JP6787037B2 - 燃料電池システム - Google Patents
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Description
燃料ガス(G)を上記アノード流路に供給する燃料ブロワ(31)と、
酸化剤ガス(A)を上記カソード流路に供給する酸化剤ブロワ(32)と、
上記アノード流路のアノード入口部(211)と上記燃料ブロワとを接続する流路であって、上記燃料ガスが流れる燃料ガス供給路(41)と、
上記カソード流路のカソード入口部(221)と上記酸化剤ブロワとを接続する流路であって、上記酸化剤ガスが流れる酸化剤ガス供給路(42)と、
上記アノード流路のアノード出口部(212)から排出される燃料ガスが流れる燃料ガス排出路(51)と、
上記カソード流路のカソード出口部(222)から排出される酸化剤ガスが流れる酸化剤ガス排出路(52)と、
上記カソード出口部の圧力を下げる減圧器(6)と、を備え、
該減圧器に、上記酸化剤ガス排出路が接続されており、
上記減圧器は、駆動流を噴射するノズル部(61)と、該ノズル部から噴射された駆動流によって吸引流を吸引する吸引部(62)と、上記駆動流と上記吸引流とを混合する混合部(63)と、該混合部において混合された上記駆動流と上記吸引流とからなる混合流を昇圧するディフューザ部(64)と、を有するエジェクタ(60)であり、上記ノズル部の上流側に、上記駆動流を供給する流路である駆動流供給路(43)が接続されており、上記吸引部に、上記酸化剤ガス排出路が接続されており、
上記駆動流供給路は、上記酸化剤ガス供給路に接続され、
上記カソード入口部における上記酸化剤ガスの圧力値(P21)を、上記アノード入口部における上記燃料ガスの圧力値(P11)よりも大きくしている、燃料電池システム(1)にある。
なお、特許請求の範囲及び課題を解決する手段に記載した括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであり、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
以下に、上述した燃料電池システムの実施形態について、図面を参照して説明する。
本実施形態の燃料電池システム1は、図1、図2に示すように、燃料電池2と、燃料ブロワ31と、酸化剤ブロワ32と、燃料ガスG1、G2が流れる燃料ガス供給路41と、酸化剤ガスA1、A2が流れる酸化剤ガス供給路42と、燃料ガス排出路51と、酸化剤ガス排出路52と、減圧器6とを備える。
本形態の燃料電池システム1は、燃料ガスに含有される水素と、酸化剤ガスに含有される酸素とを反応させて発電するために用いられる。なお、本形態においては、酸化剤ガスとして空気を用いている。
駆動流供給路43の上流端は、予熱器7の下流側に接続されている。具体的には、駆動流供給路43は、予熱器7とカソード入口部221との間の酸化剤ガス供給路42から分岐している。この駆動流供給路43の下流端に、ノズル部61の上流端が接続されている。
図3は、燃料ブロワ31によって供給される燃料ガスG1が、燃料ガスG4としてアノード出口部212から排出されるまでの圧力変動と、酸化剤ブロワ32によって供給される空気A1が、空気A5としてディフューザ部64から排出されるまでの圧力変動とを説明したグラフである。図3のグラフは、縦軸が圧力を示し、横軸が流路位置を示す。
初めに、燃料ガスG1は、燃料ブロワ31によって昇圧される。ここで、昇圧後の燃料ガスG1の圧力値、すなわち流路位置L2〜L3における燃料ガスGの圧力値を、P11とする。昇圧された燃料ガスG1は、改質器11において燃料ガスG2に改質されたのち、燃料電池2のアノード流路21に供給される。燃料電池2に供給された燃料ガスG3は、アノード入口部211からアノード出口部212へ達する間に圧力が低下する。つまり、アノード出口部212、すなわち流路位置L5における燃料ガスG4の圧力値P12は、アノード入口部211における燃料ガスG2の圧力値P11からアノード流路21内の圧力損失P1を差し引いた大きさとなる。
初めに、空気A1は、酸化剤ブロワ32によって昇圧される。ここで、昇圧後の空気A1の圧力値、すなわち流路位置L2〜L3における空気Aの圧力値を、P21とする。昇圧された空気A1は、予熱器7において加熱されたのち、燃料電池2のカソード流路22に供給される。燃料電池2に供給された空気A3は、カソード入口部221からカソード出口部222へ達する間に圧力が低下する。つまり、カソード出口部222、すなわち流路位置L5における空気A4の圧力値P22は、カソード入口部221における空気A2の圧力値P21からカソード流路22内の圧力損失P2を差し引いた大きさとなる。
ノズル部61、すなわち流路位置L4から噴射される空気A21は、大きく減圧されて混合部63、すなわち流路位置L5に達する。このとき、エジェクタ60内において駆動流としての空気A21に伴い、酸化剤ガス排出路52の空気A4が、吸引流として吸引部62から吸引され減圧される。これにより、カソード出口部222(すなわち、流路位置L5)における空気A4は、大きく減圧される。
(比較形態)
図4に示すように、比較形態に係る燃料電池システム9は、実施形態1の燃料電池システム1と同様に、燃料ブロワ931と、酸化剤ブロワ932と、改質器911と、予熱器97と、燃料電池92と、燃焼器912とを備える。一方、実施形態1の燃料電池システム1におけるエジェクタ60及び駆動流供給路43を、燃料電池システム9は備えていない。それゆえ、燃料電池92のカソード出口部926は、酸化剤ガス排出路952により、直接燃焼器912に接続されている。それゆえ、カソード出口部926における空気A4は、減圧されることなく、燃焼器912に供給される。
図5は、燃料ブロワ931によって供給される燃料ガスG1が、燃料ガスG4として燃焼器912に導入されるまでの圧力変動と、酸化剤ブロワ932によって供給される空気A1が、空気A4として燃焼器912に導入されるまでの圧力変動とを説明したグラフである。図5のグラフは、縦軸が圧力を示し、横軸が流路位置を示す。図5における流路位置L1、L2、L3、L5、L6は、図3における流路位置L1、L2、L3、L5、L6と同様である。
空気A1は、酸化剤ブロワ932において昇圧され、予熱器97を介して燃料電池92に供給された後、カソード流路922内において減圧され、カソード出口部926から排出される。ここで、昇圧後の空気A1の圧力値、すなわち流路位置L2〜L3における空気Aの圧力値を、Pb1とする。また、カソード出口部926、すなわち流路位置L5における空気A4の圧力値Pb2は、カソード入口部925における空気A2の圧力値Pb1からカソード流路922内の圧力損失Pbを差し引いた大きさとなる。
燃料ガスG1は、燃料ブロワ931において昇圧され、改質器911を介して燃料電池92に供給された後、アノード流路921内において減圧され、アノード出口部924から排出される。ここで、昇圧後の燃料ガスG1の圧力値、すなわち流路位置L2〜L3における燃料ガスGの圧力値を、Pa1とする。また、アノード出口部924、すなわち流路位置L5における燃料ガスG4の圧力値Pa2は、アノード入口部923における燃料ガスG2の圧力値Pa1からアノード流路921内の圧力損失Paを差し引いた大きさとなる。そして、圧力調整バルブ96によって、燃料ガスG4の圧力は、カソード出口部926における空気A4の圧力値Pb2と同等の圧力まで減少する。これにより、燃料ガスG4と空気A4とは、略同等の圧力にて、流路位置L6に達し、燃焼器912に供給される。
また、駆動流供給路43は、予熱器7の下流側に接続されている。それゆえ、高温の空気A21がエジェクタ60に駆動流として供給されるため、ノズル部61において噴射される空気A21の流速を効果的に高くすることができる。これにより、混合部63の圧力をより低くしてカソード出口部222の圧力を十分に低下させ、燃料電池システム1におけるシステム効率を向上することができる。
本形態の燃料電池システム1においては、図6に示すように、燃料ガス排出路51及び酸化剤ガス排出路52の双方に、減圧器6が接続されている。
具体的には、エジェクタ60の吸引部62に、燃料ガス排出路51の下流端及び酸化剤ガス排出路52の下流端が接続されている。つまり、燃料電池2のアノード出口部212は、燃料ガス排出路51により、吸引部62に接続されている。
その他の構成は、実施形態1と同様である。なお、実施形態2以降において用いた符号のうち、既出の実施形態において用いた符号と同一のものは、特に示さない限り、既出の実施形態におけるものと同様の構成要素等を表す。
その他、実施形態1と同様の作用効果を得ることができる。
本形態の燃料電池システム1においては、図8に示すように、燃料ガス排出路51と酸化剤ガス排出路52との双方に、それぞれ個別の減圧器6が接続されている。
すなわち、減圧器6として、燃料ガス排出路51が接続されているアノード側減圧器6aと、酸化剤ガス排出路52が接続されているカソード側減圧器6cとを有する。アノード側減圧器6a及びカソード側減圧器6cは、エジェクタ60によって構成されている。
その他の構成は、実施形態1と同様である。
本形態においても、実施形態2と同様の作用効果を得ることができる。
本形態の燃料電池システム1においては、図9に示すように、酸化剤ガス供給路42には、酸化剤ガスA1を冷却する冷却器70が配置されている。駆動流供給路43は、冷却器70の上流側において、酸化剤ガス供給路42に接続されている。
具体的には、駆動流供給路43は、酸化剤ブロワ32と冷却器70との間の酸化剤ガス供給路42から分岐している。駆動流供給路43には、酸化剤ガス供給路42内を流れる空気A1の一部である空気A11が流れる。
アノード流路21に供給された燃料ガスG3に含有される水素が、アノードにおいて水素イオンと電子とに分離される。この電子は、電池出力線に移動する。これにより、発電が行われる。一方、水素イオンは、電解質体23を介してカソードに移動し、カソード流路22に供給された空気A3に含有される酸素及び電池出力線から受け取った電子と反応して水を生成する。
その他の構成は、実施形態1と同様である。
その他、実施形態1と同様の作用効果を得ることができる。
本形態の燃料電池システム1においては、図10に示すように、駆動流供給路43には、駆動流の流量を調整する流量調整器が配置されている。流量調整器として、本形態においては、可変オリフィス81を用いている。
また、燃料電池システム1は、アノード流路21内の圧力とカソード流路22内の圧力との差圧を検出する差圧検出器82を更に備える。流量調整器としての可変オリフィス81は、差圧検出器82によって検出された差圧に応じて駆動流の流量を調整することができるよう構成されている。
その他の構成は、実施形態1と同様である。
また、可変オリフィス81の開度を調整することにより、カソード流路22に導入される空気A3の流量を調整することができる。すなわち、可変オリフィス81の開度を調整することにより、エジェクタ60によるカソード出口部222の減圧の調整とともに、カソード流路22に供給される空気A3の流量調整によるカソード流路22内の圧力調整を行うこともできる。
その他、実施形態1と同様の作用効果を得ることができる。
なお、流量調整器として、可変オリフィス以外を用いることもできる。
本形態の燃料電池システム1においては、図11に示すように、エジェクタ60のノズル61に駆動流を供給する駆動流供給路43を、酸化剤ガス供給路42とは別経路としている。
すなわち、実施形態1のように酸化剤ガス供給路42から駆動流供給路43を分岐させるのではなく、本形態においては、例えば、大気中の空気を、酸化剤ガス供給路42とは別経路にて駆動流としてエジェクタ60に導入するように、駆動流供給路43を設けている。
その他の構成は、実施形態1と同様である。
その他、実施形態1と同様の作用効果を得ることができる。
本形態の燃料電池システム1においては、図12に示すように、実施形態3の燃料電池システム1(図8参照)の変形形態であり、2つの駆動流供給路43、44の何れをも、燃料ガス供給路41及び酸化剤ガス供給路42とは別経路としている。
また、アノード側減圧器6aとしてのエジェクタ60に接続された駆動流供給路44にも、同様に、駆動流供給ブロワ15を設けている。そして、例えば、大気中の空気A7を昇圧して、駆動流供給路44からエジェクタ60に供給する。この場合、実施形態3とは異なり、アノード側減圧器6aとしてのエジェクタ60のノズル部61に供給される駆動流は、空気となる。
その他の構成は、実施形態3と同様である。
本形態の燃料電池システム1においては、図13に示すように、減圧器6として、ブロワ65を用いている。
具体的には、酸化剤ガス排出路52にブロワ65を設けている。これにより、ブロワ65が、燃料電池2のカソード出口部222から排出される空気A4を強制的に燃焼器12へ送る。これに伴い、カソード出口部222の圧力が下がる。
その他の構成は、実施形態1と同様である。
その他、実施形態1と同様の作用効果を有する。ただし、実施形態1においては、減圧器6としてブロワではなく、エジェクタ60を用いているため、本形態よりも実施形態1の方が、システム効率を向上させ易い。
なお、本形態において、ブロワ65に代えてポンプを減圧器6として用いてもよい。
本形態の燃料電池システム1においては、図14に示すように、燃料ガス排出路51及び酸化剤ガス排出路52の双方に、減圧器6であるブロワ65が接続されている。
その他の構成は、参考形態3と同様である。
その他、参考形態3と同様の作用効果を得ることができる。
本形態の燃料電池システム1においては、図15に示すように、燃料ガス排出路51と酸化剤ガス排出路52との双方に、それぞれ個別に、減圧器6としてのブロワ65が接続されている。
その他の構成は、参考形態3と同様である。
その他、参考形態3と同様の作用効果を得ることができる。
本形態の燃料電池システム1においては、図16に示すように、燃料ガス排出路51と酸化剤ガス排出路52との双方に、それぞれ別種類の減圧器6が接続されている。
すなわち、燃料ガス排出路51に接続されているアノード側減圧器6aとして、ブロワ65を用い、酸化剤ガス排出路52に接続されているカソード側減圧器6cとして、エジェクタ60を用いている。
その他の構成は、実施形態1と同様である。
本形態においては、実施形態2と同様の作用効果を得ることができる。
本形態の燃料電池システム1においては、図17に示すように、減圧器6として、凝縮性ガスを凝縮する凝縮器66を用いている。
具体的には、酸化剤ガス排出路52に凝縮器66が接続されている。これにより、カソード出口部222から排出された空気A4を凝縮することで、空気A4の圧力を低下させる。
その他の構成は、実施形態1と同様である。
なお、燃料電池2の種類、燃料ガスの種類、酸化剤ガスの種類等によっては、燃料ガス排出路51に凝縮器66を配置する構成としてもよいし、燃料ガス排出路51と酸化剤ガス排出路52との双方にそれぞれ凝縮器66を配置する構成としてもよい。
2 燃料電池
31 燃料ブロワ
32 酸化剤ブロワ
41 燃料ガス供給路
42 酸化剤ガス供給路
51 燃料ガス排出路
52 酸化剤ガス排出路
6 減圧器
Claims (7)
- アノード(201)に面するアノード流路(21)と、カソード(202)に面するカソード流路(22)と、を有する燃料電池(2)と、
燃料ガス(G)を上記アノード流路に供給する燃料ブロワ(31)と、
酸化剤ガス(A)を上記カソード流路に供給する酸化剤ブロワ(32)と、
上記アノード流路のアノード入口部(211)と上記燃料ブロワとを接続する流路であって、上記燃料ガスが流れる燃料ガス供給路(41)と、
上記カソード流路のカソード入口部(221)と上記酸化剤ブロワとを接続する流路であって、上記酸化剤ガスが流れる酸化剤ガス供給路(42)と、
上記アノード流路のアノード出口部(212)から排出される燃料ガスが流れる燃料ガス排出路(51)と、
上記カソード流路のカソード出口部(222)から排出される酸化剤ガスが流れる酸化剤ガス排出路(52)と、
上記カソード出口部の圧力を下げる減圧器(6)と、を備え、
該減圧器に、上記酸化剤ガス排出路が接続されており、
上記減圧器は、駆動流を噴射するノズル部(61)と、該ノズル部から噴射された駆動流によって吸引流を吸引する吸引部(62)と、上記駆動流と上記吸引流とを混合する混合部(63)と、該混合部において混合された上記駆動流と上記吸引流とからなる混合流を昇圧するディフューザ部(64)と、を有するエジェクタ(60)であり、上記ノズル部の上流側に、上記駆動流を供給する流路である駆動流供給路(43)が接続されており、上記吸引部に、上記酸化剤ガス排出路が接続されており、
上記駆動流供給路は、上記酸化剤ガス供給路に接続され、
上記カソード入口部における上記酸化剤ガスの圧力値(P21)を、上記アノード入口部における上記燃料ガスの圧力値(P11)よりも大きくしている、燃料電池システム(1)。 - 上記酸化剤ガス供給路には、上記酸化剤ガスを予熱する予熱器(7)が配置されており、上記駆動流供給路は、上記予熱器の下流側に接続されている、請求項1に記載の燃料電池システム。
- 上記酸化剤ガス供給路には、上記酸化剤ガスを冷却する冷却器(70)が配置されており、上記駆動流供給路は、上記冷却器の上流側に接続されている、請求項1に記載の燃料電池システム。
- 上記駆動流供給路には、上記駆動流の流量を調整する流量調整器(81)が配置されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
- 上記アノード流路内の圧力とカソード流路内の圧力との差圧を検出する差圧検出器(82)を更に備え、上記流量調整器は、上記差圧に応じて上記駆動流の流量を調整する、請求項4に記載の燃料電池システム。
- 上記流量調整器は、可変オリフィスである、請求項4又は5に記載の燃料電池システム。
- 上記減圧器として、上記燃料ガス排出路が接続されているアノード側減圧器(6a)と、上記酸化剤ガス排出路が接続されているカソード側減圧器(6c)と、を有する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
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