JP6776676B2 - 信号処理装置及び信号処理方法 - Google Patents

信号処理装置及び信号処理方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6776676B2
JP6776676B2 JP2016138600A JP2016138600A JP6776676B2 JP 6776676 B2 JP6776676 B2 JP 6776676B2 JP 2016138600 A JP2016138600 A JP 2016138600A JP 2016138600 A JP2016138600 A JP 2016138600A JP 6776676 B2 JP6776676 B2 JP 6776676B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
magnetic
magnetic field
processing
signal processing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016138600A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018009866A (ja
Inventor
誉寿 大島
誉寿 大島
宏明 畠中
宏明 畠中
寛記 河井
寛記 河井
寛之 菱田
寛之 菱田
タケル 大橋
タケル 大橋
田村 尚之
尚之 田村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
IHI Corp
Original Assignee
IHI Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by IHI Corp filed Critical IHI Corp
Priority to JP2016138600A priority Critical patent/JP6776676B2/ja
Publication of JP2018009866A publication Critical patent/JP2018009866A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6776676B2 publication Critical patent/JP6776676B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Magnetic Means (AREA)

Description

本発明は、信号処理装置及び信号処理方法に関する。
対象物の表層のきず(JIS Z 2300:2009)を検出するための磁気センサを利用した非破壊検査手法として、漏洩磁束探傷法(Magnetic Flux Leakage:MFL)が知られている。漏洩磁束探傷法は、対象物の探傷面を磁化することにより、きずから漏洩する磁束による磁界の変化を磁気センサにより測定する方法である。漏洩磁束探傷法では、対象物の探傷面を磁化する方法として、直流磁界及び交流磁界のいずれかを印加する。例えば、特許文献1では、対象物に対して交流磁界を印加してきずからの漏洩磁束を検出する構成が示されている。
特開平1−248050号公報
探傷面に対して交流磁界を印加することできずから漏洩する磁束による磁界を検出する方法は、表皮効果により材料の表面側に磁束が集中することから、表層きずの検出性に優れることが知られている。一方で、交流磁界を印加すると対象物内での磁束が常に変化するため、この磁束の変化も磁気センサが検出する。さらに交流磁界の印加に係るノイズ等も混在した状態となる。したがって、漏洩磁束に由来する磁界を検出することが困難となることが考えられる。
本発明は上記を鑑みてなされたものであり、交流磁界を用いた漏洩磁束探傷法において磁気センサにより検出された信号から漏洩磁束に由来した磁界の変化に係る成分を好適に抽出することが可能な信号処理装置及び信号処理方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る信号処理装置は、交流磁界が印加された対象物の探傷面上を磁気センサが走査することにより、当該磁気センサにおいて検出された磁界の経時的変化に係る磁気信号を取得する信号取得部と、前記信号取得部において取得された磁気信号に含まれる各点について、それぞれ直近の所定の区間の平均を差し引く処理部と、前記処理部において処理された後の磁気信号を出力する出力部と、を有する。
また、本発明の一形態に係る信号処理方法は、交流磁界が印加された対象物の探傷面上を磁気センサが走査することにより、当該磁気センサにおいて検出された磁界の経時的変化に係る磁気信号を取得する信号取得ステップと、前記信号取得ステップにおいて取得された磁気信号に含まれる各点について、それぞれ直近の所定の区間の平均を差し引く処理ステップと、前記処理ステップにおいて処理された後の磁気信号を出力する出力ステップと、を有する。
上記の信号処理装置及び信号処理方法によれば、信号取得部において取得された磁気信号について、直近の所定の区間の平均を差し引く処理が行われる。平均を差し引く処理を行うことで、交流磁界の印加した状態での磁気センサでの測定に由来するノイズ成分を除去することが可能となり、処理後の磁気信号では、漏洩磁束に由来した磁界の変化に係る成分を好適に抽出することが可能となる。
ここで、前記処理部は、前記所定の区間の平均を差し引いた後の前記磁気信号について、周波数フィルタ処理をさらに行う態様とすることができる。
上記のように、直近の所定の区間の平均を差し引いた後の磁気信号について、周波数フィルタ処理をさらに行うことで、交流磁界の印加に伴う成分をキャンセルすることができる。したがって、処理後の磁気信号において、漏洩磁束に由来した磁界の変化に係る成分がさらに好適に抽出される。
また、前記所定の区間とは、前記対象物に印加される交流磁界の周波数の整数倍である態様とすることができる。
上記のように、平均を差し引く際の所定の区間を交流磁界の周波数に対応させた場合、交流磁界の印加に由来して変動する成分をキャンセルした状態でのノイズ成分の除去が可能となるため、漏洩磁束に由来した磁界の変化に係る成分を好適に抽出することが可能となる。
本発明によれば、交流磁界を用いた漏洩磁束探傷法において磁気センサにより検出された信号から漏洩磁束に由来した磁界の変化に係る成分を好適に抽出することが可能な信号処理装置及び信号処理方法が提供される。
本発明の一実施形態に係る信号処理装置を含む漏洩磁束探傷システムの概略構成を示す図である。 漏洩磁束探傷法について説明する図である。 信号処理装置による信号処理方法を説明する図である。 磁気センサにより検出される磁気信号の例を示す図である。 磁気信号から移動平均を算出した結果を示す図である。 図4の信号から移動平均を差し引いた結果を示す図である。 図6に対して周波数フィルタ処理を行った結果を示す図である。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態を詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、本発明の一実施形態に係る信号処理装置を含んで構成される漏洩磁束探傷システム1の概略構成を示す図である。図1に示す漏洩磁束探傷システム1は、磁界測定を利用した非破壊検査の一種である漏洩磁束探傷法(Magnetic Flux Leakage:MFL)による検査を行うシステムである。
漏洩磁束探傷法とは、図2(A)に示されるように、強磁性体からなる対象物Oの表面または表層に存在し得るきずXを、磁気センサTを用いて探索する検査法である。図2(B)に示されるように、漏洩磁束探傷法では、種々の方法により対象物Oを磁化することにより、対象物Oに所定方向の磁束Fを発生させる。磁束Fを遮るきずXがある場合には、そのきずXに起因して漏洩磁束Faが発生する。対象物Oの探傷面E上で磁気センサTを走査方向Dに走査させることにより、漏洩磁束Faが検出される。磁気センサTからの信号を用いる漏洩磁束探傷法は、従来採用されてきた磁粉探傷法に比して、探傷の自動化と結果のデジタル化とが容易であるという利点を有する。
図1に戻り、漏洩磁束探傷システム1について説明する。漏洩磁束探傷システム1は、強磁性体の対象物Oの探傷面Eに対して交流磁界を印加する交流磁化器2と、交流磁界が印加された探傷面E近傍での磁界を検出する磁気センサ3と、磁気センサ3において検出された磁界に係る信号の処理を行う信号処理装置4と、を有する。
交流磁化器2は、交流極間式磁化器であり、両端部が対象物Oの探傷面に対して当接している略コの字状の磁化器21に対して交流電源22により交流磁界を形成することで、磁化器21の両端部の間の対象物Oに交流磁界を印加する。この状態で交流磁界が印加された対象物Oの探傷面Eに沿って磁気センサ3を走査させることで、探傷面E近傍での磁界を測定する。磁気センサ3は、検出した磁界の大きさに対応する電気信号を信号処理装置4に対して出力する。
磁気センサ3は、探傷面Eの近傍において磁界の大きさを測定可能なセンサである。具体的には、磁気センサ3としては、MI(Magneto-Impedance)センサ、GMR(Giant Magneto Resistive effect)センサ、TMR(Tunnel Magneto-Resistance)センサ、AMR(Anisotropic Magneto-Resistance)センサ、FG(Flux-Gate)センサ、ホール素子、SQUID(Superconducting QUantum Interference Device)センサ、コイル等を用いることができる。図1に示すように、磁気センサ3は、対象物Oの探傷面Eと対向する位置に配置される。磁気センサ3と探傷面Eとは当接していてもよいし、磁気センサ3と探傷面Eとは離間していてもよい。また、磁気センサ3と探傷面Eとが離間している場合には、磁気センサ3と探傷面Eとの距離を一定に保つことが好ましい。探傷面E近傍における磁気センサ3が検出する磁界の大きさに応じた電気信号が磁気センサ3から信号処理装置4に対して出力される。
信号処理装置4は、磁気センサ3からの電気信号である磁気信号を取得すると共に、当該磁気信号から、きずに由来する信号の変化を抽出する機能を有する。磁気センサ3からの磁気信号は、磁気センサにおいて検出された磁界の経時的変化に係る信号である。上述したように、漏洩磁束の測定時には、対象物Oには交流磁界が印加される。したがって、磁気センサ3は、漏洩磁束だけではなく、交流磁界が印加されたことに由来する対象物Oにおける磁束の変化も検出する。信号処理装置4は、磁気センサ3により検出される磁界の変化を示す信号から、交流磁界の印加に由来して変化する成分を除去し、漏洩磁束に由来する成分のみを抽出する。
信号処理装置4は、CPU(Central Processing Unit)、主記憶装置であるRAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)、他の機器との間の通信を行う通信モジュール、並びにハードディスク等の補助記憶装置等のハードウェアを備えるコンピュータとして構成される。そして、これらの構成要素が動作することにより、制御部5としての機能が発揮される。
図1に示すように、信号処理装置4は、信号取得部11と、処理部12と、処理条件格納部13と、出力部14と、を有する。
信号取得部11は、磁気センサ3において測定される磁界の大きさに係る電気信号を取得する機能を有する。信号取得部11が取得した電気信号は、処理部12へ送られる。
処理部12は、信号取得部11で取得された磁気センサ3からの電気信号(磁気信号)から、交流磁界の印加に由来して変化する磁界に係る成分を除去し、漏洩磁束に由来する磁界に係る成分のみを抽出する処理を行う。具体的な処理については後述するが、処理部12では、平均(本実施形態では、移動平均)を算出してその算出結果を磁気信号から減算する処理と、周波数フィルタ処理と、が行われる。
処理条件格納部13は、処理部12により漏洩磁束に由来する成分の抽出に係る処理を行う際の処理条件を格納する機能を有する。処理条件には、交流磁化器2に応じて設定される条件が含まれる場合がある。また、処理条件が漏洩磁束探傷システム1のユーザにより予め設定される場合がある。このように、処理部12において磁気センサ3からの電気信号を処理する際の条件が予め決められている場合には、処理条件格納部13に当該条件が格納される。そして、処理部12において電気信号に係る処理を実施する際に、処理条件格納部13に格納された情報を参照して処理が行われる。
出力部14は、処理部12により処理された後の電気信号を出力する機能を有する。出力方法は特に限定されないが、例えば、モニタ等に表示する方法や、画像データとして他の装置に送信する等の方法を用いることができる。また、信号処理装置4において、磁気センサ3の位置情報についても取得している場合には、磁気センサ3の位置情報と対応させて出力するような構成としてもよい。
次に、漏洩磁束探傷システム1の信号処理装置4における信号処理方法について、図3〜図7を参照しながら説明する。図3は、信号処理方法を説明するフローチャートである。また、図4〜図7は、処理部12における各種処理を行った結果を示す図である。
まず、漏洩磁束探傷システム1において、交流磁化器2により対象物Oの探傷面及びその周辺に対して交流磁界を印加しながら、磁気センサ3により交流磁界が印加された領域を走査する。これにより、磁気センサ3は、対象物Oの探傷面上での磁界を検出し、磁界の大きさに対応した電気信号(磁気信号)を信号処理装置4に対して出力する。信号処理装置4の信号取得部11では、この磁気センサ3において検出された磁界の変化に対応した電気信号(磁気信号)を取得する(S01:信号取得ステップ)。
図4では、磁気センサ3から出力される磁気信号の例を示している。図4に示す例では、交流磁化器2の動作を開始した後に、予めきずが設けられている対象物Oの探傷面上で磁気センサ3を往復移動させた際に磁気センサ3が検出した磁界の大きさ及び方向を出力振幅として検出している。図4では、磁気センサ3からの磁気信号を、磁気信号の取得開始時からのデータ点数を横軸とし、磁気信号の出力振幅を縦軸としてプロットしている。また、図4では、交流磁化器2の動作開始T1及び動作終了T2を併せて示している。なお、図4では、交流磁化器2による交流周波数が50Hzであって、磁気センサ3のサンプリング周波数が5000Hzとして測定を行った結果を示している。図4に示すように、交流磁化器2により対象物Oの探傷面近傍に交流磁界を印加すると、交流磁界を印加したことに由来する対象物Oにおける交流磁束の変動、及び、交流磁化器2の動作又は磁気センサ3の移動に由来する機械的ノイズ又は電気的ノイズ等の影響を受けて、探傷面近傍の磁束が変化する。このように、本来の検出の対象である対象物Oのきずに由来する漏洩磁束に由来する磁束の変化のみを磁界として検出することが難しい状態で、磁気センサ3による測定が行わることになる。
そこで、処理部12において、磁気センサ3からの磁気信号に対して2つの処理を行う。第1の処理として移動平均の減算に係る処理を行う。具体的には、磁気センサ3からの磁気信号について移動平均を算出する(S02:処理ステップ)。そして、磁気センサ3からの磁気信号の各点の出力振幅から、算出された移動平均を差し引く(減算する)(S03:処理ステップ)。移動平均の算出に係る処理条件は、例えば、処理条件格納部13に格納されていてもよいし、ユーザが直接指定をする構成としてもよい。
図5は、図4に示した磁気信号についての移動平均として、単純移動平均を算出した結果を示す図である。ここでは、移動平均として、それぞれ直近のデータ点100点毎の平均を算出している。この100点とは、交流磁界の1周期に対応するデータ点である。このように、交流磁界の1周期に対応するデータ点を利用して移動平均を算出すると、交流磁界に由来して変動する磁界に係る成分をキャンセルすることができる。交流磁界の周期の整数倍に対応する区間のデータを移動平均に利用すると、上記と同様に交流磁界に由来して変動する磁界に係る成分をキャンセルすることができる。なお、移動平均に利用するデータの区間として上記のように交流磁界の周期に対応していない区間を選択する場合であっても、交流磁界に由来して変動する磁界に係る成分の平均化ができるので、移動平均に利用するデータの区間は適宜変更することができる。
図5に示すように、移動平均を算出するとデータ点4000〜14000付近に周期が一定ではない凹凸が見られる。これらの成分は、主に機械的ノイズ又は電気的ノイズに由来する成分である。このように、移動平均を算出すると、ノイズに由来する成分を抽出することができる。
図6は、図4に示した磁気信号の各点から、図5に示した単純移動平均の算出結果を差し引いた結果を示している。図4と図6とを比較すると、データ点4000〜14000付近に存在した凹凸成分が小さくなっていることがわかる。すなわち、ノイズに由来する成分を除去することができる。
なお、図6では、図4と同様に細かく出力振幅が変化している成分が存在している。これは、交流磁界に由来する成分である。そこで、第2の処理として、周波数フィルタ処理を行う(S04:処理ステップ)。周波数フィルタ処理に係る処理条件は、例えば、処理条件格納部13に格納されていてもよいし、ユーザが直接指定をする構成としてもよい。
図7は、図6に示した波形に対して周波数フィルタ処理を行った後の結果を示す図である。図7では、交流磁界の周波数に対応させた領域の成分をカットしている。具体的には、高域カットオフ周波数を70Hzとし、低域カットオフ周波数を30Hzとして、交流磁界の周波数50Hzを有する電気信号を優先的に透過する処理を行う。この結果、図7に示すように、交流磁界による周期的な磁界の変化の成分がキャンセルされ、交流磁化器2の動作開始T1から動作終了T2の間のデータが平坦化されると共に、磁気センサ3がきず上を通過した際に検出した漏洩磁束に由来する電気信号のピークS(図7では、10個のピークが現れている)のみが抽出される。このように、信号処理装置4において、磁気センサ3からの磁気信号に対して、移動平均成分の減算と、周波数フィルタ処理とを行うことで、漏洩磁束に由来する成分のみを抽出することができる。
その後、この処理後の磁気信号に係る情報を、出力部14から出力結果として出力する(S05:出力ステップ)。以上により、信号処理装置4による信号処理に係る一連の処理が終了する。
以上のように、本実施形態に係る信号処理装置4及び信号処理方法によれば、磁気センサから取得される磁気信号について、まず、移動平均を減算する処理を行うことにより、周期的な変動とは異なる成分、すなわち、ノイズ等に由来する成分を除去することができる。さらに、周波数フィルタ処理を行うことで、交流磁界を印加したことによる周期的な磁束の変化の成分を除去することができる。この結果、磁気センサ3からの磁気信号から、本来の検出対象である漏洩磁束に由来する成分を好適に抽出することができる。
また、上記の信号処理装置4における漏洩磁束に由来する成分の抽出に係る処理は、交流磁化器2により対象物Oに印加される交流磁界に対して連動して処理を行う必要がないという点で、簡単な処理となっている。交流磁界の印加に伴う磁界の変化やノイズ成分等を特定するためには、対象物Oに印加される交流磁界に由来する成分を先に特定することが一般的であった。そのため、例えば、対象物Oに交流磁界を印加する交流磁化器2からの信号を信号処理装置4側で受信する等、交流磁化器2と信号処理装置4とで連動して処理を行う必要があった。一方、本実施形態で説明した手法によれば、交流磁化器2により印加される交流磁界に係る情報を信号処理装置4で保持していない場合でも、磁気センサ3からの磁気信号から、検出対象である漏洩磁束に由来する成分を好適に抽出することができる。したがって、本実施形態に係る信号処理装置4は、互いに異なる周波数で交流磁界を印加する交流磁化器に対して組み合わせて使用することができる。
なお、処理部12において、周波数フィルタ処理を行わない構成としてもよい。少なくとも移動平均を利用してノイズ等に由来する成分を除去すると、処理後の信号には、交流磁界の印加に伴う周期的な変化の成分と、漏洩磁束に由来する成分と、が残る。交流磁界の印加に伴う成分は周期的な変化であることから、漏洩磁束に由来する周期的ではない成分と区別することが容易であると考えられる。したがって、少なくとも移動平均を利用してノイズ等に由来する成分を除去すると、漏洩磁束に由来する成分を好適に抽出することが可能となる。ただし、上記実施形態で説明したように、周波数フィルタ処理を行うと、周期的な変化に係る部分もキャンセルすることができるため、図7に示すように、漏洩磁束に由来する成分が顕著になった磁気信号を得ることができる。
また、上記実施形態では、移動平均を差し引く際の所定の区間を交流磁界の周波数に対応させている。この場合、交流磁界の印加に由来して変動する成分をキャンセルした状態でのノイズ成分の除去が可能となるため、漏洩磁束に由来した磁界の変化に係る成分を好適に抽出することが可能となる。
以上、本発明の実施形態に係る信号処理装置4を含む漏洩磁束探傷システム1及び信号処理方法について説明したが、本発明は必ずしも上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を行うことができる。
例えば、上記実施形態では、信号処理装置4が1台の装置により実現されている場合について説明したが、信号処理装置4は複数の装置により構成されていてもよい。
また、対象物Oに対して交流磁界を印加するための手段は、上記実施形態で説明した交流磁化器2に限定されず、公知の手法を用いることができる。
また、上記実施形態では、信号処理装置4が磁気センサ3において検出された磁界の経時的変化に係る磁気信号の一式を取得した後に、漏洩磁束に由来する成分の抽出に係る一連の処理を行う場合について説明した。しかしながら、漏洩磁束に由来する成分の抽出に係る一連の処理は、磁気センサ3による磁界の測定と同時並行で行うことができる。すなわち、信号処理装置4では、磁気センサ3から送られる磁気信号を取得し、蓄積しながら、移動平均の減算に係る処理及び周波数フィルタ処理を行い、処理後の磁気信号を出力する構成としてもよい。このような構成とすることで、磁気センサ3からの磁気信号を信号処理装置4においてリアルタイムで処理して出力することが可能となる。
また、上記実施形態では、磁気信号についての平均として、移動平均のうちでも単純移動平均を用いた場合について説明したが、加重移動平均、指数移動平均等のデータ毎の重み付けを変更した移動平均を用いてもよい。また、移動平均とは異なる平均を用いてもよい。移動平均とは異なる平均としては、例えば、所定の区間に含まれる全データの平均ではなく、その中から選ばれた数点の平均等が挙げられる。このように、ノイズに由来する成分を除去するための平均の算出方法は適宜変更することができる。
1 漏洩磁束探傷システム
2 交流磁化器
3 磁気センサ
4 信号処理装置
11 信号取得部
12 処理部
13 処理条件格納部
14 出力部
21 磁化器
22 交流電源
E 探傷面
O 対象物

Claims (3)

  1. 交流磁界が印加された対象物の探傷面上を磁気センサが走査することにより、当該磁気センサにおいて検出された磁界の経時的変化に係る磁気信号を取得する信号取得部と、
    前記信号取得部において取得された磁気信号に含まれる各点について、それぞれ直近の所定の区間の平均を差し引く処理部と、
    前記処理部において処理された後の磁気信号を出力する出力部と、
    を有し、
    前記所定の区間とは、前記対象物に印加される交流磁界の周期の整数倍である信号処理装置。
  2. 前記処理部は、前記所定の区間の平均を差し引いた後の前記磁気信号について、周波数フィルタ処理をさらに行う請求項1に記載の信号処理装置。
  3. 交流磁界が印加された対象物の探傷面上を磁気センサが走査することにより、当該磁気センサにおいて検出された磁界の経時的変化に係る磁気信号を取得する信号取得ステップと、
    前記信号取得ステップにおいて取得された磁気信号に含まれる各点について、それぞれ直近の所定の区間の平均を差し引く処理ステップと、
    前記処理ステップにおいて処理された後の磁気信号を出力する出力ステップと、
    を有し、
    前記所定の区間とは、前記対象物に印加される交流磁界の周期の整数倍である信号処理方法。
JP2016138600A 2016-07-13 2016-07-13 信号処理装置及び信号処理方法 Active JP6776676B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016138600A JP6776676B2 (ja) 2016-07-13 2016-07-13 信号処理装置及び信号処理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016138600A JP6776676B2 (ja) 2016-07-13 2016-07-13 信号処理装置及び信号処理方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018009866A JP2018009866A (ja) 2018-01-18
JP6776676B2 true JP6776676B2 (ja) 2020-10-28

Family

ID=60995367

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016138600A Active JP6776676B2 (ja) 2016-07-13 2016-07-13 信号処理装置及び信号処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6776676B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112083059B (zh) * 2020-08-28 2022-07-22 南京航空航天大学 一种滤除钢轨顶面提离干扰的方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018009866A (ja) 2018-01-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8436608B2 (en) Eddy current inspection system and method
JP4863127B2 (ja) 磁気探傷方法及び磁気探傷装置
JP6083613B2 (ja) 磁気的非破壊検査装置
JP5017038B2 (ja) 渦流検査装置及び渦流検査方法
CN106814131B (zh) 一种铁磁平面构件浅层损伤磁发射检测方法及磁发射检测***
Zhang et al. A new signal processing method for the nondestructive testing of a steel wire rope using a small device
US20160003775A1 (en) Apparatus and Circuit
Zheng et al. Application of Variational Mode Decomposition and k‐Nearest Neighbor Algorithm in the Quantitative Nondestructive Testing of Wire Ropes
JP6296851B2 (ja) 欠陥深さ推定方法、及び欠陥深さ推定装置
Ma et al. Development of multiple frequency electromagnetic induction systems for steel flow visualization
Liu et al. Shaking noise exploration and elimination for detecting local flaws of steel wire ropes based on magnetic flux leakages
US20140354274A1 (en) Method and apparatus for eddy-current flaw detection
JP6776676B2 (ja) 信号処理装置及び信号処理方法
CN109884180B (zh) 一种导电结构缺陷稀疏电涡流快速成像检测方法及***
Zhang et al. Magnetic flux leakage testing of wire rope defects with denoising
JP6551885B2 (ja) 非破壊検査装置及び非破壊検査方法
KR101999945B1 (ko) 강자성체 응력 측정 장치
JP2016057225A (ja) 渦電流探傷センサ装置
JP6015954B2 (ja) 電磁誘導型検査装置及び電磁誘導型検査方法
JP2020118620A (ja) 磁性体検査装置および磁性体検査方法
JP5013363B2 (ja) 非破壊検査装置
JP6170005B2 (ja) 渦電流探傷方法及び渦電流探傷装置
JP3924626B1 (ja) 非破壊検査装置及びこの装置による検査方法
RU2548944C1 (ru) Способ неразрушающего контроля изделий
Postolache et al. Weld testing using eddy current probes and image processing

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190530

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200214

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200225

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200420

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200908

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200921

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6776676

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151