JP6776766B2 - 超音波測定装置および超音波測定装置の制御方法 - Google Patents
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Description
本発明は、超音波測定を行う超音波測定装置等に関する。
従来から、複数の超音波素子(超音波振動子)が配列された超音波プローブを用いて超音波ビームを走査し、生体内部の様子を画像化する超音波測定装置が知られている。画像化にあたっては、超音波素子毎に受信した受信信号を加算するビームフォーミング(BF;Beam Forming)処理を行う。単純なビームフォーミング処理では画像の分解能が低いため、より高分解能の画像を得るための技術が開発されている。例えば、特許文献1に記載の適応型ビームフォーミング処理がその1つである。
ところで、適応型ビームフォーミング処理は、非適応型の従来のビームフォーミング処理に比べて高い分解能が得られる一方で、計算量が増大する問題がある。この問題を解決するための技術としては、例えば、特許文献2の技術が挙げられる。特許文献2の技術は、隣接するチャンネルからのエコー検出データ(受信信号)を加算してデータを間引き、その上で適応型信号処理(適応型ビームフォーミング処理)を実行することによって信号処理の高速化を図ったものである。
特許文献2の技術によれば、適応型ビームフォーミング処理が処理対象とする受信信号の信号本数を減らせるため、その分計算量を削減できる。しかし、その結果分解能を高める適応型ビームフォーミング処理の効果が薄まり、生成される超音波画像の画質に影響する場合があった。
本発明は、こうした事情を鑑みてなされたものであり、適応型ビームフォーミング処理の実行に係る計算量を削減しつつ、超音波画像の画質の劣化を抑制することを目的として考案されたものである。
上記課題を解決するための第1の発明は、超音波を送受信する複数の超音波素子が配列された超音波プローブと、前記超音波素子毎に受信した受信信号に対するビームフォーミング処理と適応型ビームフォーミング処理との多段信号処理であって、前記ビームフォーミング処理の設定条件が異なる複数の前記多段信号処理を行い、各多段信号処理の結果の平均信号に基づいて超音波画像を生成する演算処理部と、を備えた超音波測定装置である。
また、他の発明として、超音波を送受信する複数の超音波素子が配列された超音波プローブを用いて超音波測定を行う超音波測定装置の制御方法であって、前記超音波素子毎に受信した受信信号に対するビームフォーミング処理と適応型ビームフォーミング処理との多段信号処理であって、前記ビームフォーミング処理の設定条件が異なる複数の前記多段信号処理を行うことと、前記複数の多段信号処理の結果の平均信号に基づいて超音波画像を生成することと、を含む制御方法を構成してもよい。
第1の発明等によれば、ビームフォーミング処理と適応型ビームフォーミング処理との多段信号処理を行うため、適応型ビームフォーミング処理の実行に係る計算量を削減することができる。また、ビームフォーミング処理の設定条件が異なる複数の多段信号処理を行い、各多段信号処理の結果を平均して用いて超音波画像を生成することができる。これによれば、ビームフォーミング処理の実行により生じ得る超音波画像の画質の劣化を抑制できる。
また、第2の発明として、前記演算処理部は、前記複数の多段信号処理を並行して行う、第1の発明の超音波測定装置を構成してもよい。
第2の発明によれば、各多段信号処理を並行して行うことができる。そのため、信号処理を高速化することができる。
また、第3の発明として、前記演算処理部は、前記ビームフォーミング処理の処理対象とする前記受信信号の信号本数が互いに異なり、且つ、互いに倍数とならない本数である前記設定条件で前記複数の多段信号処理を行う、第1又は第3の発明の超音波測定装置を構成してもよい。
第3の発明によれば、各多段信号処理において、互いに倍数とならない異なる信号本数の受信信号を処理対象としたビームフォーミング処理を実行することができる。この結果、多段信号処理による超音波画像の画質劣化を抑制することができる。
また、第4の発明として、前記複数の多段信号処理に係る前記設定条件の前記信号本数は、互いに共通の素因数を含まない本数である、第3の発明の超音波測定装置を構成してもよい。
第4の発明によれば、各多段信号処理において、互いに共通の素因数を含まない信号本数の受信信号を処理対象としたビームフォーミング処理を実行することができる。この結果、多段信号処理による超音波画像の画質劣化を抑制することができる。
また、第5の発明として、前記演算処理部は、前記複数の多段信号処理の結果を加重平均して前記平均信号を算出する、第1〜第4の何れかの発明の超音波測定装置を構成してもよい。
第5の発明によれば、各多段信号処理の結果を加重平均して用いて超音波画像を生成することができる。
また、第6の発明として、前記適応型ビームフォーミング処理は、前記超音波素子毎の受信信号に基づいて重みを算出し、当該重みを用いて前記受信信号を重み付き加算する処理である、第1〜第5の何れかの発明の超音波測定装置を構成できる。適応型ビームフォーミング処理を実行することにより、非適応型のビームフォーミング処理に比べて分解能(方位分解能)を高めることができるため、超音波画像の画質を向上させることができる。
また、第7の発明として、前記演算処理部は、前記ビームフォーミング処理を実行する演算回路を前記多段信号処理毎に備える、第1〜第6の何れかの発明の超音波測定装置を構成してもよい。
第7の発明によれば、多段信号処理毎に備えた演算回路を用いてビームフォーミング処理を実行することができる。
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。なお、以下説明する実施形態によって本発明が限定されるものではなく、本発明を適用可能な形態が以下の実施形態に限定されるものでもない。また、図面の記載において、同一部分には同一の符号を付す。
図1は、本実施形態における超音波測定装置10のシステム構成例を示す図である。超音波測定装置10は、超音波測定を利用して被検体2の生体情報を取得するためのものであり、測定結果や操作情報を画像表示するための手段および操作入力のための手段を兼ねるタッチパネル12と、操作入力をするためのキーボード14と、超音波プローブ(探触子)16と、画像処理装置30とを備える。
超音波プローブ16は、そのセンサー面側において列状に等間隔で配置された複数の超音波素子(超音波振動子)を内蔵しており、例えば、超音波素子の配列方向に超音波ビームの入射位置をずらしながら互いに平行な複数の走査線に沿って超音波ビームを送受信する、いわゆるリニア走査方式で超音波測定を行う。この超音波プローブ16は、センサー面を被検体2の生体表面(図1では頸部)に密着させて使用される。なお、スキャン方式はリニア走査方式に限らず、例えばセクター走査方式等の他の走査方式を採用する場合にも本実施形態を同様に適用することが可能である。また、超音波プローブ16が当てられる測定部位は頸部に限らず、手首、腕、腹部等、測定の目的に応じた被検体2の部位とされる。
画像処理装置30には、制御基板31が搭載されており、タッチパネル12、キーボード14、超音波プローブ16等の装置各部と信号送受可能に接続されている。制御基板31には、CPU(Central Processing Unit)32、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field-Programmable Gate Array)等の各種集積回路の他、ICメモリーやハードディスク等による記憶媒体33と、外部装置とのデータ通信を実現する通信IC34とが搭載されている。超音波測定装置10は、画像処理装置30においてCPU32等が記憶媒体33に記憶されているプログラムを実行することにより、超音波測定をはじめとする生体情報の取得に必要な処理を行う。
具体的には、超音波測定装置10は、画像処理装置30の制御により超音波プローブ16から被検体2へ超音波ビームを送信し、その反射波を受信して超音波測定を行う。そして、反射波の受信信号を増幅・信号処理し、被検体2の生体内構造の位置情報や経時変化等の反射波データを生成する。超音波測定は、所定周期で繰り返し行われる。測定単位を「フレーム」と呼ぶ。
反射波データには、いわゆるAモード、Bモード、Mモード、カラードップラーモードの各モードの画像が含まれる。Aモードは、第1軸を超音波ビームの送受信方向(走査線の方向)に沿った受信信号のサンプリング点列とし、第2軸を各サンプリング点での反射波の受信信号強度として、反射波の振幅(Aモード像)を表示するモードである。また、Bモードは、超音波ビームを所定の走査範囲内で走査させながら得た反射波振幅(Aモード像)を輝度値に変換することで可視化した、生体内構造の二次元の超音波画像(Bモード画像)を表示するモードである。
[概要]
反射波データの生成に際し、超音波測定装置10は、サンプリング点毎に各超音波素子(以下、「チャンネル」ともいう)からの受信信号を整相加算する処理を行う(受信ビームフォーミング)。複数の超音波素子群が1つのチャンネルを構成して超音波の送受信を行う場合は、当該超音波素子群毎に得られる受信信号を整相加算する。以下、超音波素子又は超音波素子群で構成される各チャンネルからの受信信号を「チャンネル信号」という。
反射波データの生成に際し、超音波測定装置10は、サンプリング点毎に各超音波素子(以下、「チャンネル」ともいう)からの受信信号を整相加算する処理を行う(受信ビームフォーミング)。複数の超音波素子群が1つのチャンネルを構成して超音波の送受信を行う場合は、当該超音波素子群毎に得られる受信信号を整相加算する。以下、超音波素子又は超音波素子群で構成される各チャンネルからの受信信号を「チャンネル信号」という。
具体的には、各チャンネルからのチャンネル信号に遅延をかける受信フォーカス処理(整相処理)の後、当該受信フォーカス処理後の各チャンネル信号を加算するビームフォーミング処理を行う。これにより、位相が同じ所望の方向(走査線の方向)からの信号のみを増幅することができ、当該走査線の方向からの所望波を抽出できる。
ここで、以下の説明においてビームフォーミング処理(BF処理)とは、例えば、受信指向性が固定の固定ビームフォーミングのことをいい、非適応型のビームフォーミング処理のことである。すなわち、BF処理は、予め定められる固定の加算ウェイト(重み)を用いて各チャンネルからのチャンネル信号を重み付き加算する処理である。図2は、12個のチャンネルからのチャンネル信号x1〜x12をBF処理する処理ブロックPdsを示す図であり、図3は、図2のBF処理Pdsに係る受信感度特性例を示す図である。図3では、正面(走査線の方向)を0度とし、正面からの所望波とともに、それと同じ信号強度の不要波を斜めの方向から受信したときの各方向の受信感度をグラフ化して示している。
図3に示すように、BF処理Pdsの受信感度特性では、0度に現れるメインローブML1は理想的な急峻形状とは異なり、幅が広い。また、正面から外れた斜めの方向に現れるサイドローブSL11,SL13のレベルもゼロに近いとは言えず、大きい。ここで、メインローブとは、すなわち所望波に対する感度であり、サイドローブとは、不要波に対する感度である。メインローブの幅が狭く、サイドローブのレベルが低いほど分解能(方位分解能)が高い。しかし、BF処理Pdsでは、上記のようにメインローブML1の幅は広くサイドローブSL11,SL13も大きいため、メインローブML1の広がりやサイドローブSL11,SL13によって、走査線の方向以外の方向からの不要波に対しても感度を持つ。これは、分解能を低下させ、超音波画像の画質の劣化を招く。
このBF処理に対して、チャンネル信号の加算に用いる加算ウェイトを到来波に応じて動的に変える適応型ビームフォーミング処理(適応型BF処理)が知られている。適応型BF処理手順を簡単に説明すると、サンプリング点毎に次の処理を行う。先ず、受信フォーカス処理後の各チャンネルのチャンネル信号をもとに相関行列を算出する。続いて、走査線の方向に基づき規定したステアリングベクトルを用い、算出した相関行列から各チャンネル信号に乗じる加算ウェイトを算出する。その後は、算出した加算ウェイトを用い、受信フォーカス処理後の各チャンネルのチャンネル信号を重み付き加算する。適応型BF処理の具体例としては、MV(Minimum Variance)法や、APES(Amplitude and Phase Estimation)法等があり、適宜採用してよい。この適応型BF処理によれば、走査線の方向からの所望波のみに感度を持ち、不要波に対しては感度を持たないように方向に拘束を付けてチャンネル信号を重み付き加算することができ、高い分解能が実現できる。
図4は、図2と同じ12個のチャンネルからのチャンネル信号x1〜x12を適応型BF処理する処理ブロックPmvを示す図である。また、図5は、図4の適応型BF処理Pmvに係る受信感度特性例を示す図であり、図3と同様の条件下での各方向の受信感度をグラフ化して示している。図5に示すように、適応型BF処理Pmvの受信感度特性では、BF処理Pdsと異なりメインローブML2の幅が狭い。一方、サイドローブはほとんど現れておらず、小さく抑えられている。
しかし、適応型BF処理は、上記の通りチャンネル信号に乗じる加算ウェイトを毎回算出する複雑な処理であるため、計算量が増大する問題がある。適応型BF処理の実行に係る計算量は、チャンネル数M(適応型BF処理が処理対象とするチャンネル信号の信号本数)と加算ウェイトを算出する算出式の次数によって決まり、O記法で表すとO(M^3)となる(図4ではM=12)。
そこで、本実施形態では、BF処理と適応型BF処理との多段信号処理を行い、超音波画像の画質の劣化を抑制しつつ計算量の低減を図る。図6は、多段信号処理の処理ブロック例を示す図である。図6に示すように、多段信号処理では、適応型BF処理Pmvの前段でBF処理Pdsを行う。具体的には、各超音波素子で受信し、アナログ信号からデジタル信号に変換された各チャンネル(図6では256チャンネル)のチャンネル信号に対して、超音波素子(チャンネル)の配列順に所定数本(例えば8本)ずつBF処理Pdsを適用する。これにより、各チャンネルのチャンネル信号を所定数本ずつ束ねることができる。
ここで、受信フォーカス処理後の各チャンネルのチャンネル信号をxmとし、適応型BF処理が処理対象とするチャンネル信号をynとする。そして、BF処理の適用単位(BF処理が処理対象とする信号本数;以下、「単位BF処理本数」という)をqとしてq本ずつBF処理する場合(つまり、チャンネル信号ynの本数をチャンネル数Mの1/qにする場合)、ynは、次式(1)で表される。図6の例では、チャンネル信号x1〜x256は、BF処理Pdsによってチャンネル数M=256の1/8である32チャンネルのチャンネル信号y1〜y32とされて、適応型BF処理Pmvへ渡される。
[原理]
多段信号処理の問題は、BF処理を行ってチャンネルを束ねたことで、適応型BF処理の効果が薄まる点である。図7は、チャンネル数が図2と同じ12チャンネルの場合であって、単位BF処理本数q=4の場合の多段信号処理P11の処理ブロック例を示す図である。本構成の多段信号処理では、12個のチャンネルからの各チャンネル信号x1〜x12が前段のBF処理Pdsにおいて4本ずつ束ねられ、3本のチャンネル信号ya1〜ya3とされて適応型BF処理Pmvへ渡される。
多段信号処理の問題は、BF処理を行ってチャンネルを束ねたことで、適応型BF処理の効果が薄まる点である。図7は、チャンネル数が図2と同じ12チャンネルの場合であって、単位BF処理本数q=4の場合の多段信号処理P11の処理ブロック例を示す図である。本構成の多段信号処理では、12個のチャンネルからの各チャンネル信号x1〜x12が前段のBF処理Pdsにおいて4本ずつ束ねられ、3本のチャンネル信号ya1〜ya3とされて適応型BF処理Pmvへ渡される。
図8は、図7の多段信号処理に係る受信感度特性例を示す図であり、図3と同様の条件下での各方向の受信感度をグラフ化して示している。図9は、図8の縦軸の範囲を狭くしてサイドローブを示した拡大図である。図7の多段信号処理の受信感度特性では、図8および図9に示すように、±30度付近と±80度付近でサイドローブが現れ、感度を持つ。したがって、当該多段信号処理では、±30度付近および±80度付近の各方向からの不要波を受信してしまうと分解能が低下し、超音波画像の画質に影響を及ぼす。
また、図10は、単位BF処理本数q=3の場合の多段信号処理P13の処理ブロック例を示す図である。図11は、図10の多段信号処理に係る受信感度特性例を示す図であり、図12は、図11の縦軸を狭めた拡大図である。本構成の多段信号処理では、12個のチャンネルからの各チャンネル信号x1〜x12が前段のBF処理Pdsにおいて3本ずつ束ねられ、4本のチャンネル信号yb1〜yb4とされて適応型BF処理Pmvへ渡される。この多段信号処理の受信感度特性では、図11および図12に示すように、±40度付近でサイドローブが現れ、感度を持つ。したがって、±40度付近の各方向からの不要波が、超音波画像の画質に影響を及ぼすこととなる。
ところで、単位BF処理本数q=4の場合の多段信号処理(図7〜図9)と、単位BF処理本数q=3の場合の多段信号処理(図10〜図12)の各受信感度特性によれば、何れの場合も0度において幅の狭いメインローブが現れる。一方、サイドローブが現れた角度(方向)、すなわちある程度のレベルが現れることで不要波に対して感度を持つ角度(方向)については、両者で異なる。したがって、各多段信号処理の結果を平均すれば、各々のサイドローブのレベルが小さくなるように受信感度特性を修正できる。
以上のことから、本実施形態では、設定条件としての単位BF処理本数qの設定が異なる複数の多段信号処理を並行して行い、各多段信号処理結果の平均信号を算出する。図13は、図7の多段信号処理P11と図10の多段信号処理P13とを並行実行する場合の処理ブロック例を示す図である。図13において、多段信号処理P11,P13の後段の平均化処理P2は、一方の多段信号処理における適応型BF処理Pmvの出力信号faと、他方の多段信号処理における適応型BF処理Pmvの出力信号fbとの平均信号fを算出して出力する。平均信号fの算出式は、次式(2)で表される。
ここで、具体的な単位BF処理本数qの値は例示した「3」と「4」の組合せに限定されないが、不要波に対して同じ角度に感度を持つのでは、サイドローブを小さくする効果は得られない。本実施形態では、互いに共通の素因数を含まない信号本数として設定する。これにより、各多段信号処理に係る受信感度特性において、サイドローブが異なる角度に現れるようにすることができる。
図14は、図13に示す2つの多段信号処理P11,P13の並行実行に係る受信感度特性を示す図であり、図15は、図14の縦軸の範囲を狭めた拡大図である。図14および図15に示すように、本構成によれば、±30度、±40度、および±80度の各角度付近のサイドローブのレベルを、各多段信号処理P11,P13を単独で実行した場合(図9や図12等を参照)と比べて小さく抑えることができる。したがって、BF処理を実行することで生じ得る超音波画像の画質の劣化を抑制できる。
また、多段信号処理を並行実行する場合の適応型BF処理の実行に係る計算量は、O(M/3^3+M/4^3)となる。例えば、M=13である図13の場合の計算量を図4の場合の計算量O(M^3)と比べると、計算量は約1/19に削減できる。
なお、並行実行する多段信号処理は2つに限らず、3つ以上の多段信号処理を並行実行する構成としてよい。その場合も、各多段信号処理に係る単位BF処理本数は、互いに共通の素因数を含まない信号本数とするのが好適である。
また、平均化処理P2は、式(2)により出力信号fa,fbを単純平均して算出する処理に限定されない。例えば、次式(3)を用い、出力信号faと出力信号fbとを加重平均して平均信号fを算出する処理でもよい。
ここで、超音波プローブ16から送信される超音波ビームは、走査線の方向(0度の方向)に沿って放射される音圧の高い放射ビームが主な放射ビーム(メインローブと呼ばれる)となるため、受信信号の信号強度は、一般的に0度に近いほど強く、0度から離れるほど弱くなる。したがって、その受信感度特性において0度に近い角度に感度を持つ多段信号処理ほど、不要波の影響を受け易いといえる。そのため、加重平均を算出する場合には、0度に近い角度にサイドローブが現れる受信感度特性の多段信号処理結果に乗じる重みを小さくするとよい。本例では、多段信号処理P11の場合は±30度付近および±80度付近で感度を持ち、多段信号処理P13の場合は±40度付近で感度を持つことから、出力信号fbに対する重みαbよりも、出力信号faの重みαaを小さくするとよい(αa<αb)。
[機能構成]
図16は、超音波測定装置10の機能構成例を示すブロック図である。超音波測定装置10は、画像処理装置30と、超音波プローブ16とを備え、画像処理装置30は、操作入力部310と、表示部330と、通信部350と、演算処理部370と、記憶部500とを備える。
図16は、超音波測定装置10の機能構成例を示すブロック図である。超音波測定装置10は、画像処理装置30と、超音波プローブ16とを備え、画像処理装置30は、操作入力部310と、表示部330と、通信部350と、演算処理部370と、記憶部500とを備える。
超音波プローブ16は、複数の超音波素子(チャンネル)を配列して備え、画像処理装置30(より詳細には演算処理部370の超音波測定制御部371)からのパルス電圧に基づいて超音波を送信する。そして、送信した超音波の反射波を受信し、各チャンネルからのチャンネル信号を超音波測定制御部371へ出力する。
操作入力部310は、ユーザーによる各種操作入力を受け付け、操作入力に応じた操作入力信号を演算処理部370へ出力する。ボタンスイッチやレバースイッチ、ダイヤルスイッチ、トラックパッド、マウス等により実現できる。図1ではタッチパネル12やキーボード14がこれに該当する。
表示部330は、LCD(Liquid Crystal Display)等の表示装置によって実現され、演算処理部370からの表示信号に基づく各種表示を行う。図1ではタッチパネル12がこれに該当する。
通信部350は、演算処理部370の制御のもと、外部との間でデータを送受するための通信装置である。この通信部350の通信方式としては、所定の通信規格に準拠したケーブルを介して有線接続する形式や、クレイドル等と呼ばれる充電器と兼用の中間装置を介して接続する形式、無線通信を利用して無線接続する形式等、種々の方式を適用可能である。図1では通信IC34がこれに該当する。
演算処理部370は、例えば、CPUやGPU(Graphics Processing Unit)等のマイクロプロセッサーや、ASIC、FPGA、ICメモリー等の電子部品によって実現される。そして、演算処理部370は、各機能部との間でデータの入出力制御を行い、所定のプログラムやデータ、操作入力部310からの操作入力信号、超音波プローブ16からの各チャンネルのチャンネル信号等に基づき各種の演算処理を実行して、被検体2の生体情報を算出する。図1ではCPU32がこれに該当する。なお、演算処理部370を構成する各部は、専用のモジュール回路等のハードウェアで構成することとしてもよい。
この演算処理部370は、超音波測定制御部371と、画像生成部400とを含む。
超音波測定制御部371は、超音波プローブ16とともに超音波測定部20を構成し、この超音波測定部20によって超音波測定が行われる。超音波測定制御部371は、公知技術を用いて実現できる。すなわち、超音波測定制御部371は、超音波プローブ16による超音波パルスの送信タイミングを制御し、送信タイミングでパルス電圧を発生させて超音波プローブ16へ出力する。その際、送信遅延処理を行って各チャンネルへのパルス電圧の出力タイミングの調整を行う。また、超音波プローブ16からの各チャンネルのチャンネル信号の増幅やフィルター処理を行って、処理後の各チャンネルのチャンネル信号(測定結果)を画像生成部400へ出力する。
画像生成部400は、超音波測定制御部371からの各チャンネルのチャンネル信号に基づいて、超音波画像を生成する。この画像生成部400は、受信フォーカス処理部410と、ビームフォーミング処理部420とを含む。
受信フォーカス処理部410は、各チャンネルのチャンネル信号に、該当するチャンネルについて予め定められるディレイ時間を加えて遅延をかける受信フォーカス処理を行う。受信フォーカス処理後の各チャンネルのチャンネル信号は、ビームフォーミング処理部420において複数の多段信号処理部430が備える各BF処理部431に出力される。
ビームフォーミング処理部420は、複数の多段信号処理部430(第1多段信号処理部430−1,第2多段信号処理部430−2,・・・)と、平均化処理部440とを備え、サンプリング点毎に各多段信号処理部430による多段信号処理を並行して行い、各多段信号処理結果の平均信号を算出する。複数の多段信号処理部430の各々は、BF処理部431と、適応型BF処理部433とを備える。
記憶部500は、ICメモリーやハードディスク、光学ディスク等の記憶媒体により実現されるものである。この記憶部500には、超音波測定装置10を動作させ、超音波測定装置10が備える種々の機能を実現するためのプログラムや、当該プログラムの実行中に使用されるデータ等が事前に記憶され、或いは処理の都度一時的に記憶される。図1では、制御基板31に搭載されている記憶媒体33がこれに該当する。なお、演算処理部370と記憶部500との接続は、装置内の内部バス回路による接続に限らず、LAN(Local Area Network)やインターネット等の通信回線で実現してもよい。その場合、記憶部500は、超音波測定装置10とは別の外部記憶装置により実現されるとしてもよい。
また、記憶部500には、超音波測定プログラム510と、受信信号データ520と、反射波データ530と、設定条件テーブル540とが格納される。
演算処理部370は、超音波測定プログラム510を読み出して実行することにより、超音波測定制御部371や画像生成部400等の機能を実現する。なお、これらの機能部を電子回路等のハードウェアで実現する場合には、当該機能を実現させるためのプログラムの一部を省略することができる。
受信信号データ520は、超音波測定の結果得られた各走査線の走査に係る各超音波素子(チャンネル)の受信信号(チャンネル信号)を記憶する。
反射波データ530は、フレーム毎に繰り返される超音波測定で得た反射波データを記憶する。この反射波データ530は、超音波画像であるフレーム毎のBモード像のデータを含む。
設定条件テーブル540は、単位BF処理本数qを設定したデータテーブルである。図17は、設定条件テーブル540のデータ構成例を示す図である。図17に示すように、設定条件テーブル540には、ビームフォーミング処理部420を構成する複数の多段信号処理部430(第1多段信号処理部430−1,第2多段信号処理部430−2,・・・)の各々について、そのBF処理部431が実行するBF処理の単位BF処理本数qが設定される。本実施形態では、各々の単位BF処理本数qには、互いに共通の素因数を含まない信号本数が設定される。
[処理の流れ]
図18は、本実施形態における超音波画像の生成処理の流れを示すフローチャートである。ここで説明する処理は、例えば、ユーザーにより超音波プローブ16が被検体2の体表面に当てられ、所定の測定開始操作が為されると開始される。なお、本処理は、演算処理部370が記憶部500から超音波測定プログラム510を読み出して実行し、超音波測定装置10の各部を動作させることで実現できる。
図18は、本実施形態における超音波画像の生成処理の流れを示すフローチャートである。ここで説明する処理は、例えば、ユーザーにより超音波プローブ16が被検体2の体表面に当てられ、所定の測定開始操作が為されると開始される。なお、本処理は、演算処理部370が記憶部500から超音波測定プログラム510を読み出して実行し、超音波測定装置10の各部を動作させることで実現できる。
超音波測定に先立ち、演算処理部370は、複数の多段信号処理部430において各々のBF処理部431が実行するBF処理の単位BF処理本数qを、設定条件テーブル540から読み出して設定する(ステップS1)。その後は、ステップS3以降の処理をフレーム単位で繰り返す。
先ず、超音波測定部20が、超音波測定を行う(ステップS3)。ここでの処理により、受信信号データ520へ測定結果が格納されていく。
その後は、ビームフォーミング処理部420が、受信信号データ520を参照しながら走査ライン毎にループAの処理を繰り返す(ステップS5〜ステップS17)。そして、ループAでは、ステップS3の超音波測定の測定結果を用いて処理対象ラインについて一定時間のサンプリングを行い、各サンプリング点についてループBの処理を行う(ステップS7〜ステップS15)。
ループBでは先ず、受信フォーカス処理部410が、各チャンネルからのチャンネル信号にディレイ時間の遅延をかける受信フォーカス処理を行う(ステップS9)。続いて、複数の多段信号処理部430の各々が、多段信号処理を並行して行う(ステップS11)。ここでの処理により、先ず、各多段信号処理部430のBF処理部431が、それぞれステップS1で設定された異なる単位BF処理本数qでBF処理を実行し、受信フォーカス処理後の各チャンネルのチャンネル信号xmをq本ずつ束ねる。そして、各多段信号処理部430の適応型BF処理部433は、対応するBF処理部431からのBF処理後のチャンネル信号ynを処理対象として、適応型BF処理を実行する。
続いて、平均化処理部440が、ステップS11で並行実行した各多段信号処理結果を平均し、平均信号fを算出する(ステップS13)。
このループBの処理を繰り返し、処理対象ラインのサンプリングを終えたならば、処理対象ラインについてのループAの処理を終える。そして、全ての走査ラインを処理対象としてループAの処理を行ったならば、サンプリング点毎に得られた平均信号fに対し必要な処理を行って、超音波画像を生成する(ステップS19)。生成された超音波画像は、適宜表示部330に表示制御される。
以上説明したように、本実施形態によれば、BF処理と適応型BF処理との多段信号処理であって、BF処理の設定条件として単位BF処理本数qが異なる複数の多段信号処理を並行実行することができる。そして、各多段信号処理結果を平均して用い、超音波画像を生成することができる。したがって、適応型BF処理の実行に係る計算量を削減しつつ、超音波画像の画質の劣化を抑制できる。
なお、複数の多段信号処理部430において各々のBF処理部431が行うBF処理の単位BF処理本数qは、互いに倍数とならない異なる信号本数として設定するのでもよい。例えば、多段信号処理部430を多数(例えば、4つや5つ、またはそれ以上)設ける構成では、各々の多段信号処理部430に係る単位BF処理本数が、互いに共通の素因数を含まない信号本数として構成することが困難な場合が想定される。各々の多段信号処理部430の出力信号は最終的に平均処理されるため、単位BF処理本数を、互いに倍数とならない異なる信号本数として構成することができれば、本実施形態と同様の効果が得られるからである。
また、画像生成部400において受信フォーカス処理部410が各チャンネルからのチャンネル信号を受信フォーカス処理し、BF処理部431がこれをBF処理する構成は、FPGA等のハードウェア(演算回路)を用いて容易に実現できる。一方、適応型BF処理部433が行う適応型BF処理は、加算ウェイトを算出する複雑な処理であるため、ソフトウェアにより実現するのがよい。その場合でも、上記したように適応型BF処理が処理対象とする信号本数をチャンネル数Mの1/qにすることができることから、BF処理から適応型BF処理へと渡すデータ量についても削減でき、データの転送量を削減できる。
10…超音波測定装置、16…超音波プローブ、20…超音波測定部、30…画像処理装置、310…操作入力部、330…表示部、350…通信部、370…演算処理部、371…超音波測定制御部、400…画像生成部、410…受信フォーカス処理部、420…ビームフォーミング処理部、430…多段信号処理部、431…BF処理部、433…適応型BF処理部、440…平均化処理部、500…記憶部、510…超音波測定プログラム、520…受信信号データ、530…反射波データ、540…設定条件テーブル、2…被検体
Claims (8)
- 超音波を送受信する複数の超音波素子が配列された超音波プローブと、
前記超音波素子毎に受信した受信信号に対するビームフォーミング処理と適応型ビームフォーミング処理との多段信号処理であって、前記ビームフォーミング処理の設定条件が異なる複数の前記多段信号処理を行い、各多段信号処理の結果の平均信号に基づいて超音波画像を生成する演算処理部と、
を備えた超音波測定装置。 - 前記演算処理部は、前記複数の多段信号処理を並行して行う、
請求項1に記載の超音波測定装置。 - 前記演算処理部は、前記ビームフォーミング処理の処理対象とする前記受信信号の信号本数が互いに異なり、且つ、互いに倍数とならない本数である前記設定条件で前記複数の多段信号処理を行う、
請求項1又は2に記載の超音波測定装置。 - 前記複数の多段信号処理に係る前記設定条件の前記信号本数は、互いに共通の素因数を含まない本数である、
請求項3に記載の超音波測定装置。 - 前記演算処理部は、前記複数の多段信号処理の結果を加重平均して前記平均信号を算出する、
請求項1〜4の何れか一項に記載の超音波測定装置。 - 前記適応型ビームフォーミング処理は、前記超音波素子毎の受信信号に基づいて重みを算出し、当該重みを用いて前記受信信号を重み付き加算する処理である、
請求項1〜5の何れか一項に記載の超音波測定装置。 - 前記演算処理部は、前記ビームフォーミング処理を実行する演算回路を前記多段信号処理毎に備える、
請求項1〜6の何れか一項に記載の超音波測定装置。 - 超音波を送受信する複数の超音波素子が配列された超音波プローブを用いて超音波測定を行う超音波測定装置の制御方法であって、
前記超音波素子毎に受信した受信信号に対するビームフォーミング処理と適応型ビームフォーミング処理との多段信号処理であって、前記ビームフォーミング処理の設定条件が異なる複数の前記多段信号処理を行うことと、
前記複数の多段信号処理の結果の平均信号に基づいて超音波画像を生成することと、
を含む制御方法。
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