以下に、図面を参照しつつ、本発明の実施形態について説明する。本発明に係る遊技機の具体例として、メダルを遊技媒体として用いて遊技を実行可能なスロットマシンを挙げて説明する。しかし、遊技機は、このようなスロットマシンに限定されず、遊技球を遊技媒体として用いて遊技を実行可能な遊技機や、遊技媒体(メダルなど有体物の価値)を用いるものではなく内部的に付与される得点(電磁的方法により記録された情報など無体物の価値)を用いて遊技を実行可能な遊技機などの他の遊技機であってもよい。
<スロットマシンの構成例>
図1および図2を参照してスロットマシンの全体構成を説明する。図1は、スロットマシンの正面図である。図2は、スロットマシンの前面扉が開放された状態を示す斜視図である。
スロットマシン1は、前面に開口を有する箱状の筐体3と、筐体3の一辺において開閉自在に取り付けられた前面扉5とを含む部材から構成される。筐体3の前面は、前面扉5が筐体3に対して閉じられることにより閉塞される。前面扉5は、遊技場の管理者が管理する扉用鍵により筐体3に対して施錠・解除が可能となる。前面扉5が筐体3に対して閉じられた状態であるか否かは、扉センサ20により検出される。
図1に示すように、前面扉5の中央部分には、表示窓7が設けられている。表示窓7からは、複数種類の図柄が配列されているリール11L、11M、11R(以下、まとめてリール11L〜11Rともいう)を視認できる。リール11L〜11Rが回転すると、表示窓7からは、リール11L〜11R各々に配列されている図柄が可変表示している状態を視認できる。このように、表示窓7およびリール11L〜11Rにより、複数の図柄を可変表示する可変表示部13が形成される。
可変表示部13は、複数の可変表示列10を備えている。具体的に、可変表示部13は、表示窓7のうちリール11Lの前方に相当する部分とリール11Lとから構成される左可変表示列10L、表示窓7のうちリール11Mの前方に相当する部分とリール11Mとから構成される中可変表示列10M、および、表示窓7のうちリール11Rの前方に相当する部分とリール11Rとから構成される右可変表示列10Rを備えている。リール11L〜11Rが停止している状態において、左可変表示列10L、中可変表示列10M、および右可変表示列10R各々は、上段・中段・下段に図柄を停止表示できる。このため、表示窓7からは、9つの図柄を視認できる。
本実施形態では、役の入賞判定対象となる入賞ラインとして、左可変表示列10Lの中段、中可変表示列10Mの中段、右可変表示列10Rの中段により構成されるいわゆる中段ラインが設定されている。表示窓7には、入賞ラインNLが描かれている。
前面扉5の表示窓7の上方には、液晶表示器27が設けられている。液晶表示器27は、遊技(ゲーム)の進行に応じて、所定の画像を表示することにより演出を実行する。また、前面扉5の液晶表示器27の上方には、予め定められた役の図柄組合せや払出枚数等が刷られた説明パネル29が設けられ、さらに、説明パネル29の上方および左右各々には、ランプ部33L、33M、33Rが設けられている。ランプ部33L、33M、33Rは、LEDなどの光源を備え、遊技の進行に応じて発光することにより演出を実行する。
前面扉5の表示窓7の左側には、クレジット表示器45と、ペイアウト表示器46と、報知用表示器60と、有利期間報知ランプ80とが配設されている。クレジット表示器45は、遊技者所有のメダルのうち、スロットマシン1内において貯留(記憶)されているメダルの枚数であるクレジットを表示する。クレジットの上限枚数は50に設定されている。
ペイアウト表示器46は、役の入賞が発生したときにメダル(遊技媒体)の払出枚数を表示するとともに、エラー情報や設定示唆情報など各種情報の表示にも兼用される表示器である。設定示唆情報とは、設定値1〜6のうちの少なくともいずれかの設定値を特定可能にする情報であって、設定されている設定値を示唆する情報をいう。報知用表示器60は、遊技者にとって有利となる操作態様(例えば、操作タイミング、押し順など。以下、有利操作態様ともいう)や役抽選の結果などを特定するための所定情報を報知する表示器である。有利期間報知ランプ80は、有利操作態様を報知可能なAT遊技を許容できる有利な期間(以下、有利期間という)であることを報知する表示器である。
クレジット表示器45、ペイアウト表示器46、および報知用表示器60は、各々、例えば7セグメントLEDにより構成され、各セグメントの点灯態様に応じて情報を報知する。また、有利期間報知ランプ80は、例えばLEDにより構成され、有利期間において点灯し、有利期間ではない通常期間において消灯する。
前面扉5の表示窓7の下方には、各種の操作部が設けられている。操作部としては、ベットスイッチ15、最大ベットスイッチ17、演出操作部81、スタートスイッチ19、精算スイッチ23、ストップスイッチ21L、21M、21R(以下、まとめてストップスイッチ21L〜21Rともいう)、および、メダル投入口25が設けられている。
ベットスイッチ15は、クレジットを用いて1枚分のメダルを賭数設定するための操作を検出するスイッチである。最大ベットスイッチ17は、クレジットを用いて最大賭け枚数分のメダルを賭数設定するための操作を検出するスイッチである。最大賭け枚数とは、1回の遊技(以下、1遊技ともいう)について賭数設定できる最大の枚数(本実施形態では「3」に設定。)をいう。
演出操作部81は、演出に関わる操作を検出するスイッチである。演出に関わる操作には、演出を実行・発展させるための操作、演出モードやキャラクタ等を選択するための操作、および遊技履歴等を表示させる遊技者メニュー状態や設定履歴等を表示させる管理者メニュー状態へ移行させるための操作等を含む。
スタートスイッチ19は、リール11L〜11R各々を回転させて図柄の可変表示を開始させるための操作を検出するスイッチである。精算スイッチ23は、クレジットあるいは設定済の賭数に相当する枚数分のメダルを払い出させるための操作を検出するスイッチである。ストップスイッチ21L〜21Rは、各々、リール11L〜11Rのうちの対応するリールの回転を停止させて図柄の可変表示を停止させるための操作を検出するスイッチである。メダル投入口25は、遊技者がメダルを投入するための開口である。
演出操作部81を含む各種スイッチは、各々に対応する操作部(ボタン部)への操作を検出する。各種スイッチに対応する操作部は、光を透過する透過部材から構成されている。また、各種スイッチに対応する操作部の内部には、例えばLEDなどの光源が搭載されており、遊技の進行に応じて操作可能なタイミング(操作を有効に受付けるタイミング)等において発光することにより演出を実行する。
前面扉5における各種の操作部の下方には、キャラクタなどが刷られた下部パネル35が設けられている。また、下部パネル35の左右には、それぞれ下部ランプ部37L、37Rが設けられている。下部ランプ部37L、37Rは、例えばLEDなどの光源を備え、遊技の進行に応じて発光することにより演出を実行する。
また、下部パネル35の下方には、役入賞の発生等に応じてメダルを払い出すためのメダル払出口39、および、メダル払出口39から払い出されるメダルを受けるメダル受け41が設けられている。メダル払出口39の左右には、各々、遊技の進行に応じて効果音や音声などを出力することによる演出を行うためのスピーカ31L、31Rが設けられている。
次に、スロットマシン1の筐体3の内部構成について説明する。図2に示すように、スロットマシン1の筐体3内の中央には、リール11L〜11Rを横並びに収容するためのリールユニット9が設けられている。リールユニット9は、筐体3内の後壁に固定されている。リールユニット9は、リールモータ14L、14M、14R(図4参照。以下、リールモータ14L〜14Rともいう。)と、位置センサ55L、55M、55R(図4参照。以下、位置センサ55L〜55Rともいう)とを備えている。
リールモータ14L〜14Rは、各々、リールユニット9のフレームに対して横並びに固定されており、その回転軸にリール11L〜11Rのうちの対応するリールが固定されている。これにより、リールモータ14L〜14Rが駆動制御されることにより回転・停止する。リールモータ14L〜14Rは、例えばステッピングモータにより構成されている。
位置センサ55L〜55Rは、各々、リール11L〜11Rに設けられた突起部がリール回転に伴って所定位置を通過したことを検出するためのセンサである。位置センサ55L〜55Rは、例えばフォトインタラプタにより構成されている。位置センサ55L〜55Rは、各々対応するリールの突起部を検出したときに、そのリールの所定位置の図柄(例えば、図3の図柄番号19番の図柄)が表示窓7の中段に位置するように構成されている。
リールユニット9の上方には、メイン制御基板63およびサブ制御基板73が各々基板ケースに収納された状態で設置されている。基板ケースは、収納されている制御基板などに対して仮に不正が行われた場合、その痕跡を容易に判別可能にするために、たとえば一部の部材を破壊等しなければ制御基板に接触できない構造を有している。また、メイン制御基板63とサブ制御基板73とは、基板間を接続する信号線により電気的に接続されている。
リールユニット9の下方には、ホッパーユニット43が設けられている。ホッパーユニット43は、ホッパー容器42と、満タンセンサ58(図4参照)と、ホッパーモータ57(図4参照)と、払出センサ54(図4参照)とを備えている。
ホッパー容器42は、メダル投入口25から受け入れられたメダルを貯留するための容器である。満タンセンサ58は、ホッパー容器42の所定位置に設けられ、ホッパー容器42に貯留されたメダルが所定量に達した満タン状態であることを検出するセンサである。
ホッパーモータ57は、所定の払出条件が成立したときに駆動し、ホッパー容器42に貯留されたメダルを所定枚数排出するために駆動するモータである。ホッパーモータ57は、たとえばDCモータ(Direct Current Motor)により構成されている。払出センサ54は、ホッパーモータ57によりホッパー容器42から排出されるメダルを1枚ずつ検出するセンサである。払出センサ54により検出されたメダルは、前面扉5の裏面側の下方に設けられたメダルシュート47を介して、メダル払出口39から払い出される。
ホッパーユニット43の左側方には、スロットマシン1が備える各種装置に電力を供給するための電源ユニット49が配設されている。電源ユニット49には、電源スイッチ50、リセットスイッチ52、および、変更処理開始スイッチ56が配設されている。
電源スイッチ50は、スロットマシン1への電力供給の有無を切り換えるスイッチである。リセットスイッチ52は、設定値を変更可能な設定変更処理中において設定値の切り換え操作を検出するためのスイッチである。リセットスイッチ52は、エラーが発生した際のエラー解除するためのスイッチとしても用いられる。変更処理開始スイッチ56は、設定変更処理用のキーシリンダからなり、設定変更処理に移行させるための操作を検出するスイッチである。変更処理開始スイッチ56を含む筐体3の内部に設けられているスイッチは、前面扉5を開放しているときに操作可能となるスイッチである。このため、基本的には、遊技場の管理者のみが操作可能となる。
設定値は、遊技者にとっての有利度合いを特定するための値である。具体的に、設定値は、役抽選において予め定められている役に当選する当選確率を特定するための値である。役抽選においては、設定されている設定値に応じた当選確率を用いることにより役に当選する確率を異ならせることができる。つまり、設定されている設定値が異なるときには、同じ役であっても、役抽選において当選する当選確率が異なる場合が生じる。その結果、設定されている設定値に応じて、遊技を所定回数実行する間に払出されるメダルの枚数が異なり、その結果、払出率を異ならせることができる。このため、設定値は、遊技者にとっての有利度合いを特定するための値であるとともに、払出率を特定するための値であるともいえる。設定値としては、例えば、当選確率が異なる1〜6(本実施形態においては、設定値1、2、5、6の4段階)が設けられており、設定値1が最も低い払出率であり、設定値6が最も高い払出率となっている。なお、設定値は、1〜6の6段階に設けられているものであってもよい。設定値の変更は、遊技場の管理者が管理する設定変更用鍵により変更処理開始スイッチ56をONにした状態で電源を投入することにより設定変更処理に移行させることにより可能となる。
設定値は、設定変更処理中にリセットスイッチ52を操作することにより順次切替える(例えば…5→6→1→2→5…)ことができる。設定変更処理中は、ペイアウト表示器46に設定値が表示される。設定変更処理では、スタートスイッチ19への操作が検出された後、変更処理開始スイッチ56をOFFにすることにより、そのときに表示されていた設定値を記憶する。これにより、設定値の変更が完了し、以降の遊技においては、記憶された設定値に基づき後述する役抽選等が行われる。なお、設定変更処理が行われたときには、スロットマシン1のRAM65が初期化される。
前面扉5の裏面側には、メダル投入口25の裏側に相当する位置にメダルセレクタ48が配設されている。メダルセレクタ48は、メダル投入口25に投入されたメダルが正規のものであるか否かを物理的に選別し、正規のメダルについてはホッパー容器42に貯留させるための第1流路40側に誘導する一方、非正規のメダルについては外部へ排出させるための第2流路44側に誘導する構造を有する。
また、メダルセレクタ48は、切替ソレノイド51(図4参照)と、投入センサ53(図4参照)とを備えている。切替ソレノイド51は、遊技状況(例えばリール回転中、クレジット上限到達時等)に応じて投入されたメダルを強制的に第2流路44側に切替えるためのソレノイドである。投入センサ53は、メダル投入口25から投入されたメダルのうち第1流路40側に誘導されたメダルを1枚ずつ検出するセンサである。投入センサ53により検出されたメダルは、前面扉5が閉じられた状態においてホッパー容器42に貯留される。これに対し、第2流路44側に誘導されたメダルは、メダルシュート47を介してメダル払出口39から排出される。
次に、図3を参照して、リール11L〜11R各々の図柄配列の構成について説明する。リール11L〜11Rには、各々、図3(a)に示すとおり複数種類の図柄が所定の順序で配列されている。複数種類の図柄は、絵柄により構成される。以下においては、複数種類の図柄各々を、図3(b)において対応するように示されている名称(「R7」「B7」「BAR」「BL」「R1」「R2」「BE」「CH」「WM1」「WM2」)を用いて説明する。複数種類の図柄は、他の図柄と識別可能な態様であれば絵柄に限るものではなく、模様や、記号、数字など、どのようなものであってもよい。「R7」および「B7」は、絵柄が「7」を主体としており形状が共通するものの、尖った部分の位置・方向(R7:右上部分において左方向に尖っている+左下部分において上方向に尖っている、B7:右上部分および左下部分左部分において尖っていない)や色合い(R7:赤色、B7:青色)が異なる。また、「R1」および「R2」は、絵柄中央に「Replay」と記載されており、形状や色合いが共通するものの、突出している箇所(R1:上下左右、R2:左上、左下、右上、右下)が異なる。このように、「R1」および「R2」は、外観が類似する絵柄により構成されているため、これらをまとめて「R」ともいう。同様に、「WM1」および「WM2」は、絵柄が「スイカ」を主体としており形状や色合いが共通するものの、特殊なデザイン(きらきらをイメージさせるデザイン)の有無(WM1:無し、WM2:切り口に沿って点在)において異なる。このように、「WM1」および「WM2」は、外観が類似する絵柄により構成されているため、これらをまとめて「WM」ともいう。
図3においては、その左端に、リール11L〜11R各々に図柄が配置されている図柄配置領域に対応させて図柄番号0〜19を示している。図柄番号0〜19は、本実施形態のリール11L〜11R各々において、どの図柄配置領域の図柄であるかを特定するための番号である。
本実施形態の場合、例えば、図柄番号0〜19までの図柄が印刷されたリールテープがリール11L〜11R各々の周面に貼り付けられている。このため、リール11L〜11Rが回転すると、図柄番号…19→18→17→…2→1→0→19→18…といったように、予め定められた順に複数の図柄を表示窓7において可変表示させることができる。
以上のような構成を備えるスロットマシン1は、まずメダル投入口25へのメダル投入あるいはベットスイッチ15等が操作されて1ゲームの開始に必要な規定数(本実施形態では「3」に設定)分のメダルが賭数設定されることにより回転開始可能な状態になり、スタートスイッチ19が操作されることにより、リール11L〜11Rを回転させて図柄を可変表示して1遊技を開始する。本実施形態においては、遊技状態にかかわらず規定数として「3」が設定されている例について説明するが、これに限らず、遊技状態に応じて異なる規定数が設定(例えば「ボーナス状態」以外の遊技状態の規定数として「3」が設定、「ボーナス状態」の規定数として「2」が設定)されているものであってもよい。
1遊技が開始された後においては、リール回転中においてストップスイッチ21L〜21Rが操作されることにより対応するリールの回転を停止させ、リール11L〜11Rすべての回転が停止することにより1遊技を終了する。スロットマシン1は、リール11L〜11Rすべての回転が停止したときの図柄組合せなど(遊技結果)に応じて遊技者に対して所定の特典を新たに付与する。特典としては、例えば、遊技状態の移行(ボーナス状態への移行)、メダル等を新たに用いることなく次回遊技の賭数を自動設定することにより付与される再遊技、所定枚数のメダル払出(あるいはクレジット加算)等が挙げられるが、これらに限るものではない。
次に、図4を参照して、スロットマシン1の電気的な構成について説明する。図4に示すとおり、スロットマシン1には、メイン制御基板63、サブ制御基板73、電源ユニット49、および、外部出力基板90などが設けられている。
メイン制御基板63は、遊技の進行に関する制御を行うメインCPU61が実装された基板である。サブ制御基板73は、遊技の進行に応じた演出の制御を行うサブCPU71が実装された基板である。電源ユニット49は、外部から供給される電力を用いて、スロットマシン1に搭載された各種電気部品を駆動するための電源を生成する。外部出力基板90は、遊技の進行に応じた信号をスロットマシン1の外部(例えば、ホールコンピュータ、台毎データ表示器等)に出力する基板である。
メインCPU61は、遊技の進行を制御するための遊技制御プログラムを記憶するROM67と、遊技に関するデータなどを一時的に記憶するRAM65とを備え、ROM67に格納された遊技制御プログラムを実行することにより実現される種々の機能や、ハードウェアが制御されることにより実現される種々の機能を有している。
メインCPU61は、タイマ割込などの割込機能を有し、ROM67に記憶されている遊技制御プログラムを実行し、メイン制御基板63に接続されたスイッチ(操作手段)やセンサ(検出手段)からの信号に基づいて遊技の進行に関する処理を行う。また、メインCPU61は、スロットマシン1においてエラーが発生しているか否かを判定する。エラーには、例えば、投入センサ53により所定時間以上検知されているセレクターエラー、満タンセンサ58によりホッパー容器42が満タンであることが検知されている満タンエラー、ホッパーモータ57を駆動しているにもかかわらず払出センサ54により所定時間以上検知されていないメダル切れエラーなどを含む。
メイン制御基板63に接続されたスイッチやセンサには、図4に示される、投入センサ53、ベットスイッチ15、最大ベットスイッチ17、スタートスイッチ19、扉センサ20、ストップスイッチ21L〜21R、精算スイッチ23、リセットスイッチ52、変更処理開始スイッチ56、位置センサ55L〜55R、払出センサ54、満タンセンサ58などが含まれる。
また、メインCPU61は、遊技の進行に関する処理を行って、メイン制御基板63に接続された機器類を駆動制御する。メイン制御基板63に接続された機器類には、図4に示される、切替ソレノイド51、クレジット表示器45、ペイアウト表示器46、報知用表示器60、有利期間報知ランプ80、リールモータ14L〜14R、ホッパーモータ57、および、各種LEDなどが含まれる。また、メイン制御基板63には、7セグメントLEDからなる表示器が搭載されている。メイン制御基板63には、全遊技期間に対して有利期間に滞在している有利期間滞在比率、総払出枚数に対するボーナスでの払出枚数の役物比率、総遊技回数に対するボーナス入賞からボーナス終了までの遊技回数の役物等状態比率、メダルの総払出枚数に対して有利期間中におけるナビ演出(指示)による払出枚数とボーナス状態中における払出枚数との合計払出枚数が占める比率(例えば、指示込役物比率ともいう)などを表示する表示器が搭載されている。なお、有利期間滞在比率、役物比率、役物等状態比率、および指示込役物比率などは、メイン制御基板63に搭載されている表示器に表示するものに限らず、別個に設けられた表示器(例えば、ペイアウト表示器46等)に表示するものであってもよい。この場合、メインCPU61は、例えばリセットスイッチ52が操作されたときに、有利期間滞在比率、役物比率、役物等状態比率、および指示込役物比率などを表示器に表示するようにしてもよい。
メイン制御基板63は、遊技の進行に応じて、サブ制御基板73に対して各種のコマンドを送信する。サブ制御基板73は、メイン制御基板63からのコマンドに基づいて演出の制御を行う。一方、サブ制御基板73からメイン制御基板63に対しては、コマンドを送ることはできない。コマンドは、メイン制御基板63からサブ制御基板73に対して一方向にのみ送信される。
サブ制御基板73に搭載されているサブCPU71は、演出を制御するための演出制御プログラムを記憶するROM77と、演出に関するデータなどを一時的に記憶するRAM75とを備え、ROM77に格納された演出制御プログラムを実行することにより実現される種々の機能や、ハードウェアが制御されることにより実現される種々の機能を有している。
サブCPU71は、タイマ割込などの割込機能を有し、メイン制御基板63からのコマンドに基づいて、ROM77に記憶されている演出制御プログラムを実行し、遊技の進行に応じた演出内容の決定等を行い、その結果に基づいてサブ制御基板73に接続された機器類を駆動制御して演出を行う。サブ制御基板73に接続された機器類には、図4に示される、スピーカ31L、31R、液晶表示器27、各種ランプ・LED、および演出操作部81などが含まれる。液晶表示器27は、表示領域に画像を表示させるための表示処理を実行する表示制御部を含む。表示制御部は、サブ制御基板73からの表示制御用のコマンドに基づいて表示処理を実行して、液晶表示器27の表示領域に所定の画像を表示する。また、表示制御部は、表示内容に応じてコマンドをサブ制御基板73に送信することも可能である。サブ制御基板73は、表示制御部からのコマンドに基づいて、スピーカ31L、31Rおよび各種ランプ・LED等に対応するコマンドを送信することにより、表示領域に表示する画像に対応する音や光による演出を実行させる。サブCPU71により制御される各種ランプ・LEDには、各種スイッチに対応する操作部の内部に搭載されているLEDを含む。サブCPU71は、エコモードであるか否かに応じて、制御されているモードに対応する消費電力となるように当該LED等を制御することより、操作部を光らせることができる。
演出操作部81には、決定用の決定スイッチ81aと、選択用の左選択スイッチ81b、右選択スイッチ81c、上選択スイッチ81d、および下選択スイッチ81e(これらをまとめて上下左右スイッチともいう)とが設けられている。サブCPU71は、予め定められた演出を実行させるときや発展させる際に決定スイッチ81aへの操作を促す促進演出を実行し、決定スイッチ81aが操作されることにより予め定められた演出を実行あるいは発展させる制御を行う。また、サブCPU71は、液晶表示器27などにより実行する演出(キャラクタや背景)の種類が異なる複数種類の演出モードのうちからいずれかを設定できる演出モード選択可能状態(演出モード選択画面表示中)において、上下左右スイッチが操作されることによりいずれかの演出モードを選択し、決定スイッチ81aが操作されることにより選択されている演出モードを設定する。
さらに、サブCPU71は、変更処理開始スイッチ56が操作されて設定変更処理に移行されているときに決定スイッチ81aが操作されることにより管理者メニュー状態に移行させて、管理者メニュー画面を液晶表示器27において表示可能にする。管理者メニュー画面では、「日時設定」、「設定変更履歴」の表示、「携帯連動サービスON/OFF設定」、および「エコモードの設定」などを行うことができる。エコモードとは、サブ制御基板73に接続された機器類による演出実行により消費される電力を通常時よりも節約するモードをいう。エコモードが設定されているときには、通常時よりも、例えば、液晶表示器27、各種ランプ・LEDの輝度を低くする制御や、駆動時間あるいは点灯時間を短くする制御、スピーカ31L、31Rから出力される音量を低くする制御などが行われる。
また、サブCPU71は、リール11L〜11Rのいずれも回転しておらず、かつ遊技の進行に応じて発生する特定の演出(例えば、複数遊技にわたって連続する連続演出、特定のボタンへの操作を促すチャンスボタン演出など)が実行されていないとき、決定スイッチ81aが操作されることにより、遊技者メニュー状態に移行させて、遊技者メニュー画面を液晶表示器27において表示可能にする。サブCPU71は、管理者メニュー状態および遊技者メニュー状態において上下左右スイッチが操作されることにより表示する項目や対象を選択し、決定スイッチ81aが操作されることにより選択されている項目や対象に応じた処理を実行する。なお、サブCPU71は、特定の演出を実行しているときであっても、決定スイッチ81aが操作されることにより遊技者メニュー状態に移行させるようにしてもよい。この場合、サブCPU71は、特定のレイヤに特定の演出の画像を描き、決定スイッチ81aが操作されることにより、特定のレイヤよりも優先度が高いレイヤにおいて、遊技者メニュー状態における遊技者メニュー画面の画像を描くことにより、遊技者メニュー画面を優先して表示するようにしてもよい。なお、遊技者メニュー画面表示中においては、特定のレイヤにおける特定の演出を継続して実行するものであってもよく、また特定のレイヤにおける特定の演出を一旦終了するものであってもよい。
また、遊技者メニュー画面表示中に特定のレイヤで特定の演出を継続して実行する場合であって、当該演出が特定のボタンへの操作を促すチャンスボタン演出を伴わない連続演出であるときには、決定スイッチ81aの操作で遊技者メニュー画面を表示可能にする一方、当該演出が特定のボタンへの操作を促すチャンスボタン演出であるときには、決定スイッチ81aが操作されたとしても遊技者メニュー画面を表示しないようにしてもよい。このようにすることで、遊技者メニュー画面表示中における決定スイッチ81aの操作によって、意図せずにチャンスボタン演出を次の段階に発展させてしまうことを未然に防止できる。また、遊技者メニュー画面を表示させるためのスイッチと、チャンスボタン演出を発展させるためのスイッチとは、同じスイッチであってもよく、物理的に異なるスイッチであってもよい。なお、遊技者メニュー画面を表示させるためのスイッチと、チャンスボタン演出を発展させるためのスイッチとが異なるスイッチであっても、遊技者メニュー画面表示中においてチャンスボタン演出を発展させるためのスイッチを操作してしまい意図せずに演出を発展させてしまうことを防止できる。
また、遊技者メニュー画面においては、演出操作部81への操作に応じて、例えば、入賞の発生回数や発生確率などの役履歴の確認や、遊技者の遊技履歴を蓄積するための携帯連動サービス(以下では、携帯連動ともいう)の設定、スピーカ31L、31Rから出力される音量設定、液晶表示器27の輝度調整などを行うことができる。なお、エコモードの設定は、管理者メニュー状態において設定可能となる例について説明するが、これに限らず、遊技者メニュー状態において設定可能となるものであってもよい。
サブCPU71は、管理者メニュー状態および遊技者メニュー状態において上下左右スイッチが操作されることにより表示する項目や対象を選択し、決定スイッチ81aが操作されることにより選択されている項目や対象に応じた処理を実行する。なお、サブCPU71は、特定の演出を実行しているときであっても、決定スイッチ81aが操作されることにより遊技者メニュー状態に移行させるようにしてもよい。この場合、サブCPU71は、特定のレイヤに特定の演出の画像を描き、決定スイッチ81aが操作されることにより、特定のレイヤよりも優先度が高いレイヤにおいて、遊技者メニュー状態における遊技者メニュー画面の画像を描くことにより、遊技者メニュー画面を優先して表示するようにしてもよい。なお、遊技者メニュー画面表示中においては、特定のレイヤにおける特定の演出を継続して実行するものであってもよく、また特定のレイヤにおける特定の演出を一旦終了するものであってもよい。
また、遊技者メニュー画面表示中に特定のレイヤで特定の演出を継続して実行する場合であって、当該演出が特定のボタンへの操作を促すチャンスボタン演出を伴わない連続演出であるときには、決定スイッチ81aの操作で遊技者メニュー画面を表示可能にする一方、当該演出が特定のボタンへの操作を促すチャンスボタン演出であるときには、決定スイッチ81aが操作されたとしても遊技者メニュー画面を表示しないようにしてもよい。このようにすることで、遊技者メニュー画面表示中における決定スイッチ81aの操作によって、意図せずにチャンスボタン演出を次の段階に発展させてしまうことを未然に防止できる。また、遊技者メニュー画面を表示させるためのスイッチと、チャンスボタン演出を発展させるためのスイッチとは、同じスイッチであってもよく、物理的に異なるスイッチであってもよい。なお、遊技者メニュー画面を表示させるためのスイッチと、チャンスボタン演出を発展させるためのスイッチとが異なるスイッチであっても、遊技者メニュー画面表示中においてチャンスボタン演出を発展させるためのスイッチを操作してしまい意図せずに演出を発展させてしまうことを防止できる。
また、サブCPU71は、リール11L〜11Rのいずれも回転しておらず(遊技待機中)、かつ遊技の進行に応じて発生する特定の演出が実行されていないときであって、いずれの操作も検出されることなく所定時間が経過している状態において、予め定められているデモ演出を実行する。また、デモ演出実行中において操作(例えば、賭数を設定するための操作など)が検出されたときには、復帰時の演出が実行可能となる。サブCPU71は、デモ演出が開始されてから操作が検出されるまでの時間に応じて復帰時演出を実行する。デモ演出および復帰時演出は、ともに、液晶表示器27において予め定められているデモ画面や復帰時画面を表示することにより行われる演出である。
また、サブCPU71は、リール11L〜11Rのいずれも回転していない遊技待機中であって、かつ遊技の進行に応じて発生する特定の演出が実行されていないときには、遊技者メニュー状態に移行させずとも遊技待機中の画面(例えば、遊技画面、デモ画面など)を維持したまま、演出操作部81の上下左右スイッチが操作されることにより、演出等にかかわる所定の遊技項目を選択する処理を実行する。遊技待機中の画面を維持したまま遊技項目が選択されたときには、決定操作(例えば演出操作部81の決定スイッチ81aへの操作)を要することなく、選択された遊技項目が設定される。所定の遊技項目には、例えば、演出の実行確率にかかわる演出確率モードや、スピーカ31L、31Rから出力される音(楽曲など)などが含まれる。
<遊技制御処理>
メインCPU61は、ROM67に記憶されている遊技制御プログラムに基づいて、遊技の進行を制御するための遊技制御処理を行う。図5は、遊技制御処理の一例を説明するための図である。
(賭数設定処理)
S100の賭数設定処理では、投入センサ53からの検出信号、ベットスイッチ15あるいは最大ベットスイッチ17からの操作信号、および再遊技役の入賞時に設定される再遊技フラグなどに応じて、賭数を設定するための処理が行われる。賭数設定処理では、賭数が設定されたときに賭数設定コマンドを出力する。設定された賭数が規定数に達しているときには、スタートスイッチ19への操作を有効に受け付ける回転開始可能な状態(有効化)にする。
また、賭数設定処理では、精算スイッチ23からの操作信号に基づいて、ホッパーモータ57を駆動させる駆動信号を出力して、クレジット分あるいは設定済の賭数分に相当する枚数のメダルを払い出すための精算処理が行われる。賭数設定処理は、回転開始可能な状態においてスタートスイッチ19からの操作信号を受信することにより終了し、S200の内部抽選処理へ移行する。賭数設定処理では、スタートスイッチ19からの操作信号を受信して内部抽選処理へ移行する際に、実際に設定された賭数(メダル枚数)を特定可能なベットコマンドを出力する。これにより、サブ制御基板73側においても1遊技に対して賭数設定されたメダル枚数を特定可能となる。
(内部抽選処理)
S200の内部抽選処理では、所定範囲(例えば0〜65535)で乱数値を更新する乱数回路から役抽選用の乱数値を抽出し、抽出した値(以下、抽出値という)に基づいて予め定められた複数種類の役のいずれかに当選するか否かを抽選する役抽選が行われる。図6を参照して、スロットマシン1において設定されている役の種別および役名称について説明する。
役の種別としては、ボーナス役と、再遊技役と、小役とが設けられている。ボーナス役は、小役の当選確率が高いボーナス状態への移行という特典を伴う移行役である。再遊技役(以下、リプレイともいう)は、入賞したときに前述の再遊技フラグを設定して再遊技を付与するという特典を伴う役である。賭数設定処理では、再遊技フラグが設定されている場合、遊技者所有のメダル(あるいはクレジット)を新たに用いることなく、次に(今から)開始される遊技(今回遊技)の規定数に対応した賭数を次回遊技の賭数として自動設定する。小役は、所定枚数のメダルを払い出す(あるいはクレジット加算)という特典を伴う役である。
ボーナス役としては、役名称「RBB1」が設けられている。「RBB1」の図柄組合せには、「R7」の3つ揃いとなる組合せが定められている。「RBB1」に入賞したときには、ボーナス状態に制御される。ボーナス状態は、払出されたメダルの枚数が、入賞したボーナス役に対応するメダル枚数(図6の備考欄に記載の200枚)を超えた遊技で終了する。
再遊技役としては、役名称「RP1」〜「RP10」が設けられている。「RP1」の図柄組合せには、「R1」の3つ揃いとなる組合せが定められている。「RP2」〜「RP10」についても、各々、図6に記載のとおりの図柄組合せが定められている。「RP1」および「RP2」の図柄組合せが入賞ラインNLに停止したときには、リール11L〜11R各々の中段・中段・中段に「R」図柄が停止し、見た目上は、「R」図柄が入賞ラインNL上に揃う。「RP3」の図柄組合せが入賞ラインNLに停止したときには、リール11L〜11R各々の下段・中段・上段に「R」図柄が停止し、見た目上は、「R」図柄が右上がりライン上に揃う。「RP4」および「RP5」は、再遊技役の当選確率が高い遊技者にとって有利な遊技状態(後述するRT2)に制御する契機となる役であるため、昇格リプレイともいう。「RP4」および「RP5」各々の図柄組合せが入賞ラインNLに停止したときには、リール11Lおよびリール11M各々の中段・中段に「R」図柄が停止するとともにリール11Rの中段に「BE」図柄が停止し、見た目上は、リール11Lおよびリール11Mにおいて「R」図柄がテンパイしている状態となる。
「RP6」および「RP7」各々の図柄組合せが入賞ラインNLに停止したときには、リール11Mの中段とリール11Rの上段または下段に「BAR」図柄が停止するとともにリール11Lの中段に「BE」図柄が停止し、見た目上は、リール11Mおよびリール11Rにおいて「BAR」図柄がテンパイしている状態となる場合がある。このため、「RP6」および「RP7」は、BARテンパイリプレイあるいはフェイクBARともいう。
これに対し、「RP8」の図柄組合せが入賞ラインNLに停止したときには、「BAR」図柄がリール11L〜11R各々の下段・中段・上段に停止し、見た目上は、「BAR」図柄が右上がりラインに停止している状態となる場合がある。このため、「RP8」は、右上がりBAR揃いリプレイともいう。また、「RP9」の図柄組合せが入賞ラインNLに停止したときには、「BAR」図柄がリール11L〜11R各々の上段・中段・下段に停止し、見た目上は、「BAR」図柄が右下がりラインに停止している状態となる場合がある。このため、「RP9」は、右下がりBAR揃いリプレイともいう。「RP10」の図柄組合せが入賞ラインNLに停止したときには、リール11Lおよびリール11M各々の中段・上段に「CH」図柄が停止している状態になり得る場合がある。
小役としては、役名称「PZ1」〜「PZ41」が設けられている。「PZ1」〜「PZ41」についても、各々、図6に記載のとおりの図柄組合せが定められている。このうち、「PZ1」および「PZ2」各々の図柄組合せが入賞ラインNLに停止したときには、「BE」図柄がリール11L〜11R各々の上段・中段・下段に停止し、見た目上は、「BE」図柄が右下がりラインに停止される。このため、「PZ1」および「PZ2」は、右下がりベルともいう。「PZ3」の図柄組合せが入賞ラインNLに停止したときには、「BE」図柄がリール11L〜11R各々の中段・中段・中段に停止し、「BE」図柄が入賞ラインNL上に停止される。このため、「PZ3」は、中段ベルともいう。「PZ1」〜「PZ3」は、ボーナス状態以外の状態においては押し順が正解したときに入賞となり、ボーナス状態においては押し順にかかわらず入賞となり、メダルが9枚払い出される。「PZ4」〜「PZ36」は、押し順が不正解(失敗)したときであってストップスイッチ21L〜21Rへの操作タイミングに応じて入賞可能であり、メダルが4枚払出される。「PZ4」〜「PZ36」は、押し順不正解ベルともいう。
また、「PZ37」の図柄組合せが入賞ラインNLに停止したときには、「WM」図柄がリール11L〜11R各々の上段・中段・下段に停止し、「WM」図柄が右下がりラインに停止される場合がある。このため、「PZ37」は、スイカともいう。「PZ38」〜「PZ40」各々の図柄組合せが入賞ラインNLに停止したときには、「CH」図柄がリール11Lおよびリール11M各々の上段あるいは下段に停止される場合がある。このため、「PZ38」〜「PZ40」は、チェリーともいう。「PZ41」は、入賞ラインNL上において「WM」図柄がテンパイするチャンス目を停止し得る役である。「PZ37」〜「PZ41」は、ストップスイッチ21L〜21Rへの操作タイミングに応じて入賞可能であり、メダルが4枚払出される。
内部抽選処理では、図6に示す役のうち予め定められた役から構成される複数種類の当選役グループ毎に役抽選が行われる。図7を参照して、本実施形態における当選役グループおよび役構成について説明する。
ボーナス役を含む当選役グループとしては、ボーナス役である「RBB1」から構成される「RBB」が設けられている。なお、ボーナス役を含む当選役グループは、ボーナス役のみならず、他の役(例えば「PZ38」〜「PZ41」など)と同時に当選する当選役グループを含むものであってもよい。
再遊技役の当選役グループとしては、「通常リプレイ」、「RT2移行リプレイ1」〜「RT2移行リプレイ3」(以下、まとめて「RT2移行リプレイ」ともいう)、「フェイクリプレイ」、および、「BAR揃いリプレイ」が設けられている。「通常リプレイ」は、「RP1」および「RP2」から構成される当選役グループである。「RT2移行リプレイ1」は、「RP1」「RP2」「RP4」「RP5」から構成される当選役グループである。他の再遊技役の当選役グループについても、図7の役構成欄に記載の役から構成される。
小役の当選役グループとしては、「チェリー」、「スイカ」、「チャンス目」、「左正解ベル1」〜「右正解ベル4」、および、「全小役」が設けられている。このうち、「左正解ベル1」〜「右正解ベル4」は、「PZ1」および「PZ2」、または「PZ3」に加えて、「PZ4」〜「PZ36」のうちの複数種類の役であって、互いに異なる組合せとなる役を含むように構成される当選役グループである。「左正解ベル1」〜「右正解ベル4」は、まとめて「押し順ベル」ともいう。「全小役」は、すべての小役から構成される当選役グループである。他の小役の当選役グループについても、図7の役構成欄に記載の役から構成される。
これら複数種類の当選役グループのうち役抽選の対象となる当選役グループは、複数種類の遊技状態毎に定められている。また、役抽選における当選確率にかかわる判定値は、当選役グループ、制御されている遊技状態、および設定されている設定値に応じて定められている。
スロットマシン1において制御可能となる遊技状態としては、「RT0」〜「RT2」、「RBB1」が当選している、いわゆる持越し遊技状態とも内部当選状態とも言われる「RT3」、およびボーナス役の入賞に伴うボーナス状態である「RBB1」などが設けられている。「RT0」〜「RT2」は、まとめて一般遊技状態ともいう。
ボーナス役を含む当選役グループのうち「RBB」は、一般遊技状態において役抽選の対象となる。ボーナス役を含む当選役グループは、例えば設定値1のときには当選確率が1/400となるように判定値が定められている。ボーナス役を含む当選役グループの判定値は、設定値に応じて異なる判定値が定められており、設定値が高くなるに連れて当選確率が高くなる。例えば、設定値6のときには当選確率が1/380となるように判定値が定められている。なお、「RBB」は、設定値にかかわらず一律の確率で当選するように判定値が定められているものであってもよい。また、ボーナス役を含む当選役グループに当選する確率は、例示したものに限るものではなく、他の確率となるように定められているものであってもよい。
次に、再遊技役を含む当選役グループのうち「通常リプレイ」は、一般遊技状態、「RT3」において役抽選の対象となる。また、「RT2移行リプレイ1」〜「RT2移行リプレイ3」は、「RT1」においてのみ役抽選の対象となる。「フェイクリプレイ」および「BAR揃いリプレイ」は、各々、「RT1」および「RT2」において役抽選の対象となる。再遊技役を含む当選役グループの当選確率は、制御されているRTの種類に応じた当選確率となる。
「通常リプレイ」「RT2移行リプレイ1」〜「RT2移行リプレイ3」「フェイクリプレイ」および「BAR揃いリプレイ」のうちのいずれかに当選する確率は、例えば、「RT1」≦「RT0」<「RT3」<「RT2」の関係となるように判定値が記憶されている。このため、一般遊技状態のうち「RT2」は、他の遊技状態と比較して再遊技役の当選確率が向上するため、遊技者にとって有利な状態であるといえる。また、「RT2移行リプレイ1」〜「RT2移行リプレイ3」のうちのいずれかに当選する確率は、「RT1」において例えば1/20となるように判定値が記憶されている。また、「フェイクリプレイ」に当選する確率、および、「BAR揃いリプレイ」に当選する確率は、各々、「RT1」において例えば1/20となり、「RT2」において例えば1/10となるように判定値が記憶されている。なお、再遊技役を含む当選役グループに当選する確率は、例示したものに限るものではなく、他の確率となるように定められているものであってもよい。
小役を含む当選役グループのうち、「チェリー」「スイカ」「チャンス目」「左正解ベル1」〜「右正解ベル4」は、各々、一般遊技状態および「RT3」において役抽選の対象となる。また、「チェリー」「スイカ」「チャンス目」「左正解ベル1」〜「右正解ベル4」各々に当選する確率は、遊技状態や設定値にかかわらず一律の確率となるように判定値が記憶されている。例えば、「左正解ベル1」〜「右正解ベル4」のいずれかに当選する確率は、遊技状態や設定値にかかわらず例えば1/5となり、かつ「左正解ベル1」〜「右正解ベル4」各々の当選確率が同一となるように、判定値が均等に振分けられている。「チェリー」「スイカ」「チャンス目」のいずれかに当選する確率は、遊技状態や設定値にかかわらず、例えば1/100となるように、判定値が記憶されている。また、「全小役」は、「RBB1」において役抽選の対象となり、1/1の確率で当選するように判定値が定められており、1遊技毎にすべての小役に当選して9枚払出を伴う「PZ3」に入賞する。このため、「RBB1」は、一般遊技状態などと比較して遊技者にとって有利な状態であるといえる。なお、小役を含む当選役グループに当選する確率は、例示したものに限るものではなく、他の確率となるように定められているものであってもよく、設定値に応じて定められているものであってもよい。
内部抽選処理では、現在の遊技状態において役抽選の対象となる当選役グループの判定値(設定されている設定値に応じた判定値)を読み出し、抽出値から減算した値(抽出値を更新)が所定値(例えば0)よりも小さい値になっているか否かを判定する判定処理を行い、小さい値になっていなければ(例えば0以上のとき)次の当選役グループについての判定処理を行うというサイクルを繰り返す。
いずれかの当選役グループについての判定処理において所定値よりも小さい値になっていると判定したときには、この当選役グループに当選していると判定し、当該当選役グループに含まれる役の当選フラグをRAM65の所定領域に設定して役抽選を終了する。このため、当選役グループに当選する確率は、「当選役グループの判定値/65536」となる。役抽選において読み出される判定値が大きいほど所定値よりも小さい値になりやすくなるため、当選確率が高い当選役グループであるといえる。一方、役抽選の対象となるすべての当選役グループについて判定処理を行ったが所定値よりも小さい値になっていないと判定されたときには、いずれの当選役グループにも当選していない「はずれ」であると判定する。本実施形態における「はずれ」となる確率は、例えば、「RT1」≧「RT0」>「RT3」>「RT2」となるように定められているものであってもよい。
内部抽選処理は、いずれかの当選役グループに当選していると判定されるか、いずれの当選役グループにも当選しておらず「はずれ」であると判定されると役抽選を終了して、S300の有利期間関連処理に移行する。
内部抽選処理では、役抽選において当選した当選役グループの種別を特定可能な当選種別コマンドをサブ制御基板73に出力するための処理を行う。例えば、「RBB1」に当選したときにはボーナス役に当選していることを特定可能な当選種別コマンドを出力し、再遊技役を含む当選役グループのいずれかに当選したときにはいずれかの再遊技役に当選していることを特定可能な当選種別コマンドを出力し、「左正解ベル1」〜「右正解ベル4」のいずれかに当選したときには押し順ベルに当選していることを特定可能な当選種別コマンドを出力する。これにより、サブ制御基板73側においては、当選役グループの種別に応じた演出を実行可能となる。
(有利期間関連処理)
S300の有利期間関連処理では、有利期間にかかわる処理を行う。本実施形態においては、通常期間において、所定の有利期間移行条件が成立することにより有利期間に制御可能となる。有利期間は、有利一般、チャンスゾーン(以下、CZという)、および、アシストタイム(以下、ATという)を含む。有利一般は、CZに移行するか否かのCZ移行抽選を実行可能な期間である。CZは、AT遊技を実行可能なATに移行するか否かのAT移行抽選を実行可能な期間である。有利一般は、CZあるいはAT遊技を実行可能なATに移行するか否かの移行抽選(CZ移行抽選、AT移行抽選)を実行可能な期間である。CZは、ATに移行するか否かのAT移行抽選を実行可能な期間である。AT移行抽選においてATに移行する旨が決定される割合は、有利一般中であるときよりもCZ中であるときの方が高い。
有利期間のうちの有利一般およびCZは、当該期間中の払出率が1を超えない期間(例えば、有利期間中非出玉期間ともいう)であるのに対し、ATは、AT遊技が行われる結果、AT中の払出率が1を超える期間(例えば、有利期間中出玉期間ともいう)であるといえる。有利期間においては、まず有利一般に制御される。また、有利一般中においては、所定のCZ移行抽選条件が成立することにより行われるCZ移行抽選において当選することによりCZに制御可能となる。また、有利一般中およびCZ中においては、所定のAT移行抽選条件が成立することにより行われるAT移行抽選において当選することによりATに制御可能となる。よって、有利期間は、ATに制御可能な期間であるといえる。また、有利期間のうちのATは、遊技者にとって有利な有利状態であるといえる。
所定の有利期間移行条件は、内部抽選処理における役抽選の結果に基づいて成立する条件であって、例えば再遊技役および小役を含む当選役グループのうちのいずれかに当選することにより成立する条件などを含む。有利期間への移行条件は、当選確率に設定差が設けられている当選役グループに当選することによっても成立し、当選確率に設定差が設けられていない当選役グループに当選することによっても成立する。有利期間への移行条件は、役抽選における当選確率が制御されている状態の種類にかかわらず一律に定められている特定の当選役グループに当選することにより成立するものであってもよい。「役抽選における当選確率が制御されている状態の種類にかかわらず一律に定められている」とは、図8(a)を用いて後述するいずれの状態においても役抽選における当選確率が一律に定められているものをいう。
また、所定のCZ移行抽選条件および所定のAT移行抽選条件各々についても、例えば「チェリー」「スイカ」「チャンス目」のいずれかに当選することにより成立する条件や「RBB」当選により成立する条件などを含む。このため、例えば、「チェリー」「スイカ」「チャンス目」や「RBB」に当選したときには、有利移行条件が成立するとともに、CZ移行抽選条件およびAT移行抽選条件が成立する。その結果、通常期間であっても、「チェリー」「スイカ」「チャンス目」や「RBB」に当選することにより、CZ移行抽選およびAT移行抽選で当選することにより、有利期間のうちATに制御される場合も生じ得る。なお、有利期間移行条件、CZ移行抽選条件およびAT移行抽選条件は、全く同じ条件であってもよく、また全く異なる条件であってもよく、さらには共通する条件を含むものであってもよい。
有利期間を終了させる条件は、後述するように有利期間の上限値(例えば上限ゲーム数:1500)到達を示す有利期間カウンタ=1500となることにより成立する第1の条件と、有利期間において賭数とメダル付与数とに基づく差数を累計した累計数が最低となる最下値を0として基点とし、該基点からの現在の累計数が有利期間の上限値(例えば上限累計数:2400)に到達することにより成立する第2の条件を含む。累計数は、有利期間中において更新される累計数カウンタの値に応じて特定される。有利期間カウンタおよび累計数カウンタは、ともに、RAM65の所定領域において更新される。なお、第1の条件である上限ゲーム数1500や、第2の条件である上限累計数2400については、必ずしもその数値に到達するとは限らず、これらの条件を超えることのない数値で有利期間が終了されることもあり、例えば、第1の条件においては1450前後で終了したり、第2の条件においては2300前後で終了したりするようにしてもよい。
有利期間を終了させる条件としては、さらに、ATゲーム数やATナビ回数が終了したことや、ATが終了した後における有利一般中においてCZあるいはATに移行されることなく遊技を所定回数消化することや、ATが終了した後におけるCZ中においてATに移行されることなく遊技を所定回数消化することなどにより成立する第3の条件などを含む。以下においては、有利期間(有利一般、CZおよびATのいずれか)を終了させる条件をまとめて「有利期間を終了させる条件(有利期間終了条件)」ともいう。有利期間を終了させる条件は、少なくとも第1の条件と第2の条件とを含むものであれば、本実施形態において例示したものに限らず、他の特定事象により成立し得る条件であってもよい。
有利期間関連処理では、有利期間中において、所定のCZ移行抽選条件、所定のAT移行抽選条件(例えば所定の当選役グループに当選)、および今回遊技の終了に伴って当該有利期間が終了し得る状況(例えば今回遊技により有利期間の上限遊技回数(1500)あるいは上限累計数(2400)に到達等)であるか否かを判定し、成立させ得る状況であるときには当該条件が成立する可能性があることを煽る演出を実行する。例えば、メインCPU61は、すべてのセグメントを点滅させる態様でペイアウト表示器46、報知用表示器60等を駆動制御する。
また、有利期間関連処理では、有利期間中において、所定のCZ移行抽選条件、所定のAT移行抽選条件、および今回遊技の終了に伴って当該有利期間が終了し得る状況であるときには、メインCPU61は成立する可能性がある条件を特定可能な条件関連コマンドをサブ制御基板73に出力する。これにより、例えば、所定のCZ移行抽選条件、所定のAT移行抽選条件、および有利期間を終了させる条件各々について成立する可能性を液晶表示器27により報知することができる。このように、有利期間関連処理は、有利期間にかかわる条件等が成立し得るか否かに応じた処理を実行するものである。実際に有利期間に移行させるための処理、および有利期間を終了させる条件が成立したか否かを判定して有利期間を終了させるための処理等については、後述するS700の有利期間設定処理により行われる。
また、有利期間関連処理では、有利期間のうちのAT中における役抽選の結果に応じて、有利操作態様を報知用表示器60により報知するための報知処理を実行可能とする。例えば、当選役グループのうち「左正解ベル1」に当選しているときには、後述するように「PZ1」または「PZ2」を入賞させるために左のリール11Lから停止させるように、報知用表示器60を構成する7セグメントのうちアルファベットの大文字「L」に対応する位置のセグメント(左辺の上下2つ下辺の1つ)を点灯させる態様で報知用表示器60を駆動制御する。さらに、有利期間関連処理では、当該有利操作態様を特定可能な有利操作態様コマンドを出力する。これにより、サブ制御基板73側においても有利操作態様を報知するための演出を液晶表示器27等において実行可能となる。有利期間関連処理が終了すると、S400のリール制御処理に移行する。
(リール制御処理)
S400のリール制御処理では、リールモータ14L〜14Rを駆動制御して、リール11L〜リール11Rを回転させて停止させる処理が行われる。リール制御処理では、ウェイトタイムが経過しているか否かを判定する。ウェイトタイムは、例えば4.1秒に定められており、前回遊技のリール制御処理においてリール11L〜11R各々の回転が開始されてから計測が開始される。
リール制御処理では、ウェイトタイムが経過していると判定されたときに、リール11L〜11Rの回転を開始させるリール回転処理が行われる。これにより、前回遊技においてリール11L〜11R各々の回転が開始されてから少なくとも4.1秒経過するまで今回遊技におけるリール11L〜11Rを回転開始させるタイミングを遅延させることができる。リール回転処理においては、リール11L〜11Rの回転が開始すると、リール回転開始コマンドを出力する。
リール制御処理では、リール11L〜11R各々の回転を開始させて一定速度に到達した後(例えば、リールモータ14L〜14Rの励磁パターンが一定速度となる励磁パターンとなった後)、リール11L〜11R各々の基準位置が位置センサ55L〜55R各々により検出されることにより停止操作可能な状態となり、ストップスイッチ21L〜21Rへの操作を有効に受け付ける状態(有効化)になる。
また、リール制御処理では、停止操作可能な状態においてストップスイッチを操作したときに、例えば当該ストップスイッチに対応するリールの入賞ラインNL上に位置する図柄から予め定められた引込み可能範囲内に配列されている図柄のいずれかを入賞ラインNLに引き込んで当該リールを停止させるリール停止処理を行う。引込み可能範囲は、4図柄先までの範囲であって、ストップスイッチが操作されたときに入賞ラインNL上にある図柄から4図柄先までに配列されている図柄を入賞ラインNL上に停止可能となる。
役抽選においていずれかの役に当選している場合は、当選している役を構成する図柄を引込み可能範囲内で入賞ライン上に引き込むことができるときに、当該図柄を入賞ライン上に引き込んで停止させる。これに対して、いずれの役にも当選していない場合は、いずれの役にも入賞しないはずれ図柄組合せとなる図柄を入賞ライン上に引き込み停止させる。このため、ストップスイッチへの操作が行われたときに、当選している役を構成する図柄を引込み可能範囲内で入賞ラインNL上に引込み可能であれば当該図柄を引込んで入賞ラインNL上に停止させることができる一方、当選していない役の図柄組合せを入賞ラインNL上に停止させてしまうことがない。
なお、本実施形態は、上述の通り、「役抽選においていずれかの役に当選している場合は、当選している役を構成する図柄を引込み可能範囲内で入賞ライン上に引き込むことができる」ものである。ここで、役抽選は「当選役グループ」毎に行われるものであるため、前記「当選している役」は、詳しくは、当選した「当選役グループ」を構成するいずれかの役に相当するものとなる。
リール停止処理では、引込み可能範囲内の図柄を入賞ラインNL上に停止させることができるものの、引込み可能範囲外の図柄については入賞ラインNL上に停止させることができない。このため、リール11L〜11Rの図柄配列において、役を構成する図柄が引込み可能範囲内に存在しない個所が存在する役については、役抽選において当選していても、操作タイミングが合わなければ入賞ラインNL上に当該役を構成する図柄を引き込むことができずに、当該役を取りこぼしてしまう場合(非入賞)が生じる。
「RBB1」を構成する図柄は、図3に示すとおり、リールの図柄配列において引込み可能範囲内に存在しない個所が存在する。例えば、「RBB1」を構成する図柄「R7」は、リール11L〜11Rに1つしか配列されていない。このため、「RBB1」は、当選していてもストップスイッチ21L〜21Rの操作タイミングによっては入賞ラインにボーナス役を構成する図柄を引き込むことができない場合があり、取りこぼす可能性がある。よって、図7に示すように、「RBB1」に当選しているときには、当選しているボーナス役を引込み可能範囲内で引込むリール制御を行うものの、いずれの役にも入賞しない場合が生じる。なお、「RBB1」については、当選した遊技において入賞させることができなかった場合、RT3に制御されて当該ボーナス役に入賞するまで当該ボーナス役の当選フラグを持ち越す処理が行われる。
「通常リプレイ」に含まれる「RP1」および「RP2」の中図柄および右図柄を構成する「R1」は、図3に示すように、リール11L〜11Rのすべてにおいて引込み可能範囲内に配列されている。一方、「RP1」および「RP2」の左図柄を構成する「R1」および「R2」は、各々、リールの図柄配列において引込み可能範囲内に存在しない個所が存在する。しかし、「通常リプレイ」当選時には「RP1」および「RP2」のいずれにも当選する。その結果、「通常リプレイ」に当選したときには、ストップスイッチ21L〜21Rの操作タイミングにかかわらず、必ず「RP1」および「RP2」のいずれかを入賞させることができる。
また、「RT2移行リプレイ1」〜「RT2移行リプレイ3」各々に含まれる再遊技役を構成する図柄は、リールの図柄配列において引込み可能範囲内に存在しない個所が存在するが、「RT2移行リプレイ1」〜「RT2移行リプレイ3」各々に当選したときには対応する再遊技役のすべてに当選する。その結果、「RT2移行リプレイ1」〜「RT2移行リプレイ3」のいずれかに当選したときには、ストップスイッチ21L〜21Rの操作タイミングにかかわらず、当選している「RT2移行リプレイ」に含まれる再遊技役のいずれかを必ず入賞させることができる。
また、「RT2移行リプレイ1」〜「RT2移行リプレイ3」当選時には、第1停止されたリールの種類に応じて優先して引き込む対象が異なるように定められている。第1停止とは、すべてのリール11L〜11Rが回転しているときに最初にリールを停止させることをいう。また、第1停止されたリールは、第1停止リールともいう。また、第2停止とは、第1停止により一のリールが停止し残り2つのリールが回転しているときに停止させることをいい、第3停止とは、残り1つのリールが回転しているときに停止させることをいう。第1停止、第2停止、および第3停止のためのストップスイッチへの操作を、第1停止操作、第2停止操作、および第3停止操作ともいう。
例えば、「RT2移行リプレイ1」に当選しているときにおいて、左第1停止(左のリール11Lを第1停止)したときには、RT2への移行を伴う「RP4」および「RP5」を他の役よりも優先して引き込むように定められている。「RP4」および「RP5」の中図柄および右図柄を構成する「R1」および「BE」は、いずれもリール11Mおよび11Rにおいて引込み可能範囲内に配列されている。一方、「RP4」および「RP5」の左図柄を構成する「R1」および「R2」は、リール11Lの図柄配列において引込み可能範囲内に存在しない個所が存在するが、いずれかの図柄を入賞ラインNL上に引込み可能となる範囲内に配列されている。また、「RT2移行リプレイ1」当選時には「RP4」および「RP5」のいずれにも当選する。その結果、「RP4」および「RP5」を他の役よりも優先して引き込んだときには、「RP4」および「RP5」のいずれかを入賞させることができる。よって、「RT2移行リプレイ1」に当選しているときにおいて、左第1停止したときには、「RP4」および「RP5」のいずれかに必ず入賞するようにリール制御が行われる。
一方、「RT2移行リプレイ1」に当選しているときにおいて、中あるいは右第1停止(中あるいは右のリール11Mあるいは11Rを第1停止)したときには、「RP4」および「RP5」よりも「RP1」および「RP2」を優先して引き込むように定められている。このため、「RT2移行リプレイ1」に当選しているときにおいて、中あるいは右第1停止したときには、「RP1」および「RP2」のいずれかに必ず入賞するようにリール制御が行われる。
また、「RT2移行リプレイ2」に当選しているときにおいて、中第1停止したときには、「RP4」および「RP5」のいずれかに必ず入賞するようにリール制御が行われ、左あるいは右第1停止したときには、「RP1」および「RP2」のいずれかに必ず入賞するようにリール制御が行われる。また、「RT2移行リプレイ3」に当選しているときにおいて、右第1停止したときには、「RP4」および「RP5」のいずれかに必ず入賞するようにリール制御が行われ、左あるいは中第1停止したときには、「RP1」および「RP2」のいずれかに必ず入賞するようにリール制御が行われる。
「RT2移行リプレイ1」〜「RT2移行リプレイ3」のいずれかに当選しているときにおいて「RP4」および「RP5」のいずれかを入賞させる押し順は、正解手順ともいう。前述したAT中において「RT2移行リプレイ1」〜「RT2移行リプレイ3」のいずれかに当選したときには、有利操作態様として正解手順を特定可能な情報が報知される。
次に、「フェイクリプレイ」に当選しているときにおけるリール制御について説明する。「フェイクリプレイ」に含まれる再遊技役を構成する図柄は、リールの図柄配列において引込み可能範囲内に存在しない個所が存在するが、「フェイクリプレイ」に当選したときには対応する再遊技役のすべてに当選する。その結果、「フェイクリプレイ」に当選したときには、ストップスイッチ21L〜21Rの操作タイミングにかかわらず、「フェイクリプレイ」に含まれる再遊技役のいずれかを必ず入賞させることができる。
また、「フェイクリプレイ」当選時には、第1停止されたリールの種類に応じて優先して引き込む対象が異なるように定められている。例えば、「フェイクリプレイ」当選時において、左第1停止あるいは中第1停止したときには、「RP1」および「RP2」のいずれかに必ず入賞するようにリール制御が行われる。
これに対して、「フェイクリプレイ」当選時において、右第1停止したときには、「RP1」および「RP2」よりも「RP6」および「RP7」を優先して引き込むように定められている。「RP6」および「RP7」の右図柄を構成する「R1」および「BE」は、リール11Rの図柄配列において引込み可能範囲内に配列されている。また、「RP6」および「RP7」の左図柄を構成する「BE」は、リール11Lにおいて引込み可能範囲内に配列されている。一方、「RP6」および「RP7」の中図柄を構成する「BAR」は、リール11Mの図柄配列において引込み可能範囲内に存在しない個所が存在する。このため、「フェイクリプレイ」当選時において、右第1停止したときには、「RP6」および「RP7」を他の役よりも優先して引き込み、ストップスイッチ21Mが中図柄の「BAR」を入賞ラインNL上に引き込み可能なタイミングで停止操作されたときには、ストップスイッチ21Lの操作タイミングにかかわらず「RP6」および「RP7」のいずれかを入賞させることができる。
ストップスイッチ21Mが中図柄の「BAR」を入賞ラインNL上に引き込み可能なタイミングで停止操作されなかったときには、「RP1」〜「RP3」のうち既に停止されている図柄に応じて入賞を生じさせる役を優先して引き込むように定められている。例えば、右図柄として「R1」が停止されているときには、「RP1」および「RP2」のいずれかを優先して引き込み入賞させることができる。また、右図柄として「BE」が停止されているときには、「RP3」を優先して引き込むように定められている。「RP3」の左図柄を構成する「BE」は、リール11Lにおいて引込み可能範囲内に配列されており、「RP3」の中図柄を構成する「R1」は、リール11Mにおいて引込み可能範囲内に配列されている。このため、「RP3」を優先して引き込んだときには、「RP3」を必ず入賞させることができる。
「フェイクリプレイ」当選時で右第1停止したときには、前述したように、「R1」および「BE」のいずれかを入賞ラインNL上に必ず停止させることができる。このとき、図3の図柄番号0の「R1」と図柄番号1の「BE」とのいずれをも入賞ラインNL上に引き込み可能なタイミングで停止操作されたときには、図柄番号0の「R1」よりも図柄番号1の「BE」を優先して入賞ラインNL上に引き込むように定められている。また、図3の図柄番号5の「R1」と図柄番号6の「BE」とのいずれをも入賞ラインNL上に引き込み可能なタイミングで停止操作されたときには、図柄番号6の「BE」よりも図柄番号5の「R1」を優先して入賞ラインNL上に引き込むように定められている。このため、「フェイクリプレイ」当選時において右第1停止するときに、図柄番号2〜4の「BAR」図柄を狙って停止操作したときに、図柄番号1の「BE」を入賞ラインNL上に停止させて下段に「BAR」図柄を停止させるか、図柄番号5の「R1」を入賞ラインNL上に停止させて上段に「BAR」図柄を停止させることができる。
また、「フェイクリプレイ」当選時において右第1停止により「BAR」図柄を上段または下段に停止させた状態で、中第2停止するときに、図柄番号3の「BAR」図柄を狙って停止操作したときには、図柄番号3の「BAR」を入賞ラインNL上に停止させることができる。このように、「フェイクリプレイ」当選時において右第1停止および中第2停止により「BAR」図柄を狙って停止操作することにより、「BAR」図柄を右上がりラインあるいは右下がりラインのいずれかにおいてテンパイさせることができる。なお、「RP6」および「RP7」を構成する左図柄の「BE」が入賞ラインNL上に停止したときには、図3に示すリール11Lの図柄配列から、少なくとも図柄番号2の「BAR」図柄が上段あるいは下段に停止されることがないため、「BAR」図柄がライン上に揃って停止されることはない。
次に、「BAR揃いリプレイ」に当選しているときにおけるリール制御について説明する。「BAR揃いリプレイ」に含まれる再遊技役を構成する図柄は、リールの図柄配列において引込み可能範囲内に存在しない個所が存在するが、「BAR揃いリプレイ」に当選したときには対応する再遊技役のすべてに当選する。その結果、「BAR揃いリプレイ」に当選したときには、ストップスイッチ21L〜21Rの操作タイミングにかかわらず、「BAR揃いリプレイ」に含まれる再遊技役のいずれかを必ず入賞させることができる。
また、「BAR揃いリプレイ」当選時には、第1停止されたリールの種類に応じて優先して引き込む対象が異なるように定められている。例えば、「BAR揃いリプレイ」当選時において、左第1停止あるいは中第1停止したときには、「RP1」および「RP2」のいずれかに必ず入賞するようにリール制御が行われる。
これに対して、「BAR揃いリプレイ」当選時において、右第1停止したときには、「RP1」および「RP2」よりも「RP8」および「RP9」を優先して引き込むように定められている。「RP8」および「RP9」の右図柄を構成する「R1」および「BE」は、リール11Rの図柄配列において引込み可能範囲内に配列されている。一方、「RP8」および「RP9」の左図柄を構成する「R1」および「CH」は、リール11Lの図柄配列において引込み可能範囲内に存在しない個所が存在する。また、「RP8」および「RP9」の中図柄を構成する「BAR」は、リール11Mの図柄配列において引込み可能範囲内に存在しない個所が存在する。このため、「BAR揃いリプレイ」当選時において、右第1停止したときには、「RP8」および「RP9」を他の役よりも優先して引き込み、ストップスイッチ21Lが左図柄の「R1」および「CH」のいずれかを入賞ラインNL上に引き込み可能なタイミングで停止操作され、かつ、ストップスイッチ21Mが中図柄の「BAR」を入賞ラインNL上に引き込み可能なタイミングで停止操作されたときには、「RP8」および「RP9」のいずれかを入賞させることができる。
これに対して、ストップスイッチ21L、21Mへの停止操作のタイミングによって、「RP8」および「RP9」のいずれをも入賞させることができない場合には、以下のようなリール制御が行われる。まず、第2停止操作により、ストップスイッチ21Mが中図柄の「BAR」を入賞ラインNL上に引き込み可能なタイミングで停止操作されなかったときや、ストップスイッチ21Lが左図柄の「R1」または「CH」を入賞ラインNL上に引き込み可能なタイミングで停止操作されなかったときには、「RP1」〜「RP3」のうち既に停止されている図柄に応じて入賞を生じさせる役を優先して引き込むように定められている。このため、例えば、右図柄として「R1」が停止されているときには、「RP1」および「RP2」のいずれかを優先して引き込み入賞させることができ、右図柄として「BE」が停止されているときには、「RP3」を優先して引き込み入賞させることができる。
次に、第2停止操作により中図柄の「BAR」を入賞ラインNL上に引き込み停止された状態において、第3停止操作によりストップスイッチ21Lが左図柄の「R1」または「CH」を入賞ラインNL上に引き込み可能なタイミングで停止操作されなかったときには、「RP6」および「RP7」のうち既に停止されている図柄に応じて入賞を生じさせる役を優先して引き込むように定められている。このため、例えば、右図柄として「R1」が停止されているときには、「RP6」を優先して引き込み入賞させることができ、右図柄として「BE」が停止されているときには、「RP7」を優先して引き込み入賞させることができる。
第2停止操作により左図柄の「R1」または「CH」を入賞ラインNL上に引き込み停止された状態において、第3停止操作によりストップスイッチ21Mが中図柄の「BAR」を入賞ラインNL上に引き込み可能なタイミングで停止操作されなかったときには、「RP1」および「RP10」のうち既に停止されている図柄に応じて入賞を生じさせる役を優先して引き込むように定められている。このため、例えば、左図柄として「R1」が停止されているときには、「RP1」を優先して引き込み入賞させることができ、左図柄として「CH」が停止されているときには、「RP10」を優先して引き込み入賞させることができる。
「BAR揃いリプレイ」当選時で右第1停止したときには、前述したように、「R1」および「BE」のいずれかを入賞ラインNL上に必ず停止させることができる。このとき、図3の図柄番号0の「R1」と図柄番号1の「BE」とのいずれをも入賞ラインNL上に引き込み可能なタイミングで停止操作されたときには、「フェイクリプレイ」当選時と同様のリール制御が行われるため、図柄番号2〜4の「BAR」図柄を狙って停止操作したときに、図柄番号1の「BE」を入賞ラインNL上に停止させて下段に「BAR」図柄を停止させるか、図柄番号5の「R1」を入賞ラインNL上に停止させて上段に「BAR」図柄を停止させることができる。
また、「BAR揃いリプレイ」当選時において右第1停止により「BAR」図柄を上段または下段に停止させた状態で、第2停止および第3停止において、リール11Lおよびリール11M各々の「BAR」図柄を狙って停止操作したときには、「BAR」図柄を入賞ラインNL上に停止させることができる。このため、「BAR揃いリプレイ」当選時において「BAR」図柄を狙って停止操作することにより、「BAR」図柄を右上がりラインあるいは右下がりラインのいずれかにおいてテンパイさせることや、揃えさせることができる。その結果、「BAR」図柄が右上がりラインあるいは右下がりラインに揃うことにより、「BAR揃いリプレイ」に当選していたことを遊技者に対して確定的に報知できる。また、「BAR」図柄が右上がりラインあるいは右下がりラインにテンパイすることにより、停止操作タイミングが合わなかった場合などにおいて、「BAR揃いリプレイ」に当選していたことに対する期待感を遊技者に抱かせることができる。
小役のうち「チェリー」に含まれる小役を構成する左図柄(「BAR」「BL」「WM1」)は、図3に示すとおり、リール11Lの図柄配列において引込み可能範囲内に存在しない個所が存在する。このため、「チェリー」は、当選していてもストップスイッチ21Lの操作タイミングによっては、「チェリー」に含まれる小役を構成する左図柄を引き込むことができない場合があり、取りこぼす可能性がある。
小役のうち「スイカ」に含まれる小役を構成する図柄は、リール11L〜11Rの図柄配列において引込み可能範囲内に配列されている。このため、「スイカ」に当選した場合には、ストップスイッチ21L〜21R各々への操作タイミングにかかわらず、「スイカ」に含まれる小役を引き込み入賞させることができる。
小役のうち「チャンス目」に含まれる小役を構成する左図柄(「WM1」)および中図柄(「WM2」)は、図3に示すとおり、リール11Lおよび11Mの図柄配列において引込み可能範囲内に存在しない個所が存在する。このため、「チャンス目」は、当選していてもストップスイッチ21Lおよび21Mの操作タイミングによっては、「チャンス目」に含まれる小役を構成する左図柄あるいは中図柄を引き込むことができない場合があり、取りこぼす可能性がある。
次に、「左正解ベル1」〜「右正解ベル4」のいずれかに当選しているときのリール停止処理について説明する。「左正解ベル1」〜「右正解ベル4」のいずれかに当選しているときには、第1停止されたリールの種類に応じて優先して引き込む対象が異なるように定められている。
例えば、「左正解ベル1」に当選しているときにおいて、左第1停止したときには、9枚払出となる「PZ1」および「PZ2」を他の役よりも優先して引き込むように定められている。「PZ1」および「PZ2」の左図柄を構成する「R1」および「R2」は、リール11Lの図柄配列において引込み可能範囲内に存在しない個所が存在するが、いずれかの図柄を入賞ラインNL上に引込み可能となる範囲内に配列されている。また、「左正解ベル1」当選時には「PZ1」および「PZ2」のいずれにも当選する。その結果、「PZ1」および「PZ2」を他の役よりも優先して引き込んだときには、「PZ1」および「PZ2」のいずれかを入賞させることができる。よって、「左正解ベル1」に当選しているときにおいて、左第1停止したときには、「PZ1」および「PZ2」のいずれかに必ず入賞するようにリール制御が行われる。
一方、「左正解ベル1」に当選しているときにおいて、中あるいは右第1停止したときには、「PZ1」および「PZ2」よりも同時当選している「PZ4」等の他の小役を優先して引き込むように定められている。「PZ4」等の他の小役を構成する図柄は、いずれも、図3に示されるようにリール11L〜11Rの図柄配列から引込み可能範囲内に配列されていない箇所が存在する。このため、ストップスイッチの操作タイミングによっては、入賞ラインに同時当選している「PZ4」等の他の小役を構成する図柄を引き込むことができず、「左正解ベル1」に当選してもいずれの役にも入賞させることができない場合が生じる。
また、「左正解ベル2」〜「左正解ベル4」当選時においても、左第1停止したときには必ず「PZ1」および「PZ2」を入賞させることができるものの、中あるいは右第1停止したときには「PZ1」および「PZ2」よりも同時当選している他の小役が優先して引き込まれ、かつリール11L〜11Rの図柄配列が当該他の小役を構成する図柄を引き込むことができない箇所が存在する図柄配列であるため、ストップスイッチの操作タイミングによってはいずれの小役にも入賞させることができない場合が生じる。同様に、「中正解ベル1」〜「中正解ベル4」当選時においても、中第1停止したときには必ず9枚払出となる「PZ3」を入賞させることができる。しかし、左あるいは右第1停止したときには、「PZ3」よりも同時当選している他の小役が優先して引き込まれ、かつリール11L〜11Rの図柄配列が当該他の役を構成する図柄を引き込むことができない箇所が存在する図柄配列であるため、ストップスイッチの操作タイミングによってはいずれの役にも入賞させることができない場合が生じる。また、「右正解ベル1」〜「右正解ベル4」当選時においても、右第1停止したときには必ず9枚払出となる「PZ3」を入賞させることができるものの、左あるいは中第1停止したときには「PZ3」よりも同時当選している他の小役が優先して引き込まれ、かつリール11L〜11Rの図柄配列が当該他の小役を構成する図柄を引き込むことができない箇所が存在する図柄配列であるため、ストップスイッチの操作タイミングによってはいずれの小役にも入賞させることができない場合が生じる。
「左正解ベル1」〜「右正解ベル4」のいずれかに当選しているときにおいて9枚払出となる「PZ1」〜「PZ3」のいずれかを入賞させる押し順は、正解手順ともいう。前述したAT中において「左正解ベル1」〜「右正解ベル4」のいずれかに当選したときには、有利操作態様として正解手順を特定可能な情報が報知される。
「左正解ベル1」〜「右正解ベル4」のいずれかに当選しているときにおいて、正解手順で操作できず、かつ同時当選している他の小役のいずれも入賞させることができないタイミングで停止操作されたときには、「はずれ」図柄組合せのうち、「左正解ベル1」〜「右正解ベル4」に当選していないときには入賞ライン上に停止することがない特定の「はずれ」図柄組合せを入賞ライン上に引き込むリール制御が行われる。特定の「はずれ」図柄組合せは、「RT0」あるいは「RT2」において入賞ラインNL上に停止すると「RT1」への移行を伴う。このため、特定の「はずれ」図柄組合せは、通常移行出目ともいう。
「全小役」に当選しているとき(例えば、「ボーナス状態」中)には、ストップスイッチ21L〜21Rの操作態様にかかわらず、必ず9枚払出となる「PZ1」〜「PZ3」のいずれかに入賞するようにリール制御が行われる。
また、ボーナス役の当選が持ち越されている状態(RT3)において再遊技役や小役に当選したときにおけるリール停止処理では、ボーナス役よりも再遊技役や小役を優先して引き込むように定められている。
リール停止処理においては、リール11L〜11Rのいずれかが停止する毎に、停止したリール、および停止位置(例えば、中段に停止されている図柄の図柄番号等)などを特定可能なリール停止コマンドを出力する。これにより、サブ制御基板73は、停止したリール、および停止位置が特定可能となり、対応する演出を実行可能となる。リール11L〜11Rすべてが停止すると、S500の出目判定処理に移行する。
(出目判定処理)
S500の出目判定処理では、入賞ラインNL上の図柄組合せに基づいて、当該図柄組合せに対応する処理を実行する。例えば、小役が入賞したときには、図6の払出欄に記載のメダルを払い出すか、あるいはクレジット加算するための払出処理を実行する。払出処理では、メダル払出あるいはクレジット加算により遊技者に付与されたメダル枚数(0枚を含む)を特定可能な払出コマンドを出力する。これにより、サブ制御基板73側においても1遊技の結果として遊技者に付与されたメダル枚数を特定可能となる。また、再遊技役が入賞したときには、再遊技フラグを設定するための処理を実行する。出目判定処理では、入賞ラインNL上の図柄組合せ、入賞の有無、入賞した役の種類等を特定可能な遊技結果コマンドを出力する。これにより、サブ制御基板73側においては、入賞ラインNL上の図柄組合せに応じた演出を実行可能となる。また、出目判定処理では、遊技の結果に応じて、有利期間滞在比率、役物比率、および役物等状態比率等を更新してRAM65の所定領域に記憶する。出目判定処理が終了すると、S600の遊技状態設定処理に移行する。メダルを払い出す(あるいはクレジット加算する)ための払出処理、および再遊技フラグを設定するための処理は、役に対応する特典を付与するための制御を行う特典付与手段に含まれる。
(遊技状態設定処理)
S600の遊技状態設定処理では、役抽選あるいは遊技の結果等に基づいて、次回以降の遊技状態を特定可能な遊技状態フラグを設定する。遊技状態フラグは、RAM65の所定領域に記憶される。メインCPU61は、遊技状態フラグに基づいて、現在制御されている遊技状態を特定する。図8(a)には、遊技状態の遷移が示されている。
遊技状態設定処理は、「RT0」または「RT2」において通常移行出目が入賞ラインNL上に停止されたときに、「RT1」を特定可能な遊技状態フラグを設定する。また、遊技状態設定処理は、「RT1」において昇格リプレイである「RP4」〜「RP5」に入賞したときに、「RT2」を特定可能な遊技状態フラグを設定する。「RT2」を特定可能な遊技状態フラグを設定する処理は、役に対応する特典を付与するための制御を行う特典付与手段に含まれる。
また、遊技状態設定処理は、「RT0」「RT1」および「RT2」のいずれかにおいて「RBB1」に当選した遊技において入賞しなかったときに、「RT3」を特定可能な遊技状態フラグを設定する。また、遊技状態設定処理は、「RBB1」に入賞したときに、「ボーナス状態」を特定可能な遊技状態フラグを設定する。「ボーナス状態」を特定可能な遊技状態フラグを設定する処理は、役に対応する特典を付与するための制御を行う特典付与手段に含まれる。遊技状態設定処理は、「ボーナス状態」中における払出枚数を計数し、払出枚数が所定枚数を超えたときに「RT0」を特定可能な遊技状態フラグを設定する。また、スロットマシン1は、設定変更等により初期化されると「RT0」を特定可能な遊技状態フラグを設定する。遊技状態設定処理が終了すると、S700の有利期間設定処理に移行する。
ここで、図8(a)を参照して、遊技状態の遷移について説明する。以下では、まず、有利期間のうちのATに制御されないとき(以下、非ATともいう)の遊技状態の遷移について説明する。
スロットマシン1は、設定変更等により初期化されると遊技状態としてRT0に設定されて遊技が開始される。RT0においては、「押し順ベル」が比較的高確率(1/5)で当選する一方、「押し順ベル」当選時において有利操作態様(正解手順)を報知するAT遊技が行われることがない。このため、比較的早いタイミングで押し順ベルを取りこぼして通常移行出目が停止されることになり、RT1に制御されることになる。
RT1では、「RT2移行リプレイ」に当選して「昇格リプレイ」が入賞するとRT2に制御される。しかし、非AT中であるため、「RT2移行リプレイ」当選時において有利操作態様(正解手順)を報知するAT遊技が行われることがない。また、「昇格リプレイ」に入賞してRT2に制御された後においても非AT中であるため、RT0中と同様、「押し順ベル」が比較的高確率で当選する結果、比較的早いタイミングで通常移行出目が停止されて「RT1」に制御されることになる。よって、非AT中においては、遊技の大半をRT1において行うことになる。
また、RT1中等において「RBB1」に当選したとしても、当該「RBB1」を構成する図柄を入賞ラインNL上に引き込むことができるタイミングで停止操作しなければ入賞させることができない。その結果、「RBB1」に当選した遊技において入賞させることができなかった場合、「RT3」に制御される。
「RBB1」に入賞すると、ボーナス状態に制御される。ボーナス状態中においては、毎遊技において全小役に当選する結果、操作態様にかかわらず9枚払出となる「PZ1」〜「PZ3」のいずれかを入賞させることができるため、効率的にメダルを獲得できる。払出枚数が所定枚数を超えるとボーナス終了となり「RT0」に制御される。
一方、有利期間のうちのATに制御されているときには、「RT1」「RT2」中において「押し順ベル」に当選したときに、9枚払出となる「PZ1」〜「PZ3」のいずれかを入賞させるための有利操作態様が報知用表示器60および液晶表示器27により報知される。これにより、停止操作を誤らない限り、確実に「PZ1」〜「PZ3」のいずれかを入賞させることができる。その結果、メダルが9枚払い出される割合が高まる。また、ATに制御されているときにおける「RT1」中において「RT2移行リプレイ」に当選したときには、「昇格リプレイ」を入賞させるための有利操作態様が報知用表示器60および液晶表示器27により報知される。これにより、停止操作を誤らない限り、確実に「昇格リプレイ」を入賞させることができる。その結果、「RT2」に制御させることができる。さらに、ATに制御されているときには、前述したとおり「押し順ベル」当選時に「PZ1」等を入賞させることができることにより、通常移行出目を回避できるため、「RT2」から「RT1」に転落してしまうことも防止できる。その結果、AT中においては、遊技の大半をRT2において行うことができる。
また、AT中に当選したRBBが終了した後においては、ATゲーム数等が持ち越されるため再びAT中となり、有利操作態様が報知されて「RT2」に制御される。AT中に当選したRBBが終了した後において「RT2」に制御されるまでの「RT0」および「RT1」に制御される期間は、「RT2」に制御されるまでの準備段階であるため、準備期間ともいう。なお、AT中に当選したRBBが終了した後に制御される「RT0」中において「押し順ベル」に当選したときには、「RT1」へ移行可能となるようにするため、「PZ1」等を入賞させるための有利操作態様が報知されることはない。
(有利期間設定処理)
S700の有利期間設定処理では、通常期間において有利期間移行条件が成立したことに基づいて有利期間に制御する。有利期間設定処理では、有利期間中における状態の遷移を制御するための処理を実行する。ここで、図8(b)を用いて、有利期間中における状態遷移の概要を説明する。
有利期間設定処理では、通常期間において有利期間移行条件が成立することに基づいて有利期間に制御する。有利期間移行条件は、例えば内部抽選において再遊技役および小役を含む当選役グループのうちのいずれかに当選することにより成立する。このため、遊技の大半は、有利期間において行われる。有利期間中においては、当該有利期間が開始されてからの賭数とメダル付与数とに基づく差数を累計した累計数が最低となる最下値を0として基点とし、該基点からの現在の累計数(いわゆるMY値)や遊技回数がカウントされる。
通常期間から有利期間に制御されたときには、図8(b)に示すように有利一般に制御される。有利一般中においては、CZ移行抽選において当選する確率(遊技者にとっての有利度合い)が異なる、低確・通常・高確等の複数種類のモードのうちのいずれかに制御されるようにしてもよく、例えば、通常期間から有利期間に制御されたときには、複数種類のモードのうち、CZ移行抽選において当選する確率が高いモードに制御されてもよい。このようにすることで、AT終了直後の通常期間から有利期間に制御されるときに、遊技者の期待感を持続させることができる。また、有利一般中におけるAT移行抽選の有利度合い(例えばAT当選する割合等)も、低確・通常・高確等のモードの種類に応じて異なるようにしてもよい。なお、CZ移行抽選やAT移行抽選の一方または両方は一定となるように定められていてもよい。
また、通常期間から有利期間に制御されるときには、ATに制御するまでに要する天井遊技回数を設定する。ATは、天井遊技回数に到達することやAT当選することにより制御される状態である点において、役抽選においてボーナスに当選することにより制御可能となるRBB等とは異なる。天井遊技回数とは、ATに強制的に制御する回数である。有利期間が開始されてから消化した遊技回数が天井遊技回数に到達することにより、ATに制御される。天井遊技回数は、所定のゲーム数(例えば999回)に一律に定められているものであってもよく、また、通常期間から有利期間に制御されるときに複数のゲーム数(例えば、250回、500回、999回)のうちから抽選により決定されるものであってもよい。
有利一般中のCZ移行抽選において当選したときには、所定期間(例えば所定ゲーム数消化する期間等)に亘りCZに制御される。CZにおいてAT移行当選することなく所定期間が経過したときには、再び有利一般に制御される。有利一般またはCZにおけるAT移行抽選において当選したときや天井遊技回数に到達したときには、ATに制御される。ATを開始するときには、有利期間報知ランプ80を点灯させる。
AT中は、「押し順ベル」および「RT移行リプレイ」(以下、まとめてナビ対象役ともいう)に当選したときに有利操作態様(正解手順)を報知するナビ演出が実行される。また、AT中においては、ATに制御可能とするATゲーム数を上乗せするか否か(上乗せ抽選)、1回のATの終了条件が成立(例えばATゲーム数を消化)した後に再度ATに制御するか否か(ATストック抽選)、1回のATの終了条件が成立した後にATストックがない場合に有利一般およびCZのいずれに制御するか(AT終了後状態抽選)などについて抽選する各種AT中抽選が行われる。各種AT中抽選は、例えば、内部抽選において所定の当選役グループ(例えば、チェリー、スイカ、チャンス目、RBBなど)に当選することにより行われる。また、ATストック抽選では、当選することにより、ATに制御可能な回数(ATストック回数)を1加算する。ATストック回数は、AT終了後においてATに繰返し制御可能となり、制御される毎に1ずつ減算される。なお、AT中における各種AT中抽選の有利度合い(当選確率等)は、一律に定められているものであってもよく、また、複数のモード(低確率モード、通常確率モード、高確率モードなど)のうち制御されているモードに応じた有利度合いとなるようにしてもよい。
各種AT中抽選のうち上乗せ抽選において、ATゲーム数が上乗せされたときには、当該ATの残りATゲーム数に加算される。また、制御中のATの終了条件が成立したときであって、ATストック回数が1以上であるときには、再度ATに制御される。また、制御中のATの終了条件が成立したときであって、ATストック回数が1以上ではないときには、AT終了後状態抽選の結果に応じて、有利一般およびCZのいずれかに制御される。有利期間中においてATに少なくとも1回制御された後、AT終了後において制御される有利一般およびCZ中のAT移行抽選において当選することなく、所定の終了条件が成立(例えば、予め定められたゲーム数を消化したときなど)したときには、通常期間に制御される。このとき、有利期間報知ランプ80を消灯させ、有利期間中に更新されていた差数や遊技回数等、有利期間に関するすべての情報がリセットされる。
また、有利期間は、有利期間中の遊技回数が上限遊技回数の1500に到達することにより第1の条件が成立するか、有利期間中の賭数とメダル付与数とに基づく差数を累計した累計数が最低となる最下値を0として基点とし、該基点からの現在の累計数上限累計数の2400に到達することにより第2の条件が成立することにより終了する。このような、第1の条件および第2の条件が成立するまでの残り遊技回数あるいは累計数が所定値未満となったときには、エンディングに制御される。具体的には、AT中において、有利期間中の遊技回数が1200に到達したときや、有利期間中の差数が2000に到達したときにエンディングに制御される。エンディング中においても、ナビ演出が実行されるように定められている。エンディングは、第1の条件または第2の条件が成立するまで継続し、第1の条件または第2の条件が成立することにより有利期間終了条件が成立したときに、通常期間に制御する。このときにも、有利期間報知ランプ80を消灯させ、有利期間中に更新されていた差数や遊技回数等、有利期間に関するすべての情報がリセットされる。
有利期間設定処理では、遊技状態設定処理および有利期間設定処理により設定された結果、次回以降の遊技がいずれの遊技状態であるのか、通常期間、有利期間のうちの有利一般、CZ、およびAT(残りATゲーム数カウンタの値を含む)のうちのいずれであるか、有利期間中において更新される各種情報(各種AT中抽選を行う条件の成立)などを特定可能な状態コマンドを出力する。これにより、サブ制御基板73側においては、次回以降の状態に応じた演出を実行可能となる。有利期間設定処理が終了すると、S100の賭数設定処理に移行して次回の遊技に備える。スロットマシン1は、1遊技毎にS100〜S700の処理を繰り返し実行する。また、メインCPU61は、スロットマシン1においてエラーが発生しているか否かを判定し、エラーが発生していると判定したときには当該エラーの種類を特定可能なエラーコマンドを出力する。
<演出制御処理>
サブCPU71は、メイン制御基板63からのコマンドに基づいて、ROM77に記憶されている演出制御プログラムを実行し、遊技の進行に応じて演出実行の有無および種類を乱数抽選により決定する演出抽選を行い、その抽選結果に基づいてサブ制御基板73に接続された液晶表示器27、スピーカ31L、31R、および各種ランプ・LEDなどの演出手段を駆動制御するための演出制御処理を行う。所定の演出を実行するための演出実行手段は、サブCPU71により行われる演出制御処理に含まれる。演出制御処理により実行される演出例を以下に説明する。
(当選役グループに関する演出)
演出制御処理では、役抽選において当選した当選役グループの種別を特定可能な当選種別コマンドを受信したときには、当選役グループの種別に応じた演出を実行可能となる。演出制御処理は、当選種別コマンドを受信したことに基づいて、例えば、「RBB」の当選種別コマンド受信時は「ボーナス確定!」などを含む確定画面を液晶表示器27に表示する演出や、「押し順ベル」を特定可能な当選種別コマンドに基づいてベルと類似色の「黄色い風船」の画像を液晶表示器27に表示する演出を実行する。これにより、遊技者は当選した当選役グループを推測しながら遊技を進行させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、演出制御処理では、AT中に有利操作態様を特定可能な有利操作態様コマンドを受信したときには、当該コマンドから特定される有利操作態様を特定可能な画像を液晶表示器27に表示する演出を実行する。これにより、AT中において「左正解ベル1」〜「右正解ベル4」のいずれかに当選したときに正解手順で停止操作を行って、確実に「PZ1」〜「PZ3」のいずれかを入賞させることが可能となる。また、「RT2」かつAT中であるART中は、「左正解ベル1」〜「右正解ベル4」のいずれかに当選したときでも「PZ1」等を入賞させることができるため、通常移行出目が停止してしまい「RT1」に転落してしまうことを確実に防止できる。また、AT中でかつ「RT1」中において「RT2移行リプレイ」のいずれかに当選したときには、正解手順で停止操作を行って、確実に「昇格リプレイ」を入賞させることが可能となり、RT2に制御可能となる。なお、有利操作態様を特定可能な画像は、ナビ演出ともいう。
<遊技者メニュー状態について>
演出制御処理では、遊技待機中において遊技者メニュー状態に制御して、遊技者用の遊技項目の表示・設定を行う遊技者メニュー画面を表示するための処理を実行可能である。サブCPU71は、遊技待機中において演出操作部81の決定スイッチ81aが操作されることにより遊技者メニュー画面を表示する。より具体的に、サブCPU71は、遊技待機中において、まず遊技画面(リール回転中から表示されている画面を含む)を液晶表示器27に表示し、予め定められた時間が経過するとデモ画面に遷移する。このように、遊技待機中における遊技画面あるいはデモ画面を液晶表示器27に表示しているときに、演出操作部81の決定スイッチ81aが操作されると、サブCPU71は、遊技者メニュー状態に制御して、遊技者メニュー画面としてメニュートップ画面を液晶表示器27に表示する。
また、演出制御処理では、遊技待機中において遊技画面またはデモ画面を維持したままの状態で、遊技者用の遊技項目のうち所定の遊技項目について選択(設定)を行うための処理を実行可能である。サブCPU71は、遊技待機中において演出操作部81の上下左右スイッチが操作されることにより所定の遊技項目について選択されることにより、決定スイッチ81aへの操作を要することなく当該選択された遊技項目が設定される。より具体的に、遊技待機中における遊技画面またはデモ画面を液晶表示器27に表示しているときに、演出操作部81の上選択スイッチ81d、下選択スイッチ81e(以下、上下スイッチともいう)が操作されると、現在設定中の楽曲のタイトルが表示され、続けて上下スイッチを操作することにより次の楽曲が選択されて設定されるとともに当該楽曲のタイトルが表示される。また、演出操作部81の左選択スイッチ81b、右選択スイッチ81c(以下、左右スイッチともいう)が操作されると、現在設定中の演出確率モードの名称が表示され、続けて左右スイッチを操作することにより次の演出確率モードが選択されて設定されるとともに当該演出確率モードの名称が表示される。
また、演出制御処理では、遊技者メニュー画面の表示中および遊技待機中の画面の表示中における演出操作部81への操作に応じて、スピーカ31L、31Rから対応する音が出力される。具体的に、遊技者メニュー画面の表示中においては、上下左右スイッチにより遊技項目等が選択されたときに「バシュ!」といった効果音Aが出力される一方、決定スイッチ81aにより遊技項目が決定あるいは設定等されたときに「テロン!」といった効果音Bが出力される。これに対し、遊技待機中の画面の表示中においては、上下左右スイッチにより遊技項目が選択されて設定等されるときに、効果音Aとも効果音Bとも異なる音(楽曲選択時には当該選択された楽曲のメロディー、演出確率モード選択時には当該選択された演出確率モードの名称を読み上げる音声、後述するコール)が出力される。
図9は、遊技者メニュー状態中における遊技者メニュー画面の遷移を説明するための図である。また、図10(a)は、液晶表示器27に表示される遊技者メニュー画面のうちのメニュートップ画面を示している。遊技者メニュー状態に制御されたときに表示されるメニュートップ画面では、遊技項目の一例である、「クイックスタート」項目、「携帯連動サービス」項目、「役構成」項目、「演出カスタマイズ」項目、および「終了」項目が表示されるとともに、右下部において演出操作部81のいずれのスイッチを操作すべきかを遊技者に対して案内する案内表示が行われる。メニュートップ画面は、次に表示する内容にかかわる遊技項目を選択させるための画面の一例である。
案内表示は、演出操作部81を模した画像(以下、操作部模擬画像ともいう)である。演出操作部81のいずれのスイッチが決定操作となり、いずれのスイッチが選択操作となるかを案内したり、色を反転表示させて強調したりする。このようにすることでいずれのスイッチを操作すべきかを遊技者に案内することができ、不要なスイッチを操作してしまったり、意図していない操作をしたりすることを防止できる。これにより、遊技者に対して異なる演出操作部が存在するのではないかという誤認を招くことを防止できる。なお、操作可能な操作部に対応する画像を強調する態様として、色を反転表示させる例を示したが、これに限らず、操作可能な操作部に対応する画像の表示色・表示態様と、操作不可能な操作部に対応する画像の表示色・表示態様とを異ならせるものなどであってもよい。
「クイックスタート」項目は、クイックスタートを開始するための項目である。クイックスタートとは、パスワードを入力することなく、クイックスタートが選択されてから蓄積した遊技数や小役当選回数やボーナス当選回数などの遊技履歴を特定可能な情報を遊技終了時において出力可能な遊技モードである。遊技者は、携帯端末などを用いて、遊技終了時に出力される情報を所定のサーバに対して出力することにより、当該サーバにおいて管理されている遊技者の遊技履歴などを更新することができる。なお、クイックスタートが選択されたときには、遊技中の遊技履歴だけを蓄積し、当該遊技履歴を遊技終了時に報知するものであればよいため、遊技履歴を携帯端末やサーバにおいて蓄積・更新等を行わないものであってもよい。
「携帯連動サービス」項目とは、携帯連動サービスを開始するための項目である。携帯連動サービスとは、所定のサーバにより発行されたパスワードを入力することによって遊技者の遊技履歴を反映させた状態で遊技を行うことができるとともに、サーバにおける遊技者の遊技履歴を更新することができる遊技モードである。遊技終了時においては、クイックスタートと同様に、蓄積した遊技履歴を特定可能な情報を出力して、サーバにおいて管理されている遊技者の遊技履歴などを更新することができる。
「役構成」項目とは、スロットマシン1に定められている役に関する情報(例えば、役名称、図柄組合せ、払出枚数など、図6に示す情報)や遊技状態の遷移(例えば図8やATの遷移など)などを表示するための項目である。「演出カスタマイズ」項目とは、遊技者の好みに合わせて背景や遊技の進行に応じて実行される演出などの種類を選択して設定するための項目である。「終了」項目とは、遊技者メニュー画面を終了させてデモ画面に遷移させるための項目である。
メニュートップ画面においては、案内表示にしたがって、演出操作部81の上下左右スイッチを操作することにより表示された項目のうちのいずれかを選択し、演出操作部81の決定スイッチ81aを操作することにより選択されている項目に決定する。サブCPU71は、決定された項目に対応する処理を実行する。遊技者メニュー画面において上下左右スイッチを操作することにより選択されている遊技項目に対してカーソルが表示されるとともに当該遊技項目が反転表示することにより、選択されている遊技項目が他の遊技項目よりも強調される(例えば、後述する図11(a)等参照)。なお、選択されている遊技項目を強調する態様として、色を反転表示させる例を示したが、これに限らず、選択されている遊技項目の表示色・表示態様と、選択されていない遊技項目の表示色・表示態様とを異ならせるものなどであってもよい。
また、サブCPU71は、遊技者メニュー画面表示中においては図9に示すように、演出操作部81の上下左右スイッチを操作して項目を選択したときには原則として「バシュ!」といった効果音Aを出力し、演出操作部81の決定スイッチ81aを操作して選択されている項目に決定したときには原則として「テロン!」といった効果音Bを出力する。また、上下左右スイッチを操作して項目を選択したときに出力される効果音Aは、選択された項目にかかわらず同じ音が定められている。また、決定スイッチ81aを操作して項目を決定したときに出力される効果音Bは、決定された項目にかかわらず同じ音が定められている。これに対し、決定スイッチ81aを操作して「終了」項目や「メニュートップへ戻る」項目に決定されて設定を伴わずに一つ前の画面等に戻る場合や遊技待機中の画面からメニュートップ画面に遷移する場合などにおいては、例外的に、「バシュ!」といった効果音Aを出力する。
「クイックスタート」項目が選択されたときに、サブCPU71は、「クイックスタート」項目に対してカーソルを表示し当該遊技項目を反転表示して、他の項目よりも強調されるとともに、効果音Aを出力する。この状態で決定スイッチ81aを操作して「クイックスタート」項目に決定されたときに、サブCPU71は、効果音Bを出力するとともにクイックスタートを開始する旨の開始画面を液晶表示器27に表示した後にデモ画面に遷移する。開始画面を表示しているときに、サブCPU71は、クイックスタートを開始するための処理(RAM75において遊技履歴の蓄積開始など)を実行する。以下同様に、項目が選択されたときには原則として効果音Aを出力し、項目が決定されたときには原則として効果音Bを出力する。また、メニュートップ画面など次に表示する内容にかかわる遊技項目を選択させるための画面において選択されたときには、当該遊技項目が強調表示されるものの、後述するアニメーション画像等について表示されることはない。
「携帯連動サービス」項目が選択されて決定されたときに、サブCPU71は、携帯連動サービスの開始画面を液晶表示器27に表示した後にデモ画面に遷移する。携帯連動サービスの開始画面としては、まず、パスワード入力画面を表示し、入力されたパスワードが適正なパスワードであるときに携帯連動サービスを開始する旨の画面を液晶表示器27に表示する。また、サブCPU71は、携帯連動サービスを開始するための処理(遊技履歴反映、RAM75において遊技履歴の蓄積開始など)を実行する。
「役構成」項目が選択されて決定されたときに、サブCPU71は、図10(a)〜(b)の間に示すように効果音Bを出力するとともに、第2階層の画面として、スロットマシン1に定められている役に関する情報(例えば、役毎の図柄組合せと特典など、図6に示す情報)を液晶表示器27に表示する。「役構成」項目が選択されて決定されたときには、まず、スロットマシン1に定められている役に関する情報を示す役構成画面のうち、図10(b)に示す役構成1画面を表示するとともに、「前ページ」「戻る」「次ページ」に対応するスイッチを遊技者に対して案内する案内表示が行われる。
役構成画面としては、役構成1画面〜役構成3画面が設けられている。ROM77には、役構成1画面〜役構成3画面各々を表示するための役構成1用の画像データ〜役構成3用の画像データを含む複数種類の画像データが記憶されている。サブCPU71は、表示する役構成画面に応じた役構成用の画像データを用いて、役構成画面を表示する。
図10(b)に示す役構成1画面においては、図6に示す役のうち、ボーナス役の「RBB1」と、小役のうち9枚払出となる「PZ1」〜「PZ3」とに関する情報が表示される。ボーナス役の「RBB1」に関する情報としては、ボーナス役でありボーナス状態に制御可能となる旨の「BIG BONUS」、ボーナス状態の終了条件(ボーナス状態に制御されることにより払出されるメダル枚数)として「200枚を超えると終了」といったメッセージとともに、図柄組合せとしてリールに配列されている「R7」図柄を平面的に表したR7図柄画像が3つ並びとなる組合せ画像aが表示されている。組合せ画像aは、「RBB1」の図柄組合せを示している。
また、小役のうちに9枚払出となる「PZ1」〜「PZ3」各々に関する情報としては、小役であって9枚のメダル払出を伴う旨の「9枚」といったメッセージとともに、図柄組合せとしてリールに配列されている「BE」図柄を平面的に表したBE図柄画像が3つ並びとなる組合せ画像bと、リールに配列されている「R1」図柄を平面的に表したR1図柄画像に続いてスラッシュ(/)が示された後に「R2」図柄を平面的に表したR2図柄画像が示され、続いて、BE図柄画像、R1図柄画像の順に並べられた組合せ画像cとが表示されている。
図柄組合せ画像のうち、BE図柄画像が3つ並びとなる組合せ画像bは、「PZ3」の図柄組合せを示している。また、組合せ画像中におけるスラッシュ(/)は、「または」を意味している。このため、組合せ画像cは、R1図柄画像、BE図柄画像、R1図柄画像の組合せと、R2図柄画像、BE図柄画像、R1図柄画像の組合せとを示している。よって、組合せ画像cは、R1図柄画像、BE図柄画像、R1図柄画像により「PZ1」の図柄組合せを示し、R2図柄画像、BE図柄画像、R1図柄画像により「PZ2」の図柄組合せを示している。
役構成1画面における案内表示において反転表示されることにより選択操作可能である旨が報知されている左右スイッチのうち、「次ページ」に対応する演出操作部81の右選択スイッチ81cを操作することにより、案内表示のうちの右選択スイッチ81cに相当する画像を強調表示(反転表示とは色や明るさ等において異なる態様による表示。以下、選択時強調表示ともいう)しつつ効果音Aを出力するとともに、役構成2画面に遷移する。役構成2画面では、図6に示す役のうち、小役のうちの4枚払出となる「PZ4」〜「PZ41」に関する情報が表示される。役構成2画面においては、小役であって4枚のメダル払出を伴う旨の「4枚」といったメッセージとともに、「PZ4」〜「PZ41」各々の図柄組合せに相当する図柄組合せ画像が表示される。役構成2画面における案内表示において反転表示されることにより選択操作可能である旨が報知されている左右スイッチのうち、「次ページ」に対応する演出操作部81の右選択スイッチ81cを操作することにより、案内表示のうちの右選択スイッチ81cに相当する画像を選択時強調表示しつつ効果音Aを出力するとともに、図10(c)に示す役構成3画面に遷移する。図10(c)に示す役構成3画面においては、図6に示す役のうち、再遊技役の「RP1」〜「RP10」各々に関する情報が表示される。
再遊技役の「RP1」〜「RP10」各々に関する情報としては、再遊技役でありメダル等を新たに用いることなく次回遊技の賭数が自動設定されて再遊技が付与される旨の「REPLAY」といったメッセージとともに、複数種類の図柄組合せ画像が表示されている。図柄組合せ画像としては、R1図柄画像/R2図柄画像に続けてR1図柄画像、R1図柄画像の順に並べられた組合せ画像dと、BE図柄画像/R1図柄画像に続けてR1図柄画像、BE図柄画像の順に並べられた組合せ画像eと、R2図柄画像に続けてR1図柄画像、BE図柄画像の順に並べられた組合せ画像fと、BE図柄画像に続けてリールに配列されている「BAR」図柄を平面的に表したBAR図柄画像、R1図柄画像/BE図柄画像の順に並べられた組合せ画像gと、R1図柄画像に続けてBAR図柄画像、R1図柄画像の順に並べられた組合せ画像hと、リールに配列されている「CH」図柄を平面的に表したCH図柄画像に続けてBAR図柄画像/R1図柄画像、BE図柄画像の順に並べられた組合せ画像iとが表示されている。組合せ画像g、組合せ画像h、および組合せ画像iは、特定図柄組合せ部に相当する。「REPLAY」等といったメッセージは、特典部に相当する。
組合せ画像dは、R1図柄画像が3つ並びとなる組合せと、R2図柄画像、R1図柄画像、R1図柄画像の組合せとを示している。よって、組合せ画像dは、R1図柄画像が3つ並びとなる組合せにより「RP1」の図柄組合せを示し、R2図柄画像、R1図柄画像、R1図柄画像の組合せにより「RP2」の図柄組合せを示している。
同様に、組合せ画像eは、BE図柄画像、R1図柄画像、BE図柄画像の組合せにより「RP3」の図柄組合せを示し、R1図柄画像、R1図柄画像、BE図柄画像の組合せにより「RP4」の図柄組合せを示している。組合せ画像fは、R2図柄画像、R1図柄画像、BE図柄画像の組合せにより「RP5」の図柄組合せを示している。組合せ画像gは、BE図柄画像、BAR図柄画像、R1図柄画像の組合せにより「RP6」の図柄組合せを示し、BE図柄画像、BAR図柄画像、BE図柄画像の組合せにより「RP7」の図柄組合せを示している。組合せ画像hは、R1図柄画像、BAR図柄画像、R1図柄画像の組合せにより「RP8」の図柄組合せを示している。組合せ画像iは、CH図柄画像、BAR図柄画像、BE図柄画像の組合せにより「RP9」の図柄組合せを示し、CH図柄画像、R1図柄画像、BE図柄画像の組合せにより「RP10」の図柄組合せを示している。
図10(c)に示す役構成3画面における案内表示において反転表示されることにより選択操作可能である旨が報知されている左右スイッチのうち、「前ページ」に対応する演出操作部81の左選択スイッチ81bを操作することにより、案内表示のうちの左選択スイッチ81bに相当する画像を選択時強調表示しつつ効果音Aを出力するとともに、役構成2画面に遷移する。また、役構成2画面における案内表示において反転表示されることにより選択操作可能である旨が報知されている左右スイッチのうち、「前ページ」に対応する演出操作部81の左選択スイッチ81bを操作することにより、案内表示のうちの左選択スイッチ81bに相当する画像を選択時強調表示しつつ効果音Aを出力するとともに、役構成1画面に遷移する。また、役構成1画面における案内表示において反転表示されることにより選択操作可能である旨が報知されている左右スイッチのうち、「前ページ」に対応する演出操作部81の左選択スイッチ81bを操作することにより、案内表示のうちの左選択スイッチ81bに相当する画像を選択時強調表示しつつ効果音Aを出力するとともに、役構成3画面に遷移する。さらに、役構成3画面における案内表示において反転表示されることにより選択操作可能である旨が報知されている左右スイッチのうち、「次ページ」に対応する演出操作部81の右選択スイッチ81cを操作することにより、案内表示のうちの右選択スイッチ81cに相当する画像を選択時強調表示しつつ効果音Aを出力するとともに、役構成1画面に遷移する。なお、役構成1画面〜役構成3画面は、次に表示する内容にかかわる遊技項目を選択させるための画面の一例である。
また、役構成画面において「戻る」項目に対応する演出操作部81の決定スイッチ81aが操作されたときには、設定を伴わないため、例外的に効果音Aを出力するとともに、メニュートップ画面に遷移する。効果音Bが出力されたときには誤って何らかの項目が設定されてしまったのではないかといった疑問を遊技者に抱かせてしまう虞があるところ、効果音Aが出力されるため当該疑問を遊技者に抱かせてしまうことを防止できる。
なお、「役構成」項目が選択されたときには、役構成に加えて、遊技状態の遷移(例えば図8やATの遷移、ゲームフロー画面など)などを液晶表示器27に表示するようにしてもよい。「ゲームフロー画面」は、「役構成」項目に含まれるものに限らず、メニュートップ画面において「役構成」項目とは別に「ゲームフロー」項目を選択可能に設け、当該「ゲームフロー」項目が選択されて決定されたときに表示される画面であってもよい。例えば、メニュートップ画面において「役構成」項目が選択されて決定されたときに、「役構成」項目と「ゲームフロー」項目とを選択させるための画面を表示して、次に「役構成」項目を表示させるのか「ゲームフロー」項目を表示させるのかを選択・決定させるようにしてもよい。
次に、「演出カスタマイズ」項目が選択されて決定されたときに、サブCPU71は、第2階層の画面として、演出カスタマイズ画面を液晶表示器27に表示する。演出カスタマイズ画面では、第2階層の画面として、図11(a)に示すように、「ナビボイス」項目、「コスチューム」項目、「壁紙」項目、「デフォルトに戻す」項目、および「メニュートップへ戻る」項目が表示される。演出カスタマイズ画面においても同様に、図9および図11に示すように、上下左右スイッチにより項目が選択される毎に当該項目が強調されるとともに効果音Aが出力され、決定スイッチ81aにより項目が決定されたときに効果音Bが出力される。演出カスタマイズの第2階層の画面は、次に表示する内容にかかわる遊技項目を選択させるための画面の一例である。
「ナビボイス」項目とは、音声を発生する演出(例えばナビ演出)を実行する際のキャラクタの種類(出力する音声の種類)を選択するための項目である。演出カスタマイズ画面において「ナビボイス」項目が選択されて決定されたときには、第3階層の画面として、図11(b)に示すように、複数種類のキャラクタA〜Eのいずれかを選択可能な「キャラクタ」項目が表示される。これにより、演出操作部81の上下左右スイッチを操作することにより表示されたキャラクタのうちのいずれかを選択する。図11(b)における点線で囲まれた領域(選択項目表示領域)には、「キャラクタ?」を含むキャラクタA〜Eのいずれかを選択可能な各項目が表示され、演出操作部81の上下左右スイッチの操作に基づいて現在選択されている項目が反転表示で強調して表示されており、当該図11(b)では「キャラクタA」が選択されている状況を図示している。そして、遊技中においては、選択されて決定されたキャラクタの音声データを用いてナビ演出が実行される。このため、図11(b)に例示する演出カスタマイズの第3階層の画面は、遊技中の演出内容にかかわる遊技項目を選択させるための画面の一例である。演出カスタマイズの第3階層の画面において演出操作部81の上下左右スイッチを操作することにより選択された際には、図11(b)に例示されるように、選択項目表示領域では当該キャラクタ項目が強調され、実線で囲まれた領域(キャラクタ表示領域)においては選択されたキャラクタによるアニメーション画像(例えば、当該キャラクタが出現する動画像、当該キャラクタが所定のポーズをとる動画像等)が表示されるとともに、効果音Aがスピーカ31L、31Rから出力される。なお、演出操作部81の上下左右スイッチを操作することにより、選択項目表示領域における選択項目を別の項目に切替えて選択することができる。具体的には、演出操作部81の上下左右スイッチの操作によって「キャラクタB」を選択すると、当該選択項目表示領域の「キャラクタB」の項目が反転表示され強調して表示される。これに伴って、キャラクタ表示領域においても、選択項目表示領域で選択された項目に対応する内容(キャラクタ)に切替り表示されるようになっており、キャラクタ表示領域は「キャラクタB」の表示に切替る。本実施形態においては、キャラクタが選択されたときに、当該キャラクタによるアニメーション画像を表示する例を示しているが、これに限らず、選択されたキャラクタの静止画像を表示するようにしてもよい。
また、演出操作部81の決定スイッチ81aを操作することにより選択されている項目に決定すると、当該キャラクタを特定するための設定情報をRAM75に格納して、「キャラクタ」項目の表示を終了して第2階層の画面に戻る。この際に、「ナビボイスをキャラクタ○○に設定しました」等の設定完了メッセージを表示するとともに効果音Bをスピーカ31L、31Rから出力することで、設定したことを遊技者に伝えることができるとともに、遊技者は設定されたことを認識することができる。なお、サブCPU71は、遊技者メニュー画面表示中において演出操作部81の決定スイッチ81aが操作されて効果音Bが出力されてから予め定められた期間が経過するまでは、演出操作部81の決定スイッチ81aあるいは上下左右スイッチへのさらなる決定操作や選択操作を受付けない。これにより、決定操作後、さらなる操作に応じた音等が出力されてしまい、決定されたことがわかりにくくなることを防止できる。決定操作や選択操作を受付けない期間は、例えば、効果音Bが出力される期間以上の期間であればよく、例えば、効果音Bが出力される期間と同じ期間であってもよく、また、設定完了メッセージが表示される期間と同じ期間などであってもよい。
「キャラクタ」項目のうち「キャラクタ?」項目は、現在は選択できないキャラクタであって、遊技者が遊技履歴を蓄積するなどして所定レベルに到達した以降において選択可能となるキャラクタである。そのため、演出操作部81の上下左右スイッチを操作することにより、選択項目表示領域における選択項目の「キャラクタ?」を選択した場合は、当該選択項目表示領域の「キャラクタ?」の項目が反転表示され強調して表示されても、キャラクタ表示領域においてはどのようなキャラクタであるか特定できないシルエットが表示される。なお、選択項目表示領域における選択項目の「キャラクタ?」を選択した場合に、当該選択項目表示領域の「キャラクタ?」の項目は反転表示され強調して表示されなくてもよく、(1)選択しても表示態様が変化せずに、キャラクタ表示領域にも表示されない、(2)そもそも「キャラクタ?」を選択できずに、次のキャラクタの項目が選択され、キャラクタ表示領域にも次のキャラクタに対応するものが表示される、ようにしてもよい。また、演出カスタマイズ中においては、「キャラクタ」項目が表示されているときに限らず、第3階層の画面において遊技者が項目を決定などした場合、第1階層の画面ではなく第2階層の画面に戻る。つまり、演出カスタマイズが継続される。これにより、遊技者は続けて別の項目を設定することができ、利便性を向上させることができる。
「コスチューム」項目とは、キャラクタの衣装の種類を選択するための項目である。演出カスタマイズ画面において「コスチューム」項目が選択されて決定されたときには、第3階層の画面のうち、選択項目表示領域(図11(b)と同様)において複数種類のコスチュームA〜Eのいずれかを選択可能な「コスチューム」項目が表示される。これにより、演出操作部81の上下左右スイッチを操作することにより表示されたコスチュームのうちのいずれかを選択する。遊技中においては、選択されて決定されたコスチュームの衣装によりキャラクタが表示される。このため、図9の第3階層に例示する演出カスタマイズ画面は、遊技中の演出内容にかかわる遊技項目を選択させるための画面の一例である。演出カスタマイズの第3階層の画面において選択された際には、当該コスチューム項目が強調され、所定のコスチューム表示領域において選択されたコスチュームによるアニメーション画像が表示されるとともに、効果音Aがスピーカ31L、31Rから出力される。なお、演出操作部81の上下左右スイッチを操作することにより、選択項目表示領域における選択項目を別の項目に切替えて選択することができる。具体的には、演出操作部81の上下左右スイッチの操作によって「コスチュームB」を選択すると、当該選択項目表示領域の「コスチュームB」の項目が反転表示され強調して表示される。これに伴って、コスチューム表示領域においても、選択項目表示領域で選択された項目に対応する内容(コスチューム)に切替り表示されるようになっており、コスチューム表示領域は「コスチュームB」の表示に切替る。本実施形態においては、コスチュームが選択されたときに、当該コスチュームによるアニメーション画像を表示する例を示しているが、これに限らず、選択されたコスチュームの静止画像を表示するようにしてもよい。
また、演出操作部81の決定スイッチ81aを操作することにより選択されている項目に決定すると、当該コスチュームを特定するための設定情報をRAM75に格納して、液晶表示器27の「コスチューム」項目の表示を終了して第2階層の画面に戻る。この際に、「コスチューム○○に設定しました」等の設定完了メッセージを表示するとともに効果音Bをスピーカ31L、31Rから出力することで、設定したことを遊技者に伝えることができるとともに、遊技者は設定されたことを認識することができる。前述したように、サブCPU71は、演出操作部81の決定スイッチ81aが操作されて効果音Bが出力されてから予め定められた期間が経過するまでは、演出操作部81の決定スイッチ81aあるいは上下左右スイッチへのさらなる決定操作や選択操作を受付けない。「コスチューム」項目のうち「コスチューム?」項目は、現在は選択できないコスチュームであって、遊技者が遊技履歴を蓄積するなどして所定レベルに到達した以降において選択可能となるコスチュームである。そのため、演出操作部81の上下左右スイッチを操作することにより、選択項目表示領域における選択項目の「コスチューム?」を選択した場合は、当該選択項目表示領域の「コスチューム?」の項目が反転表示され強調して表示されても、所定のコスチューム表示領域においてはどのようなコスチュームであるか特定できないシルエットが表示される。なお、選択項目表示領域における選択項目の「コスチューム?」を選択した場合に、当該選択項目表示領域の「コスチューム?」の項目は反転表示され強調して表示されなくてもよく、(1)選択しても表示態様が変化せずに、所定のコスチューム表示領域にも表示されない、(2)そもそも「コスチューム?」を選択できずに、次のキャラクタの項目が選択され、所定のコスチューム表示領域にも次のコスチュームに対応するものが表示される、ようにしてもよい。
「演出カスタマイズ」項目が選択されて決定されたときの画面として、図11では、第2階層の画像(図11(a))において項目が選択されて決定されると第3階層の画像に切り替え(図11(b))、第3階層の画像において項目が選択されて決定されると、再び第2階層の画像に戻る(図11(a))例について説明した。しかし、項目が選択されて決定されたときの画面は、これに限らず、第2階層の画像において項目が選択されて決定されたときには、第2階層の画像を表示しつつ第3階層の画像を表示するようにしてもよい。例えば、図11(c)に示すように、「ナビボイス」項目が選択されて決定されたときには、第3階層の画面として、複数種類のキャラクタのいずれかを選択可能な「キャラクタ」項目が液晶表示器27の右側の表示領域に表示されるようにしてもよい。また、図11(d)に示すように、「コスチューム」項目が選択されて決定されたときには、第3階層の画面として、複数種類のコスチュームのいずれかを選択可能な「コスチューム」項目が液晶表示器27の右側の表示領域に表示されるようにしてもよい。この場合、演出操作部81の決定スイッチ81aを操作することにより選択されている項目に決定すると、当該キャラクタあるいは当該コスチュームを特定するための設定情報をRAM75に格納して、液晶表示器27の右側の表示領域の「キャラクタ」項目あるいは「コスチューム」項目の表示を終了して第2階層の画面に戻るようにしてもよい。
「壁紙」項目とは、遊技中に表示される背景のうちある程度固定されている画像(枠画像など)の種類を選択するための項目である。演出カスタマイズ画面において「壁紙」項目が選択されて決定されたときには、第3階層の画面として、複数種類の壁紙のいずれかを選択可能な「壁紙種類」項目が表示される。これにより、演出操作部81の上下左右スイッチを操作することにより表示されたいずれかの種類の壁紙を選択する。選択された際には、当該壁紙のイメージ画像が液晶表示器27に表示されるものであってもよい。また、演出操作部81の決定スイッチ81aを操作することにより選択されている項目に決定すると、当該壁紙の種類を特定するための設定情報をRAM75に格納して、液晶表示器27の「壁紙種類」項目の表示を終了して第2階層の画面に戻る。この際に、「壁紙○○に設定しました」等の設定完了メッセージを表示することで、設定したことを遊技者に伝えることができるとともに、遊技者は設定されたことを認識することができる。そして、遊技中においては、設定された壁紙により背景が表示される。
「デフォルトに戻す」項目とは、演出カスタマイズにおいて設定されたナビボイスやコスチューム、壁紙などをデフォルト状態に戻すための項目である。演出カスタマイズ画面において「デフォルトに戻す」項目が選択されて決定されたときには、RAM75に格納した設定情報を初期化するとともに、演出カスタマイズ画面において「設定情報をクリアしました」といったメッセージなどを表示した後、再び第2階層の画面に戻る。
「メニュートップへ戻る」項目とは、メニュートップ画面に戻すための項目である。演出カスタマイズ画面において「メニュートップへ戻る」項目が選択されて決定されたときには、演出カスタマイズ画面を終了してメニュートップ画面が表示される。「メニュートップへ戻る」項目に決定されたときには、何らの設定も伴わないため、効果音Aが出力されるとともにメニュートップ画面に遷移する。
図9では、遊技者メニュー画面として、第1階層のメニュートップ画面、第2階層の各種表示画面や演出カスタマイズ画面、第3階層の演出カスタマイズ画面を例示した。このうち、いずれの遊技者メニュー画面を表示しているときであっても、演出操作部81が操作されることなく所定時間が経過したときには、デモ画面に遷移する。遊技者メニュー画面は、遊技者用の遊技項目を表示あるいは設定する画面である。
また、サブCPU71は、遊技者メニュー状態においていずれの遊技者メニュー画面を表示しているときであっても、ベットスイッチ15あるいは最大ベットスイッチ17への操作かメダル投入口25へのメダル投入などにより賭数が設定されるか、スタートスイッチ19が操作されることにより、遊技者メニュー画面を終了して遊技画面に遷移する。これにより、遊技者から遊技開始の意思が確認されたときには、すぐに遊技を開始することができる。なお、遊技者メニュー画面表示中において、遊技者メニュー画面を終了させるベットスイッチ15などへの操作がされたときには、効果音を出力しないが、これに替えて、効果音を出力するようにしてもよい。より具体的には、遊技者メニュー画面表示中においてベットスイッチ15などへの操作がされたときには、何ら設定を伴わないため、効果音Aを出力するとともにデモ画面や遊技画面等に遷移するようにしてもよい。また、このような賭数が設定されたときは、賭数設定に伴う特別な出力音(「パチスロ○○始まりだ!」等の以下、ウェルカムボイス)を出力してもよい。本来、賭数設定に伴う音は所定の賭数設定音だが、デモ画面やメニュー画面を経由したときの賭数設定に伴う音はウェルカムボイスにしてもよい。また、ウェルカムボイスに限らず、デモ画面やメニュー画面を経由したであっても所定の賭数設定音を出力するようにしてもよい。また、デモ画面やメニュー画面を経由した場合は、所定の賭数設定音とウェルカムボイスとを出力し、デモ画面やメニュー画面を経由しなかった場合は、ウェルカムボイスは出力せず、所定の賭数設定音を出力するようにしてもよい。
次に、遊技待機中の遊技画面表示中またはデモ画面表示中において、遊技者用の遊技項目を選択・設定されるときの画面例を説明する。図12は、遊技画面表示中において演出操作部81の左右スイッチを操作して演出確率モードを選択・設定するときの画面例を説明するための図である。また、図13は、遊技画面表示中において演出操作部81の上下スイッチを操作して楽曲を選択・設定するときの画面例を説明するための図である。図12および図13では、遊技画面を「(遊技画面)」と示しているが、実際には対応するキャラクタ等が表示される画面が表示されているものとする。図12および図13などで示す遊技項目は、リール11L〜11Rが回転していない遊技待機中であれば選択して決定可能であり、演出操作部81の決定スイッチ81aを操作する必要はない。
遊技画面表示中において演出操作部81の左右スイッチが操作されたときには、現在設定されている演出確率モードが報知される。演出確率モードとして「ノーマルモード」が設定されているときには、図12(a)に示すように、液晶表示器27の左下部において演出確率モードが「ノーマルモード」である旨が表示されるとともにスピーカ31L、31Rから「ノーマルモード」といった音声が出力され、右下部において左右のボタンでモードが変更できる旨を報知する案内表示が行われる。「ノーマルモード」が設定されている状態において、さらに、左右スイッチ(例えば左選択スイッチ81b)が操作されたときには、演出確率モードとして「プレミアモード」が選択されて設定される。これにより、例えば、演出確率モードを特定するためのデータが、プレミアモードを特定するためのデータに更新され、プレミアモードが設定された状態となる。また、図12(b)に示すように、左右スイッチが操作されて「プレミアモード」が選択されて設定されたときには、液晶表示器27の左下部において演出確率モードが「プレミアモード」である旨が表示されるとともに、スピーカ31L、31Rから「プレミアモード」といった音声が出力される。さらに、左右スイッチ(例えば左選択スイッチ81b)が操作されたときには、演出確率モードとして「あまあまモード」が選択されて設定され、「あまあまモード」である旨が表示されるとともに、「あまあまモード」といった音声が出力される。再び左右スイッチ(例えば左選択スイッチ81b)が操作されたときには「ノーマルモード」が選択されて設定される。このときには、「ノーマルモード」といった音声が出力されるとともに、図12(a)に示す画面に遷移する。なお、演出の実行確率は、あまあまモードが最も高く、次にノーマルモードが高く、プレミアモードが最も低くなるように設定されている。このため、プレミアモードは、演出が実行されたときに実際にAT等の遊技者にとって有利な状態に制御される可能性が最も高まるモードである。一方、あまあまモードは、演出が実行されたとしても有利な状態に制御される可能性に対する期待が低いももの、演出が頻出することにより遊技内容を盛り上げる機会を増やすことができるモードである。
次に、遊技画面表示中において演出操作部81の上下スイッチが操作されたときには、現在設定されている楽曲が報知される。楽曲として「楽曲A」が設定されているときには、図13(a)に示すように、液晶表示器27の左下部において楽曲が「楽曲A」である旨が表示されるとともにスピーカ31L、31Rから楽曲Aのメロディーや歌詞(図13(a)の音符が楽曲Aのメロディーに相当し、丸が楽曲Aの歌詞に相当する)が出力され、右下部において上下のボタンで楽曲が変更できる旨を報知する案内表示が行われる。「楽曲A」が設定されている状態において、さらに、上下スイッチ(例えば上選択スイッチ81d)が操作されたときには、楽曲として「楽曲B」が選択されて設定される。これにより、例えば、楽曲を特定するためのデータが、楽曲Bを特定するためのデータに更新される。また、図13(b)に示すように、上下スイッチが操作されて「楽曲B」が選択されて設定されたときには、液晶表示器27の左下部において楽曲が「楽曲B」である旨が表示されるとともに、スピーカ31L、31Rから楽曲Bのメロディーや歌詞(図13(b)における図13(a)とは異なる音符が楽曲Bのメロディーに相当し、三角が楽曲Bの歌詞に相当する)が出力される。さらに、上下スイッチ(例えば上選択スイッチ81d)が操作されたときには、楽曲として「楽曲C」が選択されて設定され、液晶表示器27の左下部において楽曲が「楽曲C」である旨が表示されるとともに、楽曲Cのメロディーや歌詞が出力される。再び上下スイッチが操作されて「楽曲A」が選択されて設定されたときには、スピーカ31L、31Rから楽曲Aのメロディーや歌詞が出力されるとともに図13(a)に示す画面に遷移する。楽曲は、ATやボーナスなど遊技者にとって有利な状態や、特別な演出実行中において出力されるものである。楽曲は、上記のように遊技待機中に選択することにより視聴可能となる。なお、楽曲が選択されたときに出力する音は、当該楽曲のメロディーに限らず、例えば当該楽曲の曲名を読み上げる音声などであってもよい。なお、図13は楽曲が出力されるATやボーナス中等の有利な状態や特別な演出実行中を想定しているが、これに限らず、有利な状態ではない通常状態でもよい。
図12や図13に示す画面表示中においては、上記のとおり、遊技中の演出内容にかかわる遊技項目を選択・決定できる。図12や図13に示す画面表示中においては、遊技者メニュー画面表示中において選択されたときと異なり、選択・設定されている項目しか表示されない。このため、選択された項目を強調するための表示を行う必要がなく、かつ選択された項目に対応するアニメーション画像などを表示する処理が行われないため、遊技者を混乱させてしまうことや処理負担を増大させてしまうことなどを防止できる。
また、図12や図13に示す画面表示中において選択操作をしてから当該選択した遊技項目に対応する音(「ノーマルモード」といった音声や楽曲のメロディー。以下、コールとも称する)が出力されるまでには、所定のインターバル時間が設けられている。つまり、図12や図13に示す画面表示中において選択操作をしてから所定のインターバル時間が経過したときに、当該選択操作により選択した遊技項目に対応するコールが出力される。また、所定のインターバル時間中であっても新たな選択操作は可能であり、ある選択操作がされてからインターバル時間が経過する前(当該選択操作に対応するコールが出力される前)にさらなる選択操作をした場合は、前回の選択操作に対応するコールは出力されずに、当該インターバル時間が経過した後にさらなる選択操作に対応するコールが出力される。これにより、選択操作がされた場合でも即座にコールが出力されないため、例えば、選択操作が連続して行われたときなどにおいて、当該選択操作毎に対応するコールが出力されることにより遊技者を混乱させてしまうような不都合の発生を未然に防止できる。
また、図12や図13に示す画面表示中において、例えば、上下左右スイッチのいずれかが長押しされているときには、所定時間(例えば0.5秒)が経過する毎に選択されている遊技項目を順次切替えるようにしてもよく、この場合、当該長押し操作が終了(解除)されてからインターバル時間が経過したときに当該長押し操作により選択された遊技項目に対応するコールが出力されるようにしてもよい。また、図12や図13に示す画面表示中において、上下左右スイッチのいずれかが長押しされたとしても当該長押し操作中において選択されている遊技項目を順次切替えるようなものではなく、長押し操作を含む1回の選択操作に応じて選択されている遊技項目を次の遊技項目に切替える(1つだけ切替える)ようにしてもよい。また、図12や図13の例では、選択操作をしてからコールの出力までにインターバル期間が設けられている例について説明したが、これに限らず、選択操作をしてからコールの出力までにインターバル期間が設けられていないものであってもよい。例えば、選択操作が検出(ON検出)されたタイミングで、当該選択操作により選択された遊技項目に対応するコールを出力するようにしてもよく、また、選択操作が検出された後、当該選択操作が終了(解除、OFF検出)されたタイミングで、当該選択操作により選択された遊技項目に対応するコールを出力するようにしてもよい。
図12や図13に示す画面表示中において、演出操作部81が操作されることなく所定時間が経過したときには、案内表示や設定対象を報知する表示などが消去されて、遊技画面あるいはデモ画面のみの状態となる。なお、図12や図13に示す画面表示中において演出操作部81が操作されることなく遊技画面あるいはデモ画面のみの状態に戻るまでに要する時間は、遊技者メニュー画面を表示しているときにおいて演出操作部81が操作されることなくデモ画面に遷移するまでに要する時間と異なるように定められているものであってもよい。例えば、図12や図13に示す画面表示中において演出操作部81が操作されることなく遊技画面あるいはデモ画面のみの状態に戻るまでに要する時間は、遊技者メニュー画面を表示しているときにおいて演出操作部81が操作されることなくデモ画面に遷移するまでに要する時間よりも短い時間が設定されているものであってもよい。これにより、図12や図13に示す画面表示中において、選択したことにより設定がすでに完了しているにもかかわらず、当該画面の表示がその後も長い期間に亘り継続して表示されるような不都合の発生を防止できる。
なお、遊技待機中の遊技画面表示中またはデモ画面表示中においては、演出操作部81への操作の有無にかかわらず、当該画面において選択可能となる遊技項目(楽曲、演出確率モード)について、現在設定されている遊技項目を報知するようにしてもよく(例えば、「現在、楽曲として楽曲A、演出確率モードとしてノーマルモードが設定されています」といったメッセージを表示等)、これに替えてあるいは加えて、当該画面において遊技項目(楽曲、演出確率モード)を選択して設定するための操作方法を案内表示するようにしてもよい(例えば、「楽曲は上下スイッチで選べ、演出確率モードは左右スイッチで選べるよ」といったメッセージを表示等)。また、有利な状態においては、遊技待機中においてデモ画面に移行させずに常に遊技画面の表示を継続させるようにし、当該遊技画面において現在設定されている遊技項目を報知してもよく、これに替えてあるいは加えて、画面において遊技項目を選択して設定するための操作方法の案内表示を行うようにしてもよい。また、有利な状態においては、遊技待機中に現在設定されている遊技項目として楽曲を報知する一方で、有利な状態ではない通常の状態では現在設定されている遊技項目として演出確率モードを報知するようにしてもよく、このように状態に応じて現在設定されている遊技項目の報知項目を異ならせるようにしてもよい。
なお、リール11L〜11Rが回転していない遊技待機中である第2の状況において説明した上記仕様(例えば、インターバルに関する仕様、コールを出力する仕様、長押し時の仕様、単押し時の仕様など)については、適宜、遊技者メニュー画面を表示している第1の状況における選択操作時や決定操作時などに適用してもよい。例えば、インターバルに関する仕様およびコールを出力する仕様については、遊技者メニュー画面を表示している第1の状況において決定操作されたときに適用して、例えば、決定操作してからインターバルが経過したときに決定された遊技項目に対応するコールを出力するようにしてもよい。また、長押し時の仕様および単押し時の仕様については、遊技者メニュー画面を表示している第1の状況における選択操作時に適用してもよい。
<電源投入時処理について>
電源スイッチ50がOFF状態からON状態に操作されると、スロットマシン1への電力供給が開始される。スロットマシン1への電力供給が開始されると、メインCPU61は、図14に示す電源投入時処理を行う。
電源投入時処理では、まずS01において、電断信号がONであるか否かの判定が行われる。電断信号とは、電源ユニット49からの出力電圧が所定の閾値以上になるまでONとなる信号である。S01において電断信号がONであると判定されたときには、そのまま待機する。一方、電断信号がONであると判定されなくなったときには、S02において、RAM65へのアクセスが許可される。
S03においては、RAM65についてバックアップ不良判定処理が行われる。バックアップ不良判定処理では、例えば、チャックサム値を用いてバックアップ不良を判定するチェックサム判定や、電断フラグの値に基づき異常電断を判定する電断フラグ判定、電源断時のスタックポインタの範囲を判定するスタックポインタ判定、設定値が所定範囲内(1〜6)であるか否かの設定値判定、内部当せん情報上位が所定範囲内であるか否かの内部当せん情報上位判定などが行われ、異常であると判定されたときにRAM65のバックアップの状態が不良であると判定し、RAMエラーフラグをエラーデータとして設定する。エラーデータは、種々のタイミングで発生したエラーの有無を特定するためのデータである。
S04においては、扉センサ20からの検出信号がON状態であるか否かが判定される。前面扉5が筐体3に対して閉じられた状態においては、扉センサ20からの検出信号がON状態となる。扉センサ20がON状態であると判定されなかったときには、前面扉5が筐体3に対して開放された状態であるため、S05において、変更処理開始スイッチ56が操作されてON状態であるか否かが判定される。変更処理開始スイッチ56がON状態であると判定されたときには、S10において設定変更処理を行う。
一方、S04において扉センサ20がON状態であると判定されたときや、S05において変更処理開始スイッチ56がON状態であると判定されなかったときには、S06においてS03のRAMバックアップ不良判定処理の結果が不良であるか否かが判定される。具体的には、RAMエラーフラグが設定されているか否かが判定される。RAMエラーフラグが設定されており不良であると判定されたときには、S11においてエラー処理を行い、電源投入時処理を終了する。これに対し、RAMエラーフラグが設定されておらず、S06において不良であると判定されなかったときには、S07においてリール11L〜11Rのうちのいずれかが回転中であったか否かが判定される。
S07においてリール11L〜11Rのうちのいずれかが回転中であったと判定されたときには、S08においてリール再起動状態を設定する。これにより、リールの回転状態を電源断前の状態に復元する設定が行われる。S09においては、センサエラー(EAエラー)判定処理を行い、電源投入時処理を終了する。センサエラー(EAエラー)判定処理では、メダルセレクタ48内の投入センサ53がON状態であるか否かを判定し、ON状態であると判定されたときにセンサエラー(EAエラー)フラグをエラーデータとして設定するための処理である。
図14に示されるように、S10における設定変更処理中においては、例えばS06およびS09などのエラー判定処理が行われない。このため、メインCPU61は、設定変更処理を実行しているときにはエラー判定処理を実行しない。
<サブ制御部処理について>
スロットマシン1への電力供給が開始されると、サブCPU71は、図15に示すサブ制御部処理を行う。サブ制御部処理では、まずS900において電源がON状態となったか否かを判定する。具体的には、電源ユニット49からの出力電圧が所定の閾値以上となったか否かが判定される。S900において電源がON状態となったと判定されたときには、S901においてセキュリティチェックや液晶表示器27などの動作確認など所定の起動処理が行われる。その後、S902において、各種状態に応じた処理が行われる。
<サブ側遊技待機処理について>
図16は、サブ制御部処理におけるS902の処理に含まれるサブ側遊技待機処理を説明するためのフローチャートである。S920において、遊技待機状態(特定の演出が実行されていないときであって、遊技結果コマンドを受信からリール回転開始コマンドを受信するまでの間)か否かが判定される。S920において遊技待機状態であると判定されなかったときには、サブ側遊技待機処理を終了する。
一方、S920において遊技待機状態であると判定されたときには、図9に示したように液晶表示器27に遊技画面またはデモ画面が表示される。また、S921においては、演出操作部81への操作が検出されたか否かが判定される。演出操作部81への操作が検出されていると判定されたときには、S923において遊技者用の遊技項目について選択・設定するための遊技者項目設定処理が行われる。遊技者項目設定処理では、演出操作部81の決定スイッチ81aが操作されて、図9〜図11を用いて説明した遊技者メニュー画面を表示している第1の状況において、遊技項目を選択・設定し、選択・設定に応じた音を出力するための第1処理が行われる。また、遊技者項目設定処理では、リール11L〜11Rが回転していない遊技待機中である第2の状況において、演出操作部81の上下左右スイッチへの操作に応じて、図12および図13を用いて説明した画面を表示し、遊技項目を選択(設定)し、選択(設定)に応じた音を出力するための第2処理が行われる。
S924においては、所定時間に相当するタイムアウトのタイマがセットされる。S925においては、演出操作部81への操作が検出されたか否かが判定される。S925において演出操作部81への操作が検出されたと判定されたときには、S923に移行して図9に示したように当該操作に対応する表示あるいは設定が行われる。また、S924において所定時間に相当するタイムアウトのタイマが再セットされる。なお、タイムアウトのタイマは、同じ値を設定するものに限らず、前述したように第1処理中と第2処理中とで異なる値を設定してもよく、例えば第2処理中であるときの方が第1処理中であるときよりも小さな値(短い時間に相当)を設定するようにしてもよい。
一方、S925において演出操作部81への操作が検出されたと判定されなかったときには、S926においてS924でセットされたタイマがタイムアウトしたか否かが判定される。S926においてタイムアウトしたと判定されなかったときには、S927において賭数設定(BET)されるかまたはスタートスイッチ19(スタートレバー)が操作されたか(ベットコマンドあるいはリール回転開始コマンドを受信したか)否かが判定される。
S927において賭数設定もスタートスイッチ19が操作されたとも判定されていないときにはS925へ移行する。S927において賭数設定されるかまたはスタートスイッチ19が操作されたと判定されたときには、サブ側遊技待機処理を終了する。これにより、図9で示した遊技画面が表示される。これに対して、S926においてタイムアウトしたと判定されたときには、演出操作部81が操作されることなく所定時間が経過したときであるため、S921へ移行する。これにより、図9で示したデモ画面が表示される。
S921に戻り、演出操作部81の決定スイッチ81aへの操作が検出されていると判定されなかったときには、S922において賭数設定されるかまたはスタートスイッチ19が操作されたか否かが判定される。S922において賭数設定もスタートスイッチ19が操作されたとも判定されていないときにはS921へ移行する。一方、S922において賭数設定されるかまたはスタートスイッチ19が操作されたと判定されたときには、サブ側遊技待機処理を終了する。これにより、遊技画面が表示される。
<スロットマシン1により奏される効果の例>
上記実施形態のスロットマシン1においては、図9〜図11に示すように、遊技待機中において演出操作部81の決定スイッチ81aが操作されて遊技者メニュー画面を表示している第1の状況においては、演出操作部81の上下左右スイッチ81b〜81eへの選択操作により遊技項目を選択した後、演出操作部81の決定スイッチ81aへの決定操作に応じて選択されている遊技項目に決定して当該遊技項目に対応する処理(設定、表示等)を実行する。遊技者メニュー画面が表示されている状況において上下左右スイッチ81b〜81eへの選択操作により遊技項目が選択されたときには、選択された遊技項目にかかわらず共通の音(例えば、効果音A)を出力する。また、遊技者メニュー画面が表示されている状況において決定スイッチ81aへの選択操作により遊技項目が決定されたときには、決定された遊技項目にかかわらず原則として共通の音(例えば、効果音B)を出力する。これに対し、図12および図13に示すように、遊技待機中である第2の状況においては、決定スイッチ81aへの決定操作を要することなく、演出操作部81の上下左右スイッチ81b〜81eへの操作により選択した遊技項目に決定して当該遊技項目に対応する処理を実行する。図12および図13に示す画面が表示されている状況における選択操作により遊技項目が選択されたときには、複数の楽曲や複数の演出確率モードのうち当該選択された遊技項目に応じた音を出力する。このように、選択操作がされたときに出力する音を状況に応じて異ならせることにより、遊技者メニュー画面が表示されている状況においては選択されたことや決定操作を要する状況であることを遊技者が感覚的に把握しやすくしつつ、遊技画面等を維持している図12および図13に示す遊技待機中の画面が表示されている状況においては選択により遊技項目が決定されたことを認識し易くし、遊技者が意図していない遊技項目に決定されたまま遊技が行われてしまうことを極力防止できる。
また、図12および図13に示す遊技待機中の画面が表示されている状況における選択操作により出力される音は、例えば、選択された演出確率モードの名称を読み上げる音声や、選択された楽曲のメロディーであって、いずれも遊技者メニュー画面において選択操作されたときの効果音Aとは異なる。このため、図12および図13に示す画面が表示されている状況において選択操作により遊技項目が決定(設定)されたことをより一層認識し易くなる。
また、遊技待機中において演出操作部81の決定スイッチ81aが操作されて遊技者メニュー画面を表示している第1の状況であるか、遊技待機中である第2の状況であるかにかかわらず、選択操作は、上下左右スイッチ81b〜81eへの操作であり、決定操作は、決定スイッチ81aへの操作である。つまり、状況にかかわらず上下左右スイッチ81b〜81eへの操作により遊技項目を選択できる。このため、遊技者は状況を考慮して選択するための操作部を異ならせる必要がない。その結果、遊技者を混乱させてしまうことを防止できる。
また、遊技者用の遊技項目のうち、例えば、ナビボイス、コスチューム、楽曲、演出確率モードなどの特定遊技項目については、1遊技が開始されてから終了するまでの遊技中において実行する演出に影響を及ぼす項目である。このような、遊技中の演出に影響を及ぼす項目については、遊技中以外のタイミングで選択・設定可能とする。一方、例えば、役構成項目など遊技中の演出に何ら影響を及ぼさない項目については、遊技中に選択・設定可能としてもよい。しかし、この場合、項目に応じて選択・設定可能となるタイミングが異なることとなり、遊技者を混乱させてしまう虞がある。これに対し、上記実施形態におけるスロットマシン1では、特定遊技項目であるか否かにかかわらずいずれの遊技項目についても遊技中に選択できないため、遊技者を混乱させてしまうことを防止できる。
また、遊技者メニュー画面は、演出カスタマイズの第3階層の画面(図11(b))など、遊技中の演出内容にかかわる遊技項目を選択させるためのメニュー画面(以下、第1メニュー画面ともいう)と、メニュートップ画面(図10(a))、演出カスタマイズの第2階層の画面(図11(a))など、次に表示する内容にかかわる遊技項目を選択させるためのメニュー画面(以下、第2メニュー画面ともいう)とを含む。また、第1メニュー画面において選択操作により遊技項目が選択されたときには、図11(b)に例示されるように、当該遊技項目に決定されたときの演出内容に関する情報を報知するためのアニメーション画像が表示され、当該遊技項目が他の遊技項目よりも強調される態様で表示される。一方、第2メニュー画面において選択操作により遊技項目が選択されたときには、図11(a)等に例示されるように、当該遊技項目に関する情報を報知するためのアニメーション画像が表示されることなく、当該遊技項目が他の遊技項目よりも強調される態様で表示される。これにより、第1メニュー画面において選択操作がされたときには、選択された遊技項目が強調されるとともにアニメーション画像が表示されるため、当該遊技項目に決定することによりどのような演出内容となるのかを遊技者が把握あるいは予測できるため、意図しない演出内容となってしまうことを極力防止できる。これに対し、第2メニュー画面において選択操作がされたときには、選択された遊技項目が強調されるもののアニメーション画像については表示されない。このため、次に表示する内容を選択するに際して、不必要な情報を表示することにより遊技者を混乱させてしまう不都合の発生を防止できる。
<変形例>
上記実施形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。以下に、実施形態に対する変更を例示する。
上記実施形態においては、決定スイッチ81aを操作して「終了」項目や「メニュートップへ戻る」項目に決定されて一つ前の画面等に戻る場合や遊技待機中の画面からメニュートップ画面に遷移する場合など、設定を伴わないときには、例外的に選択操作時と同じ「バシュ!」といった効果音Aを出力する例について説明した。しかし、決定スイッチ81aを操作して「終了」項目や「メニュートップへ戻る」項目に決定されたときには、これに限らず、選択操作時とは異なる音を出力するようにしてもよく、また、決定スイッチ81aが操作されたときには決定された項目にかかわらず「テロン!」といった効果音Bを出力するようにしてもよい。
上記実施形態においては、遊技者メニュー画面のうち第1メニュー画面表示中であるか第2メニュー画面表示中であるかにかかわらず、決定操作により決定されたときには、決定された遊技項目にかかわらず原則「テロン」といった効果音Bを出力する例について説明した。しかし、例えば、第2メニュー画面表示中において決定操作を受け付けたときには、決定された遊技項目にかかわらず共通の決定音を出力し、第1メニュー画面表示中において決定操作を受け付けたときには複数種類の音のうち当該決定された遊技項目に応じた決定音を出力するようにしてもよい。具体的に、第2メニュー画面において決定操作により遊技項目が決定されたときには、共通の決定音として効果音Bを出力し、第1メニュー画面のうち図11(b)に示す演出カスタマイズの第3階層の画面おいて決定操作によりナビボイスのキャラクタが決定されたときには、決定されたキャラクタに定められている音声により「おれに任せろ!」や「頑張るわ」といったボイスメッセージを出力し、第1メニュー画面のうち「コスチューム」項目に関する演出カスタマイズの第3階層の画面おいて決定操作によりコスチュームが決定されたときには、決定されたコスチュームに定められている音声により「コスチュームA設定完了よ!」や「このコスチューム最高ね!」といったボイスメッセージを出力するようにしてもよい。これにより、第2メニュー画面において決定操作がされたときには共通の決定音が出力されることにより次に表示される内容が決定された旨を遊技者に報知できるのに対し、第1メニュー画面において決定操作がされたときには決定されたキャラクタやコスチュームなどの演出内容に応じた決定音が出力されることにより当該演出内容に決定されたことを遊技者にわかりやすく報知できる。
また、上記実施形態においては、遊技者メニュー画面表示中において決定スイッチ81aを操作して項目を決定したときは、決定された項目にかかわらず共通の効果音が出力される例について説明したが、これに限らず、複数種類の効果音からその都度選択された効果音が出力されるようにしてもよく、また、決定するときの階層(遊技者メニュー画面のどの階層における決定であったのか等)によっては異なるものの、同じ階層であれば共通の効果音が出力されるようにしてもよい。
上記実施形態においては、遊技者メニュー画面表示中において上下左右スイッチを操作して項目を選択したときは、選択された項目にかかわらず共通の効果音が出力される例について説明したが、これに限らず、複数種類の効果音からその都度選択された効果音が出力されるようにしてもよく、また、選択するときの階層(遊技者メニュー画面のどの階層における選択であったのか等)によっては異なるものの、同じ階層であれば共通の効果音が出力されるようにしてもよい。
また、遊技者メニュー画面のうち第2メニュー画面において選択操作を受け付けたときには選択された遊技項目にかかわらず所定の選択音を出力し、第1メニュー画面において選択操作を受け付けたときには所定の選択音とは異なる複数種類の選択音のうち選択された遊技項目に応じた選択音を出力するようにしてもよい。具体的に、第2メニュー画面において選択操作により遊技項目が選択されたときには、共通の選択音として効果音Aを出力し、第1メニュー画面のうち図11(b)に示す演出カスタマイズの第3階層の画面おいて選択操作によりナビボイスのキャラクタの種類が選択されたときには、選択されたキャラクタに定められている音声により「選んでくれたら楽しませるよ」や「場を盛り上げるわ」といったボイスメッセージや「中だ!右だ!左だ!」等の視聴用ナビボイスを出力し、第1メニュー画面のうち「コスチューム」項目に関する演出カスタマイズの第3階層の画面おいて選択操作によりコスチュームが選択されたときには、選択されたコスチュームに定められている音声により「コスチュームAは人気だよ!」や「キャラクタAとの相性は最高よ!」といったボイスメッセージを出力するようにしてもよい。これにより、第2メニュー画面において選択操作がされたときには所定の選択音が出力されることにより次に表示される内容の対象が変更された旨を遊技者に報知できるのに対し、第1メニュー画面において選択操作がされたときには所定の選択音とは異なる音であって選択された演出内容に応じた選択音が出力されることにより決定操作により決定されることとなる演出内容が変更されたことを遊技者にわかりやすく報知でき、かつ意図しない演出内容に決定されてしまうことを極力防止できる。なお、第1メニュー画面中において選択操作をしてから当該選択した遊技項目に対応する音声(コールとも称する)が出力されるまでには、図12や図13に示す画面表示中と同様に、所定のインターバル時間を設けてもよい。つまり、第1メニュー画面中において選択操作をしてから所定のインターバル時間が経過したときに、当該選択操作により選択した遊技項目に対応するコールが出力されるようにしてもよい。また、所定のインターバル時間中であっても新たな選択操作は可能であり、ある選択操作がされてからインターバル時間が経過する前(当該選択操作に対応するコールが出力される前)にさらなる選択操作をした場合は、前回の選択操作に対応するコールは出力されずに、当該インターバル時間が経過した後にさらなる選択操作に対応するコールが出力される。これにより、第1メニュー画面中において選択操作がされた場合でも即座にコールが出力されないため、例えば、選択操作が連続して行われたときなどにおいて、当該選択操作毎に対応するコールが出力されることにより遊技者を混乱させてしまうような不都合の発生を未然に防止できる。
上記実施形態においては、遊技待機中において所定操作(例えば、演出操作部81の上下左右スイッチへの操作)を受付けることにより、遊技待機中の画面を維持しつつ、遊技項目を選択可能な状況とし、次の操作(2回目以降の操作)により次の遊技項目に切替える例について説明した。しかし、所定操作を契機とするものではなく、例えば、1遊技が終了して遊技待機中となったときに遊技待機中の画面を維持しつつ遊技項目を選択可能な状況となるようにしてもよく、また、1遊技が終了して遊技待機中となってから予め定められた時間(例えば3秒)が経過したときに遊技待機中の画面を維持しつつ遊技項目を選択可能な状況となるようにしてもよい。これにより、操作手段への操作を要することなく1遊技が終了することに応じて、遊技待機中の画面を維持しつつ遊技項目を選択可能な状況となるため、選択操作を遊技者に促し、遊技項目を決定する機会を増やすことができる。遊技待機中において所定操作を契機とすることなく遊技項目を選択可能な状況とする例として、例えば、遊技待機中において所定操作を受付けることにより、遊技待機中の画面を維持しつつ、当該所定操作(1回目の操作)により現在設定されている遊技項目の次の遊技項目に切替えて、当該切替え後の遊技項目を表示(報知)し、以降の操作に応じて順次遊技項目を切替えて表示するようにしてもよい。これにより、1回目の所定操作から設定対象の遊技項目を切替えることができるため、二度手間を省くことができる。
上記実施形態においては、遊技待機中において所定操作(例えば、演出操作部81の上下左右スイッチへの操作)を受付けることにより、遊技待機中の画面を維持しつつ、現在設定されている遊技項目を報知するとともに、遊技項目を選択可能な状況とする例について説明した。しかし、1遊技が終了してから所定時間(例えば3秒)経過後に、現在設定されている遊技項目を報知(以下、待機中設定内容確認報知ともいう)するとともに、遊技項目を選択可能な状況とするようにしてもよい。具体的には、遊技待機中のうち、待機中設定内容確認報知中においては、1回目の所定操作により現在設定されている遊技項目の次の遊技項目に切り替え、待機中設定内容確認報知がされる前においては、1回目の所定操作により現在設定されている遊技項目を報知し、2回目の所定操作により次の遊技項目に切り替えるとともに当該遊技項目を報知するようにしてもよい。
また、実施形態および上記のように所定操作にかかわらず遊技待機中の画面を維持しつつ遊技項目を選択可能な状況とする場合、当該状況となったときには、図12(a)の画面と図13(b)の画面とを併せた情報(現在設定されているモードおよび楽曲を報知する情報、および「左右ボタンでモード変更、上下ボタンで楽曲変更」を報知する案内表示)を表示するものであってもよく、図12(a)の画面や図13(b)の画面のいずれかを表示するようにしてもよく、また、有利な状態における遊技待機中においては図13の画面を表示し、有利な状態ではない通常の状態における遊技待機中では図12の画面を表示するようにしてもよく、図12(a)の画面および図13(b)の画面のいずれかを表示した後、所定時間が経過する毎に他の画面に切替えて表示するようにしてもよい。また、このように所定操作にかかわらず遊技待機中の画面を維持しつつ遊技項目を選択可能な状況とする場合であって、当該状況となったときには、現在設定されているモードや楽曲を表示するとともに、案内表示するものに限らず、遊技待機中の画面を維持しつつ遊技項目を選択可能な状況とする場合であって、当該状況となったときには、案内表示せずに現在設定されているモードや楽曲のみを表示するものであってもよく、また、現在設定を表示せず案内表示のみを表示するものであってもよい。
上記実施形態では、遊技者メニュー画面において選択操作がされたときに、共通の音を出力する例について説明した。しかし、遊技者メニュー画面において選択操作がされたときには、共通の音に替えてあるいは加えて、共通の画像処理を行うようにしてもよい。共通の画像処理としては、例えば、画面切替え、「次へ」といったメッセージ表示、フラッシュ画像表示などのいずれかであってもよい。
上記実施形態における遊技待機中の画面を表示している状況で楽曲を選択したときには、図13を参照して説明したように、楽曲を出力する例について説明した。ROM77には、楽曲毎に、当該楽曲のはじまり(最初)から終わりまでのデータが格納されている。遊技待機中の画面を表示している状況で楽曲を選択したときには、ROM77に格納されている楽曲のデータのうち、選択された楽曲のデータを用いて、当該楽曲のはじまりから出力されるが、これに限らず、当該楽曲の所定タイミング(いわゆるサビとなるタイミング)から出力するようにしてもよい。
上記実施形態における遊技者メニュー画面を表示している状況においては、図9〜図11に示した遊技項目を選択・決定できる例について説明したが、選択・決定できる対象は、図9〜図11に示した遊技項目に限るものではない。また、遊技待機中の画面を表示している状況においては、図12および図13で示した遊技項目を選択(設定)できる例について説明したが、選択(決定)できる対象は、図12および図13に示した遊技項目に限るものではない。遊技項目としては、これらに替えてあるいは加えて、例えば、音量を調整する音量調整項目、光量を調整する光量調整項目、BGMを選択するBGM選択項目、RBBや小役の当選履歴あるいは入賞履歴を表示する遊技履歴項目などが定められているものであってもよく、遊技者が確認できたり、設定できたりする項目であればよい。
また、上記実施形態では、遊技者メニュー画面を表示している状況において選択可能な遊技項目と、遊技待機中の画面を表示している状況において選択可能な遊技項目とが重複しない(共通の遊技項目を有していない)例について説明したが、これに限らず、遊技者メニュー画面を表示している状況および遊技待機中の画面を表示している状況のいずれにおいても選択可能な遊技項目(共通の遊技項目)が定められているものであってもよい。例えば、「壁紙」については、遊技者メニュー画面を表示している状況および遊技待機中の画面を表示している状況のいずれにおいても選択可能となるようにしてもよい。また、遊技者メニュー画面を表示している状況において選択・設定できる遊技項目の数は、遊技待機中の画面を表示している状況において選択(設定)できる遊技項目の数よりも多く定められているものであってもよく、少なく定められているものであってもよく、同じに定められているものであってもよい。
上記実施形態においては、操作手段として演出操作部81を例示し、決定スイッチ81aに対する操作を決定操作とし、上下左右スイッチ81b〜81eに対する操作を選択操作とする例、つまり決定操作と選択操作とが異なる操作部に対する操作である例について説明した。しかし、これに限らず、決定操作と選択操作とは、同じ操作部に対する操作であってもよい。例えば、液晶表示器27がタッチパネル式の表示器であって、当該タッチパネルに対する操作であって、決定操作の領域に対するタッチ操作を決定操作とし、選択操作の領域に対するタッチ操作を選択操作として検出するようにしてもよい。
上記実施形態においては、遊技者メニュー画面を液晶表示器27において表示する例について説明したが、例えば、液晶表示器27に加えてサブの液晶表示器(液晶表示器27よりも表示領域が小さい表示器)が搭載されている遊技機においては、遊技者メニュー画面をサブの液晶表示器に表示するようにしてもよく、また、当該サブ液晶表示器についてタッチパネル式の表示器としてもよい。また、図12および図13等で示した遊技待機中に遊技項目を選択・設定するための画面についても同様に、サブの液晶表示器が搭載されている遊技機においては、当該画面をサブの液晶表示器に表示するようにしてもよく、また、当該サブ液晶表示器についてタッチパネル式の表示器としてもよい。
上記実施形態では、可変表示部13が3つの左可変表示列10L〜右可変表示列10Rを備える例について説明するが、これに限らず、1つの可変表示列を備える遊技機であっても、4つ以上の可変表示列を備える遊技機であってもよい。また、可変表示部13は、リール11L〜11Rにより構成される例を示したが、これに限らず、液晶表示器や7セグメントLEDなどの表示装置により構成されるものであってもよい。また、可変表示部13に対して入賞ラインとして1本のみ設定されている例について説明したが,これに限らず、複数の入賞ラインが設定されているものであってもよい。