JP6798827B2 - バルブの塗装方法及びその塗装装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ボールバルブ、ゲートバルブ、グローバルブ等のバルブの弁箱を自動塗装するバルブの塗装方法及びその塗装装置関する。
従来、組立が完了したバルブに対する塗装作業では、ハンドルや管フランジのボルト穴に釣り具を係止してバルブを懸垂し、作業者が手作業でスプレーガンを使用して塗料を吹付け、下塗りや上塗り等の塗装を行っていた。
作業者の手作業による塗装では、バルブの形状や大きさの違いに応じて適宜スプレーガンを操作して塗装することができるため、多品種少量生産にも柔軟に対応することができる。その反面、手作業による塗装は、作業者の技能により塗装品質にばらつきが生じるだけでなく、人手を要して塗装コストを上昇させる原因となっている。また、ハンドルを利用してバルブを懸垂する場合には、ハンドルのマスキングが必要であり、管フランジのボルト穴を利用してバルブを懸垂する場合には、釣り具を係止したボルト穴に塗料が入り込めないために釣り具を取り外した後に補修塗装が必要であり、作業性を損なう原因となっている。
これらに加え、スプレーガンで吹付けた塗料が噴霧状になって周囲に飛散するため、作業者は飛散した塗料ミストを吸わないように保護具を着用しなければならず、また、周囲への塗料の飛散と他作業者への影響を防ぐ必要もある。このため、省人化によるコスト削減の要求や作業環境への配慮などから、塗装作業の自動化が求められている。
この様な自動化された塗装装置として、特許文献1には、アルミニウム合金材料等からなるアルミホイールなどの円筒体のワークピースを載置台に載せ、その載置台を取付けた基台が搬送機構により複数の塗装ブース間を移動し、各塗装ブースにおいて載置台が回転することに伴って載置台上のワークピースが回転して噴射塗装され、ワークに複数の層からなる塗装を施す塗装装置が開示されている。
特許文献2には、ターンテーブル上に鉛直軸を中心として回転可能な固定手段を設け、その固定手段によりバルブ用金属製弁箱を流路が鉛直方向に配置された状態で固定し、バルブ用金属製弁箱を鉛直軸を中心として回転させながら、溶射ガンが取り付けられたロボットにより弁箱の外表面に防食被膜を溶射するバルブ用金属製弁箱への防食被膜の形成方法が開示されている。
また、特許文献3には、弁箱のフランジに形成された孔内に弾性材で形成された円筒状の挿入部材を挿入し、その挿入部材の下方から支持台上に設けられた位置決め突部(位置決めピン)を挿入して弁箱を支持台上に載せ、支持台と吹付装置の少なくとも一方を他方に対して回転しながら、吹付装置から弁箱の外面に被膜形成剤を吹付ける弁箱の表面処理方法が開示されている。
特開2003−144992号公報 特許第5869818号公報 特開2015−113495号公報
しかしながら、特許文献1に記載された塗装装置は、略円筒形状のワークの外表面に塗装を施す装置であり、ワークとスプレーガンとの距離を一定に保って塗装被膜の厚みを均一にし、塗装斑を防ぐことが容易である。しかしながら、弁箱を含むバルブの完成品の外表面には凹凸が多く、特に弁箱のグランドフランジの背面や、グランド付近には大きい凹部が形成されていることから、特許文献1に記載された塗装装置では、バルブの完成品の外表面とスプレーガンとの距離を一定に保つことができないので、バルブの完成品の外表面を塗装斑が生じないように塗装することができない。
また、特許文献1に記載された塗装装置は、同一形状、同一サイズのワークに対して効率良く塗装を施す装置であり、異なる形状、異なるサイズのワークを対象とする少量多品種生産の場合には、塗装を施すワークを変更する度に装置の調整が必要となり、稼働率の低下と生産コストの上昇を招くことになる。
さらに、特許文献1に記載された塗装装置は、複数の層からなる塗装を複数の塗装ブースで行う装置であるため、複数の塗装ブースを設けたり、その間を結ぶ搬送機構を設けたりする必要があり、これにより装置の設置面積が大きくなる問題もある。
特許文献2に記載されたバルブ用金属製弁箱への防食被膜の形成方法、及び特許文献3に記載された弁箱の表面処理方法は、比較的単純な形状の弁箱の外表面に対して被膜形成剤を吹付ける技術であり、外表面に凹凸が多いバルブの完成品に対して適用すると、塗装斑が発生する可能性が大きい。
また、特許文献3に記載された弁箱と支持台の固定手段は、フランジ径の異なる弁箱を塗装する場合には、支持台を交換したり、支持台に設けられた位置決めピンの取付け位置を変更したりする必要があるため、多品種少量生産には向いていない。
本発明は、上記の課題点を解決するために開発したものであり、その目的とするところは、バルブの自動塗装における多品種少量生産にも対応可能であるばかりでなく、必要最小限度のスペース内にける自動塗装により塗装斑が生じることのないバルブの自動塗装を可能とし、もって省力化にも著しく貢献することができるバルブの塗装方法及びその装置提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、ループ搬送路を搬送しながらバルブの弁箱を自動塗装するバルブの塗装方法であって、ープ搬送路を搬送する被搬送体の装着治具に未塗装の製品化されたバルブを装着するバルブ投入工程と、センサによりバルブの諸寸法を計測し、この計測値に対応するバルブの特性を予め格納されたテーブルを用いて特定する判定工程と、判定されたバルブの特性に基づき制御部を介して対応する塗装プログラムを呼び出し、この呼び出された塗装プログラムに基づき、塗装ロボットにより塗装を行う塗装工程と、塗装工程の後に、バルブをループ搬送路に搬送する搬送工程又は塗装完了後のバルブを搬出する搬出工程の何れかを判定する塗装判定工程と、塗装を完了したバルブを搬送体の装着治具より取り出す取出し工程とを経るようにしたバルブの塗装方法である。
請求項2に係る発明は、バルブ投入工程において、バルブの弁箱の開口流路を装着治具に嵌着してバルブの弁箱を調芯状態で搬送体に投入したバルブの塗装方法である。
請求項3に係る発明は、開口流路に直交するバルブの弁箱の突出部を基準にして装着治具を回転させて塗装ロボットの塗装ノズルに合わせて塗装原点の補正を行うようにしたバルブの塗装方法である。
請求項4に係る発明は、バルブの特性は、少なくとも弁箱の管フランジの外径寸法を測定し、この外径寸法に基づき、特定されるバルブの呼び径であり、このバルブの特性に基づいて対応する塗装プログラムを呼び出して塗装を施すようにしたバルブの塗装方法である。
請求項5に係る発明は、ループ搬送路は、塗装工程に用いる塗装ブースを囲うように配置され、バルブの弁箱の下塗り乾燥時間に合わせて設定するようにしたバルブの塗装方法である。
請求項6に係る発明は、搬送工程から塗装後のバルブを搬出させ、このバルブを複数個滞留させて上塗り塗装後の乾燥を行うバッファ領域を、ループ搬送路に隣接して設け、このバッファ領域内に位置する取出し工程をバルブ投入工程に近接させたバルブの塗装方法である。
請求項7に係る発明は、ループ搬送路を搬送させてバルブの弁箱を自動塗装するバルブの塗装装置であって、ープ搬送路を搬送する被搬送体の装着治具に未塗装の製品化されたバルブを装着するバルブ投入部と、センサによりバルブの諸寸法を計測し、この計測値に対応するバルブの特性を予め格納されたテーブルを用いて特定する判定部と、判定されたバルブの特性に基づき制御部を介して対応する塗装プログラムを呼び出し、この呼び出された塗装プログラムに基づき、塗装ロボットにより塗装を行う塗装部と、塗装の後に、バルブをループ搬送路に搬送する搬送又は塗装完了後のバルブを搬出する搬出の何れかを判定する塗装判定部と、塗装を完了したバルブを搬送体の装着治具より取り出す取出し部とを備えバルブの塗装装置である。
請求項8に係る発明は、被搬送体は、ループ搬送路上を搬送する基台に回転自在に設けた回転軸と、この回転軸の上部にテーパ部と円筒部からなる装着治具を設けたバルブの塗装装置である。
請求項9に係る発明は、バルブは、ボールバルブであり、このボールバルブの弁箱の開口流路を装着治具のテーパ部に調芯状態とマスキング状態で嵌着し、円筒部を口流路内に保持させたバルブの塗装装置である。
請求項10に係る発明は、ボールバルブの開口流路の開口部には、RFフランジ用のマスキング部材又はFFフランジ用のマスキング部材を設けるとともに、ボールバルブのステムには、ステム用マスキング部材を取付けたバルブの塗装装置である。
請求項1に係る発明によると、多品種少量生産におけるバルブの塗装工程に優れているばかりでなく、バルブの塗装作業の省人化や省力化に寄与するとともに、必要最小限の塗装スペースによりバルブの自動塗装を円滑かつ確実に実施できるという有効な効果がある。
請求項2に係る発明によると、バルブの塗装作業において、作業者は、未塗装の製品化されたバルブを装着治具に嵌着するのみでバルブの投入作業が完了することができ、バルブの装着時に自動的にバルブの投入時における調芯状態が維持できるとともに、バルブの弁箱の開口流路の開口部を装着治具で完全に閉塞し、開口流路内に塗料が侵入することを防止することができる。
請求項3に係る発明によると、バルブの回転方向位置を塗装ノズルの位置に合わせるための塗装原点の補正を行っているので、塗装プログラムにより制御される塗装ロボットの塗装ノズルの動作を、常にバルブに対して相対的に同じにすることができるので、塗装斑を生じさせることなく、かつ同一品質でバルブの塗装を施すことが可能となる。また、バルブ投入工程で装着治具にバルブを装着する際に、バルブの回転方向位置をノズルの位置に合わせる必要がないので、効率的にバルブの投入作業を行うことができる。
請求項4に係る発明によると、バルブの特性に対応した塗装プログラムを呼び出して塗装を施すことができるので、多品種少量生産におけるバルブの塗装作業を効率的かつ自動的に実施することができる。
請求項5に係る発明によると、バルブの下塗りと上塗り工程を経る場合、下塗りを施したバルブが、ループ搬送路を周回する間に少なくとも下塗りが乾燥し、塗装工程に戻った際には直ちに上塗りを行うことができるので、下塗りの乾燥待ちスペースを設けることなくバルブの下塗りと上塗りを行うことができ、塗装スペースを最小化することができる。また、塗装ブースを囲った状態でループ搬送路を設けることによっても、塗装スペースの最小化に寄与することができる。
請求項6に係る発明によると、投入工程に近接させて取出し工程を設けることにより、作業者が投入工程と取出し工程の双方について対応することが可能となり、作業性の向上と省人化に寄与することができる。
請求項7に係る発明によると、多品種少量生産におけるバルブの塗装工程に優れているばかりでなく、バルブの塗装作業の省人化や省力化に寄与するとともに、必要最小限の塗装スペースによりバルブの自動塗装を円滑かつ確実に実施できるという有効な効果がある。
請求項8に係る発明によると、バルブの塗装作業において、作業者は、未塗装の製品化されたバルブを装着治具に嵌着するのみでバルブの投入作業が完了することができ、バルブの装着時に自動的にバルブの投入時における調芯状態が維持できるとともに、バルブの弁箱の開口流路の開口部を装着治具で完全に閉塞し、開口流路内に塗料が侵入することを防止することができる。
また、被搬送体は、基台に回転自在に設けた回転軸の上部に装着治具を設けて塗装対象であるバルブを嵌着させているので、塗装部において、塗装プログラムに基づいて塗装ロボットの塗装ノズルの動作と連動させて塗装対象であるバルブを回転させることができ、塗装斑を生じさせることなくバルブを塗装することができる。
被搬送体は、基台に設けた回転軸の上部にテーパ部と円筒部からなる装着治具を設けているので、呼び径が異なるために開口流路径が異なるバルブであっても、開口流路の開口部を装着治具のテーパ部に確実に嵌着させて搬送することができるため、多品種少量生産にも対応可能となる。
請求項9に係る発明によると、ボールバルブの弁箱の開口流路を装着治具のテーパ部に調心状態とマスキング状態で嵌着するので、弁箱の開口流路の開口部を装着治具で完全に閉塞し、開口流路内に塗料が侵入することを防止することができる。また、装着治具の円筒部を弁箱の開口流路内に保持させているので、ボールバルブを安定した状態で装着治具に装着、保持させることができるとともに、バルブの回転振れを防止することができる。
請求項10に係る発明によると、ボールバルブの開口流路の一方の開口部に装着治具を嵌着するとともに、他の開口部にはRFフランジ用のマスキング部材又はFFフランジ用のマスキング部材を設けるので、ボールバルブの開口流路内に塗料が侵入することを完全に防止することができる。また、ボールバルブのステムにはステム用マスキング部材を取付けるので、ステムへの塗料の付着を防止することができる。
本発明の一実施形態における塗装装置の概要図である。 被搬送体の概要図である。 被搬送体の装着治具にボールバルブを嵌着させた状態を説明する図面である。 FFフランジの開口部にマスキング部材を装着した状態を示す図面である。 「バルブの回転方向位置」と「塗装ノズル位置」の関係を説明する図面である。 バルブの呼び径やフランジ仕様の判定を含む、塗装開始までのフローを示した図である。
以下に、本発明におけるバルブの塗装方法及びその塗装装置の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
本発明におけるバルブの塗装方法は、ループ搬送路を搬送する被搬送体の装着治具に未塗装の製品化されたバルブを装着するバルブ投入工程と、センサによりバルブの諸寸法を計測し、この計測値に対応するバルブの特性を予め格納されたテーブルを用いて特定する判定工程と、判定されたバルブの特性に基づき制御部を介して対応する塗装プログラムを呼び出し、この呼び出された塗装プログラムに基づき、塗装ロボットにより塗装を行う塗装工程と、塗装工程の後に、バルブをループ搬送路に搬送する搬送工程又は塗装完了後のバルブを搬出する搬出工程の何れかを判定する塗装判定工程と、塗装を完了したバルブを前記被搬送体の装着治具より取り出す取出し工程とからなっている。
本発明におけるバルブの塗装方法は、図1に示す塗装装置によって実施するので、塗装方法の説明の前に、塗装装置の概要を説明する。塗装装置1は、図1に示すように、塗装ブース2の周囲にループ搬送路3を設け、塗装対象のバルブをループ搬送路3を搬送させながら塗装するものであり、ループ搬送路3の周囲には、画像センサ4と、塗装ロボット5と、カラーセンサ6が配置されている。これらに加え、塗装が完了したバルブを滞留させるバッファ領域7と、ループ搬送路3からバッファ領域7に塗装が完了したバルブを搬出する搬出路8を備えている。
バルブ投入工程は、被搬送体の装着治具に未塗装の製品化されたバルブ(以下、「バルブ」という。)を装着するとともに、塗料が付着してはいけないバルブの部位をマスキングする工程であり、図1に示す塗装装置1のA部において実施される。なお、前記の「製品化されたバルブ」とは、弁体や弁棒が組み込まれ、ハンドル等の操作部材を弁棒に接続すれば弁の開閉動作が可能な状態であり、所定の耐圧性や弁座のシール性の確認が完了した状態のバルブのことをいう。
バルブを装着する被搬送体11は、図2に示すように、基台12に回転自在に回転軸13を立設させ、この回転軸13の上部にテーパ部14と円筒部15から成る装着治具16を設けている。
被搬送体11の装着治具16にバルブを装着する際には、図3に示すように、バルブ20の開口流路21を鉛直方向に立てた状態で被搬送体11の装着治具16にバルブ20を装着する。このようにバルブ20を装着治具16に装着することにより、作業者が特段の注意を払うことなく、装着治具16のテーパ部14にバルブ20の開口流路21の開口部22を調芯状態で嵌着させることができる。
バルブへのマスキングは、バルブの開口流路への塗料の侵入、RF(Raised Face)仕様の管フランジのガスケットシール面への塗装、及びステム軸のハンドル嵌合部への塗装を防止するために実施するものである。
開口流路21の開口部22は、バルブ20を装着治具16に装着した際に装着治具16のテーパ部14により閉塞され、マスキングされている。このため、開口流路21の他方の開口部23をマスキングする必要があるが、図3に示すように、管フランジがRFフランジ仕様である場合には、マグネットシートなどの円板状部材であって、その外径が管フランジ24のガスケットシール面26の外径に対応しているRFフランジ用マスキング部材31を装着し、開口流路21の他方の開口部23と管フランジ24のガスケットシール面26とを同時にマスキングする。また、装着治具16に装着する側の管フランジ25のガスケットシール面27は、マグネットシートなどの環状板部材であって、その外径が管フランジ25のガスケットシール面27の外径に対応しているRFフランジ用下側マスキング部材32を装着してマスキングする。
バルブの管フランジがFF(Flat Face)フランジ仕様である場合には、管フランジにガスケットシール面が存在しないため、開口流路21の他方の開口部23をマスキングするだけで良いので、図4に示すFFフランジ用マスキング部材33を使用する。FFフランジ用マスキング部材33は、ゴムなど弾性部材で台形円錐状に形成され、テーパ状の側面を有しており、このテーパ面34を開口流路21の他方の開口部23に密着させてシールし、マスキングすることができる。
これらに加え、バルブ20のステム軸28には、有底の円筒状部材で形成され、バルブのグランドから外方に突出したステム軸28全体を覆うステム用マスキング部材35が装着される。ステム用マスキング部材35は、ステム軸28の外径よりやや大きい内径を有しており、ステム軸28に調芯状態で装着される。
このように、バルブ投入工程において作業者が行う作業は、装着治具16へのバルブ20の装着と、マスキング部材31、32、33、35の装着だけであり、バルブ20の呼び径や呼び圧力、管フランジ仕様などを塗装装置に認識させる操作を行う必要がないので、簡単に行うことができる
バルブ投入工程に続く判定工程は、画像センサ4により、被搬送体11の装着治具16に装着された状態で、ループ搬送路3上を搬送されてくるバルブ20の諸寸法として、管フランジの外径φDやマスキング部材の外径φd1又はφd2を計測し、予め格納されているテーブルに基づき、バルブの特性(バルブの呼び径とフランジ仕様、また、必要に応じてバルブの呼び径)を特定する工程である。本実施例においては、バルブの回転方向位置(ステム軸が向いている方向)を特定する工程も兼ねており、図1に示す塗装装置1のB部において実施される。
バルブ20の管フランジの外径φDは呼び径毎に規定されており、また、RFフランジ用マスキング治具31の外径φd1が分布する範囲と、FFフランジ用マスキング治具33の外径φd2が分布する範囲は完全に分離しているので、管フランジの外径とマスキング部材の外径を計測し、これらの数値を記載しテーブルと照合することにより、少なくともバブルの呼び径とフランジ仕様を判定してバルブの特性(呼び径及びフランジ仕様の組み合わせ)を特定することができる。
また、バルブの回転方向位置は、画像センサ4により、ステム軸28に装着したステム用マスキング部材35の方向を計測することにより特定することができる。図5は、図3のバルブ20を、画像センサ4が配置されている上方(弁箱の流路中心軸Pの方向)から見た状況を示しており、本図に示すように、管フランジ31の投影面積からステム軸28に装着したステム用マスキング部材35が突出するので、このステム用マスキング部材35の方向を計測することができる。バルブ20に対しては、上方から画像センサ4の計測用に白色光が照射されているため、画像センサ4に近いステム用マスキング部材35の円筒側面の頂部が明るい直線として認識され、この明るい直線の方向がバルブの回転方向位置となる。
図5においては、二点鎖線がバルブの回転方向位置を示し、ステム用マスキング部材35上の二点鎖線の部分が明るい直線として現れることになる。また、図5では、一点鎖線が塗装ノズルの方向を示すので、この一点鎖線と二点鎖線が成す角度αが塗装ノズルの位置に対するバルブの回転方向位置の誤差角度となる。
なお、管フランジの投影面積から突出する部分であれば、ステム軸以外の、例えばグランドボルトやグランドの方向からバルブの回転方向位置を特定することができるが、バルブは呼び径によって、管フランジの投影面積からステム軸だけ突出したり、グランドボルトまで突出したり、グランドも突出したり様々である。ステム軸は、各呼び径共通の突出部分となるので、このステム軸を基準にバルブの回転方向位置を特定するのが好適である。
判定工程に続く塗装工程は、判定工程で特定したバルブの特性に対応する塗装プログラムをメモリーから呼び出すとともに、同じく判定工程で特定したバルブの回転方向位置を塗装ノズルの位置(塗装開始前に塗装ノズルが向いている方向)に一致させる塗装原点補正を行った後、呼び出した塗装プログラムに基づいてバルブの塗装を行う工程であり、図1に示す塗装装置1のC部において実施される。
塗装工程では、塗装ロボット5によりバルブ20に対して、下塗り又は上塗りが行われるが、特に指示がない場合には下塗りが行われる。
本発明の塗装方法において、判定工程においてバルブの回転方向位置を特定し、塗装工程においてバルブの回転方向位置を塗装ノズルの位置に一致させる塗装原点補正を行った後、塗装プログラムに基づいてバルブの塗装を行う理由は、以下のとおりである。
本発明のバルブの塗装方法では、簡単に構成された塗装装置により塗装斑を生じさせることなくバルブを自動塗装することを目的の一つにしている。このため、複雑な制御方法や装置を使用せず、塗装ロボット5の動作と、塗装対象であるバルブを装着した被搬送体11の回転軸13の回転を適切に連動させることにより、塗残しや塗装斑を生じさせることなくバルブを塗装することができる塗装プログラムを作成している。
この塗装プログラムは、塗装開始後の塗装ロボット5の動作と回転軸13の回転状況をシーケンス的に制御するものであり、塗装ロボット5の動作と回転軸13の回転状況が連動することにより、塗残しや塗装斑が生じることなくバルブを塗装することができるように作成されている。従って、この塗装プログラムでは、バルブの特定の場所を塗装原点として塗装を開始した場合にのみ、複雑な形状のバルブを塗り残しや塗装斑を発生じさせることなく塗装することができる。
このため、本発明のバルブの塗装方法では、ステム軸の位置であるバルブの回転方向位置が塗装ノズルの位置に正対する位置を塗装原点とし、この塗装原点を合わせてから塗装を開始した場合に、塗残しや塗装斑を生じることなくバルブを塗装できるように、バルブの特性毎に対応する塗装プログラムを作成し、メモリーに格納している。
以上の理由により、本発明の塗装方法においては、バルブ20が被搬送体11の装着治具16に装着された状態におけるバルブの回転方向位置と塗装ノズルの位置の誤差角度を特定し、この誤差角度をゼロとするように修正する塗装原点の補正を必ず行う必要がある。
以上説明したとおり、バルブの特性の判定と、塗装ノズルの位置に対するバルブの回転方向位置の誤差角度の測定、及びこの測定結果に基づく塗装原点の補正は、本発明の塗装方法にとって極めて重要な意味を有している。これらの流れをフローにまとめると図6に示す通りとなる。
塗装工程に続く塗装判定工程は、カラーセンサ6により、塗装工程でのバルブへの上塗りの有無を判定する工程であり、図1に示す塗装装置1のD部において実施される。
下塗り用の塗料の色相と上塗り用の塗料の色相に違いを設けると、カラーセンサ6は、その色相の違いに基づいて上塗りの有無を判定することができる。
塗装判定工程に続く搬送工程は、塗装判定工程において上塗り未完了と判定されたバルブ20を装着した被搬送体11を再びループ搬送路3を経て塗装工程に搬送し、上塗りを行うための工程であり、図1に示す塗装装置1のE部において実施される。
塗装判定工程に続く搬出工程は、塗装判定工程において上塗り完了と判定されたバルブ20を装着した被搬送体11をループ搬送路3から上塗りの乾燥工程を兼ねたバッファ領域7に搬出する工程であり、図1に示す塗装装置1のF部において実施される。
なお、搬送工程においては、少なくとも上塗り完了の有無を判定すればよく、上塗り未完了と明確な判定がなくても、上塗り完了と判定できなれば、ループ搬送路3を経て塗装工程に搬送するようにしてもよい。
取出し工程は、バッファ領域7に滞留する間に上塗りが乾燥したバルブ20を、作業者が被搬送体11の装着治具16から取出し、梱包等の作業を行う工程であり、図1に示す塗装装置1のG部において実施される。この作業工程では、作業者はループ搬送路3上の状況に関係なく塗装されたバルブ20の取出しを行うことができる。
以上のように、本発明の塗装方法によれば、自動的にバルブの特性に対応して塗装が可能であり、多品種少量生産のバルブについて塗装斑を生じさせることなく自動的に塗装を施すことができる。
次いで、本発明の塗装装置についてする。本発明の塗装装置は、鋳鉄やダクタイル鉄製のフローティング型のボールバルブを対象とし、管フランジ全面(配管とのガスケットシール面を除く。)や、ボルト穴を含む製品化されたバルブの外周前面を塗装する塗装装置である。図1に示すように、塗装装置1は、塗装ブース2の周囲にループ搬送路3を設け、ループ搬送路3上を、バルブ20を装着治具16に装着した被搬送体11を搬送させ、塗装ロボット5によるこのバルブの自動塗装を行うものである。
塗装装置1は、ループ搬送路3を搬送する被搬送体11の装着治具16に未塗装の製品化されたバルブ20を装着するバルブ投入部40と、センサ4によりバルブの諸寸法を計測し、この計測値に対応するバルブ20の特性を予め格納されたテーブルを用いて特定する判定部41と、判定されたバルブの特性に基づき制御部10を介して対応する塗装プログラムを呼び出し、この呼び出された塗装プログラムに基づき、塗装ロボット5によりバルブの塗装を行う塗装部42と、塗装部42でバルブを塗装した後に、バルブ20を装着した被搬送体11をループ搬送路3に搬送するか、又は塗装完了後のバルブ20として搬出するのか何れかを判定する塗装判定部43と、塗装部42で塗装した後のバルブ20を装着した被搬送体11をループ搬送路3に搬送する搬送部44と、塗装部42で塗装した後のバルブ20を装着した被搬送体11をループ搬送路3から搬出する搬出部45と、搬出部45がループ搬送路3から搬出したバルブを装着した被搬送体11を複数個滞留させ、バルブの上塗り塗装後の乾燥を行うバッファ領域7と、上塗り塗装が乾燥し、塗装が完了したバルブを被搬送体11の装着治具16より取り出す取出し部46とを備えている。
塗装ブース2は、塗装ロボット7が吹付けた塗料ミストを含んだ空気をモータで回転するファンで吸引して塗装作業場の外部に排出するものであり、これにより、塗装作業場の作業環境を守ることができる。塗料ミストを排出する塗装ブースの方式としては、単に空気と一緒に塗料ミストを吸引して外部に排出する方式、塗料ミストをフィルタで濾過捕集してから外部に排出する方式、吸引した塗料ミストを水に接触させて除去してから外部に排出する方式等があるが、本発明の塗装装置では、塗装ブースの方式に限定はなく、適宜の方式の塗装ブースを使用することができる。
ループ搬送路3は、ローラコンベア等で構成されており、例えば、チェーン駆動等の駆動手段により、バルブ20を装着治具16に装着した被搬送体11を一方向(図1でループ搬送路3上の矢印の方向)に搬送する。図1に示すとおり、ループ搬送路3は、塗装ブース2に周囲を取囲み、被搬送体11を周回させるように設けられているので、ループ搬送路3上の被搬送体11は、搬出路8によりループ搬送路3から搬出しない限り、ループ搬送路3を周回し続ける。
ループ搬送路3をこのように構成されているので、塗装対象であるバルブ20を装着した被搬送体11を、後述する塗装部を複数回通過させることができる。従って、塗装ロボット5が複数の塗料を吹付け可能な塗装ノズル5aを備えていれば、一台の塗装ロボット5で複数回の塗装を行い、塗装ロボット5の稼働率を上げることができる。
また、ループ搬送路3の周回長と被搬送体11の搬送速度を適切に設定すれば、塗装部で一回目の塗装(下塗り)が施されたバルブ20を装着した被搬送体11が、ループ搬送路3を周回して再び塗装部に戻るまでの間に、下塗り塗料を乾燥させ、そのまま上塗りを施すことができるので、塗装装置内に上に上塗り乾燥を待つ場所や、乾燥を助ける乾燥装置を設ける必要がない。
さらに、塗装ブース2の外周を取囲んだ状態でループ搬送路3を設けることにより、塗装装置1のフットプリントを最少化し、必要最小限度のスペース内で塗装装置1を構成することができる。
バルブ投入部40は、作業者が、バルブ20を被搬送体11の装着治具16に装着する部位であり、図1に示す塗装装置1では記号Aの部分である。バルブ投入部には、ループ搬送路3に連接する投入路9が設けられており、この投入路9上に載置した被搬送体11の装着治具16にバルブを装着する。
被搬送体11は、図2に示すように、ループ搬送路3上を搬送される基台12に回転自在に立設させた回転軸13と、この回転軸13の上部にテーパ部14と円筒部15からなる装着治具16を設け構成されている。
基台11の下面にはループ搬送路3に設けた駆動手段と係合し、被搬送体11がループ搬送路3上を搬送されるようにする図示しない係合突起部が設けられている。また、回転軸13の下端部には、後述する塗装部の駆動装置と係合する図示しない係合部が設けられており、この駆動装置により回転軸13を両回転方向に自在に回転させることができる。
装着治具16は、テーパ部14と円筒部15からにより構成されおり、図3に示すように、テーパ部14にバルブ20の開口流路21の開口部22を嵌着させてバルブ20を支持するので、作業者が特別な注意を払うことなくバルブ20を装着治具16に装着するだけで、装着治具6に調芯状態でバルブ20嵌着させることができるとともに、バルブ20の開口流路21の開口部22を完全に閉塞してマスキングし、塗装時に開口流路21内に塗料が侵入することを防止することができる。
テーパ部14にバルブ20の開口流路21の開口部22を嵌着させると、装着治具16の円筒部15は、バルブ20の開口流路21内に位置して開口流路21の壁面29を支持するため、塗装時に回転軸13が回転しても装着治具16に装着されたバルブ20の回転振れを防止することができる。
また、装着治具16がテーパ部14を備えることにより、呼び径が異なるために開口流路の径が異なるバルブであっても、開口流路の開口部をテーパ部14に確実に嵌着させることができるため、バルブの多品種少量生産にも対応することができる。
なお、図3に示すように、本実施例におけるボールバルブ20は、ボデー20aとキャップ20bにより弁箱が構成され、ステムが装着されたボデー20a側を下方として装着治具16に装着している。これにより、キャップ20b側を下方に向ける場合に比べて、製品化されたバルブの重心(図示せず)が装着治具16側となり、安定して装着治具16ごと回転することができる。
判定部41は、被搬送体11の装着治具16に装着され、ループ搬送路3上を搬送されるバルブの特性(呼び径とフランジ仕様の組み合わせ)と、バルブの回転方向位置を特定する部位であり、図1に示す塗装装置1では記号Bの部分である。判定部では、ループ搬送路3の上部に画像カメラ部4が設けられており、このカメラが撮影した画像によりバルブの特性とバルブの回転方向位置を特定する。
画像センサ4は、対象物の明暗により、形状の大きさや方向を認識できる画像認識装置である。図1では、画像センサ4がループ搬送路3の測方に位置するように模式的に描かれているが、実際は、画像センサ4は、ループ搬送路3の上方に設置されており、ループ搬送路3上のバルブに向けて、画像センサ位置から白色光を照射している。このため、装着治具16に開口流路を鉛直方向にして嵌着されているバルブにおいては、画像センサ4に近いフランジ用マスキング部材は明るく認識され、フランジ用マスキング治具よりも下方に位置する管フランジは暗く認識される。これにより、フランジの外径φDと、フランジ用マスキング部材の外径φd1又はφd2を測定し、予め格納されているテーブルを使用することにより、バルブの特性(呼び径と管フランジ仕様の組み合わせ)を特定することができる。
また、同時に、画像センサ4により被搬送体11の装着治具16に装着されたバルブ20の回転方向位置(ステム軸が向いている方向)の特定が行われ、塗装ノズルの位置(塗装開始前に塗装ノズルが向いている方向)に対するバルブの回転方向位置の誤差角度αを計算する。
前述したように、画像センサ4の位置から白色光を照射しているため、バルブ20のステム軸28に水平状態で装着された円筒状のステム用マスキング部材35の画像センサ4に近い円筒側面の頂部が明るい直線として画像センサ4に認識されるので、バルブ20の回転方向位置を特定することができる。
制御部10は、バルブの特性(呼び径と管フランジ仕様の組み合わせ)に対応する複数の塗装プログラムを予めメモリーに格納しており、判定部の判定に基づいて塗装するバルブの特性に対応する塗装プログラムをメモリーから呼び出し、この呼び出した塗装プログラムに基づいて塗装部における塗装作業を制御する部位である。なお、制御部10は、塗装部だけでなく、ループ搬送路3上を搬送される被搬送体11の搬送状況等、塗装装置1全体の動作も制御する。なお、前記のテーブルや塗装プログラムは、通信回線を介して図示しないサーバに接続して、取り出したり参照したりするようにしてもよい。
塗装部42は、判定部41で特定したバルブの回転方向位置を塗装ノズルの位置に一致させる塗装原点補正を行った後、制御部10のメモリーから呼び出したバルブの特性に対応する塗装プログラムに基づいてバルブの塗装を行う部位であり、図1に示す塗装装置1では記号Cの部分である。
塗装部42には、被搬送体11の回転軸13の下端部に設けられた係合部と係合し、回転軸13を両回方向に自在に回転させる図示しない駆動装置と、塗装ロボット5を備えている。塗装ロボット5は、下塗り用や上塗り用など複数の塗装ノズル7aを搭載した多関節ロボットを用いているので、被搬送体11の装着治具16に装着されたバルブ20の管フランジの上下面を含む全面に対し、塗り残すことなく塗料を吹付けることができる。
塗装部42の図示しない駆動装置は、被搬送体11の回転軸13の下端部に設けられた係合部と係合し、バルブの回転方向位置と塗装ノズルの位置が一致して誤差角度αがゼロになるように回転軸13を回転させ、塗装原点の補正を行う。なお、塗装原点の補正は、塗装ノズルの位置を調整して誤差角度αをゼロとするようにしても良いが、塗装ロボットの動きに余裕を持たせる観点からは、被搬送体5の回転軸21を回転させる方が好ましい。
塗装原点の補正を行った後、制御部10のメモリーから呼び出されたバルブの特性に対応する塗装プログラムに基づき、被搬送体11の回転軸13の回転と塗装ロボット5の塗装ノズル5aの動作を連動させて制御し、バルブの塗装を行う。これにより、複雑な外形をしたバルブに塗装斑を生じさせることなく塗装を行うことができる。
塗装判定部43は、塗装部42でバルブに上塗りが完了したか否かを判定し、制御部10に判定結果を送る部位であり、図1に示す塗装装置1では記号Dの部分である。塗装判定部43はカラーセンサ6を備えており、塗装の色相の違いに基づいて上塗りの完了を判定することができる。本実施例における下塗りでは、色相が黄色の合成樹脂系の下地塗料を用い、上塗りでは、色相がシルバーメタリックのアクリル変性アルキド樹脂塗料を用いているので、色相の違いに基づいて、カラーセンサ6が上塗りの完了を判定することができる。
搬送部44は、塗装判定部43で上塗り未完了と判定されたバルブ20を装着している被搬送体11をそのままループ搬送路3に搬送し、再度塗装部42に搬送して上塗り塗装を行わせる部位であり、図1に示す塗装装置1では記号Eの部分である。
搬出部45は、塗装判定部43で上塗り完了と判定させたバルブ20を装着している被搬送体11を、搬出路8を介してループ搬送路13からバッファ領域7に搬出する部位であり、図1に示す塗装装置1では記号Fの部分である。バッファ領域7は、上塗りが完了したバルブを装着した被搬送体11を複数個滞留させ、上塗りの乾燥工程を兼ねる領域であり、このバッファ領域7を設けることにより、上塗りの完了したバルブを直ちにループ搬送路3から取出し、塗装装置1の稼働率を上げることができる。
取出し部46は、作業者が、バッファ領域7に滞留する間に上塗り塗装が乾燥したバルブ20を装着治具16から取り外し、完成品として梱包等を行う部位であり、図1に示す塗装装置1では記号Fの部分である。この塗装装置1では、この取出し部46をバルブ投入部40に近接させて設けているため、塗装が完了したバルブ20を取り外した被搬送体11をバルブ投入部40の投入路9上に載置した後、直ぐに未塗装のバルブ20を装着治具16に装着することができるので、省人化と塗装作業の効率化を図ることができる。
次にこの塗装装置1の動作を以下に簡単に説明する。
先ず、塗装作業を担当する作業者が、バルブ投入部40の投入路9上に被搬送体11を載置し、塗装対象のバルブ20を被搬送体11の装着治具16に装着するが、バルブ20の管フランジがFRフランジ仕様である場合には、一方の管フランジのガスケットシール面にRFフランジ用マスキング部材31を装着するとともに、他方の管フランジのガスケットシール面にRFフランジ用下側マスキング部材32を装着し、さらにステム軸28にステム用マスキング部材35を装着した後、RFフランジ用下側マスキング部材32を装着した管フランジ側の開口流路21を装着治具16に装着する。また、バルブの管フランジがFFフランジ仕様である場合には、一方の開口流路の開口部にFFフランジ用マスキング部材33挿入し、さらにステム軸28にステム用マスキング部材35を装着した後、他方の開口流路21を被搬送体11の装着治具16に装着する。
作業者は、単に装着治具16へバルブ20を装着するだけで、特段の注意を払うことなく、装着治具16のテーパ部14にバルブ20の開口流路21の開口部22を調芯状態で嵌着させることができる。また、作業者は、バルブの回転方向位置についても特段の注意を払う必要がなく、さらに、バルブ20の呼び径や呼び圧力、管フランジ仕様などを塗装装置に認識させる操作を行う必要がない。
被搬送体11の装着治具16へのバルブ20の装着が完了すると、図示しない投入センサが反応し、バルブ20を装着した被搬送体11を判定部41に搬送する。
被搬送体11が判定部41に到達すると、制御部10は、画像センサ4の直下で被搬送体11の搬送を停止させ、バルブの管フランジの外径φDや、管フランジ用マスキング部材の外径φd1又はφd2を測定し、予め格納されたテーブルに基づき、バルブの特性(バブルの呼び径とフランジ仕様)を特定するとともに、バルブの回転方向位置(ステム軸が向いている方向)を特定し、塗装ノズルの位置に対するバルブの回転方向位置の誤差角度αが計算される。この後、制御部10は、メモリーに格納されている塗装プログラムの中から、バルブの特性に対応する塗装プログラムを呼び出す。
次いで、制御部10は、被搬送体11を塗装部42に搬送した後、塗装ロボット5の前で搬送を停止させ、駆動装置を被搬送体11の回転軸13の下端部の係合部に係合させて、塗装ノズルの位置に対するバルブの回転方向位置の誤差角度をゼロとするように修正する塗装原点の補正を行う。塗装原点の補正が終了後、呼び出した塗装プログラムに基づいて塗装ロボット5と被搬送体11の回転軸13に係合した駆動装置の動作を制御し、塗装ノズル5aと回転軸13の回転を連動させながらバルブの塗装を行う。
塗装終了後(塗装プログラムの実行終了後)、制御部10は被搬送体11を塗装判定部43に搬送し、カラーセンサ6により、バルブ20の上塗りが完了したか否かを判定し、判定状況を制御部10に送る。制御部10は、上塗り未完了と判断されたバルブ20を装着した被搬送体11を搬送部44へと搬送し、上塗りを行うため、ループ搬送路3を再度周回させて塗装部42へと搬送する。被搬送体11がループ搬送3を周回する時間は、下塗りが乾く時間と同じになるようにループ搬送路3の長さ及び被搬送体11の搬送速度が設定されているので、塗装部42に再度搬送されたバルブ20に対し、直ちに上塗りを行うことができる。
一方、制御部10は、上塗り完了と判断したバルブ20を装着した被搬送体11を搬出部45へと搬送し、搬出路8を介してループ搬送路3からバッファ領域7へ搬出する。バッファ領域7には、複数の上塗りが完了したバルブ20を装着した被搬送体11が滞留し、このバッファ領域7に滞留する間にバルブ20の上塗りが乾燥する。
バッファ領域で上塗りを乾燥させた後、取出し部46において上塗りが乾燥したバルブ20を被搬送体11の装着治具16から取り外し、完成品として梱包等を行うと、バルブの塗装作業が完了する。
次いで、実施例として呼び圧力10K、20K、呼び径が15〜40Aの鋳鉄やダクタイル鉄製のフローティング型のボールバルブを対象とした場合の、バルブの特性の特定方法を説明する。
前述したように、判定工程では、画像センサを使用してバルブの管フランジ外径とフランジ用マスキング部材の外径を測定してバルブの特性(呼び径とフランジ仕様の組み合わせ)の特定を行っている。
呼び圧力が10K(FFフランジ仕様)又は20K(FRフランジ仕様)であり、呼び径が15〜40Aであるフローティング型のボールバルブについて、呼び径毎に面間距離L、管フランジの外径φD及びフランジ用マスキング部材の外径φd1、φd2をまとめると表1に示すとおりとなる。
Figure 0006798827
この表1をテーブルとして予め制御部に格納しておき、画像センサにより計測したバルブの管フランジの外径φD及びフランジ用マスキング部材の外径φd1又はφd2と表1のテーブルの数値とを照合すると、バルブの呼び径及び管フランジのフランジ仕様を特定することができる。
例えば、画像センサで計測した結果、管フランジの外径φDが100mmであり、フランジ用マスキング治具の外径が56mmである場合には、表1(テーブル)を使用し、管フランジの外径φDが100mmであるバルブの呼び径は20(A)であると判定される。また、本実施例では、管フランジの仕様が異なると、表1に示すように、RFフランジ用マスキング治具の外径φd1が分布する範囲と、FFフランジ用マスキング治具の外径φd2が分布する範囲が完全に分離しているので、フランジ用マスキング治具の外径が56mmである呼び径20(A)のバルブの管フランジは、RFフランジ仕様であると正しく判定することができる。
なお、本実施例では、管フランジの外径φDを計測してバルブの呼び径を判定しているが、表1に示すように、バルブの呼び径は管フランジの面間Lとも相関を有しているので、管フランジの面間Lを測定して呼び径を判定したり、呼び圧力を判定したりすることもできる。
また、管フランジの仕様の判定にあたっては、上記のテーブルを使用せず、管フランジの外径φDと管フランジ用マスキング部材の外径φd1又はφd2の比率を測定することにより判定することもできる。この方法は、表1に示すように、RFフランジ用マスキング治具の外径φd1が分布する範囲と、FFフランジ用マスキング治具の外径φd2が分布する範囲が完全に分離しており、管フランジの外径φDに対する管フランジ用マスキング部材の外径の比率が、RFフランジ仕様の場合には50〜60%であるのに対し、FFフランジ仕様の場合には15〜35%であることを利用するものである。このように、判定工程においては、テーブルの他、比率などの個別データ、あるいは計算式などを用いて、計測した諸寸法に対応するバルブの特性を特定することができる。
以上説明した通り、本発明のバルブの塗装方法と塗装装置によれば、多品種少量生産のバルブについて自動的にバルブの特性に対応して塗装が可能であり、塗装斑を生じさせることなく良好な塗装を施し、最終的な完成品を得ることができる。
また、実施形態においては、フローティング型のボールバルブを塗装する場合を説明したが、本発明のバルブの塗装方法及びその塗装装置は、フローティング型のボールバルブだけでなく、ゲートバルブ、グローバルブなど、他の構造のバルブや流体制御機器についても適用することができる。


以上のとおり、本発明のバルブの塗装方法及び塗装装置は、バルブの自動塗装における多品種少量生産にも対応可能であるばかりでなく、必要最小限度のスペース内で塗装装置を構成し、塗装斑が生じることのないバルブの自動塗装を可能としており、バルブ業界における利用価値には大なるものがある。
1 塗装装置
2 塗装ブース
3 ループ搬送路
4 画像サンサ
5 塗装ロボット
6 カラーセンサ
7 バッファ領域
8 搬出路
9 投入路
10 制御部
11 被搬送体
16 装着治具
20 バルブ(塗装対象)
21 開口流路
22、23 開口部
24、25 管フランジ
26、27 ガスケットシール面
28 ステム軸
31 RFフランジ用マスキング部材
32 RFフランジ用下側マスキング部材
33 FFフランジ用マスキング部材
35 ステム用マスキング部材
40 バルブ投入部
41 判定部
42 塗装部
43 塗装判定部
44 搬送部
45 搬出部
46 取出し部

Claims (10)

  1. ループ搬送路を搬送しながらバルブの弁箱を自動塗装するバルブの塗装方法であって、前記ループ搬送路を搬送する被搬送体の装着治具に未塗装の製品化されたバルブを装着するバルブ投入工程と、センサによりバルブの諸寸法を計測し、この計測値に対応するバルブの特性を予め格納されたテーブルを用いて特定する判定工程と、判定されたバルブの特性に基づき制御部を介して対応する塗装プログラムを呼び出し、この呼び出された塗装プログラムに基づき、塗装ロボットにより塗装を行う塗装工程と、塗装工程の後に、バルブをループ搬送路に搬送する搬送工程又は塗装完了後のバルブを搬出する搬出工程の何れかを判定する塗装判定工程と、塗装を完了したバルブを前記被搬送体の装着治具より取り出す取出し工程とを経るようにしたことを特徴とするバルブの塗装方法。
  2. 前記バルブ投入工程において、バルブの弁箱の開口流路を前記装着治具に嵌着してバルブの弁箱を調芯状態で前記被搬送体に投入した請求項1に記載のバルブの塗装方法。
  3. 前記開口流路に直交するバルブの弁箱の突出部を基準にして前記装着治具を回転させて前記塗装ロボットの塗装ノズルに合わせて塗装原点の補正を行うようにした請求項1又は2に記載のバルブの塗装方法。
  4. 前記バルブの特性は、少なくとも弁箱の管フランジの外径寸法を測定し、この外径寸法に基づき、特定されるバルブの呼び径であり、このバルブの特性に基づいて対応する塗装プログラムを呼び出して塗装を施すようにした請求項1乃至3の何れか1項に記載のバルブの塗装方法。
  5. 前記ループ搬送路は、塗装工程に用いる塗装ブースを囲うように配置され、バルブの弁箱の下塗り乾燥時間に合わせて設定するようにした請求項1乃至4の何れか1項に記載のバルブの塗装方法。
  6. 前記搬送工程から塗装後のバルブを搬出させ、このバルブを複数個滞留させて上塗り塗装後の乾燥を行うバッファ領域を、前記ループ搬送路に隣接して設け、このバッファ領域内に位置する前記取出し工程を前記バルブ投入工程に近接させた請求項1乃至5の何れか1項に記載のバルブの塗装方法。
  7. ループ搬送路を搬送させてバルブの弁箱を自動塗装するバルブの塗装装置であって、前記ループ搬送路を搬送する被搬送体の装着治具に未塗装の製品化されたバルブを装着するバルブ投入部と、センサによりバルブの諸寸法を計測し、この計測値に対応するバルブの特性を予め格納されたテーブルを用いて特定する判定部と、判定されたバルブの特性に基づき制御部を介して対応する塗装プログラムを呼び出し、この呼び出された塗装プログラムに基づき、塗装ロボットにより塗装を行う塗装部と、塗装の後に、バルブをループ搬送路に搬送する搬送又は塗装完了後のバルブを搬出する搬出の何れかを判定する塗装判定部と、塗装を完了したバルブを前記被搬送体の装着治具より取り出す取出し部とを備えたことを特徴とするバルブの塗装装置。
  8. 前記被搬送体は、前記ループ搬送路上を搬送する基台に回転自在に設けた回転軸と、この回転軸の上部にテーパ部と円筒部からなる装着治具を設けた請求項7に記載のバルブの塗装装置。
  9. 前記バルブは、ボールバルブであり、このボールバルブの弁箱の開口流路を前記装着治具のテーパ部に調芯状態とマスキング状態で嵌着し、前記円筒部を前記開口流路内に保持させた請求項7又は8に記載のバルブの塗装装置。
  10. 前記ボールバルブの開口流路の開口部には、RFフランジ用のマスキング部材又はFFフランジ用のマスキング部材を設けるとともに、ボールバルブのステムには、ステム用マスキング部材を取付けた請求項7乃至9の何れか1項に記載のバルブの塗装装置。
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