JP6797930B2 - 細胞操作用手動式インジェクタ - Google Patents

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Description

本発明は、細胞操作用の手動式インジェクタ、ならびに、細胞操作方法およびその手動式インジェクタの使用方法に関する。
細胞操作での典型的なタスクは、細胞を保持し、溶液、細胞および細胞成分を細胞または組織に注入し、細胞、細胞成分、または溶液を除去または吸収することである。インジェクタ(マイクロインジェクタ)が、これに使用される。これらは、チューブを介してキャピラリ・ホルダに接続されている流体用変位装置を備える。キャピラリ・ホルダは交換可能なマイクロキャピラリ・チューブを保持する。手動式インジェクタは、手動で駆動する変位装置があるマイクロキャピラリ・チューブを備えている。マイクロキャピラリ・チューブは中空針であり、先端の内径は1〜200μm、好ましくは4〜100μmの範囲内である。好ましくは、マイクロキャピラリ・チューブはガラスからなる。
マイクロキャピラリ・チューブを用いて、細胞、細胞成分、または溶液を用いて保持し、除去し、注入するために、過小圧力または過大圧力が変位装置を用いてマイクロキャピラリ・チューブ内に生成される。注入用に、マイクロキャピラリ・チューブを細胞に挿入可能である。そうすることで、細胞培地内で浮遊する細胞を別のマイクロキャピラリ・チューブを用いて保持することができる。一使用例は、体外受精である。ここでは、マイクロキャピラリ・チューブを用いて、***細胞が別のマイクロキャピラリ・チューブを用いて保持されている卵子に注入される。
既知の細胞操作用施設は、細胞を視覚化する倒立顕微鏡と、その上に装着され、細胞を視野に配置するための可動式顕微鏡台とを備える。1つから2つのマニプレータが顕微鏡に固定され、ユーザの手の動きを、細胞を操作するツールとしてのマイクロキャピラリ・チューブに高縮率で伝える。既知の施設では、その構成部品のすべてが、振動が減衰される作業台に互いに近接して配置されている。しかし、手動式インジェクタは比較的大きい。そのサイズおよびデザインと、制御要素の配置のために、知られている手動式インジェクタは比較的使いにくい。
空気圧式マイクロインジェクタでは、流体は空気または他の気体となる。Eppendorf AG社の空気圧式マイクロインジェクタCellTram Air(登録商標)およびNarishigeグループの空気圧式マイクロインジェクタIM11−2は、軸方向に順に、設定ホイールと、スピンドル・ナットに調節可能なねじ付きスピンドルと、シリンダ内のプランジャとを有する。設定ホイールは、円筒ハウジングの一端に配置されており、このハウジングはねじ付きスピンドル、スピンドル・ナット、プランジャ、およびシリンダを含む。ハウジングは略水平に向いており、装置脚部上で水平軸を中心にわずかに枢動可能に取り付けられている。設定ホイールを調節することによって、プランジャがシリンダ内で変位し、気柱がマイクロキャピラリ・チューブ内で移動する。不利となるのは、設定ホイールを調節するためには、両肩を上げ、前腕を台から離して手首を曲げるという、ユーザが人間工学的に好ましくない姿勢をとらなければならないことである。2つのインジェクタを使用してユーザが作業する場合、両肩および両腕でその姿勢をとらなければならない。
さらに、空気圧式インジェクタの性能が、空気の圧縮率と、設計の悪さや製品の不具合からくる漏れによって制限される。圧縮や漏洩によって、空気圧がシステム内で徐々に変化する可能性があり(ドリフト)、かつ細胞の保持や物質の除去および注入が損なわれる可能性がある。
さらに、たいていの空気圧式インジェクタは、システムにおけるプランジャ/シリンダユニットのデッドボリュームに対するワーキング・ボリュームの比が好ましいものではなく、このことによって、さらに性能が制限される。ユーザは、従来の空気圧式インジェクタが動的マニプレーション・タスクには鈍くて適正でないと感じることがしばしばある。すなわち、動的マニプレーション・タスクは、***を捕集して固定し、あるいは細胞に注入するなどの最小遅延で行われる。異なる圧力の差、特に、過大圧力および/または過小圧力間で間断なく実行するには、従来のインジェクタは変化に鈍いと感じられる。
ねじ付きスピンドルに急勾配のねじがついている場合、正確な容積の設定は困難である。ねじ付きスピンドルに細目ねじがついている場合、細胞操作には設定ホイールを多数回転する必要がある。
Narishigeグループの空気圧式マイクロインジェクタIM11−2には2つの同軸ねじ付きスピンドルがある。そのうちの1つは急勾配のねじを備え、他方は細目ねじを備え、大容量を急速に投与し小容量を精密に投与する両方を任意選択的に可能である。しかし、極めて複雑なデザインが不利であるのは、特に、急勾配のねじ付きスピンドルでブレーキとして作用するプラスチック製の追加の摩擦要素によって、シリンダ空間内の圧縮空気がプランジャを動かすのを妨げるからである。なぜなら、ねじ付きスピンドル/スピンドル・ナットの対の自動ロックが不十分なためである。
Research Instruments Ltd.の空気圧式マイクロインジェクタSASおよびSAS−SEには、柱状の調節ホイールがある。このホイールは、スピンドル・ナット内で回転可能であるねじ付きスピンドルを介して、その下にシリンダ内で配置されているプランジャに接続されている。調節ホイールは、親指と人差し指とで調節される。マイクロインジェクタは、柱状の調節ホイールの下に、ディスク状の台を有する。高伝達比によって、大容積を急速に調節することが実際に可能となる。しかし、小容積を精密に調節することは困難である。
油圧式マイクロインジェクタでは、流体は液体である。Eppendorf AGの手動式マイクロインジェクタCellTram(登録商標)Oilおよび他の油圧式インジェクタは、変位流体として液体とともに作動する。マイクロキャピラリ・チューブ内の小さなエア・クッションによって、処理するべき液体と物質とが直接接触することを防ぐ。空気圧式インジェクタに対して、圧縮効果からのドリフトを避け、液体がほとんど遅延なく移動することが有利となる。しかしながら、不利な点は、油圧式インジェクタは気泡のない液体で充填する必要があり、マニプレーションを特定の数だけ行った後でこの充填を繰り返さなければならない。さらに、液体と細胞とが接触することによる、汚染物および不和合性(incompatibilities)の恐れがある。
空気圧式マイクロインジェクタと油圧式マイクロインジェクタとでは、ねじ付きスピンドルとスピンドル・ナットとの遊びによってヒステリシスが生じる可能性がある。
このような背景から、本発明の目的は細胞操作用の流体を変位させる手動式インジェクタを提供することである。この手動式インジェクタは、より使いやすく、油圧式媒体を使用しなくてもドリフトが少なく、動的な、すなわち低遅延の作業が可能であり、少ない調節労力で大容積を変位させることができ、小容積を正確に調整できる。
本目的は、請求項1の特徴を有する手動式インジェクタにより達成される。手動式インジェクタの有利な実施形態は、従属請求項において特定されている。
本発明による細胞操作用の手動式インジェクタは、流体を変位させる変位装置と、変位装置に接続されている注入チューブと、注入チューブに接続されており、マイクロキャピラリ・チューブ、または注入チューブに接続されているマイクロキャピラリ・チューブを保持するキャピラリ・ホルダと、を備え、変位装置は以下の特徴を有する:
ディスク状の本体部であって、第1の端面にはその中心軸が同心である環状のシリンダ空間がある、本体部と、
本体部と同心であり、第1の端面に配置されているディスク状の調節ホイールと、
スピンドル・ナットとその中で係合するねじ付きスピンドルを備え、本体部の中心軸上に配置されている、はすば歯車であって、スピンドル・ナットは調節ホイールに固定式に接続されており、ねじ付きスピンドルは本体部に固定的に接続されているか、またはその逆であるはすば歯車と、
シリンダ空間に配置されており、シリンダ空間の内壁の内周およびシリンダ空間の外壁の外周の近くに密封して配置されている中空の円筒状のプランジャと、
調節ホイールとプランジャとを接続し、プランジャと調節ホイールとが本体部の中心軸方向に互いに変位することができず、かつ中心軸の周りに互いに回転するように設計されているピボット軸受と、
注入チューブが接続されているシリンダ空間に接続されている接続部と、を変位手段は備える
本発明によるインジェクタの変位装置は、本体部を下に配置して調節ホイールを上に配置するように、作業台または他の台に設置可能である。変位装置は調節ホイールを本体部に対して回転させることによって、手動で駆動する。調節ホイールが本体部の中心軸方向に本体部に近づくか離れるように、調節ホイールの回転はスピンドル・ナットおよびねじ付きスピンドルの直線移動に変換される。回転式分離部を用いることによって、調節ホイールはプランジャと同調し、これによって流体をシリンダ空間から排出したり中に吸引したりする。回転式分離部によって、調節ホイールがプランジャを本体部の中心軸方向に変位させ、中心軸の周りに回転させない。好ましくは、インジェクタが空気圧式マイクロインジェクタであり、流体が空気または他の気体である。しかし、このインジェクタはまた、油圧式インジェクタであってもよく、流体が液体であってもよい。流体を変位させることによって、媒質をマイクロキャピラリ・チューブによって吸引することができ、あるいは接続部に接続されている注入チューブを介してそこから排出することができる。
変位装置は平坦なデザインである。というのは、はすば歯車と、シリンダ空間を備えた本体部と、プランジャを備えた調節ホイールとが互いに同軸的に入れ子式に配置されているからである。操作中、ユーザの腕が、変位装置の横にあるテーブルの上に人間工学的位置にあってもよい。同時に、手の甲をテーブルで支持することもできる。変位装置は手を傾斜させるか指で調節ホイールを回転させることによって、操作可能である。変位装置の寸法に対して、プランジャをシリンダ空間に変位させることによって変動可能なワーキング・ボリュームは比較的大きい。この特質は、シリンダ空間とプランジャの表面積の直径が特に大きいことに起因する。さらに、大容積の変位に必要なプランジャのストロークはごくわずかでよい。調節ホイールの回転に対して比較的大容積を変位させることも可能である。一方、調節ホイールの周縁にある円弧要素あたりの変位容積は比較的少ないので、極めて精密な操作もまた可能である。ワーキング・ボリューム(20mLなど)に比べて、インジェクタのデッドボリュームは極めて少ない(たとえば、1.3mのチューブとキャピラリ・ホルダを含めて0.5mL)ので、空圧操作にもかかわらず高圧を得ることができ急速に保つことができる。ワーキング・ボリュームは、プランジャをシリンダ空間内で最大ストロークから変位させることによって変動可能な空間量である。デッドボリュームは、キャピラリ・ホルダ、注入チューブ、または接続部の内部容積なとの副次的空間からなり、変位することは不可能である。しかし、ワーキング・ボリュームおよびデッドボリュームは因果関係にあるわけではなく、すなわち互いに変倍するわけではない。しかし、本発明では、デッドボリュームはワーキング・ボリュームよりも比較的少ない。特に、本発明による装置でのデッドボリュームは、1mL以下である。
簡単なデザインのために、製造費を低く抑えることができる。変位装置は拡大縮小できるので、たとえば、細胞を保持するだけの小さな実施形態が可能であり、細胞操作用施設でスペースをとらないように収容可能である(たとえば、顕微鏡またはマニプレータのコントロール・パネルに取り付け、特に接着することによって)。さらに、特に物質を細胞に注入するのに使用可能な大きな実施形態も実現可能である。
変位装置は、特にスペースをとらないようにデザイン可能である。たとえば、最大高さが5cm、好ましくは3〜4cmの範囲内であり、直径が30〜130mm、好ましくは動的使用のインジェクタでは80〜100mm、好ましくは細胞保持用のインジェクタでは40〜60mmである。
本発明の好ましい実施形態によると、複合型直線ピボット軸受が本体部と調節ホイールとの間に存在する。この軸受は、本体部に対して変位すると本体部の中心軸方向に調節ホイールを案内し、かつ本体部の中心軸の周りに調節ホイールを径方向に軸支するように設計されている。それによって、プランジャをシリンダ空間内で特に正確に変位させることができる。しかしながら、基本的には、このことははすば歯車を特に精密に設計することによっても、たとえば公差を低く製造することによっても可能である。別の実施形態によると、はすば歯車はボール状のはすば歯車である。ボール状のはすば歯車はその構造によって極めて精密に作動する。
別の実施形態によると、複合型直線ピボット軸受は、案内スリーブと、本体部の中心軸上の案内スリーブに案内される丸ロッドとを有する。案内スリーブは本体部に固定式に接続され、丸ロッドは調節ホイールに固定式に接続され、またはその逆である。この実施形態では、複合型直線ピボット軸受は径方向の滑り軸受として、特に簡単な構成で設計されている。案内スリーブと、本体部の中心軸上でその中で案内される丸ロッドとによって、正確に案内するために、案内長さの案内直径に対する比を特に好ましいものにすることができる。
別の実施形態によると、案内スリーブは本体部と一体的に設計され、かつ/または、丸ロッドが調節ホイールと一体的に設計され、またはその逆である。直線ピボット軸受の構成部品が本体部および調節ホイールと一体化した設計によって、調節ホイールを本体部に対して特に正確に案内することができる。
別の実施形態によると、案内スリーブ内でスライドする少なくとも1つのスライドリングが、丸ロッドに配置されている。スライドリングおよび案内スリーブは、特に低摩擦材料の対を形成することが可能である。このことによって、調節ホイールの回転を特に滑らかに正確に調整することができる。別の実施形態によると、少なくとも部分的周縁環状溝、および/または少なくとも部分的周縁凸部が丸ロッドにあり、この中または上で、スライドリングが丸ロッドに保持されている。
別の実施形態によると、スピンドル・ナットが調節ホイールまたは本体部と一体的に設計され、かつ/または、ねじ付きスピンドルが、本体部または調節ホイールに固締手段(固締ねじなど)を用いて固締される構成部品である。
別の実施形態によると、丸ロッドがスピンドル・ナットとして同時に設計され、ねじ付きスピンドルにねじ締めするための雌ねじを備えている。それによって、デザインが簡略化される。
別の実施形態によると、ピボット軸受は、第1および第2のピボット軸受要素を有する。これらは互いに軸方向に変位することができず、互いに回転可能である。第1のピボット軸受要素は調節ホイールに固締されており、第2のピボット軸受はプランジャに固締されている。ピボット軸受としての回転式分離部の実施形態によって、特に簡単な設計で解決可能である。別の実施形態によると、ピボット軸受は径方向の軸受であり、本体部と同心であり、好ましくは径方向の転がり軸受である。転がり軸受は、たとえば溝付きの玉軸受である。簡潔な標準的転がり軸受を使用してもよい。一代替実施形態によると、ピボット軸受は滑り軸受である。
別の実施形態によると、プランジャは、以下の材料のうちの1つまたは複数から作られる:金属、またはプラスチック、好ましくはアルミニウム、あるいは別の剛性で寸法安定性のある材料。
別の実施形態によると、プランジャは中空円筒状の環状空間を第1の端面に対向する面に有する。この空間はプランジャの中心軸と同心であり、この空間内に回転式分離部が少なくとも部分的に配置されている。このことによって、場所を取らずに回転式分離部を収容できる。回転式分離部が径方向の軸受として、特に径方向の転がり軸受として設計される場合、環状空間は有利にも、保持リングを収容する役割をして、転がり軸受の内側リングと外側リングとを固定することができる。別の実施形態によると、保持リングは、以下の材料のうちの1つまたは複数から作られる:金属、またはプラスチック、好ましくはステンレス鋼、あるいは別の剛性で寸法安定性のある材料。
別の実施形態によると、プランジャは少なくとも1つの第1の周縁プランジャ・シールリングと少なくとも1つの第2の周縁プランジャ・シールリングとを内周縁および外周縁の両方に有し、これらを用いて、プランジャがシリンダ空間の内壁および外壁にシールされる。好ましい実施形態によると、プランジャ・シールリングは弾性プラスチックから作られる。それによって、プランジャをシリンダ空間内で特に円滑かつ効果的にシールすることができる。別の実施形態によると、プランジャ・シールリングは、以下の材料のうちの1つまたは複数から作られる:弾性プラスチック、天然ゴム、好ましくはニトリルゴム(NBR)、または好ましくはフルオロエラストマーゴム(FKM)。
別の実施形態によると、調節ホイールが、ディスク状のカバー壁の外縁に、周縁ケーシングを備える。このケーシングは、本体部の外周縁を少なくとも部分的に覆う。この実施形態では、調節ホイールがポットのように設計されている。この変位装置の内部構造は、ケーシングによって保護される。
別の実施形態によると、少なくとも1つの構成部品は、調節ホイール、ねじ付きスピンドル、および本体部から選択されるが、シリンダ空間内でのプランジャの位置を表示する位置表示部を有する。別の実施形態によると、位置表示部が、ダイヤルまたはポインタである。たとえば、位置表示部はねじ付きスピンドルの頭部に配置されており、頭部は調節ホイールの中心孔から上方に突出している。プランジャの位置は、好ましくはダイヤルである位置表示部にある孔の縁部で読み取ることができる。あるいは、位置表示部は本体部の外周縁に配置されている。プランジャの位置は、好ましくはダイヤルである位置表示部にあるケーシングの下縁部で読み取ることができる。
別の実施形態によると、シリンダ空間が排気バルブに接続されている。この排気バルブは、シリンダ空間を周囲から分離する閉位置と、シリンダ空間を周囲に接続する開位置とを有し、ならびに、排気バルブを閉位置から開位置に、かつ開位置から閉位置に導く作動装置を有する。排気バルブは、過大圧力を急速に低下させるのに使用可能である。たとえば、詰まった結果、過大圧力がマイクロキャピラリ・チューブに蓄積し、詰まりが解除されると急に緩む可能性がある場合に、排気バルブが使用され、それによって、気泡が細胞培地に吹き込まれ、したがって、続けて作業することができない。このことによって、サンプルが損失する可能性がある。素早く排気することによって、高価または希少な細胞の破壊を避けることができる。
好ましい実施形態によると、排気バルブが手動で起動することによって閉位置から開位置に導かれるように作動装置が設計される。ここでは、作動装置がオペレータによって解除された後で排気バルブが独立してその閉位置に戻るように、戻しばねにプレテンションがかけられている。
別の実施形態によると、装置脚部が、第1の端面から離れて対向する本体部の第2の端面に配置されている。好ましい実施形態によると、変位装置をある位置から変位させないように、かつ/または変位装置を振動から保護するように、装置脚部が設計されている。好ましい実施形態によると、装置脚部は剛性ディスクであり、かつ/または、少なくとも1つのゴム要素、および/または滑り止めマット、および/または少なくとも1つのマグネットを含むか、構成される。
本発明の別の態様は、請求項16から18のうちの一項に記載の本発明によるインジェクタを使用した細胞操作方法である。本発明によるインジェクタは、特に、体外受精(IVF)、顕微授精(ICSI)、ミトコンドリアの移植、および/または細胞核移植などの方法に適している。別の実施形態によると、これらの方法は以下のステップを含む:(a)マイクロキャピラリ・チューブを本発明によるインジェクタに接続すること、(b)操作する細胞を選択すること、(c)本発明によるインジェクタに接続されているマイクロキャピラリ・チューブを選択済の細胞に近づけること、(d)細胞の表面(細胞のタイプに応じて細胞壁、および/または細胞膜)をマイクロキャピラリ・チューブに接触させる際に、インジェクタを介して過小圧力を生成して細胞を保持する。
実際の注入プロセスでは、注入材で充填されている毛管が、細胞の表面(細胞のタイプに応じて細胞壁、および/または細胞膜)に近づけられ、その細胞表面を通って押し込まれるので、毛管が細胞質を貫通する(貫通接触)。その使用に応じて、たとえば細胞質や細胞核そのものにある前核に毛管をより精密に配置する。本発明によるインジェクタを介して、過大圧力がかかり注入材を注入する。注入材は、特に、溶液、懸濁液(細胞懸濁液、核酸懸濁液など)、細胞(特に***)、細胞物質、特に細胞質、ミトコンドリアおよび/または前核などの細胞質成分であり、この注入材を細胞質(細胞質という用語はまた、特に、細胞核の直接環境などの細胞質部を含む)に注入する。
除去プロセスでは、毛管が細胞の表面(細胞のタイプに応じて細胞壁、および/または細胞膜)に近づけられ、その細胞表面を通って押し込まれるので、毛管が細胞質を貫通する(貫通接触)。本発明によるインジェクタを介して、インジェクタを介して細胞成分、特に細胞核、前核、ミトコンドリア、および/または別の細胞成分を除去するために、過小圧力を生成する。これらの列挙した方法は、通常、医学研究所、バイオテクノロジー研究所、生化学研究所、細胞生物学研究所、および/または法医学研究所において使用される。
本発明を、例示的実施形態の添付図面を参照しつつ、以下により詳細に説明する。
図1a−eは手動式インジェクタの正面図(図1a),右側からの側面図(図1b)、平面図(図1c)、上部および側部からの斜視図(図1d)、図1aの線e−eに沿った断面図(図1e)である。 同じインジェクタの拡大斜視図である。 キャピラリ・ホルダおよびマイクロキャピラリ・チューブとともに注入チューブを備えた、同じインジェクタを示す図である。
本出願では、「垂直」、「水平」、「頂部」、および「底部」という用語、およびこれらに由来する「上」、「下」、「頂側」および「底側」という用語は、変位装置の位置合わせに関するものであり、本体部および調節ホイールの中心軸は垂直方向に位置合わせされ、調節ホイールは本体部の上に少なくとも部分的に配置される。
インジェクタ1は、変位装置2と、注入チューブ3と、キャピラリ・ホルダ4とを有し、キャピラリ・ホルダ4内にマイクロキャピラリ・チューブ5が保持されている(この図は保留とする)。
変位装置2は、ディスク状の本体部6を有し、この本体部6は、第1の端面7にはその中心軸8が同心である中空のシリンダ空間9を有する。シリンダ空間9には、円筒形の内壁10と、円筒形の外壁11と、ディスク状の床壁12とがある。
シリンダ空間9は、第1の端面7に環状のシリンダ開口部13を有し、これを通って第1の端面7からのアクセスが可能となる。シリンダ空間9の内壁10および外壁11は両方とも、シリンダ開口部13に面取り部14、15を有する。
さらに、本体部6の第1の端面7には、本体部6の中心軸8と一致する中心軸を備えた案内スリーブ16がある。案内スリーブ16は、たとえば中央の第1の止まり穴17を差し込むことによって、本体部6と一体的に設計されている。
案内スリーブ16は、第1の端面7にスリーブ開口部18を有し、これを通って第1の端面7から案内スリーブ16がアクセス可能となる。
本体部6には、その第2の端面19にディスク状の第1の凹部20がある。さらに、本体部6は、第2の端面19に、本体部6の中心軸8と一致する中心軸を備えた中央の第2の止まり穴21がある。第2の止まり穴21には第2の端面19に開口部があり、これを通って第2の端面19からアクセス可能となる。
案内スリーブ16の床から、円錐形の孔22が第2の止まり穴21の床まで延びている。円錐形の孔22は、案内スリーブ16から第2の止まり穴21に向かってテーパが付けられている。
第1の接続チャネル23がシリンダ空間9を第3の止まり穴24に接続する。第3の止まり穴24は、本体部6の外周縁からその中に径方向に延びている。第1の接続チャネル23は2つの交差チャネル孔25、26によって形成されており、このうちの1つはシリンダ空間9の床壁12から本体部に垂直方向に延び、他のものは第3の止まり穴24の床から本体部6に径方向に延びている。
第1の接続チャネル23と直径方向に対向して、シリンダ空間9が第2の接続チャネル27を介して第4の止まり穴28に接続されている。第4の止まり穴28は本体部6の周縁からその中に径方向に延びている。第2の接続チャネル27もまた、2つの交差チャネル孔29、30によって形成されている。第3および第4の止まり穴24、28は、それぞれ雌ねじ31、32を有するねじ付き孔として設計されている。
耐圧性チューブが以下のように設計されている。すなわち、チューブ嵌合部33が注入チューブ3を接続するために第3の止まり穴24にねじ止めされている。
チューブ嵌合部33がねじ付きスリーブとして設計されている。チューブ嵌合部33はチューブ・フランジ34を用いて止まり穴24の底部に注入チューブ3をシールする。チューブ・フランジ34は注入チューブ3のチューブ材料から直接形成されている。チューブ嵌合部33は軸方向に移動可能に注入チューブ3に螺合され、止まり穴24のねじを用いてチューブ・フランジ34を止まり穴24の底部に対して補強する。第1のスリーブ35によって、正確な距離が確保され、第1のスリーブ35の周縁にあるOリングが、ばね要素として主に使用されるが、さらなるシール効果も備える。
第2のスリーブ36が注入チューブ3に着座しており、チューブ嵌合部33の外端面に対して補強されている。第2のスリーブ36は本体部6にねじ止めされるまえに注入チューブ3に滑り落ちるのを防ぐ。
排気バルブ37が第4の止まり穴28に配置されている排気バルブ37は、内端部にフランジ39を備えたバルブつまみ38がある。フランジ39は、第4の止まり穴28の雌ねじ32にねじ止めされている継ナット40を用いて、第4の止まり穴28に保持されている。図示する定位置で、フランジ39が継ナット40の内端面41に密封して位置している。バルブつまみ38は、その内端面に周縁中央溝42を備える。周縁中央溝42では、第4の止まり穴28の床に補強される第1のコイルばね43が挿入されている。バルブつまみ38およびコイルばね43は作動装置である。
バルブつまみ38内で加圧すると、コイルばね43がわずかに圧縮され、通気間隙がバルブつまみ38と継ナット40との間で開かれる。バルブつまみ38を解除すると、コイルばね43がバルブつまみ38を定位置に押し戻す。
本体部6は、たとえば、アルミニウムまたは他の金属、またはプラスチックから単一部品として製造される。本体部6は中実で設計されるのが好ましい。
さらに、変位装置2は、ディスク状のカバー壁部45を備えた調節ホイール44を有する。調節ホイール44が全体にポット形状となるように、ケーシング46がカバー壁45の外縁部を囲っている。
丸ロッド48が、本体部6の第1の端面7に対向するカバー壁45の第2の端面47から中央に突出している。丸いバー48には外周縁に2つの周縁環状溝49、50を有する。スライドリング51、52がそれぞれの環状溝49、50に挿入される。各スライドリング51,52には、スリット53、54がある。このスリットは、長手方向に延び、スライドリング51、52を丸ロッド48に押入して、環状溝49、50に挿入するために、拡張することができる。スライドリング51,52は丸ロッド48の外周縁をわずかに越えて突出しており、案内スリーブ16の内周縁に当接している。案内スリーブ16と共に、丸ロッド48は複合型直線ピボット軸受55(直線ピボット滑り軸受55)を形成する。
調節ホイール44は第1の端面56に第5の中央止まり穴57を有する。丸ロッド48はねじ付き孔58を備える。ねじ付き孔58は、丸ロッド48内で第5の中央止まり穴57の床から第2の端面47まで延びる。ねじ付き孔58がねじ付きスピンドルを受けるスピンドルねじ山として設計されている。
調節ホイール44の第1の端面56は、ディスク状の第2の凹部59を有する。カバーディスク60が第2の凹部59に配置されている。カバーディスク60は、たとえば、プラスチック、ゴム、または金属からなる。カバーディスク60は、特に、ダイヤルまたはマークを備え、あるいは肌に馴染みやすい材料から製造される。
第1の端面56では、調節ホイール44は指形の凹部61を有する。
第2の端面47では、調節ホイール44のカバー壁45がディスク状の底部62を有する。この底部62は丸ロッド48と同心である。底部62は、外周縁と底面との間に第1の周縁肩部63がある。第6の止まり穴64が、丸ロッド48と平行のカバー壁45の第1の端面56から調節ホイール44内に延びている。第6の止まり穴64の床から、貫通孔65が底部62の底面まで延びている。
調節ホイール44は、たとえば、アルミニウムまたは他の金属、またはプラスチックから製造される。調節ホイール44は、好ましくは単一部品として製造される。
下端保持リング66が底部62の下に配置されており、外周縁に第2の肩部67を有する。下端保持リング66は、第1のねじ付孔68を有する。下端保持リング66は第1の固締ねじ69を用いて調節ホイール44に保持されている。固締ねじ69は第6の止まり穴64に挿入され、貫通孔65を貫通して、第1のねじ付き孔68にねじ止めされる。そのねじ頭は第6の止まり穴64の床に対して補強されている。
プランジャ70がシリンダ空間9内に配置されており、ほぼ円形のディスク状をしている。プランジャ70は、内周縁に、第1の周縁プランジャ環状溝71を有し、その中で第1の弾性プランジャ・シールリング72が着座している。プランジャ70は、外周縁に、第2の周縁プランジャ環状溝73を有し、その中で第2の弾性プランジャ・シールリング74が着座している。第1のプランジャ・シールリング72がプランジャ70をシリンダ空間9の内壁にシールし、第2のプランジャ・シールリング74がプランジャ70をシリンダ空間9の外壁にシールする。
シリンダ空間9のシリンダ開口部13に対向するその第1の端面75では、プランジャ70は中空円筒状の環状空間76を有する。この空間はプランジャ70の中心軸と同心である。環状空間76は外壁に第3の肩部77を有する。さらに、環状空間76はその第1の端面75に、その中心軸に平行に延びる第2のねじ付き孔78を有する。プランジャ70の第2の端面79は、滑らかであり、プランジャ床を形成する。
プランジャ70は、たとえば、プラスチック、または金属から製造される。
ディスク状の頂部保持リング80が、プランジャ70の上に配置されており、内周縁に第4の肩部81を有する。頂部保持リング80は貫通孔82を有し、貫通孔82はプランジャ70の中心軸に平行に延びている。第2の固締ねじ83が貫通孔82を通って延びており、第2の固締ねじ83の頭部が頂部保持リング80の頂面に位置するまで、プランジャ70の第2のねじ付き孔78にねじ込まれる。
さらに、変位装置2は、溝つき玉軸受として設計されている転がり軸受84を備える。転がり軸受84は、調節ホイール44とプランジャ70との間に配置されている。頂部では、転がり軸受84の内側リング85が調節ホイール44の底部62で第1の肩部63に対して補強され、底部では、下端保持リング66の第2の肩部67に対して補強される。
内側リング85は、第1の固締ねじ69を用いて下端保持リング66を締め付けることによって、堅固に固締される。
転がり軸受84の外側リング86は、プランジャ70の第3の肩部77と頂部保持リング80の第4の肩部81との間で補強され、第2の固締ねじ83を用いて頂部保持リング80とプランジャ70との間で堅固に固締される。
転がり軸受84は、調節ホイール44に対して所定の軸位置にプランジャ70を固定して保持し、調節ホイール44がプランジャ70に対して回転可能となる。このことによって、調節ホイール44とプランジャ70との間に回転式分離部を形成する。
さらに、変位装置2は、ねじ付きスピンドル87を備える。ねじ付きスピンドル87は下端部に円錐部89を備えたスピンドル・シャフト88と、上端部にスピンドルヘッド90とを有する。第3のねじ付き孔91が、ねじ付きスピンドル87の中心軸上でねじ付きスピンドル87の下端面に配置されている。
ねじ付きスピンドル87は、たとえば、プラスチック、または金属から製造される。
ねじ付きスピンドル87は調節ホイール44の第5の止まり穴57に挿入され、丸ロッド48のねじ付き孔58にねじ込まれる。円錐部89は本体部6の円錐孔22に挿入される。ねじ付きスピンドル87は、第3の固締ねじ92を用いて本体部6に固定される。第3の固締ねじ92は、下から第2の止まり穴21を通って本体部6に差し込まれる。第2のコイルばね93が、スピンドルヘッド90と調節ホイール44の第5の止まり穴57の床との間にあるねじ付きスピンドル87の周縁に案内される。第2のコイルばね93は、ねじ付きスピンドル87とねじ付き孔58との間の遊びを塞ぐ役割をする。
スピンドルヘッド90は、外面にダイヤルを備えた位置表示部94を有する。
ディスク状の装置脚部95が第1の凹部20に配置されており、たとえばゴムディスク、磁気ディスク、または粘着パッドとして設計される。
注入チューブ3の他端は、キャピラリ・ホルダ4に接続されている。キャピラリ・ホルダ4は筒状であり、交換可能なマイクロキャピラリ・チューブ5を固締するように設計されている。
調節ホイール44は回転しながら、そのねじ付き孔58はねじ付きスピンドル87でねじ止め運動をする。その際に、丸ロッド48を本体部6に対して長手方向かつ径方向に正確に案内スリーブ16内で軸支することによって、調節ホイール44が案内される。ねじ付きスピンドル87が本体部6に固定されているので、調節ホイール44は本体部6に対して軸方向に変位する。調節ホイール44の回転方向に応じて、調節ホイール44は上下に軸方向に移動する。転がり軸受84を介して調節ホイール44をプランジャ70に固定することによって、プランジャ70はまた軸方向に移動するが回転せず、したがって調節ホイール44とプランジャ70との間に回転式分離部が存在する。
プランジャ70の変位によって、シリンダ空間9内で空気が変位し、気柱が注入チューブ3内で移動する。気柱の移動によって、物質がマイクロキャピラリ・チューブ5から排出されたり、マイクロキャピラリ・チューブ5内に吸引されたり中で保持されたりすることが可能である。
1 インジェクタ
2 変位装置
3 注入チューブ
4 キャピラリ・ホルダ
5 マイクロキャピラリ・チューブ
6 本体部
7 第1の端面
8 中心軸
9 シリンダ空間
10 内壁
11 外壁
12 床壁
13 シリンダ開口部
14,15 面取り部
16 案内スリーブ
17 第1の止まり穴
18 スリーブ開口部
19 第2の端面
20 第1の凹部
21 第2の止まり穴
21 円錐孔
23 第1の接続チャネル
24 第3の止まり穴
25,26 チャネル孔
27 第2の接続チャネル
28 第4の止まり穴
29,30 チャネル孔
31,32 雌ねじ
33 チューブ嵌合部
34 チューブ・フランジ
35 第1のスリーブ
36 第2のスリーブ
37 排気バルブ
38 バルブつまみ
39 フランジ
40 継ナット
41 端面
42 案内溝
43 コイルばね
44 調節ホイール
45 カバー壁
46 ケーシング
47 端面
48 丸ロッド
49,50 環状の溝部
51,52 スライドリング
53,54 スリット
55 複合型直線ピボット軸受
56 端面
57 第5の止まり穴
58 ねじ付きスピンドル
59 凹部
60 カバーディスク
61 指型凹部
62 底部
63 第1の肩部
64 第6の止まり穴
65 貫通孔
66 下端保持リング
67 第2の肩部
68 ねじ付きスピンドル
69 第1の固締ねじ
70 プランジャ
71 第1の周縁プランジャ環状溝
72 第1のプランジャ・シールリング
73 第2の周縁プランジャ環状溝
74 第2のプランジャ・シールリング
75 端面
76 環状空間
77 第3の肩部
78 第2のねじ付き孔
79 第2の端面
80 頂部保持リング
81 第4の肩部
82 貫通孔
83 第3の固締ねじ
84 転がり軸受
85 内側リング
86 外側リング
87 ねじ付きスピンドル
88 スピンドル・シャフト
89 円錐部
90 スピンドルヘッド
91 第3のねじ付き孔
92 第3の固締ねじ
93 第2のコイルばね
94 位置表示部
95 装置脚部

Claims (18)

  1. 細胞操作用の手動式インジェクタであって、流体を変位させる変位装置(2)と、前記変位装置(2)に接続されている注入チューブ(3)と、前記注入チューブ(3)に接続されており、マイクロキャピラリ・チューブ(5)、または前記注入チューブ(3)に接続されているマイクロキャピラリ・チューブ(5)を保持するキャピラリ・ホルダ(4)と、を備え、前記変位装置(2)が以下の特徴を有する、細胞操作用の手動式インジェクタ:
    ・ 第1の端面(7)にはその中心軸(8)が同心である中空のシリンダ空間(9)を有する、ディスク状の本体部(6)と、
    ・ 前記本体部(6)と同心であり、前記第1の端面(7)に配置されているディスク状の調節ホイール(44)と、
    ・ スピンドル・ナットとその中で係合するねじ付きスピンドル(87)を備え、前記本体部(6)の中心軸(8)上に配置されている、はすば歯車であって、前記スピンドル・ナットは前記調節ホイール(44)に固定式に接続されており、前記ねじ付きスピンドル(87)は前記本体部(6)に固定的に接続されているか、またはその逆であるはすば歯車と、
    ・ 前記シリンダ空間(9)に配置されており、前記シリンダ空間(9)の内壁(10)の内周および前記シリンダ空間(9)の外壁(11)の外周の近くに密封して配置されている中空の円筒状のプランジャ(70)と、
    ・ 前記調節ホイール(44)と前記プランジャ(70)とを接続し、前記プランジャ(70)と前記調節ホイール(44)とが前記本体部(6)の中心軸(8)方向に互いに変位することができず、かつ前記中心軸(8)の周りに互いに回転するように設計されているピボット軸受(84)と、
    ・ 前記注入チューブ(3)が接続されている前記シリンダ空間(9)に接続されている接続部(33)と、を前記変位装置(2)は備える。
  2. 複合型直線ピボット軸受(55)が、前記本体部(6)と前記調節ホイール(44)との間に存在し、前記本体部(6)に対して変位すると前記本体部(6)の前記中心軸(8)方向に前記調節ホイール(44)を案内し、かつ前記本体部(6)の前記中心軸(8)の周りに前記調節ホイール(44)を径方向に軸支するように設計されている、請求項1に記載のインジェクタ。
  3. 前記複合型直線ピボット軸受(55)が、中空円筒状の案内スリーブ(16)と、前記本体部(6)の前記中心軸(8)上で前記案内スリーブ(16)に案内される丸ロッド(48)とを有し、前記案内スリーブ(16)は前記本体部(6)に固定式に接続され、前記丸ロッド(48)は前記調節ホイール(44)に固定式に接続され、またはその逆である、請求項1または2に記載のインジェクタ。
  4. 前記案内スリーブ(16)が、前記本体部(6)と一体的に設計され、かつ/または、前記丸ロッド(48)が前記調節ホイール(44)と一体的に設計され、またはその逆である、請求項3に記載のインジェクタ。
  5. 前記案内スリーブ(16)内でスライドする少なくとも1つのスライドリング(51, 52)が、前記丸ロッド(48)に配置されている、請求項3または4に記載のインジェクタ。
  6. 前記スピンドル・ナットが前記調節ホイール(44)または前記本体部(6)と一体的に設計され、かつ/または、前記ねじ付きスピンドル(87)が前記本体部(6)または前記調節ホイール(44)に固締手段(92)を用いて固締される構成部品である、請求項1から5のうちの一項に記載のインジェクタ。
  7. 前記丸ロッド(48)がスピンドル・ナットとして同時に設計され、前記ねじ付きスピンドル(87)にねじ締めするための雌ねじ(31,32)を備えている、請求項1から6のうちの一項に記載のインジェクタ。
  8. 前記ピボット軸受(84)は、第1および第2のピボット軸受要素(85,86)を有し、このピボット軸受要素(85,86)は互いに軸方向に変位することができず、互いに回転可能であり、前記第1のピボット軸受要素(85)は前記調節ホイール(44)に固締されており、前記第2のピボット軸受(86)は前記プランジャ(70)に固締されている、請求項1から7のうちの一項に記載のインジェクタ。
  9. 前記ピボット軸受が径方向の軸受であり、前記本体部(6)と同心であり、または径方向の転がり軸受(84)である、請求項8に記載のインジェクタ。
  10. 前記プランジャ(70)が、中空円筒状の環状空間(76)を前記第1の端面(7)に対向する面に有し、前記環状空間(76)は前記プランジャ(70)の前記中心軸(8)と同心であり、前記環状空間(76)内に前記ピボット軸受(84)が少なくとも部分的に配置されている、請求項1から9のうちの一項に記載のインジェクタ。
  11. 前記プランジャ(70)が、少なくとも1つの第1のプランジャ・シールリング(72)を前記内周縁に、少なくとも1つの第2のプランジャ・シールリング(74)を外周縁に有し、これらを用いて、前記プランジャ(70)が前記シリンダ空間(9)の前記内壁および前記シリンダ空間(9)の前記外壁にシールされる、請求項1から10のうちの一項に記載のインジェクタ。
  12. 前記調節ホイール(44)が、ディスク状のカバー壁(45)の外縁に、周縁ケーシング(46)を備え、前記ケーシング(46)は、前記本体部(6)の前記外周縁を少なくとも部分的に覆う、請求項1から11のうちの一項に記載のインジェクタ。
  13. 1つの構成部品、前記調節ホイール(44)、前記ねじ付きスピンドル(87)、または前記本体部(6)が、前記シリンダ空間(9)内での前記プランジャ(70)の位置を表示する位置表示部(94)を有する、請求項1から12のうちの一項に記載のインジェクタ。
  14. 前記シリンダ空間(9)が排気バルブ(37)に接続されており、前記排気バルブ(37)は、前記シリンダ空間(9)を周囲から分離する閉位置と、前記シリンダ空間(9)を周囲に接続する開位置とを有し、ならびに、前記排気バルブ(37)を前記閉位置から前記開位置に、かつ前記開位置から前記閉位置に導く作動装置を有する、請求項1から13のうちの一項に記載のインジェクタ。
  15. 前記第1の端面(7)から離れて対向する前記本体部(6)の第2の端面(19)に、装置脚部(95)が配置されており、剛性ディスク、および/または、少なくとも1つのゴム要素、および/または少なくとも1つのマグネットを含む、請求項1から14のうちの一項に記載のインジェクタ。
  16. 細胞培地に浮遊する細胞を操作するために用いられる細胞操作方法であって、以下のステップを含む、方法:
    (a)操作する細胞を選択すること;
    (b)請求項1から15のうちの1つに記載のインジェクタに接続されるマイクロキャピラリ・チューブを、前記選択済の細胞に近づけること;
    (c)前記マイクロキャピラリ・チューブを前記細胞に接触させると、前記インジェクタを介して過小圧力を生成して前記細胞を保持すること;
    (d)前記マイクロキャピラリ・チューブが前記細胞に接触して貫通すると、前記インジェクタを介して過大圧力を生成して、溶液、細胞、***、および/または細胞成分を注入すること;または、
    (e)前記マイクロキャピラリ・チューブが前記細胞に接触して貫通すると、前記インジェクタを介して過小圧力を生成して、細胞成分、細胞核、または前核を除去すること。
  17. ミトコンドリアを移植、および/または細胞核を移植するための、体外受精(IVF),顕微授精(ICSI)における、請求項16に記載の細胞操作方法。
  18. 医学研究所、バイオテクノロジー研究所、生化学研究所、細胞生物学研究所、および/または法医学研究所における、請求項1から15のうちの1つに記載の手動式インジェクタ、または請求項16および17のうちの一項に記載の方法の使用。
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