JP6791109B2 - 車椅子固定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、乗物の室内で車椅子を固定する車椅子固定装置に関する。
車両の車室内で車椅子を固定する車椅子固定装置が特許文献1に記載されている。特許文献1に記載の車椅子固定装置100は、図13に示すように、車室の床面に上下回動可能な状態で設けられた回動ステー101を備えている。回動ステー101には、長さ方向における中央位置に第1係合部101mが設けられており、回動自由端側に第2係合部101bが設けられている。そして、回動ステー101の第1係合部101mに対して車椅子Kの下側に設けられたフックkfが掛けられるようになっている。また、回動ステー101の第2係合部101bには、床面に連結されたベルト103の先端フック103fが掛けられるようになっている。これにより、前記車椅子固定装置100で車椅子Kの上下方向の移動を規制できるようになる。
しかし、前記車椅子固定装置100では、車椅子Kを前後方向に強固に規制するのは難しい。この点を改善した車椅子固定装置が特許文献2に記載されている。特許文献2に記載の車椅子固定装置120は、図14に示すように、車両の床下に設置されるワイヤー巻取り装置123と、ワイヤー巻取り装置123から前後左右に引き出される四本のワイヤー121とを備えている。そして、四本のワイヤー121の先端にそれぞれフック121fが取付けられている。上記構成により、各々のワイヤー121のフック121fを車椅子Kのフレームに前後左右から掛け、ワイヤー巻取り装置123で各々のワイヤー121を巻き取ることで、車椅子Kを堅固に車室の床面に固定できるようになる。
実開平05−76421号公報 特開2015−130964号公報
上記した車椅子固定装置120では、各々のワイヤー121のフック121fを車椅子Kのフレームに対して前後左右から掛ける作業が必要になり、車椅子の固定に手間が掛かる。また、ワイヤー巻取り装置123が必要になるため、構造が複雑でコストが掛かる。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、本発明が解決しようとする課題は、車椅子の固定を車椅子使用者本人が容易に行えるようにするとともに、車椅子固定装置の構造を簡単にすることである。
上記した課題は、各発明によって解決される。第1の発明は、乗物の室内で車椅子を固定する車椅子固定装置であって、前記室内の床面に固定され、前記車椅子の左右の車輪が進入できる進入スペースを有するベースと、前記ベースの進入スペース内に配置されて、前記車椅子の車輪が通過できるように構成された車輪通過部を備えており、前記車輪通過部を前記車輪が通過することでロック姿勢とロック解除姿勢間で姿勢が変化する姿勢変化部材と、前記ベースに移動可能な状態で連結されており、前記姿勢変化部材がロック姿勢とロック解除姿勢間で姿勢変化するのに連動して、ロック位置とロック解除位置間を移動する係止部材とを有しており、前記車椅子の車輪が前記車輪通過部を通過して前記姿勢変化部材がロック解除姿勢にある状態で、前記姿勢変化部材をロック姿勢に戻すことで、前記係止部材が前記ロック解除位置からロック位置に戻り、前記車椅子の一部が前記係止部材と係合して、前記車椅子が前記ベースに固定される。
本発明によると、車椅子の車輪が車輪通過部を通過して姿勢変化部材がロック解除姿勢にある状態で、前記姿勢変化部材をロック姿勢に戻すことで、係止部材がロック解除位置からロック位置に戻り、車椅子の一部が係止部材と係合して、前記車椅子が前記ベースに固定される。即ち、姿勢変化部材の車輪通過部を通して車椅子をベースの進入スペース内に進入させた後、姿勢変化部材をロック解除姿勢からロック姿勢に戻すことで、係止部材により車椅子をベースに固定できる。このため、車椅子の固定が容易になる。また、車椅子を固定するためのワイヤーや巻取り装置等が不要であるため、車椅子固定装置の構造が簡単になる。
第2の発明によると、姿勢変化部材の車輪通過部は、車輪の進入方向に順番に形成された手前側傾斜板部と、中央板部と、奥端側傾斜板部とを備え、前記姿勢変化部材がロック姿勢では前記手前側傾斜板部が床面に接触して、前記奥端側傾斜板部が前記床面から離れており、前記姿勢変化部材がロック解除姿勢では前記手前側傾斜板部が床面から離れて、前記奥端側傾斜板部が前記床面に接触する構成である。このため、車椅子の車輪を姿勢変化部材の車輪通過部に対してベース進入方向に通過させることで、姿勢変化部材をロック姿勢からロック解除姿勢に変化させることができる。
第3の発明によると、姿勢変化部材は、車輪通過部の幅方向端部に連結されて上方に延びる操作レバーを備えており、前記姿勢変化部材は姿勢変化に伴う重心の移動により、前記ロック姿勢、あるいはロック解除姿勢に保持される。このため、姿勢変化部材をロック姿勢、あるいはロック解除姿勢に保持するためのバネ等の付勢手段が不要になる。
第4の発明によると、ベースの進入スペース内には、姿勢変化部材の車輪通過部を通過して前記進入スペース内に進入した前記車椅子の車輪が当接する車輪ストッパが設けられている。これにより、車椅子の進入方向の移動を規制できる。
第5の発明によると、車椅子の車輪が車輪ストッパに当接している状態で、姿勢変化部材がロック解除姿勢からロック姿勢に戻されることで、車輪通過部の端部が車輪を車輪ストッパの反対側から押さえる構成である。これにより、姿勢変化部材がロック姿勢の状態では、車椅子の車輪が車輪ストッパと車輪通過部の端部とにより前後方向から規制される。
第6の発明によると、係止部材は、ベースに対して回動可能な状態で連結されており、前記係止部材がロック解除位置からロック位置まで回動することで、前記係止部材が前記車椅子のフレーム構成部材と係合し、前記車椅子が前記ベースに固定される。
第7の発明によると、ベースには、車椅子のフレーム構成部材を係止部材の反対側から押さえる受け部が設けられている。即ち、車椅子のフレーム構成部材を係止部材とベースの受け部とにより、効果的にベースに固定できる。
本発明によると、車椅子の固定を容易に行える。車椅子固定装置の構造が簡単になる。
車室内に設けられた車椅子固定装置と、前記車椅子固定装置により固定する前の車椅子を表す斜視図である。 本実施形態に係る車椅子固定装置の全体斜視図である。 前記車椅子固定装置を構成するベースと係止部材との斜視図である。 前記車椅子固定装置を構成する姿勢変化部材の斜視図である。 前記車椅子固定装置に車椅子を固定する様子を表す側面図である。 図5のVI矢視拡大図である。 前記車椅子固定装置に車椅子を固定する様子を表す側面図である。 図7のVIII矢視拡大図である。 前記車椅子固定装置に車椅子を固定する様子を表す側面図である。 図9のX矢視拡大図である。 前記車椅子固定装置に車椅子を固定する様子を表す側面図である。 図11のXII矢視拡大図である。 従来の車椅子固定装置の側面図である。 従来の車椅子固定装置の側面図である。
〔実施形態1〕
以下、図1〜図12に基づいて本発明の実施形態1に係る車椅子固定装置について説明する。本実施形態に係る車椅子固定装置20は、ワンボックス車両等の車室内に設置されて車椅子10を車室の床面Fに固定する装置である。ここで、図中に示す前後左右、及び上下は、本実施形態に係る車椅子固定装置20を備える車両の前後左右、及び上下に対応している。
<車椅子10について>
車椅子固定装置20について説明する前に車椅子10の構成について簡単に説明する。車椅子10は、図1に示すように、折り畳み式のフレーム12を備えている。フレーム12は、前輪13と後輪14とをそれぞれ備える左側フレーム部15と右側フレーム部16と、左右のフレーム部15,16を連結する変形可能なX字形の連結フレーム17とを備えている。そして、連結フレームが17左側フレーム部15と右側フレーム部16とを接近させる方向に変形することで車椅子10が折り畳まれ、連結フレーム17が左側フレーム部15と右側フレーム部16とを離隔させる方向に変形することで車椅子10が展開される。
車椅子10の左側フレーム部15と右側フレーム部16との下端における前後方向中央位置には、それぞれ下方に突出するブラケット15b,16bが取付けられている。そして、左右のブラケット15b,16bの先端(下端)に車椅子10を展開状態に保持するための鎖18の端部が連結されている。そして、前記鎖18が水平に張られた状態で、車椅子10が展開状態に保持される。
<車椅子固定装置20の概要について>
車椅子固定装置20は、図1、図2に示すように、車室の床面Fに固定されたベース22と、前記ベース22上に配置された姿勢変化部材30と、前記ベース22に対して上下回動可能な状態で連結され、車椅子10の鎖18に掛けられる係止部材40とを備えている。ベース22は、車椅子10の左右の前輪13が進入できるように構成された左右の進入スペースSを備えている。姿勢変化部材30は、ベース22の左右の進入スペースS内に配置された左右の車輪通過部33を備えている。そして、姿勢変化部材30は、車椅子10の左右の前輪13が左右の車輪通過部33を通過するときの車輪通過部33の動作によりロック姿勢とロック解除姿勢間で姿勢が変化する。また、係止部材40は、ベース22の中央位置に配置されており、姿勢変化部材30の姿勢変化に連動してロック位置とロック解除位置間で上下回動可能に構成されている。即ち、車椅子10の左右の前輪が本発明の車椅子の車輪に相当する。
<車椅子固定装置20のベース22について>
ベース22は、図2、図3に示すように、左右に長い長方形状の底板部23と、底板部23の上面で塀状に立設された壁板部220とを備えている。壁板部220は、台形状に形成された左右の側壁221と、前記側壁221の前端位置で幅方向内側に直角に折り曲げられた左右の前壁223と、前壁223の先端位置で後方に直角に折り曲げられた左右の内部側壁224とを備えている。左右の内部側壁224の前後方向中央位置には、図2に示すように、姿勢変化部材30の連結梁部38(後記する)が収納される溝状の切欠224mが形成されている。さらに、壁板部220は、左右の内部側壁224の後端位置で幅方向内側に直角に折り曲げられた左右の後壁225と、後壁225の先端位置で前方に直角に折り曲げられた左右の中央側壁226と、左右の中央側壁226の前端位置をつなぐ連結壁227とを備えている。そして、壁板部220の左右の側壁221と前壁223と内部側壁224とに囲まれた範囲が前記ベース22の左右の進入スペースSとなる。
そして、壁板部220の左右の前壁223が車椅子10の前輪13のストッパとして働くようになる。以後、前壁223を車輪ストッパ223と呼ぶことにする。また、壁板部220の左右の中央側壁226の上部中央には、図3に示すように、車椅子10の水平に張られた鎖18を下方から受ける断面略V字形の受け部226vが形成されている。さらに、左右の中央側壁226の上部前側には、係止部材40の回転中心軸41が回転自在に支持される軸受226jが設けられている。また、左右の進入スペースSを構成する壁板部220の左右の側壁221と内部側壁224とには、図2、図3に示すように、姿勢変化部材30の回転中心軸31が回転自在に支持される軸受221j,224jが設けられている。さらに、壁板部220の左右の側壁221には、姿勢変化部材30の左右の操作レバー36が通されるレバー用開口部221wが形成されている。
<姿勢変化部材30について>
姿勢変化部材30は、車椅子10の左右の前輪が左右の車輪通過部33を通過することでロック姿勢とロック解除姿勢間で姿勢を変化させ、係止部材40をロック位置とロック解除位置間で上下回動させる部材である。姿勢変化部材30は、図4に示すように、左右の車輪通過部33と、左右の操作レバー36と、左右の車輪通過部33の前端部をつなぐ連結梁部38とを備えている。そして、左右の車輪通過部33の前後方向中央部に左右方向に突出する回転中心軸31が設けられている。上記したように、前記回転中心軸31は、図2に示すように、ベース22の壁板部220を構成する左右の側壁221と内部側壁224との軸受221j,224jに支持されている。
姿勢変化部材30の左右の車輪通過部33は等しい形状に成形されている。車輪通過部33は、図4、図5等に示すように、車椅子10の前輪13の進入方向に順番に形成された手前側の後端傾斜板部33bと、中央板部33mと、奥端側の前端傾斜板部33fとから構成されている。そして、後端傾斜板部33bが中央板部33mに対して後側で高くなるように若干傾斜している。また、前端傾斜板部33fが中央板部33mに対して前側で高くなるように若干傾斜している。即ち、車輪通過部33は、上側が凹面となるように形成されている。そして、車輪通過部33の中央板部33mの幅方向両端部(左右端部)にそれぞれ回転中心軸31が同軸に設けられている。これにより、図5に示すように、車輪通過部33の後端傾斜板部33bが車室の床面Fに面接触している状態で、中央板部33mと前端傾斜板部33fとが床面Fから離れるようになる。また、図7に示すように、車輪通過部33の前端傾斜板部33fが車室の床面Fに面接触している状態では、中央板部33mと後端傾斜板部33bとが床面Fから離れるようになる。
姿勢変化部材30の左の車輪通過部33の左端には、図4に示すように、前端傾斜板部33fの位置に左側の操作レバー36の基端部が固定されている。また、姿勢変化部材30の右の車輪通過部33の右端には、前端傾斜板部33fの位置に右側の操作レバー36の基端部が固定されている。左右の操作レバー36は、左右対称に形成されている。左右の操作レバー36は、等しい側面形状で後側が凸となるような台形状に曲げ成形されている。そして、姿勢変化部材30の重心Gの位置が、図5、図7に示すように、操作レバー36における台形の上底に相当する中央部36dの一定寸法前側に設定されている。そして、姿勢変化部材30の車輪通過部33の後端傾斜板部33bが車室の床面Fに面接触している状態で、図5に示すように、姿勢変化部材30の重心Gは回転中心軸31に対して後側に位置するようになる。これにより、姿勢変化部材30は重心Gの働きにより、車輪通過部33の後端傾斜板部33bが車室の床面Fに面接触している状態に保持される。このように、車輪通過部33の後端傾斜板部33bが車室の床面Fに面接触している状態を姿勢変化部材30のロック姿勢と呼ぶ。
そして、姿勢変化部材30がロック姿勢の状態で車椅子10の前輪13が車輪通過部33の後端傾斜板部33bと中央部36dを通過して前端傾斜板部33fまで到達すると、車椅子10の重量が床面Fから離れている前端傾斜板部33fに加わる。これにより、姿勢変化部材30は、図7に示すように、重心Gの重力に抗して回転中心軸31の軸心回りに左回動するようになる。これにより、姿勢変化部材30の車輪通過部33の前端傾斜板部33fが車室の床面Fに面接触する。ここで、姿勢変化部材30の車輪通過部33の前端傾斜板部33fが車室の床面Fに面接触している状態では、姿勢変化部材30の重心Gは回転中心軸31に対して前側に位置するようになる。これにより、姿勢変化部材30は、車椅子10の前輪13が車輪通過部33の前端傾斜板部33fを通過した後も、図9に示すように、重心Gの働きで、車輪通過部33の前端傾斜板部33fが車室の床面Fに面接触している状態に保持される。このように、車輪通過部33の前端傾斜板部33fが車室の床面Fに面接触している状態を姿勢変化部材30のロック解除姿勢と呼ぶ。
姿勢変化部材30の左右の車輪通過部33の前端部をつなぐ連結梁部38には、図4に示すように、左右方向に延びる係合溝38mが形成されている。係合溝38mは、後方が開放された溝であり、図2、図5等に示すように、係止部材40の前端縁及びその前端縁に固定された連結軸43が収納されるように構成されている。係合溝38mは、厚み寸法(上下寸法)に対して幅寸法(前後寸法)が大きく設定されている。そして、係合溝38mの開放部分の上下寸法が係止部材40の連結軸43の外径寸法よりも小さく設定されている。このため、係合溝38mに収納された係止部材40の連結軸43が姿勢変化部材30の連結梁部38の係合溝38mから外れることがない。
<係止部材40について>
係止部材40は、図3に示すように、角形の板状部材であり、左右の回転中心軸41がベース22の左右の中央側壁226の軸受226jによって回動自在に支持されている。そして、係止部材40は、姿勢変化部材30の姿勢変化に連動して回転中心軸41の軸心回りにロック位置とロック解除位置間で上下回動できるように構成されている。係止部材40には、回転中心軸41に対して所定寸法だけ後側に断面台形状のフック部45が形成されている。係止部材40のフック部45は、ベース22の左右の中央側壁226における断面略V字形の受け部226vに対応する位置に位置決めされている。また、係止部材40の前端縁には、上記したように姿勢変化部材30の係合溝38mに収納される連結軸43が係止部材40の前端縁に沿って固定されている。
このため、姿勢変化部材30が、図5、図6に示すように、ロック解除姿勢からロック姿勢まで回転中心軸31の軸心回りに右回動し、連結梁部38の係合溝38mが上限位置まで上昇すると、係止部材40の連結軸43が係合溝38mにより上限位置まで引き上げられる。これにより、係止部材40は、回転中心軸41の軸心回りに右回動限位置まで右回動して、係止部材40のフック部45は下限位置、即ち、ベース22の中央側壁226の受け部226vと噛み合うロック位置まで下降する。また、姿勢変化部材30が、図7、図8に示すように、ロック姿勢からロック解除姿勢に変化して連結梁部38の係合溝38mが下限位置まで移動すると、係止部材40の連結軸43が係合溝38mにより下限位置まで引き下げられる。これにより、係止部材40は、回転中心軸41の軸心回りに左回動限位置まで左回動して、係止部材40のフック部45は上限位置、即ち、ベース22の受け部226vから離れるロック解除位置まで上昇する。
<車椅子固定装置20の動作について>
車椅子固定装置20が車椅子10を固定する前段階では、図1に示すように、車椅子10が前向きの状態で車椅子固定装置20の後方に配置される。このとき、車椅子固定装置20の姿勢変化部材30は、図5、図6に示すように、車輪通過部33の後端傾斜板部33bが接地するロック姿勢に保持されており、係止部材40のフック部45はベース22の受け部226vと噛み合うロック位置に保持されている。この状態で、車椅子10を前進させる。そして、車椅子10の前輪13が車輪通過部33の後端傾斜板部33bと中央部36dを通過して前端傾斜板部33fまで到達すると、図7、図8に示すように、車椅子10の重量で姿勢変化部材30が重心Gの重力に抗して回転中心軸31の軸心回りに左回動する。これにより、車輪通過部33の後端傾斜板部33bが床面Fから離れ、前端傾斜板部33fが床面Fに面接触する。即ち、姿勢変化部材30の姿勢がロック姿勢からロック解除姿勢に変化する。
これにより、姿勢変化部材30の連結梁部38の係合溝38mが下限位置まで下降し、係止部材40の連結軸43が係合溝38mにより下限位置まで引き下げられる。この結果、係止部材40は、回転中心軸41の軸心回りに左回動限位置まで左回動し、係止部材40のフック部45はロック解除位置まで上昇する。姿勢変化部材30がロック解除姿勢のときには、姿勢変化部材30の重心Gは回転中心軸31に対して前側に位置する。これにより、姿勢変化部材30は、車椅子10の前輪13が車輪通過部33を通過した後もロック解除姿勢に保持される。
そして、車椅子10が前進することで、図9に示すように、左右の前輪13がベース22の進入スペースSの車輪ストッパ223に当接する。この状態で、車椅子10の水平に張られた鎖18が、図9、図10に示すように、係止部材40のフック部45の下方であって、ベース22の中央側壁226における断面略V字形の受け部226v上に配置される。次に、操作レバー36を持って姿勢変化部材30をロック解除姿勢から図11、図12に示すロック姿勢まで回転中心軸31の軸心回りに右回動させる。これにより、姿勢変化部材30の車輪通過部33の前端と連結梁部38の係合溝38mが上限位置まで移動し、車輪通過部33の前端が車椅子10の前輪13を後側から押さえる。
この結果、車椅子10の前輪13は、図11に示すように、ベース22の車輪ストッパ223と姿勢変化部材30の車輪通過部33の前端とにより前後から拘束される。また、姿勢変化部材30の連結梁部38の係合溝38mが上限位置まで上昇することで、係止部材40の連結軸43が係合溝38mにより上限位置まで引き上げられる。この結果、係止部材40は、回転中心軸41の軸心回りに右回動限位置まで右回動し、係止部材40のフック部45がロック位置まで下降して車椅子10の水平に張られた鎖18と係合する。即ち、前記鎖18は、係止部材40のフック部45とベース22の中央側壁226の受け部226vとにより拘束される。これにより、車椅子固定装置20による車椅子10の固定が完了する。上記したように、車椅子10の水平に張られた鎖18が本発明のフレーム構成部材に相当する。
次に、車椅子10の固定を解除する場合には、操作レバー36を持って姿勢変化部材30をロック姿勢から図9、図10に示すロック解除姿勢まで回転中心軸31の軸心回りに左回動させる。これにより、姿勢変化部材30の車輪通過部33の前端と連結梁部38の係合溝38mとが下限位置まで下降する。これにより、姿勢変化部材30の車輪通過部33の前端が車椅子10の前輪13から外れ、車輪通過部33の前端傾斜板部33fが床面Fに面接触する。さらに、係止部材40のフック部45と車椅子10の鎖18との係合が解除される。
この状態で、車椅子10を後進させる。そして、車椅子10の前輪13が車輪通過部33の前端傾斜板部33fと中央部36dを通過して後端傾斜板部33bまで到達すると、図5、図6に示すように、車椅子10の重量で姿勢変化部材30が重心Gの重力に抗して回転中心軸31の軸心回りに右回動する。これにより、車輪通過部33の前端傾斜板部33fが床面Fから離れ、後端傾斜板部33bが床面Fに面接触する。即ち、姿勢変化部材30の姿勢がロック解除姿勢からロック姿勢に変化する。
<本実施形態に係る車椅子固定装置20の長所について>
本実施形態に係る車椅子固定装置20によると、ベース22の進入スペースS内に配置された姿勢変化部材30の車輪通過部33を車椅子10の前輪13(車輪)が進入方向に通過することで、姿勢変化部材30がロック姿勢からロック解除姿勢に変化する。そして、姿勢変化部材30の姿勢変化に連動してベース22に連結された係止部材40がロック位置からロック解除位置まで回動する。この状態から姿勢変化部材30をロック解除姿勢からロック姿勢に戻すことで、係止部材40がロック解除位置からロック位置に戻り、車椅子10の鎖18(一部)が係止部材40と係合して、車椅子10がベース22に固定される。即ち、姿勢変化部材30の車輪通過部33を通して車椅子10をベース22の進入スペースS内に進入させた後、姿勢変化部材30をロック解除姿勢からロック姿勢に戻すことで、係止部材40により車椅子10をベース22に固定できる。なお、ベース22は床面Fに固定されているため、車椅子10を床面Fに固定できる。このように、車椅子10の固定を容易に行える。また、車椅子10を固定するためのワイヤーや巻取り装置等が不要であるため、車椅子固定装置の構造が簡単になる。
姿勢変化部材は姿勢変化に伴う重心Gの移動により、ロック姿勢、あるいはロック解除姿勢に保持される。このため、姿勢変化部材30をロック姿勢、あるいはロック解除姿勢に保持するためのバネ等の付勢手段が不要になる。また、ベース22の進入スペースS内には、車椅子10の前輪13が当接する車輪ストッパ223が設けられている。さらに、車椅子10の前輪13が車輪ストッパ223に当接している状態で、姿勢変化部材30がロック解除姿勢からロック姿勢に戻されることで、車輪通過部33の前端が前輪13を後側から押さえる構成である。これにより、姿勢変化部材30がロック姿勢の状態では、車椅子10の前輪13が車輪ストッパ223と車輪通過部33の前端とにより前後方向から規制される。また、車椅子10の鎖18を係止部材40とベース22の受け部226vとにより、効果的にベース22に固定できる。
[変更例]
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明を逸脱しない範囲における変更が可能である。例えば、本実施形態では、姿勢変化部材30の重心Gの移動により、姿勢変化部材30をロック姿勢、あるいはロック解除姿勢に保持する例を示した。しかし、例えば、バネ力により、姿勢変化部材30をロック姿勢、あるいはロック解除姿勢に保持する構造でも可能である。また、本実施形態では、姿勢変化部材30の姿勢変化に連動して係止部材40を上下回動させ、車椅子10の水平に張られた鎖18と係合させる例を示した。しかし、姿勢変化部材30の姿勢変化に連動して係止部材40を水平回動させ、車椅子10のフレームと係合させる構成でも可能である。また、車椅子10を前向きに前進させることで、姿勢変化部材30の車輪通過部33に対して前輪13を通過させる例を示した。しかし、車椅子10を後向きに前進させることで、姿勢変化部材30の車輪通過部33に対して後輪14を通過させることも可能である。また、本実施形態では、車両の車室内に設置される車椅子固定装置20を例示したが、電車、船、旅客機等の室内に設置される車椅子固定装置に本発明を適用することも可能である。
10・・・・車椅子
13・・・・前輪(車輪)
18・・・・鎖(フレーム構成部材)
20・・・・車椅子固定装置
22・・・・ベース
30・・・・姿勢変化部材
33・・・・車輪通過部
33b・・・後端傾斜板部(手前側傾斜板部)
33f・・・前端傾斜板部(奥端側傾斜板部)
33m・・・中央板部
36・・・・操作レバー
36d・・・中央部
38m・・・係合溝
38・・・・連結梁部
40・・・・係止部材
43・・・・連結軸
45・・・・フック部
223・・・車輪ストッパ(前壁)
F・・・・・床面
G・・・・・重心

Claims (7)

  1. 乗物の室内で車椅子を固定する車椅子固定装置であって、
    前記室内の床面に固定され、前記車椅子の左右の車輪が進入できる進入スペースを有するベースと、
    前記ベースの進入スペース内に配置されて、前記車椅子の車輪が通過できるように構成された車輪通過部を備えており、前記車輪通過部を前記車輪が通過することでロック姿勢とロック解除姿勢間で姿勢が変化する姿勢変化部材と、
    前記ベースに移動可能な状態で連結されており、前記姿勢変化部材がロック姿勢とロック解除姿勢間で姿勢変化するのに連動して、ロック位置とロック解除位置間を移動する係止部材と、
    を有しており、
    前記車椅子の車輪が前記車輪通過部を通過して前記姿勢変化部材がロック解除姿勢にある状態で、前記姿勢変化部材をロック姿勢に戻すことで、前記係止部材が前記ロック解除位置からロック位置に戻り、前記車椅子の一部が前記係止部材と係合して、前記車椅子が前記ベースに固定される車椅子固定装置。
  2. 請求項1に記載された車椅子固定装置であって、
    前記姿勢変化部材の車輪通過部は、前記車輪の進入方向に順番に形成された手前側傾斜板部と、中央板部と、奥端側傾斜板部とを備え、
    前記姿勢変化部材がロック姿勢では前記手前側傾斜板部が床面に接触して、前記奥端側傾斜板部が前記床面から離れており、
    前記姿勢変化部材がロック解除姿勢では前記手前側傾斜板部が床面から離れて、前記奥端側傾斜板部が前記床面に接触する構成である車椅子固定装置。
  3. 請求項2に記載された車椅子固定装置であって、
    前記姿勢変化部材は、前記車輪通過部の幅方向端部に連結されて上方に延びる操作レバーを備えており、
    前記姿勢変化部材は姿勢変化に伴う重心の移動により、前記ロック姿勢、あるいはロック解除姿勢に保持される車椅子固定装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載された車椅子固定装置であって、
    前記ベースの進入スペース内には、前記姿勢変化部材の車輪通過部を通過して前記進入スペース内に進入した前記車椅子の車輪が当接する車輪ストッパが設けられている車椅子固定装置。
  5. 請求項4に記載された車椅子固定装置であって、
    前記車椅子の車輪が車輪ストッパに当接している状態で、前記姿勢変化部材が前記ロック解除姿勢からロック姿勢に戻されることで、前記車輪通過部の端部が車輪を車輪ストッパの反対側から押さえる構成である車椅子固定装置。
  6. 請求項1から請求項5のいずれかに記載された車椅子固定装置であって、
    前記係止部材は、前記ベースに対して回動可能な状態で連結されており、
    前記係止部材がロック解除位置からロック位置まで回動することで、前記係止部材が前記車椅子のフレーム構成部材と係合し、前記車椅子が前記ベースに固定される車椅子固定装置。
  7. 請求項6に記載された車椅子固定装置であって、
    前記ベースには、前記車椅子のフレーム構成部材を前記係止部材の反対側から押さえる受け部が設けられている車椅子固定装置。
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