本明細書にて提供されるのは、式Iの化合物である。本明細書にて提供されるのは、式Iの化合物のエナンチオマーである。本明細書にて提供されるのは、式Iの化合物のエナンチオマーの混合物である。本明細書にて提供されるのは、式Iの化合物の薬学的に許容される塩である。本明細書にて提供されるのは、式Iの化合物の薬学的に許容される溶媒和物である。本明細書にて提供されるのは、式Iの化合物の薬学的に許容される水和物である。本明細書にて提供されるのは、式Iの化合物の薬学的に許容される共結晶である。本明細書にて提供されるのは、式Iの化合物の薬学的に許容される包接化合物である。本明細書にて提供されるのは、式Iの化合物の薬学的に許容される多形体である。固形腫瘍、血液性腫瘍を含むがんを治療する方法、並びに当該方法に有用な医薬組成物及び剤形が更に提供される。固形腫瘍、血液性腫瘍を含むがんを予防する方法、並びに当該方法に有用な医薬組成物及び剤形が更に提供される。固形腫瘍、血液性腫瘍を含むがんを改善する方法、並びに当該方法に有用な医薬組成物及び剤形が更に提供される。当該化合物、方法及び組成物について、以下のセクションで詳細に説明する。
「アルキル」は、炭素原子と水素原子のみからなり、不飽和結合を含まず、1〜10個、1〜8個、1〜6個または1〜4個の炭素原子を有し、単結合により分子の残りの部分に結合する、直鎖または分枝鎖の炭化水素基を指し、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、1−メチルエチル(イソプロピル)、n−ブチル、n−ペンチル、1,1−ジメチルエチル(t−ブチル)などである。
「アルキレン」及び「アルキレン鎖」は、炭素と水素のみからなり、不飽和結合を含まず、1〜8個の炭素原子を有する、直鎖または分枝鎖の二価の炭化水素鎖を指し、例えば、メチレン、エチレン、プロピレン、n−ブチレンなどである。アルキレン鎖は、鎖中の任意の2個の炭素を介して分子の残りの部分に結合し得る。
「アルケニレン」または「アルケニレン鎖」は、炭素原子と水素原子のみからなり、2〜8個の炭素原子を有する、直鎖または分枝鎖の二価の不飽和基であって、不飽和結合は二重結合のみが存在し、この二重結合は鎖中の任意の2個の炭素原子の間に存在することができる基を指し、例えば、エテニレン、プロパ−1−エニレン、ブタ−2−エニレンなどである。アルケニレン鎖は、鎖中の任意の2個の炭素を介して分子の残りの部分に結合し得る。
「アルコキシ」は、式−ORを有する基を指し、式中、Rは、アルキルまたはハロアルキルである。「任意に置換されたアルコキシ」は、式−ORを有する基を指し、式中、Rは、任意に置換され得る、本明細書に定義するアルキルである。
「アミノ」は、式−NR’R’’を有する基を指し、式中、R’及びR’’は、それぞれ独立して、水素、アルキルまたはハロアルキルである。「任意に置換されたアミノ」は、式−NR’R’’を有する基であって、式中、R’及びR’’のうちの一方または両方は、任意に置換され得る、本明細書に定義するアルキルである基を指す。
「シクロアルキル」は、炭素原子と水素原子のみからなり、3〜10個の炭素原子を有し、飽和である、安定した一価の単環式または二環式炭化水素基を指し、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、デカリニル、ノルボルナン、ノルボルネン、アダマンチル、ビシクロ[2.2.2]オクタンなどである。
「複素環」または「ヘテロシクリル」は、炭素原子と、窒素、酸素及び硫黄からなる群から選択される1〜5個のヘテロ原子とからなる、安定した3〜15員非芳香族環基を指す。一実施形態において、複素環系基は、単環式、二環式または三環式環または四環式環系であってよく、縮合または架橋環系を含み得、複素環系基中の窒素原子または硫黄原子は、任意に酸化されてもよく、窒素原子は、任意に四級化されてもよく、またヘテロシクリル基は、部分的にまたは完全に飽和していてもよい。複素環系は、安定した化合物の生成をもたらす任意のヘテロ原子または炭素原子で主構造に結合し得る。例示的な複素環基には、モルホリニル、ピペリジニル、ピペラジニル、ピラニル、ピロリジニル、オキセタニル、アゼチジニル、キヌクリジニル、オクタヒドロキノリジニル、デカヒドロキノリジニル、アザビシクロ[3.2.1]オクタニル、アザビシクロ[2.2.2]オクタニル、イソインドリニル、インドリニルなどが挙げられる。
「ヘテロアリール」は、上に定義したヘテロシクリル基であって、芳香族であるものを指す。ヘテロアリール基は、限定するものではないが、単環、二環及び三環基を含み、安定した化合物の生成をもたらす任意のヘテロ原子または炭素原子で主構造に結合し得る。このようなヘテロアリール基の例には、フラニル、イミダゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、ピリミジニル、ピリジニル、ピリダジニル、チアゾリル、チエニル、ベンゾイミダゾリル、イミダゾ[4,5−b]ピリジニル、イミダゾ[1,2−a]ピリジニル、イミダゾ[1,2−b]ピリダジニル、イミダゾ[1,2−a]ピラジニルなどが挙げられるが、これらに限定されない。
薬学的に許容される塩には、限定するものではないが、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、コリン、アンモニア、ジエタノールアミン及び他のヒドロキシアルキルアミン、エチレンジアミン、N−メチルグルカミン、プロカイン、N−ベンジルフェネチルアミン、1−パラ−クロロベンジル−2−ピロリジン−1’−イルメチル−ベンゾイミダゾール、ジエチルアミン及び他のアルキルアミン、ピペラジン及びトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンなどのアミン塩;限定するものではないが、リチウム、カリウム及びナトリウムなどのアルカリ金属塩;限定するものではないが、バリウム、カルシウム及びマグネシウムなどのアルカリ土類金属塩;限定するものではないが、亜鉛などの遷移金属塩;並びに限定するものではないが、リン酸水素ナトリウム及びリン酸二ナトリウムなどの他の金属塩が挙げられるが、これらに限定されず、また限定するものではないが、塩酸塩及び硫酸塩などの鉱酸の塩、限定するものではないが、酢酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、アスコルビン酸塩、コハク酸塩、酪酸塩、吉草酸塩、フマル酸塩及び有機スルホン酸塩などの有機酸の塩が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書で使用するとき、特に指定のない限り、「水和物」という用語は、本明細書にて提供される化合物またはその塩であって、非共有結合性の分子間力によって結合した水の化学量論的量または非化学量論的量を更に含むものを意味する。
本明細書で使用するとき、特に指定のない限り、「溶媒和物」という用語は、1つ以上の溶媒分子が本明細書にて提供される化合物に会合することから形成される溶媒和物を意味する。「溶媒和物」という用語は、水和物(例えば、一水和物、二水和物、三水和物、四水和物など)を含む。
本明細書にて別途明記されない限り、置換は、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリールまたはヘテロアリール基のいずれの原子にも生じ得ることを理解されたい。
所定の置換基の数が明記されていない場合(例えば、ハロアルキル)、1つ以上の置換基が存在し得る。例えば、「ハロアルキル」は、1つ以上の同じまたは異なるハロゲンを含み得る。
本明細書に記載される基(アルキル基は除く)が「置換」されると記載される場合、それらの基は、1つまたは複数の任意の適切な置換基で置換され得る。置換基の説明として示す例としては、本明細書にて開示される例示的な化合物及び実施形態にて見出される基の他に、ハロゲン(クロロ、ヨード、ブロモまたはフルオロ);アルキル;ヒドロキシル;アルコキシ;アルコキシアルキル;アミノ;アルキルアミノ;カルボキシ;ニトロ;シアノ;チオール;チオエーテル;イミン;イミド;アミジン;グアニジン;エナミン;アミノカルボニル;アシルアミノ;ホスホネート;ホスフィン;チオカルボニル;スルフィニル;スルホン;スルホンアミド;ケトン;アルデヒド;エステル;ウレア;ウレタン;オキシム;ヒドロキシルアミン;アルコキシアミン;アリールオキシアミン、アラルコキシアミン;N−オキシド;ヒドラジン;ヒドラジド;ヒドラゾン;アジド;イソシアネート;イソチオシアネート;シアネート;チオシアネート;酸素(=O);B(OH)2、O(アルキル)アミノカルボニル;単環式若しくは縮合若しくは非縮合多環式であってよいシクロアルキル(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルまたはシクロヘキシル)または単環式若しくは縮合若しくは非縮合多環式であってよいヘテロシクリル(例えば、ピロリジル、ピペリジル、ピペラジニル、モルホリニルまたはチアジニル);単環式若しくは縮合若しくは非縮合多環式アリールまたはヘテロアリール(例えば、フェニル、ナフチル、ピロリル、インドリル、フラニル、チオフェニル、イミダゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、ピラゾリル、ピリジニル、キノリニル、イソキノリニル、アクリジニル、ピラジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチオフェニルまたはベンゾフラニル)、アリールオキシ;アラルキルオキシ;ヘテロシクリルオキシ;及びヘテロシクリルアルコキシである。本明細書に記載されるアルキル基が「置換」されると記載される場合、それらの基は、本明細書にて開示される例示的な化合物及び実施形態にて見出される基の他に、ハロゲン(クロロ、ヨード、ブロモまたはフルオロ);アルキル;ヒドロキシル;アルコキシ;アルコキシアルキル;アミノ;アルキルアミノ;カルボキシ;ニトロ;シアノ;チオール;チオエーテル;イミン;イミド;アミジン;グアニジン;エナミン;アミノカルボニル;アシルアミノ;ホスホネート;ホスフィン;チオカルボニル;スルフィニル;スルホン;スルホンアミド;ケトン;アルデヒド;エステル;ウレア;ウレタン;オキシム;ヒドロキシルアミン;アルコキシアミン;アリールオキシアミン、アラルコキシアミン;N−オキシド;ヒドラジン;ヒドラジド;ヒドラゾン;アジド;イソシアネート;イソチオシアネート;シアネート;チオシアネート;B(OH)2またはO(アルキル)アミノカルボニルなどの任意の1つまたは複数の置換基によって置換され得る。
別途明記されない限り、化合物は、代替的な互変異性体、位置異性体及び/または立体異性体を取ることができ、全ての代替的異性体は、特許請求する主題の範囲内に包含されることが意図される。例えば、化合物が2つの互変異性体のうちの1つを有する旨が記載される場合、両方の互変異性体が本発明に包含されることが意図される。
本明細書にて提供される化合物は、キラル中心を含み得ることを理解されたい。このようなキラル中心は、(R)若しくは(S)配置のいずれかであるか、またはその混合物であり得る。本明細書にて提供される化合物のキラル中心は、インビボでエピマー化を受け得ることを理解されたい。したがって、当業者であれば、インビボでエピマー化を受ける化合物の場合、(R)型の化合物の投与は、(S)型の化合物の投与と等しいことを認識するであろう。
光学的に活性のある(+)及び(−)、(R)−及び(S)−または(D)−及び(L)−異性体は、キラルシントン若しくはキラル試薬を用いて調製することができ、またはキラル固定相上のクロマトグラフィーなどの従来技術を用いて分割することができる。
本明細書で使用するとき、特に指定のない限り、「治療する」「治療すること」及び「治療」という用語は、治療対象の疾患または病態に関連する症状の重症度を緩和または低減することを指す。
「予防」という用語は、特定の疾患または障害の症状の阻害を含む。いくつかの実施形態において、固形腫瘍及び血液性腫瘍を含むがんの家族歴を有する患者が予防レジメンの候補者である。一般に、「予防すること」という用語は、特に、固形腫瘍及び血液性腫瘍を含むがんのリスクがある患者に対して、症状が発現する前に薬物を投与することを指す。
本明細書で使用するとき、特に指定のない限り、「管理すること」という用語は、特定の疾患若しくは障害を有した患者においてその疾患若しくは障害の再発を防ぐこと、疾患若しくは障害を有した患者の寛解維持時間を長くすること、患者の死亡率を低減すること、及び/または管理対象の疾患若しくは病態に関連する重症度の低減若しくは症状の回避を維持することを包含する。
本明細書で使用するとき、「腫瘍」という用語は、悪性または良性のいずれかにかかわらず、全ての新生細胞の成長及び増殖、並びに全ての前がん性及びがん性の細胞及び組織を指す。「新生」とは、本明細書で使用するとき、悪性または良性のいずれかにかかわらず、異常な組織成長をもたらす、あらゆる形態の調節不全または無秩序な細胞成長を指す。したがって、「新生細胞」には、調節不全または無秩序な細胞成長を有する、悪性細胞及び良性細胞が含まれる。
本明細書で使用するとき、「血液悪性腫瘍」は、身体の造血・免疫系である骨髄及びリンパ組織のがんを指す。このようながんには、白血病、リンパ腫(非ホジキンリンパ腫)、ホジキン病(ホジキンリンパ腫とも呼ばれる)及び骨髄腫が挙げられる。
「白血病」という用語は、造血組織の悪性新生物を指す。白血病には、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、急性リンパ芽球性白血病、急性骨髄性白血病及び急性骨髄芽球性白血病が挙げられるが、これらに限定されない。白血病は、再発性、難治性または従来の治療法に抵抗性であり得る。
本明細書で使用するとき、「前骨髄球性白血病」または「急性前骨髄球性白血病」は、骨髄細胞系列で成熟血液細胞が欠乏し、前骨髄球と呼ばれる未成熟細胞が過剰に存在する、骨髄の悪性腫瘍を指す。これは、通常、15番染色体と17番染色体の領域の相互入れ替えによって特徴付けられる。
本明細書で使用するとき、「急性リンパ芽球性白血病」としても知られる「急性リンパ性白血病(ALL)」は、初期の非顆粒性白血球またはリンパ球の異常成長及び発達により引き起こされる悪性疾患を指す。
本明細書で使用するとき、「T細胞白血病」は、Tリンパ球またはT細胞と呼ばれるリンパ系の特定の細胞が悪性である疾患を指す。T細胞は、通常、ウイルス感染細胞、外来細胞及びがん細胞を攻撃し、免疫応答を調節する物質を産生することができる白血球である。
本明細書で使用するとき、別途の記載がない限り、化合物の「治療上有効な量」及び「有効量」という用語は、疾患の治療、予防及び/または管理において、治療上の利益をもたらし、治療対象の疾患または障害に関連する1つ以上の症状を遅延するか、または最小限にするのに十分な量を指す。「治療上有効な量」及び「有効量」という用語は、治療全体を改善し、疾患若しくは障害の症状若しくは原因を減じるか、若しくは回避し、または別の治療薬の治療的有効性を高める量を包含し得る。
「共投与」及び「組み合わせ」という用語は、2つの治療薬剤(例えば、本明細書にて提供される化合物と別の抗がん剤)を、同時に、並行にまたは具体的な時間制限なく逐次的に投与することを含む。一実施形態において、2つの薬剤は、細胞内若しくは患者の体内に同時に存在するか、またはその生物学的効果若しくは治療効果を同時に発揮する。一実施形態において、2つの治療薬剤は、同一の組成物または単位剤形である。別の実施形態において、2つの治療薬は、個別の組成物または単位剤形である。
「抗がん剤」は、代謝拮抗薬(例えば、5−フルオロ−ウラシル、メトトレキサート、フルダラビン)、微小管阻害薬(例えば、ビンクリスチン、ビンブラスチンなどのビンカアルカロイド;パクリタキセル、ドセタキセルなどのタキサン)、アルキル化剤(例えば、シクロホスファミド、メルファラン、カルムスチン、ビスクロロエチルニトロソウレア及びヒドロキシウレアなどのニトロソウレア)、白金製剤(例えば、シスプラチン、カルボプラチン、オキサリプラチン、JM−216またはサトラプラチン、CI−973)、アントラサイクリン(例えば、ドキソルビシン、ダウノルビシン)、抗腫瘍抗生物質(例えば、マイトマイシン、イダルビシン、アドリアマイシン、ダウノマイシン)、トポイソメラーゼ阻害薬(例えば、エトポシド、カンプトテシン)、抗血管新生薬(例えば、Sutent(登録商標)及びベバシズマブ)または任意の他の細胞傷害性薬剤(リン酸エストラムスチン、プレドニムスチン)、ホルモン類若しくはホルモン作動薬、拮抗薬、部分作動薬若しくは部分拮抗薬、キナーゼ阻害薬及び放射線治療を指す。
本明細書で使用するとき、あらゆる保護基、アミノ酸及び他の化合物に関する略称は、特に指定のない限り、その一般的な使用法、認知されている略称またはIUPAC−IUB Commission on Biochemical Nomenclature(Biochem.1972、11:942−944参照)に従う。
ある特定の実施形態において、本明細書にて提供されるのは、式Iの化合物またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体であり、式中、
R1は、任意に置換されたアルキル、任意に置換されたシクロアルキル、任意に置換されたアリール、任意に置換されたヘテロアリールまたは任意に置換されたヘテロシクリルであり、
R2及びR3はそれぞれハロであり、
ここで、R1上の置換基は、存在する場合、1〜3個のQ基であり、ここで、各Qは、独立して、アルキル、ハロ、ハロアルキル、ヒドロキシル、アルコキシ、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、−R4OR5、−R4SR5、−R4N(R6)(R7)、R4OR4N(R6)(R7)またはR4OR4C(J)N(R6)(R7)であり、
各R4は、独立して、アルキレン、アルケニレンまたは直接結合であり、
各R5は、独立して、水素、アルキル、ハロアルキルまたはヒドロキシアルキルであり、
R6及びR7は、それぞれ独立して、水素またはアルキルである。
ある特定の実施形態において、本明細書にて提供されるのは、式Iの化合物またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体であり、式中、
式中、R1は、任意に置換されたシクロアルキル、任意に置換されたアリール、任意に置換されたヘテロアリールまたは任意に置換されたヘテロシクリルであり、
R2及びR3はそれぞれハロであり、
ここで、R1上の置換基は、存在する場合、1〜3個のQ基であり、ここで、各Qは、独立して、アルキル、ハロ、ハロアルキル、アルコキシアルキル、オキソ、ヒドロキシル、アルコキシ、任意に置換されたシクロアルキル、任意に置換されたシクロアルキルアルキル、任意に置換されたヘテロシクリル、任意に置換されたヘテロシクリルアルキル、任意に置換されたアリール、任意に置換されたヘテロアリール、−R4OR5、−R4OR5−R4OR5、−R4N(R6)(R7)、−R4SR5、−R4OR4N(R6)(R7)、−R4OR4C(J)N(R6)(R7)、−C(J)R9またはR4S(O)tR8であり、
各R4は、独立して、アルキレン、アルケニレンまたは直接結合であり、
各R5は、独立して、水素、アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリルまたはヘテロシクリルアルキルであり、ここで、R5のアルキル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリルまたはヘテロシクリルアルキル基は、それぞれ独立して、1〜3個のQ1基で任意に置換され、ここで、各Q1は、独立して、アルキル、ハロアルキルまたはハロであり、
R6及びR7は、以下のように選択され、
i)R6及びR7は、それぞれ独立して、水素またはアルキルであるか、あるいは
ii)R6及びR7は、それらが置換している窒素原子と一緒に、5または6員ヘテロシクリルまたはヘテロアリール環を形成し、この環は、1個または2個のハロ、アルキルまたはハロアルキルで任意に置換され、
R8は、アルキル、ハロアルキルまたはヒドロキシアルキルであり、
R9は、アルキルまたはアリールであり、
Jは、OまたはSであり、
tは、1または2である。
ある特定の実施形態において、本明細書にて提供されるのは、式Iの化合物またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体であり、式中、
式中、R1は、任意に置換されたシクロアルキル、任意に置換されたアリール、任意に置換されたヘテロアリールまたは任意に置換されたヘテロシクリルであり、
R2及びR3はそれぞれハロであり、
ここで、R1上の置換基は、存在する場合、1〜3個のQ基であり、ここで、各Qは、独立して、アルキル、ハロ、ハロアルキル、アルコキシアルキル、オキソ、ヒドロキシル、アルコキシ、任意に置換されたシクロアルキル、任意に置換されたシクロアルキルアルキル、任意に置換されたヘテロシクリル、任意に置換されたヘテロシクリルアルキル、任意に置換されたアリール、任意に置換されたヘテロアリール、−R4OR5、−R4OR5−R4OR5、−R4N(R6)(R7)、−R4SR5、−R4OR4N(R6)(R7)、−R4OR4C(J)N(R6)(R7)、−C(J)R9またはR4S(O)tR8であり、
ここで、Q上の置換基は、存在する場合、1〜3個のQa基であり、ここで、各Qaは、独立して、アルキル、ハロ、ハロアルキル、アルコキシアルキル、オキソ、ヒドロキシルまたはアルコキシであり、
各R4は、独立して、アルキレン、アルケニレンまたは直接結合であり、
各R5は、独立して、水素、アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリルまたはヘテロシクリルアルキルであり、ここで、R5のアルキル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリルまたはヘテロシクリルアルキル基は、それぞれ独立して、1〜3個のQ1基で任意に置換され、ここで、各Q1は、独立して、アルキル、ハロアルキルまたはハロであり、
R6及びR7は、以下のように選択され、
i)R6及びR7は、それぞれ独立して、水素またはアルキルであるか、あるいは
ii)R6及びR7は、それらが置換している窒素原子と一緒に、5または6員ヘテロシクリルまたはヘテロアリール環を形成し、この環は、1個または2個のハロ、アルキルまたはハロアルキルで任意に置換され、
R8は、アルキル、ハロアルキルまたはヒドロキシアルキルであり、
R9は、アルキルまたはアリールであり、
Jは、OまたはSであり、
tは、1または2である。
一実施形態において、本明細書にて提供されるのは、式IIIの化合物またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体であり、式中、
各Q1は、独立して、アルキル、ハロ、ハロアルキル、ヒドロキシル、アルコキシ、任意に置換されたシクロアルキル、任意に置換されたシクロアルキルアルキル、任意に置換されたアリール、−R4OR5、−R4SR5、−R4N(R6)(R7)であり、
各R4は、独立して、アルキレン、アルケニレンまたは直接結合であり、
各R5は、独立して、水素、アルキル、ハロアルキルまたはヒドロキシアルキルであり、
R6及びR7は、以下のように選択され、
i)R6及びR7は、それぞれ独立して、水素またはアルキルであるか、あるいは
ii)R6及びR7は、それらが置換している窒素原子と一緒に、5または6員ヘテロシクリルを形成し、
nは、0〜3である。
本明細書にて提供される化合物の同位体濃縮類似体もまた本明細書にて提供される。薬物動態学(「PK」)、薬力学(「PD」)及び毒性プロファイルを改善するための医薬品の同位体濃縮(例えば、重水素化)は、いくつかの種類の薬物ですでに実証されている。例えば、Lijinskyら、Food Cosmet.Toxicol.,20:393(1982);Lijinskyら、J.Nat.Cancer Inst.,69:1127(1982);Mangoldら、Mutation Res.308:33(1994);Gordonら、Drug Metab.Dispos.,15:589(1987);Zelloら、Metabolism,43:487(1994);Gatelyら、J.Nucl.Med.,27:388(1986);Wade D,Chem.Biol.Interact.117:191(1999)を参照されたい。
いかなる特定の理論に制限されるものではないが、薬物の同位体濃縮は、例えば、(1)不必要な代謝産物を低減若しくは排除すること、(2)親薬物の半減期を増大させること、(3)所望の効果を達成するのに必要な投与回数を減らすこと、(4)所望の効果を達成するのに必要な投与量を減らすこと、(5)もし何かしら形成されるのであれば、活性代謝産物の形成を高めること、並びに/または(6)特定組織における有害な代謝産物の産生を減少させること、及び/または併用療法が意図的であるかそうでないかにかかわらず、その併用療法にとってより有効な薬物及び/またはより安全な薬物を生じさせることに使用することができる。
ある原子をその同位体のうちの1つで置き換えると、多くの場合、化学反応の反応速度が変わり得る。この現象は、速度論的同位体効果(「KIE」)として知られている。例えば、化学反応の律速段階(すなわち、最も高い遷移状態エネルギーを伴う段階)中にC−H結合が切断される場合、その水素を重水素で置換すると、反応速度の減少が生じ、その進行は減速する。この現象は、重水素速度論的同位体効果(「DKIE」)として知られている(例えば、Fosterら、Adv.Drug Res.、第14巻、pp.1−36(1985);Kushnerら、Can.J.Physiol.Pharmacol.、第77巻、pp.79−88(1999)参照)。
DKIEの大きさは、C−H結合が切断される所与の反応速度と、水素を重水素に置き換えた同じ反応との間の比率として表すことができる。DKIEは、約1(同位体効果なし)から50以上などの非常に大きな数の範囲で変動し得、これは、水素を重水素に置き換えた場合、反応が50倍以上遅くなり得ることを意味している。特定の理論に制限されるものではないが、高いDKIE値は、不確定性原理の結果であるトンネル効果として知られる現象に一因し得る。トンネル効果は、質量の小さい水素原子に起因し、プロトンを伴う遷移状態が、場合により、必要とされる活性化エネルギーの不在状態で形成されるために生じる。重水素は水素よりも質量が大きいので、統計的に、この現象が起こる可能性はかなり低い。
トリチウム(「T」)は、水素の放射性同位体であり、研究、核融合炉、中性子発生装置及び放射性医薬品に使用されている。トリチウムは、核に2個の中性子を有し、3に近い原子量を有する、水素原子である。環境中では極めて低濃度で自然発生し、T2Oとして認められることが最も多い。トリチウムは、ゆっくりと減衰し(半減期=12.3年)、ヒトの皮膚の外層を貫通できない低エネルギーβ粒子を放出する。内部曝露がこの同位体に関連する主な危険要因であるが、重大な健康リスクが生じるには、大量に摂取しなければならない。トリチウムは、危険なレベルに達する前に、重水素と比較してより少ない量が消費されるはずである。水素をトリチウム(「T」)に置き換えると、重水素よりもなお強い結合が生じ、数値的により大きな同位体効果が得られる。
動物の体は、治療薬などの外来物質をその循環系から排除するために、種々の酵素を発現する。このような酵素の例には、シトクロムP450酵素(「CYP」)、エステラーゼ、プロテアーゼ、レダクターゼ、デヒドロゲナーゼ及びモノアミンオキシダーゼが挙げられ、これらの外来物質と反応し、腎***のためにより極性のある中間体または代謝産物に変換する。最も一般的な医薬化合物の代謝反応のいくつかは、炭素−水素(C−H)結合の炭素−酸素(C−O)または炭素−炭素(C−C)π結合のいずれかへの酸化反応を伴う。結果として生じる代謝産物は、生理学的条件下で安定または不安定である場合があり、親化合物と比較して、実質的に異なる薬物動態学、薬力学的及び急性かつ長期間の毒性プロファイルを有し得る。多くの薬物に関して、このような酸化反応は迅速である。その結果、これらの薬物は、1日に複数回またはより高用量の投与を必要とすることが多い。
本明細書にて提供される化合物のある特定の位置での同位体濃縮は、天然同位体組成を有する同様の化合物と比較して、本明細書にて提供される化合物の薬物動態学、薬理学的及び/または毒物学的プロファイルに影響を与える検出可能なKIEをもたらし得る。一実施形態において、重水素濃縮は、代謝中にC−H結合が開裂する位置に対して行われる。
別の実施形態において、本明細書にて提供されるのは、がんを管理する方法であり、この方法は、本明細書にて提供される化合物、例えば、式Iの化合物、またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体を患者に投与することを含む。
以前にがん治療を受けたが標準療法に不応性である患者のみならず、以前に治療を受けていない患者を治療する方法についても本明細書にて提供される。本発明はまた、一部の疾患または障害はある特定の年齢群でより一般的であるが、患者の年齢に関係なく、患者を治療する方法も包含する。本発明は、問題の疾患または病態を治療するために手術を受けた患者のみならず、手術を受けていない患者を治療する方法を更に包含する。がん患者の臨床症状は均一でなく、様々な臨床転帰を有するので、患者に施される治療は、その患者の予後に応じて変わり得る。臨床医は、過度な実験を行うことなく、個々のがん患者の治療に効果的に使用することができる、具体的な二次薬剤、手術の種類及び薬物以外の標準治療の種類を容易に決定できるであろう。
本明細書で使用するとき、「がん」という用語は、限定するものではないが、固形腫瘍及び血液性腫瘍を含む。「がん」という用語は、皮膚組織、器官、血液及び血管の疾患を指し、限定するものではないが、膀胱、骨、血液、脳、***、子宮頸、胸部、結腸、子宮内膜、食道、眼、頭部、腎臓、肝臓、リンパ節、肺、口腔、頸部、卵巣、膵臓、前立腺、直腸、胃、精巣、咽喉及び子宮のがんが挙げられる。具体的ながんとしては、進行悪性腫瘍、アミロイド症、神経芽細胞腫、髄膜腫、血管周囲細胞腫、多発性脳転移、多形性膠芽腫、膠芽腫、脳幹神経膠腫、予後不良の悪性脳腫瘍、悪性神経膠腫、再発性悪性神経膠腫、退形成性星細胞腫、退形成性乏突起膠腫、神経内分泌腫瘍、直腸腺癌、デュークスC&D大腸癌、切除不能大腸癌、転移性肝細胞癌、カポジ肉腫、核型急性骨髄芽球性白血病、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、皮膚T細胞リンパ腫、皮膚B細胞リンパ腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、低悪性濾胞性リンパ腫、悪性黒色腫、悪性中皮腫、悪性胸膜滲出中皮腫症候群、腹膜癌、漿液性乳頭状癌、婦人科肉腫、軟部組織肉腫、強皮症、皮膚血管炎、ランゲルハンス細胞組織球症、平滑筋肉腫、進行性骨化性線維異形成症、ホルモン抵抗性前立腺癌、切除後高リスク軟部組織肉腫、切除不能肝細胞癌、ワルデンストレームマクログロブリン血症、くすぶり型骨髄腫、無症候性骨髄腫、卵管癌、アンドロゲン依存性前立腺癌、アンドロゲン依存性第IV期非転移性前立腺癌、ホルモン不応性前立腺癌、化学療法不応性前立腺癌、甲状腺乳頭状癌、甲状腺濾胞癌、甲状腺髄様癌及び平滑筋腫が挙げられるが、これらに限定されない。
ある特定の実施形態において、がんは固形腫瘍である。ある特定の実施形態において、固形腫瘍は転移性である。ある特定の実施形態において、固形腫瘍は薬剤抵抗性である。ある特定の実施形態において、固形腫瘍は、肝細胞癌、前立腺癌、卵巣癌または膠芽腫である。
ある特定の実施形態において、がんは血液性腫瘍である。ある特定の実施形態において、血液性腫瘍は転移性である。ある特定の実施形態において、血液性腫瘍は薬剤抵抗性である。ある特定の実施形態において、がんは白血病である。
一実施形態において、本明細書にて提供される方法は、治療上有効な量の式Iの化合物またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体を投与することによって、慢性リンパ性白血病(CLL)、慢性骨髄性白血病(CML)、急性リンパ芽球性白血病(ALL)、急性骨髄性白血病(AML)及び急性骨髄芽球性白血病(AML)などの様々なタイプの白血病を治療し、予防し、または管理することを包含する。
いくつかの実施形態において、本明細書にて提供される方法は、対象の急性白血を治療し、予防し、または管理することを包含する。いくつかの実施形態において、急性白血病は、急性骨髄性白血病(AML)であり、限定するものではないが、未分化型AML(M0)、骨髄芽球性白血病(M1)、骨髄芽球性白血病(M2)、前骨髄球性白血病(M3またはM3亜型[M3V])、骨髄単球性白血病(M4または好酸球増加を伴うM4亜型[M4E])、単球性白血病(M5)、赤白血病(M6)及び巨核芽球性白血病(M7)を含む。一実施形態において、急性骨髄性白血病は、未分化型AML(M0)である。一実施形態において、急性骨髄性白血病は、骨髄芽球性白血病(M1)である。一実施形態において、急性骨髄性白血病は、骨髄芽球性白血病(M2)である。一実施形態において、急性骨髄性白血病は、前骨髄球性白血病(M3またはM3亜型[M3V])である。一実施形態において、急性骨髄性白血病は、骨髄単球性白血病(M4または好酸球増加を伴うM4亜型[M4E])である。一実施形態において、急性骨髄性白血病は、単球性白血病(M5)である。一実施形態において、急性骨髄性白血病は、赤白血病(M6)である。一実施形態において、急性骨髄性白血病は、巨核芽球性白血病(M7)である。したがって、対象の急性骨髄性白血病を治療し、予防し、または管理する方法は、急性骨髄性白血病を治療し、予防し、または管理するのに有効な量の本明細書にて提供される化合物またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体を対象に投与する工程を含む。いくつかの実施形態において、方法は、本明細書にて提供される化合物またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体を、第2の活性薬剤と組み合わせて、急性骨髄性白血病を治療し、予防し、または管理するのに有効な量で、対象に投与する工程を含む。
いくつかの実施形態において、本明細書にて提供される方法は、対象の急性リンパ性白血病(ALL)を治療し、予防し、または管理することを包含する。いくつかの実施形態において、急性リンパ性白血病は、骨髄(B細胞)、胸腺(T細胞)及びリンパ節の芽細胞に由来する白血病を含む。急性リンパ性白血病は、French−American−British(FAB)Morphological Classification Schemeに従って、L1:成熟様リンパ芽球(T細胞またはプレB細胞)、L2:未成熟多形性(様々な形状)リンパ芽球(T細胞またはプレB細胞)及びL3:リンパ芽球(B細胞;バーキット細胞)に分類することができる。一実施形態において、急性リンパ性白血病は、骨髄の芽細胞(B細胞)に由来する。一実施形態において、急性リンパ性白血病は、胸腺(T細胞)に由来する。一実施形態において、急性リンパ性白血病は、リンパ節に由来する。一実施形態において、急性リンパ性白血病は、成熟様リンパ芽球(T細胞またはプレB細胞)を特徴とするL1型である。一実施形態において、急性リンパ性白血病は、未成熟多形性(様々な形状)リンパ芽球(T細胞またはプレB細胞)を特徴とするL2型である。一実施形態において、急性リンパ性白血病は、リンパ芽球(B細胞;バーキット細胞)を特徴とするL3型である。ある特定の実施形態において、急性リンパ性白血病は、T細胞白血病である。一実施形態において、T細胞白血病は、末梢性T細胞白血病である。別の実施形態において、T細胞白血病は、T細胞リンパ芽球性白血病である。別の実施形態において、T細胞白血病は、皮膚T細胞白血病である。別の実施形態において、T細胞白血病は、成人T細胞白血病である。したがって、対象の急性リンパ性白血病を治療し、予防し、または管理する方法は、急性リンパ性白血病を治療し、予防し、または管理するのに有効な量の本明細書にて提供される化合物またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体を、単独で、または第2の活性薬剤と組み合わせて、対象に投与する工程を含む。いくつかの実施形態において、方法は、本明細書にて提供される化合物またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体を、第2の活性薬剤と組み合わせて、急性リンパ性白血病を治療し、予防し、または管理するのに有効な量で、対象に投与する工程を含む。
いくつかの実施形態において、本明細書にて提供される方法は、対象の慢性骨髄性白血病(CML)を治療し、予防し、または管理することを包含する。方法は、慢性骨髄性白血病を治療し、予防し、または管理するのに有効な量の本明細書にて提供される化合物またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体を対象に投与する工程を含む。いくつかの実施形態において、方法は、本明細書にて提供される化合物またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体を、第2の活性薬剤と組み合わせて、慢性骨髄性白血病を治療し、予防し、または管理するのに有効な量で、対象に投与する工程を含む。
いくつかの実施形態において、本明細書にて提供される方法は、対象の慢性リンパ性白血病(CLL)を治療し、予防し、または管理することを包含する。方法は、慢性リンパ性白血病を治療し、予防し、または管理するのに有効な量の本明細書にて提供される化合物またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体を対象に投与する工程を含む。いくつかの実施形態において、方法は、本明細書にて提供される化合物またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体を、第2の活性薬剤と組み合わせて、慢性リンパ性白血病を治療し、予防し、または管理するのに有効な量で、対象に投与する工程を含む。
ある特定の実施形態において、本明細書にて提供されるのは、腎機能が低下した患者の疾患を治療し、予防し、及び/または管理する方法である。ある特定の実施形態において、本明細書にて提供されるのは、腎機能が低下した患者のがんを治療し、予防し、及び/または管理する方法である。ある特定の実施形態において、本明細書にて提供されるのは、限定するものではないが、疾患、加齢または他の患者の因子に起因して腎機能が低下した患者に、適切な用量調整を提供する方法である。
ある特定の実施形態において、本明細書にて提供されるのは、非ホジキンリンパ腫を含むリンパ腫を治療し、予防し、及び/または管理する方法である。いくつかの実施形態において、本明細書にて提供されるのは、予後因子を用いた、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)を含むがこれに限定されない非ホジキンリンパ腫(NHL)の治療または管理のための方法である。
ある特定の実施形態において、本明細書にて提供されるのは、腎機能の低下またはその症状を有する患者において、再発性/難治性多発性骨髄腫を含む多発性骨髄腫を治療し、予防し、及び/または管理する方法であり、この方法は、治療上有効な量の式Iの化合物、またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、立体異性体、互変異性体若しくはラセミ混合物を、腎機能の低下を伴う再発性/難治性多発性骨髄腫を有する患者に投与することを含む。
ある特定の実施形態において、化合物の治療上または予防上有効な量は、約0.005〜約1,000mg/日、約0.01〜約500mg/日、約0.01〜約250mg/日、約0.01〜約100mg/日、約0.1〜約100mg/日、約0.5〜約100mg/日、約1〜約100mg/日、約0.01〜約50mg/日、約0.1〜約50mg/日、約0.5〜約50mg/日、約1〜約50mg/日、約0.02〜約25mg/日、約0.05〜約10mg/日、約0.05〜約5mg/日、約0.1〜約5mg/日または約0.5〜約5mg/日である。
ある特定の実施形態において、治療上または予防上有効な量は、約0.1、約0.2、約0.5、約1、約2、約3、約4、約5、約6、約7、約8、約9、約10、約15、約20、約25、約30、約40、約45、約50、約60、約70、約80、約90、約100または約150mg/日である。いくつかのこのような実施形態において、治療上または予防上有効な量は、約2、約3、約4、約5、約6または約7mg/日である。
一実施形態において、本明細書に記載される病態のための式Iの化合物、またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体の推奨される1日当たりの用量範囲は、約0.5mg〜約50mg/日の範囲内であり、好ましくは、1日1回の単回用量で投与されるか、または分割用量で1日を通じて投与される。いくつかの実施形態において、用量は、約1mg〜約50mg/日の範囲である。他の実施形態において、用量は、約0.5〜約5mg/日の範囲である。1日当たりの具体的用量としては、0.1、0.2、0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49または50mg/日が挙げられる。
特定の実施形態において、推奨される開始用量は、0.5、1、2、3、4、5、10、15、20、25または50mg/日であり得る。別の実施形態において、推奨される開始用量は、0.5、1、2、3、4または5mg/日であり得る。この用量は、15、20、25、30、35、40、45及び50mg/日に漸増させてもよい。具体的な実施形態において、化合物は、約25mg/日の量で、AMLを含む白血病を有する患者に投与することができる。特定の実施形態において、化合物は、約10mg/日の量で、AMLを含む白血病を有する患者に投与することができる。特定の実施形態において、化合物は、約5mg/日の量で、AMLを含む白血病を有する患者に投与することができる。特定の実施形態において、化合物は、約4mg/日の量で、AMLを含む白血病を有する患者に投与することができる。特定の実施形態において、化合物は、約3mg/日の量で、AMLを含む白血病を有する患者に投与することができる。
ある特定の実施形態において、治療上または予防上有効な量は、約0.001〜約100mg/kg/日、約0.01〜約50mg/kg/日、約0.01〜約25mg/kg/日、約0.01〜約10mg/kg/日、約0.01〜約9mg/kg/日、0.01〜約8mg/kg/日、約0.01〜約7mg/kg/日、約0.01〜約6mg/kg/日、約0.01〜約5mg/kg/日、約0.01〜約4mg/kg/日、約0.01〜約3mg/kg/日、約0.01〜約2mg/kg/日、約0.01〜約1mg/kg/日または約0.01〜約0.05mg/kg/日である。
ある特定の実施形態において、化合物の投与量は、約0.001〜約500μM、約0.002〜約200μM、約0.005〜約100μM、約0.01〜約50μM、約1〜約50μM、約0.02〜約25μM、約0.05〜約20μM、約0.1〜約20μM、約0.5〜約20μMまたは約1〜約20μMの範囲である、定常状態における化合物の血漿中濃度をもたらすのに十分なものである。
他の実施形態において、化合物の投与量は、約5〜約100nM、約5〜約50nM、約10〜約100nM、約10〜約50nMまたは約50〜約100nMの範囲である、定常状態における化合物の血漿中濃度をもたらすのに十分なものである。
本明細書で使用するとき、「定常状態における血漿中濃度」という用語は、本明細書にて提供される化合物、例えば、式Iの化合物、またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体の投与の一定期間後に到達した濃度である。一旦定常状態に到達すると、化合物の血漿中濃度の時間依存性曲線上には、小さなピークとトラフがみられる。
ある特定の実施形態において、化合物の投与量は、約0.001〜約500μM、約0.002〜約200μM、約0.005〜約100μM、約0.01〜約50μM、約1〜約50μM、約0.02〜約25μM、約0.05〜約20μM、約0.1〜約20μM、約0.5〜約20μMまたは約1〜約20μMの範囲である、化合物の最高血漿中濃度(ピーク濃度)をもたらすのに十分なものである。
ある特定の実施形態において、化合物の投与量は、約0.001〜約500μM、約0.002〜約200μM、約0.005〜約100μM、約0.01〜約50μM、約1〜約50μM、約0.01〜約25μM、約0.01〜約20μM、約0.02〜約20μM、約0.02〜約20μMまたは約0.01〜約20μMの範囲である、化合物の最低血漿中濃度(トラフ濃度)をもたらすのに十分なものである。
ある特定の実施形態において、本明細書にて提供される方法のうちの1つで治療される患者は、式Iの化合物、またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体の投与前に、抗がん療法の治療を受けたことがない。ある特定の実施形態において、本明細書にて提供される方法のうちの1つで治療される患者は、式Iの化合物、またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体の投与前に、抗がん療法の治療を受けたことがある。ある特定の実施形態において、本明細書にて提供される方法のうちの1つで治療される患者は、抗がん療法に対して薬剤耐性をもっている。
治療対象の疾患及び対象の病態に応じて、式Iの化合物、またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体は、経口、非経口(例えば、筋肉内、腹腔内、静脈内、持続静注、大槽内注射または注入、皮下注射、または埋め込み)、吸入、経鼻、経膣、経直腸、舌下または局所(例えば、経皮的または局部)の投与経路により投与することができる。式Iの化合物、またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体は、好適な用量単位で、単独で、または各投与経路に適した薬学的に許容される賦形剤、担体、補助剤及びビヒクルとともに、製剤化され得る。
一実施形態において、式Iの化合物、またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体は、経口投与される。別の実施形態において、式Iの化合物、またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体は、非経口投与される。更に別の実施形態において、式Iの化合物、またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体は、静脈内投与される。
式Iの化合物、またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体は、例えば、単回ボーラス注入または経口用錠剤若しくは丸剤などの単回投与にて、あるいは、例えば、時間をかけた連続注入若しくは時間をかけた分割ボーラス投与にて、送達することができる。化合物は、必要に応じて、例えば、患者が安定した疾患または低減を感じるまで、あるいは、患者が疾患の進行または許容できない毒性を感じるまで、繰り返し投与することができる。例えば、固形腫瘍に関する安定した疾患とは、一般に、測定可能な病変の垂直方向の直径が、最後の測定から25%以上増大していないことを意味する。Response Evaluation Criteria in Solid Tumors(RECIST)Guidelines,Journal of the National Cancer Institute 92(3):205−216(2000)。安定した疾患またはその欠如は、患者の症状評価、理学的検査、X線、CAT、PETまたはMRIスキャン及び他の一般的に認められている評価モダリティを使用して画像化した腫瘍の視覚化などの当該技術分野において知られている方法によって判定される。
式Iの化合物、またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体は、1日1回(QD)で投与してもよいし、1日2回(BID)、1日3回(TID)及び1日4回(QID)などのように1日量を複数回に分けてもよい。更に、投与は、連続的(すなわち、連続した複数日の間の毎日(daily)または毎日(every day))であってもよいし、断続的、例えば、周期的(すなわち、薬物を使用しない休止の日、週または月を含む)であってもよい。本明細書で使用するとき、「毎日」という用語は、式Iの化合物などの治療用化合物が、例えば、一定期間に、各日1回または2回以上投与されることを意味することが意図される。「連続的」という用語は、式Iの化合物などの治療用化合物が、少なくとも10日〜52週間の中断しない期間に毎日投与されることを意味することが意図される。本明細書で使用する「断続的」または「断続的に」という用語は、一定の間隔または不規則な間隔のいずれかでの停止及び開始を意味することが意図される。例えば、式Iの化合物の断続的投与は、1〜6日/週での投与、周期的な投与(例えば、連続する2〜8週間の毎日の投与、次いで最大1週間の投与なしの休止期間)または隔日の投与である。本明細書で使用する「サイクル」という用語は、式Iの化合物などの治療用化合物が、毎日または連続的であるが、休止期間を伴って投与されることを意味することが意図される。いくつかのこのような実施形態において、投与は、1日1回で2〜6日間、次いで、5〜7日間の投与なしの休止期間でなされる。
いくつかの実施形態において、投与の頻度は、1日用量前後〜月間用量前後の範囲内である。ある特定の実施形態において、投与は、1日1回、1日2回、1日3回、1日4回、2日に1回、週2回、週1回、2週に1回、3週に1回または4週に1回である。一実施形態において、式Iの化合物、またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体は、1日1回投与される。別の実施形態において、式Iの化合物、またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体は、1日2回投与される。更に別の実施形態において、式Iの化合物、またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体は、1日3回投与される。更に別の実施形態において、式Iの化合物、またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体は、1日4回投与される。
ある特定の実施形態において、式Iの化合物、またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体は、1日1回、1日〜6ヶ月、1週間〜3ヶ月、1週間〜4週間、1週間〜3週間または1週間〜2週間投与される。ある特定の実施形態において、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物は、1日1回、1週間、2週間、3週間または4週間投与される。一実施形態において、式Iの化合物、またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体は、1日1回、4日間投与される。一実施形態において、式Iの化合物、またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体は、1日1回、5日間投与される。一実施形態において、式Iの化合物、またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体は、1日1回、6日間投与される。一実施形態において、式Iの化合物、またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体は、1日1回、1週間投与される。別の実施形態において、式Iの化合物、またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体は、1日1回、2週間投与される。更に別の実施形態において、式Iの化合物、またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体は、1日1回、3週間投与される。更に別の実施形態において、式Iの化合物、またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体は、1日1回、4週間投与される。
一実施形態において、本明細書にて提供されるのは、がんを治療し、予防し、または管理する方法であり、この方法は、式Iの化合物、またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体を、1つ以上の第2の活性薬剤と組み合わせて、かつ放射線療法、輸血または手術と任意に組み合わせて、患者に投与することを含む。第2の活性薬剤の例は、本明細書にて開示されている(例えば、セクション5.4参照)。
本明細書で使用するとき、「組み合わせ」という用語は、2つ以上の治療法(例えば、1つ以上の予防薬及び/または治療薬)の使用を包含する。ただし、「組み合わせ」という用語の使用は、治療法(例えば、予防薬及び/または治療薬)が、疾患または障害を有する患者になされる順番を制限するものではない。第1の治療法(例えば、本明細書にて提供される化合物、本明細書にて提供される化合物、例えば、式Iの化合物、またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体などの予防薬または治療薬)は、第2の治療法(例えば、予防薬または治療薬)の実施の前(例えば、5分、15分、30分、45分、1時間、2時間、4時間、6時間、12時間、24時間、48時間、72時間、96時間、1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、8週間または12週間前)、それと同時に、またはその後(例えば、5分、15分、30分、45分、1時間、2時間、4時間、6時間、12時間、24時間、48時間、72時間、96時間、1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、8週間または12週間後)に患者に対して行うことができる。三種併用療法もまた本明細書にて企図される。
式Iの化合物及び1つ以上の第2の活性薬剤の患者への投与は、同じまたは異なる投与経路により、同時にまたは連続的に行うことができる。特定の活性薬剤について採用される具体的な投与経路の適切性は、活性薬剤自体(例えば、血流に入る前に分解することなく、経口投与できるかどうか)及び治療対象のがんによって決まるであろう。
式Iの化合物の投与経路は、第2の治療法の投与経路に依存しない。一実施形態において、式Iの化合物は、経口投与される。別の実施形態において、式Iの化合物は、静脈内投与される。したがって、これらの実施形態によれば、式Iの化合物は、経口または非経口的に投与され、第2の治療法は、経口、非経口、腹腔内、静脈内、動脈内、経皮、舌下、筋肉内、経直腸、口腔内、鼻腔内、リポソーム、吸入、経膣、眼内、カテーテル若しくはステントによる局所送達、皮下、脂肪内、関節内、髄腔内または持続放出性剤形により投与することができる。一実施形態において、式Iの化合物及び第2の治療法は、同一の投与方法で(経口または静脈内)投与される。別の実施形態において、式Iの化合物は、ある投与方法、例えば、静脈内投与されるのに対し、第2の薬剤(抗がん剤)は、別の投与方法、例えば、経口により投与される。
一実施形態において、第2の活性薬剤は、1日1回または2回、約1〜約1000mg、約5〜約500mg、約10〜約350mgまたは約50〜約200mgの量で、静脈内または皮下投与される。第2の活性薬剤の具体的な量は、使用する具体的な薬剤、治療または管理対象の疾患タイプ、疾患の重症度及び病期、並びに本明細書にて提供される式Iの化合物の量及び患者に同時投与される任意選択の追加の活性薬剤の量に依存するであろう。
1つ以上の第2の活性成分または薬剤は、本明細書にて提供される方法及び組成物の式Iの化合物とともに使用することができる。第2の活性薬剤は、大分子(例えば、タンパク質)または小分子(例えば、合成の無機分子、有機金属分子または有機分子)であってよい。
大分子活性薬剤の例には、造血成長因子、サイトカイン並びにモノクローナル及びポリクローナル抗体、特に、がん抗原に対する治療用抗体が挙げられるが、これらに限定されない。典型的な大分子活性薬剤は、天然または合成または組み換えタンパク質などの生物学的分子である。本明細書にて提供される方法及び組成物にて特に有用であるタンパク質は、造血前駆細胞及び免疫学的に活性な形成細胞(poietic cells)の生存及び/または増殖をインビトロまたはインビボで刺激するタンパク質を包含する。他の有用なタンパク質は、細胞のなかで赤芽球系にコミットした前駆細胞の***及び分化をインビトロまたはインビボで刺激する。具体的なタンパク質には、IL−2(組み換えIL−II(「rIL2」)及びカナリア痘IL−2を含む)、IL−10、IL−12及びIL−18などのインターロイキン;インターフェロンα−2a、インターフェロンα−2b、インターフェロンα−n1、インターフェロンα−n3、インターフェロンβ−Ia及びインターフェロンγ−Ibなどのインターフェロン;GM−CF及びGM−CSF;並びにEPOが挙げられるが、これらに限定されない。
本方法及び組成物にて使用することができる特定のタンパク質には、米国内で商品名Neupogen(登録商標)(Amgen,Thousand Oaks,CA)で上市されているフィルグラスチム;米国内で商品名Leukine(登録商標)(Immunex,Seattle,WA)で上市されているサルグラモスチム;及び米国内で商品名Epogen(登録商標)(Amgen,Thousand Oaks,CA)で上市されている組み換えEPOが挙げられるが、これらに限定されない。
組み換え型及び変異型のGM−CSFは、米国特許第5,391,485号、同第5,393,870号及び同第5,229,496号の記載に従って調製することができ、これらの特許の全てを参考として本明細書に援用する。組み換え型及び変異型のG−CSFは、米国特許第4,810,643号、同第4,999,291号、同第5,528,823号及び同第5,580,755号の記載に従って調製することができ、これらの特許全体を参考として本明細書に援用する。
本明細書にて提供される化合物またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体と組み合わせて使用するための未変性、天然及び組み換えタンパク質についても記載する。更に、天然タンパク質の変異体及び誘導体(例えば、修飾型)であって、その元となるタンパク質の薬理活性のうちの少なくともいくつかをインビボで示すものも包含される。変異体の例には、タンパク質であって、そのタンパク質の天然型に対応する残基とは異なる、1つ以上のアミノ酸残基を有するタンパク質が挙げられるが、これらに限定されない。また、「変異体」という用語には、その天然型には通常存在する炭水化物部分が欠けているタンパク質(例えば、非グリコシル化型)が含まれる。誘導体の例には、PEG化誘導体及び融合タンパク質(IgG1またはIgG3を目的のタンパク質またはそのタンパク質の活性部分に融合させることによって形成されるタンパク質など)が挙げられるが、これらに限定されない。例えば、Penichet,M.L.及びMorrison,S.L.,J.Immunol.Methods 248:91−101(2001)を参照されたい。
本明細書にて提供される化合物またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体と組み合わせて使用することができる抗体には、モノクローナル及びポリクローナル抗体が含まれる。抗体の例には、トラスツズマブ(Herceptin(登録商標))、リツキシマブ(Rituxan(登録商標))、ベバシズマブ(Avastin(商標))、ペルツズマブ(Omnitarg(商標))、トシツモマブ(Bexxar(登録商標))、エドレコロマブ(Panorex(登録商標))及びG250が挙げられるが、これらに限定されない。本明細書にて提供される化合物またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体はまた、抗TNF−α抗体及び/または抗EGFR抗体(例えば、Erbitux(登録商標)またはパニツムマブなど)と合わせることもでき、または組み合わせて使用することもできる。
大分子活性薬剤は、抗がんワクチンの形態で投与することができる。例えば、IL−2、G−CSF及びGM−CSFなどのサイトカインを分泌するか、またはこれらの分泌を引き起こすワクチンを、提供される方法及び医薬組成物にて使用することができる。例えば、Emens,L.A.ら、Curr.Opinion Mol.Ther.3(1):77−84(2001)を参照されたい。
小分子である第2の活性薬剤は、本明細書にて提供される化合物またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体の投与と関係した有害作用を軽減するために使用することもできる。ただし、一部の大分子と同様に、その多くは、本明細書にて提供される化合物またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体とともに(例えば、前、後または同時に)投与する場合、相乗効果が得られると考えられている。小分子の第2の活性薬剤の例には、抗がん剤、抗生物質、免疫抑制剤及びステロイドが挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書に記載の方法または組成物にて使用される抗がん剤の例には、アシビシン;アクラルビシン;アコダゾール塩酸塩;アクロニン;アドゼレシン;アルデスロイキン;アルトレタミン;アンボマイシン;酢酸アメタントロン;アムサクリン;アナストロゾール;アントラマイシン;アスパラギナーゼ;アスペルリン;アザシチジン;アゼテパ;アゾトマイシン;バチマスタット;ベンゾデパ;ビカルタミド;ビサントレン塩酸塩;メシル酸ビスナフィド;ビゼレシン;ブレオマイシン硫酸塩;ブレキナルナトリウム;ブロピリミン;ブスルファン;カクチノマイシン;カルステロン;カラセミド;カルベチマー;カルボプラチン;カルムスチン;カルビシン塩酸塩;カルゼレシン;セデフィンゴール;セレコキシブ(COX−2阻害薬);クロラムブシル;シロレマイシン;シスプラチン;クラドリビン;クロファラビン;メシル酸クリスナトール;シクロホスファミド;Ara−C;ダカルバジン;ダクチノマイシン;ダウノルビシン塩酸塩;デシタビン;デキソルマプラチン;デザグアニン;メシル酸デザグアニン;ジアジコン;ドセタキセル;ドキソルビシン;ドキソルビシン塩酸塩;ドロロキシフェン;ドロロキシフェンクエン酸塩;プロピオン酸ドロモスタノロン;デュアゾマイシン;エダトレキサート;塩酸エフロルニチン;エルサミトルシン;エンロプラチン;エンプロマート;エピプロピジン;エピルビシン塩酸塩;エルブロゾール;エソルビシン塩酸塩;エストラムスチン;リン酸エストラムスチンナトリウム;エタニダゾール;エトポシド;リン酸エトポシド;エトプリン;塩酸ファドロゾール;ファザラビン;フェンレチニド;フロクスウリジン;フルダラビンリン酸エステル;フルオロウラシル;フルロシタビン;ホスキドン;ホストリエシンナトリウム;ゲムシタビン;ゲムシタビン塩酸塩;ヒドロキシウレア;イダルビシン塩酸塩;イホスファミド;イルモホシン;イプロプラチン;イリノテカン;塩酸イリノテカン;ランレオチド酢酸塩;レトロゾール;リュープロレリン酢酸塩;リアロゾール塩酸塩;ロメトレキソールナトリウム;ロムスチン;ロソキサントロン塩酸塩;マソプロコール;マイタンシン;塩酸メクロレタミン;酢酸メゲストロール;酢酸メレンゲストロール;メルファラン;メノガリル;メルカプトプリン;メトトレキサート;メトトレキサートナトリウム;メトプリン;メツレデパ;ミチンドミド;ミトカルシン;ミトクロミン;ミトギリン;ミトマルシン;マイトマイシン;ミトスペル;ミトタン;ミトキサントロン塩酸塩;ミコフェノール酸;ノコダゾール;ノガラマイシン;オマセタキシン;オルマプラチン;オキシスラン;パクリタキセル;ペグアスパラガーゼ;ペリオマイシン;ペンタムスチン;ペプロマイシン硫酸塩;ペルホスファミド;ピポブロマン;ピポスルファン;ピロキサントロン塩酸塩;プリカマイシン;プロメスタン;ポルフィマーナトリウム;ポルフィロマイシン;プレドニムスチン;プロカルバジン塩酸塩;ピューロマイシン;ピューロマイシン塩酸塩;ピラゾフリン;リボプリン;サフィンゴール;サフィンゴール塩酸塩;セムスチン;シムトラゼン;ソラフェニブ;スパルフォセート二ナトリウム;スパルソマイシン;スピロゲルマニウム塩酸塩;スピロムスチン;スピロプラチン;ストレプトニグリン;ストレプトゾシン;スロフェヌル;タリソマイシン;テコガランナトリウム;タキソテール;テガフール;テロキサントロン塩酸塩;テモポルフィン;テニポシド;テロキシロン;テストラクトン;チアミプリン;チオグアニン;チオテパ;チアゾフリン;チラパザミン;トレミフェンクエン酸塩;酢酸トレストロン;リン酸トリシリビン;トリメトレキサート;グルクロン酸トリメトレキサート;トリプトレリン;ツブロゾール塩酸塩;ウラシルマスタード;ウレデパ;バプレオチド;ベルテポルフィン;ビンブラスチン硫酸塩;ビンクリスチン硫酸塩;ビンデシン;ビンデシン硫酸塩;ビネピジン硫酸塩;ビングリシナート硫酸塩;硫酸ビンロイロシン;ビノレルビン酒石酸塩;ビンロシジン硫酸塩;ビンゾリジン硫酸塩;ボロゾール;ゼニプラチン;ジノスタチン;及びゾルビシン塩酸塩が挙げられるが、これらに限定されない。
本方法または組成物内に包含される他の抗がん薬物には、20−epi−1,25−ジヒドロキシビタミンD3;5−エチニルウラシル;アビラテロン;アクラルビシン;アシルフルベン;アデシペノール;アドゼレシン;アルデスロイキン;ALL−TK拮抗薬;アルトレタミン;アンバムスチン;アミドックス;アミホスチン;アミノレブリン酸;アムルビシン;アムサクリン;アナグレリド;アナストロゾール;アンドログラホリド;血管新生阻害薬;拮抗薬D;拮抗薬G;アンタレリックス;抗背側形態形成タンパク質1;抗アンドロゲン薬、前立腺癌;抗エストロゲン薬;アンチネオプラストン;アンチセンスオリゴヌクレオチド;アフィジコリングリシン酸塩;アポトーシス遺伝子調節薬;アポトーシス制御薬;アプリン酸;ara−CDP−DL−PTBA;アルギニンデアミナーゼ;アスラクリン;アタメスタン;アトリムスチン;アキシナスタチン1;アキシナスタチン2;アキシナスタチン3;アザセトロン;アザトキシン;アザチロシン;バッカチンIII誘導体;バラノール;バチマスタット;BCR/ABL拮抗薬;ベンゾクロリン;ベンゾイルスタウロスポリン;βラクタム誘導体;βアレチン;ベタクラマイシンB;ベツリン酸;bFGF阻害薬;ビカルタミド;ビスアントレン;ビスアジリジニルスペルミン;ビスナフィド;ビストラテンA;ビゼレシン;ブレフレート;ブロピリミン;ブドチタン;ブチオニンスルホキシイミン;カルシポトリオール;カルホスチンC;カンプトテシン誘導体;カペシタビン;カルボキサミド−アミノ−トリアゾール;カルボキシアミドトリアゾール;CaRest M3;CARN 700;軟骨組織由来阻害薬;カルゼレシン;カゼインキナーゼ阻害薬(ICOS);カスタノスペルミン;セクロピンB;セトロレリクス;クロリン;クロロキノキサリンスルホンアミド;シカプロスト;cis−ポルフィリン;クラドリビン;クロミフェン類似体;クロトリマゾール;コリスマイシンA;コリスマイシンB;コンブレタスタチンA4;コンブレタスタチン類似体;コナゲニン;クランベシジン816;クリスナトール;クリプトフィシン8;クリプトフィシンA誘導体;クラシンA;シクロペンタアントラキノン;シクロプラタム;シペマイシン;Ara−Cオクホスファート;細胞溶解因子;シトスタチン;ダクリズマブ;デシタビン;デヒドロジデムニンB;デスロレリン;デキサメタゾン;デキシホスファミド;デクスラゾキサン;デクスベラパミル;ジアジコン;ジデムニンB;ジドックス;ジエチルノルスペルミン;ジヒドロ−5−アザシチジン;ジヒドロタキソール、9−;ジオキサマイシン;ジフェニルスピロムスチン;ドセタキセル;ドコサノール;ドラセトロン;ドキシフルリジン;ドキソルビシン;ドロロキシフェン;ドロナビノール;デュオカルマイシンSA;エブセレン;エコムスチン;エデルホシン;エドレコロマブ;エフロルニチン;エレメン;エミテフル;エピルビシン;エプリステリド;エストラムスチン類似体;エストロゲン作動薬;エストロゲン拮抗薬;エタニダゾール;リン酸エトポシド;エキセメスタン;ファドロゾール;ファザラビン;フェンレチニド;フィルグラスチム;フィナステリド;フラボピリドール;フレゼラスチン;フルアステロン;フルダラビン;フルオロダウノルニシン塩酸塩;ホルフェニメクス;ホルメスタン;ホストリエシン;フォテムスチン;ガドリニウムテキサフィリン;硝酸ガリウム;ガロシタビン;ガニレリクス;ゼラチナーゼ阻害薬;ゲムシタビン;グルタチオン阻害薬;ヘプスルファム;ヘレグリン;ヘキサメチレンビスアセトアミド;ヒペリシン;イバンドロン酸;イダルビシン;イドキシフェン;イドラマントン;イルモホシン;イロマスタット;イマチニブ(例えば、Gleevec(登録商標));イミキモド;免疫促進ペプチド;インスリン様成長因子1受容体阻害薬;インターフェロン作動薬;インターフェロン;インターロイキン;ヨーベングアン;ヨードドキソルビシン;イポメアノール、4−;イロプラクト;イルソグラジン;イソベンガゾール;イソホモハリコンドリンB;イタセトロン;ジャスプラキノリド;カハラリドF;ラメラリン−Nトリアセテート;ランレオチド;レイナマイシン;レノグラスチム;レンチナン硫酸塩;レプトルスタチン;レトロゾール;白血病阻止因子;白血球αインターフェロン;ロイプロリド+エストロゲン+プロゲステロン;リュープロレリン;レバミゾール;リアロゾール;線状ポリアミン類似体;親油性二糖ペプチド;親油性白金化合物;リソクリナミド7;ロバプラチン;ロンブリシン;ロメテレキソール;ロニダミン;ロソキサントロン;ロキソリビン;ラルトテカン;ルテチウムテキサフィリン;リソフィリン;細胞溶解性ペプチド;マイタンシン;マンノスタチンA;マリマスタット;マソプロコール;マスピン;マトリリシン阻害薬;マトリックスメタロプロテナーゼ阻害薬;メノガリル;メルバロン;メテレリン;メチオニン分解酵素;メトクロプラミド;MIF阻害薬;ミフェプリストン;ミルテホシン;ミリモスチム;ミトグアゾン;ミトラクトール;マイトマイシン類似体;ミトナフィド;マイトトキシン線維芽細胞増殖因子−サポリン;ミトキサントロン;モファロテン;モルグラモスチム;Erbitux、ヒト絨毛性ゴナドトロピン;モノホスホリル脂質A+マイコバクテリウム(myobacterium)細胞壁sk;モピダモール;マスタード抗がん薬;マイカペルオキシドB;マイコバクテリア細胞壁抽出物;ミリアポロン;N−アセチルジナリン;N−置換ベンズアミド;ナファレリン;ナグレスチップ;ナロキソン+ペンタゾシン;ナパビン;ナフテルピン;ナルトグラスチム;ネダプラチン;ネモルビシン;ネリドロン酸;ニルタミド;ニサマイシン;一酸化窒素調節薬;窒素酸化物抗酸化剤;ニトルリン;オブリメルセン(Genasense(登録商標));O6−ベンジルグアニン;オクトレオチド;オキセノン;オリゴヌクレオチド;オナプリストン;オンダンセトロン;オンダンセトロン;オラシン;口腔サイトカイン誘導物質;オルマプラチン;オサテロン;オキサリプラチン;オキサウノマイシン;パクリタキセル;パクリタキセル類似体;パクリタキセル誘導体;パラウアミン;パルミトイルリゾキシン;パミドロン酸;パナキシトリオール;パノミフェン;パラバクチン;パゼリプチン;ペグアスパラガーゼ;ペルデシン;ペントサンポリ硫酸ナトリウム;ペントスタチン;ペントロゾール;ペルフルブロン;ペルホスファミド;ペリリルアルコール;フェナジノマイシン;酢酸フェニル;ホスファターゼ阻害薬;ピシバニール;ピロカルピン塩酸塩;ピラルビシン;ピリトレキシム;プラセチンA;プラセチンB;プラスミノーゲン活性化因子阻害薬;白金錯体;白金化合物;白金−トリアミン錯体;ポルフィマーナトリウム;ポルフィロマイシン;プレドニゾン;プロピルビス−アクリジン;プロスタグランジンJ2;プロテアソーム阻害薬;タンパク質Aに基づく免疫調節薬;プロテインキナーゼC阻害薬;プロテインキナーゼC阻害薬、ミクロアルガル;プロテインチロシンホスファターゼ阻害薬;プリンヌクレオシドホスホリラーゼ阻害薬;プルプリン;ピラゾロアクリジン;ピリドキシル化ヘモグロビンポリオキシエチレン複合体;raf拮抗薬;ラルチトレキセド;ラモセトロン;rasファルネシルプロテイントランスフェラーゼ阻害薬;ras阻害薬;ras−GAP阻害薬;脱メチル化レテリプチン;レニウムRe186エチドロン酸塩;リゾキシン;リボザイム;RIIレチンアミド;ロヒツキン;ロムルチド;ロキニメクス;ルビギノンB1;ルボキシル;サフィンゴール;サイントピン;SarCNU;サルコフィトールA;サルグラモスチム;Sdi 1模倣物質;セムスチン;老化細胞由来阻害物質1;センスオリゴヌクレオチド;シグナル伝達阻害薬;シゾフィラン;ソブゾキサン;ボロカプテイトナトリウム;フェニル酢酸ナトリウム;ソルベロール;ソマトメジン結合タンパク質;ソネルミン;スパルホス酸;スピカマイシンD;スピロムスチン;スプレノペンチン;スポンジスタチン1;スクアラミン;スチピアミド;ストロメリシン阻害薬;スルフィノシン;超活性血管活性腸管ペプチド拮抗薬;スラジスタ;スラミン;スワインソニン;タリムスチン;タモキシフェンメチオジド;タウロムスチン;タザロテン;テコガランナトリウム;テガフール;テルラピリリウム;テロメラーゼ阻害薬;テモポルフィン;テニポシド;テトラクロロデカオキシド;テトラゾミン;タリブラスチン;チオコラリン;トロンボポエチン;トロンボポエチン模倣物質;サイマルファシン;チモポエチン受容体作動薬;チモトリナン;甲状腺刺激ホルモン;エチルエチオプルプリンスズ;チラパザミン;チタノセンビクロリド;トプセンチン;トレミフェン;翻訳阻害薬;トレチノイン;トリアセチルウリジン;トリシリビン;トリメトレキサート;トリプトレリン;トロピセトロン;ツロステリド;チロシンキナーゼ阻害薬;チロホスチン;UBC阻害薬;ウベニメクス;尿生殖洞由来成長阻害因子;ウロキナーゼ受容体拮抗薬;バプレオチド;バリオリンB;ベラレソール;ベラミン;ベルジン(verdins);ベルテポルフィン;ビノレルビン;ビンキサルチン;バイタクシン;ボロゾール;ザノテロン;ゼニプラチン;ジラスコルブ;及びジノスタチンスチマラマーが挙げられるが、これらに限定されない。
方法または組成物にて特に有用である具体的な第2の活性薬剤には、リツキシマブ、オブリメルセン(Genasense(登録商標))、レミケード、ドセタキセル、セレコキシブ、メルファラン、デキサメタゾン(Decadron(登録商標))、ステロイド、ゲムシタビン、シスプラチナム、テモゾロミド、エトポシド、シクロホスファミド、テモダール、カルボプラチン、プロカルバジン、ギリアデル、タモキシフェン、トポテカン、メトトレキサート、Arisa(登録商標)、タキソール、タキソテール、フルオロウラシル、ロイコボリン、イリノテカン、ゼローダ、CPT−11、インターフェロンα、PEG化インターフェロンα(例えば、PEG INTRON−A)、カペシタビン、シスプラチン、チオテパ、フルダラビン、カルボプラチン、リポソーム化ダウノルビシン、Ara−C、ドキセタキソール、パクリタキセル、ビンブラスチン、IL−2、GM−CSF、ダカルバジン、ビノレルビン、ゾレドロン酸、パルミトロネート、ビアキシン、ブスルファン、プレドニゾン、ビスホスホネート、三酸化ヒ素、ビンクリスチン、ドキソルビシン(Doxil(登録商標))、パクリタキセル、ガンシクロビル、アドリアマイシン、リン酸エストラムスチンナトリウム(Emcyt(登録商標))、スリンダク及びエトポシドが挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書にて提供される方法の特定の実施形態において、本明細書にて提供される化合物またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体と組み合わせた第2の活性薬剤の使用は、本明細書にて提供される化合物またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体の投与中または投与のすぐ後に、当業者の判断に応じて適宜変更してもよいし、遅らせてもよい。ある特定の実施形態において、本明細書にて提供される化合物またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体が単独で、または他の治療法と組み合わせて投与される対象は、必要に応じて、制吐薬、骨髄増殖因子及び血小板輸血などの支持療法を受けてもよい。いくつかの実施形態において、本明細書にて提供される化合物またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体が投与される対象は、当業者の判断により、第2の活性薬剤として、成長因子が投与され得る。いくつかの実施形態において、提供されるのは、エリスロポエチンまたはダルベポエチン(Aranesp)と組み合わせた、本明細書にて提供される化合物またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体の投与である。
ある特定の実施形態において、本明細書にて提供される化合物、例えば、式Iの化合物、またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体は、ゲムシタビン及びシスプラチナムともに、局所進行性または転移性移行細胞膀胱癌の患者に投与される。
ある特定の実施形態において、本明細書にて提供される化合物、例えば、式Iの化合物、またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体は、次のような第2の活性成分と組み合わせて投与される。再発性若しくは進行性脳腫瘍または再発神経芽細胞腫の小児患者にテモゾロミド;再発性または進行性CNSがんにセレコキシブ、エトポシド及びシクロホスファミド;再発性若しくは進行性髄膜腫、悪性髄膜腫、血管周囲細胞腫、多発性脳転移、再発性脳腫瘍または初発多形性膠芽腫の患者にテモダール;再発性膠芽腫の患者にイリノテカン;脳幹神経膠腫の小児患者にカルボプラチン;進行性悪性神経膠腫の小児患者にプロカルバジン;予後不良の悪性脳腫瘍、初発または再発性多形性膠芽腫の患者にシクロホスファミド;高悪性度の再発性悪性神経膠腫にGliadel(登録商標);退形成性星細胞腫にテモゾロミド及びタモキシフェン;あるいは神経膠腫、膠芽腫、退形成性星細胞腫または退形成性乏突起膠腫にトポテカン。
ある特定の実施形態において、本明細書にて提供される化合物、例えば、式Iの化合物、またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体は、メトトレキサート、シクロホスファミド、タキサン、アブラキサン、ラパチニブ、ハーセプチン、アロマターゼ阻害薬、選択的エストロゲン調節薬、エストロゲン受容体拮抗薬及び/またはPLX3397(Plexxikon)とともに、転移性乳癌の患者に投与される。
ある特定の実施形態において、本明細書にて提供される化合物、例えば、式Iの化合物、またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体は、テモゾロミドとともに、神経内分泌腫瘍の患者に投与される。
ある特定の実施形態において、本明細書にて提供される化合物、例えば、式Iの化合物、またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体は、ゲムシタビンとともに、再発性または転移性の頭部癌または頸部癌の患者に投与される。
ある特定の実施形態において、本明細書にて提供される化合物、例えば、式Iの化合物、またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体は、ゲムシタビンとともに、膵臓癌の患者に投与される。
ある特定の実施形態において、本明細書にて提供される化合物、例えば、式Iの化合物、またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体は、ARISA(登録商標)、アバスチン、タキソール及び/またはタキソテールと組み合わせて、大腸癌の患者に投与される。
ある特定の実施形態において、本明細書にて提供される化合物、例えば、式Iの化合物、またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体は、カペシタビン及び/またはPLX4032(Plexxikon)とともに、難治性大腸癌の患者または第一選択の治療法に失敗したか、若しくは状態の芳しくない結腸若しくは直腸腺癌の患者に投与される。
ある特定の実施形態において、本明細書にて提供される化合物、例えば、式Iの化合物、またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体は、フルオロウラシル、ロイコボリン及びイリノテカンと組み合わせて、デュークスC&D大腸癌の患者または転移性大腸癌の治療を以前に受けたことがある患者に投与される。
ある特定の実施形態において、本明細書にて提供される化合物、例えば、式Iの化合物、またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体は、難治性大腸癌の患者に、カペシタビン、ゼローダ及び/またはCPT−11と組み合わせて投与される。
ある特定の実施形態において、本明細書にて提供される化合物、例えば、式Iの化合物、またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体は、カペシタビン及びイリノテカンとともに、難治性大腸癌の患者または切除不能若しくは転移性の大腸癌の患者に投与される。
ある特定の実施形態において、本明細書にて提供される化合物、例えば、式Iの化合物、またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体は、単独で、またはインターフェロンα若しくはカペシタビンと組み合わせて、切除不能若しくは転移性の肝細胞癌の患者に、あるいはシスプラチン及びチオテパとともに、原発性若しくは転移性肝臓癌の患者に投与される。
ある特定の実施形態において、本明細書にて提供される化合物、例えば、式Iの化合物、またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体は、PEG化インターフェロンαと組み合わせて、カポジ肉腫の患者に投与される。
ある特定の実施形態において、本明細書にて提供される化合物、例えば、式Iの化合物、またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体は、フルダラビン、カルボプラチン及び/またはトポテカンと組み合わせて、難治性または再発性または高リスクの急性骨髄性白血病の患者に投与される。
ある特定の実施形態において、本明細書にて提供される化合物、例えば、式Iの化合物、またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体は、リポソーム化ダウノルビシン、トポテカン及び/またはシタラビンと組み合わせて、予後不良核型急性骨髄芽球性白血病の患者に投与される。
ある特定の実施形態において、本明細書にて提供される化合物、例えば、式Iの化合物、またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体は、ゲムシタビン、アブラキサン、エルロチニブ、ゲフチニブ(geftinib)及び/またはイリノテカンと組み合わせて、非小細胞肺癌の患者に投与される。
ある特定の実施形態において、本明細書にて提供される化合物、例えば、式Iの化合物、またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体は、カルボプラチン及びイリノテカンと組み合わせて、非小細胞肺癌の患者に投与される。
ある特定の実施形態において、本明細書にて提供される化合物、例えば、式Iの化合物、またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体は、ドキセタキソール(doxetaxol)とともに、カルボ/VP16及び放射線治療を以前に受けたことがある非小細胞肺癌の患者に投与される。
ある特定の実施形態において、本明細書にて提供される化合物、例えば、式Iの化合物、またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体は、カルボプラチン及び/若しくはタキソテールと組み合わせて、またはカルボプラチン、パクリタキセル及び/若しくは胸部放射線治療と組み合わせて、非小細胞肺癌の患者に投与される。
ある特定の実施形態において、本明細書にて提供される化合物、例えば、式Iの化合物、またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体は、タキソテールと組み合わせて、IIIBまたはIV期の非小細胞肺癌の患者に投与される。
ある特定の実施形態において、本明細書にて提供される化合物、例えば、式Iの化合物、またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体は、オブリメルセン(Genasense(登録商標))と組み合わせて、小細胞肺癌の患者に投与される。
ある特定の実施形態において、本明細書にて提供される化合物、例えば、式Iの化合物、またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体は、ABT−737(Abbott Laboratories)及び/またはオバトクラックス(GX15−070)と組み合わせて、リンパ腫及び他の血液がんの患者に投与される。
ある特定の実施形態において、本明細書にて提供される化合物、例えば、式Iの化合物、またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体は、単独で、またはビンブラスチン若しくはフルダラビンなどの第2の活性成分と組み合わせて、限定するものではないが、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、皮膚T細胞リンパ腫、皮膚B細胞リンパ腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫または再発性若しくは難治性の低悪性濾胞性リンパ腫を含む、様々なタイプのリンパ腫の患者に投与される。
ある特定の実施形態において、本明細書にて提供される化合物、例えば、式Iの化合物、またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体は、タキソテール、IL−2、IFN、GM−CSF、PLX4032(Plexxikon)及び/またはダカルバジンと組み合わせて、様々なタイプまたはステージの黒色腫の患者に投与される。
ある特定の実施形態において、本明細書にて提供される化合物、例えば、式Iの化合物、またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体は、単独で、またはビノレルビンと組み合わせて、悪性中皮腫または胸膜播種若しくは悪性胸膜滲出中皮腫症候群のあるIIIB期の非小細胞肺癌の患者に投与される。
ある特定の実施形態において、本明細書にて提供される化合物、例えば、式Iの化合物、またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体は、様々なタイプまたはステージの多発性骨髄腫の患者に、デキサメタゾン、ゾレドロン酸、パルミトロネート、GM−CSF、ビアキシン、ビンブラスチン、メルファラン、ブスルファン、シクロホスファミド、IFN、パルミドロネート、プレドニゾン、ビスホスホネート、セレコキシブ、三酸化ヒ素、PEG INTRON−A、ビンクリスチンまたはこれらの組み合わせと組み合わせて投与される。
ある特定の実施形態において、本明細書にて提供される化合物、例えば、式Iの化合物、またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体は、再発性または難治性の多発性骨髄腫の患者に、ドキソルビシン(Doxil(登録商標))、ビンクリスチン及び/またはデキサメタゾン(Decadron(登録商標))と組み合わせて投与される。
ある特定の実施形態において、本明細書にて提供される化合物、例えば、式Iの化合物、またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体は、腹膜癌、漿液性乳頭状癌、難治性卵巣癌または再発性卵巣癌などの様々なタイプまたはステージの卵巣癌患者に、タキソール、カルボプラチン、ドキソルビシン、ゲムシタビン、シスプラチン、ゼローダ、パクリタキセル、デキサメタゾンまたはこれらの組み合わせと組み合わせて投与される。
ある特定の実施形態において、本明細書にて提供される化合物、例えば、式Iの化合物、またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体は、様々なタイプまたはステージの前立腺癌患者に、ゼローダ、5FU/LV、ゲムシタビン、イリノテカンとゲムシタビン、シクロホスファミド、ビンクリスチン、デキサメタゾン、GM−CSF、セレコキシブ、タキソテール、ガンシクロビル、パクリタキセル、アドリアマイシン、ドセタキセル、エストラムスチン、Emcyt、デンデロン(denderon)またはこれらの組み合わせと組み合わせて投与される。
ある特定の実施形態において、本明細書にて提供される化合物、例えば、式Iの化合物、またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体は、様々なタイプまたはステージの腎細胞癌患者に、カペシタビン、IFN、タモキシフェン、IL−2、GM−CSF、Celebrex(登録商標)またはこれらの組み合わせと組み合わせて投与される。
ある特定の実施形態において、本明細書にて提供される化合物、例えば、式Iの化合物、またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体は、様々なタイプまたはステージの婦人科、子宮または軟部組織の肉腫の患者に、IFN、Celebrex(登録商標)などのCOX−2阻害薬及び/またはスリンダクと組み合わせて投与される。
ある特定の実施形態において、本明細書にて提供される化合物、例えば、式Iの化合物、またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体は、様々なタイプまたはステージの固形腫瘍の患者に、セレブレックス、エトポシド、シクロホスファミド、ドセタキセル、アペシタビン、IFN、タモキシフェン、IL−2、GM−CSFまたはこれらの組み合わせと組み合わせて投与される。
ある特定の実施形態において、本明細書にて提供される化合物、例えば、式Iの化合物、またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体は、強皮症または皮膚血管炎の患者に、セレブレックス、エトポシド、シクロホスファミド、ドセタキセル、アペシタビン、IFN、タモキシフェン、IL−2、GM−CSFまたはこれらの組み合わせと組み合わせて投与される。
本発明にはまた、患者(例えば、ヒト)に、またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体を投与することを含む、患者に安全かつ効果的に投与することができる抗がん薬物または抗がん剤の用量を増やす方法も包含される。この方法から利益を得られる患者は、皮膚、皮下組織、リンパ節、脳、肺、肝臓、骨、腸、結腸、心臓、膵臓、副腎、腎臓、前立腺、***、結腸直腸またはこれらの組み合わせの特定のがんを治療するための抗がん薬物と関係した有害反応を受けるおそれのある患者である。本明細書にて提供される化合物、例えば、式Iの化合物、またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体の投与は、それなしでは抗がん薬物の量を制限しなければならないほど重いものである有害作用を緩和または軽減する。
一実施形態において、本明細書にて提供される化合物、例えば、式Iの化合物、またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体は、抗がん薬物の投与に伴う有害反応が現れる前、その間、またはその後に、約0.1〜約150mg、約1〜約50mgまたは約2〜約25mgの範囲の量で、患者に毎日経口投与される。ある特定の実施形態において、本明細書にて提供される化合物、例えば、式Iの化合物、またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体は、ヘパリン、アスピリン、クマジンまたはG−CSFなどの特定の薬剤と組み合わせて、抗がん薬物に伴う有害作用、例えば、限定するものではないが、好中球減少症または血小板減少症を回避するために投与される。
一実施形態において、本明細書にて提供される化合物、例えば、式Iの化合物、またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体は、好ましくない血管新生に関係するか、またはこれを特徴とする疾患及び障害の患者に、限定するものではないが、抗がん薬物、抗炎症剤、抗ヒスタミン剤、抗生物質及びステロイドを含む、追加の活性成分と組み合わせて投与される。
別の実施形態において、本発明には、限定するものではないが、がんの治療、予防若しくは管理に現在使用されている手術、免疫療法、生物学的療、放射線療法または薬物によらない他の治療法を含む、従来の治療法とともに(例えば、その前、その間、またはその後)、式Iの化合物、またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体を投与することを含む、がんを治療し、予防し、及び/または管理する方法が包含される。本明細書にて提供される化合物と従来の治療法との併用により、ある特定の患者に予想外に有効である他にはない治療レジメンが提供され得る。理論に制限されるものではないが、式Iの化合物は、従来の治療法と同時に投与すると、相加効果または相乗効果をもたらすことができると考えられる。
本明細書にて別途記載したように、本発明には、限定するものではないが、手術、化学療法、放射線療法、ホルモン療法、生物学的療法及び免疫療法を含む、従来の治療法に伴う有害作用または好ましくない作用を軽減し、治療し、及び/または予防する方法が包含される。本明細書にて提供される化合物、例えば、式Iの化合物、またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体及び他の活性成分は、従来の治療法に伴う有害反応が現れる前、その間、またはその後に患者に投与することができる。
一実施形態において、式Iの化合物は、約0.1〜約150mg、約1〜約25mgまたは約2〜約10mgの範囲の量で、単独で、または本明細書にて開示する第2の活性薬剤(例えば、セクション5.4参照)と組み合わせて、従来の治療法の前、その間、またはその後に毎日経口投与することができる。
ある特定の実施形態において、本明細書にて提供される化合物、例えば、式Iの化合物、またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体及びドキセタキソールは、カルボ/VP16及び放射線治療を以前に受けたことがある非小細胞肺癌の患者に投与される。
当業者が認識するように、がんの治療は、疾患の病期及び機序に基づいて行われることが多い。例えば、がんの特定の病期に回避不能な白血病性形質転換が生じた場合、末梢血幹細胞、造血幹細胞調製物または骨髄の移植が必要になる場合がある。本明細書にて提供される式Iの化合物、またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体と移植療法の併用により、他にない予想外の相乗効果がもたらされる。特に、式Iの化合物、またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体は、がん患者に移植療法と同時に投与すると、相加効果または相乗効果をもたらし得る免疫調節活性を呈する。
式Iの化合物、またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体は、移植療法と併用することにより、移植の侵襲的処置に伴う合併症及びGVHDリスクを低減することができる。本発明には、臍帯、胎盤血、末梢血幹細胞、造血幹細胞調製物または骨髄を移植する前、その間、またはその後に、式Iの化合物、またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体を患者(例えば、ヒト)に投与することを含む、がんを治療し、予防し、及び/または管理するための方法が包含される。本明細書にて提供される方法で使用するのに適した幹細胞のいくつかの例は、米国特許第7,498,171号に記載されており、その全体を参考として本明細書に援用する。
一実施形態において、式Iの化合物、またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体は、自己由来末梢血前駆細胞を移植する前、その間、又その後に、多発性骨髄腫の患者に投与される。
一実施形態において、式Iの化合物、またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体は、自己由来末梢血前駆細胞を移植する前、その間、又その後に、NHL(例えば、DLBCL)の患者に投与される。
したがって、ある特定の実施形態において、本明細書にて提供される式Iの化合物、またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体は、約1週間または2週間の休止期間を伴う4〜6週間のサイクルで、単回用量または分割用量にて、毎日投与される。サイクル方法により、投薬サイクルの頻度、数及び長さを増やすことが更に可能となる。したがって、本発明には、特定の実施形態において、単独で投与されるときの典型的なサイクル数よりも多いサイクル数で、本明細書にて提供される化合物、例えば、式Iの化合物、またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体を投与することが包含される。ある特定の実施形態において、本明細書にて提供される化合物、例えば、式Iの化合物、またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体は、第2の活性成分も投与されていない患者にて、通常であれば用量制限毒性を引き起こすであろうサイクル数よりも多いサイクル数で投与される。
一実施形態において、式Iの化合物、またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体は、約0.1〜約150mg/日の用量で3週間または4週間にわたって連続して毎日投与され、その後、1週間または2週間中断される。
別の実施形態において、式Iの化合物、またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体及び第2の活性成分は、4〜6週間のサイクル中、経口投与され、式Iの化合物の投与は、第2の活性成分の30〜60分前に投与される。ある特定の実施形態において、式Iの化合物、またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体と第2の活性成分との組み合わせは、1サイクルごと約90分にわたる静脈内注入により投与される。ある特定の実施形態において、1サイクルは、約0.1〜約150mg/日の式Iの化合物、またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体と、約50〜約200mg/m2/日の第2の活性成分の3〜4週間にわたる毎日の投与と、1週間または2週間の休止からなる。ある特定の実施形態において、組み合わせ治療が患者に行われる間のサイクル数は、約1〜約24サイクル、約2〜約16サイクルまたは約4〜約3サイクルの範囲である。
本明細書にて提供される方法が特に有用な対象には、ヒトがん患者、例えば、急性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病及び慢性骨髄性白血病を含む、白血病と診断された人が含まれる。ある特定の実施形態において、対象は、前骨髄球性白血病と診断されていない。
いくつかの実施形態において、対象は、正常よりも多い芽球集団を有する。いくつかの実施形態において、対象は、少なくとも10%の芽球集団を有する。いくつかの実施形態において、対象は、10〜15%の芽球集団を有する。いくつかの実施形態において、対象は、少なくとも15%の芽球集団を有する。いくつかの実施形態において、対象は、15〜20%の芽球集団を有する。いくつかの実施形態において、対象は、少なくとも20%の芽球集団を有する。いくつかの実施形態において、対象は、10〜15%、約15〜20%または約20〜25%の芽球集団を有する。他の実施形態において、対象は、10%未満の芽球集団を有する。本明細書に記載の方法との関係において、芽球集団が10%未満である有用な対象は、当業者の判断に基づく任意の理由により、本明細書にて提供される化合物を単独で、または第2の活性薬剤と組み合わせて治療する必要のある対象を包含する。
いくつかの実施形態において、対象は、白血病に関する対象の米国東海岸がん臨床試験グループ(ECOG)パフォーマンスステータススコアに基づいて治療がなされる。ECOGパフォーマンスステータスは、0〜5のスコアで評価することができ、0は無症候性、1は症候性であるが完全に歩行可能、2は症候性であり就床は日中の50%未満、3は症候性であり50%を超える就床だが終日就床ではない、4は終日就床、5は死亡である。いくつかの実施形態において、対象は、0または1のECOGパフォーマンスステータススコアを有する。いくつかの実施形態において、対象は、0のECOGパフォーマンスステータススコアを有する。いくつかの実施形態において、対象は、1のECOGパフォーマンスステータススコアを有する。他の実施形態において、対象は、2のECOGパフォーマンスステータススコアを有する。
ある特定の実施形態において、本明細書にて提供される方法は、白血病に関する治療を以前に受けたことがない対象の治療を包含する。いくつかの実施形態において、対象は、同種異系骨髄移植を受けていない。いくつかの実施形態において、対象は、幹細胞移植を受けていない。いくつかの実施形態において、対象は、ヒドロキシウレア治療を受けていない。いくつかの実施形態において、対象は、白血病に関する治験薬でのいかなる治療も受けていない。いくつかの実施形態において、対象は、グルココルチコイドの全身投与による治療を受けていない。
他の実施形態において、方法は、白血病に関する治療を以前に受けたことがあるか、または現在治療を受けている対象の治療を包含する。例えば、対象は、白血病の標準治療レジメンによる治療を以前に受けたことがあってもよく、または現在治療を受けている。対象は、当業者に知られている任意の標準的な白血病治療レジメンによる治療を受けたことがあってもよい。ある特定の実施形態において、対象は、少なくとも1つの導入/再導入または地固めのAMLレジメンでの治療を以前に受けたことがある。いくつかの実施形態において、対象は、地固めレジメンの一部として、自己由来骨髄移植または幹細胞移植を受けたことがある。いくつかの実施形態において、骨髄または幹細胞移植は、本明細書にて提供される方法による治療の少なくとも3ヶ月前に行われたものである。いくつかの実施形態において、対象は、ヒドロキシウレア治療を受けたことがある。いくつかの実施形態において、ヒドロキシウレア治療は、本明細書にて提供される方法による治療前の24時間以内に行われたものである。いくつかの実施形態において、対象は、シタラビン(Ara−C)の導入または地固め療法を事前に受けたことがある。いくつかの実施形態において、対象は、グルココルチコイドの全身投与による治療を受けたことがある。いくつかの実施形態において、グルココルチコイド治療は、本明細書に記載の方法による治療前の24時間以内に行われたものである。他の実施形態において、方法は、がん治療を以前に受けたことがあるが、標準療法に不応性である対象の治療を包含する。
また、再発性または難治性白血病を有する対象を治療する方法も包含される。いくつかの実施形態において、対象は、世界保健機関(WHO)の定義に基づき、再発性または難治性のAMLサブタイプであると診断されている。再発性または難治性疾患は、de novo AMLまたは二次性AML、例えば、治療関連AML(t−AML)であり得る。
いくつかの実施形態において、本明細書にて提供される方法は、薬剤耐性の白血病、例えば、慢性骨髄性白血病(CML)を治療するために使用される。したがって、本明細書にて提供される化合物による治療は、他の治療法に応答しない患者に対して代替法を提供し得る。いくつかの実施形態において、このような他の治療法には、Gleevec(登録商標)(イマチニブメシル酸塩)での治療が包含される。いくつかの実施形態において、本明細書にて提供されるのは、フィラデルフィア染色体陽性慢性骨髄性白血病(Ph+CML)の治療法である。いくつかの実施形態において、本明細書にて提供されるのは、Gleevec(登録商標)(イマチニブメシル酸塩)に耐性のあるフィラデルフィア染色体陽性慢性骨髄性白血病(Ph+CML)の治療法である。
また、一部の疾患または障害はある特定の年齢群でより一般的であるが、対象の年齢に関係なく、対象を治療する方法も包含される。いくつかの実施形態において、対象は、少なくとも18歳である。いくつかの実施形態において、対象は、18、25、35、40、45、50、55、60、65または70歳超である。他の実施形態において、対象は、65歳未満である。いくつかの実施形態において、対象は、18歳未満である。いくつかの実施形態において、対象は、18、15、12、10、9、8または7歳未満である。
いくつかの実施形態において、方法は、より若い対象も本方法から同様に利益を得ることができるが、少なくとも50歳の対象における使用を見出すことができる。他の実施形態において、対象は、少なくとも55歳、少なくとも60歳、少なくとも65歳及び少なくとも70歳である。別の実施形態において、対象は、有害な細胞遺伝を有している。「有害な細胞遺伝」とは、任意の非二倍体核型または3つ以上の染色体異常と定義される。別の実施形態において、対象は、少なくとも60歳であり、有害な細胞遺伝を有する。別の実施形態において、対象は、60〜65歳であり、有害な細胞遺伝を有する。別の実施形態において、対象は、65〜70歳であり、有害な細胞遺伝を有する。
ある特定の実施形態において、治療される対象は、本明細書にて提供される方法による治療の3ヶ月以内に心筋梗塞の病歴を有していない。いくつかの実施形態において、対象は、本明細書にて提供される方法による治療の3ヶ月以内に脳血管発作または一過性虚血発作の病歴を有していない。いくつかの実施形態において、対象は、本明細書にて提供される方法による治療の28日以内に、深部静脈血栓症または肺塞栓症を含む血栓塞栓事象をいかなるものも患っていない。他の実施形態において、対象は、制御不能な播種性血管内凝固症候群を経験したことがないか、または経験していない。
がん対象の臨床症状は均一でなく、様々な臨床転帰を有するので、患者に施される治療は、その患者の予後に応じて変わり得る。臨床医は、過度な実験を行うことなく、個々のがん対象の治療に効果的に使用することができる、具体的な二次薬剤、手術の種類及び薬物以外の標準治療の種類を容易に決定できるであろう。
本明細書にて提供される化合物と、上記化合物のうちの1つ以上及び場合により1つ以上の更なる薬理学活性物質とのあらゆる好適な組み合わせが本明細書にて企図されることが理解されよう。
化合物は、経口投与用の液剤、懸濁剤、錠剤、分散性錠剤、丸剤、カプセル剤、散剤、徐放性製剤若しくはエリキシル剤などの好適な医薬品、または眼科若しくは非経口的投与用の滅菌した液剤若しくは懸濁剤、並びに経皮パッチ製剤及びドライパウダー吸入器として製剤化することができる。典型的には、上記の化合物は、当該技術分野においてよく知られた技術及び手順を使用して、医薬組成物に製剤化される(例えば、Ansel Introduction to Pharmaceutical Dosage Forms、第7版、1999参照)。
組成物において、有効濃度の1つ以上の化合物または薬学的に許容される塩が好適な薬学的担体またはビヒクルとともに混合される。ある特定の実施形態において、組成物中の化合物の濃度は、投与すると、固形腫瘍及び血液性腫瘍を含むがんの症状及び/または進行のうちの1つ以上を治療し、予防し、または改善する量を送達するのに有効なものである。
典型的には、組成物は、一回用量投与用に製剤化される。組成物を処方するには、化合物の重量分率を、治療すべき病態が軽減または改善するような有効濃度で、選択したビヒクル中に溶解、懸濁、分散または別の方法により混合する。本明細書にて提供される化合物の投与に適した薬学的担体またはビヒクルには、特定の投与方法に適した、当業者に知られた任意の担体が挙げられる。
加えて、化合物は、組成物中の唯一の薬学的活性成分として製剤化されてもよいし、他の活性成分と合わせてもよい。腫瘍標的リポソームなどの組織標的リポソームを含むリポソーム懸濁剤もまた、薬学的に許容される担体として好適であり得る。これらは、当業者に知られた方法に従って調製することができる。例えば、リポソーム製剤は、当該技術分野に知られている通りに調製することができる。簡潔に述べれば、多重層小胞(MLV)などのリポソームは、卵由来ホスファチジルコリンと脳由来ホスファチジルセリン(7:3のモル比)を乾燥させることによって、フラスコの内側に形成することができる。二価カチオンを含まないリン酸緩衝生理食塩水(PBS)中の本明細書にて提供される化合物の溶液を加え、脂質膜が分散するまでフラスコを振盪させる。得られた小胞を洗浄して封入されなかった化合物を除去し、遠心分離によりペレット化し、次いで、PBS中に再懸濁させる。
活性化合物は、治療患者に対して、望ましくない副作用がなく、治療上有効な作用を示すのに十分な量で、薬学的に許容される担体中に含まれる。治療的上有効な濃度は、本明細書に記載されるインビトロ及びインビボ系で化合物を試験することによって実験的に決定し、次いで、そこからヒトに対する用量を推定することができる。
医薬組成物中の活性化合物の濃度は、活性化合物の吸収、組織分布、失活及び***速度、化合物の物理化学的特性、投薬スケジュール及び投与量、並びに当業者に既知の他の要因によって決まるであろう。例えば、送達される量は、固形腫瘍及び血液性腫瘍を含むがんの症状のうちの1つ以上を改善するのに十分なものである。
ある特定の実施形態において、治療上有効な用量は、約0.1ng/mL〜約50−100μg/mLの活性成分の血清中濃度をもたらすものである必要がある。一実施形態において、医薬組成物は、1日当たり約0.001mg〜約2000mg/kg体重の化合物の用量を提供する。薬剤の単位剤形は、約1mg〜約1000mgを提供するように調製され、ある特定の実施形態では、単位剤形当たり約10〜約500mgの必須活性成分または必須成分の組み合わせを提供するように調製される。
活性成分は、一度に投与してもよいし、時間間隔で投与される多数の小用量に分割してもよい。正確な用量及び治療期間は、治療対象の疾患に応じて変化し、既知の試験プロトコールを用いて実験的に、またはインビボ若しくはインビトロでの試験データからの推測により決定することができることを理解されたい。濃度及び用量の値もまた、緩和すべき病態の重症度によって変動し得ることに留意されたい。いかなる特定の対象に関しても、具体的な投薬レジメンは、個々の必要性及び組成物の投与を管理または指示する人の専門的判断に従って経時的に調整されるべきであり、また、本明細書に記載する濃度範囲は、単なる例示であり、特許請求する組成物の範囲または実施を制限することを意図しないことも更に理解されたい。
したがって、有効濃度または量の本明細書に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩のうちの1つ以上は、全身、局所または局部投与に適した薬学的担体またはビヒクルと混合されて、医薬組成物が形成される。化合物は、1つ以上の症状を改善するか、または治療、進行遅延若しくは予防するのに有効な量で含まれる。組成物中の活性化合物の濃度は、活性化合物の吸収、組織分布、失活、排出速度、投薬スケジュール、投与量、具体的な処方及び他の当業者に既知の要因によって決まるであろう。
組成物は、限定するものではないが、経口、非経口、経直腸、局所及び局部を含む、好適な経路によって投与されることが意図される。経口投与用には、カプセル剤及び錠剤が処方され得る。組成物は、液体、半液体または固体の形態であり、各投与経路に好適な方法で処方される。
非経口、皮内、皮下または局所適用に使用される液剤または懸濁剤には、次の成分:注射用水、食塩水、固定油、ポリエチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコール、ジメチルアセトアミドまたは他の合成溶媒などの滅菌希釈液;ベンジルアルコール及びメチルパラベンなどの抗菌剤;アスコルビン酸及び亜硫酸水素ナトリウムなどの抗酸化剤;エチレンジアミン四酢酸(EDTA)などのキレート剤;酢酸塩、クエン酸塩及びリン酸塩などの緩衝液;並びに塩化ナトリウムまたはデキストロースなどの張度調節のための剤のいずれかを含めることができる。非経口製剤は、ガラス、プラスチックまたは他の好適な材料で作られたアンプル、ペン、使い捨てシリンジまたは単回若しくは多用量バイアル中に封入することができる。
化合物が十分な溶解度を示さない場合、化合物を可溶化するための方法を用いてもよい。このような方法は、当業者に知られており、ジメチルスルホキシド(DMSO)などの共溶媒の使用、TWEEN(登録商標)などの界面活性剤の使用または重炭酸ナトリウム水溶液中への溶解が挙げられるが、これらに限定されない。
1つまたは複数の化合物を混合または添加すると、結果として得られる混合物は、溶液、懸濁液、乳濁液などになり得る。得られた混合物の形態は、目的の投与方法及び選択した担体またはビヒクルへの化合物の溶解度を含む、多数の要因により決定される。有効濃度は、治療する疾患、障害または病態の症状を改善するのに十分なものであり、経験的に決定することができる。
医薬組成物は、ヒト及び動物への投与のために、好適な量の化合物またはその薬学的に許容される塩を含有する、錠剤、カプセル剤、丸剤、散剤、顆粒剤、滅菌した非経口液剤または懸濁剤及び経口液剤または懸濁剤、並びに油水乳剤などの単位剤形で提供される。薬学的に治療上活性のある化合物及びその塩は、単位剤形または多用量剤形に製剤化され、投与される。本明細書で使用する単位用量形態とは、ヒト及び動物対象に適し、当該技術分野において知られている通りに個別に包装された、物理的に別個の単位を指す。それぞれの単位用量は、必要とされる薬学的担体、ビヒクルまたは希釈剤とともに、所望の治療効果をもたらすのに十分な所定の量の治療的活性化合物を含む。単位用量形態の例には、アンプルとシリンジ及び個別包装された錠剤またはカプセル剤が挙げられる。単位用量形態は、その分数または倍数で投与することができる。多用量形態は、分離した単位用量形態で投与される、1つの容器中に包装された複数の同一単位剤形である。多用量形態の例には、バイアル、錠剤若しくはカプセル剤の瓶、またはパイント若しくはガロンの瓶が挙げられる。したがって、多用量形態は、包装で分離されていない複数の単位用量である。
徐放性製剤もまた調製することができる。徐放性製剤の好適な例には、本明細書にて提供される化合物を含有する固体疎水性ポリマーの半透過性マトリックスが挙げられ、このマトリックスが成形物品の形態、例えば、フィルムまたはマイクロカプセルとなる。徐放性マトリックスの例には、イオン導入パッチ、ポリエステル、ヒドロゲル(例えば、ポリ(2−ヒドロキシエチル−メタクリレート)またはポリ(ビニルアルコール))、ポリラクチド、L−グルタミン酸とL−グルタミン酸エチルのコポリマー、非分解性エチレン−酢酸ビニル、LUPRON DEPOT(商標)(乳酸−グリコール酸コポリマー及びリュープロレリン酢酸塩からなる注入可能なミクロスフェア)などの分解性乳酸−グリコール酸コポリマー及びポリ−D−(−)−3−ヒドロキシ酪酸が挙げられる。エチレン−酢酸ビニル及び乳酸−グリコール酸などのポリマーは、100日を超えて分子を放出することができるのに対し、いくつかのヒドロゲルは、より短い期間でタンパク質を放出する。封入した化合物が体内に長期間残存する場合、37℃の水分に曝される結果として変性または凝集することがあり、これにより、生物活性を失い、その構造が変化する可能性がある。関係する作用機序に応じて、安定化のための合理的な手法を考案することができる。例えば、凝集のメカニズムがチオ−ジスルフィド交換による分子間S−−S結合形成であることが明らかであれば、スルフヒドリル残基を改変し、酸性溶液から凍結乾燥し、含水量を調整し、適切な添加剤を使用し、特定のポリマーマトリックス組成物を作ることによって安定化することができる。
活性成分を0.005%〜100%の範囲で含み、残部が非毒性担体から構成される剤形または組成物を調製することができる。経口投与の場合、薬学的に許容される非毒性組成物は、通常使用される賦形剤、例えば、製薬等級のマンニトール、ラクトース、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、タルカム、セルロース誘導体、クロスカルメロースナトリウム、グルコース、スクロース、炭酸マグネシウムまたはサッカリンナトリウムなどのいずれかを組み込むことによって形成される。このような組成物には、液剤、懸濁剤、錠剤、カプセル剤、散剤及び徐放性製剤、例えば、限定するものではないが、インプラント及びマイクロカプセル化送達系、並びにコラーゲン、エチレン酢酸ビニル、ポリ無水物、ポリグリコール酸、ポリオルトエステル、ポリ乳酸などの生分解性生体適合性ポリマーが挙げられる。これらの組成物の調製方法は、当業者に知られている。企図される組成物は、約0.001%〜100%の活性成分、ある特定の実施形態において、約0.185%または約75〜95%の活性成分を含み得る。
活性化合物または薬学的に許容される塩は、徐放性製剤またはコーティング剤などのように、体から急速に排出されないように化合物を保護する担体とともに、調製され得る。
組成物は、所望の特性の組み合わせを得るために、他の活性化合物を含んでもよい。本明細書にて提供される化合物または本明細書にて記載されるその薬学的に許容される塩はまた、治療または予防目的で、酸化ストレスに関連する疾患などの上述した疾患または医学的状態のうちの1つ以上を治療するのに有用である一般的な技術分野で知られている別の薬理学的物質とともに有利に投与することもできる。このような併用療法は、本明細書にて提供される組成物及び治療方法の更なる態様を構成することを理解されたい。
本明細書にて提供されるラクトース不含組成物は、当該技術分野において知られている、例えば、U.S.Pharmocopia(USP)SP(XXI)/NF(XVI)に列挙されている賦形剤を含有し得る。一般に、ラクトース不含組成物は、活性成分、結合剤/充填剤、及び潤滑剤を、薬学的に適合性があり、かつ薬学的に許容される量で含有する。例示的なラクトース不含剤形は、活性成分、微結晶セルロース、アルファ化デンプン及びステアリン酸マグネシウムを含有する。
更に、本明細書にて提供される化合物を含有する無水の医薬組成物及び剤形も包含される。例えば、水の添加(例えば、5%)は、長期保存をシミレーションする手段として、貯蔵期間または製剤の経時安定性などの特徴を決定するために、薬学分野にて広く受け入れられている。例えば、Jens T.Carstensen,Drug Stability:Principles&Practice、第2版、Marcel Dekker,NY,NY,1995,pp.379−80を参照されたい。実際、水及び熱は、一部の化合物の分解を加速する。そのため、水分及び/または湿気は、製剤の製造、取り扱い、包装、貯蔵、発送及び使用の間に通常遭遇するものであるので、製剤に対する水の影響は、極めて重要であり得る。
本明細書にて提供される無水の医薬組成物及び剤形は、無水または低水分含有成分及び低水分または低湿度条件を用いて調製することができる。ラクトースと、一級または二級アミンを含む少なくとも1つの活性成分とを含む、医薬組成物及び剤形は、製造、包装及び/または貯蔵の間に水分及び/または湿気との実質的な接触が予想される場合、無水とする。
無水医薬組成物は、その無水の性質が維持されるように調製され、保存する必要がある。したがって、無水組成物は、水への曝露を防ぐことが知られている材料を使用して包装され、これを好適な規定のキット中に含めることができる。好適な包装の例には、密封したホイル、プラスチック、単位用量容器(例えば、バイアル)、ブリスターパック及びストリップパックが挙げられるが、これらに限定されない。
ある特定の実施形態において、製剤は、カプセル剤または錠剤などの固形剤形である。錠剤、丸剤、カプセル剤、トローチ剤などは、結合剤、希釈剤、崩壊剤、潤滑剤、流動促進剤、甘味剤及び風味剤の成分または類似の性質の化合物のいずれかを含み得る。
結合剤の例には、微結晶セルロース、トラガカントゴム、グルコース溶液、アカシアゴム漿、ゼラチン溶液、スクロース及びデンプン糊が挙げられる。潤滑剤には、タルク、デンプン、ステアリン酸マグネシウムまたはカルシウム、石松子及びステアリン酸が挙げられる。希釈剤には、例えば、ラクトース、スクロース、デンプン、カオリン、塩、マンニトール及びリン酸二カルシウムが挙げられる。流動促進剤には、コロイド状二酸化ケイ素が挙げられるが、これらに限定されない。崩壊剤には、クロスカルメロースナトリウム、デンプングリコール酸ナトリウム、アルギン酸、トウモロコシデンプン、ジャガイモデンプン、ベントナイト、メチルセルロース、寒天及びカルボキシメチルセルロースが挙げられる。着色剤には、例えば、認定許可された水溶性FD及びC色素、その混合物;並びにアルミナ水和物に懸濁させた非水溶性FD及びC色素のいずれかが含まれる。甘味剤には、スクロース、ラクトース、マンニトール及びサッカリンなどの人工甘味剤並びに多くの噴霧乾燥フレーバーが挙げられる。風味剤には、果実などの植物から抽出した天然フレーバー並びに好ましい感覚をもたらす化合物、限定するものではないが、ペパーミント及びサリチル酸メチルなどの合成ブレンドが含まれる。湿潤剤には、モノステアリン酸プロピレングリコール、モノオレイン酸ソルビタン、モノラウリン酸ジエチレングリコール及びポリオキシエチレンラウラル(laural)エーテルが挙げられる。催吐性コーティング材には、脂肪酸、脂肪、ワックス、セラック、アンモニア化セラック及び酢酸フタル酸セルロースが挙げられる。フィルムコーティング材には、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリエチレングリコール4000及び酢酸フタル酸セルロースが挙げられる。
経口投与が望ましい場合、化合物は、胃の酸性環境から化合物を保護する組成物中に提供され得る。例えば、組成物は、胃中ではその完全な状態を維持し、腸内で活性化合物を放出する腸溶性コーティング中に製剤化することができる。組成物はまた、制酸剤または他の同様の成分と組み合わせて製剤化してもよい。
単位剤形がカプセル剤である場合、上記の種類の材料に加えて、脂肪油などの液体担体を含み得る。さらに、単位剤形は、用量単位の物理的形態を変更する他の様々な材料、例えば、糖及び他の腸溶物質のコーティング材を含み得る。化合物はまた、エリキシル剤、懸濁剤、シロップ剤、ウエハー、スプリンクル、チューインガムなどの成分として投与することができる。シロップ剤は、活性化合物に加えて、甘味剤としてのスクロース、ある種の保存剤、色素及び着色料及び風味料を含み得る。
活性材料はまた、所望の作用を減じない他の活性材料または制酸剤、H2遮断薬及び利尿薬などの所望の作用を補足する材料と混合することができる。活性成分は、本明細書に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩である。濃度のより高い、最大約98%までの活性成分を含めることができる。
錠剤に含まれる薬学的に許容される担体は、結合剤、潤滑剤、希釈剤、崩壊剤、着色剤、風味剤及び湿潤剤である。腸溶錠は、腸溶性コーティングのため、胃酸の作用を受けず、中性またはアルカリ性の腸内で溶解または崩壊する。糖衣錠は、薬学的に許容される物質が異なる層で適用される圧縮錠である。フィルムコーティング剤は、ポリマーまたは他の好適なコーティング材でコーティングされた圧縮錠である。多重圧縮錠は、先に言及した薬学的に許容される物質を使用して、2回以上の圧縮サイクルにより製造される圧縮錠である。着色剤も上記の剤形に使用することができる。風味剤及び甘味剤は、圧縮錠、糖衣錠、多重圧縮錠及び咀嚼錠に使用される。風味剤及び甘味剤は、咀嚼錠及びロゼンジ剤の形成に特に有用である。
液体経口剤形には、水性液剤、乳剤、懸濁剤、非発泡性顆粒剤から再構成される液剤及び/または懸濁剤並びに発泡性顆粒剤から再構成される発泡性製剤が挙げられる。水性液剤には、例えば、エリキシル剤及びシロップ剤が挙げられる。乳剤は、水中油型または油中水型のいずれかである。
エリキシル剤は、甘味のある透明な水アルコール性製剤である。エリキシル剤に使用される薬学的に許容される担体には、溶媒が含まれる。シロップ剤は、糖、例えば、スクロースの濃縮水溶液であり、保存剤を含み得る。乳剤は、二相系であり、一方の液体が他方の液体全体に小さな球の形で分散しているものである。乳剤に使用される薬学的に許容される担体は、非水性液体、乳化剤及び保存剤である。懸濁剤は、薬学的に許容される懸濁化剤及び保存剤を使用する。液体経口剤形に再構成される非発泡性顆粒剤に使用される薬学的に許容される物質には、希釈剤、甘味剤及び湿潤剤が挙げられる。液体経口剤形に再構成される発泡性顆粒剤に使用される薬学的に許容される物質には、有機酸及び二酸化炭素源が挙げられる。着色剤及び風味剤は、上述剤形の全てに使用される。
溶媒には、グリセリン、ソルビトール、エチルアルコール及びシロップが挙げられる。保存剤の例には、グリセリン、メチルパラベン、プロピルパラベン、安息香酸、安息香酸ナトリウム及びアルコールが挙げられる。乳剤に使用される非水性液体の例には、鉱油及び綿実油が挙げられる。乳化剤の例には、ゼラチン、アカシア、トラガカント、ベントナイト及びモノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタンなどの界面活性剤が挙げられる。懸濁化剤には、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ペクチン、トラガカント、ビーガム及びアカシアが挙げられる。希釈剤には、ラクトース及びスクロースが挙げられる。甘味剤には、スクロース、シロップ、グリセリン及びサッカリンなどの人工甘味剤が挙げられる。湿潤剤には、モノステアリン酸プロピレングリコール、モノオレイン酸ソルビタン、モノラウリン酸ジエチレングリコール及びポリオキシエチレンラウリルエーテルが挙げられる。有機酸には、クエン酸及び酒石酸が挙げられる。二酸化炭素源には、重炭酸ナトリウム及び炭酸ナトリウムが挙げられる。着色剤には、認定許可された水溶性FD及びC色素並びにこれらの混合物のいずれかが含まれる。風味剤には、果実などの植物から抽出した天然フレーバー及び好ましい味覚を生じる化合物の合成ブレンドが含まれる。
固形剤形の場合、例えば、炭酸プロピレン、植物油またはトリグリセリド中の溶液または懸濁液をゼラチンカプセルに封入する。このような溶液並びにその調製及びカプセル化については、米国特許第4,328,245号、同第4,409,239号及び同第4,410,545号に開示されている。液体剤形の場合、例えば、ポリエチレングリコール中の溶液を、投与のために簡単に計量される十分な量の薬学的に許容される液体担体、例えば、水で希釈することができる。
あるいは、液体または半固形の経口製剤は、活性化合物または塩を植物油、グリコール、トリグリセリド、プロピレングリコールエステル(例えば、炭酸プロピレン)及び他の類似の担体中に溶解または分散させ、これらの溶液または懸濁液を硬質または軟質ゼラチンカプセルシェル中に封入することにより調製することができる。他の有用な製剤には、本明細書にて提供される化合物と、限定するものではないが、1,2−ジメトキシメタン、ジグリム、トリグリム、テトラグリム、ポリエチレングリコール−350−ジメチルエーテル、ポリエチレングリコール−550−ジメチルエーテル、ポリエチレングリコール−750−ジメチルエーテル(350、550及び750は、ポリエチレングリコールのおおよその平均分子量を示す)を含むジアルキル化モノ−またはポリ−アルキレングリコールと、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、没食子酸プロピル、ビタミンE、ヒドロキノン、ヒドロキシクマリン、エタノールアミン、レシチン、ケファリン、アスコルビン酸、リンゴ酸、ソルビトール、リン酸、チオジプロピオン酸及びそのエステル並びにジチオカルバメートなどの1つ以上の抗酸化剤とを含むものが挙げられるが、これらに限定されない。
他の製剤には、薬学的に許容されるアセタールを含む水性アルコール溶液が挙げられるが、これらに限定されない。これらの製剤に使用されるアルコールは、1つ以上のヒドロキシル基を有する、任意の薬学的に許容される水混和性溶媒であり、限定するものではないが、プロピレングリコール及びエタノールが挙げられる。アセタールには、アセトアルデヒドジエチルアセタールなどの低級アルキルアルデヒドのジ(低級アルキル)アセタールが挙げられるが、これらに限定されない。
全ての実施形態において、錠剤及びカプセル剤の製剤は、活性成分の溶解を変更するか、または持続させるために、当業者に知られている通りにコーティングされてもよい。したがって、例えば、サリチル酸フェニル、ワックス及び酢酸フタル酸セルロースなどの腸内で消化可能な従来のコーティング材で被覆されてもよい。
組成物の非経口投与には、静脈内、皮下及び筋肉内投与が挙げられる。非経口投与のための製剤には、すぐに注入可能な滅菌液剤、使用前に溶媒と合わせればすぐに注入可能な凍結乾燥粉末などの滅菌乾燥可溶性製品(皮下注入用錠剤を含む)、すぐに注入可能な滅菌懸濁剤、使用前にビヒクルと合わせればすぐに注入可能な滅菌乾燥不溶性製品及び滅菌乳剤が挙げられる。溶液は、水性または非水性のいずれでもよい。
静脈内投与される場合、好適な担体には、生理食塩水またはリン酸緩衝生理食塩水(PBS)並びにグルコース、ポリエチレングリコール及びポリプロピレングリコール及びこれらの混合物などの粘稠化剤及び可溶化剤を含有する溶液が挙げられる。
非経口製剤に使用される薬学的に許容される担体には、水性ビヒクル、非水性ビヒクル、抗菌剤、等張化剤、緩衝剤、抗酸化剤、局所麻酔剤、懸濁化剤、分散剤、乳化剤、金属イオン封鎖剤またはキレート剤及び他の薬学的に許容される物質が挙げられる。
水性ビヒクルの例には、塩化ナトリウム注射液、リンゲル注射液、等張ブドウ糖注射液、滅菌水注射液、ブドウ糖加乳酸リンゲル注射液が挙げられる。非水性非経口ビヒクルには、直物由来の固形油、綿実油、トウモロコシ油、ゴマ油及びピーナッツ油が挙げられる。多用量容器中に包装される非経口製剤には、静菌または静真菌濃度の抗菌剤を添加しなければならず、これらには、フェノールまたはクレゾール、水銀剤、ベンジルアルコール、クロロブタノール、pヒドロキシ安息香酸のメチルエステル及びプロピルエステル、チメロサール、塩化ベンザルコニウム並びに塩化ベンゼトニウムが挙げられる。等張化剤には、塩化ナトリウム及びデキストロースが挙げられる。緩衝剤には、リン酸塩及びクエン酸塩が挙げられる。抗酸化剤には、重硫酸ナトリウムが挙げられる。局所麻酔剤には、プロカイン塩酸塩が挙げられる。懸濁化剤及び分散剤には、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルメチルセルロース及びポリビニルピロリドンが挙げられる。乳化剤には、ポリソルベート80(TWEEN(登録商標)80)が挙げられる。金属イオン封鎖剤または金属イオンキレート剤には、EDTAが挙げられる。薬学的担体にはまた、水混和性ビヒクルのためのエチルアルコール、ポリエチレングリコール及びプロピレングリコール並びにpH調整のための水酸化ナトリウム、塩酸、クエン酸または乳酸も含まれる。
薬学的活性化合物の濃度は、注入により所望の薬理作用がもたらされるのに有効な量を提供するように調整される。正確な用量は、当該技術分野において知られている通り、患者または動物の年齢、体重及び病態に左右される。
単位用量の非経口製剤は、アンプル、バイアルまたは針付きシリンジ中に包装される。非経口投与用の全ての製剤は、当該技術分野において知られ実施されている通り、滅菌状態でなければならない。
例示として、活性化合物を含有する滅菌水溶液の静脈内または動脈内注入は、有効な投与方法である。別の実施形態は、所望の薬理作用をもたらすために必要に応じて注入される活性物質を含有する滅菌した水性または油性の溶液または懸濁液である。
注射剤は、局所投与用及び全身投与用に設計される。典型的には、治療上有効な用量は、治療される組織に対して、少なくとも約0.1%w/wから約90%w/w以上まで、例えば1%w/wを超える濃度の活性化合物を含むように処方される。活性成分は、一度に投与してもよいし、時間間隔で投与される多数の小用量に分割してもよい。正確な用量及び治療期間は、治療対象の組織に応じて変化し、既知の試験プロトコールを用いて実験的に、またはインビボ若しくはインビトロでの試験データからの推測により決定することができることを理解されたい。濃度及び用量の値もまた、治療される個体の年齢によって変動し得ることに留意されたい。いかなる特定の対象に関しても、具体的な投薬レジメンは、個々の必要性及び製剤の投与を管理または指示する人の専門的判断に従って経時的に調整されるべきであり、また、本明細書に記載する濃度範囲は、単なる例示であり、特許請求する製剤の範囲または実施を制限することを意図しないことも更に理解されたい。
化合物は、微紛化若しくは他の好適な形態で懸濁させてもよいし、またはより可溶性である活性製品の作製若しくはプロドラッグの作製のために誘導体化してもよい。得られた混合物の形態は、目的の投与方法及び選択した担体またはビヒクルへの化合物の溶解度を含む、多数の要因により決定される。有効濃度は、病態の症状を改善するのに十分なものであり、実験的に決定することができる。
滅菌凍結乾燥粉末は、本明細書にて提供される化合物またはその薬学的に許容される塩を好適な溶媒中に溶解することによって調製される。溶媒は、粉末またはその粉末から調製して再構成される溶液の安定性または他の薬理学的成分を改善する賦形剤を含有してもよい。使用することができる賦形剤には、デキストロース、ソルビタール(sorbital)、フルクトース、コーンシロップ、キシリトール、グリセリン、グルコース、スクロースまたは他の好適な剤が挙げられるが、これらに限定されない。溶媒はまた、クエン酸塩、リン酸ナトリウム若しくはカリウムなどの緩衝剤または当業者に知られた他の類似の緩衝剤を含んでもよく、一実施形態において、ほぼ中性のpHである。その後、溶液を滅菌濾過し、次いで、当業者に知られた標準条件下で凍結乾燥すると、所望の製剤が得られる。一般に、得られた溶液は、凍結乾燥用のバイアル中に分配される。各バイアルは、一回用量(限定するものではないが、10〜1000mgまたは100〜500mg)または複数回用量の化合物を含有する。凍結乾燥粉末は、約4℃〜室温などの適切な条件下で保存することができる。
この凍結乾燥粉末を注射用水で再構成すると、非経口投与にて使用される製剤が得られる。再構成には、約1〜50mg、約5〜35mgまたは約9〜30mgの凍結乾燥粉末が滅菌水または他の好適な担体1mL当たり添加される。正確な量は、選択する化合物による。このような量は、実験的に決定することができる。
化合物またはその薬学的に許容される塩は、吸入などの局所適用のためのエアゾール剤として製剤化され得る(例えば、米国特許第4,044,126号、同第4,414,209号及び同第4,364,923号参照;炎症性疾患、特に喘息の治療に有用なステロイドを送達するためのエアゾール剤について記載されている)。気道に投与するためのこれらの製剤は、単独またはラクトースなどの不活性担体と組み合わせた、エアゾール剤若しくはネブライザのための液剤の形態または吹入のための超微粒子粉末であってよい。このような場合、製剤の粒子の直径は、50マイクロメートル未満または10マイクロメートル未満である。
化合物は、局部または局所適用のために、例えば、皮膚及び粘膜への局所適用、眼内への適用などのために、ゲル剤、クリーム剤及びローション剤の形態で、また眼への適用または大槽内若しくは髄腔内適用のために製剤化され得る。局所投与は、経皮的送達についても企図され、眼若しくは粘膜への投与または吸入療法も企図される。活性化合物単独または他の薬学的に許容される賦形剤と組み合わせた経鼻溶液もまた投与することができる。
例えば、直腸投与のための医薬剤形は、全身作用のための肛門坐剤、カプセル剤及び錠剤である。本明細書にて使用される肛門坐剤とは、直腸へ挿入するための固形体であって、体温で溶けるか、または軟化し、1つ以上の薬理活性または治療活性成分を放出するものを意味する。肛門坐剤に使用される薬学的に許容される物質は、基剤またはビヒクル及び融点を挙げるための剤である。基剤の例には、カカオバター(カカオ脂)、グリセリンゼラチン、カーボワックス(ポリオキシエチレングリコール)並びに脂肪酸のモノ、ジ及びトリグリセリドの適切な混合物が挙げられる。様々な基剤の組み合わせを用いることができる。坐剤の融点を上げるための剤には、鯨蝋及びワックスが挙げられる。肛門坐剤は、圧縮方法または成形のいずれかにより調製することができる。肛門坐剤の例示的な重量は、約2〜3グラムである。
全ての制御放出医薬製品は、制御されていない同等物によって達成される薬物療法をより改善するという共通の目標を持つ。一実施形態において、医療処置における最適に設計された制御放出製剤の使用は、最少量の薬剤物質を使用して最小限の時間で病態を治療または制御することを特徴とする。ある特定の実施形態において、制御放出製剤の利点には、薬物活性の延長、投薬頻度の減少及び患者コンプライアンスの向上が挙げられる。加えて、制御放出製剤を使用すると、作用の開始時間または薬物の血中濃度などの他の特徴に変化をもたらすことができ、これにより、副作用(例えば、有害作用)の発現に影響を与えることができる。
ほとんどの制御放出製剤は、まず、所望の治療効果をすぐに生じる量の薬物(活性成分)を放出した後、この治療または予防効果レベルを長期間にわたって維持する他の量の薬物を徐々にかつ絶えず放出するように設計される。この薬物の一定濃度を体内で維持するために、代謝されて体内から排出される薬物の量を置き換える速度で、剤形から薬物が放出される必要がある。活性成分の制御放出は、限定するものではないが、pH、温度、酵素、水または他の生理学的条件若しくは化合物を含む、様々な条件によって刺激することができる。
ある特定の実施形態において、薬剤は、静脈内注入、埋め込み可能な浸透圧ポンプ、経皮パッチ剤、リポソームまたは他の投与方法を使用して投与してもよい。一実施形態において、ポンプが使用され得る(Sefton,CRC Crit.Ref.Biomed.Eng.14:201(1987);Buchwaldら、Surgery 88:507(1980);Saudekら、N.Engl.J.Med.321:574(1989)参照)。別の実施形態においては、ポリマー材料を使用することができる。更に別の実施態様において、制御放出システムを治療標的の近くに置くことができ、すなわち、これにより、全身投与用量の何分の1の用量しか必要とならない(例えば、Goodson,Medical Applications of Controlled Release、第2巻、pp.115−138(1984)参照)。
いくつかの実施形態において、制御放出デバイスは、不適切な免疫活性化または腫瘍の部位の近くに、対象に導入される。他の制御放出システムについては、Langerによる報告にて考察されている(Science 249:1527−1533(1990)。活性成分を固体の内側マトリックス、例えば、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、可塑化されたまたは可塑化されていないポリ塩化ビニル、可塑化ナイロン、可塑化ポリエチレンテレフタレート、天然ゴム、ポリイソプレン、ポリイソブチレン、ポリブタジエン、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニルコポリマー、シリコーンゴム、ポリジメチルシロキサン、シリコーンカーボネートコポリマー、アクリル酸及びメタクリル酸のエステルのヒドロゲルなどの親水性ポリマー、コラーゲン、架橋ポリビニルアルコール及び部分的に加水分解した架橋ポリ酸酢ビニル中に分散することができ、外側のポリマー膜、例えば、体液に不要であるポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン/プロピレンコポリマー、エチレン/アクリル酸エチルコポリマー、エチレン/酢酸ビニルコポリマー、シリコーンゴム、ポリジメチルシロキサン、ネオプレンゴム、塩素化ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、酢酸ビニル、塩化ビニリデン、エチレン及びプロピレンとの塩化ビニルコポリマー、イオノマーポリエチレンテレフタレート、ブチルゴムエピクロロヒドリンゴム、エチレン/ビニルアルコールコポリマー、エチレン/酢酸ビニル/ビニルアルコールターポリマー並びにエチレン/ビニルオキシエタノールコポリマーによって取り囲む。これにより、放出速度が制限された段階で、活性成分が外側のポリマー膜を通って拡散する。このような非経口組成物中に含有される活性成分のパーセンテージは、その具体的な性質のみならず、対象の必要性に大きく左右される。
一実施形態において、腫瘍標的リポソームなどの組織標的リポソームを含むリポソーム懸濁剤もまた、薬学的に許容される担体として好適であり得る。これらは、当業者に知られた方法に従って調製することができる。例えば、リポソーム製剤は、米国特許第4,522,811号の記載に従って調製することができる。簡潔に述べれば、多重層小胞(MLV)などのリポソームは、卵由来ホスファチジルコリンと脳由来ホスファチジルセリン(7:3のモル比)を乾燥させることによって、フラスコの内側に形成することができる。二価カチオンを含まないリン酸緩衝生理食塩水(PBS)中の本明細書にて提供される化合物の溶液を加え、脂質膜が分散するまでフラスコを振盪させる。得られた小胞を洗浄して封入されなかった化合物を除去し、遠心分離によりペレット化し、次いで、PBS中に再懸濁させる。
本明細書にて提供される製造品は、パッケージ材料を含む。医薬製品を包装するのに使用されるパッケージ材料は、当業者によく知られている。例えば、米国特許第5,323,907号、同第5,052,558号及び同第5,033,252号を参照されたい。医薬品パッケージ材料の例には、ブリスターパック、瓶、チューブ、吸入器、ポンプ、バッグ、バイアル、容器、シリンジ、ペン、瓶、並びに選択する製剤及び目的の投与方法及び治療方法に適した任意のパッケージ材料が挙げられるが、これらに限定されない。本明細書にて提供される化合物及び組成物の幅広い製剤が企図される。
上述の詳細な説明及び添付の実施例は、単なる例示にすぎず、主題の範囲を限定するものではないことを理解されたい。開示する実施形態に対する様々な変更及び修正については、当業者には明白であろう。かかる変更及び修正は、限定するものではないが、本明細書にて提供される化学構造、置換基、誘導体、中間体、合成、配合及び/または使用方法に関するものも含め、本発明の主旨及び範囲から逸脱することなく、行うことができる。本明細書にて参照する米国特許及び公開物は、参考として援用される。
本発明のある特定の実施形態について、以下の非限定的な実施例により説明する。
実施例1
N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(4−メトキシフェニル)アセトアミドの合成
4−ブロモ−2−メチル安息香酸メチル:4−ブロモ−2−メチル安息香酸(100g、465.02mmol)、濃硫酸(52mL)をメタノール(1L)中で合わせ、65℃まで18時間、加熱した。反応物を濃縮し、残渣を酢酸エチル(500mL)で希釈し、飽和重炭酸ナトリウム溶液(150mL)、水(200mL)、ブライン(250mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。有機相を減圧下で濃縮し、高真空下で更に乾燥させて、4−ブロモ−2−メチル安息香酸メチル(102g、445.27mmol、収率95%)を赤色液体として得た。1H NMR (400 MHz, クロロホルム−d
1) δ 7.78 (d, J=8.3 Hz, 1H), 7.45 − 7.30 (m, 2H), 3.88 (s, 3H), 2.57 (s, 3H).
メチル−4−ブロモ−2−(ブロモメチル)ベンゾエート:4−ブロモ−2−メチル安息香酸メチル(102g、445.27mmol)、NBS(79.2g、445.27mmol)、アゾ−イソブチロニトリル(2.58g、16mmol)をアセトニトリル(600mL)中で合わせ、85℃で18時間還流させた。混合物を濃縮し、残渣にジクロロメタン(150mL)を加えた。得られた固体を濾過により除去した。濾液を濃縮し、フラッシュカラムクロマトグラフィー(0〜4%EtOAc/ヘキサン)により精製した。生成物を含有するフラクションを減圧下で濃縮し、高真空下で更に乾燥させて、メチル−4−ブロモ−2−(ブロモメチル)ベンゾエート(100g、324.70mmol、収率72.9%)をオフホワイト固体として得た。1H NMR (300 MHz, ジメチルスルホキシド−d6) δ 7.88 (d, J=2.2 Hz, 1H), 7.82 (dd, J=8.4, 2.1 Hz, 1H), 7.72 − 7.64 (m, 1H), 5.00 (s, 2H), 3.88 (s, 3H).
3−(5−ブロモ−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン:メチル−4−ブロモ−2−(ブロモメチル)ベンゾエート(100g、324.70mmol)、3−アミノピペリジン−2,6−ジオン・塩酸塩(53.2g、324.70mmol)、トリエチルアミン(113.29mL、811.75mmol)及び乾燥ジメチルホルムアミド(400mL)を合わせ、室温で不活性雰囲気下にて18時間攪拌した。反応物を5℃まで冷却し、水(400mL)、酢酸(115mL)、ジエチルエーテル(300mL)で希釈し、室温で2時間、攪拌し続けた。得られた固体を濾過し、エーテル(100mL)で洗浄し、高真空下で更に乾燥させて、3−(5−ブロモ−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン(46g、142.35mmol、収率43.8%)を薄青色固体として得た。MS (ESI) m/z 325.0 [M+1]+.
2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−カルボニトリル:3−(5−ブロモ−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン(46g、142.35mmol)、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(788mg、1.423mmol)、シアン化亜鉛(25g、213.52mmol)、酢酸亜鉛(7.83g、42.7mmol)及び乾燥ジメチルホルムアミド(360mL)を合わせ、脱気後、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(0.364g、0.398mmol)を加えた。混合物を排気し、アルゴンで3回置換し、次いで、120℃で20時間攪拌した。混合物を室温まで冷却し、濾過し、シリカカラムクロマトグラフィー(0〜5%メタノール/ジクロロメタン)により精製した。生成物を含有するフラクションを合わせ、溶媒を減圧下で除去し、次いで、高真空下で更に乾燥させて、2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−カルボニトリル(22g、81.78mmol、収率57.2%)を茶色固体として得た。MS (ESI) m/z 268.0 [M−H+].
3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン:2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−カルボニトリル(10g、37.13mmol)、メタンスルホン酸(2.6mL、40.85mmol)、10%乾燥パラジウム炭素(4g)及びジメチルアセトアミド(320mL)を合わせ、水素添加容器中で振盪させ、50Psi、40℃で20時間保持した。水素雰囲気を排気し、混合物をセライトパッドに通して濾過し、水(100mL)で洗浄し、濃縮した。得られた残渣に1%メタノール−ジクロロメタンを加えた後、濾過し、高真空下で乾燥させて、3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン(5.6g、15.17mmol、収率40%)をオフホワイト固体として得た。MS (ESI) m/z 272.0 [M−1].
N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(4−メトキシフェニル)アセトアミド。DMF(3mL)中の3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオンメタンスルホン酸塩(.200g、0.541mmol)に、HATU(0.226g、0.596mmol)、2,2−ジフルオロ−2−(4−メトキシフェニル)酢酸(0.109g、0.541mmol)、続けて、N−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン(0.262mL、1.624mmol)を加えた。25℃で16時間攪拌した。水30mLを加え、濾過した。EtOAcですすぎ、真空下で乾燥させて、N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(4−メトキシフェニル)アセトアミド(0.080g、0.175mmol、収率32.3%)を白色固体として得た。1H NMR (500 MHz, DMSO−d6) δ ppm 10.98 (s, 1 H) 9.57 (t, J=6.15 Hz, 1 H) 7.69 (d, J=7.88 Hz, 1 H) 7.48 − 7.57 (m, 2 H) 7.34 − 7.45 (m, 2 H) 7.07 (m, J=8.83 Hz, 2 H) 5.11 (dd, J=13.24, 5.36 Hz, 1 H) 4.38 − 4.50 (m, 3 H) 4.23 − 4.36 (m, 1 H) 3.81 (s, 3 H) 2.85 − 2.98 (m, 1 H) 2.56 − 2.68 (m, 1 H) 2.39 (dd, J=12.93, 4.73 Hz, 1 H) 1.95 − 2.07 (m, 1 H).MS (ESI) m/z 458.2 [M+1]+.
実施例2
2−(3−クロロフェニル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミドの合成
2−(3−クロロフェニル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド。DMF(3mL)中の3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオンメタンスルホン酸塩(.200g、0.541mmol)に、HATU(0.226g、0.596mmol)、2−(3−クロロフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸(0.112g、0.541mmol)、続けて、N−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン(0.262mL、1.624mmol)を加えた。25℃で16時間攪拌した。水30mLを加え、濾過した。EtOAcですすぎ、真空下で乾燥させて、2−(3−クロロフェニル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド(.090g、0.195mmol、収率36.0%)を白色固体として得た。
1H NMR (500 MHz, DMSO−d
6) δ ppm 10.98 (s, 1 H) 9.70 (t, J=5.99 Hz, 1 H) 7.53 − 7.71 (m, 5 H) 7.32 − 7.45 (m, 2 H) 5.11 (dd, J=13.40, 5.20 Hz, 1 H) 4.39 − 4.51 (m, 3 H) 4.25 − 4.38 (m, 1 H) 2.85 − 2.99 (m, 1 H) 2.55 − 2.68 (m, 1 H) 2.40 (dd, J=13.08, 4.57 Hz, 1 H) 1.95 − 2.05 (m, 1 H).MS (ESI) m/z 462.2 [M+1]
+.
実施例3
N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(4−フルオロフェニル)アセトアミドの合成
N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(4−フルオロフェニル)アセトアミド。DMF(3mL)中の3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオンメタンスルホン酸塩(.200g、0.541mmol)にHATU(0.226g、0.596mmol)、2,2−ジフルオロ−2−(4−フルオロフェニル)酢酸(0.103g、0.541mmol)、続けて、N−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン(0.262mL、1.624mmol)を加えた。25℃で16時間攪拌した。水30mLを加え、濾過した。EtOAcですすぎ、真空下で乾燥させて、N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(4−フルオロフェニル)アセトアミド(0.100g、0.225mmol、収率41.5%)を白色固体として得た。
1H NMR (500 MHz, DMSO−d
6) δ ppm 10.98 (br. s., 1 H) 9.66 (t, J=5.99 Hz, 1 H) 7.58 − 7.73 (m, 3 H) 7.29 − 7.47 (m, 4 H) 5.11 (dd, J=13.40, 5.20 Hz, 1 H) 4.38 − 4.53 (m, 3 H) 4.24 − 4.36 (m, 1 H) 2.81 − 3.00 (m, 1 H) 2.56 − 2.67 (m, 1 H) 2.40 (qd, J=13.19, 4.57 Hz, 1 H) 1.91 − 2.07 (m, 1 H).
実施例4
N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(p−トリル)アセトアミドの合成
N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(p−トリル)アセトアミド。DMF(3mL)中の3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオンメタンスルホン酸塩(.200g、0.541mmol)に、HATU(0.226g、0.596mmol)、2,2−ジフルオロ−2−(p−トリル)酢酸(0.101g、0.541mmol)、続けて、N−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン(0.262mL、1.624mmol)を加えた。25℃で16時間攪拌した。水30mLを加え、濾過した。EtOAcですすぎ、真空下で乾燥させて、N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(p−トリル)アセトアミド(.110g、0.249mmol、収率46.0%)を白色固体として得た。
1H NMR (500 MHz, DMSO−d
6) δ ppm 10.98 (s, 1 H) 9.59 (t, J=6.15 Hz, 1 H) 7.68 (d, J=7.88 Hz, 1 H) 7.48 (d, J=8.20 Hz, 2 H) 7.26 − 7.43 (m, 4 H) 5.11 (dd, J=13.24, 5.04 Hz, 1 H) 4.37 − 4.50 (m, 3 H) 4.22 − 4.34 (m, 1 H) 2.84 − 2.99 (m, 1 H) 2.56 − 2.67 (m, 1 H) 2.31 − 2.45 (m, 4 H) 1.93 − 2.07 (m, 1 H).MS (ESI) m/z 442.2 [M+1]
+.
実施例5
2−(3,4−ジクロロフェニル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミドの合成
2−(3,4−ジクロロフェニル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド。DMF(3mL)中の3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオンメタンスルホン酸塩(.200g、0.541mmol)に、HATU(0.226g、0.596mmol)、2−(3,4−ジクロロフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸(0.130g、0.541mmol)、続けて、N−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン(0.262mL、1.624mmol)を加えた。25℃で16時間攪拌した。水30mLを加え、濾過した。EtOAcですすぎ、真空下で乾燥させて、2−(3,4−ジクロロフェニル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド(.110g、0.222mmol、収率40.9%)を白色固体として得た。
1H NMR (500 MHz, DMSO−d
6) δ ppm 10.98 (s, 1 H) 9.71 (t, J=5.99 Hz, 1 H) 7.79 − 7.88 (m, 2 H) 7.69 (d, J=7.88 Hz, 1 H) 7.59 (dd, J=8.51, 2.21 Hz, 1 H) 7.43 (s, 1 H) 7.38 (d, J=7.88 Hz, 1 H) 5.11 (dd, J=13.08, 5.20 Hz, 1 H) 4.39 − 4.51 (m, 3 H) 4.26 − 4.37 (m, 1 H) 2.86 − 2.98 (m, 1 H) 2.61 (d, J=18.92 Hz, 1 H) 2.39 (dd, J=13.40, 4.89 Hz, 1 H) 1.95 − 2.06 (m, 1 H).MS (ESI) m/z 498.0 [M+1]
+.
実施例6
2−(2−クロロフェニル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミドの合成
2−(2−クロロフェニル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド。DMF(3mL)中の3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオンメタンスルホン酸塩(0.200g、0.541mmol)に、HATU(0.226g、0.596mmol)、2−(2−クロロフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸(0.112g、0.541mmol)、続けて、N−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン(0.262mL、1.624mmol)を加えた。25℃で16時間攪拌した。水30mLを加え、濾過した。EtOAcですすぎ、真空下で乾燥させて、2−(2−クロロフェニル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド(.090g、0.195mmol、収率36.0%)を白色固体として得た。
1H NMR (500 MHz, DMSO−d
6) δ ppm 10.98 (s, 1 H) 9.68 (t, J=6.31 Hz, 1 H) 7.68 − 7.79 (m, 2 H) 7.56 − 7.63 (m, 2 H) 7.49 − 7.56 (m, 2 H) 7.46 (d, J=7.88 Hz, 1 H) 5.12 (dd, J=13.24, 5.36 Hz, 1 H) 4.40 − 4.56 (m, 3 H) 4.27 − 4.38 (m, 1 H) 2.92 (ddd, J=17.50, 13.71, 5.36 Hz, 1 H) 2.61 (d, J=16.71 Hz, 1 H) 2.32 − 2.46 (m, 1 H) 1.94 − 2.10 (m, 1 H).MS (ESI) m/z 462.0 [M+1]
+.
実施例7
2−(4−クロロフェニル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミドの合成
2−(4−クロロフェニル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド。DMF(3mL)中の3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオンメタンスルホン酸塩(.200g、0.541mmol)に、HATU(0.226g、0.596mmol)、2−(4−クロロフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸(0.112g、0.541mmol)、続けて、N−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン(0.262mL、1.624mmol)を加えた。25℃で16時間攪拌した。水30mLを加え、濾過した。EtOAcですすぎ、真空下で乾燥させて、2−(4−クロロフェニル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド(.080g、0.173mmol、収率32.0%)を白色固体として得た。
1H NMR (500 MHz, DMSO−d
6) δ ppm 10.98 (s, 1 H) 9.68 (t, J=6.15 Hz, 1 H) 7.69 (d, J=7.88 Hz, 1 H) 7.58 − 7.66 (m, 4 H) 7.33 − 7.44 (m, 2 H) 5.11 (dd, J=13.24, 5.04 Hz, 1 H) 4.39 − 4.50 (m, 3 H) 4.24 − 4.35 (m, 1 H) 2.85 − 2.98 (m, 1 H) 2.61 (dd, J=15.29, 2.05 Hz, 1 H) 2.39 (dd, J=12.93, 4.73 Hz, 1 H) 1.95 − 2.07 (m, 1 H).MS (ESI) m/z 462.0 [M+1]
+.
実施例8
N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(2−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミドの合成
N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(2−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド。DMF(3mL)中の3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオンメタンスルホン酸塩(.200g、0.541mmol)に、HATU(0.226g、0.596mmol)、2,2−ジフルオロ−2−(2−(トリフルオロメチル)フェニル)酢酸(0.130g、0.541mmol)、続けて、N−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン(0.262mL、1.624mmol)を加えた。25℃で16時間攪拌した。水30mLを加え、濾過した。EtOAcですすぎ、真空下で乾燥させて、N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(2−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド(.080g、0.161mmol、収率29.8%)を白色固体として得た。
1H NMR (500 MHz, DMSO−d
6) δ ppm 10.98 (s, 1 H) 9.70 (t, J=6.15 Hz, 1 H) 7.66 − 7.81 (m, 3 H) 7.47 − 7.59 (m, 3 H) 7.44 (d, J=8.51 Hz, 1 H) 5.12 (dd, J=13.40, 5.20 Hz, 1 H) 4.40 − 4.54 (m, 3 H) 4.27 − 4.38 (m, 1 H) 2.85 − 3.00 (m, 1 H) 2.57 − 2.67 (m, 1 H) 2.35 − 2.45 (m, 1H) 1.94 − 2.07 (m, 1 H).
実施例9
2−(4−(tert−ブチル)フェニル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミドの合成
2−(4−(tert−ブチル)フェニル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド。DMF(3mL)中の3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオンメタンスルホン酸塩(0.200g、0.541mmol)に、HATU(0.226g、0.596mmol)、2−(4−(tert−ブチル)フェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸(0.124g、0.541mmol)、続けて、N−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン(0.262mL、1.624mmol)を加えた。25℃で16時間攪拌した。水30mLを加え、濾過した。EtOAcですすぎ、真空下で乾燥させて、2−(4−(tert−ブチル)フェニル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド(0.095g、0.196mmol、収率36.3%)を白色固体として得た。
1H NMR (500 MHz, DMSO−d
6) δ ppm 10.98 (s, 1 H) 9.61 (t, J=5.99 Hz, 1 H) 7.68 (d, J=7.88 Hz, 1 H) 7.49 − 7.60 (m, 4 H) 7.33 − 7.44 (m, 2 H) 5.11 (dd, J=13.24, 5.04 Hz, 1 H) 4.37 − 4.50 (m, 3 H) 4.24 − 4.35 (m, 1 H) 2.86 − 2.98 (m, 1 H) 2.57 − 2.67 (m, 1 H) 2.38 (dd, J=13.40, 4.57 Hz, 1 H) 1.92 − 2.06 (m, 1 H) 1.22 − 1.36 (m, 9 H).MS (ESI) m/z 484.0 [M+1]
+.
実施例10
N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−フェニルアセトアミドの合成
A.N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−フェニルアセトアミド。3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン・メシル酸(0.050g、0.135mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(1.0mL)、2,2−ジフルオロ−2−フェニル酢酸(0.023g、0.135mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(0.071mL、0.406mmol)及び1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム3−オキシドヘキサフルオロホスフェート(0.057g、0.149mmol)とともにバイアル中にいれた。反応混合物を室温で18時間攪拌した。反応混合物をジメチルスルホキシド中に取り、逆相セミ分取HPLC(5〜100%アセトニトリル+0.1%ギ酸/水+0.1%ギ酸、20分)を用いて精製した。所望の生成物を含有するフラクションを合わせ、揮発性有機物質を減圧下で除去し、N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−フェニルアセトアミド(0.039g、0.091mmol、収率67.4%)を白色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ 11.00 (s, 1H), 9.67 (t, J = 6.25 Hz, 1H), 7.67 (d, J = 7.81 Hz, 1H), 7.50 − 7.62 (m, 5H), 7.34 − 7.42 (m, 2H), 5.11 (dd, J = 5.08, 13.28 Hz, 1H), 4.38 − 4.47 (m, 3H), 4.24 − 4.31 (m, 1H), 2.86 − 2.97 (m, 1H), 2.55 − 2.64 (m, 1H), 2.32 − 2.45 (m, 1H), 1.99 (dtd, J = 2.34, 5.25, 12.55 Hz, 1H).MS (ESI) m/z 428.2 [M+1]
+.
実施例11
2−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミドの合成
A.2−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド。3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン・メシル酸(0.050g、0.135mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(1.0mL)、2−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸(0.030g、0.135mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(0.071mL、0.406mmol)及び1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム3−オキシドヘキサフルオロホスフェート(0.057g、0.149mmol)とともにバイアル中にいれた。反応混合物を室温で18時間攪拌した。反応混合物をジメチルスルホキシド中に取り、逆相セミ分取HPLC(5〜100%アセトニトリル+0.1%ギ酸/水+0.1%ギ酸、20分)を用いて精製した。所望の生成物を含有するフラクションを合わせ、揮発性有機物質を減圧下で除去し、2−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミドを白色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ 11.01 (s, 1H), 9.72 (t, J = 6.05 Hz, 1H), 7.81 (dd, J = 1.76, 7.23 Hz, 1H), 7.69 (d, J = 7.81 Hz, 1H), 7.58 − 7.65 (m, 2H), 7.43 (s, 1H), 7.35 − 7.39 (m, 1H), 5.11 (dd, J = 5.08, 13.28 Hz, 1H), 4.40 − 4.48 (m, 3H), 4.26 − 4.34 (m, 1H), 2.92 (ddd, J = 5.47, 13.77, 17.48 Hz, 1H), 2.56 − 2.64 (m, 1H), 2.31 − 2.45 (m, 1H), 1.95 − 2.04 (m, 1H).MS (ESI) m/z 480.0 [M+1]
+.
実施例12
2−(2,6−ジフルオロフェニル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミドの合成
A.2−(2,6−ジフルオロフェニル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド。3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン・メシル酸(0.050g、0.135mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(1.0mL)、2−(2,6−ジフルオロフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸(0.028g、0.135mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(0.071mL、0.406mmol)及び1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム3−オキシドヘキサフルオロホスフェート(0.057g、0.149mmol)とともにバイアル中にいれた。反応混合物を室温で18時間攪拌した。反応混合物をジメチルスルホキシド中に取り、逆相セミ分取HPLC(5〜100%アセトニトリル+0.1%ギ酸/水+0.1%ギ酸、20分)を用いて精製した。所望の生成物を含有するフラクションを合わせ、揮発性有機物質を減圧下で除去し、2−(2,6−ジフルオロフェニル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド(0.039g、0.084mmol、収率62.2%)を白色固体として得た。
1H NMR (500 MHz, DMSO−d
6) δ 10.98 (s, 1H), 9.73 (t, J = 5.99 Hz, 1H), 7.65 − 7.73 (m, 2H), 7.49 (s, 1H), 7.43 (d, J = 7.88 Hz, 1H), 7.27 (dd, J = 8.67, 9.62 Hz, 2H), 5.11 (dd, J = 5.20, 13.40 Hz, 1H), 4.50 (d, J = 5.99 Hz, 2H), 4.46 (d, J = 17.34 Hz, 1H), 4.29 − 4.35 (m, 1H), 2.91 (ddd, J = 5.36, 13.71, 17.50 Hz, 1H), 2.57 − 2.63 (m, 1H), 2.40 (qd, J = 4.57, 13.19 Hz, 1H), 2.01 (dtd, J = 2.36, 5.26, 12.65 Hz, 1H).MS (ESI) m/z 464.2 [M+1]
+.
実施例13
2−(5−クロロ−2−メトキシフェニル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミドの合成
A.2−(5−クロロ−2−メトキシフェニル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド。3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン・メシル酸(0.050g、0.135mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(1.0mL)、2−(5−クロロ−2−メトキシフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸(0.032g、0.135mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(0.071mL、0.406mmol)及び1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム3−オキシドヘキサフルオロホスフェート(0.057g、0.149mmol)とともにバイアル中にいれた。反応混合物を室温で18時間攪拌した。反応混合物をジメチルスルホキシド中に取り、逆相セミ分取HPLC(5〜100%アセトニトリル+0.1%ギ酸/水+0.1%ギ酸、20分)を用いて精製した。所望の生成物を含有するフラクションを合わせ、揮発性有機物質を減圧下で除去し、2−(5−クロロ−2−メトキシフェニル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド(0.044g、0.089mmol、収率66.1%)を白色固体として得た。
1H NMR (500 MHz, DMSO−d
6) δ 10.97 (s, 1H), 9.41 (t, J = 5.99 Hz, 1H), 7.73 (d, J = 7.88 Hz, 1H), 7.59 (dd, J = 2.84, 8.83 Hz, 1H), 7.53 (d, J = 2.52 Hz, 1H), 7.48 (s, 1H), 7.43 (d, J = 7.57 Hz, 1H), 7.17 (d, J = 8.83 Hz, 1H), 5.11 (dd, J = 5.20, 13.40 Hz, 1H), 4.43 − 4.49 (m, 3H), 4.29 − 4.35 (m, 1H), 3.68 (s, 3H), 2.91 (ddd, J = 5.36, 13.71, 17.50 Hz, 1H), 2.57 − 2.63 (m, 1H), 2.40 (qd, J = 4.26, 13.08 Hz, 1H), 2.00 (dtd, J = 2.52, 5.32, 12.69 Hz, 1H).MS (ESI) m/z 492.2 [M+1]
+.
実施例14
N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)アセトアミドの合成
A.N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)アセトアミド。3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン・メシル酸(0.050g、0.135mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(1.0mL)、2,2−ジフルオロ−2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)酢酸(0.030g、0.135mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(0.071mL、0.406mmol)及び1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム3−オキシドヘキサフルオロホスフェート(0.057g、0.149mmol)とともにバイアル中にいれた。反応混合物を室温で18時間攪拌した。反応混合物をジメチルスルホキシド中に取り、逆相セミ分取HPLC(5〜100%アセトニトリル+0.1%ギ酸/水+0.1%ギ酸、20分)を用いて精製した。所望の生成物を含有するフラクションを合わせ、揮発性有機物質を減圧下で除去し、N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)アセトアミド(0.043g、0.090mmol、収率66.8%)を白色固体として得た。
1H NMR (500 MHz, DMSO−d
6) δ 10.97 (s, 1H), 9.40 (t, J = 5.99 Hz, 1H), 7.73 (d, J = 7.57 Hz, 1H), 7.49 (s, 1H), 7.44 (d, J = 7.88 Hz, 1H), 7.36 − 7.41 (m, 2H), 7.13 − 7.18 (m, 1H), 5.11 (dd, J = 5.20, 13.40 Hz, 1H), 4.43 − 4.50 (m, 3H), 4.29 − 4.35 (m, 1H), 3.65 (s, 3H), 2.92 (ddd, J = 5.52, 13.64, 17.42 Hz, 1H), 2.57 − 2.63 (m, 1H), 2.40 (qd, J = 4.10, 13.24 Hz, 1H), 2.01 (dtd, J = 2.21, 5.34, 12.65 Hz, 1H).MS (ESI) m/z 476.0 [M+1]
+.
実施例15
N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(o−トリル)アセトアミドの合成
A.N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(o−トリル)アセトアミド。3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン・メシル酸(0.050g、0.135mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(1.0mL)、2,2−ジフルオロ−2−(o−トリル)酢酸(0.025g、0.135mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(0.071mL、0.406mmol)及び1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム3−オキシドヘキサフルオロホスフェート(0.057g、0.149mmol)とともにバイアル中にいれた。反応混合物を室温で18時間攪拌した。反応混合物をジメチルスルホキシド中に取り、逆相セミ分取HPLC(5〜100%アセトニトリル+0.1%ギ酸/水+0.1%ギ酸、20分)を用いて精製した。所望の生成物を含有するフラクションを合わせ、揮発性有機物質を減圧下で除去し、N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(o−トリル)アセトアミド(0.038g、0.086mmol、収率63.6%)を白色固体として得た。
1H NMR (500 MHz, DMSO−d
6) δ 10.97 (s, 1H), 9.59 (t, J = 5.99 Hz, 1H), 7.69 (d, J = 8.20 Hz, 1H), 7.50 − 7.53 (m, 1H), 7.39 − 7.46 (m, 3H), 7.28 − 7.34 (m, 2H), 5.10 (dd, J = 5.36, 13.24 Hz, 1H), 4.41 − 4.49 (m, 3H), 4.27 − 4.33 (m, 1H), 2.87 − 2.95 (m, 1H), 2.57 − 2.63 (m, 1H), 2.39 (qd, J = 4.41, 13.24 Hz, 1H), 2.33 (s, 3H), 2.00 (dtd, J = 2.21, 5.32, 12.69 Hz, 1H).MS (ESI) m/z 442.2 [M+1]
+.
実施例16
2−(4−(2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエトキシ)フェニル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミドの合成
A.2−(4−(2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエトキシ)フェニル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド。3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン・メシル酸(0.050g、0.135mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(1.0mL)、2−(4−(2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエトキシ)フェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸(0.037g、0.135mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(0.071mL、0.406mmol)及び1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム3−オキシドヘキサフルオロホスフェート(0.057g、0.149mmol)とともにバイアル中にいれた。反応混合物を室温で18時間攪拌した。反応混合物をジメチルスルホキシド中に取り、逆相セミ分取HPLC(5〜100%アセトニトリル+0.1%ギ酸/水+0.1%ギ酸、20分)を用いて精製した。所望の生成物を含有するフラクションを合わせ、揮発性有機物質を減圧下で除去し、2−(4−(2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエトキシ)フェニル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド(0.021g、0.040mmol、収率29.4%)を白色固体として得た。
1H NMR (500 MHz, DMSO−d
6) δ 10.97 (s, 1H), 9.56 (t, J = 6.15 Hz, 1H), 7.67 (dd, J = 0.63, 7.57 Hz, 1H), 7.46 − 7.50 (m, 2H), 7.35 − 7.38 (m, 2H), 7.00 − 7.04 (m, 2H), 5.10 (dd, J = 5.20, 13.40 Hz, 1H), 4.89 (s, 2H), 4.39 − 4.46 (m, 3H), 4.26 − 4.31 (m, 1H), 2.99 (s, 3H), 2.87 − 2.95 (m, 1H), 2.84 (s, 3H), 2.57 − 2.62 (m, 1H), 2.33 − 2.43 (m, 1H), 2.00 (dtd, J = 2.36, 5.18, 12.49 Hz, 1H).MS (ESI) m/z 529.2 [M+1]
+.
実施例17
2−(2,5−ジメトキシフェニル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミドの合成
A.2−(2,5−ジメトキシフェニル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド。3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン・メシル酸(0.050g、0.135mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(1.0mL)、2−(2,5−ジメトキシフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸(0.031g、0.135mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(0.071mL、0.406mmol)及び1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム3−オキシドヘキサフルオロホスフェート(0.057g、0.149mmol)とともにバイアル中にいれた。反応混合物を室温で18時間攪拌した。反応混合物をジメチルスルホキシド中に取り、逆相セミ分取HPLC(5〜100%アセトニトリル+0.1%ギ酸/水+0.1%ギ酸、20分)を用いて精製した。所望の生成物を含有するフラクションを合わせ、揮発性有機物質を減圧下で除去し、2−(2,5−ジメトキシフェニル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド(0.043g、0.088mmol、収率65.2%)を白色固体として得た。
1H NMR (500 MHz, DMSO−d
6) δ 10.97 (s, 1H), 9.33 (t, J = 5.99 Hz, 1H), 7.72 (d, J = 7.88 Hz, 1H), 7.49 (s, 1H), 7.42 − 7.46 (m, 1H), 7.04 − 7.10 (m, 3H), 5.11 (dd, J = 5.20, 13.40 Hz, 1H), 4.43 − 4.49 (m, 3H), 4.29 − 4.35 (m, 1H), 3.75 (s, 3H), 3.61 (s, 3H), 2.91 (ddd, J = 5.52, 13.56, 17.50 Hz, 1H), 2.57 − 2.64 (m, 1H), 2.40 (qd, J = 4.73, 13.24 Hz, 1H), 2.00 (dtd, J = 2.36, 5.30, 12.57 Hz, 1H).MS (ESI) m/z 488.2 [M+1]
+.
実施例18
N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(2−フルオロフェニル)アセトアミドの合成
A.N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(2−フルオロフェニル)アセトアミド。3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン・メシル酸(0.050g、0.135mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(1.0mL)、2,2−ジフルオロ−2−(2−フルオロフェニル)酢酸(0.026g、0.135mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(0.071mL、0.406mmol)及び1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム3−オキシドヘキサフルオロホスフェート(0.057g、0.149mmol)とともにバイアル中にいれた。反応混合物を室温で18時間攪拌した。反応混合物をジメチルスルホキシド中に取り、逆相セミ分取HPLC(5〜100%アセトニトリル+0.1%ギ酸/水+0.1%ギ酸、20分)を用いて精製した。所望の生成物を含有するフラクションを合わせ、揮発性有機物質を減圧下で除去し、N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(2−フルオロフェニル)アセトアミド(0.030g、0.067mmol、収率49.8%)を白色固体として得た。
1H NMR (500 MHz, DMSO−d
6) δ 10.97 (s, 1H), 9.69 (t, J = 6.15 Hz, 1H), 7.70 (d, J = 8.20 Hz, 1H), 7.61 − 7.67 (m, 2H), 7.47 (s, 1H), 7.40 − 7.44 (m, 1H), 7.34 − 7.40 (m, 2H), 5.11 (dd, J = 5.20, 13.40 Hz, 1H), 4.50 (d, J = 6.31 Hz, 2H), 4.45 (d, J = 17.34 Hz, 1H), 4.29 − 4.34 (m, 1H), 2.91 (ddd, J = 5.52, 13.64, 17.42 Hz, 1H), 2.57 − 2.63 (m, 1H), 2.40 (qd, J = 4.73, 13.24 Hz, 1H), 2.01 (dtd, J = 2.36, 5.26, 12.65 Hz, 1H).MS (ESI) m/z 446.2 [M+1]
+.
実施例19
N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2−(2−エトキシフェニル)−2,2−ジフルオロアセトアミドの合成
A.N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2−(2−エトキシフェニル)−2,2−ジフルオロアセトアミド。3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン・メシル酸(0.050g、0.135mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(1.0mL)、2−(2−エトキシフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸(0.029g、0.135mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(0.071mL、0.406mmol)及び1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム3−オキシドヘキサフルオロホスフェート(0.057g、0.149mmol)とともにバイアル中にいれた。反応混合物を室温で18時間攪拌した。反応混合物をジメチルスルホキシド中に取り、逆相セミ分取HPLC(5〜100%アセトニトリル+0.1%ギ酸/水+0.1%ギ酸、20分)を用いて精製した。所望の生成物を含有するフラクションを合わせ、揮発性有機物質を減圧下で除去し、N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2−(2−エトキシフェニル)−2,2−ジフルオロアセトアミド(0.045g、0.095mmol、収率70.5%)を白色固体として得た。
1H NMR (500 MHz, DMSO−d
6) δ 10.97 (s, 1H), 9.31 (t, J = 6.15 Hz, 1H), 7.70 (d, J = 7.88 Hz, 1H), 7.55 (dd, J = 1.58, 7.57 Hz, 1H), 7.47 − 7.52 (m, 2H), 7.45 (d, J = 8.51 Hz, 1H), 7.11 (d, J = 8.20 Hz, 1H), 7.05 (td, J = 0.79, 7.49 Hz, 1H), 5.11 (dd, J = 5.20, 13.40 Hz, 1H), 4.42 − 4.48 (m, 3H), 4.28 − 4.34 (m, 1H), 3.99 (q, J = 6.94 Hz, 2H), 2.87 − 2.96 (m, 1H), 2.57 − 2.63 (m, 1H), 2.40 (qd, J = 4.41, 13.24 Hz, 1H), 2.00 (dtd, J = 2.21, 5.08, 12.53 Hz, 1H), 1.13 (t, J = 6.94 Hz, 3H).MS (ESI) m/z 472.2 [M+1]
+.
実施例20
N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(2−(トリフルオロメトキシ)フェニル)アセトアミドの合成
A.N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(2−(トリフルオロメトキシ)フェニル)アセトアミド。3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン・メシル酸(0.050g、0.135mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(1.0mL)、2,2−ジフルオロ−2−(2−(トリフルオロメトキシ)フェニル)酢酸(0.035g、0.135mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(0.071mL、0.406mmol)及び1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム3−オキシドヘキサフルオロホスフェート(0.057g、0.149mmol)とともにバイアル中にいれた。反応混合物を室温で18時間攪拌した。反応混合物をジメチルスルホキシド中に取り、逆相セミ分取HPLC(5〜100%アセトニトリル+0.1%ギ酸/水+0.1%ギ酸、20分)を用いて精製した。所望の生成物を含有するフラクションを合わせ、揮発性有機物質を減圧下で除去し、N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(2−(トリフルオロメトキシ)フェニル)アセトアミド(0.047g、0.092mmol、収率67.9%)を白色固体として得た。
1H NMR (500 MHz, DMSO−d
6) δ 10.97 (s, 1H), 9.69 (t, J = 5.83 Hz, 1H), 7.77 (dd, J = 1.58, 7.88 Hz, 1H), 7.68 − 7.74 (m, 2H), 7.48 − 7.56 (m, 3H), 7.43 (d, J = 7.88 Hz, 1H), 5.11 (dd, J = 5.04, 13.24 Hz, 1H), 4.49 (d, J = 6.31 Hz, 2H), 4.44 (d, J = 17.34 Hz, 1H), 4.28 − 4.33 (m, 1H), 2.91 (ddd, J = 5.36, 13.79, 17.42 Hz, 1H), 2.57 − 2.63 (m, 1H), 2.40 (qd, J = 4.26, 13.19 Hz, 1H), 2.00 (dtd, J = 2.36, 5.26, 12.65 Hz, 1H).MS (ESI) m/z 512.2 [M+1]
+.
実施例21
2−(3−ブロモ−4−(トリフルオロメトキシ)フェニル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミドの合成
A.2−(3−ブロモ−4−(トリフルオロメトキシ)フェニル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド。3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン・メシル酸(0.050g、0.135mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(1.0mL)、2−(3−ブロモ−4−(トリフルオロメトキシ)フェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸(0.045g、0.135mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(0.071mL、0.406mmol)及び1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム3−オキシドヘキサフルオロホスフェート(0.057g、0.149mmol)とともにバイアル中にいれた。反応混合物を室温で18時間攪拌した。反応混合物をジメチルスルホキシド中に取り、逆相セミ分取HPLC(5〜100%アセトニトリル+0.1%ギ酸/水+0.1%ギ酸、20分)を用いて精製した。所望の生成物を含有するフラクションを合わせ、揮発性有機物質を減圧下で除去し、2−(3−ブロモ−4−(トリフルオロメトキシ)フェニル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド(0.048g、0.081mmol、収率60.1%)を白色固体として得た。
1H NMR (500 MHz, DMSO−d
6) δ 10.99 (s, 1H), 9.75 (t, J = 6.15 Hz, 1H), 8.01 (d, J = 1.89 Hz, 1H), 7.73 − 7.78 (m, 2H), 7.69 (d, J = 7.57 Hz, 1H), 7.45 (s, 1H), 7.38 (d, J = 7.88 Hz, 1H), 5.11 (dd, J = 5.04, 13.24 Hz, 1H), 4.41 − 4.49 (m, 3H), 4.28 − 4.34 (m, 1H), 2.92 (ddd, J = 5.36, 13.71, 17.50 Hz, 1H), 2.58 − 2.64 (m, 1H), 2.39 (qd, J = 4.41, 13.24 Hz, 1H), 2.01 (dtd, J = 2.21, 5.20, 12.61 Hz, 1H).MS (ESI) m/z 592.0 [M+2]
+.
実施例22
N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロプロパンアミドの合成
A.N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロプロパンアミド。3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン・メシル酸(0.050g、0.135mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(1.0mL)、2,2−ジフルオロプロパン酸(0.015g、0.135mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(0.071mL、0.406mmol)及び1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム3−オキシドヘキサフルオロホスフェート(0.057g、0.149mmol)とともにバイアル中にいれた。反応混合物を室温で18時間攪拌した。反応混合物をジメチルスルホキシド中に取り、逆相セミ分取HPLC(5〜100%アセトニトリル+0.1%ギ酸/水+0.1%ギ酸、20分)を用いて精製した。所望の生成物を含有するフラクションを合わせ、揮発性有機物質を減圧下で除去し、N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロプロパンアミド(0.016g、0.044mmol、収率32.4%)を白色固体として得た。
1H NMR (500 MHz, DMSO−d
6) δ 10.98 (s, 1H), 9.36 (t, J = 5.99 Hz, 1H), 7.71 (d, J = 7.88 Hz, 1H), 7.49 (s, 1H), 7.42 (d, J = 7.88 Hz, 1H), 5.12 (dd, J = 5.20, 13.40 Hz, 1H), 4.43 − 4.49 (m, 3H), 4.30 − 4.35 (m, 1H), 2.92 (ddd, J = 5.52, 13.64, 17.42 Hz, 1H), 2.58 − 2.64 (m, 1H), 2.40 (qd, J = 4.57, 13.19 Hz, 1H), 2.01 (dtd, J = 2.21, 5.16, 12.69 Hz, 1H), 1.74 − 1.84 (m, 3H).MS (ESI) m/z 366.2 [M+1]
+.
実施例23
N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2,3,3−テトラフルオロプロパンアミドの合成
A.N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2,3,3−テトラフルオロプロパンアミド。3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン・メシル酸(0.050g、0.135mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(1.0mL)、2,2,3,3−テトラフルオロプロパン酸(0.020g、0.135mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(0.071mL、0.406mmol)及び1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム3−オキシドヘキサフルオロホスフェート(0.057g、0.149mmol)とともにバイアル中にいれた。反応混合物を室温で18時間攪拌した。反応混合物をジメチルスルホキシド中に取り、逆相セミ分取HPLC(5〜100%アセトニトリル+0.1%ギ酸/水+0.1%ギ酸、20分)を用いて精製した。所望の生成物を含有するフラクションを合わせ、揮発性有機物質を減圧下で除去し、N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2,3,3−テトラフルオロプロパンアミド(0.013g、0.032mmol、収率23.93%)を白色固体として得た。
1H NMR (500 MHz, DMSO−d
6) δ 10.97 (s, 1H), 9.92 (t, J = 5.99 Hz, 1H), 7.71 (d, J = 7.88 Hz, 1H), 7.47 (s, 1H), 7.41 (d, J = 7.88 Hz, 1H), 6.64 − 6.89 (m, 1H), 5.11 (dd, J = 5.04, 13.24 Hz, 1H), 4.50 (d, J = 6.31 Hz, 2H), 4.46 (d, J = 17.34 Hz, 1H), 4.29 − 4.34 (m, 1H), 2.87 − 2.95 (m, 1H), 2.57 − 2.63 (m, 1H), 2.39 (qd, J = 4.73, 13.24 Hz, 1H), 2.00 (dtd, J = 2.21, 5.24, 12.53 Hz, 1H).MS (ESI) m/z 402.0 [M+1]
+.
実施例24
N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロブタンアミドの合成
A.N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロブタンアミド。3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン・メシル酸(0.050g、0.135mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(1.0mL)、2,2−ジフルオロブタン酸(0.017g、0.135mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(0.071mL、0.406mmol)及び1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム3−オキシドヘキサフルオロホスフェート(0.057g、0.149mmol)とともにバイアル中にいれた。反応混合物を室温で18時間攪拌した。反応混合物をジメチルスルホキシド中に取り、逆相セミ分取HPLC(5〜100%アセトニトリル+0.1%ギ酸/水+0.1%ギ酸、20分)を用いて精製した。所望の生成物を含有するフラクションを合わせ、揮発性有機物質を減圧下で除去し、N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロブタンアミド(0.027g、0.071mmol、収率52.6%)を白色固体として得た。
1H NMR (500 MHz, DMSO−d
6) δ 10.97 (s, 1H), 9.37 (t, J = 5.99 Hz, 1H), 7.70 (d, J = 7.88 Hz, 1H), 7.47 (s, 1H), 7.41 (d, J = 7.88 Hz, 1H), 5.10 (dd, J = 5.20, 13.40 Hz, 1H), 4.42 − 4.48 (m, 3H), 4.28 − 4.34 (m, 1H), 2.91 (ddd, J = 5.36, 13.64, 17.58 Hz, 1H), 2.57 − 2.63 (m, 1H), 2.39 (qd, J = 4.57, 13.29 Hz, 1H), 1.97 − 2.14 (m, 3H), 0.92 (t, J = 7.41 Hz, 3H).MS (ESI) m/z 380.2 [M+1]
+.
実施例25
N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−3−メチルブタンアミドの合成
A.N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−3−メチルブタンアミド。3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン・メシル酸(0.050g、0.135mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(1.0mL)、2,2−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−3−メチルブタン酸(0.021g、0.135mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(0.071mL、0.406mmol)及び1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム3−オキシドヘキサフルオロホスフェート(0.057g、0.149mmol)とともにバイアル中にいれた。反応混合物を室温で18時間攪拌した。反応混合物をジメチルスルホキシド中に取り、逆相セミ分取HPLC(5〜100%アセトニトリル+0.1%ギ酸/水+0.1%ギ酸、20分)を用いて精製した。所望の生成物を含有するフラクションを合わせ、揮発性有機物質を減圧下で除去し、N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−3−メチルブタンアミド(0.049g、0.120mmol、収率88%)を白色固体として得た。
1H NMR (500 MHz, DMSO−d
6) δ 10.97 (s, 1H), 9.07 (t, J = 5.99 Hz, 1H), 7.68 (d, J = 8.20 Hz, 1H), 7.50 (s, 1H), 7.43 (d, J = 7.25 Hz, 1H), 5.46 (br. s., 1H), 5.10 (dd, J = 5.04, 13.24 Hz, 1H), 4.41 − 4.46 (m, 3H), 4.27 − 4.33 (m, 1H), 2.86 − 2.96 (m, 1H), 2.57 − 2.63 (m, 1H), 2.39 (qd, J = 4.57, 13.19 Hz, 1H), 2.00 (dtd, J = 2.36, 5.26, 12.65 Hz, 1H), 1.24 (s, 6H).MS (ESI) m/z 410.2 [M+1]
+.
実施例26
2−(3−クロロ−4−メチルフェニル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド
A.1−(3−クロロ−4−メチルフェニル)エタノン:ベンゼン(25mL)中の3−クロロ−4−メチルベンゾニトリル(3g、19.86mmol)の攪拌溶液にヨウ化メチルマグネシウム(6.6mL、19.86mmol、ジエチルエーテル中3M)を室温で加え、80℃で8時間攪拌した。次いで、反応混合物を室温まで冷却し、6N塩酸(25mL)を加え、80℃で6時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却し、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×20mL)、ブライン(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、1−(3−クロロ−4−メチルフェニル)エタノン(2g、11.90mmol、収率60%)をオフホワイト固体として得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ 7.93 (d, J = 1.8 Hz, 1H), 7.82 (dd, J = 7.8, 1.8 Hz, 1H), 7.51 (dd, J = 7.7, 1.0 Hz, 1H), 2.57 (s, 3H), 2.40 (s, 3H).
B.2−(3−クロロ−4−メチルフェニル)−2−オキソ酢酸エチル。ピリジン(5mL)中の1−(3−クロロ−4−メチルフェニル)エタノン(500mg、2.97mmol)の攪拌溶液に二酸化セレン(660mg、5.95mmol)を加え、100℃で12時間攪拌した。反応混合物をジクロロメタン(20mL)で希釈し、セライトパッドに通して濾過した。濾液にクロロギ酸エチル(2mL)を0℃で加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を1N塩酸で酸性化し(pH4まで)、酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×5mL)、ブライン(5mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2−(3−クロロ−4−メチルフェニル)−2−オキソ酢酸エチル(300mg、1.32mmol、45%)を茶色液体として得た。1H NMR (300 MHz, DMSO−d6) δ 7.99 (dd, J = 5.5, 1.7 Hz, 1H), 7.86 (dd, J = 7.9, 1.8 Hz, 1H), 7.59 (dd, J = 11.6, 7.9 Hz, 1H), 4.42 (q, J = 7.1 Hz, 2H), 2.44 (s, 3H), 1.33 (t, J = 7.1 Hz, 3H).
C.2−(3−クロロ−4−メチルフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル。2−(3−クロロ−4−メチルフェニル)−2−オキソ酢酸エチル(300mg、1.32mmol)に三フッ化ジエチルアミノ硫黄(2mL)を加え、室温で12時間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で中和し(pH8まで)、酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×5mL)、ブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2−(3−クロロ−4−メチルフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(200mg、0.804mmol、61%)を茶色液体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 7.63 − 7.52 (m, 2H), 7.47 (dd, J = 7.9, 1.9 Hz, 1H), 4.32 (q, J = 7.1 Hz, 2H), 2.39 (s, 3H), 1.23 (t, J = 7.1 Hz, 4H).
D.2−(3−クロロ−4−メチルフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸。メタノール/テトラヒドロフラン/水(10mL、1:1:1)中の2−(3−クロロ−4−メチルフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(200mg、0.806mmol)の冷(0℃)攪拌溶液に水酸化リチウム一水和物(169mg、4.03mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、残渣を10%塩酸水溶液(10mL)で中和し、酢酸エチル(2×15mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2−(3−クロロ−4−メチルフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸(150mg、0.68mmol、収率84%)を茶色半固体として得た。1H NMR (300 MHz, DMSO−d6) δ 7.61 − 7.50 (m, 2H), 7.45 (dd, J = 8.0, 1.8 Hz, 1H), 2.39 (s, 3H).
E.2−(3−クロロ−4−メチルフェニル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド。N,N−ジメチルホルムアミド(20mL)中の3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオンメタンスルホン酸塩(200mg、0.619mmol)の冷(0℃)攪拌溶液に2−(3−クロロ−4−メチルフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸(150mg、0.68mmol)、続けて、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(240mg、1.85mmol)、1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム3−オキシドヘキサフルオロホスフェート(352mg、0.92mmol)を加え、室温で12時間攪拌した。反応混合物を水(100mL)で希釈し、酢酸エチル(2×10mL)で抽出し、合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空下で濃縮した。生成物をReveleris C−18逆相カラムにより、70%アセトニトリル/ギ酸水溶液(0.1%)を使用して精製し、2−(3−クロロ−4−メチルフェニル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド(40mg、0.08mmol、収率14%)をオフホワイト固体として得た。MS (ESI) m/z 476.18 [M+1]+.1H NMR (300 MHz, DMSO−d6) δ 10.98 (s, 1H), 9.66 (t, J = 6.0 Hz, 1H), 7.68 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.61 − 7.50 (m, 2H), 7.49 − 7.33 (m, 3H), 5.10 (dd, J = 13.3, 5.0 Hz, 1H), 4.51 − 4.12 (m, 4H), 2.98−2.83 (m, 1H), 2.65−2.55 (m, 1H), 2.46 − 2.27 (m, 4H), 2.06−1.93 (m, 1H).
実施例27
N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(4−(トリフルオロメチルチオ)フェニル)アセトアミド
A.1−(4−(トリフルオロメチルチオ)フェニル)エタノン。排気した攪拌丸底フラスコ中にリン酸カリウム(19.38g、91.44mmol)、モレキュラーシーブ(5g、4Å)、硫黄−8(2.92g、91.44mmol)、炭酸銀(16.80g、60.96mmol)、(4−アセチルフェニル)ボロン酸(5g、30.48mmol)、チオシアン酸銅(1)(370mg、3.04mmol)及び1,10−フェナントロリン(1.09g、6.09)を取った。乾燥N,N−ジメチルホルムアミド(50mL)中の(トリフルオロメチル)トリメチルシラン(21.67g、152.43mmol)を丸底フラスコに加え、室温で12時間攪拌した。反応混合物をセライトパッドに通して濾過し、冷水(20mL)を加え、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×10mL)、ブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(100〜200シリカ)により、10%酢酸エチル/石油エーテルを使用して精製し、1−(4−(トリフルオロメチルチオ)フェニル)エタノン(2.8g、13.20mmol、45%)を薄黄色液体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 8.03 − 7.89 (m, 2H), 7.75 (d, J = 7.9 Hz, 2H), 2.80 − 2.42 (m, 3H).
B.2−オキソ−2−(4−(トリフルオロメチルチオ)フェニル)酢酸エチル。ピリジン(50mL)中の1−(4−(トリフルオロメチルチオ)フェニル)エタノン(2.5g、11.79mmol)の攪拌溶液に二酸化セレン(2.61g、23.58mmol)を加え、100℃で4時間攪拌した。反応混合物をジクロロメタン(50mL)で希釈し、セライトパッドに通して濾過した。濾液にジクロロメタン(30mL)、続けて、クロロギ酸エチル(5mL)を0℃で加え、2時間攪拌した。反応混合物のpHを1N塩酸でpH4に調整し、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×10mL)、ブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(100〜200シリカ)により、10%酢酸エチル/石油エーテルを使用して精製し、2−オキソ−2−(4−(トリフルオロメチルチオ)フェニル)酢酸エチル(2.0g、7.19mmol、62%)を液体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.12 − 8.04 (m, 2H), 7.84 − 7.72 (m, 2H), 4.61 − 4.33 (m, 2H), 1.49 − 1.34 (m, 3H).
C.2,2−ジフルオロ−2−(4−(トリフルオロメチルチオ)フェニル)酢酸エチル。2−オキソ−2−(4−(トリフルオロメチルチオ)フェニル)酢酸エチル(2.0g、7.19mmol)に三フッ化ジエチルアミノ硫黄(1.4mL、10.79mmol)を加え、室温で12時間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で中和し(pH8まで)、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×10mL)、ブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(4−(トリフルオロメチルチオ)フェニル)酢酸エチル(2.0g、6.66mmol、95%)を液体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.75 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 4.32 (q, J = 7.1 Hz, 2H), 1.32 (t, J = 7.1 Hz, 3H).
D.2,2−ジフルオロ−2−(4−(トリフルオロメチルチオ)フェニル)酢酸。メタノール水溶液(10mL、80%)中の2,2−ジフルオロ−2−(4−(トリフルオロメチルチオ)フェニル)酢酸エチル(1.5g、5.0mmol)の攪拌冷(0℃)溶液に水酸化ナトリウム(0.4g、10.0mmol)を加え、室温で6時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、残渣を10%塩酸水溶液(10mL)で中和し、酢酸エチル(2×20mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(4−(トリフルオロメチルチオ)フェニル)酢酸(1g、3.67mmol、収率73%)を茶色固体として得た。MS (ESI) m/z 271.22 [M−1]+.
E.N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(4−(トリフルオロメチルチオ)フェニル)アセトアミド。N,N−ジメチルホルムアミド(20mL)中の3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオンメタンスルホン酸塩(500mg、1.61mmol)の冷(0℃)攪拌溶液に2,2−ジフルオロ−2−(4−(トリフルオロメチルチオ)フェニル)酢酸(520mg、1.94mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.86mL、4.8mmol)、続けて、1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム3−オキシドヘキサフルオロホスフェート(920mg、2.4mmol)を加え、室温で12時間攪拌した。反応混合物を水(100mL)で希釈し、沈殿した固体を濾過し、真空下で乾燥させ、Reveleris C−18逆相カラムにより、70%アセトニトリル/ギ酸水溶液(0.1%)を使用して精製し、N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(4−(トリフルオロメチルチオ)フェニル)アセトアミド(60mg、0.11mmol、収率7%)をオフホワイト固体として得た。MS (ESI) m/z 528.07 [M+1]+.1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 10.98 (s, 1H), 9.76 (t, J = 6.1 Hz, 1H), 7.91 (d, J = 8.1 Hz, 2H), 7.81 − 7.61 (m, 3H), 7.53 − 7.21 (m, 2H), 5.10 (dd, J = 13.4, 5.1 Hz, 1H), 4.57 − 4.10 (m, 4H), 2.85−2.93 (m, 1H), 2.72 − 2.56 (m, 1H), 2.42 − 2.26 (m, 1H), 2.10 − 1.94 (m, 1H).
実施例28
2−(3−クロロ−4−メトキシフェニル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド
A.2−(3−クロロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソ酢酸エチル。ピリジン(15mL)中の1−(3−クロロ−4−メトキシフェニル)エタノン(2g、10.83mmol)の攪拌溶液に二酸化セレン(3g、27.08mmol)を室温で加えた。反応混合物を100℃で16時間攪拌した。反応混合物をセライトパッドに通して濾過し、ジクロロメタン(30mL)で洗浄した。クロロギ酸エチル(6mL)を濾液に0℃で加え、室温で4時間攪拌した。反応混合物を氷水でクエンチし、ジクロロメタン(3×25mL)で抽出した。合わせた有機層を1N塩酸塩溶液(20mL)及びブライン(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、2−(3−クロロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソ酢酸エチル(1.45g、5.98mmol、収率55%)を無色液体として得た。MS (ESI) m/z 242.1 [M]
+.
B.2−(3−クロロ−4−メトキシフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル。2−(3−クロロ−4−メトキシフェニル)−2−オキソ酢酸エチル(1.45g、5.99mmol)を三フッ化ジエチルアミノ硫黄(2.35mL)に0℃で分割して加え、室温で16時間攪拌した。反応混合物を重炭酸ナトリウム水溶液でクエンチし、酢酸エチル(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。得られた粗製物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(100〜200シリカゲル、10%酢酸エチル/石油エーテル)により精製して、2−(3−クロロ−4−メトキシフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(1g、3.78mmol、収率63%)を無色液体として得た。MS (ESI) m/z 264.1 [M]+.
C.2−(3−クロロ−4−メトキシフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸。テトラヒドロフラン:エタノール:水(15mL、1:1:1)中の2−(3−クロロ−4−メトキシフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(1g、3.78mmol)の攪拌溶液に水酸化リチウム一水和物(480mg、11.36mmol)を加え、室温で16時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、得られた残渣を水(20mL)中に溶解させ、酢酸エチル(2×15mL)で洗浄した。水層を1N塩酸塩溶液で酸性化し、酢酸エチル(3×15mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(15mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、2−(3−クロロ−4−メトキシフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸(550mg、2.32mmol、収率61%)を半固体化合物として得た。1H NMR (300 MHz, DMSO−d6) δ 7.57 − 7.52 (m, 2H), 7.29 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 3.92 (s, 3H).
D.2−(3−クロロ−4−メトキシフェニル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド。乾燥N,N−ジメチルホルムアミド(6mL)中の3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩(300mg、0.97mmol)の攪拌溶液に2−(3−クロロ−4−メトキシフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸(252mg、1.07mmol)、続けて、1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム3−オキシドヘキサフルオロホスフェート(442mg、1.16mmol)及びジイソプロピルエチルアミン(375mg、2.91mmol)を0℃で加え、室温で16時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、得られた残渣を水(15mL)中に溶解させ、酢酸エチル(3×15mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。得られた残渣をReveleris C−18逆相Graceカラムクロマトグラフィー(45〜55%アセトニトリル/0.1%ギ酸水溶液)により精製して、2−(3−クロロ−4−メトキシフェニル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド(58mg、11.7mmol、収率12%)をオフホワイト固体として得た。MS (ESI) m/z 492.47 [M+1]+.1H NMR (300 MHz, DMSO−d6) δ 10.98 (s, 1H), 9.62 (t, 1H), 7.68 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.60 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 7.53 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.41 (s, 1H), 7.37 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.29 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 5.10 (dd, J = 13.2, 5.1 Hz, 1H), 4.45 (d, J = 5.4 Hz, 2H), 4.42 (d, J = 17.9 Hz, 1H), 4.28 (d, J = 17.9 Hz, 1H), 3.91 (s, 3H), 2.96 − 2.86 (m, 1H), 2.64 − 2.55 (m, 1H), 2.47 − 2.25 (m, 1H), 2.08 − 1.94 (m, 1H).
実施例29
N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(m−トリル)アセトアミド
A.2−オキソ−2−m−トリル酢酸エチル。ピリジン(50mL)中の1−m−トリルエタノン(3.0g、22.37mmol)の攪拌溶液に二酸化セレン(4.96g、44.74mmol)を加え、100℃で16時間攪拌した。反応混合物をジクロロメタン(50mL)で希釈し、セライトパッドに通して濾過した。濾液にクロロギ酸エチル(6mL)を0℃で加え、2時間攪拌した。反応混合物を1N塩酸で中和し(pH4まで)、酢酸エチル(2×100mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×100mL)、ブライン(100mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(100〜200シリカ)により、10%酢酸エチル/石油エーテルを使用して精製し、2−オキソ−2−m−トリル酢酸エチル(2.0g、10.41mmol、46.6%)を液体として得た。GC−MS (ESI) m/z 192.2.
B.2,2−ジフルオロ−2−m−トリル酢酸エチル。2−オキソ−2−m−トリル酢酸エチル(2.0g、10.41mmol)の攪拌溶液に三フッ化ジエチルアミノ硫黄(3.41mL、26.02mmol)を反応させ、室温で12時間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で中和し(pH8まで)、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−m−トリル酢酸エチル(1.2g、5.60mmol、52.4%)を液体として得た。GC−MS (ESI) m/z 214.1.
C.2,2−ジフルオロ−2−m−トリル酢酸 テトラヒドロフラン−メタノール−水の溶媒混合液(45mL、1:1:1)中の2,2−ジフルオロ−2−m−トリル酢酸エチル(1.2g、7.47mmol)の冷(0℃)攪拌溶液に水酸化リチウム(1.85g、44.84mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、残渣を10%塩酸水溶液(10mL)で中和し、酢酸エチル(2×20mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2、2−ジフルオロ−2−m−トリル酢酸(900mg、4.83mmol、収率86.5%)を茶色固体として得た。MS (ESI) m/z 185.21 [M−1]−.
D.N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(m−トリル)アセトアミド。ピリジン(10mL)中の2,2−ジフルオロ−2−m−トリル酢酸(216.6mg、0.970mmol)の冷(0℃)攪拌溶液に三塩化リン(0.3mL、2.912mmol)を加え、0℃〜5℃で1時間攪拌した。反応混合物に(300mg、2.40mmol)を0℃で加え、室温で1時間、攪拌し続けた。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で中和し(pH8まで)、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。粗生成物をReveleris C−18逆相Graceカラムクロマトグラフィーにより、45%アセトニトリル/ギ酸水溶液(0.1%)を使用して精製し、N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(m−トリル)アセトアミド(63mg、0.147mmol、収率14.7%)をオフホワイト固体として得た。MS (ESI) m/z 442.25 [M+1]+.1H NMR (300 MHz, DMSO−d6) δ 10.98 (s, 1H), 9.61 (t, J = 6.1 Hz, 1H), 7.68 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.48 − 7.32 (m, 6H), 5.10 (dd, J = 13.3, 5.0 Hz, 1H), 4.49 − 4.22 (m, 4H), 2.98 − 2.82 (m, 1H), 2.64 − 2.53 (m, 1H), 2.45 − 2.24 (m, 4H), 2.05 − 1.93 (m, 1H).
実施例30
N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(4−イソプロポキシフェニル)アセトアミド
A.1−(4−イソプロポキシフェニル)エタノン。N,N−ジメチルホルムアミド中の1−(4−ヒドロキシフェニル)エタノン(2.5g、18.38mmol)の攪拌溶液に炭酸カリウム(6.34g、45.95mmol)、続けて、ヨウ化イソプロピル(4.59g、27.57mmol)を0℃で加え、次いで、100℃で16時間加熱した。反応混合物を氷水でクエンチし、酢酸エチル(3×25mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(25mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。得られた粗製化合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(100〜200シリカゲル、20%酢酸エチル/石油エーテル)により精製して、1−(4−イソプロポキシフェニル)エタノン(2g、11.23mmol、収率61%)を液体として得た。MS (ESI) m/z 179.13 [M+H]
+.
B.2−(4−イソプロポキシフェニル)−2−オキソ酢酸エチル。ピリジン(15mL)中の1−(4−イソプロポキシフェニル)エタノン(3g、16.85mmol)の攪拌溶液に二酸化セレン(4.67g、42.1mmol)を室温で加え、100℃で16時間攪拌した。反応混合物をセライトパッドに通して濾過し、ジクロロメタン(30mL)で洗浄した。濾液を0℃まで冷却し、クロロギ酸エチル(6mL)で処理し、室温で4時間攪拌した。反応混合物を氷水でクエンチし、ジクロロメタン(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層を1N塩酸塩溶液(30mL)、ブライン(30mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、2−(4−イソプロポキシフェニル)−2−オキソ酢酸エチル(3g、12.76mmol、収率75%)を無色液体として得た。MS (ESI) m/z 236.2 [M]+.
C.2,2−ジフルオロ−2−(4−イソプロポキシフェニル)酢酸エチル。2−(4−イソプロポキシフェニル)−2−オキソ酢酸エチル(3g、12.76mmol)に三フッ化ジエチルアミノ硫黄(4.9mL)を0℃で加え、室温で16時間攪拌した。反応混合物を重炭酸ナトリウム水溶液でクエンチし、酢酸エチル(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(30mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。得られた粗製物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(100〜200シリカゲル、10%酢酸エチル/石油エーテル)により精製して、2,2−ジフルオロ−2−(4−イソプロポキシフェニル)酢酸エチル(2g、7.75mmol、収率61%)を無色液体として得た。MS (ESI) m/z 258.2 [M+H]+.
D.2,2−ジフルオロ−2−(4−イソプロポキシフェニル)酢酸。テトラヒドロフラン:エタノール:水(20mL、1:1:1)中の2,2−ジフルオロ−2−(4−イソプロポキシフェニル)酢酸エチル(2g、7.75mmol)の攪拌溶液に水酸化リチウム一水和物(1.6g、38.75mmol)を加え、室温で16時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、得られた残渣を水(20mL)中に溶解させ、酢酸エチル(2×20mL)で洗浄した。水層を1N塩酸塩溶液で酸性化し、酢酸エチル(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(4−イソプロポキシフェニル)酢酸(1.2g、5.21mmol、収率67%)を半固体化合物として得た。1H NMR (300 MHz, DMSO−d6) δ 7.47 (d, J = 8.7 Hz, 2H), 7.03 (d, J = 9 Hz, 2H), 4.71 − 4.63 (m, 1H), 1.28 (d, J = 6 Hz, 6H).
E.N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(4−イソプロポキシフェニル)アセトアミド。ピリジン(6mL)中の2,2−ジフルオロ−2−(4−イソプロポキシフェニル)酢酸(267mg、1.16mmol)の氷***液に塩化ホスホリル(0.27mL、2.91mmol)を滴加し、0〜5℃で1時間攪拌した。次いで、3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩(300mg、0.97mmol)を反応混合物に加え、室温で30分間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で中和し(pH8まで)、酢酸エチル(3×15mL)で抽出した。合わせた有機層を水(15mL)、ブライン(15mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。得られた残渣をReveleris C−18逆相カラムクロマトグラフィー(45〜55%アセトニトリル/ギ酸水溶液0.1%)により精製して、N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(4−イソプロポキシフェニル)アセトアミド(27mg、0.05mmol、収率6%)をオフホワイト固体として得た。MS (ESI) m/z 486.09 [M+1]+.1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 10.98 (s, 1H), 9.56 (t, J = 6.3 Hz, 1H), 7.67 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 7.48 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.43 − 7.33 (m, 2H), 7.03 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 5.10 (dd, J = 13.3, 5.2 Hz, 1H), 4.74 − 4.62 (m, 1H), 4.49 − 4.27 (m, 4H), 3.02 − 2.83 (m, 1H), 2.69 − 2.58 (m, 1H), 2.39 − 2.28 (m, 1H), 2.05 − 1.95 (m, 1H), 1.27 (d, J = 6.0 Hz, 6H).
実施例31
2−(3,4−ジフルオロフェニル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド
A.2−(3,4−ジフルオロフェニル)−2−オキソ酢酸エチル。ピリジン(15mL)中の1−(3,4−ジフルオロフェニル)エタノン(1g、6.4mmol)の攪拌溶液に二酸化セレン(1.7g、16.01mmol)を室温で加えた。反応混合物を100℃で16時間攪拌した。反応混合物をセライトパッドに通して濾過し、ジクロロメタン(30mL)で洗浄した。クロロギ酸エチル(4mL)を濾液に0℃で加え、室温で4時間攪拌した。反応混合物を氷水でクエンチし、ジクロロメタン(3×25mL)で抽出した。合わせた有機層を1N塩酸塩溶液(20mL)、ブライン(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、2−(3,4−ジフルオロフェニル)−2−オキソ酢酸エチル(750mg、3.50mmol、収率55%)を無色液体として得た。MS (ESI) m/z 214.1 [M]
+.
B.2−(3,4−ジフルオロフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル。2−(3,4−ジフルオロフェニル)−2−オキソ酢酸エチル(750mg、3.5mmol)を三フッ化ジエチルアミノ硫黄(1.37mL)に窒素雰囲気下、0℃で加え、室温で16時間攪拌した。反応混合物を重炭酸ナトリウム水溶液でクエンチし、酢酸エチル(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。得られた粗製物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(100〜200シリカゲル、10%酢酸エチル/石油エーテル)により精製して、2−(3,4−ジフルオロフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(520mg、2.20mmol、収率63%)を無色液体として得た。MS (ESI) m/z 236.1 [M]+.
C.2−(3,4−ジフルオロフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸。テトラヒドロフラン:エタノール:水(15mL、1:1:1)中の2−(3,4−ジフルオロフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(500mg、2.11mmol)の攪拌溶液に水酸化リチウム一水和物(267mg、6.35mmol)を加え、室温で16時間攪拌した。揮発性物質を減圧下で除去し、得られた粗製物を水(15mL)中に溶解させ、酢酸エチル(2×10mL)で洗浄した。水層を1N塩酸塩溶液で酸性化し、酢酸エチル(3×15mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、2−(3,4−ジフルオロフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸(300mg、1.44mmol、収率68%)を半固体化合物として得た。MS (ESI) m/z 208.1 [M]+.
D.2−(3,4−ジフルオロフェニル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド。乾燥N,N−ジメチルホルムアミド(6mL)中の3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩(300mg、0.97mmol)の攪拌溶液に2−(3,4−ジフルオロフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸(222mg、1.07mmol)、続けて、1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム3−オキシドヘキサフルオロホスフェート(442mg、1.16mmol)及びジイソプロピルエチルアミン(0.5mL、2.91mmol)を0℃で加え、室温で16時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、得られた粗製物を水(10mL)中に溶解させ、酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗製化合物をReveleris C−18逆相Graceカラムクロマトグラフィー(45〜55%アセトニトリル/0.1%ギ酸水溶液により精製して、2−(3,4−ジフルオロフェニル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド(75mg、0.16mmol、収率17%)をオフホワイト固体として得た。MS (ESI) m/z 463.99 [M+1]+.1H NMR (300 MHz, DMSO−d6) δ 10.98 (s, 1H), 9.69 (t, J = 5.9 Hz, 1H), 7.72 − 7.62 (m, 2H), 7.61 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.51 − 7.44 (m, 1H), 7.43 (s, 1H), 7.37 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 5.10 (dd, J = 13.3, 5.0 Hz, 1H), 4.46 (d, J = 5.4 Hz, 2H), 4.43 (d, J = 17.4 Hz, 1H), 4.29 (d, J = 17.1 Hz, 1H), 2.98 − 2.87 (m, 1H), 2.65 − 2.56 (m, 1H), 2.45 − 2.29 (m, 1H), 2.08 − 1.90 (m, 1H).
実施例32
N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(3−フルオロフェニル)アセトアミド
A.2−(3−フルオロフェニル)−2−オキソ酢酸エチル。ピリジン(15mL)中の1−(3−フルオロフェニル)エタノン(2g、14.48mmol)の攪拌溶液に二酸化セレン(4.01g、36.19mmol)を室温で加えた。反応混合物を100℃で16時間攪拌した。反応混合物をセライトパッドに通して濾過し、ジクロロメタン(30mL)で洗浄した。クロロギ酸エチル(6mL)を濾液に0℃で加え、室温で4時間攪拌した。反応混合物を氷水でクエンチし、ジクロロメタン(3×25mL)で抽出した。合わせた有機層を1N塩酸塩溶液(20mL)、ブライン(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、2−(3−フルオロフェニル)−2−オキソ酢酸エチル(1.5g、7.65mmol、収率53%)を無色液体として得た。MS (ESI) m/z 196.1 [M]
+.
B.2,2−ジフルオロ−2−(3−フルオロフェニル)酢酸エチル。2−(3−フルオロフェニル)−2−オキソ酢酸エチル(1.5g、7.65mmol)を三フッ化ジエチルアミノ硫黄(3mL)に0℃で加え、室温で16時間攪拌した。反応混合物を重炭酸ナトリウム水溶液でクエンチし、酢酸エチル(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。得られた粗製物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(100〜200シリカゲル、10%酢酸エチル/石油エーテル)により精製して、2,2−ジフルオロ−2−(3−フルオロフェニル)酢酸エチル(850mg、3.89mmol、収率90%)を無色液体として得た。MS (ESI) m/z 218.1 [M]+.
C.2,2−ジフルオロ−2−(3−フルオロフェニル)酢酸。テトラヒドロフラン:エタノール:水(15mL、1:1:1)中の2,2−ジフルオロ−2−(3−フルオロフェニル)酢酸エチル(850mg、3.89mmol)の攪拌溶液に水酸化リチウム一水和物(491mg、11.69mmol)を加え、室温で16時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、得られた粗製物を水(15mL)中に溶解させ、酢酸エチル(2×10mL)で洗浄した。水層を1N塩酸塩溶液で酸性化し、酢酸エチル(3×15mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(3−フルオロフェニル)酢酸(500mg、2.63mmol、収率67%)を半固体化合物として得た。MS (ESI) m/z 190.1 [M]+.
D.N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(3−フルオロフェニル)アセトアミド。乾燥N,N−ジメチルホルムアミド(6mL)中の3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩(203mg、1.07mmol)の攪拌溶液に2,2−ジフルオロ−2−(3−フルオロフェニル)酢酸(300mg、0.97mmol)、続けて、1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム3−オキシドヘキサフルオロホスフェート(442mg、1.16mmol)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(375mg、2.91mmol)を0℃で加え、室温で16時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、得られた粗製物を水(10mL)中に溶解させ、酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。得られた粗製化合物をReveleris C−18逆相カラムクロマトグラフィー(45〜55%アセトニトリル/0.1%ギ酸水溶液)により精製して、N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(3−フルオロフェニル)アセトアミド(45mg、0.1mmol、収率10%)をオフホワイト固体として得た。MS (ESI) m/z 446.04 [M+1]+.1H NMR (300 MHz, DMSO−d6) δ 10.98 (s, 1H), 9.68 (t, J = 5.9 Hz, 1H), 7.67 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.60 (dd, J = 13.5, 7.8 Hz, 1H), 7.47 − 7.41 (m, 4H), 7.36 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.10 (dd, J = 13.3, 5.0 Hz, 1H), 4.46 (d, J = 5.7 Hz, 2H), 4.42 (d, J = 15.0 Hz, 1H), 4.28 (d, J = 17.4 Hz, 1H), 2.96 − 2.86 (m, 1H), 2.65 − 2.54 (m, 1H), 2.46 − 2.28 (m, 1H), 2.05 − 1.92 (m, 1H).
実施例33
N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(3−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)アセトアミド
A.N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(3−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)アセトアミド。3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン・メシル酸(0.050g、0.135mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(1.0mL)、2,2−ジフルオロ−2−(3−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)酢酸(0.033g、0.135mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(0.071mL、0.406mmol)及び1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム3−オキシドヘキサフルオロホスフェート(0.057g、0.149mmol)とともにバイアル中にいれた。反応混合物を室温で18時間攪拌した。反応混合物をジメチルスルホキシド中に取り、逆相セミ分取HPLC(5〜100%アセトニトリル+0.1%ギ酸/水+0.1%ギ酸、20分)を用いて精製した。所望の生成物を含有するフラクションを合わせ、揮発性有機物質を減圧下で除去し、N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(3−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)アセトアミド(0.033g、0.066mmol、収率49.1%)を白色固体として得た。
1H NMR (500 MHz, DMSO−d
6) δ 10.98 (s, 1H), 9.59 (t, J = 6.15 Hz, 1H), 8.99 (d, J = 4.73 Hz, 1H), 8.47 (dd, J = 1.26, 8.20 Hz, 1H), 7.88 (dd, J = 4.73, 8.20 Hz, 1H), 7.74 (d, J = 7.57 Hz, 1H), 7.60 (s, 1H), 7.51 (dd, J = 0.63, 7.88 Hz, 1H), 5.12 (dd, J = 5.20, 13.40 Hz, 1H), 4.55 (d, J = 6.31 Hz, 2H), 4.49 (d, J = 17.34 Hz, 1H), 4.32 − 4.37 (m, 1H), 2.88 − 2.97 (m, 1H), 2.58 − 2.64 (m, 1H), 2.36 − 2.46 (m, 1H), 2.02 (dtd, J = 2.21, 5.16, 12.69 Hz, 1H).MS (ESI) m/z 497.4 [M+1]
+.
実施例34
N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(4−イソプロピルフェニル)アセトアミド
A.2−(4−イソプロピルフェニル)−2−オキソ酢酸エチル。ピリジン(25mL)中の1−(4−イソプロピルフェニル)エタノン(2.0g、12.33mmol)の攪拌溶液に二酸化セレン(3.42g、30.82mmol)を加え、100℃で16時間攪拌した。反応混合物をジクロロメタン(50mL)で希釈し、セライトパッドに通して濾過した。濾液にクロロギ酸エチル(6mL)を0℃で加え、2時間攪拌した。反応混合物を水(50mL)で希釈し、ジクロロメタン(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2−(4−イソプロピルフェニル)−2−オキソ酢酸エチル(2.0g、9.09mmol、収率74%)を得た。MS (ESI) m/z 221.29 [M+1]
+.
B.2,2−ジフルオロ−2−(4−イソプロピルフェニル)酢酸エチル。2−(4−イソプロピルフェニル)−2−オキソ酢酸エチル(1.0g、4.27mmol)に三フッ化ジエチルアミノ硫黄(3mL)を0℃で加え、室温で16時間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で中和し(pH8まで)、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×25mL)、ブライン(25mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(4−イソプロピルフェニル)酢酸エチル(1.0g、4.13mmol、収率91%)を得た。GCMS (m/z) 242.2 [M]+.
C.2,2−ジフルオロ−2−(4−イソプロピルフェニル)酢酸。テトラヒドロフラン:メタノール:水(30mL、1:1:1)中の2,2−ジフルオロ−2−(4−イソプロピルフェニル)酢酸エチル(1.0g、4.13mmol)の攪拌溶液に水酸化リチウム(868mg、20.66mmol)を加え、室温で4時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、残渣を飽和重硫酸カリウム(20mL)で中和し、酢酸エチル(2×25mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(25mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(4−イソプロピルフェニル)酢酸(700mg、3.27mmol、収率79%)を茶色液体として得た。MS (ESI) m/z 213.33 [M−1]+.
D.N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(4−イソプロピルフェニル)アセトアミド。ピリジン(20mL)中の2,2−ジフルオロ−2−(4−イソプロピルフェニル)酢酸(200mg、0.93mmol)の冷(0℃)攪拌溶液に塩化ホスホリル(429mg、2.80mmol)を滴加し、0〜5℃で1時間攪拌した。次いで、この反応混合物に3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩(290mg、0.93mmol)を加え、室温で30分間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で中和し(pH8まで)、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。得られた残渣をReveleris C−18逆相カラムクロマトグラフィーにより、50〜55%アセトニトリル/ギ酸水溶液(0.1%)を使用して精製し、N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(4−イソプロピルフェニル)アセトアミド(85mg、0.18mmol、収率19%)を淡黄色固体として得た。MS (ESI) m/z 470.21 [M+1]+.1H NMR (300MHz, DMSO−d6) δ 10.99 (s, 1H), 9.60 (t, J=6.1 Hz, 1H), 7.67 (d, J=8.1 Hz, 1H), 7.57 − 7.47 (m, 2H), 7.45 − 7.30 (m, 4H), 5.10 (dd, J=5.1, 13.2 Hz, 1H), 4.48 − 4.22 (m, 4H), 3.02 − 2.84 (m, 2H), 2.74 − 2.54 (m, 1H), 2.46 − 2.30 (m, 1H), 2.05 − 1.93 (m, 1H), 1.3−1.12 (m, 6H).
実施例35
2−(2,4−ジクロロフェニル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド
A.2−(2,4−ジクロロフェニル)−2−オキソ酢酸エチル。ピリジン(20mL)中の1−(2,4−ジクロロフェニル)エタノン(3.0g、15.87mmol)の攪拌溶液に二酸化セレン(3.5g、31.74mmol)を加え、100℃で16時間攪拌した。反応混合物をジクロロメタン(30mL)で希釈し、セライトパッドに通して濾過した。濾液にクロロギ酸エチル(6mL)を0℃で加え、室温で3時間攪拌した。反応混合物を1N塩酸で中和し(pH4まで)、酢酸エチル(2×100mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2−(2,4−ジクロロフェニル)−2−オキソ酢酸エチル(3.0g、12.19mmol、収率76%)を得た。
1HNMRは合致する。
1H NMR (400MHz, DMSO−d
6) δ 7.88 − 7.82 (m, 2H), 7.65 (d, J=8.4 Hz, 1H), 4.37 (q, J=7.0 Hz, 2H), 1.30 (t, J=7.0 Hz, 3H),
B.2−(2,4−ジクロロフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル。2−(2,4−ジクロロフェニル)−2−オキソ酢酸エチル(1.0g、4.58mmol)及び三フッ化ジエチルアミノ硫黄(3.7g、22.89mmol)の溶液を室温で16時間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で中和し(pH8まで)、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×30mL)、ブライン(30mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2−(2,4−ジクロロフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(1.0g、3.73mmol、収率92%)を得た。GCMS (m/z) 268 [M]+.
C.2−(2,4−ジクロロフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸。テトラヒドロフラン:メタノール:水の混合液(30mL、1:1:1)中の2−(2,4−ジクロロフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(1.0g、3.73mmol)の攪拌溶液に水酸化リチウム一水和物(940.2mg、22.38mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、残渣を10%塩酸(10mL)で中和し、酢酸エチル(2×50mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2−(2,4−ジクロロフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸(800mg、3.33mmol、収率89%を得た。MS (ESI) m/z 241 [M+2]+.
D.2−(2,4−ジクロロフェニル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド。ピリジン(10mL)中の2−(2,4−ジクロロフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸(279.6mg、1.165mmol)の冷(0℃)攪拌溶液に塩化ホスホリル(0.3mL、2.91mmol)を加え、0〜5℃で30分間攪拌した。次いで、この反応混合物に3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩(300mg、0.97mmol)を加え、室温で1時間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で中和し(pH8まで)、酢酸エチル(2×25mL)で抽出した。合わせた有機層を水(25mL)、ブライン(25mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。得られた残渣をReveleris C−18逆相Graceカラムクロマトグラフィーにより、50〜55%アセトニトリル/ギ酸水溶液(0.1%)を使用して精製し、2−(2,4−ジクロロフェニル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド(60mg、0.12mmol、収率12%)をオフホワイト固体として得た。MS (ESI) m/z 496.03 [M+1]+.1H NMR (300MHz, DMSO−d6) δ 10.99 (m, 1H), 9.70 (t, J=6.3 Hz, 1H), 7.84 − 7.65 (m, 3H), 7.66 − 7.57 (d, J=8.4 Hz, 1H), 7.50 (s, 1H), 7.44 (d, J=8.0 Hz, 1H),, 5.11 (dd, J=5.1, 13.2 Hz, 1H), 4.49 (br d, J=5.5 Hz, 2H), 4.43 (s, 1H), 4.34 (s, 1H), 4.28 (s, 1H), 2.99 − 2.84 (m, 1H), 2.60 − 2.57 (m, 1H), 2.44 − 2.31 (m, 1H), 2.05 − 1.94 (m, 1H).
実施例36
N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(2−メトキシフェニル)アセトアミド
A.2−(2−メトキシフェニル)−2−オキソ酢酸エチル。ピリジン(25mL)中の1−(2−メトキシフェニル)エタノン(2.0g、13.32mmol)の攪拌溶液に二酸化セレン(3.7g、33.29mmol)を加え、100℃で16時間攪拌した。反応混合物をジクロロメタン(50mL)で希釈し、セライトパッドに通して濾過した。濾液にクロロギ酸エチル(6mL)を0℃で加え、2時間攪拌した。反応混合物を水(30mL)で希釈し、酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2−(2−メトキシフェニル)−2−オキソ酢酸エチル(2.0g、9.62mmol、収率72%)を得た。GCMS (m/z) 208.2 [M]
+.
B.2,2−ジフルオロ−2−(2−メトキシフェニル)酢酸エチル。2−(2−メトキシフェニル)−2−オキソ酢酸エチル(1.0g、4.81mmol)に三フッ化ジエチルアミノ硫黄(3mL)を0℃で加え、室温で16時間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で中和し(pH8まで)、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×25mL)、ブライン(25mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(2−メトキシフェニル)酢酸エチル(1.0g、4.35mmol、収率90%)を得た。GCMS (m/z) 230.2 [M+].
C.2,2−ジフルオロ−2−(2−メトキシフェニル)酢酸。テトラヒドロフラン:メタノール:水の混合液(30mL、1:1:1)中の2,2−ジフルオロ−2−(2−メトキシフェニル)酢酸エチル(1.0g、4.35mmol)の攪拌溶液に水酸化リチウム一水和物(913mg、21.74mmol)を加え、室温で4時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、残渣を飽和重硫酸カリウム(20mL)で中和し、酢酸エチル(2×25mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(25mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(2−メトキシフェニル)酢酸(700mg、3.46mmol、収率79%)を得た。MS (ESI) m/z 201.29 [M−1]+.
D.N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(2−メトキシフェニル)アセトアミド。ピリジン(20mL)中の2,2−ジフルオロ−2−(2−メトキシフェニル)酢酸(200mg、0.99mmol)の冷(0℃)攪拌溶液に塩化ホスホリル(454mg、0.99mmol)を滴加し、0〜5℃で1時間攪拌し、次いで、3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩(306mg、0.99mmol)を加え、室温で30分間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で中和し(pH8まで)、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。得られた残渣をReveleris C−18逆相カラムクロマトグラフィーにより、50〜55%アセトニトリル/ギ酸水溶液(0.1%)を使用して精製し、N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(2−メトキシフェニル)アセトアミド(80mg、0.17mmol、収率17%)をオフホワイト固体として得た。MS (ESI) m/z 458.15 [M+1]+.1H NMR (300MHz, DMSO−d6) δ 10.99 (s, 1H), 9.37 (t, J=5.9 Hz, 1H), 7.73 (d, J=7.7 Hz, 1H), 7.59 − 7.41 (m, 4H), 7.17 − 7.03 (m, 2H), 5.11 (dd, J=5.0, 13.0 Hz, 1H), 4.53 − 4.26 (m, 4H), 3.66 (s, 3H), 3.01 − 2.85 (m, 1H), 2.74 − 2.54 (m, 1H), 2.45 − 2.29 (m, 1H), 2.09 − 1.90 (m, 1H)
実施例37
2−(4−シクロプロピルフェニル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド
A.1−(4−シクロプロピルフェニル)エタノン。水:1,4−ジオキサン(1:10、50mL)中の1−(4−ブロモフェニル)エタノン(1g、5.02mmol)の攪拌脱気溶液にシクロプロピルボロン酸(519mg、6.02mmol)、続けて、リン酸カリウム(3.2g、15.07mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)ジクロロメタン錯体(205mg、0.25mmol)を加えた。反応混合物を10分間脱気し、100℃で8時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、セライトパッドに通して濾過した。濾液に冷水(50mL)を加え、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(100〜200シリカ)により、20%酢酸エチル/石油エーテルを使用して精製し、1−(4−シクロプロピルフェニル)エタノン(700mg、4.37mmol、収率87%)を得た。GCMS (m/z) 160.2 [M]
+.
B.2−(4−シクロプロピルフェニル)−2−オキソ酢酸エチル。ピリジン(10mL)中の1−(4−シクロプロピルフェニル)エタノン(700mg、4.37mmol)の攪拌溶液に二酸化セレン(1.2g、10.93mmol)を加え、100℃で16時間攪拌した。反応混合物をジクロロメタン(20mL)で希釈し、セライトパッドに通して濾過した。濾液にクロロギ酸エチル(2mL)を0℃で加え、室温で3時間攪拌した。反応混合物を1N塩酸で中和し(pH4まで)、酢酸エチル(2×60mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×30mL)、ブライン(30mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2−(4−シクロプロピルフェニル)−2−オキソ酢酸エチル(890mg、4.08mmol、収率93%)を得た。GCMS (m/z) 218.2 [M]+
C.2−(4−シクロプロピルフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル。2−(4−シクロプロピルフェニル)−2−オキソ酢酸エチル(890mg、4.08mmol)及び三フッ化ジエチルアミノ硫黄(3.7g、22.89mmol)の溶液を室温で16時間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で中和し(pH8まで)、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×30mL)、ブライン(30mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2−(4−シクロプロピルフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(920mg、3.83mmol、収率94%)を得た。GCMS (m/z) 240.2 [M]+
D.2−(4−シクロプロピルフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸。テトラヒドロフラン−メタノール−水(30mL、1:1:1)中の2−(4−シクロプロピルフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(920mg、3.83mmol)の攪拌溶液に水酸化リチウム一水和物(483mg、11.49mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、残渣を10%塩酸水溶液(10mL)で中和し、酢酸エチル(2×50mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2−(4−シクロプロピルフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸(750mg、3.53mmol、収率92%)を得た。GCMS (m/z) 212.1 [M]+.
E.2−(4−シクロプロピルフェニル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド。ピリジン(10mL)中の2−(4−シクロプロピルフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸(200mg、0.943mmol)の冷(0℃)攪拌溶液に塩化ホスホリル(0.4mL、2.830mmol)を加え、0〜5℃で30分間攪拌した。次いで、この反応混合物に3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩(359mg、1.16mmol)を加え、室温で1時間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で中和し(pH8まで)、酢酸エチル(2×25mL)で抽出した。合わせた有機層を水(25mL)、ブライン(25mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。得られた残渣をReveleris C−18逆相カラムクロマトグラフィーにより、40〜45%アセトニトリル/ギ酸水溶液(0.1%)を使用して精製し、2−(4−シクロプロピルフェニル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド(90mg、0.192mmol、収率20.0%)をオフホワイト固体として得た。MS (ESI) m/z 468.13 [M+1]+.1H NMR (300MHz, DMSO−d6) δ 10.99 (s, 1H), 9.58 (t, J=5.9 Hz, 1H), 7.67 (d, J=8.1 Hz, 1H), 7.44 (d, J=8.1 Hz, 2H), 7.39 − 7.31 (m, 2H), 7.21 (d, J=8.1 Hz, 2H), 5.10 (dd, J=5.1, 13.2 Hz, 1H), 4.49 − 4.21 (m, 4H), 3.00 − 2.81 (m, 1H), 2.67 − 2.56 (m, 1H), 2.45 − 2.29 (m, 1H), 2.07 − 1.92 (m, 2H), 1.04 − 0.97 (m, 2H), 0.55 − 0.77 (m, 2H).
実施例38
2−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド
A.2−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)−2−オキソ酢酸エチル。ピリジン(30mL)中の1−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)エタノン(2.0g、11.588mmol)の攪拌溶液に二酸化セレン(2.57g、23.176mmol)を加え、100℃で16時間攪拌した。反応混合物をジクロロメタン(30mL)で希釈し、セライトパッドに通して濾過した。濾液にクロロギ酸エチル(4mL)を0℃で加え、2時間攪拌した。反応混合物に水(30mL)を加え、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×20mL)、ブライン(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(100〜200シリカ)により、5〜10%酢酸エチル/石油エーテルを使用して精製し、2−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)−2−オキソ酢酸エチル(1.71g、7.434mmol、収率64%)を無色液体として得た。MS (ESI) m/z.230.1.
B.2−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル。2−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)−2−オキソ酢酸エチル(1.71g、7.434mmol)を三フッ化ジエチルアミノ硫黄(2.45mL、18.585mmol)と反応させ、室温で12時間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で中和し(pH8まで)、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×10mL)、ブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(1.0g、4.087mmol、収率55%)を無色液体として得た。MS (ESI) m/z.252.1.
C.2−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸。テトラヒドロフラン:エタノール:水の混合液(30mL、1:1:1)中の2−(4−クロロ−2−メチルフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(1.0g、4.087mmol)の冷(0℃)攪拌溶液に水酸化リチウム一水和物(0.85g、20.436mmol)を加え、室温で6時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、残渣を10%塩酸(10mL)で中和し、酢酸エチル(2×20mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸(550mg、2.455mmol、収率62%)を茶色固体として得た。MS (ESI) m/z.224.0.
D.2−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド。ピリジン中の2−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸(217mg、0.968mmol)の冷(0℃)攪拌溶液にオキシ塩化リン(0.27mL、2.906mmol)を滴加し、0〜5℃で1時間攪拌した。この反応混合物に3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩(300mg、0.968mmol)を加え、室温で30分間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で中和し(pH8まで)、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×10mL)、ブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。得られた残渣をReveleris C−18逆相カラムクロマトグラフィーにより、40〜55%アセトニトリル/ギ酸水溶液(0.1%)を使用して精製し、2−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド(59mg、0.123mmol、収率12%)をオフホワイト固体として得た。MS (ESI) m/z 480.07 [M+1]+.1H NMR (300 MHz, DMSO−d6) δ 10.99 (s, 1H), 9.74 (s, 1H), 7.69 (dd, J = 11.1, 7.8 Hz, 3H), 7.55 − 7.29 (m, 3H), 5.16−5.09 (dd, J = 5.1 Hz, 1H), 4.52 − 4.27 (m, 4H), 3.00 − 2.84 (m, 1H), 2.66−2.55 (m, 1H), 2.41−2.30 (m, 1H), 2.04−1.94 (m, 1H).
実施例39
2−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド
A.2−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−2−オキソ酢酸エチル。ピリジン(20mL)中の1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エタノン(2.0g、11.62mmol)の攪拌溶液に二酸化セレン(2.5g、23.25mmol)を加え、100℃で16時間攪拌した。反応混合物をジクロロメタン(30mL)で希釈し、セライトパッドに通して濾過した。濾液にクロロギ酸エチル(6mL)を0℃で加え、室温で3時間攪拌した。反応混合物を1N塩酸水溶液で中和し(pH4まで)、酢酸エチル(2×100mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−2−オキソ酢酸エチル(2.0g、8.69mmol、収率75%)を得た。GCMS (m/z) 230 [M]
+.
B.2−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル。2−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−2−オキソ酢酸エチル(1.0g、4.34mmol)及び三フッ化ジエチルアミノ硫黄(3.7g、22.89mmol)の溶液を室温で16時間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で中和し(pH8まで)、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×30mL)、ブライン(30mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(900mg、3.57mmol、収率82%)を得た。GCMS (m/z) 252.1 [M]+.
C.2−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸。テトラヒドロフラン:メタノール:水の混合液(20mL、1:1:1)中の2−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(800mg、3.17mmol)の攪拌溶液に水酸化リチウム一水和物(798mg、19.04mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、残渣を10%塩酸水溶液(10mL)で中和し、酢酸エチル(2×50mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸(600mg、2.67mmol、収率84%)を得た。MS (ESI) m/z 223.1 [M−1]+.
D.2−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド。ピリジン(10mL)中の2−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸(261mg、1.165mmol)の冷(0℃)攪拌溶液に塩化ホスホリル(0.3mL、2.91mmol)を加え、0〜5℃で30分間攪拌した。次いで、この反応混合物に3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩(300mg、0.97mmol)を加え、室温で1時間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で中和し(pH8まで)、酢酸エチル(2×25mL)で抽出した。合わせた有機層を水(25mL)、ブライン(25mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。得られた残渣をReveleris C−18逆相Graceカラムクロマトグラフィーにより、50〜55%アセトニトリル/ギ酸水溶液(0.1%)を使用して精製し、2−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド(50mg、0.10mmol、収率11%)をオフホワイト固体として得た。MS (ESI) m/z 480.05 [M+1]+.1H NMR (300MHz, DMSO−d6) δ 10.99 (s, 1H), 9.70 (br s, 1H), 7.81 (br t, J=7.9 Hz, 1H), 7.71 − 7.60 (m, 2H), 7.49 − 7.32 (m, 3H), 5.10 (br dd, J=5.1, 13.2 Hz, 1H), 4.49 − 4.38 (m, 3H), 4.34 − 4.25 (m, 1H), 2.99 − 2.83 (m, 1H), 2.63 − 2.56 (br s, 1H), 2.44 − 2.26 (m, 1H), 2.06 −1.94 (m, 1H).
実施例40
N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(3−フルオロ−2−メチルフェニル)アセトアミド
A.1−(3−フルオロ−2−メチルフェニル)エタノン。ベンゼン(20mL)中の3−フルオロ−2−メチルベンゾニトリル(3g、22.22mmol)の攪拌溶液にヨウ化メチルマグネシウム(9.0mL、26.64mmol、ジエチルエーテル中3M)を0℃で加え、80℃で8時間攪拌した。次いで、反応混合物を室温まで冷却し、6N塩酸(25mL)を加え、80℃に加熱して、8時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却し、酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×100mL)、ブライン(100mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、1−(3−フルオロ−2−メチルフェニル)エタノン(920mg、6.05mmol、収率27%)を得た。GCMS (m/z) 152.2 [M]
+
B.2−(3−フルオロ−2−メチルフェニル)−2−オキソ酢酸エチル。ピリジン(25mL)中の1−(3−フルオロ−2−メチルフェニル)エタノン(900mg、5.91mmol)の攪拌溶液に二酸化セレン(1.7g、14.79mmol)を加え、100℃で12時間攪拌した。反応混合物をジクロロメタン(20mL)で希釈し、セライトパッドに通して濾過した。濾液にクロロギ酸エチル(3mL)を0℃で加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を1N塩酸水溶液で中和し(pH4まで)、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2−(3−フルオロ−2−メチルフェニル)−2−オキソ酢酸エチル(1.2g、5.71mmol、96%)を得た。GCMS (m/z) 210.2 [M]+
C.2,2−ジフルオロ−2−(3−フルオロ−2−メチルフェニル)酢酸エチル。2−(3−フルオロ−2−メチルフェニル)−2−オキソ酢酸エチル(1.2g、5.71mmol)及び三フッ化ジエチルアミノ硫黄(4.3g、26.67mmol)の溶液を室温で16時間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で中和し(pH8まで)、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(3−フルオロ−2−メチルフェニル)酢酸エチル(1.0g、4.31mmol、76%)を茶色液体として得た。GCMS (m/z) 232.2 [M]+
D.2,2−ジフルオロ−2−(3−フルオロ−2−メチルフェニル)酢酸。メタノール:テトラヒドロフラン:水(1:1:1、30mL)中の2,2−ジフルオロ−2−(3−フルオロ−2−メチルフェニル)酢酸エチル(1.0g、4.31mmol)の冷(0℃)攪拌溶液に水酸化リチウム一水和物(543mg、12.93mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、残渣を10%塩酸水溶液(10mL)で中和し、酢酸エチル(2×50mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(3−フルオロ−2−メチルフェニル)酢酸(800mg、3.92mmol、収率91%)を得た。GCMS (m/z) 204.1 [M]+
E.N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(3−フルオロ−2−メチルフェニル)アセトアミド。ピリジン(10mL)中の2,2−ジフルオロ−2−(3−フルオロ−2−メチルフェニル)酢酸(200mg、0.98mmol)の冷(0℃)攪拌溶液に塩化ホスホリル(0.3mL、2.94mmol)を滴加し、0〜5℃で30分間攪拌した。次いで、この反応混合物に3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩(303mg、0.98mmol)を加え、室温で1時間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で中和し(pH8まで)、酢酸エチル(2×25mL)で抽出した。合わせた有機層を水(25mL)、ブライン(25mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。得られた残渣をReveleris C−18逆相カラムクロマトグラフィーにより、40〜45%アセトニトリル/ギ酸水溶液(0.1%)を使用して精製し、N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(3−フルオロ−2−メチルフェニル)アセトアミド(80mg、0.17mmol、収率18.0%)をオフホワイト固体として得た。MS (ESI) m/z 460.10 [M+1]+.1H NMR (300MHz, DMSO−d6) δ 10.98 (s, 1H), 9.68 (t, J=5.9 Hz, 1H), 7.70 (d, J=8.1 Hz, 1H), 7.49 − 7.31 (m, 5H), 5.10 (dd, J=4.8, 13.2 Hz, 1H), 4.52 − 4.22 (m, 4H), 3.00 − 2.82 (m, 1H), 2.67 − 2.54 (m, 1H), 2.46 − 2.30 (m, 1H), 2.21 (br s, 3H), 2.09 − 1.92 (m, 1H).
実施例41
2−(3−クロロ−2−メチルフェニル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド
A.1−(3−クロロ−2−メチルフェニル)エタノン。ベンゼン(30mL)中の3−クロロ−2−メチルベンゾニトリル(2.0g、13.245mmol)の攪拌溶液にヨウ化メチルマグネシウム(3M)ジエチルエーテル溶液(5.3mL、15.89mmol)を0℃で加え、75℃で16時間攪拌した。反応混合物を6N塩酸溶液(20mL)で0℃にて処理し、75℃で4時間攪拌した。反応混合物を水(50mL)でクエンチし、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×20mL)、ブライン(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(100〜200シリカ)により、5〜8%酢酸エチル/石油エーテルを使用して精製し、1−(4−クロロ−2−メチルフェニル)エタノン(1.4g、8.333mmol、収率63%)を無色液体として得た。GCMS (ESI) m/z.168.1.
B.2−(3−クロロ−2−メチルフェニル)−2−オキソ酢酸エチル。ピリジン(30mL)中の1−(4−クロロ−2−メチルフェニル)エタノン(1.4g、8.333mmol)の0℃攪拌溶液に二酸化セレン(1.85g、16.666mmol)を加え、100℃で16時間攪拌した。反応混合物をジクロロメタン(30mL)で希釈し、セライトパッドに通して濾過した。濾液にクロロギ酸エチル(3mL)を0℃で加え、2時間攪拌した。反応混合物を水でクエンチし、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×20mL)、ブライン(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(100〜200シリカ)により、5〜10%酢酸エチル/石油エーテルを使用して精製し、2−(3−クロロ−2−メチルフェニル)−2−オキソ酢酸エチル(1.1g、4.867mmol、収率58.5%)を無色液体として得た。GCMS (ESI) m/z.226.1.
C.2−(3−クロロ−2−メチルフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル。2−(3−クロロ−2−メチルフェニル)−2−オキソ酢酸エチル(1.1g、4.867mmol)に三フッ化ジエチルアミノ硫黄(1.6mL、12.168mmol)を加え、室温で12時間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で中和し(pH8まで)、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×10mL)、ブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2−(3−クロロ−2−メチルフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(710mg、2.862mmol、収率58%)を無色液体として得た。GCMS (ESI) m/z.248.1.
D.2−(3−クロロ−2−メチルフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸。テトラヒドロフラン:エタノール:水の混合液(30mL、1:1:1)中の2−(3−クロロ−2−メチルフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(710mg、2.862mmol)の冷(0℃)攪拌溶液に水酸化リチウム(0.6g、14.314mmol)を加え、室温で6時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、残渣を10%塩酸水溶液(10mL)で中和し、酢酸エチル(2×30mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2−(3−クロロ−2−メチルフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸(382g、1.736mmol、収率60%)を固体として得た。MS (ESI) m/z 219.17 [M−1]−.
E.2−(3−クロロ−2−メチルフェニル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド。ピリジン中の2−(3−クロロ−2−メチルフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸(213mg、0.968mmol)の冷(0℃)攪拌溶液にオキシ塩化リン(0.27mL、2.906mmol)を滴加し、0〜5℃で1時間攪拌し、次いで、3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩(300mg、0.968mmol)を加え、室温で30分間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で中和し(pH8まで)、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×10mL)、ブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。得られた残渣をReveleris C−18逆相カラムクロマトグラフィーにより、40〜55%アセトニトリル/ギ酸水溶液(0.1%)を使用して精製し、2−(3−クロロ−2−メチルフェニル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド(62mg、0.130mmol、収率13%)を白色固体として得た。MS (ESI) m/z 476.07 [M+1]+.1H NMR (300 MHz, DMSO−d6) δ 10.98 (s, 1H), 9.68 (s, 1H), 7.68 (dd, J = 15.3, 7.9 Hz, 2H), 7.55 (d, J = 7.3 Hz, 1H), 7.46 (s, 1H), 7.44 − 7.34 (m, 2H), 5.11 (dd, J = 13.3, 5.0 Hz, 1H), 4.52 − 4.27 (m, 4H), 3.00 − 2.84 (m, 1H), 2.66−2.55 (m, 1H), 2.43−2.30 (m, 4H), 2.04−1.94 (m, 1H).
実施例42
N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(4−フルオロ−2−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド
A.2,2−ジフルオロ−2−(4−フルオロ−2−(トリフルオロメチル)フェニル)酢酸エチル。ジメチルスルホキシド(5.2mL)中の4−フルオロ−1−ヨード−2−(トリフルオロメチル)ベンゼン(500mg、1.72mmol)の攪拌溶液に銅(329mg、5.17mmol)及び2−ブロモ−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(418mg、2.07mmol)を室温で加え、55℃で16時間攪拌した。反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液で中和し、酢酸エチル(3×25mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×25mL)、ブライン(25mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(4−フルオロ−2−(トリフルオロメチル)フェニル)酢酸エチル(300mg、1.05mmol、61%)を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.87 − 7.83 (m, 1H), 7.51 − 7.48 (m, 1H), 7.39 − 7.34 (m, 1H), 4.35 − 4.30 (m, 2H), 1.30 (t, J = 5.1 Hz, 3H).
B.2,2−ジフルオロ−2−(4−フルオロ−2−(トリフルオロメチル)フェニル)酢酸。テトラヒドロフラン:メタノール:水の混合液(15mL、1:1:1)中の2,2−ジフルオロ−2−(4−フルオロ−2−(トリフルオロメチル)フェニル)酢酸エチル(300mg、1.05mmol)の攪拌溶液に水酸化リチウム(132mg、3.15mmol)を加え、室温で4時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、残渣を飽和重硫酸カリウム(20mL)で中和し、酢酸エチル(2×25mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(25mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(4−フルオロ−2−(トリフルオロメチル)フェニル)酢酸(220mg、0.85mmol、収率81%)を得た。MS (ESI) m/z 257.1 [M−1]+.
C.N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(4−フルオロ−2−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド。ピリジン(20mL)中の2,2−ジフルオロ−2−(4−フルオロ−2−(トリフルオロメチル)フェニル)酢酸(200mg、0.78mmol)の冷(0℃)攪拌溶液に塩化ホスホリル(356mg、2.32mmol)を滴加し、0〜5℃で1時間攪拌し、次いで、3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩(302mg、0.78mmol)を加え、室温で30分間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で中和し(pH8まで)、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。得られた残渣をReveleris C−18逆相カラムクロマトグラフィーにより、55〜60%アセトニトリル/ギ酸水溶液(0.1%)を使用して精製し、N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(4−フルオロ−2−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド(75mg、0.17mmol、収率21%)を白色固体として得た。MS (ESI) m/z 514.07 [M+1]+.1H NMR (300MHz, DMSO−d6) δ = 10.98 (s, 1H), 9.73 − 9.62 (m, 1H), 7.96 − 7.82 (m, 2H), 7.78 − 7.67 (m, 2H), 7.49 − 7.37 (m, 2H), 5.11 (dd, J=4.8, 13.2 Hz, 1H), 4.53 − 4.26 (m, 4H), 3.00 − 2.82 (m, 1H), 2.77 − 2.54 (m, 1H), 2.44 − 2.23 (m, 1H), 2.08 − 1.93 (m, 1H)
実施例43
2−(4−クロロ−2−メチルフェニル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド
A.1−(4−クロロ−2−メチルフェニル)エタノン。ベンゼン(30mL)中の4−クロロ−2−メチルベンゾニトリル(2.0g、13.193mmol)の攪拌溶液にヨウ化メチルマグネシウム(3M)ジエチルエーテル溶液(5.27mL、15.83mmol)を0℃で加え、75℃で16時間攪拌した。反応混合物を0℃まで冷却し、6N塩酸溶液(20mL)でクエンチし、75℃で4時間、攪拌し続けた。反応混合物を水でクエンチし、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×20mL)、ブライン(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(100〜200シリカ)により、5〜10%酢酸エチル/石油エーテルを使用して精製し、1−(4−クロロ−2−メチルフェニル)エタノン(1.5g、8.928mmol、収率67%)を無色液体として得た。GCMS (ESI) m/z.168.1.
B.2−(4−クロロ−2−メチルフェニル)−2−オキソ酢酸エチル。ピリジン(30mL)中の1−(4−クロロ−2−メチルフェニル)エタノン(1.5g、8.928mmol)の攪拌溶液に二酸化セレン(2g、17.857mmol)を加え、100℃で16時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却し、ジクロロメタン(30mL)で希釈し、セライトパッドに通して濾過した。濾液にクロロギ酸エチル(3mL)を0℃で加え、2時間攪拌した。反応混合物を水でクエンチし、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×20mL)、ブライン(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(100〜200シリカ)により、5〜10%酢酸エチル/石油エーテルを使用して精製し、2−(4−クロロ−2−メチルフェニル)−2−オキソ酢酸エチル(1.1g、4.867mmol、収率54%)を無色液体として得た。MS (ESI) m/z.226.2.
C.2−(4−クロロ−2−メチルフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル。2−(4−クロロ−2−メチルフェニル)−2−オキソ酢酸エチル(1.1g、4.867mmol)に三フッ化ジエチルアミノ硫黄(1.6mL、12.168mmol)を加え、室温で12時間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で中和し(pH8まで)、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×10mL)、ブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2−(4−クロロ−2−メチルフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(692mg、2.790mmol、収率57%)を無色液体として得た。GCMS (ESI) m/z.248.1.
D.2−(4−クロロ−2−メチルフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸。テトラヒドロフラン:エタノール:水の混合液(30mL、1:1:1)中の2−(4−クロロ−2−メチルフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(692mg、2.790mmol)の冷(0℃)攪拌溶液に水酸化リチウム(585mg、13.951mmol)を加え、室温で6時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、残渣を10%塩酸水溶液(10mL)で中和し、酢酸エチル(2×20mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2−(4−クロロ−2−メチルフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸(446g、2.027mmol、収率72%)を茶色液体として得た。MS (ESI) m/z 219.29 [M−1]−.
E.2−(4−クロロ−2−メチルフェニル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド ピリジン中の2−(4−クロロ−2−メチルフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸(213mg、0.968mmol)の冷(0℃)攪拌溶液にオキシ塩化リン(0.27mL、2.906mmol)を滴加し、0〜5℃で1時間攪拌し、次いで、3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩(300mg、0.968mmol)を加え、室温で30分間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で中和し(pH8まで)、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×10mL)、ブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。得られた残渣をReveleris C−18逆相カラムクロマトグラフィーにより、40〜60%アセトニトリル/ギ酸水溶液(0.1%)を使用して精製し、2−(4−クロロ−2−メチルフェニル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド(90mg、0.189mmol、収率19.5%)をオフホワイト固体として得た。MS (ESI) m/z 476.09 [M+1]+.1H NMR (300 MHz, DMSO−d6) δ 10.99 (s, 1H), 9.65 (t, J = 5.9 Hz, 1H), 7.70 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.54 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.50 − 7.31 (m, 4H), 5.11 (dd, J = 13.2, 5.1 Hz, 1H), 4.52 − 4.25 (m, 4H), 3.00 − 2.85 (m, 1H), 2.65−2.55 (m, 1H), 2.45−2.31 (m, 4H), 2.08 − 1.94 (m, 1H).
実施例44
N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(4−フルオロ−2−メチルフェニル)アセトアミド
A.1−(4−フルオロ−2−メチルフェニル)エタノン。ベンゼン(30mL)中の4−フルオロ−2−メチルベンゾニトリル(2.0g、14.803mmol)の攪拌溶液にヨウ化メチルマグネシウム(3M)ジエチルエーテル溶液(5.92mL、17.764mmol)を0℃で加え、75℃で16時間攪拌した。反応混合物を0℃まで冷却し、6N塩酸溶液(20mL)でクエンチし、75℃で4時間、攪拌し続けた。反応混合物を水でクエンチし、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×20mL)、ブライン(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(100〜200シリカ)により、5〜10%酢酸エチル/石油エーテルを使用して精製し、1−(4−フルオロ−2−メチルフェニル)エタノン(1.6g、10.526mmol、収率71%)を無色液体として得た。GCMS (ESI) m/z.152.2.
B.2−(4−フルオロ−2−メチルフェニル)−2−オキソ酢酸エチル。ピリジン(30mL)中の1−(4−フルオロ−2−メチルフェニル)エタノン(1.6g、10.526mmol)の攪拌溶液に二酸化セレン(2.3g、21.052mmol)を加え、100℃で16時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却し、ジクロロメタン(30mL)で希釈し、セライトパッドに通して濾過した。濾液にクロロギ酸エチル(3.2mL)を0℃で加え、2時間攪拌した。反応混合物を水でクエンチし、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×20mL)、ブライン(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(100〜200シリカ)により、5〜10%酢酸エチル/石油エーテルを使用して精製し、2−(4−フルオロ−2−メチルフェニル)−2−オキソ酢酸エチル(1.37g、6.523mmol、収率62%)を無色液体として得た。GCMS (ESI) m/z.210.1.
C.2,2−ジフルオロ−2−(4−フルオロ−2−メチルフェニル)酢酸エチル。2−(4−クロロ−2−メチルフェニル)−2−オキソ酢酸エチル(1.37g、6.523mmol)に三フッ化ジエチルアミノ硫黄(2.1mL、16.307mmol)を加え、室温で12時間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で中和し(pH8まで)、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×20mL)、ブライン(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(4−フルオロ−2−メチルフェニル)酢酸エチル(860mg、3.706mmol、収率57%)を無色液体として得た。GCMS (ESI) m/z.232.2.
D.2,2−ジフルオロ−2−(4−フルオロ−2−メチルフェニル)酢酸。テトラヒドロフラン:エタノール:水の混合液(30mL、1:1:1)中の2−(4−クロロ−2−メチルフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(860mg、3.706mmol)の冷(0℃)攪拌溶液に水酸化リチウム一水和物(933mg、22.241mmol)を加え、室温で6時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、残渣を10%塩酸水溶液(10mL)で中和し、酢酸エチル(2×20mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(4−フルオロ−2−メチルフェニル)酢酸(684g、2.948mmol、収率72%)を茶色液体として得た。LCMS (ESI) m/z 203.37 [M−1]−ve.
E.N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(4−フルオロ−2−メチルフェニル)アセトアミド。ピリジン中の2,2−ジフルオロ−2−(4−フルオロ−2−メチルフェニル)酢酸(197mg、0.968mmol)の冷(0℃)攪拌溶液にオキシ塩化リン(0.27mL、2.906mmol)を滴加し、0〜5℃で1時間攪拌した。次いで、この反応混合物に3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩(300mg、0.968mmol)を加え、室温で30分間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で中和し(pH8まで)、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×10mL)、ブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。得られた残渣をReveleris C−18逆相カラムクロマトグラフィーにより、50〜60%アセトニトリル/ギ酸水溶液(0.1%)を使用して精製し、N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(4−フルオロ−2−メチルフェニル)アセトアミド(79mg、0.172mmol、収率18%)をオフホワイト固体として得た。MS (ESI) m/z 460.10 [M+1]+.1H NMR (300 MHz, DMSO−d6) δ 10.99 (s, 1H), 9.63 (t, J = 6.0 Hz, 1H), 7.70 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.56 (dd, J = 8.7, 5.8 Hz, 1H), 7.46 (s, 1H), 7.40 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.25 − 7.11 (m, 2H), 5.11 (dd, J = 13.3, 5.0 Hz, 1H), 4.50 − 4.27 (m, 4H), 2.98−2.86 (m, 1H), 2.68 − 2.55 (m, 1H), 2.46−2.28 (m, 4H), 2.08−1.94 (m, 1H).
実施例45
2−(4−クロロ−2−(トリフルオロメチル)フェニル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド
A.2−(4−クロロ−2−(トリフルオロメチル)フェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル。ジメチルスルホキシド(15mL)中の4−クロロ−1−ヨード−2−(トリフルオロメチル)ベンゼン(1.0g、3.26mmol)の攪拌溶液に銅(539mg、8.48mmol)及び2−ブロモ−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(994mg、4.89mmol)を室温で加え、55℃で16時間攪拌した。反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液で中和し、酢酸エチル(2×100mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×100mL)、ブライン(100mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2−(4−クロロ−2−(トリフルオロメチル)フェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(900mg、2.98mmol、91%)を得た。GCMS (m/z) 302.0 [M]
+.
B.2−(4−クロロ−2−(トリフルオロメチル)フェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸。テトラヒドロフラン:メタノール:水(15mL、1:1:1)中の2−(4−クロロ−2−(トリフルオロメチル)フェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(900mg、2.98mmol)の攪拌溶液に水酸化リチウム(375mg、8.94mmol)を加え、室温で4時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、残渣を飽和硫酸水素カリウム(20mL)で中和し、酢酸エチル(2×100mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(100mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2−(4−クロロ−2−(トリフルオロメチル)フェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸(700mg、2.55mmol、収率86%)を得た。GCMS (m/z) 274.1 [M]+.
C.2−(4−クロロ−2−(トリフルオロメチル)フェニル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド。ピリジン(10mL)中の2−(4−クロロ−2−(トリフルオロメチル)フェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸(200mg、0.72mmol)の冷(0℃)攪拌溶液に塩化ホスホリル(336mg、2.18mmol)を滴加し、0〜5℃で1時間攪拌し、次いで、3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩(226mg、0.72mmol)を加え、室温で1時間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で中和し(pH8まで)、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。得られた残渣をReveleris C−18逆相カラムクロマトグラフィーにより、80〜90%アセトニトリル/ギ酸水溶液(0.1%)を使用して精製し、2−(4−クロロ−2−(トリフルオロメチル)フェニル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド(80mg、0.11mmol,収率21%)をオフホワイト固体として得た。LCMS (ESI) m/z 530.05 [M+1]+.1H NMR (300MHz, DMSO−d6) δ 10.98 (s, 1H), 9.70 (br t, J=5.9 Hz, 1H), 8.03 (s, 1H), 7.97 (br d, J=8.4 Hz, 1H), 7.85 (d, J=9 Hz, 1H), 7.70 (d, J=7.7 Hz, 1H), 7.47 (s, 1H), 7.41 (br d, J=7.7 Hz, 1H), 5.11 (br dd, J=4.8, 13.2 Hz, 1H), 4.53 − 4.25 (m, 4H), 3.01 − 2.82 (m, 1H), 2.67 − 2.54 (m, 1H), 2.48 − 2.30 (m, 1H), 2.08 − 1.94 (m, 1H)
実施例46
2−シクロヘキシル−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド
A.2−シクロヘキシル−2,2−ジフルオロ酢酸エチル。エチル−2−シクロヘキシル−2−オキソアセテート(1g、5.43mmol)を三フッ化ジエチルアミノ硫黄(2.5mL)に0℃で加え、室温で16時間攪拌した。反応混合物を重炭酸ナトリウム水溶液でクエンチし、酢酸エチル(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、溶媒を蒸発させた。得られた粗製物をカラムクロマトグラフィー(100〜200シリカゲル、10%酢酸エチル/石油エーテル)により精製して、2−シクロヘキシル−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(900mg、4.36mmol、収率80%)を無色液体として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl
3) 4.32 (q, J = 6.9 Hz, 2H), 2.06 − 2.04 (m, 1H), 1.80 − 1.60 (m, 6H), 1.37 − 1.30 (m, 4H), 1.26 − 1.19 (m, 3H).
B.2−シクロヘキシル−2,2−ジフルオロ酢酸。テトラヒドロフラン:エタノール:水の混合液(15mL、1:1:1)中の2−シクロヘキシル−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(900mg、4.36mmol)の攪拌溶液に水酸化リチウム一水和物(550mg、13.10mmol)を加え、室温で16時間攪拌した。揮発性物質を減圧下で蒸発させ、得られた残渣を水(15mL)中に溶解させ、酢酸エチル(2×15mL)で洗浄した。水層を1N塩酸塩水溶液で酸性化し、酢酸エチル(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、溶媒を蒸発させて、2−シクロヘキシル−2,2−ジフルオロ酢酸(550mg、3.08mmol、収率70%)を半固体化合物として得た。MS (ESI) m/z 178 [M]+.
C.2−シクロヘキシル−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド。ピリジン(6mL)中の2−シクロヘキシル−2,2−ジフルオロ酢酸(207mg、1.16mmol)の氷***液にオキシ塩化リン(0.27mL、2.9mmol)を滴加し、0〜5℃で1時間攪拌した。次いで、反応混合物を3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩(300mg、0.97mmol)で処理し、室温で2時間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で塩基性化し、酢酸エチル(3×15mL)で抽出した。合わせた有機層を水(15mL)、ブライン(15mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、溶媒を蒸発させた。得られた残渣をReveleris C−18逆相カラムクロマトグラフィー(50〜55%アセトニトリル/0.1%ギ酸水溶液)により精製して、2−シクロヘキシル−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド(53mg、0.122mmol、収率12%)を白色固体として得た。MS (ESI) m/z 434.07 [M+1]+.1H NMR (300 MHz, DMSO−d6) δ 10.99 (s, 1H), 9.35 (t, J = 6.0Hz,1H), 7.70 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.47 (s, 1H), 7.41 (d, J = 7.8 Hz, 1H ), 5.11 (dd, J = 13.2, 5.4Hz, 1H), 4.45 (d, J = 16.8 Hz, 1H), 4.44 (d, J = 6.6 Hz, 2H), 4.31 (d, J = 17.7 Hz, 1H), 2.93 − 2.85 (m, 1H), 2.63 − 2.56 (m, 1H), 2.45 − 2.36 (m, 1H), 2.10 − 1.97 (m, 2H), 1.74 − 1.64 (m, 5H), 1.23 − 1.08 (m, 5H).
実施例47
2−(4−クロロ−2−(トリフルオロメトキシ)フェニル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド
A.4−クロロ−1−ヨード−2−(トリフルオロメトキシ)ベンゼン。66%硫酸水溶液(10mL)中の4−クロロ−2−(トリフルオロメトキシ)アニリン(2g、10.025mmol)の溶液に、水(2mL)中の亜硝酸ナトリウム(760mg、11.027mmol)の溶液を0℃で加え、0℃で20分間攪拌した。次いで、水(1mL)中の尿素(90mg、1.5mmol)の溶液を0℃で加え、同温度で10分間攪拌した。次いで、水(5mL)中のヨウ化カリウム(3.49g、21.052mmol)の溶液を0℃で加え、50℃で2時間攪拌した。反応混合物に酢酸エチル(300mL)を加え、水(2×100mL)、ブライン(100mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。得られた残渣をシリカゲル(100〜200)クロマトグラフィーにより、溶離液にペンタンを使用して精製し、4−クロロ−1−ヨード−2−(トリフルオロメトキシ)ベンゼン(2.1g、6.52mmol、収率69%)を無色のシロップとして得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ (ppm) 7.79 (d, J=8.8 Hz, 1H), 7.32 − 7.26 (m, 1H), 7.05 (dd, J=2.4, 8.3 Hz, 1H).
B.2−(4−クロロ−2−(トリフルオロメトキシ)フェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル。ジメチルスルホキシド(10mL)中の4−フルオロ−1−ヨード−2−(トリフルオロメチル)ベンゼン(2.1g、6.525mmol)の攪拌溶液に銅粉末(1.03g、16.31mmol)及び2−ブロモ−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(1.25mL、9.78mmol)を室温で加え、60℃で16時間攪拌した。反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液で中和し、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×50mL)、ブライン(25mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。得られた残渣をシリカゲル(100〜200)クロマトグラフィーにより、溶離液に5%ジエチルエーテル/ペンタンを使用して精製し、2−(4−クロロ−2−(トリフルオロメトキシ)フェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(1.8g、5.66mmol、87%)を得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ (ppm) 7.70 (d, J=8.4 Hz, 1H), 7.44 − 7.32 (m, 2H), 4.34 (q, J=7.3 Hz, 2H), 1.32 (t, J=7.1 Hz, 3H).
C.2−(4−クロロ−2−(トリフルオロメトキシ)フェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸。テトラヒドロフラン:メタノール:水の混合液(15mL、1:1:1)中の2−(4−クロロ−2−(トリフルオロメトキシ)フェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸(1.8g、6.14mmol)の攪拌溶液に水酸化リチウム一水和物(774mg、18.42mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、残渣を飽和重硫酸カリウム(20mL)で中和し、酢酸エチル(2×50mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(25mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2−(4−クロロ−2−(トリフルオロメトキシ)フェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸(1.2g、4.137mmol、収率73%)を得た。MS (ESI) m/z 289.14 [M−1]+.
D.2−(4−クロロ−2−(トリフルオロメトキシ)フェニル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド。N,N−ジメチルホルムアミド(10mL)中の3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩(300mg、0.97mmol)及び2−(4−クロロ−2−(トリフルオロメトキシ)フェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸(280mg、0.97mmol)の冷(0℃)攪拌溶液にN,N−ジイソプロピルエチルアミン(375mg、2.91mmol)、続けて、1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム3−オキシドヘキサフルオロホスフェート(480mg、1.26mmol)を加え、室温で16時間、攪拌し続けた。反応混合物を水(100mL)で希釈し、得られた固体を濾過し、ジエチルエーテル(20mL)で洗浄し、乾燥させ、シリカゲルクロマトグラフィー(3%メタノール/クロロホルム)を使用して精製し、2−(4−クロロ−2−(トリフルオロメトキシ)フェニル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド(70mg、0.128mmol、収率13%)を白色固体として得た。MS (ESI) m/z 545.97 (M+1) +.1H NMR (300 MHz, DMSO−d6) δ (ppm) 10.95 (br s, 1H), 9.72 (br t, J=5.7 Hz, 1H), 7.79 (d, J=9.2 Hz, 1H), 7.71 − 7.61 (m, 3H), 7.46 (s, 1H), 7.41 (d, J=8.1 Hz, 1H), 5.10 (br dd, J=5.1, 13.2 Hz, 1H), 4.50 − 4.25 (m, 4H), 2.99 − 2.80 (m, 1H), 2.68 − 2.53 (m, 1H), 2.47 − 2.30 (m, 2H), 2.04 − 1.92 (m, 1H).
実施例48
N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(3−(2−メトキシエトキシ)フェニル)アセトアミド
A.1−ヨード−3−(2−メトキシエトキシ)ベンゼン。N,N−ジメチルホルムアミド(20mL)中の3−ヨードフェノール(2g、9.09mmol)の攪拌溶液に炭酸カリウム(3.13g、22.72mmol)、続けて、1−ブロモ−2−メトキシエタン(1.51g、10.90mmol)を室温で加え、70℃で16時間攪拌した。反応混合物を氷水(30mL)でクエンチし、酢酸エチル(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層を水(20mL)、ブライン(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。得られた粗製物をカラムクロマトグラフィー(100〜200シリカゲル)により、溶離液に15%酢酸エチル/石油エーテルを使用して精製し、1−ヨード−3−(2−メトキシエトキシ)ベンゼン(1.3g、4.69mmol、収率52%)を無色液体として得た。MS (ESI) m/z 279.04 [M+1]
+.
B.2,2−ジフルオロ−2−(3−(2−メトキシエトキシ)フェニル)酢酸エチル。ジメチルスルホキシド(15mL)中の1−ヨード−3−(2−メトキシエトキシ)ベンゼン(1g、3.6mmol)の攪拌溶液に2−ブロモ−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(0.69mL、5.41mmol)及び銅(0.59g、9.36mmol)を0℃で加え、60℃で5時間攪拌した。反応混合物を氷水でクエンチして、セライトパッドに通して濾過し、濾液を酢酸エチル(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層を水(15mL)、ブライン(15mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(3−(2−メトキシエトキシ)フェニル)酢酸エチル(0.60g、2.19mmol、61%)を茶色液体として得た。MS (ESI) m/z 274.1 [M]+.
C.2,2−ジフルオロ−2−(3−(2−メトキシエトキシ)フェニル)酢酸。メタノール:テトラヒドロフラン:水の混合液(15mL、1:1:1)中の2,2−ジフルオロ−2−(3−(2−メトキシエトキシ)フェニル)酢酸エチル(800mg、2.93mmol)の冷(0℃)攪拌溶液に水酸化リチウム一水和物(370mg、8.79mmol)を加え、室温で5時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、得られた粗製物を水(10mL)で希釈し、酢酸エチル(2×10mL)で洗浄した。水層を2N塩酸水溶液(10mL)で酸性化し、酢酸エチル(3×15mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(15mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(3−(2−メトキシエトキシ)フェニル)酢酸(600mg、3.47mmol、収率83%)を茶色半固体として得た。1H NMR (300 MHz, DMSO−d6) δ 7.37 − 7.33 (m, 1H), 7.22 − 7.15 (m, 2H), 7.05 − 7.03 (m, 1H), 4.84 (brs, 1H), 4.14 (s, 3H), 3.86 − 3.77 (m, 4H).
D.N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(3−(2−メトキシエトキシ)フェニル)アセトアミド。ピリジン(3mL)中の2,2−ジフルオロ−2−(3−(2−メトキシエトキシ)フェニル)酢酸(285mg、1.16mmol)の冷(0℃)攪拌溶液に塩化ホスホリル(0.27mL、2.91mmol)を滴加し、0〜5℃で1時間攪拌し、次いで、3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩(300mg、0.97mmol)を加え、室温で30分間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で塩基性化し(pH8まで)、酢酸エチル(3×15mL)で抽出した。合わせた有機層を水(15mL)、ブライン(15mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。得られた残渣をReveleris C−18逆相カラムクロマトグラフィーにより、50〜55%アセトニトリル/ギ酸水溶液(0.1%)を使用して精製し、N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(3−(2−メトキシエトキシ)フェニル)アセトアミド(48mg、0.09mmol、収率9%)をオフホワイト固体として得た。MS (ESI) m/z 501.96 [M+1]+.1H NMR (300 MHz, DMSO−d6) δ 10.98 (s, 1H), 9.54 (t, J = 5.8 Hz, 1H), 7.67 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.47 − 7.35 (m, 3H), 7.16 − 7.11 (m, 3H), 5.12 (dd, J = 13.2, 5.1 Hz, 1H), 4.45 − 4.27 (m, 4H), 4.11 (t, J = 4.2 Hz, 2H), 3.65 (t, J = 4.5 Hz, 2H), 3.30 (s, 3H), 2.91 − 2.80 (m, 1H), 2.63 − 2.57 (m, 1H), 2.44 − 2.36 (m, 1H), 2.08 − 2.05 (m, 1H).
実施例49
N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(3−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル)アセトアミド
A.(2−ブロモエトキシ)(tert−ブチル)ジメチルシラン。ジクロロメタン(100mL)中の2−ブロモエタノール(10g、80mmol)の攪拌溶液にtert−ブチルクロロジメチルシラン(14.5g、96.77mmol)及びイミダゾール(10g、161.2mmol)を0℃で加え、室温で12時間攪拌した。反応混合物を重炭酸ナトリウム水溶液(40mL)でクエンチし、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(40mL)、ブライン(40mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、(2−ブロモエトキシ)(tert−ブチル)ジメチルシラン(8g、33.61mmol、収率42%)を無色液体として得た。
B.tert−ブチル(2−(3−ヨードフェノキシ)エトキシ)ジメチルシラン。N,N−ジメチルホルムアミド(20mL)中の(2−ブロモエトキシ)(tert−ブチル)ジメチルシラン(5.19g、21.8mmol)の攪拌溶液に炭酸カリウム(6.27g、45.45mmol)、ヨウ化テトラブチルアンモニウム(1.34g、3.63mmol)、続けて、3−ヨードフェノール(4g、18.18mmol)を室温で加え、70℃で16時間攪拌した。反応混合物を氷水(20mL)でクエンチし、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(40mL)、ブライン(40mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。得られた粗製物をカラムクロマトグラフィー(100〜200シリカゲル、15%酢酸エチル/石油エーテル)により精製して、tert−ブチル(2−(3−ヨードフェノキシ)エトキシ)ジメチルシラン(3.5g、9.25mmol、収率43%)を無色液体として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.28 − 7.26 (m, 2H), 6.98 (t, J = 8.4 Hz, 1H), 6.89 − 6.86 (m, 1H), 4.02 − 3.94 (m, 4H), 0.90 (s, 9H), 0.07 (s, 6H).
C.2,2−ジフルオロ−2−(3−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル)酢酸メチル。ジメチルスルホキシド(20mL)中のtert−ブチル(2−(3−ヨードフェノキシ)エトキシ)ジメチルシラン(1g、2.64mmol)の攪拌溶液に2−ブロモ−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(0.8g、3.97mmol)及び銅(0.43g、6.87mmol)を0℃で加え、60℃で5時間攪拌した。反応混合物を氷水でクエンチし、セライトパッドに通して濾過した。濾液を酢酸エチル(3×20mL)で抽出し、合わせた有機層を水(15mL)、ブライン(15mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(3−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル)酢酸メチル(0.2g、0.77mmol、29%)を茶色液体として得た。MS (ESI) m/z 260.2 [M]+.
D.2,2−ジフルオロ−2−(3−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル)酢酸。メタノール:テトラヒドロフラン:水の混合液(15mL、1:1:1)中の2,2−ジフルオロ−2−(3−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル)酢酸メチル(200mg、0.77mmol)の氷***液に水酸化リチウム一水和物(97mg、2.31mmol)を加え、室温で5時間攪拌した。揮発性物質を減圧下で除去し、得られた残渣を水(6mL)で希釈し、酢酸エチル(2×5mL)で洗浄した。水層を2N塩酸水溶液(5mL)で酸性化し、酢酸エチル(3×5mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(5mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(3−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル)酢酸(150mg、0.65mmol、収率84%)を茶色半固体として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.49 − 7.43 (m, 1H), 7.19 − 7.05 (m, 3H), 4.05 − 3.99 (m, 2H), 3.85 (brs, 1H), 3.73 − 3.70 (m, 2H).
E.N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(3−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル)アセトアミド。N,N−ジメチルホルムアミド(10mL)中の3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩(300mg、0.97mmol)及び2,2−ジフルオロ−2−(3−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル)酢酸(225mg、0.97mmol)の氷***液にN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.52mL、2.91mmol)、続けて、1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム3−オキシドヘキサフルオロホスフェート(479mg、1.26mmol)を加え、室温で4時間攪拌した。反応混合物を氷水(15mL)で希釈し、酢酸エチル(3×15mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(15mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮し、得られた粗製物をReveleris C−18逆相カラム(50%アセトニトリル/0.1%ギ酸水溶液)により精製して、N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(3−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル)アセトアミド(61mg、0.16mmol、収率16%)をオフホワイト固体として得た。MS (ESI) m/z 488.08 [M+1]+.1H NMR (300 MHz, DMSO−d6) δ 10.99 (s, 1H), 9.56 (s, 1H), 7.67 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.47 − 7.35 (m, 3H), 7.15 − 7.12 (m, 3H), 5.10 (dd, J = 12.6, 4.5 Hz, 1H), 4.88 (t, J = 5.7 Hz, 1H), 4.45 − 4.27 (m, 4H), 4.11 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 3.71 (q, J = 4.8 Hz, 2H), 2.91 − 2.87 (m, 1H), 2.62 − 2.56 (m, 1H), 2.41 − 2.35 (m, 1H), 2.02 − 1.97 (m, 1H).
実施例50
N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(4−(2−メトキシエトキシ)フェニル)アセトアミド
A.1−ヨード−4−(2−メトキシエトキシ)ベンゼン。N,N−ジメチルホルムアミド(25mL)中の4−ヨードフェノール(2g、9.09mmol)の攪拌溶液に1−ブロモ−2−メトキシエタン(1.5g、10.90mmol)、ヨウ化テトラブチルアンモニウム(670mg,1.818mmol)及び炭酸カリウム(3.13g、22.72mmol)を室温で加え、70℃で16時間攪拌した。反応混合物を氷冷水(40mL)でクエンチし、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×10mL)、ブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、1−ヨード−4−(2−メトキシエトキシ)ベンゼン(600mg、2.15mmol、収率24%)を無色液体として得た。MS (ESI) m/z 277.9 [M+1]
+.
B.2,2−ジフルオロ−2−(4−(2−メトキシエトキシ)フェニル)酢酸エチル。ジメチルスルホキシド(5mL)中の1−ヨード−4−(2−メトキシエトキシ)ベンゼン(500mg,1.798mmol)の攪拌溶液に2−ブロモ−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(0.34mL、2.69mmol)、銅(297mg、4.67mmol)を反応させ、50℃で12時間攪拌した。反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液で中和し、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×10mL)、ブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(4−(2−メトキシエトキシ)フェニル)酢酸エチル(120mg、0.437mmol、24%)を茶色液体として得た。GCMS (m/z) 274 [M]+
C.2,2−ジフルオロ−2−(4−(2−メトキシエトキシ)フェニル)酢酸。エタノール/テトラヒドロフラン/水の混合液(15mL、1:1:1)中の2,2−ジフルオロ−2−(4−(2−メトキシエトキシ)フェニル)酢酸エチルエチル(1g、3.64mmol)の冷(0℃)攪拌溶液に水酸化リチウム一水和物(460mg、10.94mmol)を加え、室温で12時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、残渣を10%塩酸水溶液(10mL)で中和し、酢酸エチル(2×20mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(4−(2−メトキシエトキシ)フェニル)酢酸(600mg、2.43mmol、収率66%)を茶色半固体として得た。粗製化合物を更に精製することなく、次の工程に使用した。
D.N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル)アセトアミド。ピリジン中の2,2−ジフルオロ−2−(4−(2−メトキシエトキシ)フェニル)酢酸(573mg、2.33mmol)の冷(0℃)攪拌溶液にオキシ塩化リン(0.54mL、5.82mmol)を滴加し、0〜5℃で1時間攪拌し、次いで、3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩(600mg、1.94mmol)を加え、室温で30分間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で中和し(pH8まで)、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×20mL)、ブライン(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。得られた残渣をReveleris C−18逆相カラムクロマトグラフィーにより、40〜55%アセトニトリル/ギ酸水溶液(0.1%)を使用して精製し、N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(4−(2−メトキシエトキシ)フェニル)アセトアミド(40mg、0.079mmol、収率4%)を白色固体として得た。MS (ESI) m/z 502.08 [M+1]+.1H NMR (300MHz , DMSO−d6): δ 10.98 (s, 1H), 9.57 (br t, J=6.1 Hz, 1H), 7.68 (d, J=7.7 Hz, 1H), 7.50 (d, J=8.8 Hz, 2H), 7.42−7.32 (m, 2H), 7.07 (d, J=8.8 Hz, 2H), 5.10 (dd, J=13.2, 5.1 Hz, 1H), 4.44 −4.25 (m, 4H), 4.20−4.10 (m, 2H), 3.78−3.60 (m, 2H), 3.25 (s, 3H), 3.00−2.83 (m, 1H), 2.66−2.56 (m, 1H), 2.45−2.32 (m, 1H), 2.05−1.94 (m, 1H).
実施例51
N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(3−(2−ヒドロキシエチル)フェニル)アセトアミド
A.2−(3−ヨードフェニル)エタノール:テトラヒドロフラン(20mL)中の2−(3−ヨードフェニル)酢酸(1g、3.81mmol)の攪拌溶液にボランジメチルスルフィド錯体(1mL、11.45mmol)を0℃で加え、室温で16時間攪拌した。反応混合物を4N塩酸塩酸(15mL)でクエンチし、酢酸エチル(3×15mL)で抽出した。合わせた有機層を水(15mL)、ブライン(15mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、2−(3−ヨードフェニル)エタノール(0.9g、3.63mmol、収率95%)を無色液体として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO−d
6) δ 7.61 (s, 1H), 7.55 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.25 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.08 (dd, J = 7.8, 7.5 Hz, 1H), 3.59 (t, J = 6.6 Hz, 2H), 2.67 (t, J = 6.0 Hz, 2H).
B.酢酸3−ヨードフェネチル。ピリジン(15mL)中の2−(3−ヨードフェニル)エタノール(900mg、3.62mmol)の攪拌溶液に無水酢酸(1.11g、10.88mmol)を0℃で加え、80℃で2時間攪拌した。反応混合物を1N塩酸塩水溶液(10mL)で室温にてクエンチし、酢酸エチル(3×15mL)で抽出した。合わせた有機層を水(15mL)、ブライン(15mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、酢酸3−ヨードフェネチル(700mg、2.41mmol、収率66%)を無色液体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 7.66 (s, 1H), 7.59 (d, J = 5.7 Hz, 1H), 7.28 (d, J = 6.5 Hz, 1H), 7.11 (dd, J = 8.0 Hz, 7.8 Hz, 1H), 4.20 (t, J = 6.8 Hz, 2H), 2.85 (t, J = 6.8 Hz, 2H), 1.97 (s, 3H).
C.2−(3−(2−アセトキシエチル)フェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル。ジメチルスルホキシド(20mL)中の酢酸3−ヨードフェネチル(1g、3.46mmol)の攪拌溶液に2−ブロモ−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(1.05g、5.19mmol)、続けて、銅粉末(0.57g、8.99mmol)を室温で加え、50℃で16時間攪拌した。反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液で中和し、酢酸エチル(3×15mL)で抽出した。合わせた有機層を水(15mL)、ブライン(15mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2−(3−(2−アセトキシエチル)フェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(550mg、1.92mmol、55%)を茶色液体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 7.49 − 7.46 (m, 2H), 7.41 − 7.34 (m, 2H), 4.31 − 4.27 (m, 4H), 2.98 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 2.03 (s, 3H), 1.31 (t, J = 6.8 Hz, 3H).
D.2,2−ジフルオロ−2−(3−(2−ヒドロキシエチル)フェニル)酢酸。エタノール/テトラヒドロフラン/水の混合液(15mL、1:1:1)中の2−(3−(2−アセトキシエチル)フェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(0.8g、2.77mmol)の氷***液に水酸化リチウム一水和物(349mg、8.3mmol)を加え、室温で16時間攪拌した。揮発性物質を除去し、残渣を水(10mL)で希釈し、酢酸エチル(2×10mL)で洗浄した。水層を2N塩酸水溶液(10mL)で酸性化し、酢酸エチル(3×15mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(15mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(3−(2−ヒドロキシエチル)フェニル)酢酸(450mg、2.08mmol、収率75%)を茶色半固体として得た。1H NMR (300 MHz, DMSO−d6) δ 7.56 − 7.39 (m, 4H), 3.62 (t, J = 6.6 Hz, 2H), 2.78 (t, J = 6.6 Hz, 2H), 1.91 (s, 1H).
E.N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(3−(2−ヒドロキシエチル)フェニル)アセトアミド。N,N−ジメチルホルムアミド(10mL)中の3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩(300mg、0.97mmol)及び2,2−ジフルオロ−2−(3−(2−ヒドロキシエチル)フェニル)酢酸(209mg、0.97mmol)の氷***液にN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.52mL、2.91mmol)、続けて、1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム3−オキシドヘキサフルオロホスフェート(479mg、1.26mmol)を加え、室温で16時間攪拌した。反応混合物を水(15mL)で希釈し、酢酸エチル(3×15mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(15mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。得られた粗生成物をReveleris C−18逆相カラム(50%アセトニトリル/0.1%ギ酸水溶液)により精製して、N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(3−(2−ヒドロキシエチル)フェニル)アセトアミド(50mg、0.10mmol、収率11%)をオフホワイト固体として得た。MS (ESI) m/z 472.11 [M+1]+.1H NMR (300 MHz, DMSO−d6) δ 10.98 (s, 1H), 9.61 (t, J = 6.3 Hz, 1H), 7.67 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.43 − 7.41 (m, 5H), 7.36 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 6.67 (t, J = 5.1 Hz, 1H), 5.10 (dd, J = 13.8, 5.1 Hz, 1H), 4.45 (d, J = 6.0 Hz, 2H), 4.43 (t, J = 15.3 Hz, 1H), 4.28 (d, J = 17.7 Hz, 1H), 3.61 (q, J = 5.1 Hz, 2H), 2.96 − 2.83 (m, 1H), 2.75 (t, J = 6.9 Hz, 2H), 2.67 − 2.54 (m, 1H), 2.46 − 2.30 (m, 1H), 2.04 − 1.92 (m, 1H).
実施例52
2−(3−(ジメチルアミノ)フェニル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド
A.3−ヨード−N,N−ジメチルアニリン。エタノール(10mL)中の3−ヨードアニリン(300mg、1.36mmol)の攪拌溶液にホルムアルデヒド(82mg、2.73mmol)、モレキュラーシーブ(1g)及び酢酸(2mL)を0℃で加え、室温で8時間攪拌した。反応混合物を0℃に冷却し、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(200g、2.73mmol)で処理し、室温で16時間攪拌した。反応混合物をセライトパッドに通して濾過し、濾液を水(10mL)で希釈し、重炭酸ナトリウム水溶液で塩基性化し、酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層を水(10mL)及びブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、粗製化合物を得た。得られた粗製物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(30%酢酸エチル/石油エーテル)により精製して、3−ヨード−N,N−ジメチルアニリン(210mg、0.85mmol、収率74%)を液体として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl
3) δ 7.03 − 6.89 (m, 3H), 6.67 − 6.64 (m, 1H), 2.92 (s, 6H).
B.2−(3−(ジメチルアミノ)フェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル。ジメチルスルホキシド(10mL)中の3−ヨード−N,N−ジメチルアニリン(250mg、1.01mmol)の攪拌溶液に2−ブロモ−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(0.19mL、1.52mmol)、続けて、銅粉末(167mg、2.63mmol)を室温で加え、55℃で5時間攪拌した。反応混合物を水で希釈して、セライトパッドに通して濾過した。濾液を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で塩基性化し、酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層を水(10mL)、ブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、2−(3−(ジメチルアミノ)フェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(80mg、6.99mmol、33%)を茶色液体として得た。MS (ESI) m/z 243.2 [M]+
C.2−(3−(ジメチルアミノ)フェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸。メタノール/テトラヒドロフラン/水の混合液(15mL、1:1:1)中の2−(3−(ジメチルアミノ)フェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(500mg、2.06mmol)の氷***液に水酸化リチウム一水和物(260mg、6.17mmol)を加え、室温で4時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、得られた残渣を水(10mL)で希釈し、酢酸エチル(2×10mL)で抽出した。水層を重硫酸カリウム水溶液(10mL)で酸性化し、酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、2−(3−(ジメチルアミノ)フェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸(400mg、1.86mmol、収率91%)を茶色半固体として得た。1H NMR (300 MHz, DMSO−d6) δ 7.64 − 7.55 (m, 3H), 7.38 − 7.32 (m, 1H), 2.56 (s, 6H).
D.2−(3−(ジメチルアミノ)フェニル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド。N,N−ジメチルホルムアミド(10mL)中の3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩(300mg、0.97mmol)及び2−(3−(ジメチルアミノ)フェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸(208mg、0.97mmol)の氷***液にN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.52mL、2.91mmol)、続けて、1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム3−オキシドヘキサフルオロホスフェート(479mg、1.26mmol)を加え、室温で16時間攪拌した。反応混合物を水(15mL)で希釈し、酢酸エチル(3×15mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(15mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。得られた粗製物をReveleris C−18逆相カラム(50%アセトニトリル/0.1%ギ酸水溶液)により精製して、2−(3−(ジメチルアミノ)フェニル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド(63mg、0.13mmol、収率13%)をオフホワイト固体として得た。MS (ESI) m/z 470.8 [M+1]+.1H NMR (300 MHz, DMSO−d6) δ 10.98 (s, 1H), 9.21 (t, J = 5.8 Hz, 1H), 7.72 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.62 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 7.57 − 7.48 (m, 4H), 7.32 (dd, J = 8.4, 6.9 Hz, 1H), 5.11 (dd, J = 13.2, 4.8 Hz, 1H), 4.48 (d, J = 6.6 Hz, 2H), 4.46 (d, J = 16.5 Hz, 1H), 4.32 (d, J = 17.4 Hz, 1H), 2.98 − 2.86 (m, 1H), 2.73 − 2.57 (m, 1H), 2.51 − 2.33 (m, 1H), 2.34 (s, 6H), 2.07 − 1.98 (m, 1H).
実施例53
N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(3−(ピペリジン−1−イル)フェニル)アセトアミド
A.1−(3−ヨードフェニル)ピペリジン。トルエン(50mL)中の3−ヨードアニリン(5g、22.83mmol)の攪拌溶液にN,N−ジイソプロピルエチルアミン(20mL、114.1mmol)、続けて、1,5−ジブロモペンタン(4.06mL、29.68mmol)を0℃で加え、100℃で16時間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で塩基性化し、酢酸エチル(3×40mL)で抽出した。合わせた有機層を水(40mL)、ブライン(40mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を濃縮した。得られた粗製物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(25%酢酸エチル/石油エーテル)により精製して、1−(3−ヨードフェニル)ピペリジン(2.8g、9.75mmol、収率43%)を無色液体として得た。MS (ESI) m/z 287.90 [M+1]
+.
B.2,2−ジフルオロ−2−(3−(ピペリジン−1−イル)フェニル)酢酸エチル。ジメチルスルホキシド(5mL)中の1−(3−ヨードフェニル)ピペリジン(500mg、1.74mmol)の攪拌溶液に2−ブロモ−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(690mg、2.61mmol)、続けて、銅粉末(290mg、4.53mmol)を室温で加え、55℃で16時間攪拌した。反応混合物を水で希釈して、セライトパッドに通して濾過した。濾液を酢酸エチル(3×10mL)で抽出し、合わせた有機層を水(10mL)、ブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。得られた粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(25%酢酸エチル/石油エーテル)により精製して、2,2−ジフルオロ−2−(3−(ピペリジン−1−イル)フェニル)酢酸エチル(200mg、0.71mmol、収率41%)を無色液体として得た。MS (ESI) m/z 283.2 [M]+.
C.2,2−ジフルオロ−2−(3−(ピペリジン−1−イル)フェニル)酢酸。テトラヒドロフラン:メタノール:水の混合液(5mL、1:1:1)中の2,2−ジフルオロ−2−(3−(ピペリジン−1−イル)フェニル)酢酸エチル(250mg、0.88mmol)の攪拌溶液に水酸化リチウム一水和物(110mg、2.65mmol)を加え、室温で16時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、得られた残渣を水(10mL)中に溶解させ、酢酸エチル(2×10mL)で洗浄した。水層を重硫酸カリウム水溶液で酸性化し、酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(3−(ピペリジン−1−イル)フェニル)酢酸(200mg、0.78mmol、収率88%)を半固体化合物として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.27 (d, J = 9.3 Hz, 1H), 7.89 (s, 1H), 7.70 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 7.49 (dd, J = 7.8 Hz, 7.6 Hz, 1H), 4.28 (brs, 1H), 3.49 − 3.39 (m, 4H), 2.12 − 2.08 (m, 4H), 1.69 − 1.65 (m, 2H).
D.N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(3−(ピペリジン−1−イル)フェニル)アセトアミド。ピリジン(6mL)中の2,2−ジフルオロ−2−(3−(ピペリジン−1−イル)フェニル)酢酸(206mg、0.81mmol)の氷***液にオキシ塩化リン(371mg、2.43mmol)を滴加し、0〜5℃で1時間攪拌した。次いで、3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩(250mg、0.81mmol)を反応混合物に加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で塩基性化し、酢酸エチル(3×15mL)で抽出した。合わせた有機層を水(15mL)、ブライン(15mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。得られた残渣をReveleris C−18逆相カラムクロマトグラフィー(50〜55%アセトニトリル/0.1%ギ酸水溶液により精製して、N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(3−(ピペリジン−1−イル)フェニル)アセトアミド(62mg、0.12mmol、収率15%)を白色固体として得た。MS (ESI) m/z 510.81 [M+1]+.1H NMR (300 MHz, DMSO−d6) δ 10.99 (s, 1H), 9.57 (t, J = 5.7 Hz, 1H), 7.66 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 7.39 (s, 1H), 7.35 (d, J = 5.1 Hz, 1H), 7.30 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.08 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.00 (s, 1H), 6.92 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 5.10 (dd, J = 13.2, 4.8 Hz, 1H), 4.45 (d, J = 6.0 Hz, 2H), 4.41 (d, J = 17.7 Hz, 1H), 4.27 (d, J = 17.4 Hz, 1H), 3.31 − 3.11 (m, 4H), 2.98 − 2.86 (m, 1H), 2.63 − 2.57 (m, 1H), 2.40 − 2.27 (m, 2H), 2.01 − 1.97 (m, 1H), 1.57 − 1.54 (m, 5H).
実施例54
N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(3−モルホリノフェニル)アセトアミド
A.ジメタンスルホン酸2,2’−オキシビス(エタン−2,1−ジイル)。ジクロロメタン(20mL)中の2,2’−オキシジエタノール(2.0g、18.86mmol)の攪拌溶液にメタンスルホニルクロリド(2.1g、47.16mmol)、トリエチルアミン(13mL、94.33mmol)を0℃で加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を水(100mL)でクエンチし、ジクロロメタン(2×100mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、ジメタンスルホン酸2,2’−オキシビス(エタン−2,1−ジイル)(4.0g、15.26mmol、収率81%)を得た。GCMS (m/z) 263.1.
B.4−(3−ヨードフェニル)モルホリン。トルエン(20mL)中の3−ヨードアニリン(1.0g、4.56mmol)の攪拌溶液にジメタンスルホン酸2,2’−オキシビス(エタン−2,1−ジイル)(2.1g、9.13mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(4mL、22.82mmol)を加え、還流下で16時間攪拌した。反応混合物を水(100mL)でクエンチし、酢酸エチル(2×100mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、4−(3−ヨードフェニル)モルホリン(1.2g、4.15mmol、収率91%)を得た。LCMS (ESI) m/z 290.16 [M+1]+.
C.2,2−ジフルオロ−2−(3−モルホリノフェニル)酢酸エチル。ジメチルスルホキシド(50mL)中の4−(3−ヨードフェニル)モルホリン(1.2g、4.15mmol)の攪拌溶液に2−ブロモ−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(0.6mL、4.98mmol)、銅(686mg、10.79mmol)を加え、55℃で6時間攪拌した。反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液で中和し、酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(3−モルホリノフェニル)酢酸エチル(700mg、2.45mmol、収率59%)を得た。GCMS (m/z) 285.2.
D.2,2−ジフルオロ−2−(3−モルホリノフェニル)酢酸。テトラヒドロフラン−メタノール−水(20mL、1:1:1)中の2,2−ジフルオロ−2−(3−モルホリノフェニル)酢酸エチル(700mg、2.45mmol)の冷(0℃)攪拌溶液に水酸化リチウム一水和物(309mg、7.36mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、残渣を10%重硫酸カリウム水溶液(5mL)で中和し、酢酸エチル(2×50mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(3−モルホリノフェニル)酢酸(550mg、2.14mmol、収率87%)を得た。LCMS (ESI) m/z 258.12 [M+1]+.
E.N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(3−モルホリノフェニル)アセトアミド。ピリジン(5mL)中の2,2−ジフルオロ−2−(3−モルホリノフェニル)酢酸(300mg、1.16mmol)の冷(0℃)攪拌溶液に塩化ホスホリル(0.4mL、3.50mmol)を加え、0〜5℃で1時間攪拌した。この反応混合物に3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩(361mg、1.16mmol)を加え、室温で1時間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で中和し(pH8まで)、酢酸エチル(2×25mL)で抽出した。合わせた有機層を水(15mL)、ブライン(15mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。得られた残渣をReveleris C−18逆相カラムクロマトグラフィーにより、40〜45%アセトニトリル/ギ酸水溶液(0.1%)を使用して精製し、N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(3−モルホリノフェニル)アセトアミド(80mg、0.15mmol、収率13%)をオフホワイト固体として得た。LCMS (ESI) m/z 512.95 [M+1]+.1H NMR (400MHz, DMSO−d6) δ = 10.98 (s, 1H), 9.58 (br t, J=6.1 Hz, 1H), 7.67 (d, J=7.8 Hz, 1H), 7.52 − 7.31 (m, 2H), 7.11 (br d, J=8.3 Hz, 1H), 7.07 −6.95 (m, 1H), 5.10 (dd, J=4.9, 13.2 Hz, 1H), 4.51 − 4.26 (m, 4H), 3.77 − 3.66 (m, 4H), 3.14 − 3.03 (m, 4H), 2.98 − 2.84 (m, 1H), 2.66 − 2.55 (m, 1H), 2.45 − 2.30 (m, 1H), 2.06 − 1.94 (m, 1H)
実施例55
N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(4−フルオロ−2−イソプロポキシフェニル)アセトアミド
A.1−(4−フルオロ−2−イソプロポキシシクロヘキシル)エタノン。N,N−ジメチルホルムアミド(15mL)中の1−(4−フルオロ−2−ヒドロキシフェニル)エタノン(3g、19.48mmol)の攪拌溶液に2−ブロモプロパン(5.94g、48.76mmol)、炭酸カリウム(8.06g58.44mmol)を加え、90℃で16時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチル(30mL)で希釈し、酢酸エチル(2×100mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、1−(4−フルオロ−2−イソプロポキシフェニル)エタノン(2.5g、12.75mmol、収率65%)を茶色液体として得た。MS (ESI) m/z 197.33 [M]
+
B.2−(4−フルオロ−2−イソプロポキシフェニル)−2−オキソ酢酸エチル。ピリジン(15mL)中の1−(4−フルオロ−2−イソプロポキシフェニル)エタノン(2.0g、10.20mmol)の攪拌溶液に二酸化セレン(2.83g、25.51mmol)を加え、100℃で16時間攪拌した。反応混合物をジクロロメタン(30mL)で希釈し、セライトパッドに通して濾過した。濾液をクロロギ酸エチル(6mL)で0℃にて処理し、室温で3時間攪拌した。反応混合物を1N塩酸水溶液で中和し(pH4まで)、酢酸エチル(2×100mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。粗製物を、100〜200メッシュのシリカゲルを用いるカラムクロマトグラフィーにより、10%酢酸エチル/ヘキサンで溶出して精製し、2−(4−フルオロ−2−イソプロポキシフェニル)−2−オキソ酢酸エチル(800g、3.14mmol、収率32%)を茶色液体として得た。MS (ESI) m/z 255.33 [M]+
C.2,2−ジフルオロ−2−(4−フルオロ−2−イソプロポキシフェニル)酢酸エチル。2−(4−フルオロ−2−イソプロポキシフェニル)−2−オキソ酢酸エチル(450mg、1.77mmol)の攪拌溶液に三フッ化ジエチルアミノ硫黄(714mg、4.42mmol)を加え、室温で16時間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液でpH8まで塩基性化し、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×30mL)、ブライン(30mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(4−フルオロ−2−イソプロポキシフェニル)酢酸エチル(200mg、0.724mmol、収率40%)を茶色液体として得た。GC−MS (ESI) m/z 276 [M]+
D.2,2−ジフルオロ−2−(4−フルオロ−2−イソプロポキシフェニル)酢酸。テトラヒドロフラン/メタノール/水の混合液(30mL、1:1:1)中の2,2−ジフルオロ−2−(4−フルオロ−2−イソプロポキシフェニル)酢酸エチル(350mg、1.26mmol)の攪拌溶液に水酸化リチウム一水和物(160mg、3.80mmol)を加え、室温で4時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、得られた残渣を10%塩酸水溶液(10mL)で中和し、酢酸エチル(2×50mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(4−フルオロ−2−イソプロポキシフェニル)酢酸(200mg、0.806mmol、収率63%)を茶色半固体として得た。GC−MS (ESI) m/z 224.0 [M]+; 1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ ppm 7.62 (dd, J = 8.4, 2.1 Hz, 1H), 7.19 (brs, 1H), 6.72 (ddd, J = 10.8, 8.4, 2.1 Hz, 1H), 6.65 (brd, J = 10.5 Hz, 1H), 4.58 (sep, J = 5.7 Hz, 1H), 1.33 (d, J = 6.3 Hz, 6H).
E.N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(4−フルオロ−2−イソプロポキシフェニル)アセトアミド。ピリジン(10mL)中の2,2−ジフルオロ−2−(4−フルオロ−2−イソプロポキシフェニル)酢酸(289mg、1.165mmol)の氷***液にPOCl3(446mg、2.91mmol)を加え、0〜5℃で1時間攪拌した。次いで、反応混合物を3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩(300mg、0.970mmol)で処理し、0〜30℃で1時間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で中和し(pH8まで)、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×10mL)、ブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。粗生成物をReveleris C−18逆相カラム(45〜55%アセトニトリル/0.1%ギ酸水溶液)により精製して、N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(4−フルオロ−2−イソプロポキシフェニル)アセトアミド(35mg、0.069mmol、収率7%)をオフホワイト固体として得た。MS (ESI) m/z 503.95 [M+1]+.1H NMR (300 MHz, DMSO−d6) δ ppm 10.98 (s, 1 H), 9.32 (t, J = 5.7 Hz, 1H), 7.70 (d, J = 7.70 Hz, 1 H), 7.60 − 7.50 (m, 2H), 7.46 (br d, J = 7.7 Hz, 1 H), 7.08 (br d, J = 11.0 Hz, 1 H), 6.85 (dd, J = 8.7, 6.3 Hz, 1 H), 5.11 (dd, J =13.6, 4.77 Hz, 1 H), 4.68 (sep, J = 6.3 Hz, 1 H), 4.53 − 4.23 (m, 3 H), 3.00 − 2.81 (m, 1 H), 2.68 − 2.49 (m, 1H), 2.44 − 2.30 (m, 1 H), 2.07 − 1.93 (m, 1 H), 1.11 (dd, J = 4.5 Hz, 0.2 Hz, 6H).
実施例56
N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)フェニル)アセトアミド
A.1−ヨード−2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ベンゼン。N,N−ジメチルホルムアミド(30mL)中の2−ヨードフェノール(2g、9.09mmol)の攪拌溶液に1,1,1−トリフルオロ−2−ヨードエタン(1.34mL、13.63mmol)、続けて、炭酸カリウム(3.76g2.72mmol)を加え、50℃で16時間攪拌した。反応混合物を氷水(40mL)で希釈し、酢酸エチル(3×40mL)で抽出した。合わせた有機層を水(40mL)、ブライン(40mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、1−ヨード−2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ベンゼン(1.6g、5.46mmol、収率58%)を無色液体として得た。MS (ESI) m/z 302.0 [M]
+.
B.2,2−ジフルオロ−2−(2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)フェニル)酢酸エチル。ジメチルスルホキシド(20mL)中の1−ヨード−2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ベンゼン(1.5g、5.63mmol)の攪拌溶液に2−ブロモ−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(1.1mL、8.44mmol)、続けて、銅(0.92g、14.63mmol)を室温で加え、55℃で6時間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で塩基性化し、酢酸エチル(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層を水(20mL)、ブライン(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。得られた粗製物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(20%酢酸エチル/石油エーテル)により精製して、2,2−ジフルオロ−2−(2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)フェニル)酢酸エチル(410mg、1.37mmol、24%)を無色液体として得た。MS (ESI) m/z 298.1 [M]+.
C.2,2−ジフルオロ−2−(2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)フェニル)酢酸。テトラヒドロフラン:メタノール:水(15mL、1:1:1)中の2,2−ジフルオロ−2−(2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)フェニル)酢酸エチル(400mg、1.34mmol)の攪拌溶液に水酸化リチウム一水和物(169mg、4.02mmol)を加え、室温で4時間攪拌した。揮発性物質を減圧下で除去し、得られた粗製物を水(15mL)中に溶解させ、酢酸エチル(2×10mL)で洗浄した。水層を1N塩酸塩水溶液で酸性化し、酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(15mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、溶媒を濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)フェニル)酢酸(270mg、1mmol、収率59%)を半固体化合物として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.72 (d, J = 6.3 Hz, 1H), 7.51 (t, J = 8.4 Hz, 1H), 7.19 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 6.93 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.68 (brs, 1H), 4.38 (q, J = 8.1 Hz, 1H).
D.N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)フェニル)アセトアミド。ピリジン(6mL)中の2,2’−ジフルオロ−2−(2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)フェニル)酢酸(262mg、1.16mmol)の氷***液にオキシ塩化リン(0.27mL、2.9mmol)を滴加し、0〜5℃で1時間攪拌し、次いで、3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩(300mg、0.97mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で塩基性化し、酢酸エチル(3×15mL)で抽出した。合わせた有機層を水(15mL)、ブライン(15mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。得られた残渣をReveleris C−18逆相カラムクロマトグラフィー(50〜55%アセトニトリル/0.1%ギ酸水溶液)により精製して、N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)フェニル)アセトアミド(60mg、0.11mmol、収率11%)を白色固体として得た。MS (ESI) m/z 525.89 [M+1]+.1H NMR (300 MHz, DMSO−d6) δ 10.98 (s, 1H), 9.42 (t, J = 5.4 Hz, 1H), 7.70 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 7.63 − 7.52 (m, 2H), 7.49 (s, 1H), 7.43 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.26 (d, J = 8.1 Hz, 1H),7.18 (dd, J = 7.7, 7.6 Hz, 1H), 5.11 (dd, J = 13.2, 4.8 Hz, 1H), 4.75 (q, J = 8.7 Hz, 2H), 4.46 (d, J = 17.1 Hz, 1H), 4.45 (d, J = 6.0 Hz, 2H), 4.31 (d, J = 17.4 Hz, 1H), 2.92 − 2.86 (m, 1H), 2.63 − 2.57 (m, 1H), 2.42 − 2.37 (m, 1H), 2.02 − 1.98 (m, 1H).
実施例57
N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2−(2−エトキシ−4−フルオロフェニル)−2,2−ジフルオロアセトアミド
A.1−(2−エトキシ−4−フルオロフェニル)エタノン。N,N−ジメチルホルムアミド(15mL)中の1−(4−フルオロ−2−ヒドロキシフェニル)エタノン(3g、19.48mmol)の攪拌溶液にブロモエタン(5.30g、48.76mmol)、炭酸カリウム(8.06g58.44mmol)を加え、100℃で16時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチル(30mL)で希釈し、酢酸エチル(2×100mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、1−(2−エトキシ−4−フルオロフェニル)エタノン(2.6g、14.28mmol、収率74%)を茶色液体として得た。MS (ESI) m/z 183.17 [M]
+
B.2−(2−エトキシ−4−フルオロフェニル)−2−オキソ酢酸エチル。ピリジン(15mL)中の1−(2−エトキシ−4−フルオロフェニル)エタノン(1.0g、5.49mmol)の攪拌溶液に二酸化セレン(1.52g、13.73mmol)を加え、100℃で16時間攪拌した。反応混合物をジクロロメタン(30mL)で希釈し、セライトパッドに通して濾過した。濾液にクロロギ酸エチル(3mL)を0℃で加え、室温で3時間攪拌した。反応混合物を1N塩酸水溶液で中和し(pH4まで)、酢酸エチル(2×100mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。粗製物を、100〜200メッシュシリカゲルを用いるカラムクロマトグラフィーにより、10%酢酸エチル−石油エーテルで溶出して精製し、2−(2−エトキシ−4−フルオロフェニル)−2−オキソ酢酸エチル(880g、3.66mmol、収率67%)を茶色液体として得た。MS (ESI) m/z 241.14 [M]+
C.2−(2−エトキシ−4−フルオロフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル。2−(2−エトキシ−4−フルオロフェニル)−2−オキソ酢酸エチル(800mg、3.33mmol)の攪拌溶液に三フッ化ジエチルアミノ硫黄(1.34g、8.33mmol)を加え、室温で16時間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で中和し(pH8まで)、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×30mL)、ブライン(30mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2−(2−エトキシ−4−フルオロフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(450mg、1.71mmol、収率51%)を茶色液体として得た。GC−MS (ESI) m/z 262 [M]+
D.2−(2−エトキシ−4−フルオロフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸。テトラヒドロフラン/メタノール/水の混合液(30mL、1:1:1)中の2−(2−エトキシ−4−フルオロフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(1g、3.81mmol)の攪拌溶液に水酸化リチウム一水和物(480mg、11.45mmol)を加え、室温で4時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、残渣を10%塩酸水溶液(10mL)で中和し、酢酸エチル(2×50mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2−(2−エトキシ−4−フルオロフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸(600mg、2.56mmol、収率67%)を茶色半固体として得た。粗製化合物を更に精製することなく、次の工程に使用した。
E.N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2−(2−エトキシ−4−フルオロフェニル)−2,2−ジフルオロアセトアミド。ピリジン(10mL)中の2−(2−エトキシ−4−フルオロフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸(181mg、0.776mmol)の冷(0℃)攪拌溶液に塩化ホスホリル(294mg、1.93mmol)を加え、0℃〜5℃で1時間攪拌した。次いで、この反応混合物に3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩(200mg、0.647mmol)を0℃で加え、攪拌しながら1時間かけて室温まで加温した。反応混合物を重炭酸ナトリウム飽和水溶液で中和し(pH8まで)、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×10mL)、ブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。粗生成物をReveleris C−18逆相カラムにより、45〜55%アセトニトリル/ギ酸水溶液(0.1%)を使用して精製し、N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2−(2−エトキシ−4−フルオロフェニル)−2,2−ジフルオロアセトアミド(80mg、0.163mmol、収率25%)をオフホワイト固体として得た。MS (ESI) m/z 489.95 [M+1]+.1H NMR (300MHz , DMSO−d6) δ 10.98 (s, 1H), 9.35 (br t, J=5.8 Hz, 1H), 7.71 (d, J=7.7 Hz, 1H), 7.59 (dd, J=8.6, 6.8 Hz, 1H), 7.50 (s, 1H), 7.44 (d, J=7.7 Hz, 1H), 7.05 (br d, J=11.0 Hz, 1H), 6.88 (td, J=8.5, 2.4 Hz, 1H), 5.11 (dd, J=13.3, 5.3 Hz, 1H), 4.50−4.26 (m, 4H), 4.00 (q, J=6.9 Hz, 2H), 3.00−2.85 (m, 1H), 2.67−2.55 (m, 1H), 2.44−2.31 (m, 1H), 2.06−1.95 (m, 1H), 1.11 (t, J=6.9 Hz, 3H).
実施例58
N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(2−イソプロポキシフェニル)アセトアミド
A.1−ヨード−2−イソプロポキシベンゼン。N,N−ジメチルホルムアミド(20mL)中の2−ヨードフェノール(2g、9.09mmol)の攪拌溶液に2−ブロモプロパン(3.38mL、36.3mmol)、続けて、炭酸カリウム(3.76g、27.27mmol)を加え、90℃で16時間攪拌した。反応混合物を氷水(25mL)で希釈し、酢酸エチル(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層を水(20mL)、ブライン(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、1−ヨード−2−イソプロポキシベンゼン(2.0g、7.63mmol、収率84%)を無色液体として得た。MS (ESI) m/z 262.21 [M]
+.
B.2,2−ジフルオロ−2−(2−イソプロポキシフェニル)酢酸エチル。ジメチルスルホキシド(20mL)中の1−ヨード−2−イソプロポキシベンゼン(2g、7.6mmol)の攪拌溶液に2−ブロモ−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(1.5mL、11.45mmol)、続けて、銅(1.26g、19.84mmol)を室温で加え、55℃で6時間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で塩基性化し、酢酸エチル(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層を水(20mL)、ブライン(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。得られた粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(20%酢酸エチル/石油エーテル)により精製して、2,2−ジフルオロ−2−(2−イソプロポキシフェニル)酢酸エチル(1.3g、5.03mmol、66%)を無色液体として得た。MS (ESI) m/z 259.23 [M+1]+.
C.2,2−ジフルオロ−2−(2−イソプロポキシフェニル)酢酸。テトラヒドロフラン:メタノール:水(15mL、1:1:1)中の2,2−ジフルオロ−2−(2−イソプロポキシフェニル)酢酸エチル(1g、3.87mmol)の攪拌溶液に水酸化リチウム一水和物(0.49g、11.62mmol)を加え、室温で4時間攪拌した。揮発性物質を減圧下で除去し、得られた粗製物を水(15mL)中に溶解させ、酢酸エチル(2×10mL)で洗浄した。水層を1N塩酸塩水溶液で酸性化し、酢酸エチル(3×15mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(15mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(2−イソプロポキシフェニル)酢酸(600mg、2.60mmol、収率67%)を半固体化合物として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.75 (brs, 1H), 7.65 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.44 (dd, J = 8.0, 7.6 Hz, 1H), 7.03 (dd, J = 8.0, 7.2 Hz, 1H), 6.94 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 4.66 (Sep, J = 6.0 Hz, 1H), 1.32 (d, J = 6.0 Hz, 6H).
D.N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(2−イソプロポキシフェニル)アセトアミド。ピリジン(6mL)中の2,2−ジフルオロ−2−(2−イソプロポキシフェニル)酢酸(267mg、1.16mmol)の氷***液にオキシ塩化リン(0.27mL、2.9mmol)を滴加し、0〜5℃で1時間攪拌した。次いで、3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩(300mg、0.97mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で塩基性化し、酢酸エチル(3×15mL)で抽出した。合わせた有機層を水(15mL)、ブライン(15mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。得られた残渣をReveleris C−18逆相カラムクロマトグラフィー(50〜55%アセトニトリル/0.1%ギ酸水溶液)により精製して、N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(2−イソプロポキシフェニル)アセトアミド(40mg、0.08mmol、収率8%)を白色固体として得た。MS (ESI) m/z 485.98 [M+1]+.1H NMR (300 MHz, DMSO−d6) δ 10.99 (s, 1H), 9.26 (t, J = 5.8 Hz, 1H), 7.70 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.55 − 7.45 (m, 4H), 7.12 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.02 (dd, J = 7.2, 7.0 Hz, 1H), 5.11 (dd, J = 13.2, 5.1 Hz, 1H), 4.46 (Sep, J = 6.0 Hz, 1H), 4.45 (d, J = 6.3 Hz, 2H), 4.44 (d, J = 17.2, 1H), 4.31 (d, J = 17.4 Hz, 1H), 2.98 − 2.86 (m, 1H), 2.57 − 2.49 (m, 1H), 2.43 − 2.30 (m, 1H), 2.04 − 1.94 (m, 1H), 1.13 (d, J = 6.0 Hz, 3H), 1.12 (d, J = 6.0 Hz, 3H).
実施例59
N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−イソプロポキシフェニル)アセトアミド
A.1−(2−フルオロ−4−イソプロポキシフェニル)エタノン。N,N−ジメチルホルムアミド(3mL)中の1−(2−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)エタノン(300mg、1.95mmol)の攪拌溶液にヨウ化イソプロピル(397mg、2.33mmol)、続けて、炭酸カリウム(672mg、4.87mmol)を加え、90℃で16時間攪拌した。反応混合物を氷水(20mL)で希釈し、酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層を水(10mL)、ブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、1−(2−フルオロ−4−イソプロポキシフェニル)エタノン(300mg、1.53mmol、収率79%)を無色液体として得た。MS (ESI) m/z 197.2 [M+1]
+.
B.2−(2−フルオロ−4−イソプロポキシフェニル)−2−オキソ酢酸エチル。ピリジン(3mL)中の1−(2−フルオロ−4−イソプロポキシフェニル)エタノン(300mg、1.63mmol)の攪拌溶液に二酸化セレン(452mg、3.38mmol)を室温で加えた。反応混合物を100℃で16時間攪拌した。反応混合物をセライトパッドに通して濾過し、ジクロロメタン(10mL)で十分洗浄した。クロロギ酸エチル(0.64mL)を濾液に0℃で加え、室温で4時間攪拌した。反応混合物を氷水でクエンチし、ジクロロメタン(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層を1N塩酸塩溶液(10mL)、ブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、2−(2−フルオロ−4−イソプロポキシフェニル)−2−オキソ酢酸エチル(200mg、0.787mmol、収率48%)を無色液体として得た。MS (ESI) m/z 255.28 [M+1]+.
C.2,2−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−イソプロポキシフェニル)酢酸エチル。2−(2−フルオロ−4−イソプロポキシフェニル)−2−オキソ酢酸エチル(200mg、0.787mmol)を三フッ化ジエチルアミノ硫黄(0.4mL)に0℃で加え、室温で16時間攪拌した。反応混合物を重炭酸ナトリウム水溶液でクエンチし、酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。得られた粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(100〜200シリカゲル、10%酢酸エチル/石油エーテル)により精製して、2,2−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−イソプロポキシフェニル)酢酸エチル(200mg、0.72mmol、収率92%)を無色液体として得た。MS (ESI) m/z 276.1 [M+1]+.
D.2,2−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−イソプロポキシフェニル)酢酸。テトラヒドロフラン:メタノール:水の混合液(10mL、1:1:1)中の2,2−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−イソプロポキシフェニル)酢酸エチル(200mg、0.72mmol)の攪拌溶液に水酸化リチウム一水和物(91mg、2.17mmol)を加え、室温で16時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、得られた残渣を水(10mL)中に溶解させ、酢酸エチル(2×10mL)で洗浄した。水層を1N塩酸塩水溶液で酸性化し、酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−イソプロポキシフェニル)酢酸(160mg、0.65mmol、収率89%)を半固体化合物として得た。
E.N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−イソプロポキシフェニル)アセトアミド。ピリジン(9mL)中の2,2−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−イソプロポキシフェニル)酢酸(289mg、1.16mmol)の氷***液にオキシ塩化リン(0.27mL、2.9mmol)を滴加し、0〜5℃で1時間攪拌した。次いで、3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩(300mg、0.97mmol)を反応混合物に加え、室温で1時間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で塩基性化し、酢酸エチル(3×15mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(15mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。得られた粗生成物をReveleris C−18逆相カラムクロマトグラフィー(50〜55%アセトニトリル/0.1%ギ酸水溶液)により精製して、N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−イソプロポキシフェニル)アセトアミド(60mg、0.12mmol、収率12%)を白色固体として得た。MS (ESI) m/z 503.99 [M+1]+.1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 10.99 (s, 1H), 9.59 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.70 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.48 (dd, J = 8.8, 8.7 Hz, 1H), 7.47 (s, 1H), 7.41 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 6.96 (dd, J = 13.2, 2.0 Hz, 1H), 6.87 (dd, J = 8.3, 2.0 Hz, 1H), 5.11 (dd, J = 13.2, 5.2 Hz, 1H), 4.71 (sep, J = 6.0 Hz, 1H), 4.48 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 4.45 (d, J = 17.2 Hz, 1H), 4.31 (d, J = 18.0 Hz, 1H), 2.95 − 2.87 (m, 1H), 2.62 − 2.58 (m, 1H), 2.41 − 2.37 (m, 1H), 2.02 − 1.99 (m, 1H), 1.28 (d, J = 5.6 Hz, 6H).
実施例60
N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(3−(モルホリノメチル)フェニル)アセトアミド
A.2,2−ジフルオロ−2−(3−(モルホリノメチル)フェニル)酢酸エチル。エタノール(25mL)中の2,2−ジフルオロ−2−(3−ホルミルフェニル)酢酸エチル(1.2g、5.26mmol)の攪拌溶液にモルホリン(0.91g、10.52mmol)、酢酸(0.63mL、10.52mmol)を加え、0℃で1時間攪拌し、次いで、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(0.661g10.52mmol)を加え、室温で3時間攪拌した。反応混合物を水(50mL)でクエンチし、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×20mL)、ブライン(30mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(3−(モルホリノメチル)フェニル)酢酸エチル(0.8g、2.67mmol、収率51%)を茶色液体として得た。LCMS (ESI) m/z 300.0.
B.2,2−ジフルオロ−2−(3−(モルホリノメチル)フェニル)酢酸。メタノール/テトラヒドロフラン/水の混合液(15mL、1:1:1)中の2,2−ジフルオロ−2−(3−(モルホリノメチル)フェニル)酢酸エチル(0.8g、2.67mmol)の冷(0℃)攪拌溶液に水酸化リチウム一水和物(337mg、8.02mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、残渣を10%重硫酸カリウム水溶液(20mL)で中和し、酢酸エチル(2×40mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(3−(モルホリノメチル)フェニル)酢酸(600mg、2.21mmol、収率82%)を茶色固体として得た。LCMS (ESI) m/z 272.
C.N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(3−(モルホリノメチル)フェニル)アセトアミド。N,N−ジメチルホルムアミド(20mL)中の2,2−ジフルオロ−2−(3−(モルホリノメチル)フェニル)酢酸酸(290mg、1.06mmol)及び3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩(300mg、0.970mmol)の冷(0℃)攪拌溶液にN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.6mL、3.33mmol)、続けて、1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム3−オキシドヘキサフルオロホスフェート(553.3mg、1.45mmol)を加え、室温で4時間攪拌した。反応混合物を水(50mL)で希釈し、酢酸エチル(2×40mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(30mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空下で濃縮し、乾燥させた。生成物をReveleris C−18逆相カラムにより、40%アセトニトリル/ギ酸水溶液(0.1%)を使用して精製し、N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(3−(モルホリノメチル)フェニル)アセトアミド(40mg、0.06mmol、収率8%)をオフホワイト固体として得た。LCMS (ESI) m/z 526.7 [M+1]+.1H NMR (300 MHz, TFA−d4) δ = 8.03 − 7.92 (m, 2H), 7.83 (br s,1H), 7.72 (br s, 2H), 7.64 − 7.54 (m, 2H), 5.64−5.0 (m,1H), 4.80 (br s, 2H), 4.73 (br s,2H), 4.6 (br s,2H), 4.4(s,2H), 4.08 ( t, J=11.7 Hz, 2H), 3.73 (d, J=11.7 Hz, 1H), 3.51 (d, J=12.1 Hz, 1H), 3.33 − 3.04 (m, 2H), 2.92 − 2.61 (m, 1H), 2.53 ( s, 1H).
実施例61
N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(4−フルオロ−2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)フェニル)アセトアミド
A.1−(4−フルオロ−2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)フェニル)エタノン。N,N−ジメチルホルムアミド(20mL)中の1−(4−フルオロ−2−ヒドロキシフェニル)エタノン(1g、6.48mmol)の攪拌溶液に1,1,1−トリフルオロ−2−ヨードエタン(0.64mL、6.48mmol)、続けて、炭酸カリウム(2.68g、19.46mmol)を加え、90℃で16時間攪拌した。反応混合物を氷水(30mL)で希釈し、酢酸エチル(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層を水(20mL)、ブライン(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、溶媒を濃縮して、1−(4−フルオロ−2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)フェニル)エタノン(325mg、1.36mmol、収率20%)を無色液体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.90 (dd, J = 6.8, 6.8 Hz, 1H), 6.85 − 6.81 (m, 1H), 6.61 (dd, J = 2.0, 2.4 Hz, 1H), 4.42 − 4.38 (m, 2H), 2.61 (s, 3H).
B.2−(4−フルオロ−2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)フェニル)−2−オキソ酢酸エチル。ピリジン(10mL)中の1−(4−フルオロ−2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)フェニル)エタノン(320mg、1.35mmol)の攪拌溶液に二酸化セレン(376mg、3.38mmol)を室温で加えた。反応混合物を100℃で16時間攪拌した。反応混合物をセライトパッドに通して濾過し、ジクロロメタン(10mL)で洗浄した。クロロギ酸エチル(0.64mL)を濾液に0℃で加え、室温で4時間攪拌した。反応混合物を氷水でクエンチし、ジクロロメタン(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層を1N塩酸塩溶液(15mL)、ブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、2−(4−フルオロ−2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)フェニル)−2−オキソ酢酸エチル(300mg、1.02mmol、収率75%)を無色液体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.99 − 7.95 (m, 1H), 6.94 − 6.89 (m, 1H), 6.66 (dd, J = 2.4, 9.6 Hz, 1H), 4.42 − 4.35 (m, 4H), 1.38 (t, J = 7.6 Hz, 3H).
C.2,2−ジフルオロ−2−(4−フルオロ−2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)フェニル)酢酸エチル。2−(4−フルオロ−2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)フェニル)−2−オキソ酢酸エチル(300mg、1.02mmol)を三フッ化ジエチルアミノ硫黄(DAST、0.9mL)に0℃で加え、室温で16時間攪拌した。反応混合物を重炭酸ナトリウム水溶液でクエンチし、酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。得られた粗製物をカラムクロマトグラフィー(100〜200シリカゲル、10%酢酸エチル/石油エーテル)により精製して、2,2−ジフルオロ−2−(4−フルオロ−2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)フェニル)酢酸エチル(250mg、0.79mmol、収率77%)を無色液体として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.71 − 7.66 (m, 1H), 6.91 − 6.85 (m, 1H), 6.66 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 4.39 − 4.28 (m, 4H), 1.33 (t, J = 4.2 Hz, 3H).
D.2,2−ジフルオロ−2−(4−フルオロ−2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)フェニル)酢酸。テトラヒドロフラン:メタノール:水(12mL、1:1:1)中の2,2−ジフルオロ−2−(4−フルオロ−2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)フェニル)酢酸エチル(390mg、1.23mmol)の攪拌溶液に水酸化リチウム一水和物(155mg、3.70mmol)を加え、室温で16時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、得られた粗製物を水(10mL)中に溶解させ、酢酸エチル(2×10mL)で洗浄した。水層を1N塩酸塩水溶液で酸性化し、酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、溶媒を濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(4−フルオロ−2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)フェニル)酢酸(280mg、0.98mmol、収率79%)を半固体化合物として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.72 − 7.69 (m, 1H), 6.91 − 6.87 (m, 1H), 6.66 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 6.57 (brs, 1H), 4.39 − 4.34 (m, 2H).
E.N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(4−フルオロ−2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)フェニル)アセトアミド。ピリジン(9mL)中の2,2−ジフルオロ−2−(4−フルオロ−2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)フェニル)酢酸(280mg、0.97mmol)の氷***液にオキシ塩化リン(0.27mL、2.9mmol)を滴加し、0〜5℃で1時間攪拌した。次いで、3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩(300mg、0.97mmol)を反応混合物に加え、室温で1時間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で塩基性化し、酢酸エチル(3×15mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(15mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。得られた残渣をReveleris C−18逆相カラムクロマトグラフィー(50〜55%アセトニトリル/0.1%ギ酸水溶液)により精製して、N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(4−フルオロ−2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)フェニル)アセトアミド(45mg、0.08mmol、収率8%)を白色固体として得た。MS (ESI) m/z 544.03 [M+1]+.1H NMR (300 MHz, DMSO−d6) δ 10.99 (s, 1H), 9.44 (t, J = 5.7 Hz, 1H), 7.70 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.64 (dd, J = 9.0, 6.6 Hz, 1H), 8.49 (s, 1H), 7.42 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.26 (dd, J = 11.1, 0.6 Hz, 1H), 7.02 (ddd, J = 10.8, 8.7, 2.4 Hz, 1H), 5.11 (dd, J = 13.2, 5.1 Hz, 1H), 4.81 (q, J = 8.7 Hz, 2H), 4.45 (d, J = 7.2 Hz, 2H), 4.44 (d, J = 16.2 Hz, 1H), 4.31 (d, J = 17.1 Hz, 1H), 2.93 − 2.90 (m, 1H), 2.63 − 2.54 (m, 1H), 2.45 − 2.36 (m, 1H), 2.01 − 1.98 (m, 1H).
実施例62
N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(4−イソプロポキシ−2−メチルフェニル)アセトアミド
A.1−(4−イソプロポキシ−2−メチルフェニル)エタノン。N,N−ジメチルホルムアミド(20mL)中の1−(4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)エタノン(2.0g、13.333mmol)の攪拌溶液に炭酸カリウム(5.5g、49.0mmol)、続けて、ヨウ化イソプロピル(2mL、20.0mmol)を加え、80℃で4時間攪拌した。反応混合物を濾過し、水(20mL)を加え、酢酸エチル(2×40mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(30mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(100〜200シリカ)により、0〜10%酢酸エチル/ヘキサンを使用して精製し、1−(4−イソプロポキシ−2−メチルフェニル)エタノン(1.58g、8.229mmol、収率62%)を得た。MS (ESI) m/z 193.48 [M+1]
+.
B.2−(4−イソプロポキシ−2−メチルフェニル)−2−オキソ酢酸エチル。ピリジン(30mL)中の1−(4−イソプロポキシ−2−メチルフェニル)エタノン(1.58g、8.229mmolmmol)の攪拌溶液に二酸化セレン(1.82g、16.46mmol)を加え、100℃で16時間攪拌した。反応混合物をジクロロメタン(40mL)で希釈し、セライトパッドに通して濾過した。濾液にクロロギ酸エチル(3mL)を0℃で加え、2時間攪拌した。反応混合物を1N塩酸水溶液で中和し(pH4まで)、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×10mL)、ブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(100〜200シリカ)により、10%酢酸エチル/石油エーテルを使用して精製し、2−(4−イソプロポキシ−2−メチルフェニル)−2−オキソ酢酸エチル(1.0g、4.01mmol、49%)を無色液体として得た。MS (ESI) m/z 251.40 [M+1]+.
C.2,2−ジフルオロ−2−(4−イソプロポキシ−2−メチルフェニル)酢酸エチル。2−(4−イソプロポキシ−2−メチルフェニル)−2−オキソ酢酸エチル(1.0g、4.01mmol)の攪拌溶液に三フッ化ジエチルアミノ硫黄(1.32mL、10.025mmol)を反応させ、室温で12時間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で中和し(pH8まで)、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×10mL)、ブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(4−イソプロポキシ−2−メチルフェニル)酢酸エチル(990mg、3.639mmol、91%)を液体として得た。GC−MS (m/z) 272.2 [M]+.
D.2,2−ジフルオロ−2−(4−イソプロポキシ−2−メチルフェニル)酢酸。テトラヒドロフラン:メタノール:水の混合液(1:1:1、10mL)中の2,2−ジフルオロ−2−(4−イソプロポキシ−2−メチルフェニル)酢酸エチル(990mg、3.694mmol)の冷(0℃)攪拌溶液に水酸化リチウム(916mg、21.838mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、残渣を10%塩酸水溶液(10mL)で中和し、酢酸エチル(2×20mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(4−イソプロポキシ−2−メチルフェニル)酢酸(719mg、2.618mmol、収率81%)を茶色固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm 9.59 (br s, 1 H) 7.49 (d, J=8.80 Hz, 1 H) 6.58 − 6.85 (m, 2 H) 4.41 − 4.67 (m, 1 H) 2.41 (s, 3 H) 1.34 (m, , 6H).
E.N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(4−イソプロポキシ−2−メチルフェニル)アセトアミド。ピリジン(25mL)中の2,2−ジフルオロ−2−(4−イソプロポキシ−2−メチルフェニル)酢酸(236mg、0.968mmol)の攪拌溶液に塩化ホスホリル(0.3mL、2.16mmol)を滴加し、0〜5℃で1時間攪拌し、次いで、3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩(300mg、0.968mmol)を加え、室温で1時間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で中和し(pH8まで)、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。得られた残渣をReveleris C−18逆相Graceカラムクロマトグラフィーにより、40〜50%アセトニトリル/ギ酸水溶液(0.1%)を使用して精製し、N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(4−イソプロポキシ−2−メチルフェニル)アセトアミド(79mg、0.158mmol、収率16%)をオフホワイト固体として得た。MS (ESI) m/z 500.2329 [M+1]+.1H NMR (300 MHz, DMSO−d6) δ ppm 10.98 (s, 1 H), 9.51 (br t, J=6.05 Hz, 1H), 7.69 (d, J=7.70 Hz, 1H), 7.51 − 7.28 (m, 3H), 6.83 (s, 2H), 5.11 (br dd, J=13.20, 5.14 Hz, 1 H), 4.66 (dt, J=12.10, 6.05 Hz, 1 H), 4.51 − 4.25 (m, 4 H), 2.99 − 2.82 (m, 1H), 2.67 − 2.54 (m, 1 H), 2.46 − 2.30 (m, 1 H), 2.28 (s, 3 H), 2.07 − 1.95 (m, 1 H), 1.26 (m, 6H).
実施例63
N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(4−イソプロポキシ−3−メチルフェニル)アセトアミド
A.1−(4−イソプロポキシ−3−メチルフェニル)エタノン。N,N−ジメチルホルムアミド(20mL)中の1−(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)エタノン(3.0g、19.97mmol)の攪拌溶液に炭酸カリウム(8.3g、59.91mmol)、ヨウ化イソプロピル(4.0g、23.96mmol)を室温で加え、100℃で4時間攪拌した。反応混合物を水(150mL)でクエンチし、酢酸エチル(2×100mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×100mL)、ブライン(100mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、1−(4−イソプロポキシ−3−メチルフェニル)エタノン(3.2g、16.66mmol、収率84%)を得た。LCMS (ESI) m/z 193.3 [M+1]
+.
B.2−(4−イソプロポキシ−3−メチルフェニル)−2−オキソ酢酸エチル。ピリジン(15mL)中の1−(4−イソプロポキシ−3−メチルフェニル)エタノン(3.2g、16.66mmol)の攪拌溶液に二酸化セレン(4.6g、41.66mmol)を加え、100℃で16時間攪拌した。反応混合物をジクロロメタン(30mL)で希釈し、セライトパッドに通して濾過した。濾液にクロロギ酸エチル(9mL)を0℃で加え、室温で3時間攪拌した。反応混合物を1N塩酸水溶液で中和し(pH4まで)、酢酸エチル(2×100mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2−(4−イソプロポキシ−3−メチルフェニル)−2−オキソ酢酸エチル(2.5g、10.0mmol、収率60%)を得た。LCMS (ESI) m/z 251.28 [M+1]+.
C.2,2−ジフルオロ−2−(4−イソプロポキシ−3−メチルフェニル)酢酸エチル。2−(4−イソプロポキシ−3−メチルフェニル)−2−オキソ酢酸エチル(500mg、2.00mmol)の攪拌溶液に三フッ化ジエチルアミノ硫黄(2.5g、15.26mmol)を反応させ、室温で16時間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で中和し(pH8まで)、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×30mL)、ブライン(30mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(4−イソプロポキシ−3−メチルフェニル)酢酸エチル(450mg、1.65mmol、収率83%)を得た。GCMS (m/z) 272.2 [M]+.
D.2,2−ジフルオロ−2−(4−イソプロポキシ−3−メチルフェニル)酢酸。テトラヒドロフラン−メタノール−水(20mL、1:1:1)中の2,2−ジフルオロ−2−(4−イソプロポキシ−3−メチルフェニル)酢酸エチル(450mg、1.65mmol)の攪拌溶液に水酸化リチウム一水和物(208mg、4.96mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、残渣を10%塩酸水溶液(5mL)で中和し、酢酸エチル(2×50mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(4−イソプロポキシ−3−メチルフェニル)酢酸(200mg、0.81mmol、収率50%)を得た。LCMS (ESI) m/z 243.34 [M−1]+.
E.N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(4−イソプロポキシ−3−メチルフェニル)アセトアミド。ピリジン(5mL)中の2,2−ジフルオロ−2−(4−イソプロポキシ−3−メチルフェニル)酢酸(200mg、0.81mmol)の冷(0℃)攪拌溶液に塩化ホスホリル(0.3mL、2.45mmol)を加え、0〜5℃で1時間攪拌した。次いで、3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩(253mg、0.81mmol)を加え、室温で1時間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で中和し(pH8まで)、酢酸エチル(2×25mL)で抽出した。合わせた有機層を水(25mL)、ブライン(25mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。得られた残渣をReveleris C−18逆相カラムクロマトグラフィーにより、40〜45%アセトニトリル/ギ酸水溶液(0.1%)を使用して精製し、N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(4−イソプロポキシ−3−メチルフェニル)アセトアミド(90mg、0.18mmol、収率22.0%)をオフホワイト固体として得た。LCMS (ESI) m/z 500.57 [M+1]+.1H NMR (400MHz, DMSO−d6) δ = 10.98 (s, 1H), 9.52 (br t, J=6.1 Hz, 1H), 7.68 (d, J=7.8 Hz, 1H), 7.44 − 7.26 (m, 2H), 7.06 (d, J=8.3 Hz, 1H), 5.11 (dd, J=4.9, 13.2 Hz, 1H), 4.72 − 4.60 (m, 1H), 4.50 − 4.20 (m, 4H), 3.00 − 2.83 (m, 1H), 2.67 − 2.54 (m, 1H), 2.44 − 2.29 (m, 1H), 2.14 (s, 3H), 2.05 − 1.95 (m, 1H), 1.29 (d, J=6.4 Hz, 6H).
実施例64
N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(3−フルオロ−4−イソプロポキシフェニル)アセトアミド
A.1−(3−フルオロ−4−イソプロポキシフェニル)エタノン。N,N−ジメチルホルムアミド(20mL)中の1−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)エタノン(3.0g、19.46mmol)の攪拌溶液に炭酸カリウム(8.0g、58.38mmol)、ヨウ化イソプロピル(3.9g、23.35mmol)を室温で加え、100℃で4時間攪拌した。反応混合物を水(150mL)でクエンチし、酢酸エチル(2×100mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×100mL)、ブライン(100mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、1−(3−フルオロ−4−イソプロポキシフェニル)エタノン(3.1g、15.81mmol、収率81%)を得た。LCMS (ESI) m/z 197.3 [M+1]
+.
B.2−(3−フルオロ−4−イソプロポキシフェニル)−2−オキソ酢酸エチル。ピリジン(15mL)中の1−(3−フルオロ−4−イソプロポキシフェニル)エタノン(3.1g、15.81mmol)の攪拌溶液に二酸化セレン(4.6g、39.54mmol)を加え、100℃で16時間攪拌した。反応混合物をジクロロメタン(30mL)で希釈し、セライトパッドに通して濾過した。濾液にクロロギ酸エチル(9mL)を0℃で加え、室温で3時間攪拌した。反応混合物を1N塩酸水溶液で中和し(pH4まで)、酢酸エチル(2×100mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2−(3−フルオロ−4−イソプロポキシフェニル)−2−オキソ酢酸エチル(2.5g、9.84mmol、収率62%)を得た。LCMS (ESI) m/z 255.28 [M+1]+.
C.2,2−ジフルオロ−2−(3−フルオロ−4−イソプロポキシフェニル)酢酸エチル。2−(3−フルオロ−4−イソプロポキシフェニル)−2−オキソ酢酸エチル(1.2g、4.72mmol)の攪拌溶液に三フッ化ジエチルアミノ硫黄(3.1g、19.23mmol)を加え、室温で16時間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で中和し(pH8まで)、酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(3−フルオロ−4−イソプロポキシフェニル)酢酸エチル(900mg、3.26mmol、収率69%)を得た。GCMS (m/z) 276.2 [M]+.
D.2,2−ジフルオロ−2−(3−フルオロ−4−イソプロポキシフェニル)酢酸。テトラヒドロフラン−メタノール−水(20mL、1:1:1)中の2,2−ジフルオロ−2−(3−フルオロ−4−イソプロポキシフェニル)酢酸エチル(900mg、3.26mmol)の攪拌溶液に水酸化リチウム一水和物(410mg、9.78mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、残渣を10%塩酸水溶液(5mL)で中和し、酢酸エチル(2×50mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(3−フルオロ−4−イソプロポキシフェニル)酢酸(700mg、2.82mmol、収率87%)を得た。LCMS (ESI) m/z 247.52 [M−1]+.
E.N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(3−フルオロ−4−イソプロポキシフェニル)アセトアミド。ピリジン(10mL)中の2,2−ジフルオロ−2−(3−フルオロ−4−イソプロポキシフェニル)酢酸(300mg、1.20mmol)の冷(0℃)攪拌溶液に塩化ホスホリル(0.4mL、3.62mmol)を加え、0〜5℃で1時間攪拌した。次いで、3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩(374mg、1.20mmol)を加え、室温で1時間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で中和し(pH8まで)、酢酸エチル(2×25mL)で抽出した。合わせた有機層を水(25mL)、ブライン(25mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。得られた残渣をReveleris C−18逆相カラムクロマトグラフィーにより、35〜40%アセトニトリル/ギ酸水溶液(0.1%)を使用して精製し、N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(3−フルオロ−4−イソプロポキシフェニル)アセトアミド(80mg、0.15mmol、収率13.0%)をオフホワイト固体として得た。LCMS (ESI) m/z 504.56 [M+1]+.1H NMR (400MHz, DMSO−d6) δ = 10.98 (s, 1H), 9.60 (br t, J=6.1 Hz, 1H), 7.68 (d, J=7.8 Hz, 1H), 7.45 − 7.26 (m, 5H), 5.10 (dd, J=5.1, 13.5 Hz, 1H), 4.73 (m, 1H), 4.50 − 4.23 (m, 4H), 2.98 − 2.85 (m, 1H), 2.67 − 2.55 (m, 1H), 2.45 − 2.30 (m, 1H), 2.04 − 1.95 (m, 1H), 1.30 (d, J=5.9 Hz, 6H).
実施例65
2−(3−クロロ−4−イソプロポキシフェニル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド
A.1−(3−クロロ−4−イソプロポキシフェニル)エタノン。N,N−ジメチルホルムアミド(30mL)中の1−(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)エタノン(2.5g、14.62mmol)の攪拌溶液に2−ヨードプロパン(2.98g、17.54mmol)、続けて、炭酸カリウム(5.04g、36.55mmol)を加え、90℃で16時間攪拌した。反応混合物を氷水(40mL)で希釈し、酢酸エチル(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層を水(30mL)、ブライン(30mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、1−(3−クロロ−4−イソプロポキシフェニル)エタノン(2.3g、10.84mmol、収率74%)を無色液体として得た。MS (ESI) m/z 213.23 [M]
+.
B.2−(3−クロロ−4−イソプロポキシフェニル)−2−オキソ酢酸エチル。ピリジン(30mL)中の1−(3−クロロ−4−イソプロポキシフェニル)エタノン(2g、8.26mmol)の攪拌溶液に二酸化セレン(2.69g、24.79mmol)を室温で加えた。反応混合物を100℃で16時間攪拌した。反応混合物をセライトパッドに通して濾過し、ジクロロメタン(30mL)で洗浄した。クロロギ酸エチル(6mL)を濾液に0℃で加え、室温で4時間攪拌した。反応混合物を氷水でクエンチし、ジクロロメタン(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層を1N塩酸塩溶液(30mL)、ブライン(30mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、2−(3−クロロ−4−イソプロポキシフェニル)−2−オキソ酢酸エチル(1.8g、6.66mmol、収率80%)を無色液体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.08 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.92 (dd, J = 8.8, 2.8 Hz, 1H), 7.00 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 4.71 (sep, J = 6.2 Hz, 1H), 4.44 (q, J = 6.8 Hz, 2H), 1.44 (d, J = 6.5 Hz, 6H), 1.38 (t, J = 7.2 Hz, 3H).
C.2−(3−クロロ−4−イソプロポキシフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル。三フッ化ジエチルアミノ硫黄(1.47mL)を2−(3−クロロ−4−イソプロポキシフェニル)−2−オキソ酢酸エチル(1g、3.7mmol)に0℃で加え、室温で16時間攪拌した。反応混合物を重炭酸ナトリウム水溶液でクエンチし、酢酸エチル(3×15mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(15mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。得られた粗製物をカラムクロマトグラフィー(100〜200シリカゲル、10%酢酸エチル/石油エーテル)により精製して、2−(3−クロロ−4−イソプロポキシフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(900mg、3.08mmol、収率89%)を無色液体として得た。MS (ESI) m/z 293.1 [M+1]+.
D.2−(3−クロロ−4−イソプロポキシフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸。テトラヒドロフラン:メタノール:水(15mL、1:1:1)中の2−(3−クロロ−4−イソプロポキシフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(0.45g、1.54mmol)の攪拌溶液に水酸化リチウム一水和物(195mg、4.54mmol)を加え、室温で16時間攪拌した。揮発性物質を減圧下で除去し、得られた残渣を水(10mL)中に溶解させ、酢酸エチル(2×10mL)で洗浄した。水層を1N塩酸塩溶液で酸性化し、酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、2−(3−クロロ−4−イソプロポキシフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸(300mg、1.13mmol、収率74%)を半固体化合物として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.41 (brs, 1H), 7.65 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 7.47 (dd, J = 8.7, 2.1 Hz, 1H), 6.97 (dd, J = 5.1, 8.7 Hz, 1H), 4.62 (sep, J = 5.7 Hz, 1H), 1.40 (d, J = 6.3 Hz, 6H).
E.2−(3−クロロ−4−イソプロポキシフェニル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド。ピリジン(6mL)中の2−(3−クロロ−4−イソプロポキシフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸(235mg、0.89mmol)の氷***液にオキシ塩化リン(0.23mL、2.43mmol)を滴加し、0〜5℃で1時間攪拌した。次いで、3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩(250mg、0.81mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で塩基性化し、酢酸エチル(3×15mL)で抽出した。合わせた有機層を水(15mL)、ブライン(15mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。得られた残渣をReveleris C−18逆相カラムクロマトグラフィー(50〜55%アセトニトリル/0.1%ギ酸水溶液)により精製して、2−(3−クロロ−4−イソプロポキシフェニル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド(60mg、0.11mmol、収率14%)を白色固体として得た。MS (ESI) m/z 520.01 [M+1]+.1H NMR (300 MHz, DMSO−d6) δ 10.98 (s, 1H), 9.62 (t, J = 5.7 Hz, 1H), 7.68 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.59 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 7.49 (dd, J = 8.7, 2.1 Hz, 1H), 7.41 (s, 1H), 7.37 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.31 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 5.11 (dd, J = 13.2, 5.4 Hz, 1H), 4.76 (sep, J = 6.3 Hz, 1H), 4.45 (d, J = 5.7 Hz, 2H), 4.42 (d, J = 18.0 Hz, 1H), 4.28 (d, J = 17.7, 1H), 2.93 − 2.87 (m, 1H), 2.63 − 2.57 (m, 1H), 2.40 − 2.30 (m, 1H), 2.04 − 1.94 (m, 1H), 1.31 (d, J = 5.7 Hz, 6H).
実施例66
N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(2−メチル−4−(トリフルオロメトキシ)フェニル)アセトアミド
A.2,2−ジフルオロ−2−(2−メチル−4−(トリフルオロメトキシ)フェニル)酢酸エチル。ジメチルスルホキシド(13mL)中の1−ヨード−2−メチル−4−(トリフルオロメトキシ)ベンゼン(1.0g、3.31mmol)の攪拌溶液に銅(546mg、8.60mmol)及び2−ブロモ−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(0.638mL4.96mmol)を室温で加え、55℃で2時間攪拌した。反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液(50mL)で中和し、酢酸エチル(2×100mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×100mL)、ブライン(100mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(2−メチル−4−(トリフルオロメトキシ)フェニル)酢酸エチル(900mg、3.02mmol、91%)を得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3) δ 7.65−7.58 (d, 1H), 7.18−7.02 (m, 2H), 4.41 − 4.25 (m, 2H), 2.43 (s, 3H), 1.36 − 1.29 (m, 3H).(
1H NMRでは酢酸エチルの痕跡が生成物とともに示された)
B.2,2−ジフルオロ−2−(2−メチル−4−(トリフルオロメトキシ)フェニル)酢酸。テトラヒドロフラン:メタノール:水の混合液(30mL、1:1:1)中の2,2−ジフルオロ−2−(2−メチル−4−(トリフルオロメトキシ)フェニル)酢酸エチル(900mg、3.020mmol)の攪拌溶液に水酸化リチウム一水和物(634mg、15.106mmol)を加え、室温で4時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、残渣を飽和重硫酸カリウム(25mL)で中和し、酢酸エチル(2×50mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(2−メチル−4−(トリフルオロメトキシ)フェニル)酢酸(450mg、1.66mmol、収率55%)を得た。1H NMR (400MHz, CDCl3) δ 7.65−7.49 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 7.20−7.16 (m, 2H), 2.18 (s, 3H).
C.N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(2−メチル−4−(トリフルオロメトキシ)フェニル)アセトアミド。ピリジン中の2,2−ジフルオロ−2−(2−メチル−4−(トリフルオロメトキシ)フェニル)酢酸(261mg、0.968mmol)の冷(0℃)攪拌溶液に塩化ホスホリル(0.27mL、2.906mmol)を滴加し、0〜5℃で1時間攪拌した。次いで、この反応混合物に3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩(300mg、0.968mmol)を加え、室温で30分間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で中和し(pH8まで)、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×10mL)、ブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。得られた残渣をReveleris C−18逆相カラムクロマトグラフィーにより、40〜60%アセトニトリル/ギ酸水溶液(0.1%)を使用して精製し、N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(2−メチル−4−(トリフルオロメトキシ)フェニル)アセトアミド(60mg、0.114mmol、収率11%)をオフホワイト固体として得た。MS (ESI) m/z 526.52 [M+1]+.1H NMR (300 MHz, DMSO−d6) δ 10.99 (s, 1H), 9.65 (t, J = 5.9 Hz, 1H), 7.73 − 7.63 (m, 2H), 7.46 (s, 1H), 7.43 − 7.38 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.38 − 7.32 (m, 2H), 5.10 (dd, J = 13.2, 5.1 Hz, 1H), 4.52 − 4.28 (m, 4H), 2.96 − 2.85 (m, 1H), 2.68 − 2.53 (m, 1H), 2.47 − 2.31 (m, 4H), 2.08 − 1.94 (m, 1H).
実施例67
N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−(トリフルオロメトキシ)フェニル)アセトアミド
A.2−フルオロ−1−ヨード−4−(トリフルオロメトキシ)ベンゼン。1,4−ジオキサン(10mL)中の1−ブロモ−2−フルオロ−4−(トリフルオロメトキシ)ベンゼン(500mg、1.93mmol)の攪拌溶液にヨウ化ナトリウム(579mg、3.86mmol)、ヨウ化銅(18mg、0.09mmol)及びtrans−N,N’−ジメチルシクロヘキサン−1,2−ジアミン(30mg、0.11mmol)を室温で加え、次いで、110℃で16時間加熱した。反応混合物を水(10mL)でクエンチし、酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層を水(10mL)、ブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、2−フルオロ−1−ヨード−4−(トリフルオロメトキシ)ベンゼン(400mg、1.3mmol、収率68%)を茶色液体として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl
3) δ 7.78 (dd, J = 8.4, 6.9 Hz, 1H), 6.98 (dd, J = 8.1, 1.5 Hz, 1H), 6.84 (d, J = 8.3 Hz, 1H).
B.2,2−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−(トリフルオロメトキシ)フェニル)酢酸エチル。ジメチルスルホキシド(20mL)中の2−フルオロ−1−ヨード−4−(トリフルオロメトキシ)ベンゼン(1g、3.27mmol)の攪拌溶液に2−ブロモ−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(0.6mL、4.9mmol)、続けて、銅(0.54g、8.49mmol)を室温で加え、60℃で6時間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で塩基性化し、酢酸エチル(3×15mL)で抽出した。合わせた有機層を水(15mL)、ブライン(15mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。得られた粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(20%酢酸エチル/石油エーテル)により精製して、2,2−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−(トリフルオロメトキシ)フェニル)酢酸エチル(800mg、2.64mmol、収率81%)を無色液体として得た。MS (ESI) m/z 302.1 [M]+.
C.2,2−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−(トリフルオロメトキシ)フェニル)酢酸。テトラヒドロフラン:メタノール:水の混合液(15mL、1:1:1)中の2,2−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−(トリフルオロメトキシ)フェニル)酢酸エチル(800mg、2.64mmol)の攪拌溶液に水酸化リチウム一水和物(333mg、7.94mmol)を加え、室温で4時間攪拌した。揮発性物質を減圧下で除去し、得られた粗製物を水(15mL)中に溶解させ、酢酸エチル(2×10mL)で洗浄した。水層を1N塩酸塩水溶液で酸性化し、酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(15mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−(トリフルオロメトキシ)フェニル)酢酸(450mg、1.64mmol、収率62%)を半固体化合物として得た。MS (ESI) m/z 298.1 [M]+.1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.70 (dd, J = 9.6 Hz, 1.6 Hz, 1H), 7.14 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.06 (dd, J = 7.8 Hz, 1.8 Hz, 1H), 5.02 (brs, 1H).
D.N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−(トリフルオロメトキシ)フェニル)アセトアミド。ピリジン(6mL)中の2,2−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−(トリフルオロメトキシ)フェニル)酢酸(274mg、1.55mmol)の氷冷攪拌溶液にオキシ塩化リン(0.36mL、3.87mmol)を滴加し、0〜5℃で1時間攪拌した。次いで、反応混合物を3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩(400mg、1.29mmol)で処理し、室温で2時間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で塩基性化し、酢酸エチル(3×15mL)で抽出した。合わせた有機層を水(15mL)、ブライン(15mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。得られた残渣をReveleris C−18逆相カラムクロマトグラフィー(50〜55%アセトニトリル/0.1%ギ酸水溶液により精製して、N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−(トリフルオロメトキシ)フェニル)アセトアミド(60mg、0.11mmol、収率9%)を白色固体として得た。MS (ESI) m/z 529.6 [M+1]+.1H NMR (300 MHz, DMSO−d6) δ 10.99 (s, 1H), 9.76 (t, J = 5.8 Hz, 1H), 7.82 (dd, J = 8.4, 8.3 Hz, 1H), 7.70 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 7.63 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 7.48 (s, 1H), 7.43 − 7.40 (m, 2H), 5.11 (dd, J = 12.9, 4.8 Hz, 1H), 4.50 (d, J = 6.3 Hz, 2H), 4.46 (t, J = 17.7 Hz, 1H), 4.31 (d, J = 17.4, 1H), 2.90 − 2.63 (m, 1H), 2.63 − 2.56 (m, 1H), 2.42 − 2.27 (m, 1H), 2.02 − 1.98 (m, 1H).
実施例68
2−(5−クロロピリジン−2−イル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド
A.2−(5−クロロピリジン−2−イル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル。ジメチルスルホキシド(11mL)中の5−クロロ−2−ヨードピリジン(1.0g、4.18mmol)の攪拌溶液に銅(690mg、10.86mmol)及び2−ブロモ−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(1.01g、5.01mmol)を室温で加え、55℃で6時間攪拌した。反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液で中和し、酢酸エチル(2×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2−(5−クロロピリジン−2−イル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(700mg、2.98mmol、70%)を得た。GCMS (m/z) 235.1 [M]
+.
B.2−(5−クロロピリジン−2−イル)−2,2−ジフルオロ酢酸。テトラヒドロフラン:メタノール:水の混合液(30mL、1:1:1)中の2−(5−クロロピリジン−2−イル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(800mg、3.40mmol)の攪拌溶液に水酸化リチウム一水和物(429mg、10.21mmol)を加え、室温で4時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、残渣を飽和重硫酸カリウム(20mL)で中和し、酢酸エチル(2×25mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(25mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2−(5−クロロピリジン−2−イル)−2,2−ジフルオロ酢酸(400mg、1.94mmol、収率57%)を得た。MS (ESI) m/z 208.30 [M+1]+.
C.2−(5−クロロピリジン−2−イル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド。ピリジン(20mL)中の2−(5−クロロピリジン−2−イル)−2,2−ジフルオロ酢酸(200mg、0.96mmol)の冷(0℃)攪拌溶液に塩化ホスホリル(443mg、2.89mmol)を滴加し、0〜5℃で30分間攪拌した。次いで、この反応混合物に3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩(300mg、0.96mmol)を加え、室温で1時間攪拌した。反応混合物を重炭酸ナトリウム飽和水溶液で中和し(pH8まで)、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。得られた残渣をReveleris C−18逆相カラムクロマトグラフィーにより、40〜45%アセトニトリル/ギ酸水溶液(0.1%)を使用して精製し、2−(5−クロロピリジン−2−イル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド(65mg、0.14mmol、収率14%)をオフホワイト固体として得た。MS (ESI) m/z 462.69 [M+1]+.1H NMR (300MHz, DMSO−d6) δ = 10.99 (s, 1H), 9.69 (t, J=5.9 Hz, 1H), 8.81 (d, J=2.2 Hz, 1H), 8.19 (dd, J=2.6, 8.4 Hz, 1H), 7.85 (d, J=8.4 Hz, 1H), 7.72 (d, J=8.1 Hz, 1H), 7.50 (s, 1H), 7.44 (d, J=7.7 Hz, 1H), 5.11 (dd, J=5.0, 13.0 Hz, 1H), 4.56 − 4.27 (m, 4H), 3.00 − 2.84 (m, 1H), 2.74 − 2.55 (m, 1H), 2.45 − 2.22 (m, 1H), 2.09 − 1.91 (m, 1H).
実施例69
N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(5−フルオロピリジン−2−イル)アセトアミド
A.5−フルオロ−2−ヨードピリジン。1,4−ジオキサン(10mL)中の2−ブロモ−5−フルオロピリジン(2.5g、14.2mmol)の攪拌溶液にヨウ化ナトリウム(4.26g、28.4mmol)、ヨウ化銅(135mg、0.71mmol)、続けて、trans−N,N−ジメチルシクロヘキサン−1,2−ジアミン(0.24mL、1.56mmol)を室温で加え、110℃で16時間攪拌した。反応混合物を水(30mL)でクエンチし、酢酸エチル(3×25mL)で抽出した。合わせた有機層を水(25mL)、ブライン(25mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、5−フルオロ−2−ヨードピリジン(2.2g、9.86mmol、収率71%)を茶色液体として得た。LCMS (m/z) 224.3 [M
+].
B.2,2−ジフルオロ−2−(5−フルオロピリジン−2−イル)酢酸エチル。ジメチルスルホキシド(3.4mL)中の5−フルオロ−2−ヨードピリジン(300mg、1.34mmol)の攪拌溶液に2−ブロモ−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(409mg、2.02mmol)、続けて、銅(22mg、3.49mmol)を室温で加え、60℃で6時間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で塩基性化し、酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層を水(10mL)、ブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。得られた粗製物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(20%酢酸エチル/石油エーテル)により精製して、2,2−ジフルオロ−2−(5−フルオロピリジン−2−イル)酢酸エチル(200mg、0.72mmol、収率54%)を無色液体として得た。MS (ESI) m/z 278 [M]+.
C.2,2−ジフルオロ−2−(5−フルオロピリジン−2−イル)酢酸。テトラヒドロフラン:メタノール:水の混合液(10mL、1:1:1)中の2,2−ジフルオロ−2−(5−フルオロピリジン−2−イル)酢酸エチル(250mg、1.14mmol)の攪拌溶液に一水和物(144mg、3.42mmol)を加え、室温で4時間攪拌した。揮発性物質を減圧下で除去し、得られた粗製物を水(10mL)中に溶解させ、酢酸エチル(2×10mL)で洗浄した。水層を1N塩酸塩水溶液で酸性化し、酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(5−フルオロピリジン−2−イル)酢酸(150mg、0.78mmol、収率69%)を半固体化合物として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.56 (s, 1H), 8.37 (brs, 1H), 7.84 (dd, J = 8.8 Hz, 4.4 Hz, 1H), 7.64 (ddd, J = 10.8 Hz, 8.8 Hz, 2.4 Hz, 1H).
D.N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(5−フルオロピリジン−2−イル)アセトアミド。ピリジン(6mL)中の2,2−ジフルオロ−2−(5−フルオロピリジン−2−イル)酢酸(221mg、1.16mmol)の氷***液にオキシ塩化リン(0.27mL、2.91mmol)を滴加し、0〜5℃で1時間攪拌した。次いで、3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩(300mg、0.97mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で塩基性化し、酢酸エチル(3×15mL)で抽出した。合わせた有機層を水(15mL)、ブライン(15mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。得られた残渣をReveleris C−18逆相カラムクロマトグラフィー(50〜55%アセトニトリル/0.1%ギ酸水溶液により精製して、N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(5−フルオロピリジン−2−イル)アセトアミド(60mg、0.11mmol、収率14%)を白色固体として得た。MS (ESI) m/z 446.7 [M+1]+.1H NMR (300 MHz, DMSO−d6) δ 10.98 (s, 1H), 9.67 (t, J = 5.7 Hz, 1H), 8.76 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 8.01 − 7.89 (m, 2H), 7.71 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.52 (s, 1H), 7.45 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.11 (dd, J = 13.5, 5.1 Hz, 1H), 4.50 (d, J = 5.4 Hz, 2H), 4.47 (d, J = 17.4 Hz, 1H), 4.32 (d, J = 17.1, 1H), 2.98 − 2.84 (m, 1H), 2.66 − 2.58 (m, 1H), 2.43 − 2.30 (m, 1H), 2.02 − 1.94 (m, 1H).
実施例70
2−(2,4−ジフルオロフェニル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド
A.2−(2,4−ジフルオロフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル。ジメチルスルホキシド(10mL)中の2,4−ジフルオロ−1−ヨードベンゼン(800mg、3.33mmol)の攪拌溶液に2−ブロモ−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(1.01g、4.99mmol)、銅(550mg、8.65mmol)を加え、55℃で6時間攪拌した。反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液で中和し、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2−(2,4−ジフルオロフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(400mg、1.69mmol、51%)を茶色液体として得た。GCMS:236.1[M]
+.
B.2−(2,4−ジフルオロフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸。エタノール:テトラヒドロフラン:水(10mL、1:1:1)中の2−(2,4−ジフルオロフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(400mg、1.69mmol)の攪拌溶液に水酸化リチウム(214mg、5.08mmol)を加え、室温で4時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、残渣を飽和硫酸水素カリウム水溶液(20mL)で中和し、酢酸エチル(2×50mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(25mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2−(2,4−ジフルオロフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸(250mg、1.20mmol、収率71%)を得た。MS (ESI) m/z 207.43 [M−1]+
C.2−(2,4−ジフルオロフェニル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド。N,N−ジメチルホルムアミド(10mL)中の3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩(300mg、0.97mmol)の攪拌冷(0℃)溶液に2−(2,4−ジフルオロフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸(202mg、0.97mmol)、続けて、ジイソプロピルエチルアミン(0.52mL、2.91mmol)、1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム3−オキシドヘキサフルオロホスフェート(480mg、1.26mmol)を加え、室温で16時間攪拌した。反応混合物を水(100mL)で希釈し、得られた固体を濾過し、ジエチルエーテル(20mL)で洗浄し、乾燥させ、カラムクロマトグラフィー(100〜200シリカ)により、溶離液に4%メタノール/ジクロロメタンを使用して精製し、2−(2,4−ジフルオロフェニル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド(60mg、0.129mmol、収率13%)をオフホワイト固体として得た。MS (ESI) m/z 463.68 [M+1]+.1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ = 10.98 (s, 1H), 9.72 (br t, J=5.9 Hz, 1H), 7.78 − 7.65 (m, 2H), 7.55 − 7.34 (m, 3H), 7.29 − 7.18 (m, 1H), 5.11 (br dd, J=5.1, 13.2 Hz, 1H), 4.56 − 4.16 (m, 4H), 3.08 − 2.80 (m, 1H), 2.75 − 2.59 (m, 1H), 2.44 − 2.32 (m, 1H), 2.06 − 1.92 (m, 1H).
実施例71
2−(4−ブロモフェニル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド
A.2−(4−ブロモフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル。ジメチルスルホキシド(3mL)中の1−ブロモ−4−ヨードベンゼン(300mg、2.81mmol)の攪拌溶液に2−ブロモ−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(324mg、1.6mmol)、続けて、銅粉末(175mg、2.75mmol)を室温で加え、55℃で6時間攪拌した。反応混合物を重炭酸ナトリウム水溶液で塩基性化し、酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層を水(10mL)、ブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。得られた粗製物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(20%酢酸エチル/石油エーテル)により精製して、2−(4−ブロモフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(200mg、0.72mmol、収率25%)を無色液体として得た。GCMS (ESI) m/z 278.1 [M]
+
B.2−(4−ブロモフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸。テトラヒドロフラン:メタノール:水の混合液(15mL、1:1:1)中の2−(4−ブロモフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(200mg、0.72mmol)の攪拌溶液に水酸化リチウム一水和物(90mg、2.15mmol)を加え、室温で4時間攪拌した。揮発性物質を減圧下で除去し、得られた残渣を水(15mL)中に溶解させ、酢酸エチル(2×10mL)で洗浄した。水層を1N塩酸塩水溶液で酸性化し、酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、溶媒を濃縮して、2−(4−ブロモフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸(150mg、0.60mmol、収率84%)を半固体化合物として得た。MS (ESI) m/z 251.43 [M−H]+
C.2−(4−ブロモフェニル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド。ピリジン(6mL)中の2−(4−ブロモフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸(291mg、1.16mmol)の氷***液にオキシ塩化リン(0.27mL、2.9mmol)を滴加し、0〜5℃で1時間攪拌した。次いで、3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩(300mg、0.97mmol)を反応混合物に加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で塩基性化し、酢酸エチル(3×15mL)で抽出した。合わせた有機層を水(15mL)、ブライン(15mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。得られた残渣をReveleris C−18逆相カラムクロマトグラフィー(50〜55%0.1%アセトニトリル/ギ酸水溶液)により精製して、2−(4−ブロモフェニル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド(50mg、0.098mmol、収率10%)を白色固体として得た。MS (ESI) m/z 505.6 [M+1]+.1H NMR (300 MHz, DMSO−d6) δ 10.99 (s, 1H), 9.68 (t, J = 5.8 Hz, 1H), 7.77 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.68 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.54 (d, J = 8.7 Hz, 2H), 7.39 (s, 1H), 7.36 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.10 (dd, J = 13.2, 4.8 Hz, 1H), 4.45 (d, J = 6.0 Hz, 2H), 4.43 (d, J = 18.1 Hz, 1H), 4.28 (d, J = 17.4 Hz, 1H), 2.96 − 2.86 (m, 1H), 2.63 − 2.49 (m, 1H), 2.41 − 2.30 (m, 1H), 2.07 − 1.94 (m, 1H).
実施例72
N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(2−(2−メトキシエトキシ)フェニル)アセトアミド
A.1−ヨード−2−(2−メトキシエトキシ)ベンゼン。N,N−ジメチルホルムアミド(10mL)中の2−ヨードフェノール(1g、4.54mmol)の攪拌溶液に炭酸カリウム(1.88g、13.64mmol)、続けて、ヨウ化カリウム(0.07g、0.45mmol)及び1−ブロモ−2−メトキシエタン(0.46mL、4.99mmol)を室温で加え、70℃で16時間攪拌した。反応混合物を水(15mL)でクエンチし、酢酸エチル(3×15mL)で抽出した。合わせた有機層を水(15mL)、ブライン(15mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、1−ヨード−2−(2−メトキシエトキシ)ベンゼン(0.8g、2.87mmol、収率84%)を無色液体として得た。GCMS (m/z) 278.1 [M
+].
B.2,2−ジフルオロ−2−(2−(2−メトキシエトキシ)フェニル)酢酸エチル。ジメチルスルホキシド(15mL)中の1−ヨード−2−(2−メトキシエトキシ)ベンゼン(800mg、2.87mmol)の攪拌溶液に2−ブロモ−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(0.42mL、4.31mmol)、続けて、銅粉末(470mg、7.46mmol)を室温で加え、60℃で6時間攪拌した。反応混合物を水でクエンチし、セライトパッドに通して濾過した。濾液を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で塩基性化し、酢酸エチル(3×15mL)で抽出した。合わせた有機層を水(15mL)、ブライン(15mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。得られた粗製物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(20%酢酸エチル/石油エーテル)により精製して、2,2−ジフルオロ−2−(2−(2−メトキシエトキシ)フェニル)酢酸エチル(460mg、1.37mmol、収率24%)を無色液体として得た。MS (ESI) m/z 274.2 [M]+.
C.2,2−ジフルオロ−2−(2−(2−メトキシエトキシ)フェニル)酢酸。テトラヒドロフラン:メタノール:水の混合液(15mL、1:1:1)中の2,2−ジフルオロ−2−(2−(2−メトキシエトキシ)フェニル)酢酸エチル(450mg、1.64mmol)の攪拌溶液に水酸化リチウム一水和物(206mg、4.92mmol)を加え、室温で4時間攪拌した。揮発性物質を減圧下で除去し、得られた粗製物を水(10mL)中に溶解させ、酢酸エチル(2×10mL)で洗浄した。水層を1N塩酸塩水溶液で酸性化し、酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(2−(2−メトキシエトキシ)フェニル)酢酸(290mg、1.17mmol、収率72%)を半固体化合物として得た。MS (ESI) m/z 247.28 [M+H]+.
D.N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(2−(2−メトキシエトキシ)フェニル)アセトアミド。ピリジン(9mL)中の2,2−ジフルオロ−2−(2−(2−メトキシエトキシ)フェニル)酢酸(262mg、1.07mmol)の氷***液にオキシ塩化リン(0.27mL、2.9mmol)を滴加し、0〜5℃で1時間攪拌した。次いで、反応混合物を3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩(300mg、0.97mmol)で処理し、室温で2時間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で塩基性化し、酢酸エチル(3×15mL)で抽出した。合わせた有機層を水(15mL)、ブライン(15mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、溶媒を濃縮した。得られた残渣をReveleris C−18逆相カラムクロマトグラフィー(50〜55%アセトニトリル/0.1%ギ酸水溶液)により精製して、N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(2−(2−メトキシエトキシ)フェニル)アセトアミド(60mg、0.12mmol、収率12%)を白色固体として得た。MS (ESI) m/z 502.34 [M+1]+.1H NMR (300 MHz, DMSO−d6) δ 10.99 (s, 1H), 9.23 (t, J = 5.6 Hz, 1H), 7.71 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.55 (dd, J = 9.6, 1.5 Hz, 1H), 7.52 − 7.48 (m, 2H), 7.45 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.15 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.07 (dd, J = 7.8, 7.2 Hz, 1H), 5.11 (dd, J = 13.5, 5.1 Hz, 1H), 4.47 (d, J = 6.3 Hz, 2H), 4.45 (d, J = 15.9 Hz, 1H), 4.31 (d, J = 17.4 Hz, 1H), 4.05 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 3.45 (t, J = 5.1 Hz, 2H), 3.24 (s, 3H), 2.96 − 2.86 (m, 1H), 2.66 − 2.57 (m, 1H), 2.45 − 2.30 (m, 1H), 2.04 − 1.94 (m, 1H).
実施例73
N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(1−ヒドロキシシクロヘキシル)アセトアミド
A.N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(1−ヒドロキシシクロヘキシル)アセトアミド。3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン・メシル酸(0.050g、0.135mmol)(0.050g、0.113mmol)を、2,2−ジフルオロ−2−(1−ヒドロキシシクロヘキシル)酢酸(0.026g、0.135mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(0.071mL、0.406mmol)、1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム3−オキシドヘキサフルオロホスフェート(0.057g、0.149mmol)及びN,N−ジメチルホルムアミド(1.0mL)とともにバイアル中にいれた。反応混合物を40℃で18時間攪拌した。反応混合物をジメチルスルホキシド中に取り、逆相セミ分取HPLC(5〜100%アセトニトリル+0.1%ギ酸/水+0.1%ギ酸、20分)を用いて精製した。所望の生成物を含有するフラクションを合わせ、揮発性有機物質を減圧下で除去し、N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(1−ヒドロキシシクロヘキシル)アセトアミド(0.041g、0.091mmol、収率67.4%)を白色固体として得た。
1H NMR (500 MHz, DMSO−d
6) δ 10.97 (s, 1H), 9.04 (t, J = 6.15 Hz, 1H), 7.68 (d, J = 7.88 Hz, 1H), 7.50 (s, 1H), 7.43 (d, J = 7.88 Hz, 1H), 5.19 (s, 1H), 5.10 (dd, J = 5.04, 13.24 Hz, 1H), 4.40 − 4.47 (m, 3H), 4.27 − 4.34 (m, 1H), 2.86 − 2.96 (m, 1H), 2.57 − 2.63 (m, 1H), 2.40 (qd, J = 4.57, 13.19 Hz, 1H), 2.00 (dtd, J = 2.05, 5.28, 12.61 Hz, 1H), 1.70 (d, J = 12.30 Hz, 2H), 1.45 − 1.61 (m, 5H), 1.34 − 1.43 (m, 2H), 1.00 − 1.13 (m, 1H).MS (ESI) m/z 450.2 [M+1]
+.
実施例74
N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(1−ヒドロキシシクロペンチル)アセトアミド
A.N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(1−ヒドロキシシクロペンチル)アセトアミド。3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン・メシル酸(0.050g、0.135mmol)(0.050g、0.113mmol)を、2,2−ジフルオロ−2−(1−ヒドロキシシクロペンチル)酢酸(0.024g、0.135mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(0.071mL、0.406mmol)、1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム3−オキシドヘキサフルオロホスフェート(0.057g、0.149mmol)及びN,N−ジメチルホルムアミド(1.0mL)とともにバイアル中にいれた。反応混合物を40℃で18時間攪拌した。反応混合物をジメチルスルホキシド中に取り、逆相セミ分取HPLC(5〜100%アセトニトリル+0.1%ギ酸/水+0.1%ギ酸、20分)を用いて精製した。所望の生成物を含有するフラクションを合わせ、揮発性有機物質を減圧下で除去し、N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(1−ヒドロキシシクロペンチル)アセトアミド(0.044g、0.101mmol、収率74.7%)を白色固体として得た。
1H NMR (500 MHz, DMSO−d
6) δ 10.97 (s, 1H), 9.10 (t, J = 6.15 Hz, 1H), 7.68 (d, J = 7.57 Hz, 1H), 7.49 (s, 1H), 7.43 (d, J = 7.88 Hz, 1H), 5.35 (s, 1H), 5.10 (dd, J = 5.20, 13.40 Hz, 1H), 4.40 − 4.49 (m, 3H), 4.27 − 4.33 (m, 1H), 2.91 (ddd, J = 5.36, 13.79, 17.42 Hz, 1H), 2.57 − 2.63 (m, 1H), 2.39 (qd, J = 4.57, 13.29 Hz, 1H), 2.00 (dtd, J = 2.36, 5.26, 12.65 Hz, 1H), 1.88 − 1.96 (m, 2H), 1.62 − 1.76 (m, 4H), 1.52 − 1.60 (m, 2H).MS (ESI) m/z 436.2 [M+1]
+.
実施例75
N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(3−メチル−4−(トリフルオロメトキシ)フェニル)アセトアミド
A.4−ヨード−2−メチル−1−(トリフルオロメトキシ)ベンゼン。1,4−ジオキサン(10mL)中の4−ブロモ−2−メチル−1−(トリフルオロメトキシ)ベンゼン(1g、3.92mmol)の攪拌溶液にヨウ化ナトリウム(1.17g、7.84mmol)、ヨウ化銅(37.3mg、0.19mmol)、trans−N,N’−ジメチルシクロヘキサン−1,2−ジアミン(61.3mg、0.43mmol)を室温で加え、110℃で16時間攪拌した。反応混合物を水(50mL)でクエンチし、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、4−ヨード−2−メチル−1−(トリフルオロメトキシ)ベンゼン(1.0g、3.31mmol、84%)を茶色液体として得た。GCMS (m/z) 302 [M
+].
B.2,2−ジフルオロ−2−(3−メチル−4−(トリフルオロメトキシ)フェニル)酢酸エチル。ジメチルスルホキシド(10mL)中の4−ヨード−2−メチル−1−(トリフルオロメトキシ)ベンゼン(1.0g、3.31mmol)の攪拌溶液に2−ブロモ−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(802mm、3.97mmol)、銅(547mg、8.61mmol)を反応させ、55℃で6時間攪拌した。反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液で中和し、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(3−メチル−4−(トリフルオロメトキシ)フェニル)酢酸エチル(700mg、2.35mmol、70%)を茶色液体として得た。GCMS (m/z) 298.1 [M]+.
C.2,2−ジフルオロ−2−(3−メチル−4−(トリフルオロメトキシ)フェニル)酢酸。エタノール:テトラヒドロフラン:水(15mL、1:1:1)中の2,2−ジフルオロ−2−(3−メチル−4−(トリフルオロメトキシ)フェニル)酢酸エチル(700mg、2.35mmol)の攪拌溶液に水酸化リチウム(296mg、7.05mmol)を加え、室温で4時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、残渣を飽和重硫酸カリウム(20mL)で中和し、酢酸エチル(2×25mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(25mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(3−メチル−4−(トリフルオロメトキシ)フェニル)酢酸(400mg、1.48mmol、収率63%)を得た。MS (ESI) m/z 269.45 [M−1]+.
D.N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(3−メチル−4−(トリフルオロメトキシ)フェニル)アセトアミド。ピリジン(20mL)中の2,2−ジフルオロ−2−(3−メチル−4−(トリフルオロメトキシ)フェニル)酢酸(200mg、0.74mmol)の冷(0℃)攪拌溶液に塩化ホスホリル(340mg、2.22mmol)を滴加し、0〜5℃で1時間攪拌し、次いで、3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩(229mg、0.74mmol)を加え、室温で30分間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で中和し(pH8まで)、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。得られた残渣をReveleris C−18逆相カラムクロマトグラフィーにより、40〜50%アセトニトリル/ギ酸水溶液(0.1%)を使用して精製し、N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(3−メチル−4−(トリフルオロメトキシ)フェニル)アセトアミド(80mg、0.15mmol、収率20%)を白色固体として得た。MS (ESI) m/z 526.26 [M+1]+.1H NMR (400MHz, DMS)−d6) δ = 10.98 (s, 1H), 9.68 (t, J=6.1 Hz, 1H), 7.68 (d, J=7.9 Hz, 1H), 7.62 (s, 1H), 7.57 − 7.47 (m, 2H), 7.42 (s, 1H), 7.37 (d, J=7.9 Hz, 1H), 5.10 (dd, J=5.2, 13.4 Hz, 1H), 4.49 − 4.25 (m, 4H), 2.98 − 2.85 (m, 1H), 2.69 − 2.55 (m, 1H), 2.44 − 2.34 (m, 1H), 2.33 (s, 3H), 2.05 − 1.94 (m, 1H).
実施例76
N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2−(3−エトキシピリジン−2−イル)−2,2−ジフルオロアセトアミド
A.3−エトキシ−2−ヨードピリジン。N,N−ジメチルホルムアミド(20mL)中の2−ヨードピリジン−3−オール(1g、4.52mmol)の攪拌溶液に炭酸カリウム(0.936g、6.78mmol)を室温で加え、10分間攪拌した。この反応混合物にヨウ化エチル(1.41g、9.04mmol)を室温で加え、80℃で2時間攪拌した。反応混合物を水(50mL)でクエンチし、酢酸エチル(2×100mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×100mL)、ブライン(100mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル100〜200)により、溶離液に100%ヘキサンを使用して精製し、3−エトキシ−2−ヨードピリジン(1g、4.0mmol、収率88.8%)を茶色液体として得た。LCMS (ESI) m/z 251.1 [M]
+.
B.2−(3−エトキシピリジン−2−イル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル。ジメチルスルホキシド(20mL)中の3−エトキシ−2−ヨードピリジン(1.0g、4.01mmol)の攪拌溶液に2−ブロモ−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(1.6mL、8.03mmol)、銅(0.66g、10.44mmol)を加え、55℃で16時間攪拌した。反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液で中和し、酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×100mL)、ブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2−(3−エトキシピリジン−2−イル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(800mg、3.26mmol、81%)を茶色液体として得た。LCMS (ESI) m/z 246.1 [M]+.
C.2−(3−エトキシピリジン−2−イル)−2,2−ジフルオロ酢酸。メタノール:テトラヒドロフラン:水(9mL、1:1:1)中の2−(3−エトキシピリジン−2−イル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(800mg、3.26mmol)の冷(0℃)攪拌溶液に水酸化リチウム一水和物(410mg、9.78mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、残渣を10%重硫酸カリウム水溶液(10mL)で中和し、酢酸エチル(2×50mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2−(3−エトキシピリジン−2−イル)−2,2−ジフルオロ酢酸(500mg、2.13mmol、収率88%)を茶色半固体として得た。反応混合物を更に精製することなく、次の工程に用いた。
D.N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2−(3−エトキシピリジン−2−イル)−2,2−ジフルオロアセトアミド。ピリジン(20mL)中の2−(3−エトキシピリジン−2−イル)−2,2−ジフルオロ酢酸(252mg、1.16mmol)の冷(0℃)攪拌溶液に塩化ホスホリル(446.4mg、2.91mmol)を滴加し、0〜5℃で30分間攪拌した。次いで、この反応混合物に3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩(300mg、0.97mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で中和し(pH8まで)、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。得られた残渣をReveleris C−18逆相Graceカラムクロマトグラフィーにより、45〜50%アセトニトリル/ギ酸水溶液(0.1%)を使用して精製し、N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2−(3−エトキシピリジン−2−イル)−2,2−ジフルオロアセトアミド(60mg、0.12mmol、収率13%)をオフホワイト固体として得た。LCMS (ESI) m/z 473.29 [M+1]+.1H NMR (400MHz, DMSO−d6) δ = 10.98 (s, 1H), 9.41 (br t, J=6.3 Hz, 1H), 8.22 (dd, J=1.1, 4.4 Hz, 1H), 7.72 (d, J=7.9 Hz, 1H), 7.66 − 7.61 (m, 1H), 7.59 − 7.53 (m, 2H), 7.48 (d, J=7.9 Hz, 1H), 5.12 (dd, J=5.6, 13.2 Hz , 1H), 4.53 − 4.27 (m, 4H), 4.08 (q, J=7.2, 2H), 2.99 − 2.86 (m, 1H), 2.70 − 2.56 (m, 1H), 2.47 − 2.32 (m, 1H), 2.05 − 1.96 (m, 1H), 1.19 (t, J=7.2 Hz, 3H).
実施例77
N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(3−メチルピリジン−2−イル)アセトアミド
A.2,2−ジフルオロ−2−(3−メチルピリジン−2−イル)酢酸エチル。ジメチルスルホキシド(20mL)中の2−ヨード−3−メチルピリジン(0.7g、3.19mmol)の攪拌溶液に2−ブロモ−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(0.8mL、6.39mmol)、銅(0.52g、8.29mmol)を加え、50℃で16時間攪拌した。反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液で中和し、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×10mL)、ブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(3−メチルピリジン−2−イル)酢酸エチル(500mg、2.32mmol、73%)を茶色液体として得た。GCMS (m/z) 215.2.
B.2,2−ジフルオロ−2−(3−メチルピリジン−2−イル)酢酸。メタノール/テトラヒドロフラン/水の混合液(9mL、1:1:1)中の2,2−ジフルオロ−2−(3−メチルピリジン−2−イル)酢酸エチル(500mg、2.32mmol)の冷(0℃)攪拌溶液に水酸化リチウム一水和物(327mg、6.97mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、残渣を10%重硫酸カリウム水溶液(10mL)で中和し、酢酸エチル(2×30mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(3−メチルピリジン−2−イル)酢酸(400mg、2.13mmol、収率88%)を茶色半固体として得た。MS (ESI) m/z 188.31.
C.N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(3−メチルピリジン−2−イル)アセトアミド。ピリジン(20mL)中の2,2−ジフルオロ−2−(3−メチルピリジン−2−イル)酢酸(300mg、1.60mmol)の冷(0℃)攪拌溶液に塩化ホスホリル(735mg、4.80mmol)を滴加し、0〜5℃で30分間攪拌した。次いで、反応混合物に3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩(395mg、1.60mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で中和し(pH8まで)、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。得られた残渣をReveleris C−18逆相カラムクロマトグラフィーにより、45〜50%アセトニトリル/ギ酸水溶液(0.1%)を使用して精製し、N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(3−メチルピリジン−2−イル)アセトアミド(40mg、0.09mmol、収率7%)をオフホワイト固体として得た。MS (ESI) m/z 443.30 [M+1]+.1H NMR (300 MHz, DMSO−d6) δ 10.99 (s, 1H), 9.45 (br t, J=6.1 Hz, 1H), 8.51 (br d, J=3.9 Hz, 1H), 7.84 (br d, J=7.8 Hz, 1H), 7.72 (d, J=7.8 Hz, 1H), 7.63 (s, 1H), 7.51 (br d, J=7.8 Hz, 2H), 5.19 − 5.03 (m, 1H), 4.58 − 4.28 (m, 4H), 2.92 − 2.85(m, 1H), 2.68 − 2.54 (m, 1H), 2.45 − 2.30 (m, 4H), 2.10 − 1.92 (m, 1H).
実施例78
N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(5−メチルピリジン−2−イル)アセトアミド
A.2−ヨード−5−メチルピリジン。1,4−ジオキサン(30mL)中の2−ブロモ−5−メチルピリジン(2g、11.63mmol)の攪拌溶液にヨウ化ナトリウム(3.4g、23.24mmol)、ヨウ化銅(110mg,0.58mmol)、trans−N,N’−ジメチルシクロヘキサン−1,2−ジアミン(180mg、1.26mmol)を室温で加え、密閉管中、110℃で16時間攪拌した。反応混合物を水(30mL)でクエンチし、酢酸エチル(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×20mL)、ブライン(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2−ヨード−5−メチルピリジン(1.3g、5.93mmol、収率52%)を茶色液体として得た。
1H NMR (300MHz, CDCl
3) δ 8.2 (s, 1H), 7.6 − 7.56 (d, J=8.1 Hz, 1H), 7.18 − 7.12 (m, 1H), 2.3 − 2.25(s, 1H).
B.2,2−ジフルオロ−2−(5−メチルピリジン−2−イル)酢酸エチル。ジメチルスルホキシド(20mL)中の2−ヨード−5−メチルピリジン(1g、4.56mmol)の攪拌溶液に2−ブロモ−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(1.2mL、9.13mmol)、銅(0.75g、11.85mmol)を加え、50℃で16時間攪拌した。反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液で中和し、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×10mL)、ブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(5−メチルピリジン−2−イル)酢酸エチルエチル(600mg、2.72mmol、60%)を茶色液体として得た。GCMS (m/z) 215.0
C.2,2−ジフルオロ−2−(5−メチルピリジン−2−イル)酢酸。メタノール/テトラヒドロフラン/水の混合液(9mL、1:1:1)中の2,2−ジフルオロ−2−(5−メチルピリジン−2−イル)酢酸エチル(500mg、2.32mmol)の冷(0℃)攪拌溶液に水酸化リチウム一水和物(327mg、6.97mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、残渣を10%重硫酸カリウム水溶液(10mL)で中和し、酢酸エチル(2×30mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(5−メチルピリジン−2−イル)酢酸(350mg、1.87mmol、収率87%)を茶色半固体として得た。MS (ESI) m/z 188.39.
D.N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(5−メチルピリジン−2−イル)アセトアミド。ピリジン(20mL)中の2,2−ジフルオロ−2−(5−メチルピリジン−2−イル)酢酸(180mg、0.97mmol)の冷(0℃)攪拌溶液に塩化ホスホリル(0.2mL、2.91mmol)を滴加し、0〜5℃で30分間攪拌した。次いで、この反応混合物に3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩(300mg、0.97mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で中和し(pH8まで)、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。得られた残渣をReveleris C−18逆相カラムクロマトグラフィーにより、45〜50%アセトニトリル/ギ酸水溶液(0.1%)を使用して精製し、N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(5−メチルピリジン−2−イル)アセトアミド(64mg、0.14mmol、収率13%)をオフホワイト固体として得た。MS (ESI) m/z 443.30 [M+1]+.1H NMR (300 MHz, DMSO−d6) δ 10.99 (s, 1H), 9.60 (br t, J=5.9 Hz, 1H), 8.55 (bs, 1H), 7.88 − 7.98 (m, 1H), 7.69−7.63 (t, J=8.6 Hz, 2H), 7.52 (s, 1H), 7.49 − 7.40 (m, 1H), 5.11 (dd, J=5.1, 13.5 Hz, 1H), 4.59 − 4.21 (m, 4H), 2.98 − 2.85 (m, 1H), 2.68 − 2.53 (m, 1H), 2.45 − 2.39 (m, 4H), 2.06 − 1.97 (m, 1H).
実施例79
N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2−(2−エトキシ−6−フルオロフェニル)−2,2−ジフルオロアセトアミド
A.1−エトキシ−3−フルオロ−2−ヨードベンゼン。1,4−ジオキサン(30mL)中の2−ブロモ−1−エトキシ−3−フルオロベンゼン(1g、4.58mmol)の攪拌溶液にヨウ化ナトリウム(1.37g、9.17mmol)、ヨウ化銅(43.6mg,0.22mmol)、trans−N,N’−ジメチルシクロヘキサン−1,2−ジアミン(71.2mg、0.504mmol)を室温で加え、密閉管中、110℃で16時間攪拌した。反応混合物を水(100mL)でクエンチし、酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、1−エトキシ−3−フルオロ−2−ヨードベンゼン(1g、5.93mmol、収率52%)を茶色液体として得た。GC−MS (ESI) m/z 266.
B.2−(2−エトキシ−6−フルオロフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル。ジメチルスルホキシド(20mL)中の1−エトキシ−3−フルオロ−2−ヨードベンゼン(1g、3.17mmol)の攪拌溶液に2−ブロモ−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(1.53g、7.54mmol)、銅(0.62g、9.80mmol)を加え、50℃で16時間攪拌した。反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液で中和し、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×20mL)、ブライン(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2−(2−エトキシ−6−フルオロフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(800mg、3.05mmol、81%)を茶色液体として得た。GC−MS (ESI) m/z 262.2
C.2−(2−エトキシ−6−フルオロフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸。エタノール/テトラヒドロフラン/水の混合液(9mL、1:1:1)中の2−(2−エトキシ−6−フルオロフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(500mg、2.32mmol)の冷(0℃)攪拌溶液に水酸化リチウム一水和物(327mg、6.97mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、残渣を10%重硫酸カリウム水溶液(10mL)で中和し、酢酸エチル(2×30mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2−(2−エトキシ−6−フルオロフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸(400mg、1.70mmol、収率56%)を茶色半固体として得た。LCMS (ESI) m/z 233.4 [M−1]−.
D.N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(5−メチルピリジン−2−イル)アセトアミド。ピリジン(20mL)中の2,2−ジフルオロ−2−(5−メチルピリジン−2−イル)酢酸(272mg、1.16mmol)の冷(0℃)攪拌溶液に塩化ホスホリル(0.3mL、2.91mmol)を滴加し、0〜5℃で30分間攪拌した。次いで、この反応混合物に3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩(300mg、0.97mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で中和し(pH8まで)、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。得られた残渣をReveleris C−18逆相Graceカラムクロマトグラフィーにより、45〜50%アセトニトリル/ギ酸水溶液(0.1%)を使用して精製し、N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(5−メチルピリジン−2−イル)アセトアミド(60mg、0.12mmol、収率12%)をオフホワイト固体として得た。LCMS (ESI) m/z 490.3 [M+1]+.1H NMR (400MHz, DMSO−d6) δ = 10.98 (s, 1H), 9.36 (br t, J=6.1 Hz, 1H), 7.71 (d, J=7.6 Hz, 1H), 7.54 − 7.47 (m, 3H), 7.45 (d, J=7.6 Hz, 1H), 7.00 − 6.84 (m, 1H), 5.11 (br dd, J=5.0, 13.3 Hz, 1H), 4.52 − 4.27 (m, 4H), 3.99 (q, J=7.0 Hz, 1H), 3.04 − 2.82 (m, 1H), 2.71 − 2.54 (m, 1H), 2.46 − 2.28 (m, 1H), 2.04 − 1.94 (m, 1H), 1.14 (t, J=7.0 Hz, 1H).
実施例80
N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(4’−フルオロビフェニル−4−イル)アセトアミド
A.1−(4’−フルオロビフェニル−4−イル)エタノン。トルエン/エタノール((10mL、2:1)中の1−(4−ブロモフェニル)エタノン(2g、10.05mmol)の溶液に4−フルオロフェニルボロン酸(1.68g、12.06mmol)、続けて、炭酸カリウム(3.46g、25.12mmol)を加え、10分間脱気した。反応混合物にテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(1.16mg、1.005mmol)を更に充填し、更に10分間脱気し、密閉管中、80℃で6時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、セライトパッドに通して濾過した。濾液を冷水で希釈し、酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層を水(10mL)、ブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(100〜200シリカゲル、30%酢酸エチル/ヘキサン)により精製して、1−(4’−フルオロビフェニル−4−イル)エタノン(1g、4.67mmol、収率48%)をオフホワイト固体として得た。MS (ESI) m/z 215.27 [M+1]
+.
B.2−(4’−フルオロビフェニル−4−イル)−2−オキソ酢酸エチル。ピリジン(10mL)中の1−(4’−フルオロビフェニル−4−イル)エタノン(1.5g、7.009mmol)の攪拌溶液に二酸化セレン(1.94g、17.52mmol)を室温で加えた。反応混合物を100℃で16時間攪拌した。反応混合物をセライトパッドに通して濾過し、ジクロロメタン(15mL)で洗浄した。クロロギ酸エチル(15mL)を濾液に0℃で加え、室温で4時間攪拌した。反応混合物を氷水でクエンチし、ジクロロメタン(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層を1N塩酸塩(15mL)、ブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、2−(4’−フルオロビフェニル−4−イル)−2−オキソ酢酸エチル(900mg、3.308mmol、収率47%)を無色液体として得た。MS (ESI) m/z 273.51 [M+1]+.
C.2,2−ジフルオロ−2−(4’−フルオロビフェニル−4−イル)酢酸エチル。2−(4’−フルオロビフェニル−4−イル)−2−オキソ酢酸エチル(1g、3.676mmol)を三フッ化ジエチルアミノ硫黄(1.4mL)に0℃で分割して加え、室温で16時間攪拌した。反応混合物を重炭酸ナトリウム水溶液でクエンチし、酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。得られた粗製物をカラムクロマトグラフィー[(100〜200)シリカゲル、10%酢酸エチル/石油エーテルを使用]により精製して、2,2−ジフルオロ−2−(4’−フルオロビフェニル−4−イル)酢酸エチル(800mg、2.72mmol、収率80%)を無色液体として得た。GCMS (ESI) m/z 294 [M+1]+.
D.2,2−ジフルオロ−2−(4’−フルオロビフェニル−4−イル)酢酸。テトラヒドロフラン:メタノール:水の混合液(12mL、1:1:1)中の2,2−ジフルオロ−2−(4’−フルオロビフェニル−4−イル)酢酸エチル(900mg、3.06mmol)の攪拌溶液に水酸化リチウム一水和物(385mg、9.18mmol)を加え、室温で4時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、得られた残渣を水(10mL)中に溶解させ、酢酸エチル(2×10mL)で洗浄した。水層を1N塩酸塩水溶液で酸性化し、酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(4’−フルオロビフェニル−4−イル)酢酸(400mg、2.91mmol、収率44%)を半固体化合物として得た。粗製物を更に精製することなく、次の工程に使用した。
E.N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(4’−フルオロビフェニル−4−イル)アセトアミド。ピリジン(15mL)中の2,2−ジフルオロ−2−(4’−フルオロビフェニル−4−イル)酢酸(266mg、1.16mmol)の氷***液にオキシ塩化リン(445mL、2.91mmol)を滴加し、0〜5℃で1時間攪拌した。次いで、3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩(300mg、0.97mmol)を反応混合物に加え、室温で1時間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で塩基性化し、酢酸エチル(3×15mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(15mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。得られた残渣をReveleris C−18逆相カラムクロマトグラフィー(50〜55%アセトニトリル/0.1%ギ酸水溶液)により精製して、N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(4’−フルオロビフェニル−4−イル)アセトアミド(60mg、0.114mmol、収率11%)を白色固体として得た。MS (ESI) m/z 522.46 [M+1]+.1H NMR (300 MHz, DMSO−d6) δ ppm 10.98 (s, 1 H), 9.68 (t, J = 5.8 Hz, 1 H), 7.86 − 7.72 (m, 4H), 7.72 − 7.62 (m, 3H), 7.43 − 7.28 (m, 4H), 5.09 (dd, J = 13.2, 5.1 Hz, 1H), 4.47 (d, J = 5.7 Hz, 2H), 4.38 (d, J = 17.1 Hz, 1H), 4.24 (d, J = 17.1 Hz, 1H), 3.00 − 2.81 (m, 1H), 2.64 − 2.53 (m, 1H), 2.38 − 2.20 (m, 1H), 2.03− 1.90 (m, 1H).
実施例81
N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2−(2−エトキシ−5−フルオロフェニル)−2,2−ジフルオロアセトアミド
A.1−(2−エトキシ−5−フルオロフェニル)エタノン。N,N−ジメチルホルムアミド(15mL)中の1−(5−フルオロ−2−ヒドロキシフェニル)エタノン(500mg、3.24mmol)の攪拌溶液にエチルブロミド(607mg、3.89mmol)、続けて、炭酸カリウム(1.11g、8.10mmol)を加え、90℃で16時間攪拌した。反応混合物を氷水(15mL)で希釈し、酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層を水(10mL)、ブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、1−(2−エトキシ−5−フルオロフェニル)エタノン(350mg、1.36mmol、収率20%)を無色液体として得た。MS (ESI) m/z 183.34 [M+1]
+.
B.2−(2−エトキシ−5−フルオロフェニル)−2−オキソ酢酸エチル。ピリジン(10mL)中の1−(2−エトキシ−5−フルオロフェニル)エタノン(2g、10.99mmol)の攪拌溶液に二酸化セレン(3.05g、27.47mmol)を室温で加え、100℃で16時間加熱した。反応混合物をセライトパッドに通して濾過し、ジクロロメタン(15mL)で洗浄した。クロロギ酸エチル4mLを濾液に0℃で加え、室温で4時間攪拌した。反応混合物を氷水でクエンチし、ジクロロメタン(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層を1N塩酸塩溶液(30mL)、ブライン(30mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、2−(2−エトキシ−5−フルオロフェニル)−2−オキソ酢酸エチル(1.7g、7.08mmol、収率75%)を無色液体として得た。更に精製することなく、次の工程に使用した。
C.2−(2−エトキシ−5−フルオロフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル。2−(2−エトキシ−5−フルオロフェニル)−2−オキソ酢酸エチル(1g、4.16mmol)を三フッ化ジエチルアミノ硫黄(2mL)に0℃で加え、室温で16時間攪拌した。反応混合物を重炭酸ナトリウム水溶液でクエンチし、酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。得られた粗製物をカラムクロマトグラフィー(100〜200シリカゲル、10%酢酸エチル/石油エーテル)により精製して、2−(2−エトキシ−5−フルオロフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(800mg、3.05mmol、収率73%)を無色液体として得た。MS (ESI) m/z 262.2 [M]+.
D.2−(2−エトキシ−5−フルオロフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸。テトラヒドロフラン:メタノール:水の混合液(12mL、1:1:1)中の2−(2−エトキシ−5−フルオロフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(600mg、2.29mmol)の攪拌溶液に水酸化リチウム一水和物(288mg、6.87mmol)を加え、室温で16時間攪拌した。揮発性物質を減圧下で除去し、得られた残渣を水(10mL)中に溶解させ、酢酸エチル(2×10mL)で洗浄した。水層を1N塩酸塩水溶液で酸性化し、酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、溶媒を濃縮して、2−(2−エトキシ−5−フルオロフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸(310mg、1.32mmol、収率87%)を半固体化合物として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.38 (dd, J = 8.8, 3.2 Hz, 1H), 7.16 (ddd, J = 11.2, 8.8, 3.2 Hz, 1H), 6.91 (dd, J = 9.2, 4.4 Hz, 1H), 4.08 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 2.68 (brs, 1H), 1.39 (t, J = 6.8 Hz, 3H).
E.N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2−(2−エトキシ−5−フルオロフェニル)−2,2−ジフルオロアセトアミド。ピリジン(9mL)中の2−(2−エトキシ−5−フルオロフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸(151mg、0.65mmol)の氷***液にオキシ塩化リン(0.18mL、1.94mmol)を滴加し、0〜5℃で1時間攪拌した。次いで、3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩(200mg、0.65mmol)を反応混合物に加え、室温で1時間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で塩基性化し、酢酸エチル(3×15mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(15mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。得られた残渣をReveleris C−18逆相カラムクロマトグラフィー(50〜55%アセトニトリル/0.1%ギ酸水溶液)により精製して、N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2−(2−エトキシ−5−フルオロフェニル)−2,2−ジフルオロアセトアミド(55mg、0.11mmol、収率17%)を白色固体として得た。MS (ESI) m/z 490.1 [M+1]+.1H NMR (300 MHz, DMSO−d6) δ 10.98 (s, 1H), 9.38 (t, J = 5.6 Hz, 1H), 7.70 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 7.50 (s, 1H), 7.44 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.39 − 7.34 (m, 2H), 7.19 − 7.11 (m, 1H), 5.11 (dd, J = 13.2, 5.1 Hz, 1H), 4.47 (d, J = 6.6 Hz, 2H), 4.45 (d, J = 16.5 Hz, 1H), 4.31 (d, J = 17.7, 1H), 3.97 (q, J = 6.9 Hz, 2H), 2.96 − 2.85 (m, 1H), 2.67 − 2.55 (m, 1H), 2.45 − 2.30 (m, 1H), 2.04 − 1.94 (m, 1H), 1.11 (t, J = 7.2 Hz, 3H).
実施例82
2−シクロペンチル−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド
A.2,2−ジフルオロ−2−(1−ヒドロキシシクロペンチル)酢酸エチル。テトラヒドロフラン(20mL)中のシクロペンタノン(1g、11.90mmol)の攪拌溶液に無水塩化セリウム(III)(0.06g、0.24mmol)、続けて、活性化亜鉛末(0.93g、14.28mmol)及び2−ブロモ−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(2.01mL、15.47mmol)を0℃で加え、室温で16時間攪拌した。反応混合物を水(20mL)で希釈し、酢酸エチル(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層を水(20mL)、ブライン(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、溶媒を濃縮し、得られた粗製物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(30%酢酸エチル/石油エーテル)により精製して、2,2−ジフルオロ−2−(1−ヒドロキシシクロペンチル)酢酸エチル(0.55g、2.40mmol、収率22%)を無色液体として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO−d
6) δ 5.48 (s, 1H), 4.27 (q, J = 6.9 Hz, 2H), 1.87 − 1.81 (m, 2H), 1.75 − 1.57 (m, 6H), 1.26 (t, J = 6.9 Hz, 3H).
B.2−シクロペンテニル−2,2−ジフルオロ酢酸エチル。ピリジン(1.7mL)中の2,2−ジフルオロ−2−(1−ヒドロキシシクロペンチル)酢酸エチル(50mg、0.24mmol)の攪拌溶液に塩化チオニル(0.17mL、2.40mmol)を0℃で加え、室温で16時間攪拌した。反応混合物を水(4mL)で希釈し、重炭酸ナトリウム水溶液で塩基性化し、酢酸エチル(3×4mL)で抽出した。合わせた有機層を水(4mL)、ブライン(4mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(30%酢酸エチル/石油エーテル)により精製して、2−シクロペンテニル−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(25mg、0.13mmol、収率45%)を無色液体として得た。MS (ESI) m/z 190.1 [M]+.
C.2−シクロペンチル−2,2−ジフルオロ酢酸エチル。酢酸エチル(10mL)中の2−シクロペンテニル−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(100mg、0.52mmol)の攪拌溶液に、酢酸エチル中の10%水酸化パラジウム(30mg)のスラリーを窒素流下で加え、水素バルーン圧力下、室温で4時間攪拌した。水素雰囲気を排気し、反応混合物をセライトパッドに通して濾過し、濾液を濃縮して、2−シクロペンチル−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(60mg、0.31mmol、収率59%)を無色液体として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 4.32 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 2.67 − 2.57 (m, 1H), 1.79 − 1.55 (m, 8H), 1.35 (t, J = 6.9 Hz, 3H).
D.2−シクロペンチル−2,2−ジフルオロ酢酸。テトラヒドロフラン:メタノール:水の混合液(15mL、1:1:1)中の2−シクロペンチル−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(450mg、2.34mmol)の攪拌溶液に水酸化リチウム一水和物(295mg、7.03mmol)を加え、室温で4時間攪拌した。揮発性物質を減圧下で除去し、得られた残渣を水(10mL)中に溶解させ、酢酸エチル(2×10mL)で洗浄した。水層を1N塩酸塩水溶液で酸性化し、酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、2−シクロペンチル−2,2−ジフルオロ酢酸(280mg、1.70mmol、収率72%)を半固体化合物として得た。1H NMR (300 MHz, DMSO−d6) δ 8.68 (brs, 1H), 2.69 − 2.59 (m, 1H), 1.84 − 1.59 (m, 8H).
E.2−シクロペンチル−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド。ピリジン(9mL)中の2−シクロペンチル−2,2−ジフルオロ酢酸(159mg、0.97mmol)の氷***液にオキシ塩化リン(0.27mL、2.9mmol)を滴加し、0〜5℃で1時間攪拌した。次いで、3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩(300mg、0.97mmol)を反応混合物に加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で塩基性化し、酢酸エチル(3×15mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(15mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。得られた残渣をReveleris C−18逆相カラムクロマトグラフィー(50〜55%アセトニトリル/0.1%ギ酸水溶液)により精製して、2−シクロペンチル−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド(50mg、0.12mmol、収率12%)を白色固体として得た。MS (ESI) m/z 420.17 [M+1]+.1H NMR (300 MHz, DMSO−d6) δ 10.98 (s, 1H), 9.36 (t, J = 6.3 Hz, 1H), 7.70 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.47 (s, 1H), 7.40 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.11 (dd, J = 13.5, 5.1 Hz, 1H), 4.46 (d, J = 17.1 Hz, 1H), 4.44 (d, J = 6.0 Hz, 2H), 4.31 (d, J = 17.7 Hz, 1H), 2.92 − 2.87 (m, 1H), 2.73 − 2.57 (m, 2H), 2.40 − 2.36 (m, 1H), 2.02 − 1.98 (m, 1H), 1.70 − 1.53 (m, 8H).
実施例83
N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(3−メチル−4−(トリフルオロメトキシ)フェニル)アセトアミド
A.2−クロロ−4−ヨード−1−(トリフルオロメトキシ)ベンゼン。H
2SO
4(10mL)水溶液中の3−クロロ−4−(トリフルオロメトキシ)アニリン(2.5g、11.79mmol)の冷(0℃)攪拌溶液に亜硝酸ナトリウム(894mg、12.96mmol)、尿素(106mg、1.768mmol)及びヨウ化カリウム(4.1g、24.75mmol)を0℃で加え、50℃で2時間攪拌した。反応混合物を重炭酸ナトリウム水溶液(40mL)でクエンチし、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×10mL)、ブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2−クロロ−4−ヨード−1−(トリフルオロメトキシ)ベンゼン及び粗製物(2g、6.23mmol、収率52%)を無色液体として得、これをいかなる精製も行うことなく、次の工程に使用した。
B.2−(3−クロロ−4−(トリフルオロメトキシ)フェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル。ジメチルスルホキシド(12mL)中の2−クロロ−4−ヨード−1−(トリフルオロメトキシ)ベンゼン(1.5g、4.56mmol)の攪拌溶液に2−ブロモ−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(138g6.84mmol)、銅(753mg、11.85mmol)を反応させ、55℃で6時間攪拌した。反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液で中和し、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×10mL)、ブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2−(3−クロロ−4−(トリフルオロメトキシ)フェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(1.1g、3.45mmol、収率78%)を茶色液体として得た。MS (ESI) m/z 318 [M+1]+.
C.2−(3−クロロ−4−(トリフルオロメトキシ)フェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸。メタノール/テトラヒドロフラン/水の混合液(10mL、1:1:1)中の2−(3−クロロ−4−(トリフルオロメトキシ)フェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(2g、6.289mmol)の冷(0℃)攪拌溶液に水酸化リチウム一水和物(792mg、18.86mmol)を加え、室温で16時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、残渣を1,4−ジオキサン中の10%塩酸水溶液(10mL)で中和し、酢酸エチル(2×30mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2−(3−クロロ−4−(トリフルオロメトキシ)フェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸及び粗製物(800mg、2.75mmol、収率44%)を茶色半固体として得、これをいかなる精製も行うことなく、次の工程に使用した。
D.2−(3−クロロ−4−(トリフルオロメトキシ)フェニル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド。N,N−ジメチルホルムアミド(10mL)中の3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩(250mg、0.809mmol)及び2−(3−クロロ−4−(トリフルオロメトキシ)フェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸(234mg、0.970mmol)の冷(0℃)攪拌溶液にN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.4mL、2.42mmol)、続けて、1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム3−オキシドヘキサフルオロホスフェート(614mg、1.61mmol)を加え、室温で16時間攪拌した。反応混合物を水(30mL)で希釈し、酢酸エチル(2×40mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空下で濃縮乾燥させた。生成物をReveleris C−18逆相カラムにより、60%アセトニトリル/ギ酸水溶液(0.1%)を使用して精製し、N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(2−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル)アセトアミド(35mg、0.064mmol、収率8%)をオフホワイト固体として得た。MS (ESI) m/z 546.26 [M+1]+.1H NMR (300MHz , DMSO−d6,) δ 10.98 (s, 1H), 9.75 (br t, J=5.9 Hz, 1H), 7.92−7.90 (m, 1H), 7.82 −7.64 (m, 3H), 7.47−7.34 (m, 2H), 5.10 (dd, J=13.2, 5.1 Hz, 1H), 4.51−4.24 (m, 4H), 2.99−2.84 (m, 1H), 2.67−2.55 (m, 1H), 2.45−2.25 (m, 1H), 2.05−1.93 (m, 1H).
実施例84
N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(4−メトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド
A.1−ブロモ−4−メトキシ−2−(トリフルオロメチル)ベンゼン。N,N−ジメチルホルムアミド(20mL)中の4−ブロモ−3−(トリフルオロメチル)フェノール(2g、8.29mmol)の攪拌溶液に水素化ナトリウム(398mg、16.59mmol)を0℃で分割して加え、室温で30分間攪拌した。この反応塊にヨウ化メチル(671mg、10.78mmol)を0℃で加え、室温で1時間攪拌した。反応混合物を水(50mL)でクエンチし、酢酸エチル(2×200mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×100mL)、ブライン(100mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル100〜200)により、溶離液に100%ヘキサンを使用して精製し、1−ブロモ−4−メトキシ−2−(トリフルオロメチル)ベンゼン(1.2g、4.72mmol、収率57%)をオフホワイト固体として得た。MS (ESI) m/z 254.1 [M]
+.
B.1−ヨード−4−メトキシ−2−(トリフルオロメチル)ベンゼン。1,4−ジオキサン(10mL)中の1−ブロモ−4−メトキシ−2−(トリフルオロメチル)ベンゼン(1g、3.93mmol)の攪拌溶液にヨウ化ナトリウム(1.76g、11.79mmol)、ヨウ化銅(150mg、0.786mmol)、続けて、trans−N,N’−ジメチルシクロヘキサン−1,2−ジアミン(168mg、1.18mmol)を室温で加え、マイクロ波により110℃で2時間攪拌した。反応混合物を水(20mL)でクエンチし、酢酸エチル(3×200mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、1−ヨード−4−メトキシ−2−(トリフルオロメチル)ベンゼン(800g、2.65mmol、収率68%)を茶色液体として得た。MS (ESI) m/z 302.0 [M]+.
C.2,2−ジフルオロ−2−(4−メトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル)酢酸エチル。ジメチルスルホキシド(20mL)中の1−ヨード−4−メトキシ−2−(トリフルオロメチル)ベンゼン(800mg、2.65mmol)の攪拌溶液に2−ヨード−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(0.62mL、3.97mmol)、銅(438g、6.89mmol)を加え、室温で16時間攪拌した。反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液で中和し、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×10mL)、ブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(4−メトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル)酢酸エチル(600mg、2.01mmol、76%)を茶色液体として得た。MS (ESI) m/z 298.1 [M]+.
D.2,2−ジフルオロ−2−(4−メトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル)酢酸。メタノール/テトラヒドロフラン/水(9mL、1:1:1)中の2、2−ジフルオロ−2−(4−メトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル)酢酸エチル(600mg、2.01mmol)の冷(0℃)攪拌溶液に水酸化リチウム一水和物(253mg、6.03mmol)を加え、室温で4時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、残渣を10%重硫酸カリウム水溶液(10mL)で中和し、酢酸エチル(2×30mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(4−メトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル)酢酸(450mg、1.66mmol、収率83%)を茶色半固体として得た。MS (ESI) m/z 269.30 [M−1]+.
E.N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(4−メトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド。ピリジン(20mL)中の2,2−ジフルオロ−2−(4−メトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル)酢酸(314mg、1.16mmol)の冷(0℃)攪拌溶液に塩化ホスホリル(0.7mL、2.91mmol)を滴加し、0〜5℃で30分間攪拌した。これに、3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩(300mg、0.97mmol)を加え、室温で1時間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で中和し(pH8まで)、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。得られた残渣をReveleris C−18逆相カラムクロマトグラフィーにより、50〜55%アセトニトリル/ギ酸水溶液(0.1%)を使用して精製し、N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(4−メトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド(35mg、0.07mmol、収率7%)をオフホワイト固体として得た。MS (ESI) m/z 526.21 [M+1]+.1H NMR (300 MHz, DMSO−d6) δ ppm 10.97 (br s, 1 H), 9.59 (br t, J=5.87 Hz, 1 H), 7.81 −7.60 (m, 2 H), 7.56 −7.20 (m, 4 H), 5.11 (br dd, J=13.39, 4.95 Hz, 1 H), 4.56 −4.14 (m, 4 H), 3.89 (s, 3 H), 3.02 − 2.85 (m, 1 H), 2.67 − 2.55 (m, 1 H), 2.46 − 2.30 (m, 1 H), 2.06 − 1.94 (m, 1 H).
実施例85
N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(2−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル)アセトアミド
A.(2−ブロモエトキシ)(tert−ブチル)ジメチルシラン。ジクロロメタン(100mL)中の2−ブロモエタノール(10g、80mmol)の攪拌溶液にtert−ブチルクロロジメチルシラン(14.5g、96.77mmol)及びイミダゾール(10g,161.2mmol)を0℃で加え、室温で16時間攪拌した。反応混合物を重炭酸ナトリウム水溶液(40mL)でクエンチし、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×10mL)、ブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、(2−ブロモエトキシ)(tert−ブチル)ジメチルシラン(8g、33.61mmol、収率42%)を無色液体として得た。
B.Tert−ブチル(2−(2−ヨードフェノキシ)エトキシ)ジメチルシラン。N,N−ジメチルホルムアミド(20mL)中の2−ヨードフェノール(3g、13.6mmol)の攪拌溶液に(2−ブロモエトキシ)(tert−ブチル)ジメチルシラン(3.89g、16.36mmol)、ヨウ化tert−ブチルアンモニウム(1g2.72mmol)及び炭酸カリウム(4.69g34mmol)を0℃で加え、80℃で16時間攪拌した。反応混合物を水(40mL)でクエンチし、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×10mL)、ブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、tert−ブチル(2−(2−ヨードフェノキシ)エトキシ)ジメチルシラン(2.5g、6.613mmol、収率49%)を無色液体として得た。
C.2,2−ジフルオロ−2−(2−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル)酢酸エチル。ジメチルスルホキシド(20mL)中のtert−ブチル(2−(2−ヨードフェノキシ)エトキシ)ジメチルシラン(3g、7.936mmol)の攪拌溶液に2−ブロモ−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(2.41g11.90mmol)、銅粉末(1.3.g、20.63mmol)を加え、50℃で6時間攪拌した。反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液で中和し、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×10mL)、ブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(2−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル)酢酸エチル(900mg、3.406mmol、45%)を茶色液体として得た。
D.2,2−ジフルオロ−2−(2−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル)酢酸。エタノール/テトラヒドロフラン/水の混合液(15mL、1:1:1)中の2,2−ジフルオロ−2−(2−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル)酢酸エチル(1.2g、3.20mmol)の氷***液に水酸化リチウム一水和物(404mg、9.62mmol)を加え、室温で6時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、得られた残渣を1,4−ジオキサン中の10%塩酸水溶液(10mL)で中和し、酢酸エチル(2×30mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(2−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル)酢酸(650mg、2.82mmol、収率65%)を茶色半固体として得た。1H NMR (300 MHz, DMSO−d6) δ 7.68 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.46 (dd, J = 8.1 Hz, 7.8 Hz, 1H), 7.09 (dd, J = 8.0, 7.8 Hz, 1H), 6.91 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.38 (brs, 1H), 4.12 (t, J = 5.4 Hz, 2H), 3.99 (t, J = 3.9 Hz, 2H).
E.N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(2−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル)アセトアミド。N,N−ジメチルホルムアミド(10mL)中の3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩(300mg、0.970mmol)及び2,2−ジフルオロ−2−(2−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル)酢酸(225mg、0.970mmol)の氷***液にN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.5mL、2.91mmol)、続けて、1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム3−オキシドヘキサフルオロホスフェート(737mg、1.94mmol)を加え、室温で12時間攪拌した。反応混合物を水(30mL)で希釈し、酢酸エチル(2×40mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空下で濃縮乾燥させた。生成物をReveleris C−18逆相カラム(60%アセトニトリル/0.1%ギ酸水溶液)により精製して、N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(2−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル)アセトアミド(40mg、0.082mmol、収率8%)をオフホワイト固体として得た。MS (ESI) m/z 488.12.1H NMR (300MHz, DMSO−d6): δ = 10.98 (s, 1H), 9.29 (t, J = 5.7 Hz, 1H), 7.70 (d, J =7.7 Hz, 1H), 7.60 − 7.39 (m, 4H), 7.16 (br d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.10 − 7.01 (m, 1H), 5.11 (dd, J = 13.0, 5.0 Hz, 1H), 4.72 (t, J = 5.5 Hz, 1H), 4.51 − 4.27 (m, 4H), 3.98 (t, J = 5.3 Hz, 1H), 3.60 (q, J = 5.3 Hz, 1H), 3.00 − 2.82 (m, 1H), 2.63 − 2.54 (m, 1H), 2.45 − 2.32 (m, 1H), 2.06 − 1.94 (m, 1H).
実施例86
2−(4−クロロ−2−エトキシフェニル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド
A.1−(4−クロロ−2−エトキシフェニル)エタノン。N,N−ジメチルホルムアミド(15mL)中の1−(4−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)エタノン(2g、11.76mmol)の攪拌溶液にヨウ化エチル(2.8mL、29.4mmol)、続けて、炭酸カリウム(4.87g、35.29mmol)を加え、90℃で16時間攪拌した。反応混合物を氷水(20mL)で希釈し、酢酸エチル(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層を水(20mL)、ブライン(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、1−(4−クロロ−2−エトキシフェニル)エタノン(1.7g、8.58mmol、収率73%)を無色液体として得た。MS (ESI) m/z 199.41 [M+1]
+.
B.2−(4−クロロ−2−エトキシフェニル)−2−オキソ酢酸エチル。ピリジン(10mL)中の1−(4−クロロ−2−エトキシフェニル)エタノン(1.7g、8.58mmol)の攪拌溶液に二酸化セレン(2.38g、21.46mmol)を室温で加え、100℃で16時間攪拌した。反応混合物をセライトパッドに通して濾過し、ジクロロメタン(15mL)で洗浄した。クロロギ酸エチル(3.4mL)を濾液に0℃で加え、室温で4時間攪拌した。反応混合物を氷水でクエンチし、ジクロロメタン(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層を1N塩酸塩溶液(20mL)、ブライン(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、2−(4−クロロ−2−エトキシフェニル)−2−オキソ酢酸エチル(1.2g、4.68mmol、収率54%)を無色液体として得た。MS (ESI) m/z 256.1 [M]+.
C.2−(4−クロロ−2−エトキシフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル。2−(4−クロロ−2−エトキシフェニル)−2−オキソ酢酸エチル(1g、3.9mmol)を三フッ化ジエチルアミノ硫黄(1.89g、11.72mmol)に0℃で加え、室温で16時間攪拌した。反応混合物を重炭酸ナトリウム水溶液でクエンチし、酢酸エチル(3×15mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(15mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。得られた粗製物をフラッシュクロマトグラフィー(100〜200シリカゲル、10%酢酸エチル/石油エーテル)により精製して、2−(4−クロロ−2−エトキシフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(570mg、2.05mmol、収率52%)を無色液体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.56 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.03 (dd, J = 8.4, 1.6 Hz, 1H), 6.91 (s, 1H), 4.31 (q, J = 7.6 Hz, 2H), 4.05 (q, J = 6.8 Hz, 2H), 1.37 (t, J = 7.2 Hz, 3H), 1.31 (t, J = 7.2 Hz, 3H).
D.2−(4−クロロ−2−エトキシフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸。テトラヒドロフラン:メタノール:水(12mL、1:1:1)中の2−(4−クロロ−2−エトキシフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(470mg、1.69mmol)の攪拌溶液に水酸化リチウム一水和物(213mg、5.07mmol)を加え、室温で16時間攪拌した。揮発性物質を減圧下で除去し、得られた粗製物を水(10mL)中に溶解させ、酢酸エチル(2×10mL)で洗浄した。水層を1N塩酸塩水溶液で酸性化し、酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、溶媒を濃縮して、2−(4−クロロ−2−エトキシフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸(260mg、1.04mmol、収率61%)を半固体化合物として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.58 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.05 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 6.94 (s, 1H), 4.09 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 1.39 (t, J = 6.9 Hz, 3H).
E.2−(4−クロロ−2−エトキシフェニル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド。ピリジン(9mL)中の2−(4クロロ−2−エトキシフェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸(178mg、0.71mmol)の氷***液にオキシ塩化リン(0.18mL、1.94mmol)を滴加し、0〜5℃で1時間攪拌した。次いで、3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩(200mg、0.64mmol)を反応混合物に加え、室温で1時間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で塩基性化し、酢酸エチル(3×15mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(15mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。得られた残渣をReveleris C−18逆相カラムクロマトグラフィー(50〜55%アセトニトリル/0.1%ギ酸水溶液)により精製して、2−(4−クロロ−2−エトキシフェニル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド(58mg、0.11mmol、収率18%)を白色固体として得た。MS (ESI) m/z 506.1 [M+1]+.1H NMR (300 MHz, DMSO−d6) δ 10.98 (s, 1H), 9.38 (t, J = 5.6 Hz, 1H), 7.71 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.56 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.50 (s, 1H), 7.44 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 7.22 (s, 1H), 7.12 (dd, J = 7.8, 1.8 Hz, 1H), 5.11 (dd, J = 13.2, 5.1 Hz, 1H), 4.46 (d, J = 17.2 Hz, 1H), 4.46 (d, J = 5.7 Hz, 2H), 4.31 (d, J = 17.4, 1H), 4.03 (q, J = 6.9 Hz, 2H), 2.98 − 2.85 (m, 1H), 2.67 − 2.55 (m, 1H), 2.43 − 2.30 (m, 1H), 2.04 − 1.93 (m, 1H), 1.11 (t, J = 6.9 Hz, 3H).
実施例87
N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(2−ヒドロキシフェニル)アセトアミド
A.1−ヨード−2−(メトキシメトキシ)ベンゼン。ジクロロメタン(30mL)中の2−ヨードフェノール(3g、13.63mmol)の攪拌溶液にジイソプロピルエチルアミン(7.2mL、40.89mmol)、続けて、クロロメチルメチルエーテル(1.63g、20.45mmol)を0℃で加え、室温で16時間攪拌した。反応混合物を氷水(30mL)でクエンチし、ジクロロメタン(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層を水(30mL)、ブライン(30mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(20%酢酸エチル/石油エーテル)により精製して、1−ヨード−2−(メトキシメトキシ)ベンゼン(2.5g、9.61mmol、収率72%)を茶色液体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.78 (dd, J = 8.0, 1.6 Hz, 1H), 7.28 (ddd, J = 8.5, 7.4, 1.6 Hz, 1H), 7.07 (dd, J = 8.4, 1.6 Hz, 1H), 6.76 (ddd, J = 8.8, 7.2, 0.8 Hz, 1H), 5.24 (s, 2H), 3.52 (s, 3H).
B.2,2−ジフルオロ−2−(2−(メトキシメトキシ)フェニル)酢酸エチル。ジメチルスルホキシド(11.5mL)中の1−ヨード−2−(メトキシメトキシ)ベンゼン(3g、8.24mmol)の攪拌溶液に2−ブロモ−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(2.67g、13.18mmol)、続けて、銅粉末(1.31g、20.6mmol)を0℃で加え、60℃で5時間攪拌した。反応混合物を氷水(30mL)でクエンチし、セライトパッドに通して濾過した。濾液を酢酸エチル(3×30mL)で抽出し、合わせた有機層を水(30mL)、ブライン(30mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。得られた粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(20%酢酸エチル/石油エーテル)により精製して、2,2−ジフルオロ−2−(2−(メトキシメトキシ)フェニル)酢酸エチル(1.3g、5.0mmol、収率62%)を無色液体として得た。MS (ESI) m/z 260.2 [M]+.
C.2,2−ジフルオロ−2−(2−(メトキシメトキシ)フェニル)酢酸。メタノール:テトラヒドロフラン:水の混合液(20mL、1:1:1)中の2,2−ジフルオロ−2−(2−(メトキシメトキシ)フェニル)酢酸エチル(2g、7.69mmol)の0℃攪拌溶液に水酸化リチウム一水和物(970mg、23.07mmol)を加え、室温で4時間攪拌した。揮発性物質を減圧下で除去し、得られた粗製物を水(20mL)で希釈し、酢酸エチル(2×15mL)で洗浄した。水層を重硫酸カリウム水溶液で酸性化し、酢酸エチル(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(2−(メトキシメトキシ)フェニル)酢酸(1.2g、4.87mmol、収率63%)を茶色半固体として得た。MS (ESI) m/z 246.3 [M]+.
D.N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(2−ヒドロキシフェニル)アセトアミド。ピリジン(9mL)中の2,2−ジフルオロ−2−(2−(メトキシメトキシ)フェニル)酢酸(258mg、1.16mmol)の氷***液にオキシ塩化リン(0.27mL、2.9mmol)を滴加し、0〜5℃で1時間攪拌した。次いで、3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩(300mg、0.97mmol)を反応混合物に加え、室温で1時間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で塩基性化し、酢酸エチル(3×15mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(15mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。得られた残渣をReveleris C−18逆相カラムクロマトグラフィー(50〜55%アセトニトリル/0.1%ギ酸水溶液)により精製して、N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(2−ヒドロキシフェニル)アセトアミド(33mg、0.07mmol、収率8%)を白色固体として得た。MS (ESI) m/z 444.35 [M+1]+.1H NMR (300 MHz, DMSO−d6) δ 11.00 (s, 1H), 10.24 (bs, 1H), 9.38 (bs, 1H), 7.68 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.51 (s, 1H), 7.47 − 7.44 (m, 2H), 7.34 (dd, J = 7.8, 7.5 Hz, 1H), 6.91 − 6.87 (m, 2H), 5.11 (dd, J = 13.5, 5.1 Hz, 1H), 4.48 (d, J = 4.5 Hz, 2H), 4.46 (d, J = 18.0 Hz, 1H), 4.32 (d, J = 17.4 Hz, 1H), 2.96 − 2.86 (m, 1H), 2.58 − 2.49 (m, 1H), 2.42 − 2.27 (m, 1H), 2.07 − 1.98 (m, 1H).
実施例88
N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(2−(メチルアミノ)フェニル)アセトアミド
A.2−ヨードフェニルカルバミン酸ベンジル。4N水酸化ナトリウム水溶液(3mL)、水(10mL)中の2−ヨードアニリン(3g、13.69mmol)の攪拌溶液にクロロギ酸ベンジル(2.79g、16.43mmol)を0℃で加え、室温で3時間攪拌した。反応混合物を水(30mL)で希釈し、酢酸エチル(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層を水(30mL)、ブライン(30mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2−ヨードフェニルカルバミン酸ベンジル(3g、8.49mmol、収率62%)を無色液体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.08 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.76 (dd, J = 11.8 Hz, 1.8 Hz, 1H), 7.48 − 7.32 (m, 6H), 7.02 (brs, 1H), 6.79 (ddd, J = 8.0, 7.7, 1.8 Hz, 1H), 5.23 (s, 2H).
B.2−ヨードフェニル(メチル)カルバミン酸ベンジル。N,N−ジメチルホルムアミド(15mL)中の2−ヨードフェニルカルバミン酸ベンジル(1.5g、4.24mmol)の攪拌溶液に炭酸セシウム(4.13g,12.72mmol)、続けて、ヨードメタン(0.9g、6.37mmol)を0℃で加え、60℃で5時間攪拌した。反応混合物を水(25mL)で希釈し、酢酸エチル(3×25mL)で抽出した。合わせた有機層を水(25mL)、ブライン(25mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。得られた粗製物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、30%酢酸エチル/石油エーテルを使用して精製し、2−ヨードフェニル(メチル)カルバミン酸ベンジル(1.2g、3.26mmol、収率80%)を無色液体として得た。MS (ESI) m/z 368.01 [M+1]+
C.2−(2−((ベンジルオキシカルボニル)(メチル)アミノ)フェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル。ジメチルスルホキシド(20mL)中の2−ヨードフェニル(メチル)カルバミン酸ベンジル(1g、2.72mmol)の攪拌溶液に2−ブロモ−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(0.83g、4.08mmol)、続けて、銅(0.45g、7.08mmol)を0℃で加え、60℃で5時間攪拌した。反応混合物を氷水でクエンチし、セライトパッドに通して濾過した。濾液を酢酸エチル(3×15mL)で抽出し、合わせた有機層を水(15mL)、ブライン(15mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。得られた粗製物をフラッシュクロマトグラフィー(20%酢酸エチル/石油エーテル)により精製して、2−(2−((ベンジルオキシカルボニル)(メチル)アミノ)フェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(0.72g、1.98mmol、収率73%)を無色液体として得た。MS (ESI) m/z 363.1 [M]+.
D.2−(2−((ベンジルオキシカルボニル)(メチル)アミノ)フェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸。メタノール:テトラヒドロフラン:水の混合液(15mL、1:1:1)中の2−(2−((ベンジルオキシカルボニル)(メチル)アミノ)フェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(700mg、1.9mmol)の冷(0℃)攪拌溶液に水酸化リチウム一水和物(242mg、5.78mmol)を加え、室温で4時間攪拌した。揮発性物質を減圧下で除去し、得られた残渣を水(10mL)中に溶解させ、酢酸エチル(2×10mL)で洗浄した。水層を重硫酸カリウム水溶液で酸性化し、酢酸エチル(3×15mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(15mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、2−(2−((ベンジルオキシカルボニル)(メチル)アミノ)フェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸(620mg、1.85mmol、収率97%)を半固体として得た。MS (ESI) m/z 336.4 [M+1]+.
E.2−(2−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチルアミノ)−1,1−ジフルオロ−2−オキソエチル)フェニル(メチル)カルバミン酸ベンジル。ピリジン(9mL)中の2−(2−((ベンジルオキシカルボニル)(メチル)アミノ)フェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸(325mg、0.97mmol)の氷***液にオキシ塩化リン(0.27mL、2.9mmol)を滴加し、0〜5℃で1時間攪拌した。次いで、3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩(300mg、0.97mmol)を反応混合物に加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で塩基性化し、酢酸エチル(3×15mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(15mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。得られた残渣をReveleris C−18逆相カラムクロマトグラフィー(50〜55%アセトニトリル/0.1%ギ酸水溶液)により精製して、2−(2−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチルアミノ)−1,1−ジフルオロ−2−オキソエチル)フェニル(メチル)カルバミン酸ベンジル(150mg、0.25mmol、収率26%)を白色固体として得た。MS (ESI) m/z 591.62 [M+1]+.
F.N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(2−(メチルアミノ)フェニル)アセトアミド。メタノール(15mL)中の2−(2−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチルアミノ)−1,1−ジフルオロ−2−オキソエチル)フェニル(メチル)カルバミン酸ベンジル(0.1g、0.169mmol)の攪拌溶液に、メタノール中の10%水酸化パラジウム(10mg)のスラリーを窒素流下で加え、60psiの水素圧力下、室温で6時間攪拌した。水素雰囲気を排気し、反応混合物をセライトパッドに通して濾過し、濾液を濃縮した。得られた残渣をReveleris C−18逆相カラムクロマトグラフィー(50〜55%アセトニトリル/0.1%ギ酸水溶液)により精製して、N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(2−(メチルアミノ)フェニル)アセトアミド(62mg、0.13mmol、収率80%)を白色固体として得た。MS (ESI) m/z 457.23 [M+H]+.1H NMR (300 MHz, DMSO−d6) δ 10.98 (s, 1H), 9.56 (t, J = 6.0 Hz, 1H), 7.67 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.42 (s, 1H), 7.39 − 7.28 (m, 3H), 6.70 − 6.65 (m, 2H), 5.43 (q, J = 4.2 Hz, 1H), 5.10 (dd, J = 13.5, 5.1 Hz, 1H), 4.47 (d, J = 6.0 Hz, 2H), 4.42 (d, J = 17.9 Hz, 1H), 4.28 (d, J = 17.1 Hz, 1H), 2.91 − 2.85 (m, 1H), 2.74 (d, J = 4.8 Hz, 3H), 2.62 − 2.50 (m, 1H), 2.43 − 2.34 (m, 1H), 2.01 − 1.99 (m, 1H).
実施例89
N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(4−イソプロポキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド
A.1−ブロモ−4−イソプロポキシ−2−(トリフルオロメチル)ベンゼン。N,N−ジメチルホルムアミド(20mL)中の4−ブロモ−3−(トリフルオロメチル)フェノール(5g、20.83mmol)の攪拌溶液に炭酸カリウム(8.6g、62.49mmol)、続けて、ヨウ化イソプロピル(3.1mL、31.24mmol)を加え、80℃で4時間攪拌した。反応混合物を濾過し、水(50mL)を加え、酢酸エチル(2×60mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(100〜200シリカ)により、0〜10%酢酸エチル/ヘキサンを使用して精製し、1−ブロモ−4−イソプロポキシ−2−(トリフルオロメチル)ベンゼン(3.5g、12.41mmol、収率59%)を得た。LCMS (ESI) m/z 284.38 [M+2]
+.
B.1−ヨード−4−イソプロポキシ−2−(トリフルオロメチル)ベンゼン。1,4−ジオキサン(30mL)中の1−ブロモ−4−イソプロポキシ−2−(トリフルオロメチル)ベンゼン(3.5g、12.41mmol)の攪拌溶液にヨウ化ナトリウム(5.58g、37.23mmol)、ヨウ化銅(471mg、2.48mmol)、trans−N,N’−ジメチルシクロヘキサン−1,2−ジアミン(529mg、3.72mmol)を室温で加え、密閉管中、110℃で16時間攪拌した。反応混合物を水(20mL)でクエンチし、酢酸エチル(3×300mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、1−ヨード−4−イソプロポキシ−2−(トリフルオロメチル)ベンゼン(3g、9.09mmol、収率73%)を茶色液体として得た。MS (ESI) m/z 331.0 [M]+.
C.2,2−ジフルオロ−2−(2−メチル−4−(トリフルオロメトキシ)フェニル)酢酸エチル。ジメチルスルホキシド(25mL)中の1−ヨード−4−イソプロポキシ−2−(トリフルオロメチル)ベンゼン(3g、9.09mmol)の攪拌溶液に銅(1.5g、23.63mmol)及び2−ヨード−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(2.005mL、13.63mmol)を室温で加え、55℃で2時間攪拌した。反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液(50mL)で中和し、酢酸エチル(2×100mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×100mL)、ブライン(100mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(4−イソプロポキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル)酢酸エチル(2.5g、7.66mmol、84%)を得た。GCMS (ESI) m/z 326.2.
D.2,2−ジフルオロ−2−(4−イソプロポキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル)酢酸。テトラヒドロフラン:メタノール:水(30mL、1:1:1)中の2,2−ジフルオロ−2−(4−イソプロポキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル)酢酸エチルエチル(2.5g、7.66mmol)の冷(0℃)攪拌溶液に水酸化リチウム(1.6g、38.34mmol)を加え、室温で6時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、残渣を10%塩酸水溶液(10mL)で中和し、酢酸エチル(2×20mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(4−イソプロポキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル)酢酸(1.8g、6.04mmol、収率78%)を茶色液体として得た。粗製物を更に精製することなく、次の工程に用いた。
E.N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(4−イソプロポキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド。ピリジン中の2,2−ジフルオロ−2−(4−イソプロポキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル)酢酸(380mg、1.165mmol)の冷(0℃)攪拌溶液にPOCl3(0.27mL、2.91mmol)を滴加し、0〜5℃で1時間攪拌し、次いで、3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩(300mg、0.968mmol)を加え、室温で30分間、攪拌し続けた。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で中和し(pH8まで)、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×10mL)、ブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。得られた残渣をReveleris C−18逆相カラムクロマトグラフィーにより、40〜60%アセトニトリル/ギ酸水溶液(0.1%)を使用して精製し、N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(4−イソプロポキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド(48mg、0.086mmol、収率10%)をオフホワイト固体として得た。MS (ESI) m/z 554.03 [M+1]+.1H NMR (300 MHz, DMSO−d6) δ 10.99 (s, 1H), 9.58 (t, J = 5.6 Hz, 1H), 7.73 − 7.64 (m, 2H), 7.47 (s, 1H), 7.41 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.36 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.32 − 7.28 (m, 1H), 5.11(dd, J = 13.2, 5.1 Hz, 1H), 5.00 − 4.25 (m, 4H), 3.00 − 2.85 (m, 1H), 2.69 − 2.55 (m, 1H), 2.44 − 2.35 (m, J = 2.0 Hz, 1H), 2.05 − 1.95 (m, 1H), 1.35 − 1.25 (m, 6H).
実施例90
N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(4−メチルシクロヘキシル)アセトアミド
A.2,2−ジフルオロ−2−(1−ヒドロキシ−4−メチルシクロヘキシル)酢酸エチル。テトラヒドロフラン(20mL)中の4−メチルシクロヘキサノン(1g、8.92mmol)の攪拌溶液に触媒量の無水塩化セリウム(III)(0.22g、0.89mmol)、続けて、活性化亜鉛末(0.75g、11.6mmol)及び2−ブロモ−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(1.13mL、11.6mmol)を0℃で加え、室温で16時間攪拌した。反応混合物を水(20mL)で希釈し、酢酸エチル(3×15mL)で抽出した。合わせた有機層を水(15mL)、ブライン(15mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。得られた粗製物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(30%酢酸エチル/石油エーテル)により精製して、2,2−ジフルオロ−2−(1−ヒドロキシ−4−メチルシクロヘキシル)酢酸エチル(0.9g、3.81mmol、収率41%)を無色液体として得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ 5.33 (d, J = 13.2 Hz, 1H), 4.27 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 2.37 (dt, J = 13.3, 7.8 Hz, 1H), 2.18 − 2.13 (m, 1H), 1.94 − 1.86 (m, 1H), 1.78 − 1.70 (m, 4H), 1.48 − 1.39 (m, 2H), 1.26 (t, J = 7.3 Hz, 3H), 0.91 (dt, J = 18.8, 5.6 Hz, 3H).
B.2,2−ジフルオロ−2−(4−メチルシクロヘキサ−1−エニル)酢酸エチル。ピリジン(18mL)中の2,2−ジフルオロ−2−(1−ヒドロキシ−4−メチルシクロヘキシル)酢酸エチル(1.8g、7.62mmol)の攪拌溶液に塩化チオニル(9mL、76.27mmol)を0℃で加え、室温で16時間攪拌した。反応混合物を水(20mL)で希釈し、重炭酸ナトリウム水溶液で塩基性化し、酢酸エチル(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層を水(20mL)、ブライン(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、20%酢酸エチル/石油エーテルを使用して精製し、2,2−ジフルオロ−2−(4−メチルシクロヘキサ−1−エニル)酢酸エチル(1g、4.23mmol、収率62%)を無色液体として得た。MS (ESI) m/z 218.2 [M]+.
C.2,2−ジフルオロ−2−(4−メチルシクロヘキシル)酢酸エチル。酢酸エチル(15mL)中の2,2−ジフルオロ−2−(4−メチルシクロヘキサ−1−エニル)酢酸エチル(700mg、3.21mmol)の攪拌溶液に、酢酸エチル中の10%水酸化パラジウム(200mg)のスラリーを窒素流下で加え、水素バルーン圧力下、室温で4時間攪拌した。水素雰囲気を排気し、反応混合物をセライトパッドに通して濾過し、濾液を濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(4−メチルシクロヘキシル)酢酸エチル(500mg、1.3mmol、収率37%)を無色液体として得た。MS (ESI) m/z 220.2 [M]+.
D.2,2−ジフルオロ−2−(4−メチルシクロヘキシル)酢酸。テトラヒドロフラン:メタノール:水の混合液(15mL、1:1:1)中の2,2−ジフルオロ−2−(4−メチルシクロヘキシル)酢酸エチル(500mg、2.27mmol)の攪拌溶液に水酸化リチウム一水和物(286mg、6.81mmol)を加え、室温で4時間攪拌した。揮発性物質を減圧下で除去し、得られた残渣を水(10mL)中に溶解させ、酢酸エチル(2×10mL)で洗浄した。水層を1N塩酸塩で酸性化し、酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、溶媒を濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(4−メチルシクロヘキシル)酢酸(280mg、1.45mmol、収率64%)を半固体化合物として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.26 (brs, 1H), 2.04 − 2.02 (m, 1H), 1.85 −1.78 (m, 3H), 1.60 − 1.52 (m, 2H), 1.36 − 1.24 (m, 2H), 1.01 − 0.87 (m, 2H), 0.90 (d, J = 6.3 Hz, 3H).
E.N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(4−メチルシクロヘキシル)アセトアミド。ピリジン(9mL)中の2,2−ジフルオロ−2−(4−メチルシクロヘキシル)酢酸(186mg、0.97mmol)の氷***液にオキシ塩化リン(0.27mL、2.9mmol)を滴加し、0〜5℃で1時間攪拌した。次いで、3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩(300mg、0.97mmol)を反応混合物に加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で塩基性化し、酢酸エチル(3×15mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(15mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。得られた残渣をReveleris C−18逆相カラムクロマトグラフィー(50〜55%アセトニトリル/0.1%ギ酸水溶液)により精製して、N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(4−メチルシクロヘキシル)アセトアミド(45mg、0.1mmol、収率10%)を白色固体として得た。MS (ESI) m/z 448.19 [M+1]+.1H NMR (300 MHz, DMSO−d6) δ 10.98 (s, 1H), 9.35 (t, J = 6.0 Hz, 1H), 7.70 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 7.47 (s, 1H), 7.41 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.11 (dd, J = 13.2, 5.4 Hz, 1H), 4.45 (d, J = 16.5 Hz, 1H), 4.44 (d, J = 6.6 Hz, 2H), 4.31 (d, J = 17.4 Hz, 1H), 2.92 − 2.87 (m, 1H), 2.63 − 2.57 (m, 1H), 2.41 − 2.36 (m, 1H), 2.02 − 1.98 (m, 2H), 1.68 − 1.65 (m, 3H), 1.48 − 1.42 (m, 3H), 1.24 − 1.15 (m, 2H), 0.99 − 0.86 (m, 1H), 0.87 (dd, J = 6.9, 6.3 Hz, 3H).
実施例91
N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(3−(2−イソプロポキシエトキシ)フェニル)アセトアミド
A.2,2−ジフルオロ−2−(3−(2−イソプロポキシエトキシ)フェニル)酢酸エチル。テトラヒドロフラン(10mL)中の2,2−ジフルオロ−2−(3−ヒドロキシフェニル)酢酸エチル(200mg、0.92mmol)の攪拌溶液にアゾジカルボン酸ジイソプロピル(373mg、1.85mmol)、続けて、トリフェニルホスフィン(485mg、1.85mmol)及び2−イソプロポキシエタノール(96.2mg、0.92mmol)を0℃で加え、室温で16時間攪拌した。反応混合物を氷水でクエンチし、酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層を水(10mL)、ブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。得られた粗製物をフラッシュクロマトグラフィー(20%酢酸エチル/石油エーテル)により精製して、2,2−ジフルオロ−2−(3−(2−イソプロポキシエトキシ)フェニル)酢酸エチル(100mg、0.33mmol、収率36%)を無色液体として得た。GCMS (ESI) m/z 302.6 [M]
+.
B.2,2−ジフルオロ−2−(3−(2−イソプロポキシエトキシ)フェニル)酢酸。メタノール:テトラヒドロフラン:水の混合液(10mL、1:1:1)中の2,2−ジフルオロ−2−(3−(2−イソプロポキシエトキシ)フェニル)酢酸エチル(210mg、0.69mmol)の氷冷攪拌溶液に水酸化リチウム一水和物(87mg、2.086mmol)を加え、室温で4時間攪拌した。揮発性物質を減圧下で除去し、得られた残渣を水(10mL)中に溶解させ、酢酸エチル(2×6mL)で洗浄した。水層を重硫酸カリウム水溶液で酸性化し、酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(3−(2−イソプロポキシエトキシ)フェニル)酢酸(180mg、0.65mmol、収率95%)を半固体として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.29 (dd, J = 8.2, 7.5 Hz, 1H), 7.18 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.11 (s, 1H), 6.99 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 4.11 (t, J = 5.4 Hz, 2H), 3.82 (t, J = 5.1 Hz, 2H), 3.75 (sep, J = 6.0 Hz, 1H), 1.23 (d, J = 5.7 Hz, 6H).
C.N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(3−(2−イソプロポキシエトキシ)フェニル)アセトアミド。ピリジン(9mL)中の2,2−ジフルオロ−2−(3−(2−イソプロポキシエトキシ)フェニル)酢酸(221mg、0.81mmol)の氷***液にオキシ塩化リン(371mg、2.47mmol)を滴加し、0〜5℃で1時間攪拌した。次いで、3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩(250mg、0.81mmol)を反応混合物に加え、室温で1時間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で塩基性化し、酢酸エチル(3×15mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(15mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。得られた残渣をReveleris C−18逆相カラムクロマトグラフィー(50〜55%アセトニトリル/0.1%ギ酸水溶液)により精製して、N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(3−(2−イソプロポキシエトキシ)フェニル)アセトアミド(62mg、0.116mmol、収率15%)を白色固体として得た。MS (ESI) m/z 529.9 [M+1]+.1H NMR (300 MHz, DMSO−d6) δ 10.98 (s, 1H), 9.60 (t, J = 6.0 Hz, 1H), 7.67 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 7.45 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.40 (s, 1H), 7.36 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 7.15 − 7.12 (m, 3H), 5.10 (dd, J = 13.5, 5.1 Hz, 1H), 4.45 (d, J = 5.7 Hz, 2H), 4.42 (d, J = 18.0 Hz, 1H), 4.27 (d, J = 17.4 Hz, 1H), 4.08 (t, J = 4.5 Hz, 2H), 3.69 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 3.62 (sep, J = 5.7 Hz, 1H), 2.98 − 2.87 (m, 1H), 2.66 − 2.56 (m, 1H), 2.45 − 2.30 (m, 1H), 2.04 − 1.94 (m, 1H), 1.09 (d, J = 6.3 Hz, 6H).
実施例92
N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(3−ヒドロキシフェニル)アセトアミド
A.1−ヨード−3−(メトキシメトキシ)ベンゼン。ジクロロメタン(10mL)中の3−ヨードフェノール(1g、4.54mmol)の攪拌溶液にN,N−ジイソプロピルエチルアミン(2.4mL、13.63mmol)、続けて、クロロメチルメチルエーテル(0.5mL、6.81mmol)を0℃で加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を氷水でクエンチし、ジクロロメタン(2×100mL)で抽出した。合わせた有機層を水(50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、1−ヨード−3−(メトキシメトキシ)ベンゼン(1.0g、3.78mmol、収率83%)を得た。GCMS (m/z) 264.0 [M]
+.
B.2,2−ジフルオロ−2−(3−(メトキシメトキシ)フェニル)酢酸エチル。ジメチルスルホキシド(10mL)中の1−ヨード−3−(メトキシメトキシ)ベンゼン(800mg、3.03mmol)の攪拌溶液に2−ブロモ−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(738mg、3.97mmol)、続けて、銅(501mg、7.88mmol)を加え、55℃で5時間攪拌した。反応混合物を塩化アンモニウム水溶液でクエンチし、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(3−(メトキシメトキシ)フェニル)酢酸エチル(700mg、2.69mmol、収率89%)を得た。GCMS (m/z) 260.2 [M]+.
C.2,2−ジフルオロ−2−(3−(メトキシメトキシ)フェニル)酢酸。メタノール−テトラヒドロフラン−水の混合液(15mL、1:1:1)中の2,2−ジフルオロ−2−(3−(メトキシメトキシ)フェニル)酢酸エチル(700mg、2.69mmol)の攪拌溶液に水酸化リチウム一水和物(339mg、8.07mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を水(50mL)で希釈し、重硫酸カリウム水溶液で酸性化し、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(3−(メトキシメトキシ)フェニル)酢酸(400mg、1.72mmol、収率64%)を得た。LCMS (ESI) m/z 231.31 [M−1]−.
D.N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(3−(メトキシメトキシ)フェニル)アセトアミド。ピリジン(5mL)中の2,2−ジフルオロ−2−(3−(メトキシメトキシ)フェニル)酢酸(300mg、1.29mmol)の冷(0℃)攪拌溶液に塩化ホスホリル(0.4mL、3.87mmol)を滴加し、0〜5℃で1時間攪拌し、次いで、3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩(400mg、1.29mmol)を加え、室温で1時間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で中和し(pH8まで)、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×30mL)、ブライン(30mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(3−(メトキシメトキシ)フェニル)アセトアミド(250mg、0.51mmol、収率40%)を得た。LCMS (ESI) m/z 488.39 [M+1]+.
E.N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(3−ヒドロキシフェニル)アセトアミド。1,4−ジオキサン(5mL)中のN−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(3−(メトキシメトキシ)フェニル)アセトアミド(250mg、0.51mmol)の冷(0℃)攪拌溶液に1,4−ジオキサン・HCl(2.0mL)を滴加し、室温で1時間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で中和し(pH8まで)、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×30mL)、ブライン(30mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。得られた残渣をReveleris C−18逆相カラムクロマトグラフィーにより、45〜50%アセトニトリル/ギ酸水溶液(0.1%)を使用して精製し、N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(3−ヒドロキシフェニル)アセトアミド(75mg、0.16mmol、収率33.0%)をオフホワイト固体として得た。LCMS (ESI) m/z 444.13 [M+1]+.1H NMR (300MHz, dmso) δ = 10.98 (s, 1H), 9.87 (s, 1H), 9.62 − 9.53 (m, 1H), 7.67 (d, J=7.7 Hz, 1H), 7.42 − 7.27 (m, 4H), 7.02 − 6.68 (m, 3H), 5.10 (br dd, J=5.0, 13.4 Hz, 1H), 4.50 − 4.22 (m, 4H), 2.96 − 2.82 (m, 1H), 2.68 − 2.54 (m, 1H), 2.44 − 2.30 (m, 1H), 2.05 − 1.93 (m, 1H).
実施例93
N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(3−((4−メチルピペラジン−1−イル)メチル)フェニル)アセトアミド
A.2,2−ジフルオロ−2−(3−ホルミルフェニル)酢酸エチル。ジメチルスルホキシド(50mL)中の4−ヨードベンズアルデヒド(5g、21.55mmol)の攪拌溶液に2−ブロモ−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(6.0mL、43.11mmol)、銅(4.0g、56.03mmol)を加え、55℃で4時間攪拌した。反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液で中和し、酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×50mL)、ブライン(50mL)、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(3−ホルミルフェニル)酢酸エチル(3.5g、15.35mmol、71%)を得た。GCMS (m/z) 228.2.
B.2,2−ジフルオロ−2−(3−((4−メチルピペラジン−1−イル)メチル)フェニル)酢酸エチル。エタノール(25mL)中の2,2−ジフルオロ−2−(3−ホルミルフェニル)酢酸エチル(1.0g、4.38mmol)の攪拌溶液に1−メチルピペラジン(878mg、8.77mmol)、酢酸(526mg、8.77mmol)を加え、0℃で1時間攪拌した。次いで、この反応混合物にシアノ水素化ホウ素ナトリウム(551mg、8.77mmol)を加え、室温で3時間攪拌した。反応混合物を水(100mL)でクエンチし、酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×100mL)、ブライン(100mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(3−((4−メチルピペラジン−1−イル)メチル)フェニル)酢酸エチル(1.0g、3.20mmol、収率74%)を得た。LCMS (ESI) m/z 313.53 [M+1]+
C.2,2−ジフルオロ−2−(3−((4−メチルピペラジン−1−イル)メチル)フェニル)酢酸。テトラヒドロフラン:メタノール:水の混合液(1:1:1、30mL)中の2,2−ジフルオロ−2−(3−((4−メチルピペラジン−1−イル)メチル)フェニル)酢酸エチル(1.0g、3.20mmol)の冷(0℃)攪拌溶液に水酸化リチウム一水和物(403mg、5.01mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、残渣を10%重硫酸カリウム水溶液(10mL)で中和し、酢酸エチル(2×50mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(3−((4−メチルピペラジン−1−イル)メチル)フェニル)酢酸(750mg、2.64mmol、収率82%)を得た。LCMS (ESI) m/z 284.9 [M+1]+.
D.N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(3−((4−メチルピペラジン−1−イル)メチル)フェニル)アセトアミド。ピリジン(5mL)中の2,2−ジフルオロ−2−(3−((4−メチルピペラジン−1−イル)メチル)フェニル)酢酸(350mg、1.23mmol)の冷(0℃)攪拌溶液に塩化ホスホリル(0.3mL、3.69mmol)を加え、0〜5℃で1時間攪拌した。次いで、3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩(381mg、1.23mmol)を加え、室温で1時間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で中和し(pH8まで)、酢酸エチル(2×25mL)で抽出した。合わせた有機層を水(15mL)、ブライン(15mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。得られた残渣をReveleris C−18逆相カラムクロマトグラフィーにより、45〜50%アセトニトリル/ギ酸水溶液(0.1%)を使用して精製し、N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(3−((4−メチルピペラジン−1−イル)メチル)フェニル)アセトアミド(40mg、0.26mmol、収率6%)を淡黄色固体として得た。LCMS (ESI) m/z 540.40 [M+1]+.1H NMR (300MHz, DMSO−d6) δ10.99 (s, 1H), 9.67 (t, J=5.8 Hz, 1H), 7.87 (br s, 2H), 7.67 − 7.55 (m, 3H), 7.45 − 7.33 (m, 2H), 5.10 (dd, J=4.9, 13.3 Hz, 1H), 4.48 − 4.24 (m, 6H), 3.65 − 3.03 (m, 8H), 3.01 − 2.82 (m, 4H), 2.66 − 2.54 (m, 1H), 2.48 − 2.30 (m, 1H), 2.29 − 1.82 (m, 1H).
実施例94
N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(4−メチル−2−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド
A.1−ヨード−4−メチル−2−(トリフルオロメチル)ベンゼン。1,4−ジオキサン(10mL)中の1−ブロモ−4−メチル−2−(トリフルオロメチル)ベンゼン(1.0g、4.18mmol)の攪拌溶液にヨウ化ナトリウム(1.3g、8.36mmol)、ヨウ化銅(40mg,0.20mmol)、trans−N,N’−ジメチルシクロヘキサン−1,2−ジアミン(66mg、0.46mmol)を室温で加え、密閉管中、110℃で16時間攪拌した。反応混合物を水(100mL)でクエンチし、酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、1−ヨード−4−メチル−2−(トリフルオロメチル)ベンゼン(900mg、3.14mmol、収率75%)を得た。GCMS (m/z) 286.
B.2,2−ジフルオロ−2−(4−メチル−2−(トリフルオロメチル)フェニル)酢酸エチル。ジメチルスルホキシド(10mL)中の1−ヨード−4−メチル−2−(トリフルオロメチル)ベンゼン(900mg、3.14mmol)の攪拌溶液に2−ブロモ−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(1.3g、6.29mmol)、銅(520mg、8.18mmol)を加え、55℃で16時間攪拌した。反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液で中和し、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(4−メチル−2−(トリフルオロメチル)フェニル)酢酸エチル(800mg、2.83mmol、90%)を得た。GCMS (m/z) 282.1.
C.2,2−ジフルオロ−2−(4−メチル−2−(トリフルオロメチル)フェニル)酢酸。テトラヒドロフラン−メタノール−水(15mL、1:1:1)中の2,2−ジフルオロ−2−(4−メチル−2−(トリフルオロメチル)フェニル)酢酸エチル(800mg、2.83mmol)の冷(0℃)攪拌溶液に水酸化リチウム一水和物(357mg、8.51mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、残渣を10%重硫酸カリウム水溶液(10mL)で中和し、酢酸エチル(2×50mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(30mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(4−メチル−2−(トリフルオロメチル)フェニル)酢酸(400mg、1.57mmol、収率56%)を得た。LCMS (ESI) m/z 253.32 [M−1]−.
D.N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(4−メチル−2−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド。ピリジン(5mL)中の2,2−ジフルオロ−2−(4−メチル−2−(トリフルオロメチル)フェニル)酢酸(400mg、1.57mmol)の冷(0℃)攪拌溶液に塩化ホスホリル(0.4mL、4.72mmol)を滴加し、0〜5℃で1時間攪拌した。この反応混合物に3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩(487mg、1.57mmol)を加え、室温で1時間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で中和し(pH8まで)、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×30mL)、ブライン(30mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。得られた残渣をReveleris C−18逆相カラムクロマトグラフィーにより、45〜50%アセトニトリル/ギ酸水溶液(0.1%)を使用して精製し、N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(4−メチル−2−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド(50mg、0.09mmol、収率6.0%)をオフホワイト固体として得た。LCMS (ESI) m/z 510.28 [M+1]+.1H NMR (400MHz, DMSO−d6) δ = 10.98 (s, 1H), 9.62 (br t, J=6.1 Hz, 1H), 7.78 − 7.60 (m, 4H), 7.75 (s, 1H), 7.41 (d, J=7.6 Hz, 1H), 5.11 (dd, J=5.1, 13.5 Hz, 1H), 4.51 − 4.21 (m, 4H), 2.98 − 2.85 (m, 1H), 2.65 − 2.54 (m, 1H), 2.47 − 2.31 (m, 4H), 2.04 − 1.96 (m, 1H).
実施例95
N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(3−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)フェニル)アセトアミド
A.1−ヨード−3−(メトキシメトキシ)ベンゼン。ジクロロメタン(10mL)中の3−ヨードフェノール(1g、4.54mmol)の攪拌溶液にN,N−ジイソプロピルエチルアミン(2.4mL、13.63mmol)、続けて、クロロメチルメチルエーテル(0.5mL、6.81mmol)を0℃で加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を氷水でクエンチし、ジクロロメタン(3×15mL)で抽出した。合わせた有機層を水(15mL)、ブライン(15mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、1−ヨード−3−(メトキシメトキシ)ベンゼン(1.0g、3.78mmol、収率83%)を得た。MS (ESI) m/z 264.0 [M]
+.
B.2,2−ジフルオロ−2−(3−(メトキシメトキシ)フェニル)酢酸エチル。ジメチルスルホキシド(10mL)中の1−ヨード−3−(メトキシメトキシ)ベンゼン(800mg、3.03mmol)の攪拌溶液に2−ブロモ−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(738mg、3.97mmol)、続けて、銅(501mg、7.88mmol)を加え、55℃で5時間攪拌した。反応混合物を塩化アンモニウム水溶液でクエンチし、酢酸エチル(3×15mL)で抽出した。合わせた有機層を水(15mL)、ブライン(15mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(3−(メトキシメトキシ)フェニル)酢酸エチル(700mg、2.69mmol、収率89%)を得た。MS (ESI) m/z 260.2 [M]+.
C.2,2−ジフルオロ−2−(3−ヒドロキシフェニル)酢酸エチル。1,4−ジオキサン(5mL)中の2,2−ジフルオロ−2−(3−(メトキシメトキシ)フェニル)酢酸エチル(1g、3.84mmol)の氷***液に1,4−ジオキサン・HCl(5mL)を0℃で加え、室温で3時間攪拌した。揮発性物質を減圧下で除去し、得られた粗製物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(20%酢酸エチル/石油エーテル)により精製して、2,2−ジフルオロ−2−(3−ヒドロキシフェニル)酢酸エチル(0.7g、3.24mmol、収率84%)を無色液体として得た。MS (ESI) m/z 216.1 [M]+.
D.2,2−ジフルオロ−2−(3−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)フェニル)酢酸エチル。テトラヒドロフラン(10mL)中の2,2−ジフルオロ−2−(3−ヒドロキシフェニル)酢酸エチル(1g、4.63mmol)の攪拌溶液にアゾジカルボン酸ジイソプロピル(1.87g、9.26mmol)、トリフェニルホスフィン(2.42g、9.26mmol)及び2−(2−メトキシエトキシ)エタノール(0.55g、4.63mmol)を順に0℃で加え、室温で16時間攪拌した。反応混合物を氷水でクエンチし、酢酸エチル(3×15mL)で抽出した。合わせた有機層を水(15mL)、ブライン(15mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。得られた粗製物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(20%酢酸エチル/石油エーテル)により精製して、2,2−ジフルオロ−2−(3−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)フェニル)酢酸エチル(0.5g、1.57mmol、収率34%)を無色液体として得た。GCMS (ESI) m/z 318.6 [M]+.
E.2,2−ジフルオロ−2−(3−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)フェニル)酢酸。メタノール:テトラヒドロフラン:水の混合液(15mL、1:1:1)中の2,2−ジフルオロ−2−(3−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)フェニル)酢酸エチル(500mg、1.57mmol)の氷***液に水酸化リチウム一水和物(198mg、4.71mmol)を加え、室温で4時間攪拌した。揮発性物質を減圧下で除去し、得られた粗生成物を水(10mL)中に溶解させ、酢酸エチル(2×8mL)で洗浄した。次いで、水層を重硫酸カリウム水溶液で酸性化し、酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(3−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)フェニル)酢酸(300mg、0.65mmol、収率84%)を半固体として得た。MS (ESI) m/z 289.36 [M−1]+.
F.N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(3−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)フェニル)アセトアミド。ピリジン(9mL)中の2,2−ジフルオロ−2−(3−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)フェニル)酢酸(375mg、1.29mmol)の氷***液にオキシ塩化リン(593mg、3.88mmol)を滴加し、0〜5℃で1時間攪拌した。次いで、3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩(400mg、1.29mmol)を反応混合物に加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で塩基性化し、酢酸エチル(3×15mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(15mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。得られた残渣をReveleris C−18逆相カラムクロマトグラフィー(50〜55%アセトニトリル/0.1%ギ酸水溶液)により精製して、N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(3−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)フェニル)アセトアミド(46mg、0.08mmol、収率7%)を白色固体として得た。MS (ESI) m/z 546.06 [M+1]+.1H NMR (300 MHz, DMSO−d6) δ 10.99 (bs, 1H), 9.60 (t, J = 6.3 Hz, 1H), 7.67 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 7.44 (dd, J = 8.1, 7.8 Hz, 1H), 7.40 (s, 1H), 7.37 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.16 − 7.12 (m, 3H), 5.10 (dd, J = 13.2, 5.1 Hz, 1H), 4.45 (d, J = 5.7 Hz, 2H), 4.41 (d, J = 18.2 Hz, 1H), 4.27 (d, J = 17.7 Hz, 1H), 4.11 (t, J = 4.2 Hz, 2H), 3.73 (t, J = 4.5 Hz, 2H), 3.58 (t, J = 4.5 Hz, 2H), 3.45 (t, J = 5.1 Hz, 2H), 3.24 (s, 3H), 2.98 − 2.83 (m, 1H), 2.67 − 2.53 (m, 1H), 2.44 − 2.30 (m, 1H), 2.05 − 1.94 (m, 1H).
実施例96
2−(3−(2−(ジメチルアミノ)エトキシ)フェニル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド塩酸塩
A.2−(3−ヨードフェノキシ)−N,N−ジメチルエタンアミン。アセトン(20mL)中の3−ヨードフェノール(2g、9.09mmol)の攪拌溶液に2−クロロ−N,N−ジメチルエタンアミン塩酸塩(1.57g,10.90mmol)、炭酸カリウム(5.07g、36.36mmol)を加え、55℃で16時間攪拌した。反応混合物を水(50mL)でクエンチし、酢酸エチル(2×100mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×100mL)、ブライン(100mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル100〜200)により、溶離液に100%ヘキサンを使用して精製し、2−(3−ヨードフェノキシ)−N,N−ジメチルエタンアミン(1.5g、5.22mmol、収率57%)を茶色液体として得た。MS (ESI) m/z 291 [M]
+.
B.2−(3−(2−(ジメチルアミノ)エトキシ)フェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル。ジメチルスルホキシド(20mL)中の2−(3−ヨードフェノキシ)−N,N−ジメチルエタンアミン(1.5g、5.22mmol)の攪拌溶液に2−ブロモ−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(1.36mL、10.45mmol)、続けて、銅(0.86g、13.58mmol)を加え、50℃で16時間攪拌した。反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液で中和し、酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×100mL)、ブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2−(3−(2−(ジメチルアミノ)エトキシ)フェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(粗製1.5g)を茶色液体として得た。MS (ESI) m/z 288.4 [M]+.
C.2−(3−(2−(ジメチルアミノ)エトキシ)フェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸。メタノール/テトラヒドロフラン/水(20mL、1:1:1)中の2−(3−(2−(ジメチルアミノ)エトキシ)フェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(1.0g、3.48mmol)の冷(0℃)攪拌溶液に水酸化リチウム一水和物(438.4mg、10.44mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、残渣を10%重硫酸カリウム水溶液(10mL)で中和し、酢酸エチル(2×50mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2−(3−(2−(ジメチルアミノ)エトキシ)フェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸(600mg)を茶色半固体として得、これを更に精製することなく、次の工程に用いた。
D.2−(3−(2−(ジメチルアミノ)エトキシ)フェニル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド塩酸塩。ピリジン(20mL)中の2−(3−エトキシピリジン−2−イル)−2,2−ジフルオロ酢酸(252mg、1.16mmol)の冷(0℃)攪拌溶液に塩化ホスホリル(446.4mg、2.91mmol)を滴加し、0〜5℃で30分間攪拌し、次いで、3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩(300mg、0.97mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で中和し(pH8まで)、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。得られた残渣をReveleris C−18逆相カラムクロマトグラフィーにより、45〜50%アセトニトリル/ギ酸水溶液(0.1%)を使用して精製し、2−(3−(2−(ジメチルアミノ)エトキシ)フェニル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド塩酸塩(50mg、0.07mmol、収率7.5%)をオフホワイト固体として得た。MS (ESI) m/z 515.13 [M+11H NMR (400MHz, DMSO−d6) δppm 10.99 (s, 1H), 10.31 (br s, 1H), 9.68 (br t, J=5.9 Hz, 1H), 7.68 (d, J=7.8 Hz, 1H), 7.50 (t, J=7.8 Hz, 1H), 7.43 − 7.33 (m, 3H), 7.26 − 7.13 (m, 3H), 5.11 (dd, J=4.9, 13.2 Hz, 1H), 4.50 − 4.34 (m, 4H), 4.33 − 4.23 (m, 2H), 3.00 − 2.87 (m, 1H), 2.83 − 2.70 (br s, 2H), 2.67− 2.55 (m, 1H), 2.45 − 2.25 (m, 7H), 2.05 − 1.94 (m, 1H).
実施例97
N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(5−イソプロピルピリジン−2−イル)アセトアミド
A.5−(プロパ−1−エン−2−イル)ピリジン−2−アミン。1,4−ジオキサン/水(1:1、40mL)中の5−ブロモピリジン−2−アミン(3.5g、20.34mmol)の攪拌脱気溶液にリン酸カリウム(12.94g、61.04mmol)を加え、10分間、脱気し続けた。次いで、4,4,5,5−テトラメチル−2−(プロパ−1−エン−2−イル)−1,3,2−ジオキサボロラン(5.21g、30.51mmol)、続けて、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(1.47mg、2.014mmol)を加え、攪拌しながら10分間脱気し、100℃まで2時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、セライトパッドに通して濾過した。濾液に冷水を加え、酢酸エチル(3×200mL)で抽出した。有機層を水(2×100mL)、ブライン(100mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。得られた残渣をシリカゲル(100〜200メッシュ)カラムクロマトグラフィーにより、40%酢酸エチル/石油エーテルを使用して精製し、5−(プロパ−1−エン−2−イル)ピリジン−2−アミン(2.5g、18.65mmol、収率91%)を茶色固体として得た。MS (ESI) m/z 135.18 [M+1]
+.
B.5−イソプロピルピリジン−2−アミン。酢酸エチル(50mL)中の20%水酸化パラジウム(1g)のスラリーに5−(プロパ−1−エン−2−イル)ピリジン−2−アミン(2.5g、18.65mmol)を加え、水素バルーン下(1atm)、室温で2時間攪拌した。反応混合物をセライトパッドに通して濾過し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、5−イソプロピルピリジン−2−アミン(2g、14.70mmol、収率79%)を茶色液体として得た。MS (ESI) m/z 137.15 [M+1]+.
C.2−ブロモ−5−イソプロピルピリジン。47%臭化水素酸水溶液(20mL)中の5−イソプロピルピリジン−2−アミン(2g、14.70mmol)の冷(0℃)攪拌溶液に亜硝酸ナトリウム溶液(2.63g、38.23mmol、水5mL中)を加え、同温度で30分間攪拌した。この反応混合物に臭素(2.27mL、44.1mmol)を−5℃で滴加し、室温で4時間攪拌した。反応混合物を水酸化ナトリウム水溶液で中和し、ジクロロメタン(2×50mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液(100mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2−ブロモ−5−イソプロピルピリジン(1.8g、9.04mmol、収率62%)を茶色液体として得た。MS (ESI) (m/z) 200.23 [M+1]+.
D.2−ヨード−5−イソプロピルピリジン。アセトニトリル(20mL)中の2−ブロモ−5−イソプロピルピリジン(1.8g、9.04mmol)の攪拌溶液にヨウ化カリウム(3.75g、22.61mmol)及び塩化アセチル(1.42g、18.08mmol)を室温で加え、85℃で16時間攪拌した。反応混合物を重炭酸ナトリウム水溶液で中和し、ジクロロメタン(2×50mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液(100mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。得られた残渣をシリカゲル(100〜200メッシュ)カラムクロマトグラフィーにより、溶離液に5%酢酸エチル/石油エーテルを使用して精製し、2−ブロモ−5−イソプロピルピリジン(850mg、3.44mmol、収率39%)を得た。MS (ESI) (m/z) 248.24 [M+1]+.
E.2,2−ジフルオロ−2−(5−イソプロピルピリジン−2−イル)酢酸エチル。ジメチルスルホキシド(15mL)中の2−ヨード−5−イソプロピルピリジン(800mg、3.23mmol)の攪拌溶液に2−ブロモ−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(0.62mL、4.845mmol)、続けて、銅(534g、8.39mmol)を加え、50℃で16時間攪拌した。反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液で中和し、酢酸エチル(2×100mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(5−イソプロピルピリジン−2−イル)酢酸エチル(650mg、2.67mmol、82%)を茶色液体として得た。MS (ESI) m/z 244.28 [M+1]+.
F.2,2−ジフルオロ−2−(5−イソプロピルピリジン−2−イル)酢酸エチル。メタノール/テトラヒドロフラン/水の混合液(9mL、1:1:1)中の2,2−ジフルオロ−2−(5−イソプロピルピリジン−2−イル)酢酸エチル(600mg、2.46mmol)の冷(0℃)攪拌溶液に水酸化リチウム一水和物(310mg、7.40mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、残渣を10%重硫酸カリウム水溶液(10mL)で中和し、酢酸エチル(2×50mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(5−イソプロピルピリジン−2−イル)酢酸エチル(450mg、2.09mmol、収率85%)を茶色半固体として得た。MS (ESI) m/z 216.30 [M−1]+.
G.N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(5−イソプロピルピリジン−2−イル)アセトアミド。ピリジン(10mL)中の2,2−ジフルオロ−2−(5−イソプロピルピリジン−2−イル)酢酸エチル(333mg、1.54mmol)の冷(0℃)攪拌溶液に塩化ホスホリル(0.4mL、3.87mmol)を滴加し、0〜5℃で30分間攪拌した。これに、3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩(400mg、1.29mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で中和し(pH8まで)、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィーにより、溶離液に3〜4%メタノール/ジクロロメタンを使用して精製し、N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(5−イソプロピルピリジン−2−イル)アセトアミド(65mg、0.138mmol、収率11%)をオフホワイト固体として得た。MS (ESI) m/z 471.10 [M+1]+.1H NMR (300 MHz, DMSO−d6) δ ppm 10.99 (s, 1 H), 9.61 (br t, J=6.05 Hz, 1 H), 8.62 (s, 1 H), 7.91 (dd, J=8.07, 1.83 Hz, 1 H), 7.71 (d, J=8.07 Hz, 2 H), 7.52 (s, 1 H), 7.46 (br d, J=7.70 Hz, 1 H), 5.11 (br dd, J=13.57, 5.14 Hz, 1 H), 4.55 − 4.27 (m, 4 H), 3.10 − 3.00 (m, 1 H), 2.95 − 2.85 (m, 1 H), 2.75 − 2.67 − 2.54 (m, 1 H), 2.44 − 2.30 (m, 1 H), 2.07 − 1.93 (m, 1 H), 1.30 − 1.20 (m, 6 H).
実施例98
N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(3−(2−(メチルスルホニル)エトキシ)フェニル)アセトアミド
A.(2−(3−ヨードフェノキシ)エチル)(メチル)スルファン。テトラヒドロフラン(60mL)中の3−ヨードフェノール(5g、22.72mmol)の攪拌溶液にアゾジカルボン酸ジイソプロピル(8.9mL、45.45mmol)、続けて、トリフェニルホスフィン(11.9g、45.45mmol)及び2−(メチルチオ)エタノール(1.97mL、22.72mmol)を0℃で加え、室温で3時間攪拌した。反応混合物を氷水(50mL)でクエンチし、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。得られた粗製物をフラッシュクロマトグラフィー(1%酢酸エチル/石油エーテル)により精製して、(2−(3−ヨードフェノキシ)エチル)(メチル)スルファン(2.5g、8.503mmol、収率37%)を無色液体として得た。
1H NMR (300MHz, DMSO−d
6) δ (ppm) 7.33 − 7.24 (m, 1H), 7.04 − 6.95 (m, 1H), 6.90 − 6.83 (m, 1H), 4.12 (t, J=6.8 Hz, 1H), 2.87 (t, J=6.8 Hz, 1H), 2.21 (s, 1H).
B.1−ヨード−3−(2−(メチルスルホニル)エトキシ)ベンゼン。ジクロロメタン(25mL)中の(2−(3−ヨードフェノキシ)エチル)(メチル)スルファン(2.5g、8.503mmol)の攪拌溶液にm−クロロ過安息香酸(4.4g、25.5mmol)を0℃で加え、室温で3時間攪拌した。反応混合物をNaHCO3水溶液(200mL)で塩基性化し、ジクロロメタン(3×50mL)で抽出し、ブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、有機相を濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(100〜200シリカ)により、5%酢酸エチル/ヘキサン)により精製して、1−ヨード−3−(2−(メチルスルホニル)エトキシ)ベンゼン(1.2g、3.68mmol、収率43%)をオフホワイト固体として得た。MS (ESI) m/z 349.26 [M+Na]+.
C.2,2−ジフルオロ−2−(3−(2−(メチルスルホニル)エトキシ)フェニル)酢酸エチル。ジメチルスルホキシド(12mL)中の1−ヨード−3−(2−(メチルスルホニル)エトキシ)ベンゼン(1.2g、3.68mmol)の攪拌溶液に銅(708mg、11.04mmol)及び2−ヨード−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(1.1g、4.42mmol)を室温で加え、室温で16時間攪拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液(50mL)を加え、酢酸エチル(2×100mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×100mL)、ブライン(100mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(3−(2−(メチルスルホニル)エトキシ)フェニル)酢酸エチル(720mg、2.23mmol、収率61%)を得た。MS (ESI) m/z 345.4 [M+Na]+.
D.2,2−ジフルオロ−2−(3−(2−(メチルスルホニル)エトキシ)フェニル)酢酸。1,4−ジオキサン(30mL)中の2,2−ジフルオロ−2−(3−(2−(メチルスルホニル)エトキシ)フェニル)酢酸エチル(720mg、2.23mmol)の攪拌溶液に4M塩酸(15mL)を室温で加え、室温で16時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチル(3×50mL)で抽出し、ブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、有機相を濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(3−(2−(メチルスルホニル)エトキシ)フェニル)酢酸(550mg、1.87mmol、収率84%)をオフホワイト固体として得た。MS (ESI) m/z 293.21 [M+H]+.
E.N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(3−(2−(メチルスルホニル)エトキシ)フェニル)アセトアミド。ピリジン(10mL)中の2,2−ジフルオロ−2−(3−(2−(メチルスルホニル)エトキシ)フェニル)酢酸(250mg、0.85mmol)の冷(0℃)攪拌溶液に塩化ホスホリル(0.2mL、2.55mmol)を滴加し、0℃で1時間攪拌し、次いで、3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩(394mg、1.02mmol)を加え、室温で1時間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で中和し(pH8まで)、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。得られた残渣をReveleris C−18逆相カラムクロマトグラフィーにより、50〜55%アセトニトリル/ギ酸水溶液(0.1%)を使用して精製し、N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(3−(2−(メチルスルホニル)エトキシ)フェニル)アセトアミド(50mg、0.091mmol、収率11%)を白色固体として得た。MS (ESI) m/z 549.81 [M+1]+.1H NMR (300MHz, DMSO−d6) δ (ppm) 10.98 (s, 1H), 9.63 (br t, J=5.9 Hz, 1H), 7.68 (d, J=7.8 Hz, 1H), 7.52 − 7.44 (m, 1H), 7.41 − 7.34 (m, 2H), 7.23 − 7.13 (m, 3H), 5.10 (dd, J=5.1, 13.5 Hz, 1H), 4.45 (br d, J=6.4 Hz, 2H), 4.40 − 4.22 (m, 4H), 3.64 (t, J=5.4 Hz, 1H), 2.97 − 2.84 (m, 1H), 2.63 − 2.57 (m, 1H), 2.44 − 2.33 (m, 1H), 2.04 − 1.95 (m, 1H).
実施例99
N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(3−(3−(メチルスルホニル)プロピル)フェニル)アセトアミド
A.2,2−ジフルオロ−2−(3−ホルミルフェニル)酢酸エチル。ジメチルスルホキシド(20mL)中の3−ヨードベンズアルデヒド(4g、17.24mmol)の攪拌溶液に2−ブロモ−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(5.25g、25.86mmol)、続けて、銅粉末(2.84g、44.82mmol)を室温で加え、60℃で5時間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で塩基性化し、酢酸エチル(3×40mL)で抽出した。合わせた有機層を水(40mL)、ブライン(40mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、溶媒を濃縮し、得られた粗製物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(20%酢酸エチル/石油エーテル)により精製して、2,2−ジフルオロ−2−(3−ホルミルフェニル)酢酸エチル(2.3g、8.27mmol、58%)を無色液体として得た。MS (ESI) m/z 228.1 [M]
+.
B.2,2−ジフルオロ−2−(3−ビニルフェニル)酢酸エチル。テトラヒドロフラン/ジエチルエーテル混合液(30mL、2:1)中のメチルトリフェニルホスホニウムブロミド(1.58g、4.4mmol)の攪拌溶液にn−ブチルリチウム(1mL、2.49mmol)を−78℃で加え、同温度で30分間攪拌した。次いで、2,2−ジフルオロ−2−(3−ホルミルフェニル)酢酸エチル(0.5g、2.27mmol)を反応混合物に−78℃で加え、0℃で3時間攪拌した。反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液でクエンチし、酢酸エチル(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層を水(20mL)、ブライン(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、溶媒を濃縮し、得られた粗製物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(20%酢酸エチル/石油エーテル)により精製して、2,2−ジフルオロ−2−(3−ビニルフェニル)酢酸エチル(0.32g、1.41mmol、収率64%)を無色液体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.63 (s, 1H), 7.53 − 7.48 (m, 2H), 7.42 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 6.73 (dd, J = 17.6, 10.4 Hz, 1H), 5.81 (d, J = 17.6 Hz, 1H), 5.33 (d, J = 10.8 Hz, 1H), 4.30 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 1.31 (t, J = 7.2 Hz, 3H).
C.3−(メチルスルホニル)プロパ−1−エン。ジクロロメタン(50mL)中のアリル(メチル)スルファン(5g、56.81mmol)の攪拌溶液にメタ−クロロペルオキシ安息香酸(19.65g、113.63mmol)を0℃で加え、室温で16時間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム溶液で塩基性化し、ジクロロメタン(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(40mL)、ブライン(40mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。得られた粗製物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(20%酢酸エチル/石油エーテル)により精製して、3−(メチルスルホニル)プロパ−1−エン(2.5g、20.83mmol、収率36%)を白色固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 5.98 (ddt, J = 17.2, 14.8, 7.2 Hz, 1H), 5.48 (dd, J = 17.2, 1.2 Hz, 2H), 3.74 (d, J = 7.6 Hz, 2H), 2.88 (s, 3H).
D.(E)−2,2−ジフルオロ−2−(3−(3−(メチルスルホニル)プロパ−1−エニル)フェニル)酢酸エチル。ジクロロメタン(10mL)中の2,2−ジフルオロ−2−(3−ビニルフェニル)酢酸エチル(100mg、0.44mmol)の攪拌溶液に3−(メチルスルホニル)プロパ−1−エン(265mg、2.21mmol)、続けて、第2世代グラブス触媒(19mg、0.02mmol)を室温で加え、40℃で16時間還流させた。揮発性物質を減圧下で除去し、得られた残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(30%酢酸エチル/石油エーテル)により精製して、(E)−2,2−ジフルオロ−2−(3−(3−(メチルスルホニル)プロパ−1−エニル)フェニル)酢酸エチル(60mg、0.18mmol、収率42%)を無色液体として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.64 (s, 1H), 7.59 − 7.42 (m, 3H), 6.76 (d, J = 16.2 Hz, 1H), 6.41 − 6.31 (m, 1H), 4.31 (q, J = 6.9 Hz, 2H), 3.91 (d, J = 7.2 Hz, 2H), 2.92 (s, 3H), 1.31 (t, J = 6.9 Hz, 3H).
E.2,2−ジフルオロ−2−(3−(3−(メチルスルホニル)プロピル)フェニル)酢酸エチル。酢酸エチル(10mL)中の(E)−2,2−ジフルオロ−2−(3−(3−(メチルスルホニル)プロパ−1−エニル)フェニル)酢酸エチル(220mg、0.69mmol)の攪拌溶液に、酢酸エチル中の10%水酸化パラジウム(50mg)のスラリーを窒素流下で加えた。反応混合物を水素バルーン圧力下、室温で16時間攪拌した。水素雰囲気を排気し、反応混合物をセライトパッドに通して濾過し、濾過後濃縮して得られた残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(20%酢酸エチル/石油エーテル)により精製して、2,2−ジフルオロ−2−(3−(3−(メチルスルホニル)プロピル)フェニル)酢酸エチル(120mg、0.37mmol、収率54%)を無色液体として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.48 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.43 (s, 1H), 7.39 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 7.32 (dd, J = 8.1, 7.9 Hz, 1H), 4.31 (q, J = 6.9 Hz, 2H), 2.99 (t, J = 7.5 Hz, 2H), 2.89 (s, 3H), 2.66 (t, J = 7.5 Hz, 2H), 2.23 − 2.15 (m, 2H), 1.32 (t, J = 6.9 Hz, 3H).
F.2,2−ジフルオロ−2−(3−(3−(メチルスルホニル)プロピル)フェニル)酢酸。テトラヒドロフラン:メタノール:水の混合液(10mL、1:1:1)中の2,2−ジフルオロ−2−(3−(3−(メチルスルホニル)プロピル)フェニル)酢酸エチル(150mg、0.47mmol)の攪拌溶液に水酸化リチウム一水和物(59mg、1.41mmol)を加え、室温で4時間攪拌した。揮発性物質を減圧下で除去し、得られた粗生成物を水(15mL)中に溶解させ、酢酸エチル(2×6mL)で洗浄した。水層を1N塩酸塩水溶液で酸性化し、酢酸エチル(3×8mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(8mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(3−(3−(メチルスルホニル)プロピル)フェニル)酢酸(130mg、0.44mmol、収率94%)を半固体化合物として得た。1H NMR (300 MHz, DMSO−d6) δ 7.50 − 7.41 (m, 4H), 3.32 (brs, 1H), 3.12 − 3.09 (m, 2H), 3.04 (s, 3H), 2.78 (t, J = 7.8 Hz, 2H), 2.04 − 1.96 (m, 2H).
G.N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(3−(3−(メチルスルホニル)プロピル)フェニル)アセトアミド。N,N−ジメチルホルムアミド(10mL)中の3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩(180mg、0.58mmol)及び2,2−ジフルオロ−2−(3−(3−(メチルスルホニル)プロピル)フェニル)酢酸(136mg、0.46mmol)の氷***液にN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.3mL、1.74mmol)、続けて、1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム3−オキシドヘキサフルオロホスフェート(442mg、1.16mmol)を加え、室温で4時間攪拌した。反応混合物を水(15mL)で希釈し、酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。得られた粗生成物をReveleris C−18逆相カラム(50%アセトニトリル/0.1%ギ酸水溶液)により精製して、N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(3−(3−(メチルスルホニル)プロピル)フェニル)アセトアミド(40mg、0.07mmol、収率12%)をオフホワイト固体として得た。MS (ESI) m/z 472.11 [M+1]+.1H NMR (300 MHz, DMSO−d6) δ 10.98 (s, 1H), 9.63 (t, J = 5.6 Hz, 1H), 7.68 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.44 7.36 (m, 6H), 5.10 (dd, J = 13.2, 5.1 Hz, 1H), 4.45 (d, J = 5.1 Hz, 2H), 4.42 (d, J = 17.9 Hz, 1H), 4.28 (d, J = 17.7, 1H), 3.11 (t, J = 8.1 Hz, 2H), 2.96 (s, 3H), 2.91 2.85 (m, 1H), 2.76 (t, J = 7.8 Hz, 2H), 2.67 − 2.55 (m, 1H), 2.45 − 2.30 (m, 1H), 2.06 − 1.92 (m, 3H).
実施例100
N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(4−(2−フルオロプロパン−2−イル)フェニル)アセトアミド
A.N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(4−(2−フルオロプロパン−2−イル)フェニル)アセトアミド。ジクロロメタン(20mL)中のN−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(4−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)フェニル)アセトアミド(170mg、0.35mmol)の冷(0℃)攪拌溶液に三フッ化ジエチルアミノ硫黄(0.06mL、0.52mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム溶液(20mL)で希釈し、酢酸エチル(2×25mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。生成物をReveleris C−18逆相カラムにより、65%アセトニトリル/ギ酸水溶液(0.1%)を使用して精製し、N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(4−(2−フルオロプロパン−2−イル)フェニル)アセトアミド(70mg、0.16mmol、収率41%)をオフホワイト固体として得た。MS (ESI) m/z 486.23 [M+1]
+.
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ 10.98 (s, 1H), 9.65 (br t, J=6.1 Hz, 1H), 7.68 (d, J=7.8 Hz, 1H), 7.64 − 7.54 (m, 1H), 7.40 − 7.38 (m, 4H), 7.37 − 7.32 (d, J=8.3 Hz, 2H), 5.10 (br dd, J=5.1, 13.4 Hz, 1H), 4.54 − 4.38 (m, 3H), 4.31 − 4.23 (m, 1H), 2.99 − 2.84 (m, 1H), 2.69 − 2.55 (m, 1H), 2.43 − 2.29 (m, 1H), 2.05 − 1.93 (m, 1H), 1.69 (s, 3H), 1.63 (s, 3H).
実施例101
2−(1−ベンジル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド
A.1−ベンジル−5−ヨードピリジン−2(1H)−オン。乾燥N,N−ジメチルホルムアミド(50mL)中の5−ヨードピリジン−2−オール(5g、22.62mmol)の攪拌溶液に炭酸カリウム(9.36g、67.86mmol)、続けて、ベンジルブロミド(2.95mL、24.88mmol)を室温で加え、70℃で4時間攪拌した。反応混合物を水(100mL)でクエンチし、酢酸エチル(2×100mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(100〜200シリカ)により、溶離液に30%酢酸エチル/ヘキサンを使用して精製し、1−ベンジル−5−ヨードピリジン−2(1H)−オン(4.5g、14.46mmol、収率64%)をオフホワイト固体として得た。MS (ESI) m/z 311.98 [M+1]
+.
B.5−アセチル−1−ベンジルピリジン−2(1H)−オン。N,N−ジメチルホルムアミド(12mL)中の1−ベンジル−5−ヨードピリジン−2(1H)−オン(1.2g、3.858mmol)の攪拌溶液に1−(ビニルオキシ)ブタン(1.93g、19.29mmol)、続けて、3M炭酸カリウム水溶液(2.4mL、11.57mmol)を加え、Pd(OAc)2(400mg、0.192mmol)、続けて、1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン(477mg、1.157mmol)を加え、80℃で3時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却し、1N塩酸水溶液(12mL)を加え、40℃で2時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却し、水(40mL)を加え、酢酸エチル(3×50mL)で抽出し、水(2×50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、有機相を濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(100〜200シリカ)により、30%酢酸エチル/ヘキサンを使用して精製し、5−アセチル−1−ベンジルピリジン−2(1H)−オン(700mg、3.08mmol、収率80%)を黄色シロップとして得た。MS (ESI) m/z 228.24 [M+H]+.
C.2−(1−ベンジル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−オキソ酢酸エチル。ピリジン(7mL)中の5−アセチル−1−ベンジルピリジン−2(1H)−オン(700mg、3.08mmol)の攪拌溶液に二酸化セレン(855mg、7.709mmol)を加え、100℃で3時間攪拌した。反応混合物をジクロロメタン(14mL)で希釈し、セライトパッドに通して濾過した。濾液にクロロギ酸エチル(2.1mL)を0℃で加え、室温で16時間攪拌した。反応混合物を1N塩酸水溶液で中和し(pH4まで)、酢酸エチル(2×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2−(1−ベンジル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−オキソ酢酸エチル(500mg、1.75mmol、収率57%)を黄色シロップとして得た。MS (ESI) m/z 286.12 [M+H]+.
D.2−(1−ベンジル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル。2−(1−ベンジル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−オキソ酢酸エチル(500mg、1.75mmol)に三フッ化ジエチルアミノ硫黄(1.5mL)を0℃で加え、室温で16時間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で中和し(pH8まで)、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×25mL)、ブライン(25mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2−(1−ベンジル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(450mg、1.46mmol、収率84%)を得た。MS (ESI) m/z 265.07 [M+1]+.
E.2−(1−ベンジル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2,2−ジフルオロ酢酸。テトラヒドロフラン:メタノール:水の混合液(10mL、1:1:1)中の2−(1−ベンジル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(400mg、1.302mmol)の攪拌溶液に水酸化リチウム一水和物(112mg、3.906mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、残渣を飽和重硫酸カリウム(20mL)で中和し、酢酸エチル(2×25mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(25mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2−(1−ベンジル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2,2−ジフルオロ酢酸(350mg、1.254mmol、収率96%)を得た。MS (ESI) m/z 280.32 [M+1]+.
F.2−(1−ベンジル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド。ピリジン(10mL)中の2−(1−ベンジル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2,2−ジフルオロ酢酸(279mg、1.294mmol)の冷(0℃)攪拌溶液に塩化ホスホリル(0.36mL、3.894mmol)を滴加し、0℃で1時間攪拌し、次いで、3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩(400mg、1.294mmol)を加え、室温で1時間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で中和し(pH8まで)、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。得られた残渣をReveleris C−18逆相カラムクロマトグラフィーにより、50〜55%アセトニトリル/ギ酸水溶液(0.1%)を使用して精製し、2−(1−ベンジル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド(80mg、0.148mmol、収率11%)をオフホワイト固体として得た。MS (ESI) m/z 535.09 [M+1]+.1H NMR (300MHz, DMSO−d6) δ (ppm) 10.99 (s, 1H), 9.62 (br t, J=5.9 Hz, 1H), 8.18 (br s, 1H), 7.68 (d, J=7.8 Hz, 1H), 7.56 (dd, J=2.7, 9.5 Hz, 1H), 7.44 (s, 1H), 7.40 − 7.24 (m, 6H), 5.16 (s, 1H), 5.10 (br dd, J=4.9, 13.2 Hz, 1H), 4.46 (br d, J=5.9 Hz, 1H), 4.41 (br d, J=17.6 Hz, 1H), 4.27 (br d, J=17.6 Hz, 1H), 2.97 − 2.85 (m, 1H), 2.69 − 2.56 (m, 1H), 2.43 − 2.30 (m, 1H), 2.02 − 1.98 (m, 1H).
実施例102
N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(5−メトキシピリジン−2−イル)アセトアミド
A.2−ヨード−5−メトキシピリジン。1,4−ジオキサン(20mL)中の2−ブロモ−5−メトキシピリジン(2g、10.63mmol)の攪拌溶液にヨウ化ナトリウム(3.3g、21.27mmol)、ヨウ化銅(100mg,0.53mmol)、trans−N,N’−ジメチルシクロヘキサン−1,2−ジアミン(150mg、1.16mmol)を室温で加え、密閉管中、110℃で16時間攪拌した。反応混合物を水(20mL)でクエンチし、酢酸エチル(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×10mL)、ブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2−ヨード−5−メトキシピリジン(1.1g、4.46mmol、収率47%)を茶色液体として得た。GCMS (m/z) 235.0 [M]
+.
B.2,2−ジフルオロ−2−(5−メトキシピリジン−2−イル)酢酸エチル。ジメチルスルホキシド(20mL)中の2−ヨード−5−メトキシピリジン(1g、4.32mmol)の攪拌溶液に2−ブロモ−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(1.1mL、8.65mmol)、銅(0.73g、11.20mmol)を加え、50℃で16時間攪拌した。反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液で中和し、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×10mL)、ブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(5−メトキシピリジン−2−イル)酢酸エチル(700mg、3.03mmol、71%)を茶色液体として得た。GCMS (m/z) 231.1.
C.2,2−ジフルオロ−2−(5−メトキシピリジン−2−イル)酢酸。エタノール/テトラヒドロフラン/水の混合液(9mL、1:1:1)中の2,2−ジフルオロ−2−(5−メトキシピリジン−2−イル)酢酸エチル(600mg、2.59mmol)の冷(0℃)攪拌溶液に水酸化リチウム一水和物(327mg、7.79mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、残渣を10%重硫酸カリウム水溶液(10mL)で中和し、酢酸エチル(2×30mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(5−メトキシピリジン−2−イル)酢酸(450mg、2.21mmol、収率85%)を茶色半固体として得た。MS (ESI) m/z 204.23 [M+1]+.
D.N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(5−メトキシピリジン−2−イル)アセトアミド。N,N−ジメチルホルムアミド(20mL)中の2,2−ジフルオロ−2−(5−メトキシピリジン−2−イル)酢酸(300mg、1.47mmol)及び3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩(360mg、1.18mmol)の冷(0℃)攪拌溶液にN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.8mL、2.20mmol)、続けて、1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム3−オキシドヘキサフルオロホスフェート(670mg、4.41mmol)を加え、室温で16時間攪拌した。反応混合物を水(70mL)で希釈し、酢酸エチル(2×20mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(30mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。得られた残渣をReveleris C−18逆相カラムにより、57%アセトニトリル/ギ酸水溶液(0.1%)を使用して精製し、N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(5−メトキシピリジン−2−イル)アセトアミド(58mg、0.12mmol、収率8%)をオフホワイト固体として得た。MS (ESI) m/z 459.20 [M+1]+.1H NMR (300 MHz, DMSO−d6) δ 10.99 (s, 1H), 9.61 − 9.53 (m, 1H), 8.41 (br d, J=2.9 Hz, 1H), 7.72 (dd, J=8.3, 11.2 Hz, 2H), 7.57 (dd, J=2.9, 8.8 Hz, 1H), 7.52 (s, 1H), 7.45 (br d, J=8.3 Hz, 1H), 5.11 (br dd, J=4.9, 13.2 Hz, 1H), 4.53 − 4.27 (m, 4H), 3.89 (s, 3H) 2.98 − 2.85 (m, 1H), 2.69 − 2.56 (m, 1H), 2.44 − 2.31 (m, 1H), 2.06 − 1.95 (m, 1H).
実施例103
N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)アセトアミド
A.6−ヒドロキシ−N−メトキシ−N−メチルニコチンアミド。テトラヒドロフラン(100mL)中の6−ヒドロキシニコチン酸(10g、45.24mmol)の攪拌溶液にEDC・HCl(13.01g、67.87mmol)、HOBT(10.39g、67.87mmol)、N,O−ジメチルヒドロキシルアミンHCl(5.29g、67.87mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(31.55mL、180.99mmol)を順に加え、室温で16時間攪拌した。反応混合物を水(100mL)で希釈し、酢酸エチル(3×500mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(100〜200シリカ)により、5%メタノール:ジクロロメタンを使用して精製し、6−ヒドロキシ−N−メトキシ−N−メチルニコチンアミド(8g、43.95mmol、収率96%)を得た。LCMS (ESI) m/z 183.0 [M+1]
+.
B.N−メトキシ−N,1−ジメチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−カルボキサミド。N,N−ジメチルホルムアミド中の6−ヒドロキシ−N−メトキシ−N−メチルニコチンアミド(8g、43.95mmol)の攪拌溶液にヨウ化メチル(3.01mL、48.35mmol)、炭酸カリウム(18.19g、131.86mmol)を室温で加え、3時間攪拌した。反応混合物を水(100mL)で希釈し、酢酸エチル(3×500mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(100〜200シリカ)により、4%メタノール:ジクロロメタンを使用して精製し、N−メトキシ−N,1−ジメチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−カルボキサミド(6g、30.61mmol、収率69%)を得た。LCMS (ESI) m/z 197.29 [M+1]+.
C.5−アセチル−1−メチルピリジン−2(1H)−オン。乾燥テトラヒドロフラン(50mL)中のN−メトキシ−N,1−ジメチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−カルボキサミド(6g、30.61mmol)の攪拌溶液に、ジエチルエーテル(2.67mL)中のメチルリチウム1.6Mを0℃で3時間加えた。反応混合物を飽和塩化アンモニウム溶液でクエンチし、酢酸エチル(2×500mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(100〜200シリカ)により、7〜10%メタノール:ジクロロメタンを使用して精製し、5−アセチル−1−メチルピリジン−2(1H)−オン(4g、26.49mmol、収率86%)を得た。MS (ESI) m/z 152.14 [M+1]+.
D.2−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−オキソ酢酸エチル。ピリジン(50mL)中の5−アセチル−1−メチルピリジン−2(1H)−オン(4g、26.49mmol)の攪拌溶液に二酸化セレン(7.35g、66.22mmol)を加え、100℃で16時間攪拌した。反応混合物をジクロロメタン(50mL)で希釈し、セライトパッドに通して濾過した。濾液にクロロギ酸エチル(12mL)を0℃で加え、2時間攪拌した。得られた反応混合物に水(30mL)を加え、酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×100mL)、ブライン(100mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(100〜200シリカ)により、15〜20%酢酸エチル/石油エーテルを使用して精製し、2−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−オキソ酢酸エチル(2g、9.56mmol、収率36%)を得た。LCMS (ESI) m/z 210.29 [M+1]+.
E.2,2−ジフルオロ−2−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)酢酸エチル。2−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−オキソ酢酸エチル(2g、9.56mmol)に三フッ化ジエチルアミノ硫黄(3.2mL、23.92mmol)を加え、室温で12時間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で中和し(pH8まで)、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×10mL)、ブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)酢酸エチル(1g、4.32mmol、45%)を液体として得た。LCMS (ESI) m/z 232.33 [M+1]+.
F.2,2−ジフルオロ−2−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)酢酸。テトラヒドロフラン:メタノール:水の混合液(30mL、1:1:1)中の2,2−ジフルオロ−2−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)酢酸エチル(1g、4.32mmol)の冷(0℃)攪拌溶液に水酸化リチウム(0.909g、21.64mmol)を加え、室温で6時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、残渣を10%塩酸水溶液(10mL)で中和し、酢酸エチル(2×20mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)酢酸(500g、2.46mmol、収率56%)をオフホワイト固体として得た。LCMS (ESI) m/z 204.35 [M+1]+.
G.N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)アセトアミド。ピリジン中の2,2−ジフルオロ−2−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)酢酸(196.6mg、0.968mmol)の冷(0℃)攪拌溶液に塩化ホスホリル(0.27mL、2.906mmol)を滴加し、0〜5℃で1時間攪拌した。この反応混合物に3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩(300mg、0.968mmol)を加え、室温で30分間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で中和し(pH8まで)、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×10mL)、ブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。得られた残渣をReveleris C−18逆相Graceカラムクロマトグラフィーにより、40〜60%アセトニトリル/ギ酸水溶液(0.1%)を使用して精製し、N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)アセトアミド(60mg、0.131mmol、収率13%)をオフホワイト固体として得た。MS (ESI) m/z 459.16 [M+1]+.1H NMR (300 MHz, DMSO−d6) δ ppm 10.98 (s, 1 H), 9.58 (br t, J=5.85 Hz, 1 H), 8.05 (s, 1 H), 7.70 (d, J=7.68 Hz, 1 H), 7.58 − 7.35 (m, 3 H), 6.49 (d, J=9.50 Hz, 1 H), 5.11 (dd, J=13.16, 5.12 Hz, 1 H), 4.5 4.35 (m, 3 H), 4.35 − 4.25 (d, 1H), 3.53 − 3.45 (s, 3H), 2.98 − 2.82 (m, 1 H), 2.67 − 2.52 (m, 1 H), 2.45 − 2.30 (m, 1 H), 2.05 − 1.95 (m, 1 H).
実施例104
2−(5−Tert−ブチルピリジン−2−イル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド
A.5−ブロモピリジン−2−イルカルバミン酸tert−ブチル。ジクロロメタン(200mL)中の5−ブロモピリジン−2−アミン(20g、116.30mmol)の冷(0℃)攪拌溶液にトリエチルアミン(34mL、255.87mmol)、二炭酸ジ−tert−ブチル(35mL、151.19mmol)、続けて、4−ジメチルアミノピリジン(1.4g、11.63mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を水でクエンチし、ジクロロメタン(2×200mL)で抽出した。合わせた有機層を水(200mL)、ブライン(200mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィーにより、溶離液に5%酢酸エチル/石油エーテルを使用して精製し、5−ブロモピリジン−2−イルカルバミン酸tert−ブチル(25.0g、91.91mmol、収率79%)を得た。LCMS (ESI) m/z 219.08 [M+1]
+.
B.5−tert−ブチルピリジン−2−イルカルバミン酸tert−ブチル。乾燥テトラヒドロフラン(1200mL)中のシアン化銅(33g、367.64mmol)の冷(−78℃)攪拌溶液にtert−ブチルマグネシウムクロリド(テトラヒドロフラン中2.0M)(362mL、735.29mmol)をゆっくり加え、1時間攪拌した。この反応混合物に5−ブロモピリジン−2−イルカルバミン酸tert−ブチル(25.0g、91.91mmol)を−78℃で加え、2時間攪拌し、室温で16時間攪拌した。反応混合物を塩化アンモニウム水溶液でクエンチし、酢酸エチル(3×200mL)で抽出した。合わせた有機層を水(200mL)、ブライン(200mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィーにより、10%酢酸エチル/石油エーテルの溶離液で精製して、5−tert−ブチルピリジン−2−イルカルバミン酸tert−ブチル(15.0g、60.00mmol、収率65%)を得た。LCMS (ESI) m/z 251.48 [M+1]+.
C.2−ブロモ−5−tert−ブチルピリジン。臭化水素酸水溶液(150mL)中の5−tert−ブチルピリジン−2−イルカルバミン酸tert−ブチル(13.0g、52.00mmol)の冷(0℃)攪拌溶液に亜硝酸ナトリウム(9.3g、135.2mmol)をゆっくり加え、15分間攪拌した。この反応混合物に液体臭素(8.0mL、156.00mmol)を加え、室温で4時間攪拌した。反応混合物を水酸化ナトリウム水溶液でクエンチし、酢酸エチル(3×150mL)で抽出した。合わせた有機層を水(100mL)、ブライン(100mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィーにより、5%酢酸エチル/石油エーテルの溶離液で精製して、2−ブロモ−5−tert−ブチルピリジン(3.2g、15.02mmol、収率29%)を得た。LCMS (ESI) m/z 214.11 [M+1]+.
D.5−tert−ブチル−2−ヨードピリジン。1,4−ジオキサン(10mL)中の2−ブロモ−5−tert−ブチルピリジン(3.2g、15.02mmol)の攪拌溶液にヨウ化ナトリウム(4.5g、30.04mmol)、ヨウ化銅(145mg,0.75mmol)、trans−N,N’−ジメチルシクロヘキサン−1,2−ジアミン(235mg、1.65mmol)を室温で加え、密閉管中、100℃で16時間攪拌した。反応混合物を水(100mL)でクエンチし、酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、5−tert−ブチル−2−ヨードピリジン(3.5g、13.40mmol、収率89%)を得た。GCMS (m/z) 261.0.
E.2−(5−tert−ブチルピリジン−2−イル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル。ジメチルスルホキシド(30mL)中の5−tert−ブチル−2−ヨードピリジン(3.5g、13.40mmol)の攪拌溶液に2−ブロモ−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(5.4g、26.81mmol)、続けて、銅(2.2g、34.86mmol)を加え、55℃で5時間攪拌した。反応混合物を塩化アンモニウム水溶液でクエンチし、酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を水(100mL)、ブライン(100mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、2−(5−tert−ブチルピリジン−2−イル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(2.8g、10.89mmol、収率81%)を得た。LCMS (ESI) m/z 258.17 [M+1]+.
F.2−(5−tert−ブチルピリジン−2−イル)−2,2−ジフルオロ酢酸。メタノール−テトラヒドロフラン−水の混合液(15mL、1:1:1)中の2−(5−tert−ブチルピリジン−2−イル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(2.8g、10.89mmol)の攪拌溶液に水酸化リチウム一水和物(1.4g、32.68mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を水(50mL)で希釈し、重硫酸カリウム水溶液で酸性化し、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、2−(5−tert−ブチルピリジン−2−イル)−2,2−ジフルオロ酢酸(2.0g、8.73mmol、収率80%)を得た。LCMS (ESI) m/z 230.32 [M+1]+.
G.2−(5−Tert−ブチルピリジン−2−イル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド。ピリジン(5mL)中の2−(5−tert−ブチルピリジン−2−イル)−2,2−ジフルオロ酢酸(2.0g、8.73mmol(300mg、1.31mmol)の冷(0℃)攪拌溶液に塩化ホスホリル(0.4mL、3.87mmol)を滴加し、0〜5℃で1時間攪拌し、次いで、3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩(404mg、1.31mmol)を加え、室温で1時間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で中和し(pH8まで)、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×30mL)、ブライン(30mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2−(5−tert−ブチルピリジン−2−イル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド(75mg、0.15mmol、収率12%)をオフホワイト固体として得た。LCMS (ESI) m/z 485.17 [M+1]+.1H NMR (400MHz, DMSO−d6) δ = 10.98 (br s, 1H), 9.62 (br t, J=6.1 Hz, 1H), 8.78 (d, J=2.4 Hz, 1H), 8.02 (dd, J=2.4, 8.3 Hz, 1H), 7.71 (dd, J=2.2, 8.1 Hz, 1H), 7.52 (s, 1H), 7.46 (d, J=7.8 Hz, 1H), 5.11 (dd, J=4.9, 13.2 Hz, 1H), 4.53 − 4.28 (m, 4H), 2.99 − 2.84 (m, 1H), 2.69 − 2.55 (m, 1H), 2.45 − 2.30 (m, 1H), 2.06 − 1.94 (m, 1H), 1.35 (s, 9H).
実施例105
2−(5−シクロプロピルピリジン−2−イル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド
A.5−シクロプロピルピリジン−2−アミン。10%水:トルエン混合液(100mL)中の5−ブロモピリジン−2−アミン(5g、28.90mmol)の攪拌脱気溶液にシクロプロピルボロン酸(3.73g、43.35mmol)、続けて、リン酸カリウム(12.25g、57.80mmol)、トリシクロヘキシルホスフィン(794mg、2.89mmol)を加え、10分間、脱気し続けた。次いで、酢酸パラジウム(II)(650mg、2.89mmol)を加え、更に10分間脱気し、110℃で3時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、セライトパッドに通して濾過した。濾液に冷水(100mL)を加え、酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×100mL)、ブライン(100mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、5−シクロプロピルピリジン−2−アミン(3.0g、22.39mmol、収率77%)を得た。GCMS (m/z) 134.1 [M]
+.
B.2−ブロモ−5−シクロプロピルピリジン。47%臭化水素酸水溶液(25mL)中の5−シクロプロピルピリジン−2−アミン(3.0g、22.39mmol)の冷(0℃)攪拌溶液に亜硝酸ナトリウム溶液(4.0g、58.21mmol)を加え、同温度で30分間攪拌した。次いで、反応混合物に臭素(10.75g、67.16mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を水(100mL)中に注ぎ、酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(100mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。得られた残渣をコンビカラムクロマトグラフィーにより、15〜20%酢酸エチル/石油エーテルを使用して精製し、2−ブロモ−5−シクロプロピルピリジン(1.2g、6.09mmol、収率27%)を得た。GCMS (m/z) 197.0 [M]+.
C.5−シクロプロピル−2−ヨードピリジン。1,4−ジオキサン(25mL)中の2−ブロモ−5−シクロプロピルピリジン(1.2g、6.09mmol)の攪拌溶液にヨウ化ナトリウム(1.83g、12.18mmol)、ヨウ化銅(58mg、0.30mmol)、trans−N,N’−ジメチルシクロヘキサン−1,2−ジアミン(95mg、0.67mmol)を室温で加え、110℃で16時間攪拌した。反応混合物を水(100mL)でクエンチし、酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×100mL)、ブライン(100mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、5−シクロプロピル−2−ヨードピリジン(1.2g、4.90mmol、81%)を得た。GCMS (m/z) 245.0 [M]+.
D.2−(5−シクロプロピルピリジン−2−イル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル。ジメチルスルホキシド(12mL)中の5−シクロプロピル−2−ヨードピリジン(1.2g、4.90mmol)の攪拌溶液に銅(809mg、12.73mmol)及び2−ブロモ−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(1.48g、7.35mmol)を室温で加え、55℃で2時間攪拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液(50mL)を加え、酢酸エチル(2×100mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×100mL)、ブライン(100mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2−(5−シクロプロピルピリジン−2−イル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(1.0g、4.15mmol、85%)を得た。1H NMR (400MHz, CDCl3) δ 8.44 (br s, 1H), 7.61(br s, 1H), 7.43 (d, J=8.0 Hz, 1H), 4.42 − 4.30 (m, 2H), 2.04 − 1.91 (m, 1H), 1.40 − 1.24 (m, 3H), 1.12 − 1.09 (m, 2H), 0.84 − 0.77 (m, 2H).
E.2−(5−シクロプロピルピリジン−2−イル)−2,2−ジフルオロ酢酸。テトラヒドロフラン:メタノール:水の混合液(30mL、1:1:1)中の2−(5−シクロプロピルピリジン−2−イル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(1.0g、4.15mmol)の攪拌溶液に水酸化リチウム一水和物(523mg、12.45mmol)を加え、室温で4時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、残渣を飽和重硫酸カリウム(25mL)で中和し、酢酸エチル(2×50mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2−(5−シクロプロピルピリジン−2−イル)−2,2−ジフルオロ酢酸(500mg、2.35mmol、収率50%)を得た。MS (ESI) m/z 214.3 [M−1]−ve.
F.2−(5−シクロプロピルピリジン−2−イル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド。ピリジン(20mL)中の2−(5−シクロプロピルピリジン−2−イル)−2,2−ジフルオロ酢酸(300mg、1.41mmol)の冷(0℃)攪拌溶液に塩化ホスホリル(646mg、4.22mmol)を滴加し、0〜5℃で30分間攪拌した。次いで、この反応混合物に3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩(435mg、1.41mmol)を加え、室温で1時間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で中和し(pH8まで)、酢酸エチル(2×100mL)で抽出した。合わせた有機層を水(100mL)、ブライン(100mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。得られた残渣をReveleris C−18逆相カラムクロマトグラフィーにより、60〜65%アセトニトリル/ギ酸水溶液(0.1%)を使用して精製し、2−(5−シクロプロピルピリジン−2−イル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド(140mg、0.30mmol、収率21%)をオフホワイト固体として得た。MS (ESI) m/z 469.06 [M+1]+.1H NMR (400MHz, DMSO−d6) δ 10.99 (s, 1H), 9.58 (t, J=6.1 Hz, 1H), 8.53 (s, 1H), 7.71 (d, J=7.8 Hz, 1H), 7.66 − 7.60 (m, 2H), 7.51 (s, 1H), 7.46 (d, J=8.3 Hz, 1H), 5.11 (dd, J=4.9, 13.2 Hz, 1H), 4.56 − 4.28 (m, 4H), 3.08 − 2.85 (m, 1H), 2.67 − 2.56 (m, 1H), 2.45 − 2.32 (m, 1H), 2.10 − 1.96 (m, 2H), 1.13 − 1.03 (m, 2H), 0.89 − 0.79 (m, 2H).
実施例106
N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(5−イソプロポキシピリジン−2−イル)アセトアミド
A.2−ブロモ−5−イソプロポキシピリジン。N,N−ジメチルホルムアミド(20mL)中の6−ブロモピリジン−3−オール(2g、11.49mmol)の攪拌溶液に2−ヨードプロパン(1.4mL、13.79mmol)、炭酸カリウム(4.7g、34.47mmol)を加え、80℃で6時間攪拌した。反応混合物を水でクエンチし、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×20mL)、ブライン(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2−ブロモ−5−イソプロポキシピリジン(1.4g、6.48mmol、58%)を淡黄色固体として得た。MS (ESI) m/z 216.20
B.2−ヨード−5−イソプロポキシピリジン。密閉管中、1,4−ジオキサン(30mL)中の2−ブロモ−5−イソプロポキシピリジン(1.4g、6.48mmol)の攪拌溶液にヨウ化ナトリウム(1.9g、12.96mmol)、ヨウ化銅(61mg,0.32mmol)、trans−N,N’−ジメチルシクロヘキサン−1,2−ジアミン(101mg、0.71mmol)を室温で加え、110℃で16時間攪拌した。反応混合物を水(30mL)でクエンチし、酢酸エチル(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×20mL)、ブライン(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2−ヨード−5−イソプロポキシピリジン(1g、3.83mmol、収率58%)を茶色固体として得た。GCMS (m/z) 263.0.
C.2,2−ジフルオロ−2−(5−イソプロポキシピリジン−2−イル)酢酸エチル。ジメチルスルホキシド(10mL)中の2−ヨード−5−イソプロポキシピリジン(1g、3.80mmol)の攪拌溶液に2−ブロモ−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(1mL、7.60mmol)、銅(0.6g、10.09mmol)を加え、50℃で16時間攪拌した。反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液で中和し、酢酸エチル(3×40mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×20mL)、ブライン(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(5−イソプロポキシピリジン−2−イル)酢酸エチル(500mg、2.30mmol、60%)を茶色液体として得た。MS (m/z) 259.1.
D.2,2−ジフルオロ−2−(5−イソプロポキシピリジン−2−イル)酢酸。メタノール/テトラヒドロフラン/水の混合液(9mL、1:1:1)中の2,2−ジフルオロ−2−(5−イソプロポキシピリジン−2−イル)酢酸(500mg、2.32mmol)の冷(0℃)攪拌溶液に水酸化リチウム一水和物(280mg、6.91mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、残渣を10%重硫酸カリウム水溶液(10mL)で中和し、酢酸エチル(2×30mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(5−イソプロポキシピリジン−2−イル)酢酸(350mg、1.51mmol、収率79%)を茶色半固体として得た。MS (ESI) m/z 232.24
E.N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(5−イソプロポキシピリジン−2−イル)アセトアミド。N,N−ジメチルホルムアミド(20mL)中の3−(6−((メチルアミノ)メチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩(400mg、1.29mmol)及び2,2−ジフルオロ−2−(5−イソプロポキシピリジン−2−イル)酢酸(300mg、1.29mmol)の冷(0℃)攪拌溶液にN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.7mL、3.86mmol)、続けて、1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム3−オキシドヘキサフルオロホスフェート(735mg、1.93mmol)を加え、室温で16時間攪拌した。反応混合物を水(70mL)で希釈し、酢酸エチル(2×40mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(30mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。得られた残渣をReveleris C−18逆相カラムにより、58%アセトニトリル/ギ酸水溶液(0.1%)を使用して精製し、N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(5−イソプロポキシピリジン−2−イル)アセトアミド(70mg、0.14mmol、収率11%)をオフホワイト固体として得た。MS (ESI) m/z 487.20 [M+1]+.1H NMR (300 MHz, DMSO−d6) δ 10.99 (s, 1H), 9.55 (br t, J=6.1 Hz, 1H), 8.36 (d, J=2.6 Hz, 1H), 7.76 − 7.66 (m, 2H), 7.60 − 7.50 (m, 2H), 7.45 (d, J=8.1 Hz, 1H), 5.11 (dd, J=4.8, 13.2 Hz, 1H), 4.80 − 4.75 (m, 1H), 4.65 − 4.26 (m, 4H), 3.02 − 2.83 (m, 1H), 2.75 − 2.54 (m, 1H), 2.46 − 2.305 (m, 1H), 2.06 − 1.94 (m, 1H), 1.31 (m, 6H).
実施例107
2−(5−ブロモピリジン−2−イル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド
A.2−(5−ブロモピリジン−2−イル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル。ジメチルスルホキシド(20mL)中の5−ブロモ−2−ヨードピリジン(3g、10.56mmol)の攪拌溶液に2−ブロモ−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(3.13g、15.84mmol)、続けて、銅粉末(1.74g、27.46mmol)を室温で加え、55℃で6時間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で塩基性化し、酢酸エチル(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層を水(20mL)、ブライン(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。得られた粗製物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(20%酢酸エチル/石油エーテル)により精製して、2−(5−ブロモピリジン−2−イル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(1.5g、5.35mmol、60%)を無色液体として得た。MS (ESI) m/z 280.2 [M+1]
+.
B.2−(5−ブロモピリジン−2−イル)−2,2−ジフルオロ酢酸。テトラヒドロフラン:メタノール:水の混合液(15mL、1:1:1)中の2−(5−ブロモピリジン−2−イル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(1.5g、5.37mmol)の攪拌溶液に水酸化リチウム一水和物(677mg、16.13mmol)を加え、室温で4時間攪拌した。揮発性物質を減圧下で除去し、得られた粗生成物を水(15mL)中に溶解させ、酢酸エチル(2×10mL)で洗浄した。水層を1N塩酸塩水溶液で酸性化し、酢酸エチル(3×15mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(15mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2−(5−ブロモピリジン−2−イル)−2,2−ジフルオロ酢酸(900mg、3.57mmol、収率69%)を半固体化合物として得た。MS (ESI) m/z 252.2 [M+H]+.
C.2−(5−ブロモピリジン−2−イル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド。ピリジン(6mL)中の2−(5−ブロモピリジン−2−イル)−2,2−ジフルオロ酢酸(243mg、0.97mmol)の***液にオキシ塩化リン(1.8mL、2.9mmol)を滴加し、0〜5℃で1時間攪拌した。次いで、3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩(300mg、0.97mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム溶液で塩基性化し、酢酸エチル(3×15mL)で抽出した。合わせた有機層を水(15mL)、ブライン(15mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。得られた残渣をReveleris C−18逆相カラムクロマトグラフィー(50〜55%アセトニトリル/0.1%ギ酸水溶液)により精製して、2−(5−ブロモピリジン−2−イル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド(33mg、0.065mmol、収率7%)を白色固体として得た。MS (ESI) m/z 507.8 [M+1]+.1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 10.99 (s, 1H), 9.68 (t, J = 4.5 Hz, 1H), 8.89 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 8.31 (dd, J = 8.4, 2.4 Hz, 1H), 7.78 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.72 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.49 (s, 1H), 7.44 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 5.11 (dd, J = 13.2, 5.2 Hz, 1H), 4.50 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 4.46 (d, J = 17.9 Hz, 1H), 4.32 (d, J = 17.6 Hz, 1H), 2.95 − 2.87 (m, 1H), 2.66 − 2.55 (m, 1H), 2.45 − 2.30 (m, 1H), 2.05 − 1.96 (m, 1H).
実施例108
N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(4−フルオロ−2−(トリフルオロメトキシ)フェニル)アセトアミド
A.(2−フルオロ−6−(トリフルオロメトキシ)フェニル)トリメチルシラン。乾燥テトラヒドロフラン(20mL)中の1−フルオロ−3−(トリフルオロメトキシ)ベンゼン(2.0g、11.11mmol)及びTMEDA(1.3mL、11.11mmol)の冷(−78℃)攪拌溶液にsec−ブチルリチウム(シクロヘキサン中1.4M、8mL)を加え、2時間攪拌した。この反応混合物にトリメチルシリルクロリド(1.81g、16.66mmol)を−78℃で加え、室温で1時間攪拌した。反応混合物を塩化アンモニウム水溶液でクエンチし、ジエチルエーテル(2×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、(2−フルオロ−6−(トリフルオロメトキシ)フェニル)トリメチルシラン(1.8g、7.14mmol、収率64%)を得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3) δ (ppm) 7.35 (dt, J=6.6, 8.2 Hz, 1H), 7.05 − 7.00 (m, 1H), 6.92 (t, J=8.3 Hz, 1H), 0.41 − 0.33 (m, 9H).
B.(6−フルオロ−3−ヨード−2−(トリフルオロメトキシ)フェニル)トリメチルシラン。乾燥テトラヒドロフラン(20mL)中の2,2,6,6−テトラメチルピペリジン(897mg、6.34mmol)の冷(−78℃)攪拌溶液にn−ブチルリチウム(n−ヘキサン中2.5M、2.5mL、6.34mmol)をゆっくり加え、続けて、テトラヒドロフラン(5mL)中の(2−フルオロ−6−(トリフルオロメトキシ)フェニル)トリメチルシラン(1.6g、6.34mmol)を加え、同温度で2時間攪拌した。乾燥テトラヒドロフラン(10mL)中のヨウ素(2.4g、9.52mmol)をこの反応混合物に−78℃で加え、0℃で1時間攪拌した。反応混合物を塩化アンモニウム水溶液でクエンチし、ジエチルエーテル(2×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、(6−フルオロ−3−ヨード−2−(トリフルオロメトキシ)フェニル)トリメチルシラン(2.0g、5.29mmol、収率84%)を得た。GCMS (m/z) 378.1.
C.2,2−ジフルオロ−2−(4−フルオロ−2−(トリフルオロメトキシ)フェニル)酢酸エチル。密閉管中、ジメチルスルホキシド(30mL)中の(6−フルオロ−3−ヨード−2−(トリフルオロメトキシ)フェニル)トリメチルシラン(2.0g、5.29mmol)の攪拌溶液に2−ブロモ−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(2.1g、10.58mmol)、続けて、銅(874mg、13.76mmol)を加え、55℃で16時間攪拌した。反応混合物を塩化アンモニウム水溶液でクエンチし、酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を水(100mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(4−フルオロ−2−(トリフルオロメトキシ)フェニル)酢酸エチル(1.5g、4.96mmol、収率94%)を得た。GCMS (m/z) 302.1.
D.2,2−ジフルオロ−2−(4−フルオロ−2−(トリフルオロメトキシ)フェニル)酢酸。メタノール:テトラヒドロフラン:水の混合液(15mL、1:1:1)中の2,2−ジフルオロ−2−(4−フルオロ−2−(トリフルオロメトキシ)フェニル)酢酸エチル(1.5g、4.96mmol)の攪拌溶液に水酸化リチウム一水和物(1.4g、14.90mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を水(50mL)で希釈し、重硫酸カリウム水溶液で酸性化し、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(4−フルオロ−2−(トリフルオロメトキシ)フェニル)酢酸(1.0g、3.64mmol、収率73%)を得た。LCMS (ESI) m/z 273.26 [M−1]−.
E.N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(4−フルオロ−2−(トリフルオロメトキシ)フェニル)アセトアミド。ピリジン(5mL)中の2,2−ジフルオロ−2−(4−フルオロ−2−(トリフルオロメトキシ)フェニル)酢酸(300mg、1.09mmol)の冷(0℃)攪拌溶液に塩化ホスホリル(0.3mL、3.28mmol)を滴加し、0〜5℃で1時間攪拌した。3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩(338mg、1.09mmol)をこの反応混合物に加え、室温で1時間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で中和し(pH8まで)、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×30mL)、ブライン(30mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(4−フルオロ−2−(トリフルオロメトキシ)フェニル)アセトアミド(37mg、0.06mmol、収率6%)をオフホワイト固体として得た。LCMS (ESI) m/z 530.07 [M+1]+.1H NMR (300MHz, DMSO−d6) δ (ppm) 10.98 (s, 1H), 9.78 (br t, J=5.9 Hz, 1H), 7.82 (t, J=8.6 Hz, 1H), 7.71 (d, J=8.1 Hz, 1H), 7.63 (br d, J=11.4 Hz, 1H), 7.51 − 7.38 (m, 3H), 5.11 (br dd, J=5.1, 13.2 Hz, 1H), 4.56 − 4.40 (m, 3H), 4.31 (d, J=17.6 Hz, 1H), 3.00 − 2.83 (m, 1H), 2.66 − 2.54 (m, 1H), 2.44 − 2.30 (m, 1H), 2.08 − 1.93 (m, 1H).
実施例109
N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(4−フルオロシクロヘキシル)アセトアミド
A.8−フルオロ−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカ−7−エン。ピリジン(120mL)中の1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−オン(12g、76.92mmol)の攪拌溶液に三フッ化ジエチルアミノ硫黄(37g、230mmol)を0℃で加え、室温で48時間攪拌した。反応混合物を重炭酸ナトリウム水溶液でクエンチし、酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(100mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。得られた粗製物をカラムクロマトグラフィー(100〜200シリカゲル、10%酢酸エチル/石油エーテル)により精製して、8−フルオロ−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカ−7−エン(6.5g、41mmol、収率54%)を無色液体として得た。MS (ESI) m/z 158.1 [M]
+.
B.8−フルオロ−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン。酢酸エチル(15mL)中の8−フルオロ−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカ−7−エン(1g、3.53mmol)の攪拌溶液に、酢酸エチル中の10%パラジウム炭素(200mg)のスラリーを窒素流下で加えた。反応混合物を室温で水素雰囲気下にて4時間攪拌した。水素雰囲気を排気し、反応混合物をセライトパッドに通して濾過し、濾液を濃縮し、8−フルオロ−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン(500mg、1.3mmol、収率37%)を無色液体として得た。MS (ESI) m/z 160.1 [M]+.
C.4−フルオロシクロヘキサノン。テトラヒドロフラン(20mL)中の8−フルオロ−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン(3.5g、21.87mmol)の攪拌溶液に20mLの4N塩酸水溶液を0℃で加え、室温で6時間攪拌した。反応混合物を水(10mL)で希釈し、重炭酸ナトリウム水溶液で塩基性化し、酢酸エチル(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層を水(30mL)、ブライン(30mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、4−フルオロシクロヘキサノン(1.2g、10.34mmol、収率48%)を無色液体として得た。MS (ESI) m/z 116.1 [M]+
D.2,2−ジフルオロ−2−(4−フルオロ−1−ヒドロキシシクロヘキシル)酢酸エチル。テトラヒドロフラン(20mL)中の4−フルオロシクロヘキサノン(1.6g、13.7mmol)の攪拌溶液に塩化セリウム(III)七水和物(340mg1.37mmol)、続けて、亜鉛(1.07g、16.55mmol)及び2−ブロモ−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(3.35g、16.55mmol)を0℃で加え、室温で16時間攪拌した。反応混合物を水(20mL)で希釈し、酢酸エチル(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。得られた粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(30%酢酸エチル/石油エーテル)により精製して、2,2−ジフルオロ−2−(4−フルオロ−1−ヒドロキシシクロヘキシル)酢酸エチル(1.1g、4.58mmol、収率34%)を無色液体として得た。1H NMR (300 MHz, DMSO−d6) δ 5.60 (s, 1H), 4.83 (dt, J = 49.2, 2.7 Hz, 1H), 4.29 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 1.82 − 1.64 (m, 8H), 1.26 (t, J = 7.0 Hz, 3H).
E.2,2−ジフルオロ−2−(4−フルオロシクロヘキサ−1−エニル)酢酸エチル。ピリジン(22.6mL)中の2,2−ジフルオロ−2−(4−フルオロ−1−ヒドロキシシクロヘキシル)酢酸エチル(0.75g、3.12mmol)の攪拌溶液に塩化チオニル(3.72g、31.25mmol)を0℃で加え、室温で16時間攪拌した。反応混合物を水(10mL)で希釈し、重炭酸ナトリウム水溶液で塩基性化し、酢酸エチル(3×15mL)で抽出した。合わせた有機層を水(15mL)、ブライン(15mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。得られた粗製物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(5%酢酸エチル/石油エーテル)により精製して、2,2−ジフルオロ−2−(4−フルオロシクロヘキサ−1−エニル)酢酸エチル(0.3g、1.35mmol、収率43%)を無色液体として得た。MS (ESI) m/z 221.9 [M]+.
F.2,2−ジフルオロ−2−(4−フルオロシクロヘキシル)酢酸エチル。酢酸エチル(10mL)中の2,2−ジフルオロ−2−(4−フルオロシクロヘキサ−1−エニル)酢酸エチル(200mg、0.9mmol)の攪拌溶液に、酢酸エチル中の10%酸化白金(20mg)のスラリーを窒素流下で加えた。反応混合物を60psiの水素圧下、室温で16時間攪拌した。水素雰囲気を排気し、反応混合物をセライトパッドに通して濾過し、濾液を濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(4−フルオロシクロヘキシル)酢酸エチル(100mg、0.44mmol、収率50%)を無色液体として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 4.83 (dt, J = 49.2, 2.7 Hz, 1H), 4.34 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 2.16 − 1.98 (m, 4H), 1.70 − 1.57 (m, 4H), 1.51 − 1.41 (m, 1H), 1.26 (t, J = 6.6 Hz, 3H).
G.2,2−ジフルオロ−2−(4−フルオロシクロヘキシル)酢酸。テトラヒドロフラン:メタノール:水の混合液(6mL、1:1:1)中の2,2−ジフルオロ−2−(4−フルオロシクロヘキシル)酢酸エチル(100mg、0.446mmol)の攪拌溶液に水酸化リチウム一水和物(56mg、1.34mmol)を加え、室温で4時間攪拌した。揮発性物質を減圧下で除去し、得られた粗製物を水(5mL)中に溶解させ、酢酸エチル(2×5mL)で洗浄した。水層を1N塩酸塩水溶液で酸性化し、酢酸エチル(3×5mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(5mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(4−フルオロシクロヘキシル)酢酸(50mg、0.255mmol、収率59%)を半固体化合物として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 4.82 (dt, J = 42.2, 6.6 Hz, 1H), 2.18 − 1.20 (m, 10H).
H.N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(4−フルオロシクロヘキシル)アセトアミド。ピリジン(9mL)中の2,2−ジフルオロ−2−(4−フルオロシクロヘキシル)酢酸(190mg、0.97mmol)の氷***液にオキシ塩化リン(445mg、2.91mmol)を滴加し、0〜5℃で1時間攪拌した。次いで、3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩を反応混合物に加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で塩基性化し、酢酸エチル(3×15mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(15mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。得られた残渣をReveleris C−18逆相カラムクロマトグラフィー(50〜55%アセトニトリル/0.1%ギ酸水溶液)により精製して、N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(4−フルオロシクロヘキシル)アセトアミド(33mg、0.073mmol、収率7%)を白色固体として得た。MS (ESI) m/z 452.15 [M+1]+.1H NMR (300 MHz, DMSO−d6) δ 10.98 (s, 1H), 9.56 (t, J = 5.6 Hz, 1H), 7.70 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.47 (s, 1H), 7.41 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.11 (dd, J = 13.2, 5.4 Hz, 1H), 4.84 (d, J = 48.6 Hz, 1H), 4.45 (d, J = 17.1 Hz, 1H), 4.44 (d, J = 6.3 Hz, 2H), 4.31 (d, J = 17.4 Hz, 1H), 2.96 − 2.72 (m, 1H), 2.62 − 2.51 (m, 1H), 2.40 − 2.21 (m, 2H), 2.07 − 1.90 (m, 4H), 1.62 − 1.41 (m, 6H).
実施例110
N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(4−(メチルスルホニル)フェニル)アセトアミド
1−ヨード−4−(メチルスルホニル)ベンゼン。1,4−ジオキサン(15mL)中の1−ブロモ−4−(メチルスルホニル)ベンゼン(2g、8.506mmol)の攪拌溶液にヨウ化ナトリウム(2.55g、17.01mmol)、ヨウ化銅(80mg,0.42mmol)、トランス−N,N’−ジメチルシクロヘキサン−1,2−ジアミン(133mg、0.93mmol)を室温で加え、密閉管中、110℃で16時間攪拌した。反応混合物を水(50mL)でクエンチし、酢酸エチル(3×200mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、1−ヨード−3−(メチルスルホニル)ベンゼン(1.8g、6.38mmol、収率75%)を茶色固体として得た。LCMS (ESI) m/z 283.16 [M+H]
+.
B.2,2−ジフルオロ−2−(4−(メチルスルホニル)フェニル)酢酸エチル。ジメチルスルホキシド(5mL)中の1−ヨード−4−(メチルスルホニル)ベンゼン(500mg、1.77mmol)の攪拌溶液に2−ヨード−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(0.32mL、2.313mmol)、銅(107mg、1.68mmol)を加え、室温で16時間攪拌した。反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液で中和し、酢酸エチル(2×100mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。得られた残渣をシリカゲル(100〜200メッシュ、20%酢酸エチル/ヘキサン)により精製して、2,2−ジフルオロ−2−(4−(メチルスルホニル)フェニル)酢酸エチル(250mg、0.899mmol、50%)をオフホワイト固体として得た。MS (ESI) m/z 279.26 [M+1]+.
C.2,2−ジフルオロ−2−(4−(メチルスルホニル)フェニル)酢酸。メタノール/テトラヒドロフラン/水(6mL、1:1:1)中の2,2−ジフルオロ−2−(4−(メチルスルホニル)フェニル)酢酸エチル(250mg、0.899mmol)の冷(0℃)攪拌溶液に水酸化リチウム一水和物(75mg、0.798mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、残渣を10%重硫酸カリウム水溶液(10mL)で中和し、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(4−(メチルスルホニル)フェニル)酢酸(180mg、0.72mmol、収率80%)をゴム状固体として得た。MS (ESI) m/z 249.26 [M−1]+.
D.N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(4−(メチルスルホニル)フェニル)アセトアミド。ピリジン(10mL)中の2 2,2−ジフルオロ−2−(4−(メチルスルホニル)フェニル)酢酸(194mg、0.776mmol)の冷(0℃)攪拌溶液に塩化ホスホリル(0.18mL、1.94mmol)を滴加し、0〜5℃で30分間攪拌した。これに、3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩(200mg、0.64mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で中和し(pH8まで)、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。得られた残渣をgraceカラムクロマトグラフィーにより、溶離液に52%ACN/0.1%ギ酸水溶液を使用して精製し、N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(4−(メチルスルホニル)フェニル)アセトアミド(70mg、0.138mmol、収率21%)をオフホワイト固体として得た。MS (ESI) m/z 506.06 [M+1]+.1H NMR (400MHz, DMSO−d6) δ 10.98 (s, 1H), 9.78 (br t, J=6.1 Hz, 1H), 8.11 (d, J=8.3 Hz, 2H), 7.88 (d, J=8.3 Hz, 2H), 7.69 (d, J=7.8 Hz, 1H), 7.42 − 7.34 (m, 2H), 5.10 (dd, J=4.9, 13.2 Hz, 1H), 4.53− 4.37 (m, 3H), 4.28 (d, J=17.2 Hz, 1H), 3.29 (s, 3H), 2.98 − 2.87 (m, 1H), 2.68 − 2.55 (m, 1H), 2.46 − 2.31 (m, 1H), 2.06 − 1.94 (m, 1H).
実施例111
N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(3−(メチルスルホニル)フェニル)アセトアミド
A.1−ヨード−3−(メチルスルホニル)ベンゼン。1,4−ジオキサン(15mL)中の1−ブロモ−3−(メチルスルホニル)ベンゼン(1g、4.25mmol)の攪拌溶液にヨウ化ナトリウム(1.92g、12.76mmol)、ヨウ化銅(81mg,0.425mmol)、trans−N,N’−ジメチルシクロヘキサン−1,2−ジアミン(90mg、0.63mmol)を室温で加え、密閉管中、110℃で16時間攪拌した。反応混合物を水(50mL)でクエンチし、酢酸エチル(3×200mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、1−ヨード−3−(メチルスルホニル)ベンゼン(900g、3.19mmol、収率75%)を茶色固体として得た。LCMS (ESI) m/z 282.85 [M+H]
+.
B.2,2−ジフルオロ−2−(3−(メチルスルホニル)フェニル)酢酸エチル。ジメチルスルホキシド(15mL)中の1−ヨード−3−(メチルスルホニル)ベンゼン(900mg、3.19mmol)の攪拌溶液に2−ヨード−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(0.56mL、4.147mmol)、銅(527mg、8.29mmol)を加え、室温で16時間攪拌した。反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液で中和し、酢酸エチル(2×100mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。得られた残渣をシリカゲル(100〜200メッシュ、12%酢酸エチル/ヘキサン)により精製して、2,2−ジフルオロ−2−(3−(メチルスルホニル)フェニル)酢酸エチル(850mg、3.05mmol、95%)をオフホワイト固体として得た。MS (ESI) m/z 320.32 [M+1]+(ACN(+41)付加)
C.2,2−ジフルオロ−2−(3−(メチルスルホニル)フェニル)酢酸。メタノール/テトラヒドロフラン/水(10mL、1:1:1)中の2,2−ジフルオロ−2−(3−(メチルスルホニル)フェニル)酢酸エチル(800mg、2.87mmol)の冷(0℃)攪拌溶液に水酸化リチウム一水和物(361mg、8.61mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、残渣を10%重硫酸カリウム水溶液(20mL)で中和し、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(3−(メチルスルホニル)フェニル)酢酸(650mg、1.74mmol、収率70%)をゴム状固体として得た。MS (ESI) m/z 251.07 [M+1]+.
D.N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(3−(メチルスルホニル)フェニル)アセトアミド。ピリジン(10mL)中の2 2,2−ジフルオロ−2−(3−(メチルスルホニル)フェニル)酢酸(291mg、1.16mmol)の冷(0℃)攪拌溶液に塩化ホスホリル(0.27mL、2.91mmol)を滴加し、0〜5℃で30分間攪拌した。次いで、この反応混合物に3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩(300mg、0.97mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で中和し(pH8まで)、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。得られた残渣をgraceカラムクロマトグラフィーにより、溶離液に52%ACN−0.1%ギ酸/水を使用して精製し、N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(3−(メチルスルホニル)フェニル)アセトアミド(72mg、0.142mmol、収率15%)をオフホワイト固体として得た。MS (ESI) m/z 506.01 [M+1]+.1H NMR (300 MHz, DMSO−d6) δ ppm 10.98 (s, 1 H) 9.80 (br t, J=5.85 Hz, 1 H), 8.12 − 8.09 (m, 2 H), 7.96 (d, J=8.4 Hz, 1 H), 7.90 − 7.80 (m, 1 H), 7.67 (d, J=7.68 Hz, 1 H), 7.41 (s, 1 H), 7.36 (d, J=7.8 Hz, 1 H), 5.10 (dd, J=13.16, 5.12 Hz, 1 H), 4.54 − 4.20 (m, 4 H), 3.30 (d, J=8.04 Hz, 3 H), 3.01 − 2.79 (m, 1 H), 2.67 − 2.55 (m, 1 H), 2.47 − 2.30 (m, 1 H), 2.06 − 1.92 (m, 1 H).
実施例112
2−(2−アミノピリミジン−5−イル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド
A.2−(2−アミノピリミジン−5−イル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル。ジメチルスルホキシド(20mL)中の5−ヨードピリミジン−2−アミン(1g、4.52mmol)の攪拌溶液に2−ブロモ−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(1.1mL、9.04mmol)、銅(0.75g、11.76mmol)を反応させ、50℃で16時間攪拌した。反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液で中和し、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×10mL)、ブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2−(2−アミノピリミジン−5−イル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(600mg、2.76mmol、61%)を茶色液体として得た。GCMS (m/z) 217.1.
B.2−(2−アミノピリミジン−5−イル)−2,2−ジフルオロ酢酸。エタノール/テトラヒドロフラン/水(12mL、1:1:1)中の2−(2−アミノピリミジン−5−イル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(500mg、2.30mmol)の冷(0℃)攪拌溶液に水酸化リチウム一水和物(290mg、6.91mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、残渣を10%重硫酸カリウム水溶液(10mL)で中和し、酢酸エチル(2×30mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2−(2−アミノピリミジン−5−イル)−2,2−ジフルオロ酢酸(300mg、1.58mmol、収率69%)を茶色半固体として得た。MS (ESI) m/z 190.22.[M+1]+.
C.2−(2−アミノピリミジン−5−イル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド。N,N−ジメチルホルムアミド(30mL)中の2−(2−アミノピリミジン−5−イル)−2,2−ジフルオロ酢酸(800mg、4.23mmol)及び3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩(915mg、2.96mmol)の冷(0℃)攪拌溶液にN,N−ジイソプロピルエチルアミン(2.3mL、12.69mmol)、続けて、1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム3−オキシドヘキサフルオロホスフェート(2.4g、6.34mmol)を加え、室温で16時間攪拌した。反応混合物を水(70mL)で希釈し、酢酸エチル(2×20mL)で抽出し、合わせた有機層をブライン(30mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空下で濃縮乾燥させた。生成物をReveleris C−18逆相カラムにより、40%アセトニトリル/ギ酸水溶液(0.1%)を使用して精製し、2−(2−アミノピリミジン−5−イル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド(45mg、1.01mmol、収率15%)をオフホワイト固体として得た。MS (ESI) m/z 445.44 [M+1]+.1H NMR (300 MHz, DMSO−d6) δ 10.96 (s, 1H), 9.59 (br t, J=5.8 Hz, 1H), 8.36 (s, 2H), 7.67 (d, J=7.7 Hz, 1H), 7.43 (s, 1H), 7.37 (d, J=8.0 Hz, 1H), 7.26 (s, 2H), 5.10 (dd, J= 5.2, 13.4 Hz, 1H), 4.65 − 4.24 (m, 4H), 3.02 − 2.83 (m, 1H), 2.67 − 2.54 (m, 1H), 2.46 − 2.30 (m, 1H), 2.01 − 1.95 (m, 1H).
実施例113
N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(5−(トリフルオロメチルチオ)ピリジン−2−イル)アセトアミド
A.6−ブロモピリジン−3−イルカルバミン酸tert−ブチル。ジクロロメタン(70mL)中の6−ブロモピリジン−3−アミン(7g、40.46mmol)の攪拌溶液に二炭酸ジ−tert−ブチル(10.58mL、48.55mmol)、続けて、4−ジメチルアミノピリジン(0.99g、8.09mmol)、トリエチルアミン(0.99g、8.09mmol)を0℃で加え、室温で6時間攪拌した。反応混合物を水(50mL)で希釈し、ジクロロメタン(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。得られた粗製物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(5%酢酸エチル/石油エーテル)により精製して、6−ブロモピリジン−3−イルカルバミン酸tert−ブチル(6g、22.05mmol、収率54%)を無色液体として得た。MS (ESI) m/z 273.22 [M+1]
+.
B.2−(5−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)ピリジン−2−イル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル。ジメチルスルホキシド(40mL)中の6−ブロモピリジン−3−イルカルバミン酸tert−ブチル(6g、16.08mmol)の攪拌溶液に2−ブロモ−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(4.89mL、24.12mmol)、続けて、銅粉末(2.65g、41.73mmol)を室温で加え、60℃で6時間攪拌した。反応混合物を水で希釈して、セライトパッドに通して濾過した。濾液を酢酸エチル(3×50mL)で抽出し、合わせた有機層をブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。得られた粗製物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(5%酢酸エチル/石油エーテル)により精製して、2−(5−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)ピリジン−2−イル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(4g、12.65mmol、収率57%)を無色液体として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.42 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 8.16 (d, J = 6.9 Hz, 1H), 7.66 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 6.67 (bs, 1H), 4.36 (q, J = 7.1 Hz, 2H), 1.53 (s, 9H), 1.32 (t, J = 7.2 Hz, 3H).
C.2,2−ジフルオロ−2−(5−チオシアナトピリジン−2−イル)酢酸エチル。6N HCl(80mL)中の2−(5−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)ピリジン−2−イル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(4g、12.65mmol)の攪拌溶液を0℃で、室温で30分間攪拌した。次いで、亜硝酸ナトリウム(0.87g、12.65mmol)を反応混合物に加え、続けて、チオシアン酸銅(I)(0.77g、6.32mmol)、チオシアン酸カリウム(0.99g、8.09mmol)を−5℃で加え、室温で1時間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液中に注ぎ、酢酸エチル(3×40mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(40mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。得られた粗製物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(5%酢酸エチル/石油エーテル)により精製して、2,2−ジフルオロ−2−(5−チオシアナトピリジン−2−イル)酢酸エチル(0.7g、2.71mmol、収率21%)を無色液体として得た。MS (ESI) m/z 259.23 [M+1]+.
D.2,2−ジフルオロ−2−(5−(トリフルオロメチルチオ)ピリジン−2−イル)酢酸エチル。テトラヒドロフラン(10mL)中の2,2−ジフルオロ−2−(5−チオシアナトピリジン−2−イル)酢酸エチル(700mg、2.71mmol)の攪拌溶液にトリフルオロメチルトリメチルシラン(770mg、5.42mmol)、続けて、フッ化テトラ−n−ブチルアンモニウム(1.08mL、1.08mmol)を0℃で加え、室温で16時間攪拌した。反応混合物を重炭酸ナトリウム水溶液でクエンチし、酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。得られた粗製物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(100〜200シリカゲル、2%酢酸エチル/石油エーテル)により精製して、2,2−ジフルオロ−2−(5−(トリフルオロメチルチオ)ピリジン−2−イル)酢酸エチル(170mg、0.56mmol、収率21%)を無色液体として得た。MS (ESI) m/z 302.27 [M+1]+.
E.2,2−ジフルオロ−2−(5−(トリフルオロメチルチオ)ピリジン−2−イル)酢酸。テトラヒドロフラン:エタノール:水(5mL、1:1:1)中の2,2−ジフルオロ−2−(5−(トリフルオロメチルチオ)ピリジン−2−イル)酢酸エチル(170mg、0.56mmol)の攪拌溶液に水酸化リチウム一水和物(71mg、1.69mmol)を加え、室温で4時間攪拌した。揮発性物質を減圧下で除去し、得られた粗製物を水(5mL)中に溶解させ、酢酸エチル(2×4mL)で洗浄した。水層を重硫酸カリウム水溶液で酸性化し、酢酸エチル(3×5mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(5mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(5−(トリフルオロメチルチオ)ピリジン−2−イル)酢酸(140mg、0.51mmol、収率91%)を半固体化合物として得た。MS (ESI) m/z 274.18 [M+1]+.
F.N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(5−(トリフルオロメチルチオ)ピリジン−2−イル)アセトアミド。ピリジン(5mL)中の2,2−ジフルオロ−2−(5−(トリフルオロメチルチオ)ピリジン−2−イル)酢酸(220mg、0.81mmol)の氷***液にオキシ塩化リン(371mg、2.42mmol)を滴加し、0〜5℃で1時間攪拌した。次いで、3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩(250mg、0.81mmol)を反応混合物に加え、室温で1時間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で中和し、酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。得られた残渣をReveleris C−18逆相カラムクロマトグラフィー(50〜55%アセトニトリル/0.1%ギ酸水溶液)により精製して、N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(5−(トリフルオロメチルチオ)ピリジン−2−イル)アセトアミド(45mg、0.08mmol、収率10%)をオフホワイト固体として得た。MS (ESI) m/z 529.03 [M+1]+.1H NMR (300 MHz, DMSO−d6) δ 10.99 (s, 1H), 9.77 (t, J = 5.4 Hz, 1H), 9.01 (s, 1H), 8.44 (dd, J = 7.8, 0.8 Hz, 1H), 7.98 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.71 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 7.50 (s, 1H), 7.44 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 5.11 (dd, J = 12.9, 5.1 Hz, 1H), 4.51 (d, J = 6.3 Hz, 2H), 4.46 (d, J = 17.9 Hz, 1H), 4.31 (d, J = 17.6 Hz, 1H), 2.92 − 2.88 (m, 1H), 2.63 − 2.57 (m, 1H), 2.41 − 2.36 (m, 1H), 2.02 − 2.00 (m, 1H).
実施例114
N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(3−(2−(メチルアミノ)エトキシ)フェニル)アセトアミド塩酸塩
A.2−(3−(2−(tert−ブトキシカルボニル(メチル)アミノ)エトキシ)フェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル。テトラヒドロフラン(20mL)中の2,2−ジフルオロ−2−(3−ヒドロキシフェニル)酢酸エチル(2g、9.25mmol)の攪拌溶液に2−ヒドロキシエチル(メチル)カルバミン酸tert−ブチル(2.43g13.88mmol)、N,N−ジイソプロピルアゾジカルボキシレート(1.87g9.25mmol)、続けて、トリフェニルホスフィン(2.4g、9.25mmol)を室温で加え、50〜55℃で16時間攪拌した。反応塊を直接濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル100〜200)により、溶離液に30%酢酸エチル−ヘキサンを使用して精製し、2−(3−(2−(tert−ブトキシカルボニル(メチル)アミノ)エトキシ)フェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(1g、4.0mmol、収率29%)を茶色液体として得た。MS (ESI) m/z 274.2 [M−100]
+.
B.2−(3−(2−(tert−ブトキシカルボニル(メチル)アミノ)エトキシ)フェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸。メタノール/テトラヒドロフラン/水(15mL、1:1:1)中の2−(3−(2−(tert−ブトキシカルボニル(メチル)アミノ)エトキシ)フェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(1.0g、2.67mmol)の冷(0℃)攪拌溶液に水酸化リチウム一水和物(224.5mg、5.64mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、残渣を10%重硫酸カリウム水溶液(10mL)で中和し、酢酸エチル(2×50mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2−(3−(2−(tert−ブトキシカルボニル(メチル)アミノ)エトキシ)フェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(600mg、1.73mmol、収率65%)を茶色半固体として得た。MS (ESI) m/z 343.8 [M−1]+.
C.2−(3−(2−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチルアミノ)−1,1−ジフルオロ−2−オキソエチル)フェノキシ)エチル(メチル)カルバミン酸tert−ブチル。N,N−ジメチルホルムアミド(20mL)中の2−(3−(2−(tert−ブトキシカルボニル(メチル)アミノ)エトキシ)フェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(447.8mg、1.44mmol)の溶液に(3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩(500mg、1.44mmol)を加え、ジイソプロピルエチルアミン(561.8mg、4.34mmol)及び1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム3−オキシドヘキサフルオロホスフェート(825.9g、2.17mmol)を室温で順に加え、反応を室温で2時間続けた。反応混合物を氷冷水(40mL)中に注ぐと、オフホワイト固体が認められた。得られた残渣をReveleris C−18逆相カラムクロマトグラフィーにより、45〜50%アセトニトリル/ギ酸水溶液(0.1%)を使用して精製し、2−(3−(2−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチルアミノ)−1,1−ジフルオロ−2−オキソエチル)フェノキシ)エチル(メチル)カルバミン酸tert−ブチル(200mg、0.33mmol、収率20%)をオフホワイト固体として得た。MS (ESI) m/z 501 [M−100]+(脱Boc質量)。
D.N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(3−(2−(メチルアミノ)エトキシ)フェニル)アセトアミド塩酸塩。2−(3−(2−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチルアミノ)−1,1−ジフルオロ−2−オキソエチル)フェノキシ)エチル(メチル)カルバミン酸tert−ブチル(160mg、0.26mmol)に4M塩酸/ジオキサン(5mL)を加え、室温で4時間攪拌した。溶液を減圧下で蒸発させ、ジエチルエーテルで洗浄して、3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩(60mg、0.11mmol、収率42%)をオフホワイト固体として得た。MS (ESI) m/z 501.59 [M+1]+.1H NMR (400MHz, DMSO−d6) δ ppm 10.99 (s, 1H), 9.87 − 9.58 (m, 1H), 8.98 (br s, 2H), 7.68 (d, J=7.8 Hz, 1H), 7.53 − 7.46 (m, 1H), 7.44 − 7.40 (m, 1H), 7.39 − 7.34 (m, 1H), 7.46 − 7.32 (m, 1H), 7.24 − 7.16 (m, 3H), 5.11 (dd, J=5.1, 13.5 Hz, 1H), 4.48 − 4.39 (m, 3H), 4.33 − 4.24 (m, 3H), 3.40 − 3.25 (m, 2H), 2.97 − 2.85 (m, 1H), 2.67 − 2.55 (m, 4H), 2.39 (dq, J=4.4, 13.2 Hz, 4H), 2.05 − 1.94 (m, 1H).
実施例115
N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−3−イル)アセトアミド
A.2−(6−クロロピリダジン−3−イル)マロン酸1−tert−ブチル3−エチル。マロン酸1−Tert−ブチルエチル(26.6mL、140.54mmol)を、ジオキサン中の水素化ナトリウムの懸濁液(12.9g、324.32mmol)に10℃で滴加した。反応物を10℃で1時間攪拌し、次いで、室温まで加温した。次いで、3,6−ジクロロピリダジン(20g、135.13mmol)を反応物に25℃で分割して加え、2時間還流させた。反応混合物を氷冷水(500mL)で希釈し、酢酸エチル(5×500mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(100〜200シリカ)により、6%EtoAc:ヘキセンを使用して精製し、2−(6−クロロピリダジン−3−イル)マロン酸1−tert−ブチル3−エチル(16g,53.33mmol、収率39%)を得た。LCMS (ESI) m/z 301.31 [M+1]
+.
B.2−(6−クロロピリダジン−3−イル)−2−フルオロマロン酸1−tert−ブチル3−エチル。テトラヒドロフラン(200mL)中の2−(6−クロロピリダジン−3−イル)マロン酸1−tert−ブチル3−エチル(16g、53.33mmol)の溶液に水素化ナトリウム(2.31g、58.133mmol)を0℃で加え、15分間攪拌した。乾燥N,N−ジメチルホルムアミド(40mL)中のSelectFluor(20.5g、58.13mmol)の濁った溶液を0℃で20分間にわたって滴加し、次いで、反応物を室温で2時間攪拌した。反応を塩化アンモニウム(200mL)でクエンチし、酢酸エチル(5×500mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(100〜200シリカ)により、5%EtoAc:ヘキサンを使用して精製し、2−(6−クロロピリダジン−3−イル)−2−フルオロマロン酸1−tert−ブチル3−エチル(11g、34.59mmol、収率64%)を得た。LCMS (ESI) m/z 219.27 [M+1]+.
C.2−(6−クロロピリダジン−3−イル)−2−フルオロ酢酸エチル。トリフルオロ酢酸:ジクロロメタン混合液(1:1、60mL)中の2−(6−クロロピリダジン−3−イル)−2−フルオロマロン酸1−tert−ブチル3−エチル(11g、34.54mmol)の溶液を25℃で2時間攪拌し、次いで、ロータリーエバポレーターにより濃縮乾固した。得られた残渣を酢酸エチル(100mL)中に溶解させ、重炭酸ナトリウム飽和水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、次いで、濃縮乾固し、2−(6−クロロピリダジン−3−イル)−2−フルオロ酢酸エチル(6g、27.52mmol、収率79%)を得た。LCMS (ESI) m/z 219.06 [M+1]+.この物質を更に精製することなく、次の工程に用いた。
D.2−フルオロ−2−(6−ヒドロキシピリダジン−3−イル)酢酸エチル。酢酸(20mL)中の2−(6−クロロピリダジン−3−イル)−2−フルオロ酢酸エチル(6g、27.52mmol)の攪拌溶液に酢酸ナトリウム(22.56g、275.52mmol)を加え、100℃で16時間攪拌した。反応混合物を氷冷水(500mL)で希釈し、酢酸エチル(5×500mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(100〜200シリカ)により、30%酢酸エチル/ヘキサンを使用して精製し、2−フルオロ−2−(6−ヒドロキシピリダジン−3−イル)酢酸エチル(4g、20.00mmol、収率72%)を得た。LCMS (ESI) m/z 201.22 [M+1]+.
E.2−フルオロ−2−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−3−イル)酢酸エチル。N,N−ジメチルホルムアミド(20mL)中の2−フルオロ−2−(6−ヒドロキシピリダジン−3−イル)酢酸エチル(4g、20.00mmol)の攪拌溶液にヨウ化メチル(1.86mL、30.00mmol)、炭酸カリウム(8.28g、60.00mmol)を室温で加え、3時間攪拌した。反応混合物を水(50mL)で希釈し、酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(100〜200シリカ)により、40%酢酸エチル/ヘキサンを使用して精製し、2−フルオロ−2−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−3−イル)酢酸エチル(3g、14.01mmol、収率70%)を得た。LCMS (ESI) m/z 215.66 [M+1]+.
F.2,2−ジフルオロ−2−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−3−イル)酢酸エチル。乾燥テトラヒドロフラン(30mL)中の2−フルオロ−2−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−3−イル)酢酸エチル(3g14.01mmol)の溶液にリチウムヘキサメチルジシラジド(14mL、16.82mmol)を−78℃で滴加し、15分間攪拌した。これに、乾燥N,N−ジメチルホルムアミド(10mL)中のSelectFluor(5.9g、16.8mmol)の懸濁液を10分間にわたって滴加した。添加が完了したら、反応物を30分間かけて室温まで加温した。反応物を飽和塩化アンモニウム(50mL)でクエンチし、有機フラクションを留去した。得られた残渣を氷冷水(500mL)で希釈し、酢酸エチル(5×500mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。得られた残渣をコンビフラッシュカラムクロマトグラフィー(100〜200シリカ)により、42%酢酸エチル/ヘキサンを使用して精製し、2,2−ジフルオロ−2−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−3−イル)酢酸エチル(1.2g、5.17mmol、収率36%)を得た。LCMS (ESI) m/z 233.33 [M+1]+.
G.2,2−ジフルオロ−2−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−3−イル)酢酸。テトラヒドロフラン:メタノール:水の混合液(30mL、1:1:1)中の2,2−ジフルオロ−2−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−3−イル)酢酸エチル(1.2g、5.17mmol)の冷(0℃)攪拌溶液に水酸化リチウム一水和物(1.08g、25.86mmol)を加え、室温で6時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、残渣を10%塩酸水溶液で中和し、酢酸エチル(2×50mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−3−イル)酢酸(700mg、3.43mmol、収率66%)をオフホワイト固体として得た。LCMS (ESI) m/z 205.31 [M+1]+.
H.N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−3−イル)アセトアミド。ピリジン中の2,2−ジフルオロ−2−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−3−イル)酢酸(197.6mg、0.968mmol)の冷(0℃)攪拌溶液に塩化ホスホリル(0.27mL、2.906mmol)を滴加し、0〜5℃で1時間攪拌した。この反応混合物に3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩(300mg、0.968mmol)を加え、室温で30分間、攪拌し続けた。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で中和し(pH8まで)、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×10mL)、ブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。得られた残渣をReveleris C−18逆相カラムクロマトグラフィーにより、40〜60%アセトニトリル/ギ酸水溶液(0.1%)を使用して精製し、N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−3−イル)アセトアミド(70mg、0.152mmol、収率15%)をオフホワイト固体として得た。MS (ESI) m/z 460.52 [M+1]+.1H NMR (300MHz, DMSO−d6) δ = 10.98 (s, 1H), 9.68 (br t, J=5.8 Hz, 1H), 7.79 − 7.69 (m, 2H), 7.51 (s, 1H), 7.45 (d, J=7.7 Hz, 1H), 7.12 (d, J=9.5 Hz, 1H), 5.11 (dd, J=4.9, 13.3 Hz, 1H), 4.58 − 4.27 (m, 4H), 3.66 (s, 3H), 2.99 − 2.83 (m, 1H), 2.67 − 2.56 (m, 1H), 2.45 − 2.29 (m, 1H), 2.08 − 1.93 (m, 1H).
実施例116
2−(2−アミノピリミジン−4−イル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド
A.4−ヨードピリミジン−2−アミン。ヨウ化水素酸(100mL)中の4−クロロピリミジン−2−アミン(5g、38.5mmol)の氷***液にヨウ化ナトリウム(17.2g、115.7mmol)を0℃で加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を重炭酸ナトリウム水溶液で0℃にて慎重にクエンチし、ジクロロメタン(3×150mL)で抽出した。合わせた有機層を水(150mL)、ブライン(150mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、4−ヨードピリミジン−2−アミン(1.55g、7.01mmol、収率18%)を無色液体として得た。MS (ESI) m/z 222 [M+H]
+.
B.2−(2−アミノピリミジン−4−イル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル。ジメチルスルホキシド(10mL)中の4−ヨードピリミジン−2−アミン(5g、22.60mmol)の攪拌溶液に2−ブロモ−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(4.53mL、33.92mmol)、続けて、銅粉末(3.7g、58.75mmol)を加え、50℃で4時間攪拌した。反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液で中和し、酢酸エチル(3×150mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2−(2−アミノピリミジン−4−イル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(1.4mg、6.45mmol、28%)を茶色液体として得た。MS (ESI) m/z 218 [M+H]+.
C.2−(2−アミノピリミジン−4−イル)−2,2−ジフルオロ酢酸。テトラヒドロフラン中の2−(2−アミノピリミジン−4−イル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(700mg、3.22mmol)の冷(0℃)攪拌溶液に1N塩酸を加え、室温で12時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、得られた残渣をトルエンで共蒸留して、2−(2−アミノピリミジン−4−イル)−2,2−ジフルオロ酢酸(550mg、2.91mmol、収率82%)を白色固体として得た。MS (ESI) m/z 188 [M−H]+.
D.2−(2−アミノピリミジン−4−イル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド。N,N−ジメチルホルムアミド(10mL)中の3−(6−((メチルアミノ)メチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン・塩酸塩(683mg、2.21mmol)及び2−(2−アミノピリミジン−4−イル)−2,2−ジフルオロ酢酸(500mg、2.21mmol)の冷(0℃)溶液にN,N−ジイソプロピルエチルアミン(1.15mL、6.63mmol)、続けて、1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム3−オキシドヘキサフルオロホスフェート(1g、2.65mmol)を加え、室温で16時間攪拌した。反応混合物を水(70mL)で希釈し、酢酸エチル(2×50mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(30mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。得られた残渣をReveleris C−18逆相カラムにより、58%アセトニトリル/ギ酸水溶液(0.1%)を使用して精製し、2−(2−アミノピリミジン−4−イル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド(52mg、11.6mmol、収率5%)をオフホワイト固体として得た。MS (ESI) m/z 445.1 [M+H]+.1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 10.99 (s, 1H), 9.57 (t, J = 6.0 Hz, 1H), 8.46 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 7.71(d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.48 (s, 1H), 7.60 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.07 (s, 1H), 6.86 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 5.11 (dd, J = 13.2, 4.8 Hz, 1H), 4.48 (d, J = 5.2 Hz, 2H), 4.46 (d, J = 16.9 Hz, 1H), 4.31 (d, J = 17.2 Hz, 1H), 2.93 − 2.89 (m, 1H), 2.67 − 2.58 (m, 1H), 2.40 − 2.33 (m, 1H), 2.01 − 1.98 (m, 1H).
実施例117
N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(ピリミジン−4−イル)アセトアミド
A.2,2−ジフルオロ−2−(2−(メチルチオ)ピリミジン−4−イル)酢酸エチル。ジメチルスルホキシド(50mL)中の4−クロロ−2−(メチルチオ)ピリミジン(5g、21.55mmol)の攪拌溶液に2−ブロモ−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(8mL、62.2mmol)、続けて、銅粉末(5.93g、93.4mmol)を室温で加え、60℃で6時間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム溶液で塩基性化し、酢酸エチル(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層を水(40mL)、ブライン(40mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、溶媒を濃縮し、得られた粗製物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、20%酢酸エチル/石油エーテルを使用して精製し、2,2−ジフルオロ−2−(3−ホルミルフェニル)酢酸エチル(3g、12.00mmol、38%)を無色液体として得た。MS (ESI) m/z 249.66 [M+1]
+.
B.2,2−ジフルオロ−2−(ピリミジン−4−イル)酢酸エチル。テトラヒドロフラン中の2,2−ジフルオロ−2−(2−(メチルチオ)ピリミジン−4−イル)酢酸エチル(2.8g、11.29mmol)をトリメチルシラン(5.3mL)に0℃で加え、10%Pd/C(622mg)を加え、次いで、室温で5時間攪拌した。反応混合物をセライトパッドに通して濾過し、合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。得られた粗製物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(100〜200シリカゲル、10%酢酸エチル/石油エーテル)により精製して、2,2−ジフルオロ−2−(ピリミジン−4−イル)酢酸エチル(800mg、3.96mmol、収率36%)を無色液体として得た。MS (ESI) m/z 203.65 [M+1]+.
C.2,2−ジフルオロ−2−(ピリミジン−4−イル)酢酸。テトラヒドロフラン:エタノール:水(15mL、1:1:1)中の2,2−ジフルオロ−2−(ピリミジン−4−イル)酢酸エチル(1g、4.95mmol)の攪拌溶液に水酸化リチウム一水和物(624mg、14.85mmol)を加え、室温で16時間攪拌した。揮発性物質を減圧下で除去し、得られた粗製物を水(15mL)中に溶解させ、酢酸エチル(2×10mL)で洗浄した。水層を1N塩酸塩溶液で酸性化し、酢酸エチル(3×15mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(ピリミジン−4−イル)酢酸(800mg、4.59mmol、収率92%)を半固体化合物として得た。MS (ESI) m/z 175 [M+1]+.
D.N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(ピリミジン−4−イル)アセトアミド。ピリジン(10mL)中の2,2−ジフルオロ−2−(ピリミジン−4−イル)酢酸(203mg、1.16mmol)の氷***液にオキシ塩化リン(0.27mL、2.91mmol)を滴加し、0〜5℃で1時間攪拌し、次いで、3−(6−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩(300mg、0.97mmol)を加え、室温で30分間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で中和し、酢酸エチル(3×15mL)で抽出した。合わせた有機層を水(15mL)、ブライン(15mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。得られた残渣をReveleris C−18逆相カラムクロマトグラフィー(50〜55%アセトニトリル/0.1%ギ酸水溶液)により精製して、N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(ピリミジン−4−イル)アセトアミド(55mg、0.12mmol、収率12%)をオフホワイト固体として得た。MS (ESI) m/z 430.47 [M+1]+.1H NMR (300 MHz, DMSO−d6) δ 10.99 (s, 1H), 9.81 (t, J = 6.0 Hz, 1H), 9.41 (s, 1H), 9.12 (d, J =5.1 Hz ,1H) 7.95 (dd, J = 5.1, 1.5 Hz, 1H) 7.71 (d, J = 7.5 Hz ,1H), 7.52(s, 1H),7.44 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 5.11 (dd, J = 13.2, 5.1 Hz, 1H), 4.51 (d, J = 6.3 Hz, 2H), 4.47 (d, J = 17.6 Hz, 1H), 4.32 (d, J = 17.4 Hz, 1H) 2.96 − 2.88 (m, 1H), 2.63 − 2.57 (m, 1H), 2.43 − 2.38 (m, 1H), 2.07 − 1.98 (m, 1H).
実施例118
N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(3−(2−(ピペリジン−1−イル)エトキシ)フェニル)アセトアミド
A.2,2−ジフルオロ−2−(3−ヒドロキシフェニル)酢酸メチル。ジクロロメタン(130mL)中の2,2−ジフルオロ−2−(3−(メトキシメトキシ)フェニル)酢酸エチル(13.0g、49.98mmol)の攪拌溶液にトリフルオロ酢酸(65mL)を0℃で加え、室温で5時間攪拌した。反応混合物を水(200mL)でクエンチし、ジクロロメタン(3×200mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×100mL)、ブライン(100mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(3−ヒドロキシフェニル)酢酸メチル(8.0g、37.03mmol、収率74%)を得た。GCMS (m/z) 216.1.
B.1−(2−クロロエチル)ピペリジン。ジクロロメタン(40mL)中の2−(ピペリジン−1−イル)エタノール(4.0g、30.95mmol)の攪拌溶液に塩化チオニル(7.0mL、92.87)を0℃で加え、室温で3時間攪拌した。反応混合物を水(50mL)でクエンチし、ジクロロメタン(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、1−(2−クロロエチル)ピペリジン(1.8g、12.24mmol、収率40%)を得た。GCMS (m/z) 147.1.
C.2,2−ジフルオロ−2−(3−(2−(ピペリジン−1−イル)エトキシ)フェニル)酢酸エチル。アセトン(15mL)中の2,2−ジフルオロ−2−(3−ヒドロキシフェニル)酢酸メチル(1.0g、4.62mmol)の攪拌溶液に1−(2−クロロエチル)ピペリジン(885mg、6.01mmol)、炭酸カリウム(1.9g、13.88mmol)を加え、55℃で4時間攪拌した。反応混合物をセライト床)を用いて濾過し、酢酸エチル(3×50mL)で洗浄した。濾液を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(3−(2−(ピペリジン−1−イル)エトキシ)フェニル)酢酸エチル(1.4g、4.28mmol、収率93%)を得た。LCMS (ESI) m/z 328.0.
D.2,2−ジフルオロ−2−(3−(2−(ピペリジン−1−イル)エトキシ)フェニル)酢酸。メタノール−テトラヒドロフラン−水の混合液(20mL、1:1:1)中の2,2−ジフルオロ−2−(3−(2−(ピペリジン−1−イル)エトキシ)フェニル)酢酸エチル(1.4g、4.28mmol)の冷(0℃)攪拌溶液に水酸化リチウム一水和物(539mg、12.84mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、残渣を10%重硫酸カリウム水溶液(20mL)で中和し、酢酸エチル(2×40mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(3−(2−(ピペリジン−1−イル)エトキシ)フェニル)酢酸(700mg、2.34mmol、収率55%)を得た。LCMS (ESI) m/z 300.0。
E.N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(3−(2−(ピペリジン−1−イル)エトキシ)フェニル)アセトアミド。N,N−ジメチルホルムアミド(20mL)中の2,2−ジフルオロ−2−(3−(2−(ピペリジン−1−イル)エトキシ)フェニル)酢酸(300mg、1.00mmol)及び3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩(310mg、1.00mmol)の冷(0℃)攪拌溶液にN,N−ジイソプロピルエチルアミン(389mg、3.01mmol)、続けて、1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム3−オキシドヘキサフルオロホスフェート(572mg、1.50mmol)を加え、室温で4時間攪拌した。反応混合物を水(50mL)で希釈し、酢酸エチル(2×40mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(30mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空下で濃縮し、乾燥させた。生成物をReveleris C−18逆相カラムにより、40%アセトニトリル/ギ酸水溶液(0.1%)を使用して精製し、N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(3−(2−(ピペリジン−1−イル)エトキシ)フェニル)アセトアミド(56mg、0.09mmol、収率9%)をオフホワイト固体として得た。LCMS (ESI) m/z 555.23 [M+1]+.1H NMR (300 MHz, DMSO−d6) δ (ppm) 10.99 (s, 1H), 9.66 (br t, J=5.9 Hz, 1H), 9.47 (br s, 1H), 7.68 (d, J=7.7 Hz, 1H), 7.51 (t, J=8.1 Hz, 1H), 7.42 (s, 1H), 7.36 (d, J=7.8 Hz, 1H), 7.27 − 7.12 (m, 3H), 5.11 (br dd, J=5.1, 13.2 Hz, 1H), 4.56 − 4.21 (m, 6H), 3.61 − 3.45 (m, 4H), 3.10 − 2.83 (m, 3H), 2.68 − 2.55 (m, 1H), 2.44 − 2.30 (m, 1H), 2.08 − 1.91 (m, 1H), 1.90 − 1.60 (m, 5H), 1.50 − 1.30 (m, 1H).
実施例119
N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(3−(2−モルホリノエトキシ)フェニル)アセトアミド
A.2,2−ジフルオロ−2−(3−(2−モルホリノエトキシ)フェニル)酢酸エチル。アセトン(25mL)中の2,2−ジフルオロ−2−(3−ヒドロキシフェニル)酢酸メチル(2.0g、9.25mmol)の攪拌溶液に4−(2−クロロエチル)モルホリン塩酸(2.23g、12.03mmol)、炭酸カリウム(3.83g27.77mmol)を加え、55℃で16時間攪拌した。反応混合物を水(50mL)でクエンチし、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×20mL)、ブライン(30mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(3−(2−モルホリノエトキシ)フェニル)酢酸エチル(1.5g、4.55mmol、収率49%)を茶色液体として得た。LCMS (ESI) m/z 330.0 [M+1]
+.
B.2,2−ジフルオロ−2−(3−(2−モルホリノエトキシ)フェニル)酢酸。メタノール/テトラヒドロフラン/水の混合液(20mL、1:1:1)中の2,2−ジフルオロ−2−(3−(2−モルホリノエトキシ)フェニル)酢酸エチル(1.5g、4.55mmol)の冷(0℃)攪拌溶液に水酸化リチウム一水和物(382mg、9.11mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、残渣を10%重硫酸カリウム水溶液(20mL)で中和し、酢酸エチル(2×40mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(3−(モルホリノエトキシ)フェニル)酢酸(600mg、1.99mmol、収率44%)を茶色固体として得た。LCMS (ESI) m/z 302.0 [M+1]+.
C.N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(3−(2−モルホリノエトキシ)フェニル)アセトアミド。N,N−ジメチルホルムアミド(20mL)中の2,2−ジフルオロ−2−(3−(モルホリノエトキシ)フェニル)酢酸(513mg、1.66mmol)及び3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩(500mg、1.66mmol)の冷(0℃)攪拌溶液にN,N−ジイソプロピルエチルアミン(643.8mg、4.98mmol)、続けて、1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム3−オキシドヘキサフルオロホスフェート(946.4mg、2.49mmol)を加え、室温で4時間攪拌した。反応混合物を水(50mL)で希釈し、酢酸エチル(2×40mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(30mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空下で濃縮し、乾燥させた。生成物をReveleris C−18逆相カラムにより、40%アセトニトリル/ギ酸水溶液(0.1%)を使用して精製し、N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(3−(モルホリノエトキシ)フェニル)アセトアミド塩酸塩(40mg、0.07mmol、収率4.4%)をオフホワイト固体として得た。LCMS (ESI) m/z 557.2 [M+1]+.1H NMR (400MHz, DMSO−d6) δ ppm 10.99 (s, 1H), 10.17 (br s, 1H), 9.66 (br t, J=6.1 Hz, 1H), 7.68 (d, J=7.8 Hz, 1H), 7.51 (t, J=8.1 Hz, 1H), 7.42 (s, 1H), 7.36 (d, J=7.8 Hz, 1H), 7.25 − 7.15 (m, 3H), 5.11 (dd, J=4.9, 13.2 Hz, 1H), 4.48 − 4.37 (m, 5H), 4.28 (d, J=17.2 Hz, 1H), 3.98 (br d, J=12.2 Hz, 2H), 3.73 (br t, J=11.7 Hz, 2H), 3.64 − 3.49 (m, 5H), 3.48 − 3.22 (m, 2H), 2.98 − 2.84 (m, 1H), 2.68 − 2.56 (m, 1H), 2.45 − 2.31 (m, 1H), 2.05 − 1.95 (m, 1H).
実施例120
2−(3−(2−(4,4−ジフルオロピペリジン−1−イル)エトキシ)フェニル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド
A.2−(4,4−ジフルオロピペリジン−1−イル)酢酸エチル。テトラヒドロフラン(45mL)中の4,4−ジフルオロピペリジン・塩化水素(2g、12.048mmol)の攪拌溶液に2−ブロモ酢酸エチル(2.83g、18.07mmol)、トリエチルアミン(6.51mL、48.19mmol)、続けて、ヨウ化トラブチルアンモニウム(2.2g、6.024mmol)を室温で加え、同温度で16時間攪拌した。反応物を氷水でクエンチし、酢酸エチル(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(30mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2−(4,4−ジフルオロピペリジン−1−イル)酢酸エチル(1.5g、7.2mmol、収率60%)を無色液体として得た。GCMS (ESI) m/z 207 [M]
+.
B.2−(4,4−ジフルオロピペリジン−1−イル)エタノール:テトラヒドロフラン(15mL)中の2−(4,4−ジフルオロピペリジン−1−イル)酢酸エチル(2g、9.66mmol)の攪拌溶液に水素化リチウムアルミニウム(9.6mL、19.32mmol)を0℃で加え、室温で3時間攪拌した。反応混合物を0℃まで冷却し、セライト/硫酸ナトリウム・水和物(4:1)でクエンチし、室温で1時間攪拌した。白色スラリーをセライトパッドに通して濾過し、ジクロロメタン(60mL)で十分洗浄した。濾液を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2−(4,4−ジフルオロピペリジン−1−イル)エタノール(1g、6.06mmol、収率62%)を無色液体として得た。1H NMR (300 MHz, DMSO−d6) δ 4.45 (bs, 1H), 3.50 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 2.54 2.43 (m, 6H), 2.00 − 1.87 (m, 4H).
C.メタンスルホン酸2−(4,4−ジフルオロピペリジン−1−イル)エチル。テトラヒドロフラン中の2−(4,4−ジフルオロピペリジン−1−イル)エタノール(1g、4.8mmol)の溶液にメタンスルホニルクロリド(0.706mL)を0℃で加え、室温で1時間攪拌した。反応混合物を重炭酸ナトリウム水溶液でクエンチし、酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、メタンスルホン酸2−(4,4−ジフルオロピペリジン−1−イル)エチル(800mg、3.27mmol、収率54%)を無色液体として得た。粗製化合物を更に精製することなく、次の工程に使用した。
D.tert−ブチル(3−ヨードフェノキシ)ジメチルシラン。N,N−ジメチルホルムアミド(15mL、1:1:1)中の3−ヨードフェノール(5g、22.7mmol)の攪拌溶液にtert−ブチルジメチルシリルクロリド(8.2mL、27.24mmol)を0℃で加え、室温で16時間攪拌した。反応混合物を氷水(15mL)中に注ぎ、酢酸エチル(2×10mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、tert−ブチル(3−ヨードフェノキシ)ジメチルシラン(10g、17.96mmol、収率80%)を半固体化合物として得、これを更に精製することなく、次の工程に用いた。
E.2,2−ジフルオロ−2−(3−ヒドロキシフェニル)酢酸エチル。ジメチルスルホキシド(75mL)中のtert−ブチル(3−ヨードフェノキシ)ジメチルシラン(10g、22.33mmol)の攪拌溶液に銅粉末(3.5g、55.82mmol)、続けて、2−ブロモ−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(4.3mL33.49mmol)を室温で加え、55℃で16時間攪拌した。反応混合物を水(20mL)中に注ぎ、セライトパッドに通して濾過した。濾液を酢酸エチル(3×30mL)で抽出し、合わせた有機層をブライン(30mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(3−ヒドロキシフェニル)酢酸エチル(3.5g、16.20mmol、収率54%)を無色液体として得た。MS (ESI) m/z 215.34 [M−1]+.
F.2−(3−(2−(4,4−ジフルオロピペリジン−1−イル)エトキシ)フェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル。トルエン(20mL)中の2,2−ジフルオロ−2−(3−ヒドロキシフェニル)酢酸エチル(700mg、2.86mmol)の攪拌溶液にメタンスルホン酸2−(4,4−ジフルオロピペリジン−1−イル)エチル(619mg、2.86mmol)、続けて、炭酸カリウム(1.59g、11.47mmol)、ヨウ化テトラブチルアンモニウム(30mg)を室温で加え、110℃で16時間攪拌した。反応混合物を氷水中に注ぎ、酢酸エチル(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(30mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、2−(3−(2−(4,4−ジフルオロピペリジン−1−イル)エトキシ)フェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(600mg、1.65mmol、収率60%)を無色液体として得た。MS (ESI) m/z 364.14 [M+1]+.
G.2−(3−(2−(4,4−ジフルオロピペリジン−1−イル)エトキシ)フェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸。テトラヒドロフラン:メタノール:水(15mL、1:1:1)中の2−(3−(2−(4,4−ジフルオロピペリジン−1−イル)エトキシ)フェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(1g、2.75mmol)の攪拌溶液に水酸化リチウム一水和物(348mg、8.26mmol)を加え、室温で3時間攪拌した。揮発性物質を減圧下で除去し、得られた粗製物を水(15mL)中に溶解させ、酢酸エチル(2×10mL)で洗浄した。水層を1N塩酸塩溶液で酸性化し、酢酸エチル(3×15mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、2−(3−(2−(4,4−ジフルオロピペリジン−1−イル)エトキシ)フェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸(800mg、2.38mmol、収率86%)を半固体化合物として得た。MS (ESI) m/z 334.04 [M]+.
H.2−(3−(2−(4,4−ジフルオロピペリジン−1−イル)エトキシ)フェニル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド。N,N−ジメチルホルムアミド(10mL)中の3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩(276mg、0.895mmol)及び2−(3−(2−(4,4−ジフルオロピペリジン−1−イル)エトキシ)フェニル)−2,2−ジフルオロ酢酸(300mg、0.895mmol)の冷(0℃)攪拌溶液にN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.3mL、1.79mmol)、続けて、1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム3−オキシドヘキサフルオロホスフェート(408mg、1.074mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を水(30mL)で希釈し、酢酸エチル(2×40mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。粗製化合物をReveleris C−18逆相カラム(60%アセトニトリル/0.1%ギ酸水溶液)により精製して、2−(3−(2−(4,4−ジフルオロピペリジン−1−イル)エトキシ)フェニル)−N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロアセトアミド(45mg、0.076mmol、収率8%)をオフホワイト固体として得た。MS (ESI) m/z 591.17. 1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 10.98 (s, 1H), 9.61 (t, J = 5.6 Hz, 1H), 7.67 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.44 (dd, J = 8.0, 7.6 Hz, 1H), 7.40 (s, 1H), 7.36 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.16 − 7.11 (m, 3H), 5.10 (dd, J = 13.2, 5.6 Hz, 1H), 4.45 (d, J = 6.0 Hz, 2H), 4.42 (d, J = 17.8 Hz, 1H), 4.28 (d, J = 17.2 Hz, 1H), 4.09 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 2.95 − 2.87 (m, 1H), 2.78 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 2.65 − 2.59 (m, 5H), 2.45 − 2.35 (m, 1H), 2.03 − 1.88 (m, 5H).
実施例121
N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−4−イル)アセトアミド
A.4,5−ジクロロ−2−メチルピリダジン−3(2H)−オン。N,N−ジメチルホルムアミド(100mL)中の4,5−ジクロロピリダジン−3−オール(20g、0.121mol)の攪拌溶液に炭酸カリウム(42g、0.303mol)、続けて、ヨウ化メチル(18.9g、0.133mol)を加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を濾過し、濾液に水(100mL)を加え、酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を水(100mL)、ブライン(100mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(100〜200シリカ)により、10〜20%酢酸エチル/ヘキサンを使用して精製し、4,5−ジクロロ−2−メチルピリダジン−3(2H)−オン(15g、0.0837mol、収率69%)を得た。MS (ESI) m/z 179.03 [M+1]
+.
B.5−ヨード−2−メチルピリダジン−3(2H)−オン。4,5−ジクロロ−2−メチルピリダジン−3(2H)−オン(15g、83.79mmol)に47%ヨウ化水素酸水溶液(185mL)を加え、140℃で24時間攪拌した。この反応混合物に飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(100〜200シリカ)により、30〜40%酢酸エチル/ヘキサンを使用して精製し、5−ヨード−2−メチルピリダジン−3(2H)−オン(8.5g、36.016mmol、収率43%)を得た。MS (ESI) m/z 237.22 [M+1]+.
C.2−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−4−イル)マロン酸1−tert−ブチル3−エチル。1,4−ジオキサン(85mL)中の水素化ナトリウム(2.07g、86.44mmol)の10℃の懸濁液にマロン酸tert−ブチルエチル(7g、37.45mmol)を滴加し、攪拌しながら、25℃まで1時間にわたって加温した。次いで、5−ヨード−2−メチルピリダジン−3(2H)−オン(8.5g、36.016mmol)を25℃で分割して加え、2時間還流させた。反応混合物を氷冷水(100mL)で希釈し、酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を水(50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(100〜200シリカ)により、20〜30%酢酸エチル/ヘキサンを使用して精製し、2−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−4−イル)マロン酸1−tert−ブチル3−エチル(7g、23.64mmol、収率65%)を得た。MS (ESI) m/z 296.97 [M+1]+.
D.2−フルオロ−2−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−4−イル)マロン酸1−tert−ブチル3−エチル。テトラヒドロフラン(100mL)中の2−(6−クロロピリダジン−3−イル)マロン酸1−tert−ブチル3−エチル(7g、23.64mmol)の0℃溶液に水素化ナトリウム(1.2g、25.77mmol)を加えた。反応物を15分間攪拌した。N,N−ジメチルホルムアミド(乾燥20mL)中のSelectFluor(9.12g、25.77mmol)の濁った溶液を0℃で10分間にわたって滴加し、室温で2時間攪拌した。反応物を塩化アンモニウム(50mL)でクエンチし、酢酸エチル(3×70mL)で抽出した。合わせた有機層を水(50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(100〜200シリカ)により、25〜35%酢酸エチル/ヘキサンを使用して精製し、2−フルオロ−2−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−4−イル)マロン酸1−tert−ブチル3−エチル(5g、15.92mmol、収率67%)を得た。LCMS (ESI) m/z 315.40 [M+1]+.
E.2−フルオロ−2−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−4−イル)酢酸エチル。25mLのトリフルオロ酢酸/ジクロロメタン(1:1)中の2−フルオロ−2−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−4−イル)マロン酸1−tert−ブチル3−エチル(5g、15.92mmol)を室温で4時間攪拌した。この反応混合物に飽和重炭酸ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチル(3×70mL)で抽出した。合わせた有機層を水(50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(100〜200シリカ)により、25〜35%酢酸エチル/ヘキサンを使用して精製し、2−フルオロ−2−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−4−イル)酢酸エチル(3g、32.71mmol、収率88%)を得た。LCMS (ESI) m/z 215.13 [M+1]+.
F.2,2−ジフルオロ−2−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−4−イル)酢酸エチル。乾燥テトラヒドロフラン(30mL)中の2−フルオロ−2−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−4−イル)酢酸エチル(3g、32.71mmol)の溶液にリチウムヘキサメチルジシリルアジド(16.8mL、39.25mmol)を−78℃で10分間にわたって滴加した。同温度で15分間攪拌した後、乾燥N,N−ジメチルホルムアミド(10mL)中のSelectFluor(5.9g、16.8mmol)の溶液を10分間にわたって滴加した。添加が完了したら、反応物を攪拌しながら30分間室温まで加温し、飽和塩化アンモニウム(50mL)でクエンチした。ロータリーエバポレーターで有機フラクションを蒸発させた後、反応混合物を氷冷水(50mL)で希釈し、酢酸エチル(5×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(30mL)、ブライン(30mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。得られた残渣をコンビフラッシュカラムクロマトグラフィー(100〜200シリカ)により、20〜30%酢酸エチル/ヘキサンを使用して精製し、2,2−ジフルオロ−2−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−4−イル)酢酸エチル(1.2g、5.17mmol、収率36%)を得た。LCMS (ESI) m/z 233.39 [M+1]+.
G.2,2−ジフルオロ−2−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−4−イル)酢酸。1,4−ジオキサン(36mL)中の2,2−ジフルオロ−2−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−4−イル)酢酸エチル(1.2g、5.17mmol)の冷(0℃)攪拌溶液に3N塩酸水溶液(24mL)を5℃で加え、室温で16時間攪拌した。反応混合物を水(20mL)で希釈し、酢酸エチル(2×30mL)で抽出した。合わせた有機層を水(20mL)、ブライン(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−4−イル)酢酸(700mg、3.43mmol、収率66%)をオフホワイト固体として得た。LCMS (ESI) m/z 205.02 [M+1]+.
H.N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−4−イル)アセトアミド。ピリジン中の2,2−ジフルオロ−2−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−4−イル)酢酸(197.6mg、0.968mmol)の冷(0℃)攪拌溶液に塩化ホスホリル(0.27mL、2.906mmol)を滴加し、0〜5℃で1時間攪拌した。次いで、この反応混合物に3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩(300mg、0.968mmol)を加え、室温で30分間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で中和し(pH8まで)、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×10mL)、ブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。得られた残渣をReveleris C−18逆相カラムクロマトグラフィーにより、40〜60%アセトニトリル/ギ酸水溶液(0.1%)を使用して精製し、N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−4−イル)アセトアミド(70mg、0.152mmol、収率15%)をオフホワイト固体として得た。MS (ESI) m/z 459.16 [M+1]+.1H NMR (300 MHz, DMSO−d6) δ ppm 10.98 (s, 1 H) 9.80 (br t, J=5.66 Hz, 1 H) 8.06 (d, J=2.19 Hz, 1 H) 7.70 (d, J=7.68 Hz, 1 H) 7.47 (s, 1 H) 7.40 (d, J=8.04 Hz, 1 H) 7.15 (s, 1 H) 5.11 (dd, J = 13.16, 5.12 Hz, 1 H) 4.55 − 4.23 (m, 4 H) 3.69 (s, 1 H) 3.01 − 2.82 (m, 1 H) 2.68 −2.45 (m, 1 H) 2.46 − 2.31 (m, 1 H) 2.06 − 1.93 (m, 1 H).
実施例121
N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(3−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニル)アセトアミド
A.2−(3−ブロモフェニル)酢酸エチル。ジクロロメタン(60mL)中の2−(3−ブロモフェニル)酢酸(25g、116.27mmol)の溶液に塩化オキサリル(20mL、232.25mmol)、続けて、N,N−ジメチルホルムアミド(1mL)を0℃で加え、室温で1時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、この得られた残渣にメタノール(250mL)を加え、室温で1時間攪拌した。反応塊を濃縮し、得られた残渣を重炭酸ナトリウム飽和水溶液(250mL)でクエンチし、酢酸エチル(3×200mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×100mL)、ブライン(200mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2−(3−ブロモフェニル)酢酸メチル(20g、87.71mmol、収率76%)を無色液体として得た。LCMS (ESI) m/z 270.29 [M+42]
+.(ACN付加)。
B.2−(3−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニル)酢酸エチル。トルエン(250mL)中の2−(3−ブロモフェニル)酢酸メチル(20g、87.71mmol)の脱気溶液に1−メチルピペラジン(10.52g、105.52mmol)、炭酸セシウム(40g、122.79mmol)を加え、30分間脱気した。次いで、この反応混合物に2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフタレン(818mg、1.31mmol)、酢酸パラジウム(II)(590mg、0.877mmol)を加え、110℃で16時間攪拌した。反応混合物をセライトパッドに通して濾過し、濾液を濃縮し、水(300mL)で希釈し、酢酸エチル(3×200mL)で抽出した。合わせた有機層を水(200mL)及びブライン(150mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、有機層を減圧下で濃縮し、粗製残渣を得、これをコンビフラッシュカラムクロマトグラフィー(100〜200シリカ)により、21〜24%メタノール/ジクロロメタンを使用して精製し、2−(3−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニル)酢酸エチル(4.0g、16.12mmol、収率19%)を茶色固体として得た。LCMS (ESI) m/z 249.26 [M+1]+.
C.2,2−ジフルオロ−2−(3−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニル)酢酸エチル。乾燥テトラヒドロフラン(80mL)中の2−(3−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニル)酢酸エチル(4g、16.12mmol)の溶液にリチウムヘキサメチルジシラミド(テトラヒドロフラン中1M)(24mL、24.18mmol)を−78℃で滴加し、15分間攪拌した。これに、乾燥テトラヒドロフラン(20mL)中のN−フルオロジベンゼンスルホンイミド(7.6g、24.18mmol)の溶液を10分間にわたって滴加した。添加が完了したら、反応物を30分間かけて室温まで加温し、室温で1時間攪拌した。反応物を飽和塩化アンモニウム(50mL)でクエンチし、氷冷水(100mL)で希釈し、酢酸エチル(2×200mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(100mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2,2−ジフルオロ−2−(3−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニル)酢酸エチル(2.2g、8.87mmol)を薄茶色固体として得た。LCMS (ESI) m/z 285.40 [M+1]+.
D.2,2−ジフルオロ−2−(3−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニル)酢酸。テトラヒドロフラン:メタノール:水の混合液(1:1:1、30mL)中の2,2−ジフルオロ−2−(3−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニル)酢酸エチル(2.0g、7.04mmol)の冷(0℃)攪拌溶液に水酸化リチウム一水和物(504mg、21.12mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、残渣を水(50mL)で希釈し、ジエチルエーテル(2×50mL)で洗浄した。水層を10%重硫酸カリウム水溶液(15mL)で中和し、凍結乾燥させて、2,2−ジフルオロ−2−(3−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニル)酢酸(1.2g、4.44mmol)を得た。LCMS (ESI) m/z 270.11 [M+1]+.
E.N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(3−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニル)アセトアミド。ピリジン(10mL)中の2,2−ジフルオロ−2−(3−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニル)酢酸(524mg、1.94mmol)の冷(0℃)攪拌溶液に塩化ホスホリル(0.45mL、4.83mmol)を0〜5℃で加え、同温度で1時間攪拌した。次いで、3−(5−(アミノメチル)−1−オキソイソインドリン−2−イル)ピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩(500mg、1.61mmol)を加え、室温で1時間攪拌した。反応混合物を濃縮した。得られた残渣をPREP−HPLC((Atlantis−T3カラム)、アセトニトリル−0.1%重炭酸アンモニウム/水を溶離液として使用)により精製した。凍結乾燥後、LCMSは、所望のm/zが84%であることを示し、開環のm/zが16%であることが観察された。これを、コンビフラッシュカラムクロマトグラフィーにより、6〜7%メタノール/ジクロロメタンを使用して更に精製し、N−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)−2,2−ジフルオロ−2−(3−((4−メチルピペラジン−1−イル)メチル)フェニル)アセトアミド(35mg、0.067mmol、収率4%)をオフホワイト固体として得た。LCMS (ESI) m/z 526.39 [M+1]+.1H NMR (300MHz, DMSO−d6) δ = 11.00 (s, 1H), 9.59 (br t, J=6.1 Hz, 1H), 7.67 (d, J=7.7 Hz, 1H), 7.45 − 7.29 (m, 3H), 7.11 (br d, J=8.4 Hz, 1H), 7.04 (s, 1H), 6.97 (br d, J=7.7 Hz, 1H), 5.11 (br dd, J=5.1, 13.2 Hz, 1H), 4.53 − 4.34 (m, 3H), 4.33 − 4.21 (m, 1H), 3.42 − 3.26 (m, 4H), 3.14 (br s, 4H), 3.00 − 2.84 (m, 1H), 2.66 − 2.66 (m, 1H), 2.42 − 2.33 (br dd, J=4.2, 13.0 Hz, 1H), 2.27 (br s, 3H), 2.06 − 1.92 (m, 1H).
実施例123
試験化合物のKG−1細胞増殖に対する効果
試験化合物の抗増殖活性を、処置後72時間のKG−1細胞株(American Type Culture Collection[ATCC]:カタログ番号ATCC(登録商標)CCL−246(商標))にて評価した。KG−1の播種密度は、384ウェルプレートにおけるアッセイの直線性を確保するように最適化した。
漸増濃度の試験化合物(0.5nM〜10μM)を、10点連続希釈法(3倍希釈)にてデュプリケートで、アコースティックディスペンサー(EDC ATS−100)により、空の384ウェルプレートにスポッティングした。ジメチルスルホキシド(DMSO)濃度は、最終のアッセイ濃度が0.1%DMSOになるように一定に維持した。試験前に、KG−1細胞を10%FBS(ウシ胎児血清:HyClone)含有RPMI−1640(Roswell Park Memorial Institute−1640)培地中で成長させ、培養フラスコで増殖させて、十分な量の出発物質を得た。次いで、細胞を50μL体積中5000細胞/ウェルに希釈し、化合物をスポッティングした384ウェルプレートに直接加えた。細胞を5%CO2中、37℃で72時間成長させた。細胞の化合物への曝露開始時(t0)に、最初の生細胞数をCell Titer−Glo(登録商標)Luminescent Cell Viability Assayにより、1容量:2容量の比で、製造者の説明書(Promega Corporation,Madison,WI)に従って、生細胞中に存在するアデノシン−5’−トリホスフェート(ATP)が発する発光レベルを定量することによって、評価した。72時間後、t−処置した細胞の細胞生存率をCell Titer−Glo(登録商標)により評価し、発光を読み取った。代表的な化合物のIC50値を表1に示す。
表1に、以下、IC
50値を示す。
A:0.01μM未満、B:0.01〜0.05μM、C:0.05μM超〜0.1μM、及びD:0.1μM超〜10μM。
表1
上記の実施形態は、単なる例示であることが意図され、当業者であれば、日常的な実験を行うだけで、具体的な化合物、材料及び手順の多数の等価物を認識または確認することができよう。このような等価物は全て、本発明の範囲内にあるとみなされ、添付する特許請求の範囲により包含される。
本発明の化合物は、医薬に使用するためのものである。
本発明の化合物は、本明細書にて提供される治療方法に使用するためのものである。
本件出願は、以下の構成の発明を提供する。
(構成1)
式Iの化合物:
(化1)
またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体。
[式中、
R 1 は、任意に置換されたシクロアルキル、任意に置換されたアリール、任意に置換されたヘテロアリールまたは任意に置換されたヘテロシクリルであり、
R 2 及びR 3 はそれぞれハロであり、
ここで、R 1 上の置換基は、存在する場合、1〜3個のQ基であり、ここで、各Qは、独立して、アルキル、ハロ、ハロアルキル、アルコキシアルキル、オキソ、ヒドロキシル、アルコキシ、任意に置換されたシクロアルキル、任意に置換されたシクロアルキルアルキル、任意に置換されたヘテロシクリル、任意に置換されたヘテロシクリルアルキル、任意に置換されたアリール、任意に置換されたヘテロアリール、−R 4 OR 5 、−R 4 OR 5 −R 4 OR 5 、−R 4 N(R 6 )(R 7 )、−R 4 SR 5 、−R 4 OR 4 N(R 6 )(R 7 )、−R 4 OR 4 C(J)N(R 6 )(R 7 )、−C(J)R 9 またはR 4 S(O) t R 8 であり、
各R 4 は、独立して、アルキレン、アルケニレンまたは直接結合であり、
各R 5 は、独立して、水素、アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリルまたはヘテロシクリルアルキルであり、ここで、R 5 のアルキル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリルまたはヘテロシクリルアルキル基は、それぞれ独立して、1〜3個のQ 1 基で任意に置換され、ここで、各Q 1 は、独立して、アルキル、ハロアルキルまたはハロであり、
R 6 及びR 7 は、以下のように選択され、
i)R 6 及びR 7 は、それぞれ独立して、水素またはアルキルであるか、あるいは
ii)R 6 及びR 7 は、それらが置換している窒素原子と一緒に、5または6員ヘテロシクリルまたはヘテロアリール環を形成し、この環は、1個または2個のハロ、アルキルまたはハロアルキルで任意に置換され、
R 8 は、アルキル、ハロアルキルまたはヒドロキシアルキルであり、
R 9 は、アルキルまたはアリールであり、
Jは、OまたはSであり、
tは、1または2である。]
(構成2)
式中、R 1 は、任意に置換されたシクロアルキル、任意に置換されたアリール、任意に置換されたヘテロアリールまたは任意に置換されたヘテロシクリルである、構成1に記載の化合物。
(構成3)
式II:
(化2)
を有する、構成1に記載の化合物またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体。
[式中、
R 1 は、任意に置換されたシクロアルキル、任意に置換されたアリール、任意に置換されたヘテロアリールまたは任意に置換されたヘテロシクリルであり、
ここで、R 1 上の置換基は、存在する場合、1〜3個のQ基であり、ここで、各Qは、独立して、アルキル、ハロ、ハロアルキル、ヒドロキシル、アルコキシ、任意に置換されたシクロアルキル、任意に置換されたシクロアルキルアルキル、任意に置換されたアリール、−R 4 OR 5 、−R 4 SR 5 、−R 4 N(R 6 )(R 7 )、R 4 OR 4 N(R 6 )(R 7 )またはR 4 OR 4 C(J)N(R 6 )(R 7 )であり、
Jは、OまたはSであり、
各R 4 は、独立して、アルキレン、アルケニレンまたは直接結合であり、
各R 5 は、独立して、水素、アルキル、ハロアルキルまたはヒドロキシアルキルであり、
R 6 及びR 7 は、以下のように選択され、
i)R 6 及びR 7 は、それぞれ独立して、水素またはアルキルであるか、あるいは
ii)R 6 及びR 7 は、それらが置換している窒素原子と一緒に、5または6員ヘテロシクリルまたはヘテロアリール環を形成し、この環は、1個または2個のハロ、アルキルまたはハロアルキルで任意に置換される。]
(構成4)
式中、R 1 は、任意に置換されたアリールであり、
ここで、R 1 上の置換基は、存在する場合、1〜3個のQ基であり、ここで、各Qは、独立して、アルキル、ハロ、ハロアルキル、ヒドロキシル、アルコキシ、任意に置換されたシクロアルキル、任意に置換されたシクロアルキルアルキル、任意に置換されたアリール、−R 4 OR 5 、−R 4 SR 5 、−R 4 N(R 6 )(R 7 )、R 4 OR 4 N(R 6 )(R 7 )またはR 4 OR 4 C(J)N(R 6 )(R 7 )であり、
Jは、OまたはSであり、
各R 4 は、独立して、アルキレン、アルケニレンまたは直接結合であり、
各R 5 は、独立して、水素、アルキル、ハロアルキルまたはヒドロキシアルキルであり、
R 6 及びR 7 は、以下のように選択され、
i)R 6 及びR 7 は、それぞれ独立して、水素またはアルキルであるか、あるいは
ii)R 6 及びR 7 は、それらが置換している窒素原子と一緒に、5または6員ヘテロシクリルまたはヘテロアリール環を形成し、この環は、1個または2個のハロ、アルキルまたはハロアルキルで任意に置換される、
構成1に記載の化合物。
(構成5)
式中、R 1 は、任意に置換されたフェニル、任意に置換されたシクロヘキシル、任意に置換されたピペリジニルまたは任意に置換されたピリジルであり、ここで、R 1 上の置換基は、存在する場合、1〜3個のQ基であり、ここで、各Qは、独立して、ハロ、アルキル、−R 4 OR 5 または−R 4 N(R 6 )(R 7 )であり、各R 4 は、独立して、直接結合またはアルキレンであり、各R 5 は、独立して、水素、ハロ、アルキル、アルコキシ、ハロアルコキシまたはハロアルキルであり、R 6 及びR 7 は、以下のように選択され、
i)R 6 及びR 7 は、それぞれ独立して、水素またはアルキルであるか、あるいは
ii)R 6 及びR 7 は、それらが置換している窒素原子と一緒に、5または6員ヘテロシクリル環を形成する、
構成1に記載の化合物。
(構成6)
式中、R 1 は、任意に置換されたフェニルであり、ここで、R 1 上の置換基は、存在する場合、1〜3個のQ基であり、ここで、各Qは、独立して、フルオロ、クロロ、メチル、tertブチル、−R 4 OR 5 、−R 4 SR 5 またはR 4 OR 4 C(J)N(R 6 )(R 7 )であり、各R 4 は、独立して、直接結合またはメチレンであり、各R 5 は、独立して、水素、メチル、エチルまたはトリフルオロメチルであり、R 6 及びR 7 は、それぞれ独立して、水素またはメチルである、構成1に記載の化合物。
(構成7)
式III
(化3)
を有する、構成1に記載の化合物またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体。
[式中、
各Q 1 は、独立して、アルキル、ハロ、ハロアルキル、アルコキシアルキル、ヒドロキシル、アルコキシ、任意に置換されたシクロアルキル、任意に置換されたシクロアルキルアルキル、任意に置換されたアリール、−R 4 OR 5 、−R 4 SR 5 、−R 4 N(R 6 )(R 7 )、R 4 OR 4 N(R 6 )(R 7 )またはR 4 OR 4 C(J)N(R 6 )(R 7 )であり、
Jは、OまたはSであり、
各R 4 は、独立して、アルキレン、アルケニレンまたは直接結合であり、
各R 5 は、独立して、水素、アルキル、ハロ、アルコキシ、ハロアルキルまたはヒドロキシアルキルであり、
R 6 及びR 7 は、以下のように選択され、
i)R 6 及びR 7 は、それぞれ独立して、水素またはアルキルであるか、あるいは
ii)R 6 及びR 7 は、それらが置換している窒素原子と一緒に、5または6員ヘテロシクリルまたはヘテロアリール環を形成し、この環は、1個または2個のハロ、アルキルまたはハロアルキルで任意に置換され、
nは、0〜3である。]
(構成8)
式IV
(化4)
を有する、構成1に記載の化合物またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体。
[式中、
Q 2 は、水素、アルキル、ハロ、ハロアルキル、ヒドロキシル、アルコキシ、任意に置換されたシクロアルキル、任意に置換されたシクロアルキルアルキル、任意に置換されたアリール、−R 4 OR 5 、−R 4 SR 5 、−R 4 N(R 6 )(R 7 )、R 4 OR 4 N(R 6 )(R 7 )またはR 4 OR 4 C(J)N(R 6 )(R 7 )であり、
Jは、OまたはSであり、
各R 4 は、独立して、アルキレン、アルケニレンまたは直接結合であり、
各R 5 は、独立して、水素、アルキル、ハロアルキルまたはヒドロキシアルキルであり、
R 6 及びR 7 は、それぞれ独立して、水素またはアルキルである。]
(構成9)
式V
(化5)
を有する、構成1に記載の化合物またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体。
[式中、
Q 3 及びQ 4 は、それぞれ独立して、水素、アルキル、ハロ、ハロアルキル、ヒドロキシル、アルコキシ、任意に置換されたシクロアルキル、任意に置換されたシクロアルキルアルキル、−R 4 OR 5 、−R 4 SR 5 、−R 4 N(R 6 )(R 7 )、R 4 OR 4 N(R 6 )(R 7 )またはR 4 OR 4 C(J)N(R 6 )(R 7 )であり、
Jは、OまたはSであり、
各R 4 は、独立して、アルキレン、アルケニレンまたは直接結合であり、
各R 5 は、独立して、水素、アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキルまたはアルコキシアルキルであり、
R 6 及びR 7 は、それぞれ独立して、水素またはアルキルである。]
(構成10)
式VI
(化6)
を有する、構成1に記載の化合物またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体。
[式中、
Q 4 及びQ 5 は、それぞれ独立して、水素、アルキル、ハロ、ハロアルキル、ヒドロキシル、アルコキシ、任意に置換されたシクロアルキル、任意に置換されたシクロアルキルアルキル、−R 4 OR 5 、−R 4 SR 5 、−R 4 N(R 6 )(R 7 )、R 4 OR 4 N(R 6 )(R 7 )またはR 4 OR 4 C(J)N(R 6 )(R 7 )であり、
Jは、OまたはSであり、
各R 4 は、独立して、アルキレン、アルケニレンまたは直接結合であり、
各R 5 は、独立して、水素、アルキル、ハロアルキル、アルコキシアルキルまたはヒドロキシアルキルであり、
R 6 及びR 7 は、以下のように選択され、
i)R 6 及びR 7 は、それぞれ独立して、水素またはアルキルであるか、あるいは
ii)R 6 及びR 7 は、それらが置換している窒素原子と一緒に、5または6員ヘテロシクリルまたはヘテロアリール環を形成し、この環は、1個または2個のハロ、アルキルまたはハロアルキルで任意に置換される。]
(構成11)
式中、Q 4 及びQ 5 は、それぞれ独立して、水素、ハロ、アルキル、アルコキシアルキル、−R 4 N(R 6 )(R 7 )または−R 4 OR 5 であり、R 4 は、直接結合またはアルキレンであり、R 5 は、水素、アルキルまたはハロアルキルであり、R 6 及びR 7 は、それらが置換している窒素原子と一緒に、6員ヘテロシクリルを形成する、構成10に記載の化合物。
(構成12)
式VII
(化7)
を有する、構成1に記載の化合物またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体。
[式中、
Q 5 は、水素、アルキル、ハロ、ハロアルキル、ヒドロキシル、アルコキシ、任意に置換されたシクロアルキル、任意に置換されたシクロアルキルアルキル、−R 4 OR 5 、−R 4 SR 5 、−R 4 N(R 6 )(R 7 )、R 4 OR 4 N(R 6 )(R 7 )またはR 4 OR 4 C(J)N(R 6 )(R 7 )であり、
Jは、OまたはSであり、
各R 4 は、独立して、アルキレン、アルケニレンまたは直接結合であり、
各R 5 は、独立して、水素、アルキル、ハロアルキル、アルコキシアルキルまたはヒドロキシアルキルであり、
R 6 及びR 7 は、以下のように選択され、
i)R 6 及びR 7 は、それぞれ独立して、水素またはアルキルであるか、あるいは
ii)R 6 及びR 7 は、それらが置換している窒素原子と一緒に、5または6員ヘテロシクリルまたはヘテロアリール環を形成し、この環は、1個または2個のハロ、アルキルまたはハロアルキルで任意に置換される。]
(構成13)
式中、Q 5 は、水素、ハロ、アルキル、アルコキシアルキル、−R 4 N(R 6 )(R 7 )または−R 4 OR 5 であり、R 4 は、直接結合またはアルキレンであり、R 5 は、水素、アルキルまたはハロアルキルであり、R 6 及びR 7 は、それらが置換している窒素原子と一緒に、6員ヘテロシクリルを形成する、構成12に記載の化合物。
(構成14)
式VIII
(化8)
を有する、構成1に記載の化合物またはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物若しくは多形体。
[式中、
Q 2 及びQ 5 は、それぞれ独立して、水素、アルキル、ハロ、ハロアルキル、ヒドロキシル、アルコキシ、任意に置換されたシクロアルキル、任意に置換されたシクロアルキルアルキル、任意に置換されたアリール、−R 4 OR 5 、−R 4 SR 5 、−R 4 N(R 6 )(R 7 )、R 4 OR 4 N(R 6 )(R 7 )またはR 4 OR 4 C(J)N(R 6 )(R 7 )であり、
Jは、OまたはSであり、
各R 4 は、独立して、アルキレン、アルケニレンまたは直接結合であり、
各R 5 は、独立して、水素、アルキル、ハロアルキルまたはヒドロキシアルキルであり、
R 6 及びR 7 は、それぞれ独立して、水素またはアルキルであるか、あるいはR 6 及びR 7 は、それらが置換している窒素原子と一緒に、6員ヘテロシクリルを形成する。]
(構成15)
式中、Q 2 及びQ 5 は、それぞれ独立して、水素、ハロ、アルキル、アルコキシアルキル、任意に置換されたアリールまたは−R 4 OR 5 であり、R 4 は、直接結合またはアルキレンであり、R 5 は、水素、アルキルまたはハロアルキルである、構成14に記載の化合物。
(構成16)
表1から選択される、構成1に記載の化合物。
(構成17)
がんを有する哺乳動物に、治療上有効な量の構成1〜16のいずれか一項に記載の化合物を投与することを含む、がんを治療する方法。
(構成18)
がんを有する哺乳動物に、治療上有効な量の構成16に記載の化合物を投与することを含む、がんを治療する方法。
(構成19)
前記がんが白血病である、構成17に記載の方法。
(構成20)
前記白血病が、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、急性リンパ芽球性白血病または急性骨髄性白血病である、構成19に記載の方法。
(構成21)
前記白血病が急性骨髄性白血病である、構成19に記載の方法。
(構成22)
前記白血病が再発性、難治性または従来の治療法に抵抗性である、構成19に記載の方法。
(構成23)
治療上有効な量の別の第2の活性薬剤または支持療法剤を投与することを更に含む、構成17に記載の方法。
(構成24)
前記他の第2の活性薬剤が、がん抗原に特異的に結合する治療用抗体、造血成長因子、サイトカイン、抗がん剤、抗生物質、cox−2阻害薬、免疫調節剤、免疫抑制剤、コルチコステロイドまたはその薬理活性変異体若しくは誘導体である、構成23に記載の方法。
(構成25)
薬剤として使用するための構成1〜16のいずれか一項に記載の化合物。
(構成26)
がんを有する哺乳動物に治療上有効な量の化合物を投与することを含む、がんを治療する方法にて使用するための構成1〜16のいずれか一項に記載の化合物。
(構成27)
前記がんが白血病である、構成26に記載の使用のための化合物。
(構成28)
前記白血病が、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、急性リンパ芽球性白血病または急性骨髄性白血病である、構成27に記載の使用のための化合物。
(構成29)
前記白血病が急性骨髄性白血病である、構成27に記載の使用のための化合物。
(構成30)
前記白血病が再発性、難治性または従来の治療法に抵抗性である、構成27〜29のいずれか一項に記載の使用のための化合物。
(構成31)
治療上有効な量の別の第2の活性薬剤または支持療法剤を投与することを更に含む、構成26〜30のいずれか一項に記載の使用のための化合物。
(構成32)
前記他の第2の活性薬剤が、がん抗原に特異的に結合する治療用抗体、造血成長因子、サイトカイン、抗がん剤、抗生物質、cox−2阻害薬、免疫調節剤、免疫抑制剤、コルチコステロイドまたはその薬理活性変異体若しくは誘導体である、構成31に記載の使用のための化合物。