JP6790155B2 - 通信装置およびその制御方法 - Google Patents
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Description
通信装置であって、
着脱可能なバッテリーを装着する装着手段と、
前記通信装置をオン状態またはオフ状態に設定する設定手段と、
前記装着手段に装着されたバッテリーから前記通信装置の各部への電力の供給を制御する電力制御手段と、
ファームウエアを記憶する第1メモリと、
前記第1メモリと異なる第2メモリを有する通信手段であって、前記第2メモリに記憶された前記ファームウエアを実行することで外部装置と通信する第1通信手段と、を備え、
前記装着手段から前記バッテリーが取り外されて前記バッテリーからの電力供給が停止することによって前記第2メモリから前記ファームウエアが消去された場合、前記装着手段にバッテリーが再度装着されると、前記設定手段でオフ状態に設定されていても、前記電力制御手段が前記バッテリーからの電力供給を制御して、前記第1メモリから前記第2メモリに前記ファームウエアを転送し、前記第2メモリに記憶された前記ファームウエアを実行して外部装置と通信可能な状態にする、ことを特徴とする通信装置が提供される。
<撮像装置の機能>
図1は実施形態に係る撮像装置100の構成例を示している。撮像機能106は、レンズ110、撮像素子111、A/D変換器112、画像処理部113など、撮像処理に関与する機能の集合体である。レンズ110は被写体からの光を撮像素子111の撮像面に結像させる光学部品である。レンズ110の種類としては単焦点レンズやズームレンズがある。なお、レンズ110には、結像レンズに加え、オートフォーカスを実現するために光軸方向に移動するレンズや、当該レンズを駆動するモータなどが含まれていてもよい。撮像素子111にはCCD(電荷結合素子)やCMOS(相補型金属酸化膜半導体)センサなどが用いられる。撮像素子111は被写体像を電気信号に変換する。A/D変換器112は撮像素子111から出力されるアナログ信号をデジタル信号に変換し、マイクロコンピュータ103に出力する。マイクロコンピュータ103は各構成要素の制御やデータ処理などを実行する制御ユニットである。画像処理部113は、撮像素子111を通じて取得された被写体像(デジタル信号)に所定の画像処理を適用することでJPEGやBMP形式のファイルを生成する。所定の画像処理としては、たとえば、RAW現像処理やフィルタ効果の付与などがある。
操作部材107はオン/オフの切り替え指示を行うための電源スイッチ171と、撮像系ボタン172などを含む。撮像系ボタン172は、たとえば、シャッターボタンやAF(オートフォーカス)スタートボタンなどである。
揮発性メモリ104は、不揮発性メモリ105へ書き込まれることになっている情報など、マイクロコンピュータ103における制御に必要な情報を一時的に保持する記憶装置である。なお、揮発性メモリ104は、後述するBLEチップ109へのファームウエアのダウンロードを優先的に実行するかどうかを示すフラグ134を記憶していてもよい。
不揮発性メモリ105はマイクロコンピュータ103で実行される制御プログラム131や、撮像装置100の電源スイッチ171がオフにされている間も保持されるべき情報を保持する。たとえば、不揮発性メモリ105は、後述するBLEチップ109で実行されるファームウエア132などの制御プログラムや、フラグ134のオン/オフを決定するために必要となる管理情報133などを記憶している。
通信部108は外部の電子機器と通信するユニットである。たとえば、通信部108はBluetooth(登録商標)、無線LAN、ZigBeeなどの無線通信機能などである。通信部108が有するBluetooth(登録商標)の機能は、BLEとは互換性のないバージョンの通信規格に準拠した機能である。BLEチップ109はBluetoothLowEnergyに準拠した通信チップである。BLEチップ109の詳細については後述する。
バッテリー114は撮像装置100から着脱可能な電源である。バッテリー114は電源スイッチ171がオフであっても、マイクロコンピュータ103、揮発性メモリ104、不揮発性メモリ105、検知回路115およびBLEチップ109などに電力を供給することが可能である。
バッテリー114が装着された状態で電源スイッチ171がオンに切り替えられると、バッテリー114は撮像機能106にも電源スイッチ171を通じて電力を供給する。検知回路115はバッテリー114が撮像装置100のバッテリーホルダーに装着されているかどうかを検知する回路である。
なお、バッテリー114が装着された際には、電力を供給されたマイクロコンピュータ103が電源スイッチ171の状態を確認し、オンであればそのまま起動処理を行う。一方電源スイッチ171がオフであればマイクロコンピュータ103は電源オフ処理を行う。つまり電源スイッチ171がオフの状態でバッテリー114が装着された場合には、一旦電源から電力供給が行われ、その後電源オフ処理が行われる。この一連の処理はユーザが認識できるような処理である必要はない。ユーザからは電源スイッチ171がオフの状態でバッテリー114が装着されても、電源がオンされないように見えるように撮像装置100が動作してもよい。
<BLEチップの概要>
ここでBLEチップ109について詳細に説明する。BLEチップ109は、電源を投入されると、マイクロコンピュータ103との初期化のためのハンドシェイクを実行し、ファームウエア132をマイクロコンピュータ103からダウンロードする。BLEチップ109は、マイクロコンピュータ103からダウンロードしたファームウエア132を実行することで、BLE通信を実行可能となる。つまり、BLEチップ109は、マイクロコンピュータ103からファームウエア132をダウンロードするまでは、BLE通信を実行することができない。
撮像装置100は、BLEチップ109を用いて相手機器と通信し、パスコードの入力等を行うことで相手機器を通信相手として認識し、不揮発性メモリ105の所定領域に登録する(ペアリング処理)。そして一度ペアリング処理を行った相手とは、所定の認証手続きを行うことにより通信を確立することが可能である。
なお、本実施形態におけるBLEチップ109は、操作部材107における電源スイッチ171がオフであっても、バッテリー114から電力が供給されている状態であれば、通信を維持できるものとする。つまり、バッテリー114から電力が供給されている状態であれば、BLEチップ109は、相手機器と通信可能な状態を維持することができる。
また、通信部108とBLEチップ109はそれぞれ独立して相手機器と通信可能である。BLEチップ109はマイクロコンピュータ103からのハンドオーバ指示にしたがって、BLEチップ109から通信部108へ通信をハンドオーバすることも可能である。たとえば、撮像装置100と相手機器とがBLEチップ109を介して通信セッションを開始し、その後、この通信セッションを通信部108へハンドオーバしてもよい。たとえば、RAW形式の画像データはJPEG形式の画像データと比較してデータサイズが大きい。したがって、高速で大容量の通信が可能な通信部108が画像データの転送に向いている。よって、BLEチップ109を介して通信が開始され、その後、この通信が通信部108へハンドオーバされ、画像データの転送に利用されてもよい。
図2はBLEチップ109の機能を示す図である。BLEチップ109のIF部201はマイクロコンピュータ103との通信を実行する通信回路である。IF部201は、バッテリー114から電力を供給されて起動すると、マイクロコンピュータ103とハンドシェイクを実行し、ハンドシェイクが完了するとマイクロコンピュータ103からファームウエア132をダウンロードして保持部202に記憶させる。
保持部202は揮発性のメモリを有しおり、ファームウエア132などを保持している。バッテリー114が撮像装置100から取り外されると、保持部202は電源を失い、ファームウエア132が消えてしまう。したがって、バッテリー114が撮像装置100に装着されるたびにファームウエア132はマイクロコンピュータ103から保持部202へダウンロードされる必要がある。
なお、ファームウエア132のダウンロードが完了するまではユーザはBLE機能を利用することができない。よって、BLE機能を利用するユーザにとっては速やかにファームウエア132のダウンロードが完了し、BLE機能を利用できるようになることが要求されよう。例えば、BLE機能を有するBLEリモコンや、スマートフォンなどの外部装置により、撮像装置100の撮像機能106を制御することが想定される。このような場合、シャッターチャンスにユーザがBLEリモコンを操作し、撮像装置100の電源をオンにすることが考えられる。この場合、シャッターチャンスを逃さないためには、可能な限り速やかにBLEチップ109がBLEリモコンと通信可能となっている必要があると思われる。
実行部203はファームウエア132を実行することで外部機器とのBLE通信を制御するプロセッサである。RF部204はBLE通信を実行するための無線回路である。
なお、通信部108もBLEチップ109と同様の機能を有していてもよい。つまり、図2は通信部108の機能も示している。
このように、BLEチップ109はバッテリー114から電力を供給されていない期間にファームウエア132が消失し、バッテリー114から電力を供給されている期間にファームウエア132を保持可能な通信手段の一例である。
なお、本実施形態であるBLEチップは、種々の構成を採用することが可能であり、BLEを利用可能な無線通信部(無線通信モジュール)として動作すればよい。例えばチップ内にアンテナが内蔵されてもよいし、チップと別体のアンテナを用意し、全体として無線通信部が形成されてもよい。また、BLEチップは不揮発性メモリを有し、ファームウエア132の他に独自の制御プログラムなどを保持していてもよい。また、BLEチップはその内部に無線LAN通信部などの他の通信部も有するコンボチップであってもよい。
以下では図3ないし図5を参照して実施例が説明される。図3はマイクロコンピュータ103が実行するファームウエアの転送処理を示している。
S301で撮像装置100にバッテリー114が装着された場合に本処理は開始される。
撮像装置100にバッテリー114が装着されると、マイクロコンピュータ103はバッテリー114から電力を供給されて起動する。なお、マイクロコンピュータ103とバッテリー114とは電源スイッチ171を介して接続されていない。そのため、電源スイッチ171がオンかオフかには依存せずに、マイクロコンピュータ103はバッテリー114から電力を供給される。検知回路115はバッテリー114がバッテリーホルダーに装着されると、バッテリー114によって押圧されて接点をオン/オフするメカニカルスイッチを有している。したがって、検知回路115はメカニカルスイッチのオン/オフを示す検知信号をマイクロコンピュータ103に出力する。マイクロコンピュータ103は検知信号に基づきバッテリー114の装着と未装着とを判定する。なお、このようなメカニカルスイッチは電源検知スイッチと呼ばれてもよい。バッテリー114が装着されたことを検知すると、処理はS302に進む。
S302でマイクロコンピュータ103は管理情報133の確認処理を実行する。確認処理の詳細については後述する。
S303でマイクロコンピュータ103は電源スイッチ171がオフに切り替えられているかどうかを判定する。電源スイッチ171はオンに切り替えられると検知信号のレベルをハイに設定し、オフに切り替えられると検知信号のレベルをローに設定する。この検知信号を生成する生成回路は検知回路115の一部であってもよい。マイクロコンピュータ103は電源スイッチ171が出力する検知信号のレベルに基づいて電源スイッチ171がオフに切り替えられているかどうかを判定する。電源スイッチ171がオフに切り替えられていると判定すると、処理はS304に進む。電源スイッチ171がオンに切り替えられていると判定すると、処理はS307に進む。
S304でマイクロコンピュータ103は管理情報133に基づくフラグ134がオンになっているかどうかを判定する。ここでフラグ134のオンはファームウエアを優先的に転送すべきことを意味している。フラグ134のオフはファームウエアを優先的に転送すべきでないことを意味している。したがって、マイクロコンピュータ103はフラグ134に基づき、ファームウエアを優先的に転送すべきかどうかを判定している。フラグ134がオフであれば、ファームウエア132の転送を優先的に実行する必要はないため、マイクロコンピュータ103は、S305をスキップしてS306に進む。一方、フラグ134がオンであれば、ファームウエア132の転送を優先的に実行する必要があるため、処理は、S305に進む。
S305でマイクロコンピュータ103はBLEチップ109へファームウエア132を転送する。
S308でマイクロコンピュータ103はフラグ134がオンになっているかどうかを判定する。フラグ134がオフであれば、ファームウエア132の転送を優先的に実行する必要はないため、処理はS309をスキップしてS310に進む。フラグ134がオンであれば、ファームウエア132の転送を優先的に実行する必要があるため、処理はS309に進む。
S309でマイクロコンピュータ103はファームウエア132をBLEチップ109に転送する。
S311でマイクロコンピュータ103はファームウエア132の転送が完了しているかどうかを判定する。ここでは転送完了フラグが用いられてもよい。マイクロコンピュータ103はS305やS309でファームウエア132の転送を実行すると、転送完了フラグをオフからオンに切り替える。転送完了フラグも揮発性メモリ104に保持される。したがって、マイクロコンピュータ103は転送完了フラグがオンかオフかに基づきファームウエア132の転送が完了したかどうかを判定する。ファームウエア132の転送が完了していれば、処理はS312をスキップしてS313に進む。一方、ファームウエア132の転送が完了していなければ、処理はS312に進む。
S312でマイクロコンピュータ103はファームウエア132をBLEチップ109に転送する。これによりBLEチップ109はBLE規格に準拠した通信を実行可能となる。
S313でマイクロコンピュータ103は通信部108に無線LAN用のファームウエアを転送する。これにより通信部108は無線LAN規格に準拠した通信を実行可能となる。通信部108用のファームウエアも不揮発性メモリ105に保持されている。なお、通信部108へのファームウエアの転送は必ずしもこのタイミングで実行される必要はない。通信部108へのファームウエアの転送はBLEチップ109へのファームウエア132の転送が完了した後であれば任意のタイミングで実行可能である。撮像装置100と外部機器との通信では、まずBLEチップ109を介して通信セッションが確立され、通信部108に通信セッションがハンドオーバされる。したがって、BLEチップ109が通信部108よりも先に通信可能状態へ移行する必要がある。
次に図4を参照して管理情報133の更新処理が説明される。管理情報133とはユーザがどの程度BLE機能を利用していたかを管理するための情報である。具体的には、管理情報133は、バッテリー114が装着されてから、取り外されるまでのBLE機能の利用状況を示す情報である。たとえば、管理情報133には、BLE機能を利用するか否かを示す設定情報(利用情報)、撮像装置100が外部機器とペアリング済みかどうかを示す状態情報、BLEの利用頻度を示す頻度情報、BLEの用途を示す用途情報などが含まれうる。これらは例示にすぎず、これらのすべてが必須となるわけではないし、BLE機能の利用状況を示す他の情報が使用されてもよい。撮像装置100が動作している(電源スイッチ171がオン)間は、揮発性メモリ104が管理情報133を保持する。定期的または所定の条件が満たされたときにマイクロコンピュータ103は揮発性メモリ104に保持されている管理情報133を不揮発性メモリ105へ保存する。
S403でマイクロコンピュータ103はBLE機能が使用されることを示すように管理情報133を更新する。BLE機能が使用されるか否かを示す設定情報は管理情報133の一部である。
S405でマイクロコンピュータ103は撮像装置100が外部機器とペアリング済みかどうかを判定する。たとえば、マイクロコンピュータ103は不揮発性メモリ105を参照し、撮像装置100が外部機器とペアリング済みかどうかを判定する。なお、BLEチップ109でペアリング情報を管理し、マイクロコンピュータ103がBLEチップ109からペアリング情報を取得してもよい。BLEチップ109が外部機器とペアリング済みでなければ、マイクロコンピュータ103はS404に戻る。一方、撮像装置100が外部機器とペアリング済みであれば、処理はS406に進む。
S406でマイクロコンピュータ103は撮像装置100がペアリング済みであることを示すように管理情報133を更新する。撮像装置100がペアリング済みであることを示す状態情報は管理情報133の一部である。
S408でマイクロコンピュータ103はBLEチップ109によるBLE通信が開始されたかどうかを判定する。マイクロコンピュータ103はBLE通信が開始されたかどうかを示す状態情報をBLEチップ109から取得することで、BLE通信が開始されたかどうかを判定する。BLE通信が開始されていなければ、処理はS407に戻る。BLE通信が開始されていれば、処理はS409に進む。
S409でマイクロコンピュータ103はBLE利用頻度を1つインクリメントすることで、管理情報133に含まれている頻度情報を更新する。
S411でマイクロコンピュータ103は用途がリモコンであることを示すように管理情報133に含まれている用途情報を更新する。その後、処理はS407に戻る。
なお、S401、S404、S407のいずれかで電源スイッチ171がオフに切り替えられるとS412に進み、マイクロコンピュータ103は速やかに管理情報133を揮発性メモリ104から不揮発性メモリ105へ退避する。
次に図5を参照して管理情報133の確認処理が説明される。この確認処理は、上述したS302に相当する処理である。マイクロコンピュータ103は管理情報133に基づきBLEチップ109へのファームウエア132の転送を優先的に実行すべきかどうかを判定し、判定結果をフラグ134に反映させる。
S502でマイクロコンピュータ103は管理情報133に含まれている頻度情報に基づき、BLE利用頻度が所定の閾値以上であるかどうかを判定する。閾値は、予め撮像装置100の出荷時に設定される値である。BLE利用頻度が所定の閾値以上であれば、ユーザはBLEチップ109をよく利用していると推測され、処理はS507に進む。
S507でマイクロコンピュータ103はフラグ134をオンに設定する。一方で、BLE利用頻度が所定の閾値未満であれば、ユーザはBLEチップ109をあまり利用していないと推測され、処理はS503に進む。
S503でマイクロコンピュータ103は管理情報133に含まれている用途情報に基づきBLEチップ109の用途がリモコンかどうかを判定する。用途がリモコンであれば、処理はS507に進む。一方、用途がリモコンでなければ、処理はS504に進む。
S504でマイクロコンピュータ103は管理情報133に含まれている設定情報に基づきBLEチップ109が「使う」に設定されているかどうかを判定する。BLEチップ109が「使う」に設定されていれば、処理はS507に進む。BLEチップ109が「使う」に設定されていなければ、処理はS506に進む。S506でマイクロコンピュータ103はフラグ134をオフに設定する。
撮像素子111などを含む撮像機能106は被写体を撮像する撮像手段の一例である。BLEチップ109は外部機器と通信する第一通信手段の一例である。不揮発性メモリ105の一部の記憶領域はBLEチップ109に転送されて実行される第一ファームウエア(例:ファームウエア132)を記憶した第一記憶手段の一例である。不揮発性メモリ105や揮発性メモリ104はBLEチップ109に対するファームウエア132の転送を優先的に実行するかどうかを判定するための管理情報(例:フラグ134、管理情報133)を記憶する第二記憶手段の一例である。マイクロコンピュータ103は電源(例:バッテリー114)から供給される電力により動作する制御手段の一例である。図3を用いて説明したように、管理情報133やフラグ134がBLEチップ109に対するファームウエア132の転送を優先的に実行することを示していることがある。この場合、マイクロコンピュータ103は、S307で撮像機能106へのバッテリー114からの電力の供給が指示(開始)される前に、ファームウエア132の転送を実行する。一方、管理情報133やフラグ134がBLEチップ109に対するファームウエア132の転送を優先的に実行することを示していないことがある。この場合、マイクロコンピュータ103は、バッテリーから撮像機能106への電力の供給が指示(開始)された後に、S309やS312でファームウエア132の転送を実行する。換言すれば、マイクロコンピュータ103は所定期間にファームウエア132をBLEチップ109に転送する転送手段として機能する。所定期間とは、たとえば、バッテリー114が装着されてから電源スイッチ171を通じてバッテリー114から撮像機能106へ電力が供給されるまでの期間である。このように本実施例によれば撮像装置100などに搭載されている通信機能を利用できるまでに必要となる時間が短縮される。
[第2の実施形態]
第1の実施形態は、撮像装置100の電源スイッチがオフ状態からオン状態に切り替えられたときに、ユーザの待ち時間を短縮することを主たる目的としていた。この他、以下に示す実施形態においても、バッテリー114の装着時にファームウエア132をダウンロードする利点がある。
このような撮像装置100のユーザは、撮像装置100の使用を終えて電源スイッチ171をオフにしても、BLEでの通信はバックグラウンドで常時行われてもよい。
しかし、電源スイッチ171がオフの状態で例えばユーザがバッテリー114を交換すると、バッテリー114が抜かれたタイミングでファームウエア132が消えてしまう。したがって再度バッテリー114を装着しても、ファームウエア132がダウンロードされない限り、BLEチップ109による周辺デバイスのサーチは行われず、結果として通信相手との再接続は行われない。
つまり従来の技術では、電源スイッチ171がオフの状態で例えばユーザがバッテリー114を交換すると、その後はBLEチップ109は通信を行わない。しかしながらユーザはその事態を認識することができず、バッテリー交換後もBLEでの通信が再開されていると思ってしまうおそれがある。そこで本実施形態では第1の実施形態と同様、バッテリー装着時にファームウエア132をBLEチップ109にダウンロードする。このようにすることで、バッテリー交換後もBLEでの通信を行うことが可能となる。
なお、本実施形態は第1の実施形態の管理情報を必ずしも用いなくてもよい。例えばバッテリー114の装着時には、常にファームウエア132がBLEチップ109にダウンロードされてもよい。また、一部管理情報と重複するが、下記の情報が用いられてもよい。例えば撮像装置100の設定にBLE機能のオン/オフの項目を用意し、BLE機能がオンに設定されている場合にダウンロードが実行されてもよい。また、例えば撮像装置100の設定に、電源オフ状態でのBLE通信の有効/無効の項目を用意し、当該項目が有効に設定されている場合にダウンロードが実行されてもよい。また、例えば撮像装置100とペアリング済みのデバイスが存在する場合にダウンロードが実行されてもよい。
[他の実施形態]
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更、組み合わせが可能である。また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウエア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
Claims (11)
- 通信装置であって、
着脱可能なバッテリーを装着する装着手段と、
前記通信装置をオン状態またはオフ状態に設定する設定手段と、
前記装着手段に装着されたバッテリーから前記通信装置の各部への電力の供給を制御する電力制御手段と、
ファームウエアを記憶する第1メモリと、
前記第1メモリと異なる第2メモリを有する通信手段であって、前記第2メモリに記憶された前記ファームウエアを実行することで外部装置と通信する第1通信手段と、を備え、
前記装着手段から前記バッテリーが取り外されて前記バッテリーからの電力供給が停止することによって前記第2メモリから前記ファームウエアが消去された場合、前記装着手段にバッテリーが再度装着されると、前記設定手段でオフ状態に設定されていても、前記電力制御手段が前記バッテリーからの電力供給を制御して、前記第1メモリから前記第2メモリに前記ファームウエアを転送し、前記第2メモリに記憶された前記ファームウエアを実行して外部装置と通信可能な状態にする、ことを特徴とする通信装置。 - 前記装着手段にバッテリーが再度装着されると、前記通信装置の設定に応じて、前記ファームウエアの転送をその他の処理に優先して実行させるかを制御する、ことを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
- 前記第1メモリは不揮発性メモリである、ことを特徴とする請求項1または2に記載の通信装置。
- 前記第2メモリは揮発性メモリである、ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の通信装置。
- 前記第1通信手段は、前記第2メモリを含む無線通信チップである、ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の通信装置。
- 前記第1通信手段は、Bluetooth Low Energyに基づく通信を実行する、ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の通信装置。
- 前記第1通信手段とは異なる第2通信手段をさらに備える、ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の通信装置。
- 前記第2通信手段は、無線LANに基づく通信を実行する、ことを特徴とする請求項7に記載の通信装置。
- 前記第2通信手段は、前記設定手段でオフ状態に設定されている場合、前記外部装置と通信できないことを特徴とする請求項7または8に記載の通信装置。
- 前記設定手段でオフ状態に設定されている間に、前記第1通信手段は前記第2メモリに記憶された前記ファームウエアを実行することで外部装置と通信し、前記第2通信手段に通信をハンドオーバするための処理を実行する、ことを特徴とする請求項7乃至9のいずれか1項に記載の通信装置。
- 通信装置の制御方法であって、
前記通信装置は、
着脱可能なバッテリーを装着する装着手段と、
前記通信装置をオン状態またはオフ状態に設定する設定手段と、
前記装着手段に装着されたバッテリーから前記通信装置の各部への電力の供給を制御する電力制御手段と、
ファームウエアを記憶する第1メモリと、
前記第1メモリと異なる第2メモリを有する通信手段であって、前記第2メモリに記憶された前記ファームウエアを実行することで外部装置と通信する第1通信手段と、を備え、
前記装着手段から前記バッテリーが取り外されて前記バッテリーからの電力供給が停止することによって前記第2メモリから前記ファームウエアが消去された場合、前記装着手段にバッテリーが再度装着されると、前記設定手段でオフ状態に設定されていても、前記電力制御手段が前記バッテリーからの電力供給を制御して、前記第1メモリから前記第2メモリに前記ファームウエアを転送すし、前記第2メモリに記憶された前記ファームウエアを実行して外部装置と通信可能な状態にする、ことを特徴とする通信装置の制御方法。
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