JP6773583B2 - 導電性ペースト及び導電性ペーストの製造方法 - Google Patents
導電性ペースト及び導電性ペーストの製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6773583B2 JP6773583B2 JP2017026519A JP2017026519A JP6773583B2 JP 6773583 B2 JP6773583 B2 JP 6773583B2 JP 2017026519 A JP2017026519 A JP 2017026519A JP 2017026519 A JP2017026519 A JP 2017026519A JP 6773583 B2 JP6773583 B2 JP 6773583B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- conductive paste
- silver nanoparticles
- pyridine derivative
- resin
- weight
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Parts Printed On Printed Circuit Boards (AREA)
- Conductive Materials (AREA)
Description
(高極性溶媒)
本実施形態に係る導電性ペーストは、高極性溶媒を含有する。本明細書中において、高極性溶媒とは、オクタノール/水分配係数(Log Pow)の値が2未満である溶媒のことをいう。オクタノール/水分配係数(Log Pow)とは、化学物質をn−オクタノール相及び水相の2相に溶解して平衡状態になった時の、前記2相における前記化学物質の濃度比である。すなわち、オクタノール/水分配係数(Log Pow)は、下記(i)式で示される値である。
本実施形態に係る導電性ペーストは、上述の高極性溶媒中に分散した、平均粒子径5〜100nmの銀ナノ粒子を含有する。前記銀ナノ粒子の平均粒子径は、50nm以下であることが好ましい。なお、平均粒子径は、例えば、動的光散乱法を用いて測定することができる。
本実施形態に係る導電性ペーストは、上述の銀ナノ粒子の表面に配位された、1級アミンを含む置換基を有するピリジン誘導体を含有する。
本実施形態に係る導電性ペーストは、上述の銀ナノ粒子の表面に配位された、卑金属原子を含有することが好ましい。
本実施形態に係る導電性ペーストは、さらに、3級アミノ基とヒドロキシル基との間に窒素原子又は酸素原子が結合された3級アミノアルコールを含有することが好ましい。
本実施形態に係る導電性ペーストは、さらに、樹脂を含有することが好ましい。
本実施形態に係る導電性ペーストの製造方法は、卑金属配合工程と、3級アミノアルコール配合工程と、ピリジン誘導体配合工程と、樹脂配合工程と、溶媒置換工程とを含む。なお、前記卑金属配合工程、前記3級アミノアルコール配合工程及び前記樹脂配合工程は、必要に応じて行えばよい。
本実施形態に係る導電性ペーストの製造方法では、必要に応じて、銀ナノ粒子が分散した銀ナノ粒子分散液に、卑金属塩を配合する。
本実施形態に係る導電性ペーストの製造方法では、必要に応じて、上述の銀ナノ粒子が分散した銀ナノ粒子分散液に、3級アミノアルコールを配合する。
本実施形態に係る導電性ペーストの製造方法では、上述の銀ナノ粒子が分散した銀ナノ粒子分散液に、ピリジン誘導体を配合する。
本実施形態に係る導電性ペーストの製造方法では、必要に応じて、上述の銀ナノ粒子が分散した銀ナノ粒子分散液に、樹脂を配合する。
本実施形態に係る導電性ペーストの製造方法では、上述の銀ナノ粒子分散液の溶媒を、高極性溶媒に置換する。
[実施例1〜3]
(卑金属配合工程)
まず、メチルシクロヘキサンに銀ナノ粒子20gを分散させた銀ナノ粒子分散液100gを用意した。なお、前記銀ナノ粒子の表面には、3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロピルアミン(分子量187.3)とネオデカン酸(分子量172.26)とが配位している。3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロピルアミン及びネオデカン酸の合計含有量は、前記銀ナノ粒子100重量部に対して、15.6重量部である。この銀ナノ粒子分散液に、3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロピルアミン0.1gと、マンガン濃度が8%の2−エチルヘキサン酸マンガン(和光純薬製)6.25g(マンガン量0.5g、前記銀ナノ粒子100重量部に対して2.5重量部)とを加えて、40℃の水浴中で2分間攪拌した。
前記卑金属配合工程で得られた銀ナノ粒子のメチルシクロヘキサン分散液を、エバポレーターで濃縮し、メチルシクロヘキサンを留去した。その後、メタノール40gと、2−[2−(ジメチルアミノ)エトキシ]エタノール1.4g(前記銀ナノ粒子100重量部に対して7重量部)とを加えて、40℃の水浴中で5分間攪拌することにより、前記銀ナノ粒子に2−[2−(ジメチルアミノ)エトキシ]エタノールを作用させた。その後、メタノールをデカンテーションで除去した。これにより、3級アミノアルコールが配合された銀ナノ粒子を得た。
前記3級アミノアルコール配合工程で得られた銀ナノ粒子に、メタノール60gと、2−アミノメチルピリジン0.8g(前記銀ナノ粒子100重量部に対して4重量部)と、ヘプタン60gとを加えて、50℃の水浴中で5分間攪拌した。これにより、銀ナノ粒子の表面に配位された3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロピルアミン及びネオデカン酸は、疎水性が強いため、一定量がヘプタン中に溶出する。よって、2−アミノメチルピリジンが表面に配位した銀ナノ粒子が、メタノール中に均一に分散される。
実施例1では、以下の手順に従い、導電性ペーストを作製した。まず、前記ピリジン誘導体配合工程で得られた銀ナノ粒子のメタノール分散液(銀当量5g)に、導電性ペーストの成膜安定性を向上させるため、成膜安定剤として[2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ]酢酸0.05gを加えた。その後、高極性溶媒としてジエチレングリコールモノブチルエーテル(ブチルカルビトールともいう)を導電性ペースト中の理論金属含有量が35%になるように加えた。そして、エバポレーターを用いてメタノールを減圧下で除去することにより溶媒の置換を行い、実施例1の導電性ペーストを得た。実施例2では、成膜安定剤と同時にポリビニルブチラール樹脂BL−1(積水化学製)0.025g(前記銀ナノ粒子100重量部に対して0.5重量部)を加えたこと以外は、実施例1と同様の手法で導電性ペーストを作製した。実施例3では、成膜安定剤と同時にポリビニルブチラール樹脂BL−1(積水化学製)0.075g(前記銀ナノ粒子100重量部に対して1.5重量部)を加えたこと以外は、実施例1と同様の手法で導電性ペーストを作製した。
(卑金属配合工程)
まず、メチルシクロヘキサンに銀ナノ粒子20gを分散させた銀ナノ粒子分散液100gを用意した。なお、前記銀ナノ粒子の表面には、3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロピルアミン(分子量187.3)とネオデカン酸(分子量172.26)とが配位している。3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロピルアミン及びネオデカン酸の合計含有量は、前記銀ナノ粒子100重量部に対して、14.9重量部である。この銀ナノ粒子分散液中のメチルシクロヘキサンをエバポレーターで濃縮した後、酢酸マンガン(キシダ化学製)2.23g(マンガン量0.5g、前記銀ナノ粒子100重量部に対して2.5重量部)とメタノール80gとを加えて、40℃の水浴中で5分間攪拌した。
前記卑金属配合工程で得られた銀ナノ粒子分散液に、メタノール40gと、2−[2−(ジメチルアミノ)エトキシ]エタノール1.4g(前記銀ナノ粒子100重量部に対して7重量部)とを加えて、40℃の水浴中で5分間攪拌することにより、前記銀ナノ粒子に2−[2−(ジメチルアミノ)エトキシ]エタノールを作用させた。その後、メタノールをデカンテーションで除去した。これにより、3級アミノアルコールが配合された銀ナノ粒子を得た。
前記3級アミノアルコール配合工程で得られた銀ナノ粒子に、メタノール60gと、2−アミノメチルピリジン0.6g(前記銀ナノ粒子100重量部に対して3重量部)と、ヘプタン60gとを加えて、50℃の水浴中で5分間攪拌した。これにより、銀ナノ粒子の表面に配位された3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロピルアミン及びネオデカン酸は、疎水性が強いため、一定量がヘプタン中に溶出する。よって、2−アミノメチルピリジンが表面に配位した銀ナノ粒子が、メタノール中に均一に分散される。
実施例4では、以下の手順に従い、導電性ペーストを作製した。まず、前記ピリジン誘導体配合工程で得られた銀ナノ粒子のメタノール分散液(銀当量5g)に、成膜安定性を向上させるため、成膜安定剤としてリシノール酸0.05gを加えた。その後、高極性溶媒としてジエチレングリコールモノブチルエーテルを導電性ペースト中の理論金属含有量が35%になるように加えた。そして、エバポレーターを用いてメタノールを減圧下で除去することにより溶媒の置換を行い、実施例4の導電性ペーストを得た。実施例5では、成膜安定剤と同時にポリビニルブチラール樹脂BL−1(積水化学製)0.025g(前記銀ナノ粒子100重量部に対して0.5重量部)を加えたこと以外は、実施例4と同様の手法で導電性ペーストを作製した。実施例6では、成膜安定剤と同時にポリビニルブチラール樹脂BL−1(積水化学製)0.075g(前記銀ナノ粒子100重量部に対して1.5重量部)を加えたこと以外は、実施例4と同様の手法で導電性ペーストを作製した。
(卑金属配合工程)
まず、メチルシクロヘキサンに銀ナノ粒子12gを分散させた銀ナノ粒子分散液60gを用意した。なお、前記銀ナノ粒子の表面には、3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロピルアミン(分子量187.3)とネオデカン酸(分子量172.26)とが配位している。3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロピルアミン及びネオデカン酸の合計含有量は、前記銀ナノ粒子100重量部に対して、15.8重量部である。この銀ナノ粒子分散液に、3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロピルアミン0.24gと、マンガン濃度8%の2−エチルヘキサン酸マンガン(和光純薬製)3.75g(マンガン量0.3g、前記銀ナノ粒子100重量部に対して2.5重量部)とを加えて、40℃の水浴中で2分間攪拌した。
前記卑金属配合工程で得られた銀ナノ粒子分散液に、メタノール42gと、2−アミノメチルピリジン0.6g(前記銀ナノ粒子100重量部に対して5重量部)と、ヘプタン48gとを加えて、50℃の水浴中で5分間攪拌した。これにより、銀ナノ粒子の表面に配位された3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロピルアミン及びネオデカン酸は、疎水性が強いため、一定量がヘプタン中に溶出する。よって、2−アミノメチルピリジンが表面に配位した銀ナノ粒子が、メタノール中に均一に分散される。
実施例7では、以下の手順に従い、導電性ペーストを作製した。まず、前記ピリジン誘導体配合工程で得られた銀ナノ粒子のメタノール分散液(銀当量5g)に、成膜安定性を向上させるため、成膜安定剤として[2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ]酢酸0.05gを加えた。その後、高極性溶媒としてジエチレングリコールモノブチルエーテルを導電性ペースト中の理論金属含有量が35%になるように加えた。そして、エバポレーターを用いてメタノールを減圧下で除去することにより溶媒の置換を行い、実施例7の導電性ペーストを得た。実施例8では、成膜安定剤と同時にポリビニルブチラール樹脂BL−1(積水化学製)0.025g(前記銀ナノ粒子100重量部に対して0.5重量部)を加えたこと以外は、実施例7と同様の手法で導電性ペーストを作製した。
実施例9では、前記3級アミノアルコール配合工程を行わず、2−アミノメチルピリジンの配合量を前記銀ナノ粒子100重量部に対して5重量部とし、高極性溶媒としてトリエチレングリコールモノメチルエーテルを用いたこと以外は、実施例1と同様の手法で導電性ペーストを作製した。実施例10では、成膜安定剤と同時にポリビニルブチラール樹脂BL−1(積水化学製)0.025g(前記銀ナノ粒子100重量部に対して0.5重量部)を加えたこと以外は、実施例9と同様の手法で導電性ペーストを作製した。
実施例11では、高極性溶媒としてブチルカルビトールを用いたこと以外は、実施例9と同様の手法で導電性ペーストを作製した。実施例12では、成膜安定剤と同時にポリビニルピロリドン樹脂K30(東京化成製)0.025g(前記銀ナノ粒子100重量部に対して0.5重量部)を加えたこと以外は、実施例11と同様の手法で導電性ペーストを作製した。
実施例13では、3級アミノアルコールとして2−[[2−(ジメチルアミノ)エチル]メチルアミノ]エタノールを用いたこと以外は、実施例1と同様の手法で導電性ペーストを作製した。実施例14では、成膜安定剤と同時にポリビニルブチラール樹脂BL−1(積水化学製)0.025g(前記銀ナノ粒子100重量部に対して0.5重量部)を加えたこと以外は、実施例13と同様の手法で導電性ペーストを作製した。実施例15では、成膜安定剤と同時にポリビニルブチラール樹脂BL−1(積水化学製)0.075g(前記銀ナノ粒子100重量部に対して1.5重量部)を加えたこと以外は、実施例13と同様の手法で導電性ペーストを作製した。
実施例16では、3級アミノアルコールとして2−[2−(ジエチルアミノ)エトキシ]エタノールを用いたこと以外は、実施例1と同様の手法で導電性ペーストを作製した。実施例17では、成膜安定剤と同時にポリビニルブチラール樹脂BL−1(積水化学製)0.025g(前記銀ナノ粒子100重量部に対して0.5重量部)を加えたこと以外は、実施例16と同様の手法で導電性ペーストを作製した。実施例18では、成膜安定剤と同時にポリビニルブチラール樹脂BL−1(積水化学製)0.075g(前記銀ナノ粒子100重量部に対して1.5重量部)を加えたこと以外は、実施例16と同様の手法で導電性ペーストを作製した。
実施例19では、前記3級アミノアルコール配合工程を行わず、2−アミノメチルピリジンの配合量を前記銀ナノ粒子100重量部に対して5重量部とし、卑金属塩として2−エチルヘキサン酸ビスマスを用いたこと以外は、実施例1と同様の手法で導電性ペーストを作製した。実施例20では、成膜安定剤と同時にポリビニルブチラール樹脂BL−1(積水化学製)0.025g(前記銀ナノ粒子100重量部に対して0.5重量部)を加えたこと以外は、実施例19と同様の手法で導電性ペーストを作製した。
実施例21では、卑金属塩として2−エチルヘキサン酸ビスマスを用いたこと以外は、実施例1と同様の手法で導電性ペーストを作製した。実施例22では、成膜安定剤と同時にポリビニルブチラール樹脂BL−1(積水化学製)0.025g(前記銀ナノ粒子100重量部に対して0.5重量部)を加えたこと以外は、実施例21と同様の手法で導電性ペーストを作製した。実施例23では、成膜安定剤と同時にポリビニルブチラール樹脂BL−1(積水化学製)0.075g(前記銀ナノ粒子100重量部に対して1.5重量部)を加えたこと以外は、実施例21と同様の手法で導電性ペーストを作製した。
実施例24では、前記卑金属配合工程及び前記3級アミノアルコール配合工程を行わず、2−アミノメチルピリジンの配合量を前記銀ナノ粒子100重量部に対して7重量部としたこと以外は、実施例1と同様の手法で導電性ペーストを作製した。
実施例25では、3級アミノアルコールとして2−[2−(ジメチルアミノ)エトキシ]エタノールを、前記銀ナノ粒子100重量部に対して7重量部配合させたこと以外は、実施例1と同様の手法で導電性ペーストを作製した。
比較例1は、ピリジン誘導体として、2級アミンを含む置換基を有する2−[(メチルアミノ)メチル]ピリジンを用いたこと以外は、実施例1と同様の手法でメタノール分散液を得た。しかしながら、得られたメタノール分散液の分散性を観察すると、作製してから数時間後に、保管しているガラス瓶表面の鏡面化が確認された。さらに、作製してから24時間後に、大半の銀ナノ粒子が沈降していることが確認された。このことから、2−[(メチルアミノ)メチル]ピリジンは、銀ナノ粒子に対する配位性が充分ではなく、銀ナノ粒子に対する分散剤としての性能を有していないと言える。したがって、その後の溶媒置換工程は行うことができなかった。
(卑金属配合工程)
まず、メチルシクロヘキサンに銀ナノ粒子20gを分散させた銀ナノ粒子分散液100gを用意した。なお、前記銀ナノ粒子の表面には、3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロピルアミン(分子量187.3)とネオデカン酸(分子量172.26)とが配位している。3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロピルアミン及びネオデカン酸の合計含有量は、前記銀ナノ粒子100重量部に対して、16.1重量部である。この銀ナノ粒子分散液に、3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロピルアミン0.1gと、マンガン濃度が8%の2−エチルヘキサン酸マンガン(和光純薬製)6.25g(マンガン量0.5g、前記銀ナノ粒子100重量部に対して2.5重量部)とを加えて、40℃の水浴中で2分間攪拌した。
前記卑金属配合工程で得られた銀ナノ粒子のメチルシクロヘキサン分散液を、エバポレーターで濃縮し、メチルシクロヘキサンを留去した。その後、メタノール40gと、2−[2−(ジメチルアミノ)エトキシ]エタノール1.4g(前記銀ナノ粒子100重量部に対して7質量部)とを加えて、40℃の水浴中で5分間攪拌することにより、前記銀ナノ粒子に2−[2−(ジメチルアミノ)エトキシ]エタノールを作用させた。その後、メタノールをデカンテーションで除去した。これにより、3級アミノアルコールが配合された銀ナノ粒子を得た。
前記3級アミノアルコール配合工程で得られた銀ナノ粒子分散液に、メタノール60gと、ベンジルアミン0.8g(前記銀ナノ粒子100重量部に対して4重量部)と、ヘプタン60gとを加えて、50℃の水浴中で5分間攪拌した。攪拌終了後の銀ナノ粒子の挙動を観察すると、メタノール層には殆ど分散せず、大半のナノ粒子がヘプタン層に分散していることが確認された。すなわち、ベンジルアミンは、メタノールのような高極性溶媒へ銀ナノ粒子を分散させる性質を有していないことが判明した。したがって、その後の溶媒置換工程は行うことができなかった。
銀ナノ粒子分散液中の銀ナノ粒子の平均粒子径は、光散乱式粒度分布測定装置(ナノトラックUPA150、マイクロトラックベル(株)製)を用いて測定した。なお、導電性ペーストに含まれる銀ナノ粒子の平均粒子径は測定していないが、銀ナノ粒子分散液中の銀ナノ粒子の平均粒子径と同等であると考えられる。
分散安定性は、ピリジン誘導体配合工程後のメタノールに分散させた銀ナノ粒子分散液の状態を、主に目視で観察することにより評価した。分散液を作製後に室温で2週間静置し、保管瓶の表面に金属が析出して鏡面化が進行するか、及び、保管瓶の底部に沈降物が発生するかの二点を観察した。2週間静置後に、前記2点のいずれの事象も発生しない銀ナノ粒子分散液を、分散性が良好と判断した。評価結果を表1に示す。表1中に示す「○」は、銀ナノ粒子分散液の分散性が良好であったことを意味する。
各導電性ペーストをガラス基板上に塗布して塗膜を形成した後、120℃又は180℃で30minの熱処理を行うことにより、金属膜を得た。そして、前記金属膜の体積固有抵抗率を4端子法により測定した。なお、測定装置は、日置電機製の抵抗計(RM3545)を用いた。測定結果を表1に示す。
各導電性ペーストを、ITOをスパッタリングによりコートしたガラス基板上に塗布して塗膜を形成した後、180℃で30minの熱処理を行うことにより、金属膜を得た。得られた金属膜に対して、1mm間隔で9マス×9マスの計81マス目のクロスカットを形成した後、テープを用いて剥離試験を行った。81個のマスのうち、剥離しなかったマスの個数を表1に示す。
Claims (14)
- 高極性溶媒と、
前記高極性溶媒中に分散した、平均粒子径5〜100nmの銀ナノ粒子と、
前記銀ナノ粒子の表面に配位された、1級アミンを含む置換基を有するピリジン誘導体と、
を含有する、導電性ペースト。 - さらに、前記銀ナノ粒子の表面に配位された、卑金属原子を含有する、請求項1に記載の導電性ペースト。
- 前記卑金属原子は、マンガン、チタン、ビスマス及びスズから選択される1種以上である、請求項2に記載の導電性ペースト。
- 前記ピリジン誘導体は、ピリジン環のオルト位に結合された、アミノメチル基及び/又はアミノエチル基を有する、請求項1〜3のいずれか一つに記載の導電性ペースト。
- 前記ピリジン誘導体は、2−アミノメチルピリジンである、請求項4に記載の導電性ペースト。
- さらに、3級アミノ基とヒドロキシル基との間に窒素原子又は酸素原子が結合された3級アミノアルコールを含有する、請求項1〜5のいずれか一つに記載の導電性ペースト。
- 前記3級アミノアルコールは、3級アミノ基を1位として、4位又は5位に窒素原子又は酸素原子が結合される、請求項6に記載の導電性ペースト。
- さらに、樹脂を含有する、請求項1〜7のいずれか一つに記載の導電性ペースト。
- 前記樹脂は、ポリビニル系樹脂である、請求項8に記載の導電性ペースト。
- 前記ポリビニル系樹脂は、ポリビニルピロリドン樹脂及び/又はポリビニルブチラール樹脂である、請求項9に記載の導電性ペースト。
- 請求項1〜10のいずれか一つに記載の導電性ペーストの製造方法であって、
前記銀ナノ粒子が分散した銀ナノ粒子分散液に、前記ピリジン誘導体を配合する、ピリジン誘導体配合工程と、
前記銀ナノ粒子分散液の溶媒を、前記高極性溶媒に置換する、溶媒置換工程と、
を含む、導電性ペーストの製造方法。 - さらに、前記ピリジン誘導体配合工程の前に、前記銀ナノ粒子が分散した銀ナノ粒子分散液に、卑金属塩を配合する、卑金属配合工程を含む、請求項11に記載の導電性ペーストの製造方法。
- さらに、前記ピリジン誘導体配合工程の直前に、前記銀ナノ粒子が分散した銀ナノ粒子分散液に、3級アミノアルコールを配合する、3級アミノアルコール配合工程を含む
、請求項11又は12に記載の導電性ペーストの製造方法。 - さらに、前記ピリジン誘導体配合工程の直後に、前記銀ナノ粒子が分散した銀ナノ粒子分散液に、樹脂を配合する、樹脂配合工程を含む、請求項11〜13のいずれか一つに記載の導電性ペーストの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017026519A JP6773583B2 (ja) | 2017-02-16 | 2017-02-16 | 導電性ペースト及び導電性ペーストの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017026519A JP6773583B2 (ja) | 2017-02-16 | 2017-02-16 | 導電性ペースト及び導電性ペーストの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018133223A JP2018133223A (ja) | 2018-08-23 |
JP6773583B2 true JP6773583B2 (ja) | 2020-10-21 |
Family
ID=63249778
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017026519A Active JP6773583B2 (ja) | 2017-02-16 | 2017-02-16 | 導電性ペースト及び導電性ペーストの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6773583B2 (ja) |
-
2017
- 2017-02-16 JP JP2017026519A patent/JP6773583B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2018133223A (ja) | 2018-08-23 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6491753B2 (ja) | 低温焼結性に優れる金属ペースト及び該金属ペーストの製造方法 | |
TWI329322B (en) | Electric conductive paste | |
JP2007194122A (ja) | 導電性ペーストおよびそれを用いた配線基板 | |
JP2006331788A (ja) | 導電性ペーストおよびそれを用いた配線基板 | |
TW201805954A (zh) | 導電性糊、電子零件及積層陶瓷電容器 | |
JP2006049147A (ja) | 導電性ペースト | |
JP2007027081A (ja) | 混合分散剤、それを利用した導電性ペースト組成物及び分散方法 | |
RU2010154190A (ru) | Металлсодержащая композиция, способ получения структур электрического контакта на электронных элементах и электронный элемент | |
JP2012136725A (ja) | 金属微粒子分散液、金属微粒子、金属微粒子分散液の製造法等 | |
WO2016136753A1 (ja) | 銅含有粒子、導体形成組成物、導体の製造方法、導体及び装置 | |
WO2016076306A1 (ja) | 導電性ペースト | |
TW201108255A (en) | Conductive composition for forming electrode | |
JP6429659B2 (ja) | 銅微粒子分散液 | |
JP2013199648A (ja) | ポリマー厚膜はんだ合金/金属導電体組成物 | |
JP2016145299A (ja) | 導電材料及びそれを用いた導電体 | |
WO2014057846A1 (ja) | 電気デバイス製造用溶剤組成物 | |
JP6773583B2 (ja) | 導電性ペースト及び導電性ペーストの製造方法 | |
KR101816236B1 (ko) | 전극 형성용 조성물 및 이로부터 제조된 전극과 태양전지 | |
TWI537986B (zh) | 導電性組成物、導電膜,以及導電膜之形成方法 | |
TW200417531A (en) | Terminal electrode compositions for multilayer ceramic capacitors | |
JP2004124237A (ja) | ニッケルコロイド溶液及びその製造方法 | |
WO2016029400A1 (en) | Copper-containing conductive pastes and electrodes made therefrom | |
JP2736304B2 (ja) | ハンダ付け方法とハンダフラックス | |
CN109570825A (zh) | 一种低温无卤无铅焊锡膏及其制备方法 | |
WO2019005452A1 (en) | THICK PRINTING ELECTROCONDUCTIVE PASTES CONTAINING COPPER |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD03 | Notification of appointment of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423 Effective date: 20180122 |
|
RD05 | Notification of revocation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7425 Effective date: 20180122 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20191223 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20200722 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20200825 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20200914 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20200929 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20201001 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6773583 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |