JP6781434B2 - 含フッ素重合体 - Google Patents
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Description
項1.式(A):
で表される1種以上のエチレン系単量体(A)に由来する単量体単位(a)及び
式(B):
で表される1種以上の含フッ素エチレン系単量体(B)に由来する単量体単位(b)
を含む含フッ素重合体であって、
その主鎖の両末端及び側鎖の末端の少なくともいずれか1つの末端に、連続した前記単量体単位(b)からなるブロックBを有する含フッ素重合体。
項2.式(1):
(a)は前記と同意義を表し、
(b1)、(b2)及び(b3)はそれぞれ同一又は異なって、前記(b)を表し、
nは1以上の整数を表し、
m1、m2及びm3はそれぞれ同一又は異なって、0以上の整数を表し、
m1及びm2のうち少なくとも一個は2以上の整数を表す。]
で表される、項1に記載の含フッ素重合体。
項3.前記式(1)中、m3が0である、項2に記載の含フッ素重合体。
項4.環Bが、1個以上の置換基を有していてもよい単環式アリール基又は1個以上の置換基を有していてもよい多環式アリール基である、項1〜3のいずれかに記載の含フッ素重合体。
項5.エチレン系単量体(A)が、パーフルオロアルケンである、項1〜4のいずれかに記載の含フッ素重合体。
項6.環Bが、酸素原子、窒素原子、及び硫黄原子からなる群より選択される少なくとも1個のヘテロ原子を環構成原子として有する、1個以上の置換基を有していてもよい芳香環基である、項1〜5のいずれかに記載の含フッ素重合体。
項7.環Bが、1個の窒素原子を環構成原子として有する、1個以上の置換基を有していてもよい芳香環基である、項1〜6のいずれかに記載の含フッ素重合体。
項8.環Bが、置換基としてエステル基、カルボキシル基、シアノ基、アルコキシ基、フェニル基、ヒドロキシル基、-SiR(Rは、1個以上の置換基を有していてもよいアルキル基、1個以上の置換基を有していてもよいアルコキシ基、1個以上の置換基を有していてもよいフェニル基又はヒドロキシル基)及びハロゲン元素からなる群より選択される少なくとも一種の基を有する芳香環基である、項1〜7のいずれかに記載の含フッ素重合体。
本発明の含フッ素重合体は、
式(A):
で表される1種以上のエチレン系単量体(A)(以下、本明細書において「単量体(A)」ということがある。)に由来する単量体単位(a)及び
式(B):
で表される1種以上の含フッ素エチレン系単量体(B)(以下、本明細書において「単量体(B)」ということがある。)に由来する単量体単位(b)を含む含フッ素重合体であって、その主鎖の両末端及び側鎖の末端の少なくともいずれか1つの末端に、連続した前記単量体単位(b)からなるブロックBを有する。
式(1):
(a)は前記と同意義を表し、
(b1)、(b2)及び(b3)はそれぞれ同一又は異なって、(b)を表し、
nは1以上の整数を表し、
m1、m2及びm3はそれぞれ同一又は異なって、0以上の整数を表し、
m1、m2及びm3のうち少なくとも一個は2以上の整数を表す。]
で表される含フッ素重合体であることが好ましい。
m1及びm2は0以上の整数であって、いずれか一個は2以上であり、
n1〜n4は、0以上の整数であって、それらの合計は2以上であり、
a1は、-CH2CF2-を表し、
a2は、-CF2CF2-を表し、
a3は、-CF2C(CF3)- を表し、
a4は、-CF2CF(OCF3)- を表し、
前記式(2)における構成単位(b1)及び(b2)は、それぞれ同一又は異なって、以下の式(B-1):
n1及びn3は同一又は異なって、1以上の整数を表し、
m1及びm2は同一又は異なって、0以上の整数を表し、
m1及びm2のいずれかは2以上の整数を表す。]
で表される構造、式(2-2):
n2及びn4は同一又は異なって、1以上の整数を表し、
m1及びm2は同一又は異なって、0以上の整数を表し、
m1及びm2のいずれかは2以上の整数を表す。]
で表される構造、式(2-3):
n2は、2以上の整数を表し、
m1及びm2は同一又は異なって、0以上の整数を表し、
m1及びm2のいずれかは2以上の整数を表す。]
で表される構造、式(2-4):
n2及びn3は同一又は異なって、1以上の整数を表し、
m1及びm2は同一又は異なって、0以上の整数を表し、
m1及びm2のいずれかは2以上の整数を表す。]
で表される構造、式(2-5):
n2及びn4は同一又は異なって、1以上の整数を表し、
m1及びm2は同一又は異なって、0以上の整数を表し、
m1及びm2のいずれかは2以上の整数を表す。]
で表される構造、式(2-6):
n1及びn3は同一又は異なって、1以上の整数を表し、
m1及びm2は同一又は異なって、0以上の整数を表し、
m1及びm2のいずれかは2以上の整数を表す。]
で表される構造、式(2-7):
n1及びn3は同一又は異なって、1以上の整数を表し、
m1及びm2は同一又は異なって、0以上の整数を表し、
m1及びm2のいずれかは2以上の整数を表す。]
で表される構造、式(2-8):
n1及びn3は同一又は異なって、1以上の整数を表し、
m1及びm2は同一又は異なって、0以上の整数を表し、
m1及びm2のいずれかは2以上の整数を表す。]
で表される構造、式(2-9):
n1及びn4は同一又は異なって、1以上の整数を表し、
m1及びm2は同一又は異なって、0以上の整数を表し、
m1及びm2のいずれかは2以上の整数を表す。]
で表される構造等が挙げられる。
n1、n2及びn5は同一又は異なって、1以上の整数を表し、
m1及びm2は同一又は異なって、0以上の整数を表し、
m1及びm2のうち少なくとも一個は2以上の整数を表し、
m3は、2以上の整数を表す。]
で表される構造、及び式(1-2):
Rfは、炭素数1〜3のパーフルオロアルキル基を表し、
n1、n6及びn7は同一又は異なって、1以上の整数を表し、
m1及びm2は同一又は異なって、0以上の整数を表し、
m1及びm2のうち少なくとも一個は2以上の整数を表し、
m3は、2以上の整数を表す。]
で表される構造の含フッ素重合体等が挙げられる。
本発明の含フッ素重合体の単量体単位(a)を与えるエチレン系単量体(A)は、以下の式(A):
R1、R2、R3及びR4は前記と同意義を表す。]
で表される。
で表される化合物が好ましい。
で表される化合物等が好ましい。
CH2=CH-Rf (A-3)
[式中Rfはパーフルオロアルキル基を表す。]
で表される化合物が挙げられ、より具体的には例えば、CH2=CH-C6F13、CH2=CH-C4F9、CH2=CH-C2F5、CH2=CH-C8F17等が挙げられる。
CF2-CF(-O-(CF2-CF(CF2X3))b-Oc-(CFR)d-(CFR)e-(CF2)f-SO3H (A-4)
[式中、Rはそれぞれ独立して、ハロゲン原子又は炭素数1以上10以下のパーフルオロアルキル基を表し、
X3はハロゲン原子又は炭素数1〜3のパーフルオロアルキル基を表し、
bは0〜8の整数であり、cは0又は1であり、
d、e及びfはそれぞれ独立して0〜6の整数(但し、d+e+f>0)である。]
で表される化合物が挙げられ、より具体的には例えば、CF2=CF-OCF2CF(CF3)OCF2CF2-SO2H、CF2=CF-OCF2CF2SO3H等が挙げられる。
CF2=CF-O-(CF2CF(CF3)O)m(CF2)n-CN (A-5)
[式中、mは0〜5の整数であり、nは1〜3の整数である。]
で表される化合物が挙げられ、より具体的には例えば、CF2=CF-OCF2CF(CF3)OCF2CF2CN等が挙げられる。
CX2=CX-Rf-CH2RI (A-6)
[式中、
Xは水素原子、フッ素原子又はCH3を表し、
Rfはフルオロアルキレン基、フルオロポリオキシアルキレン基又はパーフルオロポリオキシアルキレン基を表し、
Rは水素原子又はCH3を表す。]
で表されるヨウ素含有単量体、下記式(A-7):
CF2=CFO(CF2CF(CF3))m-O-(CF2)n-Br (A-7)
[式中、
mは0〜5の整数であり、nは1〜3の整数である。]
で表される単量体等が挙げられる。
本発明の含フッ素重合体の単量体単位(b)を与える含フッ素エチレン系単量体(B)は、以下の式(B):
で表される。
本発明の含フッ素重合体は、例えば、以下に説明する方法又はこれに準じる方法によって製造できる。
本発明の含フッ素重合体は、前記単量体単位(a)の繰り返しを含む主鎖の両末端及び側鎖の末端の少なくともいずれか1つの末端にハロゲン原子、チオカルボニル基を有する基、官能基が結合したテルル原子を有する単量体単位(a)の繰り返しを含む重合体Zaに、必要に応じてpHを調整した状態で、(1)一電子還元剤、公知のラジカル開始剤、遷移金属触媒、及び有機触媒からなる群より選択される1種以上の存在下、並びに/又は(2)光照射下に、前記単量体(B)を反応させることによって製造することができる。
(Y1)nH2-nS2O4 (3)
[式中、
Y1は1価もしくは2価の金属イオン(例:Na)又はアンモニウムイオンを表し、
nは0〜2の整数である。]
で表される硫黄化合物、二価の鉄塩、及びアミン化合物[例:ポリアミン]が挙げられる。
本発明の含フッ素重合体のうち、単量体単位(a)がテトラフルオロエチレンに由来する単量体単位である含フッ素重合体は、エチレン系単量体(A)としてのテトラフルオロエチレン、及び含フッ素エチレン系単量体(B)を重合させることを含む製造方法により、製造できる。
重合開始剤の存在下、及び溶媒中で、テトラフルオロエチレンを重合させる第1重合反応を反応させて活性ポリテトラフルオロエチレン重合中間体を得る段階A、及び
段階Aで得られた活性ポリテトラフルオロエチレン重合中間体の存在下で、含フッ素エチレン系単量体(B)を重合させて、単量体単位(a)がテトラフルオロエチレンに由来する単量体単位である含フッ素重合体を得る段階B
を含む製造方法であることができる。
前記重合開始剤の例は、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスイソヴァレロニトリル、ベンゾイルパーオキシド、ジ−t−ブチルパーオキシド、ラウリルパーオキシド、クメンヒドロパーオキシド、t−ブチルパーオキシピバレート、ジイソプロピルパーオキシジカーボネートを包含する。
前記重合開始剤は、例えば、テトラフルオロエチレンの100gに対し、0.001g〜5gの量で好適に用いることができる。
前記溶媒の例は、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、イソオクタン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、石油エーテル、市販の石油系溶剤(例:EXXSOL D40、及びISOPER E[いずれも、商品名、エクソンモービル社])、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸t−ブチル、イソプロピルアルコール、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、p−クロロベンゾトリフルオライド、1,1,2,2−テトラクロロエタン、1,1,1−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、パークロロエチレン、テトラクロロジフルオロエタン、トリクロロトリフルオロエタン、1,3-bis(トリフルオロメチル) ベンゼン、HFE7000、HFE7100、HFE7200、HFE7300、パーフルオロヘキサン及びAK−225などのCFC溶媒を包含する。
当該溶媒は、1種、又は2種以上の組み合わせであることができる。
前記溶媒は、例えば、テトラフルオロエチレンの100gに対し、100g〜500kgの量で好適に用いることができる。
段階Aの反応温度は、好適に−50〜150℃の範囲内であることができる。
段階Aの反応時間は、好適に0.1〜48時間の範囲内であることができる。
段階Aの反応は、好適に、撹拌しながら実施できる。
段階Aにより、活性ポリテトラフルオロエチレン重合中間体が得られる。
段階Bの実施において、所望により、前記反応容器内の気相部分に残ったテトラフルオロエチレンを除去してもよい。
段階Bにおいては、含フッ素エチレン系単量体(B)を、テトラフルオロエチレンの100gに対し、含フッ素エチレン系単量体(B)を0.01g〜100gの量で好適に用いることができる。
段階Bの反応温度は、好適に−50〜100℃の範囲内であることができる。
段階Bの反応時間は、好適に0.1〜48時間の範囲内であることができる。
段階Bの反応は、好適に、撹拌しながら実施できる。
(1)NMR:
1H−NMR測定条件:400 MHz(テトラメチルシラン=0 ppm)
19F−NMR測定条件:376 MHz(トリクロロフルオロメタン=0 ppm)
(2)ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC):
数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により、東ソー(株)製のGPC HLC−8020を用い、Shodex社製のカラム(GPC KF−801を1本、GPC KF−802を1本、GPC KF−806Mを2本直列に接続)を使用し、溶媒としてテトラヒドロフラン(THF)を流速1 ml/分で流して測定したデータよりポリスチレン換算して算出する。なお、このGPC測定でのポリスチレン換算の分子量の測定誤差は約±300である。
3Lオートクレーブに、純水(1500 g)、20重量%のパーフルオロオクタン酸アンモニウム水溶液(22 g)を供給した。系内を不活性ガスで置換し、減圧状態にした後、内温を80℃にし、内圧が0.73 MPaになるまでHFPを供給し、さらに内圧が1.5 MPaになるまでVdFを供給した。その後、撹拌下、1,4-ジヨードオクタフルオロブタン(12.6 g、27.8 mmol)、水(8 g)に溶解させた過硫酸アンモニウム(APS)40 mgを加え、重合を開始させた。VdF/HFP混合モノマー(VdF/HFP=78/22(モル%),417 g)を連続的に供給した。途中、重合開始2時間後にAPS 66 mg、4時間後にAPS 80 mg、7時間後にAPS 96 mgを水8 gに溶解させた水溶液を系内に仕込んだ。反応時間は10時間であった。得られた乳濁液の重量は1900 g、ポリマー濃度が20重量%であった。
6Lオートクレーブに、純水(3000 g)、パーフルオロオクタン酸アンモニウム(30 g)、炭酸アンモニウム(0.276 g)を供給した。系内を不活性ガスで置換し、減圧状態にした後、内圧が0.55 MPaG(50℃下)になるまでパーフルオロメチルビニルエーテル(PMVE)を供給した。続いて、CF4を0.63MPaGとなるまで、さらにTFEを0.83MPaGとなるまで供給した。その後、水(5 g)に溶解させた過硫酸アンモニウム(APS)1.975 gを加え、重合を開始させた。TFEとPMVEを重量比1:1の比で連続供給することで、重合圧力を一定に保って重合を行った。TFEとPMVEを合計30 g添加した時点で、2-ヨードヘプタフルオロプロパン(5.40 g)を添加した。反応開始から12時間後、水(2 g)に溶解させた過硫酸アンモニウム(APS)0.411 gを追加添加した。反応開始から19時間後、重合を終了した。得られた乳濁液(1290 g)から主鎖片末端に−CF2Iを有するTFE/PMVE共重合体(168 g)を単離精製した。得られたTFE/PMVE共重合体の共重合組成比は19F-NMRの測定によりTFE/PMVE=62.5/37.5(モル%)であった。また、ムーニー粘度測定より平均分子量は75000であった。
製造例1、及び2、実施例1、及び7、並びに比較例1、及び2で、それぞれ合成したブロックポリマーについてTG/DTA測定を行い、主鎖中にポリトリフルオロスチレンブロックを含む場合、及びポリスチレンブロックを含む場合について、それぞれ熱的安定性を評価した。当該TG/DTA測定の結果(分解開始温度)を下記表1、及び表2に示す。これらの表に示した結果から、重合後に生じる主鎖がパーフルオロアルキル骨格となるトリフルオロスチレン骨格を活用することで、高い耐熱性を有するポリマーが得られていること、が確認された。
後記の試料調製方法、及び測定方法により、製造例2及び実施例7でそれぞれ合成したポリマーについてヘキサンデカンに対する接触角測定を行い、主鎖中にポリトリフルオロスチレンブロックが導入された場合とそうでない場合について、それぞれ親油性を評価した。当該接触角測定の結果(親油性)を後記表3に示す。この表に示した結果から、重合後の主鎖にポリトリフルオロスチレン骨格が導入されている場合、そうでない場合に比べて、同程度の耐熱性を持ちながらもより親油性が高いことが確認された。
・試料調製方法:供試するポリマーを、0.1wt%の濃度となる様に、ClCF2-CFCl-C2F5に溶解させてポリマー溶液を調製した。このポリマー溶液をカバーガラス上に滴下し、及びドラフト内で風乾した後、100℃で2時間送風乾燥させることで、ポリマーの膜を調製した。
・測定方法:前記試料調製方法で得られたポリマーの膜に、ヘキサデカン(2μL)を滴下して21時間静置した後の接触角を測定した。
固体19F−NMR:δF −60, −75, −87, −110〜113, −115, ‐119, ‐125〜137ppm
固体19F NMR測定により、得られたフッ素樹脂中のCF2=CF−OC2F4CH2I由来骨格は9.3モル%であることが分かった。
固体19F−NMR:δF −57, −80, −107, −112, −119, −135ppm
得られたグラフト重合体を重クロロホルム中に分散させて1H NMRおよび19F NMR測定を行った。1H NMRチャート上では芳香族領域(8.4-5.0 ppm)にブロードなピークが観測され、及び19F NMRチャート上で原料ポリマー由来の構造が確認された。これらにより、トリフルオロスチレンがグラフト重合していることが確認された。
固体19F NMR測定により、得られた重合体中のポリトリフルオロスチレン骨格の割合は60mоl%であった。
19F NMR(CDCl3):
δF −53,−55,−81,−82,−85,−90,−92,−94〜−118(br),−122,−126,−131,−160〜−188(br)ppm
固体19F NMR:δF −78,−107,−119,−171ppm
反応容器中に製造例3で製造した原料ポリマー(250mg)、ジメチルスルホキシド(0.150mL)、ClCF2−CFCl−C2F5(2.85mL)、15−クラウン−5−エーテル(67mg)及びトリフルオロスチレン(3.00g)を加えて、反応容器内を十分に窒素置換した。この状態で亜ジチオン酸ナトリウム(49.6mg)を加え、50℃で19時間加熱攪拌した。得られた反応混合物を、各種媒体を用いた洗浄操作によって精製し、目的のグラフト重合体(464mg)を得た。
得られたグラフト重合体を重クロロホルム中に分散させて1H NMRおよび19F NMR測定を行った。1H NMRチャート上では芳香族領域にブロードなピークが観測され、及び19F NMRチャート上では原料ポリマー由来の構造が確認された。これらにより、トリフルオロスチレンがグラフト重合していることが確認された。また、元素分析の結果からヨウ素元素が2.5wt%含まれており、当該グラフト重合体において、側鎖にヨウ素原子を持つユニットが3.9mol%残っていることが分かった。
固体19F NMR測定により、得られた重合体中のポリトリフルオロスチレン骨格の割合は46mоl%であることが分かった。
固体19F NMR:δF −79,−108,−119,−171ppm
製造例3及び実施例12で、それぞれ合成したブロックポリマーについてTG/DTA測定を行い、グラフト鎖中にポリトリフルオロスチレンブロックを含む場合について、熱的安定性を評価した。当該TG/DTA測定の結果(0.1%及び1%重量減少温度)を下記表4に示す。この結果から、重合後に生じるグラフト鎖中の主鎖骨格がパーフルオロアルキル骨格となるトリフルオロスチレン骨格を活用することで、原料として用いたパーフルオロポリマーと同程度の耐熱性を有するポリマーが得られていること、が確認された。
Claims (6)
- 式(A):
1種以上のエチレン系単量体(A)に由来する単量体単位(a)及び
式(B):
1種以上の含フッ素エチレン系単量体(B)に由来する単量体単位(b)
を含む含フッ素重合体であって、
その主鎖の両末端及び側鎖の末端の少なくともいずれか1つの末端に、連続した複数の前記単量体単位(b)からなるブロックB、及び
連続した複数の前記単量体単位(a)からなるブロックA
を有する含フッ素重合体。 - 環Bが、1個以上の置換基を有していてもよい単環式アリール基又は1個以上の置換基を有していてもよい多環式アリール基である、請求項1に記載の含フッ素重合体。
- エチレン系単量体(A)が、パーフルオロアルケンである、請求項1〜2のいずれかに記載の含フッ素重合体。
- 環Bが、酸素原子、窒素原子、及び硫黄原子からなる群より選択される少なくとも1個のヘテロ原子を環構成原子として有する、1個以上の置換基を有していてもよい芳香環基である、請求項1〜3のいずれかに記載の含フッ素重合体。
- 環Bが、1個の窒素原子を環構成原子として有する、1個以上の置換基を有していてもよい芳香環基である、請求項1〜4のいずれかに記載の含フッ素重合体。
- 環Bが、置換基としてエステル基、カルボキシル基、シアノ基、アルコキシ基、フェニル基、ヒドロキシル基、-SiR(Rは、1個以上の置換基を有していてもよいアルキル基、1個以上の置換基を有していてもよいアルコキシ基、1個以上の置換基を有していてもよいフェニル基又はヒドロキシル基)及びハロゲン元素からなる群より選択される少なくとも一種の基を有する芳香環基である、請求項1〜5のいずれかに記載の含フッ素重合体。
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