JP6795783B2 - サージ防護素子 - Google Patents
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Description
例えば通信線などに用いるサージ防護素子である放電管では、高周波信号に対応する必要があり、対向する突出電極部の対向面はできるだけ面積を小さくし、静電容量をできるだけ小さくしておく必要がある。しかしながら、グロー放電からアーク放電に転移する電流値が低いと、DC48V等の電圧が重畳される回路で使用した場合に、突出電極部の対向面の面積が小さいと、ホールドオーバー(直流電圧により放電し続ける状態)が発生する可能性が高くなってしまう不都合があった。すなわち、グロー放電からアーク放電へ転移するまでの過程は、まずグロー放電が発生し、突出電極部の一部分がグロー放電に覆われ、電流が増加すると、電流密度を一定にする特性によって電極表面のグロー放電領域が広がる。さらに電流が増加し、電極表面全体がグロー放電で覆われて異常グロー状態となり、さらに電流が増加すると、突出電極部の一部に電流が集中してアーク放電へと転移する。この際、グロー放電からアーク放電へ転移する際の電流値を大きくするには、突出電極部の対向面の面積を増大することが重要であるが、突出電極部の対向面の面積を単に大きくすると、放電管(サージ防護素子)全体の静電容量が増大してしまう不都合があった。
また、上記従来の技術では、突出電極部の根元側が突出電極部の外周全体で拡径されているため、絶縁性管内部の放電空間が小さくなってしまう問題があった。特に、突出電極部が、絶縁性管の内面に形成された放電補助部の近傍まで拡径されているため、突出放電部の静電容量に影響を与えてしまうと共に、放電補助部近傍の放電空間が狭くなってしまう不都合があった。
すなわち、このサージ防護素子では、電極補助部の傾斜面が、絶縁性管の放電補助部が形成されていない内面の幅全体に向けて拡がっているので、広い傾斜面が確保でき、放電補助部が形成されていない内面側でグロー放電用の面積を極力増大させることができる。
すなわち、このサージ防護素子では、電極補助部の傾斜面が、絶縁性管の放電補助部が形成されていない内面のうち幅の略半分に向けて拡がっているので、グロー放電に寄与する面積を増大させる傾斜面を確保すると共に、絶縁性管の放電補助部が形成されていない内面側で放電空間を拡大することができる。
すなわち、このサージ防護素子では、電極補助部が、絶縁性管の内周面における少なくとも対向する2つの角部の近傍にまで配された位置決め用突起部を有しているので、位置決め用突起部によって絶縁性管と封止電極とを位置決めすることができる。
すなわち、本発明に係るサージ防護素子によれば、電極補助部が、突出電極部から絶縁性管の放電補助部が形成されていない内面に向けて延在していると共に突出電極部の先端部からフランジ部へ向けて傾斜した傾斜面を有し、前記絶縁性管の放電補助部が形成されている内面側には形成されていないので、傾斜面によりグロー放電用の面積を増大させることができ、ホールドオーバーの発生を抑制することができる。また、電極補助部が、放電補助部が形成されていない内面側には形成されないため、放電補助部近傍に十分な放電空間を確保することが可能である。
また、電極補助部7の傾斜面7aは、絶縁性管2の放電補助部4が形成されていない内面の幅全体に向けて拡がっている。
本実施形態では、位置決め用突起部7bが、絶縁性管2の内周面における4つの角部2aの近傍にそれぞれ設けられている。すなわち、絶縁性管2の内周面にある四隅に位置決め用突起部7bが設けられ、各位置決め用突起部7bが角部2a近傍の絶縁性管2の内周面に当接した状態とされている。
放電補助部4は、導電性材料であって、例えば炭素材で形成されている。
上記絶縁性管2は、例えばアルミナなどの結晶性セラミックス材で形成された四角筒状部材である。なお、絶縁性管2は、鉛ガラス等の非晶質管を採用しても構わない。
封止電極3は、角板状のフランジ部5が絶縁性管2の両端開口部に導電性融着材(図示略)により密着されて固定されている。
上記一対の突出電極部6は、絶縁性管2と軸線を同じくした略円柱状に形成され、円形状の対向面6aを先端に有している。
上記絶縁性管2内に封入される放電制御ガスは、不活性ガス等であって、例えばHe,Ar,Ne,Xe,Kr,SF6,CO2,C3F8,C2F6,CF4,H2,大気等及び これらの混合ガスが採用される。
上記放電活性層は、例えばSi,Oを主成分元素とし、Na,Cs,Cのうちの少なくとも一つを含んでいる。この放電活性層は、例えばケイ酸ナトリウム溶液に炭酸セシウム粉末を加えて前駆体を作製し、この前駆体を封止電極3の表面に塗布した後、前駆体に対してケイ酸ナトリウムが軟化する温度以上かつ炭酸セシウムが融解及び分解する温度以上の温度で熱処理を行うことで作製される。
上記封止電極3は、金型を用いた冷間鍛造によって作製され、突出電極部6とフランジ部5と電極補助部7とが同時に一体形成される。
さらに、電極補助部7の傾斜面7aの傾斜角度に応じて、グロー放電の発生や面積を調整することも可能になる。
また、電極補助部7が、絶縁性管2の内周面における少なくとも対向する2つの角部2aの近傍にまで配された位置決め用突起部7bを有しているので、位置決め用突起部7bによって絶縁性管2と封止電極3とを位置決めすることができる。
また、第2実施形態では、位置決め用突起部7bが、絶縁性管2の内周面において互いに対向する対角線上の一対の角部2a近傍にそれぞれ設けられている。
例えば、上記各実施形態では、電極補助部の傾斜面が一定の傾斜角度を有した平坦面であるが、曲面としても構わず、また電極補助部の傾斜面として、複数の段差を有した階段状であるが全体として傾斜している面として構わない。
Claims (4)
- 4つの内面を有した四角筒状の絶縁性管と、
前記絶縁性管の両端開口部を閉塞して内部に放電制御ガスを封止する一対の封止電極と、
前記絶縁性管の4つの内面うち一部にイオン源材料で形成された放電補助部とを備え、
一対の前記封止電極が、前記絶縁性管の両端開口部に密着状態に固定されている一対のフランジ部と、
一対の前記フランジ部の中央から内方に突出し互いに対向した一対の突出電極部と、
一対の前記突出電極部に隣接して形成され一対の前記フランジ部から内方に突出して互いに対向した一対の電極補助部とを有し、
前記電極補助部が、前記突出電極部から前記絶縁性管の前記放電補助部が形成されていない内面に向けて延在していると共に前記突出電極部の先端部から前記フランジ部へ向けて傾斜した傾斜面を有し、前記絶縁性管の前記放電補助部が形成されている内面側には形成されていないことを特徴とするサージ防護素子。 - 請求項1に記載のサージ防護素子において、
前記電極補助部の前記傾斜面が、前記絶縁性管の前記放電補助部が形成されていない内面の幅全体に向けて拡がっていることを特徴とするサージ防護素子。 - 請求項1に記載のサージ防護素子において、
前記電極補助部の前記傾斜面が、前記絶縁性管の前記放電補助部が形成されていない内面のうち幅の略半分に向けて拡がっていることを特徴とするサージ防護素子。 - 請求項1から3のいずれか一項に記載のサージ防護素子において、
前記一対の電極補助部のそれぞれが、前記絶縁性管の内周面における少なくとも対向する2つの角部の近傍にまで配された位置決め用突起部を有していることを特徴とするサージ防護素子。
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JP2016198651A JP6795783B2 (ja) | 2016-10-07 | 2016-10-07 | サージ防護素子 |
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JP2018060729A JP2018060729A (ja) | 2018-04-12 |
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