JP6784407B2 - 近視予防剤及び近視進行抑制剤 - Google Patents

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Description

本発明は、近視予防剤及び近視進行抑制剤に関する。
近視の人口は依然として世界的に増えていることが報告されている。近視には屈折近視と軸性近視があり、多くは軸性近視である。軸性近視においては、眼軸長の伸長に伴って近視が進行し、伸長は不可逆的である(Morgan IG et al., Lancet, 2012)。近視が進むと強度近視となり、強度近視は第一位の失明原因として知られている(Iwase A. et al., Ophthalmology, 2006)。そのため、近視発生を予防する手段や近視の進行を遅らせる手段が強く求められていた。
本発明は、近視予防剤及び近視進行抑制剤を提供することを目的としてなされた。
メトホルミンは、AMP-activated protein kinase (AMPK)を介した細胞内伝達系を刺激することにより糖代謝を改善するビグアナイド系経口血糖降下剤である。本発明者らは、近視の動物実験モデルとして確立されているヒヨコを用いてメトホルミンの作用を調べたところ、眼球長伸長抑制効果があることを見いだし、本発明を完成した。
本発明の一実施態様は、下記構造式を有する化合物またはその薬学的に受容できる塩を有効成分として含有する眼球長伸長抑制剤である。
(式中、R及びRは、水素、及びフェニル置換してもよいC1−6アルキル基から独立して選択される基である。)
本発明の他の実施形態は、上記化合物を含有する、近視予防剤または近視進行抑制剤である。
いずれの薬剤の場合も、上記化合物が、メトホルミン、ブホルミン、またはフェンホルミンであってもよい。
本発明のさらなる実施形態は、アンチ・エイジング剤を有効成分として含有する近視予防剤または近視進行抑制剤である。前記アンチ・エイジング剤が、メトホルミン、ラパマイシン、レスベラトロール、ケルセチン、イコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサ塩酸(DHA)、スタチン、アンギオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬、アンギオテンシン受容体拮抗薬(ARB)、アスタキサンチン、アントシアニン、EGCG (epigallocatechin−3−gallate)、コエンザイムQ10、スペルミン、スペルミジン、ニコチンアミドリボシド、ニコチンアミドモノヌクレオチド、SS31、グルコサミン、またはイソフラボンであってもよい。
本発明のさらなる実施形態は、近視予防剤または近視進行抑制剤の評価方法であって、ヒヨコに対し、下記構造式を有する化合物またはその薬学的に受容できる塩を投与する工程と、前記ヒヨコの全眼球長、硝子体腔長、または眼軸長を測定する工程と、を含む評価方法である。
(式中、R〜Rは、それぞれ、水素、及びフェニル置換してもよいC1−6アルキル基から独立して選択される基である。)
本発明のさらなる実施形態は、近視予防剤または近視進行抑制剤のスクリーニング方法であって、ヒヨコに対し、下記構造式を有する化合物またはその薬学的に受容できる塩を投与する工程と、前記ヒヨコの全眼球長、硝子体腔長、または眼軸長を測定し、第1の測定結果を得る工程と、第1の測定結果を、前記化合物またはその塩を投与していない対照のヒヨコの全眼球長、硝子体腔長、または眼軸長を測定して得られた第2の測定結果と比較する工程と、第1の測定結果が第2の測定結果より長さが有意に短い化合物またはその塩を特定する工程と、特定した化合物またはその塩を近視予防剤または近視進行抑制剤とする工程と、を含むスクリーニング方法である。
(式中、R〜Rは、それぞれ、水素、及びフェニル置換してもよいC1−6アルキル基から独立して選択される基である。)
==関連文献とのクロスリファレンス==
本出願は、平成27年4月24日出願の日本国出願番号特願2015-089570を基礎とする優先権の利益を主張し、これを引用することにより本明細書に含める。
本発明の一実施例において、メトホルミンに有意な硝子体腔長伸長抑制効果があることを示す図である。Control eye:遮蔽眼;Cover eye:非遮蔽眼;Control:メトホルミン投与無し群;Metformin:メトホルミン投与群 本発明の一実施例において、メトホルミンに有意な眼軸長伸長抑制効果があることを示す図である。Control eye:遮蔽眼;Cover eye:非遮蔽眼;Control:メトホルミン投与無し群;Metformin:メトホルミン投与群
以下、上記知見に基づき完成した本発明の実施の形態を、実施例を挙げながら詳細に説明する。なお、本発明の目的、特徴、利点、及びそのアイデアは、本明細書の記載により、当業者には明らかであり、本明細書の記載から、当業者であれば、容易に本発明を再現できる。以下に記載された発明の実施の形態及び具体的に実施例などは、本発明の好ましい実施態様を示すものであり、例示又は説明のために示されているのであって、本発明をそれらに限定するものではない。本明細書で開示されている本発明の意図並びに範囲内で、本明細書の記載に基づき、様々な改変並びに修飾ができることは、当業者にとって明らかである。
==眼球長伸長抑制剤硝子体腔長伸長抑制剤、及び眼軸長伸長抑制剤の有効成分==
本発明にかかる眼球長伸長抑制剤、硝子体腔長伸長抑制剤、及び眼軸長伸長抑制剤は、それぞれ眼球長伸長抑制効果、硝子体腔長伸長抑制効果、及び眼軸長伸長抑制効果を有し、下記構造式を有する化合物またはその薬学的に受容できる塩を有効成分として含有する。
(式中、R及びRは、水素、及びフェニル置換してもよいC1−6アルキル基から独立して選択される基である。)
なお、フェニル置換するためのフェニル基は、アルキル基のいずれの水素と置換されてもよく、アルキル基中で置換される個数は限定されないが、1つのアルキル基中で1〜2個であることが好ましい。
本化合物は、メトホルミン、ブホルミン、フェンホルミン、またはそれらの塩であることが好ましく、メトホルミン塩酸塩であることが最も好ましい。
これらの化合物は、全て公知の方法で容易に化学合成可能である。
この化合物は、その眼球長伸長抑制効果から、近視予防剤または近視進行抑制剤として使用することができる。
==本発明に係る薬剤の構成==
本発明に係る薬剤はまた、有効成分の他、必要に応じて、一般に用いられる各種成分をさらに含み得るものであり、例えば、1種以上の医薬的に許容され得る賦形剤、崩壊剤、希釈剤、滑沢剤、着香剤、着色剤、甘味剤、矯味剤、懸濁化剤、湿潤剤、乳化剤、分散剤、補助剤、防腐剤、緩衝剤、結合剤、安定剤、コーティング剤などを含み得る。
剤形は、特に限定されず、種々の剤形、例えば、経口投与のためには、錠剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤、丸剤、液剤、乳剤、懸濁液、溶液剤、酒精剤、シロップ剤、エキス剤、エリキシル剤とすることができる。非経口剤としては、例えば、皮下注射剤、静脈内注射剤、筋肉内注射剤、腹腔内注射剤などの注射剤;経皮投与または貼付剤、軟膏またはローション;口腔内投与のための舌下剤、口腔貼付剤;ならびに経鼻投与のためのエアゾール剤;坐剤とすることができるが、これらには限定されない。これらの製剤は、製剤工程において通常用いられる公知の方法により製造することができる。また本発明に係る薬剤は、持続性または徐放性剤形であってもよい。
本発明に係る薬剤に含有される有効成分の量は、該有効成分の用量範囲や投薬の回数などにより適宜決定できる。
==本発明に係る薬剤の使用方法==
本発明に係る薬剤は、眼球長伸長抑制効果を有するので、近視予防剤または近視進行抑制剤として用いることができる。
例えば、近視予防剤は、近視を有しない正常個体に投与することにより、その個体が近視になることを予防できる。また、近視進行抑制剤は、いったん近視になった個体(ヒトの場合は患者と呼ばれる)に投与することにより、その近視の進行を抑制できる。
ここで、本発明に係る薬剤を投与する個体の動物種は特に限定されず、脊椎動物でもよいが、ほ乳類であることが好ましく、ヒトであることが最も好ましい。
本発明に係る薬剤の投与経路は、全身投与または局所投与のいずれも選択することができる。また、経口経路、非経口経路のいずれによっても投与できる。非経口経路としては、通常の静脈内投与、動脈内投与の他、皮下、皮内、筋肉内などへの投与を挙げることができるが、投与が容易なことから、経口投与が好ましい。
なお、本発明に係る薬剤の用量範囲は特に限定されず、含有される成分の有効性、投与形態、投与経路、疾患の種類、対象の性質(体重、年齢、病状および他の医薬の使用の有無など)、および担当医師の判断など応じて適宜選択されるが、ヒト成人には1日500〜2250mg、好ましくは750〜1500mgを投与するのが好ましい。上記投与量は1日1回〜数回に分けて投与することができる。
==アンチ・エイジング剤を含む近視予防剤または近視進行抑制剤==
メトホルミンはmTORを阻害することによって、アンチ・エイジング機能を発揮することが知られている。従って、本発明の近視予防剤または近視進行抑制剤は、アンチ・エイジング剤を含んでもよい。アンチ・エイジング剤は特に限定されないが、ラパマイシン、レスベラトロール、ケルセチン、イコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサ塩酸(DHA)、スタチン、アンギオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬、アンギオテンシン受容体拮抗薬(ARB)、アスタキサンチン、アントシアニン、EGCG (epigallocatechin−3−gallate)、コエンザイムQ10、スペルミン、スペルミジン、ニコチンアミドリボシド、ニコチンアミドモノヌクレオチド、SS31、グルコサミン、イソフラボンなどが例示できる。
==近視予防剤または近視進行抑制剤の評価方法==
本発明にかかる評価方法は、近視予防剤または近視進行抑制剤の評価方法であって、ヒヨコに対し、下記構造式を有する化合物またはその薬学的に受容できる塩を投与する工程と、そのヒヨコの全眼球長、硝子体腔長、または眼軸長を測定する工程と、を含む。
(式中、R〜Rは、それぞれ、水素、及びフェニル置換してもよいC1−6アルキル基から独立して選択される基である。R〜Rは、全て水素であってもよい。)なお、フェニル置換するためのフェニル基は、アルキル基のいずれの水素と置換されてもよく、アルキル基中で置換される個数は限定されないが、1つのアルキル基中で1〜2個であることが好ましい。
ヒヨコは、近視進行のモデルであってもよい。ヒヨコの近視進行のモデルの作製方法は、従来知られた方法を用いればよく、ヒヨコの片目または両目を遮蔽すると、その遮蔽した眼が近視になる。従って、全眼球長、硝子体腔長、または眼軸長は、その遮蔽した眼について測定される。
==近視予防剤または近視進行抑制剤のスクリーニング方法==
本発明にかかるスクリーニング方法は、近視予防剤または近視進行抑制剤のスクリーニング方法であって、ヒヨコに対し、下記構造式を有する化合物またはその薬学的に受容できる塩を投与する工程と、そのヒヨコの全眼球長、硝子体腔長、または眼軸長を測定し、第1の測定結果を得る工程と、第1の測定結果を、下記構造式を有する化合物またはその薬学的に受容できる塩を投与していない対照のヒヨコの全眼球長、硝子体腔長、または眼軸長を測定して得られた第2の測定結果と比較する工程と、第1の測定結果が第2の測定結果より長さが有意に短い化合物またはその塩を特定する工程と、特定した化合物またはその塩を近視予防剤または近視進行抑制剤とする工程と、を含む。
(式中、R〜Rは、それぞれ、水素、及びフェニル置換してもよいC1−6アルキル基から独立して選択される基である。R〜Rは、全て水素であってもよい。)なお、フェニル置換するためのフェニル基は、アルキル基のいずれの水素と置換されてもよく、アルキル基中で置換される個数は限定されないが、1つのアルキル基中で1〜2個であることが好ましい。
ヒヨコは、近視進行のモデルであってもよい。ヒヨコの近視進行のモデルの作製方法は、従来知られた方法を用いればよく、ヒヨコの片目または両目を遮蔽すると、その遮蔽した眼が近視になる。従って、全眼球長、硝子体腔長、または眼軸長は、その遮蔽した眼について測定される。
<実施例1>
ヒヨコは、片目を透明半球で覆うと、約1週間でその眼(遮蔽眼)が近視化することが知られており、近視進行のモデルとして用いられている(たとえば、Seko et al., Invest. Ophthalmol. Vis. Sci. May 1995 vol. 36 no. 6 1183-1187参照)。
生後2日目のヒヨコ(ホワイトレグホン種)合計23羽を片眼遮蔽し、以下の4群にわけた。なお、メトホルミンとして、メトホルミン塩酸塩である1,1-Dimethylbiguanide hydrochloride (Sigma-Aldrich社)を用いた。なお、投与量はニワトリでのメトホルミン経口投与の既報(Ashwell C.M, et al. Poult Sci, 2003)で300-600mg/kg/dayの投与をしており、その投与量を参考とした。
(A)薬剤投与無し(5羽、以下投与無し群)
(B)メトホルミン250 mg/kg/日、7日間連続投与(6羽、以下250 mg/kg/日投与群)
(C)メトホルミン500 mg/kg/日、7日間連続投与(6羽、以下500 mg/kg/日投与群)
(D)メトホルミン1000mg/kg/日、7日間連続投与(6羽、以下1000mg/kg/日投与群)
片眼遮蔽のまま1週間、上記条件で飼育後、ヒヨコの眼球を摘出しノギスで全眼球長を測定した。結果の平均値を表1に示す。なお、硝子体腔長および眼軸長も測定し、それらの平均値を表2に示す。なお、統計処理には、Tukey HSD検定を用いた。
その結果、平均全眼球長は、遮蔽眼では、投与無し群と比べて他の全ての投与群には有意な(p<0.05)眼球長伸長抑制効果があった。また、非遮蔽眼でもそれぞれ9.68mm, 9.17mm, 9.17mm, 8.98mmとなり、投与無し群と比べ、250 mg/kg/日投与群及び500 mg/kg/日投与群では、眼球長伸長抑制傾向にあり、1000mg/kg/day投与群では有意に(p<0.05)眼球長伸長抑制効果があった。一方、硝子体腔長および眼軸長は、投与群と投与無し群では有意差を認めなかったが、硝子体腔長・眼軸長伸長抑制の可能性がある。
<実施例2>
生後2日目のヒヨコ(ホワイトレグホン種)合計17羽を片眼遮蔽して生後5日目まで飼育し、以下の2群にわけた。なお、メトホルミンは実施例1と同じものを用いた。
(A)生理食塩水投与、薬剤投与無し(8羽、以下投与無し群)
(B)メトホルミン(500 mg/kg/日)含有生理食塩水を、6日目から毎朝連続投与(9羽、以下500 mg/kg/日投与群)
片眼遮蔽のまま7日間、上記条件で飼育後、ヒヨコの眼球を摘出し、ノギスで硝子体腔長および眼軸長を測定し、B-mode解析を行った。それらの結果をそれぞれ図1及び図2に示す。なお、統計処理には、Mann-Whitney U testを用いた。
その結果、図1及び図2に示すように、硝子体腔長は、遮蔽眼では非遮蔽眼と比べて有意に(p<0.05)伸長した。そして、遮蔽眼でも非遮蔽眼も、メトホルミンには有意な硝子体腔長及び眼軸長伸長抑制効果があった。
<結論>
このように、メトホルミンは、眼球長伸長抑制効果を有し、近視予防剤及び近視進行抑制剤として有効である。
すなわち、メトホルミン、ブホルミン、フェンホルミンを含む、下記構造式を有する化合物またはその薬学的に受容できる塩は、近視予防剤及び近視進行抑制剤として有効である。
(式中、R及びRは、水素、及びフェニル置換してもよいC1−6アルキル基から独立して選択される基である。)
また、メトホルミンは、硝子体腔長伸長抑制効果及び眼軸長伸長抑制効果も有する。
本発明によって、近視予防剤及び近視進行抑制剤を提供することができるようになった。

Claims (5)

  1. メトホルミン、ブホルミン、またはフェンホルミンまたはその薬学的に受容できる塩を有効成分として含有する眼球長伸長抑制剤。
  2. メトホルミン、ブホルミン、またはフェンホルミンまたはその薬学的に受容できる塩を有効成分として含有する近視予防剤。
  3. メトホルミン、ブホルミン、またはフェンホルミンまたはその薬学的に受容できる塩を有効成分として含有する近視進行抑制剤。
  4. 近視予防剤または近視進行抑制剤の評価方法であって、ヒヨコに対し、下記構造式を有する化合物またはその薬学的に受容できる塩を投与する工程と、前記ヒヨコの全眼球長、硝子体腔長、または眼軸長を測定する工程と、を含む評価方法。
    (式中、R1〜R7は、それぞれ、水素、及びフェニル置換してもよいC1−6アルキル基から独立して選択される基である。)
  5. 近視予防剤または近視進行抑制剤のスクリーニング方法であって、ヒヨコに対し、下記構造式を有する化合物またはその薬学的に受容できる塩を投与する工程と、前記ヒヨコの全眼球長、硝子体腔長、または眼軸長を測定し、第1の測定結果を得る工程と、第1の測定結果を、前記化合物またはその塩を投与していない対照のヒヨコの全眼球長、硝子体腔長、または眼軸長を測定して得られた第2の測定結果と比較する工程と、第1の測定結果が第2の測定結果より長さが有意に短い化合物またはその塩を特定する工程と、特定した化合物またはその塩を近視予防剤または近視進行抑制剤とする工程と、を含むスクリーニング方法。
    (式中、R1〜R7は、それぞれ、水素、及びフェニル置換してもよいC1−6アルキル基から独立して選択される基である。)
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