JP6771755B2 - 装飾品及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、装飾品及びその製造方法に関する。
チタンの比重は4.54g/cmであり、金の19.32g/cm、銀の10.50g/cm、銅の8.96g/cm、白金の21.45g/cm、鉄の7.87g/cm等、他の金属に比較して小さく軽量であるので、装飾品の材料として有利である。一方、チタンは、鉄、ステンレス等の金属に比較して柔らかく、装飾品として用いた場合、表面が傷つきやすいという問題がある。
前記問題を解決するために、例えば、チタンの表面にNi−Pめっき層と、硬質クロムめっき層とをこの順に備え、表面を硬質化して傷付きにくくしたチタン材料が知られている(例えば、特許文献1)。
前記チタン材料は、その表面にイオンプレーティングを施して、各種の色調を備える金属光沢を付与することにより、装飾品として使用することが考えられる。
特開2007−23317号公報
しかしながら、チタンの表面にNi−Pめっき層と、硬質クロムめっき層とをこの順に備え表面を硬質化したチタン材料の表面にイオンプレーティングを施した装飾品は、人間の皮膚に触れたときに色調によってはアレルギーを起こすという不都合がある。
本発明は、かかる不都合を解消して、イオンプレーティングにより付与される色調によらず、人間の皮膚に触れたときにアレルギーを起こすことのない装飾品及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、チタンの表面にNi−Pめっき層と、硬質クロムめっき層とをこの順に備え表面を硬質化したチタン材料の表面にイオンプレーティングを施した装飾品が人間の皮膚に触れたときにアレルギーを起こす原因について鋭意検討を行った。
この結果、前記硬質クロムめっき層は強く収縮する傾向があり、その表面に目視では確認できない程度の微細な亀裂を備えており、人間の皮膚に触れたときに汗等の塩分を含む体液がこの亀裂から内部に侵入し、下地のNi−Pめっき層と反応することを知見した。前記アレルギーは、前記塩分を含む体液と前記Ni−Pめっき層との反応により生成した物質がさらにイオンプレーティングにより形成された層と反応し、イオンプレーティングにより形成された層を変色させたり腐食させたために起こるものと考えられる。
本発明者らは、前記知見に基づいてさらに検討を重ね、Ni−Pめっきに代えてパラジウムめっきを用いることにより、前記塩分を含む体液との反応を防止でき、イオンプレーティングにより形成された層の変色や腐食を無くすことができることを見出し、本発明に到達した。
そこで、本発明の装飾品は、チタンからなる基材と、該基材上に形成されたパラジウムめっき層と、該パラジウムめっき層上に形成された硬質クロムめっき層と、該硬質クロムめっき層上に形成された、TiO、TiC、TiCN、TiNからなる群から選択される1種の金属光沢を有する被覆層とを備えることを特徴とする。
前記本発明の装飾品は、チタンからなる基材の表面にパラジウムめっきを施してパラジウムめっき層を形成する工程と、該該パラジウムめっき層上に硬質クロムめっきを施して硬質クロムめっき層を形成する工程と、該硬質クロムめっき層上にイオンプレーティングを施してTiO、TiC、TiCN、TiNからなる群から選択される1種の金属光沢を有する被覆層を形成する工程とを備える製造方法により製造することができる。
前記硬質クロムめっき層は、その強く収縮する傾向により表面に目視では確認できない程度の微細な亀裂を備えており、人間の皮膚に触れたときに汗等の塩分を含む体液がこの亀裂から内部に侵入する。しかし、本発明の装飾品によれば、チタンの表面に前記パラジウムめっき層を備え、その上に前記硬質クロムめっき層を備えているので、前記亀裂から内部に侵入した前記塩分を含む体液は該パラジウムめっき層と接触することとなる。
このとき、前記パラジウムめっき層は前記塩分を含む体液と反応することがないので、前記イオンプレーティングにより形成されたTiO、TiC、TiCN、TiNからなる群から選択される1種の金属光沢を有する被覆層の変色や腐食を無くしてアレルギーの発生を防止することができる。
また、前記パラジウムめっき層は、前記硬質クロムめっき層に比較して柔軟であり、該硬質クロムめっき層の密着性を向上させることができる。
本発明の装飾品の構成を示す模式的断面図。 本発明の装飾品の製造方法を示すフローチャート。
次に、添付の図面を参照しながら本発明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。
図1に示すように、本実施形態の装飾品1は、チタンからなる基材2(以下、チタン基材2と略記する)の上に形成されたパラジウムめっき層3と、パラジウムめっき層3上に形成された硬質クロムめっき層4と、硬質クロムめっき層4上にイオンプレーティングにより形成されたTiO、TiC、TiCN、TiNからなる群から選択される1種の金属光沢を有する被覆層5を備えている。装飾品1は被覆層5により種々の色調の金属光沢を備えるものとすることができ、しかも軽量で、表面が硬く傷つきにくいので、バングル、ブレスレットやアンクレットのビーズ(飾り玉)、バックル等に好適に用いることができる。
本実施形態の装飾品1は、次のようにして製造することができる。
まず、図2のSTEP1で、チタン基材2からなる素材を加工し、バングル、ブレスレットやアンクレットのビーズ(飾り玉)、バックル等の所定の形状にする。
次に、図2のSTEP2で、所定の形状に加工されたチタン基材2上にパラジウムめっきを施す。前記パラジウムめっきは、市販のめっき浴を用い、それ自体公知の方法により行うことができる。この結果、チタン基材2上にパラジウムめっき層3が形成される。
次に、図2のSTEP3で、パラジウムめっき層3上に硬質クロムめっきを施す。前記硬質クロムめっきは、例えば、無水クロム酸100〜400g/リットル、硫酸1〜4g/リットルを含むめっき浴にパラジウムめっき層3が形成されたチタン基材2を浸漬し、3Vの電圧を4分間印加することにより施すことができる。この結果、パラジウムめっき層3上に、膜厚1μm程度の硬質クロムめっき層4を形成することができる。
次に、図2のSTEP4で、硬質クロムめっき層4が形成されたチタン基材2に対し、イオンプレーティングを施す。前記イオンプレーティングは、TiO、TiC、TiCN、TiNからなる群から選択される1種の金属化合物をターゲットとしてそれ自体公知の方法により行うことができる。この結果、装飾品1として、硬質クロムめっき層4上に種々の色調の金属光沢を有する被覆層5を形成することができる。
次に、イオンプレーティングのターゲット及び雰囲気を変えて、種々の色調の金属光沢を有する被覆層5を備える装飾品1(サンプル1〜11)を製造し、得られた装飾品1に対して塩水噴霧試験を行った。前記塩水噴霧試験は、装飾品1が人間の皮膚から分泌される汗等の塩分を含む体液に接触した状況を想定した加速劣化試験である。前記塩水噴霧試験は、JIS Z 2371に基づき、装飾品1に、50±5g/リットルの濃度の食塩水(pH6.5〜7.2)を35±2℃の温度下、1.5±0.5ミリリットル/cm/時間の噴霧量で48時間噴霧することにより行った。
次に、比較のために、パラジウムめっき層3に代えて硬質ニッケルめっき層を備えることを除いて、本実施形態の装飾品1と全く同一の構成を備える装飾品(サンプル12〜14)を製造し、得られた装飾品に対して装飾品1と全く同一にして塩水噴霧試験を行った。結果を表1に示す。
表1から、チタン基材2上にパラジウムめっき層3、硬質クロムめっき層4、イオンプレーティングにより形成されたTiO、TiC、TiCN、TiNからなる群から選択される1種の金属光沢を有する被覆層5を備える本実施形態の装飾品1(サンプル1〜11)によれば、前記塩水噴霧試験によっても変色が無いことが明らかである。一方、比較例として、本実施形態の装飾品1におけるパラジウムめっき層3に代えて硬質ニッケルめっき層を備える装飾品(サンプル12〜14)では、前記塩水噴霧試験によって変色することが明らかである。
従って、本実施形態の装飾品1によれば、人間の皮膚から分泌される汗等の塩分を含む体液に接触したときにも変色等がなく、アレルギーを起こさないことが期待される。
1…装飾品、 2…チタン基材、 3…パラジウムめっき層、 4…硬質クロムめっき層、 5…被覆層。

Claims (2)

  1. チタンからなる基材と、該基材上に形成されたパラジウムめっき層と、該パラジウムめっき層上に形成された硬質クロムめっき層と、該硬質クロムめっき層上に形成された、TiO、TiC、TiCN、TiNからなる群から選択される1種の金属光沢を有する被覆層とを備えることを特徴とする装飾品。
  2. チタンからなる基材の表面にパラジウムめっきを施してパラジウムめっき層を形成する工程と、該パラジウムめっき層上に硬質クロムめっきを施して硬質クロムめっき層を形成する工程と、該硬質クロムめっき層上にイオンプレーティングを施してTiO、TiC、TiCN、TiNからなる群から選択される1種の金属光沢を有する被覆層を形成する工程とを備えることを特徴とする装飾品の製造方法。
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