JP6781348B2 - 既定ルートトレース車両 - Google Patents

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Description

本発明は、予め決められた経路(predetermined route)をトレースして走行する既定ルートトレース車両(predetermined route tracing vehicle)に関する。
従来、車両の位置を推定する装置として、測位衛星システム(GNSS:Global Navigation Satellite System)がある。一般的なGNSSは、位置推定の精度が低い。そこで、例えば特許文献1のように、GNSSによる位置推定の精度を上げるために、GNSSで取得した情報とは別の情報である慣性情報が使われる。そのため、GNSSを用いた場合、位置推定の精度を上げるために情報量が多く、処理負荷が高い。また、従来、車両の位置を推定する他の装置として、特許文献2の装置がある。特許文献2の装置は、GNSSに代えて、路面の画像データに基づいて車両の位置を推定している。特許文献2の装置は、ある走行可能なエリアの全ての道路の路面の画像情報に基づいて、車両の位置を推定する。そのため、特許文献2の装置を用いた場合、必要な情報量が多く、処理負荷が高い。
従来、予め決められた経路をトレースして走行する既定ルートトレース車両がある。従来の既定ルートトレース車両として、鉄道車両や、特許文献3に示すような電磁誘導式車両がある。一般的な鉄道車両は、予め決められた経路に沿って設けたレール上を走行する。レールは、予め決められた経路に沿って地面の上に事前に設置されている。鉄道車両は、レール上に配置された車輪によって、レール上を走行する。電磁誘導式車両は、予め決められた経路に沿って設けた電磁誘導線に沿って走行する。電磁誘導線は、予め決められた経路に沿って地中に事前に埋設されている。電磁誘導式車両は、電磁誘導線をセンサによって検出して、電磁誘導線上を走行する。そのため、鉄道車両や電磁誘導式車両は、トレースの精度が高い。また、鉄道車両や電磁誘導式車両は、車両の位置を推定していない。そのため、鉄道車両や電磁誘導式車両では、予め決められた経路のトレースの精度を確保するための制御の処理負荷が低い。その一方、鉄道車両や電磁誘導式車両では、予め決められた経路の変更の自由度は高い。
特開2018‐26002号公報 米国特許出願公開第2014/5932号明細書 特開平7−117664号公報
ここで、既定ルートトレース車両は、予め決められた経路をより正確にトレースして走行することが求められる。つまり、既定ルートトレース車両は、予め決められた経路のトレースの精度を確保しつつ、制御の処理負荷を低減することが求められる。その一方で、既定ルートトレース車両がトレースする予め決められた経路の変更が容易であることが求められる。つまり、既定ルートトレース車両は、トレースする予め決められた経路の変更の自由度を高めることが求められる。つまり、既定ルートトレース車両は、予め決められた経路のトレースの精度を確保する制御の処理負荷の増加を抑制しつつ、トレースする予め決められた経路の変更の自由度を高めることが求められている。
本発明は、予め決められた経路のトレースの精度を確保する制御の処理負荷の増加を抑制しつつ、トレースする予め決められた経路の変更の自由度を高めた既定ルートトレース車両を提供することを目的とする。
本願発明者らは、鉄道車両や電磁誘導線車両について、予め決められた経路のトレースの精度を確保する制御の処理負荷と予め決められた経路の変更の自由度の関係について検討した。一般的な鉄道車両は、予め決められた経路に沿って設けたレール上を走行する。レールは、予め決められた経路に沿って地面の上に設置されている。レールは、予め決められた経路に沿って連続して設置された鉄製の棒状体で形成される。レールは、車両の両輪が配置可能に2列で敷設される。鉄道車両は、レール上に配置された車輪によって、レール上を走行する。つまり、鉄道車両は、レール上のみをトレースする。鉄道車両は、車両の位置を推定していない。そのため、鉄道車両は、予め決められた経路のトレースの精度を確保するための制御の処理負荷が低い。その一方、鉄道車両の予め決められた経路の一部を変更したい場合には、例えば、地面に敷設されたレールの一部を取り除き、変更後の予め決められた経路に沿うように、新たなレールを敷設する。また、レールは、鉄道車両以外の車両が走行できない。そのため、鉄道以外の車両が走行する路面には、レールを設置することが難しい。つまり、レールを設置することができる場所が限られる。そのため、鉄道車両は、予め決められた経路の変更の自由度が低い。
電磁誘導式車両は、予め決められた経路に沿って設けた電磁誘導線に沿って走行する。電磁誘導線は、予め決められた経路に沿って地中に埋設されている。電磁誘導線は、予め決められた経路の始点から終点まで連続した1本の誘導線で形成される。電磁誘導式車両の底部に設けられたセンサが、電磁誘導線から発生される磁力線を検出する。そして、電磁誘導線車両は、センサの検出範囲に電磁誘導線が含まれるように、走行が制御される。つまり、電磁誘導式車両は電磁誘導線上をトレースする。電磁誘導線車両は、車両の位置を推定していない。そのため、電磁誘導式車両は、予め決められた経路のトレースの精度を確保するための制御の処理負荷が低い。その一方、電磁誘導線は、車両の底部に設けられたセンサで検出可能に地中に埋設される。電磁誘導式車両の予め決められた経路の一部を変更したい場合には、例えば、地中に埋設した電磁誘導線の一部または全部を取り除き、変更後の予め決められた経路に沿うように、新たな電磁誘導線を敷設する。そのため、電磁誘導式車両は、予め決められた経路の変更の自由度が低い。
そこで、本願発明者らは、鉄道車両や電磁誘導式車両以外の既定ルートトレース車両において、予め決められた経路のトレースの精度を確保するための制御の処理負荷の増加を抑制しながら、トレースする予め決められた経路の変更の自由度を高めることを検討した。本願発明者らは、既定ルートトレース車両が予め決められた経路をトレースするために必要な物を経路の路面に設置するのではなく、走行可能なエリアの一部における予め決められた経路の路面から取得した路面テクスチャ情報を使って、予め決められた経路をトレースする方法を思いついた。予め決められた経路を変更したい場合には、走行可能なエリアの一部における新たな予め決められた経路の路面テクスチャ情報を事前に取得すればよい。路面テクスチャ情報は、路面から取得する情報であるため、容易に取得できる。よって、鉄道車両や電磁誘導式車両と比較して、トレースする予め決められた経路の変更の自由度を高めることができる。また、走行可能なエリアの一部における予め決められた経路の予め決められた経路に沿った方向に連続する路面テクスチャ情報を取得すれば、予め決められた経路のトレースの精度を確保する制御の処理負荷の増加を抑制することができる。
(1)本発明の既定ルートトレース車両は、複数の車輪を備え、走行可能なエリアの一部における予め決められた経路をトレースして走行する既定ルートトレース車両であって、(A)前記複数の車輪の少なくとも1つを操舵する操舵装置と、(B)前記複数の車輪の少なくとも1つに駆動力または制動力の少なくともいずれか一方を付与する動力制御装置と、(C)前記既定ルートトレース車両が走行している路面から路面テクスチャ情報を検出する路面テクスチャ情報検出装置と、(D)前記予め決められた経路の前記予め決められた経路に沿った方向に連続する複数の路面テクスチャ情報であって事前に取得された複数の事前取得路面テクスチャ情報が記憶されており、前記既定ルートトレース車両の進行方向および前記既定ルートトレース車両の速度と、前記予め決められた経路における位置または前記複数の事前取得路面テクスチャ情報のうちのいずれか1つの前記事前取得路面テクスチャ情報とを、相互に関連付けた車両進行方向速度情報を事前に記憶し、前記既定ルートトレース車両の使用中に、前記路面テクスチャ情報検出装置で検出された前記予め決められた経路の前記路面テクスチャ情報を使用中路面テクスチャ情報として取得し、前記使用中路面テクスチャ情報と前記複数の事前取得路面テクスチャ情報のうちの少なくとも1つの前記事前取得路面テクスチャ情報とを比較して、その比較結果に基づいて、前記既定ルートトレース車両が前記予め決められた経路をトレースするように、前記車両進行方向速度情報を参照して、推定された前記予め決められた経路における前記既定ルートトレース車両の位置または前記複数の事前取得路面テクスチャ情報のうちのいずれか1つの前記事前取得路面テクスチャ情報に関連付けて記憶された前記既定ルートトレース車両の進行方向および前記既定ルートトレース車両の速度を設定し、設定された前記既定ルートトレース車両の進行方向および前記既定ルートトレース車両の速度に基づいて、前記操舵装置および前記動力制御装置を制御する制御装置と、を備えることを特徴とする。
この構成によると、既定ルートトレース車両は、複数の車輪を備える。既定ルートトレース車両は、走行可能なエリアの一部における予め決められた経路をトレースして走行する。既定ルートトレース車両の制御装置には、事前に取得された複数の事前取得路面テクスチャ情報が記憶されている。複数の事前取得路面テクスチャ情報は、予め決められた経路の予め決められた経路に沿った方向に連続する複数の路面テクスチャ情報である。複数の事前取得路面テクスチャ情報は、それぞれ、予め決められた経路における位置を示している。また、制御装置には、車両進行方向速度情報が事前に記憶されている。車両進行方向速度情報は、既定ルートトレース車両の進行方向および既定ルートトレース車両の速度と、予め決められた経路における位置または事前取得路面テクスチャ情報とを関連付けた情報である。また、制御装置は、既定ルートトレース車両の使用中に使用中路面テクスチャ情報を取得する。使用中路面テクスチャ情報は、路面テクスチャ情報検出装置で検出された予め決められた経路の路面テクスチャ情報である。制御装置は、使用中路面テクスチャ情報と複数の事前取得路面テクスチャ情報のうちの少なくとも1つの事前取得路面テクスチャ情報とを比較する。既定ルートトレース車両が、予め決められた経路に沿って走行している場合、使用中路面テクスチャ情報が、複数の事前取得路面テクスチャ情報のうちのいずれか1つの事前取得路面テクスチャ情報に含まれる情報とほぼ一致する情報を含む。制御装置は、事前取得路面テクスチャ情報が使用中路面テクスチャ情報に含まれる情報とほぼ一致する情報を含むかどうかを判断する。事前取得路面テクスチャ情報が使用中路面テクスチャ情報に含まれる情報とほぼ一致する情報を含む場合、制御装置は、その事前取得路面テクスチャ情報に基づいて、既定ルートトレース車両の位置を推定することができる。詳細には、制御装置は、使用中路面テクスチャ情報と事前取得路面テクスチャ情報とを比較して、予め決められた経路における既定ルートトレース車両の位置を推定する。複数の事前取得路面テクスチャ情報は、それぞれ予め決められた経路における位置の情報を含んでいてもよい。この場合は、車両進行方向速度情報は、既定ルートトレース車両の進行方向および既定ルートトレース車両の速度と、予め決められた経路における位置とを、相互に関連付けて、事前に制御装置に記憶される。または、複数の事前取得路面テクスチャ情報は、それぞれ予め決められた経路における位置の情報を含んでいなくてもよい。この場合は、車両進行方向速度情報は、既定ルートトレース車両の進行方向および既定ルートトレース車両の速度と、事前取得路面テクスチャ情報とを、相互に関連付けて、事前に制御装置に記憶される。つまり、制御装置は、比較結果に基づいて、予め決められた経路における既定ルートトレース車両の位置を推定することができる。
そして、制御装置は、比較結果に基づいて、既定ルートトレース車両の進行方向および既定ルートトレース車両の速度を設定する。具体的には、制御装置は、比較結果に基づいて推定された予め決められた経路における既定ルートトレース車両の位置を用いて、既定ルートトレース車両の進行方向および既定ルートトレース車両の速度を設定する。既定ルートトレース車両の進行方向および既定ルートトレース車両の速度は、既定ルートトレース車両が予め決められた経路をトレースするように設定される。そして、制御装置は、設定された既定ルートトレース車両の進行方向および既定ルートトレース車両の速度に基づいて、操舵装置および動力制御装置を制御する。操舵装置は複数の車輪の少なくとも1つを操舵する。動力制御装置は複数の車輪の少なくとも1つに駆動力または制動力の少なくともいずれか一方を付与する。そして、既定ルートトレース車両は、操舵装置により、設定された進行方向になるように制御される。また、既定ルートトレース車両は、動力制御装置により、設定された速度になるように制御される。詳細には、制御装置は、所定の事前取得路面テクスチャ情報に含まれる情報とほぼ一致する情報を含む使用中路面テクスチャ情報を取得すると、次のように動作する。制御装置は、車両進行方向速度情報を参照して、この事前取得路面テクスチャ情報に関連付けて事前に記憶された既定ルートトレース車両の進行方向および既定ルートトレース車両の速度を設定する。または、制御装置は、車両進行方向速度情報を参照して、この事前取得路面テクスチャ情報に含まれる予め決められた経路における位置に関連付けて事前に記憶された既定ルートトレース車両の進行方向および既定ルートトレース車両の速度を設定する。そして、本発明の既定ルートトレース車両は自動走行することができる。
ここで、複数の事前取得路面テクスチャ情報は、走行可能なエリアの一部における予め決められた経路の予め決められた経路に沿った方向に連続する複数の路面テクスチャ情報である。路面テクスチャ情報は、路面のテクスチャに関連する情報である。路面のテクスチャとは、路面の模様である。事前取得路面テクスチャ情報は、走行可能なエリアの一部における予め決められた経路を構成する道路の一部の路面テクスチャ情報である。そのため、複数の事前取得路面情報の情報量は比較的少ない。これにより、既定ルートトレース車両が予め決められた経路をトレースする精度を確保する制御の処理負荷の増加を抑制することができる。また、複数の事前取得路面テクスチャ情報は、事前に取得される。事前取得路面テクスチャ情報は、容易に取得しなおすことが可能である。これにより、既定ルートトレース車両がトレースする予め決められた経路の変更の自由度を高めることができる。
以上から、本発明は、予め決められた経路のトレースの精度を確保する制御の処理負荷の増加を抑制しながら、トレースする予め決められた経路の変更の自由度を高めた既定ルートトレース車両を提供することができる。
(2)本発明の1つの観点によると、本発明の既定ルートトレース車両は、上記(1)の構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。前記制御装置は、前記使用中路面テクスチャ情報を、前記複数の事前取得路面テクスチャ情報のうち、推定された前記既定ルートトレース車両の絶対位置に基づいて選択された前記事前取得路面テクスチャ情報と比較してもよい。
この構成によると、制御装置は、使用中路面テクスチャ情報を、複数の事前取得路面テクスチャ情報のうち、GNSS等で推定された既定ルートトレース車両の絶対位置に基づいて選択された事前取得路面テクスチャ情報と比較してもよい。例えば、制御装置は、使用中路面テクスチャ情報を、複数の事前取得路面テクスチャ情報のうち、既定ルートトレース車両の絶対位置に近い絶対位置の情報を有する事前取得路面テクスチャ情報のみと比較してもよい。

(3)本発明の1つの観点によると、本発明の既定ルートトレース車両は、上記(1)または(2)の構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。前記既定ルートトレース車両は、前記走行可能なエリアの一部における複数の前記予め決められた経路を走行するように構成されていてよい。
この構成によると、既定ルートトレース車両は、走行可能なエリアの一部における複数の予め決められた経路を走行するように構成される。例えば、上記(1)または(2)の構成に加えて、制御装置は、以下の構成を有する。制御装置は、第2の予め決められた経路の予め決められた経路に沿った方向に連続する複数の路面テクスチャ情報であって、事前に取得された第2の複数の事前取得路面テクスチャ情報が記憶されている。制御装置は、既定ルートトレース車両の使用中に、路面テクスチャ情報検出装置で検出された第2の予め決められた経路の路面テクスチャ情報を第2の使用中路面テクスチャ情報として取得する。制御装置は、第2の使用中路面テクスチャ情報と第2の複数の事前取得路面テクスチャ情報のうちの少なくとも1つの事前取得路面テクスチャ情報とを比較する。制御装置は、その比較結果に基づいて、既定ルートトレース車両が第2の予め決められた経路をトレースするように、既定ルートトレース車両の進行方向および既定ルートトレース車両の速度を設定する。制御装置は、設定された既定ルートトレース車両の進行方向および既定ルートトレース車両の速度に基づいて、操舵装置および動力制御装置を制御する。これにより、本発明の既定ルートトレース車両は、予め決められた経路および予め決められた経路と異なる第2の予め決められた経路を走行することができる。
(4)本発明の1つの観点によると、本発明の既定ルートトレース車両は、上記(1)〜(3)の構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。前記路面テクスチャ情報検出装置は、前記予め決められた経路の路面を撮像する撮像手段を含み、前記使用中路面テクスチャ情報は、前記撮像手段により検出されてよい。
この構成によると、路面テクスチャ情報検出装置は、撮像手段を含む。撮像手段は、予め決められた経路の路面を撮像する。制御装置は、撮像手段により検出された使用中路面テクスチャ情報を取得することができる。そして、制御装置は、撮像手段により検出された使用中路面テクスチャ情報と、事前取得路面テクスチャ情報とを比較することができる。
(5)本発明の1つの観点によると、本発明の既定ルートトレース車両は、上記(4)の構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。前記複数の事前取得路面テクスチャ情報は、前記撮像手段より検出されてよい。
この構成によると、撮像手段は、予め決められた経路の路面を撮像する。制御装置は、撮像手段により検出された複数の事前取得路面テクスチャ情報を事前に取得することができる。そして、制御装置は、撮像手段により検出された事前取得路面テクスチャ情報と使用中路面テクスチャ情報とを比較することができる。
(6)本発明の1つの観点によると、本発明の既定ルートトレース車両は、上記(4)または(5)の構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。前記既定ルートトレース車両は、前記路面テクスチャ情報以外の前記予め決められた経路の路面の画像情報であるテクスチャ情報以外路面画像情報を検出するテクスチャ情報以外撮像手段を更に有し、前記制御装置は、更に、前記テクスチャ情報以外撮像手段で検出された前記テクスチャ情報以外路面画像情報を取得し、前記テクスチャ情報以外路面画像情報に基づいて、前記既定ルートトレース車両が前記予め決められた経路をトレースするように前記既定ルートトレース車両の進行方向および前記既定ルートトレース車両の速度を設定してよい。
既定ルートトレース車両は、予め決められた経路のトレースの精度を確保するために、天候等の環境の変化に柔軟に対応することを検討した。本願発明者は、環境の変化への対応の柔軟性を向上させるために、既定ルートトレース車両が、撮像手段により予め決められた経路の路面テクスチャという車体に近い対象を検出し、テクスチャ情報以外撮像手段により予め決められた経路の路面テクスチャよりも車体から遠い対象とを検出することを思い付いた。つまり、本願発明者らは、予め決められた経路の路面テクスチャ情報を撮像手段で検出する技術と、予め決められた経路の路面テクスチャ以外の対象をテクスチャ情報以外撮像手段で検出する技術を組み合わせることを思い付いた。具体的には、積雪などの天候等の環境の変化によって、既定ルートトレース車両の使用中に、撮像手段で予め決められた経路の路面テクスチャ情報が検出できない場合がある。そのような場合であっても、制御装置が、路面テクスチャ情報以外の画像情報であるテクスチャ情報以外路面画像情報を、テクスチャ情報以外撮像手段により取得することができる場合がある。制御装置は、テクスチャ情報以外撮像手段から取得したテクスチャ情報以外路面画像情報に基づいて、予め決められた経路における既定ルートトレース車両の位置を推定する。そのため、制御装置は、使用中路面テクスチャ情報と事前取得路面テクスチャ情報との比較結果に加えて、テクスチャ情報以外路面画像情報を用いて、予め決められた経路をトレースするように既定ルートトレース車両の進行方向および既定ルートトレース車両の速度を設定することができる。つまり、制御装置は、テクスチャ情報以外路面画像情報を用いることで、使用中路面テクスチャ情報と事前取得路面テクスチャ情報との比較結果に基づいた予め決められた経路における既定ルートトレース車両の位置の推定を補完することができる。または、制御装置は、テクスチャ情報以外路面画像情報を用いることで、使用中路面テクスチャ情報と事前取得路面テクスチャ情報との比較結果を使わずに、予め決められた経路における既定ルートトレース車両の位置を推定することができる。そして、制御装置は、予め決められた経路における既定ルートトレース車両の位置を用いて、予め決められた経路をトレースするように既定ルートトレース車両の進行方向および既定ルートトレース車両の速度を設定することができる。これにより、本発明の既定ルートトレース車両は、天候等の環境の変化に柔軟に対応することができる。
具体的には、前記制御装置は、更に、事前に取得された前記予め決められた経路の前記テクスチャ情報以外路面画像情報である複数の事前取得テクスチャ情報以外路面画像情報が記憶されており、前記既定ルートトレース車両の使用中に、前記テクスチャ情報以外撮像手段で検出された前記予め決められた経路の前記テクスチャ情報以外路面画像情報を使用中テクスチャ情報以外路面画像情報として取得し、前記使用中テクスチャ情報以外路面画像情報と前記複数の事前取得テクスチャ情報以外路面画像情報のうちの少なくとも1つの前記事前取得テクスチャ情報以外路面画像情報とを比較して、その比較結果に基づいて、前記既定ルートトレース車両が前記予め決められた経路をトレースするように、前記既定ルートトレース車両の進行方向および前記既定ルートトレース車両の速度を設定し、設定された前記既定ルートトレース車両の進行方向および前記既定ルートトレース車両の速度に基づいて、前記操舵装置および前記動力制御装置を制御する。つまり、既定ルートトレース車両の制御装置には、事前に取得された複数のテクスチャ情報以外路面画像情報が記憶されている。複数の事前取得テクスチャ情報以外路面画像情報は、予め決められた経路の予め決められた経路に沿った方向に連続する複数の路面テクスチャ情報以外の画像情報である。複数の事前取得テクスチャ情報以外路面画像情報は、それぞれ、予め決められた経路における位置を示している。また、制御装置は、既定ルートトレース車両の使用中に使用中テクスチャ情報以外路面画像情報を取得する。使用中テクスチャ情報以外路面画像情報は、テクスチャ情報以外撮像手段で検出された予め決められた経路の路面テクスチャ情報以外の画像情報である。制御装置は、使用中テクスチャ情報以外路面画像情報と複数の事前取得テクスチャ情報以外路面画像情報のうちの少なくとも1つの事前取得テクスチャ情報以外路面画像情報とを比較する。既定ルートトレース車両が、予め決められた経路に沿って走行している場合、使用中テクスチャ情報以外路面画像情報が、複数の事前取得テクスチャ情報以外路面画像情報のうちのいずれか1つの事前取得テクスチャ情報以外路面画像情報に含まれる情報とほぼ一致する情報を含む。制御装置は、事前取得テクスチャ情報以外路面画像情報が使用中テクスチャ情報以外路面画像情報に含まれる情報とほぼ一致する情報を含むかどうかを判断する。事前取得テクスチャ情報以外路面画像情報が使用中テクスチャ情報以外路面画像情報に含まれる情報とほぼ一致する情報を含む場合、制御装置は、その事前取得テクスチャ情報以外路面画像情報に基づいて、既定ルートトレース車両の位置を推定することができる。つまり、制御装置は、比較結果に基づいて、予め決められた経路における既定ルートトレース車両の位置を推定することができる。
(7)本発明の1つの観点によると、本発明の既定ルートトレース車両は、上記(4)〜(6)のいずれかの構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。前記既定ルートトレース車両は、前記予め決められた経路の路面の画像以外の情報である画像以外路面情報を検出する前記撮像手段以外の手段である撮像手段以外路面情報検出手段を更に有し、前記制御装置は、更に、前記撮像手段以外路面情報検出手段で検出された前記画像以外路面情報を取得し、前記画像以外路面情報に基づいて、前記予め決められた経路をトレースするように前記既定ルートトレース車両の進行方向および前記既定ルートトレース車両の速度を設定してよい。
既定ルートトレース車両は、予め決められた経路のトレースの精度を確保するために、天候等の環境への依存度を下げることを検討した。本願発明者は、環境への依存度を低下させるために、予め決められた経路の路面を、撮像手段と撮像手段以外の手段である撮像手段以外路面情報検出手段で検出することを思い付いた。つまり、本願発明者は、予め決められた経路の路面テクスチャ情報を撮像手段で検出する技術と、予め決められた経路の路面を撮像手段以外路面情報検出手段で検出する技術を組み合わせることを思い付いた。具体的には、積雪などの天候等の環境の変化によって、既定ルートトレース車両の使用中に、撮像手段から予め決められた経路の路面テクスチャ情報が取得できない場合がある。そのような場合であっても、制御装置が、予め決められた経路の路面の画像以外の情報である画像以外路面情報を、撮像手段以外路面情報検出手段から取得することができる場合がある。制御装置は、画像以外路面情報に基づいて、予め決められた経路における既定ルートトレース車両の位置を推定する。そのため、制御装置は、使用中路面テクスチャ情報と事前取得路面テクスチャ情報との比較結果に加えて、画像以外路面情報を用いて予め決められた経路をトレースするように既定ルートトレース車両の進行方向および既定ルートトレース車両の速度を設定することができる。つまり、制御装置は、画像以外路面情報を用いることで、使用中路面テクスチャ情報と事前取得路面テクスチャ情報との比較結果に基づいた予め決められた経路における既定ルートトレース車両の位置の推定を補完することができる。または、制御装置は、画像以外路面情報を用いることで、使用中路面テクスチャ情報と事前取得路面テクスチャ情報との比較結果を使わずに、予め決められた経路における既定ルートトレース車両の位置を推定することができる。そして、制御装置は、予め決められた経路における既定ルートトレース車両の位置を用いて、予め決められた経路をトレースするように既定ルートトレース車両の進行方向および既定ルートトレース車両の速度を設定することができる。これにより、本発明の既定ルートトレース車両は、天候等の環境への依存度を下げることができる。
具体的には、前記制御装置は、更に、事前に取得された前記予め決められた経路の前記画像以外路面情報である複数の事前取得画像以外路面情報が記憶されており、前記既定ルートトレース車両の使用中に、前記撮像手段以外路面情報検出手段で検出された前記予め決められた経路の前記画像以外路面情報を使用中画像以外路面情報として取得し、前記使用中画像以外路面情報と前記複数の事前取得画像以外路面情報のうちの少なくとも1つの前記事前取得画像以外路面情報とを比較して、その比較結果に基づいて、前記既定ルートトレース車両が前記予め決められた経路をトレースするように、前記既定ルートトレース車両の進行方向および前記既定ルートトレース車両の速度を設定し、設定された前記既定ルートトレース車両の進行方向および前記既定ルートトレース車両の速度に基づいて、前記操舵装置および前記動力制御装置を制御する。つまり、既定ルートトレース車両の制御装置には、事前に取得された複数の画像以外路面情報が記憶されている。複数の事前取得画像以外路面情報は、予め決められた経路の路面の画像以外の情報である。複数の事前取得画像以外路面情報は、それぞれ、予め決められた経路における位置を示している。また、制御装置は、既定ルートトレース車両の使用中に使用中画像以外路面情報を取得する。使用中画像以外路面情報は、撮像手段以外路面情報検出手段で検出された予め決められた経路の画像以外路面情報である。制御装置は、使用中画像以外路面情報と複数の事前取得画像以外路面情報のうちの少なくとも1つの事前取得画像以外路面情報とを比較する。既定ルートトレース車両が、予め決められた経路に沿って走行している場合、使用中画像以外路面情報が、複数の事前取得画像以外路面情報のうちのいずれか1つの事前取得画像以外路面情報に含まれる情報とほぼ一致する情報を含む。制御装置は、事前取得画像以外路面情報が使用中画像以外路面情報に含まれる情報とほぼ一致する情報を含むかどうかを判断する。事前取得画像以外路面情報が使用中画像以外路面情報に含まれる情報とほぼ一致する情報を含む場合、制御装置は、その事前取得画像以外路面情報に基づいて、既定ルートトレース車両の位置を推定することができる。つまり、制御装置は、比較結果に基づいて、予め決められた経路における既定ルートトレース車両の位置を推定することができる。
(8)本発明の1つの観点によると、本発明の既定ルートトレース車両は、上記(4)〜(7)のいずれかの構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。前記既定ルートトレース車両は、前記予め決められた経路の路面以外の情報である路面以外経路情報を検出する前記撮像手段および測位衛星システムのどちらでもない手段である路面以外経路情報検出手段を更に有し、前記制御装置は、更に、前記路面以外経路情報検出手段で検出された前記路面以外経路情報を取得し、前記路面以外経路情報に基づいて、前記予め決められた経路をトレースするように前記既定ルートトレース車両の進行方向および前記既定ルートトレース車両の速度を設定してよい。
既定ルートトレース車両は、予め決められた経路のトレースの精度を確保するために、予め決められた経路における既定ルートトレース車両の位置の推定の精度の向上を検討した。本願発明者は、予め決められた経路における既定ルートトレース車両の位置の推定の精度を向上させるために、検出対象を予め決められた経路の路面と予め決められた経路の路面以外の要素とし、検出手段を撮像手段と路面以外経路情報検出手段とすることを思い付いた。路面以外経路情報検出手段は、撮像手段および測位衛星システムのどちらでもない手段である。つまり、本願発明者らは、予め決められた経路の路面テクスチャ情報を撮像手段で検出する技術と、予め決められた経路の路面以外の情報を路面以外経路情報検出手段で検出する技術を組み合わせることを思い付いた。具体的には、制御装置が、予め決められた経路の路面以外の情報である路面以外経路情報を、路面以外経路情報検出手段から取得する。制御装置は、使用中路面テクスチャ情報と事前取得路面テクスチャ情報との比較結果に加えて、路面以外経路情報を用いて、予め決められた経路をトレースするように既定ルートトレース車両の進行方向および既定ルートトレース車両の速度を設定することができる。つまり、路面以外経路情報は、使用中路面テクスチャ情報と事前取得路面テクスチャ情報との比較結果に基づいた予め決められた経路における既定ルートトレース車両の位置の推定を補完することができる。または、制御装置は、路面以外経路情報を用いることで、使用中路面テクスチャ情報と事前取得路面テクスチャ情報との比較結果を使わずに、予め決められた経路における既定ルートトレース車両の位置を推定することができる。そして、制御装置は、予め決められた経路における既定ルートトレース車両の位置を用いて、予め決められた経路をトレースするように既定ルートトレース車両の進行方向および既定ルートトレース車両の速度を設定することができる。これにより、本発明の既定ルートトレース車両は、制御の処理負荷の増加を抑制しつつ、予め決められた経路のトレースの精度を高めることができる。
具体的には、前記制御装置は、更に、事前に取得された前記予め決められた経路の前記路面以外経路情報である複数の事前取得路面以外経路情報が記憶されており、前記既定ルートトレース車両の使用中に、前記路面以外経路情報検出手段で検出された前記予め決められた経路の前記路面以外経路情報を使用中路面以外経路情報として取得し、前記使用中路面以外経路情報と複数の前記路面以外経路情報のうちの少なくとも1つの前記路面以外経路情報とを比較して、その比較結果に基づいて、前記既定ルートトレース車両が前記予め決められた経路をトレースするように、前記既定ルートトレース車両の進行方向および前記既定ルートトレース車両の速度を設定し、設定された前記既定ルートトレース車両の進行方向および前記既定ルートトレース車両の速度に基づいて、前記操舵装置および前記動力制御装置を制御する。つまり、既定ルートトレース車両の制御装置には、事前に取得された複数の画像以外路面情報が記憶されている。複数の事前取得画像以外路面情報は、予め決められた経路の路面以外経路情報である。複数の事前取得路面以外経路情報は、それぞれ、予め決められた経路における位置を示している。また、制御装置は、既定ルートトレース車両の使用中に使用中路面以外経路情報を取得する。使用中路面以外経路情報は、路面以外経路情報検出手段で検出された予め決められた経路の路面以外経路情報である。制御装置は、使用中路面以外経路情報と複数の事前取得路面以外経路情報のうちの少なくとも1つの事前取得路面以外経路情報とを比較する。既定ルートトレース車両が、予め決められた経路に沿って走行している場合、使用中路面以外経路情報報が、複数の事前取得路面以外経路情報のうちのいずれか1つの事前取得路面以外経路情報に含まれる情報とほぼ一致する情報を含む。制御装置は、事前取得路面以外経路情報が使用中画像以外路面情報に含まれる情報とほぼ一致する情報を含むかどうかを判断する。事前取得路面以外経路情報が使用中路面以外経路情報に含まれる情報とほぼ一致する情報を含む場合、制御装置は、その事前取得路面以外経路情報に基づいて、既定ルートトレース車両の位置を推定することができる。つまり、制御装置は、比較結果に基づいて、予め決められた経路における既定ルートトレース車両の位置を推定することができる。
(9)本発明の1つの観点によると、本発明の既定ルートトレース車両は、上記(7)の構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。前記既定ルートトレース車両は、前記予め決められた経路に沿って地中に埋設された電磁誘導線を検出する電磁誘導線検出器を更に備え、前記制御装置は、更に、前記電磁誘導線検出器で検出された前記電磁誘導線の検出信号を前記画像以外路面情報として取得し、前記電磁誘導線の検出信号に基づいて、前記電磁誘導線に沿って、前記予め決められた経路をトレースするように前記既定ルートトレース車両の進行方向を設定してよい。
この構成によると、電磁誘導線検出器は、予め決められた経路に沿って埋設された電磁誘導線を検出する。制御装置は、電磁誘導線検出器で取得された電磁誘導線の検出信号を画像以外路面情報として取得する。そして、制御装置は、電磁誘導線の検出信号に基づいて、電磁誘導線に沿って、予め決められた経路をトレースするように既定ルートトレース車両の進行方向を設定することができる。これにより、本発明の既定ルートトレース車両は、制御の処理負荷の増加を抑制しつつ、予め決められた経路のトレースの精度を高めることができる。
(10)本発明の1つの観点によると、本発明の既定ルートトレース車両は、上記(9)の構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。前記制御装置は、前記使用中路面テクスチャ情報と前記複数の事前取得路面テクスチャ情報のうちの少なくとも1つの前記事前取得路面テクスチャ情報とを比較して、その比較結果に基づいて前記予め決められた経路をトレースするように、前記既定ルートトレース車両の進行方向および前記既定ルートトレース車両の速度を設定すると共に、前記使用中路面テクスチャ情報が取得されない場合、前記電磁誘導線の検出信号に基づいて、前記電磁誘導線に沿って、前記予め決められた経路をトレースするように前記既定ルートトレース車両の進行方向を設定してよい。
既定ルートトレース車両の制御装置は、使用中路面テクスチャ情報と事前取得路面テクスチャ情報の比較結果に基づいて、既定ルートトレース車両の進行方向および既定ルートトレース車両の速度を設定する。ここで、積雪などの天候等の環境の変化によって、予め決められた経路の使用中路面テクスチャ情報が取得できない場合がある。そのような場合であっても、電磁誘導線検出器は電磁誘導線を検出できる。そのため、制御装置は、電磁誘導線の検出信号に基づいて、電磁誘導線に沿って、予め決められた経路をトレースするように既定ルートトレース車両の進行方向を設定することができる。これにより、本発明の既定ルートトレース車両は、天候等の環境への依存度を下げることができる。
(11)本発明の1つの観点によると、本発明の既定ルートトレース車両は、上記(9)の構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。前記制御装置は、前記電磁誘導線の検出信号に基づいて、前記電磁誘導線に沿って、前記予め決められた経路をトレースするように前記既定ルートトレース車両の進行方向を設定すると共に、前記電磁誘導線検出器で前記電磁誘導線が検出されない場合、前記使用中路面テクスチャ情報と前記複数の事前取得路面テクスチャ情報のうちの少なくとも1つの前記事前取得路面テクスチャ情報とを比較して、その比較結果に基づいて前記予め決められた経路をトレースするように、前記既定ルートトレース車両の進行方向および前記既定ルートトレース車両の速度を設定してよい。
既定ルートトレース車両の制御装置は、電磁誘導線の検出信号に基づいて、電磁誘導線に沿って、既定ルートトレース車両の進行方向および既定ルートトレース車両の速度を設定する。ここで、電磁誘導線の断線等により、電磁誘導線検出器で電磁誘導線が検出されない場合がある。そのような場合であっても、制御装置は、使用中路面テクスチャ情報と事前取得路面テクスチャ情報とに基づいて、既定ルートトレース車両の進行方向および既定ルートトレース車両の速度を設定することができる。これにより、本発明の既定ルートトレース車両は、制御の処理負荷の増加を抑制しつつ、予め決められた経路のトレースの精度を上げることができる。
(12)本発明の1つの観点によると、本発明の既定ルートトレース車両は、上記(1)〜(11)のいずれかの構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。前記複数の事前取得路面テクスチャ情報の各々に対応する路面の大きさは、前記使用中路面テクスチャ情報の路面の大きさよりも、大きい。
事前取得路面テクスチャ情報に対応する路面の大きさは、使用中路面テクスチャ情報に対応する路面の大きさよりも、大きい。特に、事前取得路面テクスチャ情報に対応する路面の大きさは、使用中路面テクスチャ情報に対応する路面の大きさよりも、予め決められた経路に沿った方向に直交する幅方向に大きいことが好ましい。これにより、使用中路面テクスチャ情報に含まれる情報とほぼ一致する情報が、事前取得路面テクスチャ情報に含まれやすくなる。例えば、事前取得路面テクスチャ情報を事前に取得する撮像手段は、使用中路面テクスチャ情報を取得する撮像手段と異なる撮像手段を用いることができる。この場合、事前取得路面テクスチャ情報を事前に取得するために、使用中路面テクスチャ情報を取得する撮像手段より広い画角で路面を撮像することができる撮像手段を用いることができる。これにより、本発明の既定ルートトレース車両は、制御の処理負荷の増加を抑制しつつ、予め決められた経路のトレースの精度を上げることができる。
(13)本発明の1つの観点によると、本発明の既定ルートトレース車両は、上記(1)〜(12)のいずれかの構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。前記制御装置は、前記予め決められた経路をトレースしている前記既定ルートトレース車両の前に他車が存在する場合、前記既定ルートトレース車両がトレースしている前記予め決められた経路とは異なる経路である迂回経路を走行するように、前記既定ルートトレース車両の進行方向および前記既定ルートトレース車両の速度を設定してよい。
既定ルートトレース車両がトレースして走行している予め決められた経路を、第1の予め決められた経路とする。第1の予め決められた経路をトレースしている既定ルートトレース車両の前に他車が存在する場合、制御装置は、既定ルートトレース車両が、第1の予め決められた経路とは異なる迂回経路を走行するように、既定ルートトレース車両の進行方向および既定ルートトレース車両の速度を設定する。
例えば、迂回経路の起点は、第1の予め決められた経路にある。迂回経路の終点は、第1の予め決められた経路にあってもなくてもよい。迂回経路の起点は、第1の予め決められた経路と第3の予め決められた経路との接続点であってもよい。この場合、迂回経路は、第3の予め決められた経路の少なくとも一部を含む。この場合、迂回経路の終点は、例えば、第3の予め決められた経路にあってもよく、第3の予め決められた経路と第1の予め決められた経路との接続点であってもよい。
また、例えば、迂回経路の起点は、第1の予め決められた経路と予め決められていない第1の経路との接続点であってもよい。この場合、迂回経路が、予め決められていない第1の経路を含む。この場合、迂回経路の終点は、予め決められていない第1の経路にあってもよい。また、迂回経路の終点は、予め決められていない第1の経路と第1の予め決められた経路との接続点であってもよい。この場合、既定ルートトレース車両は、第1の予め決められた経路から一旦外れて第1の予め決められた経路に戻る。また、迂回経路の終点は、予め決められていない第1の経路と第4の予め決められた経路との接続点であってもよい。この場合、既定ルートトレース車両は、第1の予め決められた経路から迂回経路を介して第4の予め決められた経路に移動する。また、迂回経路の終点は、予め決められていない第1の経路に接続された第4の予め決められた経路にあってもよい。この場合、既定ルートトレース車両は、第1の予め決められた経路から予め決められていない第1の経路を介して第4の予め決められた経路に移動する。
これにより、本発明の既定ルートトレース車両は、予め決められた経路のトレースの精度を確保する制御の処理負荷の増加を抑制しつつ、トレースする予め決められた経路の変更の自由度を高めることができる。
<既定ルートトレース車両の定義>
本発明において、「既定ルートトレース車両」とは、予め決められた経路(ルート)をトレースして走行する車両である。既定ルートトレース車両には、例えば、ゴルフカー(ゴルフカート)、自動運転バス、小型自動電動車両等が含まれる。
<走行可能なエリアの一部における予め決められた経路>
本明細書において、「走行可能なエリア」とは、既定ルートトレース車両が走行可能なエリアである。ここでの「走行可能」とは、事前取得路面テクスチャ情報の取得などの事前に準備をしていれば走行可能という意味である。既定ルートトレース車両は、「走行可能なエリア」を事前の準備なしに走行不能であってもよい。また、本明細書において、「走行可能なエリアの一部における予め決められた経路」とは、既定ルートトレース車両が走行可能なエリアの一部分のエリアに含まれる予め決められた経路である。
<路面テクスチャ情報の定義>
本発明において、「路面テクスチャ情報」とは、路面のテクスチャに関連する情報である。路面のテクスチャとは、路面の模様である。路面の模様とは、意図的に形成された模様だけでなく、意図せずに形成された模様を含む。本発明において、「事前取得路面テクスチャ情報」とは、既定ルートトレース車両を使用する前に事前取得した予め決められた経路の路面テクスチャ情報である。なお、事前取得路面的テクスチャ情報は、画像情報であってもよく、数値のみの情報であってもよい。数値の情報は、画像情報に基づいて生成されたものであってもよく、そうでなくてもよい。事前取得路面的テクスチャ情報は、画像情報と、数値の情報の両方を含んでいてもよい。事前取得路面的テクスチャ情報は、数値の情報として位置の情報を含んでいてもよい。事前取得路面テクスチャ情報は、実際の路面から検出された情報を含んでいていてもよく、含んでいなくてもよい。本発明において、「使用中路面テクスチャ情報」とは、既定ルートトレース車両の使用中に取得した予め決められた経路の路面テクスチャ情報である。尚、使用中路面テクスチャ情報は、画像情報である。本発明において、制御装置が事前に記憶するとは、既定ルートトレース車両の使用の前に制御装置が記憶することをいう。本発明において、既定ルートトレース車両の使用中とは、事前取得路面的テクスチャ情報の取得以外の目的で走行している状態である。
<予め決められた経路の予め決められた経路に沿った方向に連続する複数の路面テクスチャ情報の定義>
本発明において、「予め決められた経路の予め決められた経路に沿った方向に連続する複数の路面テクスチャ情報」とは、予め決められた経路の路面において予め決められた経路に沿った方向に連続する複数の領域にそれぞれ対応する情報である。ここで、路面テクスチャ情報が複数の領域のうちの1つの領域に対応するとは、この路面テクスチャ情報が、この1つの領域に関連する情報を有し、複数の領域のうちの他の領域の情報に関連する情報を有さないことをいう。連続する複数の領域は、予め決められた経路に沿った方向に連続する。連続する複数の領域のうち、連続する2つの領域は、部分的に重複していてもよく、1つの領域の予め決められた経路に沿った方向の長さよりも小さい間隔を空けて隣接していてもよい。
<事前取得路面テクスチャ情報が使用中路面テクスチャ情報に含まれる情報とほぼ一致する情報を含むの定義>
本発明および本明細書において、「事前取得路面テクスチャ情報が使用中路面テクスチャ情報に含まれる情報とほぼ一致する情報を含む」とは、使用中路面テクスチャ情報に含まれる情報に含まれる事前取得路面テクスチャ情報の情報の割合が所定割合以上の場合を意味する。所定割合は、任意に設定することができる。所定割合は、例えば、50%である。なお、本発明および本明細書において、この定義は、使用中路面テクスチャ情報および事前取得路面テクスチャ情報に限らない。
<路面テクスチャ情報以外の予め決められた経路の路面の画像情報の定義>
本発明において、路面テクスチャ情報以外の予め決められた経路の路面の画像情報は、例えば、予め決められた経路の路面の縁に沿って設置されたガードレール、予め決められた経路の近傍に設けられた街路樹、および、予め決められた経路の路面に設けられた白線、バーコード、標識等の画像情報である。
<自動走行の定義>
本発明および本明細書において、「自動走行」とは、オペレータによる速度および操舵の操作なしで目的地まで走行することをいう。自動走行は、自律走行ともいう。オペレータは、乗員とリモート操作を行う者を含む。
<予め決められた経路における位置の定義>
本発明および本明細書において、予め決められた経路における位置とは、予め決められた経路における相対位置であってもよく、予め決められた経路における絶対位置であってもよく、その両方であってもよい。予め決められた経路における相対位置とは、予め決められた経路のある地点を基準位置とした基準位置に対する相対的な位置である。予め決められた経路における絶対位置とは、経度および緯度で表される予め決められた経路における絶対的な位置である。
<路面テクスチャ情報に対応する路面の大きさの定義>
本発明において、「使用中路面テクスチャ情報に対応する路面の大きさ」とは、使用中路面テクスチャ情報が路面の領域に関連する情報である場合に、領域の大きさをいう。本発明における「複数の事前取得路面テクスチャ情報の各々に対応する路面の大きさ」の定義も同様である。
<車輪の定義>
本明細書において、車輪とは、タイヤと、タイヤを保持するホイール本体とを含む。
<その他の用語の定義>
本発明および本明細書において、AがBの前にあるとは、特に限定しない限り、以下の状態を指す。Aの後面の少なくとも一部が、Bの前面の少なくとも一部と前後方向に向かい合う。さらに、Bの最前端がAの最前端より後方で、且つ、Bの最後端がAの最後端より前方向にある。Aの後面とは、Aを後ろから見た時に見える面のことである。Aの後面は、連続した1つの面であってもよく、連続しない複数の面で構成されてもよい。Bの前面の定義も同様である。
なお、AがBの後ろにある、AがBの上または下にある、AがBの右または左にあるという表現にも、同様の定義が適用される。
本発明および本明細書において、前後方向と異なる方向であるX方向に見て、AがBの前にあるとは、特に限定しない限り、以下の状態を指す。X方向に見て、Aの後端の少なくとも一部が、Bの前端の少なくとも一部と前後方向に向かい合う。さらに、Bの最前端がAの最前端より後方で、且つ、Bの最後端がAの最後端より前方向にある。X方向とは異なるY方向からAとBを見たとき、Aの後端の少なくとも一部が、Bの前端の少なくとも一部と前後方向に向かい合っていなくてよい。
なお、任意の方向に見て、AがBの後ろにある、AがBの上または下にある、AがBの右または左にあるという表現にも、同様の定義が適用される。
本発明において、含む(including)、有する(comprising)、備える(having)およびこれらの派生語は、列挙されたアイテム及びその等価物に加えて追加的アイテムをも包含することが意図されて用いられている。
本発明において、取り付けられた(mounted)、接続された(connected)、結合された(coupled)、支持された(supported)という用語は、広義に用いられている。具体的には、直接的な取付、接続、結合、支持だけでなく、間接的な取付、接続、結合および支持も含む。さらに、接続された(connected)および結合された(coupled)は、物理的又は機械的な接続/結合に限られない。それらは、直接的なまたは間接的な電気的接続/結合も含む。
他に定義されない限り、本明細書で使用される全ての用語(技術用語および科学用語を含む)は、本発明が属する当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。
一般的に使用される辞書に定義された用語のような用語は、関連する技術および本開示の文脈における意味と一致する意味を有すると解釈されるべきであり、理想化されたまたは過度に形式的な意味で解釈されることはない。
本明細書において、「好ましい」という用語は非排他的なものである。「好ましい」は、「好ましいがこれに限定されるものではない」ということを意味する。本明細書において、「好ましい」と記載された構成は、少なくとも、上記(1)の構成により得られる上記効果を奏する。また、本明細書において、「してもよい」という用語は非排他的なものである。「してもよい」は、「してもよいがこれに限定されるものではない」という意味である。本明細書において、「してもよい」と記載された構成は、少なくとも、上記(1)の構成により得られる上記効果を奏する。
特許請求の範囲において、ある構成要素の数を明確に特定しておらず、英語に翻訳された場合に単数で表示される場合、本発明は、この構成要素を、複数有していてもよい。また本発明は、この構成要素を1つだけ有していてもよい。
本発明では、上述した好ましい構成を互いに組み合わせることを制限しない。本発明の実施形態を詳細に説明する前に、本発明は、以下の説明に記載されたまたは図面に図示された構成要素の構成および配置の詳細に制限されないことが理解されるべきである。本発明は、後述する実施形態以外の実施形態でも可能である。本発明は、後述する実施形態に様々な変更を加えた実施形態でも可能である。また、本発明は、後述する変形例を適宜組み合わせて実施することができる。
本発明の既定ルートトレース車両によると、予め決められた経路のトレースの精度を確保する制御の処理負荷の増加を確保しながら、トレースする予め決められた経路の変更の自由度を高めることができる。
予め決められた経路をトレースして走行する既定ルートトレース車両を示す模式図である。 具体例1の既定ルートトレース車両を側面図である。 具体例1の既定ルートトレース車両の概略構成を示すブロック図である。 具体例1の既定ルートトレース車両の制御装置の処理の手順を示すフローチャートである。 具体例1の既定ルートトレース車両が走行する予め決められた経路の一例を示す模式図である。 具体例1の既定ルートトレース車両が走行する、走行可能なエリアの一部における予め決められた経路の一例を示す模式図である。 具体例1の事前取得路面テクスチャ情報を説明するための模式図である。 具体例1の事前取得路面テクスチャ情報および使用中路面テクスチャ情報の一例を示す模式図である。 具体例1の事前取得路面テクスチャ情報の一例を示すデータテーブルである。 具体例1の車両進行方向速度情報の一例を示すデータテーブルである。 具体例2の既定ルートトレース車両の概略構成を示すブロック図である。 具体例2の既定ルートトレース車両の制御装置の処理の手順を示すフローチャートである。 具体例2の変形例の既定ルートトレース車両の概略構成を示すブロック図である。 具体例2の変形例の既定ルートトレース車両の制御装置の処理の手順を示すフローチャートである。 具体例3の既定ルートトレース車両の概略構成を示すブロック図である。 具体例3の既定ルートトレース車両の制御装置の処理の手順を示すフローチャートである。 具体例3の変形例1の既定ルートトレース車両の制御装置の処理の手順を示すフローチャートである。 具体例3の既定ルートトレース車両が走行する予め決められた経路の一例を示す模式図である。 具体例3の変形例2の既定ルートトレース車両の概略構成を示すブロック図である。 具体例3の変形例2の既定ルートトレース車両の制御装置の処理の手順を示すフローチャートである。 具体例4の既定ルートトレース車両の概略構成を示すブロック図である。 具体例4の既定ルートトレース車両の制御装置の処理の手順を示すフローチャートである。 既定ルートトレース車両の前に他車が存在する場合の制御装置の処理の一例を示す模式図である。 既定ルートトレース車両の前に他車が存在する場合の制御装置の処理の一例を示す模式図である。 既定ルートトレース車両の前に他車が存在する場合の制御装置の処理の一例を示す模式図である。
以下、本発明の実施形態について図1を参照しつつ説明する。本発明の本実施形態の説明において、前後方向、左右方向、上下方向とは、それぞれ、車両の前後方向、車両の左右方向、車両の上下方向のことである。また、本願の各図中の矢印F、矢印B、矢印U、矢印D、矢印L、矢印Rは、それぞれ、前方向、後方向、上方向、下方向、左方向、右方向を表している。
図1に示すように、既定ルートトレース車両1は、複数の車輪3を備える。既定ルートトレース車両1は、走行可能なエリアの一部における予め決められた経路30をトレースして走行する。
既定ルートトレース車両1は、操舵装置14と、動力制御装置6と、路面テクスチャ情報検出装置17と、制御装置20と、を備える。
操舵装置14は、複数の車輪3の少なくとも1つを操舵する。既定ルートトレース車両1は、操舵装置14により進行方向が制御される。
動力制御装置6は、複数の車輪3の少なくとも1つに駆動力または制動力の少なくともいずれか一方を付与する。既定ルートトレース車両1は、動力制御装置6により速度が制御される。
路面テクスチャ情報検出装置17は、既定ルートトレース車両1が走行している路面から路面テクスチャ情報を検出する。
制御装置20は、複数の事前取得路面テクスチャ情報Zi(i=1〜N、Nは自然数)を記憶している。複数の事前取得路面テクスチャ情報Ziは、事前に取得された路面テクスチャ情報である。複数の事前取得路面テクスチャ情報Ziは、予め決められた経路30の予め決められた経路30に沿った方向に連続する複数の路面テクスチャ情報である。複数の事前取得路面テクスチャ情報Ziは、それぞれ、予め決められた経路30における位置を示している。
制御装置20は、既定ルートトレース車両1の使用中に、路面テクスチャ情報検出装置17で検出された予め決められた経路30の路面テクスチャ情報を使用中路面テクスチャ情報22aとして取得する。
制御装置20は、使用中路面テクスチャ情報22aと複数の事前取得路面テクスチャ情報Ziのうちの少なくとも1つの事前取得路面テクスチャ情報Ziとを比較する。制御装置20は、事前取得路面テクスチャ情報Ziが使用中路面テクスチャ情報22aに含まれる情報とほぼ一致する情報を含むかどうか判断する。
図1に示す例では、1つの事前取得路面テクスチャ情報Ziが使用中路面テクスチャ情報22aに含まれる情報とほぼ一致する情報を含む。
制御装置20は、比較結果に基づいて、予め決められた経路30における既定ルートトレース車両1の位置を推定する。そして、制御装置20は、比較結果に基づいて推定された予め決められた経路における既定ルートトレース車両1の位置を用いて、既定ルートトレース車両1の進行方向および既定ルートトレース車両1の速度を設定する。つまり、制御装置20は、比較結果に基づいて、既定ルートトレース車両1の進行方向および既定ルートトレース車両1の速度を設定する。既定ルートトレース車両1の進行方向および既定ルートトレース車両1の速度は、既定ルートトレース車両1が予め決められた経路30をトレースするように設定される。
制御装置20は、設定された既定ルートトレース車両1の進行方向および既定ルートトレース車両1の速度に基づいて、操舵装置14および動力制御装置6を制御する。動力制御装置6は、例えば、図示しない駆動装置および制動装置を含む。既定ルートトレース車両1は、操舵装置14により、設定された進行方向になるように制御される。また、既定ルートトレース車両1は、動力制御装置6の駆動装置および制動装置により、設定された速度になるように制御される。
本実施形態の既定ルートトレース車両1はこのような構成を有するため、以下の効果を有する。
制御装置20は、使用中路面テクスチャ情報22aと複数の事前取得路面テクスチャ情報Ziの少なくとも1つの事前取得路面テクスチャ情報Ziとを比較する。そして、制御装置20は、事前取得路面テクスチャ情報Ziが使用中路面テクスチャ情報22aに含まれる情報とほぼ一致する情報を含むかどうかを判断する。これにより、制御装置20は、比較結果に基づいて、予め決められた経路30における既定ルートトレース車両1の位置を推定することができる。
そして、制御装置20は、比較結果に基づいて、既定ルートトレース車両1の進行方向および既定ルートトレース車両1の速度を設定する。既定ルートトレース車両1の進行方向および既定ルートトレース車両1の速度は、既定ルートトレース車両1が予め決められた経路30をトレースするように設定される。そして、制御装置20は、設定された既定ルートトレース車両1の進行方向および既定ルートトレース車両1の速度に基づいて、操舵装置1および動力制御装置6を制御する。これにより、既定ルートトレース車両1が予め決められた経路をトレースする精度を確保することができる。
ここで、事前取得路面テクスチャ情報Ziは、走行可能なエリアの一部における予め決められた経路30の予め決められた経路30に沿った方向に連続する路面テクスチャ情報である。路面テクスチャ情報は、路面のテクスチャに関連する情報である。路面のテクスチャとは、路面の模様である。事前取得路面テクスチャ情報Ziは、走行可能なエリアの一部における予め決められた経路30を構成する道路の一部の路面テクスチャ情報である。そのため、複数の事前取得路面情報の情報量は比較的少ない。これにより、既定ルートトレース車両1が予め決められた経路をトレースする精度を確保する制御の処理負荷の増加を抑制することができる。また、事前取得路面テクスチャ情報Ziは、事前に取得される。事前取得路面テクスチャ情報Ziは、容易に取得しなおすことが可能である。これにより、既定ルートトレース車両1がトレースする経路30の変更の自由度を高めることができる。
以上から、本実施形態の既定ルートトレース車両1は、予め決められた経路30のトレースの精度を確保する制御の処理負荷の増加を抑制しながら、トレースする予め決められた経路30の変更の自由度を高めることができる。
(実施形態の具体例1)
次に、上述した本発明の実施形態の具体例1について図2〜図6を用いて説明する。実施形態の具体例1は、ゴルフカーに本発明を適用した一例である。なお、以下の説明では、上述した本発明の実施形態と同じ部位についての説明は省略する。基本的に、本発明の実施形態の具体例1は、上述した本発明の実施形態の特徴を全て有している。
以下の説明において、特に限定が無い限り、前後方向とは、車両の前後方向のことである。車両の前後方向とは、既定ルートトレース車両1の後述するシート2に着座した乗員から見た前後方向のことである。車両の前方向は、車両が直進するときの車両の進行方向である。以下の説明において、左右方向とは、車両の左右方向のことである。車両の左右方向とは、既定ルートトレース車両1の後述するシート2に着座した乗員から見た左右方向のことである。車両の左右方向は、既定ルートトレース車両1の車幅方向でもある。以下の説明において、特に限定が無い限り、上下方向とは、車両の上下方向のことである。車両の上下方向とは、既定ルートトレース車両1を水平な路面に直立させた状態における車両の上下方向である。各図に示す矢印F、矢印B、矢印U、矢印D、矢印L、矢印Rは、それぞれ、前方向、後方向、上方向、下方向、左方向、右方向を表している。
<既定ルートトレース車両の全体構成>
図2は、実施形態の具体例に係る既定ルートトレース車両の側面図である。図3は、既定ルートトレース車両の概略構成を示すブロック図である。図2および図3に示すように、既定ルートトレース車両1は、車体9と、4つの車輪3とを備える。4つの車輪3は、2つの前輪3fl、3frを含む。2つの前輪3fl、3frは、左右方向に並んで車体9の前部に配置されている。4つの車輪3は、2つの後輪3rl、3rrを含む。2つの後輪3rl、3rrは、左右方向に並んで車体9の後部に配置されている。既定ルートトレース車両1は、4つの車輪3が回転することによって走行する。
既定ルートトレース車両1は、シート2と、屋根部9aとを備える。シート2には、複数の乗員が着座することができる。シート2は、フロントシート2fとリアシート2rを含む。フロントシート2fおよびリアシート2rは、前後方向に並んで、車体9に支持される。フロントシート2fおよびリアシート2rには、それぞれ、2人の乗員が着座することができる。フロントシート2fは、リアシート2rより前に配置される。屋根部9aは、フロントシート2fとリアシート2rの上に配置される。
既定ルートトレース車両1は、動力制御装置6と、操舵装置14と、路面テクスチャ情報検出装置17と、制御装置20を備える。
動力制御装置6は、駆動装置4と、制動装置5とを含む。動力制御装置6は、既定ルートトレース車両1に駆動力を付与可能であり、既定ルートトレース車両1に制動力を付与可能である。動力制御装置6は、既定ルートトレース車両1の進行方向の速度を制御する。駆動装置4は、2つの後輪3rr、3rlに駆動力を付与可能である。駆動力は、正の駆動力だけでなく負の駆動力を含んでよい。2つの後輪3rr、3rlに正の駆動力が付与されると、既定ルートトレース車両1は加速する。2つの後輪3rr、3rlに負の駆動力が付与されると、既定ルートトレース車両1は減速する。駆動装置4は、駆動モータMとバッテリBとを含む。既定ルートトレース車両1は電動車であり、駆動モータMは電気モータである。駆動モータMは、バッテリBに接続される。バッテリBは、既定ルートトレース車両1を駆動する電力を駆動モータMに供給する。駆動モータMは、2つの後輪3rr、3rlを駆動する。制動装置5は、4つの車輪3に制動力を付与可能である。4つの車輪3に制動力が付与されると、既定ルートトレース車両1は減速する。制動装置5は、4つのディスクブレーキ装置で構成される。4つのディスクブレーキ装置は、4つの車輪3にそれぞれ設けられる。4つのディスクブレーキ装置は、4つの車輪3を制動する。操舵装置14は、2つの前輪3fr、3flを操舵可能である。2つの前輪3fr、3flが操舵されることで、既定ルートトレース車両1の進行方向が制御される。
図2および図3Aに示すように、既定ルートトレース車両1は、ステアリングホイール11を備える。ステアリングホイール11は、操舵装置14に接続される。ステアリングホイール11は、フロントシート2fに座る乗員の前に配置されている。ステアリングホイール11は、既定ルートトレース車両1の進行方向を変えるために、乗員により操作される。ステアリングホイール11の回転により、2つの前輪3fr、3flが操舵される。2つの前輪3fr、3flが操舵されることで、既定ルートトレース車両1の進行方向が制御される。本実施形態の既定ルートトレース車両1は、自動運転モードと手動運転モードのいずれかで走行される。自動運転モードでは、ステアリングホイール11の操作によらず、制御装置20が操舵装置14を制御することで、操舵装置14が既定ルートトレース車両1の進行方向を制御する。手動運転モードでは、乗員がステアリングホイール11を操作することによって、操舵装置14が既定ルートトレース車両1の進行方向を制御する。
既定ルートトレース車両1は、アクセルペダル12およびブレーキペダル13を備える。アクセルペダル12は、既定ルートトレース車両1を走行させるために、乗員によって操作される。アクセルペダル12は、駆動装置4に接続される。もしくは、アクセルペダル12の操作量を検出するセンサが設けられており、制御装置20がそのセンサの信号に基づいて駆動装置4を制御する。ブレーキペダル13は、既定ルートトレース車両1を制動させるために、乗員によって操作される。ブレーキペダル13は、制動装置5に接続される。本実施形態の既定ルートトレース車両1は、自動運転モードと手動運転モードのいずれかで走行される。自動運転モードでは、アクセルペダル12およびブレーキペダル13の操作によらず、制御装置20が動力制御装置6の駆動装置4および制動装置5を制御することで、動力制御装置6が既定ルートトレース車両1の速度を制御する。手動運転モードでは、乗員がアクセルペダル12およびブレーキペダル13を操作することによって、動力制御装置6が既定ルートトレース車両1の速度を制御する。
図2に示すように、路面テクスチャ情報検出装置17は、撮像部15およびライト16を含む。撮像部15は、本発明の撮像手段である。撮像部15およびライト16は、車体9の底面に配置される。ライト16は、撮像部15の近傍に配置される。撮像部15は、例えば単眼カメラである。単眼カメラは、エリアカメラでもラインスキャンカメラであってもよい。ライト16は、予め決められた経路30の路面に光を照射する。撮像部15は、ライト16による路面の照射範囲の少なくとも一部を撮像する。撮像部15は、ライト16による光の反射の影響を抑制するために、偏光フィルタを有しても良い。
<制御装置20の処理>
図3Aに示すように、既定ルートトレース車両は、制御装置20を有する。次に、既定ルートトレース車両1が備える制御装置20の処理の手順について、説明する。制御装置20は、図示しない演算部(プロセッサ)および記憶部を備える。演算部は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ECU(Engine Control Unit)等によって構成される。記憶部は、例えば、RAM (Random Access Memory)といった揮発性メモリ、不揮発性メモリやハードディスク等によって構成される。なお、制御装置20は、物理的に、1つの装置として構成されても良いし、複数の装置として構成されても良い。制御装置20が物理的に複数の装置として構成される場合、それぞれの装置が、図示しない演算部および記憶部とを備える。具体例1では、制御装置20は、図3Bに示す処理を行う。なお、制御装置20の処理の手順は、図3Bに示す処理の手順に限らない。
図3Bに示すように、制御装置20は、複数の事前取得路面テクスチャ情報Zi(i=1〜N、Nは自然数)を事前に記憶する(ステップS101)。図4Aに示すように、複数の事前取得路面テクスチャ情報Ziは、予め決められた経路30の予め決められた経路30に沿った方向に連続する複数の路面テクスチャ情報である。予め決められた経路30は、既定ルートトレース車両1が走行するルートである。図4Bに示すように、予め決められた経路30は、走行可能なエリア35の一部にある。つまり、予め決められた経路30は、走行可能なエリア35の一部のエリアに含まれる経路である。本具体例では、走行可能なエリア35の一部における予め決められた経路は、予め決められた経路30だけである。なお、走行可能なエリア35の中の予め決められた経路は、1つに限らない。例えば、図4Bに示すように、走行可能なエリア35の中の予め決められた経路は、予め決められた経路30の他に、第2の予め決められた経路30aを含んでもよい。
図5は、図4の一点鎖線で示す予め決められた経路30の一部30pを拡大した図である。図5には、予め決められた経路30から取得される複数の事前取得路面テクスチャ情報の一部を示している。図5に示すように、複数の事前取得路面テクスチャ情報Ziは、予め決められた経路30の予め決められた経路30に沿った方向に連続する複数の路面テクスチャ情報である。複数の事前取得路面テクスチャ情報Ziには、予め決められた経路において予め決められた経路30に沿った方向に連続する複数の領域にそれぞれ対応する情報である。本具体例では、複数の事前取得路面テクスチャ情報Ziのうちの、連続する複数の領域は、予め決められた経路に沿った方向に連続する。連続する複数の領域のうち、連続する2つの領域は、部分的に重なる。つまり、事前取得路面テクスチャ情報Ziは、事前取得路面テクスチャ情報Zi−1および事前取得路面テクスチャ情報Zi+1とそれぞれ部分的に重なる。なお、連続する複数の領域のうち、連続する2つの領域は、1つの領域の予め決められた経路に沿った方向の長さよりも小さい間隔を空けて隣接していてもよい。つまり、事前取得路面テクスチャ情報Ziは、事前取得路面テクスチャ情報Zi−1または事前取得路面テクスチャ情報Zi+1と重ならなくてよい。路面テクスチャ情報は、既定ルートトレース車両1が走行する予め決められた経路30の路面のテクスチャに関連する情報である。路面のテクスチャとは、路面の模様である。路面の模様とは、路面にある亀裂や凹凸等による模様である。
事前取得路面テクスチャ情報Ziは、予め決められた経路30における位置を示している。実施形態の具体例1では、複数の事前取得路面テクスチャ情報Ziは、それぞれ予め決められた経路30における絶対位置の情報を含んでいる。予め決められた経路30における絶対位置とは、経度と緯度で表される予め決められた経路30における絶対的な位置である。なお、事前取得路面テクスチャ情報Ziは、予め決められた経路30における相対位置の情報を含んでいてもよい。予め決められた経路30における相対位置とは、予め決められた経路30の基準位置に対する相対的な位置である。
事前取得路面テクスチャ情報Ziは、予め決められた経路30の路面を撮像する撮像手段により事前に取得される。事前取得路面テクスチャ情報Ziは、予め決められた経路30で既定ルートトレース車両1を走行させて、既定ルートトレース車両1の撮像部15(撮像手段)により取得してもよい。また、事前取得路面テクスチャ情報Ziは、既定ルートトレース車両1ではない他の車両を予め決められた経路で走行させて、その車両が備える撮像手段により取得してもよい。つまり、事前取得路面テクスチャ情報Ziを事前に取得する撮像手段は、使用中路面テクスチャ情報を取得する撮像部15と異なる撮像手段を用いることができる。この場合、事前取得路面テクスチャ情報を事前に取得するために、使用中路面テクスチャ情報を取得する撮像部15より広い画角で路面を撮像することができる撮像手段を用いることができる。この場合、事前取得路面テクスチャ情報Ziに対応する路面の大きさは、使用中路面テクスチャ情報に対応する路面の大きさよりも大きい。より詳細には、事前取得路面テクスチャ情報Ziに対応する路面の大きさは、使用中路面テクスチャ情報に対応する路面の大きさよりも、予め決められた経路30に沿った方向に直交する幅方向に広い。事前取得路面テクスチャ情報Ziに対応する路面の面積は、使用中路面テクスチャ情報に対応する路面の面積よりも大きい。
制御装置20は、車両進行方向速度情報25aを事前に記憶する(ステップS102)。車両進行方向速度情報25aは、既定ルートトレース車両1の進行方向および既定ルートトレース車両1の速度と、絶対位置(X,Y)とを、相互に関連付けた情報である。車両進行方向速度情報25aの一例を図6Cに示す。事前取得路面テクスチャ情報Ziの一例を図6Bに示す。図6Bに示すように、事前取得路面テクスチャ情報Ziには、複数の事前取得路面テクスチャ情報Ziのそれぞれに対応付けられた絶対位置の情報が含まれる。車両進行方向速度情報25aに含まれる絶対位置は、複数の事前取得路面テクスチャ情報Ziのいずれかに含まれる絶対位置と同じとする。
図6Cでは、予め決められた経路30の複数の事前取得路面テクスチャ情報Ziのうちの事前取得路面テクスチャ情報Z31〜Z45が含む絶対位置と同じ絶対位置の情報に関連付けられた車両進行方向速度情報25aのみ示している。図6Cの車両進行方向速度情報25aは、絶対位置(X31,Y31)〜(X45,Y45)と、既定ルートトレース車両1の進行方向および既定ルートトレース車両1の速度と、を関連付けている。車両進行方向速度情報25aに含まれる絶対位置(X31,Y31)〜(X45,Y45)は、それぞれ、複数の事前取得路面テクスチャ情報Ziのうちの事前取得路面テクスチャ情報Z31〜Z45の絶対位置と同じである。図6Cの車両進行方向速度情報25aは、事前取得路面テクスチャ情報Z31〜Z45毎に、事前取得路面テクスチャ情報Z31〜Z45の位置での既定ルートトレース車両1の進行方向および既定ルートトレース車両1の速度の情報を含む。図6Cの例では、既定ルートトレース車両1の進行方向は、既定ルートトレース車両1の前後方向と平行な直線に対する傾斜角度を表している。また、既定ルートトレース車両1の進行方向は、既定ルートトレース車両1の前後方向と平行な直線を0度として、右方向へ操舵された場合の既定ルートトレース車両1の前後方向と平行な直線に対する傾斜角度を正の値、左方向への操舵された場合の既定ルートトレース車両1の前後方向と平行な直線に対する傾斜角度を負の値としている。例えば、車両進行方向速度情報25aには、絶対位置(X32,Y32)で、既定ルートトレース車両1の進行方向が0度であり、既定ルートトレース車両1の速度20km/hと記憶される。車両進行方向速度情報25aに含まれる絶対位置(X32,Y32)は、事前取得路面テクスチャ情報Z32の位置と同じである。
これまでが、既定ルートトレース車両1を使用する前に事前に行う処理である。次に、既定ルートトレース車両1の使用中に行う処理について説明する。制御装置20は、予め決められた経路30の路面テクスチャ情報22aを取得する(ステップS103)。本実施形態では、既定ルートトレース車両1の使用中に取得された予め決められた経路30の路面テクスチャ情報22aを、使用中路面テクスチャ情報22aという。使用中路面テクスチャ情報22aは、既定ルートトレース車両1の使用中に、既定ルートトレース車両1の撮像部15により取得される。
制御装置20は、図6Aに示すように、使用中路面テクスチャ情報22aと、複数の事前取得路面テクスチャ情報Ziとを比較する(ステップS104)。制御装置20は、事前取得路面テクスチャ情報Ziが使用中路面テクスチャ情報22aに含まれる情報とほぼ一致する情報を含むかどうか判断する。図6Aは、具体例1の複数の事前取得路面テクスチャ情報Ziおよび使用中路面テクスチャ情報22aの一例を示す模式図である。
例えば、図6Aに、具体例1の使用中路面テクスチャ情報22aを示す。また、図6Aに、具体例1の複数の事前取得路面テクスチャ情報Ziを示す。図6Aに示すように、具体例1の複数の事前取得路面テクスチャ情報Ziのうちの事前取得路面テクスチャ情報Z32は、使用中路面テクスチャ情報22aに含まれる情報とほぼ一致する情報を含む。
制御装置20は、比較結果に基づいて、既定ルートトレース車両1の進行方向および既定ルートトレース車両1の速度を設定する(ステップS105)。具体的には、まず、制御装置20は、比較結果に基づいて、予め決められた経路30における既定ルートトレース車両1の位置を推定する。使用中路面テクスチャ情報22aに含まれる情報とほぼ一致する情報を含む事前取得路面テクスチャ情報Ziが、使用中路面テクスチャ情報22aを取得した時点の予め決められた経路30における既定ルートトレース車両1の位置と推定される。
制御装置20は、比較結果により推定された予め決められた経路30における既定ルートトレース車両1の位置に基づいて、既定ルートトレース車両1の進行方向および既定ルートトレース車両1の速度を設定する。具体的には、制御装置20は、使用中路面テクスチャ情報22aに含まれる情報とほぼ一致する情報を含む事前取得路面テクスチャ情報Ziに含まれる絶対位置の情報に基づいて、車両進行方向速度情報25a(図6C参照)を参照する。図6Cは、具体例1の車両進行方向速度情報の一例を示すデータテーブルである。制御装置20は、車両進行方向速度情報25a(図6C参照)から、推定された予め決められた経路30における既定ルートトレース車両1の絶対位置に関連付けられた既定ルートトレース車両1の進行方向および既定ルートトレース車両1の速度を読み出す。そして、制御装置20は、既定ルートトレース車両1の進行方向および既定ルートトレース車両1の速度を、読み出した進行方向および速度に設定する。車両進行方向速度情報25aは、ステップS102において、制御装置20に事前に記憶されている。
例えば、図6Aに示すように、具体例1の使用中路面テクスチャ情報22aに含まれる情報とほぼ一致する情報を含む事前取得路面テクスチャ情報Ziは、事前取得路面テクスチャ情報Z32である。ここで、図6Bに示すように、事前取得路面テクスチャ情報Z32には、事前取得路面テクスチャ情報Z32に対応付けられた絶対位置(X32,Y32)の情報が含まれる。図6Bは、具体例1の事前取得路面テクスチャ情報の一例を示すデータテーブルである。図6Cに示すように、具体例1では、車両進行方向速度情報25aは、事前取得路面テクスチャ情報Z32に含まれる絶対位置(X32,Y32)と同じ絶対位置に関連付けられた、既定ルートトレース車両1の進行方向が0度、既定ルートトレース車両1の速度20km/hの情報を含む。具体例1では、制御装置20は、既定ルートトレース車両1の進行方向を0度、既定ルートトレース車両1の速度を20km/hと設定する。
制御装置20は、設定された既定ルートトレース車両1の進行方向および既定ルートトレース車両1の速度の信号で、操舵装置14および動力制御装置6を制御する(ステップS106)。より詳細には、制御装置20は、操舵装置14に対して、既定ルートトレース車両1の進行方向が設定された進行方向になるように、指令信号を出力する。制御装置20は、動力制御装置6に含まれる駆動装置4または制動装置5に対して、既定ルートトレース車両1の速度が設定された速度になるように、指令信号を出力する。既定ルートトレース車両1は、操舵装置14により、設定された進行方向になるように制御される。また、既定ルートトレース車両1は、動力制御装置6に含まれる駆動装置4および制動装置5により、設定された速度になるように制御される。
本発明の実施形態の具体例1の既定ルートトレース車両1は、上述した本発明の実施形態の既定ルートトレース車両1の効果に加えて、以下の効果を奏する。
車両進行方向速度情報25aは、既定ルートトレース車両1の進行方向および既定ルートトレース車両1の速度と、予め決められた経路30における位置とを関連付けた情報である。つまり、制御装置20には、予め決められた経路における位置に、所定の既定ルートトレース車両1の進行方向および所定の既定ルートトレース車両1の速度が関連付けられて事前に記憶される。制御装置20は、所定の事前取得路面テクスチャ情報Ziに含まれる情報とほぼ一致する情報を含む使用中路面テクスチャ情報22aを取得すると、次のように動作する。制御装置20は、使用中路面テクスチャ情報22aに含まれる情報とほぼ一致する情報を含む所定の事前取得路面テクスチャ情報Ziに含まれる予め決められた経路における位置を取得する。制御装置は、車両進行方向速度情報25aを参照して、事前取得路面テクスチャ情報Ziに含まれる予め決められた経路における位置と同じ予め決められた経路における位置に関連付けて事前に記憶された既定ルートトレース車両1の進行方向および既定ルートトレース車両1の速度を設定する。これにより、制御装置20は、使用中路面テクスチャ情報22aに含まれる情報とほぼ一致する情報を含む所定の事前取得路面テクスチャ情報Ziに含まれる予め決められた経路の位置と、予め決められた経路における位置に関連付けて事前に記憶された既定ルートトレース車両1の進行方向および既定ルートトレース車両1の速度に車両の動向を制御することができる。そして、本実施形態の既定ルートトレース車両1は自動走行することができる。
路面テクスチャ情報検出装置17は、予め決められた経路30の路面を撮像する撮像部15を含む。制御装置20は、撮像部15により使用中路面テクスチャ情報22aを取得することができる。そして、制御装置20は、撮像部15により取得された使用中路面テクスチャ情報22aと事前取得路面テクスチャ情報Ziとを比較することができる。
事前取得路面テクスチャ情報Ziは、路面テクスチャ情報検出装置17の撮像部15により事前に取得される。そして、制御装置20は、撮像部15により取得された事前取得路面テクスチャ情報Ziと使用中路面テクスチャ情報22aとを比較することができる。
また、事前取得路面テクスチャ情報Ziは、路面テクスチャ情報検出装置17の撮像部15以外の撮像手段により事前に検出してもよい。例えば、事前取得路面テクスチャ情報Ziは、使用中路面テクスチャ情報を取得する撮像部15より広い画角で路面を撮像することができる撮像手段で取得することができる。この場合、事前取得路面テクスチャ情報Ziの路面の大きさは、使用中路面テクスチャ情報の路面の大きさよりも大きい。特に、事前取得路面テクスチャ情報に対応する路面の大きさは、使用中路面テクスチャ情報に対応する路面の大きさよりも、予め決められた経路に沿った方向に直交する幅方向に大きい。そして、使用中路面テクスチャ情報に含まれる情報とほぼ一致する情報が、事前取得路面テクスチャ情報Ziに含まれやすくなる。これにより、既定ルートトレース車両1は、制御の処理負荷の増加を抑制しつつ、予め決められた経路30のトレースの精度を上げることができる。
(実施形態の具体例2)
次に、上述した本発明の実施形態の具体例2について図7Aおよび図7Bを用いて説明する。実施形態の具体例2は、具体例1と同様に、ゴルフカーに本発明の既定ルートトレース車両を適用した一例である。以下の説明では、上述した本発明の実施形態およびその具体例1と同じ部位についての説明は省略する。基本的に、本発明の実施形態の具体例2は、上述した本発明の実施形態の特徴を全て有している。以下、上述した本発明の実施形態の具体例1と異なる構成について説明する。
図7Aに示すように、実施形態の具体例2の既定ルートトレース車両101は、撮像部(テクスチャ情報以外撮像手段)115を更に備える点で、実施形態の具体例1の既定ルートトレース車両1と異なる。また、実施形態の具体例2の既定ルートトレース車両101は、実施形態の具体例1の制御装置20と異なる処理を行う制御装置120を有する。なお、具体例2の既定ルートトレース車両101の撮像部115は、具体例1の既定ルートトレース車両1の撮像部15と兼用してもよい。
撮像部115は、路面テクスチャ情報以外の予め決められた経路30の路面の画像情報であるテクスチャ情報以外路面画像情報を撮像する。制御装置120は、既定ルートトレース車両101の使用中に、撮像部115により使用中テクスチャ情報以外路面画像情報W1を取得する。撮像部115は、単眼カメラである。
制御装置120は、事前取得テクスチャ情報以外路面画像情報W2を事前に記憶している。事前取得テクスチャ情報以外路面画像情報W2は、路面テクスチャ情報以外の予め決められた経路30の路面の画像情報であって、事前に取得される。事前取得テクスチャ情報以外路面画像情報W2は、予め決められた経路30の路面を撮像する次のいずれかの撮像手段により事前に検出される。事前取得テクスチャ情報以外路面画像情報W2は、事前に、予め決められた経路30で既定ルートトレース車両101を走行させて、既定ルートトレース車両101の撮像部115により取得する。また、事前取得テクスチャ情報以外路面画像情報W2は、事前に、予め決められた経路30で既定ルートトレース車両101ではない車両を走行させて、その車両が備える撮像部(撮像手段)により取得する。事前取得テクスチャ情報以外路面画像情報W2は、予め決められた経路30における絶対位置の情報を含んでいる。
事前取得テクスチャ情報以外路面画像情報W2及び使用中テクスチャ情報以外路面画像情報W1は、路面テクスチャ情報以外の予め決められた経路30の路面の画像情報である。事前取得テクスチャ情報以外路面画像情報W2及び使用中テクスチャ情報以外路面画像情報W1は、予め決められた経路30の路面の識別可能な画像情報である。事前取得路面テクスチャ情報Zi以外の予め決められた経路30の路面の画像情報は、例えば、予め決められた経路30の路面の縁に沿って設置されたガードレール、予め決められた経路の近傍に設けられたビル、街路樹、静的な置物、および、予め決められた経路30の路面に設けられた白線、バーコード、標識等の画像情報である。
次に、既定ルートトレース車両101が備える制御装置120の処理の手順について、説明する。具体例2では、制御装置120は、図7Bに示す処理を行う。なお、制御装置120の処理の手順は、図7Bに示す処理の手順に限らない。図7Bに示すように、制御装置120は、複数の事前取得路面テクスチャ情報Ziを事前に記憶する(ステップS201)。ステップS201の処理は、具体例1のステップS101の処理と同様である。また、制御装置120は、事前取得テクスチャ情報以外路面画像情報W2を事前に記憶する(ステップS202)。事前取得テクスチャ情報以外路面画像情報W2は、予め決められた経路30における絶対位置と関連付けられて制御装置120に記憶されている。また、制御装置120は、車両進行方向速度情報25aを事前に記憶する(ステップS203)。ステップS203の処理は、具体例1のステップS102の処理と同様である。車両進行方向速度情報25aは、既定ルートトレース車両101の進行方向および既定ルートトレース車両101の速度と、絶対位置とを、相互に関連付けた情報である。
制御装置120は、既定ルートトレース車両101の使用中に、路面テクスチャ情報検出装置17で検出された予め決められた経路30の路面テクスチャ情報を使用中路面テクスチャ情報22aとして取得する(ステップS204)。
制御装置120は、使用中路面テクスチャ情報22aと、複数の事前取得路面テクスチャ情報Ziとを比較して、既定ルートトレース車両101の予め決められた経路30における位置を推定する(ステップS205)。制御装置120は、使用中路面テクスチャ情報22aと、複数の事前取得路面テクスチャ情報Ziとを比較する。つまり、制御装置120は、事前取得路面テクスチャ情報Ziが使用中路面テクスチャ情報22aに含まれる情報とほぼ一致する情報を含むかどうか判断する。そして、制御装置120は、比較結果に基づいて、予め決められた経路30における既定ルートトレース車両101の位置を推定する。使用中路面テクスチャ情報22aに含まれる情報とほぼ一致する情報を含む事前取得路面テクスチャ情報Ziに含まれる絶対位置が、使用中路面テクスチャ情報22aを取得した時点の予め決められた経路30における既定ルートトレース車両1の位置と推定される。
制御装置120は、所定の補完条件を満たすかどうかを判定する(ステップS206)。所定の補完条件を満たす場合とは、例えば、制御装置120が使用中路面テクスチャ情報22aを取得できない場合である。また、所定の補完条件を満たす場合とは、例えば、使用中路面テクスチャ情報22aに含まれる情報とほぼ一致する情報を含む事前取得路面テクスチャ情報Ziがないまたは僅かしかない場合である。また、所定の補完条件を満たす場合とは、例えば、使用中路面テクスチャ情報22aの事前取得路面テクスチャ情報Ziと一致する割合が所定割合より低い場合である。所定割合は、任意に設定することができる。所定割合は、例えば、50%である。なお、所定の補完条件はなくてもよい。つまり、ステップS206およびステップS211の処理はなくてもよい。この場合は、ステップS205からステップS207に進む。
制御装置120は、所定の補完条件を満たす場合(ステップS206:YES)、使用中テクスチャ情報以外路面画像情報W1を取得する(ステップS207)。使用中テクスチャ情報以外路面画像情報W1は、既定ルートトレース車両101の使用中に、撮像部115で取得される。
制御装置120は、使用中テクスチャ情報以外路面画像情報W1と、事前取得テクスチャ情報以外路面画像情報W2とを比較して、既定ルートトレース車両101の予め決められた経路30における位置を推定する(ステップS208)。事前取得テクスチャ情報以外路面画像情報W2は、ステップS203において、制御装置120に事前に記憶されている。まず、制御装置120は、使用中テクスチャ情報以外路面画像情報W1と、事前取得テクスチャ情報以外路面画像情報W2とを比較する。つまり、制御装置120は、使用中テクスチャ情報以外路面画像情報W1に含まれる情報とほぼ一致する情報が含まれる事前取得テクスチャ情報以外路面画像情報W2があるかどうか判断する。次に、制御装置120は、比較結果に基づいて、既定ルートトレース車両101の予め決められた経路30における位置を推定する。具体的には、制御装置120は、使用中テクスチャ情報以外路面画像情報W1に含まれる情報とほぼ一致する情報を含む事前取得テクスチャ情報以外路面画像情報W2に関連付けられた予め決められた経路30における絶対位置の情報を取得する。使用中テクスチャ情報以外路面画像情報W1とほぼ一致する事前取得テクスチャ情報以外路面画像情報W2に関連付けられた予め決められた経路30における絶対位置が、使用中テクスチャ情報以外路面画像情報W1を取得した時点の予め決められた経路30における既定ルートトレース車両101の絶対位置と推定される。
制御装置120は、ステップS205で推定された予め決められた経路30における既定ルートトレース車両101の絶対位置を、ステップS207で推定された予め決められた経路30における既定ルートトレース車両101の絶対位置で補完する(ステップS209)。ここで、制御装置20は、例えば、拡張カルマンフィルタ(EKF:Extended Kalman Filter)を用いて、ステップS205で推定された予め決められた経路30における既定ルートトレース車両101の絶対位置をステップS207で推定された予め決められた経路30における既定ルートトレース車両101の絶対位置で補完してよい。なお、制御装置20は、拡張カルマンフィルタ以外のフィルタを用いて、ステップS205で推定された予め決められた経路30における既定ルートトレース車両101の絶対位置をステップS207で推定された予め決められた経路30における既定ルートトレース車両101の絶対位置で補完してよい。
次に、制御装置120は、ステップS209で補完された予め決められた経路30における既定ルートトレース車両101の位置に基づいて、既定ルートトレース車両101の進行方向および既定ルートトレース車両101の速度を設定する(ステップS210)。具体的には、制御装置120は、車両進行方向速度情報25aから、補完された予め決められた経路30における既定ルートトレース車両101の絶対位置に関連付けられた既定ルートトレース車両101の進行方向および既定ルートトレース車両101の速度を読み出す。制御装置120は、既定ルートトレース車両101の進行方向および速度を、読み出した進行方向および速度に設定する。
一方、制御装置120は、所定の補完条件を満たさない場合に(ステップS206:NO)、ステップS205で推定された予め決められた経路30における既定ルートトレース車両101の位置に基づいて、既定ルートトレース車両101の進行方向および既定ルートトレース車両101の速度を設定する(ステップS211)。制御装置120は、車両進行方向速度情報25aから、推定された予め決められた経路30における既定ルートトレース車両101の絶対位置に関連付けられた既定ルートトレース車両101の進行方向および既定ルートトレース車両101の速度を読み出す。制御装置120は、既定ルートトレース車両101の進行方向および速度を、読み出した進行方向および速度に設定する。
制御装置120は、ステップS210またはステップS11において設定された既定ルートトレース車両101の進行方向および既定ルートトレース車両101の速度で、操舵装置14および動力制御装置6を制御する(ステップS212)。
本発明の実施形態の具体例2の既定ルートトレース車両101は、上述した本発明の実施形態の具体例1の既定ルートトレース車両1の効果に加えて、以下の効果を奏する。
既定ルートトレース車両101は、予め決められた経路30のトレースの精度を確保するために、天候等の環境の変化に柔軟に対応することを検討した。本願発明者は、環境の変化への対応の柔軟性を向上させるために、既定ルートトレース車両101が、撮像手段により予め決められた経路30の路面テクスチャという車体に近い対象を検出し、テクスチャ情報以外撮像手段により予め決められた経路30の路面テクスチャよりも車体から遠い対象とを検出することを思い付いた。つまり、本願発明者らは、予め決められた経路30の路面テクスチャ情報を撮像手段で検出する技術と、予め決められた経路30の路面テクスチャ以外の対象をテクスチャ情報以外撮像手段で検出する技術を組み合わせることを思い付いた。具体的には、積雪などの天候等の環境の変化によって、既定ルートトレース車両101の使用中に、撮像部15で予め決められた経路30の路面テクスチャ情報が取得できない場合がある。そのような場合であっても、制御装置120が、路面テクスチャ情報以外の情報である使用中テクスチャ情報以外路面画像情報W1を、撮像部115により取得することができる場合がある。制御装置120は、使用中テクスチャ情報以外路面画像情報W1に基づいて、予め決められた経路30における既定ルートトレース車両101の位置を推定する。そして、制御装置120は、使用中路面テクスチャ情報22aと事前取得路面テクスチャ情報Ziとの比較結果に加えて、使用中テクスチャ情報以外路面画像情報W1を用いて、予め決められた経路30をトレースするように既定ルートトレース車両101の進行方向および既定ルートトレース車両101の速度を設定することができる。つまり、制御装置120は、使用中テクスチャ情報以外路面画像情報W1を用いることで、使用中路面テクスチャ情報22aと事前取得路面テクスチャ情報Ziとの比較結果に基づいた予め決められた経路30における既定ルートトレース車両101の位置の推定を補完することができる。ここで、複数の事前取得路面テクスチャ情報Ziのうちの予め決められた経路30に沿った方向に連続する2つの事前取得路面テクスチャ情報Ziが重なっていない場合等の複数の事前取得路面テクスチャ情報Ziの情報量が少ない場合、ステップS205で推定された予め決められた経路30における既定ルートトレース車両101の絶対位置に誤差が生じる場合がある。このように、ステップS205で推定された予め決められた経路30における既定ルートトレース車両101の絶対位置に誤差が生じた場合であっても、予め決められた経路30における既定ルートトレース車両101の絶対位置を補完することができる。つまり、複数の事前取得路面テクスチャ情報Ziの情報量が少なくても、予め決められた経路30における既定ルートトレース車両101の絶対位置を補完することができ、既定ルートトレース車両が予め決められた経路をトレースする精度を確保する制御の処理負荷の増加を抑制することができる。そして、制御装置120は、予め決められた経路30における既定ルートトレース車両101の位置に基づいて、予め決められた経路30をトレースするように既定ルートトレース車両101の進行方向および既定ルートトレース車両101の速度を設定することができる。これにより、本発明の実施形態の具体例2の既定ルートトレース車両101は、天候等の環境の変化に柔軟に対応することができる。
(実施形態の具体例2の変形例)
次に、上述した本発明の実施形態の具体例2について図8Aおよび図8Bを用いて説明する。以下の説明では、上述した本発明の実施形態およびその具体例2と同じ部位についての説明は省略する。基本的に、本発明の実施形態の具体例2の変形例は、上述した本発明の実施形態の特徴を全て有している。以下、上述した本発明の実施形態の具体例2と異なる構成について説明する。
図8Aに示すように、実施形態の具体例2の変形例の既定ルートトレース車両111は、実施形態の具体例2の制御装置120と異なる処理を行う制御装置120Aを有する。
既定ルートトレース車両111が備える制御装置120Aの処理の手順について、説明する。具体例2では、制御装置120Aは、図8Bに示す処理を行う。なお、制御装置120Aの処理の手順は、図8Bに示す処理の手順に限らない。図8Bに示す具体例2の変形例の制御装置120AのステップS301〜ステップS304の処理は、具体例2の制御装置120のステップS201〜ステップS204の処理と同様であり、説明を省略する。
制御装置120Aは、ステップS304の後、使用中路面テクスチャ情報22aと、複数の事前取得路面テクスチャ情報Ziとを比較する(ステップS305)。そして、所定の切替条件を満たすかどうかを判定する(ステップS306)。所定の切替条件を満たす場合とは、例えば、制御装置120が使用中路面テクスチャ情報22aを取得できない場合である。また、所定の切替条件を満たす場合とは、例えば、使用中路面テクスチャ情報22aに含まれる情報とほぼ一致する情報を含む事前取得路面テクスチャ情報Ziがないまたは僅かしかない場合である。また、所定の切替条件を満たす場合とは、例えば、使用中路面テクスチャ情報22aの事前取得路面テクスチャ情報Ziと一致する割合が所定割合より低い場合である。所定割合は、任意に設定することができる。所定割合は、例えば、50%である。
制御装置120Aは、所定の切替条件を満たす場合(ステップS306:YES)、使用中テクスチャ情報以外路面画像情報W1を取得する(ステップS307)。使用中テクスチャ情報以外路面画像情報W1は、撮像部115で取得される。
制御装置120Aは、使用中テクスチャ情報以外路面画像情報W1と、事前取得テクスチャ情報以外路面画像情報W2とを比較する(ステップS308)。事前取得使用中テクスチャ情報以外路面画像情報W12は、ステップS302において、制御装置120Aに事前に記憶されている。制御装置120Aは、使用中テクスチャ情報以外路面画像情報W1に含まれる情報とほぼ一致する情報が含まれる事前取得テクスチャ情報以外路面画像情報W2があるかどうか判断する。
制御装置120Aは、ステップS308の比較結果に基づいて、既定ルートトレース車両111の進行方向および既定ルートトレース車両111の速度を設定する(ステップS309)。具体的には、まず、制御装置120Aは、ステップS308の比較結果に基づいて、予め決められた経路30における既定ルートトレース車両111の位置を推定する。制御装置120Aは、使用中テクスチャ情報以外路面画像情報W1とほぼ一致する事前取得テクスチャ情報以外路面画像情報W2に含まれる絶対位置を取得する。使用中テクスチャ情報以外路面画像情報W1に含まれる情報とほぼ一致する情報を含む事前取得使用中テクスチャ情報以外路面画像情報W12に含まれる絶対位置が、使用中テクスチャ情報以外路面画像情報W1を取得した時点の予め決められた経路30における既定ルートトレース車両111の位置と推定される。
制御装置120Aは、ステップS308の比較結果により推定された予め決められた経路30における既定ルートトレース車両111の位置に基づいて、既定ルートトレース車両111の進行方向および既定ルートトレース車両111の速度を設定する。具体的には、制御装置120Aは、使用中テクスチャ情報以外路面画像情報W1とほぼ一致する事前取得テクスチャ情報以外路面画像情報W2に含まれる絶対位置の情報に基づいて、車両進行方向速度情報25aを参照する。制御装置120Aは、車両進行方向速度情報25aから、推定された予め決められた経路30における既定ルートトレース車両111の絶対位置に関連付けられた既定ルートトレース車両111の進行方向および既定ルートトレース車両111の速度を読み出す。制御装置120Aは、既定ルートトレース車両111の進行方向および速度を、読み出した進行方向および速度に設定する。
一方、制御装置120Aは、所定の切替条件を満たさない場合に(ステップS306:NO)、ステップS305の比較結果に基づいて、既定ルートトレース車両111の進行方向および既定ルートトレース車両111の速度を設定する(ステップS310)。具体的には、まず、制御装置120Aは、ステップS305の比較結果に基づいて、予め決められた経路30における既定ルートトレース車両111の位置を推定する。使用中路面テクスチャ情報22aに含まれる情報とほぼ一致する情報を含む事前取得路面テクスチャ情報Ziに含まれる絶対位置が、使用中路面テクスチャ情報22aを取得した時点の予め決められた経路30における既定ルートトレース車両111の位置と推定される。
次に、制御装置120Aは、ステップS305の比較結果により推定された予め決められた経路30における既定ルートトレース車両111の位置に基づいて、既定ルートトレース車両111の進行方向および既定ルートトレース車両111の速度を設定する。具体的には、制御装置120Aは、使用中路面テクスチャ情報22aに含まれる情報とほぼ一致する情報を含む事前取得路面テクスチャ情報Ziに含まれる絶対位置の情報に基づいて、車両進行方向速度情報25aを参照する。制御装置120Aは、車両進行方向速度情報25aから、推定された予め決められた経路30における既定ルートトレース車両111の絶対位置に関連付けられた既定ルートトレース車両111の進行方向および既定ルートトレース車両111の速度を読み出す。制御装置120Aは、既定ルートトレース車両111の進行方向および速度を、読み出した進行方向および速度に設定する。
制御装置120Aは、ステップS309およびステップS310において設定された既定ルートトレース車両111の進行方向および既定ルートトレース車両111の速度で、操舵装置14および動力制御装置6を制御する(ステップS311)。
本発明の実施形態の具体例2の変形例の既定ルートトレース車両111は、上述した本発明の実施形態の具体例2の既定ルートトレース車両101の効果に加えて、以下の効果を奏する。
制御装置120Aは、使用中路面テクスチャ情報22aと事前取得路面テクスチャ情報Ziとの比較結果に加えて、使用中テクスチャ情報以外路面画像情報W1を用いて、予め決められた経路30をトレースするように既定ルートトレース車両111の進行方向および既定ルートトレース車両111の速度を設定することができる。つまり、制御装置120Aは、使用中テクスチャ情報以外路面画像情報W1を用いることで、使用中路面テクスチャ情報22aと事前取得路面テクスチャ情報Ziとの比較結果を使わずに、予め決められた経路30における既定ルートトレース車両111の位置を推定することができる。そして、制御装置120Aは、予め決められた経路30における既定ルートトレース車両111の位置を用いて、予め決められた経路30をトレースするように既定ルートトレース車両111の進行方向および既定ルートトレース車両111の速度を設定することができる。これにより、本発明の実施形態の具体例2の変形例の既定ルートトレース車両111は、天候等の環境の変化に柔軟に対応することができる。
(実施形態の具体例3)
次に、上述した本発明の実施形態の具体例3について図9A、図9Bおよび図10を用いて説明する。実施形態の具体例3は、具体例1と同様に、ゴルフカーに本発明の既定ルートトレース車両を適用した一例である。以下の説明では、上述した本発明の実施形態およびその具体例1と同じ部位についての説明は省略する。基本的に、本発明の実施形態の具体例3は、上述した本発明の実施形態の特徴を全て有している。以下、上述した本発明の実施形態の具体例1と異なる構成について説明する。
図9Aに示すように、実施形態の具体例3の既定ルートトレース車両201は、埋設マーカ検出センサ7と、誘導線検出センサ8とを更に備える点で、実施形態の具体例1の既定ルートトレース車両1と異なる。また、実施形態の具体例3の既定ルートトレース車両201は、実施形態の具体例1の制御装置20と異なる処理を行う制御装置220を有する。
既定ルートトレース車両201は、埋設マーカ検出センサ7および誘導線検出センサ8を備える。埋設マーカ検出センサ7および誘導線検出センサ8は、撮像手段以外の手段である撮像手段以外路面情報検出手段である。埋設マーカ検出センサ7および誘導線検出センサ8は、車体9の下部に設けられる。埋設マーカ検出センサ7は、埋設マーカ31を検出する。誘導線検出センサ8は、電磁誘導線32を検出する。誘導線検出センサ8は、本発明の電磁誘導線検出器である。図10に示すように、複数の埋設マーカ31および電磁誘導線32は、予め決められた経路30に沿って地中に埋設される。埋設マーカ31は、磁気式の埋設マーカである。埋設マーカ31は、それぞれ、複数の磁石で構成される。埋設マーカ31は、複数の磁石の配置や間隔の組み合わせで構成される磁場を生成する。埋設マーカ検出器215は、埋設マーカ31の磁場を検出する。制御装置220は、既定ルートトレース車両201の使用中に、埋設マーカ検出器215で検出した埋設マーカ31の磁場の形状に基づいて識別される識別情報を示す検出信号を使用中画像以外路面情報W4として取得する。使用中画像以外路面情報W4として取得された検出信号は、予め決められた経路30における相対位置を示す。電磁誘導線32は、電磁波を発信する。誘導線検出センサ8は、電磁誘導線32が発信する電磁波を検出する。制御装置220は、既定ルートトレース車両201の使用中に、誘導線検出センサ8で検出した電磁誘導線32が発信する電磁波の強さを示す検出信号を使用中画像以外路面情報W4として取得する。使用中画像以外路面情報W4として取得された検出信号は、制御装置220に出力される。使用中画像以外路面情報W4として取得された検出信号は、予め決められた経路30の路面の画像以外の情報である。
制御装置220には、事前取得画像以外路面情報W5が事前に記憶されている。事前取得画像以外路面情報W5は、磁場に基づいて識別される識別情報と既定ルートトレース車両201の速度とが関連付けられた情報である。制御装置220は、使用中画像以外路面情報W4として取得した検出信号の電磁波の強さから、既定ルートトレース車両201の車幅方向の偏りを検出する。既定ルートトレース車両201の車幅方向の偏りとは、電磁誘導線32に対する既定ルートトレース車両の進行方向に直交する左右方向のずれを意味する。制御装置220は、既定ルートトレース車両201の幅方向の偏りを解消させて、既定ルートトレース車両201が予め決められた経路30に沿って走行するように、既定ルートトレース車両201の進行方向を設定する。制御装置220は、使用中画像以外路面情報W4として取得した識別情報に基づいて、事前取得画像以外路面情報W5を参照する。そして、制御装置220は、使用中画像以外路面情報W4として取得した識別情報に関連付けられた既定ルートトレース車両201の速度を取得する。そして、制御装置220は、既定ルートトレース車両201の速度を取得した速度に設定する。
次に、既定ルートトレース車両201が備える制御装置220の処理の手順について、説明する。具体例3では、制御装置220は、図9Bに示す処理を行う。なお、制御装置220の処理の手順は、図9Bに示す処理の手順に限らない。図9Bに示すように、制御装置220は、複数の事前取得路面テクスチャ情報Ziを事前に記憶する(ステップS401)。ステップS401の処理は、具体例1のステップS101の処理と同様である。また、制御装置220は、事前取得画像以外路面情報W5を事前に記憶する(ステップS402)。また、制御装置220は、車両進行方向速度情報25aを事前に記憶する(ステップS403)。車両進行方向速度情報25aは、既定ルートトレース車両201の進行方向および既定ルートトレース車両201の速度と、事前取得路面テクスチャ情報Ziに含まれる絶対位置とを、相互に関連付けた情報である。
制御装置220は、既定ルートトレース車両201の使用中に、路面テクスチャ情報検出装置17で検出された予め決められた経路30の路面テクスチャ情報を使用中路面テクスチャ情報22aとして取得する(ステップS404)。制御装置220は、使用中路面テクスチャ情報22aと、複数の事前取得路面テクスチャ情報Ziとを比較する(ステップS405)。制御装置220は、事前取得路面テクスチャ情報Ziが使用中路面テクスチャ情報22aに含まれる情報とほぼ一致する情報を含むかどうか判断する。そして、制御装置220は、ステップS405の後、所定の切替条件を満たすかどうかを判定する(ステップS406)。所定の切替条件は、具体例2の変形例の所定の切替条件と同じでも良いし、異なっても良い。
制御装置220は、所定の切替条件を満たす場合(ステップS406:YES)、使用中画像以外路面情報W4を取得する(ステップS407)。制御装置220は、使用中画像以外路面情報W4と、事前取得画像以外路面情報W5とを比較する(ステップS408)。具体的には、使用中画像以外路面情報W4として取得した電磁波の強さを示す検出信号および使用中画像以外路面情報W4として取得した識別情報と、事前取得画像以外路面情報W5とを比較する。
制御装置220は、比較結果に基づいて、既定ルートトレース車両201の進行方向および既定ルートトレース車両201の速度を設定する(ステップS409)。具体的には、制御装置220は、使用中画像以外路面情報W4として取得した識別情報に基づいて、予め決められた経路30における既定ルートトレース車両201の位置を推定する。使用中画像以外路面情報W4として取得した識別情報が示す予め決められた経路30における相対位置が、使用中路面テクスチャ情報22aを取得した時点の予め決められた経路30における既定ルートトレース車両201の位置と推定される。制御装置220は、事前取得画像以外路面情報W5から、使用中画像以外路面情報W4として取得した識別情報に関連付けられた既定ルートトレース車両201の速度を読み出す。制御装置220は、使用中画像以外路面情報W4として取得した識別情報に基づいて事前取得画像以外路面情報W5から読み出した速度に、既定ルートトレース車両201の速度を設定する。また、制御装置220は、使用中画像以外路面情報W4として取得した電磁波の強さを示す検出信号から、既定ルートトレース車両201の車幅方向の偏りを検出する。制御装置220は、使用中画像以外路面情報W4として取得した電磁波の強さを示す検出信号により、既定ルートトレース車両201の幅方向の偏りを解消させて、既定ルートトレース車両201が予め決められた経路30に沿って走行するように、既定ルートトレース車両201の進行方向を設定する。
一方、制御装置220は、所定の切替条件を満たさない場合(ステップS406:NO)、ステップS405の比較結果に基づいて、既定ルートトレース車両201の進行方向および既定ルートトレース車両201の速度を設定する(ステップS410)。具体的には、まず、制御装置220は、ステップS405の比較結果に基づいて、予め決められた経路30における既定ルートトレース車両201の位置を推定する。使用中路面テクスチャ情報22aに含まれる情報とほぼ一致する情報を含む事前取得路面テクスチャ情報Ziに含まれる絶対位置が、使用中路面テクスチャ情報22aを取得した時点の予め決められた経路30における既定ルートトレース車両201の位置と推定される。
制御装置220は、ステップS405の比較結果により推定された予め決められた経路30における既定ルートトレース車両201の位置に基づいて、既定ルートトレース車両201の進行方向および既定ルートトレース車両201の速度を設定する。具体的には、制御装置220は、推定された予め決められた経路30における既定ルートトレース車両201の絶対位置に基づいて、車両進行方向速度情報25aを参照する。制御装置220は、車両進行方向速度情報25aから、推定された予め決められた経路30における既定ルートトレース車両201の絶対位置に関連付けられた既定ルートトレース車両201の進行方向および既定ルートトレース車両201の速度を読み出す。制御装置220は、既定ルートトレース車両201の進行方向および速度を、読み出した進行方向および速度に設定する。
制御装置220は、ステップS409またはステップS410において設定された既定ルートトレース車両201の進行方向および既定ルートトレース車両201の速度で、操舵装置14および動力制御装置6を制御する(ステップS411)。
本発明の実施形態の具体例3の既定ルートトレース車両201は、上述した本発明の実施形態の具体例1の既定ルートトレース車両1の効果に加えて、以下の効果を奏する。
既定ルートトレース車両201は、予め決められた経路30のトレースの精度を確保するために、天候等の環境への依存度を下げることを検討した。本願発明者は、環境への依存度を低下させるために、予め決められた経路30の路面を、撮像手段と撮像手段以外の手段である撮像手段以外路面情報検出手段で検出することを思い付いた。つまり、本願発明者は、予め決められた経路30の路面テクスチャ情報を撮像手段で比較する技術と、予め決められた経路30の路面を撮像手段以外路面検出手段で検出する技術を組み合わせることを思い付いた。具体的には、積雪などの天候等の環境の変化によって、既定ルートトレース車両201の使用中に、撮像部15から予め決められた経路30の路面テクスチャ情報が取得できない場合がある。そのような場合であっても、制御装置220が、予め決められた経路30の路面の画像以外の情報である使用中画像以外路面情報W4を、埋設マーカ検出センサ7および誘導線検出センサ8により取得することができる場合がある。埋設マーカ検出センサ7および誘導線検出センサ8は、撮像手段以外路面情報検出手段である。制御装置220は、使用中画像以外路面情報W4に基づいて、予め決められた経路30における既定ルートトレース車両201の位置を推定することができる。そのため、制御装置220は、使用中路面テクスチャ情報22aと事前取得路面テクスチャ情報Ziとの比較結果に加えて、使用中画像以外路面情報W4に基づいて、予め決められた経路30をトレースするように既定ルートトレース車両201の進行方向および既定ルートトレース車両201の速度を設定することができる。つまり、制御装置220は、使用中画像以外路面情報W4を用いることで、使用中路面テクスチャ情報22aと事前取得路面テクスチャ情報Ziとの比較結果を使わずに、予め決められた経路30における既定ルートトレース車両201の位置を推定することができる。そして、制御装置220は、予め決められた経路30における既定ルートトレース車両201の位置を用いて、予め決められた経路30をトレースするように既定ルートトレース車両201の進行方向および既定ルートトレース車両201の速度を設定することができる。これにより、本発明の実施形態の具体例3の既定ルートトレース車両201は、天候等の環境への依存度を下げることができる。
また、誘導線検出センサ8は、予め決められた経路30に沿って埋設された電磁誘導線32を検出する。制御装置220は、誘導線検出センサ8で取得された電磁誘導線32の検出信号を画像以外路面情報として取得する。そして、制御装置220は、電磁誘導線32の検出信号に基づいて、電磁誘導線32に沿って、予め決められた経路30をトレースするように既定ルートトレース車両201の進行方向を設定することができる。これにより、本発明の実施形態の具体例3の既定ルートトレース車両201は、制御の処理負荷の増加を抑制しつつ、予め決められた経路のトレースの精度を高めることができる。
既定ルートトレース車両201の制御装置220は、使用中路面テクスチャ情報22aと事前取得路面テクスチャ情報Ziの比較結果に基づいて、既定ルートトレース車両201の進行方向および既定ルートトレース車両201の速度を設定する。ここで、積雪などの天候等の環境の変化によって、予め決められた経路30の使用中路面テクスチャ情報22aが取得できない場合がある。そのような場合であっても、誘導線検出センサ8は電磁誘導線32を検出できる。そのため、制御装置220は、電磁誘導線32の検出信号に基づいて、電磁誘導線32に沿って、予め決められた経路30をトレースするように既定ルートトレース車両201の進行方向を設定することができる。これにより、本発明の実施形態の具体例3の既定ルートトレース車両201は、天候等の環境への依存度を下げることができる。
(実施形態の具体例3の変形例1)
次に、上述した本発明の実施形態の具体例3の変形例1について説明する。実施形態の具体例3の変形例1は、具体例1と同様に、ゴルフカーに本発明の既定ルートトレース車両を適用した一例である。以下の説明では、上述した本発明の実施形態およびその具体例3と同じ部位についての説明は省略する。基本的に、本発明の実施形態の具体例3は、上述した本発明の実施形態の特徴を全て有している。以下、上述した本発明の実施形態の具体例3と異なる構成について、図9Cに基づいて説明する。
実施形態の具体例3の変形例1の既定ルートトレース車両202は、実施形態の具体例3の制御装置220と異なる処理を行う制御装置220Aを有する。
既定ルートトレース車両202が備える制御装置220Aの処理の手順について、説明する。具体例3では、制御装置220Aは、図9Cに示す処理を行う。なお、制御装置220Aの処理の手順は、図9Cに示す処理の手順に限らない。図9CのステップS501〜503の処理は、図9BのステップS401〜403の処理と同じであり、その説明を省略する。制御装置220Aは、ステップS503の後、使用中画像以外路面情報W4を取得する(ステップS504)。制御装置220Aは、使用中画像以外路面情報W4として取得した識別情報と、事前取得画像以外路面情報W5とを比較する(ステップS505)。具体的には、使用中画像以外路面情報W4として取得した電磁波の強さを示す検出信号および使用中画像以外路面情報W4として取得した識別情報と、事前取得画像以外路面情報W5を比較する。そして、制御装置220Aは、所定の切替条件を満たすかどうかを判定する(ステップS506)。所定の切替条件を満たす場合とは、例えば、埋設マーカ検出器215で検出した埋設マーカ31の磁場に基づいて識別される識別情報が、切り替える指令を示す識別情報である場合である。
制御装置220Aは、所定の切替条件を満たす場合(ステップS506:YES)、既定ルートトレース車両202の使用中に、路面テクスチャ情報検出装置17で検出された予め決められた経路30の路面テクスチャ情報を使用中路面テクスチャ情報22aとして取得する(ステップS507)。制御装置220Aは、使用中路面テクスチャ情報22aと、複数の事前取得路面テクスチャ情報Ziとを比較する(ステップS508)。制御装置220Aは、事前取得路面テクスチャ情報Ziが使用中路面テクスチャ情報22aに含まれる情報ほぼ一致する情報を含むかどうか判断する。そして、制御装置220Aは、ステップS508の比較結果に基づいて、既定ルートトレース車両202の進行方向および既定ルートトレース車両202の速度を設定する(ステップS509)。
一方、制御装置220Aは、所定の切替条件を満たさない場合(ステップS506:NO)、ステップS505の比較結果に基づいて、既定ルートトレース車両202の進行方向および既定ルートトレース車両202の速度を設定する(ステップS510)。制御装置220Aは、使用中画像以外路面情報W4として取得した検出信号から、既定ルートトレース車両202の幅方向の偏りを検出する。制御装置220Aは、使用中画像以外路面情報W4として取得した識別情報に関連付けられた既定ルートトレース車両202の速度を取得する。取得した使用中画像以外路面情報W4に基づいて、既定ルートトレース車両202の進行方向および既定ルートトレース車両202の速度を設定する。具体的には、使用中画像以外路面情報W4として取得した電磁波の強さを示す検出信号により、既定ルートトレース車両202の幅方向の偏りを解消させて、既定ルートトレース車両202が予め決められた経路30に沿って走行するように、既定ルートトレース車両202の進行方向を設定する。また、制御装置220Aは、使用中画像以外路面情報W4として取得した識別情報に基づいて、事前取得画像以外路面情報W5から読み出した速度に、既定ルートトレース車両202の速度を設定する。
そして、制御装置220Aは、ステップS509またはステップS510で設定された既定ルートトレース車両202の進行方向および既定ルートトレース車両202の速度で、操舵装置14および動力制御装置6を制御する。
本発明の実施形態の具体例3の変形例1の既定ルートトレース車両202は、上述した本発明の実施形態の具体例1の既定ルートトレース車両1の効果に加えて、以下の効果を奏する。
既定ルートトレース車両202の制御装置220Aは、電磁誘導線32の検出信号に基づいて、電磁誘導線32に沿って、既定ルートトレース車両202の進行方向および既定ルートトレース車両202の速度を設定する。ここで、既定ルートトレース車両202の電磁誘導線32の断線等により、誘導線検出センサ8で電磁誘導線32が検出されない場合がある。そのような場合であっても、制御装置220Aは、使用中路面テクスチャ情報22aと、事前取得路面テクスチャ情報Ziとに基づいて、既定ルートトレース車両202の進行方向および既定ルートトレース車両202の速度を設定することができる。これにより、実施形態の具体例3の変形例の既定ルートトレース車両202は、制御の処理負荷の増加を抑制しつつ、トレースの精度を上げることができる。
(実施形態の具体例3の変形例2)
次に、上述した本発明の実施形態の具体例3の変形例2について、図11Aおよび図11Bに基づいて説明する。実施形態の具体例3の変形例2は、具体例1と同様に、ゴルフカーに本発明の既定ルートトレース車両を適用した一例である。以下の説明では、上述した本発明の実施形態およびその具体例3と同じ部位についての説明は省略する。基本的に、本発明の実施形態の具体例3は、上述した本発明の実施形態の特徴を全て有している。以下、上述した本発明の実施形態の具体例3と異なる構成について説明する。
図9Aに示すように、実施形態の具体例3の既定ルートトレース車両201は、埋設マーカ検出センサ7および誘導線検出センサ8と、制御装置220とを備える。これに対して、図11Aに示すように、実施形態の具体例3の変形例2の既定ルートトレース車両203は車輪回転検出器18と、制御装置230とを備える。制御装置230は、制御装置220と異なる処理を行う。
車輪回転検出器18は、車輪3の回転に関連する物理量を検出する。車輪回転検出器18は、回転角センサである。回転角センサは、例えば、ロータリーエンコーダで構成される。車輪回転検出器18は、撮像手段以外の手段である撮像手段以外路面情報検出手段である。車輪回転検出器18は、後輪3rlに設けられる。車輪回転検出器18は、後輪3rlの回転角を検出する。車輪回転検出器18は、検出した後輪3rlの回転角の信号を、制御装置230に出力する。制御装置230は、車輪回転検出器18で検出された後輪3rlの回転角に基づいて、既定ルートトレース車両203の実走行距離を算出する。つまり、制御装置230は、車輪回転検出器18で検出された後輪3rlの回転角の累積値に基づいて、既定ルートトレース車両203の実走行距離を算出する。制御装置230は、既定ルートトレース車両203の使用中に、算出された既定ルートトレース車両203の実走行距離を使用中画像以外路面情報W6として取得する。ここで、既定ルートトレース車両203の実走行距離は、既定ルートトレース車両203が走行する予め決められた経路30の起点からの走行距離である。予め決められた経路30の起点とは、既定ルートトレース車両203が始動する予め決められた経路30の場所である。
制御装置230は、事前取得画像以外路面情報W7を事前に記憶する。事前取得画像以外路面情報W7は、既定ルートトレース車両203の実走行距離と、事前取得路面テクスチャ情報Ziとを、相互に関連付けた情報である。既定ルートトレース車両203の実走行距離は、予め決められた経路30における既定ルートトレース車両203の位置を示す。具体的には、既定ルートトレース車両203の実走行距離は、予め決められた経路30における既定ルートトレース車両203の起点に対する相対位置を示す。つまり、事前取得画像以外路面情報W7は、予め決められた経路30における相対位置の情報を含んでいる。
既定ルートトレース車両203が備える制御装置230の処理の手順について、説明する。具体例3では、制御装置230は、図11Bに示す処理を行う。なお、制御装置230の処理の手順は、図11Bに示す処理の手順に限らない。図11BのステップS601〜605の処理は、図7BのステップS201〜205の処理と同じであり、その説明を省略する。制御装置230は、ステップS605の後、所定の補完条件を満たすかどうかを判定する(ステップS606)。所定の補完条件を満たす場合とは、具体例2の所定の補完条件と同じでも良いし、異なっても良い。なお、所定の補完条件はなくてもよい。つまり、ステップS606およびステップS611の処理はなくてもよい。この場合は、ステップS605からステップS607に進む。
制御装置230は、所定の補完条件を満たす場合に(ステップS606:YES)、使用中画像以外路面情報W6を取得する(ステップS607)。制御装置230は、使用中画像以外路面情報W6と、事前取得画像以外路面情報W7とを比較して、既定ルートトレース車両203の予め決められた経路30における位置を推定する(ステップS608)。まず、制御装置230は、使用中画像以外路面情報W6と、事前取得画像以外路面情報W7とを比較する。そして、制御装置230は、比較結果に基づいて、予め決められた経路30における既定ルートトレース車両203の位置を推定する。使用中画像以外路面情報W6にほぼ一致する事前取得画像以外路面情報W7に含まれる予め決められた経路30における相対位置が、使用中路面テクスチャ情報22aを取得した時点の予め決められた経路30における既定ルートトレース車両203の位置と推定される。
制御装置230は、ステップS605で推定された予め決められた経路30における既定ルートトレース車両203の絶対位置を、ステップS608で推定された予め決められた経路30における既定ルートトレース車両203の相対位置で補完する(ステップS609)。制御装置230は、例えば、拡張カルマンフィルタを用いて、ステップS605の比較結果に基づいて推定された予め決められた経路30における既定ルートトレース車両203の位置を、ステップS608の比較結果に基づいて推定された予め決められた経路30における既定ルートトレース車両203の位置で補完する。
制御装置230は、ステップS608で補完された予め決められた経路30における既定ルートトレース車両203の位置に基づいて、既定ルートトレース車両203の進行方向および既定ルートトレース車両203の速度を設定する(ステップS610)。具体的には、制御装置230は、車両進行方向速度情報25aから、補完された予め決められた経路30における既定ルートトレース車両230の絶対位置に関連付けられた既定ルートトレース車両203の進行方向および既定ルートトレース車両203の速度を読み出す。制御装置230は、既定ルートトレース車両203の進行方向および速度を、読み出した進行方向および速度に設定する。
一方、制御装置230は、所定の補完条件を満たさない場合(ステップS606:NO)、ステップS605で推定された予め決められた経路30における既定ルートトレース車両203の位置に基づいて、既定ルートトレース車両203の進行方向および既定ルートトレース車両203の速度を設定する(ステップS611)。具体的には、制御装置230は、車両進行方向速度情報25aから、推定された予め決められた経路30における既定ルートトレース車両203の絶対位置に関連付けられた既定ルートトレース車両203の進行方向および既定ルートトレース車両203の速度を読み出す。制御装置230は、既定ルートトレース車両203の進行方向および速度を、読み出した進行方向および速度に設定する。
制御装置230は、ステップS610またはステップS611において設定された既定ルートトレース車両203の進行方向および既定ルートトレース車両203の速度で、操舵装置14および動力制御装置6を制御する(ステップS612)。
本発明の実施形態の具体例3の変形例2の既定ルートトレース車両203は、上述した本発明の実施形態の具体例1の既定ルートトレース車両1の効果に加えて、以下の効果を奏する。
既定ルートトレース車両203の制御装置230は、使用中路面テクスチャ情報22aと事前取得路面テクスチャ情報Ziの比較結果に基づいて、既定ルートトレース車両203の進行方向および既定ルートトレース車両203の速度を設定する。ここで、積雪などの天候等の環境の変化によって、既定ルートトレース車両203の使用中に、予め決められた経路30の使用中路面テクスチャ情報22aが取得できない場合がある。そのような場合であっても、制御装置230が、予め決められた経路30の路面の画像以外の情報である使用中画像以外路面情報W6を、車輪回転検出器18から取得することができる場合がある。車輪回転検出器18は、撮像手段以外路面情報検出手段である。制御装置230は、使用中画像以外路面情報W6に基づいて、予め決められた経路30における既定ルートトレース車両203の位置を推定する。そのため、制御装置230は、使用中路面テクスチャ情報22aと事前取得路面テクスチャ情報Ziとの比較結果に加えて、使用中画像以外路面情報W6に基づいて、予め決められた経路をトレースするように既定ルートトレース車両203の進行方向および既定ルートトレース車両の速度を設定することができる。つまり、制御装置230は、使用中画像以外路面情報W6を用いることで、使用中路面テクスチャ情報22aと事前取得路面テクスチャ情報Ziとの比較結果に基づいた予め決められた経路30における既定ルートトレース車両203の位置の推定を補完することができる。より詳細には、制御装置230は、使用中路面テクスチャ情報22aと事前取得路面テクスチャ情報Ziとの比較結果と、使用中画像以外路面情報W6および事前取得画像以外路面情報W7の比較結果とに基づいて、予め決められた経路30における既定ルートトレース車両203の位置を推定することができる。ここで、複数の事前取得路面テクスチャ情報Ziのうちの予め決められた経路30に沿った方向に連続する2つの事前取得路面テクスチャ情報Ziが重なっていない場合等の複数の事前取得路面テクスチャ情報Ziの情報量が少ない場合、ステップS605で推定された予め決められた経路30における既定ルートトレース車両203の絶対位置に誤差が生じる場合がある。このように、ステップS605で推定された予め決められた経路30における既定ルートトレース車両203の絶対位置に誤差が生じた場合であっても、予め決められた経路30における既定ルートトレース車両203の絶対位置を補完することができる。つまり、複数の事前取得路面テクスチャ情報Ziの情報量が少なくても、予め決められた経路30における既定ルートトレース車両203の絶対位置を補完することができ、既定ルートトレース車両が予め決められた経路をトレースする精度を確保する制御の処理負荷の増加を抑制することができる。これにより、本発明の実施形態の具体例3の変形例2の既定ルートトレース車両203は、天候等の環境への依存度を下げることができる。
(実施形態の具体例4)
次に、上述した本発明の実施形態の具体例4について図12Aおよび図12Bを用いて説明する。実施形態の具体例3は、具体例1と同様に、ゴルフカーに本発明の既定ルートトレース車両を適用した一例である。以下の説明では、上述した本発明の実施形態およびその具体例1と同じ部位についての説明は省略する。基本的に、本発明の実施形態の具体例3は、上述した本発明の実施形態の特徴を全て有している。以下、上述した本発明の実施形態の具体例1と異なる構成について説明する。
図12Aに示すように、実施形態の具体例4の既定ルートトレース車両301は、Lidar(Laser Radar: Light Detection and Ranging)305と、制御装置320とを更に備える点で、実施形態の具体例1の既定ルートトレース車両1と異なる。また、実施形態の具体例4の既定ルートトレース車両301は、実施形態の具体例1の制御装置20と異なる処理を行う制御装置320を有する。
Lidar305は、パルス状に発光するレーザーを照射して、照射したレーザーに対する散乱光を測定する。そして、Lidar305は、既定ルートトレース車両301と周囲の物との間の距離を測定して、既定ルートトレース車両301の周囲の物の形状を示す周囲形状情報を検出する。Lidar305は、撮像手段および測位衛星システム(GNSS:Global Navigation Satellite System )のどちらでもない路面以外経路情報検出手段である。制御装置320は、既定ルートトレース車両301の使用中に、Lidar305が取得した周囲形状情報を、使用中路面以外経路情報W8として取得する。路面以外経路情報は、予め決められた経路30の路面以外の情報である。
制御装置320は、SLAM(Simultaneous Localization And Mapping)を含む。SLAMは、Lidar305が取得した周囲形状情報に基づいて、既定ルートトレース車両301の周囲の地図情報を作成すると共に、既定ルートトレース車両301の地図情報上の相対位置を検出する。なお、地図情報上の相対位置とは、地図情報上の基準位置に対する相対的な位置である。制御装置320は、事前取得路面以外経路情報W9を事前に記憶する。事前取得路面以外経路情報W9は、既定ルートトレース車両301の地図情報上の相対位置を示す情報である。事前取得路面以外経路情報W9は、予め決められた経路30における相対位置の情報を含んでいる。
既定ルートトレース車両301が備える制御装置320の処理の手順について、説明する。具体例4では、制御装置320は、図12Bに示す処理を行う。なお、制御装置320の処理の手順は、図12Bに示す処理の手順に限らない。図12BのステップS701〜705の処理は、図7BのステップS201〜205の処理と同じであり、その説明を省略する。制御装置320は、ステップS705の後、所定の補完条件を満たすかどうかを判定する(ステップS706)。所定の補完条件は、具体例2の所定の補完条件と同じでも良いし、異なっても良い。なお、所定の補完条件はなくてもよい。つまり、ステップS706およびステップS711の処理はなくてもよい。この場合は、ステップS705からステップS707に進む。
制御装置320は、所定の補完条件を満たす場合(ステップS706:YES)、使用中路面以外経路情報W8を取得する(ステップS707)。制御装置320は、使用中路面以外経路情報W8と、事前取得路面以外経路情報W9とを比較して、既定ルートトレース車両101の予め決められた経路30における位置を推定する(ステップS708)。まず、制御装置320は、使用中路面以外経路情報W8と、事前取得路面以外経路情報W9とを比較する。そして、制御装置320は、ステップS708の比較結果に基づいて、予め決められた経路30における既定ルートトレース車両301の位置を推定する。使用中路面以外経路情報W8にほぼ一致する事前取得路面以外経路情報W9に含まれる予め決められた経路30における相対位置が、使用中路面テクスチャ情報22aを取得した時点の予め決められた経路30における既定ルートトレース車両301の位置と推定される。
制御装置320は、ステップS705で推定された予め決められた経路30における既定ルートトレース車両301の絶対位置を、ステップS708で推定された予め決められた経路30における既定ルートトレース車両301の相対位置で補完する(ステップS709)。制御装置320は、例えば、拡張カルマンフィルタを用いて、ステップS705の比較結果に基づいて推定された予め決められた経路30における既定ルートトレース車両301の位置を、ステップS708の比較結果に基づいて推定された予め決められた経路30における既定ルートトレース車両301の位置で補完する。
制御装置320は、ステップS708で補完された予め決められた経路30における既定ルートトレース車両203の位置に基づいて、既定ルートトレース車両301の進行方向および既定ルートトレース車両301の速度を設定する(ステップS710)。具体的には、制御装置320は、車両進行方向速度情報25aから、補完された予め決められた経路30における既定ルートトレース車両301の絶対位置に関連付けられた既定ルートトレース車両301の進行方向および既定ルートトレース車両301の速度を読み出す。制御装置320は、既定ルートトレース車両301の進行方向および速度を、読み出した進行方向および速度に設定する。
一方、制御装置320は所定の補完条件を満たさない場合(ステップS706:NO)、ステップS705で推定された予め決められた経路30における既定ルートトレース車両203の位置に基づいて、既定ルートトレース車両301の進行方向および既定ルートトレース車両301の速度を設定する(ステップS711)。具体的には、制御装置320は、車両進行方向速度情報25aから、推定された予め決められた経路30における既定ルートトレース車両301の絶対位置に関連付けられた既定ルートトレース車両301の進行方向および既定ルートトレース車両301の速度を読み出す。制御装置320は、既定ルートトレース車両301の進行方向および速度を、読み出した進行方向および速度に設定する。
制御装置320は、ステップS710またはステップS711において設定された既定ルートトレース車両301の進行方向および既定ルートトレース車両301の速度で、操舵装置14および動力制御装置6を制御する(ステップS712)。
本発明の実施形態の具体例4の既定ルートトレース車両301は、上述した本発明の実施形態の具体例1の既定ルートトレース車両1の効果に加えて、以下の効果を奏する。
既定ルートトレース車両301は、予め決められた経路30のトレースの精度を確保するために、予め決められた経路30における位置の推定の精度の向上を検討した。本願発明者は、予め決められた経路30における位置の推定の精度を向上させるために、検出対象を予め決められた経路30の路面と予め決められた経路30の路面以外の要素とし、検出手段を撮像手段と路面以外経路情報検出手段とすることを思い付いた。路面以外経路情報検出手段は、撮像手段および測位衛星システムのどちらでもない手段である。つまり、本願発明者らは、予め決められた経路30の路面テクスチャ情報を撮像手段で検出する技術と、予め決められた経路30の路面以外の情報を路面以外経路情報検出手段で検出する技術を組み合わせることを思い付いた。具体的には、制御装置320が、予め決められた経路30の路面以外の情報である路面以外経路情報を、路面以外経路情報検出手段であるLidar305で取得する。Lidar305は、撮像手段および測位衛星システムのどちらでもない手段である。制御装置320は、使用中路面テクスチャ情報22aと事前取得路面テクスチャ情報Ziとの比較結果に加えて、路面以外経路情報に基づいて、予め決められた経路30をトレースするように既定ルートトレース車両301の進行方向および既定ルートトレース車両301の速度を設定することができる。つまり、路面以外経路情報は、使用中路面テクスチャ情報22aと事前取得路面テクスチャ情報Ziとの比較結果に基づいた予め決められた経路30における既定ルートトレース車両301の位置の推定を補完することができる。ここで、複数の事前取得路面テクスチャ情報Ziのうちの予め決められた経路30に沿った方向に連続する2つの事前取得路面テクスチャ情報Ziが重なっていない場合等の複数の事前取得路面テクスチャ情報Ziの情報量が少ない場合、ステップS705で推定された予め決められた経路30における既定ルートトレース車両301の絶対位置に誤差が生じる場合がある。このように、ステップS705で推定された予め決められた経路30における既定ルートトレース車両301の絶対位置に誤差が生じた場合であっても、予め決められた経路30における既定ルートトレース車両301の絶対位置を補完することができる。つまり、複数の事前取得路面テクスチャ情報Ziの情報量が少なくても、予め決められた経路30における既定ルートトレース車両301の絶対位置を補完することができ、既定ルートトレース車両が予め決められた経路をトレースする精度を確保する制御の処理負荷の増加を抑制することができる。これにより、本発明の実施形態の具体例4の既定ルートトレース車両301は、制御の処理負荷の増加を抑制しつつ、予め決められた経路のトレースの精度を高めることができる。
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な変更が可能である。以下、本発明の実施形態の変更例について説明する。
上述した実施形態において、既定ルートトレース車両は、4つの車輪3を備えている。しかしながら、本発明の既定ルートトレース車両は、4以外の複数の車輪を備えていてもよい。
上述した実施形態において、駆動装置4は、電気モータである。しかし、本発明の駆動装置は、ガソリン等を用いるエンジンであってもよい。
上述した実施形態において、制動装置5は、ディスクブレーキ装置である。しかし、本発明の制動装置は、駆動モータによる回生ブレーキとディスクブレーキ装置を併用するものであってもよい。また、本発明の制動装置は、ドラムブレーキ装置等であってもよい。
上述した実施形態において、車輪回転検出器18は、回転角センサである。しかし、本発明の車輪回転検出器は、複数の車輪の少なくとも一つの回転に関連する物理量を検出するものであればよい。本発明の車輪回転検出器は、回転速度センサ等であってもよい。
上述した実施形態において、車輪回転検出器18は、後輪3rlに設けられている。しかし、本発明の車輪回転検出器は、複数の車輪のいずれに設けられてもよい。
上述した実施形態において、駆動装置4は、後輪3rr、3rlにのみ駆動力を付与可能である。しかし、本発明の駆動装置は、前輪と後輪のうち前輪にのみ駆動力を付与可能であってもよい。本発明の駆動装置は、前輪と後輪の両方に駆動力を付与可能であってもよい。本発明の駆動装置は、全ての車輪に駆動力を付与可能であってもよい。
上述した実施形態において、制動装置20は、全ての車輪3に制動力を付与可能である。しかし、本発明の制動装置は、複数の車輪のうちの少なくとも1つの車輪にのみ制動力を付与可能であってもよい。本発明の制動装置は、前輪と後輪のうち前輪にのみ制動力を付与可能であってもよい。本発明の制動装置は、前輪と後輪のうち後輪にのみ制動力を付与可能であってもよい。
本発明の動力制御装置は、駆動力と制動力を同じ車輪に付与してもよい。動力制御装置は、駆動力と制動力を異なる車輪に付与してもよい。例えば、動力制御装置は、駆動力と制動力を第1の車輪に付与し、駆動力のみまたは制動力のみを第2の車輪に付与してもよい。例えば、動力制御装置は、第1の車輪に駆動力のみを付与し、第2の車輪に制動力のみを付与してもよい。
上述した実施形態において、操舵装置14は、前輪3fr、3flだけを操舵して、既定ルートトレース車両1の進行方向を制御する。しかしながら、本発明の操舵装置は、前輪と後輪のうち後輪のみを操舵して、既定ルートトレース車両の進行方向を制御してもよい。本発明の操舵装置は、前輪と後輪の両方を操舵して、既定ルートトレース車両の進行方向を制御してもよい。本発明の操舵装置は、複数の車輪の少なくとも1つの車輪を操舵して、既定ルートトレース車両の進行方向を制御すればよい。または、本発明の操舵装置は、左の車輪と右の車輪の回転速度を異なる速度にすることにより、既定ルートトレース車両の進行方向を制御してもよい。
上述した実施形態において、既定ルートトレース車両1は、フロントシート2fおよびリアシート2rの前後二列のシートを備えている。しかしながら、本発明の既定ルートトレース車両は、複数の乗員が着座することができる一列のシートのみを備えてもよい。
上述した実施形態において、既定ルートトレース車両1は、前方向が進行方向である。しかしながら、本発明の既定ルートトレース車両は、前方向と後方向のいずれかを進行方向として切り替えて走行することができる車両でもよい。
上述した実施形態において、既定ルートトレース車両1は、ステアリングホイール11を備えている。また、上述した実施形態において、既定ルートトレース車両1は、自動運転モードと手動モードのいずれかで走行される。しかしながら、本発明の既定ルートトレース車両は、ステアリングホイールを備えなくてもよい。この場合、本発明の既定ルートトレース車両は、自動運転モードのみで走行される。
上述した実施形態において、既定ルートトレース車両1は、アクセルペダル12およびブレーキペダル13を備えている。また、上述した実施形態において、既定ルートトレース車両1は、自動運転モードと手動モードのいずれかで走行される。しかしながら、本発明の既定ルートトレース車両は、アクセルペダルおよびブレーキペダルを備えなくてもよい。この場合、本発明の既定ルートトレース車両は、自動運転モードのみで走行される。
上述した実施形態において、路面テクスチャ情報を撮像する撮像手段である撮像部15は、単眼カメラである。しかしながら、本発明の路面テクスチャ情報を撮像する撮像手段は、ステレオカメラでもよい。ステレオカメラは、左画像センサと右画像センサを有する。これらの画像センサは、CCD(Charge-Coupled Device)やCMOS(ComplementaryMOS)等の一般的な可視光センサで構成される。また、本発明の撮像手段は、赤外線カメラでもよい。テクスチャ情報以外撮像手段である撮像部115も、撮像部15と同様である。
上述した実施形態において、撮像部15は、車体9の底面に配置される。しかしながら、本発明の撮像手段は、予め決められた経路の路面を撮像して、路面テクスチャ情報を取得することができれば、車体のいずれの場所に配置されてもよい。また、上述した実施形態において、既定ルートトレース車両は、撮像部15で路面を撮像するためのライト16を備えている。しかしながら、本発明の既定ルートトレース車両は、ライトを用いることなく撮像手段が予め決められた経路の路面を撮像して、路面テクスチャ情報を取得することができれば、ライトを備えなくてよい。
上述した実施形態において、制御装置20は、事前取得路面テクスチャ情報Ziを事前に記憶した後、車両進行方向速度情報25aを事前に記憶する(図3BのステップS101〜S102)。しかしながら、本発明の制御装置は、事前取得路面テクスチャ情報および車両進行方向速度情報を、どの順番で事前に記憶してもよい。
また、制御装置120は、事前取得路面テクスチャ情報Zi、事前取得テクスチャ情報以外路面画像情報W2、および、車両進行方向速度情報25aを、この順番で事前に記憶する(図7BのステップS201〜S203)。また、制御装置120Aは、事前取得路面テクスチャ情報Zi、事前取得使用中テクスチャ情報以外路面画像情報W12、および、車両進行方向速度情報25aを、この順番で事前に記憶する(図8BのステップS301〜S303)。しかしながら、本発明の制御装置は、事前取得路面テクスチャ情報、事前取得テクスチャ情報以外路面画像情報、および、車両進行方向速度情報を、どの順番で事前に記憶してもよい。
また、制御装置220は、事前取得路面テクスチャ情報Zi、事前取得画像以外路面情報W5、および、車両進行方向速度情報25aを、この順番で事前に記憶する(図9BのステップS401〜S403)。また、制御装置220は、事前取得路面テクスチャ情報Zi、事前取得画像以外路面情報W5、および、車両進行方向速度情報25aを、この順番で事前に記憶する(図9CのステップS501〜S503)。また、制御装置230は、事前取得路面テクスチャ情報Zi、事前取得画像以外路面情報W7、および、車両進行方向速度情報25aを、この順番で事前に記憶する(図11BのステップS601〜S603)。しかしながら、本発明の制御装置は、事前取得路面テクスチャ情報、事前取得テクスチャ情報以外路面画像情報、および、車両進行方向速度情報を、どの順番で事前に記憶してもよい。
また、制御装置320は、事前取得路面テクスチャ情報Zi、事前取得路面以外経路情報W9、車両進行方向速度情報25aを、この順番で事前に記憶する(図12BのステップS701〜S703)。しかしながら、本発明の制御装置は、事前取得路面テクスチャ情報、事前取得路面以外経路情報、および、車両進行方向速度情報を、どの順番で事前に記憶してもよい。
また、本発明の既定ルートトレース車両において、制御装置は、上記具体例1〜4のいずれか2つ以上を組み合わせたものでもよい。つまり、本発明の既定ルートトレース車両は、路面テクスチャ情報、テクスチャ情報以外路面画像情報、画像以外路面情報、または、路面以外経路情報のいずれか2つ以上を組み合わせて、既定ルートトレース車両が予め決められた経路をトレースするように既定ルートトレース車両の進行方向および既定ルートトレース車両の速度を設定してもよい。
また、本発明の既定ルートトレース車両は、GNSSを有してもよい。そして、本発明の既定ルートトレース車両は、上記具体例4の制御装置において、路面以外経路情報に変えて、GNSSで推定した絶対位置の情報に基づいて、既定ルートトレース車両が予め決められた経路をトレースするように既定ルートトレース車両の進行方向および既定ルートトレース車両の速度を設定してもよい。
上述した実施形態において、路面以外経路情報検出手段として、Lidarを用いた。制御装置は、事前取得路面テクスチャ情報と使用中路面テクスチャ情報の比較結果に基づいて、予め決められた経路における既定ルートトレース車両の位置を推定している。そして、Lidarにより推定した予め決められた経路における既定ルートトレース車両の位置により、事前取得路面テクスチャ情報と使用中路面テクスチャ情報の比較結果から推定した予め決められた経路における既定ルートトレース車両の位置を補完している。しかしながら、本発明において、路面以外経路情報検出手段として、Lidarに替えて、GNSS、慣性計測装置(Inertial Measurement Unit:IMU)、および、車輪回転検出器を用いてよい。そして、本発明において、制御装置は、GNSSで取得した既定ルートトレース車両の位置、慣性計測装置で取得した既定ルートトレース車両の加速度、および、車輪回転検出器で取得した既定ルートトレース車両の速度から算出される予め決められた経路における既定ルートトレース車両の絶対位置を推定する。なお、制御装置は、GNSSで取得した既定ルートトレース車両の位置およびIMUで取得した既定ルートトレース車両の加速度から算出される予め決められた経路における既定ルートトレース車両の絶対位置を推定してもよい。そして、制御装置は、これらの情報に基づいて推定された予め決められた経路における既定ルートトレース車両の絶対位置に基づいて、事前取得路面テクスチャ情報と使用中路面テクスチャ情報の比較結果から推定した予め決められた経路における既定ルートトレース車両の位置を、拡張カルマンフィルタを用いて補完してよい。
なお、本発明の制御装置は、路面テクスチャ情報、テクスチャ情報以外路面画像情報、画像以外路面情報、または、路面以外経路情報のいずれか2つ以上を組み合わせて既定ルートトレース車両を制御してもよい。この場合、これらの情報に基づいて推定した予め決められた経路における既定ルートトレース車両の位置を、拡張カルマンフィルタを用いて補完してもよい。つまり、本発明の制御装置は、テクスチャ情報以外路面画像情報と事前取得テクスチャ情報以外路面画像情報の比較結果に基づいて推定した予め決められた経路における既定ルートトレース車両の位置を、拡張カルマンフィルタを用いて補完してもよい。また、本発明の制御装置は、画像以外路面情報として取得した識別情報と事前取得画像以外路面情報の比較結果に基づいて推定した予め決められた経路における既定ルートトレース車両の位置を、拡張カルマンフィルタを用いて補完してもよい。また、本発明の制御装置は、画像以外路面情報に含まれる情報とほぼ一致する情報を含む事前取得画像以外路面情報から推定した予め決められた経路における既定ルートトレース車両の位置を、拡張カルマンフィルタを用いて補完してもよい。また、本発明の制御装置は、路面以外経路情報に含まれる情報とほぼ一致する事前取得路面以外経路情報から推定した予め決められた経路における既定ルートトレース車両の位置を、拡張カルマンフィルタを用いて補完してもよい。
上述した実施形態において、既定ルートトレース車両が走行する予め決められた経路30は1つである。しかしながら、本発明の既定ルートトレース車両は、走行可能なエリアの一部であれば、予め決められた経路と異なる第2の予め決められた経路を走行可能であってもよい。第2の予め決められた経路は、例えば、図4Bに示す予め決められた経路30とは異なる第2の予め決められた経路30aである。その場合、既定ルートトレース車両の制御装置は、予め決められた経路の複数の事前取得路面テクスチャ情報および第2の予め決められた経路の複数の事前取得路面テクスチャ情報を事前に記憶する。そして、制御装置は、既定ルートトレース車両の使用中に、路面テクスチャ情報検出装置で検出された第2の予め決められた経路の路面テクスチャ情報を第2の使用中路面テクスチャ情報として取得する。制御装置は、第2の使用中路面テクスチャ情報と第2の複数の事前取得路面テクスチャ情報のうちの少なくとも1つの事前取得路面テクスチャ情報とを比較する。制御装置は、その比較結果に基づいて、既定ルートトレース車両が第2の予め決められた経路をトレースするように、既定ルートトレース車両の進行方向および既定ルートトレース車両の速度を設定する。制御装置は、設定された既定ルートトレース車両の進行方向および既定ルートトレース車両の速度に基づいて、操舵装置および動力制御装置を制御する。また、既定ルートトレース車両は、予め決められた経路または第2の予め決められた経路のいずれを走行するかを選択する操作子を有してもよい。その場合、既定ルートトレース車両は、既定ルートトレース車両の走行を開始する際に乗員が操作子で選択した予め決められた経路または第2の予め決められた経路を走行する。なお、既定ルートトレース車両は、予め決められた経路および第2の予め決められた経路とは異なる、第3の予め決められた経路や第4の予め決められた経路等を走行可能に構成されてもよい。つまり、既定ルートトレース車両は、走行可能なエリアの一部における複数の予め決められた経路を走行するように構成されてよい。
さらに、本発明の既定ルートトレース車両の制御装置は、既定ルートトレース車両の前に他車が存在する場合、既定ルートトレース車両がトレースする予め決められた経路とは異なる経路である迂回経路を走行するように、既定ルートトレース車両の進行方向および既定ルートトレース車両の速度を設定してよい。これにより、本発明の既定ルートトレース車両は、予め決められた経路のトレースの精度を確保する制御の処理負荷の増加を抑制しつつ、トレースする予め決められた経路の変更の自由度を高めることができる。既定ルートトレース車両の前に他車が存在する場合の本発明の既定ルートトレース車両の制御装置の制御の具体例について、図13A、図13B、および、図13Cに基づいて、説明する。
例えば、図13Aに示すように、既定ルートトレース車両401の前に他車402が存在する場合を想定する。この場合、既定ルートトレース車両401の制御装置420は、既定ルートトレース車両401がトレースする予め決められた経路130とは異なる迂回経路131を走行するように、既定ルートトレース車両401の進行方向および既定ルートトレース車両41の速度を設定してよい。ここで、迂回経路131の起点は、予め決められた経路130にある。迂回経路131の起点は、予め決められた経路130と迂回経路131の接続点である。迂回経路131は、予め決められた経路である。迂回経路131の終点は、予め決められた経路132にある。迂回経路131の終点は、予め決められた経路132と迂回経路131の接続点である。具体的には、制御装置420は、下記のように、既定ルートトレース車両401の進行方向および既定ルートトレース車両401の速度を設定される。制御装置420は、予め決められた経路130から予め決められた経路130に接続された予め決められた迂回経路131に移動するように、既定ルートトレース車両401を走行させる。そして、制御装置420は、予め決められた迂回経路131から予め決められた迂回経路131に接続された予め決められた経路132に移動するように、既定ルートトレース車両401を走行させる。つまり、制御装置420は、既定ルートトレース車両401が、予め決められた迂回経路131を介して、予め決められた経路130から予め決められた経路132に移動するように走行させる。
また、図13Bに示すように、既定ルートトレース車両403の前に他車404が存在する場合を想定する。この場合、既定ルートトレース車両403の制御装置421は、既定ルートトレース車両403がトレースする予め決められた経路133とは異なる迂回経路134を走行するように、既定ルートトレース車両403の進行方向および既定ルートトレース車両403の速度を設定してよい。ここで、迂回経路134の起点は、予め決められた経路133にある。迂回経路134の起点は、予め決められた経路133と迂回経路134の接続点である。迂回経路134は、予め決められた経路ではない。迂回経路134の終点は、予め決められた経路135にある。迂回経路134の終点は、予め決められた経路135と迂回経路134の接続点である。具体的には、制御装置421は、下記のように、既定ルートトレース車両403の進行方向および既定ルートトレース車両403の速度を設定される。制御装置421は、予め決められた経路133から予め決められた経路133に接続された予め決められていない迂回経路134に移動するように、既定ルートトレース車両403を走行させる。そして、制御装置421は、予め決められていない迂回経路134から予め決められた経路135へ移動するように、既定ルートトレース車両403を走行させる。つまり、制御装置421は、既定ルートトレース車両403が、予め決められていない迂回経路134を介して、予め決められた経路133から予め決められた経路135に移動するように走行させる。
また、図13Cに示すように、既定ルートトレース車両405の前方に他車406が存在する場合を想定する。この場合、既定ルートトレース車両405の制御装置422は、既定ルートトレース車両405がトレースする予め決められた経路136とは異なる迂回経路137を走行するように、既定ルートトレース車両403の進行方向および既定ルートトレース車両405の速度を設定してよい。ここで、迂回経路137の起点は、予め決められた経路136にある。迂回経路137の起点は、予め決められた経路136と迂回経路137の接続点である。迂回経路137は、予め決められた経路ではない。迂回経路137の終点は、予め決められた経路136にある。迂回経路137の終点は、予め決められた経路136と迂回経路137の接続点である。具体的には、制御装置422は、予め決められた経路136から予め決められた経路136に接続された予め決められていない迂回経路137に移動するように、既定ルートトレース車両405を走行させる。その後、制御装置422は、予め決められていない迂回経路137から予め決められた経路136に移動するように、既定ルートトレース車両405を走行させる。つまり、制御装置422は、既定ルートトレース車両405を、予め決められた経路136から一旦外れて予め決められた経路136に戻るように制御する。
上述した実施形態において、既定ルートトレース車両の制御装置は、車両進行方向速度情報を記憶している。しかしながら、本発明の既定ルートトレース車両の制御装置は、車両進行方向速度情報を記憶しなくてもよい。この場合、既定ルートトレース車両の制御装置は、地図情報を有するナビゲーションシステムを備えてよい。ナビゲーションシステムには、既定ルートトレース車両が走行する予め決められた経路の目的地および路面テクスチャ情報比較部で判断した使用中路面テクスチャ情報22aに含まれる情報とほぼ一致する情報を含む事前取得路面テクスチャ情報Ziが入力される。ナビゲーションシステムは、これらの入力された情報と、地図情報に基づいて、既定ルートトレース車両の地図上の絶対位置を推定する。そして、ナビゲーションシステムは、地図上の絶対位置を現在地として、既定ルートトレース車両の予め決められた経路情報を出力する。既定ルートトレース車両の予め決められた経路情報は、現在地から目的地まで既定ルートトレース車両が走行する予め決められた経路の情報である。制御装置は、ナビゲーションシステムから出力された既定ルートトレース車両の予め決められた経路情報に基づいて、既定ルートトレース車両の進行方向および既定ルートトレース車両の速度を設定する。なお、既定ルートトレース車両の制御装置が車両進行方向速度情報を記憶する場合に、制御装置が、地図情報を有するナビゲーションシステムを備えてもよい。
上述した実施形態において、既定ルートトレース車両は、操舵装置14により、設定された進行方向になるように制御される。しかしながら、本発明の既定ルートトレース車両は、動力制御装置が有する駆動装置および制御装置により、設定された進行方向になるように制御されてよい。具体的には、本発明の制御装置は、動力制御装置に対して、既定ルートトレース車両の右部にある複数の車輪と左部にある複数の車輪が、互いに異なる回転速度となるように、指令信号を出力する。
上述した実施形態において、予め決められた経路の複数の事前取得路面テクスチャ情報は、事前に取得された予め決められた経路の予め決められた経路に沿った方向に連続する複数の路面テクスチャ情報に対応する連続する複数の領域のうち連続する2つの領域が部分的に重複する。しかしながら、本発明の予め決められた経路の複数の事前取得路面テクスチャ情報に対応する連続する複数の領域は、その一部の連続する2つの領域が部分的に重複しなくてもよい。つまり、本発明の予め決められた経路の複数の事前取得路面テクスチャ情報に対応する連続する複数の領域は、その一部に、1つの領域の予め決められた経路に沿った方向の長さよりも小さい間隔を空けて隣接した連続する2つの領域が含まれてもよい。
上述した実施形態において、制御装置で識別情報を取得するために使用される埋設マーカ31は、複数の磁石で構成されている。しかしながら、本発明において、埋設マーカは、1つの磁石で構成されてもよい。この場合、制御装置は、埋設マーカ検出センサにより検出された埋設マーカの予め決められた経路30の起点からの順番を画像以外路面情報として取得する。そして、制御装置には、事前に、事前取得画像以外路面情報が記憶されている。事前取得画像以外路面情報は、埋設マーカの順番と既定ルートトレース車両の速度とが関連付けられた情報である。制御装置は、画像以外路面情報として取得した埋設マーカの順番に基づいて、事前取得画像以外路面情報を参照する。そして、制御装置は、画像以外路面情報として取得した埋設マーカの順番に関連付けられた既定ルートトレース車両の速度を取得する。そして、制御装置は、既定ルートトレース車両の速度を取得した速度に設定する。制御装置による既定ルートトレース車両の進行方向を設定は、上述した実施形態と同様である。
上述した実施形態において、制御装置は、埋設マーカ検出センサ7および誘導線検出センサ8(電磁誘導線検出器)により、使用中画像以外路面情報W4を取得している。しかしながら、本発明において、制御装置は、埋設マーカ検出センサまたは電磁誘導線検出器のいずれか一方により、画像以外路面情報を取得してもよい。
ここで、制御装置が、埋設マーカ検出センサのみにより、画像以外路面情報を取得する場合について説明する。この場合、制御装置には、事前に、磁場に基づいて識別される識別情報と予め決められた経路における相対位置とが関連付けられた事前取得画像以外路面情報が記憶されていてもよい。制御装置は、埋設マーカ検出センサで検出した埋設マーカの画像以外路面情報を検出すると、事前取得画像以外路面情報を参照する。制御装置は、埋設マーカ検出センサで検出した埋設マーカの画像以外路面情報と同じ識別情報に関連付けられた予め決められた経路における相対位置を、予め決められた経路における既定ルートトレース車両の相対位置として検出する。そして、制御装置は、所定の補完条件を満たす場合に、予め決められた経路における既定ルートトレース車両の相対位置に基づいて、制御装置に記憶された車両進行方向速度情報から既定ルートトレース車両の進行方向および既定ルートトレース車両の速度を設定する。これにより、画像以外路面情報は、使用中路面テクスチャ情報と事前取得路面テクスチャ情報との比較結果に基づいた予め決められた経路における既定ルートトレース車両の相対位置の推定を補完することができる。そして、既定ルートトレース車両は、天候等の環境への依存度を下げることができる。
また、制御装置が、電磁誘導線検出器のみにより、画像以外路面情報を取得する場合について説明する。この場合、制御装置は、画像以外路面情報として取得した検出信号から、既定ルートトレース車両の幅方向の偏りを検出する。制御装置は、既定ルートトレース車両の幅方向の偏りを解消させて、既定ルートトレース車両が予め決められた経路に沿って走行するように、既定ルートトレース車両の進行方向を算出する。そして、制御装置は、所定の補完条件を満たす場合に、制御装置で算出した既定ルートトレース車両の進行方向に設定する。これにより、画像以外路面情報は、使用中路面テクスチャ情報と事前取得路面テクスチャ情報との比較結果に基づいた予め決められた経路における既定ルートトレース車両の相対位置の推定を補完することができる。そして、既定ルートトレース車両は、天候等の環境への依存度を下げることができる。
上述した実施形態において、車輪回転検出器18は、回転角センサである。しかしながら、本発明において、車輪回転検出器は、車輪の回転に関する物理量を検出できればよい。車輪回転検出器は、例えば、回転速度センサでもよい。上述した実施形態において、車輪回転検出器18は、後輪3rlに設けられる。しかしながら、本発明において、車輪回転検出器は、複数の車輪のいずれに設けられてもよい。
上述した実施形態において、制御装置320は、Lidar305により周囲形状情報を使用中路面以外経路情報W8として取得する。しかしながら、本発明の制御装置は、撮像手段および測位衛星システムのどちらでもない手段により、周囲形状情報を路面以外経路情報画像以外路面情報として取得してもよい。撮像手段および測位衛星システムのどちらでもないその他の手段は、ミリ波レーダ、ソナー(Sound navigation and ranging, SONAR)、TOF(Time Of Flight)距離画像カメラ、赤外線センサ、LEDを用いたLidar(可視光カメラを除く)、無線方位測定機、リフレクター(Reflector)、地磁気センサ等である。また、路面以外経路情報は、周囲形状情報以外の情報あってもよい。
上述した実施形態において、制御装置320は、路面以外経路情報W8,W9で、使用中路面テクスチャ情報22aと事前取得路面テクスチャ情報Ziとの比較結果に基づいた予め決められた経路における既定ルートトレース車両の位置の推定を補完している。しかしながら、本発明において、制御装置は、所定の切替条件を満たすことにより、路面以外経路情報を用いることで、使用中路面テクスチャ情報と事前取得路面テクスチャ情報との比較結果を使わずに、予め決められた経路における既定ルートトレース車両の位置を推定してよい。
上述の実施形態において、埋設マーカ31は、磁気式の埋設マーカである。しかし、本発明の埋設マーカは、電波式の埋設マーカであってもよい。また、本発明の埋設マーカは、光学式または超音波式の埋設マーカであってもよい。本発明の埋設マーカは、路面に埋設された検出可能なマーカであれば、特に限定されない。
上述の実施形態において、車両進行方向速度情報25aは、既定ルートトレース車両1の進行方向および既定ルートトレース車両1の速度と、絶対位置とを、相互に関連付けた情報である。しかしながら、本発明の事前取得路面テクスチャ情報は絶対位置の情報を含んでいなくてよい。そして、本発明の車両進行方向速度情報は、既定ルートトレース車両の進行方向および既定ルートトレース車両の速度と、事前取得路面テクスチャ情報とを、相互に関連付けた情報であってよい。この場合、事前取得路面テクスチャ情報は、予め決められた経路における相対位置を示す。そして、制御装置は、予め決められた経路における相対位置を示す事前取得路面テクスチャ情報から、既定ルートトレース車両の進行方向および既定ルートトレース車両の速度を設定してよい。
また、本発明の車両進行方向速度情報は、既定ルートトレース車両の進行方向および既定ルートトレース車両の速度と、事前取得テクスチャ情報以外路面画像情報とを、相互に関連付けた情報であってよい。この場合、事前取得テクスチャ情報以外路面画像情報は、予め決められた経路における相対位置を示す。そして、制御装置は、予め決められた経路における相対位置を示す事前取得テクスチャ情報以外路面画像情報から、既定ルートトレース車両の進行方向および既定ルートトレース車両の速度を設定してよい。
また、本発明の車両進行方向速度情報は、既定ルートトレース車両の進行方向および既定ルートトレース車両の速度と、事前取得画像以外路面情報とを、相互に関連付けた情報であってよい。この場合、事前取得画像以外路面情報は、予め決められた経路における相対位置を示す。そして、制御装置は、予め決められた経路における相対位置を示す事前取得画像以外路面情報から、既定ルートトレース車両の進行方向および既定ルートトレース車両の速度を設定してよい。
また、本発明の車両進行方向速度情報は、既定ルートトレース車両の進行方向および既定ルートトレース車両の速度と、事前取得路面以外経路情報とを、相互に関連付けた情報であってよい。この場合、事前取得路面以外経路情報は、予め決められた経路における相対位置を示す。そして、制御装置は、予め決められた経路における相対位置を示す事前取得路面以外経路情報から、既定ルートトレース車両の進行方向および既定ルートトレース車両の速度を設定してよい。
上述の実施形態において、制御装置は、使用中路面テクスチャ情報を、複数の事前取得路面テクスチャ情報Ziの全てと比較する。しかしながら、制御装置は、使用中路面テクスチャ情報を、複数の事前取得路面テクスチャ情報Ziのうち、GNSS等で推定された既定ルートトレース車両の絶対位置に基づいて選択された事前取得路面テクスチャ情報Ziと比較してもよい。例えば、制御装置は、使用中路面テクスチャ情報を、複数の事前取得路面テクスチャ情報Ziのうち、既定ルートトレース車両の絶対位置に近い絶対位置の情報を有する事前取得路面テクスチャ情報のみと比較してもよい。
上述の実施形態において、車両進行方向速度情報25aは、事前取得路面テクスチャ情報Ziに含まれる絶対位置での既定ルートトレース車両1の進行方向および既定ルートトレース車両1の速度を示している。しかしながら、本発明の車両進行方向速度情報は、事前取得路面テクスチャ情報Ziに含まれる絶対位置での現在の既定ルートトレース車両1の進行方向および既定ルートトレース車両1の速度からの変化分を示してもよい。例えば、本発明の車両進行方向速度情報は、現在の既定ルートトレース車両の進行方向からの増減分(例えば、+1度、−2度)および既定ルートトレース車両の速度からの増減分(例えば、+1km/h、−2km/h)であってもよい。
実施形態の既定ルートトレース車両は、自動走行可能なゴルフカーである。しかし、本発明の既定ルートトレース車両は、自動運転バス、小型自動電動車両等であってもよい。本発明の既定ルートトレース車両は、予め決められた経路をトレースして走行する車両であれば、有人でも無人でもよい。本発明の既定ルートトレース車両は、自動走行可能であり、且つ、オペレータによる操舵の操作に切り換えて走行可能な車両であってよい。本発明の既定ルートトレース車両は、自動走行可能であり、且つ、オペレータによる駆動装置または制動装置の操作に切り換えて走行可能な車両であってよい。オペレータは、乗員とリモート操作を行う者を含む。
1、101、111、201、202、203、301 既定ルートトレース車両
3 車輪
4 駆動装置(動力制御装置)
5 制動装置(動力制御装置)
6 動力制御装置
8 誘導線検出センサ(電磁誘導線検出器)
14 操舵装置
15 撮像部(撮像手段)
18 車輪回転検出器(撮像手段以外路面情報検出手段)
20、120、120A、220、230、320 制御装置
25a 車両進行方向速度情報
30 予め決められた経路
115 撮像部(テクスチャ情報以外撮像手段)
305 Lidar(路面以外経路情報検出手段)
W1 使用中テクスチャ情報以外路面画像情報
W2、W12 事前取得テクスチャ情報以外路面画像情報
W5、W7 事前取得画像以外路面情報
W4、W6 使用中画像以外路面情報
W8 使用中路面以外経路情報
W9 事前取得路面以外経路情報
Zi 事前取得路面テクスチャ情報

Claims (13)

  1. 複数の車輪を備え、走行可能なエリアの一部における予め決められた経路をトレースして走行する既定ルートトレース車両であって、
    (A)前記複数の車輪の少なくとも1つを操舵する操舵装置と、
    (B)前記複数の車輪の少なくとも1つに駆動力または制動力の少なくともいずれか一方を付与する動力制御装置と、
    (C)前記既定ルートトレース車両が走行している路面から路面テクスチャ情報を検出する路面テクスチャ情報検出装置と、
    (D)前記予め決められた経路の前記予め決められた経路に沿った方向に連続する複数の路面テクスチャ情報であって、事前に取得された複数の事前取得路面テクスチャ情報が記憶されており、
    前記既定ルートトレース車両の進行方向および前記既定ルートトレース車両の速度と、前記予め決められた経路における位置または前記複数の事前取得路面テクスチャ情報のうちのいずれか1つの前記事前取得路面テクスチャ情報とを、相互に関連付けた車両進行方向速度情報を事前に記憶し、
    前記既定ルートトレース車両の使用中に、前記路面テクスチャ情報検出装置で検出された前記予め決められた経路の前記路面テクスチャ情報を使用中路面テクスチャ情報として取得し、
    前記使用中路面テクスチャ情報と前記複数の事前取得路面テクスチャ情報のうちの少なくとも1つの前記事前取得路面テクスチャ情報とを比較して、その比較結果に基づいて、前記既定ルートトレース車両が前記予め決められた経路をトレースするように、前記車両進行方向速度情報を参照して、推定された前記予め決められた経路における前記既定ルートトレース車両の位置または前記複数の事前取得路面テクスチャ情報のうちのいずれか1つの前記事前取得路面テクスチャ情報に関連付けて記憶された前記既定ルートトレース車両の進行方向および前記既定ルートトレース車両の速度を設定し、
    設定された前記既定ルートトレース車両の進行方向および前記既定ルートトレース車両の速度に基づいて、前記操舵装置および前記動力制御装置を制御する制御装置と、
    を備えることを特徴とする既定ルートトレース車両。
  2. 前記制御装置は、前記使用中路面テクスチャ情報を、前記複数の事前取得路面テクスチャ情報のうち、推定された前記既定ルートトレース車両の絶対位置に基づいて選択された前記事前取得路面テクスチャ情報と比較することを特徴とする請求項1に記載の既定ルートトレース車両。
  3. 前記既定ルートトレース車両は、前記走行可能なエリアの一部における複数の前記予め決められた経路を走行するように構成されることを特徴とする請求項1または2に記載の既定ルートトレース車両。
  4. 前記路面テクスチャ情報検出装置は、前記予め決められた経路の路面を撮像する撮像手段を含み、
    前記使用中路面テクスチャ情報は、前記撮像手段により検出されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の既定ルートトレース車両。
  5. 前記複数の事前取得路面テクスチャ情報は、前記撮像手段より事前に検出されることを特徴とする請求項4に記載の既定ルートトレース車両。
  6. 前記路面テクスチャ情報以外の前記予め決められた経路の路面の画像情報であるテクスチャ情報以外路面画像情報を検出するテクスチャ情報以外撮像手段を更に有し、
    前記制御装置は、更に、
    前記テクスチャ情報以外撮像手段で検出された前記テクスチャ情報以外路面画像情報を取得し、
    前記テクスチャ情報以外路面画像情報に基づいて、前記既定ルートトレース車両が前記予め決められた経路をトレースするように前記既定ルートトレース車両の進行方向および前記既定ルートトレース車両の速度を設定することを特徴とする請求項4または5に記載の既定ルートトレース車両。
  7. 前記予め決められた経路の路面の画像以外の情報である画像以外路面情報を検出する前記撮像手段以外の手段である撮像手段以外路面情報検出手段を更に有し、
    前記制御装置は、更に、
    前記撮像手段以外路面情報検出手段で検出された前記画像以外路面情報を取得し、
    前記画像以外路面情報に基づいて、前記予め決められた経路をトレースするように前記既定ルートトレース車両の進行方向および前記既定ルートトレース車両の速度を設定することを特徴とする請求項4〜6のいずれか一項に記載の既定ルートトレース車両。
  8. 前記予め決められた経路の路面以外の情報である路面以外経路情報を検出する前記撮像手段および測位衛星システムのどちらでもない手段である路面以外経路情報検出手段を更に有し、
    前記制御装置は、更に、
    前記路面以外経路情報検出手段で検出された前記路面以外経路情報を取得し、
    前記路面以外経路情報に基づいて、前記予め決められた経路をトレースするように前記既定ルートトレース車両の進行方向および前記既定ルートトレース車両の速度を設定することを特徴とする請求項4〜7のいずれか一項に記載の既定ルートトレース車両。
  9. 前記予め決められた経路に沿って地中に埋設された電磁誘導線を検出する電磁誘導線検出器を更に備え、
    前記制御装置は、更に、
    前記電磁誘導線検出器で検出された前記電磁誘導線の検出信号を前記画像以外路面情報として取得し、
    前記電磁誘導線の検出信号に基づいて、前記電磁誘導線に沿って、前記予め決められた経路をトレースするように前記既定ルートトレース車両の進行方向を設定することを特徴とする請求項7に記載の既定ルートトレース車両。
  10. 前記制御装置は、前記使用中路面テクスチャ情報と前記複数の事前取得路面テクスチャ情報のうちの少なくとも1つの前記事前取得路面テクスチャ情報とを比較して、その比較結果に基づいて前記予め決められた経路をトレースするように、前記既定ルートトレース車両の進行方向および前記既定ルートトレース車両の速度を設定すると共に、前記使用中路面テクスチャ情報が取得されない場合、前記電磁誘導線の検出信号に基づいて、前記電磁誘導線に沿って、前記予め決められた経路をトレースするように前記既定ルートトレース車両の進行方向を設定することを特徴とする請求項9に記載の既定ルートトレース車両。
  11. 前記制御装置は、前記電磁誘導線の検出信号に基づいて、前記電磁誘導線に沿って、前記予め決められた経路をトレースするように前記既定ルートトレース車両の進行方向を設定すると共に、前記電磁誘導線検出器で前記電磁誘導線が検出されない場合、前記使用中路面テクスチャ情報と前記複数の事前取得路面テクスチャ情報のうちの少なくとも1つの前記事前取得路面テクスチャ情報とを比較して、その比較結果に基づいて前記予め決められた経路をトレースするように、前記既定ルートトレース車両の進行方向および前記既定ルートトレース車両の速度を設定することを特徴とする請求項9に記載の既定ルートトレース車両。
  12. 前記複数の事前取得路面テクスチャ情報の各々に対応する路面の大きさは、前記使用中路面テクスチャ情報に対応する路面の大きさよりも大きいことを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載の既定ルートトレース車両。
  13. 前記制御装置は、前記予め決められた経路をトレースしている前記既定ルートトレース車両の前に他車が存在する場合、前記既定ルートトレース車両がトレースしている前記予め決められた経路とは異なる経路である迂回経路を走行するように、前記既定ルートトレース車両の進行方向および前記既定ルートトレース車両の速度を設定することを特徴とする請求項1〜12のいずれか一項に記載の既定ルートトレース車両。
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