以下、添付の図面を用いて、本実施形態にかかる情報処理装置、プログラム、情報処理システムの一例について説明する。
図1は、本実施形態にかかる情報処理システムの全体構成の一例を示す図である。情報処理システム1は、電源投入時の挿抜である活性挿抜に対応したインタフェースを有するプラットフォーム10−1と、複数のプラットフォーム10−2〜10−8と、を中継装置30を介して通信可能に接続した情報処理システムである。図1に示すように、本実施形態にかかる情報処理システム1は、プラットフォーム10−1〜10−8と、中継装置30と、を備えている。
プラットフォーム10−1〜10−8は、中継装置30を介して、通信可能に接続されている。プラットフォーム10−1〜10−8は、例えば、中継装置30が設けられたボード上のスロット(接続部の一例)に挿入される。また、複数のスロットのうち、何れかのスロットは、プラットフォーム10−1〜10−8が挿入されていない空き状態であってもよい。以下の説明では、各プラットフォーム10−1〜10−8を区別する必要がなく、任意のプラットフォーム10−1〜10−8を示す場合には、プラットフォーム10と記載する。
プラットフォーム10−1は、プラットフォーム10−2〜10−8を管理して、プラットフォーム10−2〜10−8に各種処理を実行させるメインの情報処理装置である。
プラットフォーム10−1には、モニタ21と、入力装置22とが接続されている。モニタ21は、例えば液晶表示装置等の各種画面を表示する。入力装置22は、例えばキーボードやマウス等の各種操作を受け付ける。
プラットフォーム10−2〜10−8は、プラットフォーム10−1の要求に基づいて、例えば、AI(Artificial Intelligence)推論処理や画像処理等を実行するサブの情報処理装置である。また、プラットフォーム10−2〜10−8は、それぞれが異なる機能を有していてもよいし、複数のプラットフォーム10毎に機能を有していてもよい。
プラットフォーム10−1〜10−8は、ホスト側として動作可能なルートコンプレックス(RC:Root Complex)11−1〜11−8有する。以下の説明では、各ルートコンプレックス11−1〜11−8を区別する必要がなく、任意のルートコンプレックス11−1〜11−8を示す場合には、ルートコンプレックス11と記載する。
ルートコンプレックス11は、中継装置30の各エンドポイント31−1〜31−8との通信を実行する。すなわち、プラットフォーム10と中継装置30とは、PCIe(Peripheral Component Interconnect Express)等の通信規格により通信可能に接続される。プラットフォーム10と中継装置30とは、PCIeに限らず他の通信規格により接続されていてもよい。
中継装置30は、複数のエンドポイント(EP:End Point)31−1〜31−8を有する。また、中継装置30は、エンドポイント31−1〜31−8に接続されたルートコンプレックス11を有する複数のプラットフォーム10間での通信を中継する。
エンドポイント31−1〜31−8は、プラットフォーム10のルートコンプレックス11との通信を実行する。以下の説明では、各エンドポイント31−1〜31−8を区別する必要がなく、任意のエンドポイント31−1〜31−8を示す場合には、エンドポイント31と記載する。
図2は、本実施形態にかかる情報処理システムの各装置のハードウェア構成の一例を示す図である。次に、図2を用いて、情報処理システム1の各装置のハードウェア構成の一例について説明する。ここでは、プラットフォーム10−1のハードウェア構成を例に説明する。しかし、プラットフォーム10−2〜10−8も同様の構成になっている。
プラットフォーム10−1は、AI処理や画像処理等の演算処理を行なうコンピュータである。プラットフォーム10−1は、ルートコンプレックス11−1と、マイクロコンピュータ(以下、外部マイコンと言う)16−1と、を備える。外部マイコン16−1は、プロセッサ12−1と、メモリ13−1と、記憶部14−1と、通信部15−1と、を備える。また、ルートコンプレックス11−1、プロセッサ12−1、メモリ13−1、記憶部14−1、および通信部15−1は、バスを介して通信可能に接続される。以下の説明では、外部マイコン16−1〜16−8を区別する必要がなく、任意の外部マイコン16−1〜16−8を示す場合には、外部マイコン16と記載する。
プロセッサ12−1は、プラットフォーム10−1全体を制御する。プロセッサ12−1は、マルチプロセッサであってもよい。また、プロセッサ12−1は、例えばCPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)のいずれか一つであってもよい。また、プロセッサ12は、CPU、MPU、GPU、DSP、ASIC、PLD、FPGAのうちの2種類以上の要素の組み合わせであってもよい。以下の説明では、プロセッサ12−1〜12−8を区別する必要がなく、任意のプロセッサ12−1〜12−8を示す場合には、プロセッサ12と記載する。
メモリ13−1は、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)を含む記憶メモリである。メモリ13−1のROMには、各種ソフトウェアプログラムやこのプログラム用のデータ類が書き込まれている。メモリ13−1上のソフトウェアプログラムは、プロセッサ12に適宜読み込まれて実行される。また、メモリ13−1のRAMは、一次記憶メモリあるいはワーキングメモリとして利用される。以下の説明では、メモリ13−1〜13−8を区別する必要がなく、任意のメモリ13−1〜13−8を示す場合には、メモリ13と記載する。
記憶部14−1は、ハードディスクドライブ(HDD:Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、ストレージクラスメモリ(SCM:Storage Class Memory)等の記憶装置であって、種々のデータを格納するものである。例えば、記憶部14−1には各種ソフトウェアプログラムが記憶される。以下の説明では、記憶部14−1〜14−8を区別する必要がなく、任意の記憶部14−1〜14−8を示す場合には、記憶部14と記載する。
プラットフォーム10においては、プロセッサ12がメモリ13や記憶部14に格納されたソフトウェアプログラムを実行することで各種機能を実現する。
なお、上記の各種ソフトウェアプログラムは、必ずしもメモリ13や記憶部14に記憶されている必要はない。例えば、媒体読取装置等が読み取り可能な記憶媒体に記憶されたプログラムを、プラットフォーム10が読み出して実行するようにしてもよい。プラットフォーム10が読み取り可能な記憶媒体は、例えば、CD−ROMやDVDディスク、USB(Universal Serial Bus)メモリ等の可搬型記録媒体、フラッシュメモリ等の半導体メモリ、ハードディスクドライブ等が対応する。また、公衆回線、インターネット、LAN等に接続された装置にこの情報処理プログラムを記憶させておき、プラットフォーム10がこれらから情報処理プログラムを読み出して実行するようにしてもよい。
通信部15−1は、中継装置30の電源制御基板40との通信を実行するためのインタフェースである。例えば、通信部15−1は、I2C(Inter-Integrated Circuit)等の通信規格により通信を実行する。以下の説明では、通信部15−1〜15−8を区別する必要がなく、任意の通信部15−1〜15−8を示す場合には、通信部15と記載する。
次に、中継装置30について説明する。中継装置30は、プラットフォーム10毎に設けられたエンドポイント31−1〜31−8と、プロセッサ32と、メモリ33と、記憶部34と、内部バス35と、PCIeバス36と、電源制御基板40と、を備える情報処理装置である。以下の説明では、各エンドポイント31−1〜31−8を区別する必要がなく、任意のエンドポイント31−1〜31−8を示す場合には、エンドポイント31と記載する。
エンドポイント31は、プラットフォーム10毎に設けられ、データの送受信を実行する。例えば、エンドポイント31は、接続されたプラットフォーム10からデータを受信した場合に、PCIeバス36を介して、送信先のプラットフォーム10に接続されたエンドポイント31に受信したデータを送信する。
例えば、ルートコンプレックス11は、DMA(Direct Memory Access)転送により他のプラットフォーム10にデータを送信する。また、エンドポイント31は、データの送信元のプラットフォーム10に接続されたエンドポイント31から、PCIeバス36を介してデータを受信した場合に、接続されたプラットフォーム10に受信したデータを送信する。
プロセッサ32は、中継装置30全体を制御する。プロセッサ32は、マルチプロセッサであってもよい。また、プロセッサ32は、例えば、CPU、MPU、GPU、DSP、ASIC、PLD、FPGAのいずれか一つであってもよい。また、プロセッサ32は、CPU、MPU、GPU、DSP、ASIC、PLD、FPGAのうちの2種類以上の要素の組み合わせであってもよい。
メモリ33は、ROM、およびRAMを含む記憶装置である。ROMには、各種ソフトウェアプログラムやこのプログラム用のデータ類が書き込まれている。メモリ33に記憶されたプログラムは、プロセッサ32に読み込まれて実行される。また、RAMは、ワーキングメモリとして利用される。
記憶部34は、ハードディスクドライブ、SSD、ストレージクラスメモリ等の記憶装置であって、種々のデータを格納するものである。例えば、記憶部34には各種ソフトウェアプログラムが記憶される。
内部バス35は、プロセッサ32、メモリ33、記憶部34、およびPCIeバス36を通信可能に接続する。
PCIeバス36は、複数のエンドポイント31、および内部バス35を通信可能に接続する。すなわち、PCIeバス36は、複数のエンドポイント31間でデータを転送可能に接続する。また、PCIeバス36は、例えばPCIe規格に準拠したバスである。
電源制御基板40は、プラットフォーム10への電力の供給、および外部マイコン16の起動を制御するマイクロコンピュータ(以下、内部マイコンと言う。第2マイコンの一例。)41を有する。電源制御基板40は、例えば、マイクロコンピュータやマイクロコントローラを有する集積回路である。電源制御基板40は、中継装置30の再起動時にもプラットフォーム10に電力を供給する。また、電源制御基板40は、プラットフォーム10、および中継装置30のプロセッサ32と接続されている。
図3は、本実施形態にかかる情報処理システムが有するプラットフォームおよび電源制御基板のハードウェア構成の一例を示す図である。次に、図3を用いて、プラットフォーム10(プラットフォーム10−2〜10−7)および電源制御基板40のハードウェア構成の一例について説明する。
まず、プラットフォーム10(外部の情報処理装置または第1情報処理装置の一例)のハードウェア構成の一例について説明する。プラットフォーム10は、図3に示すように、外部マイコン16(外部制御部または第1制御部の一例)、冷却用ファン17、温度センサ18、およびDCDCコンバータ19を有する。また、プラットフォーム10は、電源制御基板40を介して、PSU(Power Supply Unit)50から、12.0Vおよび3.3Vの電力の供給を受けて、動作する。
冷却用ファン17は、外部マイコン16の冷却用のファンの一例である。本実施形態では、冷却用ファン17は、DCDCコンバータ19を介して、PSU50から5.0Vの電力の供給を受けて動作する。また、本実施形態では、冷却用ファン17は、中継装置30が有するスロットSの拡張ピンを介して電源制御基板40から送信されるFAN_PWM(Pulse Width Modulation)_OUT信号が示す回転数に従って回転して、外部マイコン16を冷却する。ここで、拡張ピンは、中継装置30のボード上に設けられるスロットSのピンのうちPCIeの通信規格に従ったプラットフォーム10との通信に用いるピン(以下、PCIeピンと言う)以外のピンである。また、ここで、FAN_PWM_OUT信号は、冷却用ファン17の制御信号の一例であり、例えば、冷却用ファン17の回転数を指示する駆動信号である。また、本実施形態では、冷却用ファン17は、電源制御基板40に対して、FAN_TACH(Tachometer)信号を出力する。ここで、FAN_TACH信号は、冷却用ファン17の動作状態を示す動作信号の一例であり、例えば、冷却用ファン17の回転数の計測結果を示す信号である。
DCDCコンバータ19は、PSU50から冷却用ファン17へ供給する電力の電圧を変換する。本実施形態では、DCDCコンバータ19は、PSU50から供給される12.0Vの電力を、5.0Vの電力に変換して、冷却用ファン17へ供給する。温度センサ18は、外部マイコン16の温度を検出する。そして、温度センサ18は、外部マイコン16の温度の検出結果を、電源制御基板40に出力する。本実施形態では、温度センサ18は、I2C(Inter-Integrated Circuit)等のシリアル通信によって、外部マイコン16の温度の検出結果を、電源制御基板40に出力する。
外部マイコン16は、AI処理や画像処理等の演算処理を実行するマイコンである。本実施形態では、外部マイコン16は、電源制御基板40から送信されるPCIE_P_BTN信号に従って、起動処理を実行する。ここで、PCIE_P_BTN信号は、外部マイコン16の起動を指示する起動信号の一例である。本実施形態では、PCIE_P_BTN信号は、外部マイコン16を起動させる場合にはハイとなり、外部マイコン16を停止させる場合にはロウとなる。
また、本実施形態では、外部マイコン16は、電源制御基板40に対して、PCIE_STATE信号を送信する。ここで、PCIE_STATE信号は、外部マイコン16自身の起動状態を示す信号である。本実施形態では、PCIE_STATE信号は、外部マイコン16の起動処理が完了した場合にはハイとなり、外部マイコン16の起動が完了していない場合にはロウとなる。
次に、中継装置30(第2情報処理装置の一例)が有する電源制御基板40のハードウェア構成の一例について説明する。電源制御基板40は、図3に示すように、内部マイコン41、温度センサ切替回路42、TACH信号切替回路43、ブリッジボードファン44、温度センサ45、反転回路46、DCDCコンバータ47,48、およびスイッチ49,52を有する。
スイッチ49は、PSU50からプラットフォーム10への12.0Vの電力の供給をオンまたはオフするスイッチである。本実施形態では、スイッチ49は、内部マイコン41から入力されるPCIE_SW_ON信号に従って、プラットフォーム10への電力の供給をオンまたはオフする。ここで、PCIE_SW_ON信号は、プラットフォーム10への電力の供給のオンまたはオフを指示する信号である。本実施形態では、PCIE_SW_ON信号は、プラットフォーム10への電力の供給をオンする場合にはハイとなり、プラットフォーム10への電力の供給をオフする場合にはロウとなる。電源制御基板40は、中継装置30が有するスロットSの数の分のスイッチ49を有する。
DCDCコンバータ47は、PSU50からプラットフォーム10へ供給する電力の電圧を変換する。本実施形態では、DCDCコンバータ47は、PSU50から供給される12.0Vの電力を、3.3Vの電力に変換して、プラットフォーム10へ供給する。本実施形態では、DCDCコンバータ47は、内部マイコン41から入力されるPCIE_SW_ON信号によって、プラットフォーム10への電力の供給のオンが指示された場合に、PSU50から供給される12.0Vの電力を、3.3Vの電力に変換して、プラットフォーム10へ供給する。電源制御基板40は、中継装置30が有するスロットSの数の分のDCDCコンバータ47を有する。
DCDCコンバータ48は、PSU50から供給される待機電力の電圧を変換する。本実施形態では、DCDCコンバータ48は、常時(すなわち、プラットフォーム10がスロットSに接続されているか否かに関わらず)、PSU50から供給される11.0Vの待機電力を、3.3Vの待機電力に変換する。電源制御基板40は、中継装置30が有するスロットSの数の分のDCDCコンバータ48を有する。
スイッチ52は、PSU50からプラットフォーム10への待機電力の供給をオンまたはオフするスイッチである。本実施形態では、スイッチ52は、プラットフォーム10から入力されるPCIE_PRESENT信号が、プラットフォーム10がスロットSに接続されていることを示している場合、PSU50からプラットフォーム10への待機電力の供給をオンする。一方、スイッチ52は、プラットフォーム10から入力されるPCIE_PRESENT信号が、プラットフォーム10がスロットSに接続されていないことを示している場合、PSU50からプラットフォーム10への待機電力の供給をオフする。電源制御基板40は、中継装置30が有するスロットSの数の分のスイッチ52を有する。
ここで、PCIE_PRESENT信号は、プラットフォーム10がスロットSに接続されているか否かを示す信号である。本実施形態では、PCIE_PRESENT信号は、プラットフォーム10がスロットSに接続されている場合にはハイとなり、プラットフォーム10がスロットSに接続されていない場合にはロウとなる。電源制御基板40には、中継装置30が有するスロットSの数の分のPCIE_PRESENT信号が入力される。反転回路46は、プラットフォーム10から入力されるPCIE_PRESENT信号のレベルと反転させる。
ブリッジボードファン44は、内部マイコン41の冷却用のファンの一例である。本実施形態では、ブリッジボードファン44は、内部マイコン41から入力されるFAN_PWM_IN信号が示す回転数に従って回転して、内部マイコン41を冷却する。ここで、FAN_PWM_IN信号は、ブリッジボードファン44の制御信号の一例であり、例えば、ブリッジボードファン44の回転数を指示する駆動信号である。また、本実施形態では、ブリッジボードファン44は、内部マイコン41に対して、FAN_TACH信号を出力する。ここで、FAN_TACH信号は、ブリッジボードファン44の動作状態を示す信号であり、例えば、ブリッジボードファン44の回転数の計測結果を示す信号である。
TACH信号切替回路43は、各プラットフォーム10の冷却用ファン17からFAN_TACH信号を受信し、当該受信したFAN_TACH信号のうち、異常検出対象の冷却用ファン17から受信したFAN_TACH信号を選択して、内部マイコン41に入力する信号切替回路の一例である。本実施形態では、TACH信号切替回路43は、各プラットフォーム10の冷却用ファン17に加えて、ブリッジボードファン44からもFAN_TACH信号を受信し、冷却用ファン17およびブリッジボードファン44から受信したFAN_TACH信号のうち、異常検出対象の冷却用ファン17から受信したFAN_TACH信号を選択して、内部マイコン41に入力する。
本実施形態では、TACH信号切替回路43は、ブリッジボードファン44から受信するFAN_TACH信号、および各プラットフォーム10の冷却用ファン17から受信するFAN_TACH信号のうち、2つのFAN_TACH信号(FAN_TACH1信号、およびFAN_TACH2信号)を、I2Cのシリアル通信によって、内部マイコン41に入力する。また、本実施形態では、TACH信号切替回路43は、内部マイコン41から入力されるPCIE_FAN_SEL1信号およびPCIE_FAN_SEL2信号に従って、ブリッジボードファン44から受信するFAN_TACH信号、および各プラットフォーム10の冷却用ファン17から受信するFAN_TACH信号のうち、内部マイコン41に入力する2つのFAN_TACH信号を選択する。ここで、PCIE_FAN_SEL1信号およびPCIE_FAN_SEL2信号は、内部マイコン41に入力するFAN_TACH信号の切り替えを指示する信号である。
例えば、TACH信号切替回路43は、表1に示すように、PCIE_FAN_SEL1信号およびPCIE_FAN_SEL2信号が共にロウである場合、スロット番号:2のスロットに接続されるプラットフォーム10−2の冷却用ファン17から受信するFAN_TACH信号(FAN_TACH1信号)、およびスロット番号:6のスロットに接続されるプラットフォーム10−6の冷却用ファン17から受信するFAN_TACH信号(FAN_TACH2信号)を内部マイコン41に入力する。
また、TACH信号切替回路43は、表1に示すように、PCIE_FAN_SEL1信号がロウでかつPCIE_FAN_SEL2信号がハイである場合、スロット番号:4のスロットに接続されるプラットフォーム10−4の冷却用ファン17から受信するFAN_TACH信号(FAN_TACH1信号)、およびスロット番号:0のスロットに接続されるプラットフォーム10−1から受信するFAN_TACH信号(FAN_TACH2信号)を内部マイコン41に入力する。
また、TACH信号切替回路43は、表1に示すように、PCIE_FAN_SEL1信号がハイでかつPCIE_FAN_SEL2信号がロウである場合、スロット番号:3のスロットに接続されるプラットフォーム10−3の冷却用ファン17から受信するFAN_TACH信号(FAN_TACH1信号)、およびスロット番号:7のスロットに接続されるプラットフォーム10−7の冷却用ファン17から受信するFAN_TACH信号(FAN_TACH2信号)を内部マイコン41に入力する。
また、TACH信号切替回路43は、表1に示すように、PCIE_FAN_SEL1信号およびPCIE_FAN_SEL2信号が共にハイである場合、スロット番号:5のスロットに接続されるプラットフォーム10−5の冷却用ファン17から受信するFAN_TACH信号(FAN_TACH1信号)、およびブリッジボードファン44から受信するFAN_TACH信号(FAN_TACH2信号)を内部マイコン41に入力する。
温度センサ45は、内部マイコン41の温度を検出する。そして、温度センサ45は、内部マイコン41の温度の検出結果を、内部マイコン41に出力する。本実施形態では、温度センサ45は、I2Cのシリアル通信によって、内部マイコン41の温度の検出結果を示すデータ信号と、クロック信号と、を内部マイコン41に出力する。
温度センサ切替回路42は、各プラットフォーム10の温度センサ18から入力される外部マイコン16の温度の検出結果、および温度センサ45から入力される内部マイコン41の温度の検出結果を内部マイコン41に入力する。本実施形態では、温度センサ切替回路42は、I2Cのシリアル通信によって、温度センサ18,45による温度の検出結果を示すデータ信号(I2C_SDA_MCU_SW1信号)、およびクロック信号(I2C_SCL_MCU_SW1信号)を内部マイコン41に入力する。また、本実施形態では、温度センサ切替回路42は、内部マイコン41から入力されるPCIE_I2C_SEL信号に従って、温度センサ18,45から入力される温度の検出結果のうち、内部マイコン41に入力する温度の検出結果を切り替える。ここで、PCIE_I2C_SEL信号は、内部マイコン41に入力する温度の検出結果の切り替えを指示する信号である。
例えば、表2に示すように、プラットフォーム10−1〜10−8のそれぞれに搭載される温度センサ18および電源制御基板40に搭載される温度センサ45には、7ビットのスレーブアドレス(例えば、48h、49h、4Ah、4Bh)が割り当てられている。そして、PCIE_I2C_SEL信号がロウの場合には、温度センサ切替回路42は、電源制御基板40に搭載される温度センサ45による温度の検出結果、および中継装置30が有するスロットSのうちスロット番号:2〜4のスロットSに接続されるプラットフォーム10−2〜10−4に搭載される温度センサ18による温度の検出結果を示すデータ信号(I2C_SDA_MCU_SW1信号)、およびクロック信号(I2C_SCL_MCU_SW1信号)を内部マイコン41に入力する。
一方、PCIE_I2C_SEL信号がハイの場合には、温度センサ切替回路42は、スロット番号:0,5〜7のスロットSに接続されるプラットフォーム10−1,10−5〜10−7に搭載される温度センサ18による温度の検出結果を示すデータ信号(I2C_SDA_MCU_SW1信号)、およびクロック信号(I2C_SCL_MCU_SW1信号)を内部マイコン41に入力する。
内部マイコン41は、CPUや、MPU、GPU、DSP、ASIC、PLD、FPGA等のプロセッサが、記憶部に記憶されるソフトウェアプログラムを実行することにより、上述したように、プラットフォーム10への電力の供給、および外部マイコン16の起動の制御等を実行する。ここで、記憶部は、例えば、CD−ROMやDVDディスク、USBメモリ等の可搬型記録媒体、フラッシュメモリ等の半導体メモリ、ハードディスクドライブ等が対応する。また、公衆回線、インターネット、LAN等に接続された装置にこの情報処理プログラムを記憶させておき、プラットフォーム10がこれらから情報処理プログラムを読み出して実行するようにしても良い。本実施形態では、内部マイコン41は、プロセッサが記憶部に記憶されるソフトウェアプログラムを実行することにより、プラットフォーム10への電力の供給および外部マイコン16の起動の制御等を実現しているが、これに限定するものではなく、回路基板等のハードウェアにより実現することも可能である。本実施形態では、内部マイコン41は、スイッチ49およびDCDCコンバータ47に対して、PCIE_SW_ON信号を出力することによって、PSU50からプラットフォーム10への電力の供給を制御する。
また、本実施形態では、内部マイコン41は、外部マイコン16に対して、PCIE_P_BTN信号を送信して、外部マイコン16の起動を指示する。また、本実施形態では、内部マイコン41は、外部マイコン16からPCIE_STATE信号を受信し、当該PCIE_STATE信号に基づいて、外部マイコン16の起動処理が完了したか否かを判断する。
ところで、従来、プラットフォームに搭載されるマイコンの冷却用のファンは、当該プラットフォーム自身によって制御されている。例えば、各プラットフォームは、1つのファンに対して、1つのファンコントローラを搭載して、当該ファンコントローラによってファンを制御している。しかしながら、プラットフォームに搭載される冷却用のファンを、当該プラットフォーム自身によって制御する場合、当該プラットフォームの起動前に、ファンが正常に動作するか否かをチェックすることが困難である。また、プラットフォームに対して、冷却用のファン専用のファンコントローラを搭載することも可能であるが、ファンの数だけ、ファンコントローラが必要となる。
そこで、本実施形態では、内部マイコン41(制御部または第2制御部の一例)が、外部マイコン16へのPCIE_P_BTN信号のロウからハイへの変更に先立って(すなわち、外部マイコン16の起動に先立って)、拡張ピンを介して、プラットフォーム10の冷却用ファン17から、FAN_TACH信号を受信し、当該FAN_TACH信号に基づいて、冷却用ファン17が正常に動作しているか否かを判断する。
そして、内部マイコン41は、冷却用ファン17が正常に動作していると判断した場合、PCIE_P_BTN信号をロウからハイに変更する(すなわち、外部マイコン16に対して起動を指示する)。これにより、外部マイコン16が起動していなくても、冷却用ファン17が正常に動作するか否かを判断した後に、外部マイコン16に対して起動を指示することができる。その結果、安全性の高い情報処理システムを提供することが可能となる。
また、本実施形態では、内部マイコン41は、ブリッジボードファン44からもFAN_TACH信号を受信し、当該FAN_TACH信号に基づいて、ブリッジボードファン44が正常に動作しているか否かを判断する。
また、本実施形態では、内部マイコン41は、プラットフォーム10に搭載される冷却用ファン17が正常に動作しているか否かを判断する場合、プラットフォーム10−2〜10−8のそれぞれに搭載される冷却用ファン17のうち、スロット番号が低いスロットSに接続されるプラットフォーム10の冷却用ファン17から順に、正常に動作しているか否かを判断する。
具体的には、内部マイコン41は、まず、PCIE_FAN_SEL1信号およびPCIE_FAN_SEL2を共にロウに設定する。これにより、TACH信号切替回路43は、スロット番号:2のスロットSに接続されるプラットフォーム10−2の冷却用ファン17から受信するFAN_TACH信号を選択して、FAN_TACH1信号として内部マイコン41に入力する。そして、内部マイコン41は、FAN_TACH1信号に基づいて、プラットフォーム10−2の冷却用ファン17が正常に動作しているか否かを判断する。
次いで、内部マイコン41は、PCIE_FAN_SEL1信号をハイに設定しかつPCIE_FAN_SEL2信号をロウに設定する。これにより、TACH信号切替回路43は、スロット番号:3のスロットSに接続されるプラットフォーム10−3の冷却用ファン17から受信するFAN_TACH信号を選択して、FAN_TACH1信号として内部マイコン41に入力する。そして、内部マイコン41は、FAN_TACH1信号に基づいて、プラットフォーム10−3の冷却用ファン17が正常に動作しているか否かを判断する。これにより、複数のプラットフォーム10の冷却用ファン17のうち、任意のプラットフォーム2の外部マイコン16を冷却する冷却用ファン17が正常に動作しているか否かを判断することができる。
次いで、内部マイコン41は、PCIE_FAN_SEL1信号をロウに設定しかつPCIE_FAN_SEL2信号をハイに設定する。これにより、TACH信号切替回路43は、スロット番号:4のスロットSに接続されるプラットフォーム10−4の冷却用ファン17から受信するFAN_TACH信号を選択し、FAN_TACH1信号として内部マイコン41に入力する。そして、内部マイコン41は、FAN_TACH1信号に基づいて、プラットフォーム10−4の冷却用ファン17が正常に動作しているか否かを判断する。
次いで、内部マイコン41は、PCIE_FAN_SEL1信号およびPCIE_FAN_SEL2信号を共にハイに設定する。これにより、TACH信号切替回路43は、スロット番号:5のスロットSに接続されるプラットフォーム10−5の冷却用ファン17から受信するFAN_TACH信号を選択し、FAN_TACH1信号として内部マイコン41に入力する。そして、内部マイコン41は、FAN_TACH1信号に基づいて、プラットフォーム10−5の冷却用ファン17が正常に動作しているか否かを判断する。
次いで、内部マイコン41は、PCIE_FAN_SEL1信号およびPCIE_FAN_SEL2信号を共にロウに設定する。これにより、TACH信号切替回路43は、スロット番号:6のスロットSに接続されるプラットフォーム10−6の冷却用ファン17から受信するFAN_TACH信号を選択し、FAN_TACH2信号として内部マイコン41に入力する。そして、内部マイコン41は、FAN_TACH2信号に基づいて、プラットフォーム10−6の冷却用ファン17が正常に動作しているか否かを判断する。
次いで、内部マイコン41は、PCIE_FAN_SEL1信号をハイに設定しかつPCIE_FAN_SEL2信号をロウに設定する。これにより、TACH信号切替回路43は、スロット番号:7のスロットSに接続されるプラットフォーム10−7の冷却用ファン17から受信するFAN_TACH信号を選択し、FAN_TACH2信号として内部マイコン41に入力する。そして、内部マイコン41は、FAN_TACH2信号に基づいて、プラットフォーム10−7の冷却用ファン17が正常に動作しているか否かを判断する。
また、内部マイコン41は、冷却用ファン17に対して、FAN_PWM_OUT信号を送信する。そして、内部マイコン41は、FAN_PWM_OUT信号によって指示した回転数と、冷却用ファン17から受信するFAN_TACH信号が示す回転数と、に基づいて、冷却用ファン17が正常に動作しているか否かを判断する。これにより、内部マイコン41から指示した回転数以上の回転数で冷却用ファン17が回転していない場合に、外部マイコン16が起動することを防止できる。その結果、冷却用ファン17が正常に動作していないにも関わらず、外部マイコン16が起動して当該外部マイコン16が十分に冷却されず、外部マイコン16に不具合が生じることを防止できる。本実施形態では、内部マイコン41は、冷却用ファン17が正常に動作しているか否かを判断する際、FAN_PWM_OUT信号のデューティ比を、0%〜100%まで、予め設定される割合(例えば、20%)で上げる。そして、内部マイコン41は、冷却用ファン17から受信するFAN_TACH信号が示す回転数が、FAN_PWM_OUT信号のデューティ比:100%により指示される回転数:900rpm以上である場合、冷却用ファン17が正常に動作していると判断する。一方、内部マイコン41は、冷却用ファン17から出力されるFAN_TACH信号が示す回転数が、FAN_PWM_OUT信号のデューティ比:100%により指示される回転数:900rpm未満である場合、冷却用ファン17の動作に異常があると判断する。
また、本実施形態では、内部マイコン41は、各プラットフォーム10の冷却用ファン17が正常に動作しているか否かの判断に先立って、各プラットフォーム10から入力されるPCIE_PRESENT信号に従って、異常検出対象の冷却用ファン17を搭載するプラットフォーム10がスロットSに接続されているか否かを判断する。そして、内部マイコン41は、異常検出対象の冷却用ファン17を搭載するプラットフォーム10から入力されるPCIE_PRESENT信号がハイである場合、当該プラットフォーム10がスロットSに接続されていると判断して、異常検出対象の冷却用ファン17が正常に動作しているか否かを判断する。
例えば、内部マイコン41は、FAN_PWM_OUT信号のデューティ比が100%に達する度に、PCIE_FAN_SEL1信号およびPCIE_FAN_SEL2信号を制御して、異常検出対象の冷却用ファン17の切り替えを実行して、当該異常検出対象の冷却用ファン17から、FAN_PWM_OUT信号のデューティ比が100%に設定された際の予め設定される時間(例えば、2秒間)の回転数の計測結果であるFAN_TACH信号を受信する。そして、内部マイコン41は、受信したFAN_TACH信号が示す回転数が予め設定される回転数(例えば、900rpm)以上である場合、異常検出対象の冷却用ファン17が正常に動作していると判断する。一方、内部マイコン41は、受信したFAN_TACH信号が示す回転数が予め設定される回転数未満である場合、異常検出対象の冷却用ファン17の動作に異常があると判断する。内部マイコン41は、以上の処理を、異常検出対象となる全ての冷却用ファン17について繰り返す。
また、内部マイコン41は、ブリッジボードファン44に対して、FAN_PWM_IN信号を出力する。そして、内部マイコン41は、FAN_PWM_IN信号によって指示した回転数と、ブリッジボードファン44から受信するFAN_TACH信号が示す回転数と、に基づいて、ブリッジボードファン44が正常に動作しているか否かを判断する。本実施形態では、内部マイコン41は、冷却用ファン17と同様にして、ブリッジボードファン44が正常に動作しているか否かを判断する。
また、内部マイコン41は、各プラットフォーム10の温度センサ18から、当該各プラットフォーム10が有する外部マイコン16の温度の検出結果を受信する。そして、内部マイコン41は、各プラットフォーム10の温度センサ18から受信する温度の検出結果のうち最も高い温度に従って、各プラットフォーム10の冷却用ファン17の回転数を決定し、当該決定した回転数を指示するFAN_PWM_OUT信号を冷却用ファン17に送信する。これにより、全てのプラットフォーム10の外部マイコン16を冷却可能な回転数で、冷却用ファン17を回転させることができるので、冷却用ファン17によって十分に冷却されない外部マイコン16が発生して、当該外部マイコン16に不具合が生じることを防止できる。
本実施形態では、内部マイコン41は、電源制御基板40が有する温度センサ45による内部マイコン41自身の温度の検出結果を受信する。そして、内部マイコン41は、内部マイコン41の温度の検出結果に従って、ブリッジボードファン44の回転数を決定し、当該決定した回転数を指示するFAN_PWM_IN信号をブリッジボードファン44に送信する。
例えば、内部マイコン41は、まず、PCIE_I2C_SEL信号をロウに設定する。次いで、内部マイコン41は、スレーブアドレス:48hの温度センサ(電源制御基板40が有する温度センサ45)にアクセスして、当該温度センサ45による温度の検出結果を受信する。そして、内部マイコン41は、温度センサ45による温度の検出結果を当該内部マイコン41が有するレジスタに内部情報として保存する。さらに、内部マイコン41は、温度センサ45による温度の検出結果と、ブリッジボードファンテーブルと、を照合して、当該温度の検出結果に応じたデューティ比のFAN_PWM_IN信号を、ブリッジボードファン44に送信する。ここで、ブリッジボードファンテーブルは、内部マイコン41の温度と、当該温度に適したFAN_PWM_IN信号のデューティ比と、を対応付けるテーブルである。
次に、内部マイコン41は、PCIE_I2C_SEL信号をロウに設定した状態のまま、スレーブアドレス:49h,4Ah,4Bhの温度センサ(スロット番号:2,3,4のスロットSに接続されるプラットフォーム10−2〜10−4の温度センサ18)にアクセスして、当該温度センサ18による温度の検出結果を受信する。そして、内部マイコン41は、プラットフォーム10−2〜10−4のそれぞれの温度センサ18による温度の検出結果を、レジスタに内部情報として保存する。
続いて、内部マイコン41は、PCIE_I2C_SEL信号をハイに設定する。次いで、内部マイコン41は、スレーブアドレス:49h,4Ah,4Bhの温度センサ(スロット番号:0,5,6,7のスロットSに接続されるプラットフォーム10−1,10−5〜10−7の温度センサ18)にアクセスして、当該温度センサ18による温度の検出結果を受信する。そして、内部マイコン41は、プラットフォーム10−1,10−5〜10−7の温度センサ18による温度の検出結果を、レジスタに内部情報として保存する。
その後、内部マイコン41は、レジスタに内部情報として記憶される温度の検出結果(プラットフォーム10−2〜10−7の温度センサ18による温度の検出結果)のうち、最も高い温度を特定する。さらに、内部マイコン41は、当該特定した温度と、冷却用ファンテーブルと、を照合して、当該温度に応じたデューティ比のFAN_PWM_OUT信号を、プラットフォーム10−2〜10−7のそれぞれの冷却用ファン17に出力する。ここで、冷却用ファンテーブルは、外部マイコン16の温度と、当該温度に適したFAN_PWM_OUT信号のデューティ比と、を対応付けるテーブルである。内部マイコン41は、上述した、温度センサ18,45による温度の検出結果に応じたFAN_PWM_IN信号およびFAN_PWM_OUT信号のデューティ比の設定を、予め設定される時間(例えば、1秒)毎に繰り返すものとする。
また、内部マイコン41は、冷却用ファン17から受信するFAN_TACH信号に基づいて、定期的に、冷却用ファン17が正常に動作しているか否かを判断する。これにより、外部マイコン16が起動した後に、冷却用ファン17に異常が発生したまま、外部マイコン16が動作を続けることを防止できる。本実施形態では、内部マイコン41は、外部マイコン16の起動処理が完了した後も、ブリッジボードファン44および冷却用ファン17から受信するFAN_TACH信号に基づいて、ブリッジボードファン44および冷却用ファン17が正常に動作しているか否かを判断する。そして、内部マイコン41は、ブリッジボードファン44が正常に動作していない場合、内部マイコン41自身の動作を終了させる。また、内部マイコン41は、冷却用ファン17が正常に動作していないプラットフォーム10に搭載される外部マイコン16の動作を終了させる。
例えば、内部マイコン41は、冷却用ファン17およびブリッジボードファン44が正常に動作しているか否かを判断する判断間隔を、タイマーに設定する。そして、タイマーによる判断間隔のカウントダウンが完了する度に、内部マイコン41は、冷却用ファン17のうち電源がオンされかつFAN_PWM_IN信号のデューティ比が0%でない冷却用ファン17、およびブリッジボードファン44から受信するFAN_TACH信号に基づいて、冷却用ファン17およびブリッジボードファン44が正常に動作しているか否かを判断する。その際、内部マイコン41は、外部マイコン16の起動前と同様にして、判断対象の冷却用ファン17を切り替えながら、全ての冷却用ファン17について、正常に動作しているか否かを判断する。
図4は、本実施形態にかかるTACH信号切替回路によるFAN_TACH信号の切替処理の一例を説明するための図である。次に、図4を用いて、TACH信号切替回路43によるFAN_TACH信号の切替処理の一例について説明する。
本実施形態では、TACH信号切替回路43は、図4に示すように、第1切替回路431、第2切替回路432、および第3切替回路433を備える。
第1切替回路431には、スロット番号:2〜5のスロットSに接続されるプラットフォーム10−2〜10−5のそれぞれの冷却用ファン17から送信されるFAN_TACH信号(FAN_TACH_PCIE2,FAN_TACH_PCIE3,FAN_TACH_PCIE4,FAN_TACH_PCIE5)、およびPCIE_FAN_SEL1信号が入力される。そして、PCIE_FAN_SEL1信号がロウである場合、第1切替回路431は、プラットフォーム10−2,10−4のそれぞれの冷却用ファン17から受信するFAN_TACH信号(FAN_TACH_PCIE2,FAN_TACH_PCIE4)を、第3切替回路433に出力する。一方、PCIE_FAN_SEL1信号がハイである場合、第1切替回路431は、プラットフォーム10−3,10−5のそれぞれの冷却用ファン17から受信するTACH信号(FAN_TACH_PCIE3,FAN_TACH_PCIE5)を、第3切替回路433に出力する。
第2切替回路432には、スロット番号:0,6,7のスロットSに接続されるプラットフォーム10−1,10−6,10−7のそれぞれの冷却用ファン17から送信されるFAN_TACH信号(FAN_TACH_INTEL,FAN_TACH_PCIE6,FAN_TACH_PCIE7)、ブリッジボードファン44から送信されるFAN_TACH信号(FAN_TACH_PCIE_FRONT)、およびPCIE_FAN_SEL1信号が入力される。そして、PCIE_FAN_SEL1信号がロウである場合、第2切替回路432は、プラットフォーム10−1,10−6のそれぞれの冷却用ファン17から受信するTACH信号(FAN_TACH_PCIE6,FAN_TACH_INTEL)を、第3切替回路433に出力する。一方、PCIE_FAN_SEL1信号がハイである場合、第2切替回路432は、プラットフォーム10−7の冷却用ファン17から受信するFAN_TACH信号(FAN_TACH_PCIE7)、およびブリッジボードファン44から受信するFAN_TACH信号(FAN_TACH_PCIE_FRONT)を、第3切替回路433に出力する。
第3切替回路433には、第1切替回路431および第2切替回路432から出力されるFAN_TACH信号、およびPCIE_FAN_SEL2信号が入力される。そして、PCIE_FAN_SEL1信号およびPCIE_FAN_SEL2信号が共にロウである場合、第3切替回路433は、第1切替回路431から入力されるFAN_TACH_PCIE2、および第2切替回路432から入力されるFAN_TACH_PCIE6を、内部マイコン41に入力する。また、PCIE_FAN_SEL1信号がロウかつPCIE_FAN_SEL2信号がハイである場合、第3切替回路433は、第1切替回路431から入力されるFAN_TACH_PCIE4、および第2切替回路432から入力されるFAN_TACH_INTELを、内部マイコン41に入力する。
また、PCIE_FAN_SEL1信号がハイかつPCIE_FAN_SEL2信号がロウである場合、第3切替回路433は、第1切替回路431から入力されるFAN_TACH_PCIE3、および第2切替回路432から入力されるFAN_TACH_PCIE7を、内部マイコン41に入力する。また、PCIE_FAN_SEL1信号およびPCIE_FAN_SEL2信号が共にハイである場合、第3切替回路433は、第1切替回路431から入力されるFAN_TACH_PCIE5、および第2切替回路432から入力されるFAN_TACH_FRONTを、内部マイコン41に入力する。以上の処理によって、TACH信号切替回路43は、内部マイコン41に入力するFAN_TACH信号の切替処理を実行する。
図5は、本実施形態にかかる温度センサ切替回路による内部マイコンへ入力する温度の検出結果の切替処理の一例を説明するための図である。次に、図5を用いて、温度センサ切替回路42による内部マイコン41へ入力する温度の検出結果の切替処理の一例について説明する。
本実施形態では、温度センサ切替回路42は、温度センサ45、およびスロット番号:0,2〜7のスロットSに接続されるプラットフォーム10−1〜10−7のそれぞれの温度センサ18から、当該温度センサ18,45による温度の検出結果を示すデータ信号(I2C_SDA_MCU)、およびクロック信号(I2C_SCL_MCU)を受信する。
そして、内部マイコン41から入力されるPCIE_I2C_SEL信号がロウの場合、温度センサ切替回路42は、温度センサ45による温度の検出結果を示すデータ信号(I2C_SDA_MCU_BB)およびプラットフォーム10−2〜10−4の温度センサ18による温度の検出結果を示すデータ信号(I2C_SDA_MCU_CN2,I2C_SDA_MCU_CN3,I2C_SDA_MCU_CN4)を含むデータ信号(I2C_SDA_MCU_SW1)と、温度センサ45からのクロック信号(I2C_SCL_MCU_BB)およびプラットフォーム10−2〜10−4の温度センサ18からのクロック信号(I2C_SCL_MCU_CN2,I2C_SCL_MCU_CN3,I2C_SCL_MCU_CN4)を含むクロック信号(I2C_SCL_MCU_SW1)を、内部マイコン41に入力する。
一方、内部マイコン41から入力されるPCIE_I2C_SEL信号がハイの場合、温度センサ切替回路42は、プラットフォーム10−1,10−5〜10−7の温度センサ18による温度の検出結果を示すデータ信号(I2C_SDA_MCU_PC,I2C_SDA_MCU_CN5,I2C_SDA_MCU_CN6,I2C_SDA_MCU_CN7)を含むデータ信号(I2C_SDA_MCU_SW1)と、プラットフォーム10−1,10−5〜10−7の温度センサ18からのクロック信号(I2C_SCL_MCU_PC,I2C_SCL_MCU_CN5,I2C_SCL_MCU_CN6,I2C_SCL_MCU_CN7)を含むクロック信号(I2C_SCL_MCU_SW1)と、を内部マイコン41に入力する。
図6は、本実施形態にかかる情報処理システムにおける外部マイコンの起動処理の流れの一例を示すシーケンス図である。次に、図6を用いて、本実施形態にかかる情報処理システムにおける外部マイコン16の起動処理の流れの一例について説明する。
スイッチ52は、PCIE_PRESENT信号がハイとなっている場合にオンして、当該PCIE_PRESENT信号が入力されているスロットSに接続されるプラットフォーム10に対して3.3Vの待機電力を供給する。その後、PSU50は、当該PSU50の電源のオンする電源ボタンが押下されると、PSU50から電源制御基板40への12.0Vの電力の供給を開始する(ステップS601)。
内部マイコン41は、TACH信号切替回路43を介して、ブリッジボードファン44からFAN_TACH信号を受信して、当該FAN_TACH信号に基づいて、ブリッジボードファン44が正常に動作しているか否かを判断するチェック処理を実行する(ステップS602)。そして、ブリッジボードファン44が正常に動作していると判断した場合、内部マイコン41は、電源制御基板40を起動させる(ステップS603)。
また、内部マイコン41は、スロット番号:1のスロットSに接続されるメインの情報処理装置として機能するプラットフォーム10−1に搭載される外部マイコン16に対して送信するPCIE_P_BTN信号をハイにして、当該外部マイコン16を起動させる。プラットフォーム10−1の外部マイコン16は、内部マイコン41から受信するPCIE_BTN信号がハイになると起動して、POST(Power On Self Test)処理を実行する(ステップS604)。
内部マイコン41は、PCIE_PRESENT信号に基づいて、プラットフォーム10−1が接続されるスロットS以外のスロットSに対して他のプラットフォーム10が接続されているか否かを判断する(ステップS605)。そして、内部マイコン41は、スイッチ49およびDCDCコンバータ47に出力するPCIE_SW_ON信号をハイにして、スロットSに接続されたプラットフォーム10に対する、PSU50から電力の供給を開始する(ステップS606)。
冷却用ファン17は、PSU50からの電力の供給を受けて、拡張ピンを介して内部マイコン41から送信されるFAN_PWM_OUT信号に従って回転する。内部マイコン41は、スロットSに接続されるプラットフォーム10の冷却用ファン17から入力されるFAN_TACH信号に基づいて、冷却用ファン17が正常に動作しているか否かを判断するチェック処理を実行する(ステップS607)。
そして、内部マイコン41は、スロットSに接続されるプラットフォーム10のうち、正常に動作していると判断されたプラットフォーム10の外部マイコン16に対してPCIE_P_BTN信号を出力して、当該外部マイコン16を起動させる(ステップS608)。その後、内部マイコン41は、外部マイコン16から入力されるPCIE_STATE信号がハイになると、当該外部マイコン16の起動処理が完了したと判断する(ステップS609)。
このように、本実施形態にかかる情報処理システム1によれば、外部マイコン16の起動していなくても、冷却用ファン17が正常に動作するか否かを判断した後に、外部マイコン16に対して起動を指示することができる。その結果、安全性の高い情報処理システム1を提供することが可能となる。
また、本実施形態にかかる情報処理システム1によれば、内部マイコン41から指示した回転数以上の回転数で冷却用ファン17が回転していない場合に、外部マイコン16が起動することを防止できるので、冷却用ファン17が正常に動作していないにも関わらず、外部マイコン16が起動して当該外部マイコン16が十分に冷却されず、外部マイコン16に不具合が生じることを防止できる。
また、本実施形態にかかる情報処理システム1によれば、複数のプラットフォーム10の冷却用ファン17のうち、任意のプラットフォーム2の外部マイコン16を冷却する冷却用ファン17が正常に動作しているか否かを判断することができる。
また、本実施形態にかかる情報処理システム1によれば、全てのプラットフォーム10の外部マイコン16を冷却可能な回転数で、冷却用ファン17を回転させることができるので、冷却用ファン17によって十分に冷却されない外部マイコン16が発生して、当該外部マイコン16に不具合が生じることを防止できる。
また、本実施形態にかかる情報処理システム1によれば、外部マイコン16が起動した後に、冷却用ファン17に異常が発生したまま、外部マイコン16が動作を続けることを防止できる。
上述の実施形態では、各部のI/OのインタフェースとしてPCIeを例に挙げて説明したが、インタフェースはPCIeに限定されない。例えば、各部のインタフェースは、データ転送バスによって、デバイス(周辺制御コントローラ)とプロセッサとの間でデータ転送を行える技術であればよい。データ転送バスは、1個の筐体等に設けられたローカルな環境(例えば、1つのシステムまたは1つの装置)で高速にデータを転送できる汎用のバスであってよい。インタフェースは、パラレルインターフェースおよびシリアルインターフェースのいずれであっても良い。
I/Oインタフェースは、シリアル転送の場合、ポイント・ツー・ポイント接続ができ、データをパケットベースで転送可能な構成でよい。尚、I/Oインタフェースは、シリアル転送の場合、複数のレーンを有してよい。I/Oインタフェースのレイヤ構造は、パケットの生成及び復号を行うトランザクション層と、エラー検出等を行うデータリンク層と、シリアルとパラレルとを変換する物理層とを有してよい。また、I/Oインタフェースは、階層の最上位であり1または複数のポートを有するルートコンプレックス、I/Oデバイスであるエンドポイント、ポートを増やすためのスイッチ、および、プロトコルを変換するブリッジ等を含んでよい。インタフェースは、送信するデータとクロック信号とをマルチプレクサによって多重化して送信してもよい。この場合、受信側は、デマルチプレクサでデータとクロック信号を分離して良い。