以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態を説明する。
図1(a)、(b)に本発明を適用可能な撮像制御装置の一実施形態としてのデジタルカメラの外観図を示す。図1(a)はデジタルカメラ100の前面斜視図であり、図1(b)はデジタルカメラ100の背面斜視図である。図1において、表示部28は画像や各種情報を表示する表示部である。レンズユニット150は、撮像レンズを含むレンズユニットであり、フォーカス制御等を行う。シャッターボタン61は撮影指示を行うための操作部である。モード切替スイッチ60は各種モードを切り替えるための操作部である。メイン電子ダイヤル71は回転操作部材であり、このメイン電子ダイヤル71を回すことで、シャッター速度や絞りなどの設定値の変更等が行える。電源スイッチ72はデジタルカメラ100の電源のON及びOFFを切り替える操作部材である。サブ電子ダイヤル73は選択枠の移動や画像送りなどを行う回転操作部材である。十字キー74は上、下、左、右部分をそれぞれ押し込み可能な4方向キーである。十字キー74の押された部分に応じた操作が可能である。SETボタン75は、主に選択項目の決定などに用いられる押しボタンである。LVボタン78は、表示部28におけるライブビュー画像(以下、LV画像、LV画面)のONとOFFを切り替えるボタンである。電子ビューファインダの場合には、LVボタン78の押下によって、ファインダ内表示部と背面の表示部28とのLV表示を切り替えることができる。
Qボタン69は、クイック設定ボタンであり、Qボタン69の押下により設定項目の一覧が表示された待機画面(一覧画面)を、各設定項目の選択を受付けしない状態にするか、受付可能な状態にするかを切り替えることができる。再生ボタン79は、撮影モードと再生モードとを切り替える操作ボタンである。撮影モード中に再生ボタン79を押下することで再生モードに移行し、記録媒体200に記録された画像のうち最新の画像を表示部28に表示させることができる。メニューボタン68は、撮影モードとメニュー画面(メニューモード)とを切り替える操作ボタンである。撮影モード中にメニューボタン68を押下することでメニューモードに移行し、デジタルカメラ100の設定として設定可能な項目が撮影関連項目、再生関連項目、操作性関連項目のように分類されて表示される。シャッターボタン61、メイン電子ダイヤル71、電源スイッチ72、サブ電子ダイヤル73、十字キー74、SETボタン75、LVボタン78、再生ボタン79、メニューボタン68は、操作部70に含まれる。グリップ部90は、ユーザがデジタルカメラ100を構えた際に右手で握りやすい形状とした保持部である。
ファインダ16は、レンズユニット150を通して得た被写体の光学像の焦点や構図の確認を行うための覗き込み型のファインダである。また、後述するフォーカシングスクリーン13上で視認可能な被写体の光学像と重なるように、撮影に関する設定項目(アイテム)や情報を表示するファインダ内表示部76がファインダ内にある。ファインダは光学ファインダでなくても、電子ビューファインダでもよい。つまり、フォーカシングスクリーン13ではなく、ファインダ外の表示部28に表示されるのと同様に撮像部22により取得された撮像画像がファインダ内表示部76に、設定に関する設定項目や情報と共に表示されるようにしてもよい。接眼検知部77は、ファインダ16への物体の接近を検知する検知部(接近検出可能)であり、ファインダ16に3センチや5センチといった距離以内に物体(例えばユーザの目)があることを検知する。
なお操作部70の一つとして、表示部28に対する接触を検知可能なタッチパネル70aを有する。タッチパネル70aと表示部28とは一体的に構成することができる。例えば、タッチパネル70aを光の透過率が表示部28の表示を妨げないように構成し、表示部28の表示面の上層に取り付ける。そして、タッチパネルにおける入力座標と、表示部28上の表示座標とを対応付ける。これにより、恰もユーザが表示部28上に表示された画面を直接的に操作可能であるかのようなGUI(グラフィカルユーザーインターフェース)を構成することができる。システム制御部50はタッチパネル70aへの以下の操作。あるいは状態を検出(タッチ検出)できる。
・タッチパネルにタッチしていなかった指やペンが新たにタッチパネルにタッチしたこと。すなわち、タッチの開始(以下、タッチダウン(Touch−Down)と称する)。
・タッチパネルを指やペンでタッチしている状態であること(以下、タッチオン(Touch−On)と称する)。
・タッチパネルを指やペンでタッチしたまま移動していること(以下、タッチムーブ(Touch−Move)と称する)。
・タッチパネルへタッチしていた指やペンを離したこと。すなわち、タッチの終了(以下、タッチアップ(Touch−Up)と称する)。
・タッチパネルに何もタッチしていない状態(以下、タッチオフ(Touch−Off)と称する)。
タッチダウンが検出されると、同時にタッチオンであることも検出される。タッチダウンの後、タッチアップが検出されない限りは、通常はタッチオンが検出され続ける。タッチムーブが検出されるのもタッチオンが検出されている状態である。タッチオンが検出されていても、タッチ位置が移動していなければタッチムーブは検出されない。タッチしていた全ての指やペンがタッチアップしたことが検出された後は、タッチオフとなる。
これらの操作・状態や、タッチパネル上に指やペンがタッチしている位置座標は内部バスを通じてシステム制御部50に通知され、システム制御部50は通知された情報に基づいてタッチパネル上にどのような操作が行なわれたかを判定する。タッチムーブについてはタッチパネル上で移動する指やペンの移動方向についても、位置座標の変化に基づいて、タッチパネル上の垂直成分・水平成分毎に判定できる。またタッチパネル上をタッチダウンから一定のタッチムーブを経てタッチアップをしたとき、ストロークを描いたこととする。素早くストロークを描く操作をフリックと呼ぶ。フリックは、タッチパネル上に指をタッチしたままある程度の距離だけ素早く動かして、そのまま離すといった操作であり、言い換えればタッチパネル上を指ではじくように素早くなぞる操作である。所定距離以上を、所定速度以上でタッチムーブしたことが検出され、そのままタッチアップが検出されるとフリックが行なわれたと判定できる。また、所定距離以上を、所定速度未満でタッチムーブしたことが検出された場合はドラッグが行なわれたと判定するものとする。タッチパネルは、抵抗膜方式や静電容量方式、表面弾性波方式、赤外線方式、電磁誘導方式、画像認識方式、光センサ方式等、様々な方式のタッチパネルのうちいずれの方式のものを用いても良い。方式によって、タッチパネルに対する接触があったことでタッチがあったと検出する方式や、タッチパネルに対して指やペンが接近していても触れないこともタッチがあったと検出する方式ものがあるが、いずれの方式でもよい。
図2は、本実施形態によるデジタルカメラ100の構成例を示すブロック図である。
図2において、レンズユニット150は、交換可能な撮影レンズを搭載するレンズユニットである。
レンズ103は通常、複数枚のレンズから構成されるが、ここでは簡略して一枚のレンズのみで示している。通信端子6はレンズユニット150がデジタルカメラ100側と通信を行う為の通信端子であり、通信端子10はデジタルカメラ100がレンズユニット150側と通信を行う為の通信端子である。レンズユニット150は、この通信端子6,10を介してシステム制御部50と通信し、内部のレンズシステム制御回路4によって絞り駆動回路2を介して絞り102の制御を行い、AF駆動回路3を介して、レンズ103の位置を変位させることで焦点を合わせる。
AEセンサー17は、レンズユニット150、クイックリターンミラー12を通しフォーカシングスクリーン13上に結像した被写体の輝度を測光する。
焦点検出部11(AFセンサー)は、クイックリターンミラー12を介して入射する像を撮像しシステム制御部50にデフォーカス量情報を出力する位相差検出方式のAFセンサーである。システム制御部50は前記デフォーカス量情報に基づいてレンズユニット150を制御し、位相差AFを行う。
クイックリターンミラー12(以下、ミラー12)は、露光、ライブビュー撮影、動画撮影の際にシステム制御部50から指示されて、不図示のアクチュエータによりアップダウンされる。ミラー12は、レンズ103から入射した光束をファインダ16側と撮像部22側とに切替えるためのミラーである。ミラー12は通常時はファインダ16へと光束を導くよう反射させるように配されているが、撮影が行われる場合やライブビュー表示の場合には、撮像部22へと光束を導くように上方に跳ね上がり光束中から待避する(ミラーアップ)。またミラー12はその中央部が光の一部を透過できるようにハーフミラーとなっており、光束の一部を、焦点検出を行うための焦点検出部11に入射するように透過させる。
撮影者は、ペンタプリズム14とファインダ16を介して、フォーカシングスクリーン13上に結像した像を観察することで、レンズユニット150を通して得た被写体の光学像の焦点状態や構図の確認が可能となる。
フォーカルプレーンシャッター101は、システム制御部50の制御で撮像部22の露光時間を制御するためのものである。撮像部22は光学像を電気信号に変換するCCDやCMOS素子等で構成される撮像素子である。A/D変換器23は、撮像部22から出力されるアナログ信号をデジタル信号に変換するために用いられる。
画像処理部24は、A/D変換器23からのデータ、又は、メモリ制御部15からのデータに対し所定の画素補間、縮小といったリサイズ処理や色変換処理を行う。また、画像処理部24では、撮像した画像データを用いて所定の演算処理が行われ、得られた演算結果に基づいてシステム制御部50が露光制御、測距制御を行う。これにより、TTL(スルー・ザ・レンズ)方式のAF(オートフォーカス)処理、AE(自動露出)処理、EF(フラッシュプリ発光)処理が行われる。画像処理部24では更に、撮像した画像データを用いて所定の演算処理を行い、得られた演算結果に基づいてTTL方式のAWB(オートホワイトバランス)処理も行っている。
D/A変換器19は、メモリ32に格納されている画像表示用のデータをアナログ信号に変換して表示部28に供給する。こうして、メモリ32に書き込まれた表示用の画像データはD/A変換器19を介して表示部28により表示される。表示部28は、LCD等の表示器上に、D/A変換器19からのアナログ信号に応じた表示を行う。A/D変換器23によって一度A/D変換されメモリ32に蓄積されたデジタル信号をD/A変換器19においてアナログ変換し、表示部28に逐次転送して表示することで、電子ビューファインダとして機能し、スルー画像表示(ライブビュー表示)を行える。また、メモリ32は画像表示用のメモリ(ビデオメモリ)を兼ねている。メモリ32は、所定枚数の静止画像や所定時間の動画像および音声を格納するのに十分な記憶容量を備えている。
不揮発性メモリ56は、システム制御部50によって電気的に消去・記録可能なメモリであり、例えばEEPROM等が用いられる。不揮発性メモリ56には、システム制御部50の動作用の定数、プログラム等が記憶される。ここでいう、プログラムとは、本実施形態にて後述する各種フローチャートを実行するためのプログラムのことである。
システム制御部50は、少なくとも1つのプロセッサーを内蔵し、デジタルカメラ100全体を制御する。前述した不揮発性メモリ56に記録されたプログラムを実行することで、後述する本実施形態の各処理を実現する。システムメモリ52は、システム制御部50の動作用の定数、変数、不揮発性メモリ56から読み出したプログラム等を展開するRAM等である。また、システム制御部はメモリ32、D/A変換器19、表示部28等を制御することにより表示制御も行う。
システムタイマー53は各種制御に用いる時間や、内蔵された時計の時間を計測する計時部である。
モード切替スイッチ60、シャッターボタン61、操作部70はシステム制御部50に各種の動作指示を入力するための操作手段である。モード切替スイッチ60は、システム制御部50の動作モードをかんたん撮影ゾーンと応用撮影ゾーンのある静止画撮影モード、動画撮影モード、等のいずれかに切り替える。静止画撮影モードのうちのかんたん撮影ゾーンには、カメラ側でシーンの判定や設定値を設定する全自動モード、撮影の仕上がりを設定するとカメラ側で設定値を設定するクリエイティブモード、ポートレートモード、風景モード、マクロモード等が含まれる。応用撮影ゾーンには、Pモード(プログラムAE)、Mモード(マニュアル)、Avモード(絞り優先AE)、Tvモード(シャッター優先AE)等が含まれる。あるいは、モード切替スイッチ60でメニュー画面に一旦切り換えた後に、メニュー画面に含まれるこれらのモードのいずれかに、他の操作部材を用いて切り替えるようにしてもよい。同様に、動画撮影モードにも複数のモードが含まれていてもよい。Avモードでは、絞り数値をユーザが設定でき、測光結果によって適切な露出になるようにシャッター速度やISO感度を自動調整して撮影を行う。Tvモードでは、シャッター速度をユーザが設定でき、測光結果によって適切な露出になるように絞り数値やISO感度を自動調整して撮影を行う。Mモードでは、絞り数値、シャッター速度、ISO感度をユーザが設定でき、ユーザ目的の露出で撮影を行う。
第1シャッタースイッチ62は、デジタルカメラ100に設けられたシャッターボタン61の操作途中、いわゆる半押し(撮影準備指示)でONとなり第1シャッタースイッチ信号SW1を発生する。第1シャッタースイッチ信号SW1により、AF(オートフォーカス)処理、AE(自動露出)処理、AWB(オートホワイトバランス)処理、EF(フラッシュプリ発光)処理等の動作を開始する。またAEセンサー17による測光も行う。
第2シャッタースイッチ64は、シャッターボタン61の操作完了、いわゆる全押し(撮影指示)でONとなり、第2シャッタースイッチ信号SW2を発生する。システム制御部50は、第2シャッタースイッチ信号SW2により、撮像部22からの信号読み出しから記録媒体200に画像データを書き込むまでの一連の撮影処理の動作を開始する。
操作部70の各操作部材は、表示部28に表示される種々の機能アイコンを選択操作することなどにより、場面ごとに適宜機能が割り当てられ、各種機能ボタンとして作用する。機能ボタンとしては、例えばシャッターボタン61、メイン電子ダイヤル71、電源スイッチ72、サブ電子ダイヤル73、十字キー74、SETボタン75、LVボタン78等がある。電源制御部80は、電池検出回路、DC−DCコンバータ、通電するブロックを切り替えるスイッチ回路等により構成され、電池の装着の有無、電池の種類、電池残量の検出を行う。また、電源制御部80は、その検出結果及びシステム制御部50の指示に基づいてDC−DCコンバータを制御し、必要な電圧を必要な期間、記録媒体200を含む各部へ供給する。
電源部30は、アルカリ電池やリチウム電池等の一次電池やNiCd電池やNiMH電池、Li電池等の二次電池、ACアダプター等からなる。記録媒体I/F18は、メモリカードやハードディスク等の記録媒体200とのインターフェースである。記録媒体200は、撮影された画像を記録するためのメモリカード等の記録媒体であり、半導体メモリや磁気ディスク等から構成される。電源スイッチ72は、デジタルカメラ100の電源のONとOFFを切り替えるスイッチである。
通信部54は、無線または有線ケーブルによって接続し、映像信号や音声信号の送受信を行う。通信部54は無線LAN(Local Area Network)やインターネットとも接続可能である。通信部54は撮像部22で撮像した画像(スルー画像を含む)や、記録媒体200に記録された画像を送信可能であり、また、外部機器から画像データやその他の各種情報を受信することができる。
後述する実施形態においては、接眼中に表示部28へのタッチ操作によって設定項目の設定値を設定変更可能であり、さらに、変更する設定項目を予めユーザが設定できることを説明する。接眼中のタッチ操作に応じて設定変更される設定項目を接眼中ファンクションとし、接眼中ファンクションは以下のものから設定可能である。AF位置設定、ISO感度設定、自動明るさ調整設定、HDR設定、ブラケット撮影設定、AFエリア設定、グリッド表示設定、絞り数値設定とに設定可能であり、さらに接眼中ファンクションを設定しない(設定項目を割り当てない)ように設定もできる。AF位置設定では、AF処理をする位置を設定することができ、被写体に重畳されるAF枠をタッチムーブ操作で移動することでAF位置の設定が可能である。またAF枠のある被写体の位置にAF処理がされる。ISO感度設定では、タッチ有効領域のタッチムーブによってISO感度を切り替えることができる。ISO感度の設定値として現在設定されている値からタッチムーブ量に応じて変更した設定値を設定変更可能である。自動明るさ調整設定では、タッチムーブ操作により、画像内での明るさを調整することにより画像の視認性を良くする自動明るさ調整の効果の強さを(弱、中、強のように)切り替えることができる。HDR設定では、タッチムーブ操作により、ハイダイミックレンジの効果の強さを切り替えることができる。自動明るさ調整設定、HDR設定(画像処理を行う設定)では、所定量タッチムーブ操作をする毎に効果の強さが切り替わる。ブラケット撮影設定では、タッチムーブ操作により、露出を変えて撮影を行うAEブラケット設定か、ホワイトバランスを変えて撮影を行うWBブラケット設定かの何れかを切り替えることができる。AFエリア設定では、ユーザの選択したフォーカスポイントだけか、ユーザの選択したフォーカスポイントとその周辺か、全てのフォーカスポイントからカメラが自動で決めた位置かにAF処理するか、などAF位置の選択方法を設定できる。グリッド表示設定では、タッチダウンに応じてファインダ内表示部76にグリッド線表示をするか否かを切り替えることができる。絞り数値設定では、タッチムーブ操作に応じて絞り数値を変更することができる。絞り数値設定と上述したISO感度設定とは、予め設定可能な設定値候補が決まっており、所定量タッチムーブするたびに、隣りの設定値へと変更される。
図3を用いて本実施形態における撮影モードタッチ設定処理について説明する。この処理は、不揮発性メモリ56に記録されたプログラムをシステムメモリ52に展開してシステム制御部50が実行することで実現する。なお、この処理は、デジタルカメラ100に電源が入り撮影モードに切り替わると開始し、S301の開始前においてはファインダ16をユーザが覗いていない状態であるとする。
S301では、システム制御部50は、表示部28に図6(a)に示す待機画面601のような画面を表示する。待機画面は撮影時に設定可能な設定項目の設定値や電池残量、撮影可能枚数の一覧が示された画面であり、ユーザは待機画面を見ながら各設定項目の設定値を認識することができる。図6(a)〜(h)は、ファインダ16が光学ファインダであり、ファインダ16への接眼が検知されていない場合に、後述する接眼中操作フラグがONの時の表示部28及び、ファインダ内表示部76の表示例を示している。図6(a)〜(d)は表示部28の表示例と表示部28へのタッチ操作の様子、図6(e)〜(h)はファインダ内表示部76の表示例を示しており、図6(a)と(e)、(b)と(f)、(c)と(g)、(d)と(h)がそれぞれ対応している。図6(e)〜(g)では、被写体像は表示しているわけではなく、光学像がファインダ内表示部76を介して見えている。このとき、ファインダ内表示部76においてアイテム等の表示をすると、被写体と重畳して見える。
S302では、システム制御部50は、撮影モード以外へと変更する操作があったか否かを判定する。撮影モード以外のモードとはメニュー画面を表示するメニューモード、再生画面を表示する再生モードと電源のOFFである。メニュー画面の表示はメニューボタン68の押下により、再生画面の表示は再生ボタン79の押下により、電源のOFFは電源スイッチの切り替えにより行うことができる。撮影モード以外へと変更する操作があったと判定した場合は、撮影モードにおけるタッチ設定処理を終了し、そうでない場合は、S303へ進む。
S303では、システム制御部50は、撮影指示がされたか否かを判定する。撮影指示は、シャッターボタン61の押下、またはタッチ操作による撮影指示が有効な場合には撮影指示をするタッチ操作により行うことができる。シャッターボタン61を半押しすると撮影準備指示がされ、測光処理を行ってAF処理やAE処理などを行う。タッチ操作による撮影指示は、例えば表示部28にLV画像が表示されている時にLV画像上をタッチし、タッチを離す操作によって行うことができるようにしてもよく、このときタッチダウンに応じて撮影準備指示をするようにしてもよい。撮影指示がされたと判定した場合は、S304へ進み、そうでない場合は、S305へ進む。
S304では、システム制御部50は、撮影処理を行う。撮影処理は、レンズユニット150を介して、撮像部22により取得された画像が記録媒体200に記録される処理である。このとき、ユーザに設定された、AF位置、AF処理の方法、ISO感度、絞り数値で撮影が行われ、さらにユーザに設定された明るさに関する画像処理などが行われ、撮影された画像が記録される。
S305では、システム制御部50は、接眼検知部77がファインダへの物体の接近を検知(接眼検知)したか否かを判定する。ファインダへの物体の接近を検知したと判定した場合は、S306へ進み、そうでない場合は、S307に進む。
S306では、システム制御部50は、タッチ有効領域を変更する。タッチ有効領域は図10(a)に示すようなメニュー画面において設定可能である。接眼中のタッチ有効領域は、接眼中にユーザがファインダ16を覗きながらタッチパネル70aを操作して、接眼中ファンクションの設定値の変更操作を行う場合のタッチパネル70aのタッチ操作を有効とする領域である。図10(a)の接眼中タッチ有効領域設定の示すメニュー項目1002を選択すると、タッチ有効領域の設定候補が表示され、タッチ有効領域の設定が可能となる。タッチ有効領域は、タッチパネル70aのうち、右半分、左半分、右下、左下、右上、左上、全面の候補から選択することができる。接眼中は、グリップを持った手の指がタッチパネル70aの全体に対して届くとは限らず、またファインダ16近くにユーザの顔があり、鼻や顔の一部がタッチパネル70aに当たってしまう可能性がある。よって、ユーザが設定した領域以外はタッチ操作を無効とすることで、鼻当たりによる意図しない機能が実行されることを防ぐと共に、ユーザの操作性も向上させることができる。図10(a)のメニュー画面においては、その他にメニュー項目1001の示す接眼中ファンクション設定や、メニュー項目1003の示すAFタッチ設定(タッチ操作によるAF位置の設定を受付けるか否かの設定)についての設定が可能である。さらに、メニュー項目1004の示す離眼時ファンクション継続設定では、後述する接眼中操作フラグがONの場合にタッチ操作に応じて、接眼中ファンクションの設定変更をするか(接眼中操作フラグ自体の設定をOFFにしたままにするか)否かを設定できる。
S307では、システム制御部50は、非接眼中の処理を行う。非接眼中の処理については図4を用いて後述する。
S308では、システム制御部50は、表示切り替えを行う。ファインダ16が光学ファインダであり、表示部28にLV画像が表示されていた場合には、ファインダ16への接眼が検知されたことに応じて、のミラーを下げファインダ16を介してユーザが被写体を視認可能にし、表示部28における表示を非表示にする。一方、表示部28に待機画面が表示されており、もともとミラーが下がっていた場合にはS308では処理を行わなくてもよいが、S308においてファインダ内表示部76に撮影に関する設定項目の表示をするようにしてもよい。なお、ファインダ16が電子ビューファインダである場合には、S305において接眼が検知されたことに応じて、LV画像をファインダ内表示部76に表示するが、表示部28の表示についてはLV画像や待機画面を表示したままでもよいし、非表示にしてもよい。
S309では、システム制御部50は、表示部28(タッチパネル70a)へのタッチの開始(タッチダウン)がされたか否かを判定する。タッチダウンがされたと判定した場合は、S310へ進み、そうでない場合は、S313へ進む。
S310では、システム制御部50は、接眼中ファンクションとして設定されている設定項目がタッチダウンで設定変更される設定項目であるか否かを判定する。接眼中ファンクションは、接眼検知中において、表示部28(タッチパネル70a)へのタッチ操作に応じて設定を変更する設定項目のことであり、図10(a)、(b)に示すメニュー画面において設定可能である。図10(a)には、タッチ操作に関する設定が可能なタッチ設定のメニュー画面が表示されており、接眼中ファンクション設定を示すメニュー項目1001を選択すると図10(b)に示す接眼中ファンクション設定の設定画面が表示される。接眼中ファンクション設定の設定項目としては、設定をしない(アイテム1005)、AF位置設定(アイテム1006)、ISO感度設定(アイテム1007)、自動明るさ調整設定(アイテム1008)、HDR設定(アイテム1009)がある。さらにブラケット撮影設定(アイテム1010)、AFエリア設定(1011)、グリッド表示設定(1012)、絞り数値設定(アイテム1013)があり、これらのうち、いずれかを接眼中ファンクションとして設定可能である。本実施形態においては、このうち、グリッド表示設定はタッチダウンがされる毎に、ファインダ内表示部76におけるグリッドの表示/非表示が切り替わる。その他の(メニュー項目1001の「しない」は含まない)設定項目についてはタッチ位置の移動(タッチムーブ)に応じて、設定値が変更されるものとする。S310においては、グリッド表示設定のように、タッチダウンがされる毎に設定が切り替わるような設定項目が接眼中ファンクションとして設定されていのか否かを判定する。接眼中ファンクションとして、タッチダウンで設定変更される設定項目が設定されている場合は、S311へ進み、そうでない場合は、S315へ進む。
S311では、システム制御部50は、現在接眼中ファンクションとして設定されている設定項目の設定を切り替える。グリッド表示設定であれば、ファインダ内表示部76におけるグリッドの表示と非表示とを切り替える。
S312では、システム制御部50は、タッチパネル70aからタッチが離されたか否かを判定する。タッチが離されたと判定した場合は、S320へ進み、そうでない場合は、タッチが離されるまで待つ。このとき、タッチムーブがされても、接眼中ファンクションの設定は変更されない。なお、S312においてタッチが離される前に、撮影準備指示や撮影指示がされた場合には、S304へ進み、接眼状態から非接眼状態になった場合には、S322へ進む。
S313では、システム制御部50は、操作部材での設定値の変更操作がされたか否かを判定する。接眼時の操作部材での設定値の変更操作は例えば、メイン電子ダイヤル71やサブ電子ダイヤル73、十字キー74の各キーへの操作である。メイン電子ダイヤル71やサブ電子ダイヤル73への回転操作をすると、撮影モード毎に割当たっている設定項目の設定値を変更することができる。Tvモードであれば、メイン電子ダイヤル71の回転でシャッター速度を変更可能であり、Mモードであれば、メイン電子ダイヤル71の操作でシャッター速度、サブ電子ダイヤル73の操作で絞り数値の設定を変更可能である。また、十字キー74の各キーへの操作に応じてAF位置を示すAF枠の変更を行ってもよい。なお、操作部材で設定値を変更可能な設定項目としては、上述したものに限らず、各操作部材に対してISO感度やAE(自動露出)処理をする位置の設定、露出補正の設定など様々な設定項目を割り当てられるようにしてもよい。操作部材での設定値の変更操作がされたと判定した場合は、S314へ進み、そうでない場合は、S302へ進む。
S314では、システム制御部50は、S313において判定された設定値の変更操作に基づいて、設定値の変更を行う。このとき、ファインダ内表示部76において設定項目の設定値が変更されたことを示す表示をしてもよい。
S315では、システム制御部50は、タッチムーブがされたか否かを判定する。タッチムーブがされたと判定した場合は、S316へ進み、そうでない場合は、S318へ進む。
S316では、システム制御部50は、S315において行われたタッチムーブにおけるタッチムーブ量(タッチ位置の移動量ベクトルまたは移動量)を取得する。タッチムーブ量は、S309の判定後初めてS316に進んだ場合には、S309においてタッチダウンされたタッチパネル70a上の座標から現在のタッチ座標より求める。S317の処理後にS318においてNoと判定されS316に進んだ(直前にタッチムーブ操作に応じた設定値変更がされている)場合には、S317におけるタッチ座標と現在のタッチ座標より求める。図7(a)〜(f)は、ファインダ16が光学ファインダであり、ファインダ16への接眼が検知されている場合の表示部28及びと表示部28へのタッチ操作の様子、ファインダ内表示部76の表示例を示している。図7(a)には、表示部28(タッチパネル70a)におけるユーザの指Yのタッチムーブの様子を示している。図7(a)の表示部28は、タッチ有効領域701とタッチ無効領域702とに分かれている。タッチ有効領域701において、例えば、P(n−1)からPnへとタッチ位置を移動した場合には、S316においてタッチムーブ量Mn=((Xn−X(n−1))、(Yn−Y(n−1)))を求める。ただし、X軸方向またはY軸方向のいずれかのタッチムーブ量に応じて設定変更をする場合には、X軸方向のタッチムーブ量やY軸方向のタッチムーブ量だけを求めるようにしてもよい。
S317では、システム制御部50は、設定中の接眼中ファンクションの設定項目をS316で取得したタッチムーブ量に基づいて変更する。現在設定中の接眼中ファンクションがISO感度設定であり、S316において図7(a)のタッチ有効領域におけるタッチムーブ量Mnが取得された場合、ISO感度を現在の設定値からタッチムーブ量Mnに応じて変更する。例えば、図7(d)のファインダ内表示部76のISO感度を示すアイテム704に示すように、ISO感度が現在の設定値ISO100である場合にはISO200へ変更される。つまり、タッチムーブ量MnがAの場合にはISO感度は200へ、タッチムーブ量Mnが2Aの場合にはISO感度は400へと設定値がタッチムーブ量Mnに応じて変更される。ただし、ISO感度として設定可能な値は100、125、160、200、250、320、400、500、640、800というように設定可能な設定値の間隔が一定ではない。タッチムーブ量Mn=Bであり、ISO感度が100の場合には160になっても、ISO感度が160の場合には250になる。すなわち、設定値の候補が予め決まっているような場合には、所定距離移動する毎に次の設定値候補が設定値として選択される。
なお、現在設定中の接眼中ファンクションがAF位置設定であり、S316においてタッチムーブ量Mnが取得された場合には以下のようになる。図7(d)のファインダ内表示部76に示すように、AF枠703はもともと設定されていたAF位置の座標a(n−1)から、タッチムーブ量Mnに対応するmn移動した座標anへと移動する。このように、接眼中に表示部28へのタッチムーブ操作を行うとタッチ操作に応じて接眼中ファンクションの設定値が変更される。
S318では、システム制御部50は、タッチパネル70aからタッチが離されたか否かを判定する。タッチが離されたと判定した場合は、S320へ進み、そうでない場合は、S319に進む。
S319では、システム制御部50は、接眼検知部77がファインダへの物体の接近を検知(接眼検知)しているか否かを判定する。S319においては接眼中にタッチムーブによる接眼中ファンクションの設定値の変更がされている途中で接眼状態から非接眼状態になったことを検出している。ファインダ内表示部76に表示される撮影に関するアイテムは、図7(d)に示すようにISO感度を示すアイテム704や撮影モードを示すアイテム705の2個である。一方で、表示部28の待機画面に表示される撮影に関するアイテムは、図6(a)に示すように、アイテム602〜612の10個である。後述する図6(d)のLV画面615においても表示される撮影に関するアイテムは、アイテム619、620、アイテム群626、627がある。ファインダ内表示部76は表示部28よりも表示可能な領域が小さく、さらに小さい表示領域において被写体上にアイテムがあまり重ならないようにするので、ユーザが視認可能な大きさでアイテムを表示しようとすると、表示可能なアイテムの数が限られる。よって、ユーザは接眼状態から非接眼状態にして待機画面または、表示部28におけるLV画面を表示させることで、より多くの情報を確認することができる。ファインダへの物体の接近を検知していると判定した場合は、S315へ進み、そうでない場合は、S320に進む。S319において接眼中であると判定されるとS315に進みタッチムーブ操作がされるのを待つ。なお、S315においてタッチムーブが検出される前に、撮影準備指示や撮影指示がされた場合には、S304へ進む。
S320では、システム制御部50は、S312またはS318において判定されたタッチアップから所定時間以内に非接眼になったか否かを判定する。タッチアップから所定時間以内に非接眼になったと判定した場合は、S322へ進み、そうでない場合は、S321へ進む。所定時間とは1秒や2秒といった時間である。S320では接眼中ファンクションのタッチ操作がされ、タッチアップがされた後すぐにユーザが目を離したか否かを判定している。S320でYesとなった場合には、ユーザが接眼中ファンクション操作中に、一時的に表示部28の表示(例えば待機画面)を見ようと思った可能性が高い。
S321では、システム制御部50は、設定項目の設定値を確定し、不揮発性メモリ56に記録する。図7(a)のタッチ座標Pnにおいてタッチが離されると、接眼中ファンクションがISO感度設定であり、タッチムーブに応じてISO100から200へと変更された場合には、ISO感度の設定値は、200に確定される。例えばISO感度200に確定されるので、図7(e)のファインダ内表示部76のファインダ内表示707のアイテム704の表示はISO200となる。AF位置設定の場合にも、図7(d)に示すAF位置に確定される。
S322では、システム制御部50は、S321と同様に、設定項目の設定値を確定し、不揮発性メモリ56に記録する。
S323では、システム制御部50は、接眼中操作フラグをONにして、システムメモリ52に記録する。接眼中操作フラグは、ユーザが接眼中に接眼中ファンクションの変更操作を行った後、非接眼状態になったが、一時的に非接眼状態にしただけでまだユーザが接眼中ファンクションの変更操作を行おうとしているのか否かを示すためのものである。すなわち、接眼中ファンクションのタッチ操作を行っている途中で非接眼になった場合と、接眼中ファンクションのタッチ操作をタッチアップしてすぐに非接眼になった場合には一時的に非接眼状態にしようとして非接眼になったものとして処理を進める。
次に、図4を用いて本実施形態における非接眼中処理について説明する。本実施形態は、図3のS307に進むと開始する。この処理は、不揮発性メモリ56に記録されたプログラムをシステムメモリ52に展開してシステム制御部50が実行することで実現する。
S401では、システム制御部50は、タッチパネル70aのうち、タッチ有効領域を全体に設定する。接眼中には、ユーザの設定によりタッチ有効領域が限定されていても、非接眼状態になるとタッチ有効領域は全体になる。
S402では、システム制御部50は、接眼中操作フラグがONであるか(接眼中ファンクションのタッチ操作に関する条件を満たしているか)否かを判定する。接眼中操作フラグはシステムメモリ52に記録されている。接眼中操作フラグがONに設定されていると判定した場合は、S403へ進み、そうでない場合は、S415へ進む。
S403では、システム制御部50は、表示部28に待機画面またはLV画面を表示する。表示部28に待機画面とLV画面の何れを表示するかは、直前の非接眼時に表示部28の表示による。なお、表示部28に待機画面を表示するかLV画面を表示するかは、LVボタン78の押下によって切り替えることができる。表示部28に待機画面が表示されており、ファインダで被写体像を視認可能なときは、LVボタン78の押下により表示部28にLV画像が表示され、表示部28にLV画像が表示されている時にはLVボタン78の押下により表示部28に待機画面が表示される。直前の非接眼時に表示部28に待機画面が表示されていた場合には、図7(c)の待機画面706のように非接眼を検知したことに応じて待機画面706を表示する。なお、ユーザが一時的に非接眼状態にして表示部28での表示を確認しようとした可能性が高いので、S403においてはもともとLV画面を表示していたとしても、待機画面を表示するようにしてもよい。つまり、接眼中操作フラグがONであるとS402において判定されたので、ユーザはファインダ内の被写体像ではなく、撮影に関するより多くの設定値を確認しようとしている可能性が高いので、S403においては待機画面を表示するようにしてもよい。
S404では、システム制御部50は、表示部28(タッチパネル70a)へのタッチ操作中か否かを判定する。タッチ操作中であると判定した場合は、S405へ進み、そうでない場合は、S412へ進む。
S405では、システム制御部50は、タッチ位置を移動するタッチムーブ操作がされたか否かを判定する。タッチムーブ操作がされたと判定した場合は、S406へ進み、そうでない場合は、S409へ進む。S405におけるタッチムーブはS401においてタッチ有効領域をタッチパネル70aの全体になったので、タッチパネル70aのどの位置のタッチムーブ操作でもよい。
S406では、システム制御部50は、タッチ位置の移動した距離(タッチムーブ量)を取得する。タッチムーブ量は、以下のいずれかにより求められる。S404においてタッチがされていると判定されてからS405においてタッチムーブがされたと判定されるまでの間のタッチムーブ量、すなわち、非接眼状態になってからタッチ位置が移動した量。もしくは後述するS407においてタッチムーブ量に応じたファンクション機能の変更がされてからタッチ位置の移動した量。すなわち、S404での判定を行ってから現在までのタッチムーブ量、また直前のS408において設定値の変更がされてから現在までのタッチムーブ量を取得する。
S407では、システム制御部50は、接眼中ファンクションをS406において取得したタッチムーブ量に応じて変更する。接眼中ファンクションがISO感度設定であり、タッチムーブ量Mnのタッチムーブがされた場合には、図7(c)のISO感度を示すアイテム708に示すタッチムーブ量Mnに対応した分ISO感度が変更される。例えばもともと設定されていたISO200から、タッチムーブ量Mnに応じた分離れた設定値であるISO250へISO感度を変更する。このように、非接眼状態であっても、接眼中操作フラグがONの際にタッチムーブ操作を行うと、接眼中ファンクションの設定値が変更される。接眼中に接眼中ファンクションの設定値を変更していたユーザが、より多くの情報を求め、もともと接眼前に表示していた待機画面やLV画面などを一時的に表示した状態でも接眼中ファンクションの設定値の変更を継続的に行うことができる。つまり、ユーザはより多くの情報を確認しながら継続的に接眼中ファンクションの設定変更操作を行うことができる。図7(c)に示すように、表示部28には待機画面706が表示されており、ユーザはAF位置とは関係のないアイテム上をタッチムーブしているが、接眼中操作フラグがONである場合には、接眼中ファンクション(例えばISO感度)の設定変更がされる。また、接眼中ファンクションがAF位置設定であり、タッチムーブ量Mnのタッチムーブがされた場合には、図7(f)に示すように、AF位置の座標a(n−1)からタッチムーブ量Mnに対応するmn移動した座標anにAF枠703が移動する。
S408では、システム制御部50は、表示部28においてS407で接眼中ファンクションの設定値が変更されたことを示す表示をする。接眼中ファンクションの設定が例えばISO感度設定であれば、待機画面706におけるISO感度を示すアイテム706aの表示をISO200からタッチムーブ量に応じた設定値(例えばISO250、400など)に変更する。また、図7(f)のファインダ内表示部76のアイテム704に示すように、ISO感度の設定がISO200からタッチムーブ量Mnに応じた分、例えばISO250や400に変更される。ただし、図7(c)の待機画面706においては、AF位置設定を示す設定項目がそもそも含まれていないのでS408の処理は行わない。
S409では、システム制御部50は、表示部28(タッチパネル70a)からタッチが離されたか否かを判定する。タッチが離されたと判定した場合は、S410へ進み、そうでない場合は、S405に進み、タッチムーブ操作がされたか否かの判定を行う。
S410では、システム制御部50は、接眼中操作フラグをOFFにし、システムメモリ52に記録する。接眼中操作フラグがONの状態で接眼中ファンクションの設定値の変更がされた後、タッチを離したということは、ユーザが接眼中ファンクションの設定を終了した可能性が高いので、ここで接眼中操作フラグをOFFにする。
S411では、システム制御部50は、接眼中ファンクションの設定値を確定し、不揮発性メモリ56に記録する。なお、タッチダウンで設定機能が変更される設定項目が接眼中ファンクションに割当たっている場合には、ここで、設定を切り替える。
S412では、システム制御部50は、図3のS305において非接眼と判定されてから所定時間が経過したか否かを判定する。S412は、S404においてタッチ中でないと判定された場合の処理であり、非接眼時にタッチをしていなかったことを示している。後述するS414においてタッチダウンが検出されないまま、所定時間が経過した場合には、S413へ進み、そうでない場合は、S414でタッチダウンがされるのを検出する。所定時間とは例えば、1秒や1.5秒といった時間である。
S413では、システム制御部50は、接眼中操作フラグをOFFにし、システムメモリ52に記録する。非接眼時にタッチをしていなかった場合にはすばやくタッチダウン操作を開始しなければ、ユーザが継続的に接眼中ファンクションのタッチ操作を行おうとしている可能性が低い。よって、S412においてYesと判定されて、S413に進んだ場合には、接眼中操作フラグをOFFにして、待機画面に表示されるアイテムへのタッチ操作を受付け可能な状態にし、S415へ進む。
S414では、システム制御部50は、表示部28(タッチパネル70a)へのタッチダウンがされたか否かを判定する。タッチダウンがされたと判定した場合は、S405へ進み、そうでない場合は、S412に戻り所定時間が経過したか否かの判定を行う。S414においてYesと判定された場合は、所定時間以内にタッチダウンがされたと判定されたので、接眼中操作フラグをONのままS405以降の処理へと進む。
S415では、システム制御部50は、接眼中操作フラグOFFの処理をする。接眼中操作フラグOFFの処理については図5を用いて後述する。
図5を用いて接眼中操作フラグOFFの処理について説明する。接眼中操作フラグOFFの処理は、図4のS415に進むと開始する。すなわち、非接眼状態であり、かつ接眼中操作フラグがOFFの場合に図5の処理が開始される。この処理は、不揮発性メモリ56に記録されたプログラムをシステムメモリ52に展開してシステム制御部50が実行することで実現する。
S501では、システム制御部50は、表示部28の表示をLV画面へと切り替える指示がされたか否かを判定する。図3のS301において待機画面が表示された状態からLV画面へと切り替える指示がされたと判定した場合は、S502へ進み、そうでない場合は、S511へ進む。待機画面とLV画面の切り替えの方法は、S403において前述した通りである。
S502では、システム制御部50は、図6(d)の表示部28に示すLV画面615のようにLV画面を表示する。
S503では、システム制御部50は、表示部28のLV画面上へのタッチダウン(タッチの開始)がされたか否かを判定する。タッチダウンがされたと判定された場合は、S504へ進み、そうでない場合は、S509へ進む。
S504では、システム制御部50は、表示部28のタッチ位置にAF枠を表示する。図6(d)のLV画面615に示すように指Yで座標Pnにタッチすると、表示部28の座標Pnの位置にAF枠616が表示される。このとき、図6(h)示すように、ファインダ内表示部76には何も表示されておらず、また被写体の光学路が撮像部22に向かっていて遮断されているので、ファインダを介して被写体も視認できない。
S505では、システム制御部50は、タッチムーブ操作がされたか否かを判定する。タッチムーブ操作がされたと判定された場合は、S506へ進み、そうでない場合は、S507へ進む。
S506では、システム制御部50は、タッチムーブ後のタッチ位置にAF枠を表示する。
S507では、システム制御部50は、タッチが離されたか(タッチアップ)否かを判定する。タッチアップがされたと判定された場合は、S508へ進み、そうでない場合は、S505へ進む。
S508では、システム制御部50は、AF位置を確定し、不揮発性メモリ56に記録する。
S509では、システム制御部50は、操作部材による設定値の変更がされたか否かを判定する。LV画面における操作部材による設定値の変更は例えば、メイン電子ダイヤル71や十字キー74などへの操作によって行うことができる。図6(d)のLV画面においては、メイン電子ダイヤル71への回転操作を行うと、ISO感度(アイテム619の示す設定項目)が設定変更され、十字キー74の左右キーを押下すると露出補正(アイテム620の示す設定項目)が設定変更される。操作部材での設定値の変更操作がされたと判定した場合は、S510へ進み、そうでない場合は、接眼中操作フラグOFFの処理を終了する。
S510では、システム制御部50は、S509において判定された設定値の変更操作に基づいて、設定値の変更を行う。このとき、例えばメイン電子ダイヤル71の操作がされた場合には、図6(d)のLV画面615のアイテム619の示すISO感度の設定値を変更し、十字キー74の操作がされた場合には、アイテム620の示す露出補正の設定値(カーソルの位置)を変更する。
S511以降の処理は、表示部28に待機画面が表示されている場合の処理である。LV画面が表示されている場合には、タッチ操作でAF位置、操作部材への操作でISO感度や露出補正の設定値の変更を行うことができたが、待機画面ではより多くの設定値の変更をすることができる。
S511では、システム制御部50は、Qボタンが選択されたか否かを判定する。Qボタンの選択はQボタン69の押下、または図6(a)の待機画面601に示すQボタンを示すアイテム609へのタッチ操作により行うことができる。非接眼時には、図6(a)の待機画面601に表示される各アイテムをQボタンの選択により選択可能な状態にすることができる。選択可能な状態になると待機画面601は図6(b)に示すように各アイテムに枠618が表示され、さらに選択されているアイテムにはカーソル617(太い枠)が表示される。Qボタンが選択されたと判定した場合は、S511へ進み、そうでない場合は、接眼中操作フラグOFFの処理を終了する。
S512では、システム制御部50は、アイテムの選択操作がされたか否かを判定する。図6(b)に示す待機画面601において各アイテムはタッチ操作または、十字キー74とSETボタン75への操作のいずれかによって行うことができる。タッチ操作によるアイテムの選択はアイテムへの2回のタッチにより行うことができる。つまり、図6(b)に示すように、待機画面601のアイテム603(ISO感度に対応する)をタッチするとカーソル617が付され、さらにもう一度アイテム603をタッチすると、アイテムが選択される。十字キー74とSETボタン75によるアイテムの選択は以下のように行うことができる。つまり、図6(b)の待機画面601においてカーソル617は、十字キー74の例えば右キーの押下がされたことに応じて右にまたは右端から左端へと移動するように、各キーの操作により各キーの示す方向へと移動する。さらに、カーソル617の当たっている状態でSETボタン75を押下すると、アイテムが選択される。アイテムが選択されたと判定した場合は、S513へ進み、そうでない場合は、接眼中操作フラグOFFの処理を終了する。なお、もう一度Qボタンの選択操作を行うと、図6(b)の設定項目に対応するアイテムが選択可能な状態で表示されている待機画面601から、選択可能な状態が解除され、図6(a)に示す待機画面601になる。
S513では、システム制御部50は、S512で選択されたアイテムに対応する設定項目の設定画面を表示部28に表示する。S512においてISO感度が選択された場合には、図6(c)に示すようなISO感度の設定画面621を表示する。
S514では、システム制御部50は、S513で表示した設定画面へのタッチダウン(タッチの開始)がされたか否かを判定する。タッチダウンがされたと判定した場合は、S515へ進み、そうでない場合は、S522へ進む。
S515では、システム制御部50は、矢印アイテム(設定値変更アイテム)へのタッチ操作があったか否かを判定する。図6(c)のアイテム622、623は設定値を変更するためのアイテムであり、アイテム622をタッチすると設定値がより大きい値へ、アイテム623をタッチすると設定値がより小さい値へと変更される。矢印アイテムへのタッチ操作があったと判定した場合は、S516へ進み、そうでない場合は、S519へ進む。
S516では、システム制御部50は、S515における矢印アイテムへのタッチ操作、または後述するS519のタッチムーブ操作に応じて設定値を変更する。図6(c)の設定画面621においてISO感度が400に設定されている状態において、アイテム622がタッチされるとISO感度が800に、アイテム623がタッチされるとISO感度が200に変更される。
S517では、システム制御部50は、設定値の変更操作が終了されたか否かを判定する。設定値の変更操作は、図6(c)の設定画面621であれば、戻るボタン624へのタッチ操作、もしくはメニューボタン68の押下によってISO感度の設定の操作が終了される。設定値の変更操作が終了されたと判定した場合は、S518へ進み、そうでない場合は、S515へ進む。
S518では、システム制御部50は、S516において変更された設定項目の設定値を確定し、不揮発性メモリ56に記録する。
S519では、システム制御部50は、タッチムーブ(タッチ位置の移動)がされたか否かを判定する。タッチムーブがされたと判定された場合は、S520へ進み、そうでない場合は、S521へ進む。
S520では、システム制御部50は、S519において判定されたタッチムーブが設定変更領域において行われたか否かを判定する。つまり、図6(c)の設定画面621であれば、ISO感度の設定値を変更するためのバーの領域625において横方向(X軸方向)にタッチ位置の移動がされたか否かを判定する。設定画面621においては領域625内をタッチムーブすることにより、設定値を変更することができる。設定画面621においては、設定値の変更がされると、設定中の設定値を示す指標625aは移動せず、100、200、400といった設定値の候補を示すバー(設定値候補の列)が移動する。つまり、タッチ操作の場合には、タッチした指に追従して設定値の候補を示すバー自体が移動する。タッチムーブが設定変更領域において行われたと判定した場合は、S516へ進み設定値を変更し、そうでない場合は、S521へ進み、設定値の変更はしない。つまり、タッチムーブがされても、タッチムーブがされた領域が設定項目の設定値の変更操作を受付ける領域であれば、設定値の変更がされるが、設定値の変更はされない。
S521では、システム制御部50は、設定画面からタッチアップがされたか否かを判定する。タッチアップがされたと判定した場合は、接眼中操作フラグOFFの処理を終了し、そうでない場合は、S515へ戻る。
S522では、システム制御部50は、操作部材による設定値の変更がされたか否かを判定する。待機画面における操作部材による設定値の変更は例えば、メイン電子ダイヤル71やサブ電子ダイヤル73と、十字キー74の各キーへの操作への操作により行うことができる。メイン電子ダイヤル71とサブ電子ダイヤル73への操作については、図3のS313の説明と同様である。また、図6(c)の設定画面621においては、十字キー74やメイン電子ダイヤル71の操作により設定値の変更がされる。操作部材により設定値の変更がされたと判定された場合には、S523へ進み、そうでない場合は、S524へ進む。
S523では、システム制御部50は、S522における操作部材への操作に応じて設定値を変更する。
S524〜S525の処理は、S517〜S518の処理と同様の処理である。ただし、S524においてNoと判定された場合には、S522へ戻る。
以上、説明した実施形態によれば、接眼中に接眼中ファンクションの設定変更をした後、非接眼状態になっても一時的に継続的に接眼中ファンクションの設定変更を行うことができるのでユーザの操作性が向上する。ユーザが一時的に表示部28の表示を確認するために非接眼状態にした場合に、ユーザは表示部28における待機画面やLV画面でより多くの撮影に関する項目をみながら接眼中ファンクションの設定変更をタッチ操作において行うことができる。また、非接眼状態で接眼中ファンクションの設定変更をした後、タッチアップをした後は、通常(接眼中操作フラグOFF)の表示部28の待機画面やLV画面におけるアイテムへのタッチ操作やタッチムーブ操作を受付けることができる。
上述の実施形態は以下のようになる。非接眼状態で、接眼中操作フラグがOFFの場合には、タッチ操作を行った位置に対応してアイテムが選択される(タッチ位置と選択項目が対応する)。また、タッチムーブをした領域に応じて設定値の変更がされるか否か変わる(タッチムーブ領域によっては設定変更されない)。それに対し、接眼中に接眼中ファンクションの設定値を変更する場合には、タッチパネル70a(表示部28)のタッチ有効領域であればタッチ位置に関わらず、接眼中ファンクションの設定値が変更される。タッチダウンで接眼中ファンクションの設定が変わる設定項目の場合には、タッチ位置に関わらずグリッド表示設定が切り替わる。一方、例えばグリッド表示設定をメニュー画面において設定変更する場合には、メニュー画面のグリッド表示設定のアイテムの表示位置をタッチするなど、タッチ有効領域のうちどの位置でも設定変更ができるというわけではない。接眼中ファンクションに設定されている設定項目がタッチムーブに応じて設定が変わる場合には、タッチ有効領域のうち、タッチ位置に関わらず設定変更がされる。つまり、図6(c)の設定画面621のようにタッチ有効領域のうちタッチムーブがされた領域により設定変更されたりされなかったりが変わることがなく、タッチ有効領域であればタッチムーブに応じて設定変更がされる。具体的には、ISO感度であれば、図6(c)の設定画面621の領域625内でタッチムーブをしなければ設定値の変更はされないが、接眼中にはタッチ有効領域(例えば図7(a)のタッチ有効領域701)のいずれの位置でもISO感度の設定値は変更される。このように、接眼中にはタッチ位置と対応した設定値に設定がされるわけではないので、接眼中操作フラグがONである場合には、タッチ位置に関わらずタッチ操作がされると接眼中ファンクションの設定変更をする。よって、接眼中操作フラグがONの場合には、接眼中ファンクション以外の設定項目に対応するアイテム上でのタッチ操作であっても、タッチ位置に関わらず、接眼中ファンクションの設定変更をする。具体的には、接眼中ファンクションがISO感度設定であり、接眼中操作フラグがONの場合には、待機画面上の露出補正(アイテム604に対応)やホワイトバランス(アイテム606)など上をタッチ操作してもISO感度の設定が変更される。
図8(a)〜(g)、図9(a)〜(c)を用いて、上述した実施形態の変形例について説明する。
図8(a)〜(g)は、ファインダ16が電子ビューファインダである場合の表示部28及びファインダ内表示部76の表示とユーザのタッチ操作の様子を示す図である。図8(a)〜図8(c)は、接眼中にタッチムーブ操作をして、非接眼状態になり、接眼中操作フラグがONからOFFになる一連の様子を順番に示している。
図8(a)はユーザが接眼中に接眼中ファンクションの設定変更をタッチ操作で行っている様子(図3のS315)を示している。接眼中ファンクションとして設定されている設定項目がISO感度である場合には、タッチムーブに応じてISO感度の設定値が変更される(図3のS317)。図8(d)は、図8(a)の表示部28に対応するファインダ内表示部76の表示を示しており、ファインダ内表示部76では、ISO感度を示すアイテム801の表示形態が、例えばタッチムーブ量に応じてISO100からISO250へと変わる。
図8(b)は、非接眼状態で接眼中操作フラグがONの場合(図4のS403がYes)のLV画面が表示されている表示部28の様子の一例を示したものである。図8(b)のLV画面802には、タッチ位置にISO感度の設定が変更されている旨と現在のISO感度の設定値を示すアイテム803が表示される。またISO感度の設定値を示すアイテム804も表示され、タッチムーブ操作に応じてISO感度の設定値が変更される。よって、ユーザは非接眼後に、現在タッチムーブ操作に応じてどの設定項目の設定値が変更されているのか認識しやすくなる。さらに、接眼中操作フラグONでもユーザが継続して接眼中ファンクションの設定変更操作を行おうとしていない場合にも、意図せず設定変更される前にユーザが気付くことができる。すなわち、設定値が意図せず変更される前に、通常(接眼中操作フラグOFF)LV画面上のタッチ操作で変更可能な設定項目とは異なる設定項目が設定変更される対象になっていることを気付くことができる。また、LV画面上に半透過の画像805を重畳して表示することで、通常のLV画面とは異なる操作状態であることをユーザに示すようにしてもよい。ファインダ16が光学式の場合には、表示部28にLV画面が表示されるとファインダ16内では被写体の様子を視認不可能だが、電子ビューファインダの場合には、視認可能にすることができる。よって図8(b)のように表示部28にLV画面(LV画像)を表示している場合であっても、図8(e)に示す対応するファインダ内表示部76においてLV画面806(LV画像)を表示することができる。ユーザが接眼と非接眼を繰り返しても、LV画面の表示と非表示が繰り返され視認性が低下することを防ぐことができる。また、少し目を離したときに非接眼を検知されたような場合であってもそのままファインダ内表示部76の表示を確認することができるので視認性がよい。
図8(c)は、非接眼状態で接眼中操作フラグがOFFの場合(図5のS503がYes)のLV画面807が表示されている表示部28の様子の一例を示したものである。図8(b)では、接眼中操作フラグがONであり、タッチムーブに応じて設定変更される設定項目はISO感度であったが、接眼中操作フラグがOFFになったので、図5のS506の処理のようにAF位置がタッチムーブに応じて変更される。このとき、LV画面807では、AF枠808を表示するのでユーザはISO感度(接眼中ファンクション)ではなく、AF位置の設定変更がされていることを認識することができる。
図8(f)は、図8(b)で説明をしたLV画面802の他の表示例であり、ISO感度を設定するためのバー809をLV画面上に表示している。また、図8(g)は、図8(d)で説明をしたファインダ内表示部76の他の表示例であり、タッチしたまま離眼するとISO感度を継続してタッチで変更できる旨を示すガイド810を表示している。これにより、ユーザはタッチをしたままで非接眼状態にすれば、非接眼後も継続してISO感度の設定変更をタッチムーブ操作で行うことができることを認識することができる。
図9(a)〜(c)は、上述した実施形態において説明をした待機画面についてのその他の例を示している。
図9(a)の待機画面901は、図6(a)の待機画面601に対応するものである。図6(a)の待機画面601でアイテム603の選択で(図5のS512Yes)、図6(c)の設定画面621が表示され(S513)、矢印を示すアイテム622、623をタッチすると(S315Yes)設定値が変更される(S316)ことを説明した。図9(a)の待機画面901においては、アイテム902(ISO感度に対応する)を選択すると、矢印を示すアイテム903、904が待機画面901上に表示される。アイテム903、904をタッチすることで選択したアイテムに対応する設定項目の設定値を変更することができる。このように画面を遷移しなくても、設定値の変更を受付ける可能にしてもよい。さらに、図9(b)の待機画面901に示すように、アイテム902が選択されたら、設定変更操作を受付けるバー905を表示し、バー905内において設定変更を受付けるようにしてもよい。すなわち、図6(c)のバーの領域625に対応する領域を画面遷移せずに、待機画面上に設けるようにしてもよい。また、図9(c)は接眼中操作フラグがONの場合の時のタッチ操作の様子を示している。接眼中ファンクションがISO感度であれば、待機画面901のうち、絞り数値を示すアイテム906上やシャッター速度を示すアイテム907上をタッチムーブしてもISO感度(接眼中ファンクション)の設定値が変更される。なお、接眼中操作フラグがONの場合には、タッチパネル70aの全面をタッチ有効領域とすることを説明したが、図9(c)の領域908に示すような一部の領域だけにしてもよい。X軸方向のタッチムーブ量に応じて設定変更をするような場合にはY軸方向へ大きくタッチムーブする可能性が低いので領域908のようにタッチ位置を含むX軸方向に横長の領域をタッチ有効領域としてもよい。このとき、領域908からタッチ位置が外れたら、ユーザがその他の設定項目の設定変更をしようとしているとして、接眼中操作フラグをOFFにしてもよい。図9(a)〜(c)についての上述した説明のようにすると、同じ表示がされている画面(待機画面)において接眼中操作フラグがONかOFFかにより、同じ接眼中ファンクションの設定値であっても設定変更する場合の操作性が異なる。つまり、接眼中ファンクションに対応する表示がされている領域でのみ設定変更操作を受付けるのか、その他の設定項目に対応する表示がされている領域でも設定変更操作を受付けるのか変わる。
なお、接眼中操作フラグがONの場合であっても、非接眼後のタッチ操作で設定変更をするか否かは設定項目によって変えてもよい。例えば、接眼中ファンクションがAF位置設定であり、非接眼に応じてLV画面が表示されるような場合には、引き続きAF位置設定の変更をタッチ操作に応じて行わないようにする(タッチ操作による設定変更を引き継がない)。AF位置設定の場合には、LV画面上ではタッチ開始位置及びタッチ位置と入力される座標(設定値)とが対応している絶対座標入力である。一方、接眼中にはタッチ開始位置に依らずに、もともとAF位置が設定されていた位置からタッチムーブ量に応じて設定値が変更される相対座標入力である。よって、相対座標入力でタッチ操作を行っている途中で表示部28にLV画面と設定中のAF枠が表示されると、タッチ位置とAF枠の位置がずれる可能性がある。タッチ位置にAF枠を移動してしまうと、ユーザは接眼中に設定していた設定をやり直さなければならないし、かといって、タッチ位置とAF枠の位置がずれたまま操作をするのは直感的ではなく分かりにくい。よって、接眼中ファンクションにAF位置設定が設定されている場合には、接眼中操作フラグがONでも設定変更を引き継がないようにする。もしくは、一度タッチを離し、タッチをし直した場合に引き継ぐようにしてもよい。
なお、図3のS321、322、図4のS411、図5のS518、525において説明した設定値の確定は、そもそも設定値の変更がされた時点で設定値を決定してもよく、設定値の確定をする処理を行わなくてもよい。
また、上述した実施形態で説明した接眼中ファンクションに設定可能な設定項目でなくても、シャッター速度やホワイトバランス、画像サイズなどその他の設定項目でもよい。また、上述した実施形態ではタッチダウンかタッチムーブによって、接眼中ファンクションの設定値を変えることを説明したが、フリックやタップなど他のタッチ操作でもよい。
なお、システム制御部50が行うものとして説明した上述の各種の制御は1つのハードウェアが行ってもよいし、複数のハードウェアが処理を分担することで、装置全体の制御を行ってもよい。
また、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳述してきたが、本発明はこれら特定の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。さらに、上述した各実施形態は本発明の一実施形態を示すものにすぎず、各実施形態を適宜組み合わせることも可能である。
また、上述した実施形態においては、本発明をデジタルカメラ100に適用した場合を例にして説明したが、これはこの例に限定されず、ファインダ接眼中にタッチ操作を受付け可能な撮像制御装置であれば適用可能である。即ち、本発明はファインダ及びタッチパネルを有する携帯電話端末や携帯型の画像ビューワ、デジタルフォトフレーム、音楽プレーヤー、ゲーム機、電子ブックリーダー、タブレットPC、スマートフォン、家電装置等に適用可能である。また、ファインダを有するデジタルカメラ等を制御可能なタッチパネルを有するデジタルフォトフレーム、音楽プレーヤー、ゲーム機、電子ブックリーダー、タブレットPC、スマートフォン、家電装置等にも適用可能である。
(他の実施形態)
本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)をネットワーク又は各種記録媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU等)がプログラムコードを読み出して実行する処理である。この場合、そのプログラム、及び該プログラムを記憶した記録媒体は本発明を構成することになる。