、外郭カバー300の外部空間(室内空間)と器具本体100の内部空間とは、第1のカバー通気孔310、フィルタ350及び第1の本体通気孔115aを介して空間的につながっている。これにより、送風ユニット170により第1のカバー通気孔310を通って吸引される外気がフィルタ350を通過する際、外気に含まれる塵埃がフィルタ350によって取り除かれる。
なお、本実施の形態において、フィルタ350は、吸込口となる第1のカバー通気孔310を覆っているが、吹出口となる第2のカバー通気孔320を覆っていない。
また、図5の右下拡大図に示すように、フィルタ350の枠体351(格子部分)は、外郭カバー300の第1のカバー通気孔310と重ならないように配置されている。つまり、フィルタ350の枠体351は、外郭カバー300における第1のカバー通気孔310が形成されていない部分(枠部分)の裏側に配置されている。つまり、フィルタ350の枠体351は、外郭カバー300における第1のカバー通気孔310が形成されていない部分に隠されている。これにより、照明器具1の外観のデザイン性を向上させることができる。
[電線]
電線400は、天井2を介して供給される電力を照明器具1に伝送する電源線である。電線400は、系統電源からの交流電力を照明器具1に供給する。本実施の形態において、電線400は、天井2の天井裏から、天井2の開口2b及び取付部材200の開口210aを介して器具本体100内に引き出されて器具本体100の電源端子台190に接続されている。これにより、電線400によって伝送された系統電源からの交流電力は、電源端子台190を介して第1駆動ユニット130に供給される。例えば、VVFケーブルであるが、これに限らない。
[照明器具の機能]
次に、室内に設置された場合の照明器具1の照明機能及びイオン放出機能の一例について説明する。
照度センサ142によって照明器具1の周囲の照度が閾値よりも低いと判断され、かつ、人感センサ141よって人が検知された場合、光源120への直流電力の供給を開始することにより、光源120が自動的に点灯する。光源120からの光は、保護カバー123を透過して透光カバー150に入射する。透光カバー150に入射した光は、透光カバー150を透過して室内に照射される。なお、光源120への直流電力の供給を開始してから一定時間が経過すると、光源120への直流電力の供給が停止して、光源120が自動的に消灯する。
また、送風ユニット170の送風ファン171が所定方向に回転することにより、室内の空気は、吸込口となる通気孔(第1のカバー通気孔310、第1の本体通気孔115a、第1のケース通気孔161a)とフィルタ350を通して、器具本体100の内部に吸い込まれる。つまり、照明器具1の外気が支持本体110内に吸い込まれる。このとき、室内の空気に含まれる塵埃はフィルタ350で集塵される。
器具本体100の内部に吸い込まれた空気は、送風ファン171を介して、吹出口となる通気孔(第2のケース通気孔161b、第2の本体通気孔115b、第2のカバー通気孔320)を通して、器具本体100の外部に吹き出される。つまり、照明器具1の内気が室内に吹き出される。
本実施の形態では、送風ファン171の回転に連動して、イオン生成ユニット160によってイオンが生成される。イオン生成ユニット160で生成されたイオンは、吹出口となる通気孔(第3のケース通気孔161c、第3の本体通気孔115c、第2のカバー通気孔320)を通して、送風ファン171によって送風される空気とともに器具本体100の外部に吹き出される。つまり、イオン生成ユニット160で生成されたイオンは、送風ファン171の送風によってアシストされながら照明器具1の外部に吹き出されるので、室内の広い範囲にイオンを拡散させることができる。
なお、光源120を駆動する第1駆動ユニット130と、送風ユニット170及びイオン生成ユニット160を駆動する第2駆動ユニット180とは、それぞれ独立して駆動する。すなわち、送風ユニット170及びイオン生成ユニット160が所定時間(例えば8時間)連続して駆動されている間、送風ユニット170及びイオン生成ユニット160とは独立して、光源120が任意のタイミングで点灯又は消灯してもよい。なお、光源120は、照度センサ142及び人感センサ141による自動点灯及び自動消灯ではなく、壁スイッチ等によりユーザが任意のタイミングで光源120を任意のタイミングで点灯又は消灯させてもよい。
[照明器具の天井への取り付け方法]
次に、本実施の形態に係る照明器具1を天井2に取り付けるときの取り付け方法について説明する。
図7及び図8に示すように、照明器具1を天井2に取り付ける際、器具本体100と取付部材200とが連結された状態で、取付部材200を天井2に固定する。例えば、取付板である取付部材200をネジ等によって天井2に固定する。
このとき、取付部材200の引っ掛け部201が器具本体100の貫通孔113に引っ掛けられているので、器具本体100は、二枚貝状に開いた状態で取付部材200に仮保持されている。つまり、器具本体100は、片側支点で取付部材200に回動可能に仮保持されている。
次に、天井2の開口2bから引き出された電線400を器具本体100の電源端子台190に接続する。このとき、器具本体100が取付部材200に対して開いた状態となっているので、天井2の開口2bから引き出された電線400を、器具本体100の電源端子台190に容易に接続することができる。しかも、電線400を電源端子台190に接続する作業を行う際、器具本体100と取付部材200とが連結されているので、ユーザが器具本体100を支えなくても、電線400に引張力がかかることを回避できる。
また、本実施の形態では、器具本体100と取付部材200とが吊りヒモ500によって連結されているので、器具本体100が一定の角度を超えて開かないように仮保持状態が維持されている。つまり、器具本体100の開き角度が吊りヒモ500によって規制されており、器具本体100が取付部材200に対して最大で開いた状態のときに、吊りヒモ500には引っ張り力がかかっている。このように、吊りヒモ500を用いることで、電線400に引張力がかかることを防止することができる。
次に、器具本体100を閉じるように回動することで仮保持状態を解除し、器具本体100を取付部材200に連結する。具体的には、器具本体100の第2ネジ孔114bが取付部材200の第2ネジ孔220bに対向するようにして、器具本体100を取付部材200に連結させる。このとき、器具本体100の第1ネジ孔114aも取付部材200の第1ネジ孔220aに対向する。
次に、図5に示すように、器具本体100の第2ネジ孔114bと取付部材200の第2ネジ孔220bとに第2ネジ116bを挿通して第2ネジ116bをねじ込むとともに、器具本体100の第1ネジ孔114aと取付部材200の第1ネジ孔220aとに第1ネジ116aを挿通して第1ネジ116aをねじ込む。これにより、器具本体100が閉じた状態で器具本体100と取付部材200とを固定することができる。
その後、器具本体100に外郭カバー300を取り付ける。具体的には、図3及び図4に示すように、外郭カバー300の内面に設けられた3つの突起340を、支持本体110の外面に設けられた3つのガイド溝117に沿わせて摺動させて各ガイド溝117に係止させる。より具体的には、各突起340が各ガイド溝117の第1ガイド部117aに摺動するように外郭カバー300を天井側方向(Z軸マイナス方向)に移動させて、その後、外郭カバー300を回転させることで、各突起340を各ガイド溝117の第2ガイド部117bに摺動させて第2ガイド部117bの奥の端部に係止させる。これにより、外郭カバー300を器具本体100に取り付けることができる。
なお、外郭カバー300を器具本体100から外す場合は、外郭カバー300を逆回転させ、その後、外郭カバー300を床側方向(Z軸プラス方向)に移動させることで、外郭カバー300を器具本体100から取り外すことができる。
[まとめ]
このように、本実施の形態における照明器具1では、器具本体100が取付部材200に対して二枚貝状に開閉するように連結されている。
これにより、天井2に固定された取付部材200に器具本体100を固定する際に、器具本体100が二枚貝状に開いた状態で取付部材200に保持されているので、ユーザが器具本体100を保持しなくても、電線400に引張力がかかることを抑制することができる。つまり、電線400に落下エネルギーが加わらない。
特に、本実施の形態では、器具本体100は、光源部11及び第1駆動ユニット130だけではなく、イオン生成ユニット160、送風ユニット170(送風ファン171)及び第2駆動ユニット180を有するので、重量がある。
このため、器具本体100が取付部材200に連結されていなければ、ユーザが器具本体100から手を離してしまうと、電線400だけでは器具本体100を支えきれずに電線400が断線したり電源端子台190から外れたりするおそれがある。一方、本実施の形態における照明器具1では、重量のある器具本体100であっても、器具本体100が取付部材200に対して二枚貝状に開閉するように連結されているので、ユーザが器具本体100から手を離しても、電線400が断線したり電源端子台190から外れたりすることを回避できる。
しかも、ユーザが器具本体100を保持しなくてもよいので、施工時におけるユーザの器具本体100の保持重量負担を軽減することができる。これにより、電線400の器具本体100への接続作業を容易に行うことができる。
さらに、器具本体100が取付部材200に対して二枚貝状に開閉するように連結していることで、器具本体100が片側支点で取付部材200に連結されている。これにより、器具本体100と取付部材200との連結部(回転支点)とは反対側の部分(ネジ固定部)での位置合わせを容易に行うこともできる。したがって、照明器具1の天井2への取り付け作業を容易に行うことができる。
以上、本実施の形態における照明器具1では、天井2に固定された取付部材200に器具本体100を固定する際、ユーザが器具本体100を保持しなくても電線400に引張力がかかることを抑制できるとともに、照明器具1を天井2に簡単に設置することができる。
また、本実施の形態における照明器具1において、器具本体100及び取付部材200は、取付部材200の引っ掛け部201が器具本体100の貫通孔113に引っ掛けられることで二枚貝状に連結されている。
これにより、簡単な構造で、器具本体100が二枚貝状に開閉可能となるように器具本体100と取付部材200とを連結することができる。
また、本実施の形態における照明器具1では、器具本体100における側壁部112の第1ネジ孔114aの内側面には、第1ネジ116aが挿入される方向とは反対側に開口径が漸次大きくなるテーパ面が形成されている。また、取付部材200の第1連結片221には、第1連結片221の第1ネジ孔220aの周縁から第2ネジ孔114bに向かって突出する突出部220a1が形成されている。
これにより、片持ち状態で開いた状態の器具本体100を回動して閉じる際に、取付部材200の第1連結片221の突出部220a1が、器具本体100の第1ネジ孔114aのテーパ面にならうように嵌め合わされる。これにより、器具本体100と取付部材200との位置合わせをセルフアラインで容易に行うことができる。
また、本実施の形態における照明器具1では、器具本体100と取付部材200とを連結する吊りヒモ500を備えており、吊りヒモ500は、器具本体100が取付部材200に対して開いた状態のときに引っ張り力がかかっている。具体的には、吊りヒモ500は、器具本体100が取付部材200に対して開いた状態のときに引っ張り力がかかる長さとなっている。
これにより、電線400に引張力がかかって電線400が断線したり外れたりすることを防止することができる。また、吊りヒモ500の長さを変更することで取付部材200に対する器具本体100の開き角度を調整することができる。
(実施の形態2)
次に、実施の形態2に係る照明器具1Aの構成について、図9〜図12を用いて説明する。図9は、実施の形態2に係る照明器具1Aの断面図である。図10は、同照明器具1Aの取付部材200Aを分解して示す斜視図である。図11及び図12は、同照明器具1Aにおいて器具本体100が取付部材200Aに対して開いた状態を示す図であり、それぞれ、斜視図及び断面図である。なお、図9及び図12では、照明器具1Aの断面部分のみを示している。また、図11及び図12では、外郭カバー300を取り付ける前の状態を示しているが、図12では、さらに外郭カバー300を省略している。
図9〜図12に示すように、本実施の形態における照明器具1Aは、上記実施の形態1における照明器具1と同様に、器具本体100と、取付部材200Aと、外郭カバー300とを備える。
上記実施の形態1における照明器具1は、天井2の天井面2aに直付け固定されていたのに対して、本実施の形態における照明器具1Aは、天井2の開口2bに設置された引っ掛けシーリング3に接続固定されていている。引っ掛けシーリング3には、電線等によって系統電源と接続されている。
本実施の形態における照明器具1Aは、上記実施の形態1における照明器具1に対して、取付部材200Aの構成が異なる。具体的には、上記実施の形態1における照明器具1では、取付部材200が取付板のみによって構成されていたが、本実施の形態における照明器具1Aでは、取付部材200Aは、連結板210Aと、取付カバー230と、アダプタ240とによって構成されている。連結板210Aと取付カバー230とはネジ等によって固定されている。
連結板210Aは、金属板によって構成されている。連結板210Aは、上記実施の形態における取付部材200(取付板)と同様の構成であり、開口210aを有する略円板状の平板体210と、器具本体100に連結される第1連結片221及び第2連結片222とを有する。
本実施の形態において、器具本体100は、連結板210Aに対して二枚貝状に連結されている。つまり、器具本体100は、連結板210A及び取付カバー230に対して片持ち状態で回動可能に支持されている。
具体的には、第1連結片221には、引っ掛け部201が形成されており、器具本体100及び取付部材200Aは、器具本体100が取付部材200Aに対して開いた状態のときに、引っ掛け部201が器具本体100の貫通孔113に引っ掛かった状態になることで二枚貝状に連結される。
また、第1連結片221には、第1ネジ116aが挿入される第1ネジ孔220aが設けられている。また、第2連結片222には、第2ネジ孔220bが設けられている。
取付カバー230は、照明器具1の外郭を構成する外郭カバーである。取付カバー230は、開口231を有する。なお、取付カバー230の天井側の面には、ウレタン等で形成されたクッション部材232が複数取り付けられている。
アダプタ240は、天井2に設置された引っ掛けシーリング3に器具本体100を着脱自在に取り付けるための器具取付部材である。アダプタ240は、引っ掛けシーリング3に着脱自在に取り付けられる。具体的には、アダプタ240には、一対のL字金具が設けられており、アダプタ240を回転させることによって、この一対のL字金具を引っ掛けシーリング3の一対の接続孔に引っ掛けたることで、アダプタ240を引っ掛けシーリング3に装着することができる。なお、アダプタ240を逆回転させることで、アダプタ240を引っ掛けシーリング3から取り外すことができる。アダプタ240のL字金具は、引っ掛けシーリング3と照明器具1との機械的な接続だけではなく、電気的な接続も兼ねている。つまり、アダプタ240を引っ掛けシーリング3に装着することで、アダプタ240には系統電源からの交流電力が供給される状態となる。
また、アダプタ240は、取付カバー230の開口231に着脱自在に取り付けられている。具体的には、アダプタ240は、取付カバー230の開口231に取り付けられたホルダ233に着脱自在に装着されている。
アダプタ240に供給された交流電力は、電線410によって器具本体100に給電される。つまり、電線410は、天井2を介して供給される電力を伝送する電源線である。電線410の一方の端部は、アダプタ240と電気的及び機械的に接続されている。具体的には、電線410の一方の端部に設けられたコネクタ411をアダプタ240の差し込み孔に装着することで、電線410とアダプタ240とを接続することができる。また、電線410の他方の端部は、器具本体100の電源端子台190と電気的及び機械的に接続されている。したがって、系統電源の交流電力は、アダプタ240、電線410及び電源端子台190を介して第1駆動ユニット130に供給される。
次に、本実施の形態に係る照明器具1Aを天井2に取り付ける取り付け方法について説明する。
照明器具1Aを天井2に取り付ける際、まず、アダプタ240を引っ掛けシーリング3に装着する。具体的には、アダプタ240のL字金具を引っ掛けシーリング3の接続孔に挿入し、アダプタ240を水平回転させることで、L字金具を引っ掛けシーリング3の接続孔に引っ掛ける。
次に、器具本体100と取付部材200A(連結板210A及び取付カバー230)とが連結された状態で、取付部材200Aを天井2に固定する。具体的には、器具本体100と取付部材200A(連結板210A及び取付カバー230)とを天井2側に押し上げて、取付カバー230の開口231に取り付けられたホルダ233をアダプタ240に装着する。これにより、器具本体100が連結された取付部材200A(連結板210A及び取付カバー230)をアダプタ240に取り付けることができる。
この場合、取付部材200Aの引っ掛け部201が器具本体100の貫通孔113に引っ掛けられているので、器具本体100は、二枚貝状に開いた状態で回動可能に取付部材200Aに仮保持された状態となっている。つまり、器具本体100は、片側支点で取付部材200Aに回動可能に仮保持されている。なお、このとき、器具本体100の電源端子台190には電線410が接続された状態となっている。
次に、器具本体100の電源端子台190に接続された電線410をアダプタ240に接続する。具体的には、電線410のコネクタ411をアダプタ240の差し込み孔に差し込むことで、電線410とアダプタ240とを接続する。
このとき、図11及び図12に示されるように、器具本体100が取付部材200Aに対して開いた状態となっているので、電線410をアダプタ240に容易に接続することができる。しかも、電線410をアダプタ240に接続する作業を行う際、器具本体100と取付部材200Aとが連結されているので、ユーザが器具本体100を支えなくても、電線410に引張力がかかることを回避できる。
なお、本実施の形態でも、器具本体100と取付部材200とが吊りヒモ500によって連結されているので、電線410に引張力がかかることを防止することができる。
次に、上記実施の形態1と同様にして、器具本体100を閉じるように回動することで仮保持状態を解除して器具本体100を取付部材200Aに連結し、第2ネジ孔114bと第2ネジ孔220bとに第2ネジ116bをねじ込むとともに第1ネジ孔114aと第1ネジ孔220aとに第1ネジ116aをねじ込む。これにより、器具本体100が閉じた状態で、器具本体100と取付部材200Aとを固定することができる。その後、上記実施の形態1と同様にして、器具本体100に外郭カバー300を取り付ける。
以上、本実施の形態における照明器具1Aでも、器具本体100が取付部材200Aに対して二枚貝状に開閉するように連結されている。
これにより、天井2に固定された取付部材200Aに器具本体100を固定する際、ユーザが器具本体100を保持しなくても電線410に引張力がかかることを抑制できるとともに、照明器具1を天井2に簡単に設置することができる。
(実施の形態3)
次に、実施の形態3に係る照明器具1Bの構成について、図13〜図17を用いて説明する。図13は、実施の形態3に係る照明器具1Bの断面図である。図14及び図15は、同照明器具1Bの取付部材200Bを分解して示す斜視図であり、それぞれ、床面側から見たときと、床面側とは反対側から見たときの照明器具1Bを示している。図16及び図17は、同照明器具1Bにおいて器具本体100が取付部材200Bに対して開いた状態を示す図であり、それぞれ、斜視図及び断面図である。なお、図13及び図17では、照明器具1Bの断面部分のみを示している。また、図14、図15及び図17では、外郭カバー300は省略している。
図13〜図17に示すように、本実施の形態における照明器具1Bは、上記実施の形態1、2における照明器具1、1Aと同様に、器具本体100と、取付部材200Bと、外郭カバー300とを備える。
本実施の形態における照明器具1Bは、上記実施の形態2における照明器具1Aと同様に、天井2の開口2bに設置された引っ掛けシーリング3に接続固定されていている。
本実施の形態における照明器具1Bは、上記実施の形態2における照明器具1Aに対して、取付部材200Bの構成が異なる。具体的には、上記実施の形態2における照明器具1Aの取付部材200Aと、本実施の形態における照明器具1Bの取付部材200Bとは、連結板210Bの構成が異なる。
具体的には、本実施の形態における連結板210Bは、上記実施の形態2における連結板210Aと同様に、第1連結片221に引っ掛け部202が形成されている。したがって、本実施の形態においても、器具本体100及び取付部材200Bは、器具本体100が取付部材200Bに対して開いた状態のときに、引っ掛け部202が器具本体100の貫通孔113に引っ掛かった状態になることで二枚貝状に連結される。つまり、器具本体100は、取付部材200B(連結板210B)に対して片持ち状態で回動可能に支持されている。なお、連結板210Bと取付カバー230とは、上記実施の形態2と同様に、ネジ等によって固定されている。
本実施の形態における引っ掛け部202は、上記実施の形態2における引っ掛け部201と形状が異なる。具体的には、本実施の形態における引っ掛け部202は、上記実施の形態2における引っ掛け部201とは折り曲げ方が異なっており、凹部202aと、当接部202bと、第1板部202cと、第2板部202dとを有するように、第1連結片221の端部が折り曲げられている。
凹部202aは、器具本体100が取付部材200Bに対して開いた状態のときに、貫通孔113の内周面を受ける部分である。
当接部202bは、器具本体100が取付部材200Bに対して閉じた状態のときに、側壁部112の外面に当接する部分である。
第1板部202cは、凹部202a及び当接部202bを連結し、凹部202aから一段ずれた位置に形成された部分である。
第2板部202dは、凹部202aが貫通孔113の内周面を受けているときに、側壁部112の端部が当接する部分である。
なお、本実施の形態では、上記実施の形態1、2と異なり、第2連結片222には第2ネジ孔220bが設けられているが、第1連結片221には、ネジ孔が設けられていない。つまり、本実施の形態では、第1ネジ116aが用いられておらず、取付部材200B(連結板210B)と器具本体100とは、第2ネジ116bの一本のみでネジ止めされている。
次に、本実施の形態に係る照明器具1Bを天井2に取り付ける方法について、図18を用いて説明する。図18は、実施の形態3に係る照明器具1Bを天井2に取り付ける際における引っ掛け部202の動きを説明するための図であり、図17の破線で囲まれる領域XVIIIの拡大図を示している。
照明器具1Bを天井2に取り付ける際、上記実施の形態2と同様に、まず、アダプタ240を引っ掛けシーリング3に装着する。
次に、上記実施の形態2と同様にして、器具本体100と取付部材200B(連結板210B及び取付カバー230)とが連結された状態で、取付部材200Bを天井2に固定する。
このとき、取付部材200Bの引っ掛け部202が器具本体100の貫通孔113に引っ掛けられているので、器具本体100は、二枚貝状に開いた状態で回動可能に取付部材200Aに仮保持されている。
この場合、図18(a)に示すように、器具本体100の貫通孔113の内周面を凹部202aが受けているとともに、側壁部112の先端部が引っ掛け部202の第2板部202dに当接している。これにより、上記実施の形態1、2のように吊りヒモ500を用いることなく、器具本体100は、一定の開き角度が維持された状態で取付部材200に支持される。つまり、本実施の形態では、引っ掛け部202によって、器具本体100が片側支点で取付部材200Bに回動可能に仮保持されている。
次に、図16及び図17に示すように、上記実施の形態2と同様にして、器具本体100の電源端子台190に接続された電線410をアダプタ240に接続する。このとき、本実施の形態でも、器具本体100が取付部材200Bに対して開いた状態となっているので、電線410をアダプタ240に容易に接続することができる。しかも、電線410をアダプタ240に接続する作業を行う際、器具本体100と取付部材200Bとが連結されているので、ユーザが器具本体100を支えなくても、電線410に引張力がかかることを回避できる。
次に、器具本体100を閉じるように回動する。このとき、図18(b)に示すように、側壁部112を凹部202aから第1板部202cに移動させて仮保持状態を解除する。そして、貫通孔113の内周面が第1板部202cの表面を摺動させながら器具本体100を回動させていく。このとき、図18(c)に示すように、側壁部112の外面が当接部202bに当接することで器具本体100の回動を停止させることができる。つまり、当接部202bは、器具本体100の回動を停止させるストッパとして機能する。側壁部112が当接部202bに当接することによって、器具本体100と取付部材200とが所定の位置で連結する。つまり、当接部202bによって器具本体100と取付部材200との位置合わせを行うことができる。
次に、器具本体100と取付部材200Bとを第2ネジ116bによってネジ止めにより固定する。具体的には、第2ネジ孔114bと第2ネジ孔220bとに第2ネジ116bをねじ込む。これにより、器具本体100が閉じた状態で、器具本体100と取付部材200Bとを固定することができる。その後、上記実施の形態2と同様にして、器具本体100に外郭カバー300を取り付ける。
以上、本実施の形態における照明器具1Bでも、器具本体100が取付部材200Bに対して二枚貝状に開閉するように連結されている。
これにより、天井2に固定された取付部材200Bに器具本体100を固定する際、ユーザが器具本体100を保持しなくても電線410に引張力がかかることを抑制できるとともに、照明器具1を天井2に簡単に設置することができる。
なお、本実施の形態における引っ掛け部202の構造は、実施の形態1における照明器具1にも適用してもよい。
(変形例)
以上、本発明について実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。
例えば、上記実施の形態において、イオン生成ユニット160は、イオンとしてナノイーを放出したが、これに限るものではなく、プラズマイオン等のその他のイオンを放出してもよいし、ナノイーとプラズマイオン等との複数種のイオンを同時に又は交互に放出してもよい。
また、上記実施の形態において、光源120はCOBタイプのLEDモジュールとしたが、これに限るものではない。例えば、光源120として、SMDタイプのLEDモジュールを用いてもよい。SMDタイプのLEDモジュールは、樹脂製のパッケージ(容器)の凹部の中にLEDチップを実装して当該凹部内に封止部材(蛍光体含有樹脂)を封入したパッケージ型のLED素子(SMDタイプのLED素子)を、1個又は複数個、基板に実装した構成である。
その他、上記各実施の形態に対して当業者が思い付く各種変形を施して得られる形態や、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。